以下、遊技機の一例であるパチンコ遊技機の一実施形態について説明する。
本明細書において、上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)は、遊技者から見たときの各方向を示すものとする。
図1に示すように、パチンコ遊技機10は、枠体11を備える。枠体11は、機体を島設備に固定するための外枠11aと、各種の遊技部品を搭載するための搭載枠11bと、を備える。搭載枠11bには、枠窓口11cが形成されている。搭載枠11bには、後述する遊技盤YBが組み付けられる。なお、枠窓口11cには、保護するための保護ガラス(不図示)が嵌め込まれている。遊技盤YBは、保護ガラスによって覆われている。
パチンコ遊技機10は、スピーカSPを備える。スピーカSPは、所定の音声を出力する演出(以下、音声演出という)を実行可能である。所定の音声は、楽曲、及び効果音等である。パチンコ遊技機10は、装飾ランプLAを備える。装飾ランプLAは、内蔵された発光体(不図示)の点灯、点滅、及び消灯による演出(以下、発光演出という)を実行可能である。
パチンコ遊技機10は、搭載枠11bの右下部分に、遊技球を発射するときに操作される発射ハンドルHDを備える。パチンコ遊技機10は、搭載枠11bの前面側であって、枠窓口11cの下方に、前方に向かって膨らむように形成された膨出部15を備える。膨出部15の上面側には、遊技球を貯留可能な凹みである貯留部15aが形成されている。
遊技盤YBの前面には、正面視で略円形状の遊技領域YBaが画成されている。遊技盤YBは、枠窓口11cを介して、遊技領域YBaが視認可能となるように、搭載枠11bに組み付けられている。遊技領域YBaの略中央には、表示窓口YBbが形成されている。遊技盤YBにおいて、遊技領域YBaの左方には、発射ハンドルHDの操作によって発射された遊技球を遊技領域YBaへ案内する発射通路YBcが形成されている。
遊技盤YBは、第1特別図柄表示装置19aを備える。第1特別図柄表示装置19aは、所定の図柄を変動表示させ、最終的に特別図柄を停止表示させる第1特別図柄変動ゲーム(以下、第1特別ゲームという)を実行可能である。遊技盤YBは、第2特別図柄表示装置19bを備える。第2特別図柄表示装置19bは、所定の図柄を変動表示させ、最終的に特別図柄を停止表示させる第2特別図柄変動ゲーム(以下、第2特別ゲームという)を実行可能である。特別図柄は、内部抽選(特別図柄の当り抽選)の結果を報知するための図柄である。以下、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームを纏めて「特別ゲーム」という。特別図柄には、大当り表示結果としての大当り図柄と、はずれ表示結果としてのはずれ図柄と、が少なくともある。パチンコ遊技機10では、特別図柄の当り抽選にて大当りに当選すると、特別ゲームにて大当り図柄が停止表示され、当該大当りの特別ゲームの終了後、大当り遊技が付与される。大当り遊技については後述する。
遊技盤YBは、第1保留表示装置19cを備える。第1保留表示装置19cは、保留条件が成立したが、開始条件が未だ成立していないことによって、その実行が保留されている第1特別ゲームの回数(以下、第1保留数という)を特定可能な情報を表示する。遊技盤YBは、第2保留表示装置19dを備える。第2保留表示装置19dは、保留条件が成立したが、開始条件が未だ成立していないことによって、その実行が保留されている第2特別ゲームの回数(以下、第2保留数という)を特定可能な情報を表示する。例えば、第1保留数、及び第2保留数の上限は、それぞれ4である。
遊技盤YBは、普通図柄表示装置19eを備える。普通図柄表示装置19eは、所定の図柄を変動表示させ、最終的に普通図柄を停止表示させる普通ゲームを実行可能である。普通図柄は、内部抽選(普通図柄の当り抽選)の結果を報知するための図柄である。普通図柄には、普通当り図柄と、普通はずれ図柄と、が少なくともある。本実施形態では、普通図柄の当り抽選に当選すると、普通ゲームにおいて普通当り図柄が停止表示され、当該普通ゲームの終了後、普通当り遊技が付与される。遊技盤YBは、普通保留表示部を備えてもよい。普通保留表示部は、保留条件が成立したが、開始条件が未だ成立していないことによって、その実行が保留されている普通ゲームの回数を特定可能な情報を表示する。また、遊技盤YBは、所謂「右打ち」を指示する情報を表示する右打ち表示部、及び後述するラウンド遊技の上限回数を報知するラウンド表示部を備えていてもよい。
パチンコ遊技機10は、画像を表示可能な画像表示部を有する演出表示装置EHを備える。演出表示装置EHは、表示窓口YBbを介して、画像表示部の画像表示領域Rを視認可能となるように、遊技盤YBに組み付けられている。例えば、演出表示装置EHは、液晶装置である。演出表示装置EHは、所定の画像を表示する演出(以下、表示演出という)を実行可能である。例えば、演出表示装置EHにおける表示演出には、複数列の演出図柄(飾り図柄)を用いた演出図柄変動ゲーム(以下、演出ゲームという)がある。演出ゲームでは、複数列の演出図柄が変動表示され、最終的に演出図柄の組合せ(以下、図柄組合せと示す)が停止表示される。演出図柄(飾り図柄)は、キャラクタや模様等の装飾が施された図柄であって、表示演出を多様化させるための図柄である。例えば、本実施形態の演出ゲームは、左図柄列、中図柄列、及び右図柄列の演出図柄をそれぞれ所定方向に変動表示(スクロール表示)させて行われる。
演出ゲームは、特別ゲームとともに開始され、特別ゲームとともに終了される。演出ゲームでは、特別ゲームで停止表示される特別図柄に応じた図柄組合せが停止表示される。特別ゲームにおいて、大当り図柄が停止表示されるとき、演出ゲームでは、大当りの図柄組合せが停止表示される。特別ゲームにおいて、はずれ図柄が停止表示されるとき、演出ゲームでは、はずれの図柄組合せが停止表示される。以下の説明では、特別ゲームと、当該特別ゲームに対応して実行される演出ゲームと、を纏めて「変動ゲーム」と示す場合がある。演出ゲームは、リーチ演出を含むときがある。リーチ演出は、リーチを形成するとともに、最終的に所定の図柄組合せを停止表示させる演出である。例えば、リーチは、左右の図柄列において、同一の演出図柄が仮で停止表示されており、且つ、中図柄列において、演出図柄が引き続き変動表示されている状態である。リーチ演出には、ノーマルリーチ演出と、ノーマルリーチ演出に比して大当り期待度が高いスーパーリーチ演出と、が含まれる。本実施形態において、演出表示装置EH、スピーカSP、及び装飾ランプLAは、それぞれが演出を実行可能な演出装置であり、これらは複数の演出装置からなる演出装置群ESを構成する。
遊技領域YBaには、遊技球が入球可能な複数の入賞口(入球口)が形成されている。入賞口には、第1始動口12と、第2始動口13と、大入賞口14と、が少なくともある。
第1始動口12は、第1特別ゲームの始動条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入賞口である。第1始動口12は、演出表示装置EHの下方にあり、常時、遊技球を入球させることができるように開口している。遊技盤YBは、第1始動口12へ入球した遊技球を検知する第1始動センサSE1を備える(図3参照)。第2始動口13は、第2特別ゲームの始動条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入賞口である。第2始動口13は、第1始動口12の右方にある。
第2始動口13は、扉状であることを一例とする開閉片を備えており、普通当り遊技が付与されていないとき、遊技球を入球させることができない、又は入球し難いように閉鎖される。第2始動口13は、普通当り遊技が付与されると、遊技球を入球させることができる、又は入球し易いように開放される。遊技盤YBは、第2始動口13を開放させるアクチュエータとして、普通ソレノイドSL1を備える(図3参照)。遊技盤YBは、第2始動口13へ入球した遊技球を検知する第2始動センサSE2を備える(図3参照)。第2始動口13は、所謂「普通電動役物」である。
大入賞口14は、賞球の払出条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入賞口である。大入賞口14は、演出表示装置EHの右下方にある。大入賞口14は、扉状であることを一例とする開閉片を備えており、大当り遊技が付与されていないとき、遊技球を入球させることができないように閉鎖される。大入賞口14は、大当り遊技が付与されると、遊技球を入球させることができる、又は入球し易いように開放される。遊技盤YBは、大入賞口14を開放させるアクチュエータとして、特別ソレノイドSL2を備える(図3参照)。遊技盤YBは、大入賞口14へ入球した遊技球を検知するカウントセンサSE3を備える(図3参照)。
遊技領域YBaには、ゲート17が配設されている。ゲート17は、遊技領域YBaの右方領域であって、第2始動口13、及び大入賞口14の上方にある。ゲート17には、常時、遊技球を入球させることができるように開放されたゲート口17aを有する。ゲート口17aには、入球(通過)する遊技球を検知するゲートセンサSE4が配設されている(図3参照)。ゲート17は、普通ゲームの始動条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入球口である。ゲート17は、遊技球が入球しても賞球の払出条件が成立しない。遊技領域YBaの最下方には、第1始動口12、第2始動口13、及び大入賞口14の何れにも入球しなかった遊技球を機外に排出するためのアウト口18が形成されている。
パチンコ遊技機10において、遊技者は、発射ハンドルHDの操作により、遊技球の発射強度を調整し、表示窓口YBbより左方にある左方領域、及び表示窓口YBbより右方にある右方領域に遊技球を打ち分ける。例えば、発射強度を強めに調整して遊技球を発射した場合(以下、右打ちという)、遊技球は、右方領域に流下案内され易く、第2始動口13、大入賞口14、又はゲート17へ入球する可能性がある。右打ちは、遊技球を右方領域へ到達させるために勢いよく発射させる必要があることから、発射強度を最大強度又は最大強度よりも若干弱い強度に調整して行う。一方、発射強度を弱めに調整して遊技球を発射させた場合(以下、左打ちという)、遊技球は、左方領域に流下案内され易く、第1始動口12へ入球する可能性がある。左打ちは、右打ちのときほど遊技球を勢いよく発射させる必要がないため、発射させた遊技球が右方領域へ到達しない程度の強度に調整して行う。本実施形態では、右打ちした場合、第1始動口12へ遊技球が入球し得ないよう、遊技釘などの遊技部品によって遊技球の流路が形成されている。遊技部品は、右打ちしたときに第1始動口12への入球を規制するように配置されていてもよいし、左打ちしたときに比して、第1始動口12へ入球し難いように配置されていてもよい。
本実施形態における「左方領域」は、遊技盤YBを正面視したときに遊技領域YBaを左右に二等分する中心線よりも左側に位置する領域である。本実施形態における「右方領域」は、遊技盤YBを正面視したときに中心線よりも右側に位置する領域である。発射ハンドルHDの操作によって発射された遊技球は、遊技領域YBaの左側にある発射通路YBcに案内され、遊技領域YBaに到達する。このため、左方領域は、発射通路YBc寄りの領域でもあり、右方領域は、発射通路YBcから離れた領域でもある。左方領域を流下案内される遊技球は、正面視において遊技領域YBaの中央に位置する演出表示装置EHの左側を通り、遊技領域YBaの最下方に位置するアウト口18へ向かう。一方、右方領域を流下案内される遊技球は、正面視において遊技領域YBaの中央に位置する演出表示装置EHの右側を通り、アウト口18へ向かう。
図1及び図2に示すように、パチンコ遊技機10は、遊技者が操作可能な演出用の操作デバイスとして、第1操作デバイス25、及び第2操作デバイス30を備える。ここでは、操作デバイス25,30について詳しく説明し、これらの操作デバイスを用いる演出の詳細については後述する。
第1操作デバイス25について詳しく説明する。
図2(a)に示すように、第1操作デバイス25は、押しボタン式の操作デバイスである。操作デバイス25は、横長円盤状のボタン部材26と、ボタン部材26を収容可能な凹部である収容部27と、を有する。ボタン部材26は、遊技者が操作可能な第2操作部の一例である。
ボタン部材26は、初期位置P1Aと、当該初期位置P1Aを基準として、収容部27の奥へ向かって没入するように押し込まれた操作位置P1Bと、の間で変位可能に支持されている。第1操作デバイス25では、ボタン部材26の変位方向D1のうち、外力を受けてボタン部材26が押し込まれる方向(以下、押込み方向D1Aという)が第1方向の一例となり、押込み方向D1Aの反対方向(以下、反押込み方向D1Bという)が第2方向の一例となる。
第1操作デバイス25は、ボタン部材26が初期位置P1Aよりも反押込み方向D1Bへ向けて変位せず、且つボタン部材26が操作位置P1Bよりも押込み方向D1Aへ向けて変位しないように規制する規制部(不図示)を備える。操作デバイス25は、ボタン部材26が外力を受けていないとき、当該ボタン部材26が初期位置P1Aに位置するように、反押込み方向D1Bへ向かって付勢する付勢機構29を有する。例えば、付勢機構29は、バネである。操作デバイス25は、ボタン部材26が操作位置P1Bに位置していることを検知する操作センサ28を備える。操作センサ28は、外力を受けてボタン部材26が操作位置P1Bまで押し込まれたこと、つまりボタン部材26が操作されたことを検知する。
第1操作デバイス25は、膨出部15に設けられている。操作デバイス25の収容部27は、貯留部15aの近傍にて、膨出部15の上面に開口する。ボタン部材26が初期位置P1Aにあるとき、ボタン部材26の外面(上面)における周縁部は、膨出部15の上面と一致した状態(面一)となるか、僅かに突出又は埋没した状態(略面一)となる。
操作デバイス25において、ボタン部材26の変位方向D1は、上下方向に沿った方向となる。そして、ボタン部材26の押込み方向D1Aは、下方向となり、操作デバイス25における反押込み方向D1Bは、上方向となる。したがって、パチンコ遊技機10にて遊技を行う遊技者は、ボタン部材26に手指を乗せ、下方へ向かって押し込むように操作デバイス25を操作することとなる。
操作デバイス30について説明する。
図2(b)に示すように、操作デバイス30は、押しボタン式の操作デバイスである。操作デバイス30は、縦長円盤状であるボタン部材31と、ボタン部材31を収容可能な凹部である収容部32と、を有する。ボタン部材31は、遊技者が操作可能な操作部、及び第1操作部の一例である。ボタン部材31は、ボタン部材26に比して大型である。
ボタン部材31は、初期位置P2Aと、最大位置P2Eと、の間で変位可能に支持されている。第2操作デバイス30では、ボタン部材31の変位方向D2のうち、外力を受けてボタン部材31が最大位置P2Eから初期位置P2Aへ向かって押し込まれる方向(以下、押込み方向D2Aという)が第1方向の一例となり、押込み方向D2Aの反対方向(以下、反押込み方向D2Bという)が第2方向の一例となる。初期位置P2Aと最大位置P2Eとの間には、第1中間位置P2C、及び第2中間位置P2Dが含まれる。以下の説明では、ボタン部材31が第1中間位置P2Cにあるときの突出量を[小]と示し、第2中間位置P2Dにあるときの突出量を[中]と示し、最大位置P2Eにあるときの突出量を[大]と示す場合がある。中間位置P2C,P2D、及び最大位置P2Eは、何れも初期位置P2Aよりも反押込み方向D2Bへ突出した位置であり、これらを纏めて「突出位置」と示す場合がある。
第2操作デバイス30は、ボタン部材31が最大位置P2Eよりも反押込み方向D2Bへ向けて変位せず、且つボタン部材31が初期位置P2Aよりも押込み方向D2Aへ向けて変位しないように規制する規制部(不図示)を備える。第2操作デバイス30は、ボタン部材31の変位を検知する操作センサ33を備える。ここで、操作センサ33がボタン部材31を検知する検知位置P2Bとは、ボタン部材31が初期位置P2Aに向かって変位されるときに、操作センサ33の検知結果がオフからオンに変化する位置であって、且つ、ボタン部材31が最大位置P2Eに向かって変位されるときに、操作センサ33の検知結果がオンからオフに変化する位置である。本実施形態において、検知位置P2Bは、初期位置P2Aよりも僅かに反押込み方向D2Bへ突出した位置であって、初期位置P2Aと第1中間位置P2Cとの間にある。操作センサ33は、外力を受けてボタン部材31が初期位置P2Aの近傍まで押し込まれたこと、つまり、ボタン部材31が操作されたことを検知する。本実施形態において、検知位置P2Bは、特定位置の一例となる。そして、突出位置P2C~P2Eの何れかから検知位置P2Bに到達するまでの変位量(検知位置P2Bへの到達時を含まない)が第1変位量の一例となり、突出位置P2C~P2Eの何れかから初期位置P2Aに到達してからの変位量(検知位置P2Bへの到達時を含む)が第2変位量の一例となる。
第2操作デバイス30は、ボタン部材31を変位させるアクチュエータの一例として、DCモータ35を有する。このアクチュエータは、ステッピングモータであってもよい。第2操作デバイス30は、DCモータ35の回転運動を変位方向D2に沿った直線運動に変換する動力伝達機構(不図示)を備える。DCモータ35の出力軸は、前記動力伝達機構に接続されている。ボタン部材31には、可動軸36が接続されているとともに、当該可動軸36は、動力伝達機構を介してDCモータ35の駆動力を受けることにより、変位方向D2(押込み方向D2A及び反押込み方向D2B)に沿って変位可能に支持されている。つまり、ボタン部材31は、DCモータ35の回転によって反押込み方向D2Bへ向けて変位できる。ボタン部材31は、DCモータ35の回転によって押込み方向D2Aへ向けて変位できる。ボタン部材31は、DCモータ35の駆動力を受けることにより、初期位置P2A→検知位置P2B→第1中間位置P2C→第2中間位置P2D→最大位置P2Eのように可動する。ボタン部材31は、外力を受けることにより、又はDCモータ35の駆動力を受けることにより、最大位置P2E→第2中間位置P2D→第1中間位置P2C→検知位置P2B→初期位置P2Aのように可動する。
第2操作デバイス30では、反押込み方向D2Bへ向けて変位してからもDCモータ35を駆動させておくことで、反押込み方向D2Bへ変位しようとする力を継続して付与可能である。「反押込み方向D2Bへ変位しようとする力」は、DCモータ35がボタン部材31に付与する推力、又は規制部に対する押し当て力であり、ボタン部材31が外力を受けて変位するときには、当該外力に対抗する力(以下、反発力という)となる。反発力は、ボタン部材31を反押込み方向D2Bへ向けて押し返す力でもある。DCモータ35は、デューティ比(duty比)を制御することにより、駆動力の大小、つまりボタン部材31を押し返す力加減を変化させることができる。このように、ボタン部材31に付与する推力(反発力)には、大小が生じ得る。
ボタン部材31を押し込もうとする力は、外力に相当し、当該外力は例えば遊技者によって付与され得る。ボタン部材31は、遊技者が手指を接触させる、又は手で握ることで操作可能であり、遊技者が接触可能な部分となる。ボタン部材31を押し込む力がボタン部材31を可動させる可動力に相当する。また、ボタン部材31は、反発力が大きいほど所定の位置まで押し込むために必要な可動力が大きくなる。つまり、遊技者は、ボタン部材31を押し込むときに反発力が大きいほど押し込み難いと感じ、反発力が小さいほど押し込み易いと感じる。
第2操作デバイス30は、搭載枠11bのうち、枠窓口11cの右縁部に設けられている。第2操作デバイス30は、収容部32が搭載枠11bの前面に開口するように設けられている。つまり、第2操作デバイス30におけるボタン部材31の変位方向D2は、前後方向に沿った方向である。そして、第2操作デバイス30における押込み方向D2Aは、後方向となり、第2操作デバイス30における反押込み方向D2Bは、前方向となる。このため、遊技者は、第2操作デバイス30のボタン部材31に手指(手のひら)を押し当て、遊技者から見て前方へ向かって押し込むように第2操作デバイス30を操作することとなる。
以上のように、ボタン部材31は、押込み方向D2A(第1方向)へ変位させる操作を少なくとも可能に構成された操作部の一例となる。また、DCモータ35は、押込み方向D2A(第1方向)とは反対の反押込み方向D2B(第2方向)の力をボタン部材31に付与可能な付与機構の一例となる。第1操作デバイス25のボタン部材26は、第2操作デバイス30のボタン部材31とは別に備えられた操作部である。そして、詳しくは後述するように、ボタン部材31は、操作デバイス演出(操作演出)において反押込み方向D2Bへ変位するときがある一方、ボタン部材26は、当該ボタン部材26が変位可能な押込み方向D1Aとは反対の反押込み方向D1Bへ変位しない。
次に、大当り遊技について説明する。
大当り遊技では、最初に、予め定めた時間(以下、オープニング時間と示す)にわたって所定の演出が行われる。例えば、所定の演出は、大当り遊技の開始を特定可能なオープニング演出である。大当り遊技では、オープニング時間の経過後に、大入賞口14を開放するラウンド遊技が予め定めた上限回数を上限として行われる。1回のラウンド遊技は、予め定めた上限個数の遊技球が入球する第1条件、又は予め定めた上限時間が経過する第2条件の成立により終了される。ラウンド遊技において、大入賞口14は、所定の開放態様(開放パターン)にて開放される。各ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。大当り遊技では、最終回のラウンド遊技が終了すると、予め定めた時間(以下、エンディング時間と示す)にわたって所定の演出が行われる。例えば、所定の演出は、大当り遊技の終了を特定可能なエンディング演出である。大当り遊技は、エンディング時間の経過に伴って終了される。
次に、パチンコ遊技機10に搭載された各種の機能について説明する。
パチンコ遊技機10は、確率変動機能(以下、確変機能という)を搭載している。
確率変動機能は、大当り抽選にて大当りに当選する確率(以下、大当り確率という)を変動させるための機能である。パチンコ遊技機10は、大当り確率が異なり得る状態として、確変機能が作動しない低確率状態と、確変機能が作動する高確率状態と、を備える。高確率状態は、低確率状態に比して大当り確率が高い。高確率状態では、大当り確率が低確率状態に比して高まることから、遊技者にとって極めて有利な状態となる。高確率状態は、所謂「確率変動状態(確変状態)」である。
パチンコ遊技機10は、入球補助機能を搭載している。
入球補助機能は、普通電動役物である第2始動口13への入賞を補助することにより、ベース(遊技球の発射個数に対する賞球個数の割合)を変動させるための機能である。パチンコ遊技機10は、ベースが異なり得る状態として、入球補助機能が作動しない低ベース状態と、入球補助機能が作動する高ベース状態と、を備える。高ベース状態は、低ベース状態に比して、遊技球が第2始動口13へ入球する確率が高い。高ベース状態では、遊技球が第2始動口13へ入球する確率が高まり、第2始動口13への遊技球の入球が容易になることから、遊技者にとって有利な状態(入球容易状態)となる。高ベース状態は、所謂「電サポ状態」であり、低ベース状態は、所謂「非電サポ状態」である。
例えば、高ベース状態は、次に説明する3つの制御のうち任意に選択された1つの制御を行うことにより、又は複数の制御を組み合わせて行うことによって実現できる。1つめの制御は、普通ゲームの変動時間を、低ベース状態のときよりも短くする普通図柄の変動時間短縮制御である。2つめの制御は、普通当り抽選に当選する確率(普通当り確率)を、低ベース状態のときよりも高確率に変動させる普通図柄の確率変動制御である。3つめの制御は、1回の普通当り遊技における第2始動口13の合計開放時間を、低ベース状態のときよりも長くする開放時間延長制御である。開放時間延長制御は、1回の普通当り遊技における第2始動口13の開放回数を低ベース状態のときよりも多くする制御、及び普通当り遊技における第2始動口13の1回の開放時間を低ベース状態のときよりも長くする制御のうち、少なくとも一方であるとよい。高ベース状態は、次に説明する4つめの制御を組み合わせて実現してもよい。4つめの制御は、特別ゲームの変動時間(例えば平均の変動時間)を、低ベース状態のときよりも短くする特別図柄の変動時間短縮制御である。特別図柄の変動時間短縮制御を行う場合、高ベース状態は、特別図柄の変動時間短縮状態(時短状態)となり、低ベース状態は、特別図柄の非変動時間短縮状態(非時短状態)となる。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、確変機能の作動の有無と、入球補助機能の作動の有無と、の組み合わせによって遊技状態が規定される。以下の説明では、低確率状態、且つ低ベース状態である遊技状態を「低確低ベース状態」と示し、高確率状態、且つ低ベース状態である遊技状態を「高確低ベース状態」と示す。また、低確率状態、且つ高ベース状態である遊技状態を「低確高ベース状態」と示し、高確率状態、且つ高ベース状態である遊技状態を「高確高ベース状態」と示す。
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成について説明する。
図3に示すように、パチンコ遊技機10は、遊技盤YBの裏側(後方)に、主基板40と、副基板50と、を備える。主基板40と、副基板50とは、主基板40から副基板50へと一方向に制御信号を出力可能となるように接続されている。主基板40は、所定の処理を実行し、副基板50へ制御信号を出力する。副基板50は、主基板40から入力した制御信号に基づいて所定の処理を実行する。
主基板40について詳しく説明する。
主基板40は、主制御CPU41と、主制御ROM42と、主制御RWM43と、乱数生成回路44と、を備える。主制御CPU41は、主制御プログラムを実行することにより、遊技の進行に関する処理を実行する。主制御ROM42は、主制御プログラム、各種の判定や抽選に用いる判定値、及びテーブルなどを記憶している。主制御ROM42は、複数種類の変動パターンを記憶している。変動パターンは、特別ゲームが開始してから終了するまでの変動時間を特定可能な情報である。変動パターンは、特別ゲームの実行中に行う演出ゲームの変動内容(演出内容)を特定可能な情報である。変動パターンには、大当り変動パターンと、はずれ変動パターンと、がある。大当り変動パターンに基づく演出ゲームは、リーチ演出を経て最終的に大当りの図柄組み合わせが停止表示される変動内容となる。はずれ変動パターンに基づく演出ゲームは、リーチ演出を経て、又はリーチ演出を経ないで最終的にはずれの図柄組み合わせが停止表示される変動内容となる。主制御RWM43は、主制御CPU41の処理結果に応じて書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、主制御RWM43が記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。乱数生成回路44は、ハードウェア乱数を生成する。主基板40は、主制御CPU41による乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能に構成されていてもよい。
主基板40は、第1始動センサSE1、第2始動センサSE2、カウントセンサSE3、及びゲートセンサSE4と接続されている。主制御CPU41は、各センサSE1~SE4が遊技球を検知して出力する検知信号を入力可能である。主基板40は、複数の表示装置19a~19eと接続されている。主制御CPU41は、複数の表示装置19a~19eの表示内容を制御可能である。主基板40は、ソレノイドSL1,SL2と接続されている。主制御CPU41は、第2始動口13、及び大入賞口14の開放態様を制御可能である。
次に、副基板50について説明する。
副基板50は、副制御CPU51と、副制御ROM52と、副制御RWM53と、を備える。副制御CPU51は、副制御プログラムを実行することにより、演出に関する処理を行う。副制御ROM52は、副制御プログラム、及び所定の抽選に用いる判定値などを記憶している。副制御ROM52は、表示演出に用いる表示演出データ、発光演出に用いる発光演出データ、及び音声演出に用いる音声演出データなどを記憶している。副制御RWM53は、パチンコ遊技機10の動作中に書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、副制御RWM53が記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。副基板50は、副制御CPU51による乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能に構成されている。副基板50は、乱数生成回路を備え、ハードウェア乱数を生成可能であってもよい。
副基板50は、演出表示装置EHと接続されている。副制御CPU51は、演出表示装置EHの表示内容を制御可能である。副基板50は、スピーカSPと接続されている。副制御CPU51は、スピーカSPの出力内容を制御可能である。副基板50は、装飾ランプLAと接続されている。副制御CPU51は、装飾ランプLAの発光態様を制御可能である。副制御CPU51は、演出装置群ESを制御して所定の演出を実行させる演出制御部の一例となる。また、副制御CPU51は、演出表示装置EHを制御して所定の画像を表示させる演出表示制御部の一例でもある。
副基板50は、操作センサ28と接続されている。副制御CPU51は、第1操作デバイス25(ボタン部材26)が操作されたときに出力する操作信号を入力可能である。副基板50は、操作センサ33と接続されている。副制御CPU51は、第2操作デバイス30(ボタン部材33)が操作されたときに出力する操作信号を入力可能である。副基板50は、駆動回路(不図示)を介してDCモータ35と接続されている。副制御CPU51は、駆動回路に電気信号を出力し、DCモータ35のデューティ比を制御することによってDCモータ35の駆動を制御する。つまり、副制御CPU51は、ボタン部材31を可動範囲のうち任意の位置まで変位させることができる。さらに、副制御CPU51は、ボタン部材31に付与する推力(反発力)の大小を変化させることができる。
次に、主制御CPU41が行う各種の処理について説明する。
主制御CPU41は、所定の制御周期(例えば4ms)毎に行うタイマ割り込み処理として、特別図柄入力処理、及び特別図柄開始処理などを実行する。
特別図柄入力処理について説明する。
主制御CPU41は、第1始動センサSE1から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球が第1始動口12へ入球したか否かを判定する。遊技球が第1始動口12へ入球した場合、主制御CPU41は、主制御RWM43に記憶されている第1保留数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。第1保留数が上限数未満である場合、主制御CPU41は、第1保留数を1加算して更新する。続けて、主制御CPU41は、更新後の第1保留数を特定可能な情報を表示するように、第1保留表示装置19cを制御する。このように、第1特別ゲームの保留条件は、第1保留数が上限数未満であるとき、遊技球が第1始動センサSE1によって検知されると成立する。
次に、主制御CPU41は、乱数生成回路44が生成する乱数を取得し、当該取得した乱数に基づく乱数情報を主制御RWM43に記憶させる。例えば、乱数は、特別図柄の当り抽選に用いる当り乱数、当り図柄の決定に用いる当り図柄乱数、及び変動パターンの決定に用いる変動パターン乱数などである。主制御CPU41は、第1特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。パチンコ遊技機10は、第1特別ゲームに用いる乱数情報を主制御RWM43に記憶させておくことで、当該第1特別ゲームの開始条件が成立するまで、その実行を保留することができる。
主制御CPU41は、第1特別ゲーム用の乱数情報を主制御RWM43に記憶させた場合、第1始動口12へ遊技球が入球していない場合、及び、第1保留数が上限数未満ではない場合、第2始動センサSE2から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球が第2始動口13へ入球したか否かを判定する。遊技球が第2始動口13へ入球している場合、主制御CPU41は、主制御RWM43に記憶されている第2保留数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。第2保留数が上限数未満である場合、主制御CPU41は、第2保留数を1加算して更新する。主制御CPU41は、更新後の第2保留数を特定可能な情報を表示するように、第2保留表示装置19dを制御する。このように、第2特別ゲームの保留条件は、第2保留数が上限数未満であるとき、遊技球が第2始動センサSE2によって検知されると成立する。
次に、主制御CPU41は、主基板40内で生成している乱数を取得し、当該取得した乱数に基づく乱数情報を主制御RWM43に記憶させる。主制御CPU41は、第2特別ゲームに用いる乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。パチンコ遊技機10は、第2特別ゲームに用いる乱数情報を主制御RWM43に記憶させておくことで、当該第2特別ゲームの開始条件が成立するまで、その実行を保留することができる。第2特別ゲーム用の乱数情報を主制御RWM43に記憶させた場合、第2始動口13へ遊技球が入球していない場合、及び、第2保留数が上限数未満ではない場合、主制御CPU41は、特別図柄入力処理を終了する。
次に、特別図柄開始処理について説明する。
主制御CPU41は、特別ゲームの開始条件が成立しているか否かを判定する。主制御CPU41は、大当り遊技中ではなく、且つ特別ゲームの実行中ではない場合に肯定判定する一方、大当り遊技中又は特別ゲームの実行中である場合に否定判定する。特別ゲームの開始条件が成立していない場合、主制御CPU41は、特別図柄開始処理を終了する。特別ゲームの開始条件が成立している場合、主制御CPU41は、第2保留数が零よりも大きいか否かを判定する。第2保留数が零である場合、主制御CPU41は、第1保留数が零よりも大きいか否かを判定する。第1保留数が零である場合、主制御CPU41は、特別図柄開始処理を終了する。
第1保留数が零よりも大きい場合、主制御CPU41は、第1特別ゲームを実行させる処理を行う。具体的に、主制御CPU41は、第1保留数を1減算して更新する。主制御CPU41は、更新後の第1保留数を特定可能な情報を表示するように、第1保留表示装置19cを制御する。次に、主制御CPU41は、第1特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主制御RWM43から取得する。続けて、主制御CPU41は、取得した乱数情報から特定される当り乱数を用いて、大当りに当選とするか否かの大当り抽選(大当り判定)を行う。主制御CPU41は、現在の確率状態(確変機能の作動の有無)に応じた大当り確率にて大当り抽選を行う。
大当りに当選した場合、主制御CPU41は、大当り変動処理を行う。大当り変動処理において、主制御CPU41は、乱数情報から特定可能な当り図柄乱数を用いて、大当り図柄抽選を行い、第1特別ゲームにて停止表示させる大当り図柄を決定する。主制御CPU41は、乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、大当り変動パターンを決定する。その後、主制御CPU41は、特別図柄開始処理を終了する。
大当りに当選しなかった場合、主制御CPU41は、はずれ変動処理を行う。はずれ変動処理において、主制御CPU41は、第1特別ゲームにて停止表示させるはずれ図柄を決定する。主制御CPU41は、乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、リーチあり、又はリーチ無しのはずれ変動パターンを決定する。その後、主制御CPU41は、特別図柄開始処理を終了する。
第2保留数が零よりも大きい場合、主制御CPU41は、第2特別ゲームを実行させるための処理を行う。第2特別ゲームを実行させるための処理は、第1特別ゲームを実行させるための処理について、「第1特別ゲーム」を「第2特別ゲーム」に、「第1保留数」を「第2保留数」に読み替えた処理であるため、その詳細な説明を省略する。つまり、主制御CPU41は、第2保留数の減算、大当り抽選、及び、大当り抽選の結果に基づく何れかの変動処理を行った後、特別図柄開始処理を終了する。
主制御CPU41は、大当り変動処理、及びはずれ変動処理において、変動開始コマンド、及び特別図柄コマンドを副基板50へ出力する。変動開始コマンドは、各変動処理にて決定した変動パターンと、変動ゲームの開始と、を特定可能な制御コマンドである。特別図柄コマンドは、各変動処理において決定した特別図柄(大当り図柄又ははずれ図柄)を特定可能な制御コマンドである。なお、変動開始コマンド、及び特別図柄コマンドは、第1特別ゲームの変動処理が実行されたときと、第2特別ゲームの変動処理が実行されたときとで異なる制御コマンドである。
特別図柄開始処理を終了すると、主制御CPU41は、特別図柄開始処理とは別の処理によって、第1特別ゲーム又は第2特別ゲームを実行させる。具体的に、主制御CPU41は、第1特別ゲームを実行させる場合、所定の図柄の変動表示を開始するように、第1特別図柄表示装置19aを制御する。主制御CPU41は、変動パターンに定められた変動時間を計測する。主制御CPU41は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄を停止表示するように、第1特別図柄表示装置19aを制御する。また、主制御CPU41は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、変動ゲームの終了を特定可能な制御コマンド(以下、変動終了コマンドと示す)を副基板50に出力する。
一方、主制御CPU41は、第2特別ゲームを実行させる場合、所定の図柄の変動表示を開始するように、第2特別図柄表示装置19bを制御する。主制御CPU41は、変動パターンに定められた変動時間を計測する。主制御CPU41は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄を停止表示するように、第2特別図柄表示装置19bを制御する。また、主制御CPU41は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、変動終了コマンドを副基板50に出力する。
次に、大当り遊技処理について説明する。
大当り遊技処理は、大当り遊技を付与するための処理である。主制御CPU41は、特別ゲームにおいて大当り図柄を停止表示させると、大当りの特別ゲームの終了後に大当り遊技処理を実行する。主制御CPU41は、特別図柄開始処理にて決定した大当り図柄(即ち、大当りの種類)に基づいて、大当り遊技の種類を特定する。主制御CPU41は、特定した種類の大当り遊技を付与する。
最初に、主制御CPU41は、オープニング時間の開始を特定可能な制御コマンド(以下、オープニングコマンドと示す)を副基板50に出力する。主制御CPU41は、オープニング時間が経過すると、ラウンド遊技を実行させるための処理を行う。即ち、主制御CPU41は、特定した大当り遊技用の開放制御データを用いて特別ソレノイドSL2を制御し、大入賞口14を開状態とする。主制御CPU41は、カウントセンサSE3による遊技球の検知数が上述の上限個数に達するか、又は、上述の上限時間が経過すると、大入賞口14を閉状態とするように特別ソレノイドSL2を制御することで、ラウンド遊技を終了させる。主制御CPU41は、このようなラウンド遊技を実行させるための処理を、大当り遊技に定められた上限回数のラウンド遊技が終了するまで繰り返し行う。主制御CPU41は、ラウンド遊技を開始する毎に、ラウンド遊技の開始を特定可能な制御コマンド(以下、ラウンドコマンドと示す)を副基板50に出力する。主制御CPU41は、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディング時間の開始を特定可能な制御コマンド(以下、エンディング開始コマンドと示す)を副基板50に出力する。主制御CPU41は、エンディング時間が経過すると、大当り遊技を終了する。主制御CPU41は、エンディング時間の経過を特定可能な制御コマンド(以下、エンディング終了コマンド)を副基板50に出力する構成であってもよい。
以上のように、本実施形態のパチンコ遊技機10は、主制御CPU41が特別図柄入力処理及び特別図柄開始処理を実行することによって、始動口への遊技球の入球を契機に所定の抽選の一例として大当り抽選を行うように構成されている。そして、パチンコ遊技機10は、大当り抽選の結果に基づいて、遊技者に利益の一例である大当り遊技を付与可能に構成されている。
次に、確率状態を移行させる確率移行処理について説明する。
主制御CPU41は、大当り図柄のうち第1大当り図柄に基づく大当り遊技を終了すると、主制御RWM43に高確フラグを記憶させる。即ち、主制御CPU41は、高確率状態に制御する。なお、主制御CPU41は、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、次回の大当り遊技が付与されるまで、確変フラグを消去しない。一方、主制御CPU41は、第1大当り図柄とは異なる第2大当り図柄に基づく大当り遊技を終了すると、主制御RWM43に高確フラグを記憶させない。即ち、主制御CPU41は、低確率状態に制御する。主制御CPU41は、大当り遊技を開始させる場合であって、高確フラグが記憶されているとき、当該高確フラグを消去する。即ち、主制御CPU41は、大当り遊技中、低確率状態に制御する。
次に、入球率状態を移行させる処理について説明する。
主制御CPU41は、第1大当り図柄、又は第2大当り図柄に基づく大当り遊技が終了すると、主制御RWM43に作動フラグを記憶させる。即ち、主制御CPU41は、高ベース状態に制御する。主制御CPU41は、第2大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、特別ゲームを開始させる毎に、主制御RWM43に記憶されている実行カウンタの値を更新することによって、大当り遊技の終了後における特別ゲームの実行回数を計数する。主制御CPU41は、大当り遊技の終了後における特別ゲームの実行回数が作動回数に達した特別ゲームが終了すると、主制御RWM43に記憶されている作動フラグを消去する。即ち、主制御CPU41は、第2大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、作動回数目の特別ゲームが終了すると低ベース状態に制御する。なお、主制御CPU41は、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、次回の大当り遊技が付与されるまで、作動フラグを消去しない。主制御CPU41は、大当り遊技を開始させる場合であって、作動フラグが記憶されているとき、当該作動フラグを消去する。即ち、主制御CPU41は、大当り遊技中、低ベース状態に制御する。
次に、副制御CPU51が実行する各種の処理について説明する。
最初に、大当り演出処理について説明する。
大当り演出処理は、大当り遊技中の演出(以下、大当り演出と示す)を実行させるための処理である。副制御CPU51は、オープニングコマンドを入力すると、オープニング演出を実行するように演出装置群ESを制御する。副制御CPU51は、ラウンドコマンドを入力すると、ラウンド演出を実行するように演出装置群ESを制御する。副制御CPU51は、エンディング開始コマンドを入力すると、エンディング演出を実行するように演出装置群ESを制御する。副制御CPU51は、エンディング終了コマンドを入力すると、エンディング演出を終了するように演出装置群ESを制御する。
次に、演出ゲーム処理について説明する。
演出ゲーム処理は、特別ゲームの実行中、当該特別ゲームに関連した表示演出の1つとして、演出ゲームを実行させるための処理である。副制御CPU51は、変動開始コマンド及び特別図柄コマンドを入力すると、演出ゲームを実行するように演出表示装置EHを含む演出装置群ESを制御する。具体的に、副制御CPU51は、変動開始コマンドを入力すると、当該制御コマンドから特定可能な変動パターンに基づいて、演出ゲームの演出パターン(演出内容)を選択する。また、副制御CPU51は、特別図柄コマンドを入力すると、当該コマンドから特定可能な特別図柄に基づいて、演出ゲームにて停止表示させる図柄組合せを決定する。副制御CPU51は、特別図柄コマンドから大当り図柄を特定可能である場合、大当りの図柄組合せを決定する。副制御CPU51は、特別図柄コマンドからはずれ図柄を特定可能である場合、はずれの図柄組合せを決定する。
また、副制御CPU51は、リーチ演出の実行条件(以下、リーチ条件という)が成立しているか否かを判定する。例えば、リーチ条件は、リーチありの変動パターンが決定されることによって成立する。リーチ条件には、リーチありの変動パターンが決定されたことに加えて、所定のリーチ演出抽選を行い、当該リーチ演出抽選に当選したことを定めてもよい。副制御CPU51は、リーチ条件が成立しており、且つ特別図柄コマンドから大当り図柄を特定可能であるとき、リーチを含む大当りの図柄組合せを構成する演出図柄をリーチの演出図柄として決定する。副制御CPU51は、リーチ条件が成立しており、且つ特別図柄コマンドからはずれ図柄を特定可能であるとき、リーチを含むはずれの図柄組合せを決定する。副制御CPU51は、リーチ条件が成立しておらず、且つ特別図柄コマンドからはずれ図柄を特定可能であるとき、リーチを含まないはずれの図柄組合せを決定する。
そして、副制御CPU51は、変動開始コマンドの入力を契機として、各図柄列の演出図柄の変動表示を開始するように、演出表示装置EHを制御する。即ち、副制御CPU51は、演出ゲームを開始させる。副制御CPU51は、演出ゲームを開始させてから、所定のタイミングが到来すると、図柄組合せを仮で停止表示させるとともに、変動終了コマンドの入力を契機に、図柄組合せを確定で停止表示させる。なお、副制御CPU51は、変動終了コマンドとは関係なく、変動パターンに定めた変動時間の経過を契機に図柄組合せを確定で停止表示させてもよい。この場合、変動終了コマンドは省略してもよい。
デモンストレーション演出処理について説明する。
デモンストレーション演出処理は、デモンストレーション演出(以下、デモ演出という)を実行させるための処理である。副制御CPU51は、デモ演出の実行条件が成立すると、デモ演出を実行するように演出装置群ESを制御する。例えば、デモ演出の実行条件は、大当り遊技中ではなく、且つ変動ゲームの実行中もない状態(以下、待機状態という)となってから規定時間が経過すると成立する条件であってもよい。主制御CPU41は、デモ演出の実行条件が成立したか否かを判定し、デモ演出の実行条件が成立するとデモ演出の実行を指示する制御コマンド(以下、デモコマンドという)を副基板50へ出力する。副制御CPU51は、デモコマンドを入力すると、デモ演出を実行するように演出装置群ESを制御する。これに限らず、デモ演出の実行条件は、副制御CPU51が判定する構成であってもよい。この場合、副制御CPU51は、最後に変動終了コマンド、又はエンディング終了コマンドを入力してから、新たに変動開始コマンドを入力せずに規定時間が経過したときに、デモ演出の実行条件が成立したと判定するとよい。そして、副制御CPU51は、デモ演出の実行条件が成立したと判定すると、デモ演出を実行するように演出装置群ESを制御する。
そして、パチンコ遊技機10は、操作デバイス25,30を用いる操作デバイス演出を実行可能に構成されている。操作デバイス演出では、当該演出を通して、特典が付与される期待度(以下、付与期待度という)を遊技者に知得させ得る。操作デバイス演出には、第1操作デバイス25又は第2操作デバイス30の操作を要求する演出(以下、通常演出という)がある。操作デバイス演出には、操作デバイス25,30の操作を要求しない演出(以下、特別演出という)がある。
通常演出には、第1操作デバイス25の操作を要求する演出(以下、第1通常演出という)と、第2操作デバイス30の操作を要求する演出(以下、第2通常演出という)と、がある。ある操作デバイスについて「操作を要求する」とは、所定の演出装置において、ある操作デバイスの操作を促す情報(以下、促進情報iという)を提示し、遊技者に対してある操作デバイスの操作を指示することを意味する。例えば、促進情報iの提示は、演出表示装置EHにおいて、ある操作デバイスの操作を促す文字列や、ある操作デバイスを模したアイコンなどを表示することで実現できる。以下の説明では、通常演出において操作を要求する対象の操作デバイスを単に「対象操作デバイス」と示す。通常演出では、対象操作デバイスの操作に基づいて演出が展開され得る。例えば、促進情報iには、対象操作デバイスを認識可能な促進情報i1と、操作デバイスの操作方法を認識可能な促進情報i2と、操作デバイス演出の概要を説明する促進情報i3と、がある。
一方、ある操作デバイスについて「操作を要求しない」とは、所定の演出装置において操作情報を提示せず、遊技者に対してある操作デバイスの操作を指示しないことを意味する。特別演出では、ある操作デバイスの操作に基づいて演出が展開され得る演出(以下、隠し演出という)と、ある操作デバイスの操作とは関係なしに演出が展開される演出(以下、動作演出という)と、がある。本実施形態では、第1操作デバイス25を用いて第1通常演出、及び隠し演出が実行され得る。第2操作デバイス30を用いて第2通常演出、及び動作演出が実行され得る。以下の説明では、操作デバイスの操作に基づいて演出が展開され得る演出(第1通常演出、第2通常演出、及び隠し演出)を総称して操作演出という場合がある。本実施形態において、操作演出は、ボタン部材31(操作部)の操作により進行可能な特定演出の一例である。
操作デバイス25,30の操作方法には、単打と、連打と、長押しと、がある。操作デバイスの単打とは、ボタン部材を1回だけ特定位置まで変位させる操作方法である。操作デバイスの連打とは、ボタン部材の単打を複数回にわたって繰り返し行う操作方法である。長押しとは、ボタン部材を特定位置まで変位させた状態を、単打に比して長い時間にわたって維持する操作方法である。以下の説明では、単打を要求する通常演出を「単打系の通常演出」といい、連打を要求する通常演出を「連打系の通常演出」といい、長押しを要求する通常演出を「長押し系の通常演出」という。
第1操作デバイス25は、アクチュエータを備えておらず、バネなどの付勢機構29によって一定の力で付勢されている。つまり、第1操作デバイス25では、ボタン部材26を押し込むときの反発力が変化しない。一方、第2操作デバイス30は、DCモータ35を制御することにより、初期位置P2Aを基準としたボタン部材31の突出量を変化させることができる。また、第2操作デバイス30では、DCモータ35を制御することにより、ボタン部材31の推力(反発力)を変化させることができる。
ボタン部材31の突出量及び推力を定めた複数の動作パターンについて説明する。
図4に示すように、複数の動作パターンには、操作有効期間の開始時におけるボタン部材31の突出量(以下、初期突出量という)として[大]を定めた動作パターンDP1~DP4と、初期突出量として[中]を定めた動作パターンDP5と、初期突出量として[小]を定めた動作パターンDP6と、がある。また、動作パターンDP1には、推力(反発力)として[強]が定められており、動作パターンDP2には、推力として[中]が定められており、動作パターンDP3には、推力として[弱]が定められている。動作パターンDP4~DP6には、推力として[なし]、つまりDCモータ35をオフすることが定められている。
複数の動作パターンには、ボタン部材31が初期位置P2Aと最大位置P2Eとの間で往復するように変位する動作パターンDP7と、初期位置P2Aと第2中間位置P2Dとの間で往復するように変位する動作パターンDP8と、初期位置P2Aと第1中間位置P2Cとの間で往復するように変位する動作パターンDP9と、がある。以下の説明では、動作パターンDP7~DP9に従い、ボタン部材31が初期位置と突出位置との間で往復するように動作することを単に「往復動作」と示す。
動作パターンDP1~DP3は、グループG1に分類され、第2通常演出のうち、単打を要求する演出、連打を要求する演出、及び長押しを要求する演出の何れにも適用可能である。グループG1に分類される動作パターンDP1~DP3では、何れも初期突出量が[大]で同じであるが、推力(反発力)が[弱]~[強]の3種類となり、相互に操作感が異なる。つまり、グループG1による第2通常演出では、ボタン部材31の押込み量に違いがないものの、ボタン部材31を押し込むときに必要な力(押込み力)が異なる。
動作パターンDP4~DP6は、グループG2に分類され、第2通常演出のうち、単打を要求する演出、及び長押しを要求する演出に適用可能である。グループG2に分類される動作パターンDP1~DP3では、何れも推力が[なし](DCモータ35がオフ)で同じであるが、初期突出量が[小]~[大]の3種類となり、相互に操作感が異なる。つまり、グループG2による第2通常演出では、ボタン部材31を押し込むときに必要な力に違いがないものの、ボタン部材31の押込み量が異なる。
動作パターンDP7~DP9は、グループG3に分類され、動作演出に適用可能である。グループG3に分類される動作パターンDP7~DP9では、第2操作デバイス30が操作されることを予定していないものの、推力が[弱]で同じであり、往復動作における繰返し突出量が[小]~[大]の3種類となり、視覚的な動作態様が相互に異なる。
図5に示すように、操作デバイス演出は、何れの操作デバイスを使用するか、操作を要求するか否か(操作を要求する場合はその操作方法)、及び第2操作デバイス30を使用する場合に何れのグループの動作パターンを用いるか、が仕様として規定されている。
具体的に、第1操作デバイス25を使用する第1通常演出には、単打系、連打系、及び長押し系の3種類がある。第1操作デバイス25を使用する隠し演出には、単打系、連打系、及び長押し系の3種類がある。なお、パチンコ遊技機10は、第1操作デバイス25を用いた動作演出を備えない。また、第2操作デバイス30を使用する第2通常演出には、グループG1の動作パターンを用いる単打系、グループG2の動作パターンを用いる単打系、グループG1の動作パターンを用いる連打系、グループG1の動作パターンを用いる長押し系、及びグループG2の動作パターンを用いる長押し系の5種類がある。第2操作デバイス30を使用する動作演出には、グループG3を用いる1種類がある。
次に、操作デバイス演出を実行させるための処理について説明する。
以下に説明するように、副制御CPU51(演出制御部)は、操作演出(特定演出)を実行させる演出制御を可能に構成されている。副制御CPU51は、変動開始コマンドを入力すると、当該制御コマンドから特定可能な変動パターン(大当りか否か)に基づいて所定の抽選を行い、操作デバイス演出を実行させるか否か、及び実行させる操作デバイス演出の種類を決定する。
単打系の通常演出について説明する。
副制御CPU51は、単打系の第1通常演出又は第2通常演出の実行を決定した場合、当該通常演出の開始タイミングが到来すると、操作有効期間を開始する。なお、第1操作デバイス25を用いた隠し演出の実行を決定した場合、第1通常演出の実行を決定したときとは、促進情報iを提示しないように演出装置群ESを制御する点で異なるのみであるから、その詳細な説明を省略する。副制御CPU51は、操作有効期間中、促進情報iを提示するように演出装置群ESを制御する。例えば、副制御CPU51は、対象操作デバイスを単打することを促す内容の文字列、及び対象操作デバイスを模したアイコンを表示するように、演出表示装置EHを制御するとよい。
第1通常演出又は第2通常演出の実行中、副制御CPU51は、操作有効期間中に対象操作デバイスの操作センサから操作信号を入力すると、操作有効期間を終了するとともに、所定の演出結果を導出するように、演出装置群ESを制御する。副制御CPU51は、対象操作デバイスの操作センサから操作信号を入力することなく操作有効期間が満了すると、演出結果を導出せずに単打系の通常演出を終了するように演出装置群ESを制御する。これに代えて、副制御CPU51は、操作有効期間が満了すると、所定の演出結果を導出するように、演出装置群ESを制御してもよい。副制御CPU51は、通常演出の終了タイミングが到来すると、単打系の通常演出を終了するように、演出装置群ESを制御する。
所定の演出結果は、付与期待度として、変動ゲームにおける大当り期待度を認識可能であるとよい。例えば、副制御CPU51は、第1演出結果(例えば「チャンス」の文字列の表示)、及び当該第1演出結果に比して大当り期待度が高い第2演出結果(例えば「激熱」の文字列の表示)を含む複数の演出結果の中から、今回の通常演出において導出させる演出結果を決定するとよい。ここで、所定の演出(所定の演出結果)における大当り期待度を高くするためには、大当りのときの決定割合と、はずれのときの決定割合との合算に占める大当りのときの割合が高くなるようにすればよい。なお、第2演出結果は、大当り変動パターンが指示されている場合にのみ決定可能とすることで、大当りが確定する演出結果であってもよい。
図6(a)に示すように、副制御CPU51は、グループG1の動作パターンを用いる第2通常演出(単打系)の実行を決定した場合、変動パターンに基づいて所定のパターン抽選を行い、動作パターンDP1~DP3の中から何れかの動作パターンを決定する。副制御CPU51は、動作パターンDP3<DP2<DP1の順に、大当り期待度が高くなるように動作パターンを決定する。このため、第2操作デバイス30を用いる単打系の第2通常演出では、ボタン部材31を単打により押し込もうとしたときの反発力が[弱]<[中]<[強]である順に、大当り期待度が高くなる。なお、所定の動作パターン(例えば、動作パターンDP1)について、大当り変動パターンが指示されている場合にのみ決定可能とすることで、大当りが確定する動作パターンとしてもよい。
このように、本実施形態では、単打系の第2通常演出において、DCモータ35が付与する反押込み方向D2Bの力の大きさは可変であって、付与期待度の一例である大当り期待度の高さと、DCモータ35が付与する反押込み方向D2Bの力の大きさと、は所定の関係にある。特に、本実施形態における「所定の関係」とは、推力(反発力)が大きいほど大当り期待度が高くなる関係である。そして、操作演出(特定演出)のうち、単打系の第2通常演出は、ボタン部材31が検知位置P2B(特定位置)まで変位されるまでの間においてDCモータ35が付与する反押込み方向D2Bの力の大きさが一定となる。
図6(b)に示すように、副制御CPU51は、グループG2の動作パターンを用いる第2通常演出(単打系)の実行を決定した場合、変動パターンに基づいて所定のパターン抽選を行い、動作パターンDP4~DP6の中から何れかの動作パターンを決定する。副制御CPU51は、動作パターンDP6<DP5<DP4の順に、大当り期待度が高くなるように動作パターンを決定する。このため、第2操作デバイス30を用いる単打系の第2通常演出では、ボタン部材31の初期突出量、つまりボタン部材31を押し込まなければならない操作量が[小]<[中]<[大]である順に、大当り期待度が高くなる。なお、所定の動作パターン(例えば、動作パターンDP4)について、大当り変動パターンが指示されている場合にのみ決定可能とすることで、大当りが確定する動作パターンとしてもよい。
このように、単打系の第2通常演出では、操作有効期間におけるボタン部材31の初期位置として、検知位置P2Bよりも反押込み方向D2Bにある第1中間位置P2Cと、第1中間位置P2Cよりも反押込み方向D2Bにある突出位置P2D,P2Eと、が少なくともある。本実施形態によれば、第1中間位置P2Cが第1位置の一例となり、突出位置P2D,P2Eの一方又は両方が第2位置の一例となる。なお、第2中間位置P2Dを第1位置として捉え、最大位置P2Eを第2位置として捉えることもできる。そして、単打系の第2通常演出では、操作有効期間におけるボタン部材31の開始時位置が第1位置であるときと、第2位置であるときとでは、付与期待度の一例である大当り期待度の高さが異なる。
そして、副制御CPU51は、第2通常演出の開始タイミングが到来すると、操作有効期間を開始させる前に、決定済みである動作パターンに定められた初期突出量までボタン部材31が変位するようにDCモータ35を制御する。副制御CPU51は、動作パターンDP1~DP3に基づいてDCモータ35を制御しているとき、操作センサ33から操作信号を入力すると、DCモータ35をオフする。つまり、副制御CPU51は、所定の演出結果を導出させるタイミングにて、ボタン部材31に付与する推力(反発力)を低下させる。これにより、何れかの突出位置から検知位置P2Bまでの間と、検知位置P2Bから初期位置P2Aまでの間とで、ボタン部材31に付与される推力が異なる。
一方、副制御CPU51は、動作パターンDP4~DP6に基づいてDCモータ35を制御しているとき、操作センサ33から操作信号を入力しても、DCモータ35をオフに維持する。つまり、副制御CPU51は、ボタン部材31が検知位置P2Bまで変位されても、当該ボタン部材31に付与する推力(反発力)を変化させない。そして、副制御CPU51は、第2通常演出の終了タイミングが到来すると、ボタン部材31が初期位置P2Aに位置していない場合、ボタン部材31が初期位置P2Aへ変位するようにDCモータ35を制御する。
図7を参照し、単打系の第2通常演出の具体的な実行態様の一例について説明する。
図7(a)に示すように、第2操作デバイス30では、ボタン部材31が動作パターンに定められた初期突出量となるまで変位するとともに、演出表示装置EHでは、促進情報iとして「大当りを獲得しろ!」や「一発!」の文字列、及び第2操作デバイス30を模したアイコンが表示される。促進情報iとしては、操作有効期間の残り期間(時間)を特定可能なゲージやタイマを表示してもよい。そして、図7(b)及び(c)に示すように、演出表示装置EHでは、操作有効期間中にボタン部材31が検知位置P2Bまで押し込まれると、第1演出結果として「はずれ」の文字列が表示されたり、第2演出結果として「大当り!」の文字列が表示されたりする。なお、グループG1の動作パターンを用いる第2通常演出と、グループG2の動作パターンを用いる第2通常演出と、では、演出装置群ESにおける演出態様が同一であってもよく、異なっていてもよい。
このとき、グループG1の動作パターンを用いる第2通常演出の場合、ボタン部材31の初期突出量は同じであるものの、ボタン部材31に対しては、[弱]~[強]のうち、動作パターンに定めた推力(反発力)が付与されている。したがって、遊技者は、ボタン部材31を検知位置P2Bまで単打により変位させるために必要な力の大きさに応じて大当り期待度を知得できる。また、第2操作デバイス30では、検知位置P2Bまでボタン部材31を押し込んだとき、DCモータ35がオフされることによる推力(反発力)の変化量(低下量)も、動作パターンに応じて変化することとなる。なお、促進情報iの提示を含めて、演出装置群ESにおける演出態様は、第2通常演出が開始されてから、所定の演出結果が導出されるまでの間にわたって、何れの動作パターンが決定されているときでも同一(又は略同一)である。よって、所定の演出結果が導出されるまでの間において、大当り期待度という情報は、第2操作デバイス30の操作感の違いから知得できる一方、視覚的には演出装置群ES及び第2操作デバイス30から知得し難い。
一方、グループG2の動作パターンを用いる第2通常演出の場合、ボタン部材31に対して付与される推力(反発力)は同じであるものの、ボタン部材31が[小]~[大]のうち、動作パターンに定めた初期突出量となるまで変位される。したがって、遊技者は、ボタン部材31を変位させるために必要な変位量の大きさに応じて大当り期待度を知得できる。なお、促進情報iの提示を含めて、演出装置群ESにおける演出態様は、第2通常演出が開始されてから、所定の演出結果が導出されるまでの間にわたって、何れの動作パターンが決定されているときでも同一(又は略同一)である。よって、所定の演出結果が導出されるまでの間において、大当り期待度という情報は、視覚的に第2操作デバイス30から知得でき、且つ第2操作デバイス30の操作感の違いからも知得できる一方、視覚的に演出装置群ESからは知得し難い。
次に、連打系の通常演出について説明する。
副制御CPU51は、連打系の第1通常演出又は第2通常演出の実行を決定した場合、当該通常演出の開始タイミングが到来すると、操作有効期間を開始する。なお、第1操作デバイス25を用いた隠し演出の実行を決定した場合、第1通常演出の実行を決定したときとは、促進情報iを提示しないように演出装置群ESを制御する点で異なるのみであるから、その詳細な説明を省略する。副制御CPU51は、操作有効期間中、促進情報iを提示するように演出装置群ESを制御する。例えば、副制御CPU51は、対象操作デバイスを連打することを促す内容の文字列、及び対象操作デバイスを模したアイコンを表示するように、演出表示装置EHを制御するとよい。
第1通常演出の実行中、副制御CPU51は、操作有効期間中に操作デバイス25から操作信号を複数回にわたって入力することを含む条件(以下、第1条件という)が成立したと判定すると、所定の演出結果を導出するように、演出装置群ESを制御する。第2通常演出の実行中、副制御CPU51は、操作有効期間中に第2操作デバイス30から操作信号を少なくとも1回は入力することを含む第1条件が成立したと判定すると、所定の演出結果を導出するように、演出装置群ESを制御する。ここで、第1条件は、対象操作デバイスからの操作信号の入力回数が所定の回数に達することに定めてもよく、1回又は複数回に定めた所定の回数ごとに行う抽選に当選することであってもよく、さらに当該抽選の当選回数が所定の回数に達することで成立する条件であってもよい。
このように、副制御CPU51は、第2操作デバイス30(ボタン部材31)の操作有効期間を設定し、当該操作有効期間中にボタン部材31が検知位置P2B(特定位置)まで変位されることを少なくとも含む第1条件の成立に基づいて第2通常演出を進行させることが可能である。そして、第1条件は、ボタン部材31が検知位置P2Bまで変位された回数が規定回数(一例として1回)に達することにより成立する。本実施形態において、第1条件は、特定条件の一例である。
副制御CPU51は、第1条件が成立することなく操作有効期間が満了すると、何れの演出結果を導出せずに連打系の通常演出を終了するように演出装置群ESを制御する。これに代えて、副制御CPU51は、第1条件が成立することなく操作有効期間が満了すると、所定の演出結果を導出するように、演出装置群ESを制御してもよい。副制御CPU51は、通常演出の終了タイミングが到来すると、連打系の通常演出を終了するように、演出装置群ESを制御する。
所定の演出結果は、変動ゲームにおける大当り期待度を認識可能であるとよい。例えば、副制御CPU51は、第1演出結果(例えばゲージが満タンとならない様子の表示)、及び当該第1演出結果に比して大当り期待度が高い第2演出結果(例えばゲージが満タンとなる様子の表示)を含む複数の演出結果の中から、今回の通常演出において導出させる演出結果を決定するとよい。なお、第2演出結果は、大当り変動パターンであるときにのみ決定可能とすることで、大当りが確定する演出結果であってもよい。
図6(a)に示すように、副制御CPU51は、グループG1の動作パターンを用いる第2通常演出(連打系)の実行を決定した場合、変動パターンに基づいて所定のパターン抽選を行い、動作パターンDP1~DP3の中から何れかの動作パターンを決定する。副制御CPU51は、動作パターンDP3<DP2<DP1の順に、大当り期待度が高くなるように動作パターンを決定する。このため、第2操作デバイス30を用いる連打系の第2通常演出では、ボタン部材31を連打により押し込もうとしたときの反発力が[弱]<[中]<[強]である順に、大当り期待度が高くなる。なお、所定の動作パターン(例えば、動作パターンDP1)について、大当り変動パターンが指示されている場合にのみ決定可能とすることで、大当りが確定する動作パターンとしてもよい。
このように、連打系の第2通常演出では、単打系の第2通常演出と同様、DCモータ35が付与する反押込み方向D2Bの力の大きさが可変であって、付与期待度の一例である大当り期待度の高さと、DCモータ35が付与する反押込み方向D2Bの力の大きさと、は所定の関係にある。特に、本実施形態における当該所定の関係とは、推力(反発力)が大きいほど大当り期待度が高くなる関係である。また、操作演出(特定演出)のうち、連打系の第2通常演出は、ボタン部材31が検知位置P2B(特定位置)まで変位されるまでの間においてDCモータ35が付与する反押込み方向D2Bの力の大きさが一定となる演出に相当する。
そして、副制御CPU51は、第2通常演出の開始タイミングが到来すると、操作有効期間を開始させる前に、決定済みである動作パターンに定められた初期突出量までボタン部材31が変位するようにDCモータ35を制御する。また、副制御CPU51は、決定済みである動作パターンに定められた推力をボタン部材31に付与するようにDCモータ35を制御する。副制御CPU51は、操作有効期間中、推力(反発力)の一時的な増加(所謂キックバック)を周期的に発生させるようにDCモータ35を制御する。副制御CPU51は、操作センサ33から操作信号を入力しても、DCモータ35をオフせずにオンに維持する。つまり、副制御CPU51は、ボタン部材31が検知位置P2Bまで変位されても、当該ボタン部材31に付与する推力(反発力)を低下(変化)させない。そして、副制御CPU51は、第2通常演出の終了タイミングが到来すると、ボタン部材31が初期位置P2Aに位置していない場合、ボタン部材31が初期位置P2Aへ変位するようにDCモータ35を制御する。
図8を参照し、連打系の第2通常演出の具体的な実行態様の一例について説明する。
図8(a)に示すように、第2操作デバイス30では、ボタン部材31が動作パターンに定められた初期突出量となるまで変位するとともに、演出表示装置EHでは、促進情報iとして「ゲージを満タンにしよう」や「連打!」の文字列、及び第2操作デバイス30を模したアイコンが表示される。促進情報iとしては、操作有効期間の残り期間(時間)を特定可能なゲージやタイマを表示してもよい。
図8(b)に示すように、演出表示装置EHでは、ボタン部材31が連打されたか否かに関係なく、画像として表示されたゲージが満たされていくかのような表示が行われる。図8(c)に示すように、第2演出結果が決定されている場合、演出表示装置EHでは、ボタン部材31が検知位置P2Bまで押し込まれると第1条件が成立し、ゲージが満タンとなる様子が表示される。一方、図8(d)に示すように、第1演出結果が決定されている場合、演出表示装置EHでは、ボタン部材31が検知位置P2Bまで押し込まれたとしても第1条件が成立せず、操作有効期間が満了するまで、ゲージが満タンにならない様子が表示される。このような表示制御は、副制御CPU51によって実行される。
このとき、グループG1の動作パターンを用いる第2通常演出であるから、ボタン部材31の初期突出量が同じであるものの、ボタン部材31に対しては、[弱]~[強]のうち、動作パターンに定めた推力(反発力)が付与されている。したがって、遊技者は、ボタン部材31を検知位置P2Bまで連打しながら変位させるために必要な力の大きさに応じて大当り期待度を知得できる。なお、促進情報iの提示を含めて、演出装置群ESにおける演出態様は、第2通常演出が開始されてから、所定の演出結果が導出されるまでの間にわたって、何れの動作パターンが決定されているときでも同一(又は略同一)である。よって、所定の演出結果が導出されるまでの間において、大当り期待度という情報は、第2操作デバイス30の操作感の違いから知得できる一方、視覚的には演出装置群ES及び第2操作デバイス30から知得し難い。
次に、長押し系の通常演出について説明する。
副制御CPU51は、長押し系の第1通常演出又は第2通常演出の実行を決定した場合、当該通常演出の開始タイミングが到来すると、操作有効期間を開始する。なお、第1操作デバイス25を用いた隠し演出の実行を決定した場合、第1通常演出の実行を決定したときとは、促進情報iを提示しないように演出装置群ESを制御する点で異なるのみであるから、その詳細な説明を省略する。副制御CPU51は、操作有効期間中、促進情報iを提示するように演出装置群ESを制御する。例えば、副制御CPU51は、対象操作デバイスを長押しすることを促す内容の文字列、及び対象操作デバイスを模したアイコンを表示するように、演出表示装置EHを制御するとよい。
第1通常演出又は第2通常演出の実行中、副制御CPU51は、操作有効期間中に対象操作デバイスから操作信号を継続して入力している時間が規定時間を超えることを含む条件(以下、第2条件という)が成立したと判定すると、所定の演出結果を導出するように、演出装置群ESを制御する。ここで、第2条件は、対象操作デバイスからの操作信号の入力時間が規定時間を超えることに定めてもよく、対象操作デバイスからの操作信号の入力時間が規定時間を超えるごとに行う抽選に当選することであってもよく、さらに当該抽選の当選回数が所定の回数に達することで成立する条件であってもよい。
このように、副制御CPU51は、第2操作デバイス30(ボタン部材31)の操作有効期間を設定し、当該操作有効期間中にボタン部材31が検知位置P2B(特定位置)まで変位されることを少なくとも含む第2条件の成立に基づいて第2通常演出を進行させることが可能である。そして、第2条件は、ボタン部材31が検知位置P2Bまで変位されている時間が規定時間を超えることにより成立する。本実施形態において、第2条件は、特定条件の一例である。
副制御CPU51は、第2条件が成立することなく操作有効期間が満了すると、何れの演出結果も導出せずに長押し系の通常演出を終了するように演出装置群ESを制御する。これに代えて、副制御CPU51は、第2条件が成立することなく操作有効期間が満了すると、所定の演出結果を導出するように、演出装置群ESを制御してもよい。副制御CPU51は、通常演出の終了タイミングが到来すると、長押し系の通常演出を終了するように、演出装置群ESを制御する。
所定の演出結果は、変動ゲームにおける大当り期待度を認識可能であるとよい。例えば、副制御CPU51は、第1演出結果(例えば「残念」の文字列の表示)、及び当該第1演出結果に比して大当り期待度が高い第2演出結果(例えば「好機!!」の文字列の表示)を含む複数の演出結果の中から、今回の通常演出において導出させる演出結果を決定するとよい。なお、第2演出結果は、大当り変動パターンであるときにのみ決定可能とすることで、大当りが確定する演出結果であってもよい。
図6(a)に示すように、副制御CPU51は、グループG1の動作パターンを用いる第2通常演出(長押し系)の実行を決定した場合、変動パターンに基づいて所定のパターン抽選を行い、動作パターンDP1~DP3の中から何れかの動作パターンを決定する。副制御CPU51は、動作パターンDP3<DP2<DP1の順に、大当り期待度が高くなるように動作パターンを決定する。このため、第2操作デバイス30を用いる長押し系の第2通常演出では、ボタン部材31を長押しにより押し込もうとしたときの反発力が[弱]<[中]<[強]である順に、大当り期待度が高くなる。なお、所定の動作パターン(例えば、動作パターンDP1)について、大当り変動パターンが指示されている場合にのみ決定可能とすることで、大当りが確定する動作パターンとしてもよい。
このように、長押し系の第2通常演出では、単打系の第2通常演出と同様、DCモータ35が付与する反押込み方向D2Bの力の大きさが可変であって、付与期待度の一例である大当り期待度の高さと、DCモータ35が付与する反押込み方向D2Bの力の大きさと、は所定の関係にある。特に、本実施形態における当該所定の関係とは、推力(反発力)が大きいほど大当り期待度が高くなる関係である。そして、操作演出(特定演出)のうち、長押し系の第2通常演出は、ボタン部材31が検知位置P2B(特定位置)まで変位されるまでの間においてDCモータ35が付与する反押込み方向D2Bの力の大きさが一定である演出に相当する。
図6(b)に示すように、副制御CPU51は、グループG2の動作パターンを用いる第2通常演出(長押し系)の実行を決定した場合、変動パターンに基づいて所定のパターン抽選を行い、動作パターンDP4~DP6の中から何れかの動作パターンを決定する。副制御CPU51は、動作パターンDP6<DP5<DP4の順に、大当り期待度が高くなるように動作パターンを決定する。このため、第2操作デバイス30を用いる長押し系の第2通常演出では、ボタン部材31の初期突出量、つまりボタン部材31を押し込まなければならない操作量が[小]<[中]<[大]である順に、大当り期待度が高くなる。なお、所定の動作パターン(例えば、動作パターンDP4)について、大当り変動パターンが指示されている場合にのみ決定可能とすることで、大当りが確定する動作パターンとしてもよい。
このように、長押し系の第2通常演出では、単打系の第2通常演出と同様、操作有効期間におけるボタン部材31の開始時位置として第1位置及び第2位置があり、操作有効期間におけるボタン部材31の開始時位置が第1位置であるときと、第2位置であるときとでは、付与期待度の一例である大当り期待度の高さが異なる。
そして、副制御CPU51は、第2通常演出の開始タイミングが到来すると、操作有効期間を開始させる前に、決定済みである動作パターンに定められた初期突出量までボタン部材31が変位するようにDCモータ35を制御する。また、副制御CPU51は、決定済みである動作パターンに定められた推力をボタン部材31に付与するようにDCモータ35を制御する。副制御CPU51は、動作パターンDP1~DP3に基づいてDCモータ35を制御しているとき、操作センサ33から操作信号を入力しても、DCモータ35をオフせずにオンに維持する。副制御CPU51は、動作パターンDP4~DP6に基づいてDCモータ35を制御しているとき、操作センサ33から操作信号を入力しても、DCモータ35をオンせずにオフに維持する。つまり、副制御CPU51は、ボタン部材31が検知位置P2Bまで変位されても、当該ボタン部材31に付与する推力(反発力)を変化させない。そして、副制御CPU51は、第2通常演出の終了タイミングが到来すると、ボタン部材31が初期位置P2Aに位置していない場合、ボタン部材31が初期位置P2Aへ変位するようにDCモータ35を制御する。
図9を参照し、長押し系の第2通常演出の具体的な実行態様の一例について説明する。
図9(a)に示すように、第2操作デバイス30では、ボタン部材31が動作パターンに定められた初期突出量となるまで変位するとともに、演出表示装置EHでは、促進情報iとして「風船を膨らませよう」や「長押し!」の文字列、及び第2操作デバイス30を模したアイコンが表示される。促進情報iとしては、操作有効期間の残り期間(時間)を特定可能なゲージやタイマを表示してもよい。図9(b)に示すように、演出表示装置EHでは、ボタン部材31が長押しされたか否かに関係なく、画像として表示された風船が少しずつ膨らんでいくかのような表示が行われる。また、演出表示装置EHでは、ボタン部材31が検知位置P2Bまで押し込まれ、引き続き長押しされているときには、ボタン部材31が検知位置P2Bまで押し込まれていないときに比して、風船が早く膨らむかのような表示が行われる。このような表示制御は、副制御CPU51によって実行される。つまり、副制御CPU51は、ボタン部材31の操作量(ここでは長押し時間)に応じて、演出表示装置EHに表示中である画像(ここでは風船)を段階的、又は連続的に変化させる。
そして、図9(c)に示すように、演出表示装置EHでは、ボタン部材31が検知位置P2Bまで押し込まれ、引き続き長押しされていることによって第1条件が成立すると、風船が破裂した様子が表示される。その後、図9(d)に示すように、演出表示装置EHでは、「好機!!」の文字列など、決定済みである演出結果に応じた表示が行われる。なお、グループG1の動作パターンを用いる第2通常演出と、グループG2の動作パターンを用いる第2通常演出と、では、演出装置群ESにおける演出態様が同一であってもよく、異なっていてもよい。
グループG1の動作パターンを用いる第2通常演出の場合、ボタン部材31の初期突出量が同じであるものの、ボタン部材31に対しては、[弱]~[強]のうち、動作パターンに定めた推力(反発力)が付与されている。したがって、遊技者は、ボタン部材31を検知位置P2Bまで変位させ、長押しを維持するために必要な力の大きさに応じて大当り期待度を知得できる。なお、促進情報iの提示を含めて、演出装置群ESにおける演出態様は、第2通常演出が開始されてから、所定の演出結果が導出されるまでの間にわたって、何れの動作パターンが決定されているときでも同一(又は略同一)である。よって、所定の演出結果が導出されるまでの間において、大当り期待度という情報は、第2操作デバイス30の操作感の違いから知得できる一方、視覚的には演出装置群ES及び第2操作デバイス30から知得し難い。
一方、グループG2の動作パターンを用いる第2通常演出の場合、ボタン部材31に対して付与される推力(反発力)は同じであるものの、ボタン部材31が[小]~[大]のうち、動作パターンに定めた初期突出量となるまで変位される。したがって、遊技者は、ボタン部材31を検知位置P2Bまで変位させ、長押しを開始するために必要な変位量の大きさによって大当り期待度を知得できる。なお、促進情報iの提示を含めて、演出装置群ESにおける演出態様は、第2通常演出が開始されてから、所定の演出結果が導出されるまでの間にわたって、何れの動作パターンが決定されているときでも同一(又は略同一)である。よって、所定の演出結果が導出されるまでの間において、大当り期待度という情報は、視覚的に第2操作デバイス30から知得でき、且つ第2操作デバイス30の操作感の違いからも知得できる一方、視覚的に演出装置群ESからは知得し難い。
動作パターンDP1~DP3による単打系の第2通常演出では、ボタン部材31の押込み方向D2Aへの変位量に関して、何れかの突出位置を基準として、検知位置P2Bまでの第1変位量であるときと、検知位置P2Bから初期位置P2Aまでの第2変位量であるときとでは、DCモータ35が付与する反押込み方向D2Bの力の大きさが異なる。動作パターンDP4~DP6による単打系の第2通常演出、連打系の第2通常演出、及び長押し系の第2通常演出では、何れかの突出位置を基準として、検知位置P2Bまでの第1変位量であるときと、検知位置P2Bから初期位置P2Aまでの第2変位量であるときとでは、DCモータ35が付与する反押込み方向D2Bの力の大きさが同じである。本実施形態では、動作パターンDP1~DP3による単打系の第2通常演出は、第1演出の一例となり、動作パターンDP4~DP6による単打系の第2通常演出、連打系の第2通常演出、及び長押し系の第2通常演出は、第2演出の一例となる。
動作演出について説明する。
図6(c)に示すように、副制御CPU51は、動作演出の実行を決定した場合、変動パターンに基づいて所定のパターン抽選を行い、動作パターンDP7~DP9の中から何れかの動作パターンを決定する。副制御CPU51は、動作パターンDP9<DP8<DP7の順に、リーチ期待度が高くなるように動作パターンを決定する。リーチ期待度とは、変動ゲームにおいてリーチが形成され、リーチ演出が実行される期待度である。ここで、所定の演出(所定の演出結果)におけるリーチ期待度を高くするためには、リーチありのときの決定割合と、リーチなしのときの決定割合との合算に占めるリーチありのときの割合が高くなるようにすればよい。
第2操作デバイス30を用いる動作演出では、ボタン部材31が往復動作をするときの最大の繰返し突出量が[小]<[中]<[大]である順に、リーチ期待度が高くなる。なお、所定の動作パターン(例えば、動作パターンDP7)について、リーチありの変動パターンが指示されている場合にのみ決定可能とすることで、リーチが確定する動作パターンとしてもよい。このように、ボタン部材31は、操作演出とは異なる演出においても第1位置又は第2位置へ変位されうる。なお、演出ゲームにおいてリーチが形成されるとき、リーチが形成されない場合に比して大当り期待度が高い。このため、リーチ期待度が高いことは、間接的に大当り期待度が高いことともいえる。
本実施形態の動作演出は、リーチが形成されるか否かを示唆する演出(以下、リーチ煽り演出という)として実行される。副制御CPU51は、動作演出の実行を決定した場合、当該動作演出の開始タイミングが到来してから、終了タイミングが到来するまでの間、決定済みである動作パターンに定められた態様にてボタン部材31が変位するようにDCモータ35を制御する。つまり、副制御CPU51は、開始タイミングから終了タイミングまでにかけて、ボタン部材31に往復動作をさせる。動作演出の開始タイミングとしては、リーチを形成可能な図柄列のうち最後から2つ目の図柄列が停止表示されるタイミングに定められている。また、終了タイミングは、リーチを形成可能な図柄列のうち最後の図柄列が停止表示されるタイミングに定められている。
図10を参照し、動作演出の具体的な実行態様の一例について説明する。
図10(a)に示すように、演出表示装置EHでは、複数の図柄列において図柄の変動表示が行われ、演出ゲームが開始される。図10(b)に示すように、演出ゲームの開始から所定の時間が経過すると、リーチを形成可能な図柄列のうち1列(例えば左図柄列)において図柄が仮で停止表示される。そして、第2操作デバイス30では、決定済みの動作パターンに基づいて、ボタン部材31が前後方向に往復動作を行う。演出表示装置EHを含む演出装置群ESでは、何れの促進情報iの提示も行われない。一方、演出表示装置EHでは、ボタン部材31の往復動作に応じた画像としてエフェクトefが表示される。このエフェクトefには、動作パターンDP7が決定されているときの第1エフェクトと、動作パターンDP8が決定されているときの第2エフェクトと、動作パターンDP9が決定されているときの第3エフェクトと、がある。そして、画像としての表示面積は、第3エフェクト<第2エフェクト<第1エフェクトの順に大きい。つまり、演出表示装置EHには、ボタン部材31の往復動作の大小と連動した画像が表示される。
その後、図10(c)に示すように、リーチ条件が成立している場合、演出表示装置EHでは、リーチが形成され、リーチ演出が実行される。また、図10(d)に示すように、リーチ条件が成立していない場合、演出表示装置EHでは、リーチが形成されず、演出ゲームが終了される。このように、グループG3の動作パターンを用いる動作演出の場合、ボタン部材31に対して付与される推力(反発力)が同じであるものの、ボタン部材31は、繰返し突出量[小]~[大]のうち、動作パターンに定めた繰返し突出量となるまで変位される。したがって、遊技者は、ボタン部材31の繰返し突出量によって大当り期待度を知得できる。
以下、本実施形態の効果について説明する。
(1)本実施形態によれば、操作部の一例であるボタン部材31の変位量、つまりボタン部材31の操作量に応じて当該ボタン部材31を押し返す力の大きさが変化する。このため、単なる画像を表示する場合と異なり、ボタン部材31を操作する遊技者に対してのみ知り得る情報を提供できる。よって、目新しい演出を提供することができ、興趣の向上を図ることができる。
(2)本実施形態によれば、ボタン部材31の操作量に応じて当該ボタン部材31を押し返す力の大きさが変化する状況と、ボタン部材31の操作量に応じて当該ボタン部材31を押し返す力の大きさが変化しない状況と、を作り出すことができる。よって、ボタン部材31の操作感に変化が生じるか否かについて興味を持たせることができる。
(3)本実施形態によれば、ボタン部材31を継続操作(例えば長押し)する状況を作り出せることから、ボタン部材31を押し返す力の大きさの変化を把握しやすくできる。よって、ボタン部材31を操作させる演出における演出効果を増大させることができる。
(4)本実施形態によれば、ボタン部材31を繰返し操作(例えば連打)する状況を作り出せることから、ボタン部材31を押し返す力の大きさの変化を把握しやすくできる。よって、ボタン部材31を操作させる演出における演出効果を増大させることができる。
(5)本実施形態によれば、ボタン部材31は、反押込み方向D2B(第2方向)へ変位し得る一方、ボタン部材26は反押込み方向D1B(第2方向)へ変位しない。このため、ボタン部材31が変位するか否かに興味を持たせ、遊技者の興趣を向上させ得る。
(6)本実施形態によれば、ボタン部材31を押し返す力の大小と、特典が付与される期待度の高低と、の間に所定の関係がある。このため、単なる画像を表示する場合と異なり、ボタン部材31を操作する遊技者に対してのみ知り得る情報として、特典が付与される期待度に関する情報を提供できる。そして、ボタン部材31の操作量に応じて当該ボタン部材31を押し返す力の大きさが変化しない状況を作り出すことができる。つまり、ボタン部材31の操作中、特典が付与される期待度の高低を安定して知得できる。よって、目新しい演出を提供することができ、興趣の向上を図ることができる。
(7)本実施形態によれば、ボタン部材31を継続操作(例えば長押し)することになるが、ボタン部材31を押し返す力の大きさの変化がなく、遊技者に安心感を与えることができる。よって、ボタン部材31を操作させる演出における演出効果を増大させることができる。
(8)本実施形態によれば、ボタン部材31を繰返し操作(例えば連打)することになるが、ボタン部材31を押し返す力の大きさの変化がなく、遊技者に安心感を与えることができる。よって、ボタン部材31を操作させる演出における演出効果を増大させることができる。
(9)本実施形態によれば、操作有効期間が設定されるに際して、ボタン部材31の開始時位置(つまり初期突出量)が異なり得る。このため、ボタン部材31を操作センサ33による検知位置P2B(特定位置)まで変位させるために必要な距離的な操作量に変化を与えることができる。よって、目新しい演出を提供することができ、興趣の向上を図り得る。
(10)本実施形態によれば、操作有効期間における開始時位置(つまり初期突出量)に応じて、大当り遊技が付与される期待度が異なる。したがって、遊技者に分かり易く、且つインパクトのある演出を提供できる。
(11)本実施形態によれば、ボタン部材31は、操作演出とは異なる動作演出においても変位し得ることから、ボタン部材31が変位する頻度を高め、遊技者にボタン部材31の変位を印象付けることができる。
(12)本実施形態によれば、ボタン部材31の操作中に、ボタン部材31を押し返す力が変化する状況を作り出すことができる。よって、ボタン部材31の操作感に変化が生じるか否かについて興味を持たせることができる。
(13)本実施形態によれば、ボタン部材31の操作中に、ボタン部材31を押し返す力が変化しない状況を作り出すことができる。よって、遊技者に安心感を与え、ボタン部材31を操作させる演出における演出効果を増大させることができる。
(14)本実施形態によれば、ボタン部材31を継続操作(例えば長押し)するに際して、開始時位置(つまり初期突出量)が異なり得ることから、全体的な操作量に変化を与えることができる。よって、ボタン部材31を操作させる演出における演出効果を増大させることができる。
(15)本実施形態によれば、ボタン部材31を繰返し操作(例えば連打)するに際して、開始時位置(つまり初期突出量)が異なり得ることから、全体的な操作量に変化を与えることができる。よって、ボタン部材31を操作させる演出における演出効果を増大させることができる。
(16)本実施形態によれば、ボタン部材31を押し返す力の大小と、特典(大当り遊技)が付与される期待度の高低と、の間に所定の関係がある。このため、単なる画像を表示する場合と異なり、ボタン部材31を操作する遊技者に対してのみ知り得る情報として、特典が付与される期待度に関する情報を提供できる。そして、ボタン部材31の操作量に応じて、演出表示装置EHに表示されている画像が段階的に、又は連続的に変化し得ることから、特典が付与される期待度、及び操作部の操作感と連動した表示演出を実現できる。よって、目新しい演出を提供することができ、興趣の向上を図ることができる。
(17)本実施形態によれば、ボタン部材31の操作中に、ボタン部材31を押し返す力を変化させないようにできる。よって、ボタン部材31の操作感、つまり、画像に対する変化の与え易さを一定にできる。よって、遊技者に安心感を与え、ボタン部材31を操作させる演出における演出効果を増大させることができる。
(18)本実施形態によれば、第1操作デバイス25におけるボタン部材26の変位方向D1と、第2操作デバイス30におけるボタン部材31の変位方向D2とは、異なる方向である。つまり、操作デバイスに規定される操作方向が相互に異なるから、2つの操作デバイスの操作感を根本的に異ならせ、これらに対する興味を向上させ得る。
(19)本実施形態によれば、第2操作デバイス30において、ボタン部材31の変位方向D2は、前後方向であり、押込み方向D2Aは、遊技者から見て前方に押し込む方向となる。よって、遊技者は、ボタン部材31に対して力をかけ易く、DCモータ35によって付与される推力(反発力)を感じ取り易くなる。
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・本実施形態において、動作パターンDP1~DP6による第2通常演出では、ボタン部材31が何れかの突出位置へ変位してから、ボタン部材31が検知位置P2Bに到達するまでの間、DCモータ35が付与する推力(反発力)を変化させなかったが、途中で推力を変化させてもよい。具体的に、第2操作デバイス30は、ボタン部材31の押込み方向D2Aへの変位量を検知する検知手段として、ロータリーエンコーダや、中間位置P2C,P2Dのそれぞれにてボタン部材31を検知する複数の操作センサを備えてもよい。そして、副制御CPU51は、ボタン部材31の検知結果(つまり変位量)に基づいて、ボタン部材31が検知位置P2B又は初期位置P2Aに到達するまでの間に、1回又は複数回にわたってボタン部材31に付与する推力が変化するように、DCモータ35を制御してもよい。
例えば、図11に示すように、初期突出量[小]~[大]の各動作パターンには、推力が変化しないものや、[弱]→[中]、[弱]→[強]、[中]→[強]、[中]→[弱]、[強]→[中]、及び[強]→[弱]の何れかの変化を含むものがあってもよい。これらのように推力(反発力)が変化し得る動作パターンは、上述した単打系、連打系、及び長押し系の各第2通常演出にそれぞれ適用することができる。そして、副制御CPU51は、推力を[強]に制御する区間を含む場合、含まないときに比して、特典が付与される期待度が高くなるように、動作パターンを決定するとよい。また、副制御CPU51は、推力を[強]に制御する区間が多いほど、特典が付与される期待度が高くなるように、動作パターンを決定してもよい。
例えば、動作パターンDP2cによれば、初期突出量が[大]であり、ボタン部材31を押し込むにつれて、推力が[弱]→[中]→[強]→[強]のように変化し得るから、大当り期待度が上昇していくことを操作感から知得できる。例えば、動作パターンDP4cによれば、初期突出量が[大]であり、ボタン部材31を押し込むにつれて、推力が[中]→[弱]→[弱]→[強]のように変化し得るから、大当り期待度が一旦は低下するが、最終的には逆転的に高くなるような変化を操作感から知得できる。
本変更例において、副制御CPU51は、ボタン部材31の操作が中断されたときに、ボタン部材31が動作パターンに定めた初期突出量を超えて反押込み方向D2Bへ変位しないよう、ボタン部材31が初期突出量にて停止するようにDCモータ35を制御するとよい。また、副制御CPU51は、ボタン部材31が操作されていないとき、反押込み方向D2Bへ変位せず停止するように、DCモータ35を制御してもよい。また、副制御CPU51は、動作パターンに従って推力を変化させた場合、次の検知位置(区間)に到達するまでは、非操作によってボタン部材31が1つ前の検知位置(区間)まで戻されたとしても、推力を変化させないように制御してもよく、1つ前の検知位置(区間)に対応した推力に変化させてもよい。
このように、ボタン部材31が検知位置P2B(特定位置)まで変位されるまでの間において、DCモータ35が付与する反押込み方向D2Bの力の大きさが変化する構成であってもよい。本変更例によれば、検知位置P2Bに到達する迄の間において、ボタン部材31の操作量に応じて当該ボタン部材31を押し返す力の大きさが変化する状況を作り出すことができる。つまり、ボタン部材31の操作中、特典(例えば大当り遊技)が付与される期待度の高低の変化を知得できる。よって、ボタン部材31の操作感に変化が生じるか否かについて興味を持たせることができる。
また、本変更例について、グループG2の動作パターンによる第2通常演出に適用すれば、ボタン部材31の開始時位置(つまり初期突出量)という遊技者以外の者にも認識可能な変化のほか、特典が付与される期待度と連動した変化を、遊技者のみが知覚できるボタン部材31の操作感にも与え、遊技者の興趣を向上できる。また、本変更例によれば、ボタン部材31の操作中に、ボタン部材31を押し返す力を変化させることができる。このため、ボタン部材31の操作感が変化、つまり、画像に対する変化の与え易さも変化し得る。よって、ボタン部材31の操作感に変化が生じるか否かについて興味を持たせることができる。なお、ここでいう画像は、本実施形態の例でいえば、ゲージ及び風船などであるが、これらに限定されず、適宜変更することが可能である。
・本実施形態において、ボタン部材31の操作により進行可能な操作演出(特定演出)は、1回の変動ゲームにおいて複数回にわたって実行可能であってもよい。本変更例において、副制御CPU51は、操作演出ごとにDCモータ35の動作パターンを異ならせることによって、DCモータ35が付与する反押込み方向D2Bの力の大きさが異ならせるとよい。なお、副制御CPU51は、操作演出ごとに動作パターンを独立した抽選により決定してもよく、複数回の操作演出における動作パターンを一括して決定してもよい。本変更例によれば、ボタン部材31を操作させる機会が1回の変動ゲームにおいて複数回にわたって発生し得るとともに、その機会ごとにボタン部材31を押し返す力の大きさが異なり得る。このため、操作感の変化バリエーションをさらに豊富にできる。よって、遊技者の興趣を向上させ得る。
・本実施形態において、操作デバイス25,30の一方又は両方は、振動を発生させる振動発生機構として、例えば振動モータを備えていてもよい。副制御CPU51は、特定条件としての第1条件、又は第2条件が成立したとき、つまり所定の演出結果が導出されるときに振動モータを作動させ、対象操作デバイスのボタン部材に振動を付与してもよい。本変更例によれば、ボタン部材31が振動する場合があるため、操作感の変化バリエーションを豊富にすることができる。よって、遊技者の興趣を向上させ得る。なお、副制御CPU51は、上述したキックバックと同時に、又は代えて、振動を発生させる構成であってもよく、操作有効期間にわたって振動を発生させる構成であってもよい。また、振動を発生させるときは、発生させないときに比して、大当り期待度が高いことが好ましく、大当りが確定するようにしてもよい。
・本実施形態において、副制御CPU51は、押込み方向D2Aの力、及び反押込み方向D2Bの力をボタン部材31に対して交互に付与することにより、ボタン部材31に振動を付与するように、DCモータ35を制御してもよい。本変更例によれば、ボタン部材31が押込み方向D2A及び反押込み方向D2Bへ繰り返し変位するように振動可能であるから、操作感の変化バリエーションをさらに豊富にできる。よって、遊技者の興趣を向上させ得る。
・本実施形態において、操作デバイス演出を通して、遊技者に付与期待度を知得させ得る対象の特典は、賞球を獲得可能な大当り遊技であったが、これに限らない。例えば、付与期待度を知得させ得る対象の特典は、ラウンド遊技の上限回数が他の大当り遊技に比して多い大当り遊技であってもよく、遊技者に有利な遊技状態としての確変状態、又は電サポ状態であってもよい。この場合、操作デバイス演出は、変動ゲーム中の再抽選演出として実行してもよく、大当り遊技中の大当り演出(ラウンド昇格演出)として実行してもよい。再抽選演出は、演出ゲームにおいて仮の大当りの図柄組合せを停止表示させてから、各図柄列の演出図柄を再び変動表示さ、最終的な大当りの図柄組合せを停止表示させる演出である。
さらに、付与期待度を知得させ得る対象の特典は、何かしらの有利度合いを認識可能な演出上の特典であってもよい。例えば、付与期待度としては、リーチ演出に発展する期待度、擬似連続演出が継続する期待度、保留変化演出が発生する期待度などがある。ここで、擬似連続演出とは、1回の変動ゲームにおいて演出図柄の変動表示を伴う単位変動(変動サイクル)を複数回にわたって実行する演出であって、当該単位変動数が多くなるほど大当り期待度が高い演出である。また、保留変化演出とは、保留中の変動ゲームを示す情報として演出表示装置EHに表示する保留アイコンの表示態様を、保留中の変動ゲームの変動内容(例えば大当りか否か)に応じて変化させる演出である。なお、操作デバイス演出は、ボタン部材31の突出量や反発力によって付与期待度を知得させない演出であってもよいが、本実施形態のように知得させ得る演出であることが好ましい。
・本実施形態において、連打系の第2通常演出において、演出表示装置EHでは、操作有効期間における第2操作デバイス30の操作に関係なく、ゲージが満たされていく様子を表示したが、これに限らず、第2操作デバイス30から操作信号を入力するごとに、ゲージが段階的、又は連続的に満たされていく様子を表示してもよい。そして、副制御CPU51は、複数回の操作信号の入力により第1条件が成立したと判定すると、所定の演出結果を導出するように、演出表示装置EHを制御するとよい。本変更例によれば、副制御CPU51は、ボタン部材31の操作量(ここでは操作回数)に応じて、演出表示装置EHに表示中である画像(ここではゲージ)を段階的、又は連続的に変化させる。
・本実施形態において、ボタン部材26の変位方向D1を上下方向とし、ボタン部材31の変位方向D2を前後方向としたが、これに限らず、適宜変更してもよい。例えば、第2操作デバイス30は、配設位置を膨出部15に変更し、ボタン部材31の変位方向D2を上下方向としてもよい。また、操作部に関して、第1方向を押込み方向D1A,D2Aとし、第2方向を反押込み方向D1B,D2Bとしたが、これらを入れ替えてもよい。つまり、操作デバイス25,30の一方又は両方について、ボタン部材を引くような操作を要求してもよい。このように、操作デバイス25,30の配設位置、及びそれぞれのボタン部材の変位方向、及び操作方向は、適宜変更できる。
・本実施形態において、第2通常演出の操作有効期間中、第2操作デバイス30に加えて、第1操作デバイス25の操作によっても演出が進行するように構成されていてもよい。本変更例において、副制御CPU51は、第1操作デバイス25からの操作信号に基づいて、第2操作デバイス30からの操作信号に基づいた制御と同じ制御を行うとよい。本変更例によれば、操作感によって付与期待度を知得したいと考える遊技者は、第2操作デバイス30を操作すればよく、逆に知得したくないと考える遊技者は、第1操作デバイス25を操作すればよい。このように、操作演出は、対象操作デバイスとは異なる操作デバイスの操作によっても進行し得る構成であってもよい。
・本実施形態において、操作デバイス演出の具体的な実行態様は、あくまで例示であって、異なる態様に適宜変更してもよい。また、本実施形態にて説明した複数種類の操作デバイス演出のうち、任意に選択できる1種類、又は複数種類の操作デバイス演出について実行しない構成であってもよい。例えば、グループG1の動作パターンによる単打系の第2通常演出を実行する一方、グループG2の動作パターンによる単打系の第2通常演出を実行しない構成であってもよい。例えば、グループG1の動作パターンによる操作デバイス演出のみ、又はグループG2の動作パターンによる操作デバイス演出を実行可能な構成としてもよい。例えば、単打系、連打系、及び長押し系の操作演出のうち、任意に選択できる1系統、又は2系統の操作演出を実行可能な構成としてもよい。また、グループG2の動作パターンによる連打系の第2通常演出を実行可能な構成としてもよい。
・本実施形態において、操作デバイス演出は、対象操作デバイスの操作に応じて、演出表示装置EHに表示した画像を変化させることに加えて、又は代えて、演出装置群ESのうち他の演出装置における演出態様を変化させる演出であってもよい。例えば、スピーカSPにおける音量が変化したり、楽曲が変化したりするとよい。
・本実施形態において、操作デバイス演出は、デモ演出として実行されてもよい。
・本実施形態において、操作デバイス25,30は、何れも操作部としてボタン部材を備えたが、これに限らず、操作デバイス25,30の一方又は両方について、操作部は、レバー型であってもよく、拳銃の引き金、ハンドル、総舵輪、刀剣、又は槍を模したものであってもよい。
・本実施形態において、ボタン部材26の変位方向D1と、ボタン部材31の変位方向D2とは、相互に異なる方向としたが、これに限らず、同じ方向となるように操作デバイス25,30を設けてもよい。
・本実施形態において、確変機能を搭載したパチンコ遊技機10として、次回の大当り遊技まで高確率状態を付与する仕様、転落抽選に当選するまで高確率状態を付与する仕様(所謂、転落機)、又は規定回数の変動ゲームが終了するまで高確率状態を付与する仕様(所謂、ST機)を採用できる。また、確変機能を搭載したパチンコ遊技機10として、遊技球が特定領域を通過することを条件に高確率状態を付与する仕様(所謂、V確変機)を採用できる。パチンコ遊技機10は、転落機の仕様と、V確変機の仕様と、を混合させた仕様であってもよい。
・本実施形態において、特別図柄の当り抽選として、大当り抽選の他、小当り抽選を行うように構成してもよい。当り抽選にて小当りに当選した場合、特別ゲームの終了後に小当り遊技(当り遊技)が付与される。本実施形態において、通常の遊技状態(例えば、低確低ベース状態)に比して、単位時間あたりに小当りに当選する回数(頻度)、又は、単位時間あたりに小当り遊技が付与される回数(頻度)が向上する状態(所謂、小当りRUSH)に制御可能に構成してもよい。
・本実施形態において、パチンコ遊技機10として、「羽根もの」、又は「ヒコーキタイプ」ともいわれる第2種に分類される仕様を採用してもよい。この種のパチンコ遊技機では、始動口への遊技球の入球を契機に入球装置(大入賞口)の開閉羽根(開閉部材)が開き、入球装置へ入球した遊技球が特別入賞口へ入球することによって大当り遊技が生起される。
・本実施形態において、主制御CPU41、主制御ROM42、主制御RWM43、及び乱数生成回路44は、ワンチップに構成されていてもよい。
・本実施形態において、遊技盤YBの具体的な構成は任意に変更してもよい。
・本実施形態において、副基板50をサブ統括制御基板とし、副基板50とは別に演出表示装置EHを専門に制御する表示制御基板、装飾ランプLAを専門に制御する発光制御基板、スピーカSPを専門に制御する音制御基板を設けてもよい。このようなサブ統括制御基板とその他の演出を制御する基板を含めて副基板としてもよい。また、実施形態において、単一の基板に主制御CPU41、及び副制御CPU51を搭載してもよい。また、表示制御基板、発光制御基板、及び音制御基板を任意に組み合わせて単数又は複数の基板としてもよい。
・本実施形態において、遊技機はスロットマシンであってもよい。スロットマシンは、スタートレバーの操作に基づいて役抽選を行い、役抽選にてボーナス役(大当り)に当選し、ストップボタンの操作に基づく図柄列の停止表示により、変動ゲームにてボーナス役の図柄組合せが停止表示されると、ボーナス遊技を付与する。
次に、上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
(1)前記特定演出には、前記操作部が前記特定位置まで変位されるまでの間において前記付与機構が付与する前記第2方向の力の大きさが変化する演出があるとよい。
(2)前記特定演出には、前記操作部が前記特定位置まで変位されるまでの間において前記付与機構が付与する前記第2方向の力の大きさが一定の演出があるとよい。
(3)前記特定条件は、前記操作部が前記特定位置まで変位されている時間が規定時間を超えることにより成立するとよい。
(4)前記特定条件は、前記操作部が前記特定位置まで変位された回数が規定回数に達することにより成立するとよい。
(5)前記操作部としての第1操作部とは別に第2操作部を備え、前記第1操作部は、特定演出において前記第2方向へ変位するときがある一方、前記第2操作部は、当該第2操作部が変位可能な第1方向とは反対の第2方向へ変位しないとよい。
(6)前記操作部の操作により進行可能な特定演出は、1回の変動ゲームにおいて複数回にわたって実行可能であって、前記特定演出ごとに前記付与機構が付与する前記第2方向の力の大きさが異なるときがあるとよい。
(7)振動を発生させる振動発生機構を備え、前記振動発生機構は、前記操作部の操作に応じて前記操作部に振動を付与することができるとよい。
(8)前記付与機構は、前記第1方向の力、及び前記第2方向の力を前記操作部に対して交互に付与することにより、前記操作部に振動を付与することができるとよい。