JP7214543B2 - 端子用シール部材、その製法及びそれを備えるコネクタ - Google Patents

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Description

本開示は、端子用シール部材、その製法及びそれを備えるコネクタに関するものである。
従来、電子機器、電気機器等をバッテリ等の電源と電気的に接続するためのコネクタに使用される端子アセンブリとして、コイルスプリングによって付勢された可動式の端子を有するものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
図11は従来のコネクタの断面図である。
図において、811はコネクタが備えるハウジングの壁部であり、812は該壁部811に取付けられた前記ハウジングの端子収容部である。また、851は、端子であって、前記端子収容部812内に前後方向(図における左右方向)にスライド可能に収容されている。そして、前記端子851の後端には、電線881が接続されている。該電線881は、図示されないバッテリ等の電源に接続された給電線であり、その先端は、前記壁部811に形成された貫通孔を通って端子収容部812内に挿入され、端子851の後端に接続される。
そして、前記端子851は、フランジ853と、該フランジ853から前方(図における左方)に向けて延在する接触用突部854とを含んでいる。該接触用突部854の前端面854aは、図示されない電子機器、電気機器等に接続された相手方コネクタの相手方ハウジング911に装填された相手方端子951と接触する部分である。また、前記フランジ853は、端子収容部812内に装填されコイルスプリング871の付勢力を受ける部分であり、これにより、前方に向けて付勢されている。そして、コネクタが相手方コネクタに接続される際には、前記端子収容部812と相手方ハウジング911とが相互に接近して当接し、接触用突部854の前端面854aが相手方端子951と接触し、端子851は後方(図における右方)に向けて押圧される。すると、コイルスプリング871が弾性的に収縮し、端子851は、前端面854aが相手方端子951との接触状態を維持しつつ、後方に向けてスライドする。
さらに、防水性及び防塵性を維持するために、前記コネクタにはシール部材が配設されている。具体的には、フランジ853よりも前方の接触用突部854の周囲に前方シール部材833が配設され、壁部811に近接した電線881の周囲に後方シール部材834が配設されている。
前記前方シール部材833は、その外周が端子収容部812の内周面に固定され、その内周が接触用突部854の外周面に接触してシールリップとして機能する。また、前記後方シール部材834は蛇腹状の筒状部材である。そして、前記後方シール部材834の前端部834aは、外径が端子収容部812の内径より小さく、その内周が電線881の外周面に接触してシールリップとして機能し、前記後方シール部材834の後端部834bは、内径が電線881の外径より大きく、その外周が端子収容部812の内周面に接触してシールリップとして機能する。
このように、接触用突部854の周囲に前方シール部材833が配設され、電線881の周囲に後方シール部材834が配設されているので、端子851及び該端子851に接続された電線881が端子収容部812内でスライドしても、防水性及び防塵性を確実に維持することができる。
特開2001-143810号公報
しかしながら、前記従来のコネクタにおいては、前方シール部材833及び後方シール部材834の構造が複雑であり、コストが高くなってしまう。また、前方シール部材833及び後方シール部材834の取付構造も複雑なので、取付作業に時間がかかり、製造コストが高くなってしまう。さらに、前方シール部材833の内周が接触用突部854の外周面に摺接し、後方シール部材834の前端部834aの内周が電線881の外周面に摺接するので、摩滅しやすく、長時間使用すると、シールリップとしての機能が低下する可能性が高くなってしまう。
ここでは、前記従来の問題点を解決して、構成が簡素で、組立が容易で、低コストであり、液密性及び気密性を確実に維持しながら、端子をスライド可能に保持することができ、相手方コネクタの相手方端子との導通状態を確実に維持することができ、信頼性の高い端子用シール部材、その製法及びそれを備えるコネクタを提供することを目的とする。
そのために、端子用シール部材においては、軸部と、該軸部に配設されたフランジとを含み、前後方向にスライド可能な端子に取付けられる端子用シール部材であって、前記軸部の周囲に取付けられ、前記フランジを前方に向けて付勢する付勢部材と、前記軸部がスライド可能に挿入される中心孔を含み、前記付勢部材が内部に埋込まれた弾性筒部材と、前記軸部がスライド可能に挿入される中心孔を含み、前記弾性筒部材の前後両端に取付けられる弾性密着部材と、を備える。
他の端子用シール部材においては、さらに、前記弾性筒部材は、外形が正四角柱状である本体部と、外形が円柱状であって、前記本体部の前後両端に一体的に接続された結合部とを含み、該結合部の外径は、前記本体部の横断面の対角線の長さとほぼ同一である。
更に他の端子用シール部材においては、さらに、前記付勢部材はコイルスプリングであって、その外面が前記本体部の外周の平面に近接している。
更に他の端子用シール部材においては、さらに、前記弾性密着部材は、外形が円柱状である本体部と、該本体部の一端面から突出する小径筒部とを含み、該小径筒部が前記結合部の端面に形成された座ぐり穴に収容され、前記コイルスプリングの端部近傍に挿入される。
更に他の端子用シール部材においては、さらに、前記弾性筒部材はエラストマーから成り、前記弾性密着部材は、弾性筒部材より高硬度のエラストマーから成る。
端子用シール部材の製法においては、第1の弾性材料により外形が円柱状である本体部と、中心孔とを含む弾性密着部材を成形する工程と、一対の前記弾性密着部材を、互いに向合う姿勢でセットする工程と、前記一対の弾性密着部材の間に位置するように付勢部材をセットする工程と、第2の弾性材料により、中心孔を含み、前記付勢部材が内部に埋込まれた弾性筒部材を成形する工程と、を含む。
他の端子用シール部材の製法においては、さらに、前記付勢部材はコイルスプリングであって、前記コイルスプリングの外周面の一部を支持して前記弾性筒部材を成形する。
更に他の端子用シール部材の製法においては、さらに、前記第1の弾性材料はエラストマーであり、前記第2の弾性材料は、前記第1の弾性材料より低硬度のエラストマーである。
コネクタにおいては、前方貫通孔が形成された前方仕切り壁と、後方貫通孔が形成された後方仕切り壁とによって前後が画定された端子収容空洞を有するハウジングと、軸部と、該軸部の先端に接続された接触部と、該接触部と軸部との境界部に配設されたフランジと、前記軸部の後端近傍部分における後端側接触部と、を含み、前記接触部は前記前方貫通孔にスライド可能に挿通され、前記前方仕切り壁よりも前方に突出した接触部が前方相手方端子と接触可能であり、前記軸部の後端近傍部分は前記後方貫通孔にスライド可能に挿通され、前記後方仕切り壁よりも後方に突出した後端側接触部が後方相手方端子と接触可能である端子と、前記軸部がスライド可能に挿入される中心孔を含み、付勢部材が内部に埋込まれた弾性筒部材と、前記軸部がスライド可能に挿入される中心孔を含み、前記弾性筒部材の前後両端に取付けられる弾性密着部材とを有し、前記フランジを前方に向けて付勢する端子用シール部材と、を備える。
他のコネクタにおいては、さらに、前記弾性筒部材の前端に取付けられる弾性密着部材は、前記フランジに押付けられ、該フランジと端子用シール部材との間をシールし、前記弾性筒部材の後端に取付けられる弾性密着部材は、前記後方仕切り壁に押付けられ、該後方仕切り壁と端子用シール部材との間をシールする。
更に他のコネクタにおいては、さらに、前記接触部が前方相手方端子と接触していない状態で、前記付勢部材にはプリロードが付与され、前記フランジは前方仕切り壁に押付けられる。
本開示によれば、構成が簡素で、組立が容易で、低コストであり、液密性及び気密性を確実に維持しながら、端子をスライド可能に保持することができ、相手方コネクタの相手方端子との導通状態を確実に維持することができ、信頼性を向上させることができる。
本実施の形態におけるコネクタの斜視図であって、(a)は斜め前方から観た図、(b)は斜め後方から観た図である。 本実施の形態におけるコネクタの分解図である。 本実施の形態における弾性筒部材が取付けられた端子、端子押え及び中継端子の関係を示す斜視図である。 本実施の形態における端子及び中継端子の関係を示す斜視図である。 本実施の形態における筒状シール部材の斜視図であって、(a)は弾性筒部材と弾性密着部材とを組合せた状態の斜視図、(b)は筒状シール部材の分解図である。 本実施の形態における筒状シール部材の断面図であって、(a)は弾性筒部材と弾性密着部材とを組合せた状態の側断面図、(b)は弾性筒部材の側断面図、(c)は(b)のA-A矢視断面図である。 本実施の形態における筒状シール部材が取付けられた端子の斜視図である。 本実施の形態における筒状シール部材の製法の各工程を示す斜視図であって、(a)は前後の弾性密着部材の位置関係を示す斜視図、(b)は前後の弾性密着部材とコイルスプリングとの位置関係を示す斜視図、(c)は成形された筒状シール部材を示す斜視図である。 本実施の形態におけるハウジングの部分断面図であって、(a)は斜め前方から観た図、(b)は斜め後方から観た図である。 本実施の形態におけるコネクタの部分断面図である。 従来のコネクタの断面図である。
以下、実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本実施の形態におけるコネクタの斜視図、図2は本実施の形態におけるコネクタの分解図、図3は本実施の形態における弾性筒部材が取付けられた端子、端子押え及び中継端子の関係を示す斜視図、図4は本実施の形態における端子及び中継端子の関係を示す斜視図である。なお、図1において、(a)は斜め前方から観た図、(b)は斜め後方から観た図である。
図において、1は本実施の形態におけるコネクタであり、ハウジング11と、該ハウジング11に装填された端子51とを備える。前記コネクタ1は、電子機器、電気機器等において、バッテリ等の電源と電力を消費する部材とを接続する電力ラインを接続するために使用することができる。また、前記コネクタ1は、信号ラインを接続するために使用することもできる。
なお、前記コネクタ1が取付けられる電子機器、電気機器等は、いかなる種類の機器であってもよいが、ここでは、比較的小型で人が携帯可能な程度の大きさの機器であり、また、前記コネクタ1の前後方向(X軸方向)の寸法は1.5〔cm〕程度であるものとして、説明する。さらに、前記端子51の数は、任意に決定することができるが、ここでは、2本であるものとして説明する。
また、本実施の形態において、コネクタ1の各部の構成及び動作を説明するために使用される上、下、左、右、前、後等の方向を示す表現は、絶対的なものでなく相対的なものであり、前記コネクタ1の各部が図に示される姿勢である場合に適切であるが、前記コネクタ1の各部の姿勢が変化した場合には姿勢の変化に応じて変更して解釈されるべきものである。
前記ハウジング11は、樹脂等の絶縁性の材料から成り、図に示される例においては、概略直方体状の外観を有する部材であり、樹脂等の絶縁性の材料から成るリテーナとしての端子押え21が着脱可能に取付けられる。前記ハウジング11の内部には、前後方向(X軸方向)に延在する2本の後述される端子収容空洞15が形成され、各端子収容空洞15内に各端子51が収容される。そして、前記端子収容空洞15は、各端子収容空洞15内に収容された端子51が前方に抜出ることを防止するために、ハウジング11の前面11f側に取付けられる。また、前記ハウジング11には、その後面11rに開口するとともに各端子収容空洞15にそれぞれ連通する2つの中継端子収容凹部16と、各中継端子収容凹部16の下側(Z軸負方向側)に位置し、前記後面11rに開口する2つの機器端子収容凹部17とが形成されている。各中継端子収容凹部16は、中継端子取付板として機能する床板16aによって機器端子収容凹部17と仕切られている。また、各中継端子収容凹部16の床板16aの左右両側縁の直下には、機器端子収容凹部17内において前後方向に延在する凸条部17aが形成され、該凸条部17aと床板16aとの間に前後方向に延在する中継端子保持溝17bが形成されている。
なお、前記ハウジング11には、コネクタ1が取付けられる機器との間を封止するためにO-リング19が装着されていてもよい。この場合、前記ハウジング11の表面の全周に亘るように溝部11dが形成され、該溝部11d内にO-リング19が収容される。
図に示される例において、金属等の導電性の材料から成る前記端子51は、前後方向に延在する細長い円柱状の軸部52と、該軸部52の先端に接続された前後方向に延在する円柱状の接触部54と、該接触部54と軸部52との境界部に配設された鍔状のフランジ53とを含んでいる。そして、接触部54の前端54aは、図示されない相手方コネクタが備える前方相手方端子としての相手方端子と接触して導通する部分である。なお、図に示される例において、接触部54の前端近傍部分は、円錐又は円錐台の形状を有するが、必ずしもこれに限定されるものでなく、角錐や半球の形状を有するものであってもよい。また、前記前端54aも角や平面に限定されることなく、半球等の種々の形状とすることができる。さらに、前記接触部54を板ばね状のものとして、弾性を持たせることもできる。
図に示される例において、前記接触部54の外径は軸部52の外径より大きく、フランジ53の外径は接触部54の外径よりも大きくなるように設定されている。前記軸部52の外径は、例えば、約0.6〔mm〕であるが、適宜変更することができる。なお、前記端子51は、一体的に成形されたものであってもよいが、軸部52、フランジ53及び接触部54が、それぞれ、別個に成形され、ねじ止、溶接、接着等の手段によって相互に接合されたものであってもよい。また、前記フランジ53は、必ずしも導電性の材料から成るものである必要はなく、例えば、樹脂等の絶縁性の材料から成るものであってもよい。さらに、樹脂等の絶縁性の材料から成るフランジ53と、金属等の導電性の材料から成る軸部52及び接触部54とを一体成形してもよい。
そして、前記端子51は、図2及び3に示されるように、軸部52の周囲を取囲む弾性筒部材31が取付けられた状態で、ハウジング11の端子収容空洞15内に収容される。より具体的には、軸部52の周囲を取囲むような円筒状の弾性密着部材36が、弾性筒部材31の前後両端にそれぞれ位置するように取付けられる。前記弾性筒部材31及び弾性密着部材36は、端子用シール部材である筒状シール部材30として機能し、ハウジング11の端子収容空洞15内に収容された状態で、軸部52の外周面及び端子収容空洞15の内周面をシールする。また、前記弾性密着部材36における弾性筒部材31と反対側の端面は、密着面として機能する密着外端面36bであり、前側(X軸正方向側)に位置する弾性密着部材36の密着外端面36bは、前記フランジ53の後面53aと密着する。なお、弾性密着部材36の外径は、フランジ53の外径と同一又はやや小さい値に設定されている。なお、図3においては、説明の都合上、2本の端子51及び筒状シール部材30のうちの一方のみが描画され、他方の描画が省略されていることに留意されたい。
また、前記フランジ53は、その前面53bが端子押え21に当接し、接触部54が端子押え21よりも前方に突出する。該端子押え21は、上方から観た全体形状が概略門型であって、左右方向(Y軸方向)に延在する長方形の平板状の前方仕切り壁としての押え板部22と、該押え板部22の左右両端から後方に向けて延出する一対の側板部23とを有する。各側板部23には、前後方向に延在するスリット状の開口23aが形成され、該開口23aの後端は上下方向に延在するロック片23bによって閉じられている。また、前記押え板部22には、各端子収容空洞15に対応する位置に、各端子51の接触部54が挿通される前方貫通孔としての挿通孔24が、前記押え板部22を前後方向に貫通するように形成されている。また、該押え板部22の後面側における各挿通孔24の周囲には、前記フランジ53を収容する座ぐり穴のような形状の凹部25が挿通孔24と同心円を成すように形成され、前記凹部25の底面部25aは、前記フランジ53の前面53bが当接するストッパ壁として機能する。前記底面部25aにフランジ53の前面53bが当接することによって、端子51の前方への変位が規制される。なお、前記凹部25を省略して、前記フランジ53の前面53bが押え板部22の平坦な後面に当接するようにしてもよい。
なお、前記ハウジング11の前面11f及び左右の側面11cには、それぞれ、前凹部12f及び側凹部12cが形成されている。左右の側凹部12cは、前凹部12fの左右両端に連結され、これにより、上方から観た全体形状が概略門型である端子押え収容凹部12が形成される。そして、各側凹部12cには、基端がハウジング11に一体的に接続され、先端(自由端)が後方に向けて延在するカンチレバー状のロック板13が形成され、該ロック板13の自由端近傍には、ハウジング11の幅方向外側に向けて突出するロック凸部13aが形成されている。なお、ロック板13の周囲には細長い切断部13bが形成され、該切断部13bによってロック板13は、その基端以外の部分がハウジング11から分離され、ハウジング11の幅方向に弾性的に変位可能な板ばねとして機能する。
そして、図1に示されるように、前記端子押え21が端子押え収容凹部12内に収容されてハウジング11に取付けられると、押え板部22が前凹部12f内に収容され、左右の側板部23が左右の側凹部12c内に収容され、側板部23の開口23a内にロック凸部13aが収容されてロック片23bと係合する。これにより、端子押え21は、ハウジング11に取付けられてロックされ、ハウジング11から外れることが防止される。そして、端子51の接触部54は、図1に示されるように、押え板部22から前方に向けて突出した状態となる。また、前記フランジ53が押え板部22に当接するので、端子収容空洞15に収容された端子51が前方に抜出ることが確実に防止される。
なお、端子押え21が端子押え収容凹部12内に収容されてハウジング11に取付けられた状態において、押え板部22の前面がハウジング11の前面11fとほぼ面一となり、側板部23の外面がハウジング11の側面11cとほぼ面一となることが望ましい。また、図に示される例においては、端子押え21がハウジング11に形成された端子押え収容凹部12内に収容されてハウジング11に取付けられるようになっているが、必ずしも、端子押え収容凹部12のような凹部をハウジング11に形成する必要はなく、他の形態のもの、例えば、ガイド用リブをハウジング11に形成してもよい。
さらに、前記端子51の軸部52は、後側(X軸負方向側)に位置する弾性密着部材36の密着外端面36bよりも後方に突出した状態となる。そして、前記軸部52の後端近傍部分は、前記端子51が弾性筒部材31及び弾性密着部材36とともに端子収容空洞15内に収容された状態において、端子収容空洞15の後方の中継端子収容凹部16内に進入し、該中継端子収容凹部16内に配設された後方相手方端子としての中継端子61と接触する後端側接触部52aとして機能する。該後端側接触部52aは、必ずしも軸部52の他の部分と同一の外径である必要はなく、また、軸部52の他の部分との境界が明確でなくともよい。さらに、前記フランジ53及び接触部54は、必ずしも横断面が円形である必要はなく、多角形であってもよいし、必ずしも同軸上に位置する必要もない。なお、図4においては、説明の都合上、2本の端子51及び中継端子61のうちの一方のみが描画され、他方の描画が省略されていることに留意されたい。
図に示される例において、前記中継端子61は、導電性の金属板に曲げ加工を施して一体的に形成された部材であって、側面形状が概略J字状の本体片62と、該本体片62に基端が接続されたカンチレバー状の機器端子接触片63と、左右一対の端子接触片64とを有する。前記本体片62は、前後方向に延在する細長い帯状の上部片62aと、該上部片62aの後端から下方に延出し、前端が前方を向くように約180度湾曲した湾曲片62cと、該湾曲片62cの先端に接続され、左右両端に凹凸のアンカー部62dが形成された固定片62bとを含んでいる。また、前記機器端子接触片63は、その基端が前記固定片62bの先端に接続され、その先端斜め下前方を向くように傾斜した細長い板ばねであって、その先端には、下向きに膨出するように湾曲した機器端子接触部63aが形成されている。さらに、各端子接触片64は、前記上部片62aの前端近傍の側縁から上方を向いて延出する接続脚片64cと、該接続脚片64cの上端に基端が接続され、上方から観た形状が概略U字状となるように湾曲した接触腕片64bと、該接触腕片64bの先端(自由端)に形成され、他方の接触腕片64bに向けて膨出するように湾曲した端子接触部64aとを含んでいる。そして、各中継端子61において、一対の端子接触片64は、前記上部片62aの幅方向中心を通るX-Z平面に関して、左右面対称となるように構成されている。なお、前後方向に関する端子接触部64aの位置は、前記上部片62aの前端近傍である。
そして、前記中継端子61は、ハウジング11の後方から後面11rに開口する中継端子収容凹部16及び機器端子収容凹部17内に挿入されて収容される。具体的には、本体片62の上部片62aと、該上部片62aに接続された左右一対の端子接触片64とが中継端子収容凹部16内に挿入され、本体片62の固定片62bと機器端子接触片63とが機器端子収容凹部17内に挿入される。また、湾曲片62cが床板16aの後端に当接又は近接するとともに、上部片62a及び固定片62bが床板16aを上下から挟持することによって、中継端子61がハウジング11に安定的に取付けられる。さらに、固定片62bの左右両端近傍は機器端子収容凹部17内の中継端子保持溝17bに挿入され、固定片62bの左右両端に形成されたアンカー部62dが中継端子保持溝17bの側壁に食込むので、中継端子61がハウジング11に確実に固定され、後方に抜出ることが防止される。
このように、各中継端子61がハウジング11に取付けられた状態において、端子収容空洞15の後方の中継端子収容凹部16内に進入した対応する端子51の軸部52の後端側接触部52aは、各上部片62aに接続された左右一対の端子接触片64の互いに対向する端子接触部64a同士の間に進入する。そして、前記後端側接触部52aは、接触腕片64bの発揮するばね性により、互いに対向する端子接触部64aによって左右から弾性的に挟持される。したがって、端子51が前後方向に変位しても、後端側接触部52aは、端子接触部64aに摺接しつつ、該端子接触部64aとの接触が維持されるので、端子51と中継端子61との導通状態が安定的に維持される。また、左右の端子接触片64は、上部片62aの幅方向中心を通るX-Z平面に関して左右面対称なので、左右の端子接触部64aが左右から後端側接触部52aを挟持することによって、端子51の軸部52を左右方向に関して位置決めすることができる。そのため、該軸部52は、例えば、後述される空洞凹部仕切り壁16bを貫通する連通孔15bに対して偏って押付けられるように当たることがなく、前後方向へ移動する際の摺動抵抗が低減される。
なお、機器端子収容凹部17内には、コネクタ1が取付けられる図示されない機器が備える端子である機器側端子がハウジング11の後方から挿入され、機器端子接触片63の機器端子接触部63aと接触する。これにより、前記機器側端子と端子51とが、中継端子61を介して、導通する。
次に、前記筒状シール部材30の構成について詳細に説明する。
図5は本実施の形態における筒状シール部材の斜視図、図6は本実施の形態における筒状シール部材の断面図、図7は本実施の形態における筒状シール部材が取付けられた端子の斜視図である。なお、図5において、(a)は弾性筒部材と弾性密着部材とを組合せた状態の斜視図、(b)は筒状シール部材の分解図であり、図6において、(a)は弾性筒部材と弾性密着部材とを組合せた状態の側断面図、(b)は弾性筒部材の側断面図、(c)は(b)のA-A矢視断面図である。
本実施の形態において、弾性筒部材31は、外形が角柱状の細長い本体部32と、該本体部32の長手方向(X軸方向)両端に一体的に接続された外形が円柱状の短い結合部33とを含んでいる。前記本体部32の外形は、横断面が概略正方形の正四角柱状であり、前記結合部33の外形は、横断面が円形の円柱状であって、その直径は、前記正方形の対角線の長さとほぼ同一となっている。また、図6に示されるように、前記弾性筒部材31には、その中心軸に沿って長手方向に延在する中心孔31aが形成されている。該中心孔31aは、本体部32及び両側の結合部33を通って弾性筒部材31の全長に亘って延在する断面円形で内径が一定の貫通孔であって、端子51の軸部52が収容される。なお、前記結合部33には、その端面33bから弾性筒部材31の長手方向中心に向うように、座ぐり穴33aが形成されている。該座ぐり穴33aは、弾性密着部材36の小径筒部36dが収容される結合凹部として機能する部分であり、前記中心孔31aと中心軸を共有するが、その内径が中心孔31aの内径よりも大きく、その深さ(X軸方向の寸法)が結合部33の長さ(X軸方向の寸法)よりも小さく設定されている。
さらに、前記弾性筒部材31は、エラストマー等の絶縁性の弾性材料から成る部材であるが、内部に付勢部材としてのコイルスプリング71を含んでいる。具体的には、金属製のコイルスプリング71とエラストマーから成る弾性筒部材31とは、オーバーモールド成形(インサート成形)によって一体化されており、コイルスプリング71は、図6及び7に示されるように、弾性筒部材31内に埋込まれている。なお、図5(b)においては、説明の都合上、コイルスプリング71が弾性筒部材31から分離した状態で描画されていることに留意されたい。前記弾性筒部材31の寸法は、例えば、前後方向の長さが約9.0〔mm〕、外径が約1.7〔mm〕、中心孔31aの内径が約0.8〔mm〕であるが、適宜変更することができる。なお、弾性筒部材31の前後方向の長さは、軸部52の前後方向の長さよりも短くなるように設定されている。前記弾性筒部材31の材料としてのエラストマーは、スチレン系、オレフィン系等のTPE(熱可塑性エラストマー)に限らず、ゴム等の熱硬化性エラストマーであってもよい。
このように、エラストマーから成る弾性筒部材31は、金属製のコイルスプリング71と一体化されているので、あたかも金属製の芯を備えているかのようになり、丈夫で形状が安定した部材となる。また、弾性筒部材31全体のばね性が向上し、かつ、折曲がってしまうような座屈を防止することができる。
また、前記コイルスプリング71は、図6に示されるように、弾性筒部材31の外部には露出していない、すなわち、少なくとも外形が円柱状の結合部33の外周面、結合部33の端面33b、中心孔31aの内面、及び、座ぐり穴33aの内面のいずれにも露出していない。なお、該座ぐり穴33aの内面には、コイルスプリング71が露出していてもよい。
図に示される例において、前記コイルスプリング71は、その外径が本体部32の外形の横断面における正方形の1辺の長さよりわずかに小さく形成され、本体部32の外周面における4つの平面に近接している。つまり、弾性筒部材31の前方又は後方から観て、コイルスプリング71の外周は、正方形の本体部32の外周面の内接円となっている。このように、コイルスプリング71が弾性筒部材31の横断面が正方形の本体部32の外周面における平面に近接しているので、弾性筒部材31を成形するための金型のキャビティの内周面によってコイルスプリング71の外周面を支持することができる。この場合、コイルスプリング71の外周面の一部が、角柱状の本体部32の外周面に露出することもあり得るが、コイルスプリング71の内周面が露出することはないので、コイルスプリング71の内側には、前記本体部32の材料であるエラストマーが連続して形成される。また、前記コイルスプリング71は、その内径が座ぐり穴33aの内径、すなわち弾性密着部材36の小径筒部36dの外径よりわずかに大きく形成され、座ぐり穴33aの内周面に近接している。さらに、前記コイルスプリング71は、その内径が中心孔31aの内径よりも大きいので、中心孔31aの内周面からは離間している。これにより、コイルスプリング71の内側では、弾性筒部材31の本体部32が所定の厚さで連続して形成される。
したがって、図6(c)に示されるように、弾性筒部材31の本体部32が内側部分32c及び外側部分32dを含み、コイルスプリング71の内側及び外側の両方のエラストマー、すなわち、内側部分32c及び外側部分32dのエラストマーが、コイルスプリング71のばね力によって、均等に元の長さに復帰させられるので、弾性筒部材31の端面である結合部33の端面33bの平面度の低下を防止することができる。なお、内側部分32c及び外側部分32dの両方にエラストマーを可能な限り均等に配置するためには、例えば、内側部分32c及び外側部分32dのエラストマーの体積(図6(c)においては、面積に対応)を等しくすることができる。
本実施の形態において、弾性密着部材36は、外形が円柱状の本体部36eを有し、該本体部36eの外径は結合部33の外径とほぼ同一である。また、前記本体部36eの一方の端面である密着外端面36bは平坦であるが、他方の端面である密着内端面36cからは、小径筒部36dが突出している。そして、前記弾性密着部材36には、その中心軸に沿って長手方向に延在する中心孔36aが形成されている。該中心孔36aは、弾性密着部材36の前後方向の全体に亘って延在する、すなわち、密着外端面36bから小径筒部36dまで延在する内径が一定の円形断面の貫通孔である。さらに、前記中心孔36aの内径は弾性筒部材31の中心孔31aの内径とほぼ同一であり、前記小径筒部36dの外径は弾性筒部材31の座ぐり穴33aの内径と同一又はわずかに小さい程度であり、前記小径筒部36dの密着内端面36cからの突出量(X軸方向の寸法)は、前記座ぐり穴33aの深さと同一又はわずかに小さい程度である。また、本体部36eの外径、少なくとも、密着外端面36bの外径は、フランジ53の外径と同一又はわずかに小さい程度であることが望ましい。これにより、前記密着外端面36bとフランジ53の後面53aとの密着性が向上し、シール性が向上する。さらに、前記弾性密着部材36は、エラストマー等の弾性材料から成る部材であり、望ましくは、弾性筒部材31よりも硬度の高い絶縁性の弾性材料、例えば、硬度70のTPE(熱可塑性エラストマー)から成る。なお、前記弾性密着部材36は、内部にコイルスプリング71やその他の部材を含んでいない。
そして、図5(a)及び6(a)に示されるように、弾性筒部材31の前後両端に弾性密着部材36が、それぞれ、取付けられ、弾性筒部材31の前後両端における結合部33の端面33bに各弾性密着部材36の密着内端面36cが当接し、各座ぐり穴33aに各小径筒部36dが進入する。これにより、筒状シール部材30となり、また、弾性筒部材31の中心孔31aと弾性密着部材36の中心孔36aとが1本の連続した貫通孔である筒状シール部材30の中心孔となる。なお、前記結合部33の端面33b及び/又は弾性密着部材36の密着内端面36cは、必ずしも平坦面である必要はなく、密着性を向上させるために粗面化されていてもよい。また、コイルスプリング71の全長は弾性筒部材31の全長よりも短いが、中心孔31aよりも長くなっていて、コイルスプリング71の前端及び後端は、座ぐり穴33aの内周面に近接している。したがって、弾性筒部材31の前後両端に弾性密着部材36が取付けられると、該弾性密着部材36の小径筒部36dは、あたかも、コイルスプリング71の前端近傍及び後端近傍に挿入されたようになる。これにより、コイルスプリング71の前端近傍及び後端近傍が弾性密着部材36の小径筒部36dによって支持される。
なお、前記弾性密着部材36は、弾性筒部材31の前後両端に、熱圧着等の熱接合手段によって、接合されたものであってもよいし、インサート成形乃至二色成形によって、弾性筒部材31と一体化されたものであってもよい。また、前側の弾性密着部材36と後側の弾性密着部材36とは、必ずしも同一の形状を有するものである必要はなく、互いに異なる形状を有するものであってもよい。さらに、前記密着外端面36bは、シール性を発揮することができれば、必ずしも平面である必要はなく、例えば、ドーナッツの表面のような断面半円形の環状の膨出部分を含む面であってもよい。
前記端子51と筒状シール部材30とは、図7に示されるように、軸部52が弾性筒部材31の中心孔31a及び弾性密着部材36の中心孔36a内に収容され、フランジ53及び接触部54が前側の弾性密着部材36の密着外端面36bの前方に位置し、軸部52の後端側接触部52aが後側の弾性密着部材36の密着外端面36bの後方に突出するように組合される。また、軸部52の外径が弾性筒部材31の中心孔31a及び弾性密着部材36の中心孔36aの内径より小さく設定されているので、筒状シール部材30に対してスムーズにスライド可能である。なお、図7においては、説明の都合上、2本の端子51及び筒状シール部材30のうちの一方が、縦断面を示す部分断面図として描画されていることに留意されたい。
次に、前記筒状シール部材30の製法の一例について説明する。なお、次に説明する製法は、一例に過ぎず、適宜変更することができる。
図8は本実施の形態における筒状シール部材の製法の各工程を示す斜視図である。なお、図において、(a)は前後の弾性密着部材の位置関係を示す斜視図、(b)は前後の弾性密着部材とコイルスプリングとの位置関係を示す斜視図、(c)は成形された筒状シール部材を示す斜視図である。
まず、射出成形によって、弾性密着部材36の成形用の図示されない第1の金型内に絶縁性の弾性材料、例えば、硬度70のTPEを充填し、図8(a)に示されるような前後一対の弾性密着部材36を得ることができる。
続いて、筒状シール部材30の成形用の図示されない第2の金型内に、前後一対の弾性密着部材36を図8(a)に示されるような姿勢、すなわち、小径筒部36dが互いに向合うような姿勢でセットする。
続いて、図8(b)に示されるように、コイルスプリング71を前後一対の弾性密着部材36と組合せて、弾性密着部材36の小径筒部36dがコイルスプリング71の前端近傍及び後端近傍に挿入されるようにする。なお、コイルスプリング71内には、弾性筒部材31の中心孔31aを形成するための図示されない丸棒状の第3の金型が挿入される。該第3の金型は、弾性密着部材36の中心孔36a内にも挿入される。また、前後の弾性密着部材36同士の間隔は、コイルスプリング71が圧縮されない距離とする。
続いて、前記第2の金型を閉じる。これにより、弾性筒部材31の正方形の本体部32の外周面における平面を形成する金型面が、コイルスプリング71の外周面の一部を支持することができる。
続いて、射出成形によって、前記第2の金型内に絶縁性の弾性材料、例えば、硬度20のTPEを充填し、図8(c)に示されるような弾性筒部材31、弾性密着部材36及びコイルスプリング71が一体化された筒状シール部材30を得ることができる。
このようにして製作された筒状シール部材30は、弾性筒部材31、弾性密着部材36及びコイルスプリング71が一体化されているので、密閉性を備えた部材となる。
次に、組合された端子51及び筒状シール部材30がハウジング11に取付けられた状態について説明する。
図9は本実施の形態におけるハウジングの部分断面図、図10は本実施の形態におけるコネクタの部分断面図である。なお、図9において、(a)は斜め前方から観た図、(b)は斜め後方から観た図である。
図に示されるように、ハウジング11において、左右に並んで配設された一対の端子収容空洞15の各々と、各端子収容空洞15に対応する中継端子収容凹部16とは、後方仕切り壁としての空洞凹部仕切り壁16bによって仕切られている。なお、左右の中継端子収容凹部16同士は、隔壁16cによって仕切られている。そして、各空洞凹部仕切り壁16bには、前後方向に延在して該空洞凹部仕切り壁16bを貫通する後方貫通孔としての連通孔15bが形成され、該連通孔15bを介して、各端子収容空洞15とそれに対応する中継端子収容凹部16とが連通する。なお、該中継端子収容凹部16の下側に形成された機器端子収容凹部17は、ハウジング11の後面11rのみに開口し、前面11fや側面11cとは連通していない。つまり、ハウジング11の後面11r側と前面11f側とは、端子収容空洞15と中継端子収容凹部16との間の連通孔15bを介してのみ、連通している。
前記端子収容空洞15及び連通孔15bは、ともに、前後方向に延在する断面円形の孔であるが、前記端子収容空洞15の内径は、端子押え21の押え板部22に形成された凹部25の内径とほぼ同一であるのに対し、連通孔15bの内径は、端子収容空洞15の内径よりも小さく、端子51の軸部52の外径よりもわずかに大きい程度である。これにより、端子51の前後方向以外の方向への振れ、がたつき等が規制される。なお、前記空洞凹部仕切り壁16bの端子収容空洞15側の面は、該端子収容空洞15の軸方向(X軸方向)に垂直な端子収容空洞15の底面15aであり、後側(X軸負方向側)に位置する弾性密着部材36の密着外端面36bが密着する平坦面である。また、前後方向に関する端子収容空洞15の長さ、すなわち、ハウジング11の前凹部12fにおける端子収容空洞15の開口から底面15aまでの長さは、図5(a)及び6(a)に示されるように、弾性筒部材31の前後両端に弾性密着部材36が取付けられた筒状シール部材30の長さよりも短くなるように設定されている。
そして、図7に示されるように、筒状シール部材30と組合された端子51は、その軸部52の後端側接触部52aが後方を向くような姿勢で、前方からハウジング11の前凹部12fに開口する端子収容空洞15内に挿入されて収容される。なお、図10に示されるように、端子収容空洞15の内径が筒状シール部材30の外径よりも大きく設定されているので、筒状シール部材30と組合された端子51は、端子収容空洞15内に容易に挿入されて収容され、弾性筒部材31は端子収容空洞15でスムーズにスライド可能である。その際、軸部52における後側の弾性密着部材36の密着外端面36bの後方に突出す部分は、空洞凹部仕切り壁16bに形成された連通孔15b内に挿通され、後端側接触部52aが中継端子収容凹部16内に進入する。そして、前記後端側接触部52aは、中継端子収容凹部16内において、事前にハウジング11に取付けられた中継端子61の互いに対向する端子接触部64a同士の間に進入し、接触腕片64bの発揮するばね性により、互いに対向する端子接触部64aによって左右から弾性的に挟持される。なお、中継端子61は、筒状シール部材30と組合された端子51が端子収容空洞15内に収容された後に、ハウジング11に取付けられてもよいが、ここでは、事前にハウジング11に取付けられている場合について説明する。
続いて、端子押え21が前方からハウジング11に取付けられる。具体的には、図2に示されるように、押え板部22の左右両端に接続された一対の側板部23が後方に向けて延出するような姿勢で、ハウジング11に対して相対的に後方に移動させられ、前記押え板部22及び側板部23がハウジング11の前凹部12f及び側凹部12cにそれぞれ収容され、側板部23の開口23a内にロック凸部13aが収容されてロック片23bと係合する。これにより、端子押え21は、ハウジング11に取付けられてロックされる。その際、ハウジング11の前凹部12fにおける端子収容空洞15の開口から前方に向けて突出している端子51の接触部54が、押え板部22に対して相対的に前方に移動させられ、対応する挿通孔24に挿通される。
そして、接触部54と軸部52との境界部に配設されたフランジ53が、押え板部22の後面側において挿通孔24の周囲に形成された凹部25内に収容され、前記フランジ53の前面53bが前記凹部25の底面部25aに当接する。上述のように、端子収容空洞15より筒状シール部材30が長いので、端子収容空洞15内に収容された筒状シール部材30の前端に位置する弾性密着部材36の密着外端面36bに後面53aが当接しているフランジ53は、端子収容空洞15の開口から前方に向けて突出している。したがって、端子押え21がハウジング11に取付けられ、押え板部22がハウジング11の前凹部12fに収容されると、前記フランジ53は押え板部22によって相対的に後方に押されて移動させられるので、筒状シール部材30がその長手方向(前後方向)に圧縮され、コイルスプリング71、弾性筒部材31及び弾性密着部材36は、プリロード(予圧)が付与された状態となる。
コイルスプリング71は、弾性筒部材31と一体化されているが、弾性密着部材36内には存在しない。そして、該弾性密着部材36の密着内端面36cは、筒状シール部材30の長手方向に関し、コイルスプリング71の両端の外側に位置するので、筒状シール部材30の前端及び後端に位置する弾性密着部材36は、コイルスプリング71の前端及び後端によって押圧されて弾性的に変形し、シール部材として機能する。したがって、コイルスプリング71にプリロードが付与されると、前側の弾性密着部材36の密着外端面36bは、フランジ53の後面53aに押付けられて筒状シール部材30とフランジ53との間をシールするシール面として機能し、後側の弾性密着部材36の密着外端面36bは、端子収容空洞15の底面15aに押付けられて筒状シール部材30と空洞凹部仕切り壁16bとの間をシールするシール面として機能する。
このように、弾性筒部材31と一体化されたコイルスプリング71の前端と端子51のフランジ53との間に前側の弾性密着部材36が介在し、コイルスプリング71の後端と端子収容空洞15の底面15aとの間に後側の弾性密着部材36が介在するので、端子51が前後方向にスライド可能にハウジング11に取付けられていても、端子押え21の前方と端子収容空洞15の後方の中継端子収容凹部16とを液密かつ気密に遮断することができ、ハウジング11の前面11fの前方の空間に存在する塵埃、水分、ガス等が中継端子収容凹部16及びその後方の空間に進入することを確実に防止することができる。
したがって、中継端子収容凹部16内に突出する端子51の後端側接触部52aと中継端子61との接触による導通が確実に保護される。より具体的には、前側の弾性密着部材36の密着外端面36bがシール面として機能し、フランジ53の後面53aに押付けられて弾性密着部材36とフランジ53との間を確実にシールするとともに、前記弾性密着部材36の密着内端面36cもシール面として機能し、弾性筒部材31の前端における結合部33の端面33bに押付けられて弾性密着部材36と弾性筒部材31との間を確実にシールするので、ハウジング11の前面11fの前方の空間に存在する塵埃、水分、ガス等は、接触部54と挿通孔24との間隙を通って端子収容空洞15内に進入しても、軸部52の周囲の空間、すなわち、弾性筒部材31の中心孔31a及び弾性密着部材36の中心孔36a内の空間にまでは、進入し得ない。
また、後側の弾性密着部材36の密着外端面36bがシール面として機能し、端子収容空洞15の底面15aに押付けられて弾性密着部材36と空洞凹部仕切り壁16bとの間を確実にシールするとともに、前記弾性密着部材36の密着内端面36cもシール面として機能し、弾性筒部材31の後端における結合部33の端面33bに押付けられて弾性密着部材36と弾性筒部材31との間を確実にシールするので、前記塵埃、水分、ガス等は、端子収容空洞15内にまでは進入しても、軸部52の周囲の空間にまでは、進入し得ない。したがって、前記塵埃、水分、ガス等は、軸部52と空洞凹部仕切り壁16bを貫通する連通孔15bとの間隙を通って中継端子収容凹部16内に進入することはない。
さらに、前側の弾性密着部材36が主としてフランジ53の後面53aと密着して、防塵及び/又は防水の作用を担い、後側の弾性密着部材36が主として端子収容空洞15の底面15aと密着して、防塵及び/又は防水の作用を担い、弾性筒部材31が主として前後方向に圧縮されて、前側の弾性密着部材36を前方へ押圧し、後側の弾性密着部材36を後方へ押圧する作用を担っている。このように、異なる作用を担う部材が別個に成形されているので、弾性筒部材31の圧縮による変形の影響が弾性密着部材36に及ぶことが抑えられ、防塵及び/又は防水の作用が阻害されることがない。
さらに、弾性筒部材31の材料であるエラストマーの硬度を比較的低くし、弾性密着部材36の材料であるエラストマーの硬度を比較的高くすることによって、弾性筒部材31の圧縮による変形が弾性密着部材36に及ぼす影響を更に抑えることができ、防塵及び/又は防水の作用をより確実なものとすることができる。
次に、前記コネクタ1と相手方コネクタとの接続について説明する。
本実施の形態において、コネクタ1は、図示されない電子機器、電気機器等の機器のハウジングに形成された凹部又は開口に、ハウジング11の後方部分が組入れられるようにして前記機器に取付けられ、O-リング19が前記機器のハウジングに形成された凹部又は開口の内壁面に押付けられてシール機能を発揮する。なお、前記機器のハウジングにコネクタ1のハウジング11を直接形成することもできる。したがって、前記機器のハウジングに形成された凹部又は開口に組入れられたハウジング11の後方部分と、前記機器のハウジングの外側にあるハウジング11の前方部分とは、遮蔽されている。また、上述のように、弾性筒部材31と一体化されたコイルスプリング71の前端と端子51のフランジ53との間に前側の弾性密着部材36が介在し、コイルスプリング71の後端と端子収容空洞15の底面15aとの間に後側の弾性密着部材36が介在するので、ハウジング11の前面11fの前方の空間に存在する塵埃、水分、ガス等が中継端子収容凹部16及びその後方の空間に進入することを確実に防止することができる。したがって、前記機器のハウジングの外側にあるハウジング11の前方部分から、塵埃、水分、ガス等が、前記機器のハウジングに形成された凹部又は開口に組入れられたハウジング11の後方部分に進入することを確実に防止することができる。
そして、端子51の接触部54が図示されない相手方コネクタが備える相手方端子と接触することによって前記相手方コネクタと接続される。該相手方コネクタは、いかなる種類のものであっても、いかなる形状のものであってもよいが、ここでは、コネクタ1のハウジング11の前面11fに対向する平坦面部を有し、該平坦面部に左右一対の平板状の相手方端子が露出しているものとして、説明する。
そして、コネクタ1は、図1及び10に示されるような状態から、前方に位置する相手方コネクタの平坦面部に接近するように、相対的に前方に移動させられて、前記相手方コネクタに接続される。前記コネクタ1が相手方コネクタと接続されると、各端子51の接触部54の前端54aが相手方コネクタの対応する相手方端子に押付けられた状態となるので、ハウジング11に取付けられた端子押え21の押え板部22が相手方コネクタの平坦面部に接近し、端子51は、ハウジング11に対してスライドさせられ、相対的に後方に変位させられる。この際の端子51の後方へのスライド量は、例えば、約1.5〔mm〕であるが、適宜変更することができる。
すると、接触部54が押え板部22の挿通孔24内を後方にスライドし、押え板部22の前面からの接触部54の前端54aの突出量が減少するとともに、フランジ53が端子収容空洞15内を後方にスライドする。なお、前記接触部54の外径が挿通孔24の内径よりわずかに小さい程度に設定されているので、前記接触部54は挿通孔24によってスムーズにガイドされ、端子51の前後方向以外の方向への振れ、がたつき等が規制される。そして、フランジ53の前面53bが押え板部22の凹部25の底面部25aから後方に離間し、前記フランジ53の前面53bと押え板部22との間に空間が生じる。また、端子51の軸部52が後方にスライドするので、機器端子収容凹部17内において、空洞凹部仕切り壁16bからの後端側接触部52aの突出量が増加する。なお、軸部52が後方にスライドする際、後端側接触部52aは、その側面が中継端子61の端子接触部64aの面に摺接し続けるので、中継端子61との接触を維持する。
さらに、端子収容空洞15内を後方にスライドするフランジ53によって、前側の弾性密着部材36を介して、弾性筒部材31の前側の端面33bが後方に変位させられるので、コイルスプリング71と一体化された弾性筒部材31が前後方向に更に圧縮される。したがって、コイルスプリング71の発揮するばね力が大きくなり、端子51の接触部54の前端54aが相手方コネクタの相手方端子に強く押付けられるので、端子51と相手方端子との導通状態が確実に維持される。また、コイルスプリング71の前端及び後端が前後の弾性密着部材36を押圧する力が更に大きくなり、前側の弾性密着部材36の密着外端面36bは、フランジ53の後面53aに更に押付けられて筒状シール部材30とフランジ53との間をシールし、後側の弾性密着部材36の密着外端面36bは、端子収容空洞15の底面15aに更に押付けられて筒状シール部材30と空洞凹部仕切り壁16bとの間をシールする。したがって、前後の弾性密着部材36のシール機能が向上し、塵埃、水分、ガス等の進入をより効果的に防止することができる。
このように、本実施の形態において、コネクタ1は、挿通孔24が形成された押え板部22と、連通孔15bが形成された空洞凹部仕切り壁16bとによって前後が画定された端子収容空洞15を有するハウジング11と、軸部52と、軸部52の先端に接続された接触部54と、接触部54と軸部52との境界部に配設されたフランジ53と、軸部52の後端近傍部分における後端側接触部52aと、を含み、接触部54は挿通孔24にスライド可能に挿通され、押え板部22よりも前方に突出した接触部54が相手方端子と接触可能であり、軸部52の後端近傍部分は連通孔15bにスライド可能に挿通され、空洞凹部仕切り壁16bよりも後方に突出した後端側接触部52aが中継端子61と接触可能である端子51と、軸部52がスライド可能に挿入される中心孔31aを含み、コイルスプリング71が内部に埋込まれた弾性筒部材31と、軸部52がスライド可能に挿入される中心孔36aを含み、弾性筒部材31の前後両端に取付けられる弾性密着部材36とを有し、フランジ53を前方に向けて付勢する筒状シール部材30と、を備える。
これにより、コネクタ1は、構成が簡素で、組立が容易で、低コストでありながら、液密性及び気密性を確実に維持し、ハウジング11の前方と後方との間を気密かつ液密にシールすることができる。また、端子51をスライド可能に保持することができ、さらに、相手方コネクタの相手方端子及び中継端子61との導通状態を確実に維持することができる。したがって、信頼性を向上させることができる。
また、弾性筒部材31の前端に取付けられる弾性密着部材36は、フランジ53に押付けられ、フランジ53と筒状シール部材30との間をシールし、弾性筒部材31の後端に取付けられる弾性密着部材36は、空洞凹部仕切り壁16bに押付けられ、空洞凹部仕切り壁16bと筒状シール部材30との間をシールする。したがって、液密性及び気密性が確実に維持され、塵埃、水分、ガス等が、軸部52の後端近傍部分と空洞凹部仕切り壁16bの連通孔15bとの間隙を通って空洞凹部仕切り壁16bの後方の空間に進入することを防止することができる。
さらに、接触部54が相手方端子と接触していない状態で、コイルスプリング71にはプリロードが付与され、フランジ53は押え板部22に押付けられる。したがって、コネクタ1が相手方コネクタと接続される前の状態であっても、フランジ53と押え板部22との間が確実にシールされるので、ハウジング11の前方と後方との間を気密かつ液密にシールすることができる。
さらに、端子用シール部材としての筒状シール部材30は、軸部52と、軸部52に配設されたフランジ53とを含み、前後方向にスライド可能な端子51に取付けられる。そして、軸部52の周囲に取付けられ、フランジ53を前方に向けて付勢するコイルスプリング71と、軸部52がスライド可能に挿入される中心孔31aを含み、コイルスプリング71が内部に埋込まれた弾性筒部材31と、軸部52がスライド可能に挿入される中心孔36aを含み、弾性筒部材31の前後両端に取付けられる弾性密着部材36と、を備える。したがって、コイルスプリング71の取扱が容易であり、コネクタ1の組立が容易になり、製造コストを低減することができる。
さらに、弾性筒部材31は、外形が正四角柱状である本体部32と、外形が円柱状であって、本体部32の前後両端に一体的に接続された結合部33とを含み、結合部33の外径は、本体部32の横断面の対角線の長さとほぼ同一である。さらに、コイルスプリング71は、その外面が本体部32の外周の平面に近接している。さらに、弾性密着部材36は、外形が円柱状である本体部36eと、本体部36eの密着内端面36cから突出する小径筒部36dとを含み、小径筒部36dが結合部33の端面33bに形成された座ぐり穴33aに収容され、コイルスプリング71の端部近傍に挿入される。さらに、弾性筒部材31はエラストマーから成り、弾性密着部材36は、弾性筒部材31より高硬度のエラストマーから成る。
さらに、端子用シール部材としての筒状シール部材30の製法は、第1の金型内に弾性材料を充填して、外形が円柱状である本体部36eと、中心孔36aを含む弾性密着部材36を成形する工程と、第2の金型内に一対の弾性密着部材36を、互いに向合う姿勢でセットする工程と、一対の弾性密着部材36の間に位置するようにコイルスプリング71を第2の金型内にセットする工程と、丸棒状の第3の金型をコイルスプリング71内に挿入する工程と、第2の金型を閉じて、第2の金型内に弾性材料を充填し、中心孔31aを含み、コイルスプリング71が内部に埋込まれた弾性筒部材31を成形する工程と、を含んでいる。これにより、筒状シール部材30を容易に製作することができる。
さらに、第2の金型を閉じると、弾性筒部材31の外周面における平面を形成する金型面が、コイルスプリング71の外周面の一部を支持する。これにより、コイルスプリング71の位置決めを容易に、かつ、正確に行うことができる。さらに、第1の金型内に充填される弾性材料はエラストマーであり、第2の金型内に充填される弾性材料は、第1の金型内に充填されるエラストマーより低硬度のエラストマーである。
なお、本明細書の開示は、好適で例示的な実施の形態に関する特徴を述べたものである。ここに添付された特許請求の範囲内及びその趣旨内における種々の他の実施の形態、修正及び変形は、当業者であれば、本明細書の開示を総覧することにより、当然に考え付くことである。
本開示は、端子用シール部材、その製法及びそれを備えるコネクタに適用することができる。
1 コネクタ
11 ハウジング
11c 側面
11d 溝部
11f、53b 前面
11r、53a 後面
12 端子押え収容凹部
12c 側凹部
12f 前凹部
13 ロック板
13a ロック凸部
13b 切断部
15 端子収容空洞
15a 底面
15b 連通孔
16 中継端子収容凹部
16a 床板
16b 空洞凹部仕切り壁
16c 隔壁
17 機器端子収容凹部
17a 凸条部
17b 中継端子保持溝
19 O-リング
21 端子押え
22 押え板部
23 側板部
23a 開口
23b ロック片
24 挿通孔
25 凹部
25a 底面部
30 筒状シール部材
31 弾性筒部材
31a、36a 中心孔
32、36e 本体部
32c 内側部分
32d 外側部分
33 結合部
33a 座ぐり穴
33b 端面
36 弾性密着部材
36b 密着外端面
36c 密着内端面
36d 小径筒部
51、851 端子
52 軸部
52a 後端側接触部
53、853 フランジ
54 接触部
54a 前端
61 中継端子
62 本体片
62a 上部片
62b 固定片
62c 湾曲片
62d アンカー部
63 機器端子接触片
63a 機器端子接触部
64 端子接触片
64a 端子接触部
64b 接触腕片
64c 接続脚片
71、871 コイルスプリング
811 壁部
812 端子収容部
833 前方シール部材
834 後方シール部材
834a 前端部
834b 後端部
854 接触用突部
854a 前端面
881 電線
911 相手方ハウジング
951 相手方端子

Claims (11)

  1. (a)軸部と、該軸部に配設されたフランジとを含み、前後方向にスライド可能な端子に取付けられる端子用シール部材であって、
    (b)前記軸部の周囲に取付けられ、前記フランジを前方に向けて付勢する付勢部材と、
    (c)前記軸部がスライド可能に挿入される中心孔を含み、前記付勢部材が内部に埋込まれた弾性筒部材と、
    (d)前記軸部がスライド可能に挿入される中心孔を含み、前記弾性筒部材の前後両端に取付けられる弾性密着部材と、を備えることを特徴とする端子用シール部材。
  2. 前記弾性筒部材は、外形が正四角柱状である本体部と、外形が円柱状であって、前記本体部の前後両端に一体的に接続された結合部とを含み、該結合部の外径は、前記本体部の横断面の対角線の長さとほぼ同一である請求項1に記載の端子用シール部材。
  3. 前記付勢部材はコイルスプリングであって、その外面が前記本体部の外周の平面に近接している請求項2に記載の端子用シール部材。
  4. 前記弾性密着部材は、外形が円柱状である本体部と、該本体部の一端面から突出する小径筒部とを含み、該小径筒部が前記結合部の端面に形成された座ぐり穴に収容され、前記コイルスプリングの端部近傍に挿入される請求項3に記載の端子用シール部材。
  5. 前記弾性筒部材はエラストマーから成り、前記弾性密着部材は、弾性筒部材より高硬度のエラストマーから成る請求項1~4のいずれか1項に記載の端子用シール部材。
  6. (a)第1の弾性材料により外形が円柱状である本体部と、中心孔とを含む弾性密着部材を成形する工程と、
    (b)一対の前記弾性密着部材を、互いに向合う姿勢でセットする工程と、
    (c)前記一対の弾性密着部材の間に位置するように付勢部材をセットする工程と、
    (d)第2の弾性材料により、中心孔を含み、前記付勢部材が内部に埋込まれた弾性筒部材を成形する工程と、を含む端子用シール部材の製法。
  7. 前記付勢部材はコイルスプリングであって、前記コイルスプリングの外周面の一部を支持して前記弾性筒部材を成形する請求項6に記載の端子用シール部材の製法。
  8. 前記第1の弾性材料はエラストマーであり、前記第2の弾性材料は、前記第1の弾性材料より低硬度のエラストマーである請求項6又は7に記載の端子用シール部材の製法。
  9. (a)前方貫通孔が形成された前方仕切り壁と、後方貫通孔が形成された後方仕切り壁とによって前後が画定された端子収容空洞を有するハウジングと、
    (b)軸部と、該軸部の先端に接続された接触部と、該接触部と軸部との境界部に配設されたフランジと、前記軸部の後端近傍部分における後端側接触部と、を含み、前記接触部は前記前方貫通孔にスライド可能に挿通され、前記前方仕切り壁よりも前方に突出した接触部が前方相手方端子と接触可能であり、前記軸部の後端近傍部分は前記後方貫通孔にスライド可能に挿通され、前記後方仕切り壁よりも後方に突出した後端側接触部が後方相手方端子と接触可能である端子と、
    (c)前記軸部がスライド可能に挿入される中心孔を含み、付勢部材が内部に埋込まれた弾性筒部材と、前記軸部がスライド可能に挿入される中心孔を含み、前記弾性筒部材の前後両端に取付けられる弾性密着部材とを有し、前記フランジを前方に向けて付勢する端子用シール部材と、を備えるコネクタ。
  10. 前記弾性筒部材の前端に取付けられる弾性密着部材は、前記フランジに押付けられ、該フランジと端子用シール部材との間をシールし、前記弾性筒部材の後端に取付けられる弾性密着部材は、前記後方仕切り壁に押付けられ、該後方仕切り壁と端子用シール部材との間をシールする請求項9に記載のコネクタ。
  11. 前記接触部が前方相手方端子と接触していない状態で、前記付勢部材にはプリロードが付与され、前記フランジは前方仕切り壁に押付けられる請求項9又は10に記載のコネクタ。
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