JP7228927B2 - 人工呼吸器用マスク - Google Patents

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特許法第30条第2項適用 (1)令和2年10月14日にウェブ開催されたジャパン・ヘルスケアビジネスコンテスト2021(https://www.youtube.com/watch?v=YY9cCSIiFXo&feature=youtu.be)にて公開 (2)令和2年10月27日に株式会社 日経BPが、ウェブサイト(https://project.nikkeibp.co.jp/behealth/atcl/feature/00004/102600224/?P=3)にて公開
本発明は人工呼吸器用マスクに関する。特に、本発明はCPAP療法(経鼻的持続陽圧呼吸療法)に用いられる人工呼吸器用マスクに関する。
呼吸不全患者の呼吸管理の手段として、気管内挿管(IPPV)、持続陽圧呼吸療法(CPAP)などが知られている。ここで、気管内挿管(IPPV)は、喉に管を入れる必要があり、とても侵襲性の高い手法である(図1 参照)。他方、持続陽圧呼吸療法(CPAP)は、マスク部材を用い陽圧酸素を送入するため、侵襲性が低い。そのため、気管内挿管(IPPV)に代えて、呼吸不全患者の呼吸管理の手段に持続陽圧呼吸療法(CPAP)を用いることもある。(特許文献1 参照)。
ここで、従来の持続陽圧呼吸療法(CPAP)では、マスクの隙間から呼気(及び、呼気に含まれるエアロゾル)が漏れでる。近年、Covid-19の影響により、感染拡大抑制のため、患者の呼気の漏れを少なくすることが求められている。
そして、患者の呼気(エアロゾル化した飛沫)の漏れを少なくすることが求められた結果、持続陽圧呼吸療法(CPAP)の利用が忌避され、気管内挿管(IPPV)による呼吸不全患者の呼吸管理を要請されていた。
特開2020-14943号公報
前掲のとおり、患者への侵襲性を考慮すると、持続陽圧呼吸療法(CPAP)による呼吸管理が可能な症例では、持続陽圧呼吸療法(CPAP)を用いることが望ましい。
上記事情に鑑みなされた本発明は、呼気(エアロゾル化した飛沫)の漏れを防ぐ人工呼吸器用マスクを提供することを課題とする。
上記課題を解決する本発明は、マスク部材と、患者の少なくとも頭部を覆う頭巾部材と、を備え、前記頭巾部材と前記マスク部材とが気密に接続されていることを特徴とする、人工呼吸器用マスクである。
頭巾部とマスク部材とが気密に接続されていることで、呼気(エアロゾル化した飛沫)の漏れを防ぐことができる。
また、本発明の好ましい実施の形態では、前記マスク部材は、前記患者の顔面を視認可能とするフェイスシールド部を兼ねている。
前述の形態とすることで、施術者は、患者の状態を目視可能となる。
また、本発明の好ましい実施の形態では、前記頭巾部材が、前記患者の少なくとも頭部及び頸部を覆うものであり、前記頭巾部材は、前記頭巾部材の外面に、前記マスク部材の外周縁と患者の顔面とを略密着させた状態で保持するためのアジャスター部を有する。
上記形態とすることで、より確実に、呼気(エアロゾル化した飛沫)の漏れを防ぐことができる。
また、本発明の好ましい実施の形態では、前記頭巾部材は、頸部ファスナーを有し、該頸部ファスナーは、頭巾頸部に、一端が頭巾部材の縁に位置するよう配置されていることを特徴とする。
上記形態とすることで、より確実に、呼気(エアロゾル化した飛沫)の漏れを防ぐことができる。
また、本発明の好ましい実施の形態では、前記頭巾部材は、頭部ファスナーを有する。
上記形態とすることで、人工呼吸器用マスク全体を、より患者の頭部に略密着した設計とすることができる。
また、本発明の好ましい実施の形態では、前記頭巾部材が排気ポートを備える。
上記形態とすることで、より確実に呼気(エアロゾル化した飛沫)の漏れを防ぐことができる。
また、本発明の好ましい実施の形態では、前記頭巾部材が排気ポートを備える。
前記頭巾部材が、前記患者の少なくとも頭部及び頸部を覆うものであり、前記頭巾部材が前記排気ポートを二つ以上備え、前記排気ポートが、前記頭巾部材における、頭巾頸部前方両側面に設けられている。
上記形態とすることで、排気ポートを、排気回路を介し吸引装置に接続した場合であっても、施術者の作業に干渉しにくい。
また、本発明は、前述の前記マスク部材の口部連結部に連結し、呼吸回路を介し人工呼吸器用マスク内へ陽圧酸素を送入するCPAP装置と、前記排気ポートに連結し、排気回路を介し患者の呼気を吸引する吸引装置Aと、を備える、CPAP療法用システムでもある。
本発明は、人工呼吸器用マスクと、呼吸回路を介し前記人工呼吸器用マスク内へ陽圧酸素を送入するCPAP装置と、排気回路を介し患者の呼気を吸引する吸引装置と、を備えるCPAP療法用システムであって、
前記人工呼吸用マスクは、マスク部材と、患者の少なくとも頭部及び頸部を覆う頭巾部材と、を備え、
前記頭巾部材と前記マスク部材とが気密に接続されており、
マスク部材の外周縁は、着用したときに患者の顔面と略密着するよう形成されており、
前記頭巾部材は、患者の頭部及び頸部と略密着するように構成され、
前記マスク部材には、前記呼吸回路を接続するための口部連結部が設けられており(ただし、前記マスク部材に前記排気回路を接続するための排気ポートは設けられていない。)、
前記頭巾部材には、前記排気回路を接続するための排気ポートが設けられており(ただし、前記頭巾部材に前記呼吸回路を接続するための口部連結部は設けられていない。)、
使用時において、前記マスク部材の内側では前記呼吸回路からの給気によって陽圧が形成され、前記頭巾部材の内側では前記排気回路による排気によって陰圧が形成されるように構成されていることを特徴とする、CPAP療法用システムにも関する。
また、本発明は、上述のCPAP療法用システムに用いるための人工呼吸器用マスクであって、
マスク部材と、患者の少なくとも頭部及び頸部を覆う頭巾部材と、を備え、
前記頭巾部材と前記マスク部材とが気密に接続されており、
マスク部材の外周縁は、着用したときに患者の顔面と略密着するよう形成されており、
前記頭巾部材は、患者の頭部及び頸部と略密着するように構成され、
前記マスク部材には、前記呼吸回路を接続するための口部連結部が設けられており(ただし、前記マスク部材に前記排気回路を接続するための排気ポートは設けられていない。)、
前記頭巾部材には、前記排気回路と接続するための排気ポートが設けられており(ただし、前記頭巾部材に前記呼吸回路を接続するための口部連結部は設けられていない。)、
使用時において、前記マスク部材の内側では前記呼吸回路からの給気によって陽圧が形成され、前記頭巾部材の内側では前記排気回路による排気によって陰圧が形成されるように構成されていることを特徴とする、人工呼吸器用マスクにも関する。
本発明の好ましい形態では、前記マスク部材は、前記患者の顔面を視認可能とするフェイスシールド部を兼ねている。
本発明の好ましい形態では、前記頭巾部材は、前記頭巾部材の外面に、前記マスク部材の外周縁と患者の顔面とを略密着させた状態で保持するためのアジャスター部を有する。
本発明の好ましい形態では、前記頭巾部材は、頭部ファスナーを有する。
本発明の好ましい形態では、前記頭巾部材が前記排気ポートを二つ以上備え、前記排気ポートが、前記頭巾部材における、頭巾頸部前方両側面に設けられている。
本発明の好ましい形態では、前記頭巾部材が頸部ファスナーを備え、該頸部ファスナーは、頭巾頸部前方に、一端が頭巾部材の縁に位置するよう縦方向に延びるように配置されている。
本発明の好ましい形態では、前記排気ポートに病原微生物を捕捉可能なフィルターを備える。
本発明の好ましい形態では、前記頭巾部材が伸縮性を有する。
本発明によれば、呼気(エアロゾル化した飛沫)の漏れを防ぐことができる人工呼吸器用マスクを提供することができる。
従来技術を示す図である。 本実施例の人工呼吸器用マスク1の正面図である。 本実施例の人工呼吸器用マスク1の側面図である。 本実施例の人工呼吸器用マスク1の口部22拡大図である。 本実施例の人工呼吸器用マスク1の着用状態を示す図である。 本実施例のCPAP療法用システムの概略図である。 本実施例の人工呼吸器用マスク1における陽圧及び陰圧の形成を模式的に表した概略図である。
以下、本実施例の人工呼吸器用マスク1について説明するが、本発明の技術的範囲は実施例に限定されないことは言うまでもない。
そして、本発明の人工呼吸器用マスク1は、マスク部材2と、患者Xの少なくとも頭部を覆う頭巾部材3と、を備える。
そして、本発明では、頭巾部材3とマスク部材2とが気密に接続されている。
上記形態とすることで、呼気(エアロゾル化した飛沫)の漏れを防ぐことができる。
ここで、本明細書において、「気密に」とは、エアロゾル化した飛沫が、頭巾部材3とマスク部材2との境から漏れ出ない程度の気密性をいう。
また、本明細書において、「頭巾部材3とマスク部材2とが気密に接続されている」には、頭巾部材3とマスク部材2とが直接的に接続(接着、縫合)している態様も、頭巾部材3とマスク部材2とが中間部材(連結具等)を介し間接的に接続している態様の何れをも含む。本発明においては、頭巾部材3とマスク部材2とが直接的に接続されていることが好ましく、中でも、頭巾部材3とマスク部材2とが接着されている形態であることが好ましい。
本発明の人工呼吸器用マスク1は、急性期の呼吸不全患者Xの他、慢性の睡眠時無呼吸症患者Xなどに適用することができる。
ここで、従来、睡眠時無呼吸症患者に適用するマスクにおいて、マスク部材2のみであると患者Xの顔面に合わず、継続使用できずに脱落してしまう症例があった。
本発明によれば、頭巾部材3とマスク部材2とが気密に接続されているため、顔面への過度な圧力回避、マスク部材2のズレ防止をすることができる。そして、顔面への過度な圧力回避、マスク部材2のズレ防止をすることができるため、人工呼吸器用マスク1使用時のマスク脱落症例を減らすことができる。
以下、本実施例について、図2~図6を参照しつつ、マスク部材2の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
本実施例において、マスク部材2は、口部連結部221を有する口部22を備える(図4 参照)。
上記形態とすることで、マスク部材2の口部連結部221に、呼吸回路B1を介し人工呼吸器用マスク1内へ陽圧酸素を送入するCPAP装置を接続可能となる。
ここで、本実施例において、口部と口部連結部221とが別部材により形成され、気密に接続されている。
ただし、本発明においては、口部22と口部連結部221は一体形成されていてもよい。
また、本実施例において、マスク部材2は、患者Xの顔面を視認可能とするフェイスシールド部21を兼ねている。
上記形態とすることで、患者Xの状態を視認可能となる。
ここで、本発明のマスク部材2はフェイスシールド部21を兼ねている必要はなく、人工呼吸器用マスク1を着用したときに、患者Xの口部及び/又は鼻部に相当する位置となるよう、マスク部材2が設けられていればよい。
本実施例において、マスク部材2は、シリコン樹脂材料により、形成されている。
透明材料を用いることで、患者Xの状態をより確実に視認可能となる。
また、樹脂材料を用いることで、マスク部材2の破損等による患者Xへの危険を抑制することができる。
ここで、本実施例におけるマスク部材2は、硬質材料である。
また、マスク部材2は、エアロゾル化した飛沫が通過しない程度の気密性及び/又は呼気遮蔽能を有する材質である。
上記形態とすることで、呼気(エアロゾル化した飛沫)の漏れを防ぐことができる。
ただし、本発明においては、本発明の効果を発揮する範囲において、マスク部材2の材質に特に制限はない。
本実施例において、マスク部材2の外周縁は、着用したときに、患者Xの顔面と略密着するよう形成されている。
上記形態とすることで、より確実に、呼気(エアロゾル化した飛沫)の漏れを抑えることができる。
ここで、本実施例において、マスク部材2の外周縁には、シリコン樹脂材料製のクッション材が設けられている。
上記形態とすることで、より確実に、着用したときに患者Xの顔面と略密着するマスク部材2とすることができる。
ここで、クッション材は軟質材料により形成されていることが好ましい。
軟質材料としては、上記の他、ゴム製のクッション材、布製のクッション材を挙げることができる。
本実施例においては、クッション材は、フェイスシールド部21と別部品により構成されている。ただし、本発明において、クッション材は、マスク部材2におけるフェイスシールド部21と一体形成されている形態であってもよい。
以下、頭巾部材3の好ましい実施の形態をより詳細に説明する。
本実施例の頭巾部材3は、患者Xの頭部(以下、頭巾部材3における患者Xの頭部に相当する部分を、頭巾頭部31と表記)及び頸部(以下、頭巾部材3における患者Xの頸部に相当する部分を、頭巾頸部32と表記)を覆うものである。
上記形態とすることで、より確実に、呼気(エアロゾル化した飛沫)の漏れを抑えることができる。
ただし、本発明における頭巾部材3は、少なくとも頭巾頭部31を有するものであれば、足りる。
本実施例の頭巾部材3における頭巾頭部31及び頭巾頸部32は、クロロプレン生地製である。
クロロプレン生地製とすることで、頭巾頭部31及び頭巾頸部32の気密性を確保することができる。すなわち、頭巾頭部31及び頭巾頸部32は、気密性を有する材質であることが好ましい。また、患者の体液の漏出を防ぐ目的で、頭巾部材3は非透液性の材料で構成することが好ましい。
ただし、本発明における、頭巾頭部31及び頭巾頸部32の材質は、エアロゾル化した飛沫が通過しない程度の気密性を有する材質であれば足りる。
頭巾頭部31及び頭巾頸部32の材質として、上記の他に、例えば、可撓性材料及び/又は布材を挙げることができる。
可撓性材料としては、例えば、加硫ゴム、熱可塑性エラストマー、熱可塑性樹脂等を挙げることができる。また、熱可塑性樹脂としては、例えばPE系樹脂、PP系樹脂、PC系樹脂、ABS系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂等を挙げることができる。
頭巾部材3は伸縮性のある材質で構成されていることが好ましい。伸縮性材料で頭巾部材3を構成することによって、全身状態が不良であり、自身で装着することが困難であることが予想される患者への頭巾部材31の着脱が容易になる。
また、本実施例において、頭巾部材3は、頭巾部材3の外面に、マスク部材2の外周縁と患者Xの顔面とを略密着させた状態で保持可能とするアジャスター部311を備える。
上記形態とすることで、マスク部材2の外周縁と患者Xの顔面とを略密着させた状態で保持することができ、より確実に、呼気(エアロゾル化した飛沫)の漏れを抑えることができる。
また、本実施例において、アジャスター部311は、頭巾頭部31の両側面上側からマスク部材2に延びるよう設けられている。
上記形態とすることで、施術者呼吸管理を行う施術者の邪魔となることなく、人工呼吸器用マスク1の頭周りの内側円周を調節することができる。
加えて、上記形態とすることで、患者Xの頭により略密着するよう、頭巾部材3の設計をすることができる。そして、患者Xの頭により略密着するよう頭巾部材3を設計することで、より確実に、呼気(エアロゾル化した飛沫)の漏れを抑えることができる。
ここで、アジャスター部311の具体的形態は特に限定されず、例えば、頭巾部材3から延びるテープ部材に設けられた面ファスナーとマスク部材2から延びるテープ部材に設けられた面ファスナーを所望の位置で貼付させることにより人工呼吸器用マスク1の頭周りの内側円周を調節する形式のアジャスター部311、スライド式のアジャスター部311、一方のテープ部材に設けられた穴と他方のテープ部材に設けられた凸部とを嵌め込むことにより人工呼吸器用マスク1の頭周りの内側円周を調節する形式のアジャスター部311、であってもよい。
また、本実施例において、頭巾部材3は、その頭巾頸部32に頸部ファスナー321を備え、該頸部ファスナー321は、一端が頭巾部材3の縁に位置するよう配置されている。
上記形態とすることで、患者Xの頸部により略密着するよう、頭巾頸部32の設計をすることができる。そして、患者Xの頸部により略密着するよう、頭巾頸部32の設計をすることで、より確実に、呼気(エアロゾル化した飛沫)の漏れを抑えることができる。
ここで、頸部ファスナー321の具体的形態は特に限定されず、例えば、スライドファスナー、面ファスナーを挙げることができる。
また、本実施例において、頭巾部材3の頭巾頭部31は、頭部ファスナー312が設けられている。ここで、本実施例において、頭部ファスナー312は、頭巾頭部31の内側にその両端が位置するよう設けられている。
そして、本実施例において、頭部ファスナー312は、頭巾頭部31の側面から、他方の側面に延びるよう、配置されている。
上記形態とすることで、患者Xの頭部により略密着するよう、頭巾頭部31の設計をすることができる。
そして、患者Xの頭部により略密着するよう頭巾頭部31の設計をすることで、より確実に、呼気(エアロゾル化した飛沫)の漏れを抑えることができる。
加えて、頭部ファスナー312が設けられていることで、頭部ファスナー312を開状態とし頭巾頭部31の内部空間の拡大し、患者Xの頭上からより容易に被せることができる。
さらに、頭部ファスナー312を開状態とし頭巾頭部31の内部空間を大きくし頭上から被せることが可能な設計とすることで、装着時の時間短縮が可能となる。
そして、装着時の時間短縮可能な設計とすることで、より確実に、呼気(エアロゾル化した飛沫)の漏れを抑えることができる。
また、頭部ファスナー312が設けられていることで、患者Xの容態急変などといった緊急時に、人工呼吸器用マスク1の一時離脱をより迅速に行うことができる。
ここで、頭部ファスナー312の具体的形態は特に限定されず、例えば、スライドファスナー、面ファスナーを挙げることができる。
なお本発明において、頭部ファスナー312の配置、大きさ及び/長さも、上記の効果を発揮する範囲内において適宜設計変更することができる。
また、本実施例において、頭巾部材3は、排気ポート322を備える。
本明細書において、排気ポート322は、人工呼吸器用マスク1に溜った患者Xの呼気を外部に接続された吸引装置Aへ排出するための連結部材である。
排気ポート322を備えることで、人工呼吸器用マスク1に溜った呼気(エアロゾル化した飛沫)を吸引装置A部材に回収することができ、より確実に呼気(エアロゾル化した飛沫)の漏れを防ぐことができる。
また、排気ポート322を備える形態とすることで、呼気(エアロゾル化した飛沫)を吸引装置A部材に回収することができ、頭巾部材3内部の湿度を低減することができる。そして、頭巾部材3内部の湿度を低減することで、患者Xの不快感を抑制することができる。
排気ポート322には、ウイルスや細菌などの病原微生物を捕捉可能なフィルターを設けることが好ましい。これによって、患者の呼気に含まれる病原微生物がシステム外に漏出することを防ぐことができる。
好ましくは、前記フィルターを排気ポート322と着脱可能に設ける。このような形態とすることによって、使用済みフィルターの交換が容易となる。
フィルターとしては病原微生物を捕捉可能であればその具体的構成は限定されない。フィルターとして好ましくはHEPAフィルター(High Efficiency Particulate Air Filter)を例示できる。HEPAフィルターとは、JIS規格にて「定格風量で粒径が0.3μmの粒子に対して99.97%以上の粒子捕集率を有しており、かつ初期圧力損失が245Pa以下の性能を持つエアフィルター」と定義されるフィルターである。
そして、本実施例では、排気ポート322が、頭巾部材3における、頭巾頸部32前方両側面に、二つ設けられている。
排気ポート322が頭巾頸部32前面側に設けられていることで、仰向けとなった患者Xに対しても、容易に、排気ポート322と吸引装置Aとを接続することができる。そして、仰向けとなった患者Xに対して適用可能な設計とすることで、人工呼吸器用マスク1の装着時間短縮が可能となる。
また、排気ポート322が頭巾頸部32前方両側面に二つ設けられていることで、吸引装置Aを患者Xの左右どちら側に置いた場合であっても、患者Xを排気回路A1がまたぐことなく、排気ポート322と吸引装置Aとを接続することができる。
ここで、本発明においては、頭巾部材3が備える排気ポート322の個数は、一つ以上であればよい。
また、頭巾部材3が備える排気ポート322の個数は、好ましくは四つ以下、より好ましくは三つ以下とすることができる。
また、排気ポート322の配置にも、特に制限はない。例えば、本発明においては、頭巾頭部31に排気ポート322が設けられている形態であってもよい。
そして、排気ポート322は、排気回路A1を介し吸引装置Aに接続可能なものであれば、その具体的機構に特に制限はない。
マスク部材2には、呼吸回路B1を接続するための口部連結部221を設ける一方、排気回路A1を接続するための排気ポート322は設けないことが好ましい。
頭巾部材3には、排気回路A1を接続するための排気ポート322を設ける一方、呼吸回路B1を接続するための給気ポートは設けないことが好ましい。
また、本実施例において、人工呼吸器用マスク1と、マスク部材2の口部連結部221に連結し、呼吸回路B1を介し人工呼吸器用マスク1内へ陽圧酸素を送入するCPAP装置Bと、排気ポート322に連結し、患者Xの呼気を吸引する吸引装置Aと、を備える、CPAP療法用システムの形態とすることもできる。
ここで、CPAP療法用システムにおける好ましい実施の形態は、前述の人工呼吸器用マスク1の技術事項を準用することができる。
図7は本実施例のCPAP療法システムにおける人工呼吸用マスク1を装着した状態の断面を模式的に示したものである。図7に示すように、マスク部材2の外周縁は患者の顔面と略密着している。そのため、呼吸回路B1を介してCPAP装置より人工呼吸用マスク1に向けて給気がなされると、マスク部材2の内側の空間では陽圧が形成される。これにより、呼吸不全患者への陽圧酸素の供給が可能となる。
一方で、人工呼吸用マスク1の頭巾部材3は、患者の頭部及び頸部を覆うように構成されており、かつ、排気回路A1を介して吸引装置Aに接続された排気ポート322を備えている。すなわち、吸引装置Aによる吸引によって、頭巾部材3の内側の空間においては陰圧が形成される構造となっている。このような構造を採るため、マスク部材2の外周縁から漏出した患者の呼気が、吸引装置Aに効率的に吸引され、人工呼吸用マスク1の外部に患者の呼気が漏れ出さないという有利な効果を発揮する。
本発明は、人工呼吸器用マスク1に用いることができる。
1 人工呼吸器用マスク
2 マスク部材
21 フェイスシールド部
22 口部
221 口部連結部
3 頭巾部材
31 頭巾頭部
311 アジャスター部
312 頭部ファスナー
32 頭巾頸部
321 頸部ファスナー
322 排気ポート
A 吸引装置
A1 排気回路
B CPAP装置
B1 呼吸回路
X 患者

Claims (9)

  1. 人工呼吸器用マスクと、呼吸回路を介し前記人工呼吸器用マスク内へ陽圧酸素を送入するCPAP装置と、排気回路を介し患者の呼気を吸引する吸引装置と、を備えるCPAP療法用システムであって、
    前記人工呼吸用マスクは、マスク部材と、患者の少なくとも頭部及び頸部を覆う頭巾部材と、を備え、
    前記頭巾部材と前記マスク部材とが気密に接続されており、
    マスク部材の外周縁は、軟質材料により形成されたクッション材により構成され、着用したときに患者の顔面と略密着するよう形成されており、
    前記頭巾部材は、患者の頭部及び頸部と略密着するように構成され、
    前記マスク部材には、前記呼吸回路を接続するための口部連結部が設けられており(ただし、前記マスク部材に前記排気回路を接続するための排気ポートは設けられていない。)、
    前記頭巾部材には、前記排気回路を接続するための排気ポートが設けられており(ただし、前記頭巾部材に前記呼吸回路を接続するための給気ポートは設けられていない。)、
    使用時において、前記マスク部材の内側では前記呼吸回路からの給気によって陽圧が形成され、同時に、前記頭巾部材の内側では前記排気回路による排気によって陰圧が形成され、前記マスク部材の内側に吐き出された患者の呼気が、前記マスク部材の外周縁と患者の顔面の間から前記頭巾部材の内側に漏出し、前記排気ポートを通って前記排気回路によって排気されるように構成されていることを特徴とする、CPAP療法用システム。
  2. 請求項1に記載のCPAP療法用システムに用いるための人工呼吸器用マスクであって、
    マスク部材と、患者の少なくとも頭部及び頸部を覆う頭巾部材と、を備え、
    前記頭巾部材と前記マスク部材とが気密に接続されており、
    マスク部材の外周縁は、軟質材料により形成されたクッション材により構成され、着用したときに患者の顔面と略密着するよう形成されており、
    前記頭巾部材は、患者の頭部及び頸部と略密着するように構成され、
    前記マスク部材には、前記呼吸回路を接続するための口部連結部が設けられており(ただし、前記マスク部材に前記排気回路を接続するための排気ポートは設けられていない。)、
    前記頭巾部材には、前記排気回路と接続するための排気ポートが設けられており(ただし、前記頭巾部材に前記呼吸回路を接続するための給気ポートは設けられていない。)、
    使用時において、前記マスク部材の内側では前記呼吸回路からの給気によって陽圧が形成され、同時に、前記頭巾部材の内側では前記排気回路による排気によって陰圧が形成され、前記マスク部材の内側に吐き出された患者の呼気が、前記マスク部材の外周縁と患者の顔面の間から前記頭巾部材の内側に漏出し、前記排気ポートを通って前記排気回路によって排気されるように構成されていることを特徴とする、人工呼吸器用マスク。
  3. 前記マスク部材は、前記患者の顔面を視認可能とするフェイスシールド部を兼ねている、請求項2に記載の人工呼吸器用マスク。
  4. 前記頭巾部材は、前記頭巾部材の外面に、前記マスク部材の外周縁と患者の顔面とを略密着させた状態で保持するためのアジャスター部を有する、請求項2又は3に記載の人工呼吸器用マスク。
  5. 前記頭巾部材は、頭部ファスナーを有する、請求項2~4の何れか一項に記載の人工呼吸器用マスク。
  6. 前記頭巾部材が前記排気ポートを二つ以上備え、
    前記排気ポートが、前記頭巾部材における、頭巾頸部前方両側面に設けられている、請求項2~5の何れか一項に記載の人工呼吸器用マスク。
  7. 前記頭巾部材が頸部ファスナーを備え、該頸部ファスナーは、頭巾頸部前方に、一端が頭巾部材の縁に位置するよう縦方向に延びるように配置されている、請求項2~6の何れか一項に記載の人工呼吸器用マスク。
  8. 前記排気ポートに病原微生物を捕捉可能なフィルターを備えることを特徴とする、請求項2~7の何れか一項に記載の人工呼吸器用マスク。
  9. 前記頭巾部材が伸縮性を有することを特徴とする、請求項2~8の何れか一項に記載の人工呼吸器用マスク。
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