JP7238378B2 - 異常検出装置、異常検出プログラム、及び、異常検出方法 - Google Patents

異常検出装置、異常検出プログラム、及び、異常検出方法 Download PDF

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本発明は、異常検出装置、異常検出プログラム、及び、異常検出方法に関する。
従来より、要因分析データから事象の結果を表す目的変数の時系列データと、事象の要因を表す説明変数の時系列データとを取得する取得手段と、前記目的変数の時系列データに基づき、複数の目的変数基準値を設定する基準値設定手段と、を備える要因分析装置がある。前記設定された複数の目的変数基準値、及び、前記取得された説明変数の時系列データを学習させ、前記目的変数基準値ごとに、前記目的変数基準値と前記説明変数との関係式を生成し、前記生成された関係式のうち、前記説明変数の係数、及び、前記係数に対応する前記説明変数を抽出する影響度算出手段と、前記抽出された係数を影響度として出力し、さらに、前記抽出された説明変数に関連する説明変数名を出力する出力手段と、をさらに備える(例えば、特許文献1参照)。
国際公開2016/079972号
ところで、従来の要因分析装置は、説明変数名で表される対象物が正常な状態であるか異常な状態であるかを区別していない。また、異常な状態である場合に、説明変数名で表される対象物が異常な状態に寄与する度合を求めることを開示していない。
そこで、異常に寄与する事象が発生した箇所と時間帯を把握できる異常検出装置、異常検出プログラム、及び、異常検出方法を提供することを目的とする。
本発明の実施の形態の異常検出装置は、監視対象物の複数の箇所における正常及び異常な事象をそれぞれ時系列的に表す正常データ群及び異常データ群を含む教師データのうちの正常データ群の正規分布を表す故障予兆モデルを生成する予兆モデル生成部と、前記教師データのうちの正常データ群及び異常データ群の正規分布の中心から距離に応じた第1異常スコアを算出する第1異常スコア算出部と前記教師データの異常データ群を説明変数とし、前記異常データ群についての前記第1異常スコアを目的変数とする第1回帰モデルを生成する第1回帰モデル生成部と、前記第1回帰モデルから前記複数の箇所における事象の第1異常寄与度を算出する第1寄与度算出部と、前記第1異常スコア算出部によって算出された前記第1異常スコアに基づき、前記正常データ群から算出された異常スコアと、前記異常データ群から算出された異常スコアとを分離する異常検知の閾値を導出する閾値導出部と、前記監視対象物の複数の箇所にそれぞれ設けられる複数のセンサから出力される実測データの正常データ群の正規分布を表す前記故障予兆モデルにおける正規分布の中心からの距離に応じた第2異常スコアを算出し、前記異常検知の閾値を用いて、前記実測データのうち前記第2異常スコアが前記閾値以上の異常区間の実測データについての第2異常スコアを求める第2異常スコア算出部と、前記異常区間の実測データを説明変数とし、前記異常区間の実測データについての第2異常スコアを目的変数とする第2回帰モデルを生成する第2回帰モデル生成部と、前記第2回帰モデルから前記複数のセンサの検出データの第2異常寄与度を算出する第2寄与度算出部とを含む。

異常に寄与する事象が発生した箇所と時間帯を把握できる異常検出装置、異常検出プログラム、及び、異常検出方法を提供することができる。
実施の形態の異常検出装置100を示す図である。 異常検出装置100を実現するコンピュータシステム20の斜視図である。 コンピュータシステム20の本体部21内の要部の構成を説明するブロック図である。 異常検出装置100の構成を示す図である。 予兆モデル生成部112が生成する故障予兆モデルを示す図である。 複数の決定木を用いた回帰モデルと、説明変数x及び目的変数yの関係とを示す図である。 6個のセンサ50によって取得される温度データと異常スコアを示す図である。 回帰モデル生成部115が作成するランダムフォレスト回帰モデルの推定値と真値との相関を示す図である。 センサ1~6の温度データの正常区間と予兆区間とについて求めた異常寄与度を示す図である。 異常検出装置100の制御装置110が実行するフローチャートを示す図である。 故障予兆モデル及びテストデータの関係と異常スコアを示す図である。
以下、本発明の異常検出装置、異常検出プログラム、及び、異常検出方法を適用した実施の形態について説明する。
<実施の形態>
図1は、実施の形態の異常検出装置100を示す図である。異常検出装置100には、複数のセンサ50が接続されている。複数のセンサ50は、一例として光ファイバケーブル10に沿って設けられており、光ファイバケーブル10の温度を検出する温度センサである。センサ50が検出した温度を表すデータ(温度データ)は、異常検出装置100に入力される。センサ50によって取得される温度データには、タイムスタンプが付与される。すなわち、温度データには、検出された時刻を表す時刻データが関連付けられる。
異常検出装置100は、複数のセンサ50から入力される温度データに基づき、複数のセンサ50のうちのどのセンサ50によって検出された温度データに異常があるかどうかを検出する。複数のセンサ50が設けられる光ファイバケーブル10は、異常検出装置100によって監視が行われる監視対象物の一例である。
図2は、異常検出装置100を実現するコンピュータシステム20の斜視図である。図2に示すコンピュータシステム20は、本体部21、ディスプレイ22、キーボード23、マウス24、及びモデム25を含む。
本体部21は、CPU(Central Processing Unit:中央演算装置)、HDD(Hard Disk Drive:ハードディスクドライブ)、及びディスクドライブ等を内蔵する。ディスプレイ22は、本体部21からの指示により画面22A上に処理結果等を表示する。ディスプレイ22は、例えば、液晶モニタであればよい。キーボード23は、コンピュータシステム20に種々の情報を入力するための入力部である。マウス24は、ディスプレイ22の画面22A上の任意の位置を指定する入力部である。モデム25は、外部のデータベース等にアクセスして他のコンピュータシステムに記憶されているプログラム等をダウンロードする。
コンピュータシステム20に異常検出装置100としての機能を持たせるプログラムは、ディスク27等の可搬型記録媒体に格納されるか、モデム25等の通信装置を使って他のコンピュータシステムの記録媒体26からダウンロードされ、コンピュータシステム20に入力されてコンパイルされる。
コンピュータシステム20に異常検出装置100としての機能を持たせるプログラム(異常検出プログラム)は、コンピュータシステム20を異常検出装置100として動作させる。このプログラムは、例えばディスク27等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納されていてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、ディスク27、ICカードメモリ、フロッピー(登録商標)ディスク等の磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、USB(Universal Serial Bus)メモリ等の可搬型記録媒体に限定されるものではない。コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、モデム25又はLAN等の通信装置を介して接続されるコンピュータシステムでアクセス可能な各種記録媒体を含む。
図3は、コンピュータシステム20の本体部21内の要部の構成を説明するブロック図である。本体部21は、バス30によって接続されたCPU31、RAM又はROM等を含むメモリ部32、ディスク27用のディスクドライブ33、及びハードディスクドライブ(HDD)34を含む。
なお、コンピュータシステム20は、図2及び図3に示す構成のものに限定されず、各種周知の要素を付加してもよく、又は代替的に用いてもよい。
図4は、異常検出装置100の構成を示す図である。異常検出装置100は、制御装置110、操作部120、表示部130を含む。
制御装置110は、主制御部111、予兆モデル生成部112、異常スコア算出部113、閾値導出部114、回帰モデル生成部115、寄与度算出部116、及びメモリ117を有する。
主制御部111、予兆モデル生成部112、異常スコア算出部113、閾値導出部114、回帰モデル生成部115、寄与度算出部116は、制御装置110を実現するコンピュータによって実現される機能を表したものであり、メモリ117は、制御装置110を実現するコンピュータのメモリを機能的に表したものである。
主制御部111は、制御装置110を統括する処理部であり、予兆モデル生成部112、異常スコア算出部113、閾値導出部114、回帰モデル生成部115、寄与度算出部116が実行する処理以外の処理を実行する。なお、主制御部111が行う具体的な処理については、図10のフローチャートを用いて後述する。
予兆モデル生成部112は、光ファイバケーブル10の複数のセンサ50で検出された温度データを時系列的に表す教師データのうちの正常データ群の正規分布を表す故障予兆モデルを生成する。故障予兆モデルは、光ファイバケーブル10の故障の予兆を検出(分析)するために用いるモデルである。正常データ群とは、正常データの集合であり、正常データのデータセット(データ群)である。
教師データは、正常な温度データと異常な温度データを含む。正常な温度データは正常データの一例であり、異常な温度データは異常データの一例である。教師データは、正常な温度データと異常な温度データが検出されたセンサ50が特定されていればよく、センサ50の実測データ(実測値)であってもよく、人工的に作成したデータであってもよい。なお、異常な温度データとは、温度値が所定値より大きい温度データである。所定値は、一例として、光ファイバケーブル10の異常温度の下限値に設定すればよい。
異常スコア算出部113は、教師データから異常スコアを算出する。また、異常スコア算出部113は、光ファイバケーブル10に設けられる複数のセンサ50から出力される実測の温度データの故障予兆モデルに対する異常スコアを算出し、閾値導出部114によって導出される異常検知の閾値を用いて、実測の温度データのうち異常スコアが閾値以上の異常区間の実測データについての異常スコアを求める。異常区間とは、温度データが異常である期間(時間帯)である。異常スコア算出部113は、第1異常スコア算出部及び第2異常スコア算出部の一例である。
閾値導出部114は、異常スコア算出部113によって算出される異常スコアに基づき、異常検知の閾値を導出する。
回帰モデル生成部115は、教師データの異常データ群を説明変数とし、異常データ群についての異常スコアを目的変数とするランダムフォレスト回帰モデルを生成する。また、回帰モデル生成部115は、異常区間の実測データを説明変数とし、異常区間の実測データについての異常スコアを目的変数とするランダムフォレスト回帰モデルを生成する。回帰モデル生成部115は、第1回帰モデル生成部及び第2回帰モデル生成部の一例である。なお、ランダムフォレスト回帰モデルは、非線形の回帰モデルである。
寄与度算出部116は、教師データに基づくランダムフォレスト回帰モデルから複数のセンサ50によって取得される温度データの異常寄与度を算出する。また、寄与度算出部116は、実測データに基づくランダムフォレスト回帰モデルから複数のセンサ50によって取得される温度データの異常寄与度を算出する。寄与度算出部116は、第1寄与度算出部及び第2寄与度算出部の一例である。
教師データに基づく異常寄与度は、複数のセンサ50の各々によって取得される温度データが異常データの発生に与える寄与度であり、実測データに基づく異常寄与度は、複数のセンサ50の各々によって取得される温度データが異常データの発生に与える寄与度である。
教師データに基づく異常寄与度及び実測データに基づく異常寄与度は、ジニ係数の減少率である。このため、教師データに基づく異常寄与度及び実測データに基づく異常寄与度は、それぞれ、教師データに基づくランダムフォレスト回帰モデル及び教師データに基づくランダムフォレスト回帰モデルから得られるデータの不均等度の減少度合である。
ジニ係数は、データが不均等であるほど大きな値を取る。このため、ジニ係数の減少率で表される温度データの教師データに基づく異常寄与度及び実測データに基づく異常寄与度は、ある温度データが異常な温度データの発生に寄与する度合を表す。
メモリ117は、制御装置110が実行する処理に必要なプログラム及びデータ等を格納するとともに、センサ50から受信した温度データを格納する。また、メモリ118は、異常検出装置100が処理を行う上で必要なその他のデータ等を格納する。
操作部120は、例えば、キーボード及びマウス等である。表示部130は、例えば、ディスプレイパネル等である。
次に、予兆モデル生成部112が生成する故障予兆モデルについて説明する。図5は、予兆モデル生成部112が生成する故障予兆モデルを示す図である。図5では、光ファイバケーブル10(図1参照)の複数のセンサ50で検出された温度データを時系列的に表す教師データのうちの正常データ群の各データを×印で示す。
故障予兆モデルは、このような教師データのうちの正常データ群の正規分布を表すため、図5に点線で示す楕円は、正規分布の確率密度が一定になる等高線である。また、ここでは横軸がセンサ1、縦軸がセンサ2という二次元平面で示すが、実際はセンサ50の数LだけあるL次元空間で正規分布が表される。
ここで、データ群x、平均μに対して、教師データのうちの正常データ群の正規分布を表す故障予兆モデルp(x|μ,Σ)は、次式(1)で表すことができる。右辺のN(x|μ,Σ)は正規分布を表す。
Figure 0007238378000001
また、正規分布の中心から距離が離れるほど正常値ではなく異常値に近づくため、ここでは正規分布の中心からの距離を異常スコアとして取り扱う。異常スコアa(x)は、次式(2)で表すことができる。
Figure 0007238378000002
また、閾値を用いて異常スコアが異常を表しているかどうかを判定するには、次式(3)を用いればよい。
Figure 0007238378000003
次に、ランダムフォレスト回帰モデルの回帰係数の算出方法について説明する。ランダムフォレスト回帰モデルの回帰係数とは、異常寄与度のことである。
一般的な線形回帰モデルyは次式(4)で表される。
Figure 0007238378000004
ここで、データX,重みw、結果Yを次のようにする。
Figure 0007238378000005
yは、データXから得られる結果である。XはM×N行列とする。wはM次元ベクトルとする。また、Xの要素XをN次元ベクトルとする。yもN次元ベクトルとする。これはX、yがN個のデータ群を含むことを意味する。なお、これを行列として表現すると次式(6)のようになる。
Figure 0007238378000006
ここで、X=1、X=x、X=x・・・とすれば、線形回帰モデルyは、次式(7)の多項式回帰モデルで表すことができる。ここで太字の1は要素がすべて1のベクトルを表す。
Figure 0007238378000007
次に、回帰係数を算出する。N個のデータ群を用意したときに、現実的には式(4)のように等号にはならずに、次式(8)のように近似式で表すことになる。
Figure 0007238378000008
そのため、yとwとが最も等しくなるようなwの推定値(wハット)を探す問題を解くことになる。この「最も等しくなる」というのを数式で表現すると、次式(9)に示すように二乗和誤差関数を最小化(最小二乗法)するということと同義となる。
Figure 0007238378000009
最小化するということは式(9)をwで微分して、0となるところが最小であるため、微分して0として整理すると、次式(10)ように回帰係数(偏回帰係数)を算出できる。
Figure 0007238378000010
多項式の場合はXに適宜、多項式の要素を代入すればよい。この回帰係数をここでは異常寄与度としている。異常寄与度を重要度として捉えてもよい。
次に、図6を用いてランダムフォレスト回帰について説明する。図6は、複数の決定木を用いた回帰モデルと、説明変数x及び目的変数yの関係とを示す図である。
ランダムフォレスト回帰とは、複数の決定木を用いた回帰モデルの作成手法のことである。ここで決定木とは図6(A)に示すように説明変数xの値を分岐させ、目的変数yを推定するモデルのことを指す。これによって、図6(B)の点線で示す回帰モデルが得られる。
ランダムフォレスト回帰では、教師データのデータ群からランダムにサブデータ群を取得して、サブデータ群毎に決定木を作る。このとき、サブデータ群の数だけ決定木ができる。すると、図6(B)の点線で示される回帰モデルも決定木の数だけ得られるが、複数の決定木の出力結果の平均値を得ることで、より精度の高い回帰モデルを作ることができる。これがランダムフォレスト回帰の特徴の一つである。
ここで決定木(回帰木)に関する重要なポイントの一つに、枝を増やすことで複雑な木を作ることができるということである。ここで枝とは、Yes-Noの分岐のことで、この数が増えると木も複雑となり、結果として図6(B)の回帰モデルもより複雑で表現能力の高いものができる。
一方で、複雑で表現能力が高いほど、決定木(回帰木)に用いたデータに過剰にフィットした回帰モデルができてしまう(これを過学習という)。すると、別の新規で得たデータに対しては、作った決定木(回帰木)が全く合わない可能性が出てくる。つまり、過剰に複雑で表現能力が高いと未知のデータに対しては性能が低下する可能性がでてくる。したがって、表現能力の度合いを調整する必要があり、ある基準(分割基準)を用いて表現能力を調整してもっとも高性能な決定木(回帰木)を選ぶ必要がある。この基準となる統計量として、よく使われるのがジニ係数(ジニ不純度、不純度)の減少率となる。
ジニ係数の定義式を次式(11)に示す。
Figure 0007238378000011
ここでCはカテゴリ(分類)の数、Nは教師データ数、niはカテゴリiに属する教師データ数、tはノードとなる。ノードとは、決定木(回帰木)の節のことで、ある条件に対してYesなのかNoなのかを判断する部分となる(図6(A)参照)。
式(11)の意味は、あるノードtにはどれくらいのカテゴリが含まれるかということを表す(不純度という)。多数のカテゴリがあれば不純度が高く、カテゴリが少なければ不純度が少ないという。不純度が少なければ、ジニ係数G(t)は0に近づき、不純度が多いと1に近づく。たとえば、ni=Nであるとき、ジニ係数G(t)は0となるが、これはカテゴリがiしかない場合で、不純度がないということになる。またこれと類似した指標にエントロピーがある。
ジニ係数の減少率は次式(12)で表現する。
Figure 0007238378000012
ここで、G(tB)は分岐前のノードtBのジニ係数、G(tL)は分岐後の左ノードのジニ係数、G(tR)は分岐後の右ノードのジニ係数となる。wLとwR分岐後のノードの重み(分岐前に対するデータ量の割合)を表す。式(12)は分岐前のジニ係数と分岐後の左右のノードのジニ係数の合計との差を計算している。そのため、式(12)は分岐した時の不純度が低くなっていれば大きくなるので、式(12)の意味は不純度の減少率を表し、うまくデータを分割(カテゴリに分類)できているか否かを表す指標となる。この指標を用いることで不純度を最大限減らす組を探し、最適な分割を定量的に探索することができる。
そして、ジニ係数の減少率を用いることで変数の重要度(寄与度)も分かる。変数が複数ある場合、どの変数を分割したかで、どの程度の不純度が減少するかが式(12)を用いることで算出できる。したがって、変数に対するジニ係数(不純度)の減少率の度合いによって、変数の重要度(寄与度)を表現できる。
図7は、6個のセンサ50によって取得される温度データと異常スコアを示す図である。ここでは、6個のセンサ50をセンサ1~6として区別する。図7(A)において、横軸は時間を表し、縦軸は温度(単位なし)を表す。
図7(A)には、センサ1~6で取得された温度データの時系列的な変化の様子を示す。センサ1~6の各々によって時系列的に取得された複数の温度データは、温度データのデータ群である。正常区間は、異常が生じていない区間であり、異常が生じていない期間(時間帯)である。また、予兆区間は、故障の予兆が生じている区間であり、破線の円で囲むようにセンサ3、4で予兆が生じている。
予兆区間は、一例として温度の変動の幅が正常区間の2倍以上になる区間である。正常区間と予兆区間との間には、間隔がある。なお、予兆区間の後に故障が生じる故障区間が続く場合がある。ここでは、異常とは、故障の予兆と故障とを包含する概念である。
図7(B)は、センサ3の正常区間の始まりから予兆区間の終わりまでの温度データから求めた異常スコアを示す。異常スコアは、異常スコア算出部113によって求められる。正常区間における異常スコアに比べて、予兆区間の異常スコアが高くなっていることが分かる。
図8は、回帰モデル生成部115が作成するランダムフォレスト回帰モデルの推定値と真値との相関を示す図である。
回帰モデル生成部115は、教師データの異常データ群を説明変数とし、異常データ群についての異常スコアを目的変数とするランダムフォレスト回帰モデルと、異常区間の実測データを説明変数とし、異常区間の実測データについての異常スコアを目的変数とするランダムフォレスト回帰モデルとを生成するが、ここでは、説明のために、図7(A)の正常区間と予兆区間とについて作成したランダムフォレスト回帰モデルの推定値と真値との相関について説明する。
図8(A)は、正常区間の時系列的な温度データについて作成したランダムフォレスト回帰モデルで得られる推定値(横軸)と真値(縦軸)とを示す図である。R2スコアは0.95であり、相関が高いことが分かる。
図8(B)は、予兆区間の時系列的な温度データについて作成したランダムフォレスト回帰モデルで得られる推定値(横軸)と真値(縦軸)とを示す図である。R2スコアは0.97であり、相関が高いことが分かる。
図9は、センサ1~6の温度データの正常区間と予兆区間とについて求めた異常寄与度を示す図である。ハッチングで示す棒グラフは、センサ1~6の正常区間の温度データについて求めた異常寄与度を表し、白抜きの棒グラフは、センサ1~6の異常区間の温度データについて求めた異常寄与度を表す。
正常区間の温度データについて求めた異常寄与度は、図7に示すセンサ1~6の各々の正常区間の温度データを説明変数とし、センサ1~6の各々の正常区間の温度データから求めた異常スコアを目的変数とするランダムフォレスト回帰モデルから算出したものである。
異常区間の温度データについて求めた異常寄与度は、図7に示すセンサ1~6の各々の異常区間の温度データを説明変数とし、センサ1~6の各々の異常区間の温度データから求めた異常スコアを目的変数とするランダムフォレスト回帰モデルから算出したものである。
正常区間の異常寄与度は、センサ1~6で大きな差はないが、異常区間の異常寄与度は、センサ1、2、5、6に比べてセンサ3、4の値が大きくなっている。このことから、上述のようにして異常区間について求めた異常寄与度を用いれば、異常な温度データを取得したセンサ(ここではセンサ3、4)を特定することができる。温度データには、時刻データが関連付けられているので、どのセンサでいつ異常な温度が検出されたかを検出することができる。
図10は、異常検出装置100の制御装置110が実行するフローチャートを示す図である。図10に示すフローチャートは、実施の形態の異常検出プログラムを実行することによって実現される。また、実施の形態の異常検出プログラムを実行することにより、実施の形態の異常検出方法が実現される。なお、ステップS12の説明では、図11を用いる。図11は、故障予兆モデル及びテストデータの関係と異常スコアを示す図である。
フローがスタートすると、主制御部111は、教師データXを取得する(ステップS1)。教師データXは、M次元×N次元の行列であり、多次元ベクトルの集合である。M、Nは2以上の任意の整数である。
教師データXは、複数(K個)の正常データ群X1 ok~XK okと複数の異常データ群XK+1 ng~XN ngを含む。正常データ群X1 ok~XK okと異常データ群XK+1 ng~XN ngとは、それぞれ、図7に示すセンサ1~6の各々が取得する温度データのように、時系列的に並べられた複数のデータ群を含む。このように、正常データ群X1 ok~XK okと異常データ群XK+1 ng~XN ngとは、それぞれ、多次元ベクトルの集合になっている。
予兆モデル生成部112は、教師データXから正常データ群Xi okを抽出し、式(1)に基づき正常データ群Xi okの正規分布を表す故障予兆モデルを生成する(ステップS2)。ステップS2で故障予兆モデルの生成に用いられる正常データ群Xi okは、iが1からKのうちの1つである。ステップS2の処理では、図5に示すような正規分布のデータが生成される。
異常スコア算出部113は、異常スコアaを算出するための式(2)を設定する(ステップS3)。より具体的には、異常スコア算出部113は、式(2)を表すデータをメモリ117から読み出す。
異常スコア算出部113は、教師データXのうち、ステップS2で故障予兆モデルを生成した正常データ群Xi ok以外のK-1個の正常データ群Xi okと、教師データXに含まれるすべての複数の異常データ群XK+1 ng~XN ngとについて、異常スコアを算出する(ステップS4)。異常スコアは、データ群毎に算出される。
閾値導出部114は、ステップS4で算出された異常スコアに基づき、異常検知の閾値を導出する(ステップS5)。閾値は、異常スコアの所定レベルの値を有し、K-1個の正常データ群Xi okから算出された異常スコアと、異常データ群XK+1 ng~XN ngから算出された異常スコアとを分離する最適な値に設定される。閾値の値を変えながら、K-1個の正常データ群Xi okから算出されたK-1個の異常スコアと、異常データ群XK+1 ng~XN ngから算出された複数の異常スコアとを分離する最適な閾値が導出される。閾値は1つの最適な値に設定される。
異常スコア算出部113は、異常データ群XK+1 ng~XN ngの各々について、異常スコアを算出する(ステップS6)。なお、ステップS6で異常データ群XK+1 ng~XN ngの各々について算出する異常スコアは、ステップS4において異常データ群XK+1 ng~XN ngの各々について算出する異常スコアと同じ値を有する。このため、ステップS6では異常スコアを算出せずに、ステップS4で異常データ群XK+1 ng~XN ngの各々について算出した異常スコアを取得してもよい。
回帰モデル生成部115は、異常データ群XK+1 ng~XN ngの各々を説明変数とし、ステップS5で異常データ群XK+1 ng~XN ngについて算出された異常スコアの各々を目的変数とするランダムフォレスト回帰モデルを生成する(ステップS7)。説明変数である異常データ群XK+1 ng~XN ngに対応する目的変数は、異常データ群XK+1 ng~XN ngの各々について算出された異常スコアである。
寄与度算出部116は、ステップS6で生成された各ランダムフォレスト回帰モデルから式(10)に基づいて異常寄与度を算出する(ステップS8)。以上の処理によって、異常データ群XK+1 ng~XN ngについてランダムフォレスト回帰モデルが生成され、異常寄与度を算出する処理が終了する(エンド)。
次に、センサ50から実際に取得された温度データを含むテストデータYについて異常寄与度を求める処理について説明する。テストデータYは、センサ50で検出された実測値の温度データを含む。
フローがスタートすると、主制御部111は、テストデータYを取得する(ステップS11)。テストデータYは、教師データXと同様に、M次元×N次元の行列であり、多次元ベクトルの集合である。M、Nは2以上の任意の整数である。なお、テストデータYと教師データXでは、M、Nの値が異なっていてもよい。
異常スコア算出部113は、テストデータYに含まれる複数のデータ群のうちの1つに含まれる複数の温度データをステップS2で求めた故障予兆モデルに当て嵌め、各温度データの異常スコアを算出し、ステップS5で導出した閾値を用いて正常な温度データであるか、異常な温度データであるかを判定する(ステップS12)。
ステップS12では、図11に示すように、温度データがステップS2で求めた故障予兆モデルに当て嵌められる。図11には、図5で×印で示した正常データ群の各データは省略し、等高線のみを示す。また、図11には、テストデータYに含まれる複数のデータ群のうちの1つに含まれる複数の温度データのうちの1つを×印で示す。図11のように3本の等高線のうちの最も外側の等高線よりも外側に位置するデータは、異常な温度データである。
ステップS12の処理は、テストデータYに含まれる複数のデータ群を1つずつ抽出して、テストデータYに含まれるすべてのデータ群について行われる。
異常スコア算出部113は、ステップS12の処理結果に基づいて、テストデータYに含まれる複数のデータ群に含まれる異常な温度データを含む区間を特定し、特定した区間に含まれる温度データの異常スコアを算出する(ステップS13)。テストデータYに含まれる複数のデータ群に含まれる異常な温度データを含む区間を特定することは、例えば、図7(A)のセンサ3、4の予兆区間が特定されることを意味する。温度データには、センサ(1~6のいずれか)によって検出された時刻を表す時刻データが関連付けられているため、ステップS13で特定される区間は、どのセンサ(1~6のいずれか)によって、いつ検出されたかが分かっている。
回帰モデル生成部115は、ステップS13で特定した区間に含まれる異常な温度データ(異常な温度データ群)を説明変数とし、ステップS13で特定された区間について算出された異常スコアを目的変数とするランダムフォレスト回帰モデルを生成する(ステップS14)。回帰モデル生成部115は、ステップS13で特定された区間が複数ある場合には、複数の区間の各々についてランダムフォレスト回帰モデルを生成する。
寄与度算出部116は、ステップS14で生成された各ランダムフォレスト回帰モデルから式(10)に基づいて異常寄与度を算出する(ステップS15)。以上の処理によって、ステップS13で特定された区間(異常な温度データを含む区間)についてランダムフォレスト回帰モデルが生成され、異常寄与度が算出される。これは、例えば、図9にセンサ1~6について示す白抜きの棒グラフで示されるように、特定された区間の異常寄与度の分布が分かることになる。
以上のように、実施の形態によれば、センサ50で検出された実測値の温度データを含むテストデータYを教師データのうちの正常データの正規分布を表す故障予兆モデルに当て嵌め、教師データから求めた正常データの異常スコアと異常データの異常スコアを分離する閾値を用いて、異常が発生している区間を検出する。
そして、異常が発生している区間に含まれるデータ(データ群)を説明変数とし、異常が発生している区間に含まれるデータ(データ群)について算出された異常スコアを目的変数とするランダムフォレスト回帰モデルを生成し、各区間の異常寄与度を算出する。
このため、複数のセンサ50のうちのどのセンサ50によって取得された温度データのどの区間で異常に寄与する事象が発生しているかを把握することができる。この異常とは、例えば、故障の予兆である。
したがって、異常に寄与する事象が発生した箇所(複数のセンサ50のうちのいずれか)と、異常に寄与する事象が発生した時間帯とを把握できる異常検出装置100を提供することができる。
なお、以上では、非線形の回帰モデルであるランダムフォレスト回帰モデルを用いる形態について説明したが、線形の回帰モデルを用いてもよい。線形の回帰モデルとしては、線形回帰モデル、リッジ回帰モデル、又はLasso回帰モデルを用いればよい。また、これらの場合に、異常寄与度は偏重回帰係数として求めればよい。
以上、本発明の例示的な実施の形態の異常検出装置、異常検出プログラム、及び、異常検出方法について説明したが、本発明は、具体的に開示された実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
以上の実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
監視対象物の複数の箇所における正常及び異常な事象をそれぞれ時系列的に表す正常データ群及び異常データ群を含む教師データのうちの正常データ群の正規分布を表す故障予兆モデルを生成する予兆モデル生成部と、
前記教師データから第1異常スコアを算出する第1異常スコア算出部と、
前記第1異常スコアに基づき、異常検知の閾値を導出する閾値導出部と、
前記教師データの異常データ群を説明変数とし、前記異常データ群についての前記第1異常スコアを目的変数とする第1回帰モデルを生成する第1回帰モデル生成部と、
前記第1回帰モデルから前記複数の箇所における事象の第1異常寄与度を算出する第1寄与度算出部と、
前記監視対象物の複数の箇所にそれぞれ設けられる複数のセンサから出力される実測データの前記故障予兆モデルに対する第2異常スコアを算出し、前記異常検知の閾値を用いて、前記実測データのうち前記第2異常スコアが前記閾値以上の異常区間の実測データについての第2異常スコアを求める第2異常スコア算出部と、
前記異常区間の実測データを説明変数とし、前記異常区間の実測データについての第2異常スコアを目的変数とする第2回帰モデルを生成する第2回帰モデル生成部と、
前記第2回帰モデルから前記複数のセンサの検出データの第2異常寄与度を算出する第2寄与度算出部と
を含む、異常検出装置。
(付記2)
前記第1異常寄与度は、前記複数の箇所の各々における前記監視対象物の所定の事象が前記異常データ群の発生に与える寄与度であり、
前記第2異常寄与度は、前記複数のセンサの各々の検出データが前記異常データ群の発生に与える寄与度である、付記1記載の異常検出装置。
(付記3)
前記第1異常寄与度及び前記第2異常寄与度は、それぞれ、前記第1回帰モデル及び前記第2回帰モデルから得られるデータの不均等度の減少度合である、付記1又は2記載の異常検出装置。
(付記4)
前記第1回帰モデル及び前記第2回帰モデルは、線形の回帰モデル又は非線形の回帰モデルである、付記1乃至3のいずれか一項記載の異常検出装置。
(付記5)
前記線形の回帰モデルは、線形回帰モデル、リッジ回帰モデル、及びLasso回帰モデルのいずれか1つであり、
前記第1異常寄与度及び前記第2異常寄与度は、偏重回帰係数である、付記4記載の異常検出装置。
(付記6)
前記非線形の回帰モデルは、ランダムフォレスト回帰モデルであり、
前記第1異常寄与度及び前記第2異常寄与度は、ジニ係数の減少率である、付記4記載の異常検出装置。
(付記7)
監視対象物の複数の箇所における正常及び異常な事象をそれぞれ時系列的に表す正常データ群及び異常データ群を含む教師データのうちの正常データ群の正規分布を表す故障予兆モデルを生成することと、
前記教師データから第1異常スコアを算出することと、
前記第1異常スコアに基づき、異常検知の閾値を導出することと、
前記教師データの異常データ群を説明変数とし、前記異常データ群についての前記第1異常スコアを目的変数とする第1回帰モデルを生成することと、
前記第1回帰モデルから前記複数の箇所における事象の第1異常寄与度を算出することと、
前記監視対象物の複数の箇所にそれぞれ設けられる複数のセンサから出力される実測データの前記故障予兆モデルに対する第2異常スコアを算出し、前記異常検知の閾値を用いて、前記実測データのうち前記第2異常スコアが前記閾値以上の異常区間の実測データについての第2異常スコアを求めることと、
前記異常区間の実測データを説明変数とし、前記異常区間の実測データについての第2異常スコアを目的変数とする第2回帰モデルを生成することと、
前記第2回帰モデルから前記複数のセンサの検出データの第2異常寄与度を算出することと
を含む処理をコンピュータに実行させる、異常検出プログラム。
(付記8)
監視対象物の複数の箇所における正常及び異常な事象をそれぞれ時系列的に表す正常データ群及び異常データ群を含む教師データのうちの正常データ群の正規分布を表す故障予兆モデルを生成することと、
前記教師データから第1異常スコアを算出することと、
前記第1異常スコアに基づき、異常検知の閾値を導出することと、
前記教師データの異常データ群を説明変数とし、前記異常データ群についての前記第1異常スコアを目的変数とする第1回帰モデルを生成することと、
前記第1回帰モデルから前記複数の箇所における事象の第1異常寄与度を算出することと、
前記監視対象物の複数の箇所にそれぞれ設けられる複数のセンサから出力される実測データの前記故障予兆モデルに対する第2異常スコアを算出し、前記異常検知の閾値を用いて、前記実測データのうち前記第2異常スコアが前記閾値以上の異常区間の実測データについての第2異常スコアを求めることと、
前記異常区間の実測データを説明変数とし、前記異常区間の実測データについての第2異常スコアを目的変数とする第2回帰モデルを生成することと、
前記第2回帰モデルから前記複数のセンサの検出データの第2異常寄与度を算出することと
を含む、異常検出方法。
10 光ファイバケーブル
50 センサ
100 異常検出装置
110 制御装置
111 主制御部
112 予兆モデル生成部
113 異常スコア算出部
114 閾値導出部
115 回帰モデル生成部
116 寄与度算出部
117 メモリ
120 操作部
130 表示部

Claims (8)

  1. 監視対象物の複数の箇所における正常及び異常な事象をそれぞれ時系列的に表す正常データ群及び異常データ群を含む教師データのうちの正常データ群の正規分布を表す故障予兆モデルを生成する予兆モデル生成部と、
    前記教師データのうちの正常データ群及び異常データ群の正規分布の中心から距離に応じた第1異常スコアを算出する第1異常スコア算出部と
    前記教師データの異常データ群を説明変数とし、前記異常データ群についての前記第1異常スコアを目的変数とする第1回帰モデルを生成する第1回帰モデル生成部と、
    前記第1回帰モデルから前記複数の箇所における事象の第1異常寄与度を算出する第1寄与度算出部と、
    前記第1異常スコア算出部によって算出された前記第1異常スコアに基づき、前記正常データ群から算出された異常スコアと、前記異常データ群から算出された異常スコアとを分離する異常検知の閾値を導出する閾値導出部と、
    前記監視対象物の複数の箇所にそれぞれ設けられる複数のセンサから出力される実測データの正常データ群の正規分布を表す前記故障予兆モデルにおける正規分布の中心からの距離に応じた第2異常スコアを算出し、前記異常検知の閾値を用いて、前記実測データのうち前記第2異常スコアが前記閾値以上の異常区間の実測データについての第2異常スコアを求める第2異常スコア算出部と、
    前記異常区間の実測データを説明変数とし、前記異常区間の実測データについての第2異常スコアを目的変数とする第2回帰モデルを生成する第2回帰モデル生成部と、
    前記第2回帰モデルから前記複数のセンサの検出データの第2異常寄与度を算出する第2寄与度算出部と
    を含む、異常検出装置。
  2. 前記第1異常寄与度は、前記複数の箇所の各々における前記監視対象物の所定の事象が前記異常データ群の発生に与える寄与度であり、
    前記第2異常寄与度は、前記複数のセンサの各々の検出データが前記異常データ群の発生に与える寄与度である、請求項1記載の異常検出装置。
  3. 前記第1異常寄与度及び前記第2異常寄与度は、それぞれ、前記第1回帰モデル及び前記第2回帰モデルから得られるデータの不均等度の減少度合である、請求項1又は2記載の異常検出装置。
  4. 前記第1回帰モデル及び前記第2回帰モデルは、線形の回帰モデル又は非線形の回帰モデルである、請求項1乃至3のいずれか一項記載の異常検出装置。
  5. 前記線形の回帰モデルは、線形回帰モデル、リッジ回帰モデル、及びLasso回帰モデルのいずれか1つであり、
    前記第1異常寄与度及び前記第2異常寄与度は、偏重回帰係数である、請求項4記載の異常検出装置。
  6. 前記非線形の回帰モデルは、ランダムフォレスト回帰モデルであり、
    前記第1異常寄与度及び前記第2異常寄与度は、ジニ係数の減少率である、請求項4記載の異常検出装置。
  7. 監視対象物の複数の箇所における正常及び異常な事象をそれぞれ時系列的に表す正常データ群及び異常データ群を含む教師データのうちの正常データ群の正規分布を表す故障予兆モデルを生成することと、
    前記教師データのうちの正常データ群及び異常データ群の正規分布の中心から距離に応じた第1異常スコアを算出することと
    前記教師データの異常データ群を説明変数とし、前記異常データ群についての前記第1異常スコアを目的変数とする第1回帰モデルを生成することと、
    前記第1回帰モデルから前記複数の箇所における事象の第1異常寄与度を算出することと、
    前記算出された第1異常スコアに基づき、前記正常データ群から算出された異常スコアと、前記異常データ群から算出された異常スコアとを分離する異常検知の閾値を導出することと、
    前記監視対象物の複数の箇所にそれぞれ設けられる複数のセンサから出力される実測データの正常データ群の正規分布を表す前記故障予兆モデルにおける正規分布の中心からの距離に応じた第2異常スコアを算出し、前記異常検知の閾値を用いて、前記実測データのうち前記第2異常スコアが前記閾値以上の異常区間の実測データについての第2異常スコアを求めることと、
    前記異常区間の実測データを説明変数とし、前記異常区間の実測データについての第2異常スコアを目的変数とする第2回帰モデルを生成することと、
    前記第2回帰モデルから前記複数のセンサの検出データの第2異常寄与度を算出することと
    を含む処理をコンピュータに実行させる、異常検出プログラム。
  8. 監視対象物の複数の箇所における正常及び異常な事象をそれぞれ時系列的に表す正常データ群及び異常データ群を含む教師データのうちの正常データ群の正規分布を表す故障予兆モデルを生成することと、
    前記教師データのうちの正常データ群及び異常データ群の正規分布の中心から距離に応じた第1異常スコアを算出することと
    前記教師データの異常データ群を説明変数とし、前記異常データ群についての前記第1異常スコアを目的変数とする第1回帰モデルを生成することと、
    前記第1回帰モデルから前記複数の箇所における事象の第1異常寄与度を算出することと、
    前記算出された第1異常スコアに基づき、前記正常データ群から算出された異常スコアと、前記異常データ群から算出された異常スコアとを分離する異常検知の閾値を導出することと、
    前記監視対象物の複数の箇所にそれぞれ設けられる複数のセンサから出力される実測データの正常データ群の正規分布を表す前記故障予兆モデルにおける正規分布の中心からの距離に応じた第2異常スコアを算出し、前記異常検知の閾値を用いて、前記実測データのうち前記第2異常スコアが前記閾値以上の異常区間の実測データについての第2異常スコアを求めることと、
    前記異常区間の実測データを説明変数とし、前記異常区間の実測データについての第2異常スコアを目的変数とする第2回帰モデルを生成することと、
    前記第2回帰モデルから前記複数のセンサの検出データの第2異常寄与度を算出することと
    を含む、異常検出方法。
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