JP7248721B2 - 成長因子レベルを調節可能な活性化血小板組成物 - Google Patents

成長因子レベルを調節可能な活性化血小板組成物 Download PDF

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Description

本明細書に開示される主題は、一般に、手術または外傷の処置などの様々な医療用途で使用される血小板治療に関する。特定の実施形態は、血小板活性化および成長因子のレベルをユーザによって指定または「調節」することができるようにすることを可能にすることに関する。
血小板ゲル(「活性化多血小板血漿」とも呼ばれる)の使用は、創傷治癒(例えば、手術後)および止血の促進を含む様々な用途のために、診療所または他の医療施設で用いられ得る新たな治療手法である。特に、神経損傷、腱炎、骨関節炎、心筋損傷、ならびに骨の修復および再生のような多くのタイプの損傷および症状に対して、創傷治癒処置としての血小板治療の使用への関心が存在する。さらに、患者に使用される血小板ゲルの誘導は、自己由来であり得、これは、血小板が患者自身の組織および/または体液に由来することを意味する。したがって、患者の血液試料を使用して、患者を処置するために使用される血小板ゲルを得ることができる。
一例として、医者は、血液を患者から採取することができる。血液はその後、多血小板血漿(PRP)を生成するために遠心分離され得る。血小板活性化に際して、血液内の血小板は、創傷治癒カスケードを容易にして促進する成長因子およびタンパク質を放出する。したがって、臨床ワークフローは、血液を患者から採取し、血液を遠心分離して血小板
を分離し、ウシトロンビンを使用するなどの生体外血小板活性化を行うことを伴い得る。その後、活性化血小板または血小板ゲルは、創傷または他の処置領域に適用することができる。生体内血小板活性化が代わりに用いられる場合、医者は、血小板活性化剤を添加することなくPRPを部位に適用することができる。成長因子放出および凝固を含む血小板活性化は、通常、結合組織内のコラーゲンによって誘導される。
トロンビン(例えば、ウシトロンビン)が血小板活性化を誘導するために使用されるそのような生体外用途では、生ずる成長因子レベルは、生物学的応答に基づいて固定され得る。すなわち、異なる成長因子の量および/またはそれぞれの比率もしくは割合が、トロンビンに基づく活性化の性質によって決定される。したがって、そのような反応において、臨床医は、異なる成長因子のそれぞれの量または割合を調整または操作することができず、その代わりに従来の活性化組成物を用いなければならない。
国際公開第2015/108778号
出願時に特許請求された発明の範囲に相応するある特定の実施形態を、以下に要約する。これらの実施形態は、請求される発明の範囲を限定しようとするものではなく、本発明の、可能性がある形式の概要を提供しようとするものにすぎない。実際、本発明は、以下に記載される実施形態と類似してもよく、または異なってもよい様々な形態を含むことができる。
一実施形態では、成長因子を解放する方法が提供される。この方法によれば、試料は、パルス生成装置の電極に対して位置決めされる。一連の電気パルスパラメータが指定される。異なるパラメータ値は、活性化生成組成物における異なるレベルの1つまたは複数の成長をもたらす。試料は、パラメータ値に従って生成された1つまたは複数の電気パルスに曝される。試料は、1つまたは複数の電気パルスに曝されると、電気パルスパラメータのセットによって少なくとも部分的に決定される1つまたは複数の成長因子のレベルを有する活性化生成組成物を生じる。
別の実施形態では、成長因子を放出させるための方法が提供される。この方法によれば、キュベットサイズが選択される。異なるキュベットサイズは、活性化生成組成物中の異なるレベルの1つまたは複数の因子を生じる。試料は、選択されたサイズのキュベット内に配置される。キュベットは、パルス生成装置の試料ホルダ内に配置される。試料は1つまたは複数の電気パルスに曝される。1つまたは複数の電気パルスに曝されると、試料は、キュベットサイズによって少なくとも部分的に決定される1つまたは複数の成長因子のレベルを有する活性化生成組成物を生じる。キュベットサイズは、(電界が電圧をキュベット間隔で除算したものであるため)電界および/またはエネルギー密度を決定することができる。
さらなる実施形態では、活性化血液誘導細胞処置をカスタマイズするための方法が提供される。この方法によれば、創傷のタイプまたは創傷治癒カスケードのそれぞれのプロセスの1つまたは両方に基づいて患者を処置するためのカスタマイズされた成長因子プロファイルが決定される。決定された成長因子プロファイルに対応する1つまたは複数の電気パルスパラメータおよびキュベットサイズが選択される。成長因子プロファイルは、創傷治癒カスケードの特定の段階または過程に合わせて調整することができる。例えば、上皮化段階は、瘢痕化を促進することが知られている成長因子であるTGFb1が減少した成長因子プロファイルを必要とする場合がある。創傷の肉芽形成段階は、血管新生、すなわ
ち新しい血管の形成を促進することが知られている成長因子であるVEGFに富む成長因子プロファイルを必要とすることがある。選択されたサイズのキュベット内に配置された試料は、選択された電気パルスパラメータに基づいて生成される1つまたは複数の電気パルスに曝されて、上記成長因子プロファイルを有する活性化生成組成物を生成する。
さらなる実施形態では、電気パルス生成システムが提供される。一実施形態では、システムは、少なくとも2つの異なるサイズのキュベットを受け入れるように構成された試料ホルダと、試料ホルダ内に存在するときに、キュベットへの1つまたは複数の電気パルスを生成するように構成されたパルス生成回路と、ユーザ入力を受信するように構成された1つまたは複数のユーザ入力デバイスと、1つまたは複数のプロセッサ実行可能ルーチンを格納する非一時的コンピュータ可読メモリと、コンピュータ可読メモリに格納された1つまたは複数のプロセッサ実行可能ルーチンにアクセスして実行するように構成されたプロセッサとを含む。プロセッサ実行可能ルーチンは、実行されると、処方される成長因子プロファイルに対応する1つまたは複数の電気パルスパラメータを指定する入力を受信することであって、異なる電気パルスパラメータ値は、成長因子プロファイルにおいて異なるレベルの1つまたは複数の成長因子をもたらす、受信することと、処方される成長因子プロファイルを有する活性化生成組成物を生成するためにパルス生成回路を使用して、入力に基づいて1つまたは複数の電気パルスを生成することとを含む動作が実施されるようにする。
本発明のこれらおよび他の特徴、態様、ならびに利点は、図面を通して同様の文字が同様の部品を表している添付の図面を参照して以下の詳細な説明が読まれるときに、よりよく理解されることになるであろう。
本発明の手法の態様による、パルス生成システムの概略図である。 本発明の手法の態様による、様々なシナリオの下で生成された血小板活性化組成物中の血小板由来成長因子(PDGF)レベルを示すグラフ図である。 本発明の手法の態様による、様々なシナリオの下で生成された血小板活性化組成物中の上皮成長因子(EGF)レベルを示すグラフ図である。 本発明の手法の態様による、様々なシナリオの下で生成された血小板活性化組成物中の血管内皮細胞成長因子(VEGF)レベルを示すグラフ図である。 本発明の手法の態様による、様々なシナリオの下で生成された血小板活性化組成物中の形質転換成長因子ベータ1(TGFb1)レベルを示すグラフ図である。 本研究のいくつかにしたがって得られた成長因子を用いた生体内細胞増殖アッセイの上皮化結果を示す図である。 本研究のいくつかにしたがって得られた成長因子を用いた生体内細胞増殖アッセイの血管新生結果を示す図である。 本発明の手法の態様による、カスタマイズ可能なまたは調節可能な血小板活性化組成物の生成におけるステップを示すプロセスフロー図である。
以下で、本主題の1つまたは複数の具体的な実施形態を説明する。これらの実施形態の簡潔な説明を提供しようと努力しても、実際の実施のすべての特徴を本明細書に記載することができるというわけではない。エンジニアリングまたは設計プロジェクトなどの実際の実施の開発においては、開発者の特定の目的を達成するために、例えばシステム関連および事業関連の制約条件への対応など実施に特有の決定を数多くしなければならないし、また、これらの制約条件は実施ごとに異なる可能性があることを理解されたい。さらに、このような開発作業は複雑で時間がかかるかもしれないが、にもかかわらず、この開示の利益を得る当業者にとっては、設計、製作、および製造の日常的な仕事であることを理解
されたい。
本発明の様々な実施形態の要素を導入する場合に、単数の表現「1つの(a、an)」および「前記(the)」は1つまたは複数の要素があることを意味するものである。「備える(comprising)」、「含む(including)」、および「有する(having)」という用語は、包括的なものであって、列挙された要素以外の付加的な要素があり得ることを意味するものである。
血小板活性化および/または凝集は、生体内および/または生体外の創傷を処置するのに使用され得る。生体内血小板活性化のために、不活性の多血小板血漿(PRP)が損傷部位に適用または注入され、結合組織中に存在するコラーゲンのような体内の天然に存在する化合物によって活性化される。
従来の生体外プロセスの間に、採取され分離された血液中の血小板は、成長因子(例えば、血小板由来成長因子(PDGF))の放出を誘発するトロンビンのような血小板活性化化合物に曝される。例えば、生体外血小板活性化のために、医者は、血液を患者から採取し、血液試料を遠心分離して多血小板血漿(PRP)試料を生産することができる。塩化カルシウム(CaCl)およびトロンビンなどの血小板活性化化合物をPRP試料に添加して血小板活性化を誘発し、次いで創傷に適用される成長因子を含むゲルを形成することができる。しかし、このプロセスは、異なる成長因子の様々なレベルを互いに対して調整または調節するいかなる方法も可能にしない。したがって、臨床医は、得られた成長因子混合物が目前の課題に最適化されているか否かにかかわらず、単純に活性化プロセスの結果を使用しなければならない。
本明細書で論じられる本発明の実施形態は、活性化パラメータに応答して異なるレベルまたは量の成長因子の放出を可能にする、1つまたは複数のカスタマイズ可能なエネルギー曝露プロトコルへの曝露に応答する体外血小板(または他の細胞の)活性化および成長因子放出に関する。成長因子の放出に加えて、本発明の手法は、活性化手順における他の因子の放出を制御するために使用することもできる。例えば、活性化血小板(または曝露される試料中の他の細胞)は、本明細書で論じられる手法に応答して、調節可能または調節可能な方法で、内因性抗酸化物質、活性酸素種、マトリクスメタロプロテナーゼ-2(MMP-2)および他の因子放出することができる。すなわち、本明細書で論じる調節可能またはカスタマイズ可能な活性化は、成長因子だけでなく、創傷治癒プロセスに関連し得る他の因子のカスタマイズされた放出も含むことができる。したがって、本明細書中の特定の実施例または議論は、成長因子との関連で提供され得るが、そのような実施例および議論は、上記に列挙されたような他の因子も包含し、これらもまた、異なるカスタマイズ可能な活性化プロトコルに応答し放出することができる。
本発明の手法は、血小板、赤血球、白血球などを含む(ただしこれに限定されない)、活性化されたときに、タンパク質、成長因子を放出する様々なタイプの細胞に関して使用することができる。このようにして、血小板ゲルを生成することができ、ここで、例えば、生成される特定の因子の量を最適化するなどのために、血小板ゲル中の異なる成長因子のレベルが調節され、または、特定の因子の他の因子に対する所望の比もしくは割合を得るなどのために互いに対して調整される。これにより、種々の成長因子プロファイル、種々の内因性抗酸化物質プロファイル、種々の活性酸素種プロファイルなどを有し得る、カスタマイズされたまたは最適化された血小板ゲルの生成が可能になる。これは、治癒カスケードの異なる段階(例えば、血管新生、上皮化など)が、異なる成長因子または他の因子によって受益し得るか、または改善され得るため、有用であり得る。したがって、創傷治癒過程の特定の段階に基づいて成長因子レベルを調整することにより、創傷治癒過程を加速することができる。
本明細書で論じる生体外血小板活性化は、PRP試料などの血液試料、または血小板を含む任意の懸濁液を、電気パルスに曝露して(例えば、パルス電界への曝露)血小板活性化を誘発することを伴い得るが、他のタイプのエネルギーに曝露することも企図および包含される。生体外成長因子放出のための方法は、化学物質が電気刺激の前に血液試料に添加されることを含んでもよく、または含まなくてもよい。本明細書で論じるように、活性化曝露のパラメータに依存して、活性化は、試料中の細胞(例えば、赤血球)の破壊(例えば、溶解)を含んでもよく、または含まなくてもよい。細胞溶解のプロセスは、活性化曝露のパラメータに応じて調節することができる。ある特定の実施形態では、異なる電気パラメータ(例えば、振幅、電圧、電界、エネルギー密度、電流、パルス幅、パルス数など)を使用して電気刺激または活性化を適用することができ、異なるパラメータまたはパラメータの組合せは、異なる成長因子レベルおよび/または成長因子の互いに対する異なる割合をもたらす。これに対応して、他のタイプのエネルギーへの曝露は、そのタイプのエネルギーの生成または曝露に典型的に関連する1つまたは複数のパラメータの調整を含むことができる。このような異なる配合の活性化組成物は、異なる生物学的または医学的効果(例えば、創傷治癒の強化)を達成するために使用されてもよく、したがって、所望の効果が、所与の細胞組成物の活性化に利用される電気パルスパラメータを決定し得る。
上記を念頭に置いて、図1は、生体外血小板(または他の細胞生成物)の活性化およびカスタマイズ可能または調節可能な成長因子放出のためのパルス生成システム10を概略的に示す。システム10は、パルス生成回路12と、対向する電極(または電極のアレイ)14および16とを含む。図示の実施形態では、電極14および16は、キュベット18の対向する側で離間されている。すなわち、キュベット18は、電極の間に配置され、電極14および16は、接点20を介してパルス生成回路に結合される。すなわち、図示の例では、導電性結合(すなわち、接触結合)が示されている。しかし、この接触結合の例は、説明を容易にし、本発明の手法を説明するための有用な状況を提供するためにのみ提供され、(本明細書で論じるような)試料を活性化エネルギーに曝すための唯一の適切な機構ではないことを理解されたい。例えば、他の実施態様では、論じられたエネルギー結合を達成するために、非接触結合技術(容量性または誘導性結合技術など)を用いてもよい。したがって、本明細書で論じるように、血小板懸濁液へのエネルギー結合は、任意の適切な機構を介して、試料容器と導管と電極との間の接触(この例に示すように)を伴うか否か、もしくは誘導性または容量性効果を使用したそのような接触がないことにより起こると理解されるべきである。
物理的または構造的な実施態様にかかわらず、パルス生成回路12は、動作中、活性化または刺激されたときにタンパク質および/または成長因子を放出する試料22内の血小板または他の細胞タイプを活性化するように、キュベット18内で血液、血液成分または血小板懸濁液試料22を電気的に刺激または活性化する。本明細書で論じるように、これは、パルス生成回路12が動作しているとき、電極14および16ならびにキュベット18が物理的に一体化またはインターフェースされる態様にかかわらず、キュベット18内に含まれる試料にパルス電界を適用する形態を取ることができる。特定の実施形態において、システム10は、異なる直径または幅のキュベットなどの異なるサイズのキュベットを受け入れるかまたは保持するように構成されてもよい。
特定の実施形態において、キュベット18は、電極14および16を組み込む試料ホルダ24から使い捨ておよび/または取り外し可能であってもよい。キュベット18を試料ホルダ24に挿入し、電極14および16を接点20に接触させることにより、パルス生成回路12は試料22に及ぶ電気パルスを発生することができる。理解されるように、キュベット18は、適切な試料容器の一例にすぎず、試料22を保持し、電極14および16に接触し、電気パルスを伝導するように構成された他のタイプの容器は、システム10
と組み合わせて使用することができる。本明細書で論じるように、電極14と16との間の間隔は、適用電圧とキュベットギャップ距離との比率として定義されるパルスの電界の強度に影響し得る。例えば、幅1cmのキュベットを1kVのパルスに曝すと、1kV/cmの電界強度が得られる。生成された電気パルスに関連する電界強度、電極分離距離、および他のパラメータは、本明細書で論じるように、活性化手順の間に成長因子レベルを互いに対して変化させるように変化または調整され得る因子である。
理解されるように、図示のキュベットまたは容器ベースの活性化システムは、バッチタイプの処理環境に適している。しかし、フロースルー型処理環境を代わりに用いてもよく、導管は代わりに、導管の反対側にあるか、または導管を取り囲み得る電極14および16を通過する。そのようなフロースルー配置により、試料を導管を通して連続的に流して活性化のためにパルス電界に曝すことができ、活性化生成物は、連続的または半連続的に収集される。そのような実施形態において、電極における電気パラメータおよび/または電極14と16の間の幅に加えて、またはその代わりに、他のパラメータも活性化生成物を調節またはカスタマイズするように調整されてもよい。例えば、導管を通る試料(例えば、血小板懸濁液)の流速および/または導管の直径は、活性化プロセスの因子またはパラメータとして考慮または調整されてもよい。すなわち、電極に指定された電気パラメータに加えて、流速および電極間隔の一方または両方が、活性化の間に試料が受ける電界曝露(または電界密度曝露)を決定することができる。
特定の実施形態において、システムは、制御および入力回路を含み、専用のハウジングに実装されてもよく、またはコンピュータもしくは他のプロセッサに基づく制御システムに結合されてもよい。例えば、システム10は、パルス生成回路12を制御するプロセッサ26を含むか、またはそれと通信することができる。システム10の追加の構成要素は、プロセッサ26によって実行される命令を記憶するメモリ28を含むことができる。そのような命令は、パルス生成回路12を使用して電気パルスを生成するためのプロトコルおよび/またはパラメータを含むことができる。プロセッサ26は、例えば、汎用シングルまたはマルチチップマイクロプロセッサを含むことができる。さらに、プロセッサ26は、用途特有のプロセッサまたは回路などの任意の従来の専用プロセッサであってもよい。メモリ28は、ランダムアクセスメモリ、大容量記憶デバイス、ソリッドステートメモリデバイス、またはリムーバブルメモリなどの任意の適切な非一時的コンピュータ可読媒体とすることができる。さらに、ディスプレイ30は、システム10の動作に関連するオペレータに指示を行うことができる。システム10は、パルス生成回路12を作動させ、適切なパルスパラメータを選択もしくは指定し、または多数のそのようなプロファイル(異なる創傷治癒の異なる段階に各々対応するプロファイルなど)の中から予め構成されたパルスプロファイルを選択するために、ユーザ入力デバイス32(例えば、キーボード、マウス、タッチスクリーン、トラックボール、PDAまたはスマートフォンなどのハンドヘルドデバイス、またはそれらの任意の組合せ)を含むことができる。
本明細書で論じるパルス生成システム10は、血小板または他の細胞型活性化のための単目的デバイスとして、またはエレクトロポレーション、血小板(または他の細胞型)活性化に加えて電気刺激への曝露を介した細胞成長の促進などの他の電界曝露用途に使用され得る多目的デバイスとして実装されてもよい。さらに、システム10は、1つまたは複数の定義されたプロトコルに従って、および/または、本明細書において論じられているように、異なるレベルまたは割合の成長因子を生成するために変更され得る1つまたは複数のパラメータを使用して電気パルスを生成するように構成され得る。プロトコルは、ユーザ入力によって生成されてもよく、および/またはリストまたはメニューからなど、ユーザによって選択されるようにメモリ28に記憶されてもよい。一実施形態では、パルス生成回路12は、特定の電界強度、パルス長さ、合計曝露時間、流速(フロースルー実施態様における)または他の特性を使用して、1つまたは複数の成長因子レベルが指定され
たパルスパラメータ値によって決定されるカスタマイズされた活性化細胞組成物(例えば、創傷治癒の特定の段階を強化するためにカスタマイズされたゲル)を生成するプロトコルを実施するために、プロセッサ26の制御下で動作することができる。このようなプロトコルは、所望の生物学的または医学的効果(例えば、創傷治癒の一段階)および/または活性化中の試料の細胞の破壊もしくは溶解に対応するなどのために、経験的または理論的研究によって決定され得る。他の実施形態では、システム10は、電界強度、パルス長さ、流速、および/または合計曝露時間の1つまたは複数に関連するユーザ入力を受信するように構成されてもよく、すなわち、ユーザは、これらの動作パラメータの1つまたは複数を変更または指定することができる。さらに、システム10は、特定のパルス形状を生成するように、またはユーザ入力および/もしくは記憶されたプロトコル設定に従って互いに異なり得る一連のパルスを生成するように構成されてもよい。
一例として、一実施形態では、システム10によって生成されるパルスは、用途に応じて、約1ナノ秒~約100マイクロ秒の持続時間と、約0.1kV/cm~約350kV/cmの電界強度を有することができる。上述したように、パルスの電界強度は、適用電圧を電極14と16の間の距離で割ったものである。システム10によって生成されるパルスは、典型的には、0.1kV/cm以上の電界強度を有するが、パルスは、典型的には、細胞を含む懸濁液の破壊電界を超えない。
いくつかの実施形態において、パルス生成システム10は、検知機能を含むことができる。すなわち、パルス生成システム10は、試料22を、細胞活性化のために使用される電気パルスの電界強度より低い電界強度を有する電気パルスであり得る検知信号に曝されるように構成され得る。パルス生成システム10は、図1に示すように、限定するものではないが、導電率および誘電率を含む試料22の電気的特性のいくつかを推定するために検知信号を取得および/または処理することができる電流検知回路34を含んでもよい。電流検知回路34は、検知信号の生成および処理を制御することができるプロセッサ26に結合されてもよく、いくつかの実施形態においては、処理の一部を実行してもよい。他の実施形態では、電流検知回路34は、検知信号の処理を制御する専用のプロセッサを含み、結果を報告するためにプロセッサ26と通信することができる。代替的に、電流検知回路34は、パルス生成回路12と一体であってもよく、次の活性化電気パルスの生成に使用される入力を提供する。さらに他の実施形態では、検知信号の処理は、上述したような専用のプロセッサまたはプロセッサ26によって実行されてもよい。
様々な電気パルス因子またはパラメータに関して、これらの因子は、限定するものではないが、キュベット間隔(すなわち、パルスが適用されるキュベット18の幅)、流速(フロースルー実施形態における)、電圧、電界(例えば、強度または密度)、電流、パルス幅、および適用されるパルス数を含む。1つの研究において、他の対照または活性化シナリオ(例えば、未処理多血小板血漿(PRP)、PRP+塩化カルシウム(CaCl)、PRP+トロンビン(例えば、ウシトロンビン活性化PRP))に関連して、これらのパラメータの組合せが試験された。表1は、電気刺激を用いて血小板を活性化するための研究で使用された電気パルスパラメータの様々な組合せをまとめたものである。
さらに、表1の最後の列は、列挙されたパラメータを有するパルスに曝露された場合に、試料中に溶血が生じたか否かを示す。溶血、すなわち、赤血球溶解を避け得るか、または、避け得ないように、電気的パラメータを調整することができる。図示の例では、電界および電流が最も高い2つのシナリオにおいて試料内の溶血が観察された。したがって、他の考察の中でも、試料中の細胞溶解または破壊が望ましいことまたは望ましくないことは、活性化プロトコルのための電気的または他のパラメータ(例えば、電極間隔および流速)を選択する際の考慮事項であり得る。
Figure 0007248721000001
本研究の結果を図2~図5に示す。図2は、測定された血小板由来成長因子(PDGF)をグラフで示し、図3は、測定された上皮成長因子(EGF)をグラフで示し、図4は、測定された血管内皮細胞成長因子(VEGF)をグラフで示し、図5は、測定された形質転換成長因子ベータ(β)1(TGFb1)をグラフで示す。これらの結果に示されるように、別様にパラメータ化された電気パルスは、電気刺激結果と非電気刺激結果との間だけでなく、別様にパラメータ化された電気刺激シナリオの間でも、それぞれの成長因子の異なるレベルをもたらした。これらの図において、実験条件は、PRP=多血小板血漿(活性化されていない)、カルシウム=多血小板血漿+塩化カルシウム、トロンビン=多血小板血漿+塩化カルシウム+ウシトロンビン(血小板活性化因子)、1,2,3,4,5=多血小板血漿+塩化カルシウム+表1に示す電気刺激条件1~5による活性化である。
例として、PDGFに関連して、および、図2に示すように、表1のシナリオ1に示すようにパラメータ化された電気パルスおよびキュベット間隔は、他の4つのシナリオ(約8,000pg PDGF/mL)とは異なり、また、3つの非電気的シナリオ(PRPでは約600pg PDGF/mL、カルシウムでは約6,000pg PDGF/mL、トロンビンでは約8,000pg PDGF/mL)とも異なるPDGFレベル(約3,800pg PDGF/mL)をもたらした。したがって、電気パルス特性、キュベットの間隔または幅、および/またはパルス中に試料に見られるエネルギー密度のような電気的および空間的要因の何らかの組合せの操作によって、活性化血小板組成物内の異なるレベルのPDGFが得られた。
同様に、EGFに関連して、および、図3に示されるように、表1のシナリオ1~5に示されるようにパラメータ化された電気パルスおよびキュベット間隔は、各番号付きのシナリオについて、シナリオ1の約100pg EGF/mLからシナリオ3の約3,300pg EGF/mLに及ぶ、相当に異なるレベルのEGFをもたらした。さらに、トロンビン活性化血小板について測定されたEGFのレベルは約500pg EGF/mLであり、これは非電気的活性化試料について観察された最高レベルであった。したがって、電気パルス特性、キュベットの間隔または幅、および/またはパルス中に試料に見られるエネルギー密度のような電気的および空間的要因の何らかの組合せの操作によって、活性化血小板組成物内の異なるレベルのEGFが得られた。
VEGF(図4)に関して、表1のシナリオ1~5に示されるような異なる電気パルスパラメータおよびキュベット間隔が、シナリオ1およびシナリオ2がそれぞれ約800pg VEGF/mLおよび約1,750pg VEGF/mLをもたらし、シナリオ3-
5が約2,250pg VEGF/mLと約2,500pg VEGF/mLとの間をもたらすという、各番号付きのシナリオについて異なるレベルのVEGFをもたらしたという点において、同様の結果が見られる。したがって、先行する実施例にあるように、電気パルス特性、キュベットの間隔または幅、および/またはパルス中に試料に見られるエネルギー密度のような電気的および空間的要因の何らかの組合せの操作によって、活性化血小板組成物内の異なるレベルのVEGFが得られた。
最後に、TGFb1に関連して、および、図5に示されるように、表1のシナリオ1~5に示されるようにパラメータ化された電気パルスおよびキュベット間隔は、各番号付きのシナリオについて、シナリオ2の1,000pg TGFb1/mLからシナリオ3の約65,000pg TGFb1/mLに及び、他のシナリオはこれらの値の間に入る、相当に異なるレベルのTGFb1をもたらした。したがって、先行する実施例にあるように、電気パルス特性、キュベットの間隔または幅、および/またはパルス中に試料に見られるエネルギー密度のような電気的および空間的要因の何らかの組合せの操作によって、活性化血小板組成物内の異なるレベルのTGFb1が得られた。さらなる例として、電気的条件2は、トロンビン活性化(図5)と比較してより低いレベルのTGFb1を生成するが、トロンビンと同じレベルのPDGF-aa(図2)、VEGF(図4)およびEGF(図3)を生成する。科学文献は、TGFb1が瘢痕化の増加と相関することを示唆しているため、ここに記載された電気刺激2によって作成された血小板ゲルは、トロンビン活性化によって生成される血小板ゲルと比較して、より低い瘢痕化を誘発し得る。
上記の例から、電気パルスおよび/または電極間隔の様々な異なる態様に応じて、異なる成長因子が別様に放出されることが分かる。したがって、諒解されるように、望ましい成長因子プロファイルに基づいて、所望の成長因子のレベルを放出するように電気パルスまたはパルスシーケンスをパラメータ化することができる。さらに、異なるパルスによる異なる成長因子の放出を目標とするように、パルスパラメータをパルス間で変更または調整することができる。
また、電極間隔に起因する空間的変動が時として異なる成長因子放出の要因であるように見えることも注目に値する。例えば、シナリオ2,3および4はすべて、2mmのキュベット間隔で実施されるが、少なくともEGF、VEGF、およびTGFb1放出の文脈においては、異なる電気パルスパラメータは各々、放出されるそれぞれの成長因子がシナリオ4についてシナリオ2よりも大きく、シナリオ3についてシナリオ4よりも大きいという結果を与えた。すなわち、これらのシナリオでは、キュベット間隔が一定に保たれているため、異なってくる要因は電気パルスパラメータの差である。
反対に、シナリオ2およびシナリオ5に関しては、電界、電流、パルス幅、およびパルス数に関しては概ね同様の電気パルスパラメータが適用されたが、キュベット間隔は異なっていた(シナリオ2では2mm、シナリオ5では4mm)。この場合、これらの2つのシナリオにおいては異なる量のEGF、VEGFおよび(特に)TGFb1が放出されており、これは、キュベット間隔またはキュベット間隔の何らかの派生パラメータ(エネルギー密度または電界など)が異なってくる要因であることを強く示唆している。したがって、電気パルスパラメータと空間要因の両方が(別々に、または混在した様式で)、絶対的な意味でまたはおよび/または他の成長因子に対して相対的に、1つまたは複数の成長因子の放出に別様に(例えば、優先的に)影響を及ぼし得る。
したがって、この知識を使用して、所望の量の1つまたは複数の特定の成長(または他の)因子を有する、他の因子に対する所望の比もしくは割合の1つまたは複数の因子を有する、または、絶対的もしくは相対的な意味で特定のプロファイルの因子を有する、血小板活性化組成物(例えば、ゲル)を生成することが可能である。すなわち、血小板活性化
組成物は、臨床医が、創傷治癒のある段階に特異的な組成物(例えば、血管新生、すなわち新しい血管を必要とする創傷のためのより高いVEGFなど)のような、所与の患者に対する所望の医学的または生物学的効果を有する血小板活性化組成物を生成または注文することを可能にする、電気パルスパラメータ、電極間隔、および/または流速の適切な組合せを用いて調節またはカスタマイズすることができる。実際には、これは、システム10にプログラムされたプリセットオプション、例えば、グラフィカルインターフェースのメニューまたはリストの選択可能なボタンまたは項目などを使用して実施することができ、各オプションは異なる医療効果もしくは処方、または、予め構成された電気パルスパラメータの異なるセット、したがって、組成物の異なる成長因子プロファイルに対応する。しかし、そのような構成においても、カスタムまたはユーザ指定の電気パルスパラメータを入力するためのオプションをユーザに提供することができる。
さらなる例として、図6および図7は、不活性PRP、ウシトロンビンによって活性化されたPRP、および表1からの電気的条件2,3,5からの成長因子を用いた生体内細胞増殖アッセイの結果を示す(図2、図3、図4、および図5の成長因子プロファイルを参照されたい)。これらのアッセイでは、上皮化のための代用物としてのヒト皮膚線維芽細胞(図6)および血管新生のための代用物としてのヒト皮膚微小血管内皮細胞を使用した(図7)。図6は、電気的条件2,3および5が、トロンビン活性化と比較してより高い速度で細胞増殖を誘発すること(より速い上皮化)を示す。しかし、図7は、ウシトロンビン活性化に比べて、電気的状態3がより高い増殖速度を誘発し(より速い血管新生)、電気的条件2および5は、ウシトロンビンに比べて遅い増殖(遅い血管新生)を示す。これらのアッセイは、臨床医が多血小板血漿の適切な電気刺激を用いて創傷治癒効果を調節することを可能にするという可能性を実証する。
上記を念頭において、図8は、本明細書で論じるような血小板活性化組成物50を生成するために使用され得るプロセスフロー40の一例を示す。方法40の特定のステップはオペレータによって実行することができ、一方、電気パルスの構成および/または適用を制御する1つまたは複数のアルゴリズムを実行するなど、方法の他のステップはシステム10によって実行することができることを理解されたい。
図8を参照すると、一実施形態では、血液試料42(例えば、全血試料)が、PRP試料46を生成するために最初に処理される(ステップ44)。自家実施態様では、血液試料42は、前回の訪問中または現在の処置セッション中のいずれかで、患者自身から得ることができる。他の実施態様では、血液試料は、患者以外の人から取得されてもよい。さらに、図示された処理ステップ44は、いくつかの例では存在しなくてもよく、後続のステップは、代わりに血液試料42に対して実行されると理解される。実施されるとき、処理ステップ44は、遠心分離もしくは濾過などの血小板分離に適した1つもしくは複数の技術、または、血液試料42からPRP試料46を生成するための任意の他の適切な手法に基づくことができる。特定の実施態様では、システム10を介してステップ52で1つまたは複数のパルスに曝される前に、CaClを試料(PRPまたは全血にかかわらず)に添加することができる。
図示されたプロセスフローでは、オペレータが、電気パルスに曝されている間に試料(PRPまたは全血にかかわらず)が置かれるキュベットまたは導管サイズ(例えば、電極間隔)を選択するステップ48が示されている。任意の適切な電極間隔(例えば、2mm、4mm、または他の適切なサイズ)を採用することができ、上記のように、キュベットサイズの選択は、相対的な意味(すなわち、他の成長因子に比例する)または絶対的な意味(すなわち、他の成長因子レベルとは無関係に、存在する総量または濃度)のいずれかにおいて、活性化血小板組成物中に存在する1つまたは複数の成長因子のレベルの要因であり得る。
選択されたキュベットサイズ内のPRPまたは血液試料はシステム10内に配置され、ステップ52で1つまたは複数の電気パルスに曝される準備が整う。パルス生成に先立って、パルスパラメータ54は、オペレータによって選択されてもよく、他の様態で指定されてもよい。実施態様に応じて、パルスの任意の電気的特性(電圧、電界、電流などを含むが、これに限定されない)、ならびにパルス幅(すなわち持続時間)および印加されるパルス数は、直接的に、または、使用されるときに(ステップ60)特定の生物学的または医学的効果をもたらすように最適化もしくはカスタマイズされた組成物50のような、処方される活性化血小板組成物50に対応する予め確立されたプロトコルの(例えば、メニューまたはプロトコルのリストからの)選択によって、オペレータによってステップ56において指定することができる。
血小板活性化が、特定の本実施例において参照されているが、同じく多血小板血漿中に存在し得る他の細胞型(例えば、赤血球、白血球など)が、本明細書に記載のタンパク質および/または成長因子を放出させるように活性化することができる。すなわち、本発明の手法は、血小板だけでなく、様々なタイプの細胞に由来するタンパク質および/または成長因子が、そのような細胞が活性化されるときに、カスタマイズ可能に放出されることを可能にすると一般に理解され得る。さらに、上述したように、上記議論の特定の部分で例として成長因子が挙げられているが、他の因子(例えば、内因性抗酸化物質、活性酸素種、マトリックスメタロプロテナーゼ2(MMP-2))が活性化生成物内に存在し得、本明細書で論じるように、カスタマイズされたまたは調節されたレベルまたは割合を有し得る。
開示された実施形態の1つまたは複数は、単独でまたは組み合わせて、生体外血小板活性化ならびに成長因子および他の因子の放出のための医学的技法に有用な1つまたは複数の技術的効果を提供することができる。生体外血小板活性化のための本技法は、1つもしくは複数の成長因子もしくは他の因子の量もしくは濃度、または、組成物中の他の因子に対する1つもしくは複数の因子の相対的割合に関して、活性化血小板組成物をカスタマイズまたは調節するために、異なるサイズのキュベットもしくは導管、ならびに/または、異なる電気的特性、持続時間を有する電気パルスおよび/もしくは異なる数のこのようなパルスを使用することを可能にする。このようにして、活性化が、化学的手段(例えば、トロンビン、コラーゲン、カルシウムなどへの曝露による)を含む他の手段によって達成される場合に観察される成長因子レベルとは異なる成長因子レベルを有する活性化血小板組成物が生成される。本明細書に記載された技術的効果および技術的問題は、単なる例として提供され、限定することを意図するものではない。本明細書で説明する実施形態は、他の技術的効果を有する可能性があり、他の技術的問題を解決することができることに留意されたい。
本発明の特定の特徴だけを本明細書において例示および説明してきたが、多くの修正および変更が当業者に想到されるであろう。したがって、添付の特許請求の範囲が、そのようなすべての修正および変更を本発明の真の精神の範囲に包含されるものとして含むように意図されていることを、理解すべきである。いくつかの実施形態は、生体内血小板活性化ワークフローに使用することができる。凝固を伴わず、電気刺激によって、PRPにおける成長因子放出を誘発し、このPRPを傷害の部位に注入することができる。このようにして放出される成長因子は、傷害部位における創傷治癒に使用することができる。さらに、特定の実施形態において、血小板はまた、結合組織内のコラーゲンによって完全に活性化され得る。
10 パルス生成システム
12 パルス生成回路
14 電極
16 電極
18 キュベット
20 接点
22 血小板懸濁液試料
24 試料ホルダ
26 プロセッサ
28 メモリ
30 ディスプレイ
32 ユーザ入力デバイス
34 電流検知回路
40 プロセスフロー
42 血液試料
46 PRP試料
50 活性化血小板組成物、血小板活性化組成物
54 パルスパラメータ

Claims (4)

  1. 電気パルス生成システムであって、
    少なくとも2つ異なるサイズのキュベットを受け入れるように構成された、電極を備えた試料ホルダと、
    前記試料ホルダに配置されたキュベットに1つまたは複数の電気パルスを生成するように構成されたパルス生成回路と、
    1つまたは複数のプロセッサ実行可能ルーチンを格納する非一時的コンピュータ可読メモリと、
    前記非一時的コンピュータ可読メモリに格納された前記1つまたは複数のプロセッサ実行可能ルーチンにアクセスして実行するように構成されたプロセッサと、を備え、
    前記1つまたは複数のプロセッサ実行可能ルーチンのうちの少なくとも1つが、実行されると、前記電気パルス生成システムに、
    前記非一時的コンピュータ可読メモリに格納された電気パルスパラメータの複数のセットから電気パルスパラメータのセットを選択させ、前記電気パルスパラメータのセットは、複数の成長因子プロファイルの成長因子プロファイルに関連付けられており、前記成長因子プロファイルは、血小板、赤血球、または白血球のうちの1つまたは複数によって放出される少なくとも1つの成長因子の調整可能に制御されたレベルを含み、前記少なくとも1つの成長因子のレベルはトロンビン活性化で得られる成長因子のレベルに実質的に等しいか、またはそれよりも大きく、
    前記電気パルスパラメータのセットに基づいて前記1つまたは複数の電気パルスを生成するように前記パルス生成回路を構成させ、
    前記試料ホルダに配置されたキュベットを前記選択された電気パルスのセットに曝露して、前記成長因子プロファイルを有する活性化生成組成物を生成させる、電気パルス生成システム。
  2. 前記少なくとも1つの成長因子が、血小板由来成長因子、上皮成長因子、血管内皮細胞成長因子、または形質転換成長因子ベータ1を含む、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記電気パルスパラメータのセットが、電圧、電界、電流、パルス幅、エネルギー密度、またはパルス数を含む、請求項1に記載のシステム。
  4. 前記1つまたは複数の電気パルスが血小板、赤血球、または白血球に溶解を引き起こさないように構成される、請求項1に記載のシステム。
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