JP7253430B2 - 肌年齢レベルの推定方法、肌年齢レベル推定システム - Google Patents
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Description
真皮下層の粘弾性と、年齢との相関関係に基いて、前記真皮下層の粘弾性を指標として、肌年齢レベルを推定する、肌年齢レベルの推定方法である。
本発明によれば、真皮下層の粘弾性という物理特性から、肌年齢レベルを推定することができる。
回帰式を用いることで、より正確に肌年齢レベルを推定することができる。
網状層の下層の粘弾性を指標とすることで、より正確に肌年齢レベルを推定することができる。
真皮下層の粘弾性の測定値を指標として、対象者の将来のシワ形成リスクを推定する、シワ形成リスクの推定方法である。
本発明によれば、真皮下層の粘弾性という物理特性から、シワ形成リスクを推定することができる。
真皮下層の粘弾性と、年齢との相関関係に基いて、真皮下層の粘弾性の測定値を指標として、肌年齢レベルを推定する肌年齢レベル推定システムであって、
前記相関関係を示す相関データを記憶する記憶手段と、
対象者の前記真皮下層の粘弾性の測定値を、前記記憶手段に記憶された前記相関データと照合して、肌年齢レベルを算出する肌年齢レベル算出手段と、を備える。
真皮下層の粘弾性の測定値を指標として、対象者の将来のシワ形成リスクを推定するシワ形成リスク推定システムであって、
前記真皮下層の粘弾性の基準値を示す基準データを記憶する記憶手段と、
対象者の前記真皮下層の粘弾性の測定値を、前記基準データと照合して、対象者の将来のシワ形成リスクの推定値を算出するシワ形成リスク算出手段を備える。
また、本発明によれば、真皮下層の粘弾性から、将来のシワ形成リスクを推定することができる。
真皮下層の粘弾性(以下、単に粘弾性ともいう)と、年齢との間には、負の相関関係が存在する。つまり、年齢が高いほど、粘弾性が低い関係になる。
本発明は、かかる相関関係を利用して、粘弾性の高低から肌年齢レベルの高低を推定するものである。
粘弾性が高いほど、肌が若いと判断し、粘弾性が低いほど肌が老いていると判断する。肌年齢レベルは、言い換えれば肌の加齢度合いである。
本明細書中における真皮下層とは、網状層からなる層を意味し、特に、網状層の中でも皮下組織に近い網状層下部と、粘弾性との相関関係を利用することが好ましい。
また、フックの法則(下記式1)に基づき、粘弾性を「ひずみ」により評価してもよい。
なお、本明細書における「年齢」には、20代、30代及び40代等のような「年代」という概念も含まれる。
本発明者らは、真皮下層における粘弾性の低下が、将来的にシワを形成する可能性を高めることを実験的に見出した。すなわち、本発明は、真皮下層における粘弾性を指標として、将来のシワ形成リスクを推定する方法である。
また、全年齢、又は全年代の代表値を基準値として、対象者の測定値と比較を行ってもよい。この場合、例えば対象者の測定値が60代における基準値と、70代における基準値の間に位置すれば、粘弾性が低く、将来のシワ形成リスクがあると評価する。
以下、真皮下層の肌年齢レベルの推定システム(以下、肌年齢レベル推定システムという)について図1を参照しながら説明を加える。なお、本発明の肌年齢レベル推定システムは、上記<1>の項目で説明した真皮下層の肌年齢レベルの推定方法を実施するための装置である。したがって、上記<1>の項目の説明は、以下の肌年齢レベル推定システムに関しても妥当する。
肌年齢レベルの推定値は、<1>で述べた肌年齢レベルの推定方法と同様の手順で算出することができる。
以下、対象者のシワ形成リスクの推定システム(以下、シワ形成リスク推定システムという)について図2を参照しながら説明を加える。なお、本発明のシワ形成リスク推定システムは、上記<2>の項目で説明したシワ形成リスクの推定方法を実施するための装置である。したがって、上記<2>の項目の説明は、以下のシワ形成リスク推定システムに関しても妥当する。
シワ形成リスクの推定値は、<2>で述べたシワ形成リスクの推定方法と同様の手順で算出することができる。
20~69歳の女性(計65名)を対象に、以下の実験を行った。
洗顔・馴化後、対象者の左頬1か所に対し、超音波エラストグラフィ(「Noblus」株式会社日立製作所製)を用いて、皮膚の粘弾性(ひずみ)を測定した。なお、粘弾性の測定については、測定エリアを皮膚真皮の上半分(真皮上層)と下半分(真皮下層)の領域に分け、それぞれの層について相対的な粘弾性を算出した。真皮上層及び真皮下層は、真皮組織を深さ方向において1:1の比率で分割することで設定した。
真皮上層、及び真皮下層について、それぞれ粘弾性の相対値を目的変数とし、年齢を説明変数とした、回帰分析を行い、相関関係の有無を調べた。
得られた回帰式を図3、及び図4に示す。
以下の(1)~(4)に記載の手法により、真皮下層の粘弾性が低い肌と、真皮下層の粘弾性が高い肌とを比較して、何れの肌が高いシワ形成リスクを有するか評価した。
硬度0のゲル310aを、下層が硬くない(粘弾性が高い)肌モデル300aとした。また、上層として硬度0のゲル310bを用いて、下層として硬度15のゲル320bを用いて、下層が硬い(粘弾性が低い)肌モデル300bとした。
ハイスピードカメラ(VW-600C KEYENCE社製)を用いて、台が振動を始めてから、0.15秒間隔で、マーカーの動きを撮影した。
図7に示す通り、下層が硬い肌モデルは、下層が硬くない肌モデルと比して相対的に、移動速度が速い。
図8に示す通り、下層が硬い肌モデルは、下層が硬くない肌モデルと比して、相対的に平均加速度が高い。
特に顔の皮膚組織は、会話、咀嚼、まばたき等の表情の変化により常に伸縮を繰り返し、いわゆる表情圧がかかることから、シワの形成が顕著となる。
すなわち、他の条件が同一であれば、肌に受ける物理的な刺激が少ない肌の方が、シワが形成するリスクが少ないといえる。
これを人の肌に置き換えると、真皮下層が硬い肌は、真皮下層が硬くない肌と比して、笑顔等の表情変化に伴う表情圧が高いといえる。そして、力は、溝等の不連続部分に応力集中することが知られているから、その表情圧はシワの形成部分に集中すると考えられる。その結果として、シワの形成、悪化を助長することとなり、すなわちシワ形成のリスクが高いといえる。
具体的には、真皮下層の粘弾性が高い(柔らかい)と、将来のシワ形成リスクは低いと予想することができ、真皮下層の粘弾性が低い(硬い)と、将来のシワ形成リスクが高いと予想することができる。
110 粘弾性測定部
120 CPU
121 数値化手段
122 肌年齢レベル算出手段
130 ROM
131 記憶手段
140 肌年齢レベル表示部
200 シワ形成リスク推定システム
210 粘弾性測定部
220 CPU
221 数値化手段
222 シワ形成リスク算出手段
230 ROM
231 記憶手段
240 シワ形成リスク表示部
300 肌モデル
300a 下層が硬くない肌モデル
300b 下層が硬い肌モデル
310 硬度0のゲル
320 硬度15のゲル
330 シール
Claims (6)
- 真皮下層の粘弾性と年齢との相関関係に基いて、対象者の前記真皮下層の粘弾性の測定値を指標として、前記の真皮下層の粘弾性の測定値が低いほど、対象者の肌年齢レベルが高いと推定することを特徴とする、肌年齢レベルの推定方法。
- 真皮下層の粘弾性の測定値を説明変数、年齢を目的変数とする回帰式を用いて、対象者の前記真皮下層の粘弾性の測定値から対象者の前記肌年齢レベルを算出することを特徴とする、請求項1に記載の肌年齢レベルの推定方法。
- 前記真皮下層の粘弾性の測定値が超音波エラストグラフィにより測定される測定値であり、
前記真皮下層の粘弾性は、真皮下層に含まれる、網状層の下層の粘弾性であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の肌年齢レベルの推定方法。 - 対象者の真皮下層の粘弾性の測定値を指標として、対象者の真皮下層における粘弾性の測定値が低いほど、対象者の将来のシワ形成リスクが高いと推定することを特徴とする、シワ形成リスクの推定方法。
- 真皮下層の粘弾性と年齢との相関関係に基いて、真皮下層の粘弾性の測定値を指標として、肌年齢レベルを推定する肌年齢レベル推定システムであって、
前記相関関係を示す相関データを記憶する記憶手段と、
対象者の前記真皮下層の粘弾性の測定値を、前記記憶手段に記憶された前記相関データと照合して、肌年齢レベルの推定値を算出する肌年齢レベル算出手段と、を備えることを特徴とする、肌年齢レベル推定システム。 - 真皮下層の粘弾性とシワ形成リスクとの関係に基いて、
対象者の真皮下層の粘弾性の測定値を指標として、対象者の将来のシワ形成リスクを推定するシワ形成リスク推定システムであって、
前記真皮下層の粘弾性の基準値を示す基準データを記憶する記憶手段と、
対象者の前記真皮下層の粘弾性の測定値を、前記基準データと照合して、対象者の真皮下層における粘弾性が低いほど対象者の将来のシワ形成リスクが高いとの推定値を算出するシワ形成リスク算出手段を備える、シワ形成リスク推定システム。
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