JP7208497B2 - バックアップリストア方法及びバックアップリストア装置 - Google Patents

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Description

本発明は、仮想環境におけるバックアップ、リストア技術に関する。
高い可用性が求められるセッション制御サーバは、ACT-SBY構成が適用され、定期的にバックアップが取られる。ACT系の装置が故障した時には、バックアップをしたデータ等をリストアし、迅速にサービスを再開する。また、現用のACT-SBY構成の装置を設置した現用ビルの罹災に備えて、同様の構成の装置を現用ビルから遠く離れた場所にある遠隔地ビルに設置しておく。バックアップしたデータ等は、遠隔地ビルにも送信する。現用ビルが罹災したときは遠隔地ビルの装置を使用してサービスを再開する。
図1,2を用いて、従来方式のバックアップおよびリストアについて説明する。ここでは、SIPサーバを例に説明する。
メモリに展開されたメモリデータは、例えば1時間に1回、メモリダンプされてファイルに書き出され、FS(ファイルシステム)にバックアップされる。メモリデータのバックアップファイルは、遠隔地ビルのFSにも転送される。
サーバ装置のOS上にインストールされたミドルウェア(MW)、アプリケーションソフトウェア(APL)、およびDBデータは、1日1回、ファイル化されてFSにバックアップされる。ここでバックアップされたバックアップファイルは、MW、APLのシステムファイル、およびDBデータを含む。このバックアップファイルは、遠隔地ビルのFSにも転送される。
リストア時、図2に示すように、新しいサーバ装置に、バックアップファイルをFSから転送した後、OS、MW、APLなどのソフトウェアを起動・設定し、データベースを最新化する。新しいサーバ装置は、OS、MW、APLはインストール済の状態である。そして、新しいサーバ装置に、メモリデータのバックアップファイルを転送し、メモリデータのバックアップファイルをメモリに展開する。
仮想環境の普及に伴い、従来は専用ハード上で構築されていたサーバ装置の仮想化も検討されている。
Tsutomu Nakamura、"KVMのスナップショットによるゲストOSの状態管理"、[online]、2015年6月22日、[2018年12月20日検索]、インターネット〈 URL:https://qiita.com/TsutomuNakamura/items/4da7cd2f9d6a85f4db94〉
SIPサーバを仮想化した場合、DBデータおよびシステムファイルのバックアップ処理は、仮想マシン(VM)の有するスナップショット機能を用いることが考えられる。スナップショット機能は、VMのある時点の状態を保存する機能である。例えば、図3に示すように、VMのスナップショットを取り、VMのイメージをストレージに保存する。復旧時にバックアップしたイメージを利用することで、スナップショットを取った時点の状態の仮想マシンを起動することができる。イメージは、遠隔地ビルにも転送される。
VMのスナップショット機能で作成されるイメージは、OS、MV、APL、およびDBデータを全て含む。そのため、イメージのサイズが大きく、イメージを遠隔地ビルに転送する際の転送量が大きいという問題があった。また、リストア時、イメージをダウンロードしてから復旧するので、復旧までに時間を要するという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、仮想環境上に構築したサーバ装置においてバックアップの転送量の削減および復旧時間の短縮を図ることを目的とする。
本発明に係るバックアップリストア方法は、仮想マシンに複数のボリュームストレージが接続される仮想環境におけるバックアップリストア方法であって、前記複数のボリュームストレージはソフトウェアがインストールされた第1ボリュームストレージとデータが格納された第2ボリュームストレージを含み、仮想マシンが、複数のボリュームストレージそれぞれ接続し、前記第1ボリュームストレージにインストールされたソフトウェアを前記第1ボリュームストレージから起動し、前記複数のボリュームストレージを提供する装置が、前記複数のボリュームストレージのそれぞれを、前記複数のボリュームストレージごとに異なる間隔でバックアップすることを特徴とする。
本発明に係るバックアップリストア装置は、仮想マシンに複数のボリュームストレージが接続される仮想環境で動作するバックアップリストア装置であって、ソフトウェアがインストールされた第1ボリュームストレージとデータが格納された第2ボリュームストレージを含む複数のボリュームストレージを仮想マシンに提供するストレージ提供手段と、前記複数のボリュームストレージのそれぞれを、前記複数のボリュームストレージごとに異なる間隔でバックアップするバックアップ手段と、を有し、仮想マシンが、複数のボリュームストレージそれぞれ接続し、前記第1ボリュームストレージにインストールされたソフトウェアを前記第1ボリュームストレージから起動することを特徴とする。
本発明によれば、仮想環境上に構築したサーバ装置においてバックアップの転送量の削減および復旧時間の短縮を図ることができる。
従来方式のバックアップの概略を説明するための全体構成図である。 従来方式のリストアの概略を説明するためのシーケンス図である。 仮想環境におけるバックアップの概略を説明するための全体構成図である。 一実施形態のバックアップリストアシステムの概略を説明するための全体構成図である。 オンメモリのデータのバックアップ処理の流れを示すシーケンス図である。 データを格納したボリュームのバックアップ処理の流れを示すシーケンス図である。 ソフトウェアをインストールしたボリュームのバックアップ処理の流れを示すシーケンス図である。 リストア処理の流れを示すシーケンス図である。 イメージからのリストア処理の流れを示すシーケンス図である。
以下、本発明の一実施形態について図面を用いて説明する。
図4は、一実施形態のバックアップリストアシステムの概略を説明するための全体構成図である。
図4に示すバックアップリストアシステム1は、SIPサーバとして動作する仮想マシン(VM)10、VM10にボリューム(ブロックストレージデバイス)を提供するボリュームストレージ20を備える。
ボリュームストレージ20は、OS、ミドルウェア(MW)、およびアプリケーションソフトウェア(APL)がインストール済のボリューム21およびDBデータが格納されたボリューム22をVM10に提供する。ボリュームストレージ20には、例えば、OpenStackのCinderを用いることができる。Cinderは、仮想マシン(インスタンス)が使用するボリュームを提供するサービスであり、ボリュームの作成/削除、スナップショットの作成/削除などの機能を有する。仮想マシンは、Cinderの提供するボリュームをアタッチして使用できる。
ボリュームストレージ20は、バックアップ機能30を有する。ボリュームストレージ20は、スナップショット機能を用いて、ボリューム21,22のそれぞれのイメージ31,32を作成し、バックアップ機能30にイメージ31,32を登録する。イメージ31,32の登録には、例えば、OpenStackのGlanceを用いることができる。Glanceは、仮想マシンに利用するOS等をインストールしたイメージを管理するサービスである。イメージを利用することで、必要なOS等がインストールされた仮想マシンを短時間で起動することができる。バックアップしたイメージ31,32のそれぞれからボリューム21,22を作成できる。
バックアップ機能30は、メモリデータをメモリダンプしたバックアップファイル33を格納する。バックアップファイル33をメモリに展開すると、バックアップしたメモリデータを再現できる。
バックアップリストアシステム1は、バックアップ対象の変更頻度に応じてボリューム21,22を分離しておき、バックアップ対象毎にバックアップする間隔を決める。具体的には、例えば、変更頻度が低いOS、MW、APLは、ボリューム21にインストールし、ソフトウェアの更新時に随時バックアップを実行する。変更頻度が中程度のDBデータは、ボリューム22に格納し、1日に1回の頻度でバックアップを実行する。変更頻度が高いオンメモリのデータは、1時間に1回の頻度でバックアップを実行する。
バックアップ機能30に保存されたイメージ31,32とバックアップファイル33は、遠隔地ビルのボリュームストレージ100にも転送する。メモリデータのバックアップファイル33は従来方式と変わらない。ソフトウェアおよびDBデータをまとめてバックアップした従来方式のバックアップファイルについては、OS,MW,APLとDBデータとを分離して、別々のイメージ31,32とし、バックアップ間隔を変えたので、毎日転送するイメージ32の転送量が削減される。遠隔地ビルのボリュームストレージ100もCinderを用いる。
VM10は、ボリュームストレージ20の提供するボリューム21,22をアタッチして、ストレージを利用する。VM10は、アプリケーション等がインストールされたボリューム21をアタッチ後、ボリューム21からOS、MW、APLを起動し、SIPサーバとして動作する。つまり、VM10は、自身の有するローカルストレージにOS、MW、APLをインストールしないで、ボリューム21にインストールされたOS、MW、APLを起動する。VM10は、DBデータを格納したボリューム22をアタッチ後、ボリューム22のデータベース等を最新化する。VM10のメモリには、頻繁にアクセスされるデータが展開される。
VM10を外部のボリュームストレージ20から起動するのでシステム性能に影響を及ぼすと考えられるが、セッション制御サーバは、オンメモリ処理が多いので、システム性能への影響は少ないと考えられる。ディスクに書き込む処理が多い場合は影響が出る可能性がある。
次に、バックアップリストアシステム1のバックアップ処理およびリストア処理について説明する。図5から図7は、バックアップリストアシステム1のバックアップ処理の流れを示すシーケンス図である。
図5を参照し、オンメモリのデータのバックアップについて説明する。
オンメモリのデータのバックアップタイミングになると、バックアップ機能30は、現用のVM10に対してバックアップファイルの収集指示を出す(ステップS101)。
VM10は、メモリダンプし、メモリデータをファイル化する(ステップS102)。
VM10は、バックアップファイル33をバックアップ機能30に転送し、バックアップ機能30は、バックアップファイル33を格納する(ステップS103)。バックアップファイル33は、遠隔地ビルにも転送される。
図6を参照し、DBデータのバックアップについて説明する。
DBデータのバックアップタイミングになると、ボリュームストレージ20は、DBデータを格納したボリューム22のスナップショットを取得する(ステップS201)。スナップショットによりボリューム22のイメージ32が得られる。
ボリュームストレージ20は、ボリューム22のイメージ32をバックアップ機能30に登録する(ステップS202)。イメージ32は、遠隔地ビルにも転送される。
図7を参照し、OS、MW、APLのバックアップについて説明する。
ソフトウェアが更新されると、ボリュームストレージ20は、OS、MW、APLをインストールしたボリューム21のスナップショットを取得する(ステップS301)。スナップショットによりボリューム21のイメージ31が得られる。
ボリュームストレージ20は、ボリューム21のイメージ31をバックアップ機能30に登録する(ステップS302)。イメージ31は、遠隔地ビルにも転送される。
図5から図7の処理は、バックアップ対象の変更頻度に応じて実行され、バックアップ間隔が異なるので、遠隔地ビルへの転送量の総量を削減できる。
図8を参照し、リストア処理について説明する。図8では、ACT系のVMが故障し、SBY系のVMに切り替わったとする。なお、ボリュームストレージ20は故障していない。
VM10は、ソフトウェアがインストールされたボリューム21をアタッチし、ソフトウェアを起動、設定する(ステップS401,S402)。
VM10は、DBデータが格納されたボリューム22をアタッチし、DBデータ等を含むデータベースを最新化する(ステップS403,S404)。
VM10は、バックアップ機能30からバックアップファイル33を受信し、バックアップファイル33からメモリデータをメモリに展開する(ステップS405,S406)。
このように、リストア時、VM10はボリューム21,22をアタッチし、ボリューム21からソフトウェアを起動するので、イメージ31,32を転送してVM10を動作させる必要が無くなり、復旧時間が短縮できる。
図9を参照し、バックアップしたイメージからVMを起動する処理について説明する。例えば、現用ビルが罹災し、VM10およびボリュームストレージ20に障害が発生した際、遠隔地ビルでサービスを再開するケースが考えられる。遠隔地ビルのバックアップ機能は、現用ビルから転送されたイメージ31,32およびバックアップファイル33を保持しているものとする。以下の処理は、遠隔地ビルでの処理である。
バックアップ機能30は、イメージ31からソフトウェアがインストールされたボリューム21を作成する(ステップS501)。
VM10は、ソフトウェアがインストールされたボリューム21をアタッチし、ソフトウェアを起動、設定する(ステップS502,S503)。
バックアップ機能30は、イメージ32からDBデータが格納されたボリューム22を作成する(ステップS504)。
VM10は、DBデータが格納されたボリューム22をアタッチし、DBデータ等を含むデータベースを最新化する(ステップS505,S506)。
VM10は、バックアップ機能30からバックアップファイル33を受信し、バックアップファイル33からメモリデータをメモリに展開する(ステップS507,S508)。VM10は、SBY系のVMと同期を開始する(ステップS509)。
以上説明したように、本実施の形態によれば、VM10は、複数のボリューム21,22を接続し、ボリューム21にインストールされたソフトウェアをボリューム21から起動し、DBデータをボリューム22に格納し、ボリューム21,22ごとに異なる間隔でスナップショットを取ってイメージ31,32をバックアップする。これにより、バックアップ対象の変更頻度に応じて異なる間隔でボリューム21,22のそれぞれをバックアップでき、転送量の総量を削減できる。また、リストア時、VM10はボリューム21,22をアタッチし、ボリューム21からソフトウェアを起動するので、ボリューム21,22をバックアップしたイメージ31,32の転送が不要であり、復旧時間が短縮できる。
1…バックアップリストアシステム
10…仮想マシン(VM)
20…ボリュームストレージ
21,22…ボリューム
30…バックアップ機能
31,32…イメージ
33…バックアップファイル

Claims (6)

  1. 仮想マシンに複数のボリュームストレージが接続される仮想環境におけるバックアップリストア方法であって、
    前記複数のボリュームストレージはソフトウェアがインストールされた第1ボリュームストレージとデータが格納された第2ボリュームストレージを含み、
    仮想マシンが、複数のボリュームストレージそれぞれ接続し、前記第1ボリュームストレージにインストールされたソフトウェアを前記第1ボリュームストレージから起動し、
    前記複数のボリュームストレージを提供する装置が、前記複数のボリュームストレージのそれぞれを、前記複数のボリュームストレージごとに異なる間隔でバックアップする
    ことを特徴とするバックアップリストア方法。
  2. 前記複数のボリュームストレージを提供する装置が、前記複数のボリュームストレージごとにバックアップしたイメージを転送する
    ことを特徴とする請求項1に記載のバックアップリストア方法。
  3. 前記仮想マシンはセッション制御サーバとして動作するものであって、
    現用系の仮想マシンから予備系の仮想マシンに切り替わったとき、前記予備系の仮想マシンは、前記複数のボリュームストレージをそれぞれ接続し、前記第1ボリュームストレージにインストールされたソフトウェアを前記第1ボリュームストレージから起動する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のバックアップリストア方法。
  4. 仮想マシンに複数のボリュームストレージが接続される仮想環境で動作するバックアップリストア装置であって、
    ソフトウェアがインストールされた第1ボリュームストレージとデータが格納された第2ボリュームストレージを含む複数のボリュームストレージを仮想マシンに提供するストレージ提供手段と、
    前記複数のボリュームストレージのそれぞれを、前記複数のボリュームストレージごとに異なる間隔でバックアップするバックアップ手段と、を有し、
    仮想マシンが、複数のボリュームストレージそれぞれ接続し、前記第1ボリュームストレージにインストールされたソフトウェアを前記第1ボリュームストレージから起動する
    ことを特徴とするバックアップリストア装置。
  5. 前記複数のボリュームストレージごとにバックアップしたイメージを転送する転送手段を有する
    ことを特徴とする請求項4に記載のバックアップリストア装置。
  6. 前記仮想マシンはセッション制御サーバとして動作するものであって、
    現用系の仮想マシンから予備系の仮想マシンに切り替わったとき、前記予備系の仮想マシンは、前記複数のボリュームストレージをそれぞれ接続し、前記第1ボリュームストレージにインストールされたソフトウェアを前記第1ボリュームストレージから起動する
    ことを特徴とする請求項4または5に記載のバックアップリストア装置。
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