JP7250317B2 - 薬剤吸入器 - Google Patents
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Description
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、実施形態に係るエアゾール器具10及び吸入器具20の構成の一例を示す図である。本実施形態の吸入器具20は、エアゾール器具10から吐出される粉末状の薬剤の吸入治療を補助する。
吸入器具20には、エアゾール器具10が取り付けられる。エアゾール器具10は、薬剤ボンベ110と、アクチュエータ120とを備える。
図2は、本実施形態の薬剤ボンベ110の外観の一例を示す図である。薬剤ボンベ110は、封入されたガスの圧力によって粉末状の薬剤を吐出する。薬剤の一例としては、気管支喘息治療薬やCOPD(慢性閉塞性肺疾患)などの呼吸器疾患の治療薬が挙げられる。本実施形態の薬剤ボンベ110は、その頭部に吐出バルブ111を備える。吐出バルブ111は、いわゆる定量バルブであり、薬剤ボンベ110の頭部112と底部113との間にバルブ軸線AX1方向の押圧が加えられると、1回の操作あたり、所定量の薬剤を吐出する。この操作は、吸入器具20の利用者(例えば、患者)によって行われる。
アクチュエータ120は、エアゾール器具10の吐出バルブ111から吐出される薬剤の吐出方向D1を変化させる。一例として、アクチュエータ120は、バルブ軸線AX1方向に吐出された薬剤の移動方向をバルブ軸線AX1とは異なる方向(例えば、吐出軸線AX2の方向)に変化させる。この一例において、バルブ軸線AX1と、吐出軸線AX2とのなす角θは90°~120°であることが好ましく、105°であることがより好ましい。
図1に戻り、吸入器具20は、本体210と、レバー220と、チャンバー230と、吸い口240とを備える。
レバー220は、エアゾール器具10に押圧F1を与えて吐出バルブ111を駆動する。
操作部223は、端部に配置され、利用者の操作力が加えられる。
押し当て部222は、保持部211に保持されたエアゾール器具10の底面のうち吐出バルブ111の軸線(バルブ軸線AX1)を含む位置に接して、エアゾール器具10に押圧F1を与える。
支点軸221は、押し当て部222の回転軌跡の回転中心として、吐出バルブ111のバルブ軸線AX1を挟んで操作部223とは反対側の端部に配置される。
つまりレバー220は、支点である支点軸221、作用点である押し当て部222、及び力点である操作部223がこの記載順に配置された梃装置である。吸入器具20は、レバー220を備えることにより、エアゾール器具10単体の場合に比べてより小さな操作力によって薬剤ボンベ110に押圧F1を与えることができる。
保持部211は、アクチュエータ120を保持する。第1開口部212は、保持部211に保持されたアクチュエータ120が薬剤を吐出する方向(吐出方向D1、例えば、吐出軸線AX2の方向)に開口している。第1開口部212には、エアゾール器具10から吐出された薬剤が流入する。
吸い口240は、利用者の口に咥えられる。第2開口部241は、吸い口240の端部において、第1開口部212への薬剤の流入方向(つまり、吐出方向D1)と対向する方向成分を有する流出方向(つまり、吸い出し方向D2)に開口し、チャンバー230に滞留する薬剤が流出する。
なお、吸い口240は、本体210とは別体のマウスピース250として構成されていてもよい。この場合、マウスピース250は、本体210への取り付け及び本体210からの取り外しが可能であり、洗浄を容易にする。
以下、このマウスピース250の形状の一例について説明する。なお、本体210と一体化されている吸い口240の形状も、以下説明するマウスピース250の形状と同様の形状であってよい。
マウスピース250は、利用者の口に咥えられる。マウスピース250は、勘合部251と、吐出部252と、上歯受け面253と、下歯受け面254と、舌当て面255とを備える。
吐出部252は、チャンバー230から勘合部251を介して流入する薬剤が、利用者の口腔内に流出する開口部である。この一例の構成の場合、上述した第2開口部241が吸い口240に相当する。吐出部252は、マウスピース250の天面側と底面側との長さの差が長さLeとなるテーパー形状とされていてもよい。吐出部252がテーパー形状にされることにより、テーパー形状でない場合に比べて薬剤がより効率的に利用者の呼吸器官に到達する。
なお、マウスピース250は、上歯受け溝2531を備えていてもよい。この場合、上歯受け溝2531の吸い口240方向に向けられた面が、上歯受け面253として構成されていてもよい。
上歯受け面253は、図5に示す天面視においてマウスピース250のy方向(幅方向)の長さよりも、狭い幅であってよい。つまり、上歯受け面253の幅(長さLh)<マウスピース250の幅(長さLf)と構成されていてもよい。これらの幅の比を、長さLh:長さLfとして表した場合、長さLh:長さLfが1:1~1:3程度であってよい。換言すれば、長さLhは、長さLfの3分の1以上であってよい。
なお、マウスピース250は、下歯受け溝2541を備えていてもよい。この場合、下歯受け溝2541の勘合部251方向に向けられた面が、下歯受け面254として構成されていてもよい。
図6から図9を参照して、吸入時の吸入器具20の内部の薬剤の流れについて説明する。
図6は、本実施形態の吸入器具20の内部の薬剤の流れの一例を示す図である。図7~図9は、本実施形態の薬剤の流れのシミュレーション結果の一例を示す図である。
Claims (3)
- 薬剤ボンベと、前記薬剤ボンベの吐出バルブから吐出される薬剤の吐出方向を前記吐出バルブの軸線方向とは異なる吐出軸線方向に変化させるアクチュエータとを備えるエアゾール器具の前記アクチュエータを、前記薬剤ボンベと前記アクチュエータとが結合された状態で保持する保持部と、
前記エアゾール器具に押圧を与えて前記吐出バルブを駆動するレバー部と、
前記エアゾール器具から前記吐出軸線方向に吐出された薬剤が流入する第1開口部と、
前記第1開口部から流入した薬剤が滞留するチャンバー部と、
前記第1開口部への薬剤の流入方向と対向する方向成分を有する流出方向に開口し、前記チャンバー部に滞留する薬剤が流出する第2開口部と
を備える薬剤吸入器。 - 前記レバー部は、
前記保持部に保持された前記エアゾール器具の底面のうち前記吐出バルブの軸線を含む位置に接して、前記エアゾール器具に押圧を与える押し当て部と、
端部に配置され、利用者の操作力が加えられる操作部と、
前記押し当て部の回転軌跡の回転中心として、前記吐出バルブの軸線を挟んで前記操作部とは反対側の端部に配置される支点軸と、
を備える請求項1に記載の薬剤吸入器。 - 前記チャンバー部の薬剤流出口に勘合する勘合部と、
前記チャンバー部から前記勘合部を介して流入する薬剤が流出する前記第2開口部としての吸い口部と、
前記吸い口部方向に向けられて前記吸い口部の天面に配置される上歯受け面と、
前記勘合部方向に向けられ、前記吸い口部の底面の前記上歯受け面よりも前記勘合部に近い位置に配置された下歯受け面と、
をさらに備える請求項1又は請求項2に記載の薬剤吸入器。
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