JP7202847B2 - フライトデータ処理のためのリアルタイム・ストリーミング分析 - Google Patents

フライトデータ処理のためのリアルタイム・ストリーミング分析 Download PDF

Info

Publication number
JP7202847B2
JP7202847B2 JP2018205051A JP2018205051A JP7202847B2 JP 7202847 B2 JP7202847 B2 JP 7202847B2 JP 2018205051 A JP2018205051 A JP 2018205051A JP 2018205051 A JP2018205051 A JP 2018205051A JP 7202847 B2 JP7202847 B2 JP 7202847B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
aircraft
flight
parameter
data stream
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018205051A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019108117A (ja
Inventor
チョップラ シーマ
パリアム サディア
シマート ジェームズ
ジョセフ ウィルマリング ティモシー
スマティ バラジ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Boeing Co
Original Assignee
Boeing Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Boeing Co filed Critical Boeing Co
Publication of JP2019108117A publication Critical patent/JP2019108117A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7202847B2 publication Critical patent/JP7202847B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G07CHECKING-DEVICES
    • G07CTIME OR ATTENDANCE REGISTERS; REGISTERING OR INDICATING THE WORKING OF MACHINES; GENERATING RANDOM NUMBERS; VOTING OR LOTTERY APPARATUS; ARRANGEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS FOR CHECKING NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • G07C5/00Registering or indicating the working of vehicles
    • G07C5/08Registering or indicating performance data other than driving, working, idle, or waiting time, with or without registering driving, working, idle or waiting time
    • G07C5/0808Diagnosing performance data
    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
    • G05B23/00Testing or monitoring of control systems or parts thereof
    • G05B23/02Electric testing or monitoring
    • G05B23/0205Electric testing or monitoring by means of a monitoring system capable of detecting and responding to faults
    • G05B23/0218Electric testing or monitoring by means of a monitoring system capable of detecting and responding to faults characterised by the fault detection method dealing with either existing or incipient faults
    • G05B23/0243Electric testing or monitoring by means of a monitoring system capable of detecting and responding to faults characterised by the fault detection method dealing with either existing or incipient faults model based detection method, e.g. first-principles knowledge model
    • GPHYSICS
    • G07CHECKING-DEVICES
    • G07CTIME OR ATTENDANCE REGISTERS; REGISTERING OR INDICATING THE WORKING OF MACHINES; GENERATING RANDOM NUMBERS; VOTING OR LOTTERY APPARATUS; ARRANGEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS FOR CHECKING NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • G07C5/00Registering or indicating the working of vehicles
    • G07C5/08Registering or indicating performance data other than driving, working, idle, or waiting time, with or without registering driving, working, idle or waiting time
    • G07C5/0816Indicating performance data, e.g. occurrence of a malfunction
    • G07C5/0825Indicating performance data, e.g. occurrence of a malfunction using optical means
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L65/00Network arrangements, protocols or services for supporting real-time applications in data packet communication
    • H04L65/60Network streaming of media packets
    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
    • G05B2219/00Program-control systems
    • G05B2219/30Nc systems
    • G05B2219/45Nc applications
    • G05B2219/45071Aircraft, airplane, ship cleaning manipulator, paint stripping
    • GPHYSICS
    • G07CHECKING-DEVICES
    • G07CTIME OR ATTENDANCE REGISTERS; REGISTERING OR INDICATING THE WORKING OF MACHINES; GENERATING RANDOM NUMBERS; VOTING OR LOTTERY APPARATUS; ARRANGEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS FOR CHECKING NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • G07C5/00Registering or indicating the working of vehicles
    • G07C5/08Registering or indicating performance data other than driving, working, idle, or waiting time, with or without registering driving, working, idle or waiting time
    • G07C5/0841Registering performance data
    • G07C5/085Registering performance data using electronic data carriers

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Automation & Control Theory (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Traffic Control Systems (AREA)
  • Testing Of Devices, Machine Parts, Or Other Structures Thereof (AREA)
  • Testing And Monitoring For Control Systems (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Description

本開示は、概して、フライトデータ処理のためのリアルタイム・ストリーミング分析に関する。
ビークル・ヘルス・マネジメント・システム(vehicle health management system)は、航空機、宇宙船、陸上車両、船舶などのビークル又はその他の機械類の動作正常性を監視するために用いることができる。ビークル・ヘルス・マネジメント・システムの一例は、データ処理システム及び1つ以上のセンサを含む。センサは、ビークルに一体化するか又はその他の態様によって、ビークルの動作状態に関するデータを生成するように構成することができる。データ処理システムは、センサからデータを受信し当該データを処理して、ビークル全体又は1つ以上の特定のビークル部品の現在の状態や正常性を判定し、ビークルの今後の状態を予測し、場合によっては当該データの処理に基づいて他の処置を実行又は開始するように、構成されている。
ビークルは、センサデータをリアルタイムで受信及び処理したり、センサデータを保存してビークルの整備作業中などにオフライン処理したりするための、データ処理システムを内蔵し得る。一例において、航空機は、エンジン、安全システム、液面、環境制御システム、フローバルブの状況等の動作状態に関するデータを収集するための様々なセンサを含み得る。この例では、航空機は、センサデータを処理するとともにビークルの動作状態をユーザに通知するためのデータ処理システムも含み、このような通知は、例えば整備時期到来通知を発動したりその他の警告を与えたりすることによって行われる。
別の例では、ビークルマネジメントシステムは、航空機の一団(fleet)などの、多数のビークルの一団の正常性を監視する。この例では、各航空機が、音響センサ、環境センサ、加速度計、応力/歪みセンサ、圧力センサなどの多数のセンサを含み、各センサは、その航空機に関するデータを、連続的、間欠的、又は周期的に収集するように構成され得る。上記の例と同様に、各航空機は、リアルタイムでセンサからのデータを受信及び処理することにより航空機の動作を補助したり航空機の動作正常性を評価したりするための、データ処理システムを含み得る。
各航空機のデータ処理システムは、センサデータを連続的に別のデータ処理システムに伝達するように構成することができる。通常、このデータ処理システムは、これら一団の航空機から大量のデータを受信する。このような大量のデータは、リアルタイムでデータを効果的に処理することにより、航空機の一団全体の正常性を管理するための有用且つ適時な正常性状態情報を提供することにおいて、弊害となっている。
従って、ビークル・ヘルス・マネジメント・システムが、より効率的且つ高速にデータ処理を行えるようにするため、及び、1つ以上のビークルの正常性状態に関するリアルタイム・インテリジェンスを改良するために、既存のシステムに改良を施すこと、あるいは、少なくとも、1つ以上の有用な代替策を提供することが、望まれる。
本開示は、フライトデータ処理のためのリアルタイム・ストリーミング分析に関する実施形態を説明する。
一態様において、本開示は、航空機用のデータストリーム分析のために演算装置によって実施される方法を説明する。当該方法は、(i)航空機の動作状態を示す複数のパラメータの其々について取得された、複数のデータストリームを受信し、前記航空機は、異なる飛行モードで動作するように構成されており、各飛行モードは、対応する一組の動作ルールと関連付けられており、(ii)前記複数のパラメータの少なくとも1つのパラメータに対応する、少なくとも1つのデータストリームを、前記複数のデータストリームから選択し、(iii)データの各部分が取得された際に航空機がどの飛行モードで動作していたかに基づいて、前記少なくとも1つのデータストリームからデータの一部を選択し、(iv)データの前記一部を、前記少なくとも1つのパラメータに関して過去のデータに基づいて求めたモデルと比較し、(v)この比較に基づいて、前記航空機の動作中に不具合が発生した、あるいは、発生する恐れがあると判定し、(vi)前記不具合の発生又は発生の恐れを示す航空機ヘルスモニタリング情報を送信する。
別の態様において、本開示は、フライトデータ処理システムを説明する。当該フライトデータ処理システムは、以下の(i)及び(ii)を行うように構成された1つ又は複数のプロセッサを有するフライトデータ変換用演算装置を含む。すなわち、(i)フライトデータウェアハウスから、航空機の動作状態を示す複数のパラメータの其々について取得された、複数のデータストリームの未加工且つ時間間隔を有するデータポイントを受信する。ここで、前記航空機は、異なる飛行モードで動作するように構成されており、各飛行モードは、対応する一組の動作ルールと関連付けられている。(ii)前記複数のデータストリームの前記未加工且つ時間間隔を有するデータポイントを、前記複数のパラメータの経時的変化を表す測定値に変換する。当該フライトデータ処理システムは、前記フライトデータ変換用演算装置と通信するとともに、前記フライトデータ変換用演算装置によって生成された変換後の複数のデータストリームを保存するように構成されたデータベースをさらに含む。当該フライトデータ処理システムは、前記フライトデータ変換用演算装置又は前記データベースと通信するストリーミング分析モジュールをさらに含み、前記ストリーミング分析モジュールは、1つ又は複数のプロセッサと、命令を保存するメモリとを含み、前記命令は、前記1つ又は複数のプロセッサによって実行された際に前記ストリーミング分析モジュールに次の動作を行わせる。当該動作は、(i)前記複数のパラメータの少なくとも1つのパラメータに対応する、少なくとも1つのデータストリームを、前記変換後の複数のデータストリームから選択すること、(ii)データの各部分が取得された際に航空機がどの飛行モードで動作していたかに基づいて、前記少なくとも1つのデータストリームからデータの一部を選択すること、(iii)データの前記一部を、前記少なくとも1つのパラメータに関して過去のデータに基づいて求めたモデルと比較すること、(iv)この比較に基づいて、前記航空機の動作中に不具合が発生したか、あるいは、発生する恐れがあると判定すること、及び、(v)前記不具合の発生又は発生の恐れを示す航空機ヘルスモニタリング情報を送信すること、を含む。
さらに別の態様において、本開示は、航空機のデータストリーム分析用の演算装置によって実行されると前記演算装置に動作を行わせる命令を保存した、非一時的なコンピュータ可読媒体を説明する。前記動作は、(i)各々が対応する一組の動作ルールと関連付けられている異なる飛行モードで動作するように構成された航空機の動作状態を示す複数のパラメータの其々について取得された、複数のデータストリームを受信すること、(ii)前記複数のパラメータの少なくとも1つのパラメータに対応する、少なくとも1つのデータストリームを、前記複数のデータストリームから選択すること、(iii)データの各部分が取得された際に航空機がどの飛行モードで動作していたかに基づいて、前記少なくとも1つのデータストリームからデータの一部を選択すること、(iv)データの前記一部を、前記少なくとも1つのパラメータに関して過去のデータに基づいて求めたモデルと比較すること、(v)前記比較に基づいて、前記航空機の動作中に不具合が発生した、あるいは、発生する恐れがあると判定すること、及び、(vi)前記不具合の発生又は発生の恐れを示す航空機ヘルスモニタリング情報を送信すること、を含む。
上述の概要は、単なる例示であり、限定を意図したものではない。上述した例示的な態様、実施形態及び特徴に加えて、図面及び以下の詳細な説明を参照することによって、さらなる態様、実施形態、及び特徴が、明らかになるであろう。
例示的な実施形態に特有のものと考えられる新規な特徴は、添付の特許請求の範囲に記載されている。しかしながら、例示的な実施形態、並びに、好ましい使用形態、更にその目的及び内容は、添付の図面と共に本開示の例示的な実施形態についての以下の詳細な説明を参照することにより、最もよく理解されるであろう。
例示的な実施態様による、フライトデータ処理システムのブロック図を示す。 例示的な実施態様による、図1に示したブロック図の続きを示す図である。 例示的な実施態様による、フライトデータ処理システムの処理フローを示す図である。 例示的な実施態様による、フローコントロールバルブのための分類木を示す図である。 例示的な実施態様による、演算装置を示す図である。 例示的な実施態様による、フライトデータ処理の方法のフローチャートである。 例示的な実施態様による、図6の方法で用いるステップのフローチャートである。 例示的な実施態様による、図6の方法で用いるステップのフローチャートである。 例示的な実施態様による、図6の方法で用いるステップのフローチャートである。 例示的な実施態様による、図6の方法で用いるステップのフローチャートである。 例示的な実施態様による、図6の方法で用いるステップのフローチャートである。 例示的な実施態様による、図6の方法で用いるステップのフローチャートである。 例示的な実施態様による、図6の方法で用いるステップのフローチャートである。
以下の詳細な説明は、添付図面を参照して、開示のシステム及び方法の様々な特徴及び機能を説明するものである。ここで説明する例示のシステム及び方法の実施形態は、限定を意図するものではない。開示のシステム及び方法のいくつかの態様は、改変又は組み合わせにより種々の異なる構成とすることができ、これらはすべて想定内にあることは、容易に理解できるであろう。
また、文脈からそうでないことがわかるものでない限り、各図面に示した特徴は、互いに組み合わせて用いることができる。従って、図示の特徴のすべてが各実施態様に必要とは限らないことを理解するとともに、図面は、1つ以上の全体的な実施態様の構成要素の態様として、概括的に捉えられるべきである。
また、本明細書又は請求の範囲における要素、ブロック、又はステップの列挙は、いずれも明確化を目的としたものである。従って、そのような列挙によって、これらの要素、ブロック、又はステップが、特定の構成に限定されるとか、あるいは特定の順序で行われることを、要件とする又は暗示すると解釈されるべきではない。
「実質的に」という用語が用いられている場合、記載された特性、パラメータ、又は値を必ずしも正確に達成する必要はなく、例えば、許容差、測定誤差、測定精度限界、及び当業者に既知の他の要因などを含むズレや変動が、その特性により達成しようとする効果を妨げない程度に生じてもよいということを意味する。
実施形態においては、フライトデータ処理のためのリアルタイム・ストリーミング分析のための革新的な方法及びシステムが開示される。ここで、リアルタイム処理とは、ハードウェア及びソフトウェアシステムが、例えば事象からシステム応答までの「リアルタイム制約」の対象となるリアルタイム演算又はリアクティブ演算のことをいう。リアルタイムプログラムは、指定された制約時間内に応答する。例えば、リアルタイム応答は、ミリ秒のオーダー、時にはマイクロ秒のオーダーであり得る。リアルタイムシステムとは、例えば、データを受信し、当該データを処理し、その時点で環境に影響を与えるのに十分な迅速さで結果を戻すことによって、環境を制御するシステムである。
本明細書に開示の方法及びシステムは、多くの様々なソースから、大量に、高速で、及び/又は、様々な種類の範囲で受信した大きなデータセットを、効果的且つ適時に処理するのに特に有用である。一般に用いられているハードウェア及びソフトウェアツールでは、許容可能な時間フレーム内に、大量のデータ(例えば、数テラバイトから数十ペタバイト又はそれ以上)から、有用な情報を捕捉、処理、及び抽出することができない場合がある。また、本明細書に開示の方法及びシステムは、大量のデータセットを処理することに加えて、比較的小さいデータセットを効果的に処理するのにも有用であり得る。
例示を目的として、航空機、あるいは航空機のために捕捉した情報を保存するデータベースから受信したデータを処理するように構成されたヘルス・マネジメント・システムに関して、特徴、動作、及びその他の側面を説明する。ただし、本明細書に記載の特徴及び機能は、他の種類のビークル、機械、及び装置、ならびに他の種類のデータにも、適用可能である。
一般的に、ヘルス・マネジメント・システムを使用することは、様々な利点を有し得る。例えば、ヘルス・マネジメント・システムは、航空機部品の不具合、異常、又は非効率動作を特定するとともに、小さな問題が大規模な修理や航空機の中断時間の増大に発展する前に、賢明な修正及び修理処置を取ることができる。また、ヘルス・マネジメント・システムは、航空機部品の効率的又は容認可能な動作を特定し、保守作業をコスト効率良くスケジュール設定することもできる。結果として、ヘルス・マネジメント・システムを用いることにより、航空機が保守及び修理のために非稼働となる時間を減らすことができる。
一例として、フライトデータ処理システムは、いくつかの航空会社のオペレータから、一日あたり数千のフライト及び飛行セグメントに関する、高い周波数で取得されたデータを受信する。結果として、フライトデータ処理システムは、大量のデータを受信して処理し、ある特定の航空機の正常性を判定することになる。
本明細書に開示のシステム及び方法は、フライトデータ処理システムが、そのような大量且つ高周波数のデータを操作して、航空機の状態を適時且つ効果的に評価することを可能にする。特に、本明細書に開示のフライトデータ処理システム及び方法は、航空機のパフォーマンス及び挙動を、より速く、適時且つ自動的に把握することを実現し得る。
図1及び図2は、例示的な実施態様によるフライトデータ処理システム100のブロック図を示している。フライトデータ処理システム100又はその一部は、航空機102に搭載してもよいし、遠隔地に配置して、データリンクを介して航空機102と通信するようにしてもよい。データリンクとは、デジタル情報の送受信を目的として、1つの場所を他の場所と接続する通信リンクのことをいう。また、データリンクは、送信器及び受信器(2つのデータ端末装置)ならびに相互接続データ通信回路を含む、一組のエレクトロニクスアセンブリを指すこともある。これらのコンポーネントは、リンクプロトコルに基づいて動作し、データソースからデータ受信装置へのデジタルデータの転送を可能にする。
航空機102に搭載された航空機システム及びセンサは、航空機102の状態又は正常性を示すパラメータに関するデータを収集する。パラメータは、例えば、航空機102における、流体温度、速度、バルブ状態、油圧又は空圧システムにおける流量及び/又は圧力、電気システム内の様々なノードにおける電圧及び電流などを含む。これらのパラメータの各々は、パラメータの値及びその経時変化を示すデータストリームを有し得る。パラメータは、例えば、そのパラメータの性質及び変化の周期に基づいて、所定の周波数でサンプリングすることができる。
フライトデータ処理システム100は、このようなデータを航空機からバイナリ又はその他の形式で受信するように構成されたバイナリフライトデータモジュール104を含み得る。バイナリフライトデータモジュール104は、数百または数千の航空機から、様々なフライト、フライト区間、又は付帯事項(tails)について、数千のパラメータのデータを受信し得る。バイナリ形式によれば、そのような大量のデータを効率的に保存することができる。
フライトデータ処理システム100は、このようなデータを、バイナリ形式から、効果的且つ有意義な方法でのデータ処理を可能とする、例えば工学単位のセンサ測定値にトランスレート(translate)又は変換(convert)するように構成されたフライトデータ変換モジュール106を含み得る。例えば、あるバルブの流量パラメータのバイナリ形式データは、2進数から立方フィート又はインチ/秒の値に変換することができる。
フライトデータ変換モジュール106は、工学単位の値に変換されるまでの、バイナリ形式で受信したデータの処理を行ういくつかのサブモジュールを含み得る。例えば、フライトデータ変換モジュール106は、バイナリフライトデータモジュール104から受信したデータを受信、操作、及び調整するように構成された入力ファイル操作/ファイル管理モジュール108を含み得る。バイナリ未加工‐バイナリ標準変換モジュール110は、入力ファイル操作/ファイル管理モジュール108から未加工のバイナリデータを受信し、データストリームの当該バイナリ未加工データを標準的なバイナリ形式に変換する。バイナリ標準‐バイナリ中間変換モジュール112は、標準的なバイナリ形式のデータをバイナリ中間形式に変換する。
第1トランスレーションモジュール114は、バイナリ標準‐バイナリ中間変換モジュール112と通信し、バイナリ中間形式から、その後の処理を容易化するための処理用セグメント解析に対応するフォーマット(すなわち、パース・ツリー(parse tree)、シンタックス・ツリー(syntax tree)又はその他の階層構造のような、入力データの構造を表すデータ構造を後に構築できるようにするフォーマット)にデータをトランスレート又は変換するように構成されている。ポスト中間バイナリデータ操作モジュール(post-intermediate binary data handling module)116は、第1トランスレーションモジュール114によって生成されたデータをさらに処理することにより、第2トランスレーションモジュール118による第2トランスレーション用に当該データを調整する。第2トランスレーションモジュールは、派生パラメータ値を生成する(例えば、データの特定のセグメント内のパラメータ値に曲線を適合させ、適合曲線から派生パラメータを抽出する)ように構成されたものである。次に、第3トランスレーションモジュール120は、第2トランスレーションモジュール118によって生成された変換データを受信し、データの保存、処理、及び分析を可能にするフォーマットのデータを生成する。
次に、データウェアハウス(DW)122が、第3トランスレーションモジュール120によって生成されたデータを受信する。DW122は、例えばクエリ(query)及び分析用に設計されたリレーショナルデータベース124を含み、いくつかのソースからのデータを統合し得る。リレーショナルデータベース124は、第3トランスレーションモジュール120から受信したデータを保存及び管理し得る。リレーショナルデータベース124を、いくつかのサーバ及びノードに分散させることにより、保存可能なデータ量を増やすことができる。また、リレーショナルデータベース124は、サーバ間で作業負荷を分散させるように構成することができる。
一例において、リレーショナルデータベース124は、第3トランスレーションモジュール120から受信したデータに加えて、他のフィールドレポート、手作業による整備情報、又は、航空機102のような航空機の様々な部品について過去から集積された他のデータを含み得る。一例において、リレーショナルデータベース124は、ワードプロセッサ文書などの非構造化データ、スプレッドシートなどの半構造化データを検索するためのテキスト解析機能を有するように構成され得る。このように、リレーショナルデータベース124は、様々な形式で受信したデータを操作するように構成され得る。リレーショナルデータベース124は、抽出・伝送・変換・格納(ETL)ソリューション機能、オンライン分析処理(OLAP)及びデータマイニング機能、クライアント分析ツール、ならびに、データを収集するとともにフライトデータ処理システム100の他のモジュールによるさらなる分析のために当該データを配信するプロセスを管理するその他のアプリケーションを有するように、構成することもできる。
一例において、DW122は、HDFS(Hadoop Distributed File System)126も含み得る。HDFS126は、標準的には単一のネームノードとデータノード群を有する分散型の拡張可能なポータブルファイルシステムを含み得る。各データノードは、ネットワークを介して、HDFS126固有のブロックプロトコルを用いて、データのブロックを提供する。HDFS126のファイルシステムは、例えば、通信にTCP/IPソケットを使用し、クライアントは、リモートプロシージャコール(RPC)を使用して互いに通信するように構成され得る。
HDFS126は、大きな(典型的にはギガバイトからテラバイトの範囲の)データファイルを複数のマシンに保存するように構成され得る。この構成によれば、複数のホストでデータを複製することにより、信頼性が得られる。データノードは、データの分散を再調整したり、コピーを移動させたり、データのレプリケーションを高い状態に維持したりするために互いに通信し得る。HDFS126は、様々なハードウェア・プラットフォーム間における移植性、及び、基礎となる種々のオペレーティングシステムとの互換性を考慮して設計され得る。
HDFS126は、第3トランスレーションモジュール120から受信した、変換されたデータストリームを、データを順次処理するのではなく平行して処理する平行ファイルシステムに整理することができる。これにより、データを、リアルタイム又はほぼリアルタイムで処理することができ、航空機102の状態を適時に評価することができる。
DW122は、このようにして、所与の期間、データを保存及び維持する。時間が経過するにつれて、より古いデータは、次に述べるように正常な航空機の挙動モデルを構築する際に役立つ過去のデータとしての役割を果たす。
フライトデータ処理システム100は、モデルビルダー(model builder)128をさらに含み得る。当該モデルビルダーは、過去データ処理演算装置を含む。モデルビルダー128は、データサイエンティスト(data scientists)の集合体のような枠組みを提供し、過去のデータを分析し、ヘルスマネジメントモデルを作製するように構成され得る。モデルビルダー128は、航空機102に関連付けられた様々なパラメータに関する、例えば、正常な航空機の場合にこれらの種々のパラメータが経時的にどう変化するかを示すモデルを生成し得る。従って、これらのモデルは、航空機102から現在受信しているデータ(リアルタイムデータ)を照らし合わせて航空機102の状態を判定するためのベンチマークとしての役割を果たし得る。
モデルビルダー128は、DW122内に保存された過去のデータと、航空機102によって生成されるリアルタイムデータの両方にアクセスできるように構成されたオペレーショナル・データ・ストア(ODS)130を含み得る。特に、モデルビルダー128は、フィルター及び制御モジュール132を含み、これは、DW122に問い合わせを行うことにより特定の航空機システム問題についてモデルを分析及び構築するための特定のデータを取得するように構成されたものである。また、バイナリフライトデータモジュール104は、航空機102から受信したリアルタイムデータを、トランスレーション又は変換モジュール134に直接送信することもできる。当該トランスレーション又は変換モジュールは、バイナリデータを、ブロック136に示すASCII工学単位形式のような別の形式に変換するものであり、当該形式は例えばODS130によって使用可能なものである。ODS130は、メンテナンス情報138(例えばメッセージ、リポート、マニュアルなど)、及び、バイナリデータを対応する工学単位にアンパックする際に使用される変換キーブロック140にも、アクセス可能であり得る。
分析ソフトウェア142は、モデルビルダー128に関連付けられた演算装置(例えばサーバ)上で動作し得る。分析ソフトウェア142は、航空機システムデータを抽出、閲覧、操作、変換(transform)、視覚化するためのインタラクティブ環境、ならびに、最終的にはストリーミング処理環境内に設定及び配置される分析モデルを作成するためのビルトインユーティリティを提供する。分析ソフトウェア142は、ODS130内に保存されたデータに基づいてモデルを作成するように構成され得る。例示のための一例として、当該データは、航空機102の特定のフローバルブの流量を含む。分析ソフトウェア142は、ODS130に問い合わせを行って、ODSに保存されている、正常なフローバルブがどのように動作するかを示す過去のデータ、すなわち、正常なバルブに関連付けられた流量のデータを取得する。分析ソフトウェア142は、次に、回帰モデルなどのモデル又はデータに適合した曲線を構築し得る。また、このプロセスを繰り返すことにより、正常な状態から逸脱する経時的な状態変化を表し、これにより不正常な挙動をモデリングする。形成されたモデルに対して、ブロック144に示すインタラクティブな分析により、修正、トレーニング、及び、チューニング(tuning)が行われ得る。インタラクティブ分析は、人間によるフィードバック、他のソフトウェアからの自動的フィードバック、製造業者によって提供される予測パフォーマンスデータなどを用いて行われ得る。
分析ソフトウェア142によって作成されたモデルを、モデルフォーマットモジュール146で処理することにより、当該モデルを、様々な分析及び視覚化ツールでのさらなる処理に使用可能な形式で提供することができる。一例として、モデルフォーマットモジュール146は、モデルを、エクセルクイック閲覧(Excel Quick view)用のカンマ区切り値(CSV)形式で表される数値として変換又は提供し得る。別の例として、モデルフォーマットモジュール146は、さらなる処理で使用可能な形式でモデルを提供するように構成されたスポットファイアサーバ(Spotfire server)、タブローサーバ(Tableau server)、又はRサーバを含み得る。その他のフォーマット及びフォーマット方法も用いることができる。また、一例において、モデルフォーマットモジュール146は、ODS130に保存されたデータに直接アクセスし得る。例えば、ODS130に保存されたデータは、ブロック148に示すCSV形式で、モデルフォーマットモジュール146に提供することができる。
フライトデータ処理システム100は、ストリーミング分析モジュール150も含み得る。ストリーミング分析モジュール150は、DW122と通信し、航空機102の状態を適時に評価するために、受信されたデータストリームをリアルタイム又はほぼリアルタイムで処理するように構成され得る。「ほぼリアルタイム」という用語は、データ処理又はネットワーク送信によって生じる、事象の発生と処理データの使用との間の時間遅延(例えば200ミリ秒、1分など)を指し得る。いくつかの例において、ストリーミング分析モジュール150が航空機102に搭載されている場合、リアルタイム又はほぼリアルタイムの事象処理が行われ得る。他の例において、ストリーミング分析モジュール150が機外にある場合、データのダウンロード及び送信プロセスによって例えば数分から数日の待ち時間が生じる場合があり、これに、データロード、トランスレーションのための問い合わせ、トランスレーション処理そのものを含んだ、データ処理システムによって生じる待ち時間が加わる。ストリーミング分析モジュール150は、モデルビルダー128によって構築されてODS130又はDW122に提供されたモデルにもアクセスするとともに、航空機102の状態を評価するために、データストリームを、モデルビルダー128によって形成されたモデルと比較するように構成されている。
例えば、ストリーミング分析モジュール150は、DW122に問い合わせを行って、航空機102における特定のフローバルブの流量などの特定のパラメータに対応するデータファイルを取得又は選択し得る。ストリーミング分析モジュール150は、データストリーム又はその一部を処理することにより、当該フローバルブのリアルタイムの特性(例えば、平均、標準偏差などの統計値)を判定するように構成され得る。モデルビルダー128は、例えば、当該フローバルブの流量が経時的にどのように変化すべきかについてのモデルを形成しているとともに、正常なバルブと不良のバルブの両方の特性を特定している。モデルビルダー128は、当該モデル及び正常なフローバルブ及び不良のフローバルブの特性をストリーミング分析モジュール150に提供し、ストリーミング分析モジュールは、このモデル及び特性を、データストリームに基づいて求めたリアルタイムの特性と比較する。
この比較に基づいて、ストリーミング分析モジュール150は、当該フローバルブが適切に動作しているか及び正常かどうかを、判定する。適切に動作していないか、又は正常でない場合、ストリーミング分析モジュール150は、航空機102の動作中に不具合が発生したか、あるいは不具合が発生する恐れがあり、フローバルブが整備又は交換の時期であると判定することができる。フローバルブの例は単なる例示であり、ストリーミング分析モジュール150は、航空機102の状態を判定するために、航空機102の様々な部品について、平行してリアルタイムで処理するように構成され得る。
ストリーミング分析モジュール150は、次に、ダッシュボード及びレポートモジュール152によって示すように、航空機102の状態に関する判定及び発見をダッシュボードに送信してレポートを作成し、適切な当事者が航空機102の動作について視認、調査、及び決定を行えるようにする。例えば、レポートは、地上の整備員に提供され、整備員は、例えば、航空機102が着陸した際に航空機102の1つ以上の部品を整備の対象とするという判断を行う。ストリーミング分析モジュール150によって行われる動作を、図3を参照して、以下により詳細に説明する。
フライトデータ処理システム100のコンポーネントは、互いに接続されたり、各システムに連結された他のコンポーネントと相互接続されたりして動作するように構成され得る。フライトデータ処理システム100の上述の動作又はコンポーネントのうちの1つ以上は、より多くの機能的又は物理的コンポーネントに分割することも、あるいは、より少ない機能的又は物理的コンポーネントに統合することも可能である。いくつかのさらなる例において、追加の機能的及び/又は物理的コンポーネントを、図1及び図2に示した例に加えることもできる。また、飛行データ処理システム100のコンポーネント又はモジュールのいずれも、本明細書に記載の論理演算を実施するための、1つ以上の命令を含むプログラムコードを実行するように構成されたプロセッサ(例えばマイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサなど)を含み得る、あるいは、そのようなプロセッサの形態で実現され得る。フライトデータ処理システム100は、1つ又は複数のプロセッサによって実行された際にフライトデータ処理システム100に上述の動作を行わせるプログラムコードを保存する任意の種類のコンピュータ可読媒体(非一時的媒体)又はメモリ、例えばディスク又はハードドライブを含む記憶装置、をさらに含み得る。一例において、フライトデータ処理システム100を、他のシステム内に含めることもできる。
図3は、例示的な実施態様による、フライトデータ処理システムの処理フロー200を示している。図3に示すように、データストリームは、航空機102、及び、場合によっては他の多くの航空機から、バイナリフライトデータモジュール104に提供され得る。航空機102は、航空機102の動作を監視するように構成された機載データ収集及び処理モジュール202も有し得る。機載データ収集及び処理モジュール202は、ハードウェアコンポーネント、ソフトウェア、又はこれらの組み合わせを含み得る。
バイナリフライトデータモジュール104又は機載データ収集及び処理モジュール202の一方又は両方は、データストリームを、ファイルとして、フライトデータウェアハウス204に提供し得る。例えば、フライトデータウェアハウス204は、航空機データファイルを工学単位の測定値に変換するように構成された、例えばフライトデータ変換モジュール106などのフライトデータ変換モジュールを含むか、あるいはこれと通信し得る。
次に、フライトデータウェアハウス204は、変換されたデータファイルを、フライトデータ処理システム206に提供し得る。フライトデータ処理システム206は、上述したフライトデータ処理システム100と同様のものであってもよいし、フライトデータ処理システム100よりも多い又は少ないコンポーネントを含むものであってもよい。
フライトデータウェアハウス204は、具体的には、変換されたデータストリームを、保存及びその後の処理のために、データベース208、データウェアハウス(DW)122、又は、ストリーム処理モジュール210に提供し得る。ストリーム処理モジュール210は、データファイルを変換してデータストリームに戻すものであり、当該モジュールと通信する他のモジュールによるデータストリームの並行処理を実現するように構成されている。例えば、複数の演算ユニットが、これらのユニット間での割り当て、同期、又は通信を管理することなく、データストリームを処理してもよい。
一例において、矢印211で示すように、航空機102が、データストリームをストリーム処理モジュール210に直接送信してもよい。
図1及び図2を参照して説明したストリーミング分析モジュール150は、データベース208、DW122、又はストリーム処理モジュール210のうちの1つ以上と通信し得る。ストリーミング分析モジュール150は、上述したように、データストリームを処理し、データストリームを分析して対象の事象を特定し、これらの事象をさらに処理して不具合が発生したかもしくは発生する恐れがあるかどうか、又は異常が発生したかどうかを判定し、その結果を、当該結果を使用可能な様々なエンティティ(entities)に送信するように、構成され得る。
ストリーム処理は、ブロック212によって示されている。一例において、各データストリームは、対応するパラメータ(例えば、温度、速度、流量など)を表し、最初は別々に処理され得る。ブロック212は、単なる例示を目的とした例として、処理中の3つのデータストリーム214A、214B、及び、214Cを示している。数百又は数千のストリームが平行して処理され得る。あるデータストリーム、例えばデータストリーム214Aにおける“スニペット_t1”は、時刻t1に受信されたデータポイント又は一群のデータポイントである。同様に、あるデータストリーム、例えばデータストリーム214Aにおける“スニペット_t2”及び“スニペット_t3”は、其々、時刻t2及び時刻t3に受信されたデータポイント又は一群のデータポイントである。
ブロック212において、データストリーム214A、214B、及び214Cに対して、ストリーミング分析モジュール150によっていくつかの処理が行われ得る。例えば、ストリーミング分析モジュール150は、データベース208、DW122、又はストリーム処理モジュール210のうちの1つ以上に問い合わせを行って、例えば特定のバルブの流量センサによって捕捉された流量データストリームなどの、特定のデータストリームを選択し得る。ストリーミング分析モジュール150は、次に、バッファリングするか、あるいはウィンドウ216のようなウィンドウを適用することによって、当該特定のデータストリームのうちの一部を選択し得る。例示のための例として、ウィンドウ216を適用することにより、ストリーミング分析モジュール150は、ストリーム214Cのうちの“スニペット_t2”及び“スニペット_t3”を処理する一方、少なくともこの時点の分析においては“スニペット_t1”を破棄する。
データの一部の選択は、いくつかの要素に基づいて行うことができる。例えば、航空機102が動作している飛行フェーズ又はモードに基づいて、一部を選択することができる。航空機102は、飛行中に、いくつかの飛行モード又は飛行フェーズを経験する。飛行モード又はフェーズは、パイロット又はオペレータから見た、飛行セグメント又は地上セグメントのその時点の動作目的として定義することができる。ほぼすべての飛行セグメントに該当する動作フェーズの例としては、プリフライト、タクシーアウト、離陸、上昇、巡航、下降、アプローチ、着陸、タクシーイン、エンジンシャットダウン、及び、飛行後、がある。緊急の事象や、除氷、リターン・トゥ・サービスエンジンチェック(return-to-service engine checks)、回送(ferry flights)などのオプションの運用業務のために、追加の動作モードを定義することもできる。
航空機102は、これらのフェーズの其々において対応する一組のルール及び動作手順に従って動作するように、設定され得る。例えば、プリフライト中は、航空機搭乗員が航空機システムの動作状況をチェックし、これらのシステムを意図した動作用に設定する。多くの場合、動作飛行フェーズによって、航空機102のシステムがどのように使用されるかあるいは動作すべきかが決まる。例えば、バルブの最大流量は、飛行モード又はフェーズによって異なり得る。従って、ストリーミング分析モジュール150が検出しようとする事項、不具合、潜在的な不具合、異常、又は問題に基づいて、ストリーミング分析モジュール150は、そのような不具合や異常が起こり得る特定の飛行モードもしくはフェーズ又は一群の飛行フェーズに対応するデータストリームの一部を、切り取るか、又は選択し得る。
別の例において、ストリーミング分析モジュール150は、データの一部を、特定のフェーズ中に航空機102に起こるはずの一連の事象に基づいて、選択し得る。上述したように、動作飛行フェーズによって、航空機102のシステムがどのように使用されるかが決まる。例えば、離陸動作飛行フェーズにある際には、パーキングブレーキをセットしていない状態で、エンジンを離陸推力まで上げる。一方、リターン・トゥ・サービスエンジンチェックを行う際は、パーキングブレーキをセットした状態で、エンジンを高い推力まで上げる。このようにして、ストリーミング分析モジュール150は、特定の動作飛行フェーズ中のデータの一部を選択することにより、一連の特定の事象が適切に起こったかどうか、ひいては不具合又は異常が発生したかどうかを、判定することができる。
別の例において、ストリーミング分析モジュール150は、航空機102におけるハードランディングなどの特別な事象を検出したことに基づいて、データの一部を選択し得る。例えば、特定の期間に特定の事象が発生したことをデータが示した場合に、ストリーミング分析モジュール150が起動してバッファリング又はウィンドウの適用を行うことにより、当該事象に随伴するデータの一部を選択することができる。いくつかの例において、特別な事象は、パイロットによって起動されたものではない任意の事象である。例えば、パイロットの起動又は操縦によらないフラップ又は操縦翼面の動きは、バッファリング、ウィンドウの適用又は当該事象に随伴するデータの一部の選択を開始させる特別な事象と考えることができる。
別の例において、ストリーム214A~Cを処理することは、データストリーム内の任意の空白を補償することを含み得る。例えば、データストリームは、ある特定の周波数で取得され得る。この特定の周波数が低い場合、データストリームには、データポイントが存在しない期間が含まれ得る。これらの空白は、短時間内に発生して終了する短命の事象、不具合、又は異常の特定を妨げる恐れがある。また、別の例において、航空機102の検知装置又はローカル環境におけるノイズによって、データストリームの時系列データ内に空白が生じる場合がある。
ストリーミング分析モジュール150は、これらの空白を補償するとともに欠落しているデータポイントを推定するために、例えば、ローパスフィルタを適用してデータストリーム内の好ましくない高周波ノイズ成分を除去することができ、数学モデルを適用して回帰曲線を導出し、空白内の欠落ポイントを推定することができる。一例において、ストリーミング分析モジュール150は、データポイント間を補間したり、いくつかの他の数学的手法を用いたりすることによって、欠落ポイントを推定することができる。
さらに別の例において、ストリーミング分析モジュール150は、2つ以上のデータストリーム又はその部分同士を合成して1つのデータストリームにすることができる。例えば、ストリーミング分析モジュール150は、DW122からデータストリームを受信するとともに、ストリーム処理モジュール210から別のデータストリームを受信し得る。時系列のデータストリームは、データポイントが捕捉された順に受信されるはずであるが、場合によっては、時間的観点において順序がずれた状態でデータストリームが届くことがあり得る。例えば、第1データストリームは、第2データストリームよりもトランスレーション又は変換に時間がかかり、このため、そのデータポイントのいくつかが先に取得されたにもかかわらず、第2データストリームよりも遅く届くことがあり得る。このため、ストリーミング分析モジュール150は、このような別々のデータストリームからのデータセグメントを再整理し、対応するパラメータの変化を時間ベースの順序で表すように、データストリームを構築することができる。ストリーミング分析モジュール150は、ウィンドウ技術を用いて、後に届く要素とのちに同期させるために先に届いたデータ要素をキャッシュしてもよい。
ストリームの処理は、データストリームから、対応するパラメータの特性を示す特異要素(features)をリアルタイムで抽出することも含み得る。例えば、ストリーミング分析モジュール150は、特定のバルブの流量の特定のデータストリームの統計的変数を求めるように構成することができる。これらの統計的変数は、例えば、最大流量、最少流量、流量の標準偏差、平均流量などを含み得る。このような特異要素を抽出することにより、ストリーミング分析モジュール150は、データストリームのデータポイントのすべて又はサブセットを分析するのではなく、これらの特異要素を用いてデータストリームを分析することができるため、データストリームをリアルタイムで処理することが容易になる。換言すれば、ストリーミング分析モジュール150は、数千ものデータポイントを処理することにより航空機102の状態を判定するのではなく、パラメータの変化を示す、抽出された少しの特異要素に基づいて、航空機102の状態を判定することができる。
図3に示した処理フロー200の次のステップは、ブロック218によって示すように、ストリーミング分析モジュール150によるデータストリームの分析である。図1~図2を参照して上述したように、ストリーミング分析モジュール150は、過去のデータに基づいてモデルビルダー128によって抽出又は構築されたモデルにアクセスすることができる。特に、モデルビルダー128は、過去のデータに基づいて上述したモデルを構築するように構成された学習モデルプロセッサ220を含み得る。モデルは、決定木、回帰モデル、又は任意の他の形式を取ることができる。
一例において、モデルは、部品が正常であるかどうか、あるいは、不具合が発生したか又は発生する恐れがあるかどうかを示す、航空機102の部品に関連付けられたルールを含む。例えば、モデルは、航空機102の特定の動作フェーズ中における特定のバルブの最大流量が、当該バルブが正常であれば、ある特定の値を超えないか、あるいは最大値と最小値とで規定される範囲内に収まるはずであることを、示し得る。それ以外の場合は、不具合が発生したか、あるいは、発生する恐れがあるかである。
ストリーミング分析モジュール150は、次に、モデルによるこれらのルールを、ブロック212において処理されたリアルタイムのデータストリームから抽出された特異要素に適用する。場合によっては、特定のパラメータにいくつかのルールを適用することにより、対応する部品が正常であるか、あるいは航空機102が正常に動作しているかを判定してもよい。例えば、フローバルブの例に戻ると、ストリーミング分析モジュール150は、特定のフェーズの流量値を分析することに加えて、他のフェーズにおける流量値、バルブのコイルへの電流、位置、速度、バルブによって制御されるアクチュエータの液圧、アクチュエータによって制御される操縦翼面又はフラップの動きなども分析し得る。
ストリーミング分析モジュール150は、モデルビルダー128によって形成されたモデルに基づいて、これらの変数の其々にルールを適用し得る。このようなルール適用の其々を、タスクと称し得る。従って、図3に示すように、例えば特定のモデルに関連付けられたn個のルールがあると仮定すると、ブロック222A、222B、…222Nで示すタスク_1、タスク_2、…タスク_nが存在し、これらの其々は、モデルに基づく特定のルールの適用を示唆する。
ルールを適用することによって、ストリーミング分析モジュール150は、航空機102の状態、例えば、航空機102の部品に関して不具合が発生したか、あるいは発生する恐れがあるかを予測することができる。一例において、ストリーミング分析モジュール150は、多数決原理を適用することにより、状態を判定する。例えば、タスクの過半数が、データストリームからリアルタイムで抽出した特異要素がルールに合致しないか又はルールを満たさないことを示す場合には、ストリーミング分析モジュール150は、不具合が発生したと判定するか、不具合が発生する恐れがあると予測するか、異常が発生したと判定する。
別の例において、ストリーミング分析モジュール150は、不具合が発生した確率又は不具合が発生しそうな確率を計算し、累積確率あるいは任意の他の統計的尺度を経時的に求め得る。累積確率が所定の閾値確率を超えた場合、ストリーミング分析モジュール150は、不具合が発生したか又は発生する恐れがあると判定し得る。
別の例において、タスクの其々に、部品又は航空機102の状態を判定する際のそのタスクの相対的重要度を示す重みを割り当ててもよい。例えば、重要な(critical)特異要素に関連付けられたタスクには、より重要性の低い特異要素よりも大きな重みが付けられる。次にこれらの重み付けされたタスクを統合することにより、航空機102又はその部品の状態を予測又は判定することができる。
一例において、ストリーミング分析モジュール150は、モデルを適用した結果を分類手段で処理することにより、航空機102の状態を予測するように構成され得る。分類手段は、対象のカテゴリにおける情報(例えば、正常である、正常度が低い、不良である)を特徴付ける一群のクラスに、入力情報(例えばタスク)をマップするアルゴリズム又は数学演算と定義することができる。
分類は、新たな観察結果が一群のクラス(例えば、不具合発生、不具合発生無し)のうちのどのクラスに属するかを、クラスが既に分かっている観測結果を含むトレーニングデータセット(又はインスタンス)に基づいて、特定することを伴う。個々の観測結果は、様々な説明変数又は特異要素として知られる一組の定量化可能な特性に分析される。一例として、分類は、事前算出モデルに対するリアルタイムデータの特異要素の比較に基づいて、個々の尤度を、タスクによって示されるように「不具合発生」クラス又は「不具合発生なし」クラスに割り当てることを含み得る。
一例において、分類は、事実上、確率的なものであってもよい。確率的分類アルゴリズムは、あるインスタンス(例えばモデル適用の結果)が、可能性のあるクラス、すなわち「不具合発生」又は「不具合発生なし」の其々に属する確率を出力し得る。不具合が発生する可能性は、各クラスに割り当てられた確率に基づいて、求めることができる。また、確率的分類は、不具合の発生に関連付けられた信頼値を出力することができる。
分類アルゴリズムの例としては、線形分類手段(例えばフィッシャーの線形判別式、ロジスティック回帰、ナイーブベイズ(naive Bayes)、及びパーセプトロン)、サポートベクターマシン(例えば、最小二乗サポートベクターマシン)、二次分類手段、カーネル推定(例えばk近傍法)、ブースティング、決定木(例えばランダムフォレスト)、ニューラルネットワーク、遺伝子発現プログラミング、ベイジアンネットワーク、隠れマルコフモデル、及び、学習ベクトル量子化がある。他の分類手段の例も、用いることができる。
例示のための一例として、線形分類手段は、インスタンス(例えば特定のインスタンス又は期間におけるデータストリームのデータポイント)の特異要素ベクトル(ブロック222A、222B…、222Nによって表された様々なタスクのベクトル)を、ドット積を用いて、重みベクトルと合成することによって、可能性のある各クラスk(例えば「不具合発生」又は「不具合発生なし」)に、スコア又は尤度を割り当てる線形関数として表され得る。スコア又は尤度のより高いクラスが、予測クラスとして選択され得る。このタイプのスコア関数は、線形予測演算(linear predictor operation)として知られ、以下の一般式で表される。
Figure 0007202847000001

式において、Xiは、インスタンスiの特徴ベクトルであり、βkは、カテゴリkに対応する重みベクトルであり、Score(Xi,k)は、インスタンスiをカテゴリkに割り当てることに関連付けられたスコアである。
場合によっては、ストリーミング分析モジュール150は、モデルによって予測されないか、あるいは、モデルによって対処されない新たな事例又は異常に遭遇するかもしれない。このような場合、ストリーミング分析モジュール150は、ブロック224で示す、学習モデルプロセッサ220のオンライントレーニングが行えるよう、新たに遭遇した事象の情報を学習モデルプロセッサ220に伝達し得る。このようにして、学習モデルプロセッサ220は、新たな事例が発生するとモデルをアップデートすることにより、モデルを最新状態に維持し得る。
図3に示した処理フローの次のステップは、ストリーミング分析モジュール150が、決定ブロック226において、航空機102の動作中に不具合が発生したか、発生する恐れがあるか、あるいは、異常が発生したかどうかを、情報の集合に基づいて判定することである。上述したように、ストリーミング分析モジュール150は、モデルからのルールを、データストリームから抽出された特異要素に適用することによって、ストリームを分析し得る。ストリーミング分析モジュール150は、このプロセスを、様々なパラメータについて繰り返し、情報を集めることにより、特定の事例を、通常の動作を表すものか又は不具合を表すものとして分類し、不具合が発生したかあるいは発生する恐れがある場合には警告を生成し得る。いくつかの例において、決定ブロック226は、ストリーム分析ブロック218によって強化される。
いくつかの例において、ストリーミング分析モジュール150は、さらに、一連の事象が特定の順序且つ所定の時間内に発生したかどうかを判定するように、構成され得る。この判定は、図3の事象処理ブロック228によって表されている。例示のための一例として、ストリーミング分析モジュール150は、航空機102のエンジン始動に対応する様々なパラメータのデータストリームの部分を選択するように構成され得る。ストリーミング分析モジュール150は、次に、データストリーム(例えばセンサデータ)からいくつかの事象を特定して、特定の事象が適切な順序で起こったかどうかを調べようとする。例えば、エンジンを始動するには、バルブが開き、次に、エンジンが所定速度に到達し、次に、パイロットの指令によりエンジンに燃料がさらに流入する。これらの一連の事象が順序どおりに起こったことをデータストリームが示さない場合、不具合又は異常が発生した可能性がある。また、事象の順序は適切であったが予想よりも長く時間を要した場合も、不具合又は異常が発生した可能性がある。
ストリーミング分析モジュール150は、不具合が発生したか、発生する恐れがあるか、あるいは異常が発生したかどうかを判定すると、当該判定や警告などを含む情報を、1つ以上のエンティティに送信し得る。例えば、ブロック230で示すように、パイロットに不具合の恐れを警告するために、航空機102のコックピット内のディスプレイ装置に、情報が送信される。この情報は、例えば、航空機102が着陸した際のさらなる整備や即座の整備に備えるため、地上の整備員にも送信され得る。
当該情報は、他のシステムユーザ231にも送信され得る。例えば、当該情報を、ブロック232の顧客意思決定支援チーム(例えば航空会社の運航管理者)に送信することにより、チームのメンバーは、例えば、航空機102の状態を評価したり、適切なエンティティに警告したり、整備スケジュールを組んだりすることができる。別の例において、当該情報を、ウェブユーザーインターフェース234を介して、適切なエンティティ(顧客、整備又は運航管理者など)に表示してもよい。
別の例において、情報は、以降の処理のために、データベース236に保存され得る。いくつかの例において、情報は、DW122に保存されて、モデルビルダー128がモデルをチューニング/トレーニングするための過去データのソースとしての役割を行い得る。
別の例として、ストリーミング分析モジュール150は、航空機102の運航を担当する適切な当事者のためのレポート238を作成してもよい。レポート238は、例えば、不具合があったどうかの判定、及び、当該判定に至る根拠となった情報を含み得る。これらのレポートには、その他の情報も含めることができる。
図4は、例示的な実施態様による、フローコントロールバルブの分類木300を示している。ここでは、フライトを正常なフライトと不正常なフライトに分類するための例として、図4を用いている。これは、例えば、学習プロセスの一部として行われる場合があり、また、モデル構築プロセスの結果である場合もあり、決定支援のためのリアルタイム分類の方法として用いられ得る。
ストリーミング分析モジュール150が、航空機102の特定のフローバルブの流量に関連付けられたデータストリームを受信したとする。ストリーミング分析モジュール150は、まず、ブロック212について上述したようにデータストリームを処理し得る。例えば、ストリーミング分析モジュール150は、データストリームのうちの少なくとも1つのデータストリーム、例えば当該フローバルブの流量を表すデータストリーム、を選択する。ストリーミング分析モジュール150は、次に、当該データストリームにバッファリング又はウィンドウの適用を行うことにより、当該データストリームにおける、特定の飛行フェーズ中又は一群の飛行フェーズ中の流量を表す部分を選択する。一例として、ストリーミング分析モジュール150は、フェーズ1、フェーズ2、及びフェーズ3中のフローバルブの流量に対応するデータストリーム部分を選択する。これらのフェーズは、上述したフェーズのうちのいずれであってもよい。また、これらのフェーズは、連続するものであっても、連続しないものであってもよい。ストリーミング分析モジュール150は、次に、データストリームの当該部分から、当該バルブの最大流量、平均流量、流量の標準偏差などの特異要素を抽出し得る。
ストリーミング分析モジュール150は、次に、当該データ部分を、ブロック218について上述したように分析し得る。一例として、ストリーミング分析モジュール150は、モデルビルダー128によって提供されるフローコントロールバルブのモデルにアクセスし得る。ストリーミング分析モジュール150は、モデルによって規定されたルールを、当該データ部分から抽出された特異要素に適用する。
図4を参照すると、分類木300のブロック302において、ストリーミング分析モジュール150は、フェーズ1中のフローバルブの流量の標準偏差を、過去のデータに基づいてモデルビルダー128によって決定されたSD1の値(例えば0.2)と比較し得る。標準偏差がSD1以下の場合、ブロック304で示すように、バルブは正常である。この場合、ストリーミング分析モジュール150は、当該フローバルブの流量のパラメータに関する分析を停止する。標準偏差がSD1より大きい場合、ストリーミング分析モジュール150は、分類木300における次のステップに進み得る。
分類木300のブロック306において、ストリーミング分析モジュール150は、フェーズ2中のフローバルブの平均流量を、過去のデータに基づいてモデルビルダー128によって決定されたQmeanの値(例えば140立方フィート/秒)と比較し得る。平均流量がQmean以下の場合、ブロック308で示すように、バルブが不良であるか、あるいは不具合が発生していると考えられる。この場合、ストリーミング分析モジュール150は、当該フローバルブの流量のパラメータに関する分析を停止し、航空機102に不具合が発生したか発生する恐れがあることを示す情報を送信し得る。平均流量がQmeanより大きい場合、ストリーミング分析モジュール150は、分類木300における次のステップに進み得る。
分類木300のブロック310において、ストリーミング分析モジュール150は、フェーズ3中のフローバルブの最大流量を、過去のデータに基づいてモデルビルダー128によって決定されたQmaxの値(例えば145立方フィート/秒)と比較し得る。最大流量がQmax以下の場合、ブロック312で示すように、バルブが不良であるか、あるいは不具合が発生していると考えられる。この場合、ストリーミング分析モジュール150は、当該フローバルブの流量のパラメータに関する分析を停止し、航空機102に不具合が発生したか発生する恐れがあることを示す情報を送信し得る。最大流量がQmaxより大きい場合、ブロック314で示すように、バルブは正常である。
一例において、ストリーミング分析モジュール150は、ブロック302、306、310の其々では、バルブが正常であるかどうかを判定しなくともよい。代わりに、各ブロックの結果を、投票と考えることができる。ストリーミング分析モジュール150は、分類木300の実行の終了時に、例えば多数決に基づいて(あるいは任意の他の手法で)、フローバルブの全般的な正常性又は状態を判定し得る。例えば、フェーズ1中の流量の標準偏差がSD1より大きく、フェーズ2中の平均流量がQmeanより大きく、フェーズ3中の最大流量がQmaxより大きいものとする。この場合、投票の過半数がバルブが正常であることを示しているため、ストリーミング分析モジュール150は、バルブが正常であると判定し得る。例えば累積確率などの、上述した分類手法のいずれの手法も、用いることができる。
ストリーミング分析モジュール150は、上述した分析と平行して、数千のパラメータについて同様の分析を行い得る。このようにして、ストリーミング分析モジュール150は、航空機102の様々な部品及びシステムのリアルタイム又はほぼリアルタイムの分析を行う。ストリーミング分析モジュール150は、次に、航空機102の様々な部品及びシステムの状態(正常又は不良)を示す情報を、上述したエンティティ(例えば、パイロット、整備係、データベース、リポート作成、ユーザーインターフェイスなど)のうちの任意のものに、送信し得る。
図5は、例示的な実施態様による、演算装置400を示している。演算装置400は、図1、図2、図3及び図4を参照して上述したモジュール、ブロック、又はコンポーネントのいずれかを構成し、その動作を行い得る。例えば、演算装置400は、バイナリフライトデータモジュール104、フライトデータ変換モジュール106及び/又は図1~図2において当該モジュール内に示したモジュールのいずれか、DW122、モデルビルダー128及び/又は図1~図2において当該モジュール内に示したモジュールのいずれか、モデルフォーマットモジュール146、ストリーミング分析モジュール150、ダッシュボード及びレポートモジュール152、又は、図3を参照して述べたブロック又はモジュールのいずれか、を構成し得る。
演算装置400は、プロセッサユニット404、メモリ406、永続記憶装置408、通信ユニット410、入出力(I/O)ユニット412、及びディスプレイ414を通信接続するバス402を含む。
本例においては、プロセッサユニット404は、例えばメモリ406に保存されたソフトウェア命令を実行するように構成されている。プロセッサユニット404は、1つ以上の高性能プログラマブルプロセッサ、マルチコアプロセッサ、又は他の種類のプロセッサを含み得る。
メモリ406及び永続記憶装置408は、記憶装置416の例である。一般的に、記憶装置は、例えばデータ、プログラムコードなどの情報や他の適切な情報を、一時的及び/又は永続的に保存可能なハードウェアである。メモリ406は、これらの例では、ランダムアクセスメモリやその他の適当な揮発性または不揮発性の記憶装置である。永続記憶装置408は、ハードドライブ、フラッシュメモリ、書換え可能な光ディスク、書換え可能な磁気テープ、又はこれらの適当な組み合わせであってもよい。永続記憶装置408によって使用される媒体は、取り外し可能なハードドライブ又はフラッシュメモリなどの、取り外し可能なものであってもよい。
通信ユニット410は、これらの例では、他のデータ処理システム又は装置との通信を行う。例えば、通信ユニット410は、ネットワークインタフェースカードである。一般的に、通信ユニット410は、物理的な通信リンク及び無線通信リンクのいずれか一方又は両方を用いて通信を行うことができる。
入出力ユニット412は、演算装置400に接続される他の装置によるデータの入出力を可能にする。例えば、入出力ユニット412は、キーボード、マウス、タッチパッド、音声コマンドを受信するためのマイク、及び/又は他の適当な入力装置を介したユーザ入力のための接続を可能にする。入出力ユニット412は、プリンタ及び/又はディスプレイ414に出力を送信することができ、これらが、ユーザに対して情報を表示する機構を提供する。
オペレーティングシステム、アプリケーション、及び/又はプログラムに対する命令は、記憶装置416に保存することができ、当該記憶装置は、バス402を介して、プロセッサユニット404と通信を行う。一般的に、開示の実施形態のプロセス及び動作は、メモリ406及び/又は永続記憶装置408などの様々な物理的又は有形のコンピュータ可読媒体に操作形態で保存された命令を用いて、プロセッサユニット404によって実行することができる。コンピュータ実行命令は、プログラムコード、コンピュータ使用可能プログラムコード、又は、コンピュータ可読プログラムコードと称され、プロセッサユニット404内のプロセッサによって読み取り及び実行可能である。
図5は、コンピュータ可読媒体420に関数形態で格納されたプログラムコード418も示している。コンピュータ可読媒体420は、選択的に取り外し可能であってもよく、演算装置400にロードまたは転送されて、プロセッサユニット404によって実行され得る。本例において、プログラムコード418及びコンピュータ可読媒体420は、コンピュータープログラム製品422を構成している。コンピュータ可読媒体420は、コンピュータ可読記憶媒体424又はコンピュータ可読信号媒体426を含み得る。コンピュータ可読記憶媒体424は、演算装置400に接続された、光もしくは磁気ディスク、ハードドライブ、サムドライブ、フラッシュメモリなどの様々な形態を取ることができる。場合によっては、コンピュータ可読記憶媒体424は、演算装置400から取り外し可能でなくともよい。これらの例において、コンピュータ可読記憶媒体424は、非一時的コンピュータ可読記憶媒体を含む。
あるいは、プログラムコード418を、コンピュータ可読信号媒体426を用いて、演算装置400に転送することもできる。コンピュータ可読信号媒体426は、例えば、プログラムコード418を含む搬送データ信号であってもよい。例えば、コンピュータ可読信号媒体426は、電磁信号、光信号、及び/又は他の適当な種類の信号であってもよい。これらの信号は、無線通信リンク、光ファイバケーブル、同軸ケーブル、ワイヤ、及び/又は、任意の他の適当な種類の通信リンクなどの通信リンクを介して、送信することができる。換言すれば、通信リンク及び/又は接続は、例示的な実施例において、有形であっても無線であってもよい。
演算装置400について図示した各コンポーネントは、様々な実施形態を実施し得る態様について構造的な限定を課すものではない。様々な実施形態は、演算装置400について示したコンポーネントに加えて、あるいはこれに代えて、他のコンポーネントを含む演算装置又はデータ処理システムによっても、実施可能である。図5に示したその他のコンポーネントは、図示した実施例から改変することも可能である。一般的に、プログラムコードを実行することができる任意のハードウェア装置又はシステムを用いて、様々な実施形態を実現することができる。
本明細書において、第1コンポーネントが第2コンポーネントに接続される場合、第1コンポーネントは、追加のコンポーネント無しで、第2コンポーネントに接続され得る。第1コンポーネントは、1つ以上の他のコンポーネントによって、第2コンポーネントに接続されてもよい。例えば、1つの電子装置は、別の電子装置に対して、当該第1電子装置と第2電子装置との間に追加の電子装置を介することなく、接続され得る。また、場合によっては、互いに接続されるこれら2つの電子装置の間に、別の電子装置が存在し得る。
図6は、例示的な実施態様によるフライトデータ処理の方法500のフローチャートである。当該方法500は、例えば、ストリーミング分析モジュール150(演算装置400によって構成される)によって実行され得る。また、図7~図13は、方法500で用いるステップのフローチャートである。
方法500は、ブロック502~528の1つ以上によって示すように、1つ以上の動作又はアクションを含み得る。これらのブロックは、順番に図示しているが、場合によっては、これらのブロックを、平行して、あるいは、ここで説明したものとは異なる順序で、実行することができる。また、所望の態様に応じて、様々なブロックを、統合してより少ない数のブロックにしたり、分割してより多くのブロックにしたり、省いたりすることもできる。
また、方法500ならびに本明細書に開示の他のプロセス及び動作に関し、フローチャートは、本実施例の1つの可能性のある態様における動作を示している。この点で、各ブロックは、例えば、モジュール、セグメント、又はプログラムコードの一部を表し、これは、プロセスにおける特定の論理演算又はステップを実施するための、プロセッサ又はコントローラによって実行可能な1つ以上の命令を含むものである。プログラムコードは、例えばディスク又はハードドライブを含む記憶装置などの、任意の種類のコンピュータ可読媒体又はメモリに保存することができる。コンピュータ可読媒体は、例えば、レジスタメモリ、プロセッサキャッシュ、ランダムアクセスメモリ(RAM)などの短時間データを保存するコンピュータ可読媒体のような、非一時的なコンピュータ可読媒体又はメモリを含み得る。また、コンピュータ可読媒体は、例えば、リードオンリーメモリ(ROM)、光もしくは磁気ディスク、コンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)などの二次又は永続長期記憶装置のような、非一時的な媒体又はメモリも含み得る。また、コンピュータ可読媒体は、任意の他の揮発性又は不揮発性記憶システムであってもよい。コンピュータ可読媒体は、例えば、コンピュータ可読記憶媒体、有形の記憶装置、又はその他の製品であると考えることができる。加えて、方法500ならびに本明細書に開示の他のプロセス及び動作に関し、図6~図13における1つ以上のブロックは、プロセス中の特定の論理演算を実行するように構成された回路又はデジタルロジックを表し得る。
ブロック502において、方法500は、航空機の動作状態を示す複数のパラメータの其々について取得された、複数のデータストリームを受信することを含む。ここで、航空機は、異なる飛行モードで動作するように構成されており、各飛行モードは、対応する一組の動作ルール及び手順と関連付けられている。
図1~図3を参照して上述したように、データストリームは、航空機102、及び、場合によっては他の多くの航空機から、演算装置(ストリーミング分析モジュール150又はそのコンポーネント)に送信され得る。演算装置は、航空機に搭載されていてもよいし、地上に配置されてデータリンクを介して航空機に接続されてもよい。
データストリームは、データストリームを保存するデータベースなどの複数のソースから受信したり、航空機又は複数の航空機から直接受信したり、航空機、障害データ、センサデータ、保守メッセージなどに関連づけされた飛行管理データシステムから受信したりすることができる。上述したように、航空機は、プリフライト、タクシーアウト、離陸、上昇、巡航、下降、アプローチ、着陸、タクシーイン、エンジンシャットダウン、及び、飛行後などの複数の飛行モード又はフェーズのうちのいずれかで動作するように、構成され得る。
各データストリームは、航空機の状態を示す複数のパラメータ(例えば速度、流量、圧力、温度など)のうちの一のパラメータの変化を表し得る。演算装置は、データストリームを、パラメータのセンサ測定値に関連付けられた、未加工且つ時間間隔を有するデータポイントの状態で、受信し得る。
図7は、例示的な実施態様による、方法500で用いるステップのフローチャートである。ブロック504において、当該手法は、少なくとも1つのパラメータのセンサ測定値の経時的な変化を求めることを含む。例えば、演算装置は、上述したように、データストリームの未加工のバイナリデータを工学単位に変換するように構成されたフライトデータ変換モジュール/装置(例えばフライトデータ変換モジュール106)を含むか、あるいはこれと通信し得る。このようにして変換されたデータストリームは、対応するパラメータについての工学単位のセンサ測定値の変化を表す。
図6に戻ると、ブロック506において、当該方法500は、複数のパラメータの少なくとも1つのパラメータに対応する、少なくとも1つのデータストリームを、複数のデータストリームから選択する。例えば、演算装置は、特定のパラメータ(例えばあるバルブの流量)を表すデータストリームを、処理のために選択し得る。一例において、演算装置は、上述したように、平行して処理するいくつかのパラメータを選択することにより、大量のデータストリームをリアルタイムで処理することができる。
ブロック508において、方法500は、データの各部分が取得された際に航空機がどの飛行モードで動作していたかに基づいて、当該少なくとも1つのデータストリームからデータの一部を選択することを含む。演算装置は、ストリーム処理ブロック212に関して上述したプロセスを行うように構成された処理モジュールを含み得る。
例えば、演算装置は、バッファリング又はウィンドウの適用を行うことによって、特定のデータストリームのうちの一部を選択し得る。データの一部の選択は、いくつかの要素に基づいて行うことができる。例えば、演算装置は、データストリームにおける、特定の不具合が発生することが予想される特定の飛行モード又はフェーズに対応する部分を、切り取るか又は選択し得る。別の例において、演算装置は、特定のフェーズ中に航空機に発生するはずの一連の事象に基づいて、データの一部を選択し得る。
図8は、例示的な実施態様による、方法500で用いるステップのフローチャートである。ブロック510において、当該方法は、当該少なくとも1つのデータストリームを用いて、パイロットによって起動されることなく航空機に発生した事象を検出し、ここでは、データの一部を選択するに際し、当該少なくとも1つのデータストリームにおける、この事象に随伴するデータ部分を選択する。
例えば、演算装置は、特別な事象を検出したことに基づいて、データの一部を選択する。当該事象は、演算装置をトリガーさせ、当該事象に随伴するデータ部分を選択するためのバッファリング又はウィンドウの適用を行わせる。例えば、特別な事象とは、パイロットの起動又は操縦によらないフラップ又は操縦翼面の動きである。
データの一部を選択することに加えて、演算装置は、他のプロセスも行い得る。例えば、演算装置は、データストリーム内の任意の空白を補償し得る。
図9は、例示的な実施態様による、方法500で用いるステップのフローチャートである。ブロック512において、当該方法は、当該少なくとも1つのデータストリームの空白内の欠落しているデータポイントを推定することを含む。一例において、データストリームは、ある特定の周波数で取得され得る。この特定の周波数が低い場合、データストリームには、データポイントが存在しない期間が含まれ得る。これらの空白は、短時間内に発生して終了する短命の事象、不具合、又は異常の特定を、妨げる恐れがある。また、別の例において、航空機の検知装置又はローカル環境におけるノイズによって、データストリームの時系列データ内に空白が生じる場合がある。演算装置は、これらの空白を補償するとともに欠落しているデータポイントを推定するために、例えば、ローパスフィルタを適用してデータストリーム内の好ましくない高周波ノイズ成分を除去することができ、数学モデルを適用して回帰曲線を導出し、空白内の欠落ポイントを推定することができる。一例において、演算装置は、データポイント間を補間したり、いくつかの他の数学的手法を用いたりすることによって、欠落ポイントを推定することができる。
さらに別の例において、複数のソースから取得した2つ以上のデータストリーム(例えば障害データ、センサデータ、保守メッセージなど)を合成して、1つのデータストリームを形成し得る。図10は、例示的な実施態様による、方法500で用いるステップのフローチャートである。ブロック514において、当該方法は、当該少なくとも1つのデータストリームが、当該少なくとも1つのパラメータの変化を時間ベースの順序で表すように、データセグメントを再整理することを含む。例えば、演算装置は、DW122からデータストリームを受信するとともに、ストリーム処理モジュール210から別のデータストリームを受信し得る。時系列のデータストリームは、データポイントが捕捉された順に受信されるはずであるが、場合によっては、時間的観点において順序がずれた状態で、データストリームが届くことがあり得る。このため、演算装置は、このような別々のデータストリームからのデータセグメントを再整理し、対応するパラメータの変化を時間ベースの順序で表すように、データストリームを構築することができる。
いくつかの例において、演算装置は、さらに、データストリームから、対応するパラメータの特性を示す特異要素を、リアルタイムで抽出し得る。図11は、例示的な実施態様による、方法500で用いるステップのフローチャートである。ブロック516において、当該方法は、当該少なくとも1つのパラメータに関する統計的変数を求めることを含む。例えば、演算装置は、特定のパラメータについて、最大値、最小値、標準偏差、平均値などの統計的変数を求め得る。
再び図6を参照すると、ブロック518において、方法500は、データの上記一部を、当該少なくとも1つのパラメータに関して過去のデータに基づいて求めたモデルと比較することを含む。演算装置は、過去のデータに基づいてモデルビルダー(例えばモデルビルダー128)によって抽出又は構築されたモデルにアクセスすることができる。モデルは、決定木、回帰モデル、又は任意の他の形式を取ることができる。一例において、モデルは、航空機における関連する部品が正常であれば満たされるはずのルールを含む。演算装置は、次に、モデルによるこれらのルールを、リアルタイムのデータストリームに適用してモデルとデータストリームとを比較し、データストリームがモデルによって予測されるものと一致するかどうかを判定する。
図12は、例示的な実施態様による、方法500で用いるステップのフローチャートである。ブロック520において、当該方法は、求めた統計的変数を、過去のデータに関連付けられた、保存された統計的変数と比較することを含む。例えば、モデルのルールをデータストリームに適用するために、演算装置は、過去のデータに基づいてモデルによって求められた統計的変数を、リアルタイムのデータストリームから抽出された統計的変数と比較し得る。
再び図6を参照すると、方法500は、ブロック522において、この比較に基づいて、航空機の動作中に不具合が発生したか、あるいは、発生する恐れがあると判定することを含む。演算装置は、ルールを適用することによって、ストリーム分析ブロック218及び決定ブロック226について上述したように、航空機の部品について、例えば不具合が発生したかあるいは発生する恐れがあるかなどの航空機の状態を、予測することができる。一例において、演算装置は、多数決原理を適用して、状態を判定する。例えば、データストリームからリアルタイムで抽出した特異要素の過半数がルールに合致しないか又はルールを満たさない場合、演算装置は、不具合があると判定するか、あるいは、不具合が発生する恐れがあると判定する。別の例において、演算装置は、不具合が発生したかあるいは発生しそうな確率を算出し、累積確率あるいは任意の他の統計的尺度を経時的に求め得る。累積確率が所定の閾値確率を超えた場合、演算装置は、不具合が発生した、あるいは発生する恐れがあると判定し得る。
図13は、例示的な実施態様による、方法500で用いるステップのフローチャートである。ブロック524において、当該方法は、航空機に発生している一連の事象を、データの上記一部に基づいて特定することを含む。ブロック526において、当該方法は、一連の事象の順序が予測順序と比べてずれていると判定し、不具合が発生したか又は発生する恐れがあるいう判定は、一連の事象の順序がずれているという判定に基づく。いくつかの例において、不具合が発生したかどうかを判定するために、演算装置は、一連の事象が特定の順序且つ所定の時間内に発生したかどうかを判定し得る。例えば、演算装置は、データストリーム(例えばセンサデータ)からいくつかの事象を特定して、特定の事象が適切な順序で発生したかどうかを調べようとする。これらの一連の事象が順序どおりに起こったことをデータストリームが示さない場合、不具合が発生したか、あるいは、発生しそうな状態である。また、事象の順序は適切であったが予想よりも長く時間を要した場合も、不具合又は異常が発生した可能性がある。
再び図6を参照すると、ブロック528において、方法500は、不具合の発生又は発生の恐れを示す航空機ヘルスモニタリング情報を送信することを含む。演算装置は、不具合が発生したかもしくは発生する恐れがあると判定すると、当該判定や警告などを含む情報を、1つ以上のエンティティ又は川下システムユーザに送信し得る。このようなエンティティの例は、パイロット、地上の整備員、顧客意思決定支援チーム、及びデータベースの1つ以上を含み得る。また、演算装置は、不具合が発生したかどうかの判定に基づいて、航空機の運航を担当する適切な当事者のためのレポートを作成してもよい。
また、本開示は、以下の付記による実施形態を含む。
付記1. 演算装置によって実施される、航空機のためのデータストリーム分析方法であって、航空機の動作状態を示す複数のパラメータの其々について取得された、複数のデータストリームを受信し、前記航空機は、異なる飛行モードで動作するように構成されており、各飛行モードは、対応する一組の動作ルールと関連付けられており、前記複数のパラメータの少なくとも1つのパラメータに対応する、少なくとも1つのデータストリームを、前記複数のデータストリームから選択し、データの各部分が取得された際に航空機がどの飛行モードで動作していたかに基づいて、前記少なくとも1つのデータストリームからデータの一部を選択し、データの前記一部を、前記少なくとも1つのパラメータに関して過去のデータに基づいて求めたモデルと比較し、この比較に基づいて、前記航空機の動作中に不具合が発生したか、あるいは、発生する恐れがあると判定し、前記不具合の発生又は発生の恐れを示す航空機ヘルスモニタリング情報を送信する、方法。
付記2. 前記複数のデータストリームは、前記航空機の異なるフライト中、又は異なる飛行セグメント中に取得される、付記1に記載の方法。
付記3. 前記少なくとも1つのデータストリームは、前記少なくとも1つのデータストリームのデータポイント間に空白を含んでおり、前記方法は、前記少なくとも1つのデータストリームの前記空白内の欠落しているデータポイントを推定することをさらに含む、付記1に記載の方法。
付記4. 前記少なくとも1つのデータストリームは、異なる複数のソースから取得されたデータセグメントによって構成されており、前記方法は、前記少なくとも1つのデータストリームが前記少なくとも1つのパラメータの変化を時間ベースの順序で表すように、前記データセグメントを再整理することをさらに含む、付記1に記載の方法。
付記5. 前記航空機に発生している一連の事象を、データの前記一部に基づいて特定することと、前記一連の事象の順序が予測順序と比べてずれていると判定することとをさらに含み、前記不具合が発生したか又は発生する恐れがあるいう判定は、前記一連の事象の順序がずれているという判定に基づく、付記1に記載の方法。
付記6. 前記少なくとも1つのパラメータに関する統計的変数を求めることをさらに含み、データの前記一部を、前記少なくとも1つのパラメータに関して前記過去のデータに基づいて求めたモデルと比較するに際し、求めた前記統計的変数を、前記過去のデータに関連付けられた、保存された統計的変数と比較する、付記1に記載の方法。
付記7. 前記統計的変数は、データの前記一部を用いて求めた一群の統計的変数のうちの一の統計的変数であり、データの前記一部を前記モデルと比較するに際し、前記一群の統計的変数の其々を、前記過去のデータに関連付けられた対応する閾値と比較し、前記不具合が発生したか又は発生する恐れがあるいう判定は、前記統計的変数の過半数が対応する前記閾値に達していることに基づく、付記6に記載の方法。
付記8. 前記複数のデータストリームを受信するに際し、前記航空機に接続されたフライトデータウェアハウスから、前記少なくとも1つのパラメータのセンサ測定値に関連付けられた未加工且つ時間間隔を有するデータポイントを受信し、当該方法は、前記少なくとも1つのパラメータの前記センサ測定値の経時的な変化を求めることをさらに含む、付記1に記載の方法。
付記9. 前記少なくとも1つのデータストリームを用いて、パイロットによって起動されることなく前記航空機に発生した事象を検出することをさらに含み、
データの前記一部を選択するに際し、前記少なくとも1つのデータストリームにおける、前記事象に随伴するデータ部分を選択する、付記1に記載の方法。
付記10. 前記異なる飛行モードは、プリフライト、タクシーアウト、離陸、上昇、巡航、下降、アプローチ、着陸、タクシーイン、エンジンシャットダウン、及び、飛行後を含む、付記1に記載の方法。
付記11. (i)各々が対応する一組の動作ルールと関連付けられている異なる飛行モードで動作するように構成された航空機の動作状態を示す複数のパラメータの其々について取得された、複数のデータストリームの未加工且つ時間間隔を有するデータポイントをフライトデータウェアハウスから受信するとともに、(ii)前記複数のデータストリームにおける前記未加工且つ時間間隔を有するデータポイントを、前記複数のパラメータの経時的変化を表す測定値に変換するように構成された1つ又は複数のプロセッサを有するフライトデータ変換用演算装置と;前記フライトデータ変換用演算装置と通信するとともに、前記フライトデータ変換用演算装置によって生成された変換後の複数のデータストリームを保存するように構成されたデータベースと;前記フライトデータ変換用演算装置又は前記データベースと通信するストリーミング分析モジュールと、を含むフライトデータ処理システムであって、前記ストリーミング分析モジュールは、1つ又は複数のプロセッサと、命令を保存するメモリとを含み、前記命令が前記1つ又は複数のプロセッサによって実行された際に、前記ストリーミング分析モジュールは、前記複数のパラメータの少なくとも1つのパラメータに対応する、少なくとも1つのデータストリームを、前記変換後の複数のデータストリームから選択し、データの各部分が取得された際に航空機がどの飛行モードで動作していたかに基づいて、前記少なくとも1つのデータストリームからデータの一部を選択し、データの前記一部を、前記少なくとも1つのパラメータに関して過去のデータに基づいて求めたモデルと比較し、この比較に基づいて、前記航空機の動作中に不具合が発生したか、あるいは、発生する恐れがあると判定し、前記不具合の発生又は発生の恐れを示す航空機ヘルスモニタリング情報を送信するように構成されている、フライトデータ処理システム。
付記12. 前記データベースは、前記ストリーミング分析モジュールによる前記変換後の複数のデータストリームの平行処理を行うべく、前記変換後の複数のデータストリームをHDFS(Hadoop Distributed File System)に保存するように構成されている、付記11に記載のフライトデータ処理システム。
付記13. 前記データベースと通信するとともに、前記データベースから受信した変換後の複数の過去データストリームに基づいて前記モデルを求めるように構成された過去データ処理演算装置をさらに含む、付記11に記載のフライトデータ処理システム。
付記14. 前記動作は、前記少なくとも1つのパラメータに関する統計的変数を求めることをさらに含み、データの前記一部を、前記少なくとも1つのパラメータに関して前記過去のデータに基づいて求めたモデルと比較するに際し、求めた前記統計的変数を、前記過去のデータに関連付けられた、保存された統計的変数と比較する、付記11に記載のフライトデータ処理システム。
付記15. 前記統計的変数は、データの前記一部を用いて求めた一群の統計的変数のうちの一の統計的変数であり、データの前記一部を前記モデルと比較するに際し、前記一群の統計的変数の其々を、前記過去データに関連付けられた対応する閾値と比較し、前記不具合が発生したか又は発生する恐れがあるいう判定は、前記統計的変数の過半数が対応する前記閾値に達していることに基づく、付記14に記載のフライトデータ処理システム。
付記16. 前記動作は、前記少なくとも1つのデータストリームを用いて、パイロットによって起動されることなく前記航空機に発生した事象を検出することをさらに含み、データの前記一部を選択するに際し、前記少なくとも1つのデータストリームにおける、前記事象に随伴するデータ部分を選択する、付記11に記載のフライトデータ処理システム。
付記17. 航空機のデータストリーム分析用の演算装置によって実行されると前記演算装置に動作を行わせる命令を保存した、非一時的なコンピュータ可読媒体であって、前記動作は、各々が対応する一組の動作ルールと関連付けられている異なる飛行モードで動作するように構成された航空機の動作状態を示す複数のパラメータの其々について取得された、複数のデータストリームを受信することと、、前記複数のパラメータの少なくとも1つのパラメータに対応する、少なくとも1つのデータストリームを、前記複数のデータストリームから選択することと、データの各部分が取得された際に航空機がどの飛行モードで動作していたかに基づいて、前記少なくとも1つのデータストリームからデータの一部を選択することと、データの前記一部を、前記少なくとも1つのパラメータに関して過去のデータに基づいて求めたモデルと比較することと、前記比較に基づいて、前記航空機の動作中に不具合が発生したか、あるいは、発生する恐れがあると判定することと、前記不具合の発生又は発生の恐れを示す航空機ヘルスモニタリング情報を送信することと、を含む、非一時的なコンピュータ可読媒体。
付記18. 前記少なくとも1つのデータストリームは、異なる複数のソースから取得されたデータセグメントによって構成されており、前記動作は、前記少なくとも1つのデータストリームが前記少なくとも1つのパラメータの変化を時間ベースの順序で表すように、前記データセグメントを再整理することをさらに含む、付記17に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
付記19. 前記動作は、前記航空機に発生している一連の事象を、データの前記一部に基づいて特定することと、前記一連の事象の順序が予測順序と比べてずれていると判定することとをさらに含み、前記不具合が発生したか又は発生する恐れがあるいう判定は、前記一連の事象の順序がずれているという判定に基づく、付記17に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
付記20. 前記演算装置は、前記動作をリアルタイムで行うように構成されており、前記航空機に搭載されているか、あるいは、地上に配置されてデータリンクを介して前記航空機に接続されている、付記17に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
なお、ここに記載の構成は、例示のみを目的としている。従って、当業者であればわかるように、これらに代えて他の構成及び他の要素(例えば、機械、インターフェイス、順序、動作のグループ分けなど)を採用することができ、また、所望の結果に応じていくつかの要素を省いてもよい。
様々な態様及び実施形態を本明細書に開示したが、当業者には他の態様及び実施形態も明らかであろう。本明細書に開示した様々な態様及び実施形態は、例示を目的としており、限定することを意図したものではなく、真の範囲は、以下の請求の範囲、ならびに、請求の範囲に認められる均等物の範囲によって示される。また、本明細書で使用されている用語は、特定の実施態様を説明する目的のためだけのものであり、限定することを意図したものではない。

Claims (15)

  1. 演算装置によって実施される、航空機のためのデータストリーム分析方法であって、
    航空機の動作状態を示す複数のパラメータの其々について取得された、複数のデータストリームを受信し、前記航空機は、異なる飛行モードで動作するように構成されており、各飛行モードは、対応する一組の動作ルールと関連付けられており、
    前記複数のパラメータの少なくとも1つのパラメータに対応する、少なくとも1つのデータストリームを、前記複数のデータストリームから選択し、
    データの各部分が取得された際に航空機がどの飛行モードで動作していたかに基づいて、前記少なくとも1つのデータストリームからデータの一部を選択し、
    データの前記一部を、前記少なくとも1つのパラメータに関して過去のデータに基づいて求めたモデルと比較し、
    この比較に基づいて、前記航空機の動作中に不具合が発生した、あるいは、発生する恐れがあると判定し、
    前記不具合の発生又は発生の恐れを示す航空機ヘルスモニタリング情報を送信する、ことを含み、
    前記少なくとも1つのパラメータは、バルブの流量であり、
    前記比較は、段階的な比較であって、第1のフェーズにおける流量の標準偏差を第1の閾値と比較し、第2のフェーズにおける平均流量を第2の閾値と比較し、第3のフェーズにおける最大流量を第3の閾値と比較することを含み、
    この段階的な比較に基づいて、不具合が発生、あるいは、発生する恐れを判定するようにした、方法。
  2. 前記複数のデータストリームは、前記航空機の異なるフライト中、又は異なる飛行セグメント中に取得される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記少なくとも1つのデータストリームは、前記少なくとも1つのデータストリームのデータポイント間に空白を含んでおり、
    前記方法は、前記少なくとも1つのデータストリームの前記空白内の欠落しているデータポイントを推定することをさらに含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記少なくとも1つのデータストリームは、異なる複数のソースから取得されたデータセグメントによって構成されており、
    前記方法は、前記少なくとも1つのデータストリームが前記少なくとも1つのパラメータの変化を時間ベースの順序で表すように、前記データセグメントを再整理することをさらに含む、請求項1~3のいずれか1つに記載の方法。
  5. 前記航空機に発生している一連の事象を、データの前記一部に基づいて特定することと、
    前記一連の事象の順序が予測順序と比べてずれていると判定することとをさらに含み、
    前記不具合が発生したか又は発生する恐れがあるいう判定は、前記一連の事象の順序がずれているという判定に基づく、請求項1~4のいずれか1つに記載の方法。
  6. 前記少なくとも1つのパラメータに関する統計的変数を求めることをさらに含み、データの前記一部を、前記少なくとも1つのパラメータに関して前記過去のデータに基づいて求めたモデルと比較するに際し、求めた前記統計的変数を、前記過去のデータに関連付けられた、保存された統計的変数と比較する、請求項1~5のいずれか1つに記載の方法。
  7. 前記統計的変数は、データの前記一部を用いて求めた一群の統計的変数のうちの一の統計的変数であり、データの前記一部を前記モデルと比較するに際し、前記一群の統計的変数の其々を、前記過去のデータに関連付けられた対応する閾値と比較し、前記不具合が発生したか又は発生する恐れがあるいう判定は、前記統計的変数の過半数が対応する前記閾値に達していることに基づく、請求項6に記載の方法。
  8. 前記複数のデータストリームを受信するに際し、前記航空機に接続されたフライトデータウェアハウスから、前記少なくとも1つのパラメータのセンサ測定値に関連付けられた
    未加工且つ時間間隔を有するデータポイントを受信し、
    当該方法は、前記少なくとも1つのパラメータの前記センサ測定値の経時的な変化を求めることをさらに含む、請求項1~7のいずれか1つに記載の方法。
  9. 前記少なくとも1つのデータストリームを用いて、パイロットによって起動されることなく前記航空機に発生した事象を検出することをさらに含み、データの前記一部を選択するに際し、前記少なくとも1つのデータストリームにおける、前記事象に随伴するデータ部分を選択する、請求項1~8のいずれか1つに記載の方法。
  10. (i)各々が対応する一組の動作ルールと関連付けられている異なる飛行モードで動作するように構成された航空機の動作状態を示す複数のパラメータの其々について取得された、複数のデータストリームの未加工且つ時間間隔を有するデータポイントをフライトデータウェアハウスから受信するとともに、(ii)前記複数のデータストリームにおける前記未加工且つ時間間隔を有するデータポイントを、前記複数のパラメータの経時的変化を表す測定値に変換するように構成された1つ又は複数のプロセッサを有するフライトデータ変換用演算装置と、
    前記フライトデータ変換用演算装置と通信するとともに、前記フライトデータ変換用演算装置によって生成された変換後の複数のデータストリームを保存するように構成されたデータベースと、
    前記フライトデータ変換用演算装置又は前記データベースと通信するストリーミング分析モジュールと、を含むフライトデータ処理システムであって、
    前記ストリーミング分析モジュールは、
    1つ又は複数のプロセッサと、
    命令を保存するメモリとを含み、
    前記命令が前記1つ又は複数のプロセッサによって実行された際に、前記ストリーミング分析モジュールは、
    前記複数のパラメータの少なくとも1つのパラメータに対応する、少なくとも1つのデータストリームを、前記変換後の複数のデータストリームから選択し、
    データの各部分が取得された際に航空機がどの飛行モードで動作していたかに基づいて、前記少なくとも1つのデータストリームからデータの一部を選択し、
    データの前記一部を、前記少なくとも1つのパラメータに関して過去のデータに基づいて求めたモデルと比較し、
    この比較に基づいて、前記航空機の動作中に不具合が発生したか、あるいは、発生する恐れがあると判定し、
    前記不具合の発生又は発生の恐れを示す航空機ヘルスモニタリング情報を送信するように構成されており
    前記少なくとも1つのパラメータは、バルブの流量であり、
    前記比較は、段階的な比較であって、第1のフェーズにおける流量の標準偏差を第1の閾値と比較し、第2のフェーズにおける平均流量を第2の閾値と比較し、第3のフェーズにおける最大流量を第3の閾値と比較することを含み、
    この段階的な比較に基づいて、不具合が発生、あるいは、発生する恐れを判定するようにした、フライトデータ処理システム。
  11. 前記データベースは、前記ストリーミング分析モジュールによる前記変換後の複数のデータストリームの平行処理を行うべく、前記変換後の複数のデータストリームをHDFS(Hadoop Distributed File System)に保存するように構成されている、請求項10に記載のフライトデータ処理システム。
  12. 前記データベースと通信するとともに、前記データベースから受信した変換後の複数の過去データストリームに基づいて前記モデルを求めるように構成された過去データ処理演算装置をさらに含む、請求項10又は11に記載のフライトデータ処理システム。
  13. 前記動作は、前記少なくとも1つのパラメータに関する統計的変数を求めることをさらに含み、データの前記一部を、前記少なくとも1つのパラメータに関して前記過去のデータに基づいて求めたモデルと比較するに際し、求めた前記統計的変数を、前記過去のデータに関連付けられた、保存された統計的変数と比較する、請求項10~12のいずれか1
    つに記載のフライトデータ処理システム。
  14. 前記統計的変数は、データの前記一部を用いて求めた一群の統計的変数のうちの一の統計的変数であり、データの前記一部を前記モデルと比較するに際し、前記一群の統計的変数の其々を、前記過去データに関連付けられた対応する閾値と比較し、前記不具合が発生したか又は発生する恐れがあるいう判定は、前記統計的変数の過半数が対応する前記閾値に達していることに基づく、請求項13に記載のフライトデータ処理システム。
  15. 前記動作は、前記少なくとも1つのデータストリームを用いて、パイロットによって起動されることなく前記航空機に発生した事象を検出することをさらに含み、データの前記一部を選択するに際し、前記少なくとも1つのデータストリームにおける、前記事象に随伴するデータ部分を選択する、請求項10~14のいずれか1つに記載のフライトデータ処理システム。
JP2018205051A 2017-11-15 2018-10-31 フライトデータ処理のためのリアルタイム・ストリーミング分析 Active JP7202847B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US15/813,428 2017-11-15
US15/813,428 US10672204B2 (en) 2017-11-15 2017-11-15 Real time streaming analytics for flight data processing

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019108117A JP2019108117A (ja) 2019-07-04
JP7202847B2 true JP7202847B2 (ja) 2023-01-12

Family

ID=64308601

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018205051A Active JP7202847B2 (ja) 2017-11-15 2018-10-31 フライトデータ処理のためのリアルタイム・ストリーミング分析

Country Status (4)

Country Link
US (1) US10672204B2 (ja)
EP (1) EP3486739B1 (ja)
JP (1) JP7202847B2 (ja)
CN (1) CN109783461B (ja)

Families Citing this family (29)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10304263B2 (en) * 2016-12-13 2019-05-28 The Boeing Company Vehicle system prognosis device and method
FR3086481B1 (fr) * 2018-09-20 2021-12-10 Thales Sa Procede de detection et filtrage de flux illegitimes dans un reseau de communication par satellite
US10676048B2 (en) 2018-10-18 2020-06-09 Northrop Grumman Systems Corporation Parametric data modeling for model based reasoners
US10814883B1 (en) 2018-10-18 2020-10-27 Northrop Grumman Systems Corporation Prognostics for improved maintenance of vehicles
US10725463B1 (en) * 2018-10-18 2020-07-28 Northrop Grumman Systems Corporation High frequency sensor data analysis and integration with low frequency sensor data used for parametric data modeling for model based reasoners
US10964130B1 (en) 2018-10-18 2021-03-30 Northrop Grumman Systems Corporation Fleet level prognostics for improved maintenance of vehicles
US11069160B2 (en) * 2018-12-20 2021-07-20 Bell Helicopter Textron Inc. Systems and methods of optimizing utilization of vehicle onboard storage
US20200385141A1 (en) * 2019-06-06 2020-12-10 The Boeing Company Data driven machine learning for modeling aircraft sensors
JP2021039685A (ja) * 2019-09-05 2021-03-11 株式会社デンソーテン 異常検出装置および異常検出方法
BR112022012509A2 (pt) * 2019-12-23 2022-09-06 Embraer Sa Sistemas e métodos para determinação de situação funcional e gerenciamento automático de falhas independente de sistema
US11341026B2 (en) * 2020-01-06 2022-05-24 EMC IP Holding Company LLC Facilitating detection of anomalies in data center telemetry
US11518546B2 (en) * 2020-02-06 2022-12-06 The Boeing Company Aircraft performance analysis system and method
US11416506B2 (en) * 2020-04-29 2022-08-16 EMC IP Holding Company LLC Facilitating temporal data management for anomalous state detection in data centers
US12006062B2 (en) 2020-05-15 2024-06-11 The Boeing Company Method and system for reducing air-to-ground data traffic communicated from an aircraft
CN112286088A (zh) * 2020-09-25 2021-01-29 广东邮电职业技术学院 一种动力设备故障预测模型在线应用的方法及应用系统
CN112555050B (zh) * 2020-12-02 2022-03-11 西安航天动力试验技术研究所 一种分布式超音速空气流生成装置运行状态监测及急停方法
CN112527945A (zh) * 2021-02-10 2021-03-19 中关村科学城城市大脑股份有限公司 一种地理空间大数据处理方法及装置
DE102021202242A1 (de) 2021-03-09 2022-09-15 MTU Aero Engines AG Vorrichtung und Verfahren zur Überwachung eines Flugzeugzustandes
CN113391616B (zh) * 2021-05-13 2021-12-24 中国矿业大学 一种基于事件触发机制的矿用电车安全状态估计方法
US20220388689A1 (en) * 2021-06-02 2022-12-08 The Boeing Company System and method for contextually-informed fault diagnostics using structural-temporal analysis of fault propagation graphs
US11409866B1 (en) 2021-06-25 2022-08-09 Northrop Grumman Systems Corporation Adaptive cybersecurity for vehicles
US11681811B1 (en) 2021-06-25 2023-06-20 Northrop Grumman Systems Corporation Cybersecurity for configuration and software updates of vehicle hardware and software based on fleet level information
US11546263B1 (en) * 2021-08-06 2023-01-03 Nec Corporation Delayed propagations for sliding-window aggregations over out-of-order streams
WO2023086757A1 (en) * 2021-11-10 2023-05-19 Aermetric Technology Group, Inc. Systems and methods for aircraft management
EP4181419A1 (en) * 2021-11-12 2023-05-17 Honeywell International Inc. Detection of network issues and health reporting to ground-based stakeholders
US11908251B2 (en) 2021-11-12 2024-02-20 Honeywell International Inc. Detection of network issues and health reporting to ground-based stakeholders
US11814158B1 (en) * 2022-04-28 2023-11-14 Beta Air, Llc Systems and methods for determining areas of discrepancy in flight for an electric aircraft
CN115292423A (zh) * 2022-10-08 2022-11-04 南京广权科技有限公司 一种用于信息化串流的故障信息归类方法及系统
FR3142572A1 (fr) * 2022-11-29 2024-05-31 Airbus Procédé de détermination d’une probabilité d’apparition d’un dysfonctionnement créant un défaut de performance dans un aéronef

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005309616A (ja) 2004-04-19 2005-11-04 Mitsubishi Electric Corp 設備機器故障診断システム及び故障診断ルール作成方法
US20100241293A1 (en) 2006-08-04 2010-09-23 Honeywell International Inc. Tunable architecture for aircraft fault detection
JP2011070635A (ja) 2009-08-28 2011-04-07 Hitachi Ltd 設備状態監視方法およびその装置
JP2014056571A (ja) 2012-08-28 2014-03-27 Ge Aviation Systems Llc 条件ベースのメンテナンスシステムで使用するセンサデータおよび計算されたパラメータの格納および検索
US20160153806A1 (en) 2014-12-01 2016-06-02 Uptake, LLC Asset Health Score
JP2017109650A (ja) 2015-12-17 2017-06-22 株式会社東芝 異常診断装置及び方法

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20040176887A1 (en) 2003-03-04 2004-09-09 Arinc Incorporated Aircraft condition analysis and management system
US20040243636A1 (en) 2003-03-18 2004-12-02 Smartsignal Corporation Equipment health monitoring architecture for fleets of assets
US7251550B2 (en) * 2003-10-01 2007-07-31 Honeywell International Inc. Aircraft accessory monitor
US8234279B2 (en) 2005-10-11 2012-07-31 The Boeing Company Streaming text data mining method and apparatus using multidimensional subspaces
GB2450241B (en) 2007-06-12 2011-12-28 Boeing Co Systems and methods for health monitoring of complex systems
US8712634B2 (en) 2010-08-11 2014-04-29 The Boeing Company System and method to assess and report the health of landing gear related components
US8589019B2 (en) 2011-05-13 2013-11-19 Qualcomm Incorporated Systems and methods for vehicle monitoring with processing interruption tolerance
JP6278539B2 (ja) * 2014-09-05 2018-02-14 エスゼット ディージェイアイ テクノロジー カンパニー リミテッドSz Dji Technology Co.,Ltd 状況に基づく飛行モード選択
US9418493B1 (en) 2015-04-30 2016-08-16 The Boeing Company Methods and systems for data analytics
US10151215B2 (en) * 2015-06-01 2018-12-11 Solar Turbines Incorporated High speed recorder for a gas turbine engine
US9960009B2 (en) * 2015-07-17 2018-05-01 Lam Research Corporation Methods and systems for determining a fault in a gas heater channel
FR3046225B1 (fr) * 2015-12-29 2019-06-28 Thales Affichage de donnees meteorologiques dans un aeronef
GB2546253B (en) * 2016-01-06 2020-04-22 Ge Aviat Systems Ltd Fusion of aviation-related data for comprehensive aircraft system health monitoring

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005309616A (ja) 2004-04-19 2005-11-04 Mitsubishi Electric Corp 設備機器故障診断システム及び故障診断ルール作成方法
US20100241293A1 (en) 2006-08-04 2010-09-23 Honeywell International Inc. Tunable architecture for aircraft fault detection
JP2011070635A (ja) 2009-08-28 2011-04-07 Hitachi Ltd 設備状態監視方法およびその装置
JP2014056571A (ja) 2012-08-28 2014-03-27 Ge Aviation Systems Llc 条件ベースのメンテナンスシステムで使用するセンサデータおよび計算されたパラメータの格納および検索
US20160153806A1 (en) 2014-12-01 2016-06-02 Uptake, LLC Asset Health Score
JP2017109650A (ja) 2015-12-17 2017-06-22 株式会社東芝 異常診断装置及び方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP3486739A1 (en) 2019-05-22
US20190147670A1 (en) 2019-05-16
EP3486739B1 (en) 2022-01-05
CN109783461A (zh) 2019-05-21
US10672204B2 (en) 2020-06-02
JP2019108117A (ja) 2019-07-04
CN109783461B (zh) 2023-09-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7202847B2 (ja) フライトデータ処理のためのリアルタイム・ストリーミング分析
US11170586B1 (en) Fleet level prognostics for improved maintenance of vehicles
EP3091410B1 (en) Methods and system for data analytics
US20220027762A1 (en) Predictive maintenance model design system
AU2013359159B2 (en) Analyzing flight data using predictive models
US8959065B2 (en) System and method for monitoring distributed asset data
EP3095712B1 (en) Virtual aircraft network
US20220076581A1 (en) Computing environment system for monitoring aircraft engines
JP6501675B2 (ja) 設定可能な搭載型の情報処理
US20240174377A1 (en) Systems and methods for aircraft management
Ahmad et al. Intelligent framework for automated failure prediction, detection, and classification of mission critical autonomous flights
KR102118748B1 (ko) 플랫폼 건전성 모니터링 시스템
EP4189505A1 (en) Fleet level prognostics for improved maintenance of vehicles
Ferreiro et al. A Bayesian network model integrated in a prognostics and health management system for aircraft line maintenance
Burnaev On construction of early warning systems for predictive maintenance in aerospace industry
Yan et al. Research on anomaly detection of civil aircraft hydraulic system based on multivariate monitoring data
e Lima Development of an Aircraft Health Monitoring Program for Predictive Maintenance
Mylaraswamy et al. Case studies: big data analytics for system health monitoring
Spexet et al. Intelligent Summarization of Aviation Data for Maintenance
Rocamora Ardèvol Deep Learning For Aircraft Health Management
Wang et al. Research on prognostic health management (PHM) model for fighter planes based on flight data
Bharadwaj et al. Case Studies: Use of Big Data for Condition Monitoring
Austin Analysis of Large and Complex Engineering and Transport Data

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211019

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220808

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220816

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221116

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20221206

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20221226

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7202847

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150