JP7255407B2 - スパークプラグの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、スパークプラグの製造方法に関する。
特許文献1には、抵抗体入りのスパークプラグの製造方法が開示されている。特許文献1のスパークプラグの製造方法においては、まず、絶縁碍子の軸孔に中心電極を挿入する。次いで、軸孔内に第一の導電性ガラス粉末、抵抗体を形成するための抵抗体組成粉末、及び第二の導電性ガラス粉末を充填し、端子金具を挿入する。
次いで、これら絶縁碍子の軸孔内に充填された粉末を加熱して軟化させ、ホットプレス処理によって端子金具を先端側(すなわち中心電極側)に加圧する。そして、これら軟化した粉末は、冷却されることで固化し、絶縁碍子の軸孔内の中心電極と端子金具との間に、焼結体としての第一シール層、抵抗体、及び第二シール層が、先端側からこの順に形成される。
特開2010-135345号公報
しかしながら、特許文献1に記載のスパークプラグにおいては、例えば絶縁碍子単品の輸送時等に生じる摩擦によって絶縁碍子が帯電することが考えられる。このように、帯電した絶縁碍子を用いてスパークプラグを製造する場合において、第一シール層を形成するための第一の導電性ガラス粉末を絶縁碍子の軸孔内に充填したとき、当該導電性ガラス粉末の一部が絶縁碍子の内壁に電気的に吸着されることが考えられる。そうなると、焼結後、第一シール層の基端面の周縁が基端側に大きく這い上がるよう形成されるおそれがある。
第一シール層の基端面の周縁が基端側に大きく這い上がるよう形成されると、第一シール層の基端面の周縁と抵抗体とが局所的に近づき、所望の抵抗値が得られない場合が考えられる。すなわち、特許文献1に記載のスパークプラグの製造方法においては、製造されるスパークプラグの抵抗値が製品間で安定せず、抵抗値に関して個体差が大きくなりやすい。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、第一の導電性ガラス粉末を焼結してなる第一シール層の基端面の周縁が基端側に大きく這い上がることを抑制することができるスパークプラグの製造方法を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、抵抗体(8)入りのスパークプラグ(1)を製造する方法であって、
絶縁碍子(2)の軸孔(21)に中心電極(3)を配置する電極配置工程と、
前記軸孔内における前記中心電極の基端側に、第一の導電性ガラス粉末(41a)を充填する第一充填工程と、
前記軸孔内における前記第一の導電性ガラス粉末の基端側に、前記抵抗体を形成するための抵抗体組成粉末(8a)を充填する第二充填工程と、
前記軸孔内における前記抵抗体組成粉末の基端側に、第二の導電性ガラス粉末(42a)を充填する第三充填工程と、
前記軸孔内に充填された、前記第一の導電性ガラス粉末、前記抵抗体組成粉末、及び前記第二の導電性ガラス粉末を焼結する焼結工程と、を備え、
前記第二充填工程よりも前に、前記絶縁碍子と前記第一の導電性ガラス粉末との少なくとも一方を、非帯電状態にする、又は、前記絶縁碍子と前記第一の導電性ガラス粉末の帯電状態とを揃える電荷調整工程を含む、スパークプラグの製造方法にある。
前記態様のスパークプラグの製造方法において、軸孔内に抵抗体組成粉末を充填する第二充填工程よりも前に、絶縁碍子と導電性ガラスとの少なくとも一方を、非帯電状態にする、又は、絶縁碍子と導電性ガラスの帯電状態とを揃える電荷調整工程を含む。それゆえ、電荷調整工程後、抵抗体組成粉末を軸孔内に充填する前においては、絶縁碍子と導電性ガラス粉末とが互いに反対の極性に帯電することに起因して導電性ガラス粉末の一部が絶縁碍子の内面に電気的に吸着されることを防止することができる。これにより、製造されたスパークプラグにおいて、第一シール層の基端面の周縁が基端側に大きく這い上がるよう形成されることを防止することができる。
以上のごとく、前記態様によれば、第一の導電性ガラス粉末を焼結してなる第一シール層の基端面の周縁が基端側に大きく這い上がることを抑制することができるスパークプラグの製造方法を提供することができる。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
実施形態1における、スパークプラグの中心軸を含む断面図。 実施形態1における、スパークプラグの製造方法を説明するための断面図。 実施形態1における、抵抗体周辺のスパークプラグの拡大断面図。 参考形態における、抵抗体周辺のスパークプラグの拡大断面図。
(実施形態1)
スパークプラグ1の製造方法の実施形態につき、図1~図3を用いて説明する。
本形態のスパークプラグ1の製造方法は、抵抗体8入りのスパークプラグ1の製造方法である。まず、図1を用いて、本形態の製造方法によって得られるスパークプラグ1の構造について説明する。なお、本明細書において、スパークプラグ1の中心軸が延在する方向をプラグ軸方向Xといい、プラグ軸方向Xの一方側であって、絶縁碍子2から中心電極3が突出する側を先端側といい、その反対側を基端側という。
スパークプラグ1は、筒状のハウジング6と、ハウジング6の内側に保持された筒状の絶縁碍子2と、絶縁碍子2の内側に配された中心電極3、第一シール層41、抵抗体8、第二シール層42、端子金具5とを備える。
絶縁碍子2は、例えば、アルミナ等の絶縁性セラミックス材料を所定形状に成形後、焼成して得られるセラミックス焼結体からなる。絶縁碍子2は、プラグ軸方向Xから見たときの中央部をプラグ軸方向Xに貫通するよう形成された軸孔21を有する。軸孔21は、先端側から、小径部211、段部212、大径部213を備える。
小径部211、大径部213は、プラグ軸方向Xにおいて一定の内径を有する。大径部213は、小径部211よりも大きい内径を有する。段部212は、小径部211と大径部213とを連結するよう形成されており、基端側に向かうほど拡径するテーパ状に形成されている。
大径部213の内径は、3.8mm以下である。これは、絶縁碍子2の剛性、耐電性を考慮して、ネジ径がM12以下の後述する取付ネジ部61を備えるハウジング6に組み付け可能な絶縁碍子2に形成し得る大径部213の最大内径と考えられるものであり、比較的大径部213の内径が小さいスパークプラグの部類に入る。近年、エンジンの高効率、高出力化に伴い、エンジンの設計自由度を確保するために、使用するスパークプラグの細径化のニーズがますます高まっており、スパークプラグの細径化のために絶縁碍子2の細径化、ひいては軸孔21の細径化が求められている。
軸孔21には、先端側から順に、中心電極3、第一シール層41、抵抗体8、第二シール層42、端子金具5が配されている。中心電極3は、棒状に形成されており、その先端部を軸孔21から突出させている。中心電極3の基端部31は、軸孔21の段部212に支承されており、これにより中心電極3は軸孔21内において位置決めされている。そして、軸孔21内における中心電極3の基端側(すなわち大径部213)には、第一シール層41、抵抗体8、第二シール層42が、先端側からこの順に配されている。
第一シール層41は、ガラスに銅粉等の金属粉末を混入させてなる第一の導電性ガラス粉末の焼結体からなる。第一シール層41は、軸孔21の内壁面と密着して軸孔21内の気密性を確保している。第一シール層41は、その先端部において中心電極3に接しており、その基端部において抵抗体8と接しており、中心電極3と抵抗体8とは、第一シール層41を介して導通している。
抵抗体8は、ガラスに炭素(カーボン)等の抵抗材粉末を混入させた抵抗体組成粉末を焼結した焼結体からなる。抵抗体8は、スパークプラグ1の火花放電に起因して生じる電波ノイズがスパークプラグ1の外部に伝達することを抑制するためのものである。プラグ軸方向Xにおける抵抗体8の抵抗率は、第一シール層41及び第二シール層42のそれぞれの抵抗率よりも大きい。
第二シール層42は、第二の導電性ガラス粉末の焼結体からなる。第二の導電性ガラス粉末は、第一の導電性ガラス粉末と同様、銅ガラス粉末(すなわちガラスに銅粉等の金属粉末を混入させたもの)からなる。第二シール層42は、軸孔21の大径部213の内壁面と密着して軸孔21内の気密性を確保している。第二シール層42は、その先端部において抵抗体8に接しており、その基端部において端子金具5と接しており、抵抗体8と端子金具5とは、第二シール層42を介して導通している。
第一シール層41と抵抗体8との間、及び抵抗体8と第二シール層42との間は、スパークプラグ1の中心軸を含む断面において境界線が確認可能である。軸孔21内には、第二シール層42の基端側に隣接するよう、端子金具5が配されている。
端子金具5は、第二シール層42、抵抗体8、及び第一シール層41を介して中心電極3に電気的に接続されている。端子金具5は、軸孔21内に挿入された挿入端子部51と、軸孔21から基端側に突出する突出端子部52とを有する。挿入端子部51の先端部には、第二シール層42が密着している。挿入端子部51の先端部には、第二シール層42との密着性を向上させるためのネジ山が切られている。また、挿入端子部51の外径は軸孔21の内径よりも小さく、挿入端子部51の先端部と軸孔21の間にも第二シール層42が配されている。突出端子部52は、スパークプラグ1を点火コイルに接続するための端子である。
絶縁碍子2は、ハウジング6に保持されている。ハウジング6は、鉄基合金等の耐熱性金属材料を筒状に形成してなる。ハウジング6の外周部には、ハウジング6を内燃機関のシリンダヘッドのプラグホールに設けられた雌ネジ穴に螺合するための取付ネジ部61が形成されている。
ハウジング6の先端部には、接地電極7が接続されている。接地電極7は、中心電極3とプラグ軸方向Xに対向しており、プラグ軸方向Xにおける中心電極3との間に放電ギャップGを形成している。中心電極3に高電圧が印加されることで、放電ギャップGに火花放電が生じ、燃焼室内の混合気が着火される。
次に、図2を用いて、本形態のスパークプラグ1の製造方法につき説明する。
本形態においては、絶縁碍子2の内側に、中心電極3、第一シール層41、抵抗体8、第二シール層42、及び端子金具5を形成する方法につき説明する。
まず、図2(a)に示すごとく、例えば本方法を実施する場所とは異なる場所で製造された絶縁碍子2を準備する準備工程を行う。ここで、絶縁碍子2は、これを製造した場所からの輸送時に生じる摩擦等により、帯電状態にあることが懸念される。そこで、準備工程の次に、図2(b)に示す電荷調整工程を行う。
電荷調整工程は、絶縁碍子2と第一の導電性ガラス粉末とが、互いに反対の極性に帯電した状態にならないようにするための工程である。図2(b)に示すごとく、本形態において、電荷調整工程は、絶縁碍子2を除電して絶縁碍子2を非帯電状態にする工程である。絶縁碍子2の除電は、除電装置11を用いて行う。除電装置11としては、針状の電極を備え、当該針状の電極に電圧を印加することで電極周囲にイオンを生じさせるものを採用することが可能である。さらに、除電装置11として、生成したイオンを、エアーAによって拡散させるものとすることができる。
除電装置11としては、例えば、公知のパルスAC型、AC型、DC型、又はパルスDC型のイオナイザを採用することが可能である。これら除電装置11を用いることで、素早く、絶縁碍子2の帯電量を0nC(ナノクーロン)近傍まで中和しやすい。なお、除電の方法としては、他の方法を採用することも可能である。
除電は、絶縁碍子2の軸孔21の内壁に実施する。すなわち、除電装置11によって生成したイオンをエアーAによって軸孔21内に吹き付けることで、絶縁碍子2の除電を行う。電荷調整工程は、中心電極3等の他の部材が組み付いていない単品の絶縁碍子2に対して行う。これにより、軸孔21を通過させるようエアーAを絶縁碍子2の内側に吹き付けることができ、絶縁碍子2の除電を容易にしやすい。電荷調整工程に次いで、図2(c)に示すごとく、電極配置工程を行う。
図2(c)に示すごとく、電極配置工程においては、絶縁碍子2の軸孔21の基端側から、軸孔21内に中心電極3を挿入して配置する。ここで、中心電極3の基端部31を軸孔21の段部(図2(b)の符号212参照)に支承させることによって中心電極3を軸孔21内に保持する。次いで、図2(d)に示すごとく、第一充填工程を行う。
図2(d)に示すごとく、第一充填工程においては、軸孔21内における中心電極3の基端側に、第一シール層を形成するための第一の導電性ガラス粉末41a(銅ガラス粉末)を充填する。このとき、電荷調整工程により、絶縁碍子2は非帯電状態にあるので、第一の導電性ガラス粉末41aは、絶縁碍子2の軸孔21内に電気的に吸着されない。
そして、図示しない棒状の治具を軸孔21内に挿入し、第一の導電性ガラス粉末41aを先端側に向かって加圧する。治具は、軸孔21内に挿入できるようにすべく、軸孔21における第一の導電性ガラス粉末41aを配置する部位の内径よりも若干小さい径となるよう形成されている。なお、本形態の方法とは異なり電荷調整工程を備えないスパークプラグの製造方法において、軸孔に導電性ガラス粉末の一部が電気的に吸着されている場合、前記治具を軸孔内に挿入しても、軸孔に吸着された導電性ガラス粉末を取り除くことはできない。
そして、本形態においては、治具で第一の導電性ガラス粉末41aを加圧した後、図2(e)に示すごとく、第二充填工程を行う。
図2(e)に示すごとく、第二充填工程は、軸孔21内における第一の導電性ガラス粉末41aの基端側に、抵抗体8を形成するための抵抗体組成粉末8aを充填する工程である。そして、図示しない治具を軸孔21内に挿入し、抵抗体組成粉末8aを先端側に向かって加圧する。次いで、図2(f)に示すごとく、第三充填工程を行う。
図2(f)に示すごとく、第三充填工程は、軸孔21内における抵抗体組成粉末8aの基端側に、第二の導電性ガラス粉末42aを充填する工程である。そして、図示しない治具を軸孔21内に挿入し、第二の導電性ガラス粉末42aを先端側に向かって加圧する。以上により、軸孔21内における中心電極3の基端側には、第一の導電性ガラス粉末41a、抵抗体組成粉末8a、及び第二の導電性ガラス粉末42aがこの順に積層される。
第三充填工程に次いで、軸孔21の基端側から、軸孔21内に端子金具5を挿入する。この状態においては、端子金具5は、絶縁碍子2に対して最終的に位置する位置よりも基端側に配される。端子金具5は、次の焼結工程において、先端側に押圧され、スパークプラグ1完成時の位置に配される。
図3(g)に示すごとく、焼結工程は、第一の導電性ガラス粉末41a、抵抗体組成粉末8a及び第二の導電性ガラス粉末42aを焼結する工程である。焼結工程は、例えば、第一の導電性ガラス粉末41a、抵抗体組成粉末8a、及び第二の導電性ガラス粉末42aのガラス材料の軟化温度以上の加熱炉10内において実施する。これにより、第一の導電性ガラス粉末41a、抵抗体組成粉末8a、及び第二の導電性ガラス粉末42aが軟化し、流動可能になる。そして、これらが流動可能な状態において、端子金具5を先端側に押し込む。
端子金具5を先端側に押し込むことで、端子金具5の挿入端子部51の外周側の軸孔21との間の隙間にも第二の導電性ガラス粉末42aの流動体が流れ込み、端子金具5と第二の導電性ガラス粉末42aの流動体の密着性が向上する。そして、加熱炉10内の温度を低下させることで、第一の導電性ガラス粉末41aの流動体、抵抗体組成粉末8aの流動体、及び第二の導電性ガラス粉末42aの流動体を固化し、図2(h)に示すごとく、第一シール層41、抵抗体8、及び第二シール層42を得る。すなわち、第一の導電性ガラス粉末41aが焼結されて第一シール層41となり、抵抗体組成粉末8aが焼結された抵抗体8となり、第二の導電性ガラス粉末42aが焼結された第二シール層42となる。
なお、図3に模式的に示すごとく、本形態においても、焼結工程において端子金具5を絶縁碍子2に対して先端側に押し込んだことに起因し、第一シール層41の基端面の周縁と、抵抗体8の基端面の周縁との双方に、基端側に若干這い上がった這い上がり部100が形成され得る。
以上のように、絶縁碍子2の内側に、中心電極3、第一シール層41、抵抗体8、第二シール層42、及び端子金具5を形成することができる。
次に、本形態の作用効果につき説明する。
本形態のスパークプラグ1の製造方法において、軸孔21内に抵抗体組成粉末8aを充填する第二充填工程よりも前に、絶縁碍子2を非帯電状態にする電荷調整工程を含む。それゆえ、電荷調整工程後、抵抗体組成粉末8aを軸孔21内に充填する前においては、絶縁碍子2と導電性ガラス粉末とが互いに反対の極性に帯電することに起因して導電性ガラス粉末の一部が絶縁碍子2の内面に電気的に吸着されることを防止することができる。これにより、製造されたスパークプラグ1において、第一シール層41の基端面の周縁が基端側に大きく這い上がるよう形成されることを防止することができる。
一方、図4に示すごとく、本願とは異なり、電荷調整工程を備えない製造方法により製造されたスパークプラグ9においては、例えば絶縁碍子2に第一シール層41を構成する第一の導電性ガラス粉末を充填する前の状態において、絶縁碍子2が帯電していることが考えられる。この場合において、絶縁碍子2の内側に第一の導電性ガラス粉末を充填すると、第一の導電性ガラス粉末の一部が軸孔21内に電気的に吸着される。これに伴い、製造されたスパークプラグ9においては、第一シール層41の基端面の周縁に、周囲よりも大きく基端側に這い上がった這い上がり部900が形成されるおそれがある。かかる大きな這い上がり部が形成された場合、第一シール層41における当該這い上がり部と、第二シール層42との間の抵抗値が局所的に小さくなり、所望の抵抗値が得られないおそれが考えられる。すなわち、製造されるスパークプラグ9の抵抗値が製品間で安定せず、抵抗値に関して個体差が大きくなりやすい。
そこで、本形態のように、第二充填工程よりも前に電荷調整工程を実施することにより、第一シール層41の基端面の周縁が基端側に大きく這い上がるよう形成されることを防止することができ、製品間で安定した抵抗値を得やすい。
また、電荷調整工程は、絶縁碍子2と第一の導電性ガラス粉末41aとの少なくとも一方を、除電することによって非帯電状態とする工程である。それゆえ、電荷調整工程においては、絶縁碍子2と第一の導電性ガラス粉末41aとの少なくとも一方を除電すればよく、工程を簡素化しやすい。
また、絶縁碍子2の除電は、絶縁碍子2の軸孔21の内壁に実施する。それゆえ、第一シール層41の基端面の周縁が基端側に大きく這い上がることを一層抑制しやすい。すなわち、絶縁碍子2の軸孔21の内壁が帯電している場合は、軸孔21内に第一の導電性ガラス粉末41aを充填した状態において、第一の導電性ガラス粉末41aの一部が軸孔21の内壁に電気的に張り付きやすくなる。そこで、軸孔21の内壁を除電することで、軸孔21に導電性ガラス粉末が張り付き、出来上がったスパークプラグ1の第一シール層41の基端面の周縁が大きく基端側に這い上がることを防止しやすい。
さらに、軸孔21における第一の導電性ガラス粉末41aが配される部位(すなわち大径部213)の内径は、3.8mm以下である。すなわち、前述のごとく、大径部213の内径は、絶縁碍子2の剛性、耐電性を考慮して、ネジ径がM12以下の取付ネジ部61を備えるハウジング6に組み付けることができる絶縁碍子2に形成し得る、軸孔21の最大内径以下である。それゆえ、大径部213は、比較的小さく形成され、スパークプラグ1の細径化を図ることができる。
一方、大径部213が小さい程、軸孔21内へ第一の導電性ガラス粉末41aを充填する第一充填工程において、導電性ガラス粉末の各部と軸孔21の内壁とが近づきやすくなり、出来上がったスパークプラグ1において第一シール層41の基端面の周縁が大きく基端側に大きく這い上がることが一層懸念されやすい。かかる懸念が大きいスパークプラグ1においても、前述のごとく第二充填工程よりも前に電荷調整工程を実施することにより、第一シール層41の基端面の周縁が基端側に大きく這い上がるよう形成されることを効果的に防止することができる。
以上のごとく、本形態によれば、第一シール層の基端面の周縁が基端側に大きく這い上がることを抑制することができるスパークプラグの製造方法を提供することができる。
(実施形態2)
本形態は、実施形態1に対して、電荷調整工程を変更した形態である。
本形態の電荷調整工程は、第二充填工程よりも前に、絶縁碍子2と第一の導電性ガラス粉末41aの帯電状態とを揃える工程である。例えば、電荷調整工程において、絶縁碍子2の少なくとも軸孔21の内壁と、第一の導電性ガラス粉末41aとの双方を、正又は負に帯電させる。
その他は、実施形態1と同様である。
なお、実施形態2以降において用いた符号のうち、既出の実施形態において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、既出の実施形態におけるものと同様の構成要素等を表す。
本形態においては、第二充填工程よりも前に、絶縁碍子2と第一の導電性ガラス粉末41aの帯電状態とを揃える電荷調整工程を備える。それゆえ、絶縁碍子2の内壁と第一の導電性ガラス粉末41aとの間には斥力が働き、第一充填工程において、第一の導電性ガラス粉末41aが軸孔21内に電気的に張り付き、出来上がったスパークプラグ1において、第一シール層41の基端面の周縁が基端側に大きく這い上がることを防止することができる。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
(実施形態3)
本形態は、実施形態1、2に対して、電荷調整工程を変更した形態である。
本形態において、電荷調整工程は、絶縁碍子2の製造後、絶縁碍子2を、導電性を有する容器や金網等で保管し、そもそも絶縁碍子2を帯電させない工程である。
その他は、実施形態1と同様である。
本形態においても、実施形態1と同様の作用効果を有する。
本発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態に適用することが可能である。
例えば、実施形態1において、電荷調整工程としての絶縁碍子2の除電は、軸孔21の内壁に実施したが、例えば除電装置11によるエアーAを絶縁碍子2の外側に吹きかけることにより、除電を絶縁碍子2の外側から実施することも可能である。この場合、軸孔21の内壁を直接的に除電する場合と比べ、軸孔21の内壁が除電できるまでの時間はかかり得るが、絶縁碍子2の外側から絶縁碍子2を除電することが可能となる。
また、前記各実施形態において、電荷調整工程は、絶縁碍子2に中心電極3を配置する電極配置工程の前に行ったが、軸孔21内に抵抗体組成粉末8aを充填する第二充填工程よりも前であればこれに限られない。例えば、電荷調整工程は、電極配置工程の直後に行ってもよいし、軸孔21内に第一の導電性ガラス粉末41aを充填する第一充填工程の後、第二充填工程の前に行ってもよい。
1 スパークプラグ
2 絶縁碍子
21 軸孔
3 中心電極
41a 第一の導電性ガラス粉末
42a 第二の導電性ガラス粉末
8a 抵抗体組成粉末

Claims (4)

  1. 抵抗体(8)入りのスパークプラグ(1)を製造する方法であって、
    絶縁碍子(2)の軸孔(21)に中心電極(3)を配置する電極配置工程と、
    前記軸孔内における前記中心電極の基端側に、第一の導電性ガラス粉末(41a)を充填する第一充填工程と、
    前記軸孔内における前記第一の導電性ガラス粉末の基端側に、前記抵抗体を形成するための抵抗体組成粉末(8a)を充填する第二充填工程と、
    前記軸孔内における前記抵抗体組成粉末の基端側に、第二の導電性ガラス粉末(42a)を充填する第三充填工程と、
    前記軸孔内に充填された、前記第一の導電性ガラス粉末、前記抵抗体組成粉末、及び前記第二の導電性ガラス粉末を焼結する焼結工程と、を備え、
    前記第二充填工程よりも前に、前記絶縁碍子と前記第一の導電性ガラス粉末との少なくとも一方を、非帯電状態にする、又は、前記絶縁碍子と前記第一の導電性ガラス粉末の帯電状態とを揃える電荷調整工程を含む、スパークプラグの製造方法。
  2. 前記電荷調整工程は、前記絶縁碍子と前記第一の導電性ガラス粉末との少なくとも一方を、除電することによって非帯電状態とする工程である、請求項1に記載のスパークプラグの製造方法。
  3. 前記除電は、前記絶縁碍子の前記軸孔の内壁に実施する、請求項2に記載のスパークプラグの製造方法。
  4. 前記軸孔における前記第一の導電性ガラス粉末が配される部位の内径は、3.8mm以下である、請求項1~3のいずれか一項に記載のスパークプラグの製造方法。
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