JP7232063B2 - 迷走電流推定システム、迷走電流推定方法、および迷走電流推定プログラム - Google Patents

迷走電流推定システム、迷走電流推定方法、および迷走電流推定プログラム Download PDF

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Description

本発明は鉄道の迷走電流推定システム、迷走電流推定システム、および迷走電流推定プログラムに関する。
電気鉄道では、変電所から供給された電流は、電車で消費された後、レールを経由して変電所に戻るよう回路が構成される。一般的に、レールは電食防止の観点から大地と絶縁される処理が施されるが、完全な絶縁処理は不可能であり、レールから大地へ電流の漏れが発生する。この漏れ電流を迷走電流と呼ぶ。
電車が力行している場合、迷走電流は電車付近でレールから大地に漏れ出る。地面に漏れ出た迷走電流は、変電所付近で大地からレールに戻る。この迷走電流の通過経路にガス管や水道管などの金属物が存在する場合、迷走電流は金属物にも流れ込む。
金属物を通過した迷走電流が金属物から流出する際、電流流出点には電食と呼ばれる金属腐食が発生する。電食が進むことによって金属は脆化する。そのため、電食が進んだ金属製の構造物や埋設物は、交換する必要がある。電食の進み具合は「迷走電流の積算」から推定される。そのため、電車運行により流れる迷走電流のデータは、メンテナンス計画を立てる際に重要な情報になる。
このような迷走電流を計算する従来技術として、特許文献1が知られている。
特開平07-128374号公報
特許文献1には、「電車と、変電所と、レールと、レール-無限遠大地の間の抵抗を模擬する1層分の抵抗とを加えた回路モデルを作成し、その回路モデルを計算することで迷走電流を計算する方法」が開示される。
しかしながら、電食量に影響する「迷走電流の積算期間」は長期にわたる。そのため、迷走電流の計算値のわずかな違いによっても、電食量の推定には大きなズレが生じる。
そこで、迷走電流を高い精度で計算しようとすると、特許文献1の想定する抵抗1層分のみの単純な回路モデルでは足りず、回路モデルの規模は格段に大きくなる。そのため、迷走電流の計算に時間がかかるという問題が生じる。
さらに、電車や変電所などは非線形の特性を有する可変抵抗で表される。そのため、高い精度で迷走電流を求めるためには収束計算を事細かく繰り返す必要があり、迷走電流の計算に更に時間がかかる。
一方、電気鉄道においては、設備更新の工事が随時に行われる。この設備更新によって電流の流れる区間、量、抵抗パラメータ等が変化すると、迷走電流の流れ方が変わる。そのため、鉄道設備の更新計画の段階において、迷走電流の変化について影響評価を完了しておかなければならない。その際、迷走電流の計算に時間がかかると、鉄道設備の更新計画に支障を生じてしまう。
そこで、本発明は、迷走電流の計算にかかる時間を短縮することを目的とする。
上記課題を解決するために、代表的な本発明の迷走電流推定システムの一つは、レールおよび当該レール周辺の構造物並びに大地に関する電気抵抗パラメータを入力して所定のレール方向および大地の深さ方向の二方向に展開た格子状抵抗を作成する大地モデル作成部と、格子状抵抗を深さ方向の最上層のレール抵抗に等価圧縮することで等価抵抗を作成する等価抵抗作成部と、格子状抵抗が分布する範囲に存在する変電所電車、架線およびレールと等価抵抗とから成る回路モデル並びに迷走電流を計算する計算対象期間における電車の操作パターンを用いて、変電所の電流と電車の位置および電流とを示す位置電流情報を計算する電車回路計算部と、格子状抵抗と位置電流情報とに基づく回路モデルを作成して当該格子状抵抗の各抵抗に流れる迷走電流を計算する迷走電流計算部とを備える。
本発明によれば、迷走電流の計算にかかる時間を短縮することができる。
実施例1の迷走電流推定システムの概略構成図である。 大地モデル作成部101で作成される格子状抵抗111の一例を示した図である。 電車と変電所の回路モデルの一例と、それに格子状抵抗を組み込んだ回路モデルの一例を示した図である。 等価抵抗112を含む電車と変電所の回路モデルの一例と、電車および変電所の電流を格子状抵抗に与える回路モデルの一例を示した図である。 実施例1における等価抵抗作成部102の処理フローの一例を示した図である。 実施例1におけるステップ501で作成する回路モデルの一例を示した図である。 回路モデルにおける節点と抵抗の一例を示した図である。 実施例1におけるステップ503で格子状抵抗に電流を流した場合と等価抵抗に電流を流した場合の電位電流分布の一例を示した図である。 実施例1における電車回路計算部103の構成の一例を示した図である。 実施例1の迷走電流計算部104の処理フローの一例を示した図である。 実施例2の迷走電流推定システムの概略構成図である。 実施例2における等価抵抗作成部1102の処理フローの一例を示した図である。 実施例2におけるステップ1201で作成される等価複数層抵抗の一例を示した図である。 実施例2における迷走電流計算部1104の処理フローの一例を示した図である。 実施例2におけるステップ1401で作成する等価複数層抵抗に電車および変電所電流を流した回路モデルの一例を示した図である。 実施例3の迷走電流推定システムの概略構成図である。 実施例3における大地モデル作成部1601で作成される格子状抵抗の一例を示した図である。 実施例4の迷走電流推定システムの概略構成図である。 実施例4におけるパラメータ補正部1808の処理フローの一例を示した図である。 実施例4における迷走電流計測区分の一例を示した図である。 実施例5の迷走電流推定システムの概略構成図である。 実施例5における抵抗率パラメータの経時変化の一例を示した図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
[迷走電流推定システムの構成]
図1は、実施例1の迷走電流推定システムの概略構成図である。
図1に示す迷走電流推定システムは、大地モデル作成部101と、等価抵抗作成部102と、電車回路計算部103と、迷走電流計算部104とを備えて構成される。さらに、この迷走電流計算部104は迷走電流提示部105を備える。また、大地モデル作成部101はデータベース131を備える。
大地モデル作成部101は、迷走電流の計算対象の路線(以下「対象路線」という)における、レール、レール周辺の構造物、および大地に関する抵抗パラメータ141をデータベース131より入力し、レール、構造物、および複数層の大地を抵抗体の空間接続として模擬した格子状抵抗111を作成し、等価抵抗作成部102および迷走電流計算部104へ出力する。大地モデル作成部101の詳細については後述する。
等価抵抗作成部102は、この格子状抵抗111をレール層1層分に等価圧縮することで等価抵抗112を作成し、電車回路計算部へ出力する。等価抵抗作成部102の処理については後述する。
電車回路計算部103は、等価抵抗112と、迷走電流を計算する対象期間を定めた計算対象期間121とを入力し、計算対象期間121の範囲の各時分における電車および変電所の位置および電流を計算し、位置電流情報113として迷走電流計算部104へ出力する。電車回路計算部103の処理については後述する。
迷走電流計算部104は、格子状抵抗111と位置電流情報113を入力し、迷走電流計算の対象路線における迷走電流の分布を計算する。迷走電流の分布は、迷走電流計算値114として迷走電流提示部105へ出力する。迷走電流計算部104の処理については後述する。
迷走電流提示部105は、迷走電流計算値114と計算対象位置122を入力し、迷走電流計算値114の中から計算対象位置122で指定された位置における迷走電流計算値を抽出し提示する。
迷走電流提示部105は、指定された位置における迷走電流計算値を時系列のデータとして提示してもよいし、時系列のデータを積算することで算出した迷走電流積算値として提示してもよい。電流積算値として提示する場合、あらかじめ定めた基準値を上回る場合はその旨報知するような形態であれば望ましい。
なお、迷走電流提示部105は、迷走電流計算値を、迷走電流推定システムに接続されたモニタなどに表示してもよいし、プリンタ等で紙媒体に出力してもよい。また、ネットワークに接続されていればクラウドシステムに計算結果をアップロードし、遠隔地に設置したモニタで表示するように構築してもよく、指定した期間の迷走電流計算値が確認できる形態であれば特に手段は問わない。
データベース131は、構造物や大地の抵抗パラメータ141を記憶し、大地モデル作成部101へ出力する。データベース131は、ハードディスクやフラッシュメモリのような記憶媒体を活用してもよいし、クラウドシステムなどを活用してもよい。また、データベース131は、記憶媒体ではなく、キーボードやタブレット端末のような情報入力手段で代替しても同等の効果を得ることが可能である。
[大地モデル作成部101]
大地モデル作成部101の処理について説明する。
大地モデル作成部101では、迷走電流計算の対象路線における、レールおよびレール周辺の構造物、大地に関する電気抵抗パラメータを取得し、格子状抵抗111を作成する。
格子状抵抗111の一例を図2に示す。図2の例では、深さ方向210の最上段がレール抵抗211、2段目が道床抵抗212、3段目が大地抵抗213、4段目が埋設構造物抵抗214、5段目が大地抵抗215で構成されている。
格子状抵抗111は、レール方向220の区間に抵抗を分割したレール方向抵抗201と、深さ方向210の区間に抵抗を分割した深さ方向抵抗202とで構成される。なお、図2では、説明を簡単にするため、深さ方向210の区間を5行とし、レール方向の区間を4列としている。実際には、(1)埋設物の数や深さや位置、(2)大地抵抗の空間的な変化(大地組成、含有水分量、地層、断層変化、山や川や空洞や地形などによる抵抗率の変化)、(3)変電所の配置や通電区間、(4)電車の位置、(5)迷走電流の計算精度などの要因に応じて、格子状抵抗の配列サイズは変化する。
レール方向抵抗201および深さ方向抵抗202は、抵抗値を直接指定する方法で設定してもよい。
また、レールや構造物や大地などの抵抗体における断面積[m]、長さ[m]、および断面積あたりの抵抗率[Ω・m]を用いて式[1]で計算した値を設定してもよい。
抵抗値[Ω]=長さ[m]/断面積[m]×断面積あたりの抵抗率[Ω・m] [1]
さらに、抵抗体の長さ[m]、および長さあたりの抵抗率[Ω/m]を用いて、式[2]で計算した値を設定してもよい。
抵抗値[Ω]=長さ[m]×長さあたりの抵抗率[Ω/m] [2]
[等価抵抗作成部102]
等価抵抗作成部102の処理を説明する前に、等価抵抗を作成することによる効果について説明する。
図3(A)は、電車と変電所の電気回路を解く際に一般的に用いられる回路モデルである。可変電圧源で定義した変電所301a,301b・・、可変抵抗で定義した電車302a,302b・・を、抵抗で定義した架線303とレール304を介して接続した回路モデルが用いられる。
図3(B)は、図3(A)のモデルにおいて、レール抵抗211を大地の格子状抵抗111(レール抵抗211を含む)に拡張した回路モデルである。
この格子状抵抗111は、特許文献1とは異なり、大地や構造体の多様な抵抗分布にも対応した回路モデルであり、迷走電流を正確に計算する上で好適である。
しかしながら、図3(B)の回路モデルは、特許文献1の回路モデルと比較して、節点数が増加する。節点数の増加は回路方程式の求解時間の増加につながり、計算時間が増加する原因となる。
また、電車や変電所は非線形な特性を有しており、回路方程式を一度解くだけでは解が適切に定まらないため、電車と変電所の電気回路を解く際には、計算周期ごとに収束計算を実施し、妥当な解が得られるまで計算を繰り返す。
そのため、図3(B)の回路モデルで迷走電流を計算しようとすると、1周期あたりの計算時間に対して、節点の増加による計算時間の増加分と、収束までの繰り返し回数を積算した時間がかかることになり、特許文献1の回路モデルと比較して計算時間が大幅に増加する。
そこで、等価抵抗作成部102は、図4(A)に示すように、格子状抵抗をレール抵抗211の1層分に圧縮して等価抵抗112を作成する。
この等価抵抗112を含む回路モデルについて計算することにより、等価抵抗112と電車との節点N、等価抵抗112と変電所との節点Nについて、節点Nごとに電車や変電所との間に流れる電車電流115a,115b・・や変電所電流116a,116b・・(または電車や変電所の節点Nの電位)が確定する。そして、図4(B)に示す格子状抵抗111の回路モデルに対して、節点Nについても求めた電車電流115a,115b・・や変電所電流116a,116b・・の電流源(または電車や変電所と格子状抵抗との節点Nの電位の電圧源)を与えて、格子状抵抗111の電流分布を計算することにより、格子状抵抗111の各節点を通過する迷走電流を求めることができる。
このような処理によれば、格子状抵抗111の各節点の電流分布の計算を、電車と変電所の電気回路計算に伴う反復計算に組み込まないで実施することができるため、計算時間の増加を防止することができる。
続いて、等価抵抗作成部102の処理を、図5に示した処理フロー図を用いて説明する。
ステップ501は、格子状抵抗111の任意の位置に電流源を接続した回路モデルを作成し、ステップ502へ進む。ステップ501で作成する回路モデルの詳細は後述する。
ステップ502は、ステップ501で作成した回路モデルにおける格子状抵抗の電位電流分布を計算し、ステップ503へ進む。ステップ502の処理の詳細は後述する。
ステップ503では、レール層の電圧降下が同じになるような1層分の等価抵抗を作成し、処理フローを終了する。ステップ503の処理の詳細は後述する。
ステップ501で作成する回路の例を図6に示す。格子状抵抗111の両端に電流源601を接続しており、例えば1000Aの電流を流す回路モデルを作成する。なお、格子状抵抗全体に流れる電流を計算できればよいため、電流源の接続位置および電流値は必ずしもこの通りでなくても問題ない。例えば、隣り合う節点に電流源を接続したとしても、すべての抵抗に電流が流れるため、各節点の電位を計算することができ、以降の処理に支障はない。
ステップ502では、格子状抵抗の各節点について、電流保存則に基づいて作成した回路方程式を解くことで、格子状抵抗の各節点の電位を計算する。
図7は、格子状抵抗内の節点の一例である。図7の例では、電流の符号を、上から下へ、右から左へ流れる向きを正としている。図7に示した例の場合、節点Node0についての回路方程式は、式[3]で表される。
Figure 0007232063000001
式[3]では対象の節点Node0における電流の外部への流入および流出がないことを前提として、右辺を0とする。節点と外部との間で電流の流入または流出がある場合は、この値を変更する。
例えば、図6における、図面に向かって右端最上部に位置する節点の場合、外部から1000A流入しているため右辺の値は1000となる。左端最上部に位置する節点の場合、外部へ1000Aの流出があるため右辺の値が-1000となる。
節点ごとの式[3]を連立(または行列計算)して求めた各節点の電圧と、節点間の抵抗値から、オームの法則式を用いることで、各抵抗を流れる電流を算出することが可能である。
続いて、ステップ503における、1層の等価抵抗112を作成する手順について図8を用いて説明する。
図8(A)はステップ501において格子状抵抗111に1000Aを印加した際の電位電流分布を示す。図8(B)は等価抵抗に1000Aを流した際の電位電流分布を示す。
図8(A)および図8(B)における節点電圧、抵抗、電流は、左端から右端へ向かう方向に0から順に番号を付けている。また、上端から下端に向かう方向についても、0から順に番号を付けている。例えば、図8(A)において、最上部左端のレール方向抵抗に流れる電流はI0_0、その下のレール方向抵抗を流れる電流はI0_1、その右隣のレール方向抵抗を流れる電流はI1_1である。同様に、最上層左端の節点の電圧はV0_0、その右隣の節点の電圧はV1_0である。
図8(B)においても番号のつけ方は同じで、左端の節点の電圧はV’0_0、その隣の節点の電圧はV’1_0、左端の等価抵抗を流れる電流はI’0_0、その隣の等価抵抗に流れる電流はI’1_0、左端の等価抵抗の抵抗値はR’0_0、その隣の抵抗の抵抗値はR’1_0である。
等価抵抗を用いて電車と変電所の電気回路計算をした場合のレール方向の電圧降下と、格子状抵抗を用いて電車と変電所の電気回路計算を実施した場合のレール方向の電圧降下が、同等になるようにする必要がある。
そこで、式[4]を用いて等価抵抗の値を算出する。
Figure 0007232063000002
R’n_0:図面に向かって左端からn番目の等価抵抗
(Vn+1_0-Vn_0):格子状抵抗の最上層における左端から(n+1)番目の節点とn番目の節点との電位差
(In_0+…+In_x):格子状抵抗の左端から最上層0番目から最下層のx番目のレール方向抵抗に流れる電流の総和
式[4]を等価抵抗112の抵抗体ごとに計算することで、格子状抵抗111を等価抵抗112に変換する。
[電車回路計算部103]
電車回路計算部103の構成について、図9を用いて説明する。
電車回路計算部103は、電車操作出力部901、トルク計算部902、電車位置計算部903、電車電力計算部904、電気回路計算部905で構成される。
電車操作出力部901は、迷走電流の計算対象期間121における電車の操作パターン911を出力する。電車の操作パターン911は、過去の実績走行パターンをベースにして作成してもよいし、各駅の発着時刻と電車の特性から運転曲線を作成し、運転曲線を実現するよう作成してもよい。
トルク計算部902は、電車操作出力部901から出力された操作パターン911と、電気回路計算部905で計算された電車の架線レール間電圧915を入力し、あらかじめ記憶した引張力特性図から電車トルク912を算出し、電車位置計算部903と電車電力計算部904へ出力する。電車は一般的に架線レール間電圧に応じて引張力や電制力を制限する特性があるため、引張力特性図はそれを考慮することができる形態であることが望ましい。
電車位置計算部903は、トルク計算部902から出力された電車トルク912を入力し、対象路線の曲線、勾配、走行抵抗と車両の重量から、電車速度913と電車位置117を計算し、電車速度913をトルク計算部902と電車電力計算部904へ出力し、電車位置117を電気回路計算部905へ出力する。
電車電力計算部904では、トルク計算部902から出力された電車トルク912と、電車位置計算部903から出力された電車速度913とから電車の走行出力を算出し、モータや主変換装置などに起因する電気変換効率および、ギヤなどに起因する機械効率を加味して走行電力を計算する。この走行電力に、走行以外に電車が消費する補機電力を合算し、電車電力914として出力する。電車電力914を電気回路計算部905で計算した電車の架線レール間電圧915で除すことで、電車電流115を計算し、電気回路計算部905へ出力する。
電気回路計算部905は、電車電流115と、電車位置計算部903から出力された電車位置117と、等価抵抗作成部102から出力された等価抵抗112を入力し、図4(A)に示した等価抵抗112の回路モデルを用いて、変電所電流116と電車の架線レール間電圧915を計算する。変電所電流116は迷走電流計算部104へ出力される。電車の架線レール間電圧915はトルク計算部902へ出力される。
計算順序は電車操作出力部901、トルク計算部902、電車位置計算部903、電車電力計算部904、電気回路計算部905であり、電車位置計算部903からトルク計算部902へ出力される電車速度913と、電気回路計算部905からトルク計算部902へ出力される架線レール間電圧915については、前ステップの値が用いられ、一番最初のステップのみあらかじめ定めた初期値を用いる。
このように電車回路計算部103から出力される電車電流115、変電所電流116、および電車位置117は、位置電流情報113として迷走電流計算部104に出力される。
[迷走電流計算部104]
迷走電流計算部の処理を、図10を用いて説明する。図10は、迷走電流計算部の処理フローを示した図である。
ステップ1001は、格子状抵抗と位置電流情報113(電車電流115、変電所電流116、および電車位置117)とに基づいて回路モデルを作成する。
ここでは、図4(B)に示す回路モデルのように、格子状抵抗における変電所位置に相当する節点Nに対して、変電所電流116を与える。また、格子状抵抗の電車位置117に相当する節点Nに対して、電車電流115を与える。なお、電車は常に移動しており、電車位置117は必ずしも格子状抵抗の節点と一致しない場合がある。そこで、電車位置が節点間に来る場合は、その電車位置117に最も近い節点に全電流を流すか、その電車位置117に近い2節点に電流を配分する。
この2節点の電流配分量は、各節点を節点A、節点Bとした場合、下式を用いて計算される。
IA=IT×LB/(LA+LB)
IB=IT×LA/(LA+LB)
IA:節点Aに流す電流
IB:節点Bに流す電流
IT:節点Aおよび節点Bの間にいる電車の電流
LA:電車と節点Aまでの距離
LB:電車と節点Bまでの距離
ステップ1002では、ステップ1001で作成した格子状抵抗の回路モデルについて、回路方程式を作成し、求解することで格子状抵抗の各抵抗を流れる迷走電流を計算する。(回路方程式の作成および求解については、ステップ502における処理と同じであるため、説明を省略する。)
さらに、ステップ1002では、迷走電流計算部104は、迷走電流の計算結果を迷走電流提示部105に供給する。迷走電流提示部105は、迷走電流の時系列データや、迷走電流の積算データの形態で出力する。
以上述べた構成により、電車と変電所の電気回路に大地の構造を模擬した格子状抵抗111を含めた規模の大きい電気回路を、電車と変電所の電気回路計算に伴う収束計算で繰り返し計算することなく迷走電流を計算することができるため、迷走電流の計算にかかる時間を短縮することができる。
[迷走電流推定システムの構成]
実施例2における迷走電流推定システムの構成を図11に示す。
迷走電流推定システムは、大地モデル作成部101、等価抵抗作成部1102、電車回路計算部103、迷走電流計算部1104で構成される。さらに、迷走電流計算部1104は迷走電流提示部105を備える。大地モデル作成部101はデータベース131を備える。
大地モデル作成部101、電車回路計算部103、迷走電流提示部105、データベース131はそれぞれ実施例1に示した迷走電流推定システムと同等であるため、説明を省略する。
等価抵抗作成部1102は、大地モデル作成部101から出力された格子状抵抗111と、迷走電流の計算対象位置を示した計算対象位置122を入力し、等価抵抗112を計算して電車回路計算部103へ、等価複数層抵抗1112を作成して迷走電流計算部1104へ出力する。等価抵抗作成部1102の詳細は後述する。
迷走電流計算部1104は、等価抵抗作成部1102から出力された等価複数層抵抗1112と、電車回路計算部103から出力された位置電流情報113を入力し、迷走電流計算値114を迷走電流提示部105へ出力する。迷走電流計算部1104の詳細は後述する。
[等価抵抗作成部1102]
等価抵抗作成部1102の処理を図12に示す。ステップ1201から1203までの処理は、実施例1で説明した図5におけるステップ501からステップ503までの処理とそれぞれ同等であるため、詳細な説明を省略する。
ステップ1204は、ステップ1202で計算した格子状抵抗の電位電流分布の値を用いて、計算対象位置122の周辺以外を等価的に置き換えた等価複数層抵抗1112を作成し、処理を終了する。
等価複数層抵抗1112の一例について、図13を用いて説明する。図13(A)は、格子状抵抗111における、計算対象位置122で指定された迷走電流計算の対象抵抗1301の位置関係を示した図である。
図13(B)は、レール層と迷走電流計算の対象抵抗1301以外の抵抗を圧縮して作成した等価複数層抵抗の一例を示した図である。
等価複数層抵抗は、迷走電流計算の対象抵抗1301の節点の、1つ隣の節点までを残し、それ以外を圧縮することで作成される。これにより、迷走電流計算の対象抵抗1301を流れる電流は、その節点から上下左右どの方向に流出するかを計算することが可能となる。
[迷走電流計算部1104]
迷走電流計算部1104の処理フローを図14に示す。
ステップ1401は、図15に示すように、等価複数層抵抗1112に対して、電車位置117に相当する節点に電車電流115a,115b・・の電流源を与え、変電所位置に相当する節点に変電所電流116a,116b・・の電流源を与えて(または、節点の電位に相当する電圧源を与えて)、回路モデルを作成し、ステップ1402へ進む。
ステップ1402については、回路方程式を作成する対象となる回路モデルがステップ1401で作成した回路モデルとなること以外は、上述した実施例で示したステップ1002の処理と同等であるため、詳細な説明を省略する。
本実施例の構成により、迷走電流計算部1104における迷走電流計算値114の計算に、格子状抵抗111よりも節点数が少ない等価複数層抵抗1112を用いることで、迷走電流計算部1104の処理にかかる時間を短縮することができ、計算時間低減が可能となる。
[迷走電流推定システムの構成]
実施例3における迷走電流推定システムの構成を図16に示す。
迷走電流推定システムは、大地モデル作成部1601、等価抵抗作成部102、電車回路計算部103、迷走電流計算部104を備えて構成される。さらに、迷走電流計算部104は迷走電流提示部105を備える。大地モデル作成部1601はデータベース131を備える。
電車回路計算部103、迷走電流計算部104、迷走電流提示部105、データベース131は、上述した実施例に示した迷走電流推定システムと同等であるため、説明を省略する。
大地モデル作成部1601は、構造物や大地の抵抗パラメータ141と位置電流情報113を入力し、格子状抵抗111を作成し等価抵抗作成部102へ出力する。大地モデル作成部1601の詳細は後述する。
[大地モデル作成部1601]
大地モデル作成部1601で出力する格子状抵抗111の一例について、図17を用いて説明する。図17(A)に示す格子状抵抗は、電車位置117を考慮していない格子状抵抗である。図17(B)は、図17(A)に示した格子状抵抗の節点Cと節点Dの間に電車が位置しており、電車位置117に新たな節点が設けられた格子状抵抗を示している。
節点C、電車位置117、節点Dにおける抵抗の値は、それぞれ式[1]または式[2]を用いて再計算される。この方式で算出した、電車位置117を考慮した格子状抵抗を、格子状抵抗111として等価抵抗作成部102および迷走電流計算部104へ出力する。
本実施例では、大地モデル作成部1601における処理、等価抵抗作成部102における処理、電車回路計算部103における処理、迷走電流計算部104における処理の一連の流れを、シミュレーション周期ごとに実施する。
この構成により、電車位置117に応じて格子状抵抗を適切に再構築することで、上述した実施例で示した計算方法よりもより高精度に迷走電流を計算することができる。
なお、本実施例では、大地モデル作成部1601における処理、等価抵抗作成部102における処理、電車回路計算部103における処理、迷走電流計算部104における処理の一連の流れをシミュレーション周期ごとに実施する例を示したが、全電車が駅に停車している等で電車位置117が変動しない場合には、大地モデル作成部1601および等価抵抗作成部102の処理は省略し、電車回路計算部103と迷走電流計算部104の処理のみを実施するようにしてもよい。
[迷走電流推定システムの構成]
実施例4における迷走電流推定システムの構成を図18に示す。
迷走電流推定システムは、大地モデル作成部1801、等価抵抗作成部102、電車回路計算部103、迷走電流計算部104を備えて構成される。迷走電流計算部104は迷走電流提示部105を備える。大地モデル作成部181はデータベース131、迷走電流取得部1806、電車回路取得部1807、パラメータ補正部1808を備える。
大地モデル作成部1801と迷走電流取得部1806、電車回路取得部1807、パラメータ補正部1808以外の構成については、格子状抵抗111の代わりに補正後格子状抵抗1811を入力して処理を実施すること以外、上述した実施例で示した例と同等であるため、説明を省略する。
大地モデル作成部1801は、構造物や大地の抵抗パラメータ141を用いて作成した格子状抵抗111を、パラメータ補正部1808へ出力する。また、パラメータ補正部1808から出力された、格子状抵抗を構成する各抵抗のパラメータ補正値であるパラメータ補正情報1818を、格子状抵抗111を構成する各抵抗値に加算することで補正後格子状抵抗1811を作成し、等価抵抗作成部102および迷走電流計算部104へ出力する。
迷走電流取得部1806は、対象路線の迷走電流を計測し、迷走電流計測情報1816をパラメータ補正部1808へ出力する。迷走電流取得部1806は、対象路線の地面や構造物などに電流計を設置することで迷走電流を取得する形態でもよいし、レールと埋設物の2点間の電位差を2点間の抵抗値で割ることで算出し取得する形態でもよく、迷走電流を取得できる形態であれば特にその手段は問わない。
電車回路取得部1807は、変電所301および電車302より、各変電所の電流と、各電車の位置および電流を取得し、位置電流実測情報1817としてパラメータ補正部1808へ出力する。
パラメータ補正部1808は、迷走電流計測情報1816と位置電流実測情報1817を入力し、格子状抵抗111を構成する各抵抗のパラメータ補正情報1818を算出し、大地モデル作成部1801へ出力する。パラメータ補正部1808の詳細については後述する。
[パラメータ補正部1808]
パラメータ補正部1808の処理の一例を、図19を用いて説明する。
ステップ1901はループ処理であり、迷走電流の計測地点の数だけ繰り返す。
ステップ1902はループ処理であり、迷走電流の計測区分内で抵抗値を変更しながら処理を繰り返す。迷走電流の計測区分の詳細は後述する。
ステップ1903は、迷走電流の計測区分内の抵抗値をあらかじめ与えられた範囲内で変更する。格子状抵抗で模擬された構造物は、例えば鉄筋やコンクリート、砂利、土等、種類や物性ごとにそれぞれ取り得る電気抵抗の値の範囲が異なる。そのため、抵抗体ごとにあらかじめ変動させる範囲を指定しておき、その範囲内で変化させる。変化のさせ方は、範囲の最小値から最大値に向けて徐々に大きくする方法でもよいし、その逆でも問題ない。また、過去の計測結果などから判断し、範囲内の途中から最大値もしくは最低値に向けて徐々に値を変化させる形態でもよい。
ステップ1904は条件分岐で、取得した迷走電流の実測値と計算値の誤差が所定範囲内になるまで、あるいは予め与えられた範囲内の抵抗値を探索し終えるまでループ処理1902に動作を戻す。そのループの途中で迷走電流の実測値と計算値の誤差が所定範囲内になるか、または予め与えられた範囲内の抵抗値を探索し終えると、ステップ1905へ進む。
ステップ1905は条件分岐で、ループ処理1902を抜けた段階で、迷走電流実測値と計算値の誤差が所定範囲内に収まる場合はステップ1906へ進む。それ以外の場合はステップ1907へ進む。
ステップ1906は、ループ処理1902を抜けた時点での抵抗値を迷走電流計測区分内の抵抗の抵抗値として設定し、ループ処理1901へ進む。
ステップ1907は、ループ処理1902で迷走電流計測区分内の抵抗の抵抗値を、あらかじめ定められた範囲内で探索した結果、迷走電流実測値と計算値の誤差が所定以内に収まらなかった場合の処理である。この時は、ループ処理1902で探索した抵抗値のうち、誤差が最も小さかった時の抵抗値を、迷走電流計測区分内の抵抗の抵抗値として設定する。
ステップ1908は、格子状抵抗111の各抵抗の抵抗値と、ステップ1906もしくはステップ1907で設定した抵抗値の差分を、パラメータ補正情報1818として出力し、処理フローを終了する。
迷走電流計測区分について、図20を用いて説明する。迷走電流計測区分は、迷走電流取得部ごとに、格子状抵抗内のどの抵抗を変化させるかを設定したものであり、設定は処理を実行する前にあらかじめ実施しておく。
例えば、図20(A)に示すように、2か所の計測箇所A,Bが設置されている場合は、2か所の中間地点(図中の破線地点)でレール方向に区切るようにして設定してもよいし、図20(B)に示すように、経時により電気抵抗特性が変化しやすい構造物が特定できているのであれば、迷走電流取得部の周辺かつその構造物を模擬した抵抗のみを迷走電流計測区分(図中の破線で囲まれた範囲)に加えるように設定してもよい。
本実施例の構成により、格子状抵抗の設定誤差や経時により変動する抵抗値を補正して、迷走電流の推定精度を高めることができる。
なお、パラメータ補正部1808は、パラメータ補正値の計算を常時実施していてもよいし、経時による構造物の電気抵抗変化が比較的遅いことがわかっているのであれば、間欠的に実施する形態でもよい。
また、今回は経時による構造物の電気抵抗変化に対応する一例を示したが、例えば気象条件に合わせて計算してもよい。例えば雨天には、レールが雨水を介して地面と短絡しやすくなるため、晴天時と比較して電流が漏れやすくなる。そのため、気象情報と連動して天候が変化するごとに計算を実施しても、迷走電流の推定精度を高める効果が期待できる。その場合、過去の年間雨天割合等を基に迷走電流計算時の雨天割合を決定し、計算を実施することで迷走電流の推定精度をより高めることが期待できる。
[迷走電流推定システムの構成]
実施例5における迷走電流推定システムの構成を図21に示す。
迷走電流推定システムは、大地モデル作成部2101、等価抵抗作成部102、電車回路計算部103、迷走電流計算部104を備えて構成される。迷走電流計算部104は迷走電流提示部105を備える。大地モデル作成部2101はデータベース131を備える。大地モデル作成部2101以外の構成については、上述した実施例で示した例と同等であるため、説明を省略する。
大地モデル作成部2101は、構造物や大地の抵抗パラメータ141と、計算対象期間121を入力し、格子状抵抗111を等価抵抗作成部102と迷走電流計算部104へ出力する。
図22は、計算対象期間の開始を0年度として構造物1,2や大地3の抵抗パラメータの経時変化を示したものである。大地モデル作成部2101には、代表的な構造物について抵抗パラメータの経時変化のテーブルデータが記録されている。
大地モデル作成部2101では、図22に示すテーブルデータを参照することで、計算対象期間中の構造物や大地の抵抗パラメータの経時変化を反映し、格子状抵抗111を作成する。
なお、図22に示したテーブルの例では、1年ごとの構造物や大地の抵抗パラメータ変化に対応する一例を示したが、周期は必ずしも1年ごとでなくてもよく、傾向が詳細にわかるのであれば1日毎でも1時間ごとでもよい。また、テーブルへの入力は1年ごとでも、内部で線形補間することで1年より短い周期の抵抗パラメータを算出し、迷走電流計算に用いてもよい。
また、図22に示したテーブルの例では、断面積当たりの抵抗率のパラメータ変化に対応する一例を示したが、抵抗値を直接入力したり、考慮する物体の断面積や長さなどの値を入力してもよい。
上記の構成により、計算対象期間中の構造物や大地の抵抗パラメータの経時変化を考慮して迷走電流を計算することができるため、最終的に算出する迷走電流積算値の推定精度をより高めることが期待できる。
(補足事項)
なお、上記の実施例では、レール方向と深さ方向に展開した2次元の格子状抵抗について説明した。しかし、本発明はこれに限定されない。例えば、レール横方向(マクラギの方向)に格子状抵抗を拡張して3次元の格子状抵抗としてもよい。この場合も、実施例と同様にして等価的抵抗に変換できる。例えば、3次元の格子状抵抗に給電した状態で、格子状抵抗のレール抵抗の節点と、等価抵抗の節点との電圧電流分布が等しくなるように、等価抵抗の抵抗体それぞれを設定すればよい。
また、上記の実施例では、隣り合う節点同士を抵抗で接続する形態の格子状抵抗について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されない。例えば、レール層の節点と最下層の節点とを抵抗で接続するように、深さ方向やレール方向やレール横方向などにおいて隣合わない節点同士を接続する抵抗体を追加して格子状抵抗としてもよい。この場合も、上記の実施例と同様にすれば等価抵抗に変換することができる。これによって、レールと、レールに接触しない埋設構造物などとを絶縁被覆で覆った導体(ケーブルなど)で電気的に短絡した状態などを柔軟に回路モデル化することが可能になる。
さらに、上記の実施例では、抵抗体が格子状に隙間なく整列した格子状抵抗について説明した。しかし、本発明はこれに限定されない。格子状抵抗の「格子状」は空間接続という意味であって、抵抗体を隙間なく接続するとは限らない。例えば、格子状抵抗の空間接続に部分的な切断箇所や空気抵抗値や無限大抵抗値や液体抵抗値を設定してもよい。これによって大地内の空洞や空気層や液体層などを柔軟に回路モデル化することが可能になる。
また、上記の実施例では、大地が地面である場合について説明した。しかし、本発明はこれに限定されない。「大地」は、迷走電流が流れる媒体という意味であって、地面に限定されない。例えば、水中トンネルや水上鉄道であれば「水底」や「水」を大地としてもよい。また、高架鉄道や懸垂式鉄道や橋では、レール接触部分を大地としたり、鉄道の支持構造を構造体としたり、支持構造の土台や下部を大地としたりしてもよい。
さらに、上記の実施例は、ハードウェアとしてCPU(Central Processing Unit)やメモリなどを備えたコンピュータとして構成してもよい。このハードウェアがプログラム(迷走電流推定プログラム)を実行することにより、上記の実施例で述べた各構成の機能が実現する。なお、このハードウェアの一部または全部については、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などで代替してもよい。また、ハードウェアの一部または全部をネットワーク上に集中または分散して配置してもよい。
本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内の様々な変形例が含まれる。例えば、本発明は、上記の実施の形態で説明した全ての構成を備えるものに限定されず、その構成の一部を削除したものも含まれる。また、ある実施の形態に係る構成の一部を、他の実施の形態に係る構成に追加又は置換することが可能である。
本明細書で説明した実施例では、実施例2以降は実施例1をベースとした形態で説明したが、それぞれの実施例を複合した形で実施するような形態も考えられる。
101…大地モデル作成部、102…等価抵抗作成部、103…電車回路計算部、104…迷走電流計算部、105…迷走電流提示部、111…格子状抵抗、112…等価抵抗、113…位置電流情報、114…迷走電流計算値、115…電車電流、116…変電所電流、117…電車位置、121…計算対象期間、122…計算対象位置、131…データベース、141…抵抗パラメータ、201…レール方向抵抗、202…深さ方向抵抗、210…深さ方向、211…レール抵抗、212…道床抵抗、213…大地抵抗、214…埋設構造物抵抗、215…大地抵抗、220…レール方向、301…変電所、302…電車、303…架線、304…レール、601…電流源、901…電車操作出力部、902…トルク計算部、903…電車位置計算部、904…電車電力計算部、905…電気回路計算部、911…操作パターン、912…電車トルク、913…電車速度、914…電車電力、915…架線レール間電圧、1102…等価抵抗作成部、1104…迷走電流計算部、1112…等価複数層抵抗、1301…対象抵抗、1601…大地モデル作成部、1801…大地モデル作成部、1806…迷走電流取得部、1807…電車回路取得部、1808…パラメータ補正部、1811…補正後格子状抵抗、1816…迷走電流計測情報、1818…パラメータ補正情報、2101…大地モデル作成部

Claims (9)

  1. 電気鉄道の迷走電流を推定する迷走電流推定システムにおいて、
    レールおよび当該レール周辺の構造物並びに大地に関する電気抵抗パラメータを入力し、所定のレール区間のレール方向および前記大地の深さ方向の二方向に展開た格子状抵抗を作成する大地モデル作成部と、
    前記格子状抵抗を前記深さ方向の最上層のレール抵抗に等価圧縮することで等価抵抗を作成する等価抵抗作成部と、
    前記格子状抵抗が分布する範囲に存在する変電所電車、架線およびレールと前記等価抵抗とから成る回路モデル並びに前記迷走電流を計算する計算対象期間における前記電車の操作パターンを用いて、前記変電所の電流と前記電車の位置および電流とを示す位置電流情報を計算する電車回路計算部と、
    前記格子状抵抗と前記位置電流情報とに基づく回路モデルを作成して、当該格子状抵抗の各抵抗に流れる前記迷走電流を計算する迷走電流計算部と
    を備える迷走電流推定システム。
  2. 請求項1に記載の迷走電流推定システムにおいて、
    前記等価抵抗作成部が作成する前記等価抵抗とは、当該等価抵抗を用いて計算したレール方向の電圧降下と前記格子状抵抗を用いて計算したレール方向の電圧降下とが同等になることを満足する
    ことを特徴とする迷走電流推定システム。
  3. 電気鉄道の迷走電流を推定する迷走電流推定システムにおいて、
    レールおよび当該レール周辺の構造物並びに大地に関する電気抵抗パラメータを入力し、所定のレール区間のレール方向および前記大地の深さ方向の二方向に展開した格子状抵抗を作成する大地モデル作成部と、
    前記格子状抵抗から、前記迷走電流を計算する対象となる抵抗が接続されている第1の節点および当該第1の節点の一つ隣の第2の節点に接続されている抵抗を残し、前記第1および前記第2の節点以外に接続されている抵抗を圧縮して等価複数層抵抗を作成する等価抵抗作成部と、
    前記格子状抵抗が分布する範囲に存在する変電所、電車、架線およびレールと前記等価複数層抵抗とから成る回路モデル並びに前記迷走電流を計算する計算対象期間における前記電車の操作パターンを用いて、前記変電所の電流と前記電車の位置および電流とを示す位置電流情報を計算する電車回路計算部と、
    前記等価複数層抵抗と前記位置電流情報とに基づく回路モデルを作成して、当該等価複数層抵抗の各抵抗に流れる前記迷走電流を計算する迷走電流計算部と
    を備える迷走電流推定システム。
  4. 請求項1または2に記載の迷走電流推定システムにおいて、
    前記大地モデル作成部は、前記電車の位置に応じて当該位置を新たな前記格子状抵抗の節点として設け、前記格子状抵抗を再構築して作成する
    ことを特徴とする迷走電流推定システム。
  5. 請求項1または2に記載の迷走電流推定システムにおいて、
    前記大地モデル作成部は、
    前記電車が走行する対象路線の迷走電流を計測して迷走電流計測情報として取得する迷走電流取得部と、
    前記変電所の電流と前記電車の位置および電流とを位置電流実測情報として取得する電車回路取得部と、
    前記迷走電流計測情報および前記位置電流実測情報に基づいて前記格子状抵抗を補正するパラメータ補正部と
    を備え、
    前記パラメータ補正部は、前記迷走電流の計測値と前記迷走電流の計測区分内の抵抗値を変更して計算した前記迷走電流の計算値との誤差が所定範囲内となる前記抵抗値を求めて前記格子状抵抗を補正する
    ことを特徴とする迷走電流推定システム。
  6. 請求項1~5のいずれか1項に記載の迷走電流推定システムにおいて、
    前記大地モデル作成部は、前記電気抵抗パラメータの経時変化を反映した前記格子状抵抗を作成する
    ことを特徴とする迷走電流推定システム。
  7. 請求項1~6のいずれか1項に記載の迷走電流推定システムにおいて、
    前記迷走電流計算部は、前記迷走電流の計算結果を指定された位置における当該迷走電流の時系列データまたは当該迷走電流の積算値の少なくとも一方で提示する迷走電流提示部を備える
    ことを特徴とする迷走電流推定システム。
  8. 電気鉄道の迷走電流を推定する迷走電流推定方法において、
    レールおよび当該レール周辺の構造物並びに大地に関する電気抵抗パラメータを入力し、所定のレール区間のレール方向および前記大地の深さ方向の二方向に展開した格子状抵抗を作成する大地モデル作成ステップと、
    前記格子状抵抗を前記深さ方向の最上層のレール抵抗に等価圧縮することで等価抵抗を作成する等価抵抗作成ステップと、
    前記格子状抵抗が分布する範囲に存在する変電所、電車、架線およびレールと前記等価抵抗とから成る回路モデル並びに前記迷走電流を計算する計算対象期間における前記電車の操作パターンを用いて、前記変電所の電流と前記電車の位置および電流とを示す位置電流情報を計算する電車回路計算ステップと、
    前記格子状抵抗と前記位置電流情報とに基づく回路モデルを作成して当該格子状抵抗の各抵抗に流れる前記迷走電流を計算する迷走電流計算ステップと
    を有する迷走電流推定方法。
  9. コンピュータを、
    請求項1~7のいずれか1項に記載の前記大地モデル作成部、前記等価抵抗作成部、前記電車回路計算部および前記迷走電流計算部として機能させる
    ことを特徴とする迷走電流推定プログラム。
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