JP7251955B2 - 検出装置及び機械学習方法 - Google Patents

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Description

本発明は、検出装置及び機械学習方法に関する。
工場等の製造現場では、製造された製品の良品/不良品検出や、ラインを流れてくる製品の物体検出、産業機械の故障検出等が行われている。このような様々な検出作業は、従来は経験を積んだ作業者が目視で、又はセンサが検知した値を参照しながら行っていた。しかしながら、人手による検出作業では、各作業者の経験の違いに基づく判断基準の違いや、体調変化により集中力を欠いたりする等の理由で、その検出精度にブレが生じるという問題が生じる。そのため、多くの製造現場では様々な検出作業に、センサ等により検知した値に基づいて機械的に自動判定する検出装置を導入している。
製造現場に設置される検出装置が自動判定に用いるデータとしては、多くの場合、数値データだけでなく、例えば画像や信号、文字等の非数値データが扱われる。このような非数値データを自動判定に用いる場合には、そのままでは判定式等に入力することができないため、そのデータの特徴部分を示す数値データへと変換する特徴抽出処理が施された上で自動判定に用いられる。
製造現場等で用いられる検出装置に係る従来技術として、例えば特許文献1~3には、機械学習等の技術を用いて検出処理を行う技術が開示されている。
特開2017-097718号公報 特開2017-076289号公報 特開2015-185149号公報
機械学習による検出処理において深層学習(ディープラーニング)の手法が用いられるようになっている。検出処理において深層学習を用いると、大規模なラベル付けされたデータに対して多層ニューラルネットワークの構造を利用して学習を行い、データから自動的に特徴部分を抽出して学習及び推定をすることができるようになる。しかしながら、このような処理を行うためには、GPU(Graphical Processing Unit)等を用いた大規模な処理を行う必要があり、機器性能や計算時間の負荷が大きいという問題がある。
これに対して、前処理の段階でデータに特化した特徴抽出処理を行い、小規模な機械学習機を学習及び推定に用いるように検出装置を構成すると、深層学習の技術で自動的に特徴抽出を行う場合と比較すると計算負荷が小さくなる事が多い。このような特徴抽出処理を行う場合には、それぞれのデータから学習に適した特徴データを抽出するために、適切な特徴抽出のアルゴリズムを選択し、また、選択した特徴抽出アルゴリズムのパラメータを適切に調整することで、機械学習器における学習及び推定の計算負荷を抑えつつ精度を向上させることができる。しかしながら、適切な特徴抽出のアルゴリズムの選択と、適切なパラメータの調整とを人手で行うと最適化に時間が掛かり、アルゴリズムの選択及びパラメータの調整の根拠が曖昧になるという問題がある。また、特徴抽出の手法を新規に検討した際にも、既存の手法に対する学習及び推論精度向上を検証する必要があるが、この作業にも工数が掛かる。
そこで本発明の目的は、検出処理に用いられるデータの前処理に用いる特徴抽出のアルゴリズムの選択やパラメータの調整を支援する検出装置を提供することである。
本発明では、データからの特徴抽出(前処理)の段階と、学習乃至推論(学習コア)を行う段階とをそれぞれ実行する検出装置において、非数値データ(画像や信号や文字等)を複数方式で前処理(エッジ検出やスペクトル解析等)し、合成結果(N次元ベクトル)で学習乃至推論(教師なし分類や教師あり回帰等)をする事で、推論精度を高める前処理方式を自動に選択する(最適な抽出方式選択時相当の精度を出す)機能を設けることで、上記課題を解決する。
そして、本発明の一態様は、産業機械に係るデータに基づく検出処理を行う検出装置であって、前記産業機械に係るデータから該データの特徴に係るデータを抽出する複数の特徴抽出部を備え、それぞれの特徴抽出部を用いて前記産業機械に係るデータから学習データ及び評価データの組をそれぞれ作成する前処理部と、それぞれの前記学習データに基づいた機械学習を行い、複数の学習モデルをそれぞれ生成する学習部と、前記評価データに基づいて、該評価データに対応する学習データを用いて生成された学習モデルを用いた推定を行う推定部と、前記推定部による推定結果に基づいて、前記学習モデルの学習乃至推定の精度に関する評価を行い、その評価結果に基づいて、対応する前記特徴抽出部の評価結果を出力する評価部と、を備え、前記評価の結果、予め設定されている所定の閾値を超える精度を示す学習モデルが得られなかった場合、パラメータを調整した特徴抽出部を追加し、再度前処理、学習、推定、評価を行う、検出装置である。
本発明の他の態様は、産業機械に係るデータに基づく検出処理に係る機械学習方法であって、前記産業機械に係るデータから該データの特徴に係るデータを抽出する複数の特徴抽出手法をそれぞれ用いて前記産業機械に係るデータから学習データ及び評価データの組をそれぞれ作成する前処理ステップと、それぞれの前記学習データに基づいた機械学習を行い、複数の学習モデルをそれぞれ生成する学習ステップと、前記評価データに基づいて、該評価データに対応する学習データを用いて生成された学習モデルを用いた推定を行う推定ステップと、前記推定ステップによる推定結果に基づいて、前記学習モデルの学習乃至推定の精度に関する評価を行い、その評価結果に基づいて、対応する前記特徴抽出部の評価結果を出力する評価ステップと、を実行し、前記評価の結果、予め設定されている所定の閾値を超える精度を示す学習モデルが得られなかった場合、パラメータを調整した特徴抽出部を追加し、再度前処理、学習、推定、評価を行う、機械学習方法である。
本発明により、機器性能が低い装置においても、比較的短時間で学習乃至推論を行うことができるようになる。また、作業者の能力や経験によらずに一定の手順で短時間に最適なパラメータを選択することができるようになるため、推論精度の向上が見込まれる。更に、新規前処理方式を導入する際には、既存処理群に対して新規前処理方式を単に追加すれば良いため、検証工数を減らすことができる。
一実施形態による検出装置の概略的なハードウェア構成図である。 一実施形態による検出装置の概略的な機能ブロック図である。 前処理部が備える特徴抽出部の例を示す図である。 前処理部が備える特徴抽出部の他の例を示す図である。 前処理部による学習データ、評価データの作成の例を示す図である。 前処理部による学習データ、評価データの作成の他の例を示す図である。 評価部による特徴抽出部の評価の流れを説明する図である。
以下、本発明の実施形態を図面と共に説明する。
図1は一実施形態による機械学習装置を備えた検出装置の要部を示す概略的なハードウェア構成図である。本実施形態の検出装置1は、例えば搬送機械やロボット等の産業機械2を制御する制御装置上に実装することができる。また、本実施形態の検出装置1は、搬送機械やロボット等の産業機械2を制御する制御装置と併設されたパソコンや、該制御装置と有線/無線のネットワークを介して接続されたエッジコンピュータ、セルコンピュータ、ホストコンピュータ、クラウドサーバ等のコンピュータとして実装することができる。本実施形態では、検出装置1を、搬送機械やロボット等の産業機械2を制御する制御装置に有線/無線のネットワークを介して接続されたコンピュータとして実装した場合の例を示す。
本実施形態による検出装置1が備えるCPU11は、検出装置1を全体的に制御するプロセッサである。CPU11は、ROM12に格納されたシステム・プログラムをバス20を介して読み出し、該システム・プログラムに従って検出装置1全体を制御する。RAM13には一時的な計算データ、入力装置71を介して作業者が入力した各種データ等が一時的に格納される。
不揮発性メモリ14は、例えば図示しないバッテリでバックアップされたメモリやSSD(Solid State Drive)等で構成され、検出装置1の電源がオフされても記憶状態が保持される。不揮発性メモリ14には、検出装置1の動作に係る設定情報が格納される設定領域や、入力装置71から入力されたデータ、産業機械2から取得されるデータ(画像データ、音声データ、時系列データ、文字データ等)、機械学習装置100から取得したデータ、図示しない外部記憶装置やネットワークを介して読み込まれたデータ等が記憶される。不揮発性メモリ14に記憶されたプログラムや各種データは、実行時/利用時にはRAM13に展開されても良い。また、ROM12には、各種データを解析するための公知の解析プログラム等を含むシステム・プログラムが予め書き込まれている。
産業機械2は、例えば工作機械、搬送機械、ロボット、鉱山機械、木工機械、農業機械、建設機械等を対象とすることができる。産業機械2には、該産業機械2は原動機等の各部の動作に係る情報を取得する事ができるように構成されており、また、別途撮像センサや音声センサ等のセンサ等を取り付けて該産業機械2の動作に必要とされる情報が取得できるように構成される。産業機械2が取得した情報は、有線/無線のネットワーク5及びインタフェース16を介して検出装置1に取得され、RAM13、不揮発性メモリ14等に格納される。また、検出装置1は、必要に応じて産業機械2に対して所定の制御信号をインタフェース16及びネットワーク5を介して出力する。
表示装置70には、メモリ上に読み込まれた各データ、プログラム等が実行された結果として得られたデータ、後述する機械学習装置100から出力されたデータ等がインタフェース17を介して出力されて表示される。また、キーボードやポインティングデバイス等から構成される入力装置71は、作業者による操作に基づく指令,データ等をインタフェース18を介してCPU11に渡す。
インタフェース21は、検出装置1と機械学習装置100とを接続するためのインタフェースである。機械学習装置100は、機械学習装置100全体を統御するプロセッサ101と、システム・プログラム等を記憶したROM102、機械学習に係る各処理における一時的な記憶を行うためのRAM103、及び学習モデル等の記憶に用いられる不揮発性メモリ104を備える。機械学習装置100は、インタフェース21を介して検出装置1で取得可能な各情報(例えば、産業機械2から取得された画像データ、音声データ、時系列データ、文字データ等)を観測することができる。また、検出装置1は、機械学習装置100から出力される処理結果をインタフェース21を介して取得し、取得した結果を記憶したり、表示したり、他の装置に対してネットワーク5等を介して送信する。
図2は、一実施形態による検出装置1と機械学習装置100の概略的な機能ブロック図である。本実施形態の検出装置1は、機械学習装置100が学習を行う場合に必要とされる構成を備えている(学習モード)。図2に示した各機能ブロックは、図1に示した検出装置1が備えるCPU11、及び機械学習装置100のプロセッサ101が、それぞれのシステム・プログラムを実行し、検出装置1及び機械学習装置100の各部の動作を制御することにより実現される。
本実施形態の検出装置1は、データ取得部30,データセット生成部32、前処理部34、評価部38を備え、前処理部34は、複数の特徴抽出部36を備えている。また、不揮発性メモリ14上には、データ取得部30が取得した取得データ記憶部50が設けられており、機械学習装置100の不揮発性メモリ104上には、学習部110による機械学習により構築された学習モデルを記憶する学習モデル記憶部130が設けられている。
データ取得部30は、産業機械2、及び入力装置71等から各種データを取得する機能手段である。データ取得部30は、例えば、産業機械2から取得された検出対象の画像データ、産業機械2の動作音や電動機の電圧値/電流値、産業機械2の各部の温度分布データ等と、各々の該データに対して作業者が付与したラベル値の組を取得し、取得データ記憶部50に記憶する。データ取得部30は、図示しない外部記憶装置や有線/無線のネットワークを介して他の装置からデータを取得するようにしても良い。
データセット生成部32は、取得データ記憶部50に記憶された複数のデータについて、予め定めた所定の数又は所定の割合のデータを学習用のデータセットとし、その他のデータを評価用のデータセットとして分割する機能手段である。データセット生成部32が分割するそれぞれのサブデータセットは、偏りが起きにくいように分割することが望ましく、例えば取得データ記憶部50に記憶されているデータの中から学習用のデータセットとするデータをランダムに選んだり、系統抽出法等の統計的な標本抽出法を用いることで、それぞれのデータセットに分割するようにしても良い。
前処理部34は、データセット生成部32が生成した学習用のデータセット及び評価用のデータセットに対して、特徴抽出部36によるデータの変換を行う機能手段である。前処理部34は、複数の特徴抽出部36を備えており、予め設定された前処理要件に従ってデータセットに含まれるそれぞれのデータを順に特徴抽出部36に入力してデータの変換を行う。
前処理部34に設定する前処理要件は、データセットに含まれるデータに対する1乃至複数の特徴抽出部36によるデータの変換順序を規定する。前処理要件の例としては、データセットに含まれる画像データに対して所謂コーナ検出処理を行う特徴抽出部36を適用する手順が挙げられる。また、前処理要件の他の例としては、データセットに含まれる画像データに対して所定のレベル補正処理を行う特徴抽出部36を適用した後に、エッジ検出処理を行う特徴抽出部36を適用する手順が挙げられる。更に、前処理要件の他の例としては、データセットに含まれる音声データに対してノイズ除去処理を行う特徴抽出部36を適用した後に、音特徴抽出処理を行う特徴抽出部36を適用する手順が挙げられる。前処理要件は、予め検出装置が検出するデータの種別や検出の目的に合わせて、前処理部34に設定しておく。
前処理部34が備える特徴抽出部36は、データセットに含まれるそれぞれのデータの特徴部分を学習乃至推定用に抽出する機能手段である。複数の特徴抽出部36は、それぞれ所定の特徴抽出処理を行うためのものであり、また、同じ種類の特徴抽出処理を行うもの同士では、当該処理に用いられるパラメータ又はアルゴリズムが異なる。
図3は、画像データの特徴抽出処理を行う特徴抽出部36の例を示す図である。図3の例では、前処理部34は、コーナ検出の特徴抽出処理を行う特徴抽出部36として、特徴抽出部A1~A3を備えており、いずれもコーナ検出アルゴリズムであるAKAZE(Accelerated KAZEアルゴリズム)を用いており、感度パラメータが特徴抽出部A1は標準感度の1.0倍、特徴抽出部A2は1.5倍、特徴抽出部A3は2.0倍に設定されている。
また、図4は、音声データの特徴抽出処理を行う特徴抽出部36の例を示す図である。図4の例では、前処理部34は、ノイズ除去の特徴抽出処理を行う特徴抽出部36として、特徴抽出部B1~B3を備えており、いずれもノイズ除去アルゴリズムとしてスペクトルサブトラクション(SS)法を用いており、窓幅パラメータが特徴抽出部B1は標準窓幅の1.0倍、特徴抽出部B2は1.5倍、特徴抽出部B3は2.0倍に設定されている。また、前処理部34は、音特徴抽出の特徴抽出処理を行う特徴抽出部36として、特徴抽出部C1~C2を備えており、特徴抽出部C1は音特徴抽出アルゴリズムとしてメル周波数ケプストラム係数(MFCC)を用い、特徴抽出部C2は音特徴抽出アルゴリズムとしてFFT(Fast Fourier Transform)とケプストラムを用いている。
前処理部34は、上記したように前処理の対象となるデータの種類に応じて用意された複数の特徴抽出部36を用いて、予め設定された前処理要件に従って、それぞれの特徴抽出部36を適用した学習データを生成する。図5は、図3に例示される特徴抽出部A1~A3を備えた前処理部34による処理を説明する図である。図5の例では、前処理部34は、データセット生成部32により生成された学習用データセットに含まれる各データを特徴抽出部A1~A3を用いて変換した学習データa1~a3を作成し、また、評価用データセットに含まれる各データを特徴抽出部A1~A3を用いて変換して評価データa1~a3を作成する。
図6は、図4に例示される特徴抽出部B1~B3,C1~C2を備えた前処理部34による処理を説明する図である。前処理部34には、予め音声データに対してノイズ除去処理を施してから、音特徴抽出処理を実行することが前処理要件として設定されている。図6の例では、前処理部34は前処理要件に従って、特徴抽出部B1~B3から選択された特徴抽出部と、特徴抽出部C1~C2から選択された特徴抽出部との組を作成し、作成した特徴抽出部の組をそれぞれを用いて、学習用データセットから学習データb1~a6を、評価用データセットから評価データb1~a6を作成する。
学習部110は、前処理部34が作成したそれぞれの学習データのセットを用いた機械学習を行い、複数の学習モデルを生成する。学習部110は、教師なし学習、教師あり学習等の公知の機械学習の手法により、産業機械2から取得され、前処理部34により前処理された学習データの複数のセットをそれぞれ用いた機械学習を行うことで複数の学習モデルを生成し、生成した複数の学習モデルを学習モデル記憶部130に記憶する。学習部110が行う教師なし学習の手法としては、例えばk-means法等が、教師あり学習の手法としては、例えば一般的なニューラルネットワークやSVM等が挙げられる。
一方、推定部120は、前処理部34が作成したそれぞれの評価データのセットに基づいて、学習モデル記憶部130に記憶された学習モデルを用いた状態の推定を行う。本実施形態の推定部120では、前処理部34において所定の特徴抽出部36を用いて作成された評価データのセットについては、同一の特徴抽出部36を用いて作成された学習データのセットを用いて学習部110が生成した学習モデルを用いた推定を行う。
評価部38は、推定部120により推定された、評価データに対する推論の結果に基づいて、それぞれの学習モデルの学習乃至推論の精度を評価し、その評価結果に基づいて、該学習モデルを生成する際に用いられた特徴抽出部36の評価を行う機能手段である。評価部38は、評価データのセットに含まれるそれぞれの評価データに対する推定部120による推論の結果について、それぞれの評価データに付与されているラベル値と比較することにより、推定部120による推論結果の正誤を判定する。次に、評価部38は、各評価データに関する推論結果に対して公知の統計的手法(例えば、ラベルに対する最小事情誤差量等)や、ROC曲線、AUC等の公知の機械学習の評価指標を用いて、その推論に用いられた学習モデルの学習乃至推論の精度を評価する。そして、評価部38は、学習モデルの学習乃至推論の精度に基づいて、該学習モデルを生成する際に用いられた特徴抽出部36の評価を行う。このような処理を、評価部38は学習モデル記憶部130に記憶されているそれぞれの学習モデルに対して行う。評価部38による評価結果は、表示装置70に表示出力したり、ネットワーク5を介してホストコンピュータやクラウドコンピュータ等に送信出力して利用するようにしても良い。評価部38は、最も学習乃至推論の精度が高い学習モデルの生成に用いられた特徴抽出部36についてのみ、表示出力等を行うようにしても良い。
図7は、図3,5の例で示した特徴抽出部に基づいて作成された学習データ及び評価データに基づく評価部38による評価の例を示す図である。図7に例示されるように、特徴抽出部A1を用いて作成された学習データa1に基づいて、学習部110で学習モデルa1が生成されたとする。この時、推定部120は、特徴抽出部A1を用いて作成された評価データa1に基づいて学習モデルa1を用いた推定処理を行い、推定結果a1を出力する。そして、評価部38は、推定結果a1対して公知の統計的処理乃至公知の機械学習の評価指標を適用し、学習モデルa1の制度の評価を行う、その結果を特徴抽出部A1の評価として出力する。同様に、評価部38は、推定結果a2,a3から、それぞれ学習モデルa2,a3の評価を行う、その結果をそれぞれ特徴抽出部A2,A3の評価として出力する。
上記した実施形態による検出装置1は、検出を行うために取得したデータに対して、複数の特徴抽出部36によりそれぞれデータの特徴を抽出した学習データ及び評価データを作成し、作成したそれぞれの学習データ及び評価データによる学習及び推定を行うことで得られた推定結果から、各々の特徴抽出部36の評価を行う。評価部38が出力する評価結果は、検出を行うために取得したデータに対する、それぞれの特徴抽出部36の適性を示すものとなり、これを把握した作業者は、検出処理に用いるべき特徴抽出部36乃至特徴抽出部36の組(即ち、前処理に利用するパラメータ乃至アルゴリズム、その組)を容易に決定することができるように成る。また、特徴抽出部36を新たに追加した場合にも、既存の特徴抽出部36に対して学習・推定の精度向上を容易に検証することができるようになる。
上記した実施形態の一変形例として、評価部38は、各々の特徴抽出部36に対する評価結果に基づいて、パラメータを調整した特徴抽出部36を新たに前処理部34に追加して、再度、データセット生成部32,前処理部34,学習部110、推定部120に対して、追加した特徴抽出部36を用いた処理を実行させて、該特徴抽出部36に対する評価を行うようにしても良い。評価部38は、各々の特徴抽出部36に対して評価を行った場合に、いずれの特徴抽出部36を用いても、予め設定されている所定の閾値を超える学習乃至推論の精度を示す学習モデルが得られなかった場合に、それぞれの特徴抽出部36に設定されるパラメータ値の変化傾向と、該特徴抽出部36を用いて生成された学習モデルの学習乃至推論の精度の変化傾向とを比較し、学習モデルの学習精度が上昇すると予想されるパラメータ値を設定した特徴抽出部36を新たに追加し、追加した特徴抽出部36を用いた処理を行うように各機能手段に対して指令する。
上記動作を評価部38に行わせることで、予め用意しておいた特徴抽出部36の中に、検出を行うために取得したデータに対して適性を持った特徴抽出部36がなかった場合であっても、評価部38によりパラメータ値が調整された特徴抽出部36が自動的に追加されて再評価が行われるため、半自動的に適性のある特徴抽出部36の探索が行われるようになる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上述した実施の形態の例のみに限定されることなく、適宜の変更を加えることにより様々な態様で実施することができる。
例えば、上記した第2,3実施形態では検出装置1と機械学習装置100が異なるCPU(プロセッサ)を有する装置として説明しているが、機械学習装置100は検出装置1が備えるCPU11と、ROM12に記憶されるシステム・プログラムにより実現するようにしても良い。
また、上記した第2,3実施形態では学習のための構成と推定のための構成とを別の実施形態として説明しているが、これらを同時に備えた検出装置1を構成しても良い。この場合、検出装置1は、工具の取り付け状態の推定を行いながら、必要に応じて学習モデルを更新する(学習する)ように動作する。
1 検出装置
2 産業機械
5 ネットワーク
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 不揮発性メモリ
16,17,18 インタフェース
20 バス
21 インタフェース
30 データ取得部
32 データセット生成部
34 前処理部
36 特徴抽出部
38 評価部
50 取得データ記憶部
70 表示装置
71 入力装置
100 機械学習装置
101 プロセッサ
102 ROM
103 RAM
104 不揮発性メモリ
110 学習部
120 推定部
130 学習モデル記憶部

Claims (5)

  1. 産業機械に係るデータに基づく検出処理を行う検出装置であって、
    前記産業機械に係るデータから該データの特徴に係るデータを抽出する複数の特徴抽出部を備え、それぞれの特徴抽出部を用いて前記産業機械に係るデータから学習データ及び評価データの組をそれぞれ作成する前処理部と、
    それぞれの前記学習データに基づいた機械学習を行い、複数の学習モデルをそれぞれ生成する学習部と、
    前記評価データに基づいて、該評価データに対応する学習データを用いて生成された学習モデルを用いた推定を行う推定部と、
    前記推定部による推定結果に基づいて、前記学習モデルの学習・推定の精度に関する評価を行い、その評価結果に基づいて、対応する前記特徴抽出部の評価結果を出力する評価部と、
    を備え
    前記評価の結果、予め設定されている所定の閾値を超える精度を示す学習モデルが得られなかった場合、パラメータを調整した特徴抽出部を追加し、再度前処理、学習、推定、評価を行う、
    検出装置。
  2. 前記産業機械に係るデータは、画像データ、時系列データ、文字データの少なくともいずれかである、
    請求項1に記載の検出装置。
  3. 前記機械学習は、教師なし学習または教師あり学習のいずれかである、
    請求項1に記載の検出装置。
  4. 前記評価部は、学習・推定の精度が最も高い学習モデルに対応する前記特徴抽出部の評価結果を出力する、
    請求項1に記載の検出装置。
  5. 産業機械に係るデータに基づく検出処理に係る機械学習方法であって、
    コンピュータが、
    前記産業機械に係るデータから該データの特徴に係るデータを抽出する複数の特徴抽出手段をそれぞれ用いて前記産業機械に係るデータから学習データ及び評価データの組をそれぞれ作成する前処理ステップと、
    それぞれの前記学習データに基づいた機械学習を行い、複数の学習モデルをそれぞれ生成する学習ステップと、
    前記評価データに基づいて、該評価データに対応する学習データを用いて生成された学習モデルを用いた推定を行う推定ステップと、
    前記推定ステップによる推定結果に基づいて、前記学習モデルの学習・推定の精度に関する評価を行い、その評価結果に基づいて、対応する前記特徴抽出手段の評価結果を出力する評価ステップと、
    実行し、
    前記評価の結果、予め設定されている所定の閾値を超える精度を示す学習モデルが得られなかった場合、パラメータを調整した特徴抽出部を追加し、再度前処理、学習、推定、評価を行う、
    機械学習方法。
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