JP7224558B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

本開示は、電力変換装置に関するものである。
高電圧直流(HVDC:High Voltage Direct Current)送電システムに用いられる電力変換装置には、交直電力変換装置がある。交直電力変換装置では、直流および交流の運転電圧ならびにスイッチ開閉および落雷等によって電力系統からサージ電圧として交直電力変換装置に侵入する電圧に対する耐電圧性能を確保する必要がある。このため、交直電力変換装置には、電力変換機能を備えた少なくとも1つの電力変換ユニットを保護するために少なくとも1つの電界緩和シールドを備えたものがある。少なくとも1つの電界緩和シールドは電界緩和を目的として、少なくとも1つの電力変換ユニットと対地の間に配置されている。交直電力変換装置が複数の電力変換ユニットを備えている場合、複数の電力変換ユニット同士には電位差が生じる。また、交直電力変換装置が複数の電界緩和シールドを備えている場合、複数の電界緩和シールドは互いに異なる電位を有していることがある。複数の電界緩和シールドは、互いに異なる電位を有する第1電界緩和シールドおよび第2電界緩和シールドを含んでいる。
例えば、第1電界緩和シールドの電位が第1電界緩和シールドに近い電力変換ユニットの電位と同じまたはそれに近い浮遊電位になり、第2電界緩和シールドの電位が第2電界緩和シールドに近い電力変換装置ユニットの電位と同じになった場合には、電位差が生じることがある。第1電界緩和シールドと第2電界緩和シールドとの電位差は、複数の電力変換ユニットの個数および電位によって大きくなることがある。さらに、第1電界緩和シールドと第2電界緩和シールドとの間には、電位差や接地電位との距離に起因した高電界が発生することがある。
また、サージ電圧が印加された場合には、複数の電力変換ユニット、第1電界緩和シールドおよび第2電界緩和シールドの電位が等しくなる。
従来、サージ電圧が印加された際に生じる電界の緩和のために、第1電界緩和シールドと接地物との間(対地間)に配置された第3電界緩和シールドをさらに備えた電力変換装置がある。例えば、実開平03-86790号公報(特許文献1)には、複数のサイリスタモジュール(電力変換ユニット)を取り囲む複数のシールド(第1電界緩和シールドおよび第2電界緩和シールド)と、シールドと接地物との間(対地間)に配置された別のシールド(第3電界緩和シールド)とを備えた高電圧サイリスタバルブ(電力変換装置)が記載されている。シールドおよび対地間に配置された別のシールドによって、サージ電圧が印加された際に生じる電界が緩和される。
実開平03-86790号公報
上記公報に記載された電力変換装置(高電圧サイリスタバルブ)では、第3電界緩和シールドが複数の電力変換ユニットの外周の全周にわたって配置されている。このため、第1電界緩和シールドと第2電界緩和シールドとの間に電位差に起因した高電界が発生した場合、高電界は第3電界緩和シールドによってさらに強調される。
本開示は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、高電界が強調されることを抑制することができる電力変換装置を提供することである。
本開示の電力変換装置は、複数の電力変換ユニットと、第1電界緩和シールドと、第2電界緩和シールドと、第3電界緩和シールドとを備えている。複数の電力変換ユニットは、接地電位である接地物から離れて配置されている。第1電界緩和シールドは、接地物と複数の電力変換ユニットとの間に配置されている。第1電界緩和シールドは、第1端を含んでいる。第2電界緩和シールドは、第2端を含んでいる。第2端は、第1端と隙間を空けて向かい合っている。第2電界緩和シールドは、接地物と複数の電力変換ユニットとの間に配置されている。第3電界緩和シールドは、接地物と第1電界緩和シールドとの間において第1電界緩和シールドに重なるように配置されている。第3電界緩和シールドは、第3端を含んでいる。第1電界緩和シールドと第3電界緩和シールドとが重なる方向から見たときに第1電界緩和シールドと第2電界緩和シールドとは、複数の電力変換ユニットを取り囲んでいる。第3端は、第1電界緩和シールドと第3電界緩和シールドとが重なる方向から見たときに第1端と重なる位置から第2端と重なる位置までのいずれかに配置されている。
本開示の電力変換装置によれば、第3端は、第1電界緩和シールドと第3電界緩和シールドとが重なる方向に第1端と重なる位置から第2端と重なる位置までのいずれかに配置されている。このため、第1電界緩和シールドおよび第2電界緩和シールドの電位が第3電界緩和シールドの第3端に分担されることで、電界が緩やかに広がる。したがって、高電界が強調されることを抑制することができる。
実施の形態1に係る電力変換装置の構成を概略的に示す斜視図である。 実施の形態1に係る電力変換装置の構成を概略的に示す側面図である。 実施の形態1の変形例に係る電力変換装置の構成を概略的に示す側面図である。 実施の形態1に係る電力変換装置の構成を概略的に示す正面図である。 図1のV-V線に沿った断面図である。 図1のVI-VI線に沿った断面図である。 図4のVII領域を示す拡大図である。 実施の形態1に係る電力変換装置の第1電界緩和シールド、第2電界緩和シールドおよび第3電界緩和シールドの構成を概略的に示す斜視図である。 実施の形態1に係る電力変換装置の第1電界緩和シールド、第2電界緩和シールドおよび第3電界緩和シールドの周囲に生じた電界を概略的に示すコンター図である。 第1の比較例に係る電力変換装置の第1電界緩和シールド、第2電界緩和シールドおよび第3電界緩和シールドの構成を概略的に示す斜視図である。 第1の比較例に係る電力変換装置の第1電界緩和シールド、第2電界緩和シールドおよび第3電界緩和シールドの周囲に生じた電界を概略的に示すコンター図である。 第2の比較例に係る電力変換装置の第1電界緩和シールドおよび第2電界緩和シールドの周囲に生じた電界を概略的に示すコンター図である。 実施の形態1に係る電力変換装置の第3電界緩和シールドの第3端の位置が移動した場合における第3電界緩和シールドの第3端の位置と電界の電界値との関係を概略的に示すグラフである。 実施の形態2に係る電力変換装置の構成を概略的に示す斜視図である。 図14のXV-XV線に沿った断面図である。 図14のXVI領域を示す拡大図である。 実施の形態2に係る電力変換装置の第3電界緩和シールドの半径と電界の電界値との関係を概略的に示すグラフである。 実施の形態3に係る電力変換装置の構成を概略的に示す拡大図である。
以下、実施の形態について図に基づいて説明する。なお、以下では、同一または相当する部分に同一の符号を付すものとし、重複する説明は繰り返さない。
実施の形態1.
図1~図8を用いて、実施の形態1に係る電力変換装置100の構成を説明する。
図1に示されるように、電力変換装置100は、複数の電力変換ユニット1と、第1電界緩和シールド51と、第2電界緩和シールド52と、第3電界緩和シールド53とを含んでいる。電力変換装置100は、支持台2と、支持部3と、支柱4と、第4電界緩和シールド54と、第5電界緩和シールド55とをさらに含んでいてもよい。電力変換装置100は、例えば、交流と直流とを変換する交直電力変換装置である。
本実施の形態において、第1方向DR1は、第1電界緩和シールド51と第3電界緩和シールド53とが重なる方向に沿った方向である。第2方向DR2は、第1電界緩和シールド51と第2電界緩和シールド52とが向かい合う方向に沿った方向である。第3方向DR3は、第1方向DR1および第2方向DR2の各々に交差する方向である。望ましくは、第2方向DR2は、第1方向DR1に直交している。望ましくは、第3方向DR3は、第1方向DR1および第2方向DR2に直交している。
電力変換装置100は、接地物GP上あるいは近傍に配置されている。接地物GPは、例えば、床、天井または壁等である。本実施の形態において、接地物GPは、床として図示する。接地物GPは、接地電位にある。接地物GPの電位(接地電位)は、接地物GPがアースに電気的に接続されることで、ゼロ電位であることが望ましい。
複数の電力変換ユニット1は、接地電位である接地物GPから離れて配置されている。複数の電力変換ユニット1同士は、互いに電気的に接続されていてもよい。なお、図1では、複数の電力変換ユニット1同士を電気的に接続するための接続端子は、図示されていない。図1では、電力変換装置100は、例えば、8個の電力変換ユニット1を含んでいる。具体的には、8個の電力変換ユニット1は、4個の第1電力変換ユニット部11と、4個の第2電力変換ユニット部12とを含んでいる。4個の第2電力変換ユニット部12は、第1方向DR1に沿って4個の第1電力変換ユニット部11に重ねられている。4個の第1電力変換ユニット部11は、後述される第1支持台部21の上に並べられている。4個の第2電力変換ユニット部12は、後述される第2支持台部22の上に並べられている。なお、複数の電力変換ユニット1の個数および配置は、これに限られない。本実施の形態では8個の電力変換ユニット1が4個ずつ上下2段1列に配置された構成が図示されているが、これに限られない。例えば、第3方向DR3に2列以上の電力変換ユニット1が配置されていてもよい。また、複数の電力変換ユニット1は、上下3段以上で配置されていてもよい。電力変換ユニット1の個数および配置に応じて、以下に説明する支持台2、支持部3、支柱4、電界緩和シールドの個数や配置が変化する場合もある。
複数の電力変換ユニット1の各々の電位は、互いに異なることがある。具体的には、隣り合う電力変換ユニット1同士の電位は、互いに異なることがある。例えば、第2電界緩和シールド52よりも第1電界緩和シールド51に近い側に配置された電力変換ユニット1の電位は、第1電界緩和シールド51よりも第2電界緩和シールド52に近い側に配置された電力変換ユニット1の電位よりも高いことがある。この場合、第1電界緩和シールド51の電位は、第2電界緩和シールド52の電位よりも高い。
支持台2は、複数の電力変換ユニット1の各々を支持している。支持台2は、支柱4に固定されている。このため、複数の電力変換ユニット1の各々は、支持台2によって支柱4に支持されている。支持台2には、複数の電力変換ユニット1の各々が載置されている。支持台2の材料は、絶縁物である。支持台2の材料は、例えば、ガラスエポキシ樹脂、注型用のエポキシ樹脂、ポリエチレン、塩化ビニル、珪素(Si)もしくはフッ素(F)製の合成ゴム、ナイロン、絶縁性セラミックまたはその他の電気絶縁性を有する材料である。このため、複数の電力変換ユニット1の各々は、支持台2によって絶縁されている。1つの支持台2が複数の電力変換ユニット1の各々を支えている場合もあれば、複数の支持台2が複数の電力変換ユニット1の各々を支えている場合もある。
本実施の形態において、支持台2は、第1支持台部21と、第2支持台部22とを含んでいる。第2支持台部22は、第1方向(DR1)に沿って第1支持台部21に重ねられている。第1支持台部21は、4個の第1電力変換ユニット部11の各々を支持している。第2支持台部22は、4個の第2電力変換ユニット部12の各々を支持している。支持部3は、第1支持部31と、第2支持部32と、第3支持部33と、第4支持部34と、第5支持部35とを含んでいる。
第1支持部31は、支柱4に固定されている。第1支持部31には、第1電界緩和シールド51が固定されている。このため、第1電界緩和シールド51は、第1支持部31によって支柱に固定されている。
第2支持部32は、支柱4に固定されている。第2支持部32には、第2電界緩和シールド52が固定されている。このため、第2電界緩和シールド52は、第2支持部32によって支柱に固定されている。
第3支持部33は、支柱4に固定されている。第3支持部33には、第3電界緩和シールド53が固定されている。このため、第3電界緩和シールド53は、第3支持部33によって支柱に固定されている。
第4支持部34は、支柱4に固定されている。第4支持部34には、第4電界緩和シールド54が固定されている。このため、第4電界緩和シールド54は、第4支持部34によって支柱に固定されている。
第5支持部35は、支柱4に固定されている。第5支持部35には、第5電界緩和シールド55が固定されている。このため、第5電界緩和シールド55は、第5支持部35によって支柱に固定されている。
第1支持部31および第2支持部32の各々は、複数の電力変換ユニット1の各々に電気的に接続されている。第1支持部31および第2支持部32の各々は、電力変換ユニット1の電極として構成されている。第1支持部31および第2支持部32の各々は、電力変換ユニット1に直接接続されていてもよい。第1支持部31、第2支持部32および第3支持部33は、間接的に浮遊電位を有していてもよい。
第1支持部31、第2支持部32および第3支持部33の材料は、導電体である。第1支持部31、第2支持部32および第3支持部33の材料は、例えば、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、鉄(Fe)、ステンレスもしくはこれらの合金、その他の金属、炭素系物質(カーボン、グラファイト、カーボンナノチューブ、グラフェン等)が混合された導電性プラスチック、金属物質(銀(Ag)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、スズ(Sn)、ステンレス、鉄(Fe))が混合された導電性プラスチック、その他の導電性を有する材料である。
支柱4には、支持台2、第1支持部31、第2支持部32および第3支持部33が支持されている。支柱4は、接地物GP上に配置されている。支柱4は、支持台2を空中に保持している。このため、支持台2に載置された複数の電力変換ユニット1の各々の電極は、接地物GPから離れて配置されている。
支柱4は、主に絶縁物から構成されている。支柱4の絶縁物は、例えば、繊維強化プラスチック(FRP:Fiber Reinforced Plastics)、ガラスエポキシ樹脂、その他のエポキシ樹脂、ポリエチレン、塩化ビニル、珪素(Si)もしくはフッ素(F)製の合成ゴム、ナイロン、ポリマー硝子、セラミック硝子またはその他の電気絶縁性の材料である。
図2に示されるように、支柱4は、複数の支柱部40を含んでいてもよい。複数の支柱部40は、支持台2を支持している。複数の支柱部40の各々は、第1支柱部分41と、第2支柱部分42と、第3支柱部分43とを有している。第1支柱部分41は、接地物GP上に配置されている。第1支柱部分41は、第3支持部33によって第2支柱部分42に機械的に接続されている。第2支柱部分42は、第1電界緩和シールド51と第3電界緩和シールド53とが重なる方向(第1方向DR1)に沿って、第1支柱部分41に重ねられている。第2支柱部分42は、第1支持部31によって第3支柱部分43に機械的に接続されている。第3支柱部分43は、第1電界緩和シールド51と第3電界緩和シールド53とが重なる方向(第1方向DR1)に沿って、第2支柱部分42に重ねられている。
図3に示されるように、第1支持部31は、隣り合う支柱部40同士を接続していてもよい。また、第3支持部33は、隣り合う支柱部40同士を接続していてもよい。この場合、支柱4の耐震性が向上する。
電力変換装置100には、サージ電圧が印加される可能性がある。サージ電圧は、例えば、電力変換装置100の運転の影響または周辺機器の動作もしくは落雷等の影響によって生じる。サージ電圧や運転時の電圧が電力変換装置100に印加された場合、電位を有する複数の電力変換ユニット1および支持台2等から放電が発生する可能性がある。放電は、接地物GPに向かって進む可能性がある。電力変換ユニット1から放電が発生して地絡した場合、電力変換ユニット1が電気的に破壊される可能性がある。電力変換ユニット1の保護のために第1電界緩和シールド51~第5電界緩和シールド55が設けられている。
図4に示されるように、第1電界緩和シールド51、第2電界緩和シールド52および第3電界緩和シールド53は、接地物GPに対する放電の抑制のために、複数の電力変換ユニット1と接地物GPとの間(対地間)に配置されている。第1電界緩和シールド51~第5電界緩和シールド55は、電界を緩和するための電界緩和シールドとして構成されている。
第1電界緩和シールド51は、接地物GPと複数の電力変換ユニット1との間に配置されている。第2電界緩和シールド52は、接地物GPと複数の電力変換ユニット1との間に配置されている。第3電界緩和シールド53は、接地物GPと第1電界緩和シールド51との間において第1電界緩和シールド51に重なるように配置されている。第1電界緩和シールド51、第2電界緩和シールド52および第3電界緩和シールド53は、複数の電力変換ユニット1の下端よりも接地物GP側に配置されている。
第1電界緩和シールド51、第2電界緩和シールド52および第3電界緩和シールド53は、互いに離れて配置されている。すなわち、第1電界緩和シールド51、第2電界緩和シールド52および第3電界緩和シールド53は、互いに接触していない。第1電界緩和シールド51、第2電界緩和シールド52および第3電界緩和シールド53は、互いに別体である。
第1電界緩和シールド51および第2電界緩和シールド52は、図示されていない接続部材によって複数の電力変換ユニット1に電気的に接続されている。このため、複数の電力変換ユニット同士の電位差によって、第1電界緩和シールド51と第2電界緩和シールド52との間に電位差が生じることがある。
本実施の形態では、第1電界緩和シールド51は、第2電界緩和シールド52よりも高い電位を有している。具体的には、第1電界緩和シールド51の電位は、複数の電力変換ユニット1の運転時において、第2電界緩和シールド52の電位よりも高い。なお、第1電界緩和シールド51および第2電界緩和シールド52は、複数の電力変換ユニット1の運転時において、向かい合う2つの電界緩和シールドのうちいずれが高い電位を有するかによって相対的に定まる。また、3つ以上の電界緩和シールドによって複数の電力変換ユニット1が取り囲まれる場合にも、向かい合う2つの電界緩和シールド同士の相対的な電位の大小によって、第1電界緩和シールド51および第2電界緩和シールド52が定まる。
第3電界緩和シールド53は、望ましくは、第1電界緩和シールド51および第2電界緩和シールド52よりも低い電位を有している。具体的には、第3電界緩和シールド53の電位は、複数の電力変換ユニット1の運転時において、第1電界緩和シールド51および第2電界緩和シールド52の電位よりも低い。第3電界緩和シールド53は、複数の電力変換ユニット1に対して絶縁されている。すなわち、第3電界緩和シールド53は、複数の電力変換ユニット1に電気的に接続されていない。このため、第3電界緩和シールド53は、浮遊電位を有している。
例えば第4電界緩和シールド54および第5電界緩和シールド55は、第2電力変換ユニット部12の周囲に配置されている。第4電界緩和シールド54は、第5電界緩和シールド55と隙間を空けて向かい合っている。第4電界緩和シールド54および第5電界緩和シールド55は、第1電界緩和シールド51および第2電界緩和シールド52と同様の形状を有している。第4電界緩和シールド54および第5電界緩和シールド55の各々は、第4支持部34(図1参照)および第5支持部35(図1参照)の各々によって支柱4に接続されている。第4電界緩和シールド54および第5電界緩和シールド55は対地間の電界緩和のために配置されている。第1電界緩和シールド51と第2電界緩和シールド52のように、第4電界緩和シールド54と第5電界緩和シールド55の間に電位差が生じることがある。しかしながら、第4電界緩和シールド54と第5電界緩和シールド55は、第1電界緩和シールド51と第2電界緩和シールド52よりも接地物GPから離れている。また、第4電界緩和シールド54と第5電界緩和シールド55との電位差が小さい。このため、第4電界緩和シールド54と第5電界緩和シールド55の周囲には、第1緩和シールドと第2緩和シールドの間ほど、高電界は発生していない。
図5に示されるように、第1電界緩和シールド51と第3電界緩和シールド53とが重なる方向(第1方向DR1)から見たときに第1電界緩和シールド51と第2電界緩和シールド52とは、複数の電力変換ユニット1を取り囲んでいる。すなわち、第1電界緩和シールド51から第3電界緩和シールド53に向かって電力変換装置100を見た場合、第1電界緩和シールド51と第2電界緩和シールド52とは、複数の電力変換ユニット1を取り囲んでいる。第1電界緩和シールド51は、第2電界緩和シールド52と隙間を空けて向かい合っている。第3電界緩和シールド53は、第1電界緩和シールド51以上の長さを有している。第1電界緩和シールド51と第2電界緩和シールド52との隙間は、第2方向DR2に沿って設けられている。
第1電界緩和シールド51は、第1端E1および第4端E4を含んでいる。第4端E4は、第1端E1の反対側の端である。
第2電界緩和シールド52は、第2端E2および第5端E5を含んでいる。第2端E2は、第1端E1と隙間を空けて向かい合っている。第1端E1と第2端E2とが向かい合う方向(第2方向DR2)は、第2方向DR2に沿った方向である。第5端E5は、第2端E2の反対側の端である。第5端E5は、第4端E4と隙間を空けて向かい合っている。
第3電界緩和シールド53は、第3端E3および第6端E6を含んでいる。第3端E3は、第1端E1および第2端E2よりも接地物GP側に配置されている。第6端E6は、第3端E3の反対側の端である。第6端E6は、第4端E4および第5端E5よりも接地物GP側に配置されている。
第3電界緩和シールド53の第3端E3は、第1電界緩和シールド51と第3電界緩和シールド53とが重なる方向(第1方向DR1)から見たときに第1端E1と重なる位置から第2端E2と重なる位置までのいずれかに配置されている。第6端E6は、第1電界緩和シールド51と第3電界緩和シールド53とが重なる方向(第1方向DR1)から見たときに第4端E4と重なる位置から第5端E5と重なる位置までのいずれかに配置されている。
図6に示されるように、第3電界緩和シールド53には、第1電界緩和シールド51が重なっている。なお、図6では、第1電界緩和シールド51および第2電界緩和シールド52の外形が破線によって示されている。
図7に示されるように、第1端E1と第2端E2との間には、第1端E1と第2端E2との第2方向DR2に沿った中点CPを通る第1方向DR1に沿った中心線CLが位置している。図7では、中心線CLは、一点鎖線によって図示されている。望ましくは、第3電界緩和シールド53の第3端E3は、第1電界緩和シールド51と第3電界緩和シールド53とが重なる方向(第1方向DR1)から見たときに第1端E1と重なる位置から第1端E1および第2端E2の中点CPに重なる位置までのいずれかに配置されている。なお、図7では、説明の便宜のため、支持台2が図示されていない。
さらに望ましくは、第3電界緩和シールド53の第3端E3は、第1電界緩和シールド51と第3電界緩和シールド53とが重なる方向(第1方向DR1)から見たときに第1端E1と重なる位置よりも第2端E2と重なる位置に向かって突出している。また、さらに望ましくは、第3電界緩和シールド53の第3端E3は、第1電界緩和シールド51と第3電界緩和シールド53とが重なる方向(第1方向DR1)に中点CPに重なる位置よりも第1端E1側に配置されている。
第1電界緩和シールド51は、第1端部T1を含んでいる。第1端E1は、第1端部T1の先端である。第1端部T1は、第1側面S1を有している。第1側面S1は、第3電界緩和シールド53と向かい合っている。
第2電界緩和シールド52は、第2端部T2を含んでいる。第2端E2は、第2端部T2の先端である。第2端部T2は、第2側面S2を有している。第2側面S2は、接地物GP(図1参照)と向かい合っている。
第3電界緩和シールド53は、第3端部T3を含んでいる。第3端E3は、第3端部T3の先端である。第3端部T3は、第3側面S3を有している。第3側面S3は、接地物GP(図1参照)と向かい合っている。
第1端部T1、第2端部T2および第3端部T3の形状は、半球状である。また、第1端部T1、第2端部T2および第3端部T3の形状は、円柱の側面のような丸みを帯びた形状であってもよい。第1端部T1、第2端部T2および第3端部T3は、例えば、円柱が丸められることで形成されたリング状の形状であってもよい。第1端部T1、第2端部T2および第3端部T3の形状は、接地電位に向かい合う部分の形状が丸みを帯びた形状であればよい。第1端部T1、第2端部T2および第3端部T3の形状は、互いに同じであってもよいし、異なっていてもよい。
図8に示されるように、第1電界緩和シールド51、第2電界緩和シールド52および第3電界緩和シールド53は、円柱状の部材によって構成されている。第1電界緩和シールド51、第2電界緩和シールド52および第3電界緩和シールド53を構成する部材は、円柱状の部材に限られず、例えば、板状の部材または中空の部材(円筒状の部材)であってもよい。
第1電界緩和シールド51、第2電界緩和シールド52および第3電界緩和シールド53の材料は、導電体である。第1電界緩和シールド51、第2電界緩和シールド52および第3電界緩和シールド53の材料は、例えば、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、鉄(Fe)、ステンレスもしくはこれらの合金、その他の金属、炭素系物質(カーボン、グラファイト、カーボンナノチューブ、グラフェン等)が混合された導電性プラスチック、金属物質(銀(Ag)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、スズ(Sn)、ステンレス、鉄(Fe))が混合された導電性プラスチック、その他の導電性を有する材料である。第1電界緩和シールド51、第2電界緩和シールド52および第3電界緩和シールド53の材料は、互いに同じであってもよいし、異なっていてもよい。
第1電界緩和シールド51、第2電界緩和シールド52および第3電界緩和シールド53は、U字状の形状を有している。第2電界緩和シールド52は、第1電界緩和シールド51と鏡面対称な形状を有していてもよい。第3電界緩和シールド53は、第1電界緩和シールド51に対して平行に配置されていることが好ましい。
続いて、本実施の形態の作用効果を説明する。
実施の形態1に係る電力変換装置100によれば、図4に示されるように、第3端E3は、第1電界緩和シールド51と第3電界緩和シールド53とが重なる方向(第1方向DR1)から見たときに第1端E1と重なる位置から第2端E2と重なる位置までのいずれかに配置されている。このため、図9に示されるように、第1電界緩和シールド51および第2電界緩和シールド52によって生じた電界は、緩やかに変化する。特に、第1電界緩和シールド51と第2電界緩和シールド52との隙間に生じた電界は、緩やかに変化する。これは、第1電界緩和シールド51および第2電界緩和シールド52から生じた電位が浮遊電位である第3電界緩和シールド53の第3端E3に分担されるためである。なお、図9、図11および図12のコンター図では、灰色の線は、等電位線を示している。また、コンター図は、各領域の色が白から黒に向かって濃くなるにつれて電界の電界値が高くなることを示している。各領域の色の濃さは、10段階に分けられている。最小の電界値を0.0とし、最大の電界値を5.0としたとき、5段階目の電界値は2.5である。
図9に示されるように、本実施の形態では、第1電界緩和シールド51および第2電界緩和シールド52によって生じた電界は、第3端部T3の第3側面S3の周囲および第2端部T2の第2側面S2の周囲において緩やかに変化する。したがって、高電界が強調されることを抑制することができる。なお、高電界が強調されることを抑制することができるメカニズムは、図10および図11に示される第1の比較例ならびに図12に示される第2の比較例と比較して詳細に後述される。
また、第1電界緩和シールド51および第2電界緩和シールド52から生じた電位が浮遊電位である第3電界緩和シールド53の第3端E3に分担されるため、第1電界緩和シールド51と第2電界緩和シールド52との間の電界の電界値(高電界)を低減することができる。
また、高電界が強調されることを抑制することができるため、高電界に起因した放電を抑制することができる。なお、本実施の形態において、電界値とは、電界の強度である。
本実施の形態に係る電力変換装置100を図10に示される第1の比較例に係る電力変換装置と比較して、本実施の形態の作用効果を詳細に説明する。図10に示されるように、比較例に係る電力変換装置の第3電界緩和シールド53は、環形状を有している。これにより、第3電界緩和シールド53は、切れ目なく複数の電力変換ユニット1(図1参照)を取り囲むように配置されている。第3電界緩和シールド53は、第1電界緩和シールド51と第3電界緩和シールド53とが重なる方向(第1方向DR1)から見たときに第1電界緩和シールド51と第2電界緩和シールド52との隙間を覆うように配置されている。
第1の比較例では、図11に示されるように、第1電界緩和シールド51および第2電界緩和シールド52によって生じる高電界は、第3電界緩和シールド53によって強調される。特に、第1電界緩和シールド51と第3電界緩和シールド53との間の高電界は、第3電界緩和シールド53によって強調される。すなわち、第1電界緩和シールド51と第3電界緩和シールド53との間において接地物GP(図1参照)に向かって並ぶ等電位線の間隔が狭くなることで、電界強調が生じる。これは、第1電界緩和シールド51および第2電界緩和シールド52が接地物GP(図1参照)に対して第3電界緩和シールド53によって隔てられていることにより、接地物GP(図1参照)に向かって並ぶ等電位線の間隔が沿って緩やかに広がることが妨げられるためである。また、図11に示される最も濃い色の(黒い)領域は、図9にはない。このため、図9に示される本実施の形態に係る電力変換装置100の電界の最大の電界値は、図11に示される第1の変形例に係る電力変換装置の電界の最大の電界値よりも低い。
これに対して、本実施の形態に係る電力変換装置100では、図9に示されるように、第1電界緩和シールド51および第2電界緩和シールド52から生じた電位が浮遊電位である第3電界緩和シールド53の第3端E3に分担される。このため、第1電界緩和シールド51と第3電界緩和シールド53との間の等電位線の間隔が緩やかになる。したがって、高電界が強調されることを抑制することができる。
本実施の形態に係る電力変換装置100を図示されない第2の比較例に係る電力変換装置と比較して、本実施の形態の作用効果を説明する。
第2の比較例に係る電力変換装置は、第3電界緩和シールド53を含んでいない。このため、図12に示されるように、第1電界緩和シールド51および第2電界緩和シールド52から生じた電位は、第3電界緩和シールド53に分担されない。よって、電界は、第3電界緩和シールド53によって緩和されることなく接地物GPに向かう。したがって、第2の比較例では、高電界が強調される。
これに対して、本実施の形態に係る電力変換装置100では、浮遊電位である第3電界緩和シールド53に電界が分担される。このため、電界の等電位線の間隔が適度に広がる。具体的には、等電位線の間隔は、第3電界緩和シールド53から第2電界緩和シールド52に向かう方向に沿って広がる。したがって、第3電界緩和シールド53がない場合よりも、高電界が強調されることを抑制することができる。
図7に示されるように、第3端E3は、第1電界緩和シールド51と第3電界緩和シールド53とが重なる方向(第1方向DR1)から見たときに第1端E1と重なる位置から第1端E1および第2端E2の中点CPに重なる位置までのいずれかに配置されている。これにより、高電界が強調されることをさらに抑制することができる。
図13に示されるグラフを用いて、第3端E3が第1電界緩和シールド51と第3電界緩和シールド53とが重なる方向(第1方向DR1)から見たときに第1端E1と重なる位置から第1端E1および第2端E2の中点CPに重なる位置までのいずれかに配置されていることによる効果のメカニズムを詳細に説明する。
図13は、図7に示される第3電界緩和シールド53の第3端E3が第1端E1と第2端E2とが向かい合う方向(第2方向DR2)に沿って移動した場合の電界の変化を示すグラフである。縦軸は、電界値を示す。横軸は、第3電界緩和シールド53の第3端E3のx軸に沿った位置を示す。図7および図13に示されるように、第1端E1と第2端E2とが向かい合う方向(第2方向DR2)に沿った第1端E1の位置は、第1の基準点(x=0)である。第1端E1と第2端E2とが向かい合う方向(第2方向DR2)に沿った第2端E2の位置は、第2の基準点(x=1)である。第1端E1と第2端E2とが向かい合う方向(第2方向DR2)に沿った第1端E1と第2端E2との中点CPの位置は、第3の基準点(x=0.5)である。実線は、第1電界緩和シールド51の第1端部T1の第1側面S1の電界の電界値を示している。二点鎖線は、第1電界緩和シールド51の第1端E1の電界の電界値を示している。2つの一点鎖線は、第3電界緩和シールド53がない場合の第1電界緩和シールド51の電界の最大の電界値を100%としたときの、100%の電界値および95%の電界値をそれぞれ示している。
本実施の形態では、第3端E3は、第1電界緩和シールド51と第3電界緩和シールド53とが重なる方向(第1方向DR1)から見たときに第1端E1と重なる位置から第1端E1および第2端E2の中点CPに重なる位置までのいずれかに配置されている。このため、第3端E3は、第3端E3が第3の基準点(x=0.5)よりも第1の基準点(x=0)側に配置されている。第3端E3が第3の基準点(x=0.5)よりも第1の基準点(x=0)側に配置された場合、第1側面S1の電界値よりも第1端E1の電界の方が高い。
仮に、第3端E3が第3の基準点(x=0.5)よりも第2の基準点(x=1)側に配置された場合、第1端E1の電界よりも第1側面S1の電界の方が高い。これにより、第1側面S1から対地方向に沿った放電が起こりやすいため、接地物GPへの放電を十分に抑制することができない。
これに対して、本実施の形態では、第3端E3は、第1電界緩和シールド51と第3電界緩和シールド53とが重なる方向(第1方向DR1)から見たときに第1端E1と重なる位置から第1端E1および第2端E2の中点CPに重なる位置までのいずれかに配置されているため、第1側面S1から対地方向に沿った放電が生じることを抑制することができる。したがって、接地物GPへの放電を十分に抑制することができる。
図7に示されるように、第3端E3は、第1電界緩和シールド51と第3電界緩和シールド53とが重なる方向(第1方向DR1)から見たときに第1端E1と重なる位置よりも第2端E2と重なる位置に向かって突出している。このため、図13に示されるように放電を抑制することができる。
仮に、第3端E3が第1電界緩和シールド51と第3電界緩和シールド53とが重なる方向(第1方向DR1)から見たときに第1端E1よりも内側(x<0)に配置されている場合、第3端E3の最大の電界値は、第3電界緩和シールド53がない場合の第1電界緩和シールド51の最大の電界値の95%以上100%未満になる。このため、第3電界緩和シールド53が配置されたことによる電界緩和効果が不十分になる。
これに対して、本実施の形態では、第3端E3は、第1電界緩和シールド51と第3電界緩和シールド53とが重なる方向(第1方向DR1)から見たときに第1端E1と重なる位置よりも第2端E2と重なる位置に向かって突出しているため、第3電界緩和シールド53による電界緩和効果が十分に発揮される。したがって、放電を抑制することができる。
実施の形態2.
次に、図14~図16を用いて、実施の形態2に係る電力変換装置100の構成を説明する。実施の形態2は、特に説明しない限り、上記の実施の形態1と同一の構成および作用効果を有している。したがって、上記の実施の形態1と同一の構成には同一の符号を付し、説明を繰り返さない。
図14および図15に示されるように、実施の形態2に係る電力変換装置100では、第3電界緩和シールド53の第1電界緩和シールド51に面した面積は、第1電界緩和シールド51の面積以上である。具体的には、図16に示されるように、第3電界緩和シールド53の外径D3は、第1電界緩和シールド51の外径D1以上である。より具体的には、図14~図16に示されるように、第3電界緩和シールド53の外径D3は、第1電界緩和シールド51の外径D1よりも大きい。このため、第3電界緩和シールド53の第1電界緩和シールド51に面した面積は、第1電界緩和シールド51の面積よりも大きい。第3電界緩和シールド53の外径が大きくなることによって、第3電界緩和シールド53の第1電界緩和シールド51と向かい合う面積が大きくなる。なお、図15では、第1電界緩和シールド51および第2電界緩和シールド52の外形は、破線によって示されている。
本実施の形態の電力変換装置100に生じる電界について説明する。本実施の形態の第1電界緩和シールド51および第3電界緩和シールド53が円筒形状であり、接地物GPが平板形状であるため、第3電界緩和シールド53と接地物GPとが円筒と平板とが向かい合ういわゆる円筒-平板系を構成していると仮定して電界について説明する。また、第1電界緩和シールド51と第3電界緩和シールド53とが円筒と円筒とが向かい合ういわゆる円筒-円筒系を構成していると仮定して電界について説明する。
電界の不平等性を示す不平等率という指標がある。不平等率は、以下の式によって定まる。
不平等率=(系の空間中で発生する最大の電界値)/(系の空間中で発生する平均の電界値)
例えば、2つの平板が向かい合う平板-平板系では、空間で発生する電界は一様である。このため、平板-平板系では、不平等率は、1である。
これに対して、本実施の形態のような円筒-平板系および円筒-円筒系では、電界の分布は、不均一である。具体的には、円筒-平板系では、円筒の電界が極端に高く、平板の電界は低い。このため、平板に近付くにつれて、電界が低くなる。なお、円筒では、最大の電界が発生している。具体的な不平等率は、円筒の形状および円筒と平板との間の距離に応じて定まるが、円筒-平板系では、不平等率は1よりも大きい。なお、円筒の外径が小さいほど、不平等率は大きい。また、円筒-平板間の距離が大きいほど、不平等率は大きい。
一方、円筒の外径が大きいほど、系の形状が平板-平板系に近付くため、不平等率は小さくなる。すなわち、円筒の外径が大きいほど、不平等率は1に近付く。言い換えると、不平等率が1に近付くほど、系の最大電界は低くなり系の平均電界に近付く。
実施の形態2では、第3電界緩和シールド53の外径D3は、第1電界緩和シールド51の外径D1よりも大きいため、第1電界緩和シールド51の外径D1と第3電界緩和シールド53の外径D3とが同じである場合よりも、不平等率が小さい。したがって、第3電界緩和シールド53に生じる電界は、第1電界緩和シールド51の外径D1と第3電界緩和シールドの外径D3とが同じである場合よりも、低い。
なお、第1電界緩和シールド51および第3電界緩和シールド53の形状が円筒である場合について説明されたが、第1電界緩和シールド51および第3電界緩和シールド53の形状は、円筒に限られない。第1電界緩和シールド51および第3電界緩和シールド53の形状は、例えば、板状等の他の形状であってもよい。また、第1電界緩和シールド51および第3電界緩和シールド53の形状の端部の形状は、円柱が丸められることで形成された環形状の形状等の他の形状であってもよい。
続いて、本実施の形態の作用効果を説明する。
実施の形態2に係る電力変換装置100によれば、図15に示されるように、第3電界緩和シールド53の第1電界緩和シールド51に面した面積は、第1電界緩和シールド51の面積以上である。このため、第3電界緩和シールド53に生じる電界を低くすることができる。よって、放電を抑制することができる。
本実施の形態による効果を図17のグラフを用いて詳細に説明する。図17に示されるグラフでは、縦軸は、第1電界緩和シールド51および第3電界緩和シールド53に生じた電界の電界値を示す。横軸は、第3電界緩和シールド53の外径D3を示す。二点鎖線は、第3電界緩和シールド53の第3側面S3(図16参照)の最大の電界値を示している。破線は、電力変換装置100が第3電界緩和シールド53を含んでいない場合の第1電界緩和シールド51の最大の電界値を示している。
図16および図17に示されるように、第3電界緩和シールド53の外径が大きくなるほど、第3側面S3の電界の電界値が低くなる。このため、第3電界緩和シールド53の第3側面S3から接地物GP(図14参照)に向かう電界の電界値が低くなる。よって、第3電界緩和シールド53から接地物GPに放電することを抑制することができる。
図16に示されるように、第3電界緩和シールド53の外径D3は、第1電界緩和シールド51の外径D1以上である。このため、第3電界緩和シールド53の第1電界緩和シールド51に面した面積は、第1電界緩和シールド51の面積以上である。したがって、第3電界緩和シールド53から接地物GPに放電することを抑制することができる。
実施の形態3.
次に、図18を用いて、実施の形態3に係る電力変換装置100の構成を説明する。実施の形態3は、特に説明しない限り、上記の実施の形態1と同一の構成および作用効果を有している。したがって、上記の実施の形態1と同一の構成には同一の符号を付し、説明を繰り返さない。
図18に示されるように、実施の形態3に係る電力変換装置100では、第1電界緩和シールド51、第2電界緩和シールド52および第3電界緩和シールド53のうち少なくともいずれかは、中空構造を有している。望ましくは、図18に示されるように、第1電界緩和シールド51、第2電界緩和シールド52および第3電界緩和シールド53の各々は、中空構造を有している。図18では、第1電界緩和シールド51、第2電界緩和シールド52および第3電界緩和シールド53は、電界緩和シールドは中空な筒状の部材(円筒状の部材)によって構成されている。図18では、第1電界緩和シールド51、第2電界緩和シールド52および第3電界緩和シールド53の内壁は、破線によって示されている。なお、第1端E1、第2端E2および第3端E3の各々は、導電性の部材によって構成されている。すなわち、第1端E1、第2端E2および第3端E3の各々は、中空ではない。
また、図示されないが、電界緩和シールドは、板状構造を有していてもよい。電界緩和シールドが板状構造を有している場合には、電界緩和シールドは、例えば、金属線または導電性プラスチックによって編み込まれたメッシュ状の部材によって構成されている。電界緩和シールドがメッシュ状の部材によって構成されている場合、メッシュ状の部材の切れ端が接地電位に向かって伸びていないことが望ましい。これにより、切れ端によって電界を緩和する効果が低減することを抑制することができる。
続いて、本実施の形態の作用効果を説明する。
実施の形態3に係る電力変換装置100によれば、図18に示されるように、第1電界緩和シールド51、第2電界緩和シールド52および第3電界緩和シールド53のうち少なくともいずれかは、中空構造を有している。このため、第1電界緩和シールド51、第2電界緩和シールド52および第3電界緩和シールド53の各々が中空構造を有していない場合よりも、電力変換装置100を軽くすることができる。すなわち、第1電界緩和シールド51、第2電界緩和シールド52および第3電界緩和シールド53が中実である場合よりも、電力変換装置100を軽くすることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 電力変換ユニット、51 第1電界緩和シールド、52 第2電界緩和シールド、53 第3電界緩和シールド、100 電力変換装置、E1 第1端、E2 第2端、E3 第3端、GP 接地物。

Claims (6)

  1. 接地電位である接地物から離れて配置された複数の電力変換ユニットと、
    前記接地物と前記複数の電力変換ユニットとの間に配置され、かつ第1端を含む第1電界緩和シールドと、
    前記第1端と隙間を空けて向かい合う第2端を含み、かつ前記接地物と前記複数の電力変換ユニットとの間に配置された第2電界緩和シールドと、
    前記接地物と前記第1電界緩和シールドとの間において前記第1電界緩和シールドに重なるように配置され、かつ第3端を含む第3電界緩和シールドとを備え、
    前記第1電界緩和シールドと前記第3電界緩和シールドとが重なる方向から見たときに、前記第1電界緩和シールドと前記第2電界緩和シールドとは、前記複数の電力変換ユニットを取り囲んでおり、
    前記第3端は、前記第1電界緩和シールドと前記第3電界緩和シールドとが重なる前記方向から見たときに前記第1端と重なる位置から前記第2端と重なる位置までのいずれかに配置されている、電力変換装置。
  2. 前記第1電界緩和シールドは、前記第2電界緩和シールドよりも高い電位を有しており、
    前記第3端は、前記第1電界緩和シールドと前記第3電界緩和シールドとが重なる前記方向から見たときに前記第1端と重なる位置から前記第1端および前記第2端の中点に重なる位置までのいずれかに配置されている、請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記第3端は、前記第1電界緩和シールドと前記第3電界緩和シールドとが重なる前記方向から見たときに前記第1端と重なる位置よりも前記第2端と重なる位置に向かって突出している、請求項1または2に記載の電力変換装置。
  4. 前記第3電界緩和シールドの前記第1電界緩和シールドに面した面積は、前記第1電界緩和シールドの面積以上である、請求項1~3のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  5. 前記第3電界緩和シールドの外径は、前記第1電界緩和シールドの外径以上である、請求項4に記載の電力変換装置。
  6. 前記第1電界緩和シールド、前記第2電界緩和シールドおよび前記第3電界緩和シールドのうち少なくともいずれかは、中空構造を有している、請求項1~5のいずれか1項に記載の電力変換装置。
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