JP7247099B2 - ヒト血清または尿におけるalxn1210およびエクリズマブの同時定量のための方法 - Google Patents

ヒト血清または尿におけるalxn1210およびエクリズマブの同時定量のための方法 Download PDF

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Description

関連情報
本出願は、2017年3月31日に出願された米国仮出願番号第62/480048号の優先日の利益を主張しており、その内容は、その全体が参考として本明細書によって援用される。
背景
様々な前臨床モデルおよび臨床サンプルにおける医薬化合物の薬物動態を正確かつ確実に決定する能力は、最適な有効性および最小の毒性を決定するための臨床試験および投与レジメンの設計に必須である。これは、後期臨床試験における成功可能性を最大化し、規制当局の承認プロセスにおける必要要素である。高い成功可能性ならびに開発時間およびコストの削減により、治療用モノクローナル抗体(mAb)は、製薬業界にとってますます重要になっている。これらのタンパク質は、天然に生成された免疫グロブリン(IgG)をベースとするが、それらの天然特性および機能を改変するように、および標的に結合してその活性を阻害するか、または循環からそれを除去することにより作用するようにタンパク質操作され得る。血清中のmAb濃度のモニタリングは、一般的に、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)を使用して実施される。この技術は、数千のサンプルを効率的に分析するために十分に高感度かつ高速である。しかしながら、同じ標的に結合する抗体または同じ標的に結合する同じ抗体の異なるバージョンの定量に関して、それは重大な制限に悩まされている。加えて、イムノアッセイはマトリックス干渉を受けやすく、長い開発時間を有し得る。さらに、前臨床モデル間で、もしくは前臨床サンプルから臨床サンプルに移行する場合、または前臨床モデルおよびヒト臨床試験における毒性学的または免疫学的効果を減少させるように抗体を再ヒト化もしくは別様に再操作する場合、アッセイは、多くの場合、薬剤開発の進展に合わせて再開発する必要がある。したがって、改善されたデータの質をもたらし、開発時間およびコストを削減する他のmAb定量方法を開発することは有用であろう。
概要
同じ標的に結合し、高い配列同一性を有する抗体であって、生物学的サンプル(例えば、ヒト血清または尿)中に一緒にまたは単独で存在する抗体(例えば、エクリズマブおよびALXN1210(ラブリズマブ))を同時に検出および定量するための方法が本明細書で提供される。2つの抗体は両方とも同じ標的に結合するが、それらは、重鎖および軽鎖の全体で4つのアミノ酸が異なるにすぎないので、この方法は重要である。
一態様では、前記方法は、
(a)前記抗体を含有する前記生物学的サンプルをプロテアーゼで処理して、前記生物学的サンプル中の前記抗体由来のペプチドのタンパク質分解ペプチド混合物を形成すること;
(b)高速液体クロマトグラフィー(HPLC)タンデム質量分析により前記タンパク質分解ペプチド混合物のサンプルを分析して、前記生物学的サンプル中の各前記抗体由来のシグネチャーペプチドを検出すること;ならびに
(c)内部対照に対するそのシグネチャーペプチドのシグナル比に基づいて、前記生物学的サンプル中の各抗体を定量すること(ここで、前記内部対照は、標識形態の同じシグネチャーペプチドを含む)により、生物学的サンプル(例えば、ヒト血清または尿)中に一緒に存在するエクリズマブおよびALXN1210の各量を定量および検出することを含む。一実施形態では、エクリズマブのシグネチャーペプチドは配列番号1を含むかまたはそれからなり、ALXN1210のシグネチャーペプチドは配列番号2を含むかまたはそれからなる。
別の態様では、前記方法は、
(a)前記抗体を含有する前記生物学的サンプルをプロテアーゼで処理して、前記生物学的サンプル中の前記抗体のタンパク質分解ペプチド混合物を形成すること;
(b)高速液体クロマトグラフィー(HPLC)タンデム質量分析により前記タンパク質分解ペプチド混合物のサンプルを分析して、シグネチャーペプチドを検出すること;ならびに
(c)内部対照に対する前記シグネチャーペプチドのシグナル比に基づいて、前記生物学的サンプル中のエクリズマブの量を定量すること(ここで、前記内部対照は、標識形態の同じシグネチャーペプチドを含む)により、生物学的サンプル(例えば、ヒト血清または尿)中に存在するエクリズマブの量を検出および定量することを含む。一実施形態では、シグネチャーペプチドは、配列番号1を含むかまたはそれからなる。
別の態様では、前記方法は、
(a)前記抗体を含有する前記生物学的サンプルをプロテアーゼで処理して、前記生物学的サンプル中の前記抗体のタンパク質分解ペプチド混合物を形成すること;
(b)高速液体クロマトグラフィー(HPLC)タンデム質量分析により前記タンパク質分解ペプチド混合物のサンプルを分析して、シグネチャーペプチドを検出すること;ならびに
(c)内部対照に対する前記シグネチャーペプチドのシグナル比に基づいて、前記生物学的サンプル中のALXN1210の量を定量すること(ここで、前記内部対照は、標識形態の同じシグネチャーペプチドを含む)により、生物学的サンプル(例えば、ヒト血清または尿)中に存在するALXN1210の量を検出および定量することを含む。一実施形態では、シグネチャーペプチドは、配列番号2を含むかまたはそれからなる。
特定の実施形態では、生物学的サンプル(例えば、ヒト血清または尿)中に一緒に存在する高い配列同一性を有する2つの抗体の各量を検出および定量する方法であって、前記抗体がエクリズマブおよびALXN1210であり、前記方法が、
(a)前記抗体を含有する前記生物学的サンプルをプロテアーゼで処理して、前記生物学的サンプル中の前記抗体のタンパク質分解ペプチド混合物を形成すること;
(b)高速液体クロマトグラフィー(HPLC)タンデム質量分析により前記タンパク質分解ペプチド混合物のサンプルを分析して、前記生物学的サンプル中の各前記抗体由来のシグネチャーペプチドを検出すること(ここで、エクリズマブの前記シグネチャーペプチドは、配列番号1、配列番号19および配列番号20からなる群より選択され、ALXN1210の前記シグネチャーペプチドは、配列番号2、配列番号21および配列番号22からなる群より選択される);ならびに
(c)内部対照に対するそのシグネチャーペプチドのシグナル比に基づいて、前記生物学的サンプル中の各抗体を定量すること(ここで、前記内部対照は、標識形態の同じシグネチャーペプチドを含む)
を含む方法が提供される。
別の実施形態では、生物学的サンプル(例えば、ヒト血清または尿)中に存在する抗体の量を検出および定量する方法であって、前記抗体がエクリズマブであり、前記方法が、
(a)前記抗体を含有する前記生物学的サンプルをプロテアーゼで処理して、前記生物学的サンプル中の前記抗体のタンパク質分解ペプチド混合物を形成すること;
(b)高速液体クロマトグラフィー(HPLC)タンデム質量分析により前記タンパク質分解ペプチド混合物のサンプルを分析して、シグネチャーペプチドを検出すること(ここで、エクリズマブの前記シグネチャーペプチドは、配列番号1、配列番号19および配列番号20からなる群より選択される);ならびに
(c)内部対照に対する前記シグネチャーペプチドのシグナル比に基づいて、前記生物学的サンプル中のエクリズマブの量を定量すること(ここで、前記内部対照は、標識形態の同じシグネチャーペプチドを含む)
を含む方法が提供される。
さらに別の実施形態では、生物学的サンプル(例えば、ヒト血清または尿)中に存在する抗体の量を検出および定量する方法であって、前記抗体がALXN1210であり、前記方法が、
(a)前記抗体を含有する前記生物学的サンプルをプロテアーゼで処理して、前記生物学的サンプル中の前記抗体のタンパク質分解ペプチド混合物を形成すること;
(b)高速液体クロマトグラフィー(HPLC)タンデム質量分析により前記タンパク質分解ペプチド混合物のサンプルを分析して、シグネチャーペプチドを検出すること(ここで、ALXN1210の前記シグネチャーペプチドは、配列番号2、配列番号21および配列番号22からなる群より選択される);ならびに
(c)内部対照に対する前記シグネチャーペプチドのシグナル比に基づいて、前記生物学的サンプル中のALXN1210の量を定量すること(ここで、前記内部対照は、標識形態の同じシグネチャーペプチドを含む)
を含む方法が提供される。
本明細書に記載される方法は、さらなる工程を含み得る。例えば、一実施形態では、前記方法は、プロテアーゼ(例えば、トリプシン)で処理する前に、生物学的サンプルを親和性捕捉試薬、例えばビーズ担持プロテインAと接触させることをさらに含む。別の実施形態では、前記方法は、タンパク質分解前に、プロテインA結合抗体を洗浄して未結合成分を除去することをさらに含む。別の実施形態では、前記方法は、抗体サンプルを変性させることをさらに含む。別の実施形態では、前記方法は、抗体サンプルを還元することをさらに含む。別の実施形態では、前記方法は、抗体サンプルをアルキル化することをさらに含む。一実施形態では、変性させること、還元すること、およびアルキル化することは、抗体タンパク質をアンフォールディングし、タンパク質分解消化を促進する。
任意の適切な質量分析ベースのアッセイは、本明細書に記載される方法において使用され得る。別の実施形態では、質量分析ベースのアッセイは、逆相UPLC-MS/MSである。
本明細書に記載される方法において使用されるシグネチャーペプチドは、20アミノ酸長を超えない。例えば、一実施形態では、シグネチャーペプチドは、20、19、18、17、16または15アミノ酸長を超えない。一実施形態では、シグネチャーペプチドは、配列番号1を含むかまたはそれからなる。別の実施形態では、シグネチャーペプチドは、配列番号2を含むかまたはそれからなる。一実施形態では、エクリズマブのシグネチャーペプチドは、配列番号1である。別の実施形態では、エクリズマブのシグネチャーペプチドは、配列番号19である。別の実施形態では、エクリズマブのシグネチャーペプチドは、配列番号20である。別の実施形態では、ALXN1210のシグネチャーペプチドは、配列番号2である。実施形態では、ALXN1210のシグネチャーペプチドは、配列番号21である。さらに別の実施形態では、ALXN1210のシグネチャーペプチドは、配列番号22である。
特定の配列からなる単離されたペプチドがさらに提供される。一実施形態では、配列番号1からなる単離されたペプチドが提供される。別の実施形態では、配列番号2からなる単離されたペプチドが提供される。さらに別の実施形態では、配列番号19からなる単離されたペプチドが提供される。さらなる実施形態では、配列番号20からなる単離されたペプチドが提供される。別の実施形態では、配列番号21からなる単離されたペプチドが提供される。別の実施形態では、配列番号22からなる単離されたペプチドが提供される。
特定の実施形態では、例えば以下の項目が提供される:
(項目1)
生物学的サンプル中に一緒に存在する高い配列同一性を有する2つの抗体の各量を検出および定量する方法であって、前記抗体がエクリズマブおよびALXN1210であり、前記方法が、
(a)前記抗体を含有する前記生物学的サンプルをプロテアーゼで処理して、前記生物学的サンプル中の前記抗体のタンパク質分解ペプチド混合物を形成すること;
(b)高速液体クロマトグラフィー(HPLC)タンデム質量分析により前記タンパク質分解ペプチド混合物のサンプルを分析して、前記生物学的サンプル中の各前記抗体由来のシグネチャーペプチドを検出することであって、ここで、エクリズマブの前記シグネチャーペプチドが配列番号1を含み、ALXN1210の前記シグネチャーペプチドが配列番号2を含むこと;ならびに
(c)内部対照に対するそのシグネチャーペプチドのシグナル比に基づいて、前記生物学的サンプル中の各抗体を定量することであって、ここで、前記内部対照が、標識形態の同じシグネチャーペプチドを含むこと
を含む、方法。
(項目2)
生物学的サンプル中に存在する抗体の量を検出および定量する方法であって、前記抗体がエクリズマブであり、前記方法が、
(a)前記抗体を含有する前記生物学的サンプルをプロテアーゼで処理して、前記生物学的サンプル中の前記抗体のタンパク質分解ペプチド混合物を形成すること;
(b)高速液体クロマトグラフィー(HPLC)タンデム質量分析により前記タンパク質分解ペプチド混合物のサンプルを分析して、シグネチャーペプチドを検出することであって、ここで、前記シグネチャーペプチドが配列番号1を含むこと;ならびに
(c)内部対照に対する前記シグネチャーペプチドのシグナル比に基づいて、前記生物学的サンプル中のエクリズマブの量を定量することであって、ここで、前記内部対照が、標識形態の同じシグネチャーペプチドを含むこと
を含む、方法。
(項目3)
生物学的サンプル中に存在する抗体の量を検出および定量する方法であって、前記抗体がALXN1210であり、前記方法が、
(a)前記抗体を含有する前記生物学的サンプルをプロテアーゼで処理して、前記生物学的サンプル中の前記抗体のタンパク質分解ペプチド混合物を形成すること;
(b)高速液体クロマトグラフィー(HPLC)タンデム質量分析により前記タンパク質分解ペプチド混合物のサンプルを分析して、シグネチャーペプチドを検出することであって、ここで、前記シグネチャーペプチドが配列番号2を含むこと;ならびに
(c)内部対照に対する前記シグネチャーペプチドのシグナル比に基づいて、前記生物学的サンプル中のALXN1210の量を定量することであって、ここで、前記内部対照が、標識形態の同じシグネチャーペプチドを含むこと
を含む、方法。
(項目4)
前記プロテアーゼがトリプシンである、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目5)
前記生物学的サンプルをプロテアーゼで処理する前に、前記生物学的サンプルを親和性捕捉試薬と接触させることをさらに含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目6)
前記親和性捕捉試薬がビーズ担持プロテインAである、項目5に記載の方法。
(項目7)
タンパク質分解前に、前記プロテインA結合抗体を洗浄して未結合成分を除去することをさらに含む、項目5または6に記載の方法。
(項目8)
前記抗体サンプルを変性させることをさらに含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目9)
前記抗体サンプルを還元することをさらに含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目10)
前記抗体サンプルをアルキル化することをさらに含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目11)
前記変性させること、還元すること、およびアルキル化することが前記抗体タンパク質をアンフォールディングし、タンパク質分解消化を促進する、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目12)
前記質量分析が逆相UPLC-MS/MSである、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目13)
前記生物学的サンプルが血清または尿である、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目14)
前記シグネチャーペプチドが20個を超えないアミノ酸を含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目15)
前記シグネチャーペプチドが15個を超えないアミノ酸を含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目16)
配列番号1からなる、単離されたペプチド。
(項目17)
配列番号2からなる、単離されたペプチド。
(項目18)
生物学的サンプル中に一緒に存在する高い配列同一性を有する2つの抗体の各量を検出および定量する方法であって、前記抗体がエクリズマブおよびALXN1210であり、前記方法が、
(a)前記抗体を含有する前記生物学的サンプルをプロテアーゼで処理して、前記生物学的サンプル中の前記抗体のタンパク質分解ペプチド混合物を形成すること;
(b)高速液体クロマトグラフィー(HPLC)タンデム質量分析により前記タンパク質分解ペプチド混合物のサンプルを分析して、前記生物学的サンプル中の各前記抗体由来のシグネチャーペプチドを検出することであって、ここで、エクリズマブの前記シグネチャーペプチドが、配列番号1、配列番号19および配列番号20からなる群より選択され、ALXN1210の前記シグネチャーペプチドが、配列番号2、配列番号21および配列番号22からなる群より選択されること;ならびに
(c)内部対照に対するそのシグネチャーペプチドのシグナル比に基づいて、前記生物学的サンプル中の各抗体を定量することであって、ここで、前記内部対照が、標識形態の同じシグネチャーペプチドを含むこと
を含む、方法。
(項目19)
生物学的サンプル中に存在する抗体の量を検出および定量する方法であって、前記抗体がエクリズマブであり、前記方法が、
(a)前記抗体を含有する前記生物学的サンプルをプロテアーゼで処理して、前記生物学的サンプル中の前記抗体のタンパク質分解ペプチド混合物を形成すること;
(b)高速液体クロマトグラフィー(HPLC)タンデム質量分析により前記タンパク質分解ペプチド混合物のサンプルを分析して、シグネチャーペプチドを検出することであって、ここで、エクリズマブの前記シグネチャーペプチドが、配列番号1、配列番号19および配列番号20からなる群より選択されること;ならびに
(c)内部対照に対する前記シグネチャーペプチドのシグナル比に基づいて、前記生物学的サンプル中のエクリズマブの量を定量することであって、ここで、前記内部対照が、標識形態の同じシグネチャーペプチドを含むこと
を含む、方法。
(項目20)
生物学的サンプル中に存在する抗体の量を検出および定量する方法であって、前記抗体がALXN1210であり、前記方法が、
(a)前記抗体を含有する前記生物学的サンプルをプロテアーゼで処理して、前記生物学的サンプル中の前記抗体のタンパク質分解ペプチド混合物を形成すること;
(b)高速液体クロマトグラフィー(HPLC)タンデム質量分析により前記タンパク質分解ペプチド混合物のサンプルを分析して、シグネチャーペプチドを検出することであって、ここで、ALXN1210の前記シグネチャーペプチドが、配列番号2、配列番号21および配列番号22からなる群より選択されること;ならびに
(c)内部対照に対する前記シグネチャーペプチドのシグナル比に基づいて、前記生物学的サンプル中のALXN1210の量を定量することであって、ここで、前記内部対照が、標識形態の同じシグネチャーペプチドを含むこと
を含む、方法。
(項目21)
前記プロテアーゼがトリプシンである、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目22)
前記生物学的サンプルをプロテアーゼで処理する前に、前記生物学的サンプルを親和性捕捉試薬と接触させることをさらに含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目23)
前記親和性捕捉試薬がビーズ担持プロテインAである、項目22に記載の方法。
(項目24)
タンパク質分解前に、前記プロテインA結合抗体を洗浄して未結合成分を除去することをさらに含む、項目22または23に記載の方法。
(項目25)
前記抗体サンプルを変性させることをさらに含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目26)
前記抗体サンプルを還元することをさらに含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目27)
前記抗体サンプルをアルキル化することをさらに含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目28)
前記変性させること、還元すること、およびアルキル化することが前記抗体タンパク質をアンフォールディングし、タンパク質分解消化を促進する、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目29)
前記質量分析が逆相UPLC-MS/MSである、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目30)
前記生物学的サンプルが血清または尿である、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目31)
前記シグネチャーペプチドが20個を超えないアミノ酸を含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目32)
前記シグネチャーペプチドが15個を超えないアミノ酸を含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目33)
エクリズマブの前記シグネチャーペプチドが配列番号19である、項目18または19に記載の方法。
(項目34)
エクリズマブの前記シグネチャーペプチドが配列番号20である、項目18または19に記載の方法。
(項目35)
ALXN1210の前記シグネチャーペプチドが配列番号21である、項目18または20に記載の方法。
(項目36)
ALXN1210の前記シグネチャーペプチドが配列番号22である、項目18または20に記載の方法。
(項目37)
前記親和性捕捉試薬が磁気ビーズ担持プロテインAである、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目38)
配列番号19からなる、単離されたペプチド。
(項目39)
配列番号20からなる、単離されたペプチド。
(項目40)
配列番号21からなる、単離されたペプチド。
(項目41)
配列番号22からなる、単離されたペプチド。
図1は、ハイブリッド免疫捕捉液体クロマトグラフィー質量分析アッセイの概略図である。
図2は、エクリズマブおよびALXN1210の重鎖および軽鎖の配列を示す。エクリズマブおよびALXN1210重鎖配列間の4つのアミノ酸差違は、下線が付されている。
図3は、質量分析における最終シグネチャーペプチドシグナルに対する、プロテアーゼ消化中に使用した異なる界面活性剤の効果を示す。
図4は、既知濃度の同じペプチドの標識内部標準と比較した、測定する分析物の比に対する界面活性剤濃度の効果を示す。
図5は、質量分析におけるシグネチャーペプチドの最終シグナルに対する、手順のクロマトグラフィー工程の移動相に添加した1%DMSOの効果を示す。
図6は、ブランクサンプルの代表的な抽出イオンクロマトグラム(XIC)を示す。
図7は、LLOQサンプルの代表的な抽出イオンクロマトグラム(XIC)を示す。
詳細な説明
Soliris(登録商標)としても公知のエクリズマブは、30mlの注入用溶液中に300mg(10mg/ml)を含有する単一単位剤形で製造されたヒト化モノクローナル抗体であって、ヒト補体タンパク質C5に対する結合特異性を有するヒト化モノクローナル抗体である。エクリズマブのV領域およびそれらのヒト化は、米国特許第6,355,245号(この教示は、参照により本明細書に明示的に組み込まれる)に記載されている。エクリズマブは、約148kDaの分子量を有する1324個のアミノ酸から構成される。
エクリズマブのCDR1、CDR2およびCDR3の重鎖配列は、それぞれ配列番号3、4および5に示されている。エクリズマブのCDR1、CDR2およびCDR3の軽鎖配列は、それぞれ配列番号6、7および8に示されている。エクリズマブの重鎖可変領域配列は配列番号9に示されており、軽鎖可変領域配列は配列番号10に示されている。エクリズマブの重鎖および軽鎖配列は、それぞれ配列番号12および13に示されている。
ALXN1210は、国際特許出願第PCT/US2015/019225号および米国特許第9,079,949号(これらの教示は、参照により本明細書に明示的に組み込まれる)に記載されている抗C5抗体である。ALXN1210は、エクリズマブに高度に構造的に関連するヒト化モノクローナル抗体である。最近、ALXN1210はラブリズマブという一般名が与えられ、エピトープおよび低免疫原性などの重要なエクリズマブ特質を維持しながら、末端補体阻害の持続時間を増強する目的で、4つのユニークなアミノ酸置換を重鎖に導入することにより、エクリズマブの最小標的操作を介して生成された。したがって、エクリズマブのT1/2がヒトでは約12日間であることと比較して、ラブリズマブがヒトでは40日間を超えるT1/2を有することを除いて、ラブリズマブ(ALXN1210)およびエクリズマブは、99%を超える一次配列同一性を共有し、高度に類似する薬理を有する。ラブリズマブおよびALXN1210は、本明細書では互換的に使用される。ALXN1210はヒト補体タンパク質C5に選択的に結合し、補体活性化中にC5aおよびC5bへのその切断を阻害する。
ALXN1210のCDR1、CDR2およびCDR3の重鎖配列は、それぞれ配列番号17、18および5に示されている。ALXN1210のCDR1、CDR2およびCDR3の軽鎖配列は、それぞれ配列番号6、7および8に示されている。ALXN1210の重鎖可変領域配列は、配列番号14に示されている。ALXN1210の軽鎖可変領域配列は、配列番号10に示されている。ALXN1210の全重鎖配列は、配列番号16に示されている。ALXN1210の全軽鎖配列は、配列番号13に示されている。
本開示は、特に、処置過程中に患者が一方の抗体から他方にスイッチングされる臨床状況において、患者由来の生物学的サンプル(例えば、ヒト血清または尿)中のエクリズマブおよびALXN1210を同時に正確に定量する重要な必要性に対処する。本明細書に記載される方法は、エクリズマブから他の抗C抗体または他の補体阻害剤へのスイッチングに適合され得る。このような定量は、正確な投与レジメンを決定するために重要である。エクリズマブおよびALXN1210の同時定量は、これら2つの抗体の配列が高度に類似するので(記載されているように、4つのアミノ酸が異なるにすぎない)、およびこれら抗体が同じ標的に結合するので非常に困難である。本明細書に記載される方法は、エクリズマブから、ALXN1210よりもエクリズマブとより多くの構造的差違を有する代替補体阻害剤へのスイッチングにより容易に適合されるであろう。ELISAなどのリガンド結合アッセイは、エピトープにより抗体を定量するので、それらの配列の類似性により、およびこれらの抗体が両方とも同じエピトープにおいてヒトC5に結合するという事実により、エクリズマブおよびALXN1210を正確に定量するためには不十分である。質量分析は、ユニークなアミノ酸(ペプチド)配列に依拠して、タンパク質を区別する。したがって、エクリズマブとALXN1210との間の99%超の配列同一性を考慮すると、過去の質量分析アッセイは、これらの抗体を識別するために必要な感度または選択性を欠いていた。また、この問題は、ヒト血清が多数の内因性抗体(これらの多くはまた、エクリズマブおよびALXN1210と配列同一性および/または相同性の領域を共有するので、さらなるノイズを作り出し、抗体の正確な定量を妨げる)を含有するという事実により悪化する。
本開示に記載されるアッセイは上記問題を解決し、本明細書に記載される方法を使用して、ヒト血清および尿サンプル中のエクリズマブおよびALXN1210を確実に検出および定量し得ることを示す実験データを提供する。
消化
質量分析による分析のためのシグネチャーペプチドを生産するために、エクリズマブおよび/またはALXN1210を含有する生物学的サンプル、例えば血清または尿を、初期捕捉工程にかかわらずプロテアーゼで処理して、各抗体由来の1つまたはそれを超えるシグネチャーペプチドを含有する消化抗体サンプルを形成する。本明細書で使用される場合、「生物学的サンプル」という用語は、動物またはヒト患者に由来するかまたはそれから分離された任意の成分を指し、尿、血液、血漿および血清を含む。
本明細書で使用される場合、「シグネチャーペプチド」という用語は、実験的に有利なクロマトグラフィーおよび質量分析特性を示すペプチドであって、ユニークな(すなわち、エクリズマブまたはALXN1210に特異的な)ペプチドを指す。本明細書で使用される場合、「有利なクロマトグラフィー性能」は、狭いピーク、低いバックグラウンドノイズと高いペプチド回収として定義され得る。本明細書で使用される場合、「良好な質量分析性能」は、シグネチャーペプチドの配列に対する高度な選択性を有する比較的高い親イオンおよび断片イオン強度により示され得る。一実施形態では、シグネチャーペプチドは、20、19、18、17、16または15アミノ酸長を超えない。別の実施形態では、エクリズマブのシグネチャーペプチドは、配列番号1、配列番号19および配列番号20からなる群より選択される。別の実施形態では、ALXN1210のシグネチャーペプチドは、配列番号2、配列番号21および配列番号22からなる群より選択される。
本明細書で使用される場合、「プロテアーゼ」という用語は、特異的または一般的なランダムな方法でペプチドまたはタンパク質を断片に切断または加水分解することができる酵素を指す。プロテアーゼの例としては、トリプシン、パパイン、エンドプロテイナーゼLysC、エンドプロテイナーゼArgC、staph aureusV8、キモトリプシン、Asp-N、Asn-C、ペプシンおよびエンドプロテイナーゼGluCが挙げられる。
一実施形態では、消化前に、最初に、生物学的サンプルを親和性捕捉試薬と接触させる。適切な生物学的緩衝システムで洗浄した後、次いで、濃縮生物学的サンプルを溶出させ、プロテアーゼで処理する。本明細書で使用される場合、「親和性捕捉試薬」という用語は、固体基質に固定化された抗体捕捉試薬または抗原を指す。一実施形態では、親和性捕捉試薬は、プロテインAまたはGである。別の実施形態では、親和性捕捉試薬は、固体基質に付着された抗体もしくは補体タンパク質C5の標的抗原または補体タンパク質C5である。別の実施形態では、親和性捕捉試薬をビオチン化する。別の実施形態では、プロテインAまたはGをマトリックス上に固定化またはコンジュゲートし、クロマトグラフィーカラムフォーマットに配置する。別の実施形態では、プロテインAまたはGを磁気ビーズ上に固定化し、未結合材料を洗い流し、ビーズに付着させたままで、結合抗体をプロテアーゼにより消化し得る。
生物学的サンプルを親和性試薬と接触および結合させた後、次いで、それを洗浄して、非特異的に結合した宿主タンパク質または他の生体分子を除去する。特定の実施形態では、親和性捕捉試薬に結合した抗体を変性させて、親和性試薬からの効率的な溶出および完全なプロテアーゼ消化を促進する。一実施形態では、界面活性剤を使用して、変性を実施する。特定の一実施形態では、RAPIGEST(商標)を使用して、変性を実施する。別の特定の実施形態では、PROTEASEMAX(商標)を使用して、変性を実施する。特定の実施形態では、また、親和性試薬に結合した抗体を還元して、ジスルフィド結合を破壊し、プロテアーゼ消化をさらに促進する。特定の実施形態では、ジチオトレイトール(DTT)を使用して、還元を実施する。別の実施形態では、還元抗体をアルキル化して、ジスルフィド結合の再形成を防止する。一実施形態では、ヨード酢酸を使用して、アルキル化を実施する。
高速液体クロマトグラフィーおよび質量分析
消化後、質量分析と合わせて高速液体クロマトグラフィーを使用して、処理サンプルを分析して、生物学的サンプル中に存在する各抗体の量を定量する。
質量分析技術は、当技術分野で周知である(例えば、Yatesら、Annu Rev Biomed Eng.2009;11:49-79で概説されている)。一実施形態では、液体クロマトグラフィー/質量分析(LC/MS)により、質量分析を実施する。用いられ得る質量分析の他の形態としては、例えば、超高速液体クロマトグラフィー(UPLC)またはタンデム質量分析(MS/MS)が挙げられる。特定の実施形態では、逆相液体クロマトグラフィータンデム質量分析(RPLC/MS/MS)が使用される。使用され得るイオン化技術としては、電子衝撃イオン化(EI)、化学イオン化(CI)、脱着化学イオン化(DCI)、高速原子衝撃(FAB)、大気圧化学イオン化(APCI)、エレクトロスプレーイオン化(ESI)、マトリックス支援レーザー脱離/イオン化(MALDI)が挙げられる。用いられ得る質量分析器としては、四重極、飛行時間(TOF)、オービトラップおよび線形イオントラップが挙げられる。いくつかの実施形態では、分析器は、タンデムMSに使用される。一実施形態では、三連四重極分析器が使用される。
本明細書で使用される場合、「クロマトグラフィー」は、化学実体が固定液相または固相の周囲またはその上を流れて、化学実体のディファレンシャルな分布および分離の結果として、液体または気体により運搬される化学混合物を成分に分離するプロセスを指す。
本明細書で使用される場合、「液体クロマトグラフィー」(LC)は、規定の微細物質(すなわち、粒子)のカラムを通って、または毛細管通路を通って流体が均一に流れて、流体溶液の成分を分離するプロセスを意味する。ディファレンシャルな時間量が1つまたはそれを超える固定相とバルク流体(すなわち、移動相)との間で関連して費やされ、この流体が固定相に対して移動するにつれて、混合物のサイズおよび/または化学的特徴に応じた成分分布により、分離が起こる。液体クロマトグラフィーとしては、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、逆相液体クロマトグラフィー(RPLC)および高速乱流液体クロマトグラフィー(HTLC)、親水性相互作用液体クロマトグラフィー(HILIC)および順相液体クロマトグラフィー(NPLC)が挙げられる。
クロマトグラフィーカラムは、典型的には、化学部分の分離(すなわち、分別)を促進するために媒体(すなわち、充填材)を含む。媒体は、微粒子を含み得る。粒子は、サンプル混合物内の様々な化学部分と相互作用して、本明細書の実験において定量したシグネチャーペプチドなどの化学部分の分離を促進する異なる化学官能基に共有結合する結合表面を含み得る。多くの場合、分離は、サイズおよび化学的特徴の両方に依存する。1つの適切な結合表面は、アルキル結合表面などの疎水性結合表面である。アルキル結合表面は、疎水性実体を一層分離するために、C4、C8またはC18結合アルキル基を含み得る。クロマトグラフィーカラムは、サンプルを受け取るための注入口と、分別および分離されたサンプル成分を含む流出液を排出するための排出口とを含む。消化した抗体サンプルを注入口でカラムに適用し、溶媒または溶媒混合物または溶媒勾配で溶出させ、排出口で排出させる。目的の異なるペプチドを溶出させるために、異なる溶媒モードが選択され得る。例えば、液体クロマトグラフィーは、勾配モード、アイソクラチックモードまたはポリタイプ(すなわち、混合)モードを使用して実施され得る。一実施形態では、出発溶媒またはサンプルローディング溶媒は、アセトニトリルなどの5%有機修飾剤を含む水性溶媒であり、アセトニトリルの濃度が50分間かけて50%に増加するにつれて、溶出が起こる。いくつかの実施形態では、さらなる移動相添加剤が使用される。他の実施形態では、移動相添加剤は、DMSOである。
クロマトグラフィーにより分離された成分を質量分析計と合わせて、クロマトグラフィーカラムから溶出する各ピークに存在する特定の分画種の分子量を測定し得る。次いで、質量分析からのデータを使用して、シグネチャーペプチドがカラムから溶出する際にその量を検出および定量し得、それにより、以下で議論されているように、当技術分野で認められている技術を使用して、生物学的サンプル中に存在する抗体の各量を計算および比較し得る。
定量
類似の内部標準ペプチドに対して正規化されたシグネチャーペプチドの定量は、標準曲線からの計算を使用して達成され得る。
一実施形態では、シグネチャーペプチドおよび対応するソース抗体の絶対的定量が決定される。シグネチャーペプチドの定量的測定は、標識形態のシグネチャーペプチドなどの内部標準ペプチドを使用して実施され得る(すなわち、それらは、シグネチャーペプチドに構造的および化学的に類似するが、同位体標識により、質量は検出可能に異なる)。したがって、分離プロセスからの溶出液は、サンプル中の既知量の標識内部標準ペプチドに比例する量のシグネチャーペプチドを含む。次いで、標準曲線により、サンプル中のシグネチャーペプチドの量を、それが由来する抗体の量に関連付けることが可能である。一実施形態では、内部標準ペプチドを同位体標識し、規定濃度で抗体断片と共にインキュベートする。本明細書で使用される場合、「同位体標識」は、1つまたはそれを超える重原子同位体(例えば、安定同位体、例えば重水素、13C、15N、18O、37Clまたは81Br)で合成的に濃縮されたペプチドを指す。
方法
同じ標的に結合し、高い配列同一性を有する抗体であって、生物学的サンプル(例えば、ヒト血清または尿)中に一緒にまたは単独で存在する抗体(例えば、エクリズマブおよびALXN1210(ラブリズマブ))を同時に検出および定量するための方法が本明細書で提供される。
一態様では、前記方法は、
(a)前記抗体を含有する前記生物学的サンプルをプロテアーゼで処理して、前記生物学的サンプル中の前記抗体由来のペプチドのタンパク質分解ペプチド混合物を形成すること;
(b)高速液体クロマトグラフィー(HPLC)タンデム質量分析により前記タンパク質分解ペプチド混合物のサンプルを分析して、前記生物学的サンプル中の各前記抗体由来のシグネチャーペプチドを検出すること;ならびに
(c)内部対照に対するそのシグネチャーペプチドのシグナル比に基づいて、前記生物学的サンプル中の各抗体を定量すること(ここで、前記内部対照は、標識形態の同じシグネチャーペプチドを含む)により、生物学的サンプル(例えば、ヒト血清または尿)中に一緒に存在するエクリズマブおよびALXN1210の各量を定量および検出することを含む。一実施形態では、エクリズマブのシグネチャーペプチドは配列番号1を含むかまたはそれからなり、ALXN1210のシグネチャーペプチドは配列番号2を含むかまたはそれからなる。
別の態様では、前記方法は、
(a)前記抗体を含有する前記生物学的サンプルをプロテアーゼで処理して、前記生物学的サンプル中の前記抗体のタンパク質分解ペプチド混合物を形成すること;
(b)高速液体クロマトグラフィー(HPLC)タンデム質量分析により前記タンパク質分解ペプチド混合物のサンプルを分析して、シグネチャーペプチドを検出すること;ならびに
(c)内部対照に対する前記シグネチャーペプチドのシグナル比に基づいて、前記生物学的サンプル中のエクリズマブの量を定量すること(ここで、前記内部対照は、標識形態の同じシグネチャーペプチドを含む)により、生物学的サンプル(例えば、ヒト血清または尿)中に存在するエクリズマブの量を検出および定量することを含む。一実施形態では、シグネチャーペプチドは、配列番号1を含むかまたはそれからなる。
別の態様では、前記方法は、
(a)前記抗体を含有する前記生物学的サンプルをプロテアーゼで処理して、前記生物学的サンプル中の前記抗体のタンパク質分解ペプチド混合物を形成すること;
(b)高速液体クロマトグラフィー(HPLC)タンデム質量分析により前記タンパク質分解ペプチド混合物のサンプルを分析して、シグネチャーペプチドを検出すること;ならびに
(c)内部対照に対する前記シグネチャーペプチドのシグナル比に基づいて、前記生物学的サンプル中のALXN1210の量を定量すること(ここで、前記内部対照は、標識形態の同じシグネチャーペプチドを含む)により、生物学的サンプル(例えば、ヒト血清または尿)中に存在するALXN1210の量を検出および定量することを含む。一実施形態では、シグネチャーペプチドは、配列番号2を含むかまたはそれからなる。
一実施形態では、生物学的サンプル(例えば、ヒト血清または尿)中に一緒に存在する高い配列同一性を有する2つの抗体の各量を検出および定量する方法であって、前記抗体がエクリズマブおよびALXN1210であり、前記方法が、
(a)前記抗体を含有する前記生物学的サンプルをプロテアーゼで処理して、前記生物学的サンプル中の前記抗体のタンパク質分解ペプチド混合物を形成すること;
(b)高速液体クロマトグラフィー(HPLC)タンデム質量分析により前記タンパク質分解ペプチド混合物のサンプルを分析して、前記生物学的サンプル中の各前記抗体由来のシグネチャーペプチドを検出すること(ここで、エクリズマブの前記シグネチャーペプチドは、配列番号1、配列番号19および配列番号20からなる群より選択され、ALXN1210の前記シグネチャーペプチドは、配列番号2、配列番号21および配列番号22からなる群より選択される);ならびに
(c)内部対照に対するそのシグネチャーペプチドのシグナル比に基づいて、前記生物学的サンプル中の各抗体を定量すること(ここで、前記内部対照は、標識形態の同じシグネチャーペプチドを含む)
を含む方法が提供される。
別の実施形態では、生物学的サンプル(例えば、ヒト血清または尿)中に存在する抗体の量を検出および定量する方法であって、前記抗体がエクリズマブであり、前記方法が、
(a)前記抗体を含有する前記生物学的サンプルをプロテアーゼで処理して、前記生物学的サンプル中の前記抗体のタンパク質分解ペプチド混合物を形成すること;
(b)高速液体クロマトグラフィー(HPLC)タンデム質量分析により前記タンパク質分解ペプチド混合物のサンプルを分析して、シグネチャーペプチドを検出すること(ここで、エクリズマブの前記シグネチャーペプチドは、配列番号1、配列番号19および配列番号20からなる群より選択される);ならびに
(c)内部対照に対する前記シグネチャーペプチドのシグナル比に基づいて、前記生物学的サンプル中のエクリズマブの量を定量すること(ここで、前記内部対照は、標識形態の同じシグネチャーペプチドを含む)
を含む方法が提供される。
さらに別の実施形態では、生物学的サンプル(例えば、ヒト血清または尿)中に存在する抗体の量を検出および定量する方法であって、前記抗体がALXN1210であり、前記方法が、
(a)前記抗体を含有する前記生物学的サンプルをプロテアーゼで処理して、前記生物学的サンプル中の前記抗体のタンパク質分解ペプチド混合物を形成すること;
(b)高速液体クロマトグラフィー(HPLC)タンデム質量分析により前記タンパク質分解ペプチド混合物のサンプルを分析して、シグネチャーペプチドを検出すること(ここで、ALXN1210の前記シグネチャーペプチドは、配列番号2、配列番号21および配列番号22からなる群より選択される);ならびに
(c)内部対照に対する前記シグネチャーペプチドのシグナル比に基づいて、前記生物学的サンプル中のALXN1210の量を定量すること(ここで、前記内部対照は、標識形態の同じシグネチャーペプチドを含む)
を含む方法が提供される。
本明細書に記載される方法は、さらなる工程を含み得る。例えば、一実施形態では、前記方法は、それをプロテアーゼ(例えば、トリプシン)で処理する前に、生物学的サンプルを親和性捕捉試薬、例えばビーズ担持プロテインAと接触させることをさらに含む。別の実施形態では、前記方法は、タンパク質分解前に、プロテインA結合抗体を洗浄して未結合成分を除去することをさらに含む。別の実施形態では、前記方法は、抗体サンプルを変性させることをさらに含む。別の実施形態では、前記方法は、抗体サンプルを還元することをさらに含む。別の実施形態では、前記方法は、抗体サンプルをアルキル化することをさらに含む。一実施形態では、変性させること、還元すること、およびアルキル化することは、抗体タンパク質をアンフォールディングし、タンパク質分解消化を促進する。
単離されたペプチド
特定の配列からなる単離されたペプチドがさらに提供される。一実施形態では、配列番号1からなる単離されたペプチドが提供される。別の実施形態では、配列番号2からなる単離されたペプチドが提供される。さらに別の実施形態では、配列番号19からなる単離されたペプチドが提供される。さらなる実施形態では、配列番号20からなる単離されたペプチドが提供される。別の実施形態では、配列番号21からなる単離されたペプチドが提供される。別の実施形態では、配列番号22からなる単離されたペプチドが提供される。
当業者は、本明細書に記載される特定の実施形態の多くの均等物を認識するか、またはルーチンな実験のみを使用して確認することができるであろう。このような均等物は、以下の特許請求の範囲により包含されることを意図する。加えて、本出願を通して引用されるすべての参考文献は、参照により個々に組み込まれるかのように、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。すべての配列表情報もまた、本開示の一部である。
実施例1:ヒト血清中のALXN1210およびエクリズマブの同時検出および定量のためのハイブリッド免疫捕捉UPLC-MS/MSアプローチ
ヒト血清サンプル中のALXN1210およびエクリズマブを同時に検出および定量するために、以下のハイブリッド免疫捕捉UPLC-MS/MSアプローチを開発した(図1に概略的に示されている)。ALXN1210およびエクリズマブは高分子量であるので、LC/三連四重極質量分析技術を使用した実用的な直接定量分析は実行可能ではなかった。プロテインAでコーティングした磁気ビーズを使用して、ヒト血清からALXN1210およびエクリズマブを濃縮するために免疫親和性捕捉アプローチを開発した。抽出した天然抗体および薬物抗体タンパク質をオンビーズタンパク質分解に供した:低濃度の有機溶媒による変性、60℃におけるジチオトレイトール(DTT)による還元、ヨード酢酸によるアルキル化、およびプロテアーゼトリプシンによる同時またはその後の消化。次に、トリプシンタンパク質分解後に各抗体から生成された特徴的な「シグネチャー」ペプチドを、次いで、UPLC-MS/MSを使用したヒト血清中のALXN1210およびエクリズマブの検出および定量のための代用物として使用した。以下に記載されているように、アッセイにおけるモニタリングのために、2つのシグネチャートリプシンペプチドを選択した。
実施例2:ALXN1210およびエクリズマブのシグネチャーペプチド配列の同定
ALXN1210およびエクリズマブは、有意な配列同一性を共有する(すなわち、図2に示されているように、2つの抗体薬間では、4つのアミノ酸差違が存在するにすぎない)。したがって、各抗体の特異的検出のために、インシリコトリプシン消化を使用して、ALXN1210およびエクリズマブのそれぞれにユニークなシグネチャーペプチドを生成した。表1に示されているように、2つの抗体の配列間のアミノ酸差違を含む6つのペプチドを選択した。
Figure 0007247099000001
実施例3:ヒト血清中のALXN1210およびエクリズマブの免疫捕捉
以下に記載されているように、ヒト血清サンプルからのALXN1210およびエクリズマブの濃縮のために、免疫捕捉アッセイを開発した。感度は、アッセイ開発の主要な課題の1つであった。生物学的マトリックス中の他の捕捉抗体および他の成分由来の多量の内因性タンパク質の存在は、高いバックグラウンド、有意なイオン抑制、および定量の干渉をもたらす。プロテインAを使用して、免疫捕捉アプローチを検査した。対照として、全血清直接消化を使用した。
プロテインAは、抗体Fc領域に対する高い親和性で、ヒトIgG1、IgG2およびIgG4に結合する能力を有する微生物起源のタンパク質である。エクリズマブおよびALXN1210が両方とも、IgG2およびIgG4の両方の要素で構築された天然に存在しないタンパク質操作重鎖を含有する場合であっても、両方とも依然として、プロテインAに結合する能力を保持する。インキュベーション期間中、プロテインA磁気ビーズをヒト血清サンプルと共にインキュベートし、Fc領域(PUREPROTEOME(商標)プロテインA磁気ビーズ、EMD Millipore,製品番号LSKMAGA10)を介して、サンプル由来のIgGをビーズに結合させた。外部マグネット(PUREPROTEOME(商標)磁気スタンド、Millipore,製品番号LSKMAGS15)を用いて、他の未結合血清成分からIgG-プロテインAビーズ複合体を分離および洗浄した。MSグレードトリプシンプロテアーゼ(Pierce 製品番号90305B)を使用して、ビーズ結合タンパク質に対してプロテアーゼ消化を直接実施した。
全血清消化では、標的タンパク質の濃縮またはバックグラウンドの減少のためのいかなる前処理もせずに、サンプルの直接トリプシン消化を実施した。全血清消化アプローチを使用して、シグネチャーペプチドが回収されることが見出された。バックグラウンドは、他の免疫捕捉アプローチを使用して観察されたものよりも高かった。しかしながら、プロテインA捕捉からの分析物応答(検出)は高く、優れた感度および定量が得られた。スパイクQCを検査した場合においても、プロテインA捕捉を使用するこの技術は、高い正確度および精度を示した。
トリプシン消化では、多くの場合、特定の界面活性剤を使用してタンパク質を変性させ、より良好な消化および回収のために溶解性を維持した。方法の開発中、RAPIGEST(商標)(プロテアーゼの前に抗体を優先的にアンフォールディングする界面活性剤)を最初に評価して、タンパク質消化を支援した。あるいは、シグネチャーペプチドの回収が最適ではなかったので、比較のために別の界面活性剤PROTEASEMAX(商標)を試験した。図3に示されているように、PROTEASEMAX(商標)は、RAPIGEST(商標)よりもかなり有効であることが見出された。驚くべきことに、さらなる調査により、図4に示されているように、PROTEASEMAX(商標)を添加しない場合に、消化効率が最高であることが示された。重要なことに、これらの結果により、変性は、抗体の完全な消化および回収に必要ではなく、界面活性剤は、特定の抗体の酵素消化に悪影響を与え得ることが示唆された。
実施例4:UPLC-MS/MSアプローチを使用したALXN1210およびエクリズマブの同時定量
免疫捕捉およびプロテアーゼ消化の後、タンパク質分解ペプチド混合物のサンプルを逆相UPLC-MS/MSに供した。補体タンパク質C5に対する高い親和性を有する抗C5抗体として、ALXN1210およびエクリズマブを使用した。処置のために一方の抗体を他方の抗体にスイッチングする臨床試験が進行中であり、スイッチング研究中の任意の所定時点におけるそれらの相対量の定量が必要であったので、このアッセイが望ましかった。投与抗体に結合した内因性C5のレベルが様々であったために、アッセイがさらに複雑化したので、ALXN1210およびエクリズマブからのシグネチャーペプチドの回収に対するC5濃度の影響を評価した。正常ヒトC5レベル血清に加えて、3つの異なるレベルのC5濃度(C5枯渇、正常ヒト血清中の内因性C5レベル、および正常ヒト血清中の強化100μg/mL)を有するように、2つのレベルの品質管理(低C5濃度および高C5濃度)を調製した。以下の表2および3に示されているように、C5濃度は、それぞれALXN1210およびエクリズマブの検出および定量に対して影響を及ぼさなかった。
Figure 0007247099000002
Figure 0007247099000003
次いで、移動相添加剤としてのDMSOの効果を調査した。以下のクロマトグラフィー条件を使用した(1%DMSOの有無にかかわらず):
LCポンプ: One Agilent 1100シリーズポンプおよびAgilent 1200 SLシリーズポンプ
プレカラムフリット:2-μmステンレス鋼インライン溶媒フィルタ、Upchurch Scientific-Rheodyne,製品番号A-103x
分析カラム: Acquity BEH C8,2.1mm×50mm,1.7μm,Waters,製品番号1 86002877
カラム温度: 50℃
ポンププログラム: 方法を参照のこと
移動相A: 100:0.1、水/ギ酸
移動相B: 100:0.1:1、アセトニトリル/ギ酸/DMSO
流速: 0.4~0.5mL/分
注入量: 25μL
LC圧力: 約280bar
オートサンプラー洗浄1:5:25:30:40:0.1 TFE/IPA/エタノール/アセトニトリル/ギ酸、v/v/v/v/v
オートサンプラー洗浄2:80:20:0.1、水/MeOh/ギ酸
概算実行時間:7.5分
ペプチド溶出勾配ポンププログラム、メイクアップポンププログラム、ACHバルブプログラム、MS条件および他のパラメータは、それぞれ表4、5、6、7および8に示されている。
図5に示されているように、1%DMSOを移動相Bに添加すると、ALXN1210シグネチャーペプチドの応答は2倍になった(DMSO,Thermo Scientific,製品番号TS20684)。エクリズマブの場合、元の前駆体イオン([M+3H])は前駆体イオン[M+2H]に完全に変換され、これを定量のために選択した。エクリズマブの感度は、約15%増加した。使用したペプチド溶出およびカラム洗浄勾配は、以下の表4に示されている。
Figure 0007247099000004
Figure 0007247099000005
Figure 0007247099000006
Figure 0007247099000007
Figure 0007247099000008
次に、異なる相カラムからのキャリーオーバーを評価した。この方法では、最初に、C18逆相カラムを選択した。2つのシグネチャーペプチドの相対的な疎水性により、かなりのキャリーオーバーが観察された(ULOQ直後のブランクにおけるLLOQレベルと比較して、ALXN1210では約103%およびエクリズマブペプチドでは約118%)。次いで、C8カラムを評価し、ALXN1210およびエクリズマブペプチドのキャリーオーバーは、それぞれ50%および30%未満に有意に減少したが、これは、注入順序の保護により許容可能であった。
全体として、エクリズマブおよびALXN1210の検出、ならびにそれぞれ由来のシグネチャートリプシンペプチド(それぞれ配列番号1および2)を使用した定量について、ハイブリッド免疫捕捉UPLC-MS/MS法を成功裏に検証した。25μLの希釈血清サンプル容量および10のMRDを使用して、標準曲線範囲は、ALXN1210では1.00~500μg/mLであり、エクリズマブでは5.00~500μg/mLであった。線形回帰を使用したところ、検証中に両mAbについて、>0.996の相関係数が観察された。それぞれ表9および10に示されているように、ALXN1210およびエクリズマブの両方について、すべての品質管理(QC)濃度レベルからの優れた日中および日間アッセイ精度および正確度を実証した。また、ALXN1210およびエクリズマブの個々のリガンド結合アッセイを用いて、この方法を成功裏に相互検証した。
Figure 0007247099000009
Figure 0007247099000010
実施例5:ヒト尿中のALXN1210の定量
尿サンプル中に存在するマトリックス効果は、伝統的なリガンド結合アッセイを使用したmAbの定量を妨げ得る。これらの課題を克服するために、上記UPLC-MS/MS法を最適化して、ヒト尿中のALXN1210を定量した。簡潔に言えば、ALXN1210を、変性、65℃におけるジチオトレイトール(DTT)による還元、ヨードアセトアミドによるアルキル化、およびトリプシン消化に供した。次いで、UPLC-MS/MSを使用したALXN1210の定量のために、ALXN1210から生成したシグネチャーペプチド(配列番号2)を使用した。表11および表12は、それぞれ使用した機器および試薬を掲載する。
Figure 0007247099000011
Figure 0007247099000012
ヒト血清中のALXN1210およびエクリズマブの検出のためのアッセイの開発中、キャリーオーバーは主要な技術的課題の1つであった。より高割合の出発移動相B(14%から25%)を含むように、ヒト尿のアッセイのHPLC勾配を改善した。この変更の結果、検出可能なキャリーオーバーがなくなり、さらなるカラム洗浄サイクルが省かれ、サンプル実行時間が短縮された。検証中のキャリーオーバー成績は、表13に示されている。
Figure 0007247099000013
多くの場合、タンパク質および赤血球が患者の尿中に存在するので、さらなる試験を行って、高いタンパク質および赤血球(溶血)レベルの条件下でアッセイの成績を評価した。15%血清または2%溶血全血(体積%)を含有する尿干渉品質管理(QC)サンプルを調製した。標準サンプル(「std-」)は、いかなる血清および溶血も含有していなかった。表14に示されているように、15%血清を含む低QCレベルのALXN1210シグネチャーペプチドの回収は、較正曲線および100%尿マトリックスで調製したQCサンプルと比較して実質的に減少した。
Figure 0007247099000014
サンプル処理中、ヒト血清をすべてのサンプル(サンプルの5体積%)に添加して、較正曲線QCおよび血清または溶血全血を含有するQCサンプルを正規化した。標準サンプル(「std-」)およびプレートアクセプタンスQCサンプル(「Low-」、「Mid-」および「High-」)は、いかなる血清または溶血血液も含有していなかった。次いで、消化期間を延長して、ヒト血清を含有する尿サンプル中のALXN1210シグネチャーペプチドの回収を促した。表15に示されているように、LLOQ QCレベルでは、15%血清および2%溶血全血の両方において、この条件は回収が良好であった。アッセイはまた、20μlのサンプル容量で良好な感度を示した。ブランクおよびLLOQの代表的な抽出イオンクロマトグラム(XIC)は、図6および7に示されている。
Figure 0007247099000015
要約すると、シグネチャートリプシンペプチドを使用したヒト尿中のALXN1210の定量のためのUPLC-MS/MS法を成功裏に開発および検証した。20μLのサンプル容量では、アッセイの較正曲線範囲は、ALXN1210では0.0800~40.0μg/mLであった。プールしたヒト尿を使用して、ULOQを超えるサンプルを最大10倍および2倍に希釈することができる(データは示さず)。直線性、回収、希釈完全性、処理サンプル安定性、QCベンチトップ安定性、マトリックス効果、バッチサイズ、再注入安定性、QC凍結/融解安定性、キャリーオーバー、およびISの分析物からの干渉に加えて、すべての品質管理(QC)濃度レベルからの優れた日中および日間アッセイ精度および正確度を実証した(データは示さず)。この方法は、尿中のマトリックス効果を克服し、優れた感度でALXN1210を定量するUPLC-MS/MS法の性能を実証する。
Figure 0007247099000016
Figure 0007247099000017
Figure 0007247099000018
Figure 0007247099000019
Figure 0007247099000020

Claims (40)

  1. 生物学的サンプル中に一緒に存在する高い配列同一性を有する2つの抗体の各量を検出および定量する方法であって、前記抗体がエクリズマブおよびALXN1210であり、前記方法が、
    (a)前記抗体を含有する前記生物学的サンプルをプロテアーゼで処理して、前記生物学的サンプル中の前記抗体のタンパク質分解ペプチド混合物を形成すること;
    (b)高速液体クロマトグラフィー(HPLC)タンデム質量分析により前記タンパク質分解ペプチド混合物のサンプルを分析して、前記生物学的サンプル中の各前記抗体由来のシグネチャーペプチドを検出することであって、ここで、エクリズマブの前記シグネチャーペプチドが配列番号1を含み、ALXN1210の前記シグネチャーペプチドが配列番号2を含むこと;ならびに
    (c)内部対照に対するそのシグネチャーペプチドのシグナル比に基づいて、前記生物学的サンプル中の各抗体を定量することであって、ここで、前記内部対照が、標識形態の同じシグネチャーペプチドを含むこと
    を含む、方法であって、
    ここで、前記シグネチャーペプチドが20個を超えないアミノ酸を含む、方法
  2. 生物学的サンプル中に存在する抗体の量を検出および定量する方法であって、前記抗体がエクリズマブであり、前記方法が、
    (a)前記抗体を含有する前記生物学的サンプルをプロテアーゼで処理して、前記生物学的サンプル中の前記抗体のタンパク質分解ペプチド混合物を形成すること;
    (b)高速液体クロマトグラフィー(HPLC)タンデム質量分析により前記タンパク質分解ペプチド混合物のサンプルを分析して、シグネチャーペプチドを検出することであって、ここで、前記シグネチャーペプチドが配列番号1を含むこと;ならびに
    (c)内部対照に対する前記シグネチャーペプチドのシグナル比に基づいて、前記生物学的サンプル中のエクリズマブの量を定量することであって、ここで、前記内部対照が、標識形態の同じシグネチャーペプチドを含むこと
    を含む、方法であって、
    ここで、前記シグネチャーペプチドが20個を超えないアミノ酸を含む、方法
  3. 生物学的サンプル中に存在する抗体の量を検出および定量する方法であって、前記抗体がALXN1210であり、前記方法が、
    (a)前記抗体を含有する前記生物学的サンプルをプロテアーゼで処理して、前記生物学的サンプル中の前記抗体のタンパク質分解ペプチド混合物を形成すること;
    (b)高速液体クロマトグラフィー(HPLC)タンデム質量分析により前記タンパク質分解ペプチド混合物のサンプルを分析して、シグネチャーペプチドを検出することであって、ここで、前記シグネチャーペプチドが配列番号2を含むこと;ならびに
    (c)内部対照に対する前記シグネチャーペプチドのシグナル比に基づいて、前記生物学的サンプル中のALXN1210の量を定量することであって、ここで、前記内部対照が、標識形態の同じシグネチャーペプチドを含むこと
    を含む、方法であって、
    ここで、前記シグネチャーペプチドが20個を超えないアミノ酸を含む、方法
  4. 前記プロテアーゼがトリプシンである、請求項1~3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記生物学的サンプルをプロテアーゼで処理する前に、前記生物学的サンプルを親和性捕捉試薬と接触させることをさらに含む、請求項1~4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記親和性捕捉試薬がビーズ担持プロテインAである、請求項5に記載の方法。
  7. タンパク質分解前に、前記プロテインA結合抗体を洗浄して未結合成分を除去することをさらに含む、請求項5または6に記載の方法。
  8. 前記抗体サンプルを変性させることをさらに含む、請求項1~7のいずれかに記載の方法。
  9. 前記抗体サンプルを還元することをさらに含む、請求項1~8のいずれかに記載の方法。
  10. 前記抗体サンプルをアルキル化することをさらに含む、請求項1~9のいずれかに記載の方法。
  11. 前記変性させること、還元すること、およびアルキル化することが前記抗体タンパク質をアンフォールディングし、タンパク質分解消化を促進する、請求項1~10のいずれかに記載の方法。
  12. 前記質量分析が逆相UPLC-MS/MSである、請求項1~11のいずれかに記載の方法。
  13. 前記生物学的サンプルが血清または尿である、請求項1~12のいずれかに記載の方法。
  14. 前記シグネチャーペプチドが15個を超えないアミノ酸を含む、請求項1~1のいずれかに記載の方法。
  15. 配列番号1からなる、単離されたペプチド。
  16. 配列番号2からなる、単離されたペプチド。
  17. 生物学的サンプル中に一緒に存在する高い配列同一性を有する2つの抗体の各量を検出および定量する方法であって、前記抗体がエクリズマブおよびALXN1210であり、前記方法が、
    (a)前記抗体を含有する前記生物学的サンプルをプロテアーゼで処理して、前記生物学的サンプル中の前記抗体のタンパク質分解ペプチド混合物を形成すること;
    (b)高速液体クロマトグラフィー(HPLC)タンデム質量分析により前記タンパク質分解ペプチド混合物のサンプルを分析して、前記生物学的サンプル中の各前記抗体由来のシグネチャーペプチドを検出することであって、ここで、エクリズマブの前記シグネチャーペプチドが、配列番号1、配列番号19および配列番号20からなる群より選択され、ALXN1210の前記シグネチャーペプチドが、配列番号2、配列番号21および配列番号22からなる群より選択されること;ならびに
    (c)内部対照に対するそのシグネチャーペプチドのシグナル比に基づいて、前記生物学的サンプル中の各抗体を定量することであって、ここで、前記内部対照が、標識形態の同じシグネチャーペプチドを含むこと
    を含む、方法。
  18. 生物学的サンプル中に存在する抗体の量を検出および定量する方法であって、前記抗体がエクリズマブであり、前記方法が、
    (a)前記抗体を含有する前記生物学的サンプルをプロテアーゼで処理して、前記生物学的サンプル中の前記抗体のタンパク質分解ペプチド混合物を形成すること;
    (b)高速液体クロマトグラフィー(HPLC)タンデム質量分析により前記タンパク質分解ペプチド混合物のサンプルを分析して、シグネチャーペプチドを検出することであって、ここで、エクリズマブの前記シグネチャーペプチドが、配列番号1、配列番号19および配列番号20からなる群より選択されること;ならびに
    (c)内部対照に対する前記シグネチャーペプチドのシグナル比に基づいて、前記生物学的サンプル中のエクリズマブの量を定量することであって、ここで、前記内部対照が、標識形態の同じシグネチャーペプチドを含むこと
    を含む、方法。
  19. 生物学的サンプル中に存在する抗体の量を検出および定量する方法であって、前記抗体がALXN1210であり、前記方法が、
    (a)前記抗体を含有する前記生物学的サンプルをプロテアーゼで処理して、前記生物学的サンプル中の前記抗体のタンパク質分解ペプチド混合物を形成すること;
    (b)高速液体クロマトグラフィー(HPLC)タンデム質量分析により前記タンパク質分解ペプチド混合物のサンプルを分析して、シグネチャーペプチドを検出することであって、ここで、ALXN1210の前記シグネチャーペプチドが、配列番号2、配列番号21および配列番号22からなる群より選択されること;ならびに
    (c)内部対照に対する前記シグネチャーペプチドのシグナル比に基づいて、前記生物学的サンプル中のALXN1210の量を定量することであって、ここで、前記内部対照が、標識形態の同じシグネチャーペプチドを含むこと
    を含む、方法。
  20. 前記プロテアーゼがトリプシンである、請求項119のいずれかに記載の方法。
  21. 前記生物学的サンプルをプロテアーゼで処理する前に、前記生物学的サンプルを親和性捕捉試薬と接触させることをさらに含む、請求項1~2のいずれかに記載の方法。
  22. 前記親和性捕捉試薬がビーズ担持プロテインAである、請求項2に記載の方法。
  23. タンパク質分解前に、前記プロテインA結合抗体を洗浄して未結合成分を除去することをさらに含む、請求項2または2に記載の方法。
  24. 前記抗体サンプルを変性させることをさらに含む、請求項1~2のいずれかに記載の方法。
  25. 前記抗体サンプルを還元することをさらに含む、請求項1~2のいずれかに記載の方法。
  26. 前記抗体サンプルをアルキル化することをさらに含む、請求項1~2のいずれかに記載の方法。
  27. 前記変性させること、還元すること、およびアルキル化することが前記抗体タンパク質をアンフォールディングし、タンパク質分解消化を促進する、請求項1~2のいずれかに記載の方法。
  28. 前記質量分析が逆相UPLC-MS/MSである、請求項1~2のいずれかに記載の方法。
  29. 前記生物学的サンプルが血清または尿である、請求項1~2のいずれかに記載の方法。
  30. 前記シグネチャーペプチドが20個を超えないアミノ酸を含む、請求項129のいずれかに記載の方法。
  31. 前記シグネチャーペプチドが15個を超えないアミノ酸を含む、請求項1~3のいずれかに記載の方法。
  32. エクリズマブの前記シグネチャーペプチドが配列番号19である、請求項1または1に記載の方法。
  33. エクリズマブの前記シグネチャーペプチドが配列番号20である、請求項1または1に記載の方法。
  34. ALXN1210の前記シグネチャーペプチドが配列番号21である、請求項1または19に記載の方法。
  35. ALXN1210の前記シグネチャーペプチドが配列番号22である、請求項1または19に記載の方法。
  36. 前記親和性捕捉試薬が磁気ビーズ担持プロテインAである、請求項1~1または1~3のいずれかに記載の方法。
  37. 配列番号19からなる、単離されたペプチド。
  38. 配列番号20からなる、単離されたペプチド。
  39. 配列番号21からなる、単離されたペプチド。
  40. 配列番号22からなる、単離されたペプチド。
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