JP7250634B2 - 内視鏡用処置具 - Google Patents

内視鏡用処置具 Download PDF

Info

Publication number
JP7250634B2
JP7250634B2 JP2019120858A JP2019120858A JP7250634B2 JP 7250634 B2 JP7250634 B2 JP 7250634B2 JP 2019120858 A JP2019120858 A JP 2019120858A JP 2019120858 A JP2019120858 A JP 2019120858A JP 7250634 B2 JP7250634 B2 JP 7250634B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheath
treatment
pair
distal
distal end
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019120858A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021006142A (ja
Inventor
祐二 小口
Original Assignee
レイクR&D株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by レイクR&D株式会社 filed Critical レイクR&D株式会社
Priority to JP2019120858A priority Critical patent/JP7250634B2/ja
Publication of JP2021006142A publication Critical patent/JP2021006142A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7250634B2 publication Critical patent/JP7250634B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Surgical Instruments (AREA)

Description

本発明は、内視鏡のチャネル内に挿脱され、内視鏡の視野内で病変部位の処置を行う処置部を先端部に有する内視鏡用処置具に関する。
内視鏡のチャネルは、体腔内に挿入され体腔内の病変部位の直接診察や治療を低侵襲により行うために使用される。内視鏡用処置具は、先端部に処置部を有し、内視鏡のチャネル内に挿脱可能に収容され、内視鏡の視野内で処置部により病変部位の処置(生体組織の患部の除去、サンプル採取、切除、止血等)を行うために使用される。一般に、内視鏡は医師が操作し、処置具は技師又は別の医師が連繋操作する。
内視鏡用処置具は、長さが1.5~2m程度ある可撓性を有するシースと、シースの先端部に設けられた処置部支持手段と、シース内に進退可能に挿通された操作ワイヤと、シースの後端部に設けられ操作ワイヤを進退操作および回転操作する操作部と、処置部支持手段に支持され操作部の操作による操作ワイヤの進退操作に応じて開閉して病変部位の処置する機能を有する一対の処置部(鉗子等)とを有する。
一対の処置部は、体腔内の生体組織の患部に対し近接しかつ適切な向きに開く必要があるので、操作部の操作による操作ワイヤの前進・後退により開閉できるようになっているだけでなく、操作部の操作による操作ワイヤの基端側の回転し回転力が操作ワイヤの先端まで伝達されることにより回転されるようになっている。
これまでに知られている回転機構としては、操作ワイヤとシースとが共に軸方向に移動可能であることに加え、(1)操作ワイヤがシースに対し軸方向に移動可能であり、操作部側および先端側のそれぞれにおいて、操作ワイヤがシースと一体回転可能に連結された構成、(2)操作ワイヤがシースに対し軸方向に移動可能であり、操作部側において操作ワイヤがシースと一体回転可能に連結され、先端側においてシースと操作ワイヤとが独立して回転可能である構成、および(3)操作ワイヤがシースに対し軸方向に移動可能であり、操作ワイヤがシースに対し全長にわたり回転可能である構成がある。
特開2007-289593号公報 特開2018-33501号公報
上記(1)の回転機構は、安定した回転が得られず、一対の処置部の向きを患部に合せるのに手間がかかる。上記(2)と(3)の回転機構は、操作ワイヤの先端部がよく回り、切開刃や止血鉗子の刃の向きを患部に対して適切な向きとすることが容易にできて、手術が短時間でできることに繋がる。しかし、操作ワイヤの先端部が回りすぎて刃の向きが定まらないことが起きてしまうという不具合が生じることもある。特に、一対の処置部が開いた状態から操作ワイヤを引いて処置部が患部をクランプして閉じたときに操作ワイヤの先端部が回りすぎてしまうと、患部を捻り切ってしまう等の不具合が生じることもある。
特許文献2に開示された内視鏡用処置具は回転角度制限手段が設けられているので上記の不具合を解消できる。この回転角度制限手段は、シース31の先端外方に設けられた筒部と筒部より先端側に延在する対向一対の腕部とを有する支持枠本体41aの前記筒部の外周に回転可能かつ抜け止めされた細筒部材40aと、シース31の先端外面に被嵌固定された大筒部材40bとが嵌合され一体固定されていることにより、支持枠本体41aがシース31に対し軸方向に移動不能でかつ軸周りに回転可能に設けられ、そして、支持枠本体41aの前記筒部の外面に突設された突起部41cと細筒部材40aに形成された係止部40cが当接することにより、操作ワイヤ32の先端部が回りすぎることがないようシースの先端と操作ワイヤの先端との回転角度を制限するようになっている。
しかし、特許文献2に開示された内視鏡用処置具は、回転角度制限手段を備えていることにより、操作ワイヤの先端部が自由に回転できないことから反って一対の処置部の向きを患部に合せる操作に手間がかかりまたは適切な向きに合わせられないことがある。さらに、一対の処置部を開いた状態から、シースまたは操作ワイヤの応力が収容孔面の摩擦力より大きく変化し操作ワイヤの先端部が回動してしまうことがあり、一度向きを合わせた一対の処置部の向きを患部に合わせる再度の操作が必要になり、このときも、回転角度制限手段が設けられているので、手間がかかりまたは適切な向きに合わせられないことがある。
また、特許文献2に開示された発明は、操作ワイヤの先端がシースの先端に対して軸方向移動不能であるので、例えば、一対の処置部がハサミの場合、患部を切除するのに操作上の利便性に欠ける。具体的には、ハサミの場合は、開いて近接し閉じて患部を挟むという動作では患部を切除することができず、一対の処置部を(通電し)閉じて引き上げるという一連の動作によって患部を安全で効率よく切除できる。引き上げるストロークはたとえば1mm程度で良く、ストローク寸法を大きくとると、操作ワイヤまたはシースの内圧の解放に起因して一対の処置部が回転しすぎることもあるので、1mm程度のストローク引き上げたら回転角度に制限がかかることが望ましい。特許文献2に開示された発明によれば、操作ワイヤの先端がシースの先端に対して軸方向移動不能であるので、一対の処置部を引き上げるにはシースを引くことが必要でこの引き上げ動作が操作者の片方の手だけでは困難であった。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、操作ワイヤを一対の処置部の開閉に微小寸法だけシ-スに対し軸方向に進退可能であるとともに一対の処置部を開いた状態で軸周りに回動可能であり、また一対の処置部を閉じて患部を挟み微小寸法だけ引き上げ軸周りの回動角度を制限するという一連の動作を処置具操作者の片方の手だけで行える内視鏡用処置具を提供することを目的とする。
本発明に係る内視鏡用処置具は、上記目的を達成するため、内視鏡のチャネルに挿脱される可撓性を有するシースと、前記シース内に進退可能に配置された操作ワイヤと、前記シースの後端部に設けられ前記操作ワイヤを進退操作および回転操作する操作部と、前記シースの先端外方に設けられ筒部と前記筒部より先端側に延在する対向一対の腕部とを有する処置部支持手段と、中途部が前記対向一対の腕部間にて重なり前記対向一対の腕部に貫通するように設けられた支持軸で回動可能に支持され、基端側部分が前記操作ワイヤの進退動作力を受けて開閉することにより、先端側部分が開閉して体腔内の生体組織の処置を行う一対の処置部とを備え、さらに、前記シースの先端部に固定され先方に延びる基端側連結用筒状部と、前記処置部支持手段の前記筒部の後端部に固定され後方に延びる先端側連結用筒状部とを有し、前記基端側連結用筒状部と前記先端側連結用筒状部のいずれか一方が内側、他方が外側で相対回転可能・軸方向微小寸法移動可能・離脱不能に嵌合する回転自在・軸方向微小移動連結部と、前記基端側連結用筒状部に設けられた基端側係止突起と前記先端側連結用筒状部に設けられた先端側係止突起とを有し、前記先端側連結用筒状部が前記シースの方向のストロークエンドに移動したときに、前記先端側連結用筒状部と前記基端側連結用筒状部との相対回転を前記基端側係止突起と前記先端側係止突起との当接により所定回転角度に制限する回転角度制限手段と、を備えていることを特徴とする。
前記回転自在・軸方向微小移動連結部は、前記基端側連結用筒状部が内側であり外周面部に前記基端側係止突起が設けられ、前記先端側連結用筒状部が外側であり内周面部に前記先端側係止突起が設けられた構成とすることができる。
本発明によれば、操作ワイヤを一対の処置部の開閉に微小寸法だけシ-スに対し軸方向に進退可能であるとともに一対の処置部を開いた状態で軸周りに回動可能であり、また一対の処置部を閉じて患部を挟み微小寸法だけ引き上げ軸周りの回動角度を制限するという一連の動作を処置具操作者の片方の手だけで行える内視鏡用処置具を提供することができる。
本発明の実施形態1に係る内視鏡用処置具を含む内視鏡システムを説明するための図である。 本発明の実施形態1に係る内視鏡用処置具の全体図である。 本発明の実施形態1に係る内視鏡用処置具であって、図3(A)は一対の処置具が開いた状態を示すシースを省略した正面図であり、図3(B)は一対の処置具が閉じた状態を示すシースを省略した正面図である。 本発明の実施形態1に係る内視鏡用処置具であって、図4(A)は一対の処置具が開いた状態を示すシースを省略した縦断正面図、図4(B)は一対の処置具が閉じた状態を示すシースを省略した縦断正面図、図4(C)は図4(B)におけるC-C断面図、および図4(D)は一対の処置具が基端方向のストロークエンドまで移動した状態を示す要部縦断正面図である。 本発明の実施形態2に係る内視鏡用処置具の要部縦断正面図である。 本発明の実施形態3に係る内視鏡用処置具の要部縦断正面図である。
以下、本発明に係る内視鏡用処置具に係る実施形態について図面を参照して説明する。なお、本実施形態においては、一対の処置部が位置する側を先端側、操作部が位置する側を基端側と呼ぶ。
[実施形態1]
[内視鏡システム]
実施形態1に係る内視鏡用処置具が適用される内視鏡システム1は、図1に示すように、生体の体腔内に挿入するための挿入部2と、挿入部2の先端を上下左右方向に湾曲操作するためのダイヤルを有する内視鏡操作部3と、挿入部2と内視鏡操作部3との間に配置された処置具導入部4とを備え、処置具導入部4から挿入部2の先端に向かって長手方向に形成された内視鏡チャネル5が形成され、内視鏡チャネル5内に後述する内視鏡用処置具10の一対の処置部15,16およびシース11を挿通するように構成されている。
[内視鏡用処置具の基本的構成]
実施形態1に係る内視鏡用処置具10は、図2に示すように、内視鏡チャネル5に挿脱される可撓性を有する細長いシース11と、シース11内に進退可能に配置された操作ワイヤ12と、操作ワイヤ12を進退操作および回転操作する操作部13と、シース11の先端外方に設けられた処置部支持手段14と、処置部支持手段14に支持軸18で回動可能に支持されかつ操作ワイヤ12に連結され操作部13による操作ワイヤ12の進退操作を介して先端側部分15c,16cが開閉して体腔内の生体組織の処置を行う一対の処置部15,16とを備える。なお、内視鏡用処置具10は、シース11と操作ワイヤ12と処置部支持手段14と一対の処置部15,16のそれぞれの外面が親水性コートされている。
シース11は、長さが1.5~2m程度の、可撓性を有しかつ適度の腰の強さ(屈曲耐性)を有する細長筒状体である。本実施の形態のシース11は、コイルシース11aと、コイルシースの外面に被さる可撓性の樹脂製外被11bとで構成されている(図4)。コイルシース11aは、例えばステンレス線等の金属材を密着巻きしてなるコイルシースが用いられることが好ましい。なお、シース11は、PTFE、PEEK、PPS、ポリエチレン、またはポリイミド、等の可撓性チューブのみで構成しても良い。
操作ワイヤ12は、シース11内に緩く進退可能に配置され、導電性であって回転追従性が大きなトルクワイヤからなる。操作ワイヤ12は、例えば、全長がステンレス製であるか、または基端側のステンレス製と先端側のナイチノール(ニッケルチタン合金)製で両方をステンレスパイプで接続してなるものであっても良い。
操作部13は、シース11の基端部および操作ワイヤ12の基端部に連結され、操作ワイヤ12を進退操作および回転操作するよう構成されている。本実施の形態は、操作ワイヤ12の基端側とシース11の基端側とが一体に回転可能である構成と、操作ワイヤ12が全長にわたりシース11に対し回転可能である構成のいずれであっても良い。
操作部13は、操作ワイヤ12の基端に取り付けられたスライダ13aと、シース11の基端に取り付けられた操作部本体13bとを相対的にスライド操作(進退操作)することによって、操作ワイヤ12を長手方向に移動させることができ、スライダ13aを図中の左方向(先端側)に移動させることにより、操作ワイヤ12を先端側に移動させるように構成されている。
処置部支持手段14は、例えば細径のステンレス管を加工してなり、シース11の先端部に設けられた筒部14aと、スリット加工することにより形成される、筒部14aの先端面の対向する位置である2か所から先端側に延在する一対の腕部14bと、を有する。
一対の処置部15,16は、ステンレス製またはナイチノール(ニッケルチタン合金)製でカップ状に成形されX状に重なる一対の生検鉗子よりなり、中途部15a,16aが一対の腕部14b間にて重なり一対の腕部14bに貫通するように設けられた支持軸18で回動可能に支持されている。一対の処置部15,16の基端側部分15b,16bの後端部は、一対の開閉作動用リンク15d,16dとピン連結され、さらに一対の開閉作動用リンク15d,16dが進退伝動リンク17とピン連結され、進退伝動リンク17が操作ワイヤ12の先端部と連結固定されている。
一対の処置部15,16は、支持軸18を回転中心として回動するようになっていて、操作ワイヤ12が先端側に移動されると、一対の開閉作動用リンク15d,16dが開脚角度が大きくなるよう作動することにより、基端側部分15b,16bが操作ワイヤ12の進退動作力を受けて開状態になるとともに、先端側部分15c,16cが開状態になる。そして、操作ワイヤ12が基端側に移動されると、一対の開閉作動用リンク15d,16dが開脚角度が小さくなるよう作動することにより、基端側部分15b,16bが操作ワイヤ12の進退動作力を受けて開脚角度が小さくなるとともに、先端側部分15c,16cが閉状態になる。したがって、操作ワイヤ12を進退操作することにより、一対の処置部15,16の先端側部分15c,16cが開閉して体腔内の生体組織の切除またはサンプル採取等の処置を行うよう構成されている。
[内視鏡用処置具の特徴的構成]
実施形態1の特徴的構成は、図3、図4に示すように、回転自在・軸方向微小移動連結部Xと回転角度制限手段Yとを有する。
回転自在・軸方向微小移動連結部Xは、シース11の先端部に固定され先方に延びる基端側連結用筒状部20と、処置部支持手段14の筒部14aの後端部に固定され後方に延びる先端側連結用筒状部25とを有し、基端側連結用筒状部20が内側で、先端側連結用筒状部25が外側であり、相対回転可能・軸方向微小寸法移動可能・離脱不能に嵌合するよう構成されている。本実施の形態では、基端側連結用筒状部20と先端側連結用筒状部25は、以下の様に構成されている。
基端側連結用筒状部20は、筒状コイルキャップ21と連結用筒部22との2ピースとで構成されている。筒状コイルキャップ21は、シース11の先端部に被嵌固定された薄肉筒部21aと、内径がシース11の内径と略同一で内端がシース11の先端部に当接している厚肉筒部21bとを有し、薄肉筒部21aと厚肉筒部21bの外周面が一致しかつ外径が処置部支持手段14の筒部14aと同一径である。連結用筒部22は、連結用小径筒部22aと、連結用小径筒部22aの先端部に延設された筒部14a内に摺動可能に嵌合する鍔部22bとを有し、連結用小径筒部22aの略半部が筒状コイルキャップ21の厚肉筒部21bに嵌入されかつ嵌入端が溶接、ロウ付け等により固定され、残りの略半部が筒状コイルキャップ21の厚肉筒部より張り出している。
先端側連結用筒状部25は、外径が処置部支持手段14の筒部14aと同一径であり筒部14aよりシース11の方向に連結固定された大径筒部25aと、大径筒部25aより先側に延在し筒部14aに嵌入している小径筒部25bとを有する。大径筒部25aと小径筒部25bは、内径が同一径であり、連結用筒部22の連結用小径筒部22aに摺動可能に嵌合している。大径筒部25aは、筒部14aとの突き合わせ端面同士が溶接、ロウ付け等により連結されている。
操作ワイヤ12が先側に進出されることにより一対の処置部15,16が最大に開いた状態から操作ワイヤ12が基側に微小寸法(例えば1mm)引かれることにより一対の処置部15,16が閉じた状態になる(図4(B)の状態)。
したがって、回転自在・軸方向微小移動連結部Xは、操作ワイヤ12が先方に移動して一対の処置部15,16が開いた状態のとき(図3(A),図4(A))、操作ワイヤ12がシース11に対し制限なく回転可能である。図4(D)は、先端側連結用筒状部25がシース11の方向のストロークエンドに移動した状態を示す。
回転角度制限手段Yは、一対の処置部15,16が閉じた状態(図4(B)の状態)のとき、操作ワイヤ12の先端部に回転が生じてもその回転角度を、先端側連結用筒状部25の内周面部に設けられた先端側係止突起31が基端側連結用筒状部20の外周面部に設けられた基端側係止突起30に対して当接するまでの自由度に制限するよう構成されている。より詳細には、基端側係止突起30は、筒状コイルキャップ21の厚肉筒部21bの端面に当接する位置で連結用筒部22の連結用小径筒部22aの中途外周面に1つ(複数でもよい。)突設されている。基端側係止突起30は、軸方向の長さが例えば1mmとされる。先端側係止突起31は、先端側連結用筒状部25の大径筒部25aの内面側に基端側係止突起30を干渉無く受け容れるように形成された円筒形ザグリ部25cの内周面より1つ(複数でもよい。)突設されている。
図4(C)に示すように、基端側係止突起30と先端側係止突起31は、シース11と操作ワイヤ12と応力が生じておらずかつ相対的な回転力が作用していない状態において、軸周りに180度反対の位置にあり、いずれの方向にも170度位の回転角度だけの自由度があるように回転角度を制限している。
以上説明したように、本実施形態1の内視鏡用処置具10によれば、一対の処置部15,16の開閉のために操作ワイヤ12を微小寸法(例えば約1mm)だけシ-スに対し軸方向に進退可能であり、一対の処置部15,16を閉じた状態から患部に近接する方向(先方)に微小寸法ストロークさせることにより一対の処置部15,16を軸周りに回動可能な状態とすることができて、手間がかからずに一対の処置部を患部に適切な向きに合せることができ、また一対の処置部15,16を開いた状態から後方へ操作ワイヤ12を微小寸法ストロークさせることにより一対の処置部15,16の軸周りの回動角度を制限することができる。
したがって、操作部13を操作して一対の処置部15,16を閉じた状態で体腔内の生体組織の患部に近接したら、操作部13を操作し操作ワイヤ12を進出させ開閉作動用リンク15d,16dを開脚動作し一対の処置部15,16を開く。このとき、先端側係止突起31が基端側係止突起30に対し軸方向先側に離れているため操作ワイヤ12の先端部は回転フリーの状態になる。患部を処置する(挟む)ために一対の処置部15,16の開いた向きが適切でないときは、操作部13を操作して操作ワイヤ12の先端部を回転させることが容易にできる。次いで、操作部13を操作して操作ワイヤ12を後退させると、開閉作動用リンク15d,16dが閉脚動作し一対の処置部15,16が患部を挟んだ状態に閉じた状態になる。一対の処置部15,16が患部を挟んだ状態になる直前から、先端側係止突起31が基端側係止突起30に対応する位置にくるので、操作ワイヤ12の先端部が回転フリーから回転角度制限状態に切り替わるので、一対の処置部15,16が患部を挟んだ状態のときには、操作ワイヤ12の先端部が回転角度制限状態に引き上がる。このため、本実施形態1の内視鏡用処置具10によれば、一対の処置部15,16を閉じて患部を挟み微小寸法だけ引き上げ回転角度を制限する状態にするという一連の動作を処置具操作者の片方の手だけで行えて、安全で効率よく処置ができる。
[実施形態2]
[基本的構成]
図5は実施形態2に係る内視鏡用処置具10Aの要部縦断正面図である。内視鏡用処置具10Aは、一対の処置部15A,16Aが、図3に示す開閉作動用リンク15d,16dと進退伝動リンク17が存在せず、シース11内に2本の操作ワイヤ12A,12Bが通されている。2本の操作ワイヤ12A,12Bは、各先端部がシース11の先方に設けられた処置部支持手段14の腕部14b間に突出し、間隔を漸次に広げ、一対の処置部15A,16Aの基端側部分15b,16bの後端部の係止孔に連結されている。したがって、一対の処置部15A,16Aは、2本の操作ワイヤ12A,12Bが一体に進退することで、2本の操作ワイヤ12A,12Bの先端部の広がり角度の拡縮が生じることにより、先端側部分が開閉するようになっている。その他の基本的構成に関する構成要素は実施形態1と同一であり、各構成要素には実施形態1と同一の符号を付してある。
[内視鏡用処置具の特徴的構成]
内視鏡用処置具10Aの特徴的構成は、回転自在・軸方向微小移動連結部Xと回転角度制限手段Yとを有する。この構成は、実施形態1と同一であり、作用・効果も実施形態1と同一であるので説明を省略する。構成要素の各符号は実施形態1と同一のものは同一符号を付してある。
実施形態2の内視鏡用処置具の特徴的構成による作用効果は実施形態1の作用効果と同一である。
[実施形態3]
[基本的構成]
図6は実施形態2に係る内視鏡用処置具10Bの要部縦断正面図である。内視鏡用処置具10Bの基本的構成は、シース11と、操作ワイヤ12と、操作部13と、処置部支持手段14と、一対の処置部15,16とを備える。この基本的構成は、実施形態1と同一であるので説明を省略する。
[特徴的構成]
内視鏡用処置具10Bの特徴的構成は、回転自在・軸方向微小移動連結部X’と回転角度制限手段Y’とを有する。回転自在・軸方向微小移動連結部X’は、シース11の先端部に固定され先方に延びる基端側連結用筒状部20Aと、処置部支持手段14の筒部14aの後端部に固定され後方に延びる先端側連結用筒状部25Aとを有する。
基端側連結用筒状部20Aは、筒状コイルキャップ21Aと連結用筒部22Aとの2ピースよりなる。連結用筒部22Aは、図4に示す先端側連結用筒状部25を基端側に逆転配置したものである。連結用筒部22Aには、基端側係止突起30Aが設けられているとともに、図4に示す円筒形ザグリ部25cに対応する円筒形ザグリ部22cを有する。先端側連結用筒状部25Aは、図4に示す連結用筒部22の形状を変えて基端側に逆転配置したものに相当する。先端側連結用筒状部25Aには、図4に示す基端側係止突起30Aを先端側に逆転配置するように先端側係止突起31Aが設けられている。
基端側連結用筒状部20Aが外側であり内周面部に基端側係止突起30Aが設けられ、先端側連結用筒状部25Aが内側であり外周面部に先端側係止突起31Aが設けられ、相対回転可能・軸方向微小寸法移動可能・離脱不能に嵌合するよう構成されている。
回転角度制限手段Y’は、基端側連結用筒状部20Aに設けられた基端側係止突起30Aと先端側連結用筒状部25Aに設けられた先端側係止突起31Aとを有し、先端側連結用筒状部20Aがシース11の方向のストロークエンドに移動したときに、先端側連結用筒状部25Aと基端側連結用筒状部30Aとの相対回転を基端側係止突起30Aと先端側係止突起31Aとの当接により所定回転角度に制限する。
内視鏡用処置具10Bの特徴的構成による作用効果は実施形態1と同一であり、説明を省略する。
[その他の実施形態]
本発明の内視鏡用処置具は、一対の鋏片部で体腔内の生体組織を挟みつつ所要の電流を通電し生体組織を焼灼し止血しつつ切開する内視鏡用電気焼灼切開鋏を含むものである。この場合には、実施形態1のように、シースがコイルシースと樹脂製外被とからなり、操作部に設けられる2つの接続端子に接続された2本の絶縁被覆された給電線がシース内を通され、一対の処置部に接続される。シースの内面および外面に絶縁被膜が設けられる。処置部支持手段は外面に絶縁被膜が設けられる。一対の鋏片部は、刃部を除き、外面に絶縁被膜が設けられ互いに電気的に絶縁状態である。
本発明によれば、操作ワイヤを微小寸法だけシ-スに対し軸方向に進退可能であり、一対の処置部を閉じた状態から操作ワイヤを微小寸法だけ先方へ移動して開いた状態にすると一対の処置部を軸周りに回動可能することがで、また一対の処置部が開いた状態から操作ワイヤを微小寸法だけ後方へ移動すると一対の処置部が閉じて患部を挟み軸周りの回動角度が制限される状態にすることができ、一連の動作を処置具操作者の片方の手だけで行えるという効果を奏するものであり、生体の体腔内に挿入する先端位置に遠隔操作される生体組織を処置するための優れた内視鏡用処置具を提供することができる。
1…内視鏡システム、
2…挿入部、
3…内視鏡操作部、
4…処置具導入部、
5…内視鏡チャネル、
10,10A,10B…内視鏡用処置具、
11…シース、
11a…コイルシース、
11b…樹脂製外被、
12,12A,12B…操作ワイヤ、
13…操作部、
13a…スライダ、
13b…操作部本体、
14…処置部支持手段、
14a…筒部、
14b…腕部、
15,16,15A,16A…処置部、
15a,16a…中途部、
15b,16b…基端側部分、
15c,16c…先端側部分、
リンク15d,16d…開閉作動用、
リンク17…進退伝動、
18…支持軸、
X,X’…回転自在・軸方向微小移動連結部、
Y,Y’…回転角度制限手段、
20,20A…基端側連結用筒状部、
21,21A…筒状コイルキャップ、
21a…薄肉筒部、
21b…厚肉筒部、
22,22A…連結用筒部、
22a…連結用小径筒部、
22b…鍔部、
25,25A…先端側連結用筒状部、
25a…大径筒部、
25b…小径筒部、
25c…円筒形ザグリ部、
30,30A…先端側係止突起、
31,31A…基端側係止突起。

Claims (3)

  1. 内視鏡のチャネルに挿脱される可撓性を有するシースと、
    前記シース内に進退可能に配置された操作ワイヤと、
    前記シースの後端部に設けられ前記操作ワイヤを進退操作および回転操作する操作部と、
    前記シースの先端外方に設けられ筒部と前記筒部より先端側に延在する対向一対の腕部とを有する処置部支持手段と、
    中途部が前記対向一対の腕部間にて重なり前記対向一対の腕部に貫通するように設けられた支持軸で回動可能に支持され、基端側部分が前記操作ワイヤの進退動作力を受けて開閉することにより、先端側部分が開閉して体腔内の生体組織の処置を行う一対の処置部とを備え、さらに、
    前記シースの先端部に固定され先方に延びる基端側連結用筒状部と、前記処置部支持手段の前記筒部の後端部に固定され後方に延びる先端側連結用筒状部とを有し、前記基端側連結用筒状部と前記先端側連結用筒状部のいずれか一方が内側、他方が外側で相対回転可能・軸方向微小寸法移動可能・離脱不能に嵌合する回転自在・軸方向微小移動連結部と、
    前記基端側連結用筒状部に設けられた基端側係止突起と前記先端側連結用筒状部に設けられた先端側係止突起とを有し、前記先端側連結用筒状部が前記シースの方向のストロークエンドに移動したときに、前記先端側連結用筒状部と前記基端側連結用筒状部との相対回転を前記基端側係止突起と前記先端側係止突起との当接により所定回転角度に制限する回転角度制限手段と、
    を備えていることを特徴とする内視鏡用処置具。
  2. 前記回転自在・軸方向微小移動連結部は、前記基端側連結用筒状部が内側であり外周面部に前記基端側係止突起が設けられ、前記先端側連結用筒状部が外側であり内周面部に前記先端側係止突起が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用処置具。
  3. 前記回転自在・軸方向微小移動連結部は、前記基端側連結用筒状部が外側であり内周面部に前記基端側係止突起が設けられ、前記先端側連結用筒状部が内側であり外周面部に前記先端側係止突起が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用処置具。
JP2019120858A 2019-06-28 2019-06-28 内視鏡用処置具 Active JP7250634B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019120858A JP7250634B2 (ja) 2019-06-28 2019-06-28 内視鏡用処置具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019120858A JP7250634B2 (ja) 2019-06-28 2019-06-28 内視鏡用処置具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021006142A JP2021006142A (ja) 2021-01-21
JP7250634B2 true JP7250634B2 (ja) 2023-04-03

Family

ID=74165245

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019120858A Active JP7250634B2 (ja) 2019-06-28 2019-06-28 内視鏡用処置具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7250634B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN117796879B (zh) * 2024-01-08 2024-06-18 华东疗养院 一种消化内镜用辅助牵引钳

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20120259358A1 (en) 2011-04-11 2012-10-11 Daniel Kaercher Handling device for a micro-invasive surgical instrument
WO2017221306A1 (ja) 2016-06-20 2017-12-28 オリンパス株式会社 処置具
JP2018033501A (ja) 2016-08-29 2018-03-08 レイクR&D株式会社 内視鏡用処置具

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20120259358A1 (en) 2011-04-11 2012-10-11 Daniel Kaercher Handling device for a micro-invasive surgical instrument
WO2017221306A1 (ja) 2016-06-20 2017-12-28 オリンパス株式会社 処置具
JP2018033501A (ja) 2016-08-29 2018-03-08 レイクR&D株式会社 内視鏡用処置具

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021006142A (ja) 2021-01-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7191141B2 (ja) 流体移送用及び電子的外科手術用の医療装置
EP3210559B1 (en) Surgical instrument having a bipolar end effector assembly and a deployable monopolar assembly
US10292758B2 (en) Methods and devices for articulating laparoscopic energy device
EP2471479B1 (en) Apparatus for performing an electrosurgical procedure
US20230218338A1 (en) Medical instruments for performing minimally-invasive procedures
US8292886B2 (en) Apparatus, system, and method for performing an electrosurgical procedure
US9033978B2 (en) High-frequency treatment instrument
EP1948027B1 (en) Tissue cutting devices having hemostasis capability
JP2012148088A (ja) Ligasure(リガシュアー)を備える可撓性内視鏡カテーテル
US9987076B2 (en) Multi-function surgical instruments
JP7250634B2 (ja) 内視鏡用処置具
EP3449849B1 (en) Surgical instruments and system of assembling surgical instruments
JP2018033501A (ja) 内視鏡用処置具
JP7190240B2 (ja) 内視鏡用処置具
JP7482592B2 (ja) 内視鏡用処置具
JP7491738B2 (ja) 内視鏡用処置具
JP7479921B2 (ja) 内視鏡用処置具
WO2022250002A1 (ja) 内視鏡用処置具
US20230240514A1 (en) Endoscopic treatment tool
JP7442253B2 (ja) 内視鏡用電気焼灼処置具
JP7442252B2 (ja) 内視鏡用電気焼灼切開具
JP7459311B2 (ja) 処置具
JP2023048944A (ja) 内視鏡用処置具
JP2021141965A (ja) 内視鏡用処置具

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220603

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230228

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230320

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230322

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7250634

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150