JP7229673B2 - Optical coherence tomography system - Google Patents
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開示の技術は、光干渉断層撮影装置に関する。 The disclosed technique relates to an optical coherence tomography apparatus.
眼科における画像診断では、従来から広く用いられてきた眼底画像に加えて、近年は、断層画像を用いることにより、被検者の網膜内部の層構造の状態を3次元的に観察することが可能である。主に、光干渉断層計(Optical Coherence Tomography:OCT)などを用いて撮像される。OCT装置では、低コヒーレント光である測定光の被検眼からの後方散乱光と、参照光との干渉光を、回折格子により周波数成分に分光しラインセンサなどの受光素子で受け、受光素子の信号をフーリエ変換することで、被検眼の深さ方向の情報を取得し、網膜断層画像を構築する。被検眼からの後方散乱光に基づく微弱な信号を画像化しているため、信号対雑音比および分解能の高い画像を生成するためには、干渉光を受光素子に正確に導く必要がある。 In diagnostic imaging in ophthalmology, in addition to fundus images, which have been widely used in the past, tomographic images have recently been used to enable three-dimensional observation of the state of the layer structure inside the retina of a subject. is. It is mainly imaged using an optical coherence tomography (OCT) or the like. In an OCT apparatus, the backscattered light from the subject's eye, which is low coherence light, and the interference light with the reference light are separated into frequency components by a diffraction grating and received by a light receiving element such as a line sensor. is Fourier-transformed to obtain information in the depth direction of the eye to be examined, and construct a retinal tomographic image. Since weak signals based on backscattered light from the subject's eye are imaged, it is necessary to accurately guide the interfering light to the light receiving element in order to generate an image with a high signal-to-noise ratio and high resolution.
ここで、装置が設置される環境の温度変化や、内蔵される電子部材の発熱により、装置内部において温度変化が生じた場合、分光器の光軸方向における受光素子に対する干渉光の結像位置のずれ(ピントずれ)を低減するための構成が、特許文献1に開示されている。 Here, when temperature changes occur inside the device due to temperature changes in the environment in which the device is installed or heat generated by built-in electronic components, the imaging position of the interference light on the light-receiving element in the optical axis direction of the spectrometer changes. A configuration for reducing misalignment (out of focus) is disclosed in Japanese Unexamined Patent Application Publication No. 2002-200012.
ここで、従来の構成では、装置内部において温度変化が生じた場合、分光器の光軸に対して交差する方向(特に、高さ方向)における受光素子に対する干渉光の結像位置のずれを低減することが難しく、結果として、干渉光を受光素子で効率的に受光することが難しかった。 Here, in the conventional configuration, when temperature changes occur inside the device, the deviation of the imaging position of the interference light on the light receiving element in the direction (especially the height direction) crossing the optical axis of the spectroscope is reduced. As a result, it was difficult to efficiently receive the interference light with the light receiving element.
開示の技術は、装置内部において温度変化が生じた場合でも、干渉光を受光素子で効率的に受光することを目的の1つとする。 One of the objects of the disclosed technique is to efficiently receive interference light with a light receiving element even when temperature changes occur inside the device.
なお、上記目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本件の他の目的の1つとして位置付けることができる。 In addition to the above object, it is also another object of the present invention to achieve functions and effects that are derived from each configuration shown in the mode for carrying out the invention described later and that cannot be obtained by the conventional technology. can be positioned as one.
開示の光干渉断層撮影装置の一つは、
測定光を照射した被検査物からの戻り光と前記測定光に対応する参照光とを合波して得た合波光を導光する光ファイバと、
前記光ファイバの射出端からの光を、回折格子に導光する第1のレンズと、
前記回折格子からの光を、複数の画素を含む受光素子に導光する第2のレンズと、
前記ファイバの射出端と前記第1のレンズを含む光路とが設けられた第1の鏡筒、及び、前記回折格子と前記第2のレンズを含む光路と前記受光素子とが設けられた第2の鏡筒と、を有し、
前記第2の鏡筒はベース部に結合され、前記第1の鏡筒は前記第2の鏡筒に結合され、
前記第1の鏡筒と前記第2の鏡筒とが並ぶ方向は、前記複数の画素が並ぶ方向と略平行である。
One of the disclosed optical coherence tomography apparatuses includes
an optical fiber for guiding combined light obtained by combining the return light from the object to be inspected irradiated with the measurement light and the reference light corresponding to the measurement light;
a first lens that guides the light from the exit end of the optical fiber to a diffraction grating;
a second lens that guides the light from the diffraction grating to a light receiving element that includes a plurality of pixels;
A first barrel provided with an optical path including the exit end of the fiber and the first lens, and a second barrel provided with an optical path including the diffraction grating and the second lens and the light receiving element. and a lens barrel of
the second lens barrel is coupled to the base, the first lens barrel is coupled to the second lens barrel , and
The direction in which the first lens barrel and the second lens barrel are arranged is substantially parallel to the direction in which the plurality of pixels are arranged .
開示の技術の一つによれば、装置内部において温度変化が生じた場合でも、干渉光を受光素子で効率的に受光することができる。 According to one of the disclosed techniques, interference light can be efficiently received by a light receiving element even when temperature changes occur inside the device.
[第一実施形態]
(装置の概略構成)
第一実施形態における光干渉断層撮影装置の概略構成を、図1を用いて説明する。図1は、光干渉断層撮影装置の側面図である。200は、光干渉断層撮影装置である。201は、眼底画像および断層画像を撮像するための測定光学系である光学ヘッドである。202は、光学ヘッドを図中xyz方向に不図示のモータを用いて、ベース部203に対して移動可能としたステージ部である。203は、後述の分光器204を内蔵するベース部である。205は顎台であり、被検者の顎と額とを固定することで、被検者の眼(被検眼)の固定を促す。206は、光干渉断層撮影装置の制御部を兼ねるパソコンであり、光干渉断層撮影装置の制御とともに断層画像の構成等を行う。207は、断層画像の撮像用のプログラムなどを記憶するハードディスクである。208は、表示部であるモニタである。209は、パソコンへの指示を行う入力部であり、具体的にはキーボードとマウスから構成される。ここでは、制御部(パソコン)、ハードディスク、表示部を、光干渉断層撮影装置200の外部に設けているが、光干渉断層撮影装置200に内蔵する構成も可能である。
[First embodiment]
(Schematic configuration of the device)
A schematic configuration of an optical coherence tomography apparatus according to the first embodiment will be described with reference to FIG. FIG. 1 is a side view of an optical coherence tomography apparatus. 200 is an optical coherence tomography apparatus. An
(測定光学系の構成)
第一実施形態の測定光学系(光学ヘッド)の構成について図2を用いて説明する。まず、光学ヘッド201部の内部について説明する。被検査物の一例である被検眼100に対向して対物レンズ101-1が設置され、その光軸上でダイクロイックミラー102およびダイクロイックミラー103によってOCT光学系の光路L1、内部固視灯およびSLO光学系の光路L2、前眼部観察系光路L3に、波長帯域ごとに分岐される。
(Configuration of measurement optical system)
The configuration of the measurement optical system (optical head) of the first embodiment will be described with reference to FIG. First, the inside of the
光路L1は、OCT光学系(干渉光学系)を成しており、断層画像を構成するための干渉信号を得るものである。光路L1には、レンズ101-3、ミラー113、光を被検眼100の被測定部(眼底部や前眼部)上で走査するためのXスキャナ114-1、Yスキャナ114-2が配置されている。さらに、115,116はレンズであり、そのうちのレンズ115は、光源118から光路L1を通過し被検眼に入射(照射)する光を、被検眼の被測定部に合焦調整をするために不図示のモータによって駆動される。この合焦調整によって被測定部からの光は同時に、ファイバ117-2の先端にスポット状に結像されて入射されることとなる。
The optical path L1 constitutes an OCT optical system (interference optical system) and obtains an interference signal for constructing a tomographic image. A lens 101-3, a
次に、光源118からの光路と参照光学系、分光器の構成について説明する。118は光源、117は前述した光カプラ、117-1~4は光カプラに接続されて一体化しているシングルモードの光ファイバ、119はミラー、120は分散補償用ガラス、121はレンズ、204は分光器である。
Next, the configuration of the optical path from the
これらの構成によってマイケルソン干渉系を構成している。光源118から出射された光は、光ファイバ117-1を通じ、光カプラ117を介して光ファイバ117-2側の測定光と光ファイバ117-3の参照光とに分割される。測定光は、前述のOCT光学系の光路L1を通じ、観察対象である被検眼100の眼底に照射され、網膜による反射や散乱により同じ光路を通じて光カプラ117に到達する。
These configurations constitute a Michelson interference system. Light emitted from the
一方、測定光に対応する参照光は、光ファイバ117-3、レンズ121、測定光と参照光の分散を合わせるために挿入された分散補償ガラス120を介して参照ミラー119に到達し反射される。そして、反射された参照光は、同じ光路を戻り、光カプラ117に到達する。光カプラ117によって、測定光と参照光は合波され干渉光となる。ここで、測定光の光路長と参照光の光路長とが所定の条件を満たす状態となったときに干渉を生じる。参照ミラー119は不図示のモータおよび駆動機構によって光軸方向に調整可能に保持され、被測定部によって変わる測定光の光路長に参照光の光路長を合わせることが可能である。ここで、参照ミラー119とモータと駆動機構とは、測定光と参照光との光路長差を変更する変更手段の一例であり、測定光と参照光との光路長差を変更可能な構成であれば何でも良い。干渉光(合波光)は、光ファイバ117-4を介して分光器204に導かれる。
On the other hand, the reference light corresponding to the measurement light reaches the
分光器204は、レンズ151、ミラー152、回折格子153、レンズ154、赤外域に感度を有する複数の画素を一次元方向に配列して形成された一次元受光素子であるラインセンサを有するカメラ155から構成される。光ファイバ117-4から出射された干渉光は、レンズ151を介して略平行光となりミラー152で折り返された後、回折格子153で分光され、レンズ154によってカメラ155のラインセンサ上に結像される。回折格子153で分光されているため、結像位置では、点ではなく、周波数ごとにずれた線状に結像する。なお、ラインセンサは、干渉光を受光して該干渉光に応じた出力信号を発生、出力する受光素子の一例として示される。すなわち、ラインセンサを有するカメラ155は、複数の画素を含む受光素子の一例である。例えば、カメラ155は、画素を二次元方向に配列して形成された二次元受光素子であるエリアセンサの一部の画素を用いても良い。ただし、画素の読み出し速度の観点から、干渉光の結像範囲の周辺に限定した読み出しとすることが好ましい。また、複数の画素を含む受光素子は、光ファイバの射出端からの光を回折格子を介して受光するように構成される。また、レンズ151は、光ファイバ117-4の射出端からの光を、回折格子に導光する第1のレンズの一例である。レンズ151は、例えば、光ファイバ117-4の射出端に配置されたコリメーターレンズであっても良い。また、レンズ154は、回折格子153からの光を、複数の画素を含む受光素子に導光する第2のレンズの一例である。また、本実施形態に係る回折格子153は透過型の回折格子であるが、反射型の回折格子であっても良い。また、ミラー152は、光ファイバ117-4の射出端からの光を反射する反射手段の一例である。
The
次に、光源118の周辺について説明する。光源118は代表的な低コヒーレント光源であるSLD(Super Luminescent Diode)である。中心波長は855nm、波長バンド幅は約100nmである。ここで、バンド幅は、得られる断層画像の光軸方向の分解能に影響するため、重要なパラメータである。また、光源の種類は、ここではSLDを選択したが、低コヒーレント光が出射できればよく、ASE(Amplified Spontaneous Emission)等も用いることができる。中心波長は眼を測定することを鑑みると、近赤外光が適する。また、中心波長は得られる断層画像の横方向の分解能に影響するため、なるべく短波長であることが望ましい。双方の理由から中心波長を855nmとした。なお、本実施形態では、干渉計としてマイケルソン干渉計を用いたが、マッハツェンダー干渉計を用いてもよい。測定光と参照光との光量差に応じて光量差が大きい場合にはマッハツェンダー干渉計を、光量差が比較的小さい場合にはマイケルソン干渉計を用いることが望ましい。
Next, the periphery of the
分光器204は、温度と重量の観点からベース部に配置するのが好ましい。分光器204は、温度変化の影響を避けるために、熱源から離れた位置に配置することが好ましい。光学ヘッド201には、光源118、Xスキャナ114-1、Yスキャナ114-2、レンズ115を駆動するモータなどの制御用の電気基板が配置され、熱源となりうる。このため、熱源から遠ざけるという観点で、分光器204はベース部に配置するのが好ましい。また、光学ヘッド201が軽量であれば、ステージ部202への負荷を小さく出来るためステージ部の小型軽量化が可能となる。また、光学ヘッド201を駆動させるための動力も小さく出来るため、ステージ部202の駆動による装置内の温度上昇も抑えることが出きる。このため、測定光学系の一部を、ステージ部202へ配置することを考えるが、マイケルソン干渉系を構成しているOCT光学系においては、ステージ駆動による可動が許されるファイバは、ファイバ117-4のみである。その他のファイバは、可動により、内部を伝播する光の偏光特性が変わってしまうため、カプラ117内での干渉特性が変化してしまう。以上により、光学ヘッドの重量を軽くするという観点から分光器204はベース部に配置するのが好ましい。このように、分光器204は、ベース部に配置するのが好ましいが、光学ヘッド部内に構成することも可能である。
The
光路L2は、SLO光学系および内部固視灯光学系である。ダイクロイックミラー106によって内部固視灯112への光路と、SLO光学系(SLO光源109,フォトディテクタ110)の光路へと分岐される。101-2、105、107、111はレンズであり、レンズ105は、SLOおよび内部内部固視灯の合焦調整のため、不図示のモータによって駆動される。光源109は780nm付近に中心値を持ち、フォトディテクタ110は780nm付近に感度を持つものである。一方、内部固視灯112は可視光を発生して被検者の固視を促すものである。光源109,112から出た光はそれぞれ、Xスキャナ104-1、Yスキャナ104-2により走査される。これにより、SLOは被検眼眼底部における関心領域全体の測定ができる。また、内部固視灯は、走査に連動して、点灯制御することで、十字型やX型など様々な模様を、被検眼の様々な位置に投影することが可能となる。これにより、被検眼を様々な方向に向かせることで、被検眼眼底部における広い領域を撮影可能とする。
Optical path L2 is the SLO optical system and the internal fixation lamp optical system.
光路L3は、前眼観察光学系である。122はスプリットプリズム、123はレンズ、124は眼部観察用の赤外線CCDである。赤外線CCD124は不図示の前眼部観察用の照明光の波長、具体的には970nm付近に感度を持つ。赤外線CCD124により、被検眼の前眼部の画像が観察できると共に、スプリットプリズム122が光路上に存在するため、被検眼と対物レンズ101-1の距離を、被検眼の前眼部の画像のスプリット量から測定することができる。このため、被検眼に対する光学ヘッドのxyz方向の位置を把握することができる。そして、ステージ部202を駆動させることで、被検眼に対して光学ヘッドを所望の位置に移動させることが可能となる。
The optical path L3 is an anterior ocular observation optical system. 122 is a split prism, 123 is a lens, and 124 is an infrared CCD for eye observation. The
(従来の分光器の構成)
まず、従来の分光器の構成について、図3、4、5を用いて説明する。図3は、従来の分光器の構成である。図3(a)を上面図とした際に、図3(b)は、側面図を示している。なお、図2で説明した分光器の光学系では、ファイバ117-4の端部とミラー152の間にレンズ151が存在するが、図3では、ファイバ端12とミラー13の間の代わりに、ミラー13と回折格子153の間に、レンズ14が存在するが、どちらの構成とすることも可能である。まず、ファイバ端12は、基台21上に配置される。また、ミラー13、レンズ14、回折格子15、レンズ16、ラインセンサ18を有するカメラ17は、基台24に配置される。ここで、ファイバ端12、ミラー13、レンズ14、回折格子15、レンズ16、ラインセンサ18、カメラ17はそれぞれ、本実施形態に係る、ファイバ117-4の端部(射出端)、ミラー152、レンズ151、回折格子153、レンズ154、ラインセンサ156、カメラ155に相当する。
(Configuration of conventional spectroscope)
First, the configuration of a conventional spectroscope will be described with reference to FIGS. FIG. 3 shows the configuration of a conventional spectroscope. When FIG. 3(a) is a top view, FIG. 3(b) shows a side view. 2, the
例えば、基台21がアルミニウムであり、基台22がアルミニウムに対し相対的に熱膨張率の小さい鉄である場合を考える。装置内の温度が上昇した際の、基台21上に配置された干渉光の出射端であるファイバ端12と、基台22上に配置されたミラー13、レンズ14、干渉光を周波数成分に分光する回折格子15、レンズ16、受光素子であるラインセンサ18の位置変化は次のとおりである。基台21および基台22は、それぞれの熱膨張率と温度上昇量を乗じた値の倍率で大きくなる。一方で、基台21と基台22は、ピン23で固定されているため、基台21の膨張によりファイバ端12は、ピン23から離れる方向に移動する。基台22に対して、基台21は、熱膨張率が相対的に大きいため、ファイバ端12とミラー13の距離は小さくなる。基台12と基台22の熱膨張率、ピン23からファイバ端12の距離、ファイバ端12からミラー13の距離、ミラー13からレンズ14の距離の関係を調整することで、ミラー13とレンズ14の距離が大きくなった分以上に、ファイバ端12とミラー13の距離を小さくなり、ファイバ端12からレンズ14までの距離を短くすることができる。これにより、ファイバ端12の共役位置を、装置内部の温度が上昇する前よりも遠くへ移動できる。このため、レンズ16からラインセンサ18の距離が遠くなった分を補正することができる。結果として、装置内部において温度変化が生じた場合、分光器の光軸方向における受光素子に対する干渉光の結像位置のずれ(ピントずれ)を低減することが可能となる。
For example, consider the case where the
ここで、基台21および基台22の熱膨張率が異なるため、基台21における2つのピン23が引掛っている部分の間の距離と、基台22における2つのピン23が引掛っている部分の間の距離は、基台21および基台22の熱膨張率の差分と温度上昇量と2つのピン23の間の距離の3つの値を乗じた長さ分だけ、ずれる方向に変化しようとする。しかし、ピン23によって互いに固定されているため、ピン23を介して力を加えあうことで、基台21および基台22が歪む。図4は、基台21および基台22が歪んだ状態を示している。相対的に熱膨張率の大きい基台21が、基台22よりもより大きく膨張しようとして、ピン23を介して基台22に対して力P1を加える。その反力として、基台21はP2を受ける。そして、基台21および基台22の、2つのピン23の間において内部応力が発生し、基台21および基台22が歪む。具体的には、相対的に熱膨張率の大きい基台21側が凸になるように反りが生じる。結果として、ファイバ端12が、装置内の温度が上昇する前の光軸に対して、光軸垂直方向にδ1ずれる。すなわち、基台21と基台22の歪みに連動して、ファイバ端12、ミラー13、レンズ14、回折格子15、レンズ16、ラインセンサ17の相対位置関係も歪む。図5は、基台21および基台22が歪んだ際の、ファイバ端12、ミラー13、レンズ14、回折格子15、レンズ16、ラインセンサ18を有するカメラ17の配置の、装置内の温度が上昇する前に対する変化を示している。ファイバ端12が、装置内の温度が上昇する前の光軸L11に対して、光軸垂直方向にδ1ずれた状態となる。ファイバ端12から出射した干渉光の中心軸L12は、レンズ14にて屈折する。結果として、ファイバ端12の共役位置は、ラインセンサ18上で、光軸垂直方向にδ2ずれが生じる。δ2は、δ1に光学倍率を乗じた値である。
Here, since the
このように、従来の分光器では、装置内部において温度が上昇した場合には、分光器の光軸に対して交差する方向(特に、高さ方向)における受光素子に対する干渉光の結像位置のずれが生じる。装置内の温度が低下した場合には、相対的に熱膨張率の大きい基台21側が凹になるように反りが生じ、同様に、分光器の光軸に対して交差する方向(特に、高さ方向)における受光素子に対する干渉光の結像位置のずれが生じる。このため、干渉光を受光素子で効率的に受光することが難しく、撮影画像の信号対雑音比や分解能が低下する。
As described above, in the conventional spectroscope, when the temperature inside the device rises, the image position of the interference light on the light receiving element in the direction crossing the optical axis of the spectroscope (especially the height direction) changes. deviation occurs. When the temperature inside the device drops, the side of the
(本実施形態に係る分光器の構成)
本実施形態の分光器の構成について、分光器の断面図である図6(a)および側面図である図6(b)を用いて説明する。ファイバ117-4の先端(射出端)、レンズ151およびミラー152は、鏡筒301に固定されている。固定のために、ねじ、ばね、接着剤などを用いることが可能である。回折格子153、レンズ154およびカメラ155は、鏡筒302に固定されている。固定のために、ねじ、ばね、接着剤などを用いることが可能である。鏡筒302と鏡筒301は、ピン303により互いに固定される。図3において、ピン303は、2本で示されているが、本数は問わない。また、ピンの代わりに、ねじや接着剤により固定されていても良い。鏡筒302は、ピン304により、ベース部203の基台305に固定されている。図3において、ピン304は、4本で示されているが、本数は問わない。また、ピンの代わりにねじや接着剤により固定されていても良い。ファイバ117-4の先端から出射した干渉光を、ラインセンサ156に導くために、ファイバ117-4の先端、レンズ151、ミラー152、回折格子153、レンズ154およびカメラ155は、意図した相対位置に調整された状態で鏡筒301および鏡筒302に固定されている。鏡筒301が、ファイバ117-4の先端、レンズ151、ミラー152の位置を、意図した相対位置に決めるための位置決め部を有していても良い。また、鏡筒302が、回折格子153、レンズ154、カメラ155の位置を、意図した相対位置に決めるための位置決め部を有していても良い。また、図6においては、ミラー152を用いて光軸を曲げる構成としているが、ミラー152を設けることなく、ファイバ117-4の端部からレンズ151を結ぶ光軸の先に、回折格子153、レンズ154、カメラ155を配置する構成とすることも可能である。ここで、鏡筒301は、光ファイバの一例であるファイバ117-4の先端(射出端)が設けられ、第1のレンズの一例であるレンズ151を含む光路を囲う第1の鏡筒の一例である。なお、光ファイバの射出端は、光軸等の位置関係を調整するために、第1の鏡筒に対して移動可能に構成されていても良い。また、反射手段の一例であるミラー152は、第1の鏡筒の両端のうち、光ファイバの射出端が設けられた端とは異なる端に配置されることが好ましい。また、鏡筒302は、受光素子が設けられ、第2のレンズの一例であるレンズ154を含む光路を囲う第2の鏡筒の一例である。なお、受光素子は、光軸等の位置関係を調整するために、第2の鏡筒に対して移動可能に構成されていても良い。また、透過型の回折格子は、第2の鏡筒の両端のうち、受光素子が設けられた端とは異なる端に配置されることが好ましい。このとき、第1の鏡筒及び第2の鏡筒は、反射手段及び透過型の回折格子を介して互いに並ぶように配置される。このとき、第1のレンズを含む光路と第2のレンズを含む光路とにより成す角度は、0度以上で且つ90度未満であれば良い。また、ピン303は、第1の鏡筒と第2の鏡筒とを固定するための固定部材の一例である。なお、上述したような反射手段は設けられずに、第1の鏡筒および第2の鏡筒が透過型の回折格子を介して互いに対向するように配置されても良い。このとき、第1のレンズを含む光路と第2のレンズを含む光路とにより成す角度は、90度以上で且つ180度以下であれば良い。また、上述したような反射手段は設けられずに、第1の鏡筒及び第2の鏡筒が反射型の回折格子を介して互いに並ぶように配置されても良い。このとき、第1のレンズを含む光路と第2のレンズを含む光路とにより成す角度は、0度以上で且つ90度未満であれば良い。
(Configuration of spectrometer according to this embodiment)
The configuration of the spectroscope of this embodiment will be described with reference to FIG. 6(a) which is a sectional view of the spectroscope and FIG. 6(b) which is a side view of the spectroscope. The tip (outgoing end) of the fiber 117-4, the
ここで、鏡筒301および鏡筒302、の熱膨張率が同等となるように材質を選択する。理想的には、熱膨張率を等しくするために、同一素材とする。また、好ましくは、熱膨張率鏡筒301と鏡筒302における熱膨張率の差分を3×10-6[1/℃]以下とする。図7は、代表的な素材が一般的に使用される環境下(0℃~100℃想定)での熱膨張率の表である。例えば、主要元素ごとにグループ分けした各グループ(Group1,2,3,4)から1つのグループを選択し、その中から2つの素材を選択し組み合わせることが可能である。具体的には、Group1を選択することで、鏡筒301をフェライト系ステンレス鋼SUS430とし、鏡筒302を一般構造用圧延鋼材SS400とするなどが考えられる。また、熱膨張率鏡筒301と鏡筒302における熱膨張率の差分を8×10-6[1/℃]以下とすることも可能である。例えば、Group1,2,3の中から2つの素材を選択し組み合わせることが可能である。具体的には、鏡筒301をオーステナイト系ステンレス鋼SUS303とし、鏡筒302をフェライト系ステンレス鋼SUS430とする、または、鏡筒301を銅合金C3601とし、鏡筒302をフェライト系ステンレス鋼SUS430とするなどが考えられる。また、後述する条件付で、熱膨張率鏡筒301と鏡筒302における熱膨張率の差分を15×10-6[1/℃]以下とすることも可能である。例えば、Group1,2,3,4の中から2つの素材を選択し組み合わせることが可能である。具体的には、鏡筒301をアルミニウム合金A5056とし、鏡筒302をフェライト系ステンレス鋼SUS430とするなどが考えられる。鏡筒301および鏡筒302の熱膨張率が同等である場合に、装置内部において温度が上昇した際の、ファイバ117-4の先端、レンズ151、ミラー152、回折格子153、レンズ154およびカメラ155の位置変化は次のとおりである。鏡筒301および鏡筒302は、熱膨張率が等しいため、同じ倍率で膨張する。つまり、鏡筒301における2つのピン303の掛り部の間の距離と、鏡筒302における2つのピン303の掛り部の間の距離は、常に等しく保たれる。このため、2つのピン303の間において、鏡筒301および鏡筒302に内部応力が発生することはなく、鏡筒301および鏡筒302が歪みを生じることを回避することができる。つまり、鏡筒301および鏡筒302は、装置内部において温度が上昇する前に対して、相似の関係で膨張することとなる。このため、干渉光の光軸も、装置内の温度が上昇する前に対して、相似の関係で膨張する。結果として、干渉光の出射端であるファイバ117-4の端部の共役位置の、受光素子であるラインセンサに対する光軸垂直方向の相対位置が維持される。すなわち、分光器の光軸に対して交差する方向(特に、高さ方向)における受光素子に対する干渉光の結像位置のずれを低減することができる。ここでは、装置内部において温度が上昇した場合を使って説明したが、装置内部において温度が低下した場合にも、同様に、干渉光の出射端であるファイバ117-4の端部の共役位置の、受光素子であるラインセンサ18に対する光軸垂直方向の位置関係を維持することができる。なお、熱膨張率の差分の条件を満たすために、図7に挙げた金属材料を用いて説明したが、プラスチックやセラミックなど別の素材を用いることも可能である。
Here, materials are selected so that the coefficients of thermal expansion of the lens barrels 301 and 302 are the same. Ideally, they are made of the same material so as to have the same coefficient of thermal expansion. Also, preferably, the difference in the coefficient of thermal expansion between the lens barrels 301 and 302 is 3×10 −6 [1/° C.] or less. FIG. 7 is a table of coefficients of thermal expansion under environments where representative materials are generally used (assumed to be 0° C. to 100° C.). For example, it is possible to select one group from each group (
一方で、鏡筒301および鏡筒302が、装置内の温度変化前後で、膨張や収縮した分だけ、結像位置は、ラインセンサ18に対して光軸方向にずれる。このずれを小さくするために、鏡筒301および鏡筒302の材質としては、熱膨張率が小さい材質とすることが好ましい。この観点から、図7のGroup1(オーステナイト系ステンレス鋼を除く鉄鋼)から素材を選択することが好ましい。
On the other hand, the imaging position shifts in the optical axis direction with respect to the
また、ここでは、ファイバ117-4の先端、レンズ151、ミラー152、回折格子153、レンズ154、カメラ155を保持する部材を、鏡筒301および鏡筒302の2つの部材で構成したが、これに限らず、1つの部材で全てを保持しても良い。すなわち、本実施形態に係る鏡筒は、少なくとも1つの鏡筒であれば何でも良い。また、本実施形態に係る鏡筒は、筒状の構造体(部材)であれば何でも良い。このとき、これらの光学部材は、鏡筒に対して互いの位置関係が保持されるように鏡筒に配置されることが好ましい。また、これらの光学部材は、鏡筒に固定されることが好ましい。また、鏡筒301および鏡筒302のそれぞれを、熱膨張率が同等の材質からなる複数部材に分割することも可能である。なお、複数の鏡筒で構成される方が、1つの鏡筒で構成されるよりも、各光学部材の配置の調整がし易いため、好ましい。また、本実施形態に係る鏡筒は、第1のレンズの一例であるレンズ151を含む光路及び第2のレンズの一例であるレンズ154を含む光路を囲う部材であれば何でも良い。また、本実施形態に係る鏡筒は、光ファイバの射出端から受光素子までの光路を囲う少なくとも1つの部材であれば何でも良い。各光学部材が配置される部材として、従来のような板状の部材よりも、本実施形態に係る鏡筒の方が、所定の方向に対する変形が他の方向に対する変形よりも大きくなることによって生じる歪み(各光学部材の配置関係のずれ)を低減することができる。また、本実施形態に係る鏡筒は、光ファイバの射出端と第1のレンズと回折格子と第2のレンズと受光素子とが配置される部材であれば何でも良い。また、本実施形態に係る鏡筒は、光ファイバの射出端と回折格子と受光素子とが配置される部材であれば何でも良い。なお、各光学部材と鏡筒との配置は、互いに接するだけでなく、鏡筒に対して各光学部材を配置し易くするために互いの間に他の部材が配置されていても良い。このとき、他の部材と鏡筒との熱膨張率の差が閾値以下であることが好ましい。また、本実施形態に係る第1の鏡筒および第2の鏡筒は、上述したように、互いの熱膨張率の差が閾値以下であることが好ましい。また、本実施形態に係る鏡筒自体についても、熱膨張率の差が閾値以下である部材で構成されることが好ましい。ここで、これらの閾値としては、例えば、15×10-6[1/℃]であり、より好ましくは8×10-6[1/℃]であり、更に好ましくは3×10-6[1/℃]である。
Also, here, the member holding the tip of the fiber 117-4, the
また、分光器が取り付けられるベース部203の基台305も、装置内の温度が変化した際には、膨張や収縮をする。このため、基台305の材質も、鏡筒301および鏡筒302と熱膨張率の同等である材質とすることが好ましい。また、ピン304を、弾性を有する固定部材とすることで、鏡筒301および鏡筒302と基台305の熱膨張率の違いによるピン304間の、鏡筒301および鏡筒302の膨張や収縮の大きさの差分を、ピン304の内部で吸収することで鏡筒301および鏡筒302に発生する内部応力を低減する構成としても良い。
The
次に、鏡筒301および鏡筒302を、熱膨張率の異なる材質とした場合の、装置内の温度変化時のファイバ117-4の先端、レンズ151、ミラー152、回折格子153、レンズ154、カメラ155の位置変化について説明する。例えば、鏡筒301の熱膨張率が、鏡筒302の熱膨張率に対して相対的に大きい場合に、装置内の温度が上昇した場合のファイバ117-4の先端、レンズ151、ミラー152、回折格子153、レンズ154およびカメラ155の位置変化は次のとおりである。鏡筒301および鏡筒302は、それぞれの熱膨張率と温度上昇量を乗じた値の倍率で大きくなる。ここで、鏡筒301および鏡筒302の熱膨張率が異なるため、鏡筒301における2つのピン303の掛り部の間の距離と、鏡筒302における2つのピン303の掛り部の間の距離は、鏡筒301および鏡筒302の熱膨張率の差分と温度上昇量と2つのピン303の間の距離の3つの値を乗じた長さ分だけ、ずれる方向に変化しようとする。しかし、ピン303によって互いに固定されているため、ピン303を介して力を加えあう。相対的に熱膨張率の大きい鏡筒301が、鏡筒302よりもより大きく膨張しようとして、ピン303を介して鏡筒302に対して力P3を加える。その反力として、鏡筒301はP4を受ける。そして、鏡筒301および鏡筒302の、2つのピン303の間において内部応力が発生し、鏡筒301および鏡筒302が歪む。具体的には、図8に示すように、相対的に熱膨張率の大きい鏡筒301側が凸になるように反りが生じる。結果として、ファイバ117-4の先端、レンズ151、ミラー152、回折格子153、レンズ154およびカメラ155の位置が、装置内の温度変化前の光軸L21に対して光軸垂直方向へずれる。このため、ファイバ117-4の端部から出射した干渉光の中心軸L22は、レンズ151、ミラー152、回折格子153、レンズ154において、意図しない方向に屈折し、結果としてファイバ117-4の端部の共役位置が、ラインセンサ156に対して、光軸垂直方向にずれる。このように、図6に示す分光器の形状においても、鏡筒301および鏡筒302を、熱膨張率の異なる材質とした場合、装置内部において温度が上昇した場合には、分光器の光軸に対して交差する方向(特に、高さ方向)における受光素子に対する干渉光の結像位置のずれが生じる。装置内部において温度が低下した場合には、相対的に熱膨張率の大きい鏡筒301側が凹になるように反りが生じ、同様に、分光器の光軸に対して交差する方向(特に、高さ方向)における受光素子に対する干渉光の結像位置のずれが生じる。
Next, when the lens barrels 301 and 302 are made of materials with different thermal expansion coefficients, the tip of the fiber 117-4, the
図9は、ラインセンサ156上に、干渉光L31が線状に結像している様子、そしてラインセンサの画素位置(干渉光の周波数と相関)と信号強度を示した図である。図6(b)に示すように、ファイバ端、レンズ、ミラー、回折格子、カメラの相対位置を決める部材(図6では鏡筒301と鏡筒302)が、ラインセンサの画素の並びと同一方向(回折格子の周波数分解する方向と同一方向)に分割されている場合、図9(a)の装置内部の温度変化後の図のように、ラインセンサ端部において一部の干渉光L31を受光できなくなる。すなわち、一部の周波数成分の信号が欠落する。このため、撮影された断層画像の分解能が低下する。また、図3(b)に示すように、ファイバ端、レンズ、ミラー、回折格子、カメラの相対位置を決める部材(図3では基台21と基台22)が、ラインセンサの画素の並びと直角方向(回折格子の周波数分解する方向と直角方向)に分割されている場合、図9(b)のように、ラインセンサ全域において、干渉光L31の一部がラインセンサから外れる。すなわち、全周波数帯における信号強度が低下する。このため、撮影された断層画像の信号対雑音比が低下する。
FIG. 9 is a diagram showing how the interfering light L31 is linearly imaged on the
一般にラインセンサの高さHは幅Wに対して著しく小さい。例えば、H:20um、W:20mm(20,000um)のラインセンサを使った場合を考える。装置内の温度変化の影響で、干渉光の結像位置が、ラインセンサ面水平方向に10umずれたとする。ファイバ端、レンズ、ミラー、回折格子、カメラの相対位置を決める部材が、ラインセンサの画素の並びと同一方向に分割されている場合(図9(b)の場合)、干渉光L31の半分はラインセンサ(18または156)の外に外れてしまうため、信号強度は半減してしまう。一方で、ファイバ端、レンズ、ミラー、回折格子、カメラの相対位置を決める部材が、ラインセンサの画素の並びと直角方向に分割されている場合(図9(a)の場合)、ラインセンサの端部において一部の干渉光L31がラインセンサ(18または156)から外れるだけで、損失光量は図9(b)の場合に比べ小さい。このため、図9(b)に図示する方向に対するずれに弱い。この観点から、ファイバ端、レンズ、ミラー、回折格子、カメラの相対位置を決める部材の熱膨張率の差分を15×10-6[1/℃]以下まで許容する場合には、ファイバ端、レンズ、ミラー、回折格子、カメラの相対位置を決める部材を、ラインセンサの画素の並びと同一方向に分割することを条件とする。すなわち、第1の鏡筒の一例である鏡筒301と第2の鏡筒の一例である鏡筒302とが並ぶ方向は、受光素子に含まれる複数の画素が並ぶ方向と略平行であることが好ましい。また、第1のレンズの一例であるレンズ151を含む光路の光軸(図6(a)のレンズ151を通る点線)は、第2のレンズの一例であるレンズ154を含む光路の光軸(図6(a)のレンズ154を通る点線)と複数の画素が並ぶ方向(図6(b)の点線)とから成る平面上に位置することが好ましい。また、鏡筒301および鏡筒302を更に分割する場合には、レンズ151を含む光路の光軸と複数の画素が並ぶ方向とからなる平面方向と略平行な方向にこれらを分割することが好ましい。
Generally, the height H of the line sensor is significantly smaller than the width W of the line sensor. For example, consider the case of using a line sensor with H: 20 μm and W: 20 mm (20,000 μm). Assume that the image forming position of the interference light is shifted by 10 μm in the horizontal direction of the line sensor surface due to the influence of the temperature change in the apparatus. When the fiber end, lens, mirror, diffraction grating, and members that determine the relative position of the camera are divided in the same direction as the arrangement of the pixels of the line sensor (in the case of FIG. 9B), half of the interference light L31 is Since it is outside the line sensor (18 or 156), the signal strength is halved. On the other hand, when the fiber end, the lens, the mirror, the diffraction grating, and the members that determine the relative position of the camera are divided in the direction perpendicular to the arrangement of pixels of the line sensor (in the case of FIG. 9A), the line sensor Only a part of the interfering light L31 at the end part deviates from the line sensor (18 or 156), and the amount of lost light is smaller than in the case of FIG. 9(b). Therefore, it is vulnerable to displacement in the direction shown in FIG. 9(b). From this point of view, if the difference in the coefficient of thermal expansion of the member that determines the relative position of the fiber end, lens, mirror, diffraction grating, and camera is allowed to be 15 × 10 -6 [1/°C] or less, the fiber end, lens , the mirror, the diffraction grating, and the members for determining the relative positions of the camera are divided in the same direction as the pixels of the line sensor are arranged. That is, the direction in which the
[第二実施形態]
鏡筒301および鏡筒302に対して、ファイバ117-4の先端(射出端)、レンズ151、ミラー152、回折格子153、レンズ154、カメラ155の相対位置を決めている部材以外の、別の部材が取り付けられていても良い。
[Second embodiment]
Other than the members that determine the relative positions of the tip (exit end) of the fiber 117-4, the
まず、図10は、上記別の部材の例としての、カバー308を取り付けた場合の図である。カバー308は、光路内に埃や意図しない光が入らないようにする。例えば、図6の構成の場合、鏡筒301および鏡筒302を側面に穴のない筒形状としても、ミラー152から回折格子153の間において、光路がむき出しになってしまう。このように光路がむき出しになった空間において、埃が入り干渉光を遮ってしまったり、装置内の気流の影響を受け分光器内の空気が揺らぎ干渉光の結像位置が揺らいでしまったりすることを防ぐ目的でカバーが取り付けられる。すなわち、本実施形態に係る光干渉断層撮影装置は、第1の鏡筒の一例である鏡筒301の両端の一方に設けられた反射手段の一例であるミラー152と、第2の鏡筒の一例である鏡筒302の両端の一方に設けられた回折格子153とを囲うカバー部を更に有することが好ましい。なお、鏡筒301の両端の他方には、光ファイバ117-4の射出端が設けられている。また、鏡筒302の両端の他方には、カメラ155が設けられている。また、カバー部は、鏡筒によって囲われていない領域を囲うものであれば何でも良い。例えば、1つの鏡筒であっても、何かしらの理由により(例えば、光学部材の配置を目的として)囲われていない領域が存在すれば、その領域にカバー部を設けるように構成されれば良い。また、カバー部は、鏡筒よりも強度が弱い部材であることが好ましい。これにより、カバー部による鏡筒の変形に対する影響を低減することができる。すなわち、所定の方向に対する変形が他の方向に対する変形よりも大きくなることによって生じる鏡筒の歪み(各光学部材の配置関係のずれ)を低減することができる。
First, FIG. 10 is a diagram showing a case where a
また、図11は、分光器を、ベース部203内で支持する支持部材309を取り付けた場合の図である。支持部材309は、不図示の固定部材によって、鏡筒302に固定されている。分光器は、支持部材309を介して、ピン304により、ベース部203の基台305に固定される。このようにすることにより、分光器を基台305へ取り付けやすくすることが出来る。図6の構成では、分光器を基台305に取り付ける際に、ピン304を分光器の下側(分光器に対して基台305側)からしか取り付けることが出来ないが、図11の構成では、ピン304を分光器の上側(基台305に対して分光器側)からも取り付けることが出来るようになる。
Also, FIG. 11 is a diagram showing a case where a
ここで、上述した別の部材の影響で、装置内の温度が変化した際に、鏡筒301および鏡筒302が歪んでしまうと、結果として、ラインセンサ156の受光面水平方向に対する、干渉光の結像位置がずれる。このため、上述した別の部材は、鏡筒と熱膨張係数が同等の材質とする。もしくは、熱膨張率は異なるが、鏡筒に比較して十分強度の弱い材質または形状とすることで、鏡筒301および鏡筒302の膨張や収縮に追従して変形するようにする。また、支持部材309は、さらに、ベース部203の基台305の熱変形の影響も受ける。このため、支持部材309の材質の熱膨張率を、鏡筒301および鏡筒302およびベース部203の基台305と同等とする、もしくは、ベース部203の基台305の熱変形を支持部材309内で吸収し、鏡筒301および鏡筒302に伝達しないようにするために、鏡筒に比較して十分強度の弱い材質または形状とする。例えば、鏡筒301および鏡筒302を、一般構造用圧延鋼材SS400とし、基台305をアルミニウム合金A5052とする場合を考える。この場合、相対的に熱膨張率の大きい基台305の、鏡筒301および鏡筒302に対して相対的に大きい変形量を、支持部材309の中で吸収することを考える。そのために、支持部材309を鏡筒301および鏡筒302に対して相対的に厚みが薄くなるように、鋼板であるSPCCとすることなどが考えられる。すなわち、本実施形態に係る支持部材は、鏡筒とベース部との間に設けられ、鏡筒及びベース部よりも強度が弱いことが好ましい。これにより、支持部材による鏡筒の変形に対する影響を低減することができる。すなわち、所定の方向に対する変形が他の方向に対する変形よりも大きくなることによって生じる鏡筒の歪み(各光学部材の配置関係のずれ)を低減することができる。なお、上述した、鏡筒301および鏡筒302に比較して十分強度の弱い材質または形状とは、想定する装置内部温度の最低温度もしくは最高温度に変化した際の、ラインセンサ156の受光面に水平な方向に対する、干渉光の結像位置ずれ量δが、許容範囲Δ以内に収まる状態とする。
Here, if the lens barrels 301 and 302 are distorted when the temperature inside the apparatus changes due to the influence of the other members described above, as a result, interference light with respect to the horizontal direction of the light receiving surface of the
以上の方法により、ファイバ117-4の先端、レンズ151、ミラー152、回折格子153、レンズ154、カメラ155、ピン303、ピン304以外の、別の部材が取り付けられた場合に、装置内において温度変化が生じた場合であっても、干渉光のラインセンサ上での受光面に水平な方向への位置合わせ精度を維持することができる。
By the above method, when another member other than the tip of the fiber 117-4, the
Claims (15)
前記光ファイバの射出端からの光を、回折格子に導光する第1のレンズと、
前記回折格子からの光を、複数の画素を含む受光素子に導光する第2のレンズと、
前記ファイバの射出端と前記第1のレンズを含む光路とが設けられた第1の鏡筒、及び、前記回折格子と前記第2のレンズを含む光路と前記受光素子とが設けられた第2の鏡筒と、を有し、
前記第2の鏡筒はベース部に結合され、前記第1の鏡筒は前記第2の鏡筒に結合され、
前記第1の鏡筒と前記第2の鏡筒とが並ぶ方向は、前記複数の画素が並ぶ方向と略平行であることを特徴とする光干渉断層撮影装置。 an optical fiber for guiding combined light obtained by combining the return light from the object to be inspected irradiated with the measurement light and the reference light corresponding to the measurement light;
a first lens that guides the light from the exit end of the optical fiber to a diffraction grating;
a second lens that guides the light from the diffraction grating to a light receiving element that includes a plurality of pixels;
A first barrel provided with an optical path including the exit end of the fiber and the first lens, and a second barrel provided with an optical path including the diffraction grating and the second lens and the light receiving element. and a lens barrel of
the second lens barrel is coupled to the base, the first lens barrel is coupled to the second lens barrel , and
An optical coherence tomography apparatus , wherein a direction in which the first lens barrel and the second lens barrel are arranged is substantially parallel to a direction in which the plurality of pixels are arranged.
前記回折格子は、透過型の回折格子であり、
前記反射手段は、前記第1の鏡筒の両端のうち、前記光ファイバの射出端が設けられた端とは異なる端に設けられ、
前記透過型の回折格子は、前記第2の鏡筒の両端のうち、前記受光素子が設けられた端とは異なる端に設けられ、
前記第1の鏡筒及び前記第2の鏡筒は、前記反射手段及び前記透過型の回折格子を介して互いに並ぶように設けられることを特徴とする請求項1に記載の光干渉断層撮影装置。 The first lens barrel is further provided with reflecting means for reflecting light from the exit end of the optical fiber,
The diffraction grating is a transmission type diffraction grating,
the reflecting means is provided at an end different from the end at which the exit end of the optical fiber is provided, out of both ends of the first lens barrel;
the transmissive diffraction grating is provided at an end different from the end where the light receiving element is provided, among both ends of the second lens barrel;
2. The optical coherence tomography apparatus according to claim 1 , wherein said first lens barrel and said second lens barrel are provided so as to be aligned with each other via said reflection means and said transmissive diffraction grating. .
前記第1の鏡筒及び前記第2の鏡筒は、前記反射型の回折格子を介して互いに並ぶように設けられることを特徴とする請求項1に記載の光干渉断層撮影装置。 The diffraction grating is a reflective diffraction grating,
2. The optical coherence tomography apparatus according to claim 1 , wherein said first lens barrel and said second lens barrel are provided so as to be aligned with each other via said reflection type diffraction grating.
前記カバー部は、前記第1及び第2の鏡筒よりも強度が弱いことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の光干渉断層撮影装置。 further comprising a cover portion surrounding an area not surrounded by the first and second lens barrels;
9. The optical coherence tomography apparatus according to any one of claims 1 to 8 , wherein the cover section has a lower strength than the first and second lens barrels.
前記干渉光学系を含む光学ヘッドと、
前記第1と第2の鏡筒を含む前記ベース部と、
前記ベース部に対して前記光学ヘッドを移動可能なステージ部と、
を更に有することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の光干渉断層撮影装置。 an interference optical system including a light source, a dividing means for dividing the light from the light source into the measurement light and the reference light, and a change means for changing an optical path length difference between the measurement light and the reference light;
an optical head including the interference optical system;
the base portion including the first and second barrels;
a stage portion capable of moving the optical head with respect to the base portion;
The optical coherence tomography apparatus according to any one of claims 1 to 10 , further comprising:
前記光ファイバの射出端と前記回折格子と前記受光素子とは、前記第1と第2の鏡筒に固定されることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の光干渉断層撮影装置。 The first and second lens barrels are cylindrical structures,
14. The optical interference according to any one of claims 1 to 13 , wherein the exit end of the optical fiber, the diffraction grating, and the light receiving element are fixed to the first and second lens barrels. Tomography device.
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