JP7246886B2 - 測定器 - Google Patents
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Description
また、金属製指針には、指針1回転における測定力の差をなくすためにバランサーを有するものもある。すなわち、バランサーを有する指針は、目盛を指す指針部とは回転軸を挟んで反対側に釣り合いをとるためのバランサーを有する。このようなバランサーを有する金属製指針は、重量が増加する分さらに慣性力が大きくなり、歯車輪列に掛かる負荷はかなり大きなものとなっていた。
測定対象物に当接する測定子を有し、この測定子の変位を拡大機構で拡大して指針の回転量に変換して表示する指針式表示部を備えた測定器であって、
前記指針は、樹脂で形成されている
ことを特徴とする。
前記指針は、基端側の厚みが先端側の厚みよりも厚い
ことが好ましい。
前記指針は、目盛板から遠い側の面であるおもて面は回転軸に垂直な面であり、
目盛板に近い側の面であるうら面が基端から先端に向かうにつれて目盛板から離れるように傾斜した面になっている
ことが好ましい。
前記指針は、目盛板に近い側の面であるうら面は回転軸に垂直な面であり、
目盛板から遠い側の面であるおもて面が基端から先端に向かうにつれて目盛板に近付くように傾斜した面になっている
ことが好ましい。
さらに、指針軸を嵌入する円筒部を有する金属製の指針ホルダーを有し、
前記指針は、前記指針ホルダーをインサートした状態で成形されている
ことが好ましい。
前記円筒部は、その外周に、平面または凹凸を有する
ことが好ましい。
前記指針は、指針軸を嵌入する円筒部を有する形状に一体成形されている
ことが好ましい。
前記指針軸は、ローレットを有する
ことが好ましい。
当該測定器は、てこ式ダイヤルゲージまたはダイヤルゲージである
ことが好ましい。
(第1実施形態)
図1は、ダイヤルゲージ10(測定器)の正面図である。
図2は、ダイヤルゲージ10(測定器)の分解図である。
ダイヤルゲージ10は、測定子51の変位を指針100の回転量として表示するものである。
本体ケース40は、一端面が開口した短円筒状のケース体である。本体ケース40の側面にステム60と上部ブッシュ(70)が突設され、ステム60と上部ブッシュ(70)とによりスピンドル50が軸受けされている。
ここで、スピンドル50に設けられたラック(不図示)と噛合するピニオン(不図示)により、スピンドル50の直線的変位がピニオンの回転に変換され、このピニオンの回転を複数の歯車列で拡大していく。
外枠部21は、両端が開口した短筒であり、例えばOリング41を介して本体ケース40の開口側の端面に取り付けられる。外枠部21には目盛板42が取り付けられる。さらに、目盛板42の上には指針100が配置され、指針100は、拡大機構30の最終段であるピニオン32に連結される。
図3は、樹脂製指針100の平面図(A)と側面図(B)である。
樹脂製指針100は、平面図(A)でみると、基端側が幅広であり、先端に向けて徐々に細くなっている。また、側面図(B)でみると、基端側が肉厚であり、先端に向けて徐々に肉薄になっている。
ただし、厚みに関していうと、従来の金属製指針は、金属薄板の打ち抜きで製作されるので、側面図でみたときの厚みは基端側と先端側と同じであった。金属製指針であれば、金属材料の特性によって薄板でも剛性が保たれる。そこで、軽量化のために基端側も先端側も同じ厚みで薄くしていた。
一方、樹脂製指針100では、全体を肉薄にしていると剛性が保てない。そこで、基端側を肉厚にして剛性を保つようにする。
ただし、先端も肉厚にすると、指針100が急回転(高速回転)する際および急停止する際に大きな慣性力が発生することになるので、先端側は肉薄にしている。
Hr/Lは、厚みをやや薄くしてもよいなら0.03-0.09の範囲とすることが好ましく、厚みをやや厚くした方がよいなら0.03-0.15の範囲とするのが好ましい。
Hh/Lは、0.02-0.05の範囲とすることが好ましい。
He/Lは0.005-0.01の範囲とすることが好ましい。
このとき、幅が広ければ薄くしても剛性が保たれるので、例えば次のようにしてもよい。
Hh≦{Hr/(L/2+Wh)}
He≦{Hr/(L+We)}
別の言い方として、指針100の回転軸線Axを基準に考えると、指針100のおもて面は回転軸線Axに垂直な平面であり、うら面は回転軸線Axに対して傾斜した面となっている。指針100が急回転(高速回転)する際あるいは急停止する際に指針100の先端が上下に振れるが、このような場合でも指針100の先端が目盛板42に触れないようにするためである。
ここでは、指針ホルダー200は金属製である。円筒部220の筒孔にピニオン32の軸(指針軸)を圧入することで指針ホルダー200はピニオン32の軸(指針軸)に取り付け固定される。
ここでは、平面部221は中心軸を間にして対向するように二面設けられているが、一面でもよいし、もっと多角形にしてもよいだろう。また、図6は、円筒部220の付け根に凹凸(ローレット)222を設けている例である。
ピニオン32の軸(指針軸)を円筒部220に挿入して指針100をピニオン32の軸(指針軸)に取り付けるのであるが、円筒部220とピニオン32の軸(指針軸)との間ですべりが生じないように、ピニオン32の軸(指針軸)には回転止めの凹凸(ローレット)33を設けておくのがよい。
図8に、指針100をピニオン32の軸(指針軸)に取り付けた状態の断面図を示す。
また、樹脂製指針100の形状として、基端を十分に肉厚にするとともに先端に向けて肉薄となる形状としたので、指針100の剛性を十分に保ち、かつ、指針100の軽量化を図ることができる。
これとは逆に、例えば図10に例示するように、おもて面(目盛板から遠い側の面)は傾斜面とし、うら面が平坦面(目盛板と平行な面)になっていてもよい。目盛板42と指針100の先端との距離が近い方が指針100が示す目盛を読み取りやすい。
20 本体カバー
21 外枠部
22 覆い板
30 拡大機構
32 最終段のピニオン
40 本体ケース
41 Oリング
42 目盛板
50 スピンドル
51 測定子
60 ステム
100 指針
110 指針部
120 バランサー
200 指針ホルダー
210 ヘッド板部
220 円筒部
221 平面部
Claims (13)
- 測定対象物に当接する測定子を有し、この測定子の変位を拡大機構で拡大して指針の回転量に変換して表示する指針式表示部を備えた測定器であって、
前記指針は、樹脂で形成されており、
回転軸から指針の先端までの長さをLとし、
指針の基端における厚みをHrとし、
指針の先端における厚みをHeとし、
指針の中点での厚みをHhとするとき、
前記指針は、基端側の厚みが先端側の厚みよりも厚く、He<Hh<Hr、であり、
さらに、前記指針は、
0.03≦Hr/L、0.02≦Hh/L、および、0.005≦He/L、の関係を満たし、
さらに、
前記指針の先端における幅をWeとし、
前記指針の中点での幅をWhとするとき、
前記指針は、平面視で基端から先端に向けて先細る形状で、We<Wh、であり、
さらに、Hh≦{Hr/(L/2+Wh)}、および、He≦{Hr/(L+We)}、の関係を満たす形状である
ことを特徴とする測定器。 - 請求項1に記載の測定器において、
さらに、
0.03≦Hr/L≦0.15
0.02≦Hh/L≦0.05
0.005≦He/L≦0.01
である
ことを特徴とする測定器。 - 請求項1または請求項2に記載の測定器において、
前記指針は、目盛板から遠い側の面であるおもて面は回転軸に垂直な面であり、
目盛板に近い側の面であるうら面が基端から先端に向かうにつれて目盛板から離れるように傾斜した面になっている
ことを特徴とする測定器。 - 請求項1または請求項2に記載の測定器において、
前記指針は、目盛板に近い側の面であるうら面は回転軸に垂直な面であり、
目盛板から遠い側の面であるおもて面が基端から先端に向かうにつれて目盛板に近付くように傾斜した面になっている
ことを特徴とする測定器。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載の測定器において、
さらに、指針軸を嵌入する円筒部を有する金属製の指針ホルダーを有し、
前記指針は、前記指針ホルダーをインサートした状態で成形されている
ことを特徴とする測定器。 - 請求項5に記載の測定器において、
前記指針ホルダーは、
円板状のヘッド板部と、前記ヘッド板部のうら面に突設された円筒部と、を有し、
前記ヘッド板部および前記円筒部は、平面視において、回転軸を回転対称軸とする回転対称である
ことを特徴とする測定器。 - 請求項6に記載の測定器において、
前記ヘッド板部および前記円筒部は、平面視において、回転軸を回転対称軸とする実質的に円形である
ことを特徴とする測定器。 - 請求項1から請求項7のいずれかに記載の測定器において、
前記指針は、目盛を指す指針部と、前記指針部とは回転軸を挟んで反対側にあって釣り合いをとるためのバランサーと、を有し、
前記バランサーを含めて当該指針は樹脂で一体的に成形されている
ことを特徴とする測定器。 - 請求項8に記載の測定器において、
前記指針部は色付きであり、
前記バランサーは透明である
ことを特徴とする測定器。 - 請求項6に記載の測定器において、
前記円筒部は、その外周に、平面または凹凸を有する
ことを特徴とする測定器。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載の測定器において、
前記指針は、指針軸を嵌入する円筒部を有する形状に一体成形されている
ことを特徴とする測定器。 - 請求項11に記載の測定器において、
前記指針軸は、ローレットを有する
ことを特徴とする測定器。 - 請求項1から請求項12のいずれかに記載の測定器において、
当該測定器は、てこ式ダイヤルゲージまたはダイヤルゲージである
ことを特徴とする測定器。
Priority Applications (1)
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JP2018187175A JP7246886B2 (ja) | 2018-10-02 | 2018-10-02 | 測定器 |
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