特許法第30条第2項適用 (1)平成30年3月27日に田辺市大塔総合文化会館(和歌山県田辺市鮎川2567番地の1)で開催された新たな架線集材システム研修会にて公表(2)平成30年7月20日に田辺市政城山(和歌山県田辺市中辺路町高原)で開催された新たな架線集材システム見学会にて公表
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態に係る架線集材システム100の概略構成を示す図である。図2は、図1の架線集材システム100の集材範囲R1の一例を示す平面図である。図3は、図1の架線集材システム100に備えられた架線集材機1を示す斜視図である。図4は、図3の架線集材機1の油圧回路の概略構成を示す図である。図5は、図1の架線集材システム100に備えられたグラップル装置3の概略構成を示す図である。図6は、図5のグラップル装置3のグラップルアーム3c,3cの開閉動作を示す図である。図7は、図5のグラップル装置3の増速機構3eを示す斜視図である。
まず、架線集材システム100の概略構成について、図1、図2を参照して説明する。本実施形態では、架線集材システム100は、エンドレスタイラー式の架線集材システムとして構成されている。図1、図2に示すように、架線集材システム100は、架線集材機1、搬器(キャリッジ)2、グラップル装置3、スカイライン(主索)SKL、エンドレスライン(エンドレス索)ELL、リフティングライン(巻上索)LFL、ホールバックライン(引戻索)HBL等から構成されている。
スカイラインSKLは、材木集材地P1と、材木伐採地P3よりも遠い位置に設けられた先柱位置P2との間に架け渡されている。スカイラインSKLは、略一直線状に延びており、例えば、スカイラインSKLの一端が材木集材地P1の樹木等に連結され、スカイラインSKLの他端が先柱位置P2の樹木等に連結されている。
スカイラインSKLには、搬器2が滑車Sを介して走行可能に取り付けられている。搬器2には、無限軌道を構成するエンドレスラインELLの両端部が連結されている。エンドレスラインELLは、複数の滑車E、および架線集材機1のエンドレスライン用ウインチ10Eのウインチドラム11Eに掛け渡されている。この場合、滑車Eは、材木集材地P1の近傍や、先柱位置P2の近傍、架線集材機1の近傍等に設置されている。
架線集材機1に備えられたエンドレスライン用ウインチ10EによってエンドレスラインELLを走行させることにより、搬器2をスカイラインSKLに沿って移動させることが可能になっている。具体的には、エンドレスラインELLをE1方向へ繰り出すように、エンドレスライン用ウインチ10Eのウインチドラム11Eを駆動することにより、搬器2がスカイラインSKLに沿ってS1方向へ移動する。逆に、エンドレスラインELLをE2方向へ繰り出すように、ウインチドラム11Eを駆動することにより、搬器2がスカイラインSKLに沿ってS2方向へ移動する。
搬器2には、一対の滑車La,Laがワイヤ等の連結部材を介して吊り下げられており、これら一対の滑車La,La間には、架線集材機1から引き出されたリフティングラインLFLの中間部分が架け渡されている。一対の滑車La,La間に位置するリフティングラインLFLの中間部分には、グラップル装置3が設けられている。グラップル装置3は、一対の滑車Lb,Lbを介してリフティングラインLFLに吊り下げられている。
リフティングラインLFLの一端は、例えば先柱位置P2の樹木等に連結されている。リフティングラインLFLの他端は、架線集材機1のリフティングライン用ウインチ10Lのウインチドラム11Lに巻回されている。リフティングラインLFLは、上述した一対の滑車La,La、一対の滑車Lb,Lb、材木集材地P1の近傍に設けられた滑車L、架線集材機1の近傍に設けられた滑車L等に掛け渡されている。
架線集材機1に備えられたリフティングライン用ウインチ10Lのウインチドラム11LへのリフティングラインLFLの巻き取り・繰り出しを行うことにより、グラップル装置3を昇降させることが可能になっている。具体的には、リフティングラインLFLをウインチドラム11LからL1方向へ繰り出すように、ウインチドラム11Lを駆動することにより、一対の滑車La,La間に位置するリフティングラインLFLの中間部分の長さが大きくなってグラップル装置3が下降する。逆に、リフティングラインLFLをウインチドラム11Lに巻き取るように、ウインチドラム11Lを駆動することにより、上述したリフティングラインLFLの中間部分の長さが小さくなってグラップル装置3が上昇する。
グラップル装置3の側面には、架線集材機1から引き出されたホールバックラインHBLの一端が連結されている。ホールバックラインHBLの他端は、架線集材機1のホールバックライン用ウインチ10Hのウインチドラム11Hに巻回されている。ホールバックラインHBLは、スカイラインSKLから離れた位置に設けられた滑車Ha、この滑車Haの近傍に設けられた滑車H、架線集材機1の近傍に設けられた滑車H等に掛け渡されている。ここで、上述した一対の滑車Lb,Lbがグラップル装置3の上側部分(本体部)3aに設けられており、ホールバックラインHBLがグラップル装置3の下側部分(アーム部)3bに連結されている。グラップル装置3の上側部分3aとグラップル装置3の下側部分3bとは、十字継手(自在継手)3dを介して連結されており、下側部分3bが上側部分3aに対して旋回可能に設けられている。グラップル装置3の下側部分3bには、一対のグラップルアーム3c,3cが設けられており、一対のグラップルアーム3c,3cを閉じることによって材木を左右両側から掴みとり、この状態で材木集材地P1へ搬送することが可能になっている。また、一対のグラップルアーム3c,3cを開くことによって掴んだ材木を放して、材木集材地P1へ降ろすことが可能になっている。グラップル装置3およびこのグラップル装置3を駆動するためのグラップル駆動装置の詳細については後述する。
架線集材機1に備えられたホールバックライン用ウインチ10Hのウインチドラム11HへのホールバックラインHBLの巻き取り・繰り出しを行うことにより、グラップル装置3をスカイラインSKLの架け渡し方向に交差する横方向に移動させることが可能になっている。この場合、ホールバックライン用ウインチ10Hのウインチドラム11Hの駆動を、上述したリフティングライン用ウインチ10Lのウインチドラム11Lの駆動に同調して行うことによって、グラップル装置3が吊り下げられているリフティングラインLFLの張力が調整されるようになっている。
具体的には、リフティングラインLFLをウインチドラム11LからL1方向へ繰り出すように、ウインチドラム11Lを駆動することにより、一対の滑車La,La間に位置するリフティングラインLFLの中間部分の長さが大きくなって、グラップル装置3がスカイラインSKLから離れた横方向へ移動可能になる。この場合、ホールバックラインHBLをウインチドラム11Hに巻き取るように、ウインチドラム11Hを同調して駆動することにより、グラップル装置3が上述した滑車Haへ近づく方向に引っ張られ、スカイラインSKLから離れた横方向へグラップル装置3が移動する。
逆に、リフティングラインLFLをウインチドラム11Lに巻き取るように、ウインチドラム11Lを駆動することにより、上述したリフティングラインLFLの中間部分の長さが小さくなって、グラップル装置3がスカイラインSKLへ近づく方向へ引っ張られるようになる。この場合、ホールバックラインHBLをウインチドラム11HからH1方向へ繰り出すように、ウインチドラム11Hを同調して駆動することにより、スカイラインSKLへ近づく方向にグラップル装置3が移動する。
このようなホールバックラインHBLの巻き取り動作により、グラップル装置3をスカイラインSKLの真下だけではなく、スカイラインSKLから離れた横方向へ移動させることが可能になっている。そして、このようなグラップル装置3の移動により、例えば、図2に示すような集材範囲R1の材木を集材することが可能になっている。この場合、集材範囲R1は、上述した滑車Haの設置位置を調整することによって、材木伐採地P3を含むような任意の範囲に変更することが可能になっている。なお、ホールバックラインHBLの繰り出し・巻き取りは、上述したエンドレスラインELLの走行による搬器2の移動時や、リフティングラインLFLの繰り出し・巻き取りによるグラップル装置3の昇降時にも同調して行うことが可能になっている。
架線集材機1は、図1、図3、図4に示すように、3つのウインチ(エンドレスライン用ウインチ10E、リフティングライン用ウインチ10L、およびホールバックライン用ウインチ10H)と、これら3つのウインチ10E,10L,10Hの駆動源であるエンジン21とを備えた3胴型油圧集材機として構成されている。つまり、架線集材機1には、エンドレスラインELLの巻き取り・繰り出しを行うエンドレスライン用ウインチ10E、リフティングラインLFLの巻き取り・繰り出しを行うリフティングライン用ウインチ10L、およびホールバックラインHBLの巻き取り・繰り出しを行うホールバックライン用ウインチ10Hが搭載されている。各ウインチ10E,10L,10Hを回転駆動するためのウインチ駆動装置の構成部品が、ウインチ本体であるフレームASSY(フレームアッセンブリ)12に搭載されている。フレームASSY12は、エンジン21を内蔵するエンジンフレーム21aと一体的に設けられている。フレームASSY12およびエンジンフレーム21aは、地上に設置されるベースフレーム16上に設けられている。また、リフティングライン用ウインチ10Lおよびホールバックライン用ウインチ10Hの側方には、ウインチカバー17が取り付けられている。
ホールバックライン用ウインチ10Hは、架線集材機1の前端部に設けられている。ホールバックライン用ウインチ10Hは、ウインチドラム11HがフレームASSY12に回転自在に支持された構成になっている。ウインチドラム11Hの回転軸は左右方向に沿って延びている。本実施形態では、ホールバックライン用ウインチ10Hのウインチドラム11Hが、フレームASSY12を構成する一対の壁部間に回転自在に支持されている。フレームASSY12の一対の壁部は、左右方向に所定の間隔を隔てて互いに平行に配置されている。ホールバックライン用ウインチ10Hは、ウインチドラム11Hの回転軸方向の両端に、一対の油圧モータ13A,13Bが対向して配置された構成になっており、一対の油圧モータ13A,13Bによって、ウインチドラム11Hを駆動する構成になっている。
ホールバックライン用ウインチ10Hの後方側にリフティングライン用ウインチ10Lが設けられている。リフティングライン用ウインチ10Lは、ウインチドラム11LがフレームASSY12に回転自在に支持された構成になっている。ウインチドラム11Lの回転軸は左右方向に沿って延びている。本実施形態では、リフティングライン用ウインチ10Lのウインチドラム11Lが、フレームASSY12を構成する一対の壁部間に回転自在に支持されている。リフティングライン用ウインチ10Lは、ホールバックライン用ウインチ10Hと同様、ウインチドラム11Lの回転軸方向の両端に、一対の油圧モータ13A,13Bが対向して配置された構成になっており、一対の油圧モータ13A,13Bによって、ウインチドラム11Lを駆動する構成になっている。
リフティングライン用ウインチ10Lの後方側にエンドレスライン用ウインチ10Eが設けられている。エンドレスライン用ウインチ10Eは、ウインチドラム11EがフレームASSY12に回転自在に支持された構成になっている。ウインチドラム11Eの回転軸は左右方向に沿って延びている。本実施形態では、エンドレスライン用ウインチ10Eのウインチドラム11Eが、フレームASSY12を構成する一対の壁部のうち、一方の壁部の側方に設けられている。エンドレスライン用ウインチ10Eは、ホールバックライン用ウインチ10Hおよびリフティングライン用ウインチ10Lとは異なり、上記一方の壁部に支持された油圧モータ13によって、ウインチドラム11Eを駆動する構成になっている。本実施形態では、油圧モータ13は、3連モータによって構成されている。
架線集材機1は、例えば図4に示すような油圧回路20を備えている。この油圧回路20を介して、3つのウインチ10E,10L,10Hの油圧モータ13、第1、第2の油圧モータ13A,13Bに供給する作動油を制御することによって、3つのウインチ10E,10L,10Hの駆動制御が行われるようになっている。本実施形態では、図示しない操作レバー等を操作することによって、3つのウインチ10E,10L,10Hの駆動制御をそれぞれ独立して行うことが可能になっている(単独制御)。また、図示しない操作レバー等を操作することによって、上述したように、エンドレスライン用ウインチ10Eや、リフティングライン用ウインチ10Lと同調して、ホールバックライン用ウインチ10Hの駆動制御を行うことが可能になっている(同調制御)。このように、ホールバックライン用ウインチ10Hの単独制御と同調制御とを切り換えて行うことが可能になっている。ホールバックライン用ウインチ10Hの同調制御については後述する。
油圧回路20には、主に、作動油を貯留する作動油タンク22、エンジン21によって駆動される油圧ポンプ部23、各ウインチ10E,10L、10Hを駆動するウインチ駆動部24、切換制御部25、同調制御部26、張力制御部27等が備えられている。油圧ポンプ部23には、3つの油圧ポンプ(エンドレスライン用ポンプ23E、リフティングライン用ポンプ23L、およびホールバックライン用ポンプ23H)が備えられている。油圧ポンプ部23は、これら3つの油圧ポンプ23E,23L,23Hが、エンジン21の出力軸に直結されている3連直結型油圧ポンプとして構成されている。本実施形態では、エンジン21側から順に、ホールバックライン用ポンプ23H、エンドレスライン用ポンプ23E、およびリフティングライン用ポンプ23Lが、直列に配置されている。
油圧ポンプ部23の各ポンプ23E,23L,23Hは、例えば斜板の傾斜角度を調整することによってポンプ流量(吐出量)を変更可能な可変容量型油圧ポンプとして構成されており、エンジン21の駆動力によって、各ポンプ23E,23L,23Hをそれぞれ駆動可能になっている。この場合、各ポンプ23E,23L,23Hに内蔵された斜板の傾斜角度を調整することによって、各ポンプ23E,23L,23Hの吐出量をそれぞれ独立して制御することが可能になっている。具体的には、各ポンプ23E,23L,23Hの斜板の傾斜角度を0°(中立状態)とすることによって、エンジン21が駆動していたとしても、作動油を吐出しない空転状態に、各ポンプ23E,23L,23Hをそれぞれ独立して制御することが可能になっている。また、各ポンプ23E,23L,23Hの斜板の傾斜角度を正側(プラス側)に制御することによって、正側の油路へ作動油を吐出する正転状態に、各ポンプ23E,23L,23Hをそれぞれ独立して制御することが可能になっている。逆に、各ポンプ23E,23L,23Hの斜板の傾斜角度を負側(マイナス側)に制御することによって、負側の油路へ作動油を吐出する逆転状態に、各ポンプ23E,23L,23Hをそれぞれ独立して制御することが可能になっている。
油圧ポンプ部23は、切換制御部25、同調制御部26、張力制御部27等を介して、ウインチ駆動部24に接続されている。切換制御部25には、油圧回路20の油路の切り換えを行うためのバルブ等が備えられている。同調制御部26には、上述したホールバックライン用ウインチ10Hの同調制御を行うためのバルブ等が設けられており、例えば同調弁26a、正転切換弁26b、正転抑制シーケンス弁26c、自動逆転シーケンス弁26d、切換弁26e等が設けられている。張力制御部27には、ホールバックラインHBLの張力を所定値に保持するためのバルブ等が設けられており、例えばリリーフ弁27a、リリーフ圧設定部27b等が設けられている。同調制御部26と張力制御部27とは、油路20aにより接続されている。
ウインチ駆動部24は、3つのウインチ駆動部(エンドレスライン用ウインチ駆動部24E、リフティングライン用ウインチ駆動部24L、およびホールバックライン用ウインチ駆動部24H)が備えられている。エンドレスライン用ウインチ駆動部24Eは、エンドレスライン用ポンプ23Eに接続されており、エンドレスライン用ポンプ23Eから吐出された作動油がエンドレスライン用ウインチ駆動部24Eの油圧モータ13へ供給されるようになっている。エンドレスライン用ポンプ23Eの駆動状態(正転状態、中立状態、および逆転状態)に応じて、油圧モータ13の駆動状態(正転状態、中立状態、および逆転状態)が切り換えられる。また、エンドレスライン用ポンプ23Eの吐出量に応じて、油圧モータ13の回転速度が制御される。
リフティングライン用ウインチ駆動部24Lは、リフティングライン用ポンプ23Lに接続されており、リフティングライン用ポンプ23Lから吐出された作動油がリフティングライン用ウインチ駆動部24Lの第1、第2の油圧モータ13A,13Bへ同時に供給されるようになっている。リフティングライン用ポンプ23Lの駆動状態(正転状態、中立状態、および逆転状態)に応じて、リフティングライン用ウインチ駆動部24Lの第1、第2の油圧モータ13A,13Bの駆動状態(正転状態、中立状態、および逆転状態)が同時に切り換えられる。また、リフティングライン用ポンプ23Lの吐出量に応じて、リフティングライン用ウインチ駆動部24Lの第1、第2の油圧モータ13A,13Bの回転速度が同時に制御される。つまり、リフティングライン用ウインチ駆動部24Lの第1、第2の油圧モータ13A,13Bが、同一方向、且つ同一の回転速度で回転し、この第1、第2の油圧モータ13A,13Bの回転によって、リフティングライン用ウインチ10Lのウインチドラム11Lが駆動するように構成されている。
ホールバックライン用ウインチ駆動部24Hは、ホールバックライン用ポンプ23Hに接続されており、ホールバックライン用ポンプ23Hから吐出された作動油がホールバックライン用ウインチ駆動部24Hの第1、第2の油圧モータ13A,13Bへ同時に供給されるようになっている。ホールバックライン用ポンプ23Hの駆動状態(正転状態、中立状態、および逆転状態)に応じて、ホールバックライン用ウインチ駆動部24Hの第1、第2の油圧モータ13A,13Bの駆動状態(正転状態、中立状態、および逆転状態)が同時に切り換えられる。また、ホールバックライン用ポンプ23Hの吐出量に応じて、ホールバックライン用ウインチ駆動部24Hの第1、第2の油圧モータ13A,13Bの回転速度が同一に制御される。つまり、ホールバックライン用ウインチ駆動部24Hの第1、第2の油圧モータ13A,13Bが、同一方向、且つ同一の回転速度で回転し、この第1、第2の油圧モータ13A,13Bの回転によって、ホールバックライン用ウインチ10Hのウインチドラム11Hが駆動するように構成されている。
本実施形態では、グラップル装置3に搭載されたバッテリー3jに充電された電力によりシリンダ3pを作動させることによって、一対のグラップルアーム3c,3cを駆動するようにしている。以下、グラップル装置3、およびこのグラップル装置3を駆動するためのグラップル駆動装置について、図1、図5~図7を参照して説明する。
グラップル装置3においては、上述したように、本体部である上側部分3aが、十字継手3dを介して、アーム部である下側部分3bに連結されている。グラップル装置3の上側部分3aには、一対の滑車Lb,Lb、増速機構3e、ラジコン受信機3f、オルタネータ(発電機)3h、バッテリー(蓄電器)3j、電動モータ3k、図示しない油圧回路等が搭載されている。また、グラップル装置3の下側部分3bには、一対のグラップルアーム3c,3c、シリンダ3p、リンク機構3q等が搭載されている。グラップル装置3の上側部分3aと下側部分3bとの間には、十字継手3d、ローテータ(旋回機構)3r等が設けられている。
グラップル装置3の上側部分3aに設けられたオルタネータ3hは、発電リレー3iを介して、バッテリー3jに電気的に接続されており、オルタネータ3hによって発電された電力がバッテリー3jに充電されるようになっている。本実施形態では、一対の滑車Lb,Lbの回転エネルギーをオルタネータ3hによって電気的エネルギーに変換する回生発電を行うようにしている。詳細には、グラップル装置3がリフティングラインLFLに沿って移動すると、一対の滑車Lb,Lbが回転し、この回転が増速機構3eによって増速される。そして、増速機構3eによって増速された回転が、オルタネータ3hに伝達されることによって、オルタネータ3hによる発電が行われる。オルタネータ3hは、一対の滑車Lb,Lbが一方向側へ回転する場合にも発電可能であり、その反対方向側へ回転する場合にも発電可能になっている。オルタネータ3hによって発電された電力は、発電リレー3iを介してバッテリー3jに充電される。
バッテリー3jは、ラジコン受信機3fおよび電動モータ3kに電気的に接続されており、バッテリー3jの電力が、ラジコン受信機3fおよび電動モータ3kにそれぞれ供給される。油圧回路には、ポンプ3mおよびバルブ3nが備えられており、ポンプ3mおよびバルブ3nが電動モータ3kによって駆動されるようになっている。
ラジコン受信機3fは、無線通信を介してラジコン送信機3gに通信可能に接続されている。また、ラジコン受信機3fは、発電リレー3i、バッテリー3j、および電動モータ3kに接続されている。ラジコン送信機3gは、グラップル装置3から離れた位置にある操作装置(図示省略)に設けられており、例えば材木集材地P1付近の作業者が、この操作装置を操作することによって、グラップル装置3の遠隔操作が可能になっている。この場合、材木集材地P1付近の作業者が操作装置を操作すると、その操作信号がラジコン送信機3gから送信される。そして、ラジコン送信機3gから送信された操作信号が、ラジコン受信機3fによって受信されると、その操作信号に応じて、発電リレー3i、バッテリー3j、および電動モータ3kが作動されるようになっている。これにより、バッテリー3jの充電制御や、電動モータ3kによるグラップルアーム3c,3cの駆動制御、ローテータ3rの駆動制御を、遠隔操作によって行うことが可能になっている。なお、ラジコン受信機3fおよびラジコン送信機3g以外の通信手段によって、グラップル装置3の遠隔操作を行ってもよい。
グラップル装置3の下側部分3bに設けられた一対のグラップルアーム3c,3cは、シリンダ3pによって開閉駆動される。バッテリー3jの電力によって電動モータ3kが駆動され、上側部分3aの油圧回路のポンプ3mおよびバルブ3nが作動すると、油圧回路を介してシリンダ3pに作動油が供給される。これにより、シリンダ3pが伸縮動作し、このシリンダ3pの伸縮動作がリンク機構3qを介して伝達されることによって、一対のグラップルアーム3c,3cが開閉動作する。具体的には、シリンダ3pの収縮動作により、一対のグラップルアーム3c,3cが開く方向に動作する。逆に、シリンダ3pの伸張動作により、一対のグラップルアーム3c,3cが閉じる方向に動作する。本実施形態では、一対のグラップルアーム3c,3cは、図6の実線で示す開放位置と、2点鎖線で示す閉鎖位置との間で動作可能になっている。
そして、一対のグラップルアーム3c,3cが開いており、一対のグラップルアーム3c,3c間に材木が位置している状態で、シリンダ3pを伸張動作させることによって、一対のグラップルアーム3c,3cが徐々に閉じていき、一対のグラップルアーム3c,3cにより左右両側から材木が掴まれる(挟み込まれる)。一対のグラップルアーム3c,3cで材木を掴んだ状態で、架線集材機1を駆動することによって材木を上方へ持ち上げ、さらには、材木を材木集材地P1まで搬送することが可能になっている。また、材木集材地P1まで搬送した材木を一対のグラップルアーム3c,3cで掴んだ状態で、架線集材機1を駆動することによって材木を下方へ降下させることが可能になっている。
逆に、一対のグラップルアーム3c,3cで材木を掴んだ状態で、シリンダ3pを収縮動作させると、一対のグラップルアーム3c,3cが徐々に開いていき、一対のグラップルアーム3c,3cから材木が解放される。これにより、材木集材地P1まで搬送された材木を所定位置で降ろすことが可能になっている。
グラップル装置3の上側部分3aと下側部分3bとの間に設けられたローテータ3rは、バッテリー3jの電力によって駆動される。詳細には、バッテリー3jの電力によって電動モータ3kが駆動され、上側部分3aの油圧回路のポンプ3mおよびバルブ3nが作動すると、油圧回路を介してローテータ3rに作動油が供給される。これにより、ローテータ3rが回転動作し、ローテータ3rの回転動作に応じて、グラップル装置3の上側部分3aに対し、下側部分3bが旋回される。なお、ローテータ3rの内部には、グラップル装置3の上側部分3aと下側部分3bとの間で、作動油の流通可能な油路(図示省略)が形成されており、ローテータ3rの回転時に作動油が外部に漏れないようにシール性が確保されている。
本実施形態では、増速機構3eは、図7に示すように、3段階の増速機構として構成されている。つまり、増速機構3eは、一対の第1増速機構31,31、第2増速機構32、および第3増速機構33を備えている。
一対の第1増速機構31,31は、ともに同様の構成になっており、各第1増速機構31は、滑車Lbと同軸上に設けられた大径ギヤ31aと、小径ギヤ31cとが、増速用チェーン31bによって連結された構成になっている。増速用チェーン31bには、オートテンショナ31dによって所定の張力が付与されている。各第1増速機構31によって、滑車Lbの回転が、大径ギヤ31aおよび小径ギヤ31cのギヤ比に応じて増速される。
第2増速機構32は、各第1増速機構31の小径ギヤ31cと同軸上に設けられた大径プーリ32a,32aと、小径プーリ32cとが、増速用ベルト32bによって連結された構成になっている。増速用ベルト32bには、オートテンショナ32dによって所定の張力が付与されている。第2増速機構32によって、第1増速機構31の小径ギヤ31cの回転が、大径プーリ32aおよび小径プーリ32cのプーリ比(径比)に応じて増速される。また、第2増速機構32によって、一対の滑車Lb,Lbのそれぞれの回転が、1つの小径プーリ32cの回転として合成されるようになっている。
第3増速機構33は、第2増速機構32の小径プーリ32cと同軸上に設けられた大径プーリ33aと、オルタネータ3hの入力軸上に一体的に設けられた小径プーリ33cとが、増速用ベルト33bによって連結された構成になっている。第3増速機構33によって、第2増速機構32の小径プーリ32cの回転が、大径プーリ33aおよび小径プーリ33cのプーリ比(径比)に応じて増速される。このように、増速機構3eの第1~第3増速機構31~33によって、一対の滑車Lb,Lbの回転が、3段階に増速されてオルタネータ3hに入力されるようになっている。
本実施形態では、ホールバックラインHBLの巻き取り・繰り出し動作が、エンドレスラインELLおよびリフティングラインLFLの少なくとも一方の巻き取り・繰り出し動作に同調して制御される。エンドレスラインELLや、リフティングラインLFLの巻き取り・繰り出し動作によって搬器2が移動すると、ホールバックラインHBLの巻き取り・繰り出し動作を単に行っただけでは、ホールバックラインHBLが過度に張った状態になったり、弛んだりするため、ホールバックラインHBLの張力を一定に保つように、ホールバックライン用ウインチ10Hの駆動制御を行うようにしている。このホールバックライン用ウインチ10Hの同調制御について、図1、図4を参照して説明する。
ここでは、エンドレスラインELLの巻き取り動作に同調して、ホールバックラインHBLの巻き取り・繰り出し動作が行われる場合について説明する。つまり、エンドレスライン用ウインチ10Eの正転駆動に同調して、ホールバックライン用ウインチ10Hの駆動制御が行われる場合について説明する。図1に示す状態から、エンドレスラインELLをE2方向へ繰り出すようにエンドレスライン用ウインチ10Eを正転駆動して、搬器2をスカイラインSKLに沿ってS2方向へ移動させる場合について説明する。
まず、ホールバックライン用ウインチ10Hの同調制御を行う場合、図示しない操作スイッチ等のオンにより同調制御状態となり、また、図示しない操作レバー等の操作によってエンドレスライン用ウインチ10Eの正逆転駆動させると、ホールバックライン用ウインチ10Hはホールバックラインワイヤーの張力に応じて正転駆動され。ホールバックラインHBLが張力を一定に保つように巻き取られる。
ホールバックライン用ポンプ23H内チャージポンプから作動油圧力が正転切換弁26bに供給されホールバックライン用ウインチ10Hは正転状態となりホールバックラインワイヤーを巻き取ると、同時に同調弁26aがオン位置(連通位置)に切り換えられ、同調制御部26への作動油の流入が可能になる。
また、ホールバックライン用ポンプ23Hは動力源である駆動用エンジン21が出力不足で停止しない様に入力されるエンジン回転数に合わせてホールバックライン用ポンプ23Hの斜板傾斜角度(負荷)を自動制御し吐出量が調整される。
具体的には、ホールバックライン用ポンプ23H内チャージポンプからの作動油圧力が正転切換弁26bに供給されこのとき、正転切換弁26bがオン位置(連通位置)になり、ホールバックラインHBLが弛まないように巻き取られる。ホールバックライン用ポンプ23Hの斜板傾斜角度を正側に調整することによって、ホールバックライン用ポンプ23Hから吐出された作動油が、油路20bを介して、ホールバックライン用ウインチ駆動部24Hの第1、第2の油圧モータ13A,13Bへ供給される。なお、切換弁26eは、ホールバックライン用ウインチ10Hの単独制御を行う場合にオン位置(連通位置)に切り換えられるようになっている。
次に、ホールバックラインHBLが張った状態になると、ホールバックラインHBLの張力が上昇し、ホールバックラインHBLの張力に応じて、油路20cの油圧が上昇する。油路20cの油圧がリリーフ弁27aの設定圧力(閾値)以上になると、リリーフ弁27aが作動し、油路20aへリリーフ弁27cの設定圧力、例えば2MPaの作動油が流出する。リリーフ弁27aの設定圧力は、リリーフ圧設定部27bにより任意の値に設定することが可能であり、例えば34.5MPaに設定される。リリーフ弁27aが作動しない間は、ホールバックライン用ウインチ10Hの正転駆動が継続されるが、リリーフ弁27aが作動すると、油路20aから同調制御部26に作動油が供給される。
リリーフ弁27aの作動により、正転抑制シーケンス弁26cが連通位置に切り換わり、油路20dの作動油がドレンする。また、リリーフ弁27aの作動により、自動逆転シーケンス弁26dが連通位置に切り換わり、油路20gからチャージポンプ作動油圧力が油路20eに供給される。この時同調制御部26内部のシーケンス弁26c、26b、26d,26eの切替動作を、同調制御部26内部のオリフィス調整により穏やかにする事ができる。そして、図示しない操作レバー等の操作によってエンドレスライン用ウインチ10Eを正逆転駆動させると、ホールバックライン用ウインチ10Hはホールバックラインワイヤーの張力に応じて正逆転駆動される。
シーケンス弁26c,26dの作動により、ホールバックライン用ポンプ23Hの斜板の正側への傾斜角度が緩やかになり、ホールバックライン用ポンプ23Hから吐出される作動油が減少する。これにより、ホールバックライン用ウインチ駆動部24Hの第1、第2の油圧モータ13A,13Bの回転速度が減速され、ホールバックライン用ウインチ10Hの正転駆動が減速され、ホールバックラインHBLの巻き取り速度が減速される。
そして、ホールバックライン用ポンプ23Hの斜板の傾斜角度が0°(中立状態)となり、ホールバックライン用ポンプ23Hから吐出される作動油が0になる。これにより、ホールバックライン用ウインチ駆動部24Hの第1、第2の油圧モータ13A,13Bが停止し、ホールバックライン用ウインチ10Hが停止する。
さらに、ホールバックライン用ポンプ23Hの斜板が正側から負側へ切り換わり、ホールバックライン用ポンプ23Hから吐出された作動油が、油路20fを介して、ホールバックライン用ウインチ駆動部24Hの第1、第2の油圧モータ13A,13Bへ供給される。これにより、ホールバックライン用ウインチ駆動部24Hの第1、第2の油圧モータ13A,13Bが逆回転し、ホールバックライン用ウインチ10Hが逆転駆動する。そして、ホールバックラインHBLがH1方向へ繰り出されるようになる。
ホールバックラインHBLがH1方向へ繰り出されると、ホールバックラインHBLの張力が低下し、油路20cの油圧が低下する。油路20cの油圧がリリーフ弁27aの設定圧力未満になると、リリーフ弁27aが作動しなくなり、油路20aへの作動油の流出が停止する。これに伴って、正転抑制シーケンス弁26cおよび自動逆転シーケンス弁26dが遮断位置に切り換わり、油路20dの作動油がドレンしなくなり、油路20eに作動油が供給されなくなる。一方で、油路20dに再び作動油が供給される。これにより、ホールバックライン用ポンプ23Hの斜板が正側へ復帰する。そして、ホールバックライン用ポンプ23Hから吐出された作動油が、油路20bを介して、ホールバックライン用ウインチ駆動部24Hの第1、第2の油圧モータ13A,13Bへ供給されるようになる。ホールバックライン用ウインチ10Hが正転駆動され、ホールバックラインHBLの巻き取りが再開される。
本実施形態では、上述したようなホールバックライン用ウインチ10Hの同調制御を油圧回路20によって行っており、ホールバックラインHBLの張力に基づいてホールバックライン用ウインチ10Hの減速駆動や逆転駆動を自動的に行うことができる。したがって、煩雑な操作を必要とすることなく、ホールバックライン用ウインチ10Hの同調制御を容易かつ速やかに行うことできる。また、油圧回路20はリリーフ動作を最小限に抑えることができるように構成されており、省エネ効果を期待できる。
上述したように、ホールバックラインHBLの巻き取り・繰り出し動作が、エンドレスラインELLの巻き取り動作に同調して制御される。エンドレスラインELLの巻き取り動作中、誤操作等により、ホールバックラインHBLの張力に急激な変動があったとしても、ホールバックラインHBLの張力に基づいて、速やかにホールバックラインの張力を一定に保つようにホールバックラインHBLの巻き取り・繰り出し動作が行われる。これにより、ホールバックラインHBLの巻き取り・繰り出し動作を、エンドレスラインELLの巻き取り動作に同調して容易かつ速やかに行うことができる。したがって、材木の集材時のホールバックラインHBLの状態変化に柔軟に対応することができる。
本実施形態によれば、ホールバックラインHBLの張力が閾値未満であり、油路20cの油圧がリリーフ弁27aの設定圧力未満である場合には、ホールバックラインHBLの巻き取り動作が継続して行われるので、ホールバックラインHBLの張力を一定に保ちつつホールバックラインHBLに適正な弛みを付与しながら、ホールバックラインHBLの巻き取り動作を行うことができる。
また、ホールバックラインHBLの張力が閾値以上であり、油路20cの油圧がリリーフ弁27aの設定圧力以上になった場合には、ホールバックラインHBLの巻き取り動作の動作速度が減速されるので、過度に張った状態のホールバックラインHBLの巻き取り動作を緩やかにすることにより、ホールバックラインHBLの張力を低下させてホールバックラインHBLの保護を図ることができる。
また、ホールバックラインHBLの張力が閾値以上であり、油路20cの油圧がリリーフ弁27aの設定圧力以上になった場合には、ホールバックラインHBLを逆転方向に動作させ、ホールバックラインHBLの繰り出し動作が行われるので、過度に張った状態のホールバックラインHBLを弛める方向にホールバックラインHBLを動作させることにより、ホールバックラインHBLの張力を低下させてホールバックラインHBLの保護を図ることができる。
また、本実施形態では、上述したホールバックラインHBLの同調制御と、ホールバックラインHBLの単独制御とが切換可能になっている。ホールバックラインHBLの単独制御は、ホールバックラインHBLの巻き取り・繰り出し動作が、エンドレスラインELLまたはリフティングラインLFLの巻き取り・繰り出し動作とは関係なく単独で行われる制御である。このように、ホールバックラインHBLの同調制御が不要な場合には、ホールバックラインHBLの単独制御に切り換えることができ、リリーフ弁27aのリリーフ動作を最小限に抑えることができ、省エネ効果を期待できる。
以上では、エンドレスラインELLの巻き取り動作に同調して、ホールバックラインHBLの巻き取り・繰り出し動作が行われる場合について説明した。この場合と同様に、エンドレスラインELLの繰り出し動作に同調して、ホールバックラインHBLの巻き取り・繰り出し動作が行われる。同様に、リフティングラインLFLの巻き取り動作に同調して、ホールバックラインHBLの巻き取り・繰り出し動作が行われる。また同様に、リフティングラインLFLの繰り出し動作に同調して、ホールバックラインHBLの巻き取り・繰り出し動作が行われる。さらに同様に、エンドレスラインELLとホールバックラインHBLの両方の動作が行われる場合にも、これらの動作に同調して、ホールバックラインHBLの巻き取り・繰り出し動作が行われる。
今回、開示した実施形態は全ての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。本発明の技術的範囲は、前記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、本発明の技術的範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれる。
上記実施形態では、グラップル装置3の上側部分(本体部)に、増速機構3e、ラジコン受信機3f、オルタネータ3h、バッテリー3j、電動モータ3k、油圧回路等の構成部品を配置したが、これに限らず、これらの構成部品のうち一部または全部を、グラップル装置3の下側部分(アーム部)に設ける構成としてもよい。
上記実施形態では、増速機構3eが、第1~第3増速機構31~33を有する3段階の構成であったが、これに限らず、増速機構3eは、1段階の構成であってもよいし、2段階の構成であってもよいし、あるいは、4段階以上の構成であってもよい。
上記実施形態では、架線集材機1が3つのウインチ10E,10L,10Hを備えた3胴型油圧集材機である場合について説明した。しかし、これに限らず、架線集材機1は、2つのウインチを備えた2胴型油圧集材機であってもよいし、あるいは、1つのウインチを備えた1胴型油圧集材機であってもよい。