JP7212228B2 - 二酸化炭素還元用電極及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、二酸化炭素を還元して所定の化学物質を生成させるための二酸化炭素還元用電極及びその製造方法に関する。
近時、二酸化炭素を削減する観点から、二酸化炭素を還元して特に有機化合物(Clmn。ここで、lは自然数であり、m及びnは0以上の整数である)等の化学物質を得ることが試みられている。この還元は、作用極、対極及び槽を含んで構成される電解装置にて行われる。そして、二酸化炭素を含有する水が槽中に収容されるとともに、該水中に浸漬された作用極と対極の間に電圧が印加される。これにより水が電気分解を起こしてプロトンと水酸化物イオンが生成し、次いで、プロトンと二酸化炭素が反応して有機化合物等が生成する。
このような電解においては、様々な副生物が生成する。このため、目的生成物の収率は小さく、概ね1%前後である。そこで、目的生成物の収率を向上させるべく、二酸化炭素を反応場に効率よく導き且つ還元反応を促進し得る電極が要請されている。この要請に対応するべく、特許文献1において、導電体からなる基材に、導電性カーボンからなる層、金属粒子(二酸化炭素還元剤)からなる層、二酸化炭素吸着剤からなる層を基材に近接する側からこの順序で設けて電極を構成することが提案されている。
特開2019-11491号公報
特許文献1には、金属粒子としてインジウムやルテニウム、コバルト等が例示されているが、これらは概して高価である。また、二酸化炭素吸着剤として金属錯体が挙げられているが、金属錯体は化学的に不安定であり、長期間にわたって二酸化炭素を吸着し得るとは限らないという懸念がある。
さらに、特許文献1に示される二酸化炭素還元用電極は棒形状をなす。このために比表面積が小さいので、還元時、目的生成物が得られるような大きさの電流密度を得ることが容易ではない。従って、目的生成物の収率を向上させることも容易ではない。
本発明は上記した問題を解決するためになされたもので、低コストで得ることが可能であり、目的生成物の収率に優れ、しかも、化学的に安定であるために長期間にわたって二酸化炭素を還元することが可能な二酸化炭素還元用電極及びその製造方法を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明の一実施形態によれば、導電体からなる基材と、前記基材に形成されて二酸化炭素を還元する還元用薄膜とを備える二酸化炭素還元用電極において、
前記還元用薄膜が、窒素がドープされ且つ銅を担持した酸化グラフェンからなる二酸化炭素還元用電極が提供される。
また、本発明の別の一実施形態によれば、導電体からなる基材と、前記基材に形成されて二酸化炭素を還元する還元用薄膜とを備える二酸化炭素還元用電極の製造方法において、
酸化グラフェンの粒子と酸化銅の粒子を含む混合液を前記基材の表面に供給する原材料供給工程と、
前記基材の表面に付着した前記混合液を乾燥させ、酸化銅を担持した酸化グラフェンからなる薄膜前駆体を得る乾燥工程と、
前記薄膜前駆体を窒素供給物質に接触させて酸化グラフェンに窒素をドープするドープ工程と、
酸化銅を銅に還元し、窒素がドープされ且つ銅を担持した酸化グラフェンからなる還元用薄膜を前記基材に形成する還元工程と、
を有する二酸化炭素還元用電極の製造方法が提供される。
本発明によれば、窒素がドープされ且つ銅を担持した酸化グラフェンからなる還元用薄膜を含むようにして二酸化炭素還元用電極を構成するようにしている。窒素、銅、酸化グラフェンのいずれも化学的且つ物理的に安定である。さらに、ドープされた窒素は二酸化炭素の吸着能に優れるとともに、酸化グラフェンを熱的に安定なものとする。加えて、酸化グラフェンは、比表面積が大きい。
以上のような理由から、多くの二酸化炭素を反応場に引き寄せることが可能となるとともに、この状態で、電流密度を大きくした電圧印加を行うことができる。従って、二酸化炭素を効率よく還元することができるようになる。また、目的生成物の収率が向上する。しかも、窒素、銅、酸化グラフェンが安価であるので、二酸化炭素還元用電極を得るまでのコストの低廉化を図ることができる。
本発明の実施の形態に係る二酸化炭素還元用電極を含んで構成された還元装置の要部分解図である。 二酸化炭素還元用電極の要部側面断面図である。 酸化グラフェンの構造式を示す説明図である。 窒素がドープされ且つ銅を担持した酸化グラフェンの構造を示す模式説明図である。 本発明の実施の形態に係る二酸化炭素還元用電極の製造方法の概略フローである。 酸化銅の粒子に対して第1配位処理工程を行うことで得られる配位体の構造を示す模式説明図である。 図6に示す配位体に対して第2配位処理工程を行うことで得られる配位子が置換された配位体の構造を示す模式説明図である。
以下、本発明に係る二酸化炭素還元用電極及びその製造方法につき好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1は、還元装置10の要部分解図である。この還元装置10は、第1槽12と第2槽14を備える。第1槽12と第2槽14は、互いに向かって突出した連通用円筒部12a、14aを有するとともに、連通用円筒部12a、14aの接続部同士に電解質膜20が配設される。電解質膜20はプロトン伝導体であり、例えば、パーフルオロスルホン酸からなる。
第1槽12には、二酸化炭素(CO2)を導入する導入管22と、余剰の二酸化炭素を排出する排気管24とが設けられる。また、第1槽12には第1電解液26が収容されるとともに、該第1電解液26に、公知の参照電極28と、本実施の形態に係る二酸化炭素還元用電極としての作用極30とが浸漬される。これら参照電極28及び作用極30には、それぞれ、第1電解液26から露呈する第1導電ワイヤ32、第2導電ワイヤ34が電気的に接続されている。第1槽12は第1蓋部材36で閉塞されるとともに、該第1蓋部材36に、導入管22、排気管24、第1導電ワイヤ32、第2導電ワイヤ34が貫挿される。なお、第1電解液26は、典型的にはKHNO3が電解塩として溶融された水溶液である。
作用極30(二酸化炭素還元用電極)について詳述する。該作用極30は、図2に示すように、基材40と、該基材40を覆う還元用薄膜42とを有する。この中の基材40は、良好な導電体、例えば、金属からなる。また、本実施の形態では、基材40として金属メッシュを採用している。この場合、平板からなる基材を用いたときよりも還元用薄膜42の比表面積が大きくなるので、広大な反応場が形成されるという利点がある。
基材40の好ましい素材としては、ニッケル、銅、銀、合金、ステンレス等の金属メッシュが挙げられる。金属メッシュは、安価で且つ入手が容易であり、しかも、取り扱いが容易であるとともに、良好な電子伝導性を示すからである。
本実施の形態においては、金属メッシュをなす線材の表面がポリエチレンイミン(PEI)膜44で覆われてる。換言すれば、線材の少なくとも一部、好適には全体にPEI膜44が形成されている。PEI膜44は、基材40に対し、化学的又は物理的に安定な状態で結合している。
還元用薄膜42は、窒素(N)がドープされ且つ銅(Cu)を担持した酸化グラフェン(以下、「Cu-N-GO」と表記することもある)からなり、PEI膜44の全体を覆っている。酸化グラフェンは、図3に示されるように、炭素の6員環にヒドロキシ基やカルボキシ基、エポキシ基が結合した構造をなす。この酸化グラフェンに窒素がドープされると、図4に示すように、6員環の結合が切断されるようにしてダングリングボンドが形成される。後述するように、CO2は、該ダングリングボンドに結合すると推測される。なお、図4では官能基を省略している。
酸化グラフェンは、化学的及び物理的に安定であり、且つ広大な比表面積を有する。従って、広大な反応場が得られるとともに、還元時の電流密度を大きくすることができる。また、合成が比較的容易であるので、作用極30の製造コストの低廉化を図ることができる。
Nは、酸化グラフェンに熱的安定性をもたらす。すなわち、Cu-N-GOは、高温環境下においても化学構造を保つ。また、NはCO2の吸着能に優れるため、第1電解液26中のCO2が、反応場である還元用薄膜42の表面に引き寄せられて偏在する。従って、多くのCO2が還元反応に関与すると期待される。
なお、Cuは、CO2の還元反応を促進する触媒である。Cuは金属の中では比較的安価であるので、作用極30の製造コストの低廉化に寄与する。しかも、Cuは安定であり、取り扱いが容易である。
図1に戻り、第2槽14には、酸素を排出する排出管50が設けられる。第2槽14には第2電解液52が収容されるとともに、該第2電解液52に、公知の対極54が浸漬される。対極54にも、その一端が第2電解液52から露呈する第3導電ワイヤ56が電気的に接続される。第2槽14は第2蓋部材58で閉塞されるとともに、該第2蓋部材58に、排出管50、第3導電ワイヤ56が貫挿される。第2電解液52の典型例は、KClが電解塩として溶融された水溶液である。
以上の構成において、第1導電ワイヤ32、第2導電ワイヤ34及び第3導電ワイヤ56には、電圧印加器60が電気的に接続される。電圧印加器60は、印加電圧や印加時間を制御することが可能である。
本実施の形態に係る二酸化炭素還元用電極(作用極30)を含む還元装置10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、作用極30の作用効果につき、還元装置10の動作との関係で説明する。
CO2を還元するには、電圧印加器60から第2導電ワイヤ34、第3導電ワイヤ56を介して作用極30及び対極54に電圧を印加する。なお、電圧は、参照電極28を基準として測定される。また、第1槽12内の第1電解液26に対し、導入管22を介してCO2を導入する。余剰のCO2は、排気管24から排出される。
先ず、第2槽14内の対極54側において、H2Oが下記の式(1)に従って電気分解される。すなわち、プロトン(H+)が生成する。
2H2O → 4H+ + 4e + O2 …(1)
プロトンは、連通用円筒部12a、14aに設けられた電解質膜20内を伝導して第1槽12内に移動する。また、電子は、対極54の第3導電ワイヤ56、電圧印加器60、作用極30の第2導電ワイヤ34を介して作用極30に移動する。なお、式(1)に従って生成した酸素は、排出管50から排出される。
一方、作用極30には、第1電解液26中に供給されたCO2が引き寄せられる。上記したように、Cu-N-GO中のN(図3参照)がCO2の吸着能に優れるからである。CO2は、窒素がドープされた酸化グラフェンのダングリングボンドに結合すると推測される。
CO2は、作用極30にて生成した水素及び電子、さらには、第1電解液26中に含まれるプロトン、OH-等と化学的に結合する。すなわち、CO2が還元される還元反応が生起される。この還元反応は、Cuの触媒作用によって促進される。CO2は、主に有機化合物、代表的にはC25OH等のアルコール類に還元される。なお、場合によっては、ギ酸や酢酸等のカルボン酸が副生成物として得られる。
本実施の形態では、作用極30を構成する基材40が金属メッシュ(例えば、ニッケルメッシュ)からなり、且つ還元用薄膜42の母材が酸化グラフェンからなる。このため、還元用薄膜42は、比表面積が広大なものとなる。この分、反応場が広大となる。このことと、NによってCO2が引き寄せられることとが相俟って、多量のCO2が還元反応に関与する。従って、CO2の反応効率が向上する。
加えて、還元用薄膜42の比表面積が広大であることから、電流密度が大きくなると期待される。すなわち、電流密度を、目的生成物(例えば、C25OH)が得られるような大きさとすることが可能となる。以上のような理由から、目的生成物の収率が向上する。
しかも、金属メッシュは軽量である。加えて、金属メッシュに形成された還元用薄膜42は、線材を覆うように成長するために肉厚が小さい。従って、還元用薄膜42も軽量である。このため、作用極30の軽量化を図ることもできる。
実際、NがドープされておらずCuを担持したのみの酸化グラフェンで還元用薄膜42を形成した場合、エタノールの収率は0.5%にも満たない。これに対し、Cu-N-GOで還元用薄膜42を形成した本実施の形態では、エタノールの収率は約6~10%と著しく大きくなる。また、上記したように、Cu-N-GOは化学的及び物理的に安定である。従って、長期間にわたってCO2を安定して還元することが可能である。
次に、上記した作用極30の製造方法(本実施の形態に係る二酸化炭素還元用電極の製造方法)につき、図5に示す概略フローに基づいて説明する。この製造方法は、第1配位処理工程S1、第2配位処理工程S2、調製工程S3、表面処理工程S1’、原材料供給工程S4、乾燥工程S5、ドープ工程S6、還元工程S7を有する。第1配位処理工程S1~調製工程S3は還元用薄膜42を得るための予備処理工程であり、表面処理工程S1’は基材40に対して行う予備処理工程である。
第1配位処理工程S1及び第2配位処理工程S2では、酸化銅(CuO)に対して配位子を配位させる。具体的に説明すると、先ず、第1配位処理工程S1において、水とメタノールの混合溶媒にオレイルアミンを溶解して得たオレイルアミン液にCuOを添加する。なお、この添加に先んじ、NaOH等を添加してオレイルアミン液のpHを12~13程度に予め調整しておくことが好ましい。
CuOが添加されたオレイルアミン液を、所定時間撹拌する。この最中、CuOの周囲にオレイルアミンが集合し、その結果、図6に示す配位体70が形成される。図6中、中心に位置する粒子がCuOである。この配位体70の電気極性は、中性である。
配位体70を混合溶媒から分離した後、第2配位処理工程S2を行う。このためには、3-メルカプトプロピオン酸(MPA)を含有する含有液中に配位体70を添加する。これにより、図7に示すように、配位子がオレイルアミンからMPAに置換された配位体80が得られる。このような第1配位処理工程S1及び第2配位処理工程S2を行うことにより、CuOにMPAを直接配位させる場合よりも容易に配位体80を得ることができる。なお、図7においても中心に位置する粒子がCuOであり、配位体80の電気極性は負である。また、配位体80は、粒径が数nm~数十nmである、いわゆるナノ粒子である。次に、この配位体80(ナノ粒子)を、前記含有液から分離する。
酸化グラフェンは、グラファイトを出発原料とする公知のHummers法によって合成することができるが、市販品を入手するようにしてもよい。いずれにしても、酸化グラフェンを水に分散させ、分散液とする。この分散液に対し、図7に示す配位体80を添加して混合液を調製する(調製工程S3)。
その一方で、基材40である金属メッシュ(例えば、ニッケルメッシュ)に対して表面処理工程S1’を行う。すなわち、金属メッシュをなす線材の表面に対し、PEIを付着させる。このためには、線材にPEIを塗布するか、又は、PEI中に金属メッシュの全体を浸漬すればよい。必要に応じ、その後、金属メッシュを洗浄する。これにより、余剰のPEIが金属メッシュ上から除去される。換言すれば、線材の少なくとも一部、好ましくは全部は、残留したPEI(PEI膜44)に覆われた状態が維持される。
以上のような予備処理がなされた基材40に対し、上記の混合液を用いて還元用薄膜42を形成する。すなわち、基材40の表面に対し、混合液を供給する(原材料供給工程S4)。このためには、基材40(金属メッシュをなす線材)に混合液を塗布するか、又は、混合液中に基材40の全体を浸漬すればよい。これにより、混合液中の酸化グラフェンとCuOが基材40に引き寄せられる。この理由は、PEIとMPA(配位体の配位子)、PEIと酸化グラフェンとの間で電気的な相互作用が生じているためであると推察される。
次に、基材40の表面に付着した混合液を乾燥することで乾燥工程S5を行う。これにより、CuOを担持した酸化グラフェンからなる薄膜前駆体が基材40上に得られる。基材40の表面にPEI膜44を介して形成された薄膜前駆体は、肉厚が小さい。
次に、酸化グラフェンに窒素をドープするドープ工程S6を行う。すなわち、薄膜前駆体が形成された基材40を、窒素供給物質に接触させる。具体的には、基材40をアンモニア水溶液中に浸漬すればよい。又は、アンモニア水溶液を薄膜前駆体に塗布するようにしてもよい。その後、薄膜前駆体を水で洗浄し、さらに乾燥する。これにより、酸化グラフェンの構造中にNがドープされるとともに、酸化グラフェンの一部にダングリングボンドが形成される。
なお、ドーピングは、上記のような湿式法に限定されるものではなく、窒素ガスないしアンモニアガス等のNを供給可能な雰囲気中に薄膜前駆体を曝露する、乾式法であってもよい。湿式法、乾式法のいずれにおいても、必要に応じて加熱を行うようにしてもよい。
次に、酸化グラフェンに担持されたCuOを還元する還元工程S7を行う。具体的には、例えば、薄膜前駆体を基材40ごとH2雰囲気に曝露する。必要に応じて加熱を行うようにしてもよい。
これによりCuOがCuに還元され、薄膜前駆体が、Cu-N-GOからなる還元用薄膜42に変化する。すなわち、基材40上に、PEI膜44を介して還元用薄膜42が形成され、活物質としての二酸化炭素還元用電極が得られるに至る。薄膜前駆体の肉厚が小さいため、還元用薄膜42の肉厚も十分に小さくなる。
上記したように、CuOや酸化グラフェン、ニッケルメッシュ等の金属メッシュは安価であり、CuO及び金属メッシュに対する予備処理工程や、その後の合成工程は低エネルギである。このため、Cu-N-GOを還元用薄膜42とする二酸化炭素還元用電極を、低コストで作製することができる。
以上のように、本実施の形態によれば、目的生成物の収率に優れ、しかも、長期間にわたってCO2を還元することが可能な作用電極を低コストで得ることができる。
本発明は、上記した実施の形態に特に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、本発明に係る二酸化炭素還元用電極は、光を用いてCO2の還元を行う還元装置においても採用することができる。
また、還元用薄膜42は、金属メッシュを目封じするように形成されていてもよい。
10…還元装置 12…第1槽
14…第2槽 20…電解質膜
22…導入管 24…排気管
26…第1電解液 30…作用極
40…基材 42…還元用薄膜
44…ポリエチレンイミン膜 50…排出管
52…第2電解液 54…対極
60…電圧印加器 70、80…配位体

Claims (6)

  1. 導電体からなる基材と、前記基材に形成されて二酸化炭素を還元する還元用薄膜とを備える二酸化炭素還元用電極において、
    前記還元用薄膜が、窒素がドープされ且つ銅を担持した酸化グラフェンからなり、
    前記基材の表面の少なくとも一部がポリエチレンイミン膜で覆われた二酸化炭素還元用電極。
  2. 請求項1記載の電極において、前記基材が金属メッシュである二酸化炭素還元用電極。
  3. 導電体からなる基材と、前記基材に形成されて二酸化炭素を還元する還元用薄膜とを備える二酸化炭素還元用電極の製造方法において、
    酸化グラフェンの粒子と酸化銅の粒子を含む混合液を前記基材の表面に供給する原材料供給工程と、
    前記基材の表面に付着した前記混合液を乾燥させ、酸化銅を担持した酸化グラフェンからなる薄膜前駆体を得る乾燥工程と、
    前記薄膜前駆体を窒素供給物質に接触させて酸化グラフェンに窒素をドープするドープ工程と、
    酸化銅を銅に還元し、窒素がドープされ且つ銅を担持した酸化グラフェンからなる還元用薄膜を前記基材に形成する還元工程と、
    を有する二酸化炭素還元用電極の製造方法。
  4. 請求項記載の製造方法において、前記原材料供給工程の前に、前記基材の表面にポリエチレンイミンを付着させる表面処理工程を行う二酸化炭素還元用電極の製造方法。
  5. 請求項又は記載の製造方法において、酸化銅の粒子にオレイルアミンを配位子として配位させる第1配位処理工程と、オレイルアミンからなる前記配位子を3-メルカプトプロピオン酸からなる配位子に置換する第2配位処理工程を行い、その後、3-メルカプトプロピオン酸からなる配位子が配位した酸化銅の粒子と、酸化グラフェンとの混合液を調製する調製工程を行う二酸化炭素還元用電極の製造方法。
  6. 請求項のいずれか1項に記載の製造方法において、前記基材として金属メッシュを用いる二酸化炭素還元用電極の製造方法。
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