JP7234071B2 - 情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム - Google Patents
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Description
図1は、実施形態の情報処理装置10の構成の一例を示す図である。情報処理装置10は、学習モデルを学習しつつ、当該学習モデルを用いて配電系統DSにおいて生じる事故の原因を特定する装置である。情報処理装置10は、例えば、一以上の計測装置20と、事故原因記録装置30と、表示装置40とが直接、又はネットワークを介して接続される。ネットワークは、例えば、専用通信回線やインターネット等の通信ネットワークである。以下、配電系統DSが、A相、B相、及びC相を有する3相交流配電系統である場合について説明する。
以下、情報処理装置10の構成について説明する。情報処理装置10は、例えば、制御部100と、記憶部150とを備える。制御部100は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサが記憶部150に記憶されるプログラム(ソフトウェア)を実行することにより、計測結果情報取得部102と、事故原因記録情報取得部104と、事故特定部106と、高調波補正部108と、特徴量算出部110と、事故原因推定部112と、学習データ選別部114と、学習処理部116と、事故原因取得部118と、事故原因出力部120との各機能部を実現する。また、これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)等のハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。
まず、前処理機能部の詳細について説明する。事故特定部106は、計測結果情報取得部102によって取得された計測結果情報MRに基づいて、配電系統DSに事故が生じている時間帯(以下、事故中の時間帯)を特定する。事故特定部106は、計測結果情報MRに含まれる零相電流データに基づいて、零相電流の実効値を算出する。事故特定部106は、算出した零相電圧の実効値が零相電流閾値を超える時間帯を、事故中の時間帯として特定する。零相電流閾値は、配電系統DSに事故が生じている際に発生する零相電流と、事故が生じていない際に発生する零相電流とを分類可能な値である。
次に、学習機能部の詳細について説明する。特徴量算出部110は、高調波補正部108によって補正された事故中の時間帯における事故相のデータに基づいて、特徴量を算出する。図6は、特徴量のデータセットの内容の一例を示す図である。特徴量算出部110によって算出された特徴量は、例えば、図6に示す様に事故相のデータを2次から25次までの高調波成分によって示したものである。具体的には、特徴量は、高調波の大きさと、基本波に対する同相成分と、と基本波に対する直交成分とが、高調波の次数毎に互いに対応付けられたレコードによって示される。特徴量のデータセットには、特徴量算出部110によって算出された特徴量のレコードが格納される。ここで、高調波を含む実波形の一例について、図7を用いて説明する。
次に、運用機能部の詳細について説明する。事故原因取得部118は、高調波補正部108によって補正された事故中の時間帯における事故相のデータを、学習済みモデル158に入力し、事故原因を示す出力を取得する。図5は、学習済みモデル158の出力の内容の一例を示す図である。学習済みモデル158の出力は、例えば、一以上の事故原因と、事故原因毎の発生確率と、入力された事故相のデータに対応付けられた事故識別情報とが互いに対応付けられた情報である。事故原因出力部120は、事故原因取得部118によって取得された学習済みモデル158の出力を示す情報を表示装置40に出力し、表示させる。これにより、情報処理装置10は、利用者に事故原因を提示することができる。
図9は、前処理機能部の処理の一連の流れを示すフローチャートである。図10は、学習機能部の学習データを特定する処理の一連の流れを示すフローチャートである。まず、計測結果情報取得部102は、計測装置20から計測結果情報MRを取得する(ステップS100)。事故特定部106は、計測結果情報取得部102によって取得された計測結果情報MRに含まれる零相電流データに基づいて、零相電流の実効値を算出する(ステップS102)。次に、事故特定部106は、算出した零相電圧の実効値が零相電流閾値を超える時間帯を、事故中の時間帯として特定する(ステップS104)。事故特定部106は、計測結果情報取得部102によって取得された計測結果情報MRに、各相のデータが含まれているか否かを判定する(ステップS106)。
なお、上述では、情報処理装置10が、前処理機能部と、学習機能部と、運用機能部とを備える場合について説明したが、これに限られない。
学習機能部は、情報処理装置10とは別体の学習装置が備えてもよい。この場合、情報処理装置10は、前処理機能部である事故特定部106、及び高調波補正部108と、運用機能部である事故原因取得部118、及び事故原因出力部120とを備えられる。また、別体の学習装置には、学習機能部である特徴量算出部110、事故原因推定部112、学習データ選別部114、及び学習処理部116とが備えられ、高調波補正部108によって補正された事故中の時間帯における事故相のデータ、及び事故原因記録情報ACが、学習装置の利用者によって入力される、或いは他の装置から取得する。これにより、学習装置は、配電系統DSにおいて生じた事故の事故原因を迅速に特定することができる。
また、配電系統DSにおいて、高調波が発生しないような環境(例えば、PV(Photovoltaic)等の再生可能エネルギーを利用した発電機や、蓄電池が配電系統DSに接続されていない場合、或いは接続されていても計測装置20の計測結果に影響を及ぼしにくい場合)では、情報処理装置10は、高調波補正部108によって計測結果情報MRに含まれるデータを補正しなくてもよい。この場合、情報処理装置10は、高調波補正部108を備えていなくてもよい。
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、計測結果情報取得部102と、事故原因記録情報取得部104と、特徴量算出部110と、事故原因推定部112と、判定部と、学習データ選別部114とを持つことにより、計測装置20によって計測された計測結果情報MRのうち、機械学習モデル156の学習に適した学習データを特定することができ、機械学習モデル156を精度良く学習させることができる。
Claims (8)
- 対象設備の事故原因が記録された事故原因記録情報を取得する事故原因記録情報取得部と、
前記対象設備において電力に関する計測を行った結果を示す計測結果情報を取得する計測結果情報取得部と、
前記計測結果情報取得部によって取得された前記計測結果情報のうち、前記対象設備の事故時の計測結果情報に基づいて、事故相または零相のデータを複数の高調波成分によって示した特徴量を算出する特徴量算出部と、
前記特徴量算出部によって算出された前記特徴量に基づいて、事故原因を推定する事故原因推定部と、
前記事故原因推定部によって推定された第1事故原因と、前記事故原因記録情報取得部によって取得された前記事故原因記録情報が示す第2事故原因とが一致するか否かを判定する判定部と、
前記判定部により前記第1事故原因と前記第2事故原因とが一致すると判定された場合、前記計測結果情報取得部によって取得された前記計測結果情報のうち、前記対象設備の事故時の計測結果情報を、計測結果情報に係る情報が入力されると事故原因を示す情報を出力する学習済みモデルを作成するための学習データとして選別する学習データ選別部と、
を備える情報処理装置。 - 前記計測結果情報に係る情報は、前記計測結果情報に基づいて前記特徴量算出部によって算出された特徴量を含む、
請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記計測結果情報に含まれる零相電流、又は零相電圧の計測結果を用いて、事故中の時間帯を特定する事故特定部と、
前記事故特定部によって特定された前記時間帯における前記零相電流、又は前記零相電圧に含まれる高調波を、事故前の零相電流、又は事故前の零相電圧に含まれる高調波によって補正する高調波補正部とを更に備え、
前記特徴量算出部は、前記高調波補正部によって補正された前記時間帯における前記零相電流、又は前記時間帯における前記零相電圧に基づいて、前記特徴量を算出する、
請求項1または2に記載の情報処理装置。 - 前記計測結果情報に含まれる各相の電流、又は各相の電圧の計測結果を用いて、事故中の時間帯を特定する事故特定部と、
前記事故特定部によって特定された前記時間帯における事故相の電流、又は前記事故相の電圧に含まれる高調波を、事故前の前記事故相の電流、又は事故前の前記事故相の電圧によって補正する高調波補正部とを更に備え、
前記特徴量算出部は、前記高調波補正部によって補正された前記時間帯における前記事故相の電流、又は前記事故相の電圧に基づいて、前記特徴量を算出する、
請求項1から3のうちいずれか一項に記載の情報処理装置。 - 前記事故特定部は、前記計測結果情報に含まれる零相電流の計測結果、又は零相電圧の計測結果と、各相電流の計測結果、又は各相電圧の計測結果との少なくとも一方を用いて、事故相を特定する、
請求項4に記載の情報処理装置。 - 前記判定部は、零相電流、又は零相電圧に基づく特徴量と、事故相の電流、又は事故相の電圧に基づく特徴量との少なくとも一方に基づいて、前記事故原因推定部が推定した事故原因と、前記事故原因記録情報とが一致するか否かを判定する、
請求項3又は請求項4に記載の情報処理装置。 - コンピュータが、
対象設備の事故原因が記録された事故原因記録情報を取得し、
前記対象設備において電力に関する計測を行った結果を示す計測結果情報を取得し、
取得された前記計測結果情報のうち、前記対象設備の事故時の計測結果情報に基づいて、事故相または零相のデータを複数の高調波成分によって示した特徴量を算出し、
算出された前記特徴量に基づいて、事故原因を推定し、
推定された第1事故原因と、取得された前記事故原因記録情報が示す第2事故原因とが一致するか否かを判定し、
前記第1事故原因と前記第2事故原因とが一致すると判定された場合、取得された前記計測結果情報のうち、前記対象設備の事故時の計測結果情報を、計測結果情報に係る情報が入力されると事故原因を示す情報を出力する学習済みモデルを作成するための学習データとして選別する、
情報処理方法。 - コンピュータに、
対象設備の事故原因が記録された事故原因記録情報を取得させ、
前記対象設備において電力に関する計測を行った結果を示す計測結果情報を取得させ、 取得された前記計測結果情報のうち、前記対象設備の事故時の計測結果情報に基づいて、事故相または零相のデータを複数の高調波成分によって示した特徴量を算出させ、
算出された前記特徴量に基づいて、事故原因を推定させ、
推定された第1事故原因と、取得された前記事故原因記録情報が示す第2事故原因とが一致するか否かを判定させ、
前記第1事故原因と前記第2事故原因とが一致すると判定された場合、取得された前記計測結果情報のうち、前記対象設備の事故時の計測結果情報を、計測結果情報に係る情報が入力されると事故原因を示す情報を出力する学習済みモデルを作成するための学習データとして選別させる、
プログラム。
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