JP7218970B1 - 抄水再生濾過装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】海苔屑等による濾過部の目詰まりを緩和し、かつ、海苔屑等の再生用濾物の回収率を高くすることを可能にする抄水再生濾過装置を提供する。【解決手段】抄水再生濾過装置1は、海苔製造装置で海苔を抄いた後の廃水を再利用するために用いられ、廃水を濾過する網目回転円筒部(濾過部)2と、網目回転円筒部2で濾過された濾液を受ける濾液槽3と、濾液槽3に設けられた、濾過された濾液を再生用濾液として回収する濾液回収部4と、網目回転円筒部2の下流側に設けられた、濾別された海苔屑等の濾物を再生用濾物として回収する濾物回収部5と、を備えている。そして、少なくとも網目回転円筒部2は、上流側から下流側に向けて下傾した状態で設置される。【選択図】図5

Description

本発明は、抄水再生濾過装置に関する。更に詳細には、本発明は、海苔製造装置で海苔を抄いた後の廃水を再利用するために用いられる抄水再生濾過装置に関する。
従来、この種の抄水再生濾過装置としては、例えば、特許文献1等に開示されたものが知られている。
特許文献1に開示された抄水再生濾過装置(生海苔回収装置)は、筐体外装の上面が、分離装置に合わせた形状に開口されて、その開口部と着脱自在な分離装置が装備され、その分離装置の上部中心に送水管を用いてノズルが装着され、そのノズルとの途中に開閉バルブを設けて噴射水量の調整に使用され、その噴射水(廃水)は、分離装置の濾過部を境に水(濾液)と生海苔(海苔屑)に分離されるように構成されている。この場合、分離装置で分離された水(濾液)は、分離装置の下方に備わった水受容器に収集回収され、分離装置で分離された生海苔(海苔屑)は、抄水再生濾過装置(生海苔回収装置)の下方に備わった海苔回収槽に収集回収される。
特開2017-023107号公報
しかし、特許文献1に開示された抄水再生濾過装置(生海苔回収装置)では、平板状の網体からなり、かつ、固定状態で設けられた濾過部が用いられているため、廃水の濾過中に、海苔屑(生海苔)によって濾過部が目詰まりを起こす可能性が高い。そして、その結果、濾過作業を途中で中断せざるを得ない事態が生じる虞があり、その場合の濾過部のメンテナンスに手間を要するという課題がある。また、このように海苔屑(生海苔)が目詰まりを起こす可能性が高いため、海苔屑(生海苔)の回収率もそれほど高くないのが現状である。
そこで、本発明者らは、鋭意研究を重ね、濾過部の構成を工夫することにより、海苔屑等による濾過部の目詰まりが緩和され、かつ、海苔屑等の再生用濾物の回収率が高くなることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、海苔屑等による濾過部の目詰まりを緩和し、かつ、海苔屑等の再生用濾物の回収率を高くすることを可能にする抄水再生濾過装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明に係る抄水再生濾過装置の構成は、
(1)海苔製造装置で海苔を抄いた後の廃水を再利用するために用いられる抄水再生濾過装置であって、
横向きに配置されて上流側端面に前記廃水の投入口が形成されるとともに下流側端面に後記濾物の排出口が形成され、投入された前記廃水を濾過する網目回転円筒部(濾過部)と、
前記網目回転円筒部の略下半分を収容した状態で上流側から下流側に延び、前記網目回転円筒部で濾過された濾液を受ける濾液槽と、
前記濾液槽の底面の下流側寄りに形成された第1開口に接続され、濾過された前記濾液を再生用濾液として回収する濾液回収部と、
前記濾液槽の下流側端面に形成された第2開口に接続され、濾別された濾物を再生用濾物として回収する濾物回収部と、
前記第1開口よりも下流側で、かつ、前記網目回転円筒部の前記下流側端面よりも上流側に前記濾液槽内に位置して設けられた第1逆流防止部材と、を備え、
少なくとも前記網目回転円筒部が上流側から下流側に向けて下傾した状態で設置されることを特徴とする。
本発明の抄水再生濾過装置の上記(1)の構成は、次のような作用効果を奏する。
すなわち、網目回転円筒部からなる濾過部が用いられているため、廃水の濾過中に、濾別される海苔屑等の濾物が網目回転円筒部(濾過部)の内周面から離れることが多く、したがって、海苔屑等の濾物によって濾過部が目詰まりを起こすことはほとんどない(目詰まりの緩和)。そして、その結果、濾過作業を途中で中断せざるを得ない事態が生じることはほとんどなく、作業終了後における網目回転円筒部(濾過部)のメンテナンスに要する手間も大幅に軽減される。また、このように海苔屑等の濾物が目詰まりを起こすことなく、網目回転円筒部内を上流側から下流側に向かってスムーズに流れていくため、海苔屑等の再生用濾物の回収率も高くなる。
したがって、上記(1)の構成によれば、海苔屑等による濾過部の目詰まりを緩和し、かつ、海苔屑等の再生用濾物の回収率を高くすることを可能にする抄水再生濾過装置を提供することができる。
また、濾液槽の底面の下流側寄りに形成された第1開口よりも下流側で、かつ、前記網目回転円筒部の前記下流側端面よりも上流側に前記濾液槽内に位置して設けられた第1逆流防止部材を備えていることにより、網目回転円筒部の下流側端面の排出口から濾物と一緒に流れ落ちた廃水が第1開口側に逆流することを防止することができる。その結果、廃水が濾液に混入する事態を回避して、濾過された濾液が汚染されてしまうことを防止することが可能となる。
本発明の抄水再生濾過装置の上記(1)の構成においては、以下の(2)~(5)のような構成にすることが好ましい。
(2)上記(1)の構成において、前記網目回転円筒部の周面は、12~200メッシュの網目を有する。
再生用濾液は、例えば、抄水として再利用されるが、上記(2)の好ましい構成によれば、最初の水道水に近い状態で再利用できるため、水道代のコスト削減を実現することができる。また、この再生用濾液を抄水として再利用すれば、海苔の品質向上を図ることもできる。
(3)上記(2)の構成において、前記網目回転円筒部の周面は、24~100メッシュの網目を有する。
上記(3)の好ましい構成によれば、再生用濾液を、更に水道水に近い状態で再利用でき、かつ、海苔の更なる品質向上を図ることもできる。
(4)上記(1)の構成において、前記抄水再生濾過装置は、前記網目回転円筒部の傾斜角度を調整する傾斜角度調整部材を更に備えている。
上記(4)の好ましい構成によれば、網目回転円筒部(濾過部)の水平面に対する傾斜角度を自由に調整できるため、秋芽海苔から冷凍海苔まで効率を落とすことなく一シーズンを通して当該抄水再生濾過装置を使用することが可能となる。
(5)上記(1)の構成において、前記網目回転円筒部の上流側に第2逆流防止部材を更に備えている。
上記(5)の好ましい構成によれば、網目回転円筒部内に汲み上げられた廃水が当該網目回転円筒部の上流側に逆流してこぼれ落ちてしまうことを防止することができる。そして、その結果、海苔製造装置で海苔を抄いた後の廃水を、すべて濾過して、効率良く再利用することが可能となる。
本発明によれば、海苔屑等による濾過部の目詰まりを緩和し、かつ、海苔屑等の再生用濾物の回収率を高くすることを可能にする抄水再生濾過装置を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態における抄水再生濾過装置の外観構成を上流側から見た斜視図である。 図2は、本発明の一実施形態における抄水再生濾過装置の外観構成を下流側から見た斜視図である。 図3は、本発明の一実施形態における抄水再生濾過装置の外観構成を示す正面図である。 図4は、本発明の一実施形態における抄水再生濾過装置の外観構成を示す平面(上面)図である。 図5は、本発明の一実施形態における抄水再生濾過装置の内部構成を示す正面図である。 図6は、本発明の一実施形態における抄水再生濾過装置の内部構成を示す右側面図(図面を見やすくするために汲み上げ用ホースの一部を省略している)である。 図7は、本発明の一実施形態における抄水再生濾過装置の、網目回転円筒部の回転動作を説明するための右側面図(図面を見やすくするために汲み上げ用ホースを省略している)である。 図8は、本発明の一実施形態における抄水再生濾過装置を用いて、海苔製造装置で海苔を抄いた後の廃水を濾過している状態を示す透過正面図である。
以下、好適な実施形態を用いて本発明を更に具体的に説明する。但し、下記の実施形態は本発明を具現化した例に過ぎず、本発明はこれに限定されるものではない。
[抄水再生濾過装置の構成]
まず、本発明の一実施形態における抄水再生濾過装置の構成について、図1~図6を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態における抄水再生濾過装置の外観構成を上流側から見た斜視図、図2は、当該抄水再生濾過装置の外観構成を下流側から見た斜視図、図3は、当該抄水再生濾過装置の外観構成を示す正面図、図4は、当該抄水再生濾過装置の外観構成を示す平面(上面)図、図5は、当該抄水再生濾過装置の内部構成を示す正面図、図6は、当該抄水再生濾過装置の内部構成を示す右側面図(図面を見やすくするために汲み上げ用ホースの一部を省略している)である。
図1~図6に示す抄水再生濾過装置1は、海苔製造装置で海苔を抄いた後の廃水15(図8を参照)を再利用するために用いられるものである。
図1~図6に示すように、抄水再生濾過装置1は、海苔製造装置で海苔を抄いた後の廃水15を濾過する網目回転円筒部(濾過部)2と、網目回転円筒部2で濾過された濾液16a(図8を参照)を受ける濾液槽3と、濾液槽3に設けられた、濾過された濾液16aを再生用濾液16b(図8を参照)として回収する濾液回収部4と、網目回転円筒部2の下流側に設けられた、濾別された海苔屑等の濾物17a(図8を参照)を再生用濾物17b(図8を参照)として回収する濾物回収部5と、を備えている。そして、少なくとも網目回転円筒部2は、上流側から下流側に向けて下傾した状態で設置される。
本実施形態の抄水再生濾過装置1のかかる構成は、次のような作用効果を奏する。
すなわち、網目回転円筒部2からなる濾過部が用いられているため、廃水15の濾過中に、濾別される海苔屑等の濾物17aが網目回転円筒部(濾過部)2の内周面から離れることが多く、したがって、海苔屑等の濾物17aによって濾過部が目詰まりを起こすことはほとんどない(目詰まりの緩和)。そして、その結果、濾過作業を途中で中断せざるを得ない事態が生じることはほとんどなく、作業終了後における網目回転円筒部(濾過部)2のメンテナンスに要する手間も大幅に軽減される。また、このように海苔屑等の濾物17aが目詰まりを起こすことなく、網目回転円筒部内を上流側から下流側に向かってスムーズに流れていくため、海苔屑等の再生用濾物17bの回収率も高くなる。
したがって、かかる構成によれば、海苔屑等による濾過部の目詰まりを緩和し、かつ、海苔屑等の再生用濾物の回収率を高くすることを可能にする抄水再生濾過装置1を提供することができる。
以下、更に詳細に説明する。
図1~図6に示すように、濾液槽3は、上端が開口した、上流側から下流側に延びる直方体状の槽本体3aを有している。槽本体3aは、高さが約200mm、長さが約1275mmである。
図4~図6に示すように、槽本体3a内には、その左右両側に位置して、それぞれ、上流側から下流側に延びる回転シャフト6,7が配置されており、当該回転シャフト6,7の各両端部は、軸受けを介して槽本体3aに回転可能に軸支されている。回転シャフト6には、上流側と下流側に位置して、それぞれ、回転駆動ローラ6a,6bが固着されている。また、回転シャフト7にも、上流側と下流側に位置して、それぞれ、回転駆動ローラ7a,7bが固着されている。
図4~図6に示すように、回転シャフト6の上流側の端部は、槽本体3aから外側に突出しており、当該突出端には第1のプーリ6cが固着されている。また、回転シャフト7の上流側の端部も、槽本体3aから外側に突出しており、当該突出端には第2のプーリ7cが固着されている。さらに、槽本体3aの上流側の底面の下方には、駆動モータ8が配置されており、当該駆動モータ8の回転軸には第3のプーリ8aが固着されている。そして、第1のプーリ6cと第2のプーリ7cと第3のプーリ8aとの間には、無端ベルト9が巻き掛けられている。
尚、図1~図6に示すように、第1~第3のプーリ6c,7c,8a、駆動モータ8及び無端ベルト9は、収容ボックス19内に収容されている。また、図2,図6に示すように、収容ボックス19の背面(右側面)には、駆動モータ8を回転駆動させるための運転スイッチ20が取り付けられている。
図1~図6に示すように、網目回転円筒部2は、ステンレス金網、化学繊維メッシュ等からなる両端開口の網目円筒体2aと、網目円筒体2aの上流側に位置する、両端開口の円筒状の第1支持体2bと、網目円筒体2aの下流側に位置する、両端開口の円筒状の第2支持体2cと、を備えている。また、網目回転円筒部2は、グリッド状のフレームを備えており、このフレームは、軸線方向に所定の間隔を置いて配置された複数のリング枠2dと、これら複数のリング枠2dを連結する複数の補強リブ2eと、からなっている。各補強リブ2eは、リング枠2dの周方向に等間隔を置いて配置されている。
そして、網目回転円筒部2は、第1支持体2bと第2支持体2cが、回転駆動ローラ6a,7aと回転駆動ローラ6b,7bの上にそれぞれ載置された状態で着脱可能に設置されている。
網目回転円筒部2は、直径が約214mm、長さが約1200mmである。
以上の構成によれば、運転スイッチ20をオンにして駆動モータ8を回転駆動させることにより、第3のプーリ8a、無端ベルト9、第1及び第2のプーリ6c,7c、回転シャフト6,7を介して回転駆動ローラ6a,6b,7a,7bを同じ方向に回転させることで、網目回転円筒部2を一方向に回転させることができる(図7を参照)。網目回転円筒部2の回転動作の詳細については、後述する。
本実施形態の抄水再生濾過装置1の構成において、網目円筒体2a(第1及び第2支持体2b,2cを除く網目回転円筒部2の周面)は、12~200メッシュの網目を有することが好ましい。
再生用濾液16bは、例えば、抄水として再利用されるが、かかる好ましい構成によれば、最初の水道水に近い状態で再利用できるため、水道代のコスト削減を実現することができる。また、この再生用濾液16bを抄水として再利用すれば、海苔の品質向上を図ることもできる。
また、本実施形態の抄水再生濾過装置1の構成において、網目円筒体2aは、24~100メッシュの網目を有することが更に好ましい。
かかる更に好ましい構成によれば、再生用濾液16bを、更に水道水に近い状態で再利用でき、かつ、海苔の更なる品質向上を図ることもできる。
また、本実施形態の抄水再生濾過装置1の構成において、網目回転円筒部2の回転速度は、3~10rpmの範囲にあることが好ましく、5~7rpmの範囲にあることが更に好ましい。
図1~図6に示すように、網目回転円筒部2には、上流側に位置する第1支持体2bの開口部から汲み上げ用ホース10の先端部が挿入されており、当該汲み上げ用ホース10の基端には水中ポンプ11の吐出側が接続されている。そして、これにより、海苔を抄いた後の廃水15を、網目回転円筒部2内に汲み上げて濾過できるようにされている。
ここで、汲み上げ用ホース10の先端部分は、槽本体3aの上流側の上端縁の切欠き部にしっかりと固定できるようにされている。
また、図1に示すように、第1支持体2bの上流側端面には、開口部周縁から径方向内方に延びる平板円環状のフランジ18が形成されている。このフランジ18は、逆流防止部材として機能し、これにより、水中ポンプ11及び汲み上げ用ホース10によって網目回転円筒部2内に汲み上げられた廃水15が当該網目回転円筒部2の上流側に逆流してこぼれ落ちてしまうことを防止することができる。そして、その結果、海苔製造装置で海苔を抄いた後の廃水15を、すべて濾過して、効率良く再利用することが可能となる。
図1~図5に示すように、槽本体3aの底面の下流側寄りには、開口(図示せず)が形成されており、当該開口には、ホース接続部4aを介して、濾過された濾液16aを再生用濾液16bとして回収する左右一対の再生用濾液回収用ホース4b,4cが接続されている。これらホース接続部4a及び再生用濾液回収用ホース4b,4cは、濾液回収部4の一部を構成するものであり、濾液回収部4には、再生用濾液16bを溜めておくための貯留タンク等も含まれる。
図5に示すように、ホース接続部4aには、槽本体3a内に位置して、濾過された濾液16aを再生用濾液回収用ホース4b,4cに導くためのガイド部材4dが設けられている。そして、これにより、濾過された濾液16aを再生用濾液16bとして効率良く回収することが可能となる。
また、図1~図5に示すように、槽本体3aの下流側の端面には、開口が形成されており、当該開口には、上端開口のホース接続部5aを介して、濾別された海苔屑等の濾物17aを再生用濾物17bとして回収する1本の再生用濾物回収用ホース5bが接続されている。これらホース接続部5a及び再生用濾物回収用ホース5bは、濾物回収部5の一部を構成するものであり、濾物回収部5には、再生用濾物17bを溜めておくための貯留タンク等も含まれる。
図5に示すように、ホース接続部4aの下流側縁には、槽本体3a内に位置して、逆流防止部材4eが設けられている。そして、これにより、網目回転円筒部2の下流側の端面開口からホース接続部5aに濾物17aと一緒に流れ落ちた廃水15がホース接続部4a側に逆流することを防止することができる。その結果、廃水15が濾液16aに混入する事態を回避して、濾過された濾液16aが汚染されてしまうことを防止することが可能となる。
図1~図6に示すように、本実施形態の抄水再生濾過装置1は、台車12と脚体13を備えている。台車12は、矩形枠状の台車フレーム12aと、当該台車フレーム12aの四隅に取り付けられた4つのキャスタ(ストッパ付き)12bと、を有している。脚体13は、略Hの字状の脚体フレーム13aを有している。脚体フレーム13aの下端部は、台車フレーム12aの上流側の端部に鉛直状態で固定されている。そして、脚体フレーム13aの上端部には、濾液槽3の上流側部分が傾動可能に枢支されている。また、脚体フレーム13aの下端寄りには、伸縮調整可能なターンバックル14aを有するロッド14の一端部が回動可能に軸支されており、当該ロッド14の他端部は、濾液槽3の底面の下流側寄りに回動可能に軸支されている。この伸縮調整可能なターンバックル14aを有するロッド14が、網目回転円筒部2の傾斜角度を調整する傾斜角度調整部材として機能する。
かかる構成によれば、ターンバックル14aを回してロッド14を伸縮させることにより、網目回転円筒部2を濾液槽3ごと、上流側から下流側に向けて下傾した状態で設置することが可能となる。そして、このように網目回転円筒部(濾過部)2の水平面に対する傾斜角度を自由に調整できるため、秋芽海苔から冷凍海苔まで効率を落とすことなく一シーズンを通して当該抄水再生濾過装置1を使用することが可能となる。
台車フレーム12aの大きさは、約600mm×約650mmであり、脚体フレーム13aの高さは、約880mmである。
本実施形態の抄水再生濾過装置1の構成において、網目回転円筒部2の水平面に対する傾斜角度は、0°を超え、かつ、5°以下の範囲にあることが好ましく、2~3°の範囲にあることが更に好ましい。
[抄水再生濾過装置の使用方法及び動作]
次に、本発明の一実施形態における抄水再生濾過装置の使用方法及び動作について、図7,図8をも参照しながら説明する。
図7は、本発明の一実施形態における抄水再生濾過装置の、網目回転円筒部の回転動作を説明するための右側面図(図面を見やすくするために汲み上げ用ホースを省略している)、図8は、当該抄水再生濾過装置を用いて、海苔製造装置で海苔を抄いた後の廃水を濾過している状態を示す透過正面図である。
まず、網目回転円筒部2(濾液槽3)を一旦水平状態に調整する。次いで、廃水15を流しながら、ターンバックル14aを回してロッド14を縮小させることにより、網目回転円筒部2を濾液槽3ごと、上流側から下流側に向けて下傾した状態となるように調整する。
尚、網目回転円筒部2の水平面に対する傾斜角度は、廃水15中に混入している秋芽海苔、冷凍海苔等の海苔屑の種類に合わせて調整される。
次いで、図8に示すように、水中ポンプ11を、海苔製造装置で海苔を抄いた後の廃水15の中に設置する。次いで、再生用濾液回収用ホース4b,4cの先端部を、再生用濾液16bを溜めておくための貯留タンクの中に設置するとともに、再生用濾物回収用ホース5bの先端部を、再生用濾物17bを溜めておくための貯留タンクの中に設置する。そして、キャスタ12bのストッパをオンにして当該キャスタ12bをロックすることにより、抄水再生濾過装置1を固定状態で設置する。
以上のようにして廃水15を濾過する準備が完了したら、まず、抄水再生濾過装置1の運転スイッチ20をオンにして、駆動モータ8を回転駆動させる。すると、駆動モータ8の回転軸に固着された第3のプーリ8aが上流側から見て反時計回りに回転し(図7の矢印Aを参照)、無端ベルト9も上流側から見て反時計回りに回転する(図7の矢印Bを参照)。そして、無端ベルト9の回転によって、第1及び第2のプーリ6c,7cも連動して、上流側から見て反時計回りに回転し(図7の矢印C,Dを参照)、これら第1及び第2のプーリ6c,7cの回転によって、回転シャフト6,7(図4,図5を参照)を介して回転駆動ローラ6a,6b,7a,7bも第1及び第2のプーリ6c,7cと同じ方向に回転する(図7の矢印C,Dを参照)。これにより、網目回転円筒部2が、上流側から見て時計回りに一方向に回転し始める(図7の矢印Eを参照)。
網目回転円筒部2が回転し始めたら、水中ポンプ11を起動させる。これにより、海苔を抄いた後の廃水15が汲み上げ用ホース10を介して網目回転円筒部2内に汲み上げられ(図8の矢印F,Gを参照)、廃水15の濾過が開始される。
ここで、網目回転円筒部2の第1支持体2bの上流側端面には、逆流防止部材として機能する平板円環状のフランジ18が形成されているため(図1を参照)、網目回転円筒部2内に汲み上げられた廃水15が当該網目回転円筒部2の上流側に逆流してこぼれ落ちてしまうことを防止することができる。そして、その結果、海苔製造装置で海苔を抄いた後の廃水15を、すべて濾過して、効率良く再利用することが可能となる。
網目回転円筒部2内に汲み上げられた廃水15は、当該網目回転円筒部2内を上流側から下流側に向かって流れる間に、網目円筒体2aによって濾過され、濾過された濾液16aは、濾液槽3の槽本体3a内に一旦溜められる。そして、濾過された濾液16aは、槽本体3aの底面の下流側寄りに形成された開口から再生用濾液回収用ホース4b,4cに流れ込み(図8の矢印Jを参照)、貯留タンクの中に再生用濾液16bとして回収される(図8の矢印Kを参照)。
ここで、ホース接続部4aには、槽本体3a内に位置して、濾過された濾液16aを再生用濾液回収用ホース4b,4cに導くためのガイド部材4dが設けられているため(図5を参照)、濾過された濾液16aを再生用濾液16bとして効率良く回収することが可能となる。
再生用濾液16bは、抄水として再利用されるが、12~200メッシュの網目を有する網目円筒体2aを通すことにより、最初の水道水に近い状態で再利用できるため、水道代のコスト削減を実現することができる。また、この再生用濾液16bを抄水として再利用すれば、海苔の品質向上を図ることもできる。
廃水15中に混入している海苔屑等の濾物17aは、網目回転円筒部2内を上流側から下流側に向かってそのまま流れていって(図8の矢印H,Iを参照)濾別される。濾別された濾物17aは、網目回転円筒部2の下流側の端面開口から廃水15の一部と一緒にホース接続部5aに流れ落ち、再生用濾物回収用ホース5bに流れ込んで(図8の矢印Lを参照)、貯留タンクの中に再生用濾物17bとして回収される(図8の矢印Mを参照)。
ここで、ホース接続部4aの下流側縁には、槽本体3a内に位置して、逆流防止部材4eが設けられているため(図5を参照)、網目回転円筒部2の下流側の端面開口から濾物17aと一緒にホース接続部5aに流れ落ちた廃水15がホース接続部4a側に逆流することを防止することができる。その結果、廃水15が濾液16aに混入する事態を回避して、濾過された濾液16aが汚染されてしまうことを防止することが可能となる。
また、網目回転円筒部2からなる濾過部が用いられているため、廃水15の濾過中に、濾別される海苔屑等の濾物17aが網目回転円筒部2の内周面から離れることが多く、したがって、海苔屑等の濾物17aによって網目円筒体2aが目詰まりを起こすことはほとんどない(目詰まりの緩和)。そして、その結果、濾過作業を途中で中断せざるを得ない事態が生じることはほとんどなく、作業終了後における網目回転円筒部2のメンテナンスに要する手間も大幅に軽減される。また、このように海苔屑等の濾物17aが目詰まりを起こすことなく、網目回転円筒部2内を上流側から下流側に向かってスムーズに流れていくため、海苔屑等の再生用濾物17bの回収率も高くなる。また、海苔屑等に異物が混入することもないため、この海苔屑等をそのまま再利用することも可能となる。
以上のようにして廃水15の濾過作業が終了したら、抄水再生濾過装置1から網目回転円筒部2を取り外し、網目回転円筒部2と当該網目回転円筒部2を取り外した後の抄水再生濾過装置1を共に水洗いし、次回の濾過作業に備える。
尚、本実施形態においては、網目回転円筒部2が濾液槽3ごと、上流側から下流側に向けて下傾した状態で設置される場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明は必ずしもこのような構成に限定されるものではない。少なくとも網目回転円筒部が上流側から下流側に向けて下傾した状態で設置されればよく、濾液槽は水平状態で設置されていてもよい。
また、本実施形態においては、再生用濾液16bと再生用濾物17bをそれぞれ一旦貯留タンクの中に回収する場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明は必ずしもこのような構成に限定されるものではない。再生用濾液と海苔屑等の再生用濾物を分離回収して順次海苔製造工程に直接戻しながら再利用するようにしてもよい。
また、本実施形態においては、海苔製造装置で海苔を抄いた後の廃水を濾過する場合を例に挙げて説明したが、本実施形態の濾過装置は、例えば、井戸水を濾過する場合にも使用することができ、これにより、井戸水に混入した砂、鉄粉等の異物を除去することが可能となる。
1 抄水再生濾過装置
2 網目回転円筒部(濾過部、ロータ、濾過ドラム)
2a 網目円筒体
2b 第1支持体
2c 第2支持体
2d リング枠
2e 補強リブ
3 濾液槽
3a 槽本体
4 濾液回収部
4a,5a ホース接続部
4b,4c 再生用濾液回収用ホース
4d ガイド部材
4e 逆流防止部材
5 濾物回収部
5b 再生用濾物回収用ホース
6,7 回転シャフト
6a,6b,7a,7b 回転駆動ローラ
6c 第1のプーリ
7c 第2のプーリ
8 駆動モータ
8a 第3のプーリ
9 無端ベルト
10 汲み上げ用ホース
11 水中ポンプ
12 台車
12a 台車フレーム
12b キャスタ(ストッパ付き)
13 脚体
13a 脚体フレーム
14 ロッド
14a ターンバックル
15 廃水
16a 濾過された濾液
16b 再生用濾液
17a 濾別された海苔屑等の濾物
17b 再生用濾物
18 フランジ(逆流防止部材)
19 収容ボックス
20 運転スイッチ

Claims (5)

  1. 海苔製造装置で海苔を抄いた後の廃水を再利用するために用いられる抄水再生濾過装置であって、
    横向きに配置されて上流側端面に前記廃水の投入口が形成されるとともに下流側端面に後記濾物の排出口が形成され、投入された前記廃水を濾過する網目回転円筒部と、
    前記網目回転円筒部の略下半分を収容した状態で上流側から下流側に延び、前記網目回転円筒部で濾過された濾液を受ける濾液槽と、
    前記濾液槽の底面の下流側寄りに形成された第1開口に接続され、濾過された前記濾液を再生用濾液として回収する濾液回収部と、
    前記濾液槽の下流側端面に形成された第2開口に接続され、濾別された濾物を再生用濾物として回収する濾物回収部と、
    前記第1開口よりも下流側で、かつ、前記網目回転円筒部の前記下流側端面よりも上流側に前記濾液槽内に位置して設けられた第1逆流防止部材と、を備え、
    少なくとも前記網目回転円筒部が上流側から下流側に向けて下傾した状態で設置されることを特徴とする抄水再生濾過装置。
  2. 前記網目回転円筒部の周面は、12~200メッシュの網目を有する、請求項1に記載の抄水再生濾過装置。
  3. 前記網目回転円筒部の周面は、24~100メッシュの網目を有する、請求項2に記載の抄水再生濾過装置。
  4. 前記網目回転円筒部の傾斜角度を調整する傾斜角度調整部材を更に備えた、請求項1に記載の抄水再生濾過装置。
  5. 前記網目回転円筒部の上流側に第2逆流防止部材を更に備えた、請求項1に記載の抄水再生濾過装置。
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