JP7219542B2 - 電力系統制御装置、電力系統制御システム、電力系統制御方法及び電力系統制御プログラム - Google Patents

電力系統制御装置、電力系統制御システム、電力系統制御方法及び電力系統制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、電力系統制御装置、電力系統制御システム、電力系統制御方法及び電力系統制御プログラムに関する。
近年、水力や太陽光、風力などの再生可能エネルギーは、環境への負荷が少なく、資源が枯渇しないエネルギーであり、化石燃料に代わるエネルギーとして、大きな期待が寄せられている。また、大気中の二酸化炭素の急増などによる環境への影響を軽減するため、環境にやさしい再生可能エネルギーを利用した発電技術の開発が多方面で進められている。
このような、再生可能エネルギーなどの分散電源の増加や、分散電源を用いた発電分離、さらには、需要家サイド機器の能動化などにより、電力系統の系統状態の把握がより困難になることが予想される。経済的で信頼性の高い電力系統の運用を実現するために、電力系統の状態を常時監視する必要性が増すとともに、電力系統の振る舞いを正確に予測し評価できる電力系統解析シミュレーション用の系統データ、各電力機器のデータの重要性が増し、その精度がより重要になる。
ただし、分散電源の場合には電力会社以外からも電力供給が行われるが、電力会社以外の各供給元から正確なデータを取得することができるかどうかは不透明な状態である。そのため、正確なデータを得られない場合にもある程度、精度の高い予想を行うことが求められる。
このような電力系統の状態推定の技術として、制御エリアの推定された現在の状態と、近傍制御エリアから受信された状態と、制御エリア内の母線からの状態の測定値とに基づく測定モデルを用いて母線の現在の状態を更新する従来技術がある。
特開2017-229137号公報
しかしながら、従来の電力系統の制御システムでは、中央給電指令所、基幹給電指令所などの固定された特定の機能を有するサーバーを用いた運用がなされており、系統事故発生後の緊急時や系統復旧時に効果的なデータの収集及び解析を行うことが困難である。そのため、電力系統の状態の予測の精度が悪化するおそれがあり、電力系統の安定性を向上させることは困難である。
また、制御エリアの推定状態、近傍制御エリアの状態と及び制御エリア内の母線からの測定値から母線の現在の状態を求める従来技術を用いても、効果的なデータの収集及び解析を行うことが困難である。そのため、この従来技術を用いても、電力系統の安定性を向上させることは困難である。
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、電力系統の安定性を向上させる電力系統制御装置、電力系統制御システム、電力系統制御方法及び電力系統制御プログラムを提供することを目的とする。
本願の開示する電力系統制御装置、電力系統制御システム、電力系統制御方法及び電力系統制御プログラムの一つの態様において、データ収集部は、電力系統に含まれる複数の部分系統のそれぞれにおける少なくとも有効電力、無効電力、電圧及び位相角を含む電気的諸量のデータを所定間隔で収集し保持する。モデル生成部は、前記データ収集部が保持する前記電気的諸量のデータを基に、各前記部分系統を再現したモデルを含む前記電力系統のシミュレーションモデルを生成し、前記電気的諸量の変化を基に前記モデルを更新し、且つ、有効電力、無効電力、電圧及び相差角の値の整合性が取れているか否かにより前記モデルが有するモデル定数の不整合を検出する。シミュレーション実行部は、前記データ収集部が保持する前記電気的諸量のデータ及び前記シミュレーションモデルを基にシミュレーションを実行する。通知部は、前記シミュレーション実行部により実行された前記シミュレーションの結果及び前記モデル定数の不整合の発生を通知する。
1つの側面では、本発明は、電力系統の安定性を向上させることができる。
図1は、実施形態に係る電力系統信頼度制御システムの概略構成図である。 図2は、電力系統信頼度制御システムにおけるデータ及び制御命令の流れを表す図である。 図3は、デジタルツイン用サーバーのブロック図である。 図4は、中央給電指令所機能用サーバー、基幹給電指令所機能用サーバー、緊急時制御用サーバー及び復旧時支援用サーバーのブロック図である。 図5は、実施形態に係る電力系統システムにおける電力系統のシミュレート処理のフローチャートである。 図6は、ハードウェア構成図である。
以下に、本願の開示する電力系統制御装置、電力系統制御システム、電力系統制御方法及び電力系統制御プログラムの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態により本願の開示する電力系統制御装置、電力系統制御システム、電力系統制御方法及び電力系統制御プログラムが限定されるものではない。
[実施形態]
図1は、実施形態に係る電力系統信頼度制御システムの概略構成図である。本実施形態に係る電力系統信頼度制御システム1は、基幹系統10,20,30及び40、並びに、負荷供給系統50及び60を有する。例えば、基幹系統10,20,30及び40は、500kV系統である。また、負荷供給系統50及び60は、66kV系統である。この基幹系統10,20,30及び40、並びに、負荷供給系統50及び60が、「部分系統」の一例にあたる。そして、基幹系統10,20,30及び40、並びに、負荷供給系統50及び60をまとめたものが、「電力系統」の一例にあたる。そして、基幹系統10,20,30及び40、並びに、負荷供給系統50及び60は、それぞれ、管理サーバー11,21,31,41,51及び61を有する。
また、電力系統信頼度制御システム1は、中央給電指令所機能用サーバー71、基幹給電指令所機能用サーバー72、緊急時制御用サーバー73及び復旧時支援用サーバー74を有する。さらに、電力系統信頼度制御システム1は、デジタルツイン用サーバー100及びデータ収集サーバー200を有する。
中央給電指令所機能用サーバー71、基幹給電指令所機能用サーバー72、緊急時制御用サーバー73及び復旧時支援用サーバー74、管理サーバー11,21,31,41,51及び61、デジタルツイン用サーバー100、並びに、データ収集サーバー200は、それぞれ相互にIP(Internet Protocol)ネットワーク300で接続される。
(各電力系統)
基幹系統10は、母線12を有する。そして、基幹系統10には、管理サーバー11が設けられる。管理サーバー11は、基幹系統10における各部の電気的諸量を計測する。具体的には、管理サーバー11は、0.01秒毎に電気的諸量を計測して取り込み、それぞれのデータにタイムスタンプを打ち記憶する。電気的諸量としては、有効電力、無効電力、電圧の実効値、相差角及び母線12の各所の遮断器の開閉情報などが含まれる。また、管理サーバー11は、基幹系統10に配置された電力安定化装置や遮断器などの各種装置の制御及び系統擾乱時など基幹系統10の諸量が大きく変動した場合に、必要に応じて母線12に接続された送電線のモデル定数をより正確な値へ修正する作業を実施する。
基幹系統20は、例えば、発電所に配置された発電機22、発電機22用の主変圧器である変圧器23及び母線24を有する。そして、基幹系統20には、管理サーバー21が設けられる。管理サーバー21は、基幹系統20における発電機22、変圧器23及び母線24を含む各部の電気的諸量を計測する。具体的には、管理サーバー21は、0.01秒毎に電気的諸量を計測して取り込み、それぞれのデータにタイムスタンプを打ち記憶する。電気的諸量としては、有効電力、無効電力、電圧の実効値、相差角、発電機22の開閉情報及び送電線24の遮断器の開閉情報などが含まれる。また、管理サーバー21は、基幹系統20に配置された発電機22の制御及び電力安定化装置などの各種装置の制御を行うとともに、系統擾乱時など基幹系統20の諸量が大きく変動した場合に、必要に応じて発電機22、変圧器23、母線24及び母線24に接続された送電線のモデル定数をより正確な値へ修正する作業を実施する。
基幹系統30は、例えば、発電所に配置された発電機32、発電機32用の主変圧器である変圧器33及び母線34を有する。そして、基幹系統30には、管理サーバー31が設けられる。管理サーバー31は、基幹系統30における発電機32、変圧器33及び母線34を含む各部の電気的諸量を計測する。具体的には、管理サーバー21は、0.01秒毎に電気的諸量を計測して取り込み、それぞれのデータにタイムスタンプを打ち記憶する。電気的諸量としては、有効電力、無効電力、電圧の実効値、相差角、発電機32の開閉情報及び送電線34の遮断器の開閉情報などが含まれる。また、管理サーバー31は、基幹系統30に配置された発電機32の制御及び電力安定化装置などの各種装置の制御を行うとともに、系統擾乱時など基幹系統30の諸量が大きく変動した場合に、必要に応じて発電機32、変圧器33、母線34及び母線34に接続された送電線のモデル定数をより正確な値へ修正する作業を実施する。
基幹系統40は、例えば、発電所に配置された発電機42、発電機42用の主変圧器である変圧器43及び母線44を有する。そして、基幹系統40には、管理サーバー41が設けられる。管理サーバー41は、基幹系統40における発電機42、変圧器43及び母線44を含む各部の電気的諸量を計測する。具体的には、管理サーバー41は、0.01秒毎に電気的諸量を計測して取り込み、それぞれのデータにタイムスタンプを打ち記憶する。電気的諸量としては、有効電力、無効電力、電圧の実効値、相差角、発電機42の開閉情報及び送電線44の遮断器の開閉情報などが含まれる。また、管理サーバー41は、基幹系統40に配置された発電機42の制御及び電力安定化装置などの各種装置の制御を行うとともに、系統擾乱時など基幹系統40の諸量が大きく変動した場合に、必要に応じて発電機42、変圧器43、母線44及び母線44に接続された送電線のモデル定数をより正確な値へ修正する作業を実施する。
負荷供給系統50は、例えば、変電所に配置された連系用変圧器52、送電線53、負荷54、調相設備55、太陽光発電装置56及び蓄電池57を有する。ここで、調相設備55は、電圧を変更するための設備である。そして、負荷供給系統50には、管理サーバー51が設けられる。管理サーバー51は、負荷供給系統50における連系用変圧器52、送電線53、負荷54、調相設備55、太陽光発電装置56及び蓄電池57を含む各部の電気的諸量を計測する。具体的には、管理サーバー51は、0.01秒毎に電気的諸量を計測して取り込み、それぞれのデータにタイムスタンプを打ち記憶する。電気的諸量としては、有効電力、無効電力、電圧の実効値、相差角及び送電線53の遮断器の開閉情報などが含まれる。また、管理サーバー51は、負荷供給系統50に配置された電力安定化装置などの各種装置の制御を行うとともに、系統擾乱時など負荷供給系統50の諸量が大きく変動した場合に、必要に応じて負荷54、調相設備55、太陽光発電装置56及び蓄電池57のモデル定数をより正確な値へ修正する作業を実施する。
負荷供給系統60は、例えば、変電所に配置された連系用変圧器62、送電線63、インバーター電源64、太陽光発電装置65、蓄電池66及び負荷67を有する。そして、負荷供給系統60には、管理サーバー61が設けられる。管理サーバー61は、負荷供給系統60における連系用変圧器62、送電線63、インバーター電源64、太陽光発電装置65、蓄電池66及び負荷67を含む各部の電気的諸量を計測する。具体的には、管理サーバー61は、0.01秒毎に電気的諸量を計測して取り込み、それぞれのデータにタイムスタンプを打ち記憶する。電気的諸量としては、有効電力、無効電力、電圧の実効値、相差角及び送電線63の遮断器の開閉情報などが含まれる。また、管理サーバー61は、負荷供給系統60に配置された電力安定化装置などの各種装置の制御を行うとともに、系統擾乱時など負荷供給系統60の諸量が大きく変動した場合に、必要に応じて変圧器62、送電線63、インバーター電源64、太陽光発電装置65、蓄電池66及び負荷67のモデル定数をより正確な値へ修正する作業を実施する。
管理サーバー21,31,41,51及び61は、電圧の下位系統に接続された太陽光発電装置65などの家庭用PVや太陽光発電所(メガソーラー)の電気的諸量も可能な限り取得する。そして、管理サーバー21,31,41,51及び61は、後述するデータ収集サーバー200や中央給電指令所機能用サーバー71などの各サーバーからの要求を受けた場合に、家庭用PVや太陽光発電所の電気的諸量を要求元へ送信する。
基幹系統20,30及び40は、電力会社が所有する大容量発電機を含む電力系統である。そのため、データ収集サーバー200を電力会社が有する場合、基幹系統20,30及び40の必要なデータは、データ収集サーバー200に収集される。これに対して、負荷供給系統50及び60に接続された機器は、電力会社の所有する機器であるとは限らない。そのため、負荷供給系統50及び60には、データの取得が困難な個所が存在する場合がある。データの取得が困難な個所や電力機器がある場合、管理サーバー51及び61は、その対象が接続される電圧階級が上位の変電所において、その変電所から電圧階級が下の系統、地域及び電力機器を集約したものの電気的諸量を取り込む。これにより、管理サーバー51及び61は、データの取得が困難な個所や電力機器の電気的諸量の補完を行う。この集約の方法は、各系統の運用状態に応じて決定されることが好ましい。また、管理サーバー51及び61は、それぞれデータの取り込み方は各所の運用形態に合わせて適宜異る設定をすることが好ましい。以下では、変電所に対して電圧階級が下の系統、地域及び電力機器を集約したものの電気的諸量も電力機器の電気的諸量と呼ぶ。
以下では、図2を参照して、各サーバーの動作の詳細について説明する。図2は、電力系統信頼度制御システムにおけるデータ及び制御命令の流れを表す図である。
(管理サーバー)
各管理サーバー11,21,31,41,51及び61は、取得した電気的諸量のデータに含まれる有効電力、無効電力、電圧及び相差角を用いて各電力機器のモデル定数を、各電力機器のシミュレーションモデルに応じて算出する。例えば、管理サーバー21は、発電機22,変圧器23及び母線24に接続される送電線のモデル定数を算出する。また、管理サーバー51は、負荷54、調相設備55、太陽光発電装置56及び蓄電池57のモデル定数を算出する。ここで、モデル定数とは、対象とする装置などの系統解析用シミュレーションモデルを表すために用いる定数である。より具体的には、管理サーバー21は、例えば、変圧器23や送電線から母線24に流れ込む端子の有効電力、無効電力及び電圧、変圧器23や母線24に接続される送電線24から流れ出す端子の有効電力、無効電力及び電圧、両方の端子の相差角、並びに、変圧器23や母線24に接続される送電線のモデルの形からモデル定数を推定する。なお、各管理サーバー11,21,31,41,51及び61によって推定されたモデル定数は、デジタルツイン用サーバー100に集約される。
ここで、相差角が電気的諸量に含まれない場合、各管理サーバー11,21,31,41,51及び61、並びに、デジタルツイン用サーバー100は、有効電力、無効電力及び電圧などを用いて定常及び過渡状態の相差角を推定することが可能である。より具体的には、母線24に接続された送電線であれば、管理サーバー21は、例えば、回線数情報、送電端及び受電端電圧の大きさ、有効電力、並びに、送電線の抵抗及びリアクタンスを用いて、送電端及び受電端側から他端を見た相角差を推定する。また、変圧器23であれば、管理サーバー21は、例えば、変圧器23のリアクタンス、変圧器23のタップ比、送電端及び受電端電圧の大きさ、並びに、有効電力を用いて、変圧器23の両端の相角差を推定する。また、発電機22であれば、管理サーバー21は、例えば、使用回線数、母線24に接続する送電線の両端の有効電力及び電圧、並びに、変圧器23の有効電力及び電圧を用いて、定常状態の発電機22の内部相角差を推定する。そして、管理サーバー21は、推定した内部相差角、発電機22の両端の有効電力、無効電力及び電圧、並びに、回転数偏差を用いて、定常状態及び過渡状態の発電機22の端子電圧の相差角を推定する。相格差を推定した場合、管理サーバー21は、推定した相格差を用いてモデル定数を算出する。
そして、各管理サーバー11,21,31,41,51及び61は、算出したモデル定数、並びに、各電力機器の電気的諸量を用いて電気的諸量を取得した時点での各電力機器を再現したモデル定数をデジタルツイン用サーバー10に集約する。
(データ収集サーバー)
データ収集サーバー200は、管理サーバー11,21,31,41,51及び61とIPネットワーク300で接続される。また、データ収集サーバー200は、中央給電指令所機能用サーバー71、基幹給電指令所機能用サーバー72、緊急時制御用サーバー73及び復旧時支援用サーバー74とIPネットワーク300で接続される。さらに、データ収集サーバー200は、後述するデジタルツイン用サーバー100とIPネットワーク300で接続される。
ここで、IPネットワーク300を介して送受信されるデータは、サイバーセキュリティ的に強固に守られる。例えば、IPネットワーク300を介して送受信されるデータは、暗号化や不正取得された場合に直ぐに不正取得を発見できる対策が取られる。
データ収集サーバー200は、0.01秒毎に管理サーバー11,21,31,41,51及び61から各基幹系統10,20,30及び40、並びに、負荷供給系統50及び60における0.01秒毎の電気的諸量を取得する。そして、データ収集サーバー200は、取得したデータを自己が有する記憶装置へ格納する。例えば、データ収集サーバー200は、収集したデータを1~3年程度の期間保持する。このデータ収集サーバー200が、「データ収集部」及び「データ収集装置」の一例にあたる。
データ収集サーバー200は、基幹系統10,20,30及び40、並びに、負荷系統50及び60の各管理サーバー11,21,31,41,51及び61によって0.01秒毎に収集された各電力機器の最新の電気的諸量のデータを収集し、記憶する。さらに、データ収集サーバー200は、基幹系統10、20、30及び40、並びに、各負荷供給系統50及び60のそれぞれにおける各電力機器の最新の電気的諸量のデータを、要求に応じてデジタルツイン用サーバー100や中央給電指令所機能用サーバー71、基幹給電指令所機能用サーバー72、緊急時制御用サーバー73及び復旧時支援用サーバー74へ送信する。
(デジタルツイン用サーバー)
デジタルツイン用サーバー100は、各基幹系統10、20、30、40及び各負荷供給系統50及び60のそれぞれにおける各電力機器の系統解析用のシミュレーションモデルを予め記憶する。そして、デジタルツイン用サーバー100は、算出されたモデル定数及び各電力機器の電気的諸量を用いて電気的諸量を取得した時点での各電力機器を再現したモデル定数を管理サーバー11,21,31,41,51及び61から受信する。さらに、デジタルツイン用サーバー100は、基幹系統10、20、30及び40、並びに、各負荷供給系統50及び60のそれぞれにおける各電力機器の最新の電気的諸量のデータをデータ収集サーバー200から受信する。そして、デジタルツイン用サーバー100は、取得したモデル定数を用いてデジタルツインを生成し、取得した電気的諸量をデジタルツインに用いて系統解析シミュレーションを行う。
以下では、図3を参照して、デジタルツイン用サーバー100の詳細について説明する。図3は、デジタルツイン用サーバーのブロック図である。デジタルツイン用サーバー100は、デジタルツイン生成部101、シミュレーション実行部102、結果通知部103及び入力部104を有する。
デジタルツイン生成部101は、モデル定数を集約して解析用シミュレーションを実行するためのデジタルツインを作成する。すなわち、デジタルツイン生成部101は、各管理サーバー11,21,31,41,51及び61により推定され作成された各基幹系統10,20,30及び40、並びに、各負荷供給系統50及び60のそれぞれのモデル定数をまとめることで、電力系統信頼度制御システム1に含まれる電力系統全体のデジタルツインを生成する。その後、デジタルツイン生成部101は、生成した電力系統全体のデジタルツインを中央給電指令所機能用サーバー71、基幹給電指令所機能用サーバー72、緊急時制御用サーバー73、復旧時支援用サーバー74へ出力する。このデジタルツイン生成部101が、「モデル生成部」の一例にあたる。
系統解析シミュレーション実行部102は、電力系統の動作の解析プログラムを有する。例えば、解析プログラムには、(一般財団法人)電力中央研究所が開発した潮流解析L法や過渡安定度解析Y法を実行するプログラムが含まれる。潮流解析L法は、ニュートン・ラフソン法を用いた潮流解析、潮流多根解析及びP(Power)-V(Volt)カーブ解析などを用いる解析プログラムである。過渡安定度解析Y法は、ルンゲンクッタ法を用いた時間領域シミュレーション、各種不平衡故障解析及び各種電力系統構成要素モデルなどを用いる解析プログラムである。
系統解析シミュレーション実行部102は、電力系統全体のデジタルツインの入力をデジタルツイン生成部101から受ける。そして、系統解析シミュレーション実行部102は、取得した電力系統全体のデジタルツインを記憶する。
系統解析シミュレーション実行部102は、管理者からの系統解析シミュレーション実行の指示を入力部104から受ける。例えば、管理者は、系統状態の変化が発生した場合に、入力部104を用いてシミュレーションの実行の指示を入力する。そして、系統解析シミュレーション実行部102は、各電力機器の最新の電気的諸量のデータの取得要求をデータ収集サーバー200へ出力する。その後、系統解析シミュレーション実行部102は、各基幹系統10,20,30及び40、並びに、各負荷供給系統50及び60のそれぞれにおける各電力機器の電気的諸量のデータを取得する。そして、系統解析シミュレーション実行部102は、取得した各電力機器の電気的諸量のデータ、電力系統全体のデジタルツイン及び自己が有する解析プログラムを用いて系統解析シミュレーションを実行する。これにより、系統変化が発生した後の電力系統の振る舞いの予測を行うことができる。
なお、入力部104による系統解析シミュレーションの実行の指示は、管理者が実施する場合のみならず、系統状態の変化を想定した場合や、実際に系統状態が変化した後などに、デジタルツイン用サーバー100に事前にプログラミングされた命令により、自動的に実行の指示がなされる場合がある。
また、系統解析シミュレーション実行部102は、過去に発生した系統事故時の系統状況を再現する系統解析シミュレーションの実行の指示の入力を受ける。この場合、系統解析シミュレーション実行部102は、シミュレーション対象である系統事故時のデータの取得要求をデータ収集サーバー200へ出力する。その後、系統解析シミュレーション実行部102は、基幹系統10及び各負荷供給系統20,30,40,50,60及び70のそれぞれにおける指定した過去の電気的諸量のデータを取得する。そして、系統解析シミュレーション実行部102は、過去の電気的諸量のデータ、電力系統全体のデジタルツイン及び自己が有する解析プログラムを用いて系統解析シミュレーションを実行する。さらに、系統解析シミュレーション実行部102は、その系統事故が発生した場合に実行する管理者が指定した対策の入力を入力部104から受ける。そして、系統解析シミュレーション実行部102は、その系統事故が発生した際に指定された対策を行った場合の系統解析シミュレーションを実行する。これにより、系統解析シミュレーション実行部102は、過去に発生した系統事故時に各種の系統操作や対策を実行した場合の電力系統の状態を取得することができる。系統操作には、例えば、発電機22を突然停止させる操作や、一部の電力供給を停止させる操作、遮断器の入切操作及び調相設備の操作などが含まれる。
また、系統解析シミュレーション実行部102は、管理者が指示した事象の入力を入力部104から受ける。例えば、系統解析シミュレーション実行部102は、指定された送電線に雷が落ちたという事象の入力を入力部104から受ける。そして、系統解析シミュレーション実行部102は、電力系統のデジタルツイン及び自己が有する解析プログラムを用いて入力された事象が発生した場合の電力系統の動作をシミュレートする。これにより、系統解析シミュレーション実行部102は、指定された事象が発生した場合に電力系統が安定になるか不安定になるかについて計算することができる。
ここで、本実施形態では、系統解析シミュレーションを実行する場合の例をいくつか説明したが、系統解析シミュレーション実行部102が実行する系統解析シミュレーションに特に制限は無い。すなわち、系統解析シミュレーション実行部102は、入力部104から管理者又は事前にプログラミングされた命令により自動的に入力されたデータ及びデータ収集サーバー200が保持する過去の0.01秒毎のデータを用いて現在、過去及び未来の電力系統の状態を計算することができる。
そして、系統解析シミュレーション実行部102は、系統解析シミュレーションの結果を結果通知部103へ出力する。
さらに、系統解析シミュレーション実行部102は、取得したモデル定数の精度を検証する。具体的には、各電力機器における有効電力、無効電力、電圧及び相差角は、この中の3つの値が決まると、残りのもう1つの値が自動的に決まる。そこで、系統解析シミュレーション実行部102は、各電力機器における有効電力、無効電力、電圧及び相差角の値の整合性が取れているか否かを判定する。この有効電力、無効電力、電圧及び相差角の値の整合性が取れているか否かを判定が、「複数の種類のパラメータの関係に基づくモデル定数の不整合の検出」にあたる。
そして、有効電力、無効電力、電圧及び相差角の値の整合性が取れていない場合、系統解析シミュレーション実行部102は、モデル定数自体が実際と異なる又は有効電力、無効電力、電圧及び相差角の値の計測値が実際と異なると判定する。そして、系統解析シミュレーション実行部102は、モデル定数の実際とのずれ、又は、有効電力、無効電力、電圧及び相差角の値の計測値の実際とのずれが大きいと判定した場合、不整合の内容を結果通知部103に出力する。
結果通知部103は、系統解析シミュレーションの結果の入力を系統解析シミュレーション実行部102から受ける。そして、結果通知部103は、取得した系統解析シミュレーションの結果のモニタへの表示や紙への印刷などにより管理者に通知する。
また、結果通知部103は、モデル定数や測定値において大きなずれが発生した場合、不整合の内容の入力を系統解析シミュレーション実行部102から受ける。そして、結果通知部103は、不整合の内容を管理者に通知する。この結果通知部103が、「通知部」の一例にあたる。
(他の電力系統制御用サーバー)
中央給電指令所機能用サーバー71は、基幹系統に設置されている管理サーバー11,21,31及び41が0.01秒毎に計測した電気的諸量を用いて中央給電指令所の機能を実行する。
中央給電指令所機能用サーバー71は、需要予測、天候及び気温予測、並びに、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーの発電予測を行って発電機出力値を決定する。その後、中央給電指令所機能用サーバー71は、決定した発電機出力値の出力を行うように管理サーバー21,31及び41を介して、発電機22,32及び42に指令する。また、中央給電指令所機能用サーバー71は、基幹系統10,20,30及び40を監視して電圧の不安定性や電圧が適切な値となっているかなどの検知を行う。そして、電圧の値に問題があった場合や電圧が不安定な場合に、中央給電指令所機能用サーバー71は、基幹系統10,20,30及び40に対して、電圧を適切な値に制御する指示を行う。
基幹給電指令所機能用サーバー72は、基幹系統10,20,30及び40より系統電圧の低い系統である負荷供給系統50及び60に設置されている管理サーバー51及び61が0.01秒毎に計測した電気的諸量を用いて基幹供給指令所の機能を実行する。
基幹給電指令所機能用サーバー72は、電力系統の安定性の状態の検出を行う。電力系統の安定性の維持が困難になった場合、基幹給電指令所機能用サーバー72は、管理サーバー51及び61を介して、変圧器52及び62のタップ、負荷54及び67、太陽光発電装置56及び65、並びに、蓄電器57及び66を制御して、母線53及び63の電圧、並びに、母線53及び63を流れる電力の調整を実施することで、電力系統の安定化及び電力品質の維持などを行う。
緊急時制御用サーバー73は、基幹系統10,20,30又は40に落雷などの系統事故が発生した場合などの基幹系統10,20,30又は40における緊急な対応が望まれる事象の発生の監視を行う。そして、基幹系統10,20,30又は40に落雷が発生した場合などの緊急時、緊急時制御用サーバー73は、管理サーバー11,21,31,41,51及び61を介して、需要者の負荷遮断や発電機22,32及び42の停止の指示などを行う。
復旧時支援用サーバー74は、基幹系統10,20,30及び40、並びに、負荷供給系統50及び60における電力の供給支障発生後の復旧操作時に、各種電力制御設備を監視する。そして、復旧時支援用サーバー74は、管理サーバー11,21,31,41,51及び61を介して、発電機22,32及び42に対する起動、出力調整、緊急停止及び需要抑制などの指示及び負荷遮断などの指示を行う。
さらに、中央給電指令所機能用サーバー71、図4に示すように系統解析シミュレーション実行部701、結果通知部702及び入力部703を有する。図4は、中央給電指令所機能用サーバー、基幹給電指令所機能用サーバー、緊急時制御用サーバー及び復旧時支援用サーバーのブロック図である。すなわち、図4では、中央給電指令所機能用サーバー71を例に表したが、基幹給電指令所機能用サーバー72、緊急時制御用サーバー73及び復旧時支援用サーバー74も同様の構成を有する。以下の説明における系統解析シミュレーション実行部701、結果通知部702及び入力部703の機能は、中央給電指令所機能用サーバー71、基幹給電指令所機能用サーバー72、緊急時制御用サーバー73及び復旧時支援用サーバー74の何れにおいても同様である。
系統解析シミュレーション実行部701は、電力系統の動作の解析プログラムを有する。例えば、解析プログラムには、(一般財団法人)電力中央研究所が開発した潮流解析L法や過渡安定度解析Y法を実行するプログラムが含まれる。
系統解析シミュレーション実行部701は、電力系統全体のデジタルツインの入力をデジタルツイン用サーバー100のデジタルツイン生成部101から受ける。そして、系統解析シミュレーション実行部701は、取得した電力系統全体のデジタルツインを記憶する。
系統解析シミュレーション実行部701は、管理者からの系統解析シミュレーション実行の指示を入力部703から受ける。例えば、管理者は、系統状態の変化が発生した場合に、入力部703を用いてシミュレーションの実行の指示を入力する。そして、系統解析シミュレーション実行部102は、各電力機器の最新の電気的諸量のデータの取得要求をデータ収集サーバー200へ出力する。その後、系統解析シミュレーション実行部701は、各基幹系統10,20,30及び40、並びに、各負荷供給系統50及び60のそれぞれにおける各電力機器の電気的諸量のデータを取得する。そして、系統解析シミュレーション実行部701は、取得した各電力機器の電気的諸量のデータ、電力系統全体のデジタルツイン及び自己が有する解析プログラムを用いて系統解析シミュレーションを実行する。これにより、系統変化が発生した後の電力系統の振る舞いの予測を行うことができる。
なお、入力部703による系統解析シミュレーションの実行の指示は、管理者が実施する場合のみならず、系統状態の変化を想定した場合や、実際に系統状態が変化した後などに、中央給電指令所機能用サーバー71、基幹給電指令所機能用サーバー72、緊急時制御用サーバー73及び復旧時支援用サーバー74に事前にプログラミングされた命令により、自動的に実行の指示がなされる場合がある。
また、系統解析シミュレーション実行部701は、過去に発生した系統事故時の系統状況を再現する系統解析シミュレーションの実行の指示の入力を受ける。この場合、系統解析シミュレーション実行部701は、シミュレーション対象である系統事故時のデータの取得要求をデータ収集サーバー200へ出力する。その後、系統解析シミュレーション実行部701は、基幹系統10及び各負荷供給系統20,30,40,50,60及び70のそれぞれにおける指定した過去の電気的諸量のデータを取得する。そして、系統解析シミュレーション実行部701は、過去の電気的諸量のデータ、電力系統全体のデジタルツイン及び自己が有する解析プログラムを用いて系統解析シミュレーションを実行する。さらに、系統解析シミュレーション実行部701は、その系統事故が発生した場合に実行する管理者が指定した対策の入力を入力部702から受ける。そして、系統解析シミュレーション実行部701は、その系統事故が発生した際に指定された対策を行った場合の系統解析シミュレーションを実行する。これにより、系統解析シミュレーション実行部701は、過去に発生した系統事故時に各種の系統操作や対策を実行した場合の電力系統の状態を取得することができる。系統操作には、例えば、発電機22を突然停止させる操作や、一部の電力供給を停止させる操作、遮断機の入切操作及び調相設備の操作などが含まれる。
また、系統解析シミュレーション実行部701は、管理者が指示した事象の入力を入力部703から受ける。例えば、系統解析シミュレーション実行部701は、指定された送電線に雷が落ちたという事象の入力を入力部703から受ける。そして、系統解析シミュレーション実行部701は、電力系統のデジタルツイン及び自己が有する解析プログラムを用いて入力された事象が発生した場合の電力系統の動作をシミュレートする。これにより、系統解析シミュレーション実行部701は、指定された事象が発生した場合に電力系統が安定になるか不安定になるかについて計算することができる。
ただし、系統解析シミュレーション実行部102と同様に、系統解析シミュレーション実行部701が実行する系統解析シミュレーションに特に制限は無い。すなわち、系統解析シミュレーション実行部701は、入力部703から管理者又は各サーバーに事前にプログラミングされた命令により自動的に入力されたデータ及びデータ収集サーバー200が保持する過去の0.01秒毎のデータを用いて現在、過去及び未来の電力系統の状態を計算することができる。
そして、系統解析シミュレーション実行部701は、系統解析シミュレーションの結果を結果通知部702へ出力する。
結果通知部702は、系統解析シミュレーションの結果の入力を系統解析シミュレーション実行部701から受ける。そして、結果通知部702は、取得した系統解析シミュレーションの結果のモニタへの表示や紙への印刷などにより管理者に通知する。
(管理者による対策)
管理者は、系統解析シミュレーションの結果の通知を結果通知部103及び結果通知部702から受ける。そして、管理者は、電力系統の振る舞いを把握し対策を立てる。例えば、管理者は、指定した事象が発生した場合に、電力系統が安定になるか不安定になるか判断することができる。また、管理者は、不安定になった場合に、どのような対策や系統操作を行えば電力系統を安定化できるかを判断することができる。
また、管理者は、過去に発生した系統事故時に各種対策を行った場合の系統解析シミュレーションの結果の通知を結果通知部103及び結果通知部702から受ける。そして、管理者は、過去に発生した系統事故時にどのような系統操作や対策を実施すれば有効であったかなどを事後に検討することができる。
さらに、管理者は、過去に発生した系統事故時の系統状況の系統解析シミュレーションの結果と実際の系統状況の動作とを比較することで、系統解析シミュレーション実行部102が保持するモデル定数が適切か否かを判断することができる。そして、管理者は、モデル定数が適切でないと判断した場合、入力部104を用いて、デジタルツイン用サーバー100にデジタルツインの再生成を指示し、モデル定数の更新を行わせる。
さらに、管理者は、需要家に大きな影響がない範囲で試験的に基幹系統10,20,30及び40、並びに、各負荷供給系統50及び60のいずれかに設けられた電力機器の状態に小さな変化を起させてもよい。そして、管理者は、同様の変化が発生した場合の系統解析シミュレーション実行部102による系統解析シミュレーションの結果と、実際の測定値とを比較してモデル定数が適切か否かを判断することができる。この場合も、管理者は、モデル定数が適切でないと判断すれば、入力部104を用いて、デジタルツイン用サーバー100にデジタルツインの再生成を指示し、モデル定数の更新を行わせることができる。
また、管理者は、モデル定数や測定値において大きなずれが発生した場合、不整合の内容の通知を結果通知部103から受ける。そして、管理者は、通知された不整合の内容を確認し、モデル定数の更新を行うか否かを判断する。モデル定数の更新を行うと判断した場合、管理者は、入力部104を用いて、デジタルツイン用サーバー100にデジタルツインの再生成を指示し、モデル定数の更新を行わせる。このように、管理者の承認を得てからモデル定数の更新が行われることから、本実施形態では、モデル定数の更新頻度は多くても1日数回程度となる。
次に、図5を参照して、本実施形態に係る電力系統システムにおける電力系統のシミュレートについて説明する。図5は、実施形態に係る電力系統システムにおける電力系統のシミュレート処理のフローチャートである。ここでは、系統状態の変化が発生することで系統解析シミュレーションが行われる場合を例に説明する。
管理サーバー11,21,31,41,51及び61は、それぞれ基幹系統10,20,30及び40、並びに、各負荷供給系統50及び60に配置された各電力機器の電気的諸量を0.01秒毎に計測し取得する(ステップS1)。ここで、電気的諸量を取得困難な電力機器に関しては、管理サーバー11は、その電力機器の上位の電圧階級に位置する変電所から、その変電所から見て電圧階級が下の系統、地域及び電力機器を集約したものの電気的諸量を取り込み、その電力機器の電気的諸量を補完する。
管理サーバー11,21,31,41,51及び61は、取得した各電力機器の電気的諸量のデータをデータ収集サーバー200へ送信する。データ収集サーバー200は、基幹系統10,20,30及び40、並びに、各負荷供給系統50及び60に配置された各電力機器の電気的諸量のデータを管理サーバー11,21,31,41,51及び61から0.01秒毎に収集する(ステップS2)。ただし、ステップS1及びS2については、以下のステップS4~8が行われている間にも並行して継続的に行われる。
管理サーバー11,21,31,41,51及び61は、取得した電気的諸量のデータに含まれる有効電力、無効電力、電圧及び相差角を用いて各電力機器のシミュレーションモデルに応じたモデル定数を算出する。そして、デジタルツイン用サーバー100のデジタルツイン生成部101は、管理サーバー11,21,31,41,51及び61より各電力機器の系統解析用シミュレーションモデルに算出したモデル定数を集約し、まとめて、電力系統全体のデジタルツインを生成する(ステップS3)。その後、デジタルツイン生成部101は、生成した電力系統全体のデジタルツインを系統解析シミュレーション実行部102へ出力する。系統解析シミュレーション実行部102は、電力系統全体のデジタルツインを記憶する。
デジタルツイン用サーバー100は、系統状態の変化の発生を自動的に判定する(ステップS4)。この系統状態の変化は、系統事故の発生による変化または、管理者が試験的に発生させた変化などである。そして、系統状態の変化が発生したと判断した場合、デジタルツイン用サーバー100の入力部104は、系統解析シミュレーションの実行の指示を系統解析シミュレーション実行部102へ指示する。系統状態の変化が発生していないと判定した場合(ステップS4:否定)、デジタルツイン用サーバー100は、系統解析シミュレーションを実行せずに、系統状態の変化が発生するまで待機する。
これに対して、系統状態の変化が発生したと判定した場合(ステップS4:肯定)、まず、系統解析シミュレーション実行部102は、10,20,30及び40、並びに、各負荷供給系統50及び60の系統状態の変化が発生した直前及び直後の計測データをデータ収集サーバー200から取得する。そして、系統解析シミュレーション実行部102は、系統状態の変化が発生した直前及び直後の計測データより推察した電力系統に加えられた系統擾乱を再現する系統解析シミュレーションを、電力系統全体のデジタルツイン及び自己が有する解析プログラムを用いて実行する(ステップS5)。
次に、系統解析シミュレーション実行部102は、系統解析シミュレーション結果を結果通知部103へ出力する。結果通知部103は、系統解析シミュレーション実行部102から取得した系統解析シミュレーション結果及びデータ収集サーバー200より取得した系統状態の変化が発生した直前から発生後60秒間の計測データを管理者に通知する(ステップS6)。
管理者は、デジタルツインを用いた系統解析シミュレーション結果と系統状態の変化が発生した時の計測データの通知を受ける。そして、管理者は、系統解析シミュレーション結果と計測データとの差異の大きさなどにより、デジタルツインに含まれる各電力機器のモデル定数の修正を行うか否かを判断する。デジタルツインのモデル定数の修正を行う場合、管理者が、入力部104を用いてデジタルツイン用サーバー100内のモデル定数の修正を指示する。デジタルツイン生成部101は、入力部104からのモデル定数の修正の指示の有無により、モデル定数の修正を実行するか否かを判定する(ステップS7)。モデル定数の修正を実行する場合(ステップS7:肯定)、デジタルツイン用サーバー100は、系統状態の変化発生を判定するステップであるステップS4へ戻る。
これに対して、モデル定数の修正を実行しない場合(ステップS7:否定)、デジタルツイン用サーバー100は、シャットダウン命令の入力の有無などから動作を停止するか否かを判定する(ステップS8)。動作を停止しない場合(ステップS8:否定)、シミュレーション処理は、ステップS4へ戻る。これに対して、動作を停止する場合(ステップS8:肯定)、デジタルツイン用サーバー100は、シミュレーション処理を終了し、動作を停止する。
(活用例)
ここで、電力系統の緊急時及び復旧時における緊急時制御用サーバー73及び復旧時支援用サーバー74の系統解析シミュレーション実行部701による系統解析シミュレーション結果の活用例について説明する。
例えば、送電線に雷が落ちて送電線の一部と地面が雷のアークで繋がった場合を想定して、系統解析シミュレーション実行部701は、デジタルツインを用いて系統計算を60秒間行う。そして、系統解析シミュレーション実行部701が、60秒後に全ての発電機22,32及び42、並びに、負荷54及び67が一時的に落ち着くなど安定するというシミュレーション結果を出した場合、管理者は、電力系統は安定と判断できる。逆に、発電機22,32及び42、並びに、負荷54及び67の脱調や同期外れなど不安定な状態が継続するというシミュレーション結果が出た場合、管理者は、電力系統が不安定と判断できる。
電力系統が不安定になる場合、管理者は、発電機22,32及び42のいずれかを停止したり、負荷54及び67のいずれかを停止したりすることで、系統全体を安定化させることができることが事前の系統解析シミュレーション結果から判断できる。そこで、管理者は、系統全体が安定化する対策を把握することができ、一つの安全化対策を確保することができる。ただし、発電機22,32及び42のいずれかを停止する場合、停電が発生する。そこで、複数種類の対策を試行することで、例えば一番停電を起さなくて済むなど電力系統に対する影響が最も少ない対策の確認や、最も早く元の系統に戻すことができる対策の確認などが行える。そして、これらを考慮して、管理者は、電力系統の安全化対策を決定することができる。
また、仮に大規模停電が発生した場合でも、データ収集サーバー200に蓄えられた0.01秒毎の電気的諸量のデータ及び電力系統のデジタルツインを用いて系統解析シミュレーション実行部701が系統解析シミュレーションを行うことで、迅速により良い対策を立てることが可能となる。また、再生可能エネルギーがどのくらい電力系統に導入されると電力系統が不安定になるかについても、データ収集サーバー200に蓄えられたデータと電力系統のデジタルツインを用いた系統解析シミュレーションの結果を利用して詳細な検討を事前に行うことが可能となる。
また、本実施形態に係る電力系統信頼度制御システム1を利用して、今の系統状態から、何らかの系統操作や電力機器の操作を行った場合に、電力系統がどのような状態になるかを事前に予測し確認することができる。このため、平常時、緊急時及び復旧時の全ての状態で、今どんな系統操作をすれば良いか、また、その操作をした場合に電力系統がどのように振る舞うのかを実勢に系統操作する前に、管理者が把握することができる。ここで、平常時の状態とは、例えば、比較的電力系統の変化がゆっくりと推移し、安定している状態である。また、緊急時の状態とは、例えば、落雷や、発電機22などが解く全故障して停止するなどの電力系統に外乱が加わった状態である。また、復旧時の状態とは、例えば、停電などの供給支障が発生してしまった後に迅速に元の状態に戻している状態の復旧時の全ての状態である。このようなことから、より安定な電力系統の運用を実現することが可能となる。
また、デジタルツインを用いることで系統解析シミュレーション実行部701は、実際の電力系統を忠実に模擬することができる。これにより、電力系統信頼度制御システム1は、現在の電力系統がどのくらい系統事故などの外乱に対して強固な構成になっているかなど、現在の電力系統の安定性を定量的に示すことができる。そのため、系統増強や電力機器の増強を行う際に、より経済的に必要最小限の対策を提示することが可能となる。
さらに、電力会社がデータ収集サーバー200を有する場合、自社で発電機を有しており電力を発電したり、電力を消費したりする企業又は個人から電力会社が必要なデータの提供を受けることが困難な場合がある。系統解析シミュレーション実行部701は、データが提供されない箇所に対しては上述したように集約したデータを用いて系統解析シミュレーションを行うことになる。その場合、集約することにより電圧が低い系統の全ての電力機器の情報が含まれてしまい、落雷時などの緊急時の応動については不正確な情報となってしまう。例えば、電力会社が他の事業者が有する発電する機器の出力を指定する場合、情報が不正確であれば、指定される出力値も不正確となり、他の事業者にとって不利益が発生する恐れがある。そこで、電力会社は、データの提供が為されない箇所や電力機器の情報が得られた場合のメリットを系統解析シミュレーション実行部701の系統解析シミュレーション計算で示し、その情報の価値を明らかにすることで、電力会社以外の各事業者からデータの提供を得て、よりシミュレーションの精度を向上させることができる。
また、系統解析シミュレーション実行部701によるデジタルツインを用いた系統解析シミュレーションを用いて、障害発生時の対応を再現することができるので、系統解析シミュレーション実行部701有する各種サーバーを構築することで、これらを用いて運用者の訓練に利用することができる。
また、データ収集サーバー200に蓄積された各電力機器の電気的諸量のデータは、中央給電指令所機能用サーバー71、基幹給電指令所機能用サーバー72、緊急時制御用サーバー73及び復旧時支援用サーバー74などから参照され、各サーバーに含まれる系統解析シミュレーション実行部701で利用することが可能である。そして、中央給電指令所機能用サーバー71、基幹給電指令所機能用サーバー72、緊急時制御用サーバー73及び復旧時支援用サーバー74は、0.01秒毎のデータを用いてより適切な処理を実行することができる。さらに、データ収集サーバー200に蓄積されたデータを利用するシステムは、上述したシステムに限らず、必要に応じて各種サーバーを立ち上げることが可能である。
また、従来の電力系統では、大地震などにより現状の中央給電指令所、基幹給電指令所、緊急時制御及び復旧時支援の計算機が故障した場合に備えて、他の地区にそれぞれのバックアップサーバーが用意される。これに対して、本実施例に係る電力系統信頼度制御システム1では、データ収集サーバー200が保持するデータをどこからでも参照できるので、従来と比較してより自由な場所に、適宜バックアップサーバーを設置することができる。これにより、より効率的で高信頼なバックアップサーバーを構築することが可能となる。
以上に説明したように、本実施例に係る電力系統信頼度制御システムは、従来と比較して短い間隔で電気的諸量のデータを収集し、そのデータを利用して生成したデジタルツインを用いて系統解析シミュレーションを行うことで、電力系統の振る舞いを高精度で求めることができる。また、電気的諸量のデータの変化に応じてデジタルツインに含まれる各モデルのモデル係数を随時更新していくことで、より現実に近いモデルを生成することができ、系統解析シミュレーションの精度をより向上させることができる。これにより、電力系統の安定性を向上させることが可能となる。
(ハードウェア構成)
図6は、ハードウェア構成図である。管理サーバー11,21,31,41,51及び61、デジタルツイン用サーバー100、データ収集サーバー200、中央給電指令所機能用サーバー71、基幹給電指令所機能用サーバー72、緊急時制御用サーバー73及び復旧時支援用サーバー74は、例えば、図6に示すコンピュータ400により実現される。
図6に示すように、コンピュータ400は、CPU(Central Processing Unit)401、メモリ402、ハードディスク403及びネットワークインターフェース404を有する。CPU401、メモリ402、ハードディスク403及びネットワークインターフェース404のそれぞれは、バス405を介して接続される。
ネットワークインターフェース404は、外部の装置との通信インタフェースである。デジタルツイン用サーバー100とデータ収集サーバー200とは、ネットワークインターフェース404を介して互いに通信を行う。またデータ収集サーバー200は、ネットワークインターフェース404により管理サーバー11,21,31,41,51及び61と通信を行う。
データ収集サーバー200の場合、ハードディスク403にはデータの収集を行い蓄積する機能を発揮するプログラムを含む各種プログラムが予め記憶される。なお、このプログラムについても、適宜分離してもよい。
そして、CPU401が、各種プログラムをハードディスク403から読み出してメモリ402に展開し、実行することで、データの収集を行い蓄積する機能を実現する。
例えば、コンピュータ400に挿入されるに挿入されるフレキシブルディスク、いわゆる「可搬用の物理媒体」に情報処理プログラムを記憶させる。可搬用の物理媒体には、例えば、FD(Floppy Disk)、CD(Compact Disk)-ROM、DVD(Digital Versatile Disc)、光磁気ディスク、IC(Integrated Circuit)カードなどがある。そして、コンピュータ400がこれらからプログラムを読み出して実行するようにしてもよい。
さらには、公衆回線、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などを介してコンピュータ400に接続される「他のコンピュータ」などにプログラムを記憶させておく。そして、コンピュータ400がこれらからプログラムを読み出して実行するようにしてもよい。
1 電力系統信頼度制御システム
10,20,30,40 基幹系統
50,60 負荷供給系統
11,21,31,41,51,61 管理サーバー
12,24,34,44,53,63 母線
22,32,42 発電機
23,33,43,52,62 変圧器
54,67 負荷
55 調相設備
56,65 太陽光発電装置
57,66 蓄電池
64 インバーター電源
71 中央給電指令所機能用サーバー
72 基幹給電指令所機能用サーバー
73 緊急時制御用サーバー
74 復旧時支援用サーバー
100 デジタルツイン(Realtime Smart Digital Twin)用サーバー
101 デジタルツイン生成部
102 系統解析シミュレーション実行部
103 結果通知部
104 入力部
701 系統解析シミュレーション実行部
702 結果通知部
703 入力部

Claims (7)

  1. 電力系統に含まれる複数の部分系統のそれぞれにおける少なくとも有効電力、無効電力、電圧及び位相角を含む電気的諸量のデータを所定間隔で収集し保持するデータ収集部と、
    前記データ収集部が保持する前記電気的諸量のデータを基に、各前記部分系統を再現したモデルを含む前記電力系統のシミュレーションモデルを生成し、前記電気的諸量の変化を基に前記モデルを更新し、且つ、有効電力、無効電力、電圧及び相差角の値の整合性が取れているか否かにより前記モデルが有するモデル定数の不整合を検出するモデル生成部と、
    前記データ収集部が保持する前記電気的諸量のデータ及び前記シミュレーションモデルを基にシミュレーションを実行するシミュレーション実行部と、
    前記シミュレーション実行部により実行された前記シミュレーションの結果及び前記モデル定数の不整合の発生を通知する通知部と
    を備えたことを特徴とする電力系統制御装置。
  2. 前記データ収集部は、0.01秒間隔で前記電気的諸量のデータを収取することを特徴とする請求項1に記載の電力系統制御装置。
  3. 各前記部分系統は、自己の系統内に配置された電力機器の電気的諸量を測定し収集する管理装置を有し、
    前記データ収集部は、前記電気的諸量のデータを前記管理装置から収集する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電力系統制御装置。
  4. 前記管理装置による特定の電力機器の前記電気的諸量の測定が行われない場合、前記管理装置は、前記特定の電力機器の上位の電圧階級に位置する上位電力機器から、前記上位電力機器に対する下位の電圧階級に位置する前記特定の電力機器を含む複数の電気機器を集約して一つの測定対象とした場合の電気的諸量を取得することを特徴とする請求項3に記載の電力系統制御装置。
  5. データ収集装置及びシミュレーション装置を有する電力系統制御システムであって、
    前記データ収集装置は、電力系統に含まれる複数の部分系統のそれぞれにおける少なくとも有効電力、無効電力、電圧及び位相角を含む電気的諸量のデータを所定間隔で収集し、
    前記シミュレーション装置は、
    前記データ収集装置が保持する前記電気的諸量のデータを基に、各前記部分系統を再現したモデルを含む前記電力系統のシミュレーションモデルを生成し、前記電気的諸量の変化を基に前記モデルを更新し、且つ、有効電力、無効電力、電圧及び相差角の値の整合性が取れているか否かにより前記モデルが有するモデル定数の不整合を検出するモデル生成部と、
    前記データ収集装置が保持する前記電気的諸量のデータ及び前記シミュレーションモデルを基にシミュレーションを実行するシミュレーション実行部と、
    前記シミュレーション実行部により実行された前記シミュレーションの結果を通知及び前記モデル定数の不整合の発生する通知部とを備えた
    ことを特徴とする電力系統制御システム。
  6. 電力系統に含まれる複数の部分系統のそれぞれにおける少なくとも有効電力、無効電力、電圧及び位相角を含む電気的諸量のデータを所定間隔で収集して保持し、
    保持された前記電気的諸量のデータを基に、各前記部分系統を再現したモデルを含む前記電力系統のシミュレーションモデルを生成し、前記電気的諸量の変化を基に前記モデルを更新し、且つ、有効電力、無効電力、電圧及び相差角の値の整合性が取れているか否かにより前記モデルが有するモデル定数の不整合を検出し、
    保持された前記電気的諸量のデータ及び前記シミュレーションモデルを基にシミュレーションを実行し、
    実行された前記シミュレーションの結果及び前記モデル定数の不整合の発生を通知する
    ことを特徴とする電力系統制御方法。
  7. 電力系統に含まれる複数の部分系統のそれぞれにおける少なくとも有効電力、無効電力、電圧及び位相角を含む電気的諸量のデータを所定間隔で収集して保持し、
    保持された前記電気的諸量のデータを基に、各前記部分系統を再現したモデルを含む前記電力系統のシミュレーションモデルを生成し、前記電気的諸量の変化を基に前記モデルを更新し、且つ、有効電力、無効電力、電圧及び相差角の値の整合性が取れているか否かにより前記モデルが有するモデル定数の不整合を検出し、
    保持された前記電気的諸量のデータ及び前記シミュレーションモデルを基にシミュレーションを実行し、
    実行された前記シミュレーションの結果及び前記モデル定数の不整合の発生を通知する
    処理をコンピュータに実行させることを特徴とする電力系統制御プログラム。
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