<第1実施形態>
図1は、本実施形態の遊技機10の正面図であり、図2は、本実施形態の遊技機10の前面側斜視図である。
図1及び図2に示すように本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、該前面枠12は外枠(支持枠)11に対して前面側から見た左端部が軸着されて開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図3参照)は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(本体枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠(透明板保持枠)15が取り付けられている。
ガラス枠15には、カバーガラス14の後方となる位置に遊技盤30の前面を覆う表示板350が設けられている。表示板350は遊技盤30を透視可能であるとともに、所定の表示を表示可能となっている。本実施形態の遊技機では、側端から光を導入することで像が浮かび上がる導光板で構成されているが、透明な液晶表示装置やEL表示装置で構成されていても良い。
表示板350に所定の表示がされていない状態では透明であって後方の遊技盤30の視認を妨げないようになっている。そして、表示板350に所定の表示がされた場合には、当該所定の表示の部分では後方の遊技盤30の視認性が低下することとなる。この状態では、所定の表示を透して後方の遊技盤30が視認可能であっても良いし、所定の表示により後方の遊技盤30が視認不能であっても良い。
ガラス枠15の上部には、遊技機10の機種名等を表示する機種名等表示部16が設けられている。
また、ガラス枠15の左右には内部にランプやLED等を内蔵し装飾や演出、および異常発生時の報知(例えば、払出異常が発生した場合はランプやLED等を異常報知色(例えば、赤色)で点灯(点滅)させる)のための発光をする枠装飾装置18や、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12及びガラス枠15の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。また、異常発生時はスピーカ(上スピーカ)19a、スピーカ(下スピーカ)19bから音声で異常内容が報知されるようになっている。なお、ガラス枠15の所定部位に払出異常報知用のランプを設けるようにしても良い。
また、ガラス枠15の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿(貯留皿)21、遊技機10の裏面側に設けられている払出ユニットから払い出された遊技球が流出する上皿球出口22等が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者からの押圧操作入力を受け付けるための演出ボタンスイッチ25a(図7参照)を内蔵した演出ボタン25が設けられている。また、演出ボタン25には、当該演出ボタン25を振動させる駆動源も内蔵されている。すなわち、本実施形態の遊技機10は、演出ボタン25を振動させることで所定の報知を行うバイブレーション機能を備えている。なお、演出ボタン25は、通常状態(図1や図2に示す状態)から突出状態(演出ボタン25の上面(押圧面)が通常状態時よりも上側にある状態)に変換可能に構成されていても良い。
前面枠12の下部には、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿(受皿)23、打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、前面枠12の下部右側には、前面枠12やガラス枠15を開放したり施錠したりする鍵を挿入するための鍵穴26が設けられている。
また、演出ボタン25の右方には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する貸出ボタン(球貸ボタン)27a、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する返却ボタン(排出ボタン)27b、プリペイドカードの残高を表示する残高表示器(残高表示部)27c、上皿21内の遊技球を下皿23へ流下させるために操作する上皿操作レバー27d、遊技者が所有するスマートフォンなどの携帯端末を置くための携帯端末置き部28等が設けられている。また、演出ボタン25の左方には、音量調整用ボタン27e、十字キー29等が設けられている。
本実施形態の遊技機10においては、遊技者が操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32に向かって発射する。また、遊技者が演出ボタン25や十字キー29を操作することによって、表示装置41(図3参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行うことができる。
次に、図3を用いて遊技盤30の一例について説明する。図3は、本実施形態の遊技盤30の正面図である。
図3に示すように、遊技盤30は、各種部材の取付ベースとなる平板状の遊技盤本体80を備える。遊技盤本体80は木製又は合成樹脂製であって、当該遊技盤本体80の前面には、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33及び外周壁(ガイドレール)31で囲まれた遊技領域32が設けられている。遊技機10は、外周壁31で囲まれた遊技領域32内に打球発射装置から遊技球を発射して遊技を行うように構成されている。遊技領域32には遊技球の流下方向を変換する部材として風車や障害釘などが配設されており、発射された遊技球はこれら部材により転動方向を変えながら遊技領域32を流下する。
遊技領域32の略中央には、変動表示ゲームの表示領域となる窓部を形成するセンターケース40が取り付けられている。センターケース40に形成された窓部の後方には、複数の識別情報を変動表示する演出表示装置(変動表示装置)としての表示装置41が配置されている。
表示装置41(変動表示装置)は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、演出画像として静止画や動画を表示可能であり、例えば、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等の遊技に関する情報が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが行われる。また、表示画面には遊技の進行に基づく演出のための画像(例えば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
センターケース40には、遊技領域32を流下する遊技球をセンターケース40の内側に導くためのワープ流路を形成するワープ流路形成部材614と、当該ワープ流路を通過した遊技球が転動可能なステージ部620とが設けられている。センターケース40のステージ部620は、始動入賞口36の上方に配置されているため、ステージ部620上で転動した遊技球は始動入賞口36に入賞し易くなっている。
また、センターケース40の上部には、動作することによって遊技の演出を行う盤演出装置44が備えられている。この盤演出装置44は、センターケース40の上部の位置と、この位置よりも表示装置41の中央側の位置である位置との間で動作可能となっている。
センターケース40の右方の遊技領域32には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。普図始動ゲート34の内部には、当該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するためのゲートスイッチ34a(図5参照)が設けられている。遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34を通過すると、普図変動表示ゲームが実行される。
センターケース40の左下方の遊技領域32には、3つの一般入賞口35が配置されており、センターケース40の右方の遊技領域32には、1つの一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35への遊技球の入賞は、一般入賞口35に備えられた入賞口スイッチ35a(図5参照)によって検出される。
センターケース40の下方の遊技領域32には、特図1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)の開始条件を与える始動入賞口36(第1始動入賞領域)が設けられている。始動入賞口36に入賞した遊技球は、始動口1スイッチ36a(図5参照)によって検出される。
センターケース40の右方には、特図2変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)の開始条件を与える普通変動入賞装置37(第2始動入賞領域)が設けられている。普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は、始動口2スイッチ37a(図5参照)によって検出される。
普通変動入賞装置37は、可動部材37bを備えており、この可動部材37bは常時は遊技球が流入できない閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定結果となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図5参照)によって、普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。
なお、普通変動入賞装置37は、可動部材37bが閉状態でも遊技球の入賞を可能とし、閉状態では開状態よりも遊技球が入賞しにくい状態としても良い。
センターケース40の右下方の遊技領域32には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な第1特別変動入賞装置(上大入賞口)38が設けられている。第1特別変動入賞装置38は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉38cを有しており、開放により上大入賞口を遊技球が流入可能な状態に変換する。第1特別変動入賞装置38は、特図変動表示ゲームの結果によって、上大入賞口を閉じた閉状態から開状態に変換し、上大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球は、大入賞口スイッチ(カウントスイッチ)38a(図5参照)によって検出される。
センターケース40の右下方の遊技領域32であって、第1特別変動入賞装置38の下方には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な第2特別変動入賞装置(下大入賞口)39が設けられている。第2特別変動入賞装置39は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉39cを有しており、開放により上大入賞口を遊技球が流入可能な状態に変換する。第2特別変動入賞装置39は、特図変動表示ゲームの結果によって、下大入賞口を閉じた閉状態から開状態に変換し、下大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。第2特別変動入賞装置39に入賞した遊技球は、大入賞口スイッチ(カウントスイッチ)39a(図5参照)によって検出される。
始動入賞口36の下方の遊技領域32には、入賞口等に入賞しなかった遊技球を回収するアウト口30aが設けられている。また、遊技領域32の外側であって遊技盤本体80の右下角部には、特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム、特図2変動表示ゲーム)及び普図変動表示ゲームを実行する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、例えば図4(a)に示すように、特図1変動表示ゲーム用の特図1表示器(第1特図変動表示部)51(A0~A7)及び特図2変動表示ゲーム用の特図2表示器(第2特図変動表示部)52(B0~B7)と、特図1変動表示ゲームの始動記憶数報知用の特図1保留表示器53(C0,C1)及び特図2変動表示ゲームの始動記憶数報知用の特図2保留表示器54(C2,C3)とを備える。
また、一括表示装置50は、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置38,39の開閉回数)を表示するラウンド表示部55(D0~D3)と、遊技機10の遊技状態を表示する遊技状態表示部56(C6,C7,D7)とを備えている。この遊技状態表示部56には、左打ち(通常打ち)と右打ちのうち遊技者に有利な打ち方(遊技状態に対応した打ち方)を報知する第1遊技状態表示部56a(C6)、時短状態(変動時間短縮機能作動時)であることを報知する第2遊技状態表示部56b(C7)、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっていることを報知する第3遊技状態表示部56c(D7)が設けられている。なお、本実施形態の遊技機では、特図確率は常に一定となっているため、第3遊技状態表示部56cは使用しない。
さらに、一括表示装置50は、普図変動表示ゲーム用の普図表示器57(D4~D6)、普図変動表示ゲームの始動記憶数報知用の普図保留表示器58(C4,C5)を備えている。
特図1表示器51における特図変動表示ゲームは、特図1変動表示ゲームの実行時間(変動時間)中は、例えば図4(b)に示すように、変動用図柄番号を交互に変更して、LEDランプA0,A2,A4,A6が点灯する状態(LEDランプA1,A3,A5,A7は消灯状態)とLEDランプA1,A3,A5,A7が点灯する状態(LEDランプA0,A2,A4,A6は消灯状態)とを交互に切り替えることで変動中であることを表示する。切替周期は、例えば60m秒に設定されている。そして、特図1変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると、ゲームの結果が「はずれ」のときは、はずれの結果態様(例えばLEDランプA0を点灯状態にしてLEDランプA1~A7を消灯状態にする態様)となり、ゲームの結果が「当り」のときは、当りの結果態様(特別結果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(例えばLEDランプA0~A7のうち少なくとも3つを点灯状態にする態様)となってゲーム結果を表示する。なお、特図1表示器51は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
特図2表示器52における特図変動表示ゲームは、特図2変動表示ゲームの実行時間(変動時間)中は、例えば図4(c)に示すように、変動用図柄番号を交互に変更して、LEDランプB0,B2,B4,B6が点灯する状態(LEDランプB1,B3,B5,B7は消灯状態)とLEDランプB1,B3,B5,B7が点灯する状態(LEDランプB0,B2,B4,B6は消灯状態)とを交互に切り替えることで変動中であることを表示する。切替周期は、例えば60m秒に設定されている。そして、特図2変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると、ゲームの結果が「はずれ」のときは、はずれの結果態様(例えばLEDランプB0を点灯状態にしてLEDランプB1~B7を消灯状態にする態様)となり、ゲームの結果が「当り」のときは、当りの結果態様(特別結果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(例えばLEDランプB0~B7のうち少なくとも3つを点灯状態にする態様)となってゲーム結果を表示する。なお、特図2表示器52は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
特図1保留表示器53は、特図1表示器51の変動開始条件となる始動入賞口36への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を、例えば図4(d)に示すように、複数のLED(LEDランプC0,C1)の消灯、点灯、点滅により表示する。点滅周期は、例えば128m秒に設定されている。
特図2保留表示器54は、特図2表示器52の変動開始条件となる普通変動入賞装置37への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を、例えば図4(d)に示すように、複数のLED(LEDランプC2,C3)の消灯、点灯、点滅により表示する。点滅周期は、例えば128m秒に設定されている。
ラウンド表示部55は、特別遊技状態中でない場合には全てのLED(LEDランプD0~D3)を消灯状態にし、特別遊技状態中には、例えば図4(e)に示すように、結果に応じて選択されたラウンド数に対応してLEDを点灯状態にする。なお、ラウンド表示部55は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
第1遊技状態表示部56aは、例えば図4(f)に示すように、右打ちよりも左打ちの方が遊技者にとって有利な遊技状態の場合(通常打ち時)にはLEDを消灯状態にし、左打ちよりも右打ちの方が遊技者にとって有利な遊技状態の場合(右打ち時)にはLEDを点灯状態にする。
第2遊技状態表示部56bは、例えば図4(f)に示すように、時短状態である場合はLEDを点灯状態にし、時短状態でない場合はLEDを消灯状態にする。
第3遊技状態表示部56cは、例えば図4(f)に示すように、電源投入時に高確率状態である場合にはLEDを点灯状態にし、高確率状態でない場合はLEDを消灯状態にする。
普図表示器57における普図変動表示ゲームは、普図変動表示ゲームの変動表示中は、例えば図4(g)に示すように、変動用図柄番号を交互に変更して、LEDランプD5を点灯状態にする態様とLEDランプD4,D6を点灯状態にする態様とを交互に切り替えることで変動中であることを表示する。切替周期は、例えば60m秒に設定されている。そして、結果が「当り」の場合は、複数のLEDのうちのいずれか(例えばLEDランプD4)を点灯状態にして当りであることを示し、結果が「はずれ」の場合は、複数のLEDのうちのいずれか(例えばLEDランプD5,D6)を点灯状態にしてはずれであることを示す。
普図保留表示器58は、普図表示器57の変動開始条件となる普図始動ゲート34の通過球数のうち未消化の球数(普図始動記憶数=保留数)を、例えば図4(h)に示すように複数のLED(LEDランプC4,C5)の消灯、点灯、点滅により表示する。
図5は、本実施形態のパチンコ遊技機10の制御システムのブロック図である。
遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130と、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源からDC32Vの直流電圧を生成するAC-DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC-DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路を有し、遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号やリセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
この実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、本実施形態のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。すなわち、遊技制御装置100が、停電が発生し当該遊技機への電源供給が停止しても遊技に関する情報を記憶保持可能であるとともに、停電復旧後には記憶保持された情報に基づき遊技を再開可能とする遊技情報記憶保持手段をなす。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
また、遊技制御装置100にはRAM初期化スイッチ112が設けられている。このRAM初期化スイッチ112が操作されると初期化スイッチ信号が生成され、これに基づき遊技用マイコン111内のRAM111C及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する処理が行われる。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111B及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111B又はRAM111Cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1~3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、リーチ状態となった後の変動パターンである後半変動パターンを決定するためのテーブル(後半変動グループテーブルや後半変動パターン選択テーブル等)、リーチ状態となる前の変動パターンである前半変動パターンを決定するためのテーブル(前半変動グループテーブルや前半変動パターン選択テーブル等)が含まれている。
ここでリーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしても良い。
そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(期待値が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペシャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3リーチ(SP3リーチ)、プレミアリーチが設定されている。なお、期待値は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチ<プレミアリーチの順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの当りを判定するための大当り乱数や大当りの図柄を決定するための特図図柄乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当りを判定するための当り乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111Aは、特図変動表示ゲームに関する処理において、ROM111Bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当り、小当り又ははずれ)や、本実施形態の遊技機では確率状態は一定であるため考慮しないが現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(低確率状態或いは高確率状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CPU111Aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111Bに記憶された複数の変動パターンテーブルのうち、何れか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け情報取得手段をなす。
払出制御装置200は、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン111の入力部120には、遊技機に対する電波の発射を検出する盤電波センサ62、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、一般入賞口35内の入賞口スイッチ35a、第1特別変動入賞装置38内の大入賞口スイッチ38a、第2特別変動入賞装置39内の大入賞口スイッチ39a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、遊技領域32に発射されて遊技を終えた全ての遊技球(セーフ球及びアウト球)を検出するアウト球検出スイッチ32aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V-5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられている。近接I/F121は、入力の範囲が7V-11Vとされることで、センサや近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、センサやスイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F121の出力は、第2入力ポート123、第3入力ポート124又は第4入力ポート126へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれる。なお、近接I/F121の出力のうち、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38a,39a及びゲートスイッチ34aの検出信号は第2入力ポート123へ入力される。また、近接I/F121の出力のうちアウト球検出スイッチ32aの検出信号は第4入力ポート126へ入力される。また、近接I/F121の出力のうち、盤電波センサ62の検出信号及びセンサやスイッチの異常を検出した際に出力される異常検知信号は第3入力ポート124に入力される。
また、第3入力ポート124には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサ61の検出信号、遊技機10の振動を検出する振動センサ65の検出信号、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63の検出信号、遊技機10の前面枠(本体枠)12等に設けられた本体枠開放検出スイッチ64の検出信号も入力されるようになっている。
さらに、第3入力ポート124には、設定キー操作部の操作を検出する設定キースイッチ152からの信号が入力される。設定キー操作部は、設定キーを差し込む鍵穴を備え、対応する設定キーを差し込んだ場合にのみ第1位置から第2位置(所定状態)へ当該設定キーを回すことができるように構成されている。設定キースイッチ152は、第2位置に回した状態となっていることを検出可能なセンサであり、第2位置に回した状態である場合にオン状態となり、第2位置に回していない状態である場合にオフ状態となる。
RAM初期化スイッチ112及び設定キー操作部は、特図変動表示ゲームで特別結果となる確率値が割り当てられた確率設定値を複数から選択するための操作部であり、これらの操作部を操作することで、特図変動表示ゲームで特別結果となる確率値が割り当てられた確率設定値を選択することができ、選択された確率設定値に対応する確率値が遊技で使用されるようになっている。ここでは確率設定値として“設定1”~“設定6”の6つが用意されている。なお、確率設定値に対応する確率値は、設定1~設定6の全てで異なっていても良いし、設定1~設定6のうちの複数で同じ確率値としても良い。また、設定1~設定6の全てで同じ確率値としても良い。
確率設定値を選択する際には、設定キー操作部の設定キーを第2位置に回した状態でRAM初期化スイッチ112を操作(押下)しながら遊技機の電源を投入することで確率設定値を変更可能な確率設定値変更モードとなり、確率設定値変更モード中にRAM初期化スイッチ112を操作(押下)することで確率設定値を変更することができるようになっている。選択されている確率設定値は、算出されたベース値や役物比率を表示するための性能表示装置153に表示される。具体的には、性能表示装置153には、確率設定値に関する操作をしている間(確率設定値変更モードや確率設定値確認モードである間)は確率設定値の情報が表示され、それ以外では算出されたベース値や役物比率が表示されるようになっている。
また、設定キー操作部の設定キーを第2位置に回した状態(RAM初期化スイッチ112は操作しない)で遊技機の電源を投入することで、現在選択されている確率設定値が性能表示装置153に表示されるが確率設定値の変更はできない確率設定値確認モードとなる。なお、RAM初期化スイッチ112及び設定キー操作部は、前面枠12を開状態としなければ操作できないようにされている。
性能表示装置153は7セグメント式のディスプレイであり、確率設定値を1~6の数字で表示するようになっている。もちろん表示態様はこれに限られず、確率設定値を認識できる表示態様であれば良い。また、液晶表示装置など他の形式の表示装置でも良いし、一又は複数のLEDの点灯態様や発光色等により確率設定値を示すものであっても良い。
また、近接I/F121の出力のうち、第2入力ポート123への出力及び第4入力ポート126への出力(アウト球検出スイッチ32aの検出信号は除く)は、主基板100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになっている。さらに、近接I/F121の出力のうち始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの検出信号は、第2入力ポート123の他、遊技用マイコン111へ入力されるように構成されている。
上記のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
第2入力ポート123が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート123に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE2をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。第3入力ポート124や第4入力ポート126や後述の第1入力ポート122も同様である。
また、入力部120には、払出制御装置200からの枠電波不正信号(前面枠12に設けられた枠電波センサが電波を検出することに基づき出力される信号)、払出ビジー信号(払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号)、払出異常ステータス信号(払出異常を示すステータス信号)、シュート球切れスイッチ信号(払出し前の遊技球の不足を示す信号)、オーバーフロースイッチ信号(下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号)、タッチスイッチ信号(操作部24に設けられたタッチスイッチの入力に基づく信号)を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート122が設けられている。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号やリセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットバッファ125が設けられており、シュミットバッファ125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの停電監視信号や、RAM初期化スイッチ112からの初期化スイッチ信号は、一旦第1入力ポート122に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットバッファ125によりノイズ除去されたリセット信号RESETは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RESETは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RESETを中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RESETは入力部120の各ポート122,123,124,126には供給されない。リセット信号RESETが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RESETが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130には、遊技用マイコン111から演出制御装置300への通信経路及び遊技用マイコン111から払出制御装置200への通信経路に配されるシュミットバッファ132が設けられている。遊技制御装置100から演出制御装置300及び払出制御装置200へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにした片方向通信とされている。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板70を介して出力するバッファ133が実装可能に構成されている。このバッファ133は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、近接I/F121から出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ133を通さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサ61や盤電波センサ62や振動センサ65のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ133、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板70には、バッファ133から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続された第2出力ポート134が設けられている。第2出力ポート134は、第1特別変動入賞装置38を開成させる第1大入賞口ソレノイド(大入賞口ソレノイド1)38b、第2特別変動入賞装置39を開成させる第2大入賞口ソレノイド(大入賞口ソレノイド2)39b及び普通変動入賞装置37を開成させる普電ソレノイド37cの動作データを出力するとともに、現在選択されている確率設定値を表示する性能表示装置153の表示データを出力するためのポートである。
また、出力部130には、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136が設けられている。
また、出力部130には、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子板71へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子板71にはフォトリレーが備えられ、例えば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)など)に接続可能であり、遊技機10に関する情報を外部装置に供給することができるようになっている。また、第5出力ポート137からはシュミットバッファ132を介して払出制御装置200に発射許可信号も出力される。
さらに、出力部130には、第2出力ポート134から出力される大入賞口ソレノイド38b,39bや普電ソレノイド37cの動作データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138d、第2出力ポート134から出力される性能表示装置153の表示データ信号を受けて駆動信号を生成し出力する第5ドライバ138eが設けられている。なお、第2出力ポート134から第5ドライバ138eへは、シリアル通信でデータが送信される。
第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。第5ドライバ138eには、5Vで動作する性能表示装置153を駆動できるようにするため、電源電圧としてDC5Vが電源装置400から供給される。
また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。
外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。
なお、バッファ133や第2出力ポート134、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行われるため、入力ポート122,123,124,126のようなポートは設けられていない。
なお、特に限定されるわけではないが、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38a,39a、ゲートスイッチ34aには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。また、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63や前面枠(本体枠)12等に設けられた本体枠開放検出スイッチ64には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
また、図6(a)に示すように、遊技用マイコン111の入力部の一つである特定入力部には、当該特定入力部への入力状態を変化させることで、RAM111Cのデータのクリア範囲を変更可能とするクリアパターン設定部114が設けられている。このクリアパターン設定部114は抵抗R2が着脱可能となっており、抵抗R2を取り外した状態では特定入力部への入力があるオン状態となり、抵抗R2を取り付けた状態では特定入力部への入力がないオフ状態となるようにされている。
図6(b)にはRAM111Cのデータ構造の一部を示した。先頭アドレスである0000hから始まる領域には確率設定値などの設定に関連した情報を格納する設定記憶領域が設けられている。この設定記憶領域に続く領域には、所定回数の特図変動表示ゲームを実行することで普電サポートを開始するいわゆる天井に到達するまでのゲーム数を管理するための通常確率変動回数など、天井の制御に関連した情報を格納する天井回数領域が設けられている。この天井回数領域に続く領域には様々な遊技データを格納する領域が設けられている。
RAM初期化スイッチ112が操作された状態で電源が投入された場合に遊技用マイコン111の特定入力部への入力がオンでない場合、すなわち、クリアパターン設定部114の抵抗R2が取り付けられた状態となっている場合には、アドレス1を先頭アドレスとしてRAMの初期化が行われる。これにより設定記憶領域を除く領域がクリアされることとなる。
また、RAM初期化スイッチ112が操作された状態で電源が投入された場合に遊技用マイコン111の特定入力部への入力がオンである場合、すなわち、クリアパターン設定部114の抵抗R2が取り外された状態となっている場合には、アドレス2を先頭アドレスとしてRAMの初期化が行われる。これにより設定記憶領域と天井回数領域を除く領域がクリアされることとなる。
このようにクリアパターン設定部114の状態によりRAMクリア時の動作が異なるようにすることで、例えば、量産時にはRAMクリア時に天井回数領域をクリアしないようにする遊技機の場合に、遊技機の設計時や試験時には抵抗R2を取り付けることで任意に天井回数領域をクリアできるようになり、設計や試験を効率よく進めることができる。また、量産時には抵抗R2を取り付けないようにすれば良いだけとなるので、効率よく生産を行うことができる。
また、クリアパターン設定部114から特定入力部への情報は他の装置を介さずに直接CPU111Aに入力されるので、不正行為を行いにくくすることができる。さらに、RAM111Cのデータ構造を図6(b)に示すような構造としたことで、特定入力部の状態によって設定するアドレスを変更するだけで良くなり、制御を簡単なものとすることができる。
なお、クリアパターン設定部114は上述の構成に限られず、特定入力部への入力状態を変化させることができるものであればどのようなものでも良い。例えば、スイッチの切り替えにより特定入力部への入力状態を変化させることができるものであっても良い。また、遊技制御装置は、電子部品が実装された遊技制御基板が基板ボックスに封入されたものとなっており、クリアパターン設定部114は遊技制御基板が基板ボックスに封入された状態では操作できないようにしているが、遊技制御基板が基板ボックスに封入された状態でも操作可能としても良い。
また、RAM111Cのデータ構造は上述の構成に限られるものではない。例えば、設定記憶領域より先頭アドレスに近い領域に他のデータを格納するようにしても良い。この領域にはRAMクリア時にクリアされないデータを格納することができる。また、RAM初期化スイッチ112が操作された状態で電源が投入された場合であって遊技用マイコン111の特定入力部への入力がオンである場合に天井回数領域がクリアされれば良く、RAM111Cのどこに天井回数領域が配されていても良い。
以上のことから、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生する遊技機において、遊技を統括的に制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)を備え、遊技制御手段は、所定の操作を行うことで記憶されている情報を初期化する初期化手段(RAM初期化スイッチ112)と、初期化手段による初期化を行う領域を選択可能とする初期化領域設定手段(クリアパターン設定部114)と、を備えることとなる。
したがって、任意に初期化する領域を選択することが可能となり、遊技機の設計や試験を効率よく進めることができる。
また、遊技球が入賞不能な閉状態と、遊技球の入賞が容易な開状態と、に変換可能な普通変動入賞装置37を備え、遊技制御手段は、普通変動入賞装置37の状態を、第1状態と、該第1状態よりも入賞が容易な第2状態と、の何れかの状態で制御するようにし、ゲームの実行回数が所定回数に到達することに基づき第2状態とすることが可能であり、初期化領域設定手段は、ゲームの実行回数を計数する領域を初期化するか否かを選択可能とすることとなる。
したがって、任意に初期化する領域を選択することが可能となり、遊技機の設計や試験を効率よく進めることができる。
次に、図7を用いて、演出制御装置300の構成について説明する。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(CPU)311と、主制御用マイコン311からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)312と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
主制御用マイコン311には、CPUが実行するプログラムや各種データを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、作業領域を提供するRAM322、停電時に電力が供給されなくとも記憶内容を保持可能なFeRAM323、現在の日時(年月日や曜日、時刻など)を示す情報を生成する計時手段をなすRTC(リアルタイムクロック)338が接続されている。なお、主制御用マイコン311の内部にも作業領域を提供するRAMが設けられている。また、主制御用マイコン311にはWDT(ウォッチドッグ・タイマ)回路324が接続されている。主制御用マイコン311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定してVDP312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータやソレノイドの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。
VDP312には、作業領域を提供するRAM312aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ312bが設けられている。また、VDP312にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM325や、画像ROM325から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)326が接続されている。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン311とVDP312との間は、パラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。
VDP312から主制御用マイコン311へは、表示装置41の映像とガラス枠15や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるための垂直同期信号VSYNC、データの送信タイミングを与える同期信号STSが入力される。なお、VDP312から主制御用マイコン311へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0~n及び主制御用マイコン311からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITなども入力される。
演出制御装置300には、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313が設けられている。VDP312から信号変換回路313へは、映像データ、水平同期信号HSYNC及び垂直同期信号VSYNCが入力されるようになっており、VDP312で生成された映像は、信号変換回路313を介して表示装置41に表示される。
音源LSI314には音声データが記憶された音声ROM327が接続されている。主制御用マイコン311と音源LSI314は、アドレス/データバス340を介して接続されている。また、音源LSI314から主制御用マイコン311へは割込み信号INTが入力されるようになっている。演出制御装置に300には、ガラス枠15に設けられた上スピーカ19a及び前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337が設けられており、音源LSI314で生成された音声はアンプ回路337を介して上スピーカ19a及び下スピーカ19bから出力される。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された飾り特図保留数コマンド、飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンド等を、演出制御指令信号(演出コマンド)として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、ガラス枠15に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(例えば表示板350を含む枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出可動体制御回路334が設けられている。ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332~334は、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン311と接続されている。なお、ガラス枠15にモータ(例えば演出用の装置を動作させるモータ)等の駆動源を備えた枠演出装置を設け、この枠演出装置を駆動制御する枠演出可動体制御回路を備えていても良い。
さらに、演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられた演出ボタン25に内蔵されている演出ボタンスイッチ25a、ガラス枠15に設けられた十字キー29、盤演出装置44内のモータの初期位置等を検出する演出役物スイッチ47(演出モータスイッチ)のオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力する機能や、演出制御装置300に設けられた音量調節スイッチ335の状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力する機能を有するスイッチ入力回路336が設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41、モータやLEDを駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、モータやLED、スピーカを駆動するためのDC15Vの電圧を生成するように構成されている。さらに、主制御用マイコン311として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC-DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC-DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号は、主制御用マイコン311に供給され、当該デバイスをリセット状態にする。また、主制御用マイコン311から出力される形で、VDP312(VDPRESET信号)、音源LSI314、スピーカを駆動するアンプ回路337(SNDRESET信号)、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路332~334(IORESET信号)に供給され、これらをリセット状態にする。また、演出制御装置300には遊技機10の各所を冷却する冷却FAN45が接続され、演出制御装置300の電源が投入された状態では冷却FAN45が駆動するようにされている。
以下の説明において、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。また、飾り特図1変動表示ゲームと飾り特図2変動表示ゲームを区別しない場合は、単に飾り特図変動表示ゲームと称する。また、大当り(第1特別結果)と小当り(第2特別結果)を区別しない場合は、単に当り(特別結果)と称する。また、大当りに基づく特別遊技状態である第1特別遊技状態と、小当りに基づく特別遊技状態である第2特別遊技状態と、を区別しない場合は、単に特別遊技状態と称する。
なお、大当りとは条件装置の作動を伴う特別結果(第1特別結果)であり、小当りは条件装置の作動を伴わない特別結果(第2特別結果)である。条件装置とは、特図変動表示ゲームで大当りが発生(大当り図柄の停止表示)した場合に作動するもので、条件装置が作動するとは、例えば大当り状態が発生して特別電動役物としての特別変動入賞装置38,39を連続して作動させるための特定のフラグがセットされる(役物連続作動装置が作動される)ことを意味する。条件装置が作動しないとは、例えば小当り抽選に当選したような場合のように前述のフラグはセットされないことを意味する。なお、「条件装置」は上記のようなソフトウェア的にオンオフされるフラグのようなソフトウェア手段であっても良いし、電気的にオンオフされるスイッチのようなハードウェア手段であっても良い。また、「条件装置」は、その作動が電動役物の連続作動に必要条件とされる装置として、パチンコ遊技機の分野においては一般的に使用されている用語であり、本明細書においても同様な意味を有する用語として使用している。
本実施形態の遊技機10では、打球発射装置から遊技領域32に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口30aへ流入し遊技領域32から排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、払出制御装置200(図5参照)によって制御される払出ユニットから、ガラス枠15の上皿21又は下皿23に排出される。
本実施形態の遊技機10においては、遊技者が発射勢を調節して左側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる左打ち)することで始動入賞口36や、当該始動入賞口36の左方に配設された一般入賞口35への入賞を狙うことができ、右側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる右打ち)することで普図始動ゲート34や普通変動入賞装置37、当該普通変動入賞装置37の下方に配設された一般入賞口35、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39への入賞を狙うことができるようになっている。
普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するための非接触型のスイッチなどからなるゲートスイッチ34aが設けられており、遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイッチ34aにより検出される。遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図始動記憶数が上限数(例えば、4個)未満ならば普図始動記憶数を加算(+1)してRAM111Cに普図始動記憶を1つ記憶する。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50の普図保留表示器58に表示される。また、普図始動記憶には、ゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき抽出された普図変動表示ゲームの結果を決定するための当り判定用乱数値(当り乱数値)が記憶されるようになっている。
そして、普図始動記憶があり普図変動表示ゲームを開始可能な場合、すなわち、普図変動表示ゲームの実行中でなく、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37を開状態に変換する当り状態でもない場合は、最先に記憶された普図始動記憶に記憶された当り判定用乱数値とROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当りはずれを判定し、普図変動表示ゲームを開始する処理を行う。この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(普図特定結果)が導出されることとなる。
また、遊技制御装置100は普図変動表示ゲームを実行する処理として、一括表示装置50に設けられた普図表示器57に、所定の変動時間に亘り予め定められた複数の点灯パターンを予め定められた順序で繰り返し表示する普図変動中表示を行った後、結果に応じた点灯パターン(結果態様)を停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。なお、普図表示器57を表示装置41で構成し、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させて結果を表示するように構成しても良い。
普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器57に特別の結果態様となる点灯パターンを停止表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材を所定時間(例えば、0.5秒間又は1.7秒間)開放する制御を行う。すなわち、遊技制御装置100が、変換部材(可動部材)の変換制御を行う変換制御実行手段をなす。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器57にはずれの結果態様となる点灯パターンを表示する制御を行う。
なお、本実施形態の遊技機では、普図変動表示ゲームの変動時間は普電サポートの有無にかかわらず同じ変動時間(例えば0.5秒)である。また、普電サポート中でない場合での普図当り確率は0であり、普電サポート中である場合の普図当り確率は99/100である。
また、始動入賞口36への入賞球及び普通変動入賞装置37への入賞球は、それぞれ内部に設けられた始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aによって検出される。遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、始動入賞口36への入賞に基づき始動記憶(特図始動記憶)をなす第1始動記憶を所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶するとともに、普通変動入賞装置37への入賞に基づき始動記憶(特図始動記憶)をなす第2始動記憶を所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶する。始動入賞口36や普通変動入賞装置37への入賞に基づき、それぞれ始動記憶情報として大当り乱数値や特図図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出されるようになっており、抽出された乱数値は、第1始動記憶や第2始動記憶としてRAM111Cに記憶される。そして、この始動記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の特図1保留表示器53や特図2保留表示器54に表示されるとともに、センターケース40の表示装置41においても飾り特図始動記憶表示として表示される。
遊技制御装置100は、第1始動記憶に基づいて特図1表示器51(第1変動表示装置)で特図1変動表示ゲームを行い、第2始動記憶に基づいて特図2表示器52(第2変動表示装置)で特図2変動表示ゲームを行う。そして、第1始動記憶と第2始動記憶との両方が記憶されている場合には、特図2変動表示ゲームを特図1変動表示ゲームよりも優先して実行する。
すなわち、遊技制御装置(遊技制御手段)100は、始動入賞口36(第1始動入賞領域)への遊技球の入賞に応じて記憶される第1始動記憶に基づいて特図1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)の実行制御を行うとともに、普通変動入賞装置37(第2始動入賞領域)への遊技球の入賞に応じて記憶される第2始動記憶に基づいて特図2変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)の実行制御を行う実行制御手段をなす。そして、実行制御手段は、第1始動記憶及び第2始動記憶が記憶されている状態で、第2始動記憶に基づく特図2変動表示ゲームを第1始動記憶に基づく特図1変動表示ゲームよりも優先して実行するように構成されている。
特図1表示器51及び特図2表示器52では、変動表示を行った後、所定の結果態様を停止表示する。そして、特図変動表示ゲームの結果が大当りである場合は、特図1表示器51若しくは特図2表示器52の表示態様が第1特別結果に対応する特別結果態様(大当り結果態様)となって大当りとなり、第1特別遊技状態(いわゆる大当り状態)となる。また、特図変動表示ゲームの結果が小当りである場合は、特図1表示器51若しくは特図2表示器52の表示態様が第2特別結果に対応する特別結果態様(小当り結果態様)となって小当りとなり、第2特別遊技状態(いわゆる小当り状態)となる。すなわち、特図1表示器51が、始動入賞口36への遊技球の入賞に基づく第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)を表示可能な第1変動表示手段をなす。また、特図2表示器52が、普通変動入賞装置37への遊技球の入賞に基づく第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)を表示可能な第2変動表示手段をなす。
また、遊技制御装置(遊技制御手段)100は、大当り遊技状態(第1特別遊技状態)の終了後、通常遊技状態よりも遊技者に有利な状況(当り確率が高確率であることや普電サポートがあること)で遊技を進行可能な遊技状態(特定遊技状態)を発生させる制御を行うことが可能である。すなわち、遊技制御装置(遊技制御手段)100が特定遊技状態発生手段をなす。
また、特図1変動表示ゲームや特図2変動表示ゲームの実行に対応して、表示装置41にて複数種類の飾り識別情報(数字、記号、キャラクタ図柄等)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。表示装置41での飾り特図変動表示ゲームには、特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図1変動表示ゲームと、特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図2変動表示ゲームとがあるが、これらは同じ表示領域に表示しても良いし別々の表示領域に表示しても良い。そして、対応する特図変動表示ゲームの変動に伴い変動表示が行われ、対応する特図変動表示ゲームでの結果態様の導出に伴い結果に対応した表示が行われる。
すなわち、表示装置41が、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)及び第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)に対応して飾り識別情報を変動表示する飾り変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)を表示可能な飾り変動表示手段をなす。なお、飾り特図1変動表示ゲームと飾り特図2変動表示ゲームで別々の表示装置を使用するとしても良いし、一方の飾り特図変動表示ゲームのみを表示するとしても良い。また、遊技機10に特図1表示器51及び特図2表示器52を備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。
図8に、本実施形態における振分率の一例を示す。
本実施形態において、特図変動表示ゲームの結果には、例えば図8(a)に示すように、大当りと小当りと時短図柄当りとはずれの4種類がある。時短図柄当りとは、特別遊技状態を経ずに普電サポートを開始するものである。大当りの振分率は特図1と特図2で同じとなっている。小当り、時短図柄当り及びはずれの振分率は特図1と特図2で異なっている。特に特図2でははずれ結果が導出されないようになっている。なお、特図2でもはずれ結果が導出されるようにしても良い。また、図8(a)において、小当り及び時短図柄当りは特図1と特図2のいずれでも当選可能となっているが、特図2でのみ当選可能としても良い。
大当りには、例えば図8(b)に示すように、大当り図柄(大当りの結果態様)としてサポあり大当り図柄が停止表示されるサポあり大当りと、サポなし大当り図柄が停止表示されるサポなし大当りの2種類がある。サポあり大当りは特別遊技状態の終了後に次のゲームのみ普電サポートありの状態(時短状態)となるものであり、サポなし大当りは特別遊技状態の終了後に普電サポートなしの状態となるものである。なお、本実施形態の遊技機では、特図確率は常に一定となっているため、大当りの導出による確率変動はない。大当りの導出に基づく特別遊技状態である第1特別遊技状態(大当り遊技状態)では、第1特別変動入賞装置38を開放する。また、特別遊技状態の終了後は、次の特図変動表示ゲームのみ普電サポートありの状態とする。
図8(b)において、大当り種類の振分率は、特図1と特図2で共通となっているが、異なっていても良い。また、図8(b)において、大当り種類の振分率は、特図1と特図2で共通となっているが、異なっていても良い。
また、小当りには、例えば図8(c)に示すように、小当り図柄(小当りの結果態様)として小当りA図柄が停止表示される小当りAと、小当りB図柄が停止表示される小当りBの2種類がある。小当りの導出に基づく特別遊技状態である第2特別遊技状態(小当り遊技状態)では、第2特別変動入賞装置39が開放される。
図8(c)において、小当り種類の振分率は、特図1と特図2で共通となっているが、異なっていても良い。また、図8(c)において、小当り種類の振分率は、特図変動表示ゲームの確率状態にかかわらず同一となっているが、異なっていても良い。また、小当りAと小当りBは停止図柄のみが異なるものとしても良いし、第2特別変動入賞装置39の開放態様が異なるものとしても良い。また、小当りを1種類のみとしても良い。
また、時短図柄当りには、例えば図8(d)に示すように、時短図柄当り図柄(時短図柄当りの結果態様)として時短図柄当りA図柄が停止表示される時短図柄当りAと、時短図柄当りB図柄が停止表示される時短図柄当りBと、時短図柄当りC図柄が停止表示される時短図柄当りCの3種類がある。なお、時短図柄当りは大当りでも小当りでもなく、はずれ(特別結果以外の結果)の一種類であるとも言える。
図8(d)において、時短図柄当り種類の振分率は、特図1と特図2で異なっているが、同一でも良い。また、時短図柄当りA~Cは停止図柄のみが異なるものであり、いずれも次のゲームのみ普電サポートありの状態とするものであるが、時短図柄当りを1種類のみとしても良い。
また、本実施形態の遊技機では、図8(e)に示すようにいわゆる天井機能が搭載されている。すなわち、ゲームの実行回数が天井回数(ここでは900)に達した場合に、特別遊技状態を発生せずに特定遊技状態(普電サポート)を発生するようにしている。ゲームの実行回数は、低確率状態時であれば普電サポートの有無にかかわらず常に計数を行い、高確率状態時には計数を中断する。本実施形態の遊技機では、特図確率は常に一定であるので常時計数する。また、ゲームの実行回数は、特図1変動表示ゲームを実行した回数と特図2変動表示ゲームを実行した回数の合計とする。
ゲームの実行回数の計数結果をクリアするタイミングは、天井回数n到達を契機としたチャンスモード(普電サポート)となったとき、条件装置が作動したとき(大当り遊技状態)となっている。なお、ゲームの実行回数の計数結果をクリアするタイミングは、適宜変更可能であり、例えば、RAM初期化スイッチ112を操作する際にゲーム実行回数のクリアを選択したときや、時短図柄当りを契機としたチャンスモード(普電サポート)となったときなどを含んでも良いし、上記したタイミングのうちのいずれか1つ又は複数であっても良いし、あるいは、RAMクリア時に替えて電源投入時としても良い。
また、RAMクリア時のうち、設定変更を伴わないRAMクリア時にはゲーム実行回数の計測をクリアして、設定変更を伴うRAMクリア時にはゲーム実行回数の計測をクリアしないようにしても良い。設定変更を伴わないRAMクリア時とは、例えば、設定キースイッチ152はオンせずにRAM初期化スイッチ112をオンしながら電源投入した時などである。このように、設定変更を伴うRAMクリア時にはゲーム実行回数の計測をクリアしないようにすることで、設定変更が行われたことを判別しにくくすることが可能となる。
〔遊技状態遷移図(ゲームフロー)〕
次に、遊技制御装置100の遊技制御による遊技状態の遷移(移行)について説明する。図9は、本実施形態における遊技状態の遷移を示す遊技状態遷移図(ゲームフロー)を例示する図である。
遊技状態には、通常遊技状態ST1、第1特別結果(大当り)に基づく第1特別遊技状態ST2、第2特別結果(小当り)に基づく第2特別遊技状態ST3、第1特定遊技状態ST4がある。
各遊技状態では、演出制御装置300で制御されて遊技の演出態様を定める演出モード、当該遊技状態において主に狙うべき始動領域である主始動領域、主として実行するべき特図変動表示ゲームの種類である主変動特図、及び遊技球の発射方向が定められている。
本実施形態の遊技機10においては、左打ちにより始動入賞口36への入賞を狙うことができ、右打ちにより普通変動入賞装置37への入賞を狙うことができるようになっている。すなわち、遊技者の意思により狙う始動領域を選択可能となっている。また、各遊技状態では、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームのうち、いずれか一方を主として遊技を進行することを想定して設計されており、この設計に従い遊技者が遊技を進行するように、設計上で主とすると定めた一方の特図変動表示ゲームを主として遊技を進行した方が遊技者にとって有利となるように構成されている。なお、本明細書では、各遊技状態で主とすると定めた一方の特図変動表示ゲームをメイン変動と称し、他方の特図変動表示ゲームをイレギュラー変動と称することがある。
通常遊技状態ST1は、普通変動入賞装置37の単位時間あたりの開放時間を向上させて入賞を容易とする普電サポートがなく、特図変動表示ゲームや普図変動表示ゲームの変動時間を短縮する時短もない状態である。また、演出態様を規定する演出モードは通常モードとされる。主変動特図は特図1変動表示ゲームであり、主始動領域は始動入賞口36であって、この始動入賞口36を狙うため発射方向は左打ちとされている。すなわち、特図1変動表示ゲームをメイン変動とし、特図2変動表示ゲームをイレギュラー変動とするように設計されている。
第1特別遊技状態ST2は、普電サポートがなく時短もない状態である。また、演出態様を規定する演出モードは大当りモードとされる。この第1特別遊技状態ST2では、第1特別変動入賞装置38が開放されるので発射方向は右打ちとされている。
第2特別遊技状態ST3は、普電サポートがなく時短もない状態である。また、演出態様を規定する演出モードは小当りモードとされる。この第2特別遊技状態ST3では、第2特別変動入賞装置39が開放されるので発射方向は右打ちとされている。
第1特定遊技状態ST4は、時短があり、主変動特図は特図2変動表示ゲームであり、主始動領域は普通変動入賞装置37であって、この普通変動入賞装置37を狙うため発射方向は右打ちとされている。すなわち、特図2変動表示ゲームをメイン変動とし、特図1変動表示ゲームをイレギュラー変動とするように設計されている。また、演出態様を規定する演出モードはチャンスモードとされる。
第1特定遊技状態ST4には、普電サポートがある状態ST41と、普電サポートがない状態ST42が含まれる。
遊技状態の移行は、第1特別結果(大当り)の導出、第1特別遊技状態の終了、第2特別結果(小当り)の導出、第2特別遊技状態の終了、時短図柄当りの導出、特図2始動記憶を全て消化した状態での特図変動表示ゲームの終了によって行われる。
例えば、通常遊技状態ST1において大当りとなると第1特別遊技状態ST2に移行する。第1特別遊技状態ST2が終了すると、当該第1特別遊技状態ST2への移行がサポあり大当りに基づくものであった場合には第1特定遊技状態ST4に移行し、当該第1特別遊技状態ST2への移行がサポなし大当りに基づくものであった場合には通常遊技状態ST1に移行する。第1特別遊技状態ST2の終了後には次のゲームのみ普電サポート及び時短ありの状態となるので、第1特定遊技状態ST4の状態ST41に移行することとなる。
第1特定遊技状態ST4に移行した場合、普電サポートにより普通変動入賞装置37への遊技球の入賞が容易となって第2始動記憶が発生するため、主に特図2変動表示ゲームを主として遊技が進行する。この第1特定遊技状態ST4において、大当りとなった場合は第1特別遊技状態ST2に移行する。また、第1特定遊技状態ST4において、小当りとなった場合は第2特別遊技状態ST3に移行する。なお、第1特定遊技状態ST4において、時短図柄当りとなった場合は第1特定遊技状態ST4の状態ST41となる。また、はずれ結果が導出された場合は、第2始動記憶があれば状態ST42に移行し、第2始動記憶がない場合は通常遊技状態ST1に移行する。なお、本実施形態の遊技機では、特図2変動表示ゲームにはずれ結果はないため、第1特定遊技状態ST4ではずれ結果が導出される場合とは特図1変動表示ゲームが実行された場合となる。
第1特定遊技状態ST4において小当りとなり第2特別遊技状態ST3に移行した場合、当該第2特別遊技状態ST2においては普電サポート及び時短はない状態とされる。本実施形態においては普電サポート及び時短となる条件が成立した場合にはいずれも次の1ゲームのみ普電サポート及び時短となるので、結果が小当りとなる特図変動表示ゲーム中に普電サポート及び時短がありの状態であっても当該特図変動表示ゲームの終了により普電サポート及び時短がない状態に移行するため、第2特別遊技状態ST3では普電サポート及び時短がない状態となる。
第2特別遊技状態ST3の終了後、第2始動記憶がある場合は第1特定遊技状態ST4に戻る。すなわち、第1特定遊技状態ST4に移行した場合は、第2始動記憶がない状態となるまで第1特定遊技状態ST4と第2特別遊技状態ST3との間で遊技状態が遷移する。これにより、第2特別遊技状態ST3で獲得する賞球により遊技者の持球が増加することとなる。この持球が増加する状態は、大当りが発生して第1特別遊技状態ST2に移行するまでか、第2特別遊技状態ST3の終了後に第2始動記憶がなく通常遊技状態ST1に移行するまで継続する。
このように、普電サポート及び時短を備える遊技機でありながら、第2特別遊技状態ST3においては必ず普電サポート及び時短がない状態とされるようになっている。従来の遊技機では、特図2変動表示ゲームでの小当りの頻発により遊技者の持球を増加させる特定期間を設ける場合に、普電サポートがない状態でも第2始動記憶を発生させる必要があったため、特定期間以外において第2始動記憶を発生させるような意図しない遊技に対する対策が必要であった。しかし、上述のように構成することで、特定期間における特図変動表示ゲームの実行中だけ普電サポートがある状態とすることができるので、特定期間以外では特図変動表示ゲームの実行中に普電サポートがない状態とすることで第2始動記憶の発生を抑制でき、従来のような意図しない遊技に対する対策が不必要となる。
以下、このような遊技を行う遊技機の制御について説明する。まず、遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に図10及び図11に示すメイン処理と、所定時間周期(例えば4m秒)で行われる図12に示すタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
まず、メイン処理について説明する。メイン処理は、電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図10及び図11に示すように、まず、割込みを禁止する処理(ステップX1)を行ってから、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップX2)を行う。次に、レジスタバンク0を指定し(ステップX3)、所定のレジスタ(例えばDレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップX4)。本実施形態の場合、RAMのアドレスの範囲は0000h~01FFhで、上位としては00hか01hをとり、ステップX4では先頭の00hをセットする。次に、発射停止の信号を出力して発射許可信号を禁止状態に設定する(ステップX5)。発射許可信号は遊技制御装置100と払出制御装置200の少なくとも一方が発射停止の信号を出力している場合に禁止状態に設定され、遊技球の発射が禁止されるようになっている。
その後、RAM初期化スイッチ112と設定キースイッチ152の状態を読み込み(ステップX6)、電源投入ディレイタイマを設定する処理(ステップX7)を行う。ステップX7の処理では所定の初期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置100からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(例えば、払出制御装置200や演出制御装置300)のプログラムが正常に起動するのを待つための待機時間(例えば3秒)が設定される。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって従制御装置(例えば払出制御装置200や演出制御装置300)が立ち上がる前にコマンドを従制御装置へ送ってしまい、従制御装置がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。すなわち、遊技制御装置100が、電源投入時において、主制御手段(遊技制御装置100)の起動を遅らせて従制御装置(払出制御装置200、演出制御装置300等)の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段をなす。
また、電源投入ディレイタイマの計時は、RAMの正当性判定(チェックサム算出)の対象とならない記憶領域(正当性判定対象外のRAM領域又はレジスタ等)を用いて行われる。これにより、RAM領域のチェックサム等のチェックデータを算出する際に、一部のRAM領域を除外して算出する必要がないため電源投入時の制御が複雑になることを防止することができる。
電源投入ディレイタイマを設定する処理(ステップX7)を行った後、停電が発生しているか判定し(ステップX8)、停電が発生している場合(ステップX8;Y)には、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。
具体的には、ステップX8では、例えば、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数(例えば2回)を設定し、停電監視信号がオンであるかの判定を行う。そして、停電監視信号がオンである場合は、設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているか判定する。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合は、停電監視信号がオンであるかの判定に戻る。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合には、停電が発生していると判定する。後述するステップX34,X54においても同様である。このように、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定することで、ノイズなどにより停電を誤検知することを防止でき、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。
すなわち、遊技制御装置100が、所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせている期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAMへのアクセスが許可されておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、ここでの停電発生時にはバックアップの処理等は行う必要がない。このため、待機時間中に停電が発生してもRAMのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を軽減することができる。
一方、停電が発生していない場合(ステップX8;N)には、電源投入ディレイタイマを-1更新し(ステップX9)、タイマの値が0であるか判定する(ステップX10)。タイマの値が0でない場合(ステップX10;N)、すなわち、待機時間が終了していない場合には、停電が発生しているか判定する処理(ステップX8)に戻る。また、タイマの値が0である場合(ステップX10;Y)、すなわち、待機時間が終了した場合には、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセス許可をし(ステップX11)、全出力ポートにオフデータを出力(出力が無い状態に設定)する(ステップX12)。
次に、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載されているポートで、本実施形態では、演出制御装置300や払出制御装置200との通信に使用)を設定し(ステップX13)、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動する処理(ステップX14)を行う。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111Aに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路へ供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
次いで、RAM異常フラグをセットする(ステップX15)。ここでは、RAMに異常があるか否かにかかわらずRAMに異常があることを前提として、一旦、RAM異常フラグを所定のレジスタにセットする。
次いで、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータ1(例えば5Ah)であるか判定し(ステップX16)、正常であれば(ステップX16;Y)、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータ2(例えばA5h)であるか判定する(ステップX17)。そして、停電検査領域2の値が正常であれば(ステップX17;Y)、RWM内の所定領域のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステップX18)を行い、算出したチェックサムと電源断時のチェックサムが一致するか判定する(ステップX19)。チェックサムが一致する場合(ステップX19;Y)には、RAMに異常がないためRAM異常フラグをクリアして(ステップX20)、ステップX21へ移行する。
また、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでないと判定された場合(ステップX16;NもしくはステップX17;N)、チェックサムが一致しないと判定された場合(ステップX19;N)には、ステップX6で読み込んだ状態に基づいて設定キースイッチ152とRAM初期化スイッチ112の両方がオン状態であるか判定する(ステップX21)。そして、設定キースイッチ152とRAM初期化スイッチ112の少なくとも一方がオフ状態である場合(ステップX21;N)には、RAM異常フラグがセットされているか判定する(ステップX22)。RAM異常フラグがセットされている場合(ステップX22;Y)には、RAMに異常があるため、遊技制御装置100が異常であることを報知するメイン異常エラー報知のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送信する(ステップX24)。
一方、RAM異常フラグがセットされていない場合(ステップX22;N)には、確率設定変更中フラグがセットされているか判定する(ステップX23)。そして、確率設定変更中フラグがセットされている場合(ステップX23;Y)には、メイン異常エラー報知のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送信する(ステップX24)。ここでセットされている確率設定中フラグは、停電発生前にセットされた確率設定中フラグである。すなわち、確率設定値の変更中に遊技機の電源が遮断して再起動した場合には、遊技制御装置100の動作が停止するのでステップX24の処理を行う。
次いで、遊技停止時の7セグ表示データを、第2出力ポート134を介して第5ドライバ138eに出力する(ステップX25)。その後、セキュリティ信号のオンデータを出力するとともにセキュリティ信号以外の信号のオフデータを出力して(ステップX26)、ステップX25に戻る。
また、設定キースイッチ152とRAM初期化スイッチ112の両方がオン状態である場合(ステップX21;Y)には、RAM異常フラグがセットされているか判定する(ステップX27)。そして、RAM異常フラグがセットされていない場合(ステップX27;N)には、確率設定変更中フラグをセットする(ステップX29)。これにより確率設定値変更モードに移行する。その後、確率設定変更中のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送信して(ステップX30)、ステップX31へ移行する。演出制御装置300では、確率設定変更中のコマンドを受信することに基づき、表示装置41の表示、枠装飾装置18や盤装飾装置46のLEDの発光、盤演出装置44の動作、スピーカ19a,19bによる音声の出力などにより、確率設定値の変更中である旨を示す報知を行う。
一方、RAM異常フラグがセットされている場合(ステップX27;Y)には、確率設定値をクリアする処理(ステップX28)を行う。これにより、RWM内の確率設定値用の領域に0がセットされて、確率設定値が“設定1”となる。その後、ステップX29,X30の処理を行って、ステップX31へ移行する。
また、設定キースイッチ152とRAM初期化スイッチ112の少なくとも一方がオフ状態であり(ステップX21;N)、RAM異常フラグも確率設定変更中フラグもセットされていない場合(ステップX22;N及びステップX23;N)には、ステップX6で読み込んだ状態に基づいて設定キースイッチ152がオン状態であるか判定する(ステップX35)。そして、設定キースイッチ152がオン状態でない場合(ステップX35;N)には、ステップX6で読み込んだ状態に基づいてRAM初期化スイッチ112がオン状態であるか判定する(ステップX43)。
RAM初期化スイッチ112がオン状態でないと判定した場合(ステップX43;N)、すなわち設定キースイッチ152とRAM初期化スイッチ112の両方がオフ状態である場合には、ステップX41へ移行して停電から正常に復旧した場合の処理を行う。
一方、RAM初期化スイッチ112がオン状態であると判定した場合(ステップX43;Y)には、初期化の処理を行う。すなわち、RAM初期化スイッチ112が外部からの操作が可能な初期化操作部をなし、遊技制御装置100が、初期化操作部が操作されたことに基づきRAMに記憶されたデータを初期化する初期化手段をなす。
まず、特定入力部への入力がオンであるかを判定し(ステップX71)、オンでない場合(ステップX71;N)は、確率設定値以外のRAM領域を0クリアする。すなわち、クリアパターン設定部114の抵抗R2が取り付けられている状態となっている場合には、天井までのゲーム数を管理する通常確率変動回数を格納する天井回数領域を含めてクリアする。
また、特定入力部への入力がオンである場合(ステップX71;Y)は、ステップX44へ移行して確率設定値及び天井回数領域以外のRAM領域を0クリアする。すなわち、クリアパターン設定部114の抵抗R2が取り外されている状態となっている場合には、天井までのゲーム数を管理する通常確率変動回数はクリアされない。
また、設定キースイッチ152がオン状態である場合(ステップX35;Y)には、確率設定確認中フラグをセットする(ステップX36)。これにより確率設定値確認モードに移行する。その後、確率設定確認中のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送信する(ステップX37)。演出制御装置300では、確率設定確認中のコマンドを受信することに基づき、表示装置41の表示、枠装飾装置18や盤装飾装置46のLEDの発光、盤演出装置44の動作、スピーカ19a,19bによる音声の出力などにより、確率設定値の確認中である旨の報知を行う。
そして、50m秒間以上のセキュリティ信号の出力を保証するために、セキュリティ信号制御タイマ領域に128m秒に対応する値をセーブする(ステップX31)。セキュリティ信号は、確率設定値変更モードや確率設定値確認モードである場合にはタイマ割込み処理の確率設定変更/確認処理(ステップX122)で出力され、それ以外の場合はタイマ割込み処理の外部情報編集処理(ステップX120)で出力される。したがって、128m秒間未満で確率設定値変更モードや確率設定値確認モードが終了する場合には、タイマ割込み処理の外部情報編集処理(ステップX120)によってセキュリティ信号が継続して出力される。すなわち、128m秒間未満で確率設定値変更モードや確率設定値確認モードが終了する場合であっても、確率設定値変更モードや確率設定値確認モードに移行してから128m秒間はセキュリティ信号が出力される。なお、ステップX31においてセキュリティ信号制御タイマ領域にセーブする値は128m秒に対応する値に限定されない。ただし、確率設定値変更モードや確率設定値確認モードに移行してから少なくとも50m秒間はセキュリティ信号を出力する必要があるため、50m秒以上に対応する値をセーブする必要がある。
そして、割込みを許可し(ステップX32)、設定キースイッチ152がオフ状態であるか判定する(ステップX33)。ステップX33では、ステップX6で読み込んだ状態(電源投入時の状態)に基づいて判定するのではなく、タイマ割込み処理(図12)の入力処理(ステップX103)で読み込んだ状態(現時点の状態)に基づいて判定する。ステップX33で設定キースイッチ152がオフ状態である判定された場合に、確率設定値が確定される。
設定キースイッチ152がオフ状態でない場合(ステップX33;N)には、停電が発生しているか判定し(ステップX34)、停電が発生していない場合(ステップX34;N)には、ステップX33に戻り、停電が発生している場合(ステップX34;Y)には、ステップX55へ移行する。確率設定変更中フラグがセットされている状態でステップX34にて停電が発生していると判定された場合に、当該停電から復旧した後のメイン処理(図10及び図11)のステップX23において、確率設定変更中フラグがセットされていると判定される。
一方、設定キースイッチ152がオフ状態である場合(ステップX33;Y)には、割込みを禁止する処理(ステップX38)を行う。割込みを許可する処理(ステップX32)を行ってから割込みを禁止する処理(ステップX38,X55)を行うまでの間は、タイマ割込み処理(図12)が所定時間周期(例えば4m秒)で行われる。当該タイマ割込み処理では、確率設定値に関する処理である確率設定変更/確認処理(ステップX122)が行われる。すなわち、確率設定値の変更や確認が終了するまで(あるいは停電が発生するまで)の間、メイン処理は待機していることとなる。
次いで、報知終了のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送信する(ステップX39)。演出制御装置300では、報知終了のコマンドを受信することに基づき、実行中の報知(確率設定値の変更中である旨を示す報知又は確率設定値の確認中である旨の報知)を終了する。
次いで、確率設定変更中フラグがセットされているか判定し(ステップX40)、確率設定変更中フラグがセットされていない場合(ステップX40;N)、すなわち確率設定確認中フラグがセットされている場合には、初期化すべき領域(例えば、停電検査領域、チェックサム領域及びエラー不正監視に係る領域)に停電復旧時の初期値をセーブする処理等を行う停電復旧処理(ステップX41)を行う。確率設定確認中フラグは、このステップX41でクリアされる。
その後、特図ゲーム処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信し(ステップX42)、ステップX47へ移行する。本実施形態の場合、ステップX42では、機種指定コマンド、確率設定情報コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマンド、演出回数情報コマンド、画面指定のコマンド、天井の到達までのゲーム数の情報である通常確率変動回数コマンド等の複数のコマンドを送信する。画面指定のコマンドとしては、特図1及び特図2について何れも後述する普段処理中である場合、すなわち特図変動表示ゲームの実行中でもなく特別遊技状態中でもない場合である客待ち中であれば客待ちデモ画面のコマンドを送信し、それ以外であれば復旧画面のコマンドを送信する。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、高確率回数情報コマンド等も送信する。
一方、確率設定変更中フラグがセットされている場合(ステップX40;Y)には、確率設定値以外のRAM領域を0クリアする(ステップX44)。ステップX44では、確率設定値用のRAM領域(ワーク領域(確率設定値の1バイト領域))と性能表示(ベース値や役物比率の表示)用のRAM領域(ワーク領域とスタック領域)はクリアせず、遊技制御用のRAM領域(ワーク領域とスタック領域)を0クリアする。したがって、確率設定変更中フラグは、このステップX44でクリアされる。なお、ステップX44では、スタック領域や未使用領域をクリアしてもしなくても良い。
そして、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブする(ステップX45)。ここでの初期化すべき領域とは、客待ちデモ領域及び演出モードの設定に係る領域である。そして、RAM初期化時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信する(ステップX46)。本実施形態の場合、ステップX46では、機種指定コマンド、確率設定情報コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマンド、演出回数情報コマンド、RAM初期化のコマンド(客待ちデモ画面を表示させるとともに、所定時間(例えば30秒間)光と音でRAM初期化の報知を行わせるためのコマンド)等の複数のコマンドを送信する。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、演出回数情報コマンドや普電サポートありとした特図変動表示ゲームの実行回数の情報であるサポート回数情報コマンド等も送信する。
次いで、乱数生成回路を起動設定する処理を行う(ステップX47)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111Aによって行われる。また、乱数生成回路のハードウェアで生成されるハード乱数(ここでは大当り乱数)のビット転置パターンの設定も行われる。ビット転置パターンとは、抽出した乱数のビット配置(上段のビット転置前の配置)を、予め定められた順で入れ替えて異なるビット配置(下段のビット転置後の配置)として格納する際の入れ替え方を定めるパターンである。このビット転置パターンに従い乱数のビットを入れ替えることで、乱数の規則性を崩すことができるとともに、乱数の秘匿性を高めることができる。なお、ビット転置パターンは、固定された単一のパターンであっても良いし、予め用意された複数のパターンから選択するようにしても良い。また、ユーザーが任意に設定できるようにしても良い。
その後、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1~n)の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(本実施形態の場合、特図の当り図柄を決定する特図図柄乱数、普図の当りを決定する乱数(当り乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブしてから(ステップX48)、割込みを許可する(ステップX49)。本実施形態で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップX50)を行う。なお、特に限定されるわけではないが、本実施形態においては、大当り乱数、特図図柄乱数、当り乱数は乱数生成回路において生成される乱数を使用して生成するように構成されている。ただし、大当り乱数はCPUの動作クロックと同等以上の速度のクロックを基にして更新される所謂「高速カウンタ」であり、特図図柄乱数、当り乱数はプログラムの処理単位であるタイマ割込み処理と同周期となるCTC出力(タイマ割込み処理のCTC(CTC0)とは別のCTC(CTC2))を基にして更新される「低速カウンタ」である。また、特図図柄乱数、当り乱数においては、乱数が一巡する毎に各々の初期値乱数(ソフトウェアで生成)を用いてスタート値を変更する所謂「初期値変更方式」を採用している。なお、前記各乱数は、+1或いは-1によるカウンタ式更新でもよいし、一巡するまで範囲内の全ての値が重複なくバラバラに出現するランダム式更新でもよい。つまり、大当り乱数はハードウェアのみで更新される乱数であり、特図図柄乱数、当り乱数はハードウェア及びソフトウェアで更新される乱数である。
なお、本実施形態では、普図の当り図柄を決定する乱数(当り図柄乱数)を設けていないため、普図の当り図柄は1種類しかないが、当り図柄乱数を設けて普図の当り図柄を複数種類の中から選択するようにしても良い。
ステップX50の初期値乱数更新処理の後、割込みを禁止する処理(ステップX51)を行って、性能表示編集処理(ステップX52)を行う。そして、割込みを許可する処理(ステップX53)を行った後、停電が発生しているか判定し(ステップX54)、停電が発生していない場合(ステップX54;N)には、初期値乱数更新処理(ステップX50)に戻る。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と性能表示編集処理と停電監視を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(ステップX50)の前に割込みを許可する(ステップX49)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
なお、ステップX50での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要があるが、本実施形態のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
一方、停電が発生している場合(ステップX54;Y)には、一旦割込みを禁止する処理(ステップX55)、全出力ポートにオフデータを出力する処理(ステップX56)を行う。
その後、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップX57)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップX58)。さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステップX59)、算出したチェックサムをセーブする処理(ステップX60)を行った後、RWMへのアクセスを禁止する処理(ステップX61)を行ってから、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
以上のことから、遊技を統括的に制御する主制御手段(遊技制御装置100)と、該主制御手段からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(払出制御装置200、演出制御装置300等)と、を備える遊技機において、主制御手段は、電源投入時において、当該主制御手段の起動を遅らせて従制御装置の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段(遊技制御装置100)と、当該所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
また、各種装置に電力を供給する電源装置400を備え、当該電源装置400は、停電の発生を検出した際に停電監視信号を出力するように構成され、停電監視手段(遊技制御装置100)は、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定するようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111Cと、外部からの操作が可能な初期化操作部(RAM初期化スイッチ112)と、初期化操作部が操作されたことに基づきRAM111Cに記憶されたデータを初期化する初期化手段(遊技制御装置100)と、を備え、当該初期化手段の操作状態を待機時間の開始前に読み込むようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、待機時間の経過後にRAM111Cへのアクセスを許可するようにしていることとなる。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。タイマ割込み処理はクロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。すなわち、所定周期で開始される割込みルーチンである。遊技用マイコン111においてタイマ割込みが発生すると、自動的に割込み禁止状態になって、図12のタイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず、レジスタバンク1を指定する(ステップX101)。レジスタバンク1に切り替えたことで、所定のレジスタ(例えばメイン処理で使っているレジスタ)に保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理を行ったのと同等になる。次に、所定のレジスタ(例えばDレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップX102)。ステップX102では、メイン処理におけるステップX4と同じ処理を行っているが、レジスタバンクが異なる。次に、各種センサやスイッチからの入力や、信号の取込み、すなわち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップX103)を行う。
次いで、確率設定変更中フラグ又は確率設定確認中フラグがセットされているか判定し(ステップX104)、確率設定変更中フラグ又は確率設定確認中フラグがセットされている場合(ステップX104;Y)には、確率設定変更/確認処理(ステップX122)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
一方、確率設定変更中フラグと確率設定確認中フラグの両方がセットされていない場合(ステップX104;N)には、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口ソレノイド38b,39b、普電ソレノイド37c)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理(ステップX105)を行う。なお、メイン処理におけるステップX5で発射停止の信号を出力すると、この出力処理が行われることで発射許可の信号が出力され、発射許可信号を許可状態に設定可能な状態とされる。この発射許可信号は払出制御装置を経由して発射制御装置に出力される。その際、信号の加工等は行われない。また、当該発射許可信号は遊技制御装置から見た発射許可の状態を示す第1の信号であり、払出制御装置から見た発射許可の状態を示す第2の信号(発射許可信号)も払出制御装置内で生成され、発射制御装置に出力される。つまり、2つの発射許可信号が発射制御装置に出力されており、両者が共に発射許可となっている場合に、遊技球が発射可能な状態となるよう構成されている。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出制御装置200に出力する払出コマンド送信処理(ステップX106)、乱数更新処理1(ステップX107)、乱数更新処理2(ステップX108)を行う。乱数更新処理1(ステップX107)では、初期値乱数更新処理の対象となっている特図図柄乱数、当り乱数の初期値(スタート値)が更新される。その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38a,39aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、賞球の設定、前面枠やガラス枠の開放や、普通変動入賞装置37、特別変動入賞装置38,39への不正入賞などのエラーの監視を行う入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップX109)を行う。
次に、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップX112)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップX114)を行って、遊技機10に設けられ、特図変動表示ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップX115)を行う。
次いで、磁気センサ61からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理を行う磁石不正監視処理(ステップX116)、盤電波センサ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理を行う盤電波不正監視処理(ステップX117)、振動センサ65からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理を行う振動不正監視処理(ステップX118)、異常排出が発生していないか判定する処理を行う異常排出監視処理(ステップX119)を行う。さらに、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップX120)、性能表示装置153の制御に関する性能表示モニタ制御処理(ステップX121)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
ここで、本実施形態では、割込み禁止状態を復元する処理(すなわち、割込みを許可する処理)や、レジスタバンクの指定を復元する処理(すなわち、レジスタバンク0を指定する処理)は、割込みリターンの際(タイマ割込み処理の終了時)に自動的に行う。なお、使用するCPUによっては、割込み禁止状態を復元する処理やレジスタバンクの指定を復元する処理の実行を命令する必要がある遊技機もある。
〔特図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップX112)の詳細について説明する。特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
図13に示すように、特図ゲーム処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理(ステップA1)を行う。始動口スイッチ監視処理では、始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。
次に、大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)を行う。この大入賞口スイッチ監視処理では、第1特別変動入賞装置38内に設けられた上大入賞口スイッチ38aでの遊技球の検出の監視や、第2特別変動入賞装置39内に設けられた下大入賞口スイッチ39aでの遊技球の検出を監視する処理を行う。
次に、特図ゲーム処理タイマが「0」でなければ-1更新する(ステップA4)。なお、特図ゲーム処理タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、特図ゲーム処理タイマの値が「0」であるかを判定する(ステップA5)。特図ゲーム処理タイマの値が「0」である場合(ステップA5;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合は、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定し(ステップA6)、当該テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(ステップA7)。そして、特図ゲーム処理番号に応じてサブルーチンコールを行う(ステップA8)。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理(ステップA9)を行う。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理(ステップA10)を行う。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理(ステップA11)を行う。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップA12)を行う。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理(ステップA13)を行う。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(ステップA14)を行う。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図普段処理を行うために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理(ステップA15)を行う。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「7」の場合は、小当りが発生した際の大入賞口の開放時間・開放パターンの設定、ファンファーレコマンドの設定、小当り中処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当りファンファーレ中処理(ステップA16)を行う。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「8」の場合は、エンディングコマンドの設定や小当り残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り中処理(ステップA17)を行う。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「9」の場合は、小当り中処理の際に大入賞口内に入賞した残存球が排出されるための時間を設定する処理や、小当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り残存球処理(ステップA18)を行う。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「10」の場合は、特図普段処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り終了処理(ステップA19)を行う。
その後、特図1表示器51の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA20)、特図1表示器51による特別図柄の変動の制御に係る図柄変動制御処理(ステップA21)を行う。そして、特図2表示器52の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA22)、特図2表示器52による特別図柄の変動の制御に係る図柄変動制御処理(ステップA23)を行って、特図ゲーム処理を終了する。一方、ステップA5にて、特図ゲーム処理タイマの値が「0」でない場合(ステップA5;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、ステップA20の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)の詳細について説明する。図14に示すように、始動口スイッチ監視処理では、先ず、第1始動口(始動入賞口36)入賞監視テーブルを準備し(ステップA101)、ハード乱数取得処理(ステップA102)を行って、第1始動口への入賞があるか否かを判定する(ステップA103)。
ステップA103にて、第1始動口への入賞がないと判定した場合(ステップA103;N)には、ステップA109の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
一方、ステップA103にて、第1始動口への入賞があると判定した場合(ステップA103;Y)には、特図時短中(普電サポート中)であるか否かを判定する(ステップA104)。
ステップA104にて、特図時短中でないと判定した場合(ステップA104;N)には、ステップA107の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
一方、ステップA104にて、特図時短中であると判定した場合(ステップA104;Y)には、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA105)、当該コマンドを演出制御装置300へ送信する演出コマンド設定処理(ステップA106)を行う。すなわち、時短状態であれば、特図変動表示ゲームの確率状態にかかわらず、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA105)、演出コマンド設定処理(ステップA106)を行う。本実施形態の遊技機10の場合、第1始動口(始動入賞口36)へは左打ちでないと入賞せず、普通変動入賞装置37へは右打ちでないと入賞しない。したがって、時短状態は、左打ちよりも右打ちの方が有利な遊技状態となるが、時短状態中に第1始動口に入賞があった場合(すなわち、時短状態中に左打ちされた場合)には、右打ち指示報知コマンドを演出制御装置300に送信して、右打ちするよう指示する報知(警告)を演出制御装置300によって行うよう構成されている。
次いで、第1始動口(始動入賞口36)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA107)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA108)を行う。
次に、第2始動口(普通変動入賞装置37)入賞監視テーブルを準備し(ステップA109)、ハード乱数取得処理(ステップA110)を行って、第2始動口への入賞があるか否かを判定する(ステップA111)。
ステップA111にて、第2始動口への入賞がないと判定した場合(ステップA111;N)には、始動口スイッチ監視処理を終了する。
一方、ステップA111にて、第2始動口への入賞があると判定した場合(ステップA111;Y)には、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中である、すなわち、普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かを判定し(ステップA112)、普通電動役物が作動中である(ステップA112;Y)と判定すると、ステップA114の処理に移行して、それ以降の処理を行う。一方、ステップA112にて、普通電動役物が作動中でない(ステップA112;N)と判定すると、普電不正発生中であるかを判定する(ステップA113)。
普電不正発生中であるかの判定では、普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数(例えば5個)以上である場合に不正発生中であると判定する。普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上である場合に不正発生中と判定する。
ステップA113にて、普電不正発生中でない(ステップA113;N)と判定すると、第2始動口(普通変動入賞装置37)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA114)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA115)を行って、始動口スイッチ監視処理を終了する。また、ステップA113にて、普電不正発生中である(ステップA113;Y)と判定した場合は、始動口スイッチ監視処理を終了する。すなわち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ステップA108,A115)の詳細について説明する。特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
図15に示すように、特図始動口スイッチ共通処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチへの入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口信号出力回数をロードし(ステップA131)、ロードした値を+1更新して(ステップA132)、出力回数がオーバーフローするかを判定する(ステップA133)。出力回数がオーバーフローしない場合(ステップA133;N)は、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(ステップA134)、ステップA135の処理に移行する。一方、出力回数がオーバーフローする場合(ステップA133;Y)は、ステップA135の処理に移行する。本実施形態では、始動口信号出力回数領域に「0」から「255」までの値を記憶することができる。そして、ロードした値が「255」である場合には+1更新によって更新後の値は「0」になり、出力回数がオーバーフローすると判定するよう構成されている。
次に、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値未満かを判定する(ステップA135)。更新対象の特図保留数が上限値未満でない場合(ステップA135;N)は、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
また、更新対象の特図保留数が上限値未満である場合(ステップA135;Y)は、更新対象の特図保留数(特図1保留数又は特図2保留数)を+1更新して(ステップA136)、対象の始動口入賞フラグをセーブする(ステップA137)。続けて、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する乱数格納領域のアドレスを算出して(ステップA138)、ハード乱数取得処理のステップA125にて準備した大当り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(ステップA139)。
次いで、監視対象の始動口スイッチの特図図柄乱数を抽出し、準備して(ステップA140)、RWMの特図図柄乱数格納領域にセーブする(ステップA141)。
次いで、変動パターン乱数1から3を対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブして(ステップA145)、特図保留情報判定処理(ステップA146)を行う。
次いで、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備し(ステップA147)、演出コマンド設定処理(ステップA148)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
ここで、遊技制御装置100(RAM111C)は、始動入賞口36や普通変動入賞装置37の始動領域での遊技球の検出に基づき、所定の乱数を抽出し前記変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動記憶手段をなす。また、始動記憶手段(遊技制御装置100)は、第1始動入賞口(始動入賞口36)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第1始動記憶として記憶し、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第2始動記憶として記憶する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、上述の始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(ステップA146)の詳細について説明する。特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理である。
図16に示すように、まず、大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かにより大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA154)を行う。そして、判定結果が大当りである場合(ステップA155;Y)は、対象の始動口スイッチに対応する大当り用特図図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA156)、特図始動口スイッチ共通処理のステップA140にて準備した特図図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップA157)、ステップA168の処理に移行する。
一方、判定結果が大当りでない場合(ステップA155;N)は、大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かにより小当りであるか否かを判定する小当り判定処理(ステップA159)を行う。そして、判定結果が小当りである場合(ステップA160;Y)には、小当り用特図図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA161)、特図始動口スイッチ共通処理のステップA140にて準備した特図図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップA162)、ステップA168の処理に移行する。
一方、判定結果が小当りでない場合(ステップA160;N)は、大当り乱数値が時短図柄当り判定値と一致するか否かにより時短図柄当りであるか否かを判定する時短図柄当り判定処理(ステップA163)を行う。そして、判定結果が時短図柄当りでない場合(ステップA164;N)は、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップA167)、ステップA168の処理に移行する。
また、判定結果が時短図柄当りである場合(ステップA164;Y)には、時短図柄当り用特図図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA165)、特図始動口スイッチ共通処理のステップA140にて準備した特図図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップA166)、ステップA168の処理に移行する。
そして、対象の始動口スイッチ及び停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンドを準備し(ステップA168)、演出コマンド設定処理を行う(ステップA169)。次に、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA170)を行い、特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理を行う(ステップA171)。
その後、特図変動表示ゲームの変動態様における前半変動パターンを示す前半変動番号及び後半変動パターンを示す後半変動番号に対応する先読み変動パターンコマンドを準備して(ステップA172)、演出コマンド設定処理を行い(ステップA173)、特図保留情報判定処理を終了する。なお、ステップA170における特図情報設定処理、ステップA171における変動パターン設定処理は、特図普段処理で特図変動表示ゲームの開始時に実行される処理と同様である。
以上の処理により、先読み対象の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果を含む先読み図柄コマンドと、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームでの変動パターンの情報を含む先読み変動パターンコマンドが準備され、演出制御装置300に送信される。これにより、始動記憶に対応した結果関連情報(大当りか否かや変動パターンの種類)の判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特に表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示を変化させるなどして、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
すなわち、遊技制御装置100が、始動入賞記憶手段(遊技制御装置100)に始動記憶として記憶される乱数を、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームの実行前に判定する(例えば特別結果となるか否か等を判定)事前判定手段をなす。なお、始動記憶に対応して記憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけではなく、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われる前であればいつでもよい。
〔特図普段処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図普段処理(ステップA9)の詳細について説明する。図17に示すように、特図普段処理では、先ず、特図2保留数(第2始動記憶数)が「0」であるかを判定する(ステップA301)。特図2保留数が「0」である(ステップA301;Y)と判定すると、特図1保留数(第1始動記憶数)が「0」であるかを判定する(ステップA305)。そして、特図1保留数が「0」である(ステップA305;Y)と判定すると、客待ちデモが開始済みであるかを判定し(ステップA309)、客待ちデモが開始済みでない場合(ステップA309;N)は、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセットする(ステップA310)。
続けて、客待ちデモコマンドを準備して(ステップA311)、演出コマンド設定処理(ステップA312)を行う。次いで、処理番号として特図普段処理に係る「0」を設定して(ステップA313)、特図ゲーム処理番号領域に当該処理番号をセーブする(ステップA314)。そして、変動図柄判別フラグ領域をクリアし(ステップA315)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA316)、特図普段処理を終了する。すなわち、特図変動表示ゲームを開始可能な状態であるが始動条件が成立しない場合に、待機情報をなす客待ちデモコマンドを演出制御装置300に送信するようにしていることとなる。
一方、ステップA309にて、客待ちデモが開始済みである場合(ステップA309;Y)は、ステップA310~A312の処理を行わずに、ステップA313の処理へ移行する。
また、ステップA301にて、特図2保留数が「0」でない場合(ステップA301;N)は、特図2保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備する(ステップA302)。次いで、演出コマンド設定処理(ステップA303)を行い、特図2変動開始処理(ステップA304)を行って、特図普段処理を終了する。
また、ステップA305にて、特図1保留数が「0」でない場合(ステップA305;N)は、特図1保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備する(ステップA306)。次いで、演出コマンド設定処理(ステップA307)を行い、特図1変動開始処理(ステップA308)を行って、特図普段処理を終了する。
このように、特図2保留数のチェックを特図1保留数のチェックよりも先に行うことで、特図2保留数が「0」でない場合には特図2変動開始処理(ステップA304)が実行されることとなる。すなわち、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームに優先して実行されることとなる。つまり、遊技制御装置100が、第2始動記憶手段(遊技制御装置100)に第2始動記憶がある場合には、当該第2始動記憶に基づく変動表示ゲームを、第1始動記憶に基づく変動表示ゲームよりも優先的に実行する優先制御手段をなす。
〔特図1変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図1変動開始処理(ステップA308)の詳細について説明する。特図1変動開始処理は、第1特図変動表示ゲームの開始時に行う処理である。図18(a)に示すように、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図1)を示す特図1変動フラグを変動図柄判別フラグ領域にセーブし(ステップA321)、第1特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ1にはずれ情報や大当り情報を設定するとともに、第1特図変動表示ゲームが小当りであるか否かを判別するための小当りフラグにはずれ情報や小当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(ステップA322)を行う。
次に、特図1停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図1停止図柄設定処理(ステップA323)を行った後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA324)を行い、第1特図変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図1変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA325)。その後、第1特図変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステップA326)を行い、第1特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA327)を行う。
次いで、処理番号として特図変動中処理にかかる「1」を設定し(ステップA328)、特図ゲーム処理番号領域に当該処理番号をセーブする(ステップA329)。
そして、客待ちデモフラグ領域をクリアし(ステップA330)、特図1の変動開始に関する信号(例えば、特別図柄1変動中信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA331)。その後、特図1変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップA332)、特図1点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図1表示器51の点滅の周期のタイマ)の初期値(ここでは100ms)を設定する(ステップA333)。次いで、特図1変動図柄番号領域に初期値(ここでは「0」)をセーブして(ステップA334)、特図1変動開始処理を終了する。
〔特図2変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図2変動開始処理(ステップA304)の詳細について説明する。特図2変動開始処理は、第2特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であって、図18(a)に示した特図1変動開始処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象として行うものである。
図18(b)に示すように、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図2)を示す特図2変動フラグを変動図柄判別フラグ領域にセーブし(ステップA341)、第2特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ2にはずれ情報や大当り情報を設定するとともに、第2特図変動表示ゲームが小当りであるか否かを判別するための小当りフラグにはずれ情報や小当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理(ステップA342)を行う。
次に、特図2停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図2停止図柄設定処理(ステップA343)を行った後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA344)を行い、第2特図変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図2変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA345)。その後、第2特図変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステップA346)を行い、第2特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA347)を行う。
次いで、処理番号として特図変動中処理にかかる「1」を設定し(ステップA348)、特図ゲーム処理番号領域に当該処理番号をセーブする(ステップA349)。
そして、客待ちデモフラグ領域をクリアし(ステップA350)、特図2の変動開始に関する信号(例えば、特別図柄2変動中信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA351)。その後、特図2変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップA352)、特図2点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図2表示器52の点滅の周期のタイマ)の初期値(ここでは100ms)を設定する(ステップA353)。次いで、特図2変動図柄番号領域に初期値(ここでは「0」)をセーブして(ステップA354)、特図2変動開始処理を終了する。
すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段に記憶された始動記憶に基づき特図変動表示ゲームを実行する特図変動表示ゲーム実行制御手段をなす。また、特図変動表示ゲーム実行制御手段は、第1始動記憶に基づき特図変動表示ゲームとして第1特図変動表示ゲームを実行し、第2始動記憶に基づき特図変動表示ゲームとして第2特図変動表示ゲームを実行することとなる。
〔大当りフラグ1設定処理〕
図19(a)に、本実施形態の特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理(ステップA322)を示す。
この大当りフラグ1設定処理では、まず、大当りフラグ1領域、小当りフラグ1領域、時短図柄当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブする(ステップA361)。次に、RWMの特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードして準備し(ステップA362)、特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(ステップA363)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図1のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。
その後、取得した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA364)を行う。そして、大当り判定処理(ステップA364)の判定結果が大当りである場合(ステップA365;Y)は、ステップA361にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ1領域に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップA366)、大当りフラグ1設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(ステップA364)の判定結果が大当りでない場合(ステップA365;N)は、取得した大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かに応じて小当りであるか否かを判定する小当り判定処理(ステップA367)を行う。
そして、小当り判定処理(ステップA367)の判定結果が小当りである場合(ステップA368;Y)は、ステップA361にてはずれ情報をセーブした小当りフラグ1領域に小当り情報を上書きしてセーブし(ステップA369)、大当りフラグ1設定処理を終了する。一方、小当り判定処理(ステップA367)の判定結果が小当りでない場合(ステップA368;N)は、取得した大当り乱数値が時短図柄当り判定値と一致するか否かに応じて時短図柄当りであるか否かを判定する時短図柄当り判定処理(ステップA371)を行う。
そして、時短図柄当り判定処理(ステップA371)の判定結果が時短図柄当りである場合(ステップA372;Y)は、ステップA361にてはずれ情報をセーブした時短図柄当りフラグ1領域に時短図柄当り情報を上書きしてセーブし(ステップA373)、大当りフラグ1設定処理を終了する。一方、時短図柄当り判定処理(ステップA371)の判定結果が時短図柄当りでない場合(ステップA372;N)は、大当りフラグ1設定処理を終了する。この場合は、大当りフラグ1領域、小当りフラグ1領域及び時短図柄当りフラグ1領域には、はずれ情報がセーブされた状態となる。
〔大当りフラグ2設定処理〕
図19(b)に、本実施形態の特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理(ステップA342)を示す。
この大当りフラグ2設定処理では、まず、大当りフラグ2領域、小当りフラグ2領域、時短図柄当りフラグ2領域にはずれ情報をセーブする(ステップA381)。次に、RWMの特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードして準備し(ステップA382)、特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(ステップA383)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図2のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。
その後、取得した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA384)を行う。そして、大当り判定処理(ステップA384)の判定結果が大当りである場合(ステップA385;Y)は、ステップA381にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ2領域に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップA386)、大当りフラグ2設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(ステップA384)の判定結果が大当りでない場合(ステップA385;N)は、取得した大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かに応じて小当りであるか否かを判定する小当り判定処理(ステップA387)を行う。
そして、小当り判定処理(ステップA387)の判定結果が小当りである場合(ステップA388;Y)は、ステップA381にてはずれ情報をセーブした小当りフラグ2領域に小当り情報を上書きしてセーブし(ステップA389)、大当りフラグ2設定処理を終了する。一方、小当り判定処理(ステップA387)の判定結果が小当りでない場合(ステップA388;N)は、取得した大当り乱数値が時短図柄当り判定値と一致するか否かに応じて時短図柄当りであるか否かを判定する時短図柄当り判定処理(ステップA391)を行う。
そして、時短図柄当り判定処理(ステップA391)の判定結果が時短図柄当りである場合(ステップA392;Y)は、ステップA381にてはずれ情報をセーブした時短図柄当りフラグ2領域に時短図柄当り情報を上書きしてセーブし(ステップA393)、大当りフラグ2設定処理を終了する。一方、時短図柄当り判定処理(ステップA391)の判定結果が時短図柄当りでない場合(ステップA392;N)は、大当りフラグ2設定処理を終了する。この場合は、大当りフラグ2領域、小当りフラグ2領域及び時短図柄当りフラグ2領域には、はずれ情報がセーブされた状態となる。
〔大当り判定処理〕
図20(a)に、上述の大当りフラグ1設定処理及び大当りフラグ2設定処理における大当り判定処理(ステップA364,A384)を示す。この大当り判定処理では、まず、確率設定値に対応する上限判定値テーブルを設定する(ステップA401)。上限判定値テーブルは確率設定値毎に設けられている。ここでは現在設定されている確率設定値に応じて対応するテーブルを設定する。
なお、大当りであるとは大当り乱数が大当り判定値と一致することである。大当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、大当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、大当り判定値の上限の値である上限判定値以下である場合に、大当りであると判定される。確率設定値に対応した上限判定値テーブルを設定することで、確率設定値に対応した確率値で大当り判定が行われるようになる。
次に、大当り判定値の下限判定値を設定し(ステップA402)、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満かを判定する(ステップA403)。ここでは下限判定値の値は、確率設定値によらず同一の値となっているが、確率設定値により下限判定値を異ならせても良い。この場合は上限判定値と同様に、確率設定値毎に下限判定値が規定された下限判定値テーブルから確率設定値に応じて使用する下限判定値を選択して設定するようにする。もちろん、上限判定値テーブルと下限判定値テーブルをまとめて判定値テーブルとしても良い。
対象の大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップA403;Y)、すなわち大当りでない場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA408)、大当り判定処理を終了する。なお、判定結果としてのはずれとは、大当りの抽選にはずれたことを示すものである。また、大当り乱数の値が下限判定値未満でない場合(ステップA403;N)は、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいかを判定する(ステップA407)。ここで設定する上限判定値は、上述のステップA401で設定された上限判定値テーブルを参照して取得する。
大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップA407;Y)、すなわち大当りでない場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA408)、大当り判定処理を終了する。また、大当り乱数の値が上限判定値より大きくない場合(ステップA407;N)、すなわち大当りである場合は、判定結果として大当りを設定し(ステップA409)、大当り判定処理を終了する。
〔小当り判定処理〕
図20(b)に、上述の大当りフラグ1設定処理及び大当りフラグ2設定処理における小当り判定処理(ステップA367,A387)を示す。この小当り判定処理では、まず、確率設定値に対応する小当り上限判定値を設定する(ステップA411)。小当り上限判定値は確率設定値毎に設けられている。また、同一の確率設定値における大当り判定値の範囲と小当り判定値の範囲は重なることがないようにされている。異なる確率設定値どうしでの大当り判定値の範囲と小当り判定値の範囲は重なっていても良いが、重ならないようにしても良い。
なお、小当りであるとは大当り乱数が小当り判定値と一致することである。小当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、小当り判定値の下限の値である小当り下限判定値以上で、かつ、小当り判定値の上限の値である小当り上限判定値以下である場合に、小当りであると判定される。確率設定値に対応した小当り上限判定値を設定することで、確率設定値に対応した確率値で小当り判定が行われるようになる。
次に、対象の大当り乱数の値が小当り下限判定値未満かを判定する(ステップA412)。対象の大当り乱数の値が小当り下限判定値未満である場合(ステップA412;Y)、すなわち小当りでない場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA414)、小当り判定処理を終了する。なお、判定結果としてのはずれとは、小当りの抽選にはずれたことを示すものである。また、大当り乱数の値が小当り下限判定値未満でない場合(ステップA412;N)は、対象の大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きいかを判定する(ステップA413)。
大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きい場合(ステップA413;Y)、すなわち小当りでない場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA414)、小当り判定処理を終了する。また、大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きくない場合(ステップA413;N)、すなわち小当りである場合は、判定結果として小当りを設定し(ステップA415)、小当り判定処理を終了する。
〔時短図柄当り判定処理〕
図21に、上述の大当りフラグ1設定処理及び大当りフラグ2設定処理における時短図柄当り判定処理(ステップA371,A391)を示す。この時短図柄当り判定処理では、まず、確率設定値に対応する時短図柄当り上限判定値テーブルを設定する(ステップA421)。時短図柄当り上限判定値テーブルは確率設定値毎に設けられている。
時短図柄当りの抽選に当選する確率は確率設定値毎に異なっていても良いし、同じであっても良い。確率設定値毎に異ならせる場合には、例えば、確率設定値が低いほど時短図柄当りの抽選に当選しやすくなる(すなわち、設定1が最も当選しやすく設定6が最も当選しにくくなる)ようにしても良いし、逆でも良い。また、特図1と特図2で時短図柄当りの抽選に当選する確率を異ならせても良い。
また、同一の確率設定値における大当り判定値の範囲と小当り判定値の範囲と時短図柄当り判定値の範囲は重なることがないようにされている。異なる確率設定値どうしでの大当り判定値の範囲と小当り判定値と時短図柄当り判定値の範囲は重なっていても良いが、重ならないようにしても良い。
なお、時短図柄当りであるとは大当り乱数が時短図柄当り判定値と一致することである。時短図柄当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、時短図柄当り判定値の下限の値である時短図柄当り下限判定値以上で、かつ、時短図柄当り判定値の上限の値である時短図柄当り上限判定値以下である場合に、時短図柄当りであると判定される。確率設定値に対応した時短図柄当り上限判定値テーブルを設定することで、確率設定値に対応した確率値で時短図柄当り判定が行われるようになる。
次に、時短図柄当り判定値の下限判定値を設定し(ステップA422)、対象の大当り乱数の値が時短図柄当り下限判定値未満かを判定する(ステップA423)。ここでは時短図柄当り下限判定値の値は、確率設定値によらず同一の値となっているが、確率設定値により時短図柄当り下限判定値を異ならせても良い。この場合は時短図柄当り上限判定値と同様に、確率設定値毎に時短図柄当り下限判定値が規定された時短図柄当り下限判定値テーブルを確率設定値に応じて選択するようにする。もちろん、時短図柄当り上限判定値テーブルと時短図柄当り下限判定値テーブルをまとめて時短図柄当り判定値テーブルとしても良い。
対象の大当り乱数の値が時短図柄当り下限判定値未満である場合(ステップA423;Y)、すなわち時短図柄当りでない場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA428)、時短図柄当り判定処理を終了する。なお、判定結果としてのはずれとは、時短図柄当りの抽選にはずれたことを示すものである。また、対象の大当り乱数の値が時短図柄当り下限判定値未満でない場合(ステップA423;N)は、対象の大当り乱数の値が時短図柄当り上限判定値より大きいかを判定する(ステップA427)。ここで設定する時短図柄当り上限判定値は、上述のステップA421で設定された時短図柄当り上限判定値テーブルを参照して取得する。
対象の大当り乱数の値が時短図柄当り上限判定値より大きい場合(ステップA427;Y)、すなわち時短図柄当りでない場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA428)、時短図柄当り判定処理を終了する。また、対象の大当り乱数の値が時短図柄当り上限判定値より大きくない場合(ステップA427;N)、すなわち時短図柄当りである場合は、判定結果として時短図柄当りを設定し(ステップA429)、時短図柄当り判定処理を終了する。
〔特図1停止図柄設定処理〕
図22に、本実施形態の特図1変動開始処理における特図1停止図柄設定処理(ステップA323)を示す。
この特図1停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ1が大当りかを判定し(ステップA431)、大当りである場合(ステップA431;Y)は、特図1特図図柄乱数格納領域(保留数1用)から特図図柄乱数をロードする(ステップA432)。次に、特図1大当り図柄テーブルを設定し(ステップA433)、ロードした特図図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図1停止図柄番号領域にセーブする(ステップA434)。この処理により大当り種類が選択される。
その後、特図1大当り停止図柄情報テーブルを設定し(ステップA435)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA436)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図1表示器51)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得してラウンド数上限値情報領域にセーブし(ステップA437)、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得して時間短縮判定データ領域にセーブし(ステップA438)、停止図柄パターン及び確率状態に対応する演出モード移行情報をセーブする(ステップA439)。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様、特別遊技状態の終了後の演出モード及び特別遊技状態の終了後の変動選択テーブル群の移行に関する情報である変動パターンシナリオを設定するためのものである。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA455)。
一方、大当り1フラグは大当りでない場合(ステップA431;N)は、小当りフラグ1は小当りであるかを判定し(ステップA440)、小当りである場合(ステップA440;Y)は、特図1特図図柄乱数格納領域(保留数1用)から特図図柄乱数をロードする(ステップA441)。次に、特図1小当り図柄テーブルを設定し(ステップA442)、ロードした特図図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図1停止図柄番号領域にセーブする(ステップA443)。この処理により小当り種類が選択される。その後、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して停止図柄パターン領域にセーブし(ステップA444)、停止図柄パターンに対応する演出モード移行情報をセーブして(ステップA445)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA455)。
また、小当りフラグ1は小当りでない場合(ステップA440;N)は、時短図柄当りフラグ1が時短図柄当りかを判定し(ステップA446)、時短図柄当りである場合(ステップA446;Y)は、特図1特図図柄乱数格納領域(保留数1用)から特図図柄乱数をロードする(ステップA447)。次に、特図1時短図柄当り図柄テーブルを設定し(ステップA448)、ロードした特図図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図1停止図柄番号領域にセーブする(ステップA449)。この処理により時短図柄当り種類が選択される。
その後、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して停止図柄パターン領域にセーブし(ステップA450)、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得して時間短縮判定データ領域にセーブし(ステップA451)、停止図柄パターンに対応する演出モード移行情報をセーブして(ステップA452)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA455)。
また、時短図柄当りフラグ1は時短図柄当りでない場合(ステップA446;N)は、はずれ時の停止図柄番号を特図1停止図柄番号領域にセーブし(ステップA453)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA454)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA455)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(ステップA456)、演出コマンド設定処理(ステップA457)を行う。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA458)、特図1特図図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアして(ステップA459)、特図1停止図柄設定処理を終了する。
〔特図2停止図柄設定処理〕
図23に、本実施形態の特図2変動開始処理における特図2停止図柄設定処理(ステップA343)を示す。なお、特図2停止図柄設定処理は、特図1停止図柄設定処理と同じ処理を、特図2を対象として行うものである。
この特図2停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ2が大当りかを判定し(ステップA471)、大当りである場合(ステップA471;Y)は、特図2特図図柄乱数格納領域(保留数1用)から特図図柄乱数をロードする(ステップA472)。次に、特図2大当り図柄テーブルを設定し(ステップA473)、ロードした特図図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図2停止図柄番号領域にセーブする(ステップA474)。この処理により大当り種類が選択される。
その後、特図2大当り停止図柄情報テーブルを設定し(ステップA475)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA476)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図2表示器52)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得してラウンド数上限値情報領域にセーブし(ステップA477)、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得して時間短縮判定データ領域にセーブし(ステップA478)、停止図柄パターン及び確率状態に対応する演出モード移行情報をセーブする(ステップA479)。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様、特別遊技状態の終了後の演出モード及び特別遊技状態の終了後の変動選択テーブル群の移行に関する情報である変動パターンシナリオを設定するためのものである。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA495)。
一方、大当りフラグ2は大当りでない場合(ステップA471;N)は、小当りフラグ2は小当りであるかを判定し(ステップA480)、小当りである場合(ステップA480;Y)は、特図2特図図柄乱数格納領域(保留数1用)から特図図柄乱数をロードする(ステップA481)。次に、特図2小当り図柄テーブルを設定し(ステップA482)、ロードした特図図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図2停止図柄番号領域にセーブする(ステップA483)。この処理により小当り種類が選択される。その後、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して停止図柄パターン領域にセーブし(ステップA484)、停止図柄パターンに対応する演出モード移行情報をセーブして(ステップA485)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA495)。
また、小当りフラグ2は小当りでない場合(ステップA480;N)は、時短図柄当りフラグ2が時短図柄当りかを判定し(ステップA486)、時短図柄当りである場合(ステップA486;Y)は、特図2特図図柄乱数格納領域(保留数1用)から特図図柄乱数をロードする(ステップA487)。次に、特図2時短図柄当り図柄テーブルを設定し(ステップA488)、ロードした特図図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図2停止図柄番号領域にセーブする(ステップA489)。この処理により時短図柄当り種類が選択される。
その後、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して停止図柄パターン領域にセーブし(ステップA490)、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得して時間短縮判定データ領域にセーブし(ステップA491)、停止図柄パターンに対応する演出モード移行情報をセーブして(ステップA492)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA495)。
また、時短図柄当りフラグ2が時短図柄当りでない場合(ステップA486;N)は、はずれ時の停止図柄番号を特図2停止図柄番号領域にセーブし(ステップA493)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA494)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA495)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(ステップA496)、演出コマンド設定処理(ステップA497)を行う。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA498)、特図2特図図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアして(ステップA499)、特図2停止図柄設定処理を終了する。
このように各結果の停止図柄の設定を行う際に、結果にかかわらず共通の特図図柄乱数を用いることで必要な乱数の種類を少なくでき、遊技機の仕様やプログラムの簡素化を図ることができて、制御の負担を軽減することができる。
〔特図情報設定処理〕
図24に、特図保留情報判定処理、特図1変動開始処理、特図2変動開始処理における特図情報設定処理(ステップA170,A324,A344)を示す。
まず、変動グループ選択ポインタテーブルを設定して(ステップA461)、遊技状態、保留数、停止図柄パターン番号、残りのサポート回数及び現在設定されている変動選択テーブル群に対応する変動グループ選択ポインタを取得する(ステップA462)。
そして、取得した変動グループ選択ポインタを変動グループ選択ポインタ領域にセーブし(ステップA465)、特図情報設定処理を終了する。
この特図情報設定処理の後に行われる変動パターン選択処理(ステップA171,A326,A346)では、ここで取得された変動グループ選択ポインタに基づいて選択された変動パターンテーブルから変動パターンが選択される。
すなわち、変動パターンは、遊技状態、保留数、停止図柄パターン番号、残りのサポート回数及び現在設定されている変動選択テーブル群に基づき選択されるようになっている。このような要素を考慮して変動パターンを選択することで、多彩な演出を実行可能となる。
以上のことから、始動条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、遊技を制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技球の入賞により始動条件が成立する普通変動入賞装置37と、を備え、遊技制御手段は、通常遊技状態と、当該通常遊技状態よりも普通変動入賞装置37への入賞が容易な特定遊技状態と、特別遊技状態と、を発生可能であり、ゲームの結果が特別結果のうちの所定結果となった場合には、特別遊技状態を発生した後に特定遊技状態を発生可能であり、ゲームの結果が特別結果とは異なる特定結果となった場合には、特別遊技状態を発生せずに特定遊技状態を発生可能であり、ゲームの結果を、特別結果と、特定結果と、はずれ結果と、のいずれにするかを一の第1抽選乱数(大当り乱数)により決定し、ゲームを実行する前に、当該ゲームの結果が、特別結果と、特定結果と、はずれ結果と、のいずれになるかを判定可能であることとなる。
したがって、一の第1抽選乱数により抽選を行うことができ、抽選の制御を簡略化できて制御の負担を軽減することができる。
特別結果には、条件装置の作動を伴う第1特別結果(大当り)と、条件装置の作動を伴わない第2特別結果(小当り)と、があり、遊技制御手段は、ゲームの結果を、第1特別結果と、第2特別結果と、特定結果と、はずれ結果と、のいずれにするかを一の第1抽選乱数により決定することとなる。
したがって、一の第1抽選乱数により抽選を行うことができ、抽選の制御を簡略化できて制御の負担を軽減することができる。
また、第1特別結果、第2特別結果及び特定結果には、それぞれ複数種類の結果が含まれ、遊技制御手段は、第1抽選乱数による抽選結果が第1特別結果、第2特別結果又は特定結果であった場合に、第1特別結果、第2特別結果又は特定結果の種類を一の第2抽選乱数(特図図柄乱数)を用いて決定することとなる。
したがって、異なる結果であっても共通の第2抽選乱数を用いることで抽選の制御を簡略化できて制御の負担を軽減することができる。
〔特図変動中処理〕
図25に、本実施形態の特図ゲーム処理における特図変動中処理(ステップA10)を示す。
この特図変動中処理では、まず、変動図柄判別フラグに対応する図柄停止コマンドを準備して(ステップA601)、演出コマンド設定処理(ステップA602)を行う。次いで、停止図柄パターンに対応する表示時間を設定して(ステップA603)、設定した表示時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA604)。本実施形態の場合、停止図柄パターンがはずれ図柄パターンである場合には表示時間として600m秒を設定し、停止図柄パターンが大当り図柄パターンである場合には表示時間として600m秒を設定し、停止図柄パターンが小当り図柄パターンである場合には表示時間として600m秒を設定し、停止図柄パターンが時短図柄当り図柄パターンである場合には表示時間として600m秒を設定する。すなわち、遊技制御装置100が、変動表示ゲームの停止結果態様を表示する停止表示時間を設定する停止表示時間設定手段をなす。
そして、処理番号として特図表示中処理にかかる「2」を設定し(ステップA605)、その処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA606)。さらに、特図1の変動終了に関する信号(例えば、特別図柄1変動中信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA607)、特図2の変動終了に関する信号(例えば、特別図柄2変動中信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA608)、外部情報端子に出力用の特図変動表示ゲームの実行回数に係る図柄確定回数信号制御タイマ領域に制御タイマ初期値(例えば、256m秒)をセーブする(ステップA609)。その後、特図1表示器51における特図1変動表示ゲームの制御用の情報として、特図1表示器51での変動停止に係る停止フラグを特図1変動制御フラグ領域にセーブし(ステップA610)、特図2表示器52における特図2変動表示ゲームの制御用の情報として、特図2表示器52での変動停止に係る停止フラグを特図2変動制御フラグ領域にセーブする(ステップA611)。次に、普電サポート状態(時短状態)とするゲームの実行回数を管理するための時間短縮変動回数更新処理(ステップA612)を行い、特図変動中処理を終了する。
〔特図表示中処理〕
図26及び図27に、本実施形態の特図ゲーム処理における特図表示中処理(ステップA11)を示す。
この特図表示中処理では、まず、大当りフラグ1設定処理にて設定された時短図柄当りフラグ1と、大当りフラグ2設定処理にて設定された時短図柄当りフラグ2と、をロードして(ステップA701)、RWMの時短図柄当りフラグ1領域及び時短図柄当りフラグ2領域をクリアする(ステップA702)。
次いで、大当りフラグ1設定処理にて設定された小当りフラグ1と、大当りフラグ2設定処理にて設定された小当りフラグ2と、をロードして(ステップA703)、RWMの小当りフラグ1領域及び小当りフラグ2領域をクリアする(ステップA704)。
次いで、大当りフラグ1設定処理にて設定された大当りフラグ1と、大当りフラグ2設定処理にて設定された大当りフラグ2と、をロードして(ステップA705)、RWMの大当りフラグ1領域及び大当りフラグ2領域をクリアする(ステップA706)。そして、ロードされた大当りフラグ2が大当りかを判定して(ステップA707)、大当りである場合(ステップA707;Y)は、第2特図変動表示ゲームの大当り(特図2大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動中信号をON、役物連続作動装置作動中信号をON、特別図柄2当り信号をON)をRWMの試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA710)、ラウンド数上限値テーブルを設定する(ステップA711)。
一方、大当りフラグ2が大当りでない場合(ステップA707;N)は、ロードされた大当りフラグ1が大当りかを判定して(ステップA708)、大当りである場合(ステップA708;Y)は、第1特図変動表示ゲームの大当り(特図1大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動中信号をON、役物連続作動装置作動中信号をON、特別図柄1当り信号をON)をRWMの試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA709)、ラウンド数上限値テーブルを設定する(ステップA711)。
次いで、ラウンド数上限値情報に対応するラウンド数上限値(本実施形態の場合、「10」、「7」又は「2」)を取得し、RWMのラウンド数上限値領域にセーブする(ステップA712)。続けて、ラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタを取得し、RWMのラウンドLEDポインタ領域にセーブする(ステップA713)。
次に、RWMの飾り特図コマンド領域から飾り特図コマンドをロードし、準備して(ステップA714)、演出コマンド設定処理(ステップA715)を行う。その後、普図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を低確率状態とする情報に係る確率情報コマンドを準備して(ステップA716)、演出コマンド設定処理(ステップA717)を行う。続けて、特図1又は特図2停止図柄設定処理にて設定された図柄情報(停止図柄番号又は停止図柄パターン)に対応するファンファーレコマンドを準備して(ステップA718)、演出コマンド設定処理(ステップA719)を行う。このファンファーレコマンドが特別遊技状態の開始時に演出制御装置300に送信される特別遊技状態開始情報をなす。
次に、大入賞口開放情報と、普図変動表示ゲームにて当り結果となる確率の状態に対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA720)。本実施形態の場合、ステップA720において、大入賞口開放情報と確率の状態に対応する信号として、大当り2信号と大当り3信号をセーブする。なお、それぞれのON/OFFは大入賞口開放情報と確率の状態とで決まる。例えば、大当り2信号は、出玉のある大当り(大入賞口開放情報が大入賞口開放情報1以外)である場合にはON、出玉のない大当り(所謂、突確大当りなど。大入賞口開放情報が大入賞口開放情報1)である場合には、時短状態中での大当り時であればON、それ以外ではOFFとなる。また、大当り3信号は、出玉のある大当りである場合にはON、出玉のない大当りである場合にはOFFとなる。
その後、大入賞口開放情報と、普図変動表示ゲームにて当り結果となる確率の状態に対応する大当りファンファーレ時間を設定して(ステップA721)、設定した大当りファンファーレ時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA722)。そして、特図ゲームモードフラグをロードし、ロードしたフラグを特図ゲームモードフラグ退避領域にセーブする(ステップA723)。これにより特別結果が発生した際における時短状態の情報が記憶される。そして、後に記憶した情報に基づき特別遊技状態の終了後の演出モードが決定される。
そして、大入賞口開放情報に対応する大入賞口の大入賞口不正入賞数領域をクリアし(ステップA724)、大入賞口開放情報に対応する大入賞口の大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(ステップA725)。
次に、通常確率変動回数領域に初期値(ここでは900)をセーブする(ステップA761)。これにより、大当り遊技状態(第1特別遊技状態)の開始時に通常確率変動回数(ゲーム実行回数)の計測がクリアされる。なお、ゲーム実行回数の計測をクリアするタイミングのうちの条件装置の作動時(大当り遊技状態時)は、大当り遊技状態の開始時に限定されず、大当り遊技状態中であれば適宜変更可能であり、例えば大当り遊技状態の終了時であっても良い。
その後、ファンファーレ/インターバル中処理に移行するためのファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1(ステップA726)を行い、特図表示中処理を終了する。すなわち、遊技制御装置100が、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームの何れかで結果が特別結果となることに基づき、第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39を開状態に変換する特別遊技状態を発生する特別遊技状態発生手段をなす。
一方、大当りフラグ1が大当りでない場合(ステップA708;N)は、ロードされた小当りフラグ2が小当りかを判定して(ステップA727)、小当りである場合(ステップA727;Y)は、第2特図変動表示ゲームの小当り(特図2小当り)の開始に関する試験信号(例えば、特別図柄2小当り信号をON)をRWMの試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA730)、通常確率変動回数更新処理(ステップA762)。
また、小当りフラグ2が小当りでない場合(ステップA727;N)は、ロードされた小当りフラグ1が小当りかを判定して(ステップA728)、小当りである場合(ステップA728;Y)は、第1特図変動表示ゲームの小当り(特図1小当り)の開始に関する試験信号(例えば、特別図柄1小当り信号をON)をRWMの試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA729)、通常確率変動回数更新処理(ステップA762)を行う。
次いで、演出モードの設定に関する演出モード情報チェック処理(ステップA732)を行って、飾り特図コマンド領域から飾り特図コマンドをロードし、準備して(ステップA734)、演出コマンド設定処理(ステップA735)を行う。次いで、小当りファンファーレコマンドを準備し(ステップA736)、演出コマンド設定処理(ステップA737)を行って、ステップA738の処理に移行する。この小当りファンファーレコマンドも特別遊技状態の開始時に演出制御装置300に送信される特別遊技状態開始情報をなす。
そして、特図ゲームモードフラグをロードし、ロードしたフラグを特図ゲームモードフラグ退避領域にセーブし(ステップA738)、小当りファンファーレ中処理に移行するための小当りファンファーレ中処理移行設定処理(ステップA739)を行って、特図表示中処理を終了する。
一方、小当りフラグ1が小当りでない場合(ステップA728;N)は、ロードされた時短図柄当りフラグ2が時短図柄当りかを判定する(ステップA740)。時短図柄当りである場合(ステップA740;Y)は、通常確率変動回数更新処理(ステップA764)を行う。さらに、サポ作動設定処理(ステップA742)を行い、特図普段処理に移行するための特図普段処理移行設定処理(ステップA743)を行って、特図表示中処理を終了する。
特図普段処理移行設定処理では、処理番号として特図普段処理にかかる「0」を特図ゲーム処理番号領域にセーブし、変動図柄判別フラグ領域の情報をクリアし、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブする処理を行う。
また、時短図柄当りフラグ2が時短図柄当りでない場合(ステップA740;N)は、ロードされた時短図柄当りフラグ1が時短図柄当りかを判定する(ステップA741)。時短図柄当りである場合(ステップA741;Y)は、通常確率変動回数更新処理(ステップA764)を行う。さらに、サポ作動設定処理(ステップA742)を行い、特図普段処理に移行するための特図普段処理移行設定処理(ステップA743)を行って、特図表示中処理を終了する。
また、時短図柄当りフラグ1が時短図柄当りでない場合(ステップA741;N)は、通常確率変動回数更新処理(ステップA765)を行う。そして、演出モードの設定に関する演出モード情報チェック処理(ステップA745)を行い、演出モード番号に対応する切替準備残り回転数を設定して(ステップA746)、演出残り回転数と切替準備残り回転数とが一致するかを判定する(ステップA747)。なお、切替準備残り回転数は、複数の演出モードのうちの全ての演出モードにおいて異なる値(回転数)であってもよいし、複数の演出モードのうちの何れかの演出モードにおいて同一の値(回転数)であってもよいし、複数の演出モードのうちの全ての演出モードにおいて同一の値(回転数)であってもよい。
演出残り回転数と切替準備残り回転数とが一致しない場合(ステップA747;N)は、特図普段処理に移行するための特図普段処理移行設定処理(ステップA750)を行って、特図表示中処理を終了する。
一方、演出残り回転数と切替準備残り回転数とが一致する場合(ステップA747;Y)は、演出モード切替準備コマンドを準備し(ステップA748)、演出コマンド設定処理(ステップA749)を行い、特図普段処理に移行するための特図普段処理移行設定処理(ステップA750)を行って、特図表示中処理を終了する。演出モード切替準備コマンドは、演出モードが切り替わる数回転前から先読み演出を行わないようにするためのコマンドであり、演出モード切替準備コマンドを演出制御装置300に送信することによって、モードをまたいで演出に矛盾等が生じないようにすることができる。
〔時間短縮変動回数更新処理〕
図28に、上述の特図変動中処理における時間短縮変動回数更新処理(ステップA612)を示す。この時間短縮変動回数更新処理では、まず、普電サポート中であるかを判定する(ステップA751)。そして、普電サポート中でない場合(ステップA751;N)は、時間短縮変動回数更新処理を終了する。また、普電サポート中である場合(ステップA751;Y)は、時間短縮変動回数を-1更新して(ステップA752)、時間短縮変動回数が「0」となったかを判定する(ステップA753)。
時間短縮変動回数が「0」でない場合(ステップA753;N)には、時間短縮変動回数更新処理を終了する。また、時間短縮変動回数が「0」となった場合(ステップA753;Y)には、時短終了に関する信号(例えば、大当り2信号をOFF)を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA754)。次いで、時短の終了に関する信号(例えば、特別図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、特別図柄2変動時間短縮状態信号をOFF、普通図柄1高確率状態信号をOFF、普通図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、普通電動役物1開放延長状態信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA755)。
次いで、遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブし(ステップA756)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率&時短なしフラグをセーブして(ステップA757)、特図ゲームモードフラグ領域に時短なしフラグを合成する(ステップA758)。そして、第2始動記憶があるかを判定する(ステップA759)。第2始動記憶がある場合(ステップA759;Y)は、時間短縮変動回数更新処理を終了する。また、第2始動記憶がない場合(ステップA759;N)は、左打ち指示に関する信号(例えば、発射位置指定信号1をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA760)、右打ち中の表示LED(例えば、第1遊技状態表示部56a)を消灯させるため、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブして(ステップA761)、時間短縮変動回数更新処理を終了する。
〔演出モード情報チェック処理〕
図29に、上述の特図表示中処理における演出モード情報チェック処理(ステップA732,A745)を示す。この演出モード情報チェック処理では、まず、次モード移行情報が更新なしコードであるかを判定する(ステップA771)。次モード移行情報が更新なしコードである場合(ステップA771;Y)は、演出モード情報チェック処理を終了する。この場合は、実行した特図変動表示ゲームの回数に応じた演出モードの変更が行われない場合である。
また、次モード移行情報が更新なしコードでない場合(ステップA771;N)は、演出モードの変更までの特図変動表示ゲームの実行可能回数である演出残り回転数を-1更新し(ステップA772)、演出残り回転数が「0」となったかを判定する(ステップA773)。演出残り回転数が「0」となっていない場合(ステップA773;N)は、演出モード情報チェック処理を終了する。また、演出残り回転数が「0」となった場合(ステップA773;Y)、すなわち次の特図変動表示ゲームから演出モードを変更する場合は、演出モード情報アドレステーブルを設定し(ステップA774)、次モード移行情報に対応するテーブルのアドレスを取得する(ステップA775)。
そして、移行する演出モードの演出モード番号を取得し、RWM内の演出モード番号領域にセーブして(ステップA776)、移行する演出モードの演出残り回転数を取得し、RWM内の演出残り回転数領域にセーブして(ステップA777)、移行する演出モードの次モード移行情報を取得し、RWM内の次モード移行情報領域にセーブする(ステップA778)。その後、新しく設定された演出モード番号に対応する確率情報コマンドを準備し(ステップA779)、準備した確率情報コマンドが停電復旧時送信コマンド領域の値と一致するかを判定する(ステップA780)。準備した確率情報コマンドが停電復旧時送信コマンド領域の値と一致する場合(ステップA780;Y)、すなわち確率の状態が変化していない場合は、演出モード情報チェック処理を終了する。
また、準備した確率情報コマンドが停電復旧時送信コマンド領域の値と一致しない場合(ステップA780;N)は、準備した確率情報コマンドを停電復旧時送信コマンド領域にセーブして(ステップA782)、演出コマンド設定処理(ステップA782)を行う。
次いで、新しく設定された演出残り回転数に対応する演出回転数コマンドを準備して(ステップA783)、演出コマンド設定処理(ステップA784)を行う。
次いで、時間短縮変動回数に対応する時間短縮変動回数コマンドを準備して(ステップA785)、演出コマンド設定処理(ステップA786)を行う。
次いで、新たな演出モードは左打ちするモードであるかを判定し(ステップA787)、左打ちするモードでない場合(ステップA787;N)は、演出モード情報チェック処理を終了する。また、左打ちするモードである場合(ステップA787;Y)は、左打ち指示報知コマンドを準備し(ステップA788)、演出コマンド設定処理(ステップA789)を行って、演出モード情報チェック処理を終了する。これにより、演出モードの切替の規定回転数前から切替を予告する演出を行うことが可能となる。このように遊技制御装置100で演出モードを管理するようにしたことで、例えば特定の演出モードでのみ特定のリーチを発生させる等の制御が可能となり、遊技の興趣を向上することができる。
〔ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1〕
図30に、上述の特図表示中処理におけるファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1(ステップA726)を示す。このファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1では、まず、ファンファーレ/インターバル中処理に係る処理番号である「3」を設定し(ステップA791)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA792)。
次に、大当り(特別遊技状態)の開始に関する信号(例えば、大当り1信号をON(大当り+小当りで出力)、大当り4信号をON(大当りで出力))を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA793)、時短の終了に関する信号(例えば、特別図柄1高確率状態信号をOFF、特別図柄2高確率状態信号をOFF、特別図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、特別図柄2変動時間短縮状態信号をOFF、普通図柄1高確率状態信号をOFF、普通図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、普通電動役物1開放延長状態信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA794)。その後、特別遊技状態で実行したラウンド数を管理するためのラウンド数領域をクリアし(ステップA795)、遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブして(ステップA796)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率&時短なしフラグをセーブする(ステップA797)。
そして、変動図柄判別フラグ領域をクリアし(ステップA798)、特図ゲームモードフラグ領域に時短なしフラグをセーブする(ステップA800)。次に、停電復旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(時短なし)をセーブし(ステップA801)、時短状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数を管理するための時間短縮変動回数領域をクリアする(ステップA802)。これにより普電サポート状態及び時短状態が終了する。なお、特図確率を高確率状態とすることができる遊技機の場合は、この処理において高確率状態を終了する。
その後、演出モード番号領域に演出モード1の番号をセーブし(ステップA803)、演出残り回転数領域をクリアして(ステップA804)、次モード移行情報領域に更新なしコードをセーブする(ステップA805)。そして、右打ち指示に関する信号(例えば、発射位置指定信号1をON)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA806)、右打ち中の表示LED(例えば、第1遊技状態表示部56a)を点灯させるため、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブして(ステップA807)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1を終了する。これにより、特別遊技状態の発生に伴い演出モードの情報が一旦クリアされることとなる。
〔小当りファンファーレ中処理移行設定処理〕
図31に、上述の特図表示中処理における小当りファンファーレ中処理移行設定処理(ステップA739)を示す。この小当りファンファーレ中処理移行設定処理では、まず、処理番号として小当りファンファーレ中処理にかかる「7」を設定して(ステップA811)、当該処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA812)。
次いで、小当りファンファーレ時間(例えば0.3秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA813)、小当りの開始に関する信号(例えば、大当り1信号をON(大当り+小当りで出力))を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA814)。
次いで、大入賞口不正入賞数領域をクリアして(ステップA815)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(ステップA816)。
次いで、右打ち指示に関する信号(例えば、発射位置指定信号1をON)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA817)、右打ち中の表示LED(例えば、第1遊技状態表示部56a)を点灯させるため、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブして(ステップA818)、小当りファンファーレ中処理移行設定処理を終了する。
〔通常確率変動回数更新処理〕
図32に、上述の特図表示中処理における通常確率変動回数更新処理(ステップA762,A764,A765)を示す。この通常確率変動回数更新処理では、まず、通常確率変動回数を-1更新する(ステップA62)。これにより、特図変動表示ゲームの停止表示時間の終了時に通常確率変動回数(ゲーム実行回数)が計測(更新)される。
なお、本実施形態の遊技機では特図確率は常に一定であるため、通常確率変動回数は常に更新するようにしているが、特図確率の確率変動が可能な遊技機では、高確率状態である場合には通常確率変動回数の更新は行わないようにする。
次に、通常確率変動回数は所定数以下であるかを判定する(ステップA76)。通常確率変動回数は所定数以下である場合(ステップA76;Y)は、通常確率変動回数に対応する通常確率変動回数コマンドを準備して(ステップA63)、演出コマンド設定処理(ステップA64)を行う。これにより、通常確率変動回数(ゲーム実行回数)を報知するための通常確率変動回数コマンドが演出制御装置300に送信される。また、通常確率変動回数は所定数以下でない場合(ステップA76;N)は、ステップA65に移行する。
天井の到達までのゲーム数が多い場合は、通常確率変動回数の情報を演出制御装置300に送信しても利用価値が高くないため、常時通常確率変動回数の情報を送信することは非効率である。特に、天井の到達までのゲーム数が127回よりも多い場合は、送信すべきデータ量が4バイト必要となり非効率である。そこで、通常確率変動回数が所定数以下でない場合には通常確率変動回数の情報を演出制御装置300に送信しないようにしている。
すなわち、コマンドはコマンドの種類を識別するための「MODE」とコマンドの内容を含む「ACTION」の2バイト構成となっており、各々を区別するため取り得る範囲が異なっている。「MODE」と「ACTION」は最上位ビットで区別するようにしており、MODEでは1、ACTIONでは0となっているため、数値として取り得る範囲はMODEが128~255、ACTIONが0~127となる。ACTIONとして127を超える値を送信する場合は、例えば、MODEとして回数下位を示す80h(=128)+ACTIONとして回数の値の下位7ビットと、MODEとして回数上位を示す81h(=129)+ACTIONとして回数の値の上位7ビットのコマンドを送信することになる。正確には2ビット少ない値なので3fffh(=16383)までしか送信できないが、これを超える大きさの情報は通常確率変動回数の情報としては不要なので2回分のコマンド送信で足りることとなり、天井の到達までのゲーム数が127回よりも多い場合のデータ量は4バイトとなる。
所定数は任意に設定可能であるが127以下の値とすればデータ量が2バイトとなり好ましい。また、例えばP=大当り確率の逆数とし、所定数=0.4×Pとしても良い。なお、大当り確率の逆数に0.4をかけた数の変動回数以内で当る可能性はおよそ33%である。また、演出制御装置300でも通常確率変動回数と対応する値を遊技制御装置100とは独立して計数するようにした場合に、通常確率変動回数が所定数以下でない場合であっても所定の値となることで遊技制御装置100から通常確率変動回数の情報を演出制御装置300に送信するようにしても良い。これにより、遊技制御装置100と演出制御装置300とで計数する値の整合性をとることが可能となる。
ステップA65では、通常確率変動回数が「0」となったかを判定し(ステップA65)、通常確率変動回数が「0」でない場合(ステップA65;N)には、通常確率変動回数更新処理を終了する。一方、通常確率変動回数が「0」となった場合(ステップA65;Y)には、通常確率変動回数領域に初期値(ここでは900)をセーブする(ステップA66)。これにより、天井回数n到達を契機としたチャンスモード(普電サポート)の開始時に通常確率変動回数(ゲーム実行回数)の計測がクリアされる。なお、ゲーム実行回数の計測をクリアするタイミングのうちの天井回数n到達を契機としたチャンスモード時は、チャンスモードの開始時に限定されず、チャンスモード中であれば適宜変更可能であり、例えばチャンスモードの終了時であっても良い。
次いで、時間短縮判定データ領域をクリアして(ステップA67)、時短天井用の初期値(ここでは1)を時間短縮変動回数領域にセーブする(ステップA68)。当該通常確率変動回数更新処理がステップA764の処理である場合、すなわち天井到達ゲームの結果が時短図柄当りである場合には、ステップA67の処理を実行することで、変動開始時(停止図柄設定時)に設定された時間短縮判定データ(ステップA451,A491)がクリアされるとともに、ステップA68の処理を実行することで、時間短縮変動回数(サポート回数)として時短回数Nが設定される。これにより、ゲーム実行回数が天井回数nに達したという第1条件と、ゲームの結果が時短図柄当りとなったという第2条件が同時に成立した場合に、第1条件が優先される。
次いで、時短の開始に関する信号(例えば、大当り2信号をON)を外部情報出力データ領域にセーブして(ステップA69)、時短の開始に関する信号(例えば、特別図柄1変動時間短縮状態信号をON、特別図柄2変動時間短縮状態信号をON、普通図柄1高確率状態信号をON、普通図柄1変動時間短縮状態信号をON、普通電動役物1開放延長状態信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA70)。
次いで、遊技状態表示番号領域に時短ありの番号をセーブし(ステップA71)、普図ゲートモードフラグ領域に普図高確率&時短ありフラグをセーブして(ステップA72)、確率状態フラグを維持して時短ありにするために、特図ゲームモードフラグ領域に特図時短ありフラグを合成する(ステップA73)。
次いで、右打ち指示に関する信号(例えば、発射位置指定信号1をON)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA74)、右打ち中の表示LED(例えば、第1遊技状態表示部56a)を点灯させるため、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブする(ステップA75)。
その後、天井の到達を通知するための天井到達コマンドを準備し(ステップA77)、演出コマンド設定処理(ステップA78)を行い、通常確率変動回数更新処理を終了する。これにより、演出制御装置300に天井到達コマンドが送信され、演出制御装置300に天井の到達を通知することができる。なお、天井到達コマンドは、ゲームの実行回数が所定回数に到達したことに関する情報をなすものである。また、天井に到達した場合は特別遊技状態を経ずに普電サポートありの状態となるものであり、天井到達コマンドは特別遊技状態を経ずに普電サポートありの状態(第2状態)とすることに関する情報をなすものとも言える。
図33(a)に示すように、本実施形態での天井の到達に基づく時短状態の開始は、ゲームの終了時に通常確率変動回数が0となって天井に到達したゲームA(t31~33)の終了時となっている。ゲームBでは天井の到達に関する演出を実行するが、当該ゲームBについての停止図柄コマンドや変動パターンコマンドの送信よりも前に天井到達コマンドが送信されることとなる。これにより、天井の到達に基づく演出が行われるゲームBについての停止図柄や変動パターンの設定時には天井の到達を考慮した設定を行うことができ、違和感や矛盾のない演出を行うことが可能となる。仮に、停止図柄コマンドや変動パターンコマンドの送信よりも後に天井到達コマンドが送信されるようにすると、天井到達コマンドが来るまで又は天井到達コマンドが来ないことが確認できてから停止図柄や変動パターンの設定を行わなくてはならず、非効率な制御となってしまう。
なお、天井に到達したゲームAの終了時に天井到達コマンドを送信するようにしたが、天井の到達に基づく演出を実行するゲームであるゲームBの開始時であって、停止図柄コマンドや変動パターンコマンドの送信よりも前に天井到達コマンドを送信するようにしても良い。この場合、始動記憶数の変化を通知する飾り特図保留数コマンドよりも天井到達コマンドが先であっても良いし後であっても良い。
また、天井到達コマンドに確率設定値の情報を含めるようにしても良い。確率設定値の情報は電源の投入時に演出制御装置300に送信されるが、それ以外は送信されることがない。天井の到達を契機に確率設定値の情報を送信することで、演出制御装置300において確率設定値を確認することができ、確率設定値を示唆する演出において正確な処理を行うことが可能となる。
また、天井到達コマンドの送信に替えて、停止図柄コマンド又は変動パターンコマンドに天井に到達した旨の情報を含めるようにしても良い。また、特図始動記憶についての先読み情報として、当該特図始動記憶に基づく特図変動表示ゲーム(ここではゲームA)が実行されることで天井に到達する旨の情報を送信するようにしても良い。この場合、当該特図始動記憶よりも前に大当りとなる特図始動記憶がある場合は、当該大当りにより通常確率変動回数がリセットされることとなるので、天井に到達する旨の情報を送信しないようにしても良い。天井に到達した旨の情報又は天井に到達する旨の情報とは、ゲームの実行回数が所定回数に到達したこと若しくは到達することに関する情報、又は、特別遊技状態を経ずに普電サポートありの状態(第2状態)としたこと若しくはすることに関する情報である。
また、本実施形態の遊技機では、天井の到達までの情報として演出制御装置300に通常確率変動回数の情報を送信するようにしているが、この通常確率変動回数の情報を送信せずに天井に到達した場合にのみ天井到達コマンドを送信するようにしても良い。特に、電源の投入時にのみ演出制御装置300に通常確率変動回数の情報を送信し、その後は演出制御装置300が遊技制御装置100とは独立して天井に到達するまでのゲーム数を計数するようにした場合において、演出制御装置300の停電によるデータの喪失やその他の不具合により計数したデータを失った場合でも、天井到達コマンドが送信されることで天井に到達したことを把握可能となる。
また、上述の例では、天井到達コマンドの送信タイミングを天井に到達することとなるゲームAの終了時としたが、これに限られるものではない。例えば、天井に到達することとなるゲームAにおける変動時間中の所定タイミングとしても良いし、停止コマンドの送信タイミングとしても良い。変動時間中の所定タイミングとしては、リーチの発生時やSPリーチへの発展時、結果態様の仮停止時などが挙げられる。
また、図33(b)に示すように、天井に到達することとなるゲームAの開始時に天井到達コマンドを送信し、ゲームAにおいて天井の到達に基づく演出を実行するようにしても良い。この場合は、図32に示した通常確率変動回数更新処理のうち、ステップA66~A75の処理以外の処理を特図変動表示ゲームの開始時であって、図18に示した特図1変動開始処理や特図2変動開始処理よりも先に行うようにする。これにより、当該ゲームAについての停止図柄コマンドや変動パターンコマンドの送信よりも前に天井到達コマンドが送信されるようにする。
さらに、ステップA65~A75の処理を特図変動表示ゲームの終了時に行うようにして、天井に到達したゲームAの実行中は通常確率変動回数が0の状態を維持するようにし、停電が発生した場合でも通常確率変動回数の情報から天井の報知を行うことができるようにする。
ゲームAの実行中は、天井の到達に基づく演出を実行しているが未だ時短状態が開始していない状態である。このゲームAの実行中に停電が発生した場合、バックアップ機能を有しない演出制御装置300が制御する表示装置41には、遊技に関するコマンドの受信まで(t42の停止コマンドの受信まで)演出を表示できないため停電復旧画面が表示される。このため、遊技者が天井の到達に基づく時短状態が実行されなくなるのではないかという不安を持つこととなる。
そこで、停電復旧時に遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される停電復旧コマンドに含まれる通常確率変動回数コマンドの情報に基づいて、通常確率変動回数が0であることが確認できた場合に、表示装置41に表示する停電復旧画面に天井に到達していることを示す表示を付加するようにし、天井の到達に基づく時短状態が実行されることを遊技者に報知するようにしても良い。又は、停止コマンドの受信により開始した演出において天井に到達していることを示す表示を付加するようにしても良い。なお、停電復旧時に遊技制御装置100から演出制御装置300に天井に到達したゲームである旨の情報を送信するようにし、この情報に基づき天井に到達していることを遊技者に報知するようにしても良い。
また、図33(b)において、天井の到達に基づく演出をゲームAの開始時に開始するようにしたが、開始タイミングはゲームAにおける変動時間中の所定タイミングとしても良いし、停止コマンドの送信タイミングとしても良い。変動時間中の所定タイミングとしては、リーチの発生時やSPリーチへの発展時、結果態様の仮停止時などが挙げられる。リーチの実行に基づくタイミングとする場合は、ゲームAの変動パターンとしてリーチ状態を含む変動パターンが選択されるようにする。
以上のことから、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な状態を発生する遊技機において、遊技を統括的に制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技制御手段からの情報に基づき演出の制御を行う演出制御手段(演出制御装置300)と、遊技球が入賞不能な閉状態と、遊技球の入賞が容易な開状態と、に変換可能な普通変動入賞装置37と、を備え、遊技制御手段は、普通変動入賞装置37の状態を、第1状態と、該第1状態よりも入賞が容易な第2状態と、の何れかの状態で制御するようにし、ゲームの実行回数が所定回数に到達することに基づき第2状態とすることが可能であり、ゲームの開始時に、ゲームの結果に関する図柄情報と、ゲームの実行態様に関する変動パターン情報と、を演出制御手段に送信するように構成され、ゲームの実行回数が所定回数に到達した場合には、当該所定回数に到達したことの示唆又は報知を行うゲームについての図柄情報及び変動パターン情報の送信よりも前に、ゲームの実行回数が所定回数に到達したことに関する情報(天井到達コマンド)を演出制御手段に送信するようにしたこととなる。
したがって、演出制御装置300においてゲームの停止図柄や変動パターンを選択する際に天井への到達を考慮して選択できるようになり、遊技の興趣を向上することができる。
また、遊技制御手段は、普通変動入賞装置37への遊技球の入賞に基づきゲームの実行権利となる始動記憶を所定の上限数まで記憶可能であり、ゲームの開始時に、始動記憶に関する始動記憶情報を演出制御手段に送信するように構成され、始動記憶情報をゲームの実行回数が所定回数に到達したことに関する情報よりも前に送信するようにしたこととなる。
したがって、天井情報を送信するようにしたとしても、ゲーム開始時に最も早く変化を開始する飾り特図始動記憶表示の表示態様の決定を天井情報の送信にかかわらず最初に行うことができる。
また、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生する遊技機において、遊技を統括的に制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技制御手段からの情報に基づき演出の制御を行う演出制御手段(演出制御装置300)と、遊技球が入賞不能な閉状態と、遊技球の入賞が容易な開状態と、に変換可能な普通変動入賞装置37と、を備え、遊技制御手段は、普通変動入賞装置37の状態を、第1状態と、該第1状態よりも入賞が容易な第2状態と、の何れかの状態で制御するようにし、ゲームの実行回数が所定回数に到達することに基づき第2状態とすることが可能であり、ゲームの結果が特別結果のうちの所定の特別結果となった場合には、特別遊技状態の終了後に開始されるゲームを第2状態とすることが可能であり、ゲームの実行回数が所定回数に到達した場合には、当該所定回数に到達したことの示唆又は報知を行うゲームの開始時に、特別遊技状態を経ずに第2状態とすることに関する情報を演出制御手段に送信するようにしたこととなる。
したがって、演出制御装置300において天井への到達を考慮して演出等を選択できるようになり、遊技の興趣を向上することができる。
また、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生する遊技機において、遊技を統括的に制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技制御手段からの情報に基づき演出の制御を行う演出制御手段(演出制御装置300)と、遊技球が入賞不能な閉状態と、遊技球の入賞が容易な開状態と、に変換可能な普通変動入賞装置37と、を備え、遊技制御手段は、普通変動入賞装置37の状態を、第1状態と、該第1状態よりも入賞が容易な第2状態と、の何れかの状態で制御するようにし、ゲームの実行回数が所定回数に到達することに基づき第2状態とすることが可能であり、ゲームの結果が特別結果のうちの所定の特別結果となった場合には、特別遊技状態の終了後に開始されるゲームを第2状態とすることが可能であり、ゲームの開始時に、ゲームの結果に関する図柄情報を演出制御手段に送信するように構成され、ゲームの実行回数が所定回数に到達した場合には、当該所定回数に到達したことの示唆又は報知を行うゲームの開始時に、特別遊技状態を経ずに第2状態とすることに関する情報を図柄情報に含めて演出制御手段に送信するようにしたこととなる。
したがって、演出制御装置300においてゲームの停止図柄を選択する際に天井への到達を考慮して選択できるようになり、遊技の興趣を向上することができる。
また、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生する遊技機において、遊技を統括的に制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技制御手段からの情報に基づき演出の制御を行う演出制御手段(演出制御装置300)と、遊技球が入賞不能な閉状態と、遊技球の入賞が容易な開状態と、に変換可能な普通変動入賞装置37と、を備え、遊技制御手段は、普通変動入賞装置37の状態を、第1状態と、該第1状態よりも入賞が容易な第2状態と、の何れかの状態で制御するようにし、ゲームの実行回数が所定回数に到達することに基づき第2状態とすることが可能であり、ゲームの結果が特別結果のうちの所定の特別結果となった場合には、特別遊技状態の終了後に開始されるゲームを第2状態とすることが可能であり、ゲームの開始時に、ゲームの実行態様に関する変動パターン情報を演出制御手段に送信するように構成され、ゲームの実行回数が所定回数に到達した場合には、当該所定回数に到達したことの示唆又は報知を行うゲームの開始時に、特別遊技状態を経ずに第2状態とすることに関する情報を変動パターン情報に含めて演出制御手段に送信するようにしたこととなる。
したがって、演出制御装置300において変動パターンを選択する際に天井への到達を考慮して選択できるようになり、遊技の興趣を向上することができる。
〔サポ作動設定処理〕
図34に、上述の特図表示中処理におけるサポ作動設定処理(ステップA742)を示す。このサポ作動設定処理では、まず、時間短縮判定データ領域がクリアされているかを判定する(ステップA820)。時間短縮判定データ領域がクリアされていない場合(ステップA820;N)、すなわち直前の通常確率変動回数更新処理(ステップA764)においてステップA67の処理が実行されなかった場合には、時間短縮判定データに対応する初期値を時間短縮変動回数領域にセーブして(ステップA821)、時短の開始に関する信号(例えば、大当り2信号をON)を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA822)。すなわち、時短図柄当り図柄が停止するときには、時短の開始に関する信号(例えば、大当り2信号をON)のみが外部情報信号として出力される。
次いで、時短の開始に関する信号(例えば、特別図柄1変動時間短縮状態信号をON、特別図柄2変動時間短縮状態信号をON、普通図柄1高確率状態信号をON、普通図柄1変動時間短縮状態信号をON、普通電動役物1開放延長状態信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA823)。
次いで、遊技状態表示番号領域に時短ありの番号をセーブし(ステップA824)、普図ゲートモードフラグ領域に普図高確率&時短ありフラグをセーブして(ステップA825)、確率状態フラグを維持して時短ありにするために、特図ゲームモードフラグ領域に特図時短ありフラグを合成する(ステップA826)。
次いで、右打ち指示に関する信号(例えば、発射位置指定信号1をON)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA827)、右打ち中の表示LED(例えば、第1遊技状態表示部56a)を点灯させるため、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブする(ステップA828)。そして、演出モード情報アドレステーブルを設定して(ステップA829)、変動開始時(停止図柄設定時)に設定された演出モード移行情報に対応するテーブルのアドレスを取得する(ステップA830)。ステップA829では、大当り終了処理での設定(ステップA904)と同じ処理を行う。演出モード移行情報に基づき対応するテーブルのアドレスを取得することで、変動選択テーブル群の移行に関する情報である変動パターンシナリオも取得される。
すなわち、時短図柄当りとなる場合は、特図図柄乱数により時短図柄当りの種類である停止図柄が選択されるとともに、当該停止図柄に基づき演出モード移行情報が選択されて変動パターンシナリオが選択されることとなる。
次に、遊技制御装置100での演出モードの管理や変動選択テーブル群の管理に必要な情報をセーブする処理として、まず、時短図柄当りとなった特図変動表示ゲームの終了後に設定される演出モードの演出モード番号を取得し、演出モード番号領域にセーブする(ステップA831)。さらに、時短図柄当りとなった特図変動表示ゲームの終了後に設定される演出モードの演出残り回転数を取得し、演出残り回転数領域にセーブして(ステップA832)、時短図柄当りとなった特図変動表示ゲームの終了後に設定される演出モードの次モード移行情報を取得し、次モード移行情報領域にセーブする(ステップA833)。ここでセーブされた情報に基づき、時短図柄当りとなった特図変動表示ゲームの終了後から所定回数の特図変動表示ゲームを実行することに基づき演出モードや変動選択テーブル群が移行するようになる。
その後、演出モード番号に対応する確率情報コマンドを準備し(ステップA834)、コマンドを停電復旧時送信コマンド領域にセーブして(ステップA835)、演出コマンド設定処理(ステップA836)を行う。ここで、確率情報コマンドとして、「時短あり」の情報と演出モードの情報が含まれたコマンドが設定される。
次いで、新しく設定された演出残り回転数に対応する演出回転数コマンドを準備して(ステップA837)、演出コマンド設定処理(ステップA838)を行い、時間短縮変動回数に対応する時間短縮変動回数コマンドを準備して(ステップA839)、演出コマンド設定処理(ステップA840)を行う。
そして、時間短縮判定データ領域をクリアし(ステップA841)、演出モード移行情報領域をクリアして(ステップA842)、サポ作動設定処理を終了する。
一方、時間短縮判定データ領域がクリアされている場合(ステップA820;Y)、すなわち直前の通常確率変動回数更新処理(ステップA764)においてステップA66~A78の処理が実行された場合には、当該直前の通常確率変動回数更新処理(ステップA764)においてステップA821~A828に相当する処理が既に実行されているので、ステップA821~A828の処理を行わずに、ステップA829の処理へ移行する。これにより、ゲームの実行回数が天井回数に達したという第1条件と、ゲームの結果が時短図柄当りになったという第2条件が同時に成立する場合に、第1条件が優先される。なお、第1条件が成立した場合の方が、第2条件が成立した場合よりも時間短縮変動回数(サポート回数)が多く付与されるようにしても良く、その場合には、第1条件を優先することで、遊技者にとってより有利な方が選択されることとなるので、遊技の興趣が高まる。
このように、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、ゲームの実行回数が所定回数(天井回数)に到達することに基づき第2状態(普電サポートありの状態)を開始可能である。
したがって、ゲームの実行回数が所定回数に到達することに基づいて、普通変動入賞装置37の状態が遊技者にとって有利な状態になるので、遊技の興趣を向上することができる。すなわち、ゲームの実行回数が所定回数に到達した場合に第2状態が発生するので、従来の遊技状態の遷移とは異なる新たな遷移が可能となり、遊技の興趣を向上することができる。
また、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、ゲームの実行回数が所定回数(天井回数)に到達するという第1条件が成立した場合に第2状態(普電サポートありの状態)を開始可能であり、ゲームの結果が特別結果とは異なる特定結果(時短図柄当り)であるという第2条件が成立した場合に第2状態を開始可能であり、一のゲームにおいて第1条件と第2条件との両方が成立する場合には、第1条件の成立に基づく第2状態を開始する。
したがって、同一の特図変動表示ゲームで、天井への到達に基づく普電サポートと、時短図柄当りに基づく普電サポートと、が重複して発動する場合には、天井への到達に基づく普電サポートを優先させるので、制御処理を簡単なものとすることができる。すなわち、天井への到達に基づく普電サポートを優先させることで、ステップA764の通常確率変動回数更新処理と、ステップA765の通常確率変動回数更新処理と、を共通化することが可能となるので、制御負担を軽減することができる。
なお、一のゲームにおいて第1条件と第2条件との両方が成立する場合には、第2条件の成立に基づく第2状態を開始するようにしても良い。すなわち、同一の特図変動表示ゲームで、天井への到達に基づく普電サポートと、時短図柄当りに基づく普電サポートと、が重複して発動する場合には、時短図柄当りに基づく普電サポートを優先させるようにしても良い。また、第2条件が成立した場合の方が、第1条件が成立した場合よりも時間短縮変動回数(サポート回数)が多く付与されるようにしても良く、その場合には、第2条件を優先することで、遊技者にとってより有利な方が選択されることとなるので、遊技の興趣が高まる。
また、一のゲームにおいて第1条件と第2条件との両方が成立する場合には、第1条件と第2条件のどちらを優先するかを、その都度選択するようにしても良い。例えば、付与される時間短縮変動回数(サポート回数)をその都度比較して、多い方を優先するようにしても良い。具体的には、例えば、ゲームの実行回数が天井回数に達したという第1条件が成立した場合に付与されるサポート回数が「200回」、ゲームの結果が時短図柄当りAになったという第2条件が成立した場合に付与されるサポート回数が「100回」、ゲームの結果が時短図柄当りBになったという第2条件が成立した場合に付与されるサポート回数が「300回」である遊技機において、一のゲームにおいて第1条件と時短図柄当りAの第2条件との両方が成立する場合には第1条件を優先し、一のゲームにおいて第1条件と時短図柄当りBの第2条件との両方が成立する場合には第2条件を優先するように構成しても良い。このように構成することで、遊技者にとってより有利な方が選択されることとなるので、遊技の興趣が高まる。
〔大当り終了処理〕
図35に、本実施形態の特図ゲーム処理における大当り終了処理(ステップA15)を示す。
この大当り終了処理では、まず、今回の特別遊技状態を実行する契機となった特別結果の種類に基づき設定される時間短縮判定データが、特別遊技状態の終了後に時短状態(普電サポートありの状態)となる場合に設定される時短ありデータかを判定する(ステップA901)。
時短ありデータでない場合(ステップA901;N)は、大当り終了設定処理1を行い(ステップA902)、時短ありデータである場合(ステップA901;Y)は、大当り終了設定処理2を行う(ステップA903)。そして、演出モード情報アドレステーブルを設定して(ステップA904)、変動開始時(停止図柄設定時)に設定された演出モード移行情報に対応するテーブルのアドレスを取得する(ステップA905)。演出モード移行情報には変動選択テーブル群の移行に関する情報である変動パターンシナリオも含まれている。
次に、遊技制御装置100での演出モードの管理や変動選択テーブル群の管理に必要な情報をセーブする処理として、まず、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの演出モード番号を取得して演出モード番号領域にセーブする(ステップA906)。さらに、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの演出残り回転数を取得して演出残り回転数領域にセーブし(ステップA907)、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの次モード移行情報を取得して次モード移行情報領域にセーブする(ステップA908)。ここでセーブされた情報に基づき、特別遊技状態の終了後から所定回数の特図変動表示ゲームを実行することに基づき演出モードや変動選択テーブル群が移行するようになる。
その後、演出モード番号に対応する確率情報コマンドを準備し(ステップA909)、コマンドを停電復旧時送信コマンド領域にセーブして(ステップA910)、演出コマンド設定処理(ステップA911)を行う。ここで、確率情報コマンドとして、「時短あり」、「時短なし」の何れかに、更に演出モードの情報が含まれた複数のコマンドがある。
次いで、新しく設定された演出残り回転数に対応する演出回転数コマンドを準備して(ステップA912)、演出コマンド設定処理(ステップA913)を行う。
次いで、時間短縮変動回数に対応する時間短縮変動回数コマンドを準備して(ステップA914)、演出コマンド設定処理(ステップA915)を行う。
次いで、特図普段処理に係る処理番号として「0」を設定し(ステップA916)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA917)。
その後、大当りの終了に関する信号(例えば、大当り1信号をOFF、大当り3信号をOFF、大当り4信号をOFF)を外部情報出力データ領域にセーブして(ステップA918)、大当りの終了に関する信号(例えば、条件装置作動中信号をOFF、役物連続作動装置作動中信号をOFF、特別図柄1当り信号をOFF、特別図柄2当り信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA919)。続いて、確率変動判定データ領域の情報をクリアし(ステップA920)、大当りのラウンド回数を示すラウンドLEDのポインタ領域の情報をクリアして(ステップA921)、演出モード移行情報領域の情報をクリアする(ステップA922)。そして、特図ゲームモードフラグ退避領域の情報をクリアし(ステップA923)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA924)、大当り終了処理を終了する。
〔大当り終了設定処理1〕
図36(a)に、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理1(ステップA902)を示す。この大当り終了設定処理1では、まず、時短の終了に関する信号(例えば、大当り2信号をOFF)を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA931)。次いで、時短の終了に関する信号(例えば、特別図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、特別図柄2変動時間短縮状態信号をOFF、普通図柄1高確率状態信号をOFF、普通図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、普通電動役物1開放延長状態信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA932)。
次いで、遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブし(ステップA933)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率&時短なしフラグをセーブして(ステップA934)、特図ゲームモードフラグ領域に時短なしフラグをセーブする(ステップA935)。その後、時間短縮変動回数領域をクリアして(ステップA936)、大当り終了設定処理1を終了する。
以上の処理により、特別遊技状態の終了後に時短なしの状態(普電サポートなしの状態)となる。また、時短変動回数領域に時短変動回数初期値(ここでは1)をセットすることで、所定回数(ここでは1回)の特図変動表示ゲームの実行により時短状態が終了するようになる。
〔大当り終了設定処理2〕
図36(b)に、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理2(ステップA903)を示した。この大当り終了設定処理2では、まず、時短の開始に関する信号(例えば、大当り2信号をON)を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA941)。高確率の開始に関する信号は、大当り中から出力されているので継続する形で外部情報出力データ領域にセーブされる。次いで、時短の開始に関する信号(例えば、特別図柄1変動時間短縮状態信号をON、特別図柄2変動時間短縮状態信号をON、普通図柄1高確率状態信号をON、普通図柄1変動時間短縮状態信号をON、普通電動役物1開放延長状態信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA942)。
次に、遊技状態表示番号領域に時短ありの番号をセーブし(ステップA943)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率&時短ありフラグをセーブし(ステップA944)、特図ゲームモードフラグ領域に時短ありフラグをセーブする(ステップA945)。その後、時間短縮変動回数領域に時間短縮変動回数初期値(ここでは1)をセーブして(ステップA946)、大当り終了設定処理2を終了する。
以上の処理により、特別遊技状態の終了後に時短状態(普電サポートありの状態)となる。また、時短変動回数領域に時短変動回数初期値(ここでは1)をセットすることで、所定回数(ここでは1回)の特図変動表示ゲームの実行により時短状態が終了するようになる。なお、本実施形態の場合、時短状態中は右打ちモードであるが、大当り中から右打ちモードが設定されているので、大当り終了設定処理1及び2では右打ちに関する設定を行わない。
すなわち、遊技制御装置100が、特別遊技状態の終了後、予め定められた所定期間にわたり、普通変動入賞装置37を開状態とする期間を延長する特定遊技状態(時短状態)を発生可能な特定遊技状態発生制御手段をなす。
次に演出制御装置300での制御について説明する。演出制御装置300の主制御用マイコン(CPU)311では、図37に示すメイン処理と、図示しないタイマ割込み処理を行う。
〔メイン処理〕
図37に示すようにメイン処理では、はじめにプログラム開始時の処理を行う。このプログラム開始時の処理では、まず、割込みを禁止し(ステップC1)、CPUの初期設定を行う(ステップC2)。次に、VDP312の初期設定を行って(ステップC3)、割込みを許可する(ステップC4)。次いで、表示用データの生成を許可して(ステップC5)、乱数シードを設定し(ステップC6)、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(ステップC7)。これにより、停電発生検出済みフラグ等がクリアされる。
ステップC1からC7のプログラム開始時の処理を行った後、メインループ処理としてループの処理を行う。このループ処理では、まず、WDT(watchdog timer)をクリアする(ステップC8)。次いで、演出ボタン25や十字キー29の操作に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)から入力情報を作成する演出ボタン入力処理(ステップC9)を行う。演出ボタン25や十字キー29からの入力の読み込みはタイマ割込み処理内で行い、この演出ボタン入力処理では演出ボタン25や十字キー29からの入力があった時に、演出内容を変更する処理等を行う。
そして、LEDや液晶の輝度、音量などの変更可能範囲の設定や、遊技者によるLEDや液晶の輝度、音量の変更などの操作を受け付けるホール・遊技者設定モード処理を行う(ステップC10)。次に、飾り特図変動表示ゲームの変動態様の詳細を決定する乱数を更新する乱数更新処理(ステップC11)を行う。
次いで、遊技制御装置100からのコマンドを解析して対応を行う受信コマンドチェック処理(ステップC12)を行い、演出の進行を制御するための設定や描画コマンドの編集を行う演出表示編集処理(ステップC13)を行って、描画コマンドの準備終了を設定する(ステップC14)。これらの処理では、描画する内容に合わせ各種データの更新を行う等して、最終的に描画データをフレームバッファに設定するところまで行う。1/30秒(約33.3m秒)以内に描画する画面の描画データを準備できていれば問題なく画像更新できる。
そして、フレーム切替タイミングであるか否かを判定する(ステップC15)。本実施形態では、システム周期(1フレーム1/30秒)を作るため、Vブランク割込(1/60秒)が2回入るとフレーム切替タイミングであると判定する。なお、フレーム切替タイミングは適宜任意に変更可能であり、例えば、1/60秒で画像の更新(フレームの切り替え)を行ってもよいし、1/60秒よりも遅いタイミングで画像の更新(フレームの切り替え)を行ってもよい。ステップC15で、フレーム切替タイミングでないと判定した場合(ステップC15;N)には、ステップC15の処理を繰り返して行う。一方、ステップC15で、フレーム切替タイミングであると判定した場合(ステップC15;Y)には、画面描画を指示する(ステップC16)。
その後、スピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)からの音声の出力に関する制御を行うサウンド制御処理(ステップC17)、盤装飾装置46や表示板350を含む枠装飾装置18などのLEDの制御を行う装飾制御処理(ステップC18)、盤演出装置44のモータやソレノイドの制御を行う可動体制御処理(ステップC19)を行い、演出を制御する盤演出設定処理(ステップC20)を行って、WDTをクリアする処理(ステップC8)に戻る。
〔受信コマンドチェック処理〕
図38には、上述のメイン処理における受信コマンドチェック処理を示した。この受信コマンドチェック処理では、まず、1フレーム(1/30秒間)の間に何個のコマンドを受信したかをカウントするコマンド受信カウンタの値をコマンド受信数としてロードし(ステップC201)、コマンド受信数が0でないか否かを判定する(ステップC202)。そして、コマンド受信数が0であると判定した場合(ステップC202;N)は、受信コマンドチェック処理を終了する。また、受信コマンド数が0でないと判定した場合(ステップC202;Y)には、コマンド受信カウンタ領域の内容をコマンド受信数分減算する(ステップC203)。
次いで、受信コマンドバッファの内容をコマンド領域にコピーして(ステップC204)、コマンド読出インデックスを0~31の範囲で+1更新し(ステップC205)、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了したか否かを判定する(ステップC206)。このように、本実施形態では、受信コマンドバッファ内で直接コマンドの解析を行わず、受信コマンドバッファの内容をコマンド領域(解析用のRAM領域)にコピーし、コマンド領域でコマンドの解析作業を行うよう構成されている。これにより、コマンドの解析中に遊技制御装置100からコマンドが送信されてくる場合に備えて、コマンド(データ)を移動して空きを作っておくことができる。また、コマンドの解析をメイン処理一巡単位でまとめて行うことができる。
ステップC206で、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了していないと判定した場合(ステップC206;N)には、ステップC204の処理に戻る。また、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了したと判定した場合(ステップC206;Y)には、コマンド領域の内容をロードして(ステップC207)、受信コマンド解析処理(ステップC208)を行う。
次いで、コマンド領域のアドレスを更新し(ステップC209)、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了したか否か判定する(ステップC210)。そして、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了していないと判定した場合(ステップC210;N)には、ステップC207の処理に戻る。また、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了したと判定した場合(ステップC210;Y)には、受信コマンドチェック処理を終了する。このように、受信コマンドチェック処理では、1フレーム(1/30秒間)の間に受信したコマンドをまとめて解析する。なお、本実施形態では、コマンドを32個分まで保存できる構成としている。
〔受信コマンド解析処理〕
図39には、上述の受信コマンドチェック処理における受信コマンド解析処理を示した。この受信コマンド解析処理では、まず、コマンド上位バイトをMODE、下位バイトをACT(ACTION)として分離し(ステップC231)、MODE及びACTは正常範囲であるか否かを判定する(ステップC232、ステップC233)。MODE及びACTは正常範囲であると判定した場合(ステップC232;Y、ステップC233;Y)には、MODEに対するACTは正しい組合せであるか否かを判定する(ステップC234)。
また、ステップC232、ステップC233で、MODE又はACTは正常範囲でないと判定した場合(ステップC232;N、ステップC233;N)、あるいは、ステップC234でMODEに対するACTは正しい組合せでないと判定した場合(ステップC234;N)には、受信コマンド解析処理を終了する。
ステップC234で、MODEに対するACTは正しい組合せであると判定した場合(ステップC234;Y)には、MODEは変動系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC235)。変動系コマンドは、特図の変動パターンを指令するコマンドである。そして、MODEは変動系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC235;Y)には、変動系コマンド処理(ステップC236)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC235で、MODEは変動系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC235;N)には、MODEは大当り系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC237)。大当り系コマンドは、大当り中演出に関する動作(ファンファーレ画面やラウンド画面の表示など)を指令するコマンドや、小当り中演出に関する動作(ファンファーレ画面や終了画面の表示など)を指令するコマンドである。そして、MODEは大当り系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC237;Y)には、大当り系コマンド処理(ステップC238)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC237で、MODEは大当り系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC237;N)には、MODEは図柄系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC239)。図柄系コマンドは、特図の図柄に関する情報(例えば、特図の停止図柄を何にするかなど)を指令するコマンドである。そして、MODEは図柄系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC239;Y)には、図柄系コマンド処理(ステップC240)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC239で、MODEは図柄系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC239;N)には、MODEは保留数コマンドやエラーコマンドなどの単発系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC241)。単発系コマンドは、図柄コマンドと変動系コマンドのように組合せで意味をなすコマンドと違い、単独で成立するコマンドである。この単発系コマンドには、客待ちデモコマンド、保留数コマンド、図柄停止コマンド、確率情報系コマンド、エラー/不正系コマンド、機種指定コマンド、通常確率変動回数コマンド、天井到達コマンドなどがある。そして、MODEは単発系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC241;Y)には、単発系コマンド処理(ステップC242)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC241で、MODEは単発系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC241;N)には、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC243)。そして、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC243;Y)には、先読み図柄系コマンド処理(ステップC244)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC243で、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC243;N)には、MODEは先読み変動系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC245)。そして、MODEは先読み変動系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC245;Y)には、先読み変動系コマンド処理(ステップC246)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。また、ステップC245で、MODEは先読み変動系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC245;N)には、受信コマンド解析処理を終了する。
なお、先読み変動系コマンド及び先読み図柄系コマンドは、先読み演出を実行するために必要な情報を含むコマンドである。先読み演出(先読み予告、あるいは先読み予告演出ともいう)とは、特図変動表示ゲームが未実行の始動記憶(保留)に対応する特図変動表示ゲームがその後実行された時に大当りになるか否か(あるいはどんな変動パターンになるか)を、所定の信頼度で遊技者に事前報知すべく、表示装置41に表示する飾り特図始動記憶表示等を通常と異なる態様で行うことや、表示装置41に演出表示を行うなどの演出である。そして、先読み系コマンド(先読み変動系コマンド及び先読み図柄系コマンド)は、先読み演出の対象となる始動記憶に対応する変動パターンや停止図柄を事前に知らせるコマンドであり、始動入賞時に遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される。なお、先読みでない通常の変動系コマンドや図柄系コマンドは、特図変動表示ゲームの開始時に遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される。
次に、遊技の進行と演出の一例について説明する。図40には大当り発生後の遊技の進行の一例を示した。
まず、第1特別遊技状態の終了により第1特定遊技状態ST4となり特図変動表示ゲームが開始される(t11)。この例では、通常遊技状態ST1で大当りが発生した場合であって未だ第2始動記憶がなく第1始動記憶が存在している状態となっているため、特図1変動表示ゲームが開始されている。
この第1特別遊技状態ST2の終了後に初めて実行される特図1変動表示ゲームの変動時間は、普電サポートにおける普通変動入賞装置37の開放が複数回実行されるのに十分な時間とされており、第2始動記憶が発生するのに十分な時間とされている。この第1特別遊技状態ST2の終了後に初めて実行される特図変動表示ゲームについては、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームのいずれでも普電サポートにおける普通変動入賞装置37の開放が複数回実行されるのに十分な時間とされる。この変動時間の長さとしては、例えば、普図変動表示ゲームの変動時間の少なくとも2倍以上の時間とする。また、この変動時間は、特定遊技状態における第1特別遊技状態ST2の終了から2回目以降の特図変動表示ゲームの実行時間よりも長い時間となっている。また、第1特別遊技状態ST2の終了後の第1特定遊技状態ST4で初めて実行される特図変動表示ゲームの変動時間(t11~t12)は、当該特図変動表示ゲームで発生した第2始動記憶に基づく特図2変動表示ゲームの変動時間(t13~t14など)よりも長い時間となっている。
この特図1変動表示ゲームの変動時間が終了すると普電サポートが終了し(t12)、結果を表示する停止時間が終了すると特図1変動表示ゲームが終了する(t13)。第1特別遊技状態の終了後に普電サポートとなるのは1ゲームのみであるため、この特図変動表示ゲームで普電サポートが終了する。なお、本実施形態の遊技機では、変動時間の終了に伴い普電サポートを終了するようにしているが、特図変動表示ゲームの終了に伴い普電サポートを終了するようにしても良い。
この例では第2始動記憶が発生しているので、特図1変動表示ゲームの終了後に特図2変動表示ゲームが開始される(t13)。この特図2変動表示ゲームは結果が時短図柄当りとなるものであり、変動時間が終了して結果が停止表示された後(t14)、当該特図2変動表示ゲームの終了に伴い普電サポートが開始され、第2始動記憶により特図2変動表示ゲームが開始される(t15)。
この特図2変動表示ゲームは結果が小当りとなるものであり、当該特図2変動表示ゲームの終了により第2特別遊技状態ST3となる(t17)。また、時短図柄当りにより普電サポートとなるのは1ゲームのみであるため、この特図2変動表示ゲームの変動時間が終了すると普電サポートが終了する(t16)。これにより第2特別遊技状態ST3では普電サポートがない状態となる。
第2特別遊技状態ST3の終了後、第2始動記憶に基づき特図2変動表示ゲームが開始される(t18)。この特図2変動表示ゲームは結果が時短図柄当りとなるものであり、変動時間が終了して結果が停止表示された後(t19)、当該特図2変動表示ゲームの終了に伴い普電サポートが開始され、第2始動記憶により特図2変動表示ゲームが開始される(t20)。時短図柄当りにより普電サポートとなるのは1ゲームのみであるため、この特図2変動表示ゲームの変動時間が終了すると普電サポートが終了するが(t21)、この特図2変動表示ゲームは結果が時短図柄当りとなるものであったため、当該特図2変動表示ゲームの終了に伴い普電サポートが再開される(t22)。
そして、特図2変動表示ゲームは結果が小当りとなり、当該特図2変動表示ゲームの終了により第2特別遊技状態ST3となる(t24)。また、時短図柄当りにより普電サポートとなるのは1ゲームのみであるため、この特図2変動表示ゲームの変動時間の終了に伴い普電サポートが終了する(t23)。これにより第2特別遊技状態ST3では普電サポートがない状態となる。このように小当りが頻発する状態となることで遊技者の持球が増加することとなる。
この第1特定遊技状態ST4は、はずれ又は小当りとなる特図変動表示ゲームが連続し、新たな第2始動記憶を発生できずに第2始動記憶が全て消化されることにより終了する。また、大当りの導出によっても終了するが、サポあり大当りの場合は第1特別遊技状態ST2の終了後に新たに第1特定遊技状態ST4が開始されることとなる。
以上の実行態様においては、時短図柄当りによる普電サポートは、時短図柄当りとなった特図変動表示ゲームの終了により開始され(t15、t20、t22、t26)、時短図柄当りとなった特図変動表示ゲームの次の特図変動表示ゲームの変動時間の終了タイミングで終了する(t16、t21、t23)。ここで、時短図柄当りが連続する場合(t20~t23)には、特図変動表示ゲームの変動時間の終了タイミングで普電サポートが終了し(t21)、同一の特図変動表示ゲームの終了タイミングで普電サポートが開始する(t22)。この場合、先に実行される特図変動中処理において普電サポートを終了させることが可能な時間短縮変動回数更新処理(ステップA612)を行い、後に実行される特図表示中処理において普電サポートを開始させることが可能なサポ作動設定処理(ステップA742)を行うようにしている。これにより、まず普電サポートが終了した後に新たな普電サポートが開始されるようになっている。このため、停止表示時間の期間だけ普電サポートがない状態となるが、実質的には普電サポートが連続しているのと同等の実行態様となる。
以上のようにすることで、普電サポートの終了と開始が同じ特図変動表示ゲームで発生する場合に、まずは普電サポートを終了させ、その後に新たな普電サポートを開始するようにすることができ、普電サポートが実行されている状態で新たな普電サポートが開始されるような状況となることがなく、確実に普電サポートを開始させることが可能となる。特に、普電サポートがある状態が継続している状態では新たな時短図柄当りによる普電サポートを開始できないような設定とした場合には、普電サポートの終了と開始が同じ特図変動表示ゲームで発生する場合に普電サポートの終了処理が普電サポートの開始処理よりも後に行うようにしてしまうと、時短図柄当りによる普電サポートが開始できないこととなってしまう。しかし、本実施形態の遊技機のように普電サポートの終了処理を普電サポートの開始処理よりも前に行うことで時短図柄当りによる普電サポートを確実に開始可能となる。
次に、遊技の演出について説明する。図41(a)には通常遊技状態ST1における表示装置41の表示態様の一例を示した。図41(a)に示すように、表示装置41の表示領域の中央には、飾り特図変動表示ゲームのうちの第1飾りゲームを表示する飾り特図変動表示ゲーム表示部81が設けられる。ここでは、左、中、右の変動表示領域の各々で識別情報を変動表示した後に停止表示することで飾り特図変動表示ゲームを表示する。表示領域の右下部には、飾り特図変動表示ゲームのうちの第2飾りゲームを表示する第2飾りゲーム表示部82が設けられている。この第2飾りゲーム表示部82に表示される第2飾りゲームは、飾り特図変動表示ゲーム表示部81に表示される第1飾りゲームと同様に、左領域、中領域、右領域の各領域で識別情報を変動表示した後に停止して結果を表示するようになっている。
また、表示領域の中央下部には始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示を表示する記憶表示部83が設けられる。記憶表示部83には、第1始動記憶と第2始動記憶のうち、遊技状態に対応して主となる特図変動表示ゲームに対応した始動記憶の情報が表示される。なお、常時両方の始動記憶についての情報を表示するようにしても良い。ここでは通常遊技状態であるので第1始動記憶の情報が表示されている。記憶表示部83に表示される飾り特図始動記憶表示は、第1始動記憶と一対一に対応し、記憶順に並んで表示されるものであり、ここでは3つの第1始動記憶があることを示している。左端の飾り特図始動記憶表示が最先に記憶された第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示であり、消化される毎に左へ移行するようになっている。また、それぞれの始動記憶に対応する特図変動表示ゲームの結果や変動パターン等の先読み結果をその表示態様により示唆することが可能である。
記憶表示部83の左方には、現在実行中の特図変動表示ゲームに対応する始動記憶に関する情報を表示する実行中記憶表示部84が設けられる。この実行中記憶表示部84には、特図変動表示ゲームの開始時に記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示が移行し、実行される特図変動表示ゲームの結果や変動パターン等をその表示態様により示唆するようになっている。
表示領域の左上部には、始動記憶数を表示する始動記憶数表示部85が設けられる。この始動記憶数表示部85には、第1始動記憶の数を表示する第1始動記憶数表示部85aと、第2始動記憶の数を表示する第2始動記憶数表示部85bとが設けられている。
始動記憶数表示部85の下方には、現在の演出モードを表示する演出モード表示部644が設けられている。ここでは通常遊技状態ST1に対応した演出モードである通常モードであることを示す「通常ステージ」の表示がなされている。
また、表示領域の右上部には、通常確率変動回数に対応して天井の到達を管理するために計数された実行ゲーム数が表示されるゲーム数表示部645が設けられている。本実施形態の遊技機では、天井に到達するゲーム数が900ゲームとなっており、図41(a)では800ゲームが実行されたことが示されている。なお、ゲーム数表示部645は実行ゲーム数にかかわらず表示するようにしても良いし、実行ゲーム数が所定数以上(例えば800ゲーム以上)である場合に表示するようにしても良い。
図41(b)に示すように変動時間が終了して結果態様が表示されて特図変動表示ゲームが終了し、図41(c)に示すように次の特図変動表示ゲームが開始されると、始動記憶数の減少に対応して記憶表示部83の飾り特図始動記憶表示が減少するとともに、始動記憶数表示部85の表示も更新される。また、ゲーム数表示部645の表示も更新される。そして、図41(d)に示すように特別結果が導出されると、図41(e)に示すように第1特別遊技状態となる。
以降は、図40に示したように遊技が進行する場合を一例として説明する。図41(f)に示すように第1特別遊技状態のエンディングが実行されて第1特別遊技状態が終了すると、図41(g)に示すように特図変動表示ゲームが開始される(図40のt11)。ここでは第2始動記憶がなく第1始動記憶のみが存在する状態であるので特図1変動表示ゲームが実行されている。導出された特別結果はサポあり大当りであり、第1特別遊技状態の終了に伴い第1特定遊技状態となって演出モードはチャンスモードとなる。演出モード表示部644にはチャンスモードであることを示す「チャンスステージ」の表示がなされる。
また、第1特定遊技状態においては特図2変動表示ゲームが主となる特図変動表示ゲームであるので、記憶表示部83には第2始動記憶の情報が表示される。ここでは第2始動記憶がなく第1始動記憶のみが存在する状態であるので、記憶表示部83には飾り特図始動記憶表示は表示されていない。また、実行中記憶表示部84には、実行中の特図変動表示ゲームである特図1変動表示ゲームに対応した表示が行われる。
図41(h)に示すように特図1変動表示ゲームの変動時間が終了すると結果を表示する停止表示時間となる(図40のt12)。ここでは結果としてはずれ結果が表示されている。また、この特図1変動表示ゲームの実行中に第2始動記憶が4つ発生しており、記憶表示部83には対応する飾り特図始動記憶表示が表示されている。変動時間の終了に伴い普電サポートは終了するが遊技状態は第1特定遊技状態ST4のままであり演出モードもチャンスモードのままとされるので、演出モード表示部644の表示は変化しない。
さらに、図41(i)に示すように普電サポートがない状態で次の特図変動表示ゲームが開始されるが、ここでも遊技状態は第1特定遊技状態ST4のままであり演出モードはチャンスモードのままとされるので、演出モード表示部644の表示は変化しない(図40のt13)。
その後、図42(a)に示すように時短図柄当りの結果が導出される(図40のt14)。本実施形態の遊技機では飾り特図変動表示ゲームにおける時短図柄当りの結果態様は「321」とされている。この結果の停止表示時間の終了に伴い普電サポートが開始され、図42(b)に示すように次の特図変動表示ゲームが開始される(図40のt15)。この場合も遊技状態は第1特定遊技状態ST4のままであり演出モードはチャンスモードのままとされるので、演出モード表示部644の表示は変化しない。
そして、図42(c)に示すように小当りの結果が導出される(図40のt16)。本実施形態の遊技機では飾り特図変動表示ゲームにおける小当りの結果態様は「123」とされている。変動時間の終了に伴い普電サポートが終了するが、遊技状態は第1特定遊技状態ST4のままであり演出モードはチャンスモードのままとされるので、演出モード表示部644の表示は変化しない。
この結果の停止表示時間の終了に伴い小当りに基づく第2特別遊技状態が開始される(図40のt17)。この第2特別遊技状態の実行中においては、図42(c)に示すように小当りの結果態様を表示した状態が維持される。遊技状態は第2特別遊技状態であるが、演出モード表示部644の表示はチャンスモードの場合と同じ表示が維持される。これにより、第2特別遊技状態であることを遊技者に意識させないようにしている。もちろん小当りに対応した小当りモードとして演出を実行するようにしても良い。
第2特別遊技状態が終了すると、図42(d)に示すように次の特図変動表示ゲームが開始される(図40のt18)。この特図変動表示ゲームの実行中は普電サポートがない状態となるが、遊技状態は第1特定遊技状態ST4のままであり演出モードはチャンスモードのままとされるので、演出モード表示部644の表示は変化しない。そして、図42(e)に示すように時短図柄当りの結果が導出され(図40のt19)、結果の停止表示時間の終了に伴い普電サポートが開始されて、図42(f)に示すように次の特図変動表示ゲームが開始される(図40のt20)。この場合も遊技状態は第1特定遊技状態ST4のままであり演出モードはチャンスモードのままとされるので、演出モード表示部644の表示は変化しない。
この特図変動表示ゲームの変動時間が終了すると、図42(g)に示すように時短図柄当りの結果が停止表示される。この変動時間の終了に伴い普電サポートが終了するが(図40のt21)、結果が時短図柄当りであるので結果の停止表示時間の終了に伴い普電サポートが開始され(図40のt22)、図42(h)に示すように次の特図変動表示ゲームが開始される(図40のt22)。この過程においても遊技状態は第1特定遊技状態ST4のままであり演出モードはチャンスモードのままとされるので、演出モード表示部644の表示は変化しない。
そして、図42(i)に示すように小当りの結果が導出される(図40のt23)。変動時間の終了による結果の導出に伴い普電サポートが終了するが、遊技状態は第1特定遊技状態ST4のままであり演出モードはチャンスモードのままとされるので、演出モード表示部644の表示は変化しない。
以上のように、第1特定遊技状態ST4及び第2特別遊技状態ST3では、通常遊技状態ST1に戻るまで又は第1特別遊技状態ST2となるまでは、普電サポートの終了や開始、小当りに基づく第2特別遊技状態の開始や終了があってもチャンスモードの演出が維持される。すなわち、演出制御手段(演出制御装置300)は、普通変動入賞装置37の状態が第2状態(普電サポートありの状態)であることを示唆する演出(チャンスモードの演出)を実行可能である。したがって、普通変動入賞装置37の状態が遊技者にとって有利な状態であることを遊技者に示唆(報知)できるので、遊技の興趣を向上することができる。
そして、演出制御手段(演出制御装置300)は、第2状態であることを示唆する演出(チャンスモードの演出)を、第2状態が終了しても継続可能である。具体的には、第2状態(第1特定遊技状態ST4の状態ST41)が終了して、第1特定遊技状態ST4の状態ST42ヘ移行する場合(演出モードがチャンスモードのままである場合)や、第2特別遊技状態ST3へ移行する場合(演出モード表示部644の表示がチャンスモードの場合と同じ表示で維持される場合)には、第2状態が終了しても、第2状態であることを示唆する演出(チャンスモードの演出)を継続可能である。
これにより、遊技者にとって有利な期間が長期間にわたり継続していることを示唆(報知)でき、遊技の興趣を向上することができる。また、第1特定遊技状態が遊技者にとって有利な期間であることが分かりやすくなり、第1特定遊技状態で遊技者が遊技をやめてしまうことを防止できる。
図43には演出の別例を示した。この例では普電サポートの状態を表示するサポート状態表示部646を備えている。この例でも図40に示したように遊技が進行する場合を一例として説明する。
第1特別遊技状態が終了すると普電サポートありの状態で特図変動表示ゲームが開始され、図43(a)に示すようにサポート状態表示部646には普電サポートがある状態であることを示す「サポート中!!」の文字表示とキャラクタ表示がなされる(図40のt11)。図43(b)に示すように当該特図変動表示ゲームの変動時間が終了すると普電サポートが終了し、サポート状態表示部646の表示は普電サポートがない状態であることを示す「サポート待機中」の文字表示とキャラクタ表示がなされる(図40のt12)。
図43(c)に示すように普電サポートがない状態で次の特図変動表示ゲームは実行され(図40のt13)、この特図変動表示ゲームの実行中もサポート状態表示部646の表示は「サポート待機中」の文字表示とキャラクタ表示とされる。そして、図43(d)に示すように時短図柄当りの結果が導出され(図40のt14)、図43(e)に示すように当該特図変動表示ゲームの停止表示時間が終了して次の特図変動表示ゲームが開始されると普電サポートが開始される(図40のt15)。
この普電サポートの開始に伴いサポート状態表示部646では普電サポートの開始を報知する開始演出として「サポート復活!!」の文字表示とキャラクタ表示が一定期間行われた後、図43(f)に示すように普電サポートがある状態であることを示す「サポート中!!」の文字表示とキャラクタ表示がなされる。
図43(g)に示すように変動表示の終了により普電サポートが終了するので、サポート状態表示部646の表示は「サポート待機中」の文字表示とキャラクタ表示となる(図40のt16)。ここでは結果が小当りであり第2特別遊技状態となるが、この第2特別遊技状態中も普電サポートがない状態であるのでサポート状態表示部646の表示は「サポート待機中」の文字表示とキャラクタ表示が維持される。図43(h)に示すように、第2特別遊技状態の終了後に次の特図変動表示ゲームが開始される(図40のt18)。この特図変動表示ゲームは普電サポートがない状態であるのでサポート状態表示部646の表示は「サポート待機中」の文字表示とキャラクタ表示が維持される。
そして、図43(i)に示すように時短図柄当りの結果が導出され(図40のt19)、図43(j)に示すように当該特図変動表示ゲームの停止表示時間が終了して次の特図変動表示ゲームが開始されると普電サポートが開始される(図40のt20)。この普電サポートの開始に伴いサポート状態表示部646では開始演出として「サポート復活!!」の文字表示とキャラクタ表示が一定期間行われた後、「サポート中!!」の文字表示とキャラクタ表示がなされる。
その後、図43(k)に示すように普電サポートの終了によりサポート状態表示部646の表示は「サポート待機中」の文字表示とキャラクタ表示となり(図40のt21)、普電サポートの開始により図43(l)に示すようにサポート状態表示部646では開始演出として「サポート復活!!」の文字表示とキャラクタ表示が一定期間行われ(図40のt22)、その後、「サポート中!!」の文字表示とキャラクタ表示がなされる。
このように、サポート状態表示部646により普電サポートの状態を報知することで、第1特定遊技状態ST4にもかかわらず普通変動入賞装置37が動作しないことに対して遊技者が疑問を持つことを防止できる。また、時短図柄当りにより普電サポートが開始される度に普電サポートを獲得したことに対する満足感を遊技者に与えることができ、遊技の興趣を向上することができる。
すなわち、演出制御手段(演出制御装置300)は、第2状態であることを示唆する演出(チャンスモードの演出)として、第2状態中演出(例えばサポート状態表示部646で「サポート中!!」の文字表示とキャラクタ表示を行う演出)と、第2状態開始演出(例えばサポート状態表示部646で「サポート復活!!」の文字表示とキャラクタ表示を行う演出)と、第2状態待機演出(例えばサポート状態表示部646で「サポート待機中」の文字表示とキャラクタ表示を行う演出)と、を実行可能である。
したがって、第2状態(普電サポートありの状態)であることに加えて、第2状態が開始することや、第2状態でないが遊技者にとって有利な期間(第1特定遊技状態ST4や第2特別遊技状態ST3)であることを、示唆(報知)できるので、遊技者が疑問を持つことを防止できるとともに、遊技の興趣を向上することができる。
なお、開始演出(第2状態開始演出)を普電サポートの開始とともに開始するようにしたが、普電サポートの開始に先立って行うようにしても良い。例えば、時短図柄当りの結果態様が停止表示される停止表示時間において開始演出(第2状態開始演出)を行うようにしても良い。
また、開始演出(第2状態開始演出)は上述したものに限られず、例えば図44(a)に示すように普電サポートありの状態とするゲーム数が上乗せされるような演出であっても良い。
また、第1特定遊技状態ST4においては飾り特図変動表示ゲームにおける小当り及び時短図柄当りの結果態様をはずれの結果態様と共通として結果態様から判別困難としても良い。このようにすることで、飾り特図変動表示ゲームの結果態様を気にせずに右側の遊技領域32における遊技球の流下態様に集中することができ、遊技の興趣を向上することができる。
すなわち、遊技制御手段からの情報に基づき演出の制御を行う演出制御手段(演出制御装置300)と、遊技に関する情報を表示可能な表示装置41と、を備え、演出制御手段は、ゲームに対応して表示装置41に飾りゲームを表示するように構成され、飾りゲームの結果態様のうち、小当りの結果態様と特定結果の結果態様の一部又は全部を共通の結果態様としても良い。これにより小当りと特定結果の判別を困難とすることができ、遊技の興趣を向上することができる。
さらにこの場合に、小当り及び時短図柄当りのいずれであるかを報知する報知演出を行うようにしても良い。この報知演出としては、例えば、図44(b)に示すように小当り、時短図柄当り及びはずれで共通に使用される結果態様を導出した後、図44(c)に示すようにキャラクタが戦い、図44(d)に示すように一方のキャラクタが勝利すれば時短図柄当りであることを示し、図44(e)に示すように他方のキャラクタが勝利すれば小当りであることを示すようにする。この報知演出は、停止表示時間内で行うようにしても良いし、変動時間中に行うようにしても良いし、変動時間と停止表示時間にわたり行うようにしても良い。
すなわち、演出制御手段(演出制御装置300)は、ゲームの結果が小当り(特別結果のうちの第2特別結果)及び時短図柄当り(特別結果とは異なる特定結果)のいずれであるかを報知する報知演出(例えば図44(b)~(e)に示す演出)を実行可能である。したがって、第2特別遊技状態と、第2状態(普電サポートありの状態)と、のいずれに移行するかを明確に報知できるので、遊技の興趣を向上することができる。なお、第2状態であることを示唆する演出(チャンスモードの演出)として、この報知演出を実行することも可能である。
以上のことから、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生する遊技機において、遊技を統括的に制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技球が入賞不能な閉状態と、遊技球の入賞が容易な開状態と、に変換可能な普通変動入賞装置37と、を備え、遊技制御手段は、普通変動入賞装置37の状態を、第1状態(普電サポートなし)と、該第1状態よりも入賞が容易な第2状態(普電サポートあり)と、の何れかの状態で制御するようにし、第2状態とする条件が成立した場合には次のゲームを第2状態とするようにしたこととなる。
したがって、小当り遊技状態中は第1状態とすることができ、普通変動入賞装置37と特別変動入賞装置が同時に開放しないようにすることができ、狙うべき入賞装置が明確となって遊技の興趣を向上することができる。
また、遊技球が入賞可能な始動入賞口36を備え、遊技制御手段は、始動入賞口への遊技球の入賞に基づきゲームのうちの第1ゲームの実行権利となる第1始動記憶を所定の上限数まで記憶可能であり、普通変動入賞装置37への遊技球の入賞に基づきゲームのうちの第2ゲームの実行権利となる第2始動記憶を所定の上限数まで記憶可能であり、第2始動記憶を第1始動記憶よりも優先して消化するように構成され、特別結果として条件装置の作動を伴う大当りが導出された場合には、特別遊技状態として大当り遊技状態を発生し、ゲームの結果が大当りのうちの所定の大当りとなった場合には、特別遊技状態の終了後に開始されるゲームを第2状態とし、第2ゲームでは、特別結果として条件装置の作動を伴わない小当りが導出される確率が、大当り又ははずれ結果が導出される確率よりも高くなるようにしたこととなる。
したがって、第2ゲームでは小当りが頻発するようになり遊技の興趣を向上することができる。
また、ゲームの結果が特別結果とは異なる特定結果(時短図柄当り)となった場合には、特別遊技状態を発生せずに次のゲームを第2状態とし、第2ゲームでは、特定結果が導出される確率が、大当り又ははずれ結果が導出される確率よりも高くなるようにしたこととなる。
したがって、第2ゲームでは特定結果が頻発するようになり第2状態となる期間を確保でき、遊技の興趣を向上することができる。
また、所定条件の成立に基づき識別情報を変動表示して結果を停止表示するゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に特別遊技状態を発生する遊技機において、遊技を統括的に制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技球が入賞不能な閉状態と、遊技球の入賞が容易な開状態と、に変換可能な普通変動入賞装置37と、を備え、遊技制御手段は、普通変動入賞装置37の状態を、第1状態と、該第1状態よりも入賞が容易な第2状態と、の何れかの状態で制御するようにし、一のゲームにおいて、第2状態を終了する条件と、第2状態を開始する条件と、が成立する場合には、第2状態を開始する処理よりも第2状態を終了する処理を先に行うようにしたこととなる。
したがって、第2状態を終了させてから新たな第2状態を開始可能となり、制御処理を簡単なものとすることができる。
また、遊技制御手段は、ゲームの結果が特別結果とは異なる特定結果となった場合に、特別遊技状態を発生させずに第2状態を開始することが可能であり、特定結果となるゲームにおいて第2状態を終了する条件が成立する場合には、第2状態を開始する処理よりも第2状態を終了する処理を先に行うようにしたこととなる。
したがって、第2状態を終了させてから新たな第2状態を開始可能となり、制御処理を簡単なものとすることができる。
また、遊技制御手段は、特定結果となるゲームにおいて第2状態を終了する条件が成立する場合には、当該ゲームの変動表示の終了に伴い第2状態を終了し、当該ゲームでの結果の停止表示の終了に伴い第2状態を開始するようにしたこととなる。
したがって、第2状態を終了させてから新たな第2状態を開始可能となり、制御処理を簡単なものとすることができる。
なお、上述の実施形態では、第2状態とする条件が成立した場合、すなわち、サポあり大当りや時短図柄当りが導出された場合や天井に到達した場合には次のゲームのみ第2状態とするようにしたが、次のゲームのみではなく、複数ゲームにわたり第2状態とするようにしても良い。また、成立した第2状態とする条件の種類によって、第2状態とするゲーム数を異ならせても良い。
また、上述の実施形態では、小当りが導出される確率や、時短図柄当りが導出される確率を、大当り又ははずれ結果が導出される確率よりも高くなるようにしたが、この場合のはずれ結果が導出される確率は0であっても良いし、0でなくても良い。
また、小当りが導出される確率と、時短図柄当りが導出される確率と、の一方又は両方について、少なくとも大当りが導出される確率よりも高くなるようにしても良いし、少なくともはずれ結果が導出される確率よりも高くなるようにしても良いし、大当りが導出される確率とはずれ結果が導出される確率を合成した確率よりも高くなるようにしても良い。
また、遊技制御手段は、ゲームの実行時間を設定可能であり、第1ゲーム(特図1変動表示ゲーム)を主として実行する第1遊技状態(通常遊技状態ST1)において第2状態(普電サポートありの状態)とする条件が成立した場合には、第2状態を開始するとともに第2ゲーム(特図2変動表示ゲーム)を主として実行する第2遊技状態(第1特定遊技状態ST4)に移行するように構成され、第2遊技状態で初めて実行されるゲームである初回ゲームの実行時間を、第2遊技状態で当該初回ゲームの後に実行されるゲームの実行時間よりも長くするようにしたこととなる。
したがって、第2始動記憶を確実に発生させることが可能となり、遊技の興趣を向上することができる。
また、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生する遊技機において、遊技を統括的に制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技球が入賞不能な閉状態と、遊技球の入賞が容易な開状態と、に変換可能な普通変動入賞装置37と、遊技球が入賞可能な始動入賞口36と、を備え、遊技制御手段は、始動入賞口36への遊技球の入賞に基づきゲームのうちの第1ゲームの実行権利となる第1始動記憶を所定の上限数まで記憶可能であり、普通変動入賞装置37への遊技球の入賞に基づきゲームのうちの第2ゲームの実行権利となる第2始動記憶を所定の上限数まで記憶可能であり、第2始動記憶を第1始動記憶よりも優先して消化するように構成され、普通変動入賞装置37の状態を、第1状態(普電サポートなし)と、該第1状態よりも入賞が容易な第2状態(普電サポートあり)と、の何れかの状態で制御するようにし、特別結果として条件装置の作動を伴う大当りが導出された場合には、特別遊技状態として大当り遊技状態を発生し、ゲームの結果が大当りのうちの所定の大当りとなった場合には、特別遊技状態の終了後に開始されるゲームを第2状態とし、第2ゲームでは、特別結果として条件装置の作動を伴わない小当りが導出される確率が、大当り又ははずれ結果が導出される確率よりも高く、所定の大当りに基づく特別遊技状態の終了後に最初に実行されるゲームの変動時間を、少なくとも普通変動入賞装置37を複数回開状態とするのに必要な時間とするようにしたこととなる。
したがって、第2状態の開始時に確実に第2始動記憶を発生可能となり、遊技の興趣を向上することができる。
また、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生する遊技機において、遊技を統括的に制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技球が入賞不能な閉状態と、遊技球の入賞が容易な開状態と、に変換可能な普通変動入賞装置37と、遊技球が入賞可能な始動入賞口36と、を備え、遊技制御手段は、始動入賞口36への遊技球の入賞に基づきゲームのうちの第1ゲームの実行権利となる第1始動記憶を所定の上限数まで記憶可能であり、普通変動入賞装置37への遊技球の入賞に基づきゲームのうちの第2ゲームの実行権利となる第2始動記憶を所定の上限数まで記憶可能であり、第2始動記憶を第1始動記憶よりも優先して消化するように構成され、普通変動入賞装置37の状態を、第1状態(普電サポートなし)と、該第1状態よりも入賞が容易な第2状態(普電サポートあり)と、の何れかの状態で制御するようにし、特別結果として条件装置の作動を伴う大当りが導出された場合には、特別遊技状態として大当り遊技状態を発生し、ゲームの結果が大当りのうちの所定の大当りとなった場合には、特別遊技状態の終了後に開始されるゲームを第2状態とし、第2ゲームでは、特別結果として条件装置の作動を伴わない小当りが導出される確率が、大当り又ははずれ結果が導出される確率よりも高く、所定の大当りに基づく特別遊技状態の終了後に最初に実行されるゲームの変動時間は、当該ゲームで発生した第2始動記憶に基づくゲームの変動時間よりも長いこととなる。
したがって、第2状態の開始時に確実に第2始動記憶を発生可能となり、遊技の興趣を向上することができる。
また、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生する遊技機において、遊技を統括的に制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技球が入賞不能な閉状態と、遊技球の入賞が容易な開状態と、に変換可能な普通変動入賞装置37と、遊技球が入賞可能な始動入賞口36と、を備え、遊技制御手段は、始動入賞口36への遊技球の入賞に基づきゲームのうちの第1ゲームの実行権利となる第1始動記憶を所定の上限数まで記憶可能であり、普通変動入賞装置37への遊技球の入賞に基づきゲームのうちの第2ゲームの実行権利となる第2始動記憶を所定の上限数まで記憶可能であり、第2始動記憶を第1始動記憶よりも優先して消化するように構成され、普通変動入賞装置37の状態を、第1状態(普電サポートなし)と、該第1状態よりも入賞が容易な第2状態(普電サポートあり)と、の何れかの状態で制御するようにし、特別結果として条件装置の作動を伴う大当りが導出された場合には、特別遊技状態として大当り遊技状態を発生し、ゲームの結果が大当りのうちの所定の大当りとなった場合には、特別遊技状態の終了後に第2状態とする期間を含む特定遊技状態を所定期間にわたり設定し、第2ゲームでは、特別結果として条件装置の作動を伴わない小当りが導出される確率が、大当り又ははずれ結果が導出される確率よりも高く、所定の大当りに基づく特別遊技状態の終了後の特定遊技状態において最初に実行されるゲームでは第2状態とされ、当該ゲームの変動時間は、当該特定遊技状態における2回目以降のゲームの変動時間よりも長いこととなる。
したがって、第2状態の開始時に確実に第2始動記憶を発生可能となり、遊技の興趣を向上することができる。
また、遊技制御手段は、第2遊技状態(第1特定遊技状態ST4)で第1状態とする条件が成立した場合であっても第2始動記憶が存在する場合は第2遊技状態を維持するようにしたこととなる。
したがって、第2始動記憶が存在する場合には再度第2状態となる可能性があるため、頻繁な遊技状態の遷移を防止してわかりやすい遊技とすることで遊技の興趣を向上することができる。
なお、第1特定遊技状態ST4において、第1特別遊技状態ST2の終了後に初めて実行される特図変動表示ゲームについては、普電サポートにおける普通変動入賞装置37の開放が複数回実行されるのに十分な時間としたが、これ以外の特図変動表示ゲームの変動時間についても、普電サポートにおける普通変動入賞装置37の開放が複数回実行されるのに十分な時間としても良い。例えば、第2始動記憶数が所定数以下である状態で開始される特図変動表示ゲームについて普通変動入賞装置37の開放が複数回実行されるのに十分な時間とすることで、第2始動記憶がなくなり特定遊技状態が早期に終了してしまうことを防止できる。また、時短図柄当りの当選や天井の到達により第1特定遊技状態ST4への移行後に初めて実行される特図変動表示ゲームについても、普電サポートにおける普通変動入賞装置37の開放が複数回実行されるのに十分な時間とするようにする。
また、第1特定遊技状態ST4において、普電サポートがない特図変動表示ゲームの変動時間よりも、普電サポートがある特図変動表示ゲームの変動時間の方を長くするようにしても良い。このようにすることで第2始動記憶が発生し易くなり、第2始動記憶がなくなって特定遊技状態が早期に終了してしまうことを防止できる。
また、普電サポートを開始する条件が成立した場合には次の特図変動表示ゲームのみ普電サポートありの状態とするようにしたが、普電サポートを開始する条件が成立した場合には複数の特図変動表示ゲームにわたり普電サポートありの状態とするようにし、小当り結果の導出に伴い普電サポートを終了するようにしても良い。また、第2特別遊技状態の開始に伴い普電サポートを終了するようにしても良い。
また、第1特別遊技状態の終了後には複数の特図変動表示ゲームにわたり普電サポートありの状態とするようにし、時短図柄当りの導出に伴い次の特図変動表示ゲームのみ普電サポートありの状態とするように普電サポートとするゲーム数を上書きするようにしても良い。
また、特図2変動表示ゲームについては小当りとなる確率と時短図柄当りとなる確率をほぼ同じ確率としたが、小当りとなる確率よりも時短図柄当りとなる確率を高くするようにしても良い。このようにすることで、第2始動記憶がなくなり特定遊技状態が早期に終了してしまうことを防止できる。また、小当りとなる確率よりも時短図柄当りとなる確率を低くするようにしても良い。このようにすることで、特定遊技状態が長期にわたり継続することを防止できる。また、特図2変動表示ゲームについてはずれ結果を含むようにしても良い。このようにすることで、特定遊技状態が長期にわたり継続することを防止できる。すなわち、特定遊技状態の継続期間の長さは、特図2変動表示ゲームについての時短図柄当り、小当り及びはずれの比率を変化させることにより設計可能である。
また、第1特定遊技状態ST4においては、始動記憶についての先読み情報に基づき、特定遊技状態が終了することの示唆又は報知を行うようにしても良い。特定遊技状態は、主に小当りが連続することで第2始動記憶が増加せずに全て消化されてしまうことにより終了する。そこで、小当りが連続して発生することを、始動記憶に対応して表示される飾り特図始動記憶表示や、その他の表示により示唆又は報知し、特定遊技状態が終了することを示唆又は報知することが可能である。
また、特定遊技状態は大当りの発生によっても終了する。そこで、上記の小当りが連続して発生することの示唆と、大当りの発生の示唆と、を同じ態様で実行するようにしても良い。これにより、特定遊技状態の終了に対して大当りとなるかもしれないという期待感を持たせることができ、遊技の興趣を向上することができる。
すなわち、始動記憶に対応するゲームが実行されるよりも前に乱数を判定する事前判定手段(遊技制御装置100)を備え、演出制御手段は、事前判定手段の判定結果に基づく先読み演出を実行可能であり、現在記憶されている全ての第2始動記憶についての先読み結果がはずれ又は小当りである場合に特定演出を実行可能であることとなる。
また、第2始動記憶についての先読み結果が大当りである場合に、特定演出を実行可能であることとなる。
また、第1特定遊技状態ST4において、普電サポートがなく、第2始動記憶がない状態で実行される特図変動表示ゲームが小当りとなるものである場合、当該特図変動表示ゲームの終了により特定遊技状態が終了することとなるが、この特図変動表示ゲームと、特定遊技状態において大当りとなる特図変動表示ゲームと、を同じ態様で実行するようにしても良い。このようにすることで、特定遊技状態の終了に対して大当りとなるかもしれないという期待感を持たせることができ、遊技の興趣を向上することができる。
例えば、この小当りとなる特図変動表示ゲームと、特定遊技状態において大当りとなる特図変動表示ゲームと、で同じリーチ演出を実行するようにしても良い。また、この小当りとなる特図変動表示ゲームと、特定遊技状態において大当りとなる特図変動表示ゲームと、については、特定遊技状態において最初に行われる特図変動表示ゲーム以外の特図変動表示ゲームでの変動時間よりも長い変動時間とするようにしても良い。
また、第1特定遊技状態ST4において、小当りが連続して発生している際に、連続して発生した小当りの回数を示すことや連続した回数に応じて背景や識別情報の色彩や表示態様を変化させることにより特定遊技状態が終了する可能性の高さを示唆するようにしても良い。また、第2始動記憶数に応じて背景や識別情報の色彩や表示態様を変化させることで特定遊技状態が終了する可能性の高さを示唆するようにしても良い。
また、本実施形態の遊技機10は、特図2変動表示ゲームを特図1変動表示ゲームよりも優先して実行する遊技機としたがこれに限定されない。すなわち、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームを入賞順に実行する遊技機であっても良いし、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームを同時に実行可能な遊技機であっても良い。
また、特図確率は常に一定であるとしたが、特定の大当り(確変大当り)の発生に基づき低確率状態から当該低確率状態よりも高い高確率状態に移行するようにしても良い。高確率状態とする期間は次回の大当りまでとしても良いし、高確率状態とする期間を確変大当りに基づく特別遊技状態の終了後の所定ゲーム数とするいわゆるST機としても良い。
また、普電サポートが終了する条件が成立する特図変動表示ゲームにおける停止表示時間について、その他の特図変動表示ゲームにおける停止表示時間よりも長くしても良い。このようにすることで、普電サポートが終了したことを遊技者が把握しやすくなる。その他の特図変動表示ゲームとは、通常遊技状態ST1のように普電サポートがない状態での特図変動表示ゲームや、第1特定遊技状態ST4において普電サポートなしの状態で実行される特図変動表示ゲーム、複数ゲームにわたり普電サポートがありの状態とすることを可能とした場合に普電サポートが次ゲームでも継続する特図変動表示ゲームが挙げられる。また、大当りとなる特図変動表示ゲームや小当りとなる特図変動表示ゲームを含んでも良い。
特に、一の特図変動表示ゲームにおいて普電サポートが終了する条件と開始する条件の両方が成立する場合に効果的であり、一の特図変動表示ゲームにおいて普電サポートが終了する条件と開始する条件の両方が成立する場合の停止表示時間だけを、それ以外の停止表示時間よりも長くしても良い。
この場合の停止表示時間としては、普図変動表示ゲームの実行時間よりも長くすることが好ましい。また、普図変動表示ゲームの実行時間と普図変動表示ゲームが当りとなって普通変動入賞装置37が開放される時間とを合わせた時間よりも長くすればより好ましい。
また、普電サポートが終了する条件が成立する特図変動表示ゲームにおける停止表示時間について、その他の特図変動表示ゲームにおける停止表示時間よりも短くしても良い。特に、一の特図変動表示ゲームにおいて普電サポートが終了する条件と開始する条件の両方が成立する場合の停止表示時間だけを、その他の特図変動表示ゲームにおける停止表示時間よりも短くしても良い。これにより、普電サポートがない状態となる期間(停止表示時間)が短くなり、普電サポートが連続しているかのような印象を与えることができる。
また、右打ちを指示する右打ち報知や左打ちを指示する左打ち報知などの発射方向指示について、第1特定遊技状態ST4である場合の普電サポートがない状態では、右打ち報知を継続するようにしても良いし、右打ち報知も左打ち報知も行わないようにしても良い。
特に、一の特図変動表示ゲームにおいて普電サポートが終了する条件と開始する条件の両方が成立する場合において一時的に普電サポートがない状態となる期間(ここでは停止表示時間)においては、普電サポートがない状態ではあるが右打ち報知を継続して行うようにしても良いし、右打ち報知も左打ち報知も行わないようにしても良い。
また、図43に示したようにサポート状態表示部646を設けた場合に、サポート状態表示部646の表示を普電サポートがある状態であることを示す表示とした場合には右打ち報知を行い、サポート状態表示部646の表示を普電サポートがない状態であることを示す表示とした場合には右打ち報知を行わないようにしても良い。また、サポート状態表示部646の表示にかかわらず、第1特定遊技状態ST4又は第2特別遊技状態ST3である場合には右打ち報知を継続して行うようにしても良い。
また、普電サポートが終了するタイミングを普電サポートの開始条件が成立した特図変動表示ゲームの変動時間が停止するタイミングとしたが、普電サポートの終了条件が成立した後であればどのタイミングでも良く、次の特図変動表示ゲームの開始以降であっても良い。
また、普電サポートが開始するタイミングを普電サポートの開始条件が成立した特図変動表示ゲームが終了するタイミングとしたが、普電サポートの開始条件が成立した後であればどのタイミングでも良く、次の特図変動表示ゲームの開始以降であっても良い。
ただし、普電サポートがある状態で開始された一の特図変動表示ゲームにおいて普電サポートが終了する条件と普電サポートが開始する条件の両方が成立する場合には、普電サポートの終了タイミングが先になるようにする。
また、普電サポートを終了させることが可能な時間短縮変動回数更新処理(ステップA612)は、天井への到達に基づき普電サポートを開始可能な通常確率変動回数更新処理(ステップA762、A764、A765)よりも先に行うようになっている。これにより、まず普電サポートが終了した後に新たな普電サポートが開始されるようになっている。
ただし、普電サポートを終了させることが可能な時間短縮変動回数更新処理(ステップA612)は、天井への到達に基づき普電サポートを開始可能な通常確率変動回数更新処理(ステップA762、A764、A765)よりも後に行うようにしても良い。この場合、残存する普電サポートの残りゲーム数と、天井の到達により付与される普電サポートのゲーム数のうち回数が多い方を設定するようにしても良いし、残存する普電サポートの残りゲーム数にかかわらず天井の到達により付与される普電サポートのゲーム数を設定するようにしても良いし、残存する普電サポートの残りゲーム数と天井の到達により付与される普電サポートのゲーム数を合わせたゲーム数を設定するようにしても良い。
〔第1変形例〕
次に、上述した実施形態の遊技機の第1変形例について説明する。なお、基本的には、上述の実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、小当り図柄(小当りの結果態様)と時短図柄当り図柄(時短図柄当りの結果態様)とを兼用している。
図45に、本変形例における振分率の一例を示す。
本変形例において、特図変動表示ゲームの結果には、例えば図45(a)に示すように、大当りと小当りとはずれの3種類がある。大当りの振分率は特図1と特図2で同じとなっている。小当り及びはずれの振分率は特図1と特図2で異なっている。特に特図2でははずれ結果が導出されないようになっている。なお、特図2でもはずれ結果が導出されるようにしても良い。また、図45(a)において、小当りは特図1と特図2のいずれでも当選可能となっているが、特図2のみ当選可能としても良い。
大当りには、図45(b)に示すようにサポあり大当りとサポなし大当りの2種類がある。サポあり大当りやサポなし大当りの導出に基づく特別遊技状態である第1特別遊技状態(大当り遊技状態)では、第1特別変動入賞装置38を開放する。サポあり大当りの場合は第1特別遊技状態の終了後に次のゲームのみ普電サポートとなる。サポなし大当りの場合は第1特別遊技状態の終了後に普電サポートとならない。
また、小当りには、例えば図45(c)に示すように小当りAと小当りBの2種類がある。小当りの導出に基づく特別遊技状態である第2特別遊技状態(小当り遊技状態)では、第2特別変動入賞装置39が開放される。いずれの小当りであっても第2特別遊技状態の終了後に次のゲームのみ普電サポートとなる。すなわち、小当りが普電サポートを開始する時短図柄当りを兼ねている。なお、時短図柄当りを兼ねない小当りがあっても良い。
また、図45(e)に示すようにいわゆる天井機能が搭載されている。すなわち、ゲームの実行回数が天井回数(ここでは900)に達した場合に、特別遊技状態を発生せずに特定遊技状態(普電サポート)を発生するようにしている。
〔遊技状態遷移図(ゲームフロー)〕
次に、遊技制御装置100の遊技制御による遊技状態の遷移(移行)について説明する。図46は、本実施形態における遊技状態の遷移を示す遊技状態遷移図(ゲームフロー)を例示する図である。遊技状態には、第1実施形態と同様に、通常遊技状態ST1、第1特別結果(大当り)に基づく第1特別遊技状態ST2、第2特別結果(小当り)に基づく第2特別遊技状態ST3、第1特定遊技状態ST4がある。
通常遊技状態ST1において大当りとなると第1特別遊技状態ST2に移行する。第1特別遊技状態ST2が終了すると、当該第1特別遊技状態ST2への移行がサポあり大当りに基づくものであった場合には第1特定遊技状態ST4に移行する。また、第1特別遊技状態ST2への移行がサポなし大当りに基づくものであった場合には通常遊技状態ST1に移行する。
この第1特定遊技状態ST4において、大当りとなった場合は第1特別遊技状態ST2に移行する。また、第1特定遊技状態ST4において、小当りとなった場合は第2特別遊技状態ST3に移行する。
第1特定遊技状態ST4において小当りとなり第2特別遊技状態ST3に移行した場合、当該第2特別遊技状態ST2においては普電サポート及び時短はない状態とされる。普電サポート及び時短となる条件が成立した場合にはいずれも次の1ゲームのみ普電サポート及び時短となるので、結果が小当りとなる特図変動表示ゲームで普電サポート及び時短がありの状態であっても当該特図変動表示ゲームの終了により普電サポート及び時短がない状態に移行するため、第2特別遊技状態ST3では普電サポート及び時短がない状態となる。
第2特別遊技状態ST3の終了後は第1特定遊技状態ST4の状態ST41に戻る。本変形例では、小当りが時短図柄当りを兼ねているので、第2特別遊技状態ST3の終了後の次のゲームは普電サポート及び時短がある状態となる。すなわち、第1特定遊技状態ST4に移行した場合は、第1特定遊技状態ST4と第2特別遊技状態ST3を往復する状態が続く。これにより、第2特別遊技状態ST3で獲得する賞球により遊技者の持球が増加することとなる。この持球が増加する状態は、大当りが発生して第1特別遊技状態ST2に移行するまで継続する。特に、サポなし大当りとなった場合はその後に通常遊技状態ST1へ移行して持球が増加する状態が終了する。
このように、普電サポート及び時短を備える遊技機でありながら、第2特別遊技状態ST3においては必ず普電サポート及び時短がない状態とされるようになっている。
図47には大当り発生後の遊技の進行の一例を示した。なお、ここではサポあり大当りであった場合であり、第1特別遊技状態ST2の終了後に第1特定遊技状態ST4に移行する例を示した。通常遊技状態で第2始動記憶が発生するか天井に到達して第1特定遊技状態ST4に移行した場合も遊技の進行は同様である。
第1特別遊技状態の終了により特図変動表示ゲームが開始される(t61)。この例では、通常遊技状態ST1で大当りが発生した場合であって未だ第2始動記憶がなく第1始動記憶が存在している状態となっているため、特図1変動表示ゲームが開始されている。
この第1特別遊技状態ST2の終了後に初めて実行される特図変動表示ゲームの変動時間は、普電サポートにおける普通変動入賞装置37の開放が複数回実行されるのに十分な時間とされている。
この特図1変動表示ゲームの変動時間が終了すると普電サポートが終了する(t62)。第1特別遊技状態の終了後に普電サポートとなるのは1ゲームのみであるためである。この例では第2始動記憶が発生しているので、特図1変動表示ゲームの終了後に特図2変動表示ゲームが開始される(t63)。この特図2変動表示ゲームは結果が小当りとなるものであり、当該特図2変動表示ゲームの終了により第2特別遊技状態ST3となる(t64)。
第2特別遊技状態ST3の終了後、第2始動記憶に基づき特図2変動表示ゲームが開始される(t65)。本変形例では、小当りが時短図柄当りを兼ねているので、第2特別遊技状態ST3の終了後の次のゲームは普電サポートがある状態となる。そして、当該特図2変動表示ゲームは結果が小当りとなり、当該特図2変動表示ゲームの終了により第2特別遊技状態ST3となる(t67)。また、小当りにより普電サポートとなるのは1ゲームのみであるため、この特図2変動表示ゲームの変動時間の終了に伴い普電サポートが終了する(t66)。これにより第2特別遊技状態ST3では普電サポートがない状態となる。
その後も同様に普電サポートとなる特図2変動表示ゲームが開始され、小当りとなることで第2特別遊技状態ST3となることが繰り返される。このように小当りが頻発する状態となることで遊技者の持球が増加することとなる。
〔大当りフラグ1設定処理〕
本変形例において、遊技制御装置100は、図19(a)に示す大当りフラグ1設定処理において時短図柄当りの判定に関するステップA371~A373の処理を行わない。このため、本変形例において図21に示した時短図柄当り判定処理は行わない。
〔大当りフラグ2設定処理〕
本変形例において、遊技制御装置100は、図19(b)に示す大当りフラグ2設定処理において時短図柄当りの判定に関するステップA391~A393の処理を行わない。
〔特図1停止図柄設定処理〕
本変形例において、遊技制御装置100は、図22に示す特図1停止図柄設定処理において時短図柄当りの判定に関するステップA446~A452の処理を行わない。
〔特図2停止図柄設定処理〕
本変形例において、遊技制御装置100は、図23に示す特図2停止図柄設定処理において時短図柄当りの判定に関するステップA486~A492の処理を行わない。
〔小当り終了処理〕
本変形例において、遊技制御装置100は、図13に示した特図ゲーム処理における小当り終了処理において、図34に示したサポ作動設定処理を行う。これにより、小当りの終了後に普電サポートありの状態となる。
以上のことから、始動条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に特別遊技状態を発生可能な遊技機において、遊技を制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技球の入賞により始動条件が成立する普通変動入賞装置37と、を備え、特別結果には、条件装置の作動を伴う第1特別結果(大当り)と、条件装置の作動を伴わない第2特別結果(小当り)と、があり、遊技制御手段は、通常遊技状態と、当該通常遊技状態よりも普通変動入賞装置37への入賞が容易な特定遊技状態と、特別遊技状態と、を発生可能であり、ゲームの結果が第2特別結果のうちの所定結果となった場合には、特別遊技状態(小当り遊技状態、第2特別遊技状態)を発生した後に特定遊技状態を発生可能であることとなる。
したがって、第2特別結果であった場合でも特定遊技状態を発生可能となり、遊技の興趣を向上することができる。
なお、第1特定遊技状態ST4でサポなし大当りとなった場合、残存する第2始動記憶によって特別遊技状態ST2の終了後に第1特定遊技状態ST4に移行して遊技者にとって有利な状態が継続してしまう可能性がある。
このような事象を防止するために、特図2変動表示ゲームについては、小当りとなる確率よりもはずれとなる確率を高めて通常遊技状態ST1に戻りやすくするようにしても良い。
〔第2変形例〕
次に、上述した実施形態の遊技機の第2変形例について説明する。なお、基本的には、上述の第1変形例の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、特図確率として低確率状態と低確率状態よりも高い高確率状態のいずれかを設定可能となっている。
図48に、本変形例における振分率の一例を示す。
図48(a)に示すように、低確率状態での大当り確率よりも高確率状態の大当り確率が高くなるようにされている。また、小当り確率は低確率状態と高確率状態で同じである。
図48(b)に示すように大当りには高確サポなし大当りと低確サポあり大当りの2種類がある。高確サポなし大当りは、第1特別遊技状態の終了後に高確率状態となるとともに普電サポートなし状態となる。高確率状態で8回の特図変動表示ゲームを実行すると低確率状態に移行するいわゆるST機となっている。低確サポあり大当りは、第1特別遊技状態の終了後に低確率状態となるとともに次のゲームのみ普電サポートありの状態となる。
図48(c)に示すように、小当りが時短図柄当りを兼ねるのは低確率状態の場合のみであり、高確率状態の場合は時短図柄当りを兼ねず普電サポートを開始しないようになっている。
〔遊技状態遷移図(ゲームフロー)〕
次に、遊技制御装置100の遊技制御による遊技状態の遷移(移行)について説明する。図49は、本実施形態における遊技状態の遷移を示す遊技状態遷移図(ゲームフロー)を例示する図である。
通常遊技状態ST1において大当りとなると第1特別遊技状態ST2に移行する。第1特別遊技状態ST2が終了すると、当該第1特別遊技状態ST2への移行が低確サポあり大当りに基づくものであった場合には第1特定遊技状態ST4に移行する。
この第1特定遊技状態ST4において、大当りとなった場合は第1特別遊技状態ST2に移行する。また、第1特定遊技状態ST4において、小当りとなった場合は第2特別遊技状態ST3に移行する。
第1特定遊技状態ST4において小当りとなり第2特別遊技状態ST3に移行した場合、当該第2特別遊技状態ST2においては普電サポート及び時短はない状態とされる。普電サポート及び時短となる条件が成立した場合にはいずれも次の1ゲームのみ普電サポート及び時短となるので、結果が小当りとなる特図変動表示ゲームで普電サポート及び時短がありの状態であっても当該特図変動表示ゲームの終了により普電サポート及び時短がない状態に移行するため、第2特別遊技状態ST3では普電サポート及び時短がない状態となる。
第2特別遊技状態ST3の終了後は第1特定遊技状態ST4の状態ST41に戻る。本変形例では、低確率状態の場合には小当りが時短図柄当りを兼ねているので、第2特別遊技状態ST3の終了後の次のゲームは普電サポート及び時短がある状態となる。すなわち、第1特定遊技状態ST4に移行した場合は、第1特定遊技状態ST4と第2特別遊技状態ST3を往復する状態が続く。これにより、第2特別遊技状態ST3で獲得する賞球により遊技者の持球が増加することとなる。この持球が増加する状態は、大当りが発生して第1特別遊技状態ST2に移行するまで継続する。
また、第1特別遊技状態ST2への移行が高確サポなし大当りに基づくものであった場合には第2特定遊技状態ST5に移行する。この第2特定遊技状態ST5は特図確率が高確率状態であり、普電サポートがないため特図1変動表示ゲームを主として遊技が進行する。この第2特定遊技状態ST5では8回の特図変動表示ゲームを実行可能であり、8回目の特図変動表示ゲームがはずれであった場合は通常遊技状態ST1に移行する。
また、この第2特定遊技状態ST5において小当りとなり第2特別遊技状態ST3に移行した場合、当該第2特別遊技状態ST2においては引き続き普電サポート及び時短はない状態とされる。そして、第2特別遊技状態ST3の終了後、高確率状態である場合、すなわち、第2特定遊技状態ST5における7回目までの特図変動表示ゲームで小当りに当選した場合は第2特定遊技状態ST5に戻る。また、第2特別遊技状態ST3の終了後、低確率状態である場合、すなわち、第2特定遊技状態ST5における8回目の特図変動表示ゲームで小当りに当選した場合は通常遊技状態ST1に戻る。
上述したように高確率状態で小当りに当選した場合は、時短図柄当りを兼ねないので第2特定遊技状態ST5の終了後は普電サポートなしの状態となり、第2特定遊技状態ST5か通常遊技状態ST1に移行することとなる。また、高確率状態である場合には通常確率変動回数の計数も行われないので天井の到達も発生しない。このような第2特定遊技状態ST5を備えることで、第1特定遊技状態ST4と第2特別遊技状態ST3を往復して持球が増加する状態を、高確サポなし大当りの当選により終了させることが可能となる。
なお、第1実施形態の遊技機においても特図確率に低確率状態と高確率状態を設けるようにし、高確率状態である場合には時短図柄当りの抽選を行わないようにしても良い。さらに、高確率状態は所定回数の特図変動表示ゲームを実行することで終了するようにしても良いし、次回の大当りまで継続するようにしても良い。
〔第3変形例〕
次に、上述した実施形態の遊技機の第3変形例について説明する。なお、基本的には、上述の実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、いわゆる1種+2種の遊技機となっている。
本変形例の遊技機は、小当りに基づく第2特別遊技状態で開放される第2特別変動入賞装置39の内部に、遊技球が流入可能な特定領域が設けられているとともに、当該特定領域への遊技球の流入確率を変化させるようにレバーソレノイド38f(図53参照)により動作するレバー部材が設けられている。特定領域には遊技球の流入を検出可能な特定領域スイッチ38d(図53参照)が設けられており、当該特定領域スイッチ38dで遊技球を検出したこと(V入賞)に基づいて、大当りとなって第1特別遊技状態となるようにされている。特定領域に流入した遊技球は第2特別変動入賞装置39の外部へ排出される。
また、第2特別変動入賞装置39の内部には、特定領域に流入せずに第2特別変動入賞装置39の外部へ排出される遊技球を検出する残存球排出口スイッチ38e(図53参照)が設けられている。第2特別変動入賞装置39の内部に設けられた大入賞口スイッチ39aで検出された遊技球数(第2特別変動入賞装置39に流入した遊技球数)と、特定領域スイッチ38d及び残存球排出口スイッチ38eで検出された遊技球数(第2特別変動入賞装置39から排出される遊技球数)とが一致することにより第2特別変動入賞装置39内の遊技球が全て排出されたことを確認でき、基本的にはこの確認が終了するまでは新たな第2特別変動入賞装置39の開放が行われないようになっている。
図50に、本変形例における振分率の一例を示す。
本変形例において、特図変動表示ゲームの結果には、例えば図50(a)に示すように、大当りと小当りと時短図柄当りとはずれの4種類がある。大当りの振分率は特図1と特図2で同じとなっている。また、本変形例の遊技機では特別結果が導出される確率は常に一定となっている。小当り及び時短図柄当りは特図2でのみ導出されるようになっている。なお、特図2変動表示ゲームでははずれ結果が導出されないようにしているが、はずれ結果が導出されるようにしても良い。
大当りには、図50(b)に示すように第1特別遊技状態で実行可能なラウンド数が10ラウンドの10R大当りと、第1特別遊技状態で実行可能なラウンド数が5ラウンドの5R大当りの2種類がある。大当りの導出に基づく特別遊技状態である第1特別遊技状態(大当り遊技状態)では、第1特別変動入賞装置38を開放する。第1特別遊技状態の終了後は次のゲームのみ普電サポートとなる。
また、小当りには、例えば図50(c)に示すように小当りAと小当りBの2種類がある。小当りの導出に基づく特別遊技状態である第2特別遊技状態(小当り遊技状態)では、第2特別変動入賞装置39が開放される。第2特別遊技状態で特定領域へ遊技球が流入した場合は第1特別遊技状態なる。この第1特別遊技状態では実行可能なラウンド数が9ラウンドとなっており、小当りでの第2特別変動入賞装置39の開放を1ラウンドとすることで実質10ラウンドの特別遊技状態となる。
また、時短図柄当りには、例えば図50(d)に示すように、時短図柄当りA~Cの3種類がある。いずれも次のゲームのみ普電サポートありの状態とするものである。
また、図50(e)に示すようにいわゆる天井機能が搭載されている。すなわち、ゲームの実行回数が天井回数(ここでは900)に達した場合に、特別遊技状態を発生せずに特定遊技状態(普電サポート)を発生するようにしている。
図51には本変形例の遊技機での遊技状態の遷移を示す遊技状態遷移図(ゲームフロー)を示した。遊技状態には、通常遊技状態ST1、第1特定遊技状態ST2、第2特別遊技状態ST3、第1特定遊技状態ST4がある。また、本変形例の遊技機では特別結果が導出される確率は常に一定となっている。
通常遊技状態ST1において大当りとなると第1特別遊技状態ST2に移行する。第1特別遊技状態ST2の終了後の次のゲームは普電サポート及び時短がある状態となるので、第1特定遊技状態ST4に移行する。
第1特定遊技状態ST4に移行した場合、普電サポートにより普通変動入賞装置37に遊技球が入賞することにより第2始動記憶が発生するため、主に特図2変動表示ゲームを主として遊技が進行する。
この第1特定遊技状態ST4において、大当りとなった場合は第1特別遊技状態ST2に移行する。また、第1特定遊技状態ST4において、小当りとなった場合は第2特別遊技状態ST3に移行する。普電サポート及び時短となる条件が成立した場合にはいずれも次の1ゲームのみ普電サポート及び時短となるので、結果が小当りとなる特図変動表示ゲームで普電サポート及び時短がありの状態であっても当該特図変動表示ゲームの終了により普電サポート及び時短がない状態に移行するため、第2特別遊技状態ST3では普電サポート及び時短がない状態となる。
第2特別遊技状態ST3において特定領域に遊技球が流入した場合(V入賞)は、第1特別遊技状態ST2に移行する。また、第2特別遊技状態ST3において特定領域に遊技球が流入しなかった場合は、第2始動記憶があれば第1特定遊技状態ST4に移行し、第2始動記憶がなければ通常遊技状態ST1に移行する。すなわち、第1特定遊技状態ST4に移行した場合は、第2始動記憶がない状態となるまで第1特定遊技状態ST4と第2特別遊技状態ST3との間で遊技状態が遷移する。これにより、第2特別遊技状態ST3で獲得する賞球により遊技者の持球が増加することとなる。この持球が増加する状態は、大当りが発生して第1特別遊技状態ST2に移行するまでか、第2特別遊技状態ST3の終了後に第2始動記憶がなく通常遊技状態ST1に移行するまで継続する。
このように、普電サポート及び時短を備える遊技機でありながら、第2特別遊技状態ST3においては必ず普電サポート及び時短がない状態とされるようになっている。
図52には大当り発生後の遊技の進行の一例を示した。大当り発生後の遊技は、図40に示した例と同様であり、第1特別遊技状態ST2の終了後に初めて実行される特図変動表示ゲームの変動時間は、普電サポートにおける普通変動入賞装置37の開放が複数回実行されるのに十分な時間とされている。そして、第2特別遊技状態で特定領域へ遊技球が流入すれば第1特定遊技状態となる(t23)。
図53には、本変形例の遊技機の制御システムのブロック図を示した。
遊技用マイコン111の入力部120には、第2特別変動入賞装置39内に配設される特定領域スイッチ38d及び残存球排出口スイッチ38eからの信号が入力される。また、出力部130の第2出力ポート134は、第2特別変動入賞装置39内のレバー部材を動作させるレバーソレノイド38fの動作データを出力する。
〔タイマ割込み処理〕
本変形例では、図12に示したタイマ割込み処理に替えて図54に示すタイマ割込み処理を行う。このタイマ割込み処理では、異常排出発生中であるかの判定を行う(ステップX110)。異常排出とは、第2特別変動入賞装置39において、第2特別変動入賞装置39から排出される遊技球数(特定領域スイッチ38d及び残存球排出口スイッチ38eで検出された遊技球数)が、第2特別変動入賞装置39に流入した遊技球数(大入賞口スイッチ39aで検出された遊技球数)を上回ることである。なお、異常排出発生中である場合には異常排出フラグがセットされている。そして、異常排出発生中である場合(ステップX110;Y)には、ステップX116へ移行する。すなわち、遊技が進行しないようにする。一方、異常排出発生中でない場合(ステップX110;N)には、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップX112)を行う。
〔特図ゲーム処理〕
本変形例では、図13に示した特図ゲーム処理に替えて図55に示す特図ゲーム処理を行う。この特図ゲーム処理では、特定領域38hでの遊技球の検出を監視する特定領域スイッチ監視処理を行う(ステップA3)。また、レバーソレノイド38fの動作を制御するレバーソレノイド制御処理(ステップA24)を行う。
〔特定領域スイッチ監視処理〕
本変形例の遊技機では、特図ゲーム処理における特定領域スイッチ監視処理(ステップA3)において図56に示す処理を行う。この特定領域スイッチ監視処理では、まず、小当り中であるかを判定する(ステップA41)。ここでの小当り中とは、小当り中処理及び小当り残存球処理を行っている期間である。この小当り中でない場合(ステップA41;N)は、特定領域スイッチ監視処理を終了する。すなわち、特定領域スイッチ38dは、小当り中処理及び小当り残存球処理を行っている期間でのみ有効とされる。また、小当り中である場合(ステップA41;Y)は、条件装置が作動中であるかを判定する(ステップA42)。
条件装置が作動中である場合(ステップA42;Y)は、特定領域スイッチ監視処理を終了する。また、条件装置が作動中でない場合(ステップA42;N)は、特定領域スイッチに入力があるかを判定する(ステップA43)。そして、特定領域スイッチに入力がない場合(ステップA43;N)は、特定領域スイッチ監視処理を終了する。また、特定領域スイッチに入力がある場合(ステップA43;Y)は、特定領域通過フラグをセットし(ステップA44)、特定領域スイッチ監視処理を終了する。後にこの特定領域通過フラグがあることに基づき特別遊技状態を発生させる処理が行われるようになる。
〔小当り残存球処理〕
本変形例の遊技機では、特図ゲーム処理における小当り残存球処理(ステップA18)において図57に示す処理を行う。この小当り残存球処理では、まず、残存球エラーの発生中であるかを判定する(ステップA861)。残存球エラーの発生中である場合(ステップA861;Y)は、ステップA863に移行する。また、残存球エラーの発生中でない場合(ステップA861;N)は、残存球カウンタが0であるかを判定する(ステップA862)。残存球カウンタが0でない場合(ステップA862;N)は、小当り残存球処理を終了する。また、残存球カウンタが0である場合(ステップA862;Y)は、ステップA863以降の小当りを終了するための処理を行う。
すなわち、第2特別変動入賞装置39内の残存球が全て排出されてから小当りを終了するための処理を行うようにしている。ただし、最後に遊技球が第2特別変動入賞装置39に流入してから所定時間以上経っても排出が確認できない状態である残存球エラー中の場合は、排出に必要な時間が十分経過したものとして小当りを終了するための処理に移行するようにしている。もちろん残存球エラー中の場合は小当りを終了するための処理に移行しないようにしても良い。よって、ステップA861の処理は行わないようにしても良い。
小当りを終了するための処理では、まず、特定領域通過があったかを判定する(ステップA863)。特定領域38hに遊技球が流入して通過した場合は、特定領域スイッチ38dにより検出されて特定領域通過フラグがセットされる。ここではこの特定領域通過フラグの有無により特定領域通過があったかを判定する。特定領域通過があった場合(ステップA863;Y)は、ステップA870に移行して特別遊技状態を発生させる処理を行う。また、特定領域通過がない場合(ステップA863;N)は、ステップA864に移行して小当り遊技状態を終了して特図変動表示ゲームを実行可能とするための処理を行う。
ステップA864以降の小当り遊技状態を終了して特図変動表示ゲームを実行可能とするための処理では、処理番号として小当り終了処理にかかる10を設定し(ステップA864)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA865)。次に、小当りエンディング時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA866)、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブする(ステップA867)。そして、大入賞口カウント数領域をクリアし(ステップA868)、小当り中制御ポインタ領域をクリアして(ステップA869)、小当り残存球処理を終了する。
一方、特定領域通過があり(ステップA863;Y)、ステップA870以降の特別遊技状態を発生させる処理を行う場合は、飾り特図コマンド領域からコマンドをロードして準備し(ステップA870)、演出コマンド設定処理を行う(ステップA871)。次に、V大当りファンファーレコマンドを準備して(ステップA872)、演出コマンド設定処理を行う(ステップA873)。
その後、大当り(V大当り)の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA874)、大当り(V大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動中信号をON、役物連続作動装置作動中信号をオン、特別図柄2当り信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA875)。
そして、遊技状態表示番号領域に大当り中の番号をセーブし(ステップA876)、ラウンド数上限値テーブルを設定して(ステップA877)、ラウンド数上限値情報に対応するラウンド数上限値(本変形例の場合10)を取得してラウンド数上限値領域にセーブする(ステップA878)。さらに、ラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタを取得してラウンドLEDポインタ領域にセーブし(ステップA879)、ラウンド数領域に初期値(ここでは1)をセーブする(ステップA880)。ラウンド数の上限値としては10ラウンドが設定されるが、小当り動作が1ラウンド目に相当するので、ラウンド数初期値として1を設定することで特別遊技状態では9ラウンド分の開放が行われるようにしている。
その後、処理番号としてファンファーレ/インターバル処理にかかる3を設定し(ステップA881)、特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA882)。さらに、V大当りファンファーレ時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA883)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理(ステップA884)を行って、ステップA868に移行する。
〔第4変形例〕
次に、上述した実施形態の遊技機の第4変形例について説明する。なお、基本的には、上述の実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、特別結果が導出される確率は常に一定となっている。
図58に、本変形例における振分率の一例を示す。本変形例の振分率は図8に示した第1実施形態での振分率に対して、図58(b)に示すように大当りの場合には第1特別遊技状態の終了後に必ず次のゲームのみ普電サポートありの状態となる点が異なる。
図59には本変形例における遊技状態の遷移を示す遊技状態遷移図(ゲームフロー)を示した。本変形例での遊技状態の遷移は、図9に示した遊技状態の遷移からサポなし大当りの場合を除いたものである。第1特定遊技状態ST4が終了する契機は、小当りが連続して第2始動記憶がなくなった場合や、第2始動記憶がなく特図1変動表示ゲームではずれ結果が導出された場合となっている。なお、特図2変動表示ゲームについてはずれ結果が導出されるようにして、特図2変動表示ゲームでのはずれ結果の導出により第1特定遊技状態ST4が終了する可能性を持たせても良い。
このようにすることでも第1実施形態と同様に小当りの頻発により遊技者の持球が増加する期間を設けることができ、遊技の興趣を向上することができる。また、特図確率の変動がないため、遊技球が増加する第2特別遊技状態での遊技状態を、「高確率状態かつ時短なし」の状態ではない状態とすることができる。
〔第5変形例〕
次に、上述した実施形態の遊技機の第5変形例について説明する。なお、基本的には、上述の実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、各種処理の順序が異なる。
第1実施形態の遊技機では、図60(a)に示すように、大当り抽選処理(ステップS1)、大当り図柄抽選処理(ステップS2)、時短図柄抽選処理(ステップS3)、変動パターン抽選処理(ステップS4)、通常確率変動回数の計数(ステップS5)の順に処理を行っていた。なお、大当り抽選処理(ステップS1)は図18のステップA322,A342の処理が対応し、大当り図柄抽選処理(ステップS2)は図22のステップA432~A434、図23のステップA472~A474の処理が対応する。また、時短図柄抽選処理(ステップS3)は図22のステップA447~A449、図23のステップA487~A489の処理が対応し、変動パターン抽選処理は図18のステップA326,A346の処理が対応する。また、通常確率変動回数の計数は図27のステップA762、A764、A765の処理が対応する。
これに対して本変形例の遊技機では、図60(b)に記載のように時短図柄抽選処理(ステップS3)よりも変動パターン抽選処理(ステップS4)を先に行うようにしている。天井に到達する特図変動表示ゲームの開始時から普電サポートを開始する場合に、変動パターン抽選処理が時短図柄抽選処理(ステップS3)や通常確率変動回数の計数(ステップS4)よりも後になってしまうと、天井到達時に突然に右打ちを指示する報知もなく普電サポート中の変動パターンで特図変動表示ゲームが実行されてしまい遊技者が困惑するおそれがある。そこで、変動パターン抽選処理(ステップS4)を大当り図柄抽選処理(ステップS2)と、時短図柄抽選処理(ステップS3)又は通常確率変動回数の計数(ステップS5)と、の間で行うことで、天井到達時に突然に右打ちを指示する報知もなく普電サポート中の変動パターンで特図変動表示ゲームが実行されてしまうようなことを防止できる。
〔第6変形例〕
次に、上述した実施形態の遊技機の第6変形例について説明する。なお、基本的には、上述の実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、天井への到達を示唆する天井示唆演出を実行可能である。
図61には天井示唆演出の一例を示した。図61(a)に示すように、表示装置41の表示領域の中央には、飾り特図変動表示ゲームのうちの第1飾りゲームを表示する飾り特図変動表示ゲーム表示部81が設けられる。ここでは、左、中、右の変動表示領域の各々で識別情報を変動表示した後に停止表示することで飾り特図変動表示ゲームを表示する。表示領域の右下部には、飾り特図変動表示ゲームのうちの第2飾りゲームを表示する第2飾りゲーム表示部82が設けられている。この第2飾りゲーム表示部82に表示される第2飾りゲームは、飾り特図変動表示ゲーム表示部81に表示される第1飾りゲームと同様に、左領域、中領域、右領域の各領域で識別情報を変動表示した後に停止して結果を表示するようになっている。
また、表示領域の中央下部には始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示を表示する記憶表示部83が設けられる。記憶表示部83には、第1始動記憶と第2始動記憶のうち、遊技状態に対応して主となる特図変動表示ゲームに対応した始動記憶の情報が表示される。なお、常時両方の始動記憶についての情報を表示するようにしても良い。ここでは通常遊技状態であるので第1始動記憶の情報が表示されている。記憶表示部83に表示される飾り特図始動記憶表示は、第1始動記憶と一対一に対応し、記憶順に並んで表示されるものであり、ここでは3つの第1始動記憶があることを示している。左端の飾り特図始動記憶表示が最先に記憶された第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示であり、消化される毎に左へ移行するようになっている。また、それぞれの始動記憶に対応する特図変動表示ゲームの結果や変動パターン等の先読み結果をその表示態様により示唆することが可能である。
記憶表示部83の左方には、現在実行中の特図変動表示ゲームに対応する始動記憶に関する情報を表示する実行中記憶表示部84が設けられる。この実行中記憶表示部84には、特図変動表示ゲームの開始時に記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示が移行し、実行される特図変動表示ゲームの結果や変動パターン等をその表示態様により示唆するようになっている。
表示領域の左上部には、始動記憶数を表示する始動記憶数表示部85が設けられる。この始動記憶数表示部85には、第1始動記憶の数を表示する第1始動記憶数表示部85aと、第2始動記憶の数を表示する第2始動記憶数表示部85bとが設けられている。
始動記憶数表示部85の下方には、現在の演出モードを表示する演出モード表示部644が設けられている。
また、表示領域の右上部には、通常確率変動回数に対応して天井の到達を管理するために計数された実行ゲーム数が表示されるゲーム数表示部645が設けられている。本変形例の遊技機では、天井に到達するゲーム数が900ゲームとなっており、図61(a)では800ゲームが実行されたことが示されている。なお、ゲーム数表示部645は実行ゲーム数にかかわらず表示するようにしても良いし、実行ゲーム数が所定数以上(例えば800ゲーム以上)である場合に表示するようにしても良い。
図61(b)に示すように変動時間が終了して結果態様が表示されて特図変動表示ゲームが終了し、図61(c)に示すように次の特図変動表示ゲームが開始されると、始動記憶数の減少に対応して記憶表示部83の飾り特図始動記憶表示が減少するとともに、始動記憶数表示部85の表示も更新される。また、ゲーム数表示部645の表示も更新される。
その後遊技が進行して、図61(d)に示すように実行ゲーム数が850ゲームとなり、図61(e)に示すように851回目のゲームが開始されると、天井への到達を示唆する前兆期間となり、天井の到達を示唆する演出モードである前兆ゾーンに移行する。この前兆期間では、天井の到達が近いことを示唆する他に、図61(f)に示すように確率設定値についての示唆も実行可能である。
このように、天井への到達が近い前兆期間において確率設定値の示唆を行うことで、天井への到達が近い前兆期間まで遊技を続行した遊技者に対して特典を与えることができる。また、前兆期間では天井への到達を示唆することができるので、遊技者に遊技を天井の到達まで継続しようとする意欲を持たせることができるが、前兆期間が長いと遊技者が飽きてしまうおそれがある。しかし、前兆期間で遊技者に特典が与えられるようにすることで、前兆期間が長い期間であっても遊技者が飽きることがなく遊技を継続することができる。また、天井への到達が近い段階で大当りとなり天井に到達しなかった場合でも、前兆期間において特典が与えられていることで、天井に到達しなかったことに対する落胆感を軽減することができる。
なお、前兆期間を天井に到達する前の50ゲームとしたが、これに限られるものではない。また、前兆期間で遊技者に与えられる特典を確率設定値の示唆としたが、これに限られるものではなく、始動記憶についての先読み情報の提供や、通常は出現しない演出の実行などであっても良い。また、ゲーム数表示部645において実行ゲーム数を数値で表示するようにしたが、明確な数値を表示せず、天井の到達に近づくにつれて色彩や表示態様等が変化する表示を用いて天井への到達の近さを示すようにしても良い。
〔第7変形例〕
次に、上述した実施形態の遊技機の第7変形例について説明する。なお、基本的には、上述の実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、普電サポートの終了処理を行うタイミングが異なる。
〔特図変動中処理〕
本変形例の遊技機では、図25に示した特図変動中処理に替えて図62に示す特図変動中処理を行う。この特図変動中処理では、普電サポート状態(時短状態)とするゲームの実行回数を管理するための時間短縮変動回数更新処理(ステップA612)を行わない。
〔特図表示中処理〕
また、図27に示した特図表示中処理の後半の処理に替えて図63に示す処理を行う。この処理では、普電サポート状態(時短状態)とするゲームの実行回数を管理するための時間短縮変動回数更新処理(ステップA612)を行う。この時間短縮変動回数更新処理は、特図表示中処理において時短図柄当りに基づき普電サポートの開始を設定するサポ作動設定処理(ステップA742)よりも前に行われている。すなわち、同一の割込み処理において、普電サポートを終了させることが可能な時間短縮変動回数更新処理を先に行い、普電サポートを開始させることが可能なサポ作動設定処理を後に行うようにしている。
図64には、本変形例の遊技機での遊技の進行の一例を示した。この例は図40に示した遊技の進行と同様の例である。本変形例の遊技機では、普電サポートの終了タイミングが特図変動表示ゲームの終了タイミング、すなわち結果の停止表示時間の終了タイミングとなっている。これにより、第1特別遊技状態の終了により開始された普電サポートは、第1特別遊技状態の終了により開始された特図変動表示ゲームの終了タイミングで終了する(t13)。
また、大当り又は時短図柄当りによる普電サポートは、時短図柄当りとなった特図変動表示ゲームの終了により開始され(t15、t20、t22、t26)、時短図柄当りとなった特図変動表示ゲームの次の特図変動表示ゲームの終了タイミングで終了する(t17、t22、t24)。ここで、時短図柄当りが連続する場合(t20~t23)には、特図変動表示ゲームの終了タイミングで普電サポートの終了と開始が発生する(t22)。この場合、同一の割込み処理において普電サポートを終了させることが可能な時間短縮変動回数更新処理(ステップA612)を先に行い、普電サポートを開始させることが可能なサポ作動設定処理(ステップA742)を後に行うようにしている。これにより、まず普電サポートが終了した後に新たな普電サポートが開始されるようになっている。このため、処理上はわずかな期間だけ普電サポートがない状態となるが、実質的には普電サポートが連続しているのと同等の実行態様となる。
以上のようにすることで、普電サポートの終了と開始が同じタイミングとなった場合に、まずは普電サポートを終了させ、その後に新たな普電サポートを開始するようにすることができ、普電サポートが実行されている状態で新たな普電サポートが開始されるような状況となることがなく、確実に普電サポートを開始させることが可能となる。特に、普電サポートがある状態が継続している状態では新たな時短図柄当りによる普電サポートを開始できないような設定とした場合には、普電サポートの終了と開始が同じタイミングとなった場合に普電サポートの終了処理が普電サポートの開始処理よりも後に行うようにしてしまうと、時短図柄当りによる普電サポートが開始できないこととなってしまう。しかし、本変形例の遊技機のように普電サポートの終了処理を普電サポートの開始処理よりも前に行うことで時短図柄当りによる普電サポートを確実に開始可能となる。
なお、遊技の演出としては図41、図42に示したような演出や、図43に示したような演出を実行可能である。ただし、図43に示したようなサポート状態表示部646を設ける場合に、一の特図変動表示ゲームにおいて普電サポートが終了する条件と開始する条件の両方が成立する場合においてわずかな期間だけ普電サポートがない状態となる状況(t22)では、サポート状態表示部646の表示態様を普電サポートがない状態であることを示す「サポート待機中」の文字表示とキャラクタ表示とせず、普電サポートがある状態であることを示す「サポート中!!」の文字表示とキャラクタ表示のままとすることが好ましい。すなわち、一の特図変動表示ゲームにおいて普電サポートが終了する条件と開始する条件の両方が成立する場合においてわずかな期間だけ普電サポートがない状態となる状況(t22)では、第2状態待機演出(例えばサポート状態表示部646で「サポート待機中」の文字表示とキャラクタ表示を行う演出)を実行せずに、第2状態中演出(例えばサポート状態表示部646で「サポート中!!」の文字表示とキャラクタ表示を行う演出)を継続することが好ましい。普電サポートがない状態となる期間はわずかであるため、普電サポートが終了したことを遊技者に意識させないようにすることで遊技者にとってわかりやすい演出とすることができる。
また、図64におけるt20~t24の期間は、普電サポート中であることを特定可能な外部情報信号(大当り2信号)が出力されている。すなわち、一の特図変動表示ゲームにおいて普電サポートが終了する条件と開始する条件の両方が成立する場合においてわずかな期間だけ普電サポートがない状態となる状況(t22)では、大当り2信号はOFFにならずにONが継続されている。なお、このt22のタイミングで、大当り2信号を所定時間(例えば128m秒)だけOFFにしても良いし、あるいは、このt22のタイミングで、大当り2信号とは別にパルス信号(後述)を出力するようにしても良い。これにより、新たな普電サポートが開始することを遊技機の外部に報知することが可能となる。
〔大当り信号〕
遊技制御装置100は、管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号のうち、特別遊技状態に関する外部情報信号として、大当り1信号、大当り2信号、大当り3信号、大当り4信号を出力することが可能である。
具体的には、第1実施形態の遊技機10において、遊技制御装置100は、特図表示中処理(図26)のステップA720で、大入賞口開放情報及び確率の状態に対応する信号として、大当り2信号と大当り3信号を外部情報出力データ領域にセーブする。なお、それぞれのON/OFFは大入賞口開放情報と確率の状態とで決まる。例えば、大当り2信号は、出玉のある大当り(大入賞口開放情報が大入賞口開放情報1(全て短開放)以外)である場合にはON状態、出玉のない大当り(大入賞口開放情報が大入賞口開放情報1(全て短開放))である場合には、時短状態中での大当り時であればON状態、それ以外ではOFF状態となる。また、大当り3信号は、出玉のある大当りである場合にはON状態、出玉のない大当りである場合にはOFF状態となる。
また、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1(図30)のステップA793で、大当り(第1特別遊技状態)の開始に関する信号として、例えばON状態の大当り1信号とON状態の大当り4信号を外部情報出力データ領域にセーブする。
また、大当り終了処理(図35)のステップA918で、大当りの終了に関する信号として、例えばOFF状態の大当り1信号とOFF状態の大当り3信号とOFF状態の大当り4信号を外部情報出力データ領域にセーブする。
また、小当りファンファーレ中処理移行設定処理(図31)のステップA814で、小当り(第2特別遊技状態)の開始に関する信号として、例えばON状態の大当り1信号を外部情報出力データ領域にセーブする。
また、小当り終了処理(ステップA19)で、小当りの終了に関する信号として、例えばOFF状態の大当り1信号を部情報出力データ領域にセーブする。
また、通常確率変動回数更新処理(図32)のステップA69や、サポ作動設定処理(図34)のステップA822や、大当り終了設定処理2(図36(b))のステップA941で、時短の開始に関する信号として、例えばON状態の大当り2信号を外部情報出力データ領域にセーブする。
また、時間短縮変動回数更新処理(図28)のステップA754や、大当り終了設定処理1(図36(a))のステップA931で、時短の終了に関する信号として、例えばOFF状態の大当り2信号を外部情報出力データ領域にセーブする。
例えば、図40に示す例の場合、t12~t15、t16~t20、t21~t22、t23~t26の各期間は、普電サポートがない状態であるため、これらの期間においては大当り2信号がOFFに設定される。すなわち、t12、t16、t21、t23でOFF状態の大当り2信号がセーブされる。
なお、これらの期間は、普電サポートが終了しても、遊技状態が第1特定遊技状態ST4のままである場合(演出モードがチャンスモードのままとされる場合)や、遊技状態が第2特別遊技状態ST3へ移行する場合(演出モード表示部644の表示がチャンスモードの場合と同じ表示で維持される場合)に該当する期間であるので、これらの期間においては大当り2信号のONを継続するようにしても良い。すなわち、普電サポートが終了しても、遊技状態が第1特定遊技状態ST4のままである場合や、遊技状態が第2特別遊技状態ST3へ移行する場合には、通常のタイミング(普電サポートの終了時)において時短の終了に関する信号をセーブするのではなく、当該通常のタイミングとは異なるタイミング(例えば、大当りが発生して第1特別遊技状態ST2へ移行する時や、第2始動記憶がなく通常遊技状態ST1へ移行する時)において時短の終了に関する信号をセーブするようにしても良い。
ON状態の大当り1信号がセーブされた場合には、OFF状態の大当り1信号がセーブされるまで大当り1信号のON状態(出力状態)が継続し、OFF状態の大当り1信号がセーブされた場合には、ON状態の大当り1信号がセーブされるまで大当り1信号のOFF状態(非出力状態)が継続する。大当り2信号、大当り3信号、大当り4信号においても同様である。
ここで、第1特別遊技状態を経て第2状態(普電サポートありの状態)になる場合と、第1特別遊技状態を経ずに第2状態(普電サポートありの状態)になる場合と、で出力する外部情報信号を異ならせても良い。
具体的には、サポあり大当りに基づく普電サポートの開始時(大当り終了設定処理2(図36(b))のステップA941)には、時短の開始に関する信号として大当り2信号を出力する(ON状態の大当り2信号を外部情報出力データ領域にセーブする)とともに、天井への到達に基づく普電サポートの開始時(通常確率変動回数更新処理(図32)のステップA69)や、時短図柄当りに基づく普電サポートの開始時(サポ作動設定処理(図34)のステップA822)には、例えば図65(a)に示すように、時短の開始に関する信号として大当り2信号とパルス信号を出力するように構成しても良い。図65(a)に示す例では、パルス信号として、大当り3信号のONパルスを出力している。大当り3信号のONパルスは、例えば、外部情報出力データ領域にOFF状態の大当り3信号がセーブされている状態において、ON状態の大当り3信号を外部情報出力データ領域にセーブし、所定の短時間(ここでは128m秒)が経過した後にOFF状態の大当り3信号を外部情報出力データ領域にセーブする(外部情報出力データ領域にセーブする大当り3信号をOFF状態に戻す)ことで出力できる。
このように構成することで、詳細な情報を外部に報知することができる。すなわち、外部装置は、大当り2信号とともにパルス信号(大当り信号のONパルス)を受信したか否かによって、開始する第2状態(普電サポートありの状態)が、第1特別遊技状態を経た第2状態と、第1特別遊技状態を経ない第2状態と、のいずれであるかを判別することが可能となる。
この構成の場合、大当り2信号+パルス信号は、天井への到達に基づく第2情報又は時短図柄当りに基づく第2情報が開始することを特定可能な外部情報信号と言える。
また、この構成は、特図変動表示ゲームの結果に時短図柄当りがない遊技機に適用することも可能であり、その場合には、大当り2信号+パルス信号は、天井への到達に基づく第2情報が開始することを特定可能な外部情報信号と言える。
また、この構成は、天井機能が搭載されていない遊技機に適用することも可能であり、その場合には、大当り2信号+パルス信号は、時短図柄当りに基づく第2情報が開始することを特定可能な外部情報信号と言える。
さらに、大当り2信号とともに出力するパルス信号(大当り信号のONパルス)を、天井への到達に基づき第2状態になる場合と、時短図柄当りに基づき第2状態になる場合と、で異ならせても良い。
具体的には、例えば図65(b)に示すように、天井への到達に基づく普電サポートの開始時(通常確率変動回数更新処理(図32)のステップA69)には、時短の開始に関する信号として大当り2信号と大当り3信号のONパルスとを出力するとともに、時短図柄当りに基づく普電サポートの開始時(サポ作動設定処理(図34)のステップA822)には、時短の開始に関する信号として大当り2信号と大当り4信号のONパルスとを出力するように構成しても良い。
このように構成することで、より詳細な情報を外部に報知することができる。すなわち、外部装置は、大当り2信号とともにパルス信号を受信したか否かによって、開始する第2状態(普電サポートありの状態)が、第1特別遊技状態を経た第2状態と、第1特別遊技状態を経ない第2状態と、のいずれであるかを判別することが可能となり、さらに、大当り2信号とともに受信したパルス信号の種類(大当り3信号か大当り4信号)によって、開始する第2状態(普電サポートありの状態)が、天井への到達に基づく第2状態と、時短図柄当りに基づく第2状態と、のいずれであるかを判別することが可能となる。
なお、天井への到達に基づき第2状態になる場合と、時短図柄当りに基づき第2状態になる場合と、で大当り2信号とともに出力するパルス信号の種類を異ならせるのではなく、大当り2信号とともに出力するパルス信号の出力回数を異ならせるようにしても良い。
具体的には、例えば、天井への到達に基づく普電サポートの開始時には、大当り2信号と1つのパルス信号(大当り3信号のONパルス)を出力するとともに、時短図柄当りに基づく普電サポートの開始時には、大当り2信号と2つのパルス信号(大当り3信号のONパルス)を出力するように構成することも可能である。
このように構成した場合も、より詳細な情報を外部に報知することができる。すなわち、外部装置は、大当り2信号とともにパルス信号を受信したか否かによって、開始する第2状態(普電サポートありの状態)が、第1特別遊技状態を経た第2状態と、第1特別遊技状態を経ない第2状態と、のいずれであるかを判別することが可能となり、さらに、大当り2信号とともに受信したパルス信号の数(1個か2個)によって、開始する第2状態(普電サポートありの状態)が、天井への到達に基づく第2状態と、時短図柄当りに基づく第2状態と、のいずれであるかを判別することが可能となる。
前述したように、図40に示す例におけるt12~t15、t16~t20、t21~t22、t23~t26の各期間においては、大当り2信号のONを継続するようにしても良い。大当り2信号のONを継続する場合、普電サポートが開始(再開)するタイミングを外部に報知するために、普電サポートが再開するタイミング(t15、t20、t22、t26)で大当り2信号のOFFパルスを出力するようにしても良いし、あるいは、普電サポートが再開するタイミング(t15、t20、t22、t26)で大当り2信号とは別にパルス信号(大当り3信号のONパルス又は大当り4信号のONパルス)を出力するようにしても良い。
大当り2信号のOFFパルスは、例えば、外部情報出力データ領域にON状態の大当り2信号がセーブされている状態において、OFF状態の大当り2信号を外部情報出力データ領域にセーブし、所定の短時間(ここでは128m秒)が経過した後にON状態の大当り2信号を外部情報出力データ領域にセーブする(外部情報出力データ領域にセーブする大当り2信号をON状態に戻す)ことで出力できる。
以上のことから、各実施形態及び各変形例の遊技機において、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、普通変動入賞装置37の状態を、第1状態(普電サポートなしの状態)と、該第1状態よりも入賞が容易な第2状態(普電サポートありの状態)と、の何れかの状態で制御するようにし、ゲームの実行回数が所定回数(天井回数)に到達することに基づいて、第2状態を開始可能であるとともに、第2状態が発生していることを特定可能な外部情報信号(例えば大当り2信号+パルス信号(大当り3信号のONパルス))を当該遊技機の外部に出力可能であるように構成することができる(図65)。
このように構成することで、ゲームの実行回数が所定回数に到達した場合に第2状態が発生するので、従来の遊技状態の遷移とは異なる新たな遷移が可能となり、遊技の興趣を向上することができる。さらに、ゲームの実行回数が所定回数に到達する場合に外部情報信号が出力され、その外部情報信号は、ゲームの実行回数が所定回数に到達したことに基づいて第2状態が発動することを特定可能な信号であるので、遊技機の外部に遊技状態を的確に報知することができる。
さらに、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、ゲームの結果が特別結果とは異なる特定結果(時短図柄当り)になることに基づいて、第2状態を開始可能であるとともに、第2状態が発生していることを特定可能な外部情報信号(例えば大当り2信号+パルス信号(大当り3信号又は大当り4信号のONパルス))を当該遊技機の外部に出力可能であるように構成することができる(図65)。
このように構成することで、ゲームの結果が特定結果になった場合に第2状態が発生するので、従来の遊技状態の遷移とは異なる新たな遷移が可能となり、遊技の興趣を向上することができる。さらに、ゲームの結果が特定結果になる場合に外部情報信号が出力され、その外部情報信号は、ゲームの結果が特定結果になったことに基づいて第2状態が発動することを特定可能な信号であるので、遊技機の外部に遊技状態を的確に報知することができる。
〔仮停止図柄演出〕
各実施形態及び各変形例の遊技機において、演出制御装置300は、表示装置41の飾り特図変動表示ゲーム表示部81で、仮停止中の識別情報を用いた演出である仮停止図柄演出を実行可能となっている。具体的には、仮停止図柄演出として、仮停止中の識別情報の一部を用いた第1仮停止図柄演出と、仮停止中の識別情報の全体を用いた第2仮停止図柄演出と、を実行可能である。
図66(a)に第1仮停止図柄演出の一例を示し、図66(b)に第2仮停止図柄演出の一例を示す。
図66に示すように、飾り特図変動表示ゲーム表示部81に表示される識別情報(飾り識別情報810)は、数字部811とキャラクタ部812と装飾部813とを含んでいる。
なお、図66等に示す飾り識別情報810において、数字部811は、キャラクタ部812よりも前側にキャラクタ部812と重なるように配されているが、キャラクタ部812と重ならないように配されていても良い。また、装飾部813は、キャラクタ部812よりも後側に数字部811及びキャラクタ部812と重なるように配されているが、数字部811及びキャラクタ部812の少なくとも一方と重ならないように配されていても良い。
第1仮停止図柄演出は、装飾部813が周期的な動きをする演出である。図66(a)において、装飾部813は、オーラを模したエフェクト画像であり、キャラクタ部812よりも後側にキャラクタ部812と重なるように配された状態で拡縮動作を行っている。これにより、キャラクタから放出されるオーラが揺れているように見せる演出を行っている。
なお、図66(a)においては、最も縮小した状態の装飾部813がキャラクタ部812よりも大きくなるように、装飾部813の表示サイズが設定されているが(図66(a)の左端の飾り識別情報810参照)、これに限定されない。例えば、最も縮小した状態の装飾部813がキャラクタ部812よりも小さくなるとともに、最も拡大した状態の装飾部813がキャラクタ部812よりも大きくなるように、装飾部813の表示サイズを設定することも可能である。そのように設定することで、装飾部813の全体がキャラクタ部812で隠れる期間(装飾部813が視認不可能となる期間)を発生させることが可能となるので、キャラクタから放出されるオーラが見え隠れしているように見せる演出を行うことができる。
第1仮停止図柄演出は、装飾部813が周期的な動きをしているように見せるために、装飾部813の表示態様(図66(a)では表示サイズ)が周期的に変化する演出であると言える。
以下、第1仮停止図柄演出における動作周期、すなわち第1仮停止図柄演出における表示態様の変化周期を「第1周期Y1」と称する。第1仮停止図柄演出が図66(a)に示す演出である場合には、装飾部813が拡縮して元のサイズに戻るまでの時間、具体的には、例えば図67(a)の上段に示すように、所定の表示サイズ範囲内において、装飾部813の表示サイズが最小から最大へと変化(拡大)する態様と最大から最小へと変化(縮小)する態様とを行うのに要する時間が第1周期Y1となる。
第2仮停止図柄演出は、飾り識別情報810の全体が周期的な動きをする演出である。図66(b)において、飾り識別情報810は、数字部811とキャラクタ部812と装飾部813とが一体となって上下に揺動動作を行っている。
第2仮停止図柄演出は、飾り識別情報810の全体が周期的な動きをしているように見せるために、飾り識別情報810の全体の表示態様(図66(b)では表示位置)が周期的に変化する演出であると言える。
以下、第2仮停止図柄演出における動作周期、すなわち第2仮停止図柄演出における表示態様の変化周期を「第2周期Y2」と称する。第2仮停止図柄演出が図66(b)に示す演出である場合には、飾り識別情報810が上下動して元の位置に戻るまでの時間、具体的には、例えば図67(a)の下段に示すように、所定の表示位置範囲内において、飾り識別情報810の表示位置が下端から上端へ変化(上方向へ移動)する態様と上端から下端へ変化(下方向へ移動)する態様とを行うのに要する時間が第2周期Y2となる。
演出制御装置300は、第1仮停止図柄演出の実行中に第1周期Y1を変化させることが可能である。これにより、多様な第1仮停止図柄演出を実行することが可能となるので、遊技の興趣が高まる。
また、第2仮停止図柄演出の実行中に第2周期Y2を変化させることが可能である。これにより、多様な第2仮停止図柄演出を実行することが可能となるので、遊技の興趣が高まる。
また、第1仮停止図柄演出と第2仮停止図柄演出とを同時に実行することが可能である。これにより、飾り識別情報810が所定の動作(例えば揺動動作)を行っている状態で、当該飾り識別情報810の一部が当該所定の動作とは異なる動作(例えば拡縮動作)を行うことが可能となるので、遊技の興趣が高まる。
また、第1仮停止図柄演出と第2仮停止図柄演出とを同時に実行する場合に、第1周期Y1と第2周期Y2とを異ならせることが可能である。これにより、多様な仮停止図柄演出を実行することが可能となるので、遊技の興趣が高まる。
例えば、リーチ状態を形成する飾り識別情報810(リーチ図柄)は仮停止表示されているので、リーチ発生中には第1仮停止図柄演出及び第2仮停止図柄演出の少なくとも一方を実行することが可能である。
リーチ発生中に第1仮停止図柄演出と第2仮停止図柄演出とを同時に実行する場合は、例えば図67(a),(b)に示すように、第1周期Y1と第2周期Y2の大小関係を、SPリーチに発展する前(あるいはSPリーチに発展しない場合)と、SPリーチに発展した後と、で異ならせることが可能である。これにより、リーチ発生中に変化に富んだ仮停止図柄演出を実行することが可能となるので、遊技の興趣が高まる。
具体的には、図67(a),(b)では、SPリーチに発展する前(あるいはSPリーチに発展しない場合)は第1周期Y1よりも第2周期Y2が長く、SPリーチに発展した後は第1周期Y1よりも第2周期Y2が短くなるように、リーチ発展時に第2周期Y2が変化している。すなわち、リーチ発展前の第2周期Y2よりもリーチ発展後の第2周期Y2が短くなっている。これにより、リーチ発展前は仮停止中の飾り識別情報810の動きを遅くして遊技者に当該飾り識別情報810をゆったりと見せることができ、リーチ発展後は仮停止中の飾り識別情報810の動きを速くして当該飾り識別情報810を目立たせることができるので、遊技の興趣が高まる。特に、リーチ発展後は、例えば図67(c),(d)に示すように、飾り識別情報810の表示サイズがリーチ発展前よりも小さくなることがあるので、飾り識別情報810の動きを速くして目立たせることで、飾り識別情報810が小さくなっても遊技者の注意を飾り識別情報810(リーチ図柄)へと向けやすくすることが可能となる。
図67では、リーチ発展前の第1周期Y1とリーチ発展後の第1周期Y1とが同一であるが、これに限定されない。リーチ発展前は第1周期Y1よりも第2周期Y2が長く、リーチ発展後は第1周期Y1よりも第2周期Y2が短いという条件と、リーチ発展前の第2周期Y2よりもリーチ発展後の第2周期Y2が短いという条件と、の少なくとも一方を満たすのであれば、リーチ発展前の第1周期Y1とリーチ発展後の第1周期Y1とは異なっていても良い。
リーチ発展前の第2周期Y2よりもリーチ発展後の第2周期Y2が短いという条件を満たせば、リーチ発展前は第1周期Y1よりも第2周期Y2が長く、リーチ発展後は第1周期Y1よりも第2周期Y2が短いという条件を満たさなくても、リーチ発展前はリーチ図柄をゆったりと見せて、リーチ発展後はリーチ図柄を目立たせるという効果を得ることができる。
また、リーチ発展前は第1周期Y1よりも第2周期Y2が長く、リーチ発展後は第1周期Y1よりも第2周期Y2が短いという条件を満たせば、リーチ発展前の第2周期Y2よりもリーチ発展後の第2周期Y2が短いという条件を満たさなくても(例えばリーチ発展前の第2周期Y2とリーチ発展後の第2周期Y2とが同一であっても)、第1周期Y1との関係で相対的にリーチ発展前の第2周期Y2よりもリーチ発展後の第2周期Y2を短く見せることが可能となるので、リーチ発展前はリーチ図柄をゆったりと見せて、リーチ発展後はリーチ図柄を目立たせるという効果を得ることができる。
なお、第1仮停止図柄演出は、リーチ発生中以外にも実行可能である。すなわち、第1仮停止図柄演出は、左、中、右のうちいずれか一つの変動表示領域で飾り識別情報810が仮停止表示されている場合、左、中、右のうちいずれか二つの変動表示領域で飾り識別情報810が仮停止表示されている場合、左、中、右の三つの変動表示領域で飾り識別情報810が仮停止表示されている場合、のいずれの場合においても実行可能である。
また、第2仮停止図柄演出は、リーチ発生中以外にも実行可能である。すなわち、第2仮停止図柄演出は、左、中、右のうちいずれか一つの変動表示領域で飾り識別情報810が仮停止表示されている場合、左、中、右のうちいずれか二つの変動表示領域で飾り識別情報810が仮停止表示されている場合、左、中、右の三つの変動表示領域で飾り識別情報810が仮停止表示されている場合、のいずれの場合においても実行可能である。
また、図66(b)及び図67(a),(b)では、所定の表示位置範囲内において飾り識別情報810の表示位置が上端と下端との間で徐々に変化しているが、これに限定されない。第2仮停止図柄演出は、例えば、所定の表示位置範囲内において飾り識別情報810の表示位置が上端と下端との間で一気に変化する演出であっても良い。
また、図66(b)及び図67(a),(b)では、飾り識別情報810が上方向へ移動する態様と飾り識別情報810が下方向へ移動する態様とを交互に繰り返しているが、これに限定されない。第2仮停止図柄演出は、例えば、飾り識別情報810が左方向へ移動する態様と飾り識別情報810が右方向へ移動する態様とを交互に繰り返す演出であっても良いし、飾り識別情報810が左方向(時計回り方向)へ回動する態様と飾り識別情報810が右方向(反時計回り方向)へ回動する態様とを交互に繰り返す演出であっても良い。
また、第2仮停止図柄演出は、飾り識別情報810の全体が所定の周期で揺動(上下移動、左右移動、左右回動)する演出に限定されない。すなわち、第2仮停止図柄演出は、飾り識別情報810の全体の表示位置が周期的に変化する演出に限定されず、飾り識別情報810の全体の表示態様(表示位置、表示サイズ、形状、色、模様、透明度など、あるいはこれらの組み合わせ)が周期的に変化する演出であれば良い。
また、図66(a)及び図67(a),(b)では、所定の表示サイズ範囲内において装飾部813の表示サイズが最大と最小との間で徐々に変化しているが、これに限定されない。第1仮停止図柄演出は、例えば図68(a)に示すように、所定の表示サイズ範囲内において装飾部813の表示サイズが最大と最小との間で一気に変化する演出であっても良い。
また、図66(a)及び図67(a),(b)では、装飾部813が拡大する態様と装飾部813が縮小する態様とを交互に繰り返しているが、これに限定されない。第1仮停止図柄演出は、例えば、図68(b),(c)に示すように装飾部813が出現して拡大して消える態様を繰り返す演出であっても良いし、装飾部813が出現して縮小して消える態様を繰り返す演出であっても良い。図68(c)において、破線は、装飾部813が消えた状態(非表示状態)になっていることを示している。例えば、装飾部813の表示サイズを「0」にすることによって、装飾部813が消えた状態となる。
また、第1仮停止図柄演出は、装飾部813が所定の周期で拡縮(出現して拡大して消える態様や出現して縮小して消える態様も含む)する演出に限定されない。すなわち、第1仮停止図柄演出は、装飾部813の表示サイズが周期的に変化する演出に限定されず、装飾部813の表示態様(表示位置、表示サイズ、形状、色、模様、透明度など、あるいはこれらの組み合わせ)が周期的に変化する演出であれば良い。
図69及び図70に第1仮停止図柄演出の別例を示す。
図69(a)において、装飾部813は、数字部811及びキャラクタ部812を取り囲む枠画像と、当該枠画像の内部の背景画像と、を含む画像であり、装飾部813の一部(背景画像)が周期的な動きをしている。具体的には、装飾部813の一部(背景画像)の表示態様のうちの色や模様などが周期的に変化している。
図69(b)において、装飾部813は、キャラクタ部812を取り囲む枠画像と、当該枠画像に沿って移動する光沢(ツヤ)を模したエフェクト画像813aと、を含む画像であり、装飾部813の一部(エフェクト画像813a)が周期的な動きをしている。具体的には、エフェクト画像813aが、枠画像の下部に出現して二手に分かれて枠画像の上部へと移動する態様を繰り返している。すなわち、装飾部813の一部(エフェクト画像813a)の表示態様のうちの表示位置や形状などが周期的に変化している。この第1仮停止図柄演出によれば、エフェクト画像813aによって、枠に光沢感があるように見せることが可能であり、さらに、エフェクト画像813aの動きによって、枠が周期的に動いている、あるいは、枠を照らす光が周期的に動いているように見せることが可能となっている。
装飾部813は、数字部811及びキャラクタ部812よりも後側に配される画像に限定されない。装飾部813は、数字部811及びキャラクタ部812よりも前側に配される画像であっても良いし、例えば図69(c)に示すように数字部811とキャラクタ部812との間(数字部811よりも後側でキャラクタ部812よりも前側)に配される画像であっても良い。
図69(c)において、装飾部813は、稲妻を模したエフェクト画像であり、装飾部813の全体が周期的な動きをしている。具体的には、装飾部813(稲妻を模したエフェクト画像)が出現して薄くなって消える態様を繰り返している。すなわち、装飾部813の全体の表示態様のうちの色や透明度などが周期的に変化している。例えば、装飾部813の透明度を「100」にすることによって、装飾部813が消えた状態となる。
飾り識別情報810は、例えば図70(a)に示すように、複数の装飾部813を含むものであっても良い。図70(a)において、飾り識別情報810は、装飾部813として、旗を模した画像である第1装飾部813bと、スカーフを模した画像である第2装飾部813cと、を含んでおり、第1装飾部813bの一部と第2装飾部813cの一部とがそれぞれ周期的な動きをしている。すなわち、第1装飾部813bの一部の表示態様(表示サイズや形状や色など)と、第2装飾部813cの一部の表示態様(表示サイズや形状や色など)と、がそれぞれ周期的に変化している。これにより、キャラクタが装着している旗とスカーフが揺れているように見せる演出を行っている。
第1装飾部813bが周期的な動きをする演出と、第2装飾部813cが周期的な動きをする演出と、はいずれも飾り識別情報810の一部を用いた演出であるため、第1仮停止図柄演出である。したがって、図70(b)に示すように、第1装飾部813b(旗)の動作周期と、第2装飾部813c(スカーフ)の動作周期と、はいずれも第1周期Y1に設定されている。これにより、複数種類の第1仮停止図柄演出を同時に実行しても、これらの演出が第1仮停止図柄演出であることが明確となるので、遊技の興趣が高まる。
図70(a),(b)では、第1装飾部813b(旗)の揺動方向と、第2装飾部813c(スカーフ)の揺動方向と、が前後方向に設定されている。すなわち、第1装飾部813b(旗)及び第2装飾部813c(スカーフ)は、前方向へなびく態様と後方向へなびく態様とを交互に繰り返している。
さらに、第1装飾部813b(旗)の前後に揺れるタイミングと、第2装飾部813c(スカーフ)の前後に揺れるタイミングと、は同期している。すなわち、前方向へなびく態様から後方向へなびく態様に切り替わるタイミングが第1装飾部813b(旗)と第2装飾部813c(スカーフ)とで一致しているとともに、後方向へなびく態様から前方向へなびく態様に切り替わるタイミングが第1装飾部813b(旗)と第2装飾部813c(スカーフ)とで一致している。
これにより、第1装飾部813b(旗)の動きと第2装飾部813c(スカーフ)の動きに統一感を持たせることが可能となるので、旗とスカーフが風に吹かれているようなリアリティのある演出を行うことが可能となる。
また、図70(a),(b)では、第1装飾部813b(旗)の動作範囲が、第2装飾部813c(スカーフ)の動作範囲よりも大きく設定されている。すなわち、第1装飾部813b(旗)の一周期あたりの移動量が、第2装飾部813c(スカーフ)の一周期あたりの移動量よりも大きく設定されている。具体的には、例えば、第1装飾部813b(旗)の先端部の一周期あたりの移動距離が、第2装飾部813c(スカーフ)の先端部の一周期あたりの移動距離よりも長く設定されている。これにより、第1装飾部813b(旗)の方が、第2装飾部813c(スカーフ)よりも大きく揺れているように見せる演出を行っている。
第1装飾部813b(旗)は、第2装飾部813c(スカーフ)よりも周期的な動きをする部分の面積が大きい。したがって、第1装飾部813b(旗)の方が、第2装飾部813c(スカーフ)よりも大きく揺れているように見せることで、旗とスカーフが風に吹かれているようなリアリティのある演出を行うことが可能となる。
また、第1装飾部813b(旗)は、第2装飾部813c(スカーフ)よりも後側に配されている。すなわち、第1装飾部813b(旗)は、第2装飾部813c(スカーフ)よりも数字部811やキャラクタ部812から離れた位置に配されているので、第1装飾部813b(旗)を大きく揺らす場合の方が、第2装飾部813c(スカーフ)を大きく揺らす場合よりも数字部811やキャラクタ部812の視認性を妨げにくい。したがって、第2装飾部813c(スカーフ)よりも第1装飾部813b(旗)を大きく揺らすことで、数字部811やキャラクタ部812の視認性を妨げることを抑制しつつ、ダイナミックな演出を行うことが可能となる。
なお、複数種類の第1仮停止図柄演出を時間差で実行しても良い。例えば、所定期間において複数種類の第1仮停止図柄演出のいずれかを実行し、当該所定期間よりも後の期間において残りの第1仮停止図柄演出を実行するようにしても良い。
また、複数種類の第1仮停止図柄演出を同時に(あるいは時間差で)実行する場合に、各第1仮停止図柄演出における動作の方向(例えば揺動方向)は同じであっても良いし、異なっていても良い。また、各第1仮停止図柄演出における動作のタイミング(例えば前後に揺れるタイミング)は同期していても良いし、同期していなくても良い。また、各第1仮停止図柄演出における動作範囲は同じであっても良いし、異なっていても良い。
また、複数種類の第1仮停止図柄演出を同時に(あるいは時間差で)実行する場合に、各第1仮停止図柄演出における動作の種類は同じであっても良いし、異なっていても良い。例えば、一の装飾部813が揺動動作を行う第1仮停止図柄演出と、他の装飾部813が拡縮動作を行う第1仮停止図柄演出と、を同時に(あるいは時間差で)実行しても良い。
また、第1仮停止図柄演出における動作周期のうち、当該第1仮停止図柄演出の開始時の動作周期は、通常の周期(第1周期Y1)とは異なる周期であっても良い。
具体的には、第1仮停止図柄演出が図66(a)に示す演出である場合、例えば図70(c)に示すように、第1仮停止図柄演出の開始タイミングt51から特定タイミングt52までの間は、第1周期Y1よりも短い第3周期Y3で装飾部813の拡縮動作を行い、特定タイミングt52以降は、第1周期Y1で装飾部813の拡縮動作を行うようにしても良い。これにより、第1仮停止図柄演出の開始時に第1仮停止図柄演出を目立たせることが可能となるので、遊技者に第1仮停止図柄演出の開始を報知することができる。
リーチ発生中に行う第1仮停止図柄演出において、当該第1仮停止図柄演出の開始時に第3周期Y3で動作する場合には、特定タイミングt52は、リーチ発展時よりも前のタイミングであることが好ましい。
また、第3周期Y3は、リーチ発展後の第2周期Y2より長くても良いし、短くても良い。
また、複数種類の第1仮停止図柄演出を時間差で実行する場合に、複数種類の第1仮停止図柄演出のいずれかを第3周期Y3で実行した後に、残りの第1仮停止図柄演出を第1周期Y1で実行するようにしても良い。具体的には、例えば、開始タイミングt51から特定タイミングt52までの間は、図69(c)に示す第1仮停止図柄演出(稲妻を模したエフェクト画像が点滅する演出)を第3周期Y3で実行し、特定タイミングt52以降は、図66(a)に示す第1仮停止図柄演出(オーラを模したエフェクト画像が拡縮する演出)を第1周期Y1で実行しても良い。
また、第2仮停止図柄演出における動作周期のうち、当該第2仮停止図柄演出の開始時の動作周期は、通常の周期(第2周期Y2)とは異なる周期であっても良い。
第1仮停止図柄演出は、装飾部813の一部又は全体が周期的な動きをする演出(装飾部813の一部又は全体の表示態様が周期的に変化する演出)に限定されず、キャラクタ部812の一部又は全体が周期的な動きをする演出(キャラクタ部812の一部又は全体の表示態様が周期的に変化する演出)であっても良いし、数字部811の一部又は全体が周期的な動きをする演出(数字部811の一部又は全体の表示態様が周期的に変化する演出)であっても良い。すなわち、第1仮停止図柄演出は、飾り識別情報810の一部を用いた演出であるので、例えば上述したような装飾部813を用いた演出であっても良いし、例えば図71(a)に示すようなキャラクタ部812を用いた演出であっても良いし、例えば図71(b)に示すような数字部811を用いた演出であっても良い。
図71(a)では、キャラクタ部812の一部が周期的な動きをしている。具体的には、キャラクタの口が開閉動作を行っている。
図71(b)において、数字部811は、数字画像と、当該数字画像に沿って移動する光沢(ツヤ)を模したエフェクト画像811aと、を含む画像であり、数字部811の一部(エフェクト画像811a)が周期的な動きをしている。
また、複数種類の第1仮停止図柄演出を同時に(あるいは時間差で)実行する場合には、例えば図70(a)に示すように当該複数種類の全てが装飾部813を用いた第1仮停止図柄演出であっても良いし、当該複数種類の全てが数字部811を用いた第1仮停止図柄演出であっても良いし、当該複数種類の全てがキャラクタ部812を用いた第1仮停止図柄演出であっても良い。
あるいは、数字部811を用いた第1仮停止図柄演出とキャラクタ部812を用いた第1仮停止図柄演出と装飾部813を用いた第1仮停止図柄演出との少なくとも二つを同時に(あるいは時間差で)実行しても良い。具体的には、例えば、キャラクタ部812の一部(キャラクタの髪)が周期的な動きをする第1仮停止図柄演出と、第1装飾部813b(旗)が周期的な動きをする第1仮停止図柄演出と、第2装飾部813c(スカーフ)が周期的な動きをする第1仮停止図柄演出と、を同時に(あるいは時間差で)実行しても良い。
飾り識別情報810のキャラクタ部812は、例えば図71(c),(d)に示すように、所定のタイミング(例えばリーチ発展時)において非表示状態となっても良い。また、飾り識別情報810の装飾部813は、所定のタイミング(例えばリーチ発展時)において非表示状態となっても良い。すなわち、図67(d)では、リーチ発展後(表示サイズ切替後)の飾り識別情報810において、数字部811とキャラクタ部812と装飾部813との全てが表示状態となっているが、これに限定されない。例えば、図71(d)に示すようにキャラクタ部812が非表示状態となっていても良いし、装飾部813が非表示状態となっていても良いし、キャラクタ部812及び装飾部813が非表示状態となっていても良い。
また、図67(c)、図71(c)では、リーチ発展前(表示サイズ切替前)の飾り識別情報810において、数字部811とキャラクタ部812と装飾部813との全てが表示状態となっているが、これに限定されず、例えば、キャラクタ部812及び装飾部813の少なくとも一方が非表示状態となっていても良い。
キャラクタ部812が非表示状態である場合は、第2仮停止図柄演出では、数字部811と装飾部813とが一体となって周期的な動きをする。
また、装飾部813が非表示状態である場合は、第2仮停止図柄演出では、数字部811とキャラクタ部812とが一体となって周期的な動きをする。
また、キャラクタ部812及び装飾部813が非表示状態である場合は、第2仮停止図柄演出では、数字部811が周期的な動きをする。すなわち、キャラクタ部812及び装飾部813が非表示状態である場合において、第2仮停止図柄演出は数字部811の全体が周期的な動きをする演出となり、第1仮停止図柄演出は数字部811の一部が周期的な動きをする演出となる。
また、図67(d)、図71(d)では、リーチ発展前(表示サイズ切替前)の飾り識別情報810の表示サイズよりも、リーチ発展後(表示サイズ切替後)の飾り識別情報810の表示サイズの方が小さいが、これに限定されず、リーチ発展後(表示サイズ切替後)の飾り識別情報810の表示サイズの方が大きくても良い。表示サイズ切替後の飾り識別情報810の表示サイズの方が小さい場合も、表示サイズ切替後の飾り識別情報810の表示サイズの方が大きい場合も、飾り識別情報810の表示サイズが大きいときよりも小さいときの方が、第2周期Y2が短いという条件(及び/又は飾り識別情報810の表示サイズが大きいときは第1周期Y1よりも第2周期Y2が長く、飾り識別情報810の表示サイズが小さきときは第1周期Y1よりも第2周期Y2が短いという条件)を満たせば、飾り識別情報810の表示サイズが大きいときは当該飾り識別情報810の動きを遅くして遊技者に当該飾り識別情報810をゆったりと見せることが可能となり、飾り識別情報810の表示サイズが小さいときは当該飾り識別情報810の動きを速くして当該飾り識別情報810を目立たせることが可能となる。
また、飾り識別情報810の表示サイズが変化する(切り替わる)タイミングは、SPリーチへの発展時に限定されず、適宜変更可能である。
また、リーチ発展前の飾り識別情報810の表示サイズと、リーチ発展後の飾り識別情報810の表示サイズと、は同一であっても良い。
また、飾り識別情報810の表示サイズが第2仮停止図柄演出の実行中に切り替わる場合も切り替わらない場合も、第1期間よりも第2期間の方が、第2周期Y2が短いという条件(及び/又は第1期間は第1周期Y1よりも第2周期Y2が長く、第2期間は第1周期Y1よりも第2周期Y2が短いという条件)を満たせば、第1期間では飾り識別情報810の動きを遅くして遊技者に当該飾り識別情報810をゆったりと見せることが可能となり、第2期間では飾り識別情報810の動きを速くして当該飾り識別情報810を目立たせることが可能となる。ここでの第1期間は、リーチ発展前であっても良いし、リーチ発展後であっても良いし、それ以外の期間であっても良い。また、第2期間は、第1期間以外の期間であれば、リーチ発展前であっても良いし、リーチ発展後であっても良いし、それ以外の期間であっても良い。
以上のことから、所定条件の成立に基づきゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行可能な遊技機において、遊技の演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、演出制御手段に制御されて遊技に関する表示を行う表示手段(表示装置41)と、を備え、演出制御手段は、ゲームに対応して識別図柄(飾り識別情報810)を変動表示する飾りゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)を表示手段に表示可能であり、識別図柄を用いて周期的な動きをする第1演出(第2仮停止図柄演出)と第2演出(第1仮停止図柄演出)とを実行する場合に、第1の状態(Nリーチ演出を実行する状態)から第2の状態(SPリーチ演出を実行する状態)に移行する前は、第2演出における動きの周期(第1周期Y1)よりも第1演出における動きの周期(第2周期Y2)を長くし、第1の状態から第2の状態に移行した後は、第2演出における動きの周期(第1周期Y1)よりも第1演出における動きの周期(第2周期Y2)を短くすることが可能である(図67(a),(b)参照)。
すなわち、第1演出と第2演出とを実行する場合に、第2の状態に移行する前(あるいは第2の状態に移行しない場合)と、第2の状態に移行した後と、で第1演出における動きの周期と第2演出における動きの周期の大小関係を異ならせることが可能である。
したがって、飾りゲームを表示するだけでなく、当該飾りゲームで変動表示される識別図柄を用いて多様な演出を実行することが可能であるので、遊技の興趣を高めることができる。
なお、第1の状態は、Nリーチ演出を実行する状態に限定されず、また、第2の状態は、SPリーチ演出を実行する状態に限定されない。例えば、リーチ状態が発生する前の状態を第1の状態とし、リーチ状態が発生した後の状態を第2の状態としても良い。あるいは、左、中、右の3個の変動表示領域のうち、A個の変動表示領域で飾り識別情報810が仮停止表示されている状態を第1の状態とし、B個(B≠A)の変動表示領域で飾り識別情報810が仮停止表示されている状態を第2の状態としても良い。
また、第2の状態に移行する前は、第2演出における動きの周期(第1周期Y1)よりも第1演出における動きの周期(第2周期Y2)を短くしても良いし、第2演出における動きの周期(第1周期Y1)と第1演出における動きの周期(第2周期Y2)とを同一にしても良い。
また、第2の状態に移行した後は、第2演出における動きの周期(第1周期Y1)よりも第1演出における動きの周期(第2周期Y2)を長くしても良いし、第2演出における動きの周期(第1周期Y1)と第1演出における動きの周期(第2周期Y2)とを同一にしても良い。
また、所定条件の成立に基づきゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行し、当該ゲームの結果に応じて遊技者に有利な状態を発生可能な遊技機において、遊技の演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、演出制御手段に制御されて遊技に関する表示を行う表示手段(表示装置41)と、を備え、演出制御手段は、ゲームに対応して識別図柄(飾り識別情報810)を変動表示する飾りゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)を表示手段に表示可能であり、識別図柄を用いた演出(仮停止図柄演出)として、周期的な動きをする第1演出(第2仮停止図柄演出)及び第2演出(第1仮停止図柄演出)を実行可能であり、リーチ状態を形成する識別図柄(リーチ図柄)を用いて第1演出と第2演出とを同時に実行する場合に、リーチ演出が発展する前は、第2演出における動きの周期(第1周期Y1)よりも第1演出における動きの周期(第2周期Y2)を長くし、リーチ演出が発展した後は、第2演出における動きの周期(第1周期Y1)よりも第1演出における動きの周期(第2周期Y2)を短くすることが可能である(図67(a),(b)参照)。
すなわち、リーチ発生中に第1演出と第2演出とを同時に実行する場合に、リーチ演出が発展する前(あるいはリーチ演出が発展しない場合)と、リーチ演出が発展した後と、で第1演出における動きの周期と第2演出における動きの周期の大小関係を異ならせることが可能である。
したがって、飾りゲームを表示するだけでなく、当該飾りゲームで変動表示される識別図柄を用いて多様な演出を実行することが可能であるので、遊技の興趣を高めることができる。特にリーチ発生中は、遊技者は、飾りゲームで仮停止表示される識別図柄(リーチ図柄)に注目している。よって、リーチ発生中に、遊技者が注目しているものを用いて多様な演出を実行することが可能であるので、遊技の興趣を高めることができる。
なお、リーチ演出が発展する前は、第2演出における動きの周期(第1周期Y1)よりも第1演出における動きの周期(第2周期Y2)を短くしても良いし、第2演出における動きの周期(第1周期Y1)と第1演出における動きの周期(第2周期Y2)とを同一にしても良い。
また、リーチ演出が発展した後は、第2演出における動きの周期(第1周期Y1)よりも第1演出における動きの周期(第2周期Y2)を長くしても良いし、第2演出における動きの周期(第1周期Y1)と第1演出における動きの周期(第2周期Y2)とを同一にしても良い。
そして、第1演出(第2仮停止図柄演出)は、識別図柄(飾り識別情報810)の全体が周期的な動きをする演出であり、第2演出(第1仮停止図柄演出)は、識別図柄(飾り識別情報810)の一部が周期的な動きをする演出であるように構成しても良い(図66(a),(b)参照)。すなわち、リーチ発展前は第1周期Y1<第2周期Y2とし、リーチ発展後は第1周期Y1>第2周期Y2としても良い。
このように構成することで、リーチ発展前は、識別図柄全体の動きを遅くして遊技者にリーチ図柄をゆったりと見せることが可能となるとともに、識別図柄の一部の動きを速くして当該一部を目立たせることで装飾性を高めることが可能となり、リーチ発展後は、識別図柄全体の動きを速くしてリーチ図柄を目立たせることが可能となるとともに、識別図柄の一部の動きを遅くして当該一部を目立たせないことで他の演出(例えばSPリーチ演出)を際立たせることが可能となるので、遊技の興趣を高めることができる。さらに、第1演出と第2演出とを同時に実行する場合に、識別図柄は、当該識別図柄の全体が周期的な動きをしている状態で、当該識別図柄の一部が周期的な動きをすることが可能となるので、遊技の興趣を高めることができる。
なお、第2演出は、第2仮停止図柄演出、すなわち識別図柄(飾り識別情報810)の全体が周期的な動きをする演出であっても良い。
また、第1演出は、第1仮停止図柄演出、すなわち識別図柄(飾り識別情報810)の一部が周期的な動きをする演出であっても良い。
また、識別図柄(飾り識別情報810)は、数字部811と、キャラクタ部812と、装飾部813と、を含み、第2演出(第1仮停止図柄演出)は、数字部811、キャラクタ部812、及び装飾部813のいずれか一つ又は二つが周期的な動きをする演出であるように構成しても良い(図66(a)、図68(b)、図69(a),(b),(c)、図70(a)、図71(a),(b)参照)。
このように構成することで、多様な第2演出を実行することが可能となるので、遊技の興趣を高めることができる。
なお、装飾部813は、例えば、識別図柄を構成する画像のうち、数字部811及びキャラクタ部812以外の画像のことである。
また、リーチ演出が発展した後は、キャラクタ部812及び装飾部813の少なくとも一方が非表示状態になるように構成しても良い(図71(d)参照)。
このように構成することで、リーチ発展後に実行する演出(例えばSPリーチ演出)で表示されるキャラクタ画像や装飾画像(例えばエフェクト画像)を際立たせることが可能となるので、遊技の興趣を高めることができる。一方、リーチ発展後は識別図柄全体の動きを速くしてリーチ図柄を目立たせることが可能であるので、キャラクタ部812及び装飾部813の少なくとも一方が非表示状態になることにより生じ得る不都合(リーチ図柄が目立たない等の不都合)を回避することができる。
なお、キャラクタ部812及び装飾部813の少なくとも一方が非表示状態になる期間は、リーチ演出が発展した後に限定されない。
また、リーチ状態を形成する識別図柄(リーチ図柄)の表示サイズは、リーチ演出の発展前よりも発展後の方が小さくなるように構成しても良い(図67(c),(d)、図71(c),(d)参照)。
このように構成することで、リーチ発展後に実行する演出(例えばSPリーチ演出)を表示する演出表示部として十分な領域を、表示装置41の表示領域内に確保することが可能となるので、遊技の興趣を高めることができる。一方、リーチ発展後は識別図柄全体の動きを速くしてリーチ図柄を目立たせることが可能であるので、リーチ図柄の表示サイズが小さくなることにより生じ得る不都合(リーチ図柄が目立たない等の不都合)を回避することができる。
なお、リーチ状態を形成する識別図柄(リーチ図柄)の表示サイズは、リーチ演出の発展前よりも発展後の方が大きくても良いし、リーチ演出の発展前と発展後とで同一でも良い。
また、第1演出における動きの周期(第2周期Y2)は、リーチ演出の発展前よりも発展後の方が短くなるように構成しても良い(図67(a),(b)参照)。
このように構成することで、第1演出における動きの周期をリーチ発展時に変化させる(切り替える)だけで、リーチ発展前は識別図柄全体の動きを遅くして遊技者にリーチ図柄をゆったりと見せることが可能となり、リーチ発展後は識別図柄全体の動きを速くしてリーチ図柄を目立たせることが可能となる。
なお、第1演出における動きの周期(第2周期Y2)は、リーチ演出の発展前よりも発展後の方が長くても良いし、リーチ演出の発展前と発展後とで同一でも良い。
また、演出制御手段(演出制御装置300)は、識別図柄(飾り識別情報810)の第1部分(例えば第1装飾部813b)が周期的な動きをする第2演出(第1仮停止図柄演出)と、当該識別図柄の第2部分(例えば第2装飾部813c)が周期的な動きをする第2演出(第1仮停止図柄演出)と、を同時に実行可能であり、第1部分の動きの周期は、第2部分の動きの周期と同じ(第1周期Y1)であり、第1部分の一周期あたりの移動量は、第2部分の一周期あたりの移動量と異なるように構成しても良い(図70(a),(b)参照)。
このように構成することで、一つの識別図柄を用いて、第1部分が周期的な動きをする第2演出と、第2部分が周期的な動きをする第2演出と、の2種類の第2演出を同時に実行することが可能となるので、遊技の興趣を高めることができる。また、動きの周期は第1部分と第2部分で同じとなり、一周期あたりの移動量(動作量)は第1部分と第2部分で異なることとなるので、リアリティのある演出を行うことが可能となり、遊技の興趣を高めることができる。
なお、第1部分の動きの周期は、第2部分の動きの周期と異なっても良い。
また、一周期あたりの移動量は、第1部分の方が大きくても良いし、第2部分の方が大きくても良い。また、第1部分の一周期あたりの移動量は、第2部分の一周期あたりの移動量と同じでも良い。
また、識別図柄の第1部分が周期的な動きをする第2演出と、当該識別図柄の第2部分が周期的な動きをする第2演出と、当該識別図柄の第3部分が周期的な動きをする第2演出と、を同時に実行しても良い。すなわち、2種類の第2演出を同時に実行するだけでなく、3種類以上の第2演出を同時に実行しても良い。
また、第2演出(第1仮停止図柄演出)は、リーチ演出が発展する前の特定タイミングt52において動きの周期が切り替わるように構成しても良い(図70(c)参照)。
このように構成することで、リーチ演出が発展する前の特定タイミングt52において動きの周期が第3周期Y3から第1周期Y1へ切り替わるので、第2演出の開始時に第2演出を目立たせることが可能となる。すなわち、遊技者に第2演出の開始を報知することが可能となるので、遊技の興趣を高めることができる。
なお、特定タイミングt52において切り替わる前の周期(第3周期Y3)は、切り替わった後の周期(第1周期Y1)より短くても良いし、長くても良い。
また、第1演出(第2仮停止図柄演出)は、リーチ演出が発展する前の特定タイミングt52において動きの周期が第4周期Y4から第2周期Y2へ切り替わるように構成しても良い。特定タイミングt52において切り替わる前の周期(第4周期Y4)は、切り替わった後の周期(第2周期Y2)より短くても良いし、長くても良い。
また、特定タイミングt52は、リーチ演出が発展する前に限定されない。
また、第1演出と第2演出とを同時に実行する場合であって、当該第2演出において動きの周期が第3周期Y3から第1周期Y1へ切り替わるとともに、当該第1演出において動きの周期が第4周期Y4から第2周期Y2へ切り替わる場合に、動きの周期が切り替わるタイミングは、第1演出と第2演出で同じでも良いし、異なっても良い。
また、所定条件の成立に基づきゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行し、当該ゲームの結果に応じて遊技者に有利な状態を発生可能な遊技機において、遊技の演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、演出制御手段に制御されて遊技に関する表示を行う表示手段(表示装置41)と、を備え、演出制御手段は、ゲームに対応して識別図柄(飾り識別情報810)を変動表示する飾りゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)を表示手段に表示可能であり、識別図柄を用いた演出(仮停止図柄演出)として、表示態様が周期的に変化する第1演出(第2仮停止図柄演出)及び第2演出(第1仮停止図柄演出)を実行可能であり、リーチ状態を形成する識別図柄(リーチ図柄)を用いて第1演出と第2演出とを同時に実行する場合に、リーチ演出が発展する前は、第2演出における表示態様の変化周期(第1周期Y1)よりも第1演出における表示態様の変化周期(第2周期Y2)を長くし、リーチ演出が発展した後は、第2演出における表示態様の変化周期(第1周期Y1)よりも第1演出における表示態様の変化周期(第2周期Y2)を短くすることが可能である(図67(a),(b)参照)。
すなわち、リーチ発生中に第1演出と第2演出とを同時に実行する場合に、リーチ演出が発展する前(あるいはリーチ演出が発展しない場合)と、リーチ演出が発展した後と、で第1演出における表示態様の変化周期と第2演出における表示態様の変化周期の大小関係を異ならせることが可能である。
したがって、飾りゲームを表示するだけでなく、当該飾りゲームで変動表示される識別図柄を用いて多様な演出を実行することが可能であるので、遊技の興趣を高めることができる。特にリーチ発生中は、遊技者は、飾りゲームで仮停止表示される識別図柄(リーチ図柄)に注目している。よって、リーチ発生中に、遊技者が注目しているものを用いて多様な演出を実行することが可能であるので、遊技の興趣を高めることができる。
なお、リーチ演出が発展する前は、第2演出における表示態様の変化周期(第1周期Y1)よりも第1演出における表示態様の変化周期(第2周期Y2)を短くしても良いし、第2演出における表示態様の変化周期(第1周期Y1)と第1演出における表示態様の変化周期(第2周期Y2)とを同一にしても良い。
また、リーチ演出が発展した後は、第2演出における表示態様の変化周期(第1周期Y1)よりも第1演出における表示態様の変化周期(第2周期Y2)を長くしても良いし、第2演出における表示態様の変化周期(第1周期Y1)と第1演出における表示態様の変化周期(第2周期Y2)とを同一にしても良い。
また、所定条件の成立に基づきゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行し、当該ゲームの結果に応じて遊技者に有利な状態を発生可能な遊技機において、遊技の演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、演出制御手段に制御されて遊技に関する表示を行う表示手段(表示装置41)と、を備え、演出制御手段は、ゲームに対応して識別図柄(飾り識別情報810)を変動表示する飾りゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)を表示手段に表示可能であり、識別図柄を用いた演出(仮停止図柄演出)として、周期的な動きをする第1演出(第2仮停止図柄演出)及び第2演出(第1仮停止図柄演出)を実行可能であり、所定の識別図柄(例えば仮停止中の飾り識別情報810)を用いて第1演出と第2演出とを同時に実行する場合であって、これらの演出の実行中に当該所定の識別図柄の表示サイズが切り替わる場合(図67(c),(d)、図71(c),(d))に、当該所定の識別図柄の表示サイズが切り替わる前は、第2演出における動きの周期(第1周期Y1)よりも第1演出における動きの周期(第2周期Y2)を長くし、当該所定の識別図柄の表示サイズが切り替わった後は、第2演出における動きの周期(第1周期Y1)よりも第1演出における動きの周期(第2周期Y2)を短くすることが可能である(図67(a),(b)参照)。
すなわち、所定の識別図柄を用いて第1演出と第2演出とを同時に実行する場合に、当該所定の識別図柄の表示サイズが切り替わる前と、当該所定の識別図柄の表示サイズが切り替わった後と、で第1演出における動きの周期と第2演出における動きの周期の大小関係を異ならせることが可能である。
したがって、飾りゲームを表示するだけでなく、当該飾りゲームで変動表示される識別図柄を用いて多様な演出を実行することが可能であるので、遊技の興趣を高めることができる。
なお、当該所定の識別図柄の表示サイズが切り替わる前は、第2演出における動きの周期(第1周期Y1)よりも第1演出における動きの周期(第2周期Y2)を短くしても良いし、第2演出における動きの周期(第1周期Y1)と第1演出における動きの周期(第2周期Y2)とを同一にしても良い。
また、当該所定の識別図柄の表示サイズが切り替わった後は、第2演出における動きの周期(第1周期Y1)よりも第1演出における動きの周期(第2周期Y2)を長くしても良いし、第2演出における動きの周期(第1周期Y1)と第1演出における動きの周期(第2周期Y2)とを同一にしても良い。
また、所定条件の成立に基づきゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行し、当該ゲームの結果に応じて遊技者に有利な状態を発生可能な遊技機において、遊技の演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、演出制御手段に制御されて遊技に関する表示を行う表示手段(表示装置41)と、を備え、演出制御手段は、ゲームに対応して識別図柄(飾り識別情報810)を変動表示する飾りゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)を表示手段に表示可能であり、識別図柄を用いた演出(仮停止図柄演出)として、周期的な動きをする第1演出(第2仮停止図柄演出)及び第2演出(第1仮停止図柄演出)を実行可能であり、リーチ状態を形成する識別図柄(リーチ図柄)を用いて第1演出と第2演出とを同時に実行する場合に、リーチ演出が発展する前は、第2演出における単位時間あたりの移動量よりも第1演出における単位時間あたりの移動量を小さくし、リーチ演出が発展した後は、第2演出における単位時間あたりの移動量よりも第1演出における単位時間あたりの移動量を大きくすることが可能である(図67(a),(b)参照)。
具体的には、装飾部813が全体的に拡縮する演出(例えば図66(a))の場合、当該演出における単位時間あたりの移動量(動作量)は、例えば、装飾部813内の所定点(装飾部813の中心から離れた位置にある点)の一周期あたりの移動距離である。
また、飾り識別情報810の全体が上下方向に揺動する演出(例えば図66(b))の場合、当該演出における単位時間あたりの移動量(動作量)は、例えば、飾り識別情報810の一周期あたりの移動距離である。
すなわち、リーチ発生中に第1演出と第2演出とを同時に実行する場合に、リーチ演出が発展する前(あるいはリーチ演出が発展しない場合)と、リーチ演出が発展した後と、で第1演出における単位時間あたりの移動量と第2演出における単位時間あたりの移動量の大小関係を異ならせることが可能である。
したがって、飾りゲームを表示するだけでなく、当該飾りゲームで変動表示される識別図柄を用いて多様な演出を実行することが可能であるので、遊技の興趣を高めることができる。特にリーチ発生中は、遊技者は、飾りゲームで仮停止表示される識別図柄(リーチ図柄)に注目している。よって、リーチ発生中に、遊技者が注目しているものを用いて多様な演出を実行することが可能であるので、遊技の興趣を高めることができる。
なお、リーチ演出が発展する前は、第2演出における単位時間あたりの移動量よりも第1演出における単位時間あたりの移動量を大きくしても良いし、第2演出における単位時間あたりの移動量と第1演出における単位時間あたりの移動量とを同一にしても良い。
また、リーチ演出が発展した後は、第2演出における単位時間あたりの移動量よりも第1演出における単位時間あたりの移動量を小さくしても良いし、第2演出における単位時間あたりの移動量と第1演出における単位時間あたりの移動量とを同一にしても良い。
リーチ演出が発展する前(あるいは所定の識別図柄の表示サイズが切り替わる前)は、第2周期Y2を無限大にしても良い。すなわち、リーチ演出が発展する前(あるいは所定の識別図柄の表示サイズが切り替わる前)は、第2仮停止図柄演出における単位時間あたりの動作量(移動量)を「0」にして、識別図柄の全体が周期的な動きをする演出である第2仮停止図柄演出を実行しない(第2仮停止図柄演出が実行されていないように見せる)ようにしても良い。
また、リーチ演出が発展した後(あるいは所定の識別図柄の表示サイズが切り替わった後)は、第1周期Y1を無限大にしても良い。すなわち、リーチ演出が発展した後(あるいは所定の識別図柄の表示サイズが切り替わった後)は、第1仮停止図柄演出における単位時間あたりの動作量(移動量)を「0」にして、識別図柄の一部が周期的な動きをする演出である第1仮停止図柄演出を実行しない(第1仮停止図柄演出が実行されていないように見せる)ようにしても良い。
また、第1演出は、識別図柄(飾り識別情報810)の一部が周期的な動きをする演出(第1仮停止図柄演出)であり、第2演出は、識別図柄(飾り識別情報810)の全体が周期的な動きをする演出(第2仮停止図柄演出)であるように構成しても良い。
具体的には、リーチ状態を形成する識別図柄を用いて第1演出と第2演出とを同時に実行する場合に、リーチ演出が発展する前(あるいは所定の識別図柄の表示サイズが切り替わる前)は、第2演出における動きの周期(第2周期Y2)よりも第1演出における動きの周期(第1周期Y1)を長くし、リーチ演出が発展した後(あるいは所定の識別図柄の表示サイズが切り替わった後)は、第2演出における動きの周期(第2周期Y2)よりも第1演出における動きの周期(第1周期Y1)を短くするように構成しても良い。すなわち、リーチ発展前(あるいは表示サイズ切替前)は第1周期Y1>第2周期Y2とし、リーチ発展後(あるいは表示サイズ切替後)は第1周期Y1<第2周期Y2としても良い。
このように構成することで、リーチ発展前は、識別図柄全体の動きを速くしてリーチ図柄を目立たせることが可能となるとともに、識別図柄の一部の動きを遅くして当該一部を目立たせないことで他の演出(例えばNリーチ演出)を際立たせることが可能となり、リーチ発展後は、識別図柄全体の動きを遅くして遊技者にリーチ図柄をゆったりと見せることが可能となるとともに、識別図柄の一部の動きを速くして当該一部を目立たせることで装飾性を高めることが可能となるので、遊技の興趣を高めることができる。
リーチ発展前(あるいは表示サイズ切替前)は第1周期Y1>第2周期Y2とし、リーチ発展後(あるいは表示サイズ切替後)は第1周期Y1<第2周期Y2とする場合、リーチ演出が発展する前(あるいは所定の識別図柄の表示サイズが切り替わる前)は、第2周期Y2を「0」にして、識別図柄の全体が周期的な動きをする演出である第2仮停止図柄演出を実行しない(第2仮停止図柄演出が実行されていないように見せる)ようにしても良い。
また、リーチ発展前(あるいは表示サイズ切替前)は第1周期Y1>第2周期Y2とし、リーチ発展後(あるいは表示サイズ切替後)は第1周期Y1<第2周期Y2とする場合、リーチ演出が発展した後(あるいは所定の識別図柄の表示サイズが切り替わった後)は、第1周期Y1を「0」にして、識別図柄の一部が周期的な動きをする演出である第1仮停止図柄演出を実行しない(第1仮停止図柄演出が実行されていないように見せる)ようにしても良い。
また、所定条件の成立に基づきゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行可能な遊技機において、遊技の演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、演出制御手段に制御されて遊技に関する表示を行う表示手段(表示装置41)と、を備え、演出制御手段は、ゲームに対応して識別図柄(飾り識別情報810)を変動表示する飾りゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)を表示手段に表示可能であり、識別図柄の表示サイズを変更可能であるとともに(図67(c),(d)、図71(c),(d)参照)、識別図柄を用いて周期的な動きをする演出(仮停止図柄演出)を実行可能である(図67(a),(b)参照)。
したがって、飾りゲームを表示するだけでなく、当該飾りゲームで変動表示される識別図柄の表示サイズを変更可能であるとともに、当該飾りゲームで変動表示される識別図柄が周期的な動きをする演出を実行可能であるので、遊技の興趣を高めることができる。
ここで、第2仮停止図柄演出として飾り識別情報810が上下方向に揺動する演出(図66(b))を実行する場合には、例えば図72(a)に示すように、飾り識別情報810の上方向への移動距離は当該飾り識別情報810の上下方向の長さのn倍(図72(a)ではn=0.5)となり、飾り識別情報810の下方向への移動距離も当該飾り識別情報810の上下方向の長さのn倍となる。すなわち、飾り識別情報810の一周期あたりの動作量(絶対的な動作量)は、飾り識別情報810の上下方向の長さの2n倍となる。
図72(a)においては、飾り識別情報810が上下方向に揺動しており、SPリーチへの発展によって飾り識別情報810の表示サイズが小さく(上下方向の長さが短く)なっている。そして、リーチ発展前(表示サイズ切替前)は、飾り識別情報810の一周期あたりの絶対的な動作量が、表示サイズ切替前の飾り識別情報810の上下方向の長さの2n倍となっており、リーチ発展後(表示サイズ切替後)は、飾り識別情報810の一周期あたりの絶対的な動作量が、表示サイズ切替後の飾り識別情報810の上下方向の長さの2n倍となっている。
すなわち、図72(a)においては、飾り識別情報810の一周期あたりの絶対的な動作量が、当該飾り識別情報810の表示サイズ(図72(a)では上下方向の長さ)に比例している。したがって、飾り識別情報810の絶対的な動作量(遊技者が視認する一周期あたりの絶対的な動作量)は、飾り識別情報810の表示サイズが切り替わる前と後とで異なっているが、飾り識別情報810の表示サイズに対する相対的な動作量(遊技者が視認する一周期あたりの相対的な動作量)は、飾り識別情報810の表示サイズが切り替わる前と後とで同一となっている。以下、表示サイズに対する相対的な動作量を単に「相対的な動作量」と称することもある。
なお、飾り識別情報810の相対的な動作量を、飾り識別情報810の表示サイズが切り替わる前と後とで異ならせることも可能である。
具体的には、例えば、第2仮停止図柄演出として飾り識別情報810が上下方向に揺動する演出を実行する場合であって、当該第2仮停止図柄演出の実行中にSPリーチへの発展によって飾り識別情報810の表示サイズが小さく(上下方向の長さが短く)なる場合には、例えば図72(b),(c)に示すように、リーチ発展前(表示サイズ切替前)は、飾り識別情報810の一周期あたりの絶対的な動作量を、表示サイズ切替前の飾り識別情報810の上下方向の長さの2n倍とし、リーチ発展後(表示サイズ切替後)は、飾り識別情報810の一周期あたりの絶対的な動作量を、表示サイズ切替後の飾り識別情報810の上下方向の長さの2m倍(m≠n)とすることが可能である。
図72(b)では、n=0.5、m=1.0となっており、図72(c)では、n=0.5、m=2.0となっている。すなわち、図72(b)及び図72(c)では、m>nとなっている。
例えば図72(a)に示すように、飾り識別情報810の相対的な動作量が、飾り識別情報810の表示サイズが切り替わる前(表示サイズが大きいとき)と表示サイズが切り替わった後(表示サイズが小さいとき)とで同一である場合、すなわちm=nである場合には、飾り識別情報810の表示サイズが小さくなることで、飾り識別情報810の絶対的な動作量が減少する。絶対的な動作量が小さいほど、飾り識別情報810が仮停止している(揺動している)か否か認識しにくくなるので、遊技者がゲーム状況を誤認してしまう可能性が高くなる。
これに対し、図72(b)や図72(c)に示すように、飾り識別情報810の相対的な動作量が、飾り識別情報810の表示サイズが切り替わる前(表示サイズが大きいとき)よりも表示サイズが切り替わった後(表示サイズが小さいとき)の方が大きい場合、すなわちm>nである場合には、飾り識別情報810の表示サイズが小さくなっても、絶対的な動作量が減少しない(あるいはm=nである場合と比較して絶対的な動作量の減少が抑えられる)。したがって、遊技者の誤認を抑制することが可能となるので、遊技の興趣が高まる。また、このように、仮停止中の飾り識別情報810の表示サイズが小さいときに当該飾り識別情報810の動きを大きくする(動きが大きくなったように見せる)ことで当該飾り識別情報810を目立たせることができるので、飾り識別情報810が小さくても遊技者の注意を当該飾り識別情報810へと向けやすくすることが可能となり、遊技の興趣が高まる。
すなわち、飾り識別情報810の表示サイズが大きいとき(通常サイズであるとき)の飾り識別情報810の相対的な動作量よりも、飾り識別情報810の表示サイズが小さいとき(当該通常サイズよりも小さい特定サイズであるとき)の飾り識別情報810の相対的な動作量を大きくすることで、遊技者の誤認を抑制することが可能となるとともに、飾り識別情報810が小さくても当該飾り識別情報810を目立たせることが可能となる。
図72(a)~(c)では、表示サイズ切替前の飾り識別情報810の上下方向の長さが、表示サイズ切替後の飾り識別情報810の上下方向の長さの2.0倍になっているが、これに限定されない。すなわち、表示サイズ切替前の飾り識別情報810の表示サイズは、表示サイズ切替後の飾り識別情報810の表示サイズよりも大きければ良い。
また、表示サイズ切替前の飾り識別情報810の表示サイズは、表示サイズ切替後の飾り識別情報810の表示サイズより小さくても良い。この場合も、飾り識別情報810の表示サイズが大きいときの飾り識別情報810の相対的な動作量よりも、飾り識別情報810の表示サイズが小さいときの飾り識別情報810の相対的な動作量の方が大きいという条件を満たせば、遊技者の誤認を抑制することが可能となるとともに、飾り識別情報810が小さくても当該飾り識別情報810を目立たせることが可能となる。
また、図72(b)では、飾り識別情報810の表示サイズが切り替わる前と後とで飾り識別情報810の絶対的な動作量が同一となっているが、これに限定されない。すなわち、飾り識別情報810の表示サイズが大きいときの飾り識別情報810の相対的な動作量よりも、飾り識別情報810の表示サイズが小さいときの飾り識別情報810の相対的な動作量の方が大きいという条件を満たすのであれば、飾り識別情報810の絶対的な動作量は、飾り識別情報810の表示サイズが切り替わる前と後とで同一であっても良いし、飾り識別情報810の表示サイズが切り替わる前の方が大きくても良いし、飾り識別情報810の表示サイズが切り替わった後の方が大きくても良い。
また、図72(c)では、飾り識別情報810の表示サイズが切り替わる前と後とで飾り識別情報810の動作範囲(遊技者が視認する動作範囲)が同一となっているが、これに限定されない。すなわち、飾り識別情報810の表示サイズが大きいときの飾り識別情報810の相対的な動作量よりも、飾り識別情報810の表示サイズが小さいときの飾り識別情報810の相対的な動作量の方が大きいという条件を満たすのであれば、飾り識別情報810の動作範囲(表示位置範囲)は、飾り識別情報810の表示サイズが切り替わる前と後とで同一であっても良いし、飾り識別情報810の表示サイズが切り替わる前の方が大きくても良いし、飾り識別情報810の表示サイズが切り替わった後の方が大きくても良い。
また、第2仮停止図柄演出の演出態様のうち、飾り識別情報810の表示サイズが切り替わる前と後とで第2周期Y2を異ならせる演出態様と、飾り識別情報810の表示サイズが切り替わる前と後とで相対的な動作量を異ならせる演出態様と、を組み合わせて実行することも可能である。
具体的には、例えば、第2仮停止図柄演出の実行中にSPリーチへの発展によって飾り識別情報810の表示サイズが小さく(上下方向の長さが短く)なる場合に、当該第2仮停止図柄演出として、リーチ発展前よりもリーチ発展後の方が第2周期Y2を短くする演出態様(例えば図67(a),(b))と、リーチ発展前よりもリーチ発展後の方が相対的な動作量を大きくする演出態様(例えば図72(b)又は図72(c))と、を組み合わせた演出を実行しても良い。これにより、リーチ発展後は仮停止中の飾り識別情報810の動きが速くかつ大きくなるので、SPリーチへの発展によって飾り識別情報810が小さくなっても遊技者の注意を飾り識別情報810(リーチ図柄)へと向けやすくすることが可能となり、遊技の興趣が高まる。
また、飾り識別情報810の揺動方向は、上下方向に限定されない。
例えば、第2仮停止図柄演出として飾り識別情報810が左右方向に揺動する演出を実行する場合にも、飾り識別情報810の相対的な動作量を、飾り識別情報810の表示サイズが切り替わる前と後とで異ならせることが可能である。
具体的には、例えば、第2仮停止図柄演出として飾り識別情報810が左右方向に揺動する演出を実行する場合であって、当該第2仮停止図柄演出の実行中にSPリーチへの発展によって飾り識別情報810の表示サイズが小さく(左右方向の長さが短く)なる場合には、リーチ発展前(表示サイズ切替前)は、飾り識別情報810の一周期あたりの絶対的な動作量を、表示サイズ切替前の飾り識別情報810の左右方向の長さの2n倍とし、リーチ発展後(表示サイズ切替後)は、飾り識別情報810の一周期あたりの絶対的な動作量を、表示サイズ切替後の飾り識別情報810の左右方向の長さの2m倍(m≠n)とすることが可能である。この場合も、飾り識別情報810の表示サイズが大きいとき(例えばリーチ発展前)の飾り識別情報810の相対的な動作量よりも、飾り識別情報810の表示サイズが小さいとき(例えばリーチ発展後)の飾り識別情報810の相対的な動作量の方が大きいという条件を満たせば、遊技者の誤認を抑制することが可能となるとともに、飾り識別情報810が小さくても当該飾り識別情報810を目立たせることが可能となる。
また、例えば、第2仮停止図柄演出として飾り識別情報810が左右方向(時計回り/反時計回り方向)に回動する演出を実行する場合にも、飾り識別情報810の相対的な動作量を、飾り識別情報810の表示サイズが切り替わる前と後とで異ならせることが可能である。この場合も、飾り識別情報810の表示サイズが大きいときの飾り識別情報810の相対的な動作量よりも、飾り識別情報810の表示サイズが小さいときの飾り識別情報810の相対的な動作量の方が大きいという条件を満たせば、遊技者の誤認を抑制することが可能となるとともに、飾り識別情報810が小さくても当該飾り識別情報810を目立たせることが可能となる。
また、第1仮停止図柄演出を、飾り識別情報810の表示サイズが切り替わる前と後とで相対的な動作量を異ならせる演出態様で実行することも可能である。
具体的には、例えば、第1仮停止図柄演出として装飾部813が全体的に拡縮する演出(図66(a))を実行する場合であって、当該第1仮停止図柄演出の実行中にSPリーチへの発展によって飾り識別情報810の表示サイズが切り替わる場合には、装飾部813の一周期あたりの絶対的な動作量(例えば装飾部813内の所定点(装飾部813の中心から離れた位置にある点)の一周期あたりの移動距離)を、リーチ発展前(表示サイズ切替前)は表示サイズ切替前の飾り識別情報810の表示サイズ(例えば左右方向の長さ)の2n倍とし、リーチ発展後(表示サイズ切替後)は表示サイズ切替後の飾り識別情報810の表示サイズ(例えば左右方向の長さ)の2m倍(m≠n)とすることが可能である。この場合、飾り識別情報810の表示サイズが大きいとき(例えばリーチ発展前)の装飾部813の相対的な動作量よりも、飾り識別情報810の表示サイズが小さいとき(例えばリーチ発展後)の装飾部813の相対的な動作量の方が大きいという条件を満たせば、遊技者の誤認を抑制することが可能となるとともに、飾り識別情報810が小さくても当該飾り識別情報810の一部(ここでは装飾部813)を目立たせることが可能となる。
また、装飾部813の相対的な動作量は、飾り識別情報810の表示サイズを基準とした動作量(飾り識別情報810の表示サイズに対する相対的な装飾部813の動作量)ではなく、装飾部813の表示サイズを基準とした動作量(装飾部813の表示サイズに対する相対的な装飾部813の動作量)であっても良い。すなわち、第1仮停止図柄演出を、飾り識別情報810の表示サイズが切り替わる前と後とで相対的な動作量を異ならせる演出態様で実行する場合に、当該相対的な動作量は、飾り識別情報810の全体の表示サイズに対する当該飾り識別情報810の一部の動作量であっても良いし、飾り識別情報810の一部の表示サイズに対する当該一部の動作量であっても良い。
また、第1仮停止図柄演出の演出態様のうち、飾り識別情報810の表示サイズが切り替わる前と後とで第1周期Y1を異ならせる演出態様と、飾り識別情報810の表示サイズが切り替わる前と後とで相対的な動作量を異ならせる演出態様と、を組み合わせて実行することも可能である。
また、第1仮停止図柄演出と第2仮停止図柄演出とを同時に実行する場合に、当該第1仮停止図柄演出及び当該第2仮停止図柄演出のうち少なくとも一方を、飾り識別情報810の表示サイズが切り替わる前と後とで相対的な動作量を異ならせる演出態様で実行しても良い。
〔保留表示演出〕
各実施形態及び各変形例の遊技機において、演出制御装置300は、表示装置41の記憶表示部83及び実行中記憶表示部84で、飾り特図始動記憶表示が周期的な動きをする演出である保留表示演出を実行可能となっている。
さらに、演出制御装置300は、例えば図73(a)に示すように、記憶表示部83に表示される飾り特図始動記憶表示(待機中保留83a)の表示サイズと、実行中記憶表示部84に表示される飾り特図始動記憶表示(実行中保留84a)の表示サイズと、を異ならせることが可能である。具体的には、記憶表示部83に表示されている飾り特図始動記憶表示(待機中保留83a)は、当該飾り特図始動記憶表示に対応する特図変動表示ゲームの開始時に実行中記憶表示部84へ移行して実行中保留84aになるが、当該飾り特図始動記憶表示が実行中記憶表示部84に到着したとき(あるいは実行中記憶表示部84への移行中)に当該飾り特図始動記憶表示の表示サイズを変化させる(切り替える)ことが可能である。
保留表示演出として飾り特図始動記憶表示が上下方向に揺動する演出を実行する場合には、例えば図73(b)に示すように、飾り特図始動記憶表示の上方向への移動距離は当該飾り特図始動記憶表示の上下方向の長さのN倍(図73(b)ではN=0.5)となり、飾り特図始動記憶表示の下方向への移動距離も当該飾り特図始動記憶表示の上下方向の長さのN倍となる。すなわち、飾り特図始動記憶表示の一周期あたりの動作量(絶対的な動作量)は、飾り特図始動記憶表示の上下方向の長さの2N倍となる。
図73(b)においては、飾り特図始動記憶表示が上下方向に揺動しており、実行中記憶表示部84への移行によって飾り特図始動記憶表示の表示サイズが大きく(上下方向の長さが長く)なっている。そして、待機中保留83aは、一周期あたりの絶対的な動作量が当該待機中保留83aの上下方向の長さの2N倍となっており、実行中保留84aは、一周期あたりの絶対的な動作量が当該実行中保留84aの上下方向の長さの2N倍となっている。
すなわち、図73(b)においては、飾り特図始動記憶表示の一周期あたりの絶対的な動作量が、当該飾り特図始動記憶表示の表示サイズ(図73(b)では上下方向の長さ)に比例している。したがって、飾り特図始動記憶表示の絶対的な動作量(遊技者が視認する一周期あたりの絶対的な動作量)は、飾り特図始動記憶表示の表示サイズが切り替わる前と後と(待機中保留83aと実行中保留84aと)で異なっているが、飾り特図始動記憶表示の表示サイズに対する相対的な動作量(遊技者が視認する一周期あたりの相対的な動作量)は、飾り特図始動記憶表示の表示サイズが切り替わる前と後と(待機中保留83aと実行中保留84aと)で同一となっている。
表示サイズが切り替わる前の飾り特図始動記憶表示(待機中保留83a)と、表示サイズが切り替わった後の飾り特図始動記憶表示(実行中保留84a)と、は同時に表示される(あるいは同時に表示されることが多い)。具体的には、特図変動表示ゲームが未実行の始動記憶がある場合には、待機中保留83aと実行中保留84aとは同時に表示される。したがって、飾り特図始動記憶表示の表示サイズが切り替わる前と後とで飾り特図始動記憶表示の相対的な動作量(飾り特図始動記憶表示の表示サイズに対する相対的な飾り特図始動記憶表示の動作量)を同一にすることで、待機中保留83aと実行中保留84aとが同時に表示されている状態において統一感のある保留表示演出を実行することが可能となるので、遊技の興趣が高まる。
一方、表示サイズが切り替わる前の飾り識別情報810(例えばリーチ発展前の飾り識別情報810)と、表示サイズが切り替わった後の飾り識別情報810(例えばリーチ発展後の飾り識別情報810)と、は同時に表示されない(あるいは同時に表示されることが少ない)。したがって、飾り識別情報810の表示サイズが切り替わる前と後とで飾り識別情報810の相対的な動作量(飾り識別情報810の表示サイズに対する相対的な飾り識別情報810の動作量)を同一にしても、統一感のある仮停止図柄演出を実行できる等の効果は得難い。よって、飾り識別情報810の場合は、表示サイズが切り替わる前と後とで相対的な動作量を同一にしても良いし、異ならせても良い。特に異ならせた場合は、前述したような効果(遊技者の誤認を抑制できる、飾り識別情報810が小さくても目立つ等の効果)を得ることができるので好ましい。
なお、保留表示演出において、飾り特図始動記憶表示の揺動方向は、上下方向に限定されない。すなわち、保留表示演出として、飾り特図始動記憶表示が左右方向に揺動する演出を実行することも可能であるし、飾り特図始動記憶表示が左右方向(時計回り/反時計回り方向)に回動する演出を実行することも可能である。
また、保留表示演出は、飾り特図始動記憶表示が所定の周期で揺動(上下移動、左右移動、左右回動)する演出に限定されない。すなわち、保留表示演出は、飾り特図始動記憶表示の表示位置が周期的に変化する演出に限定されず、飾り特図始動記憶表示の表示態様(表示位置、表示サイズ、形状、色、模様、透明度など、あるいはこれらの組み合わせ)が周期的に変化する演出であれば良い。
例えば図73(c)に示すように、保留表示演出は、飾り特図始動記憶表示が所定の周期で回転する演出であっても良い。図73(c)では、板状の飾り特図始動記憶表示が、上下方向に沿った軸を中心として一方向に回転する態様(板状の飾り特図始動記憶表示が一方向に回転しているように見える態様)を繰り返し行っている。これにより、板状の飾り特図始動記憶表示の表面だけでなく裏面も視認可能となっている。
なお、飾り特図始動記憶表示が回転する際の回転軸は、上下方向に沿った軸に限定されない。飾り特図始動記憶表示が回転する際の回転軸は、例えば、表示装置41の表示画面に平行な軸(すなわち、回転によって板状の飾り特図始動記憶表示の表面だけでなく裏面も視認可能となるような軸)であっても良いし、表示装置41の表示画面に直交する軸であっても良い。
飾り特図始動記憶表示が回転する保留表示演出において、当該飾り特図始動記憶表示の一周期あたりの回転角度は、当該飾り特図始動記憶表示の表示サイズにかかわらず360度である。すなわち、飾り特図始動記憶表示が回転する保留表示演出において、飾り特図始動記憶表示の動作量を飾り特図始動記憶表示の回転角度と定義した場合には、飾り特図始動記憶表示の表示サイズが大きいとき(実行中保留84a)と、飾り特図始動記憶表示の表示サイズが小さいとき(待機中保留83a)と、で飾り特図始動記憶表示の絶対的な動作量が同一となる。
また、飾り特図始動記憶表示が回転する保留表示演出において、当該飾り特図始動記憶表示内の所定点P(回転軸上にない点)の一周期あたりの移動距離は、当該飾り特図始動記憶表示の表示サイズに比例する。すなわち、飾り特図始動記憶表示が回転する保留表示演出において、飾り特図始動記憶表示の動作量を飾り特図始動記憶表示内の所定点Pの移動距離と定義した場合には、飾り特図始動記憶表示の表示サイズが大きいとき(実行中保留84a)と、飾り特図始動記憶表示の表示サイズが小さいとき(待機中保留83a)と、で飾り特図始動記憶表示の相対的な動作量が同一となる。
具体的には、例えば図73(c)に示すように、待機中保留83aの形状が半径rの正円板状であり、実行中保留84aの形状が半径Rの正円板状であり、飾り特図始動記憶表示の回転軸に垂直で当該飾り特図始動記憶表示の中心点を通る直線と、当該飾り特図始動記憶表示の円周と、の交点を所定点Pにした場合には、待機中保留83aにおける所定点Pの一周期あたりの移動距離は2πrとなり、実行中保留84aにおける所定点Pの一周期あたりの移動距離は2πRとなる。そして、待機中保留83aの表示サイズ(直径)は2rとなり、実行中保留84aの表示サイズ(直径)は2Rとなるので、待機中保留83aの相対的な動作量はπ(=2πr/2r)となり、実行中保留84aの相対的な動作量もπ(=2πR/2R)となる。
保留表示演出において、飾り特図始動記憶表示の動作の方向(揺動方向、回転方向など)は、飾り特図始動記憶表示の表示サイズが大きいとき(例えば実行中保留84a)と、飾り特図始動記憶表示の表示サイズが小さいとき(例えば待機中保留83a)と、で同一であることが好ましい。これにより、より統一感の保留表示演出を実行することが可能となる。無論、飾り特図始動記憶表示の表示サイズが大きいときと小さいときとで動作の方向は同一でなくても良い。
また、保留表示演出において、飾り特図始動記憶表示の動作周期は、飾り特図始動記憶表示の表示サイズが大きいとき(例えば実行中保留84a)と、飾り特図始動記憶表示の表示サイズが小さいとき(例えば待機中保留83a)と、で同一であることが好ましい。これにより、より統一感のある保留表示演出を実行することが可能となる。無論、飾り特図始動記憶表示の表示サイズが大きいときと小さいときとで動作周期は同一でなくても良い。
また、保留表示演出において、飾り特図始動記憶表示の動作のタイミングは、飾り特図始動記憶表示の表示サイズが大きいとき(例えば実行中保留84a)と、飾り特図始動記憶表示の表示サイズが小さいとき(例えば待機中保留83a)と、で同期していることが好ましい。これにより、より統一感のある保留表示演出を実行することが可能となる。
具体的には、例えば、保留表示演出として飾り特図始動記憶表示が上下方向に揺動する演出(例えば図73(b))を実行する場合には、上方向へ移動する態様から下方向へ移動する態様に切り替わるタイミングを飾り特図始動記憶表示の表示サイズが大きいときと小さいとで一致させて、下方向へ移動する態様から上方向へ移動する態様に切り替わるタイミングを飾り特図始動記憶表示の表示サイズが大きいときと小さいとで一致させることで、より統一感のある保留表示演出を実行することが可能となる。
また、保留表示演出として板状の飾り特図始動記憶表示が表示装置41の表示画面に平行な軸を中心に回転する演出(例えば図73(c))を実行する場合には、飾り特図始動記憶表示の表面のみ視認可能となるタイミングを表示サイズが大きいときと小さいとで一致させて、側面のみが視認可能となるタイミングを表示サイズが大きいときと小さいとで一致させて、裏面のみが視認可能となるタイミングを表示サイズが大きいときと小さいとで一致させることで、より統一感のある保留表示演出を実行することが可能となる。
無論、飾り特図始動記憶表示の表示サイズが大きいときと小さいときとで動作のタイミングは同期していなくても良い。
また、図73(a),(b)では、実行中保留84aの上下方向の長さが、待機中保留83aの上下方向の長さの2.0倍になっているが、これに限定されない。すなわち、実行中保留84aの表示サイズは、待機中保留83aの表示サイズよりも大きければ良い。
また、実行中保留84aの表示サイズは、待機中保留83aの表示サイズより小さくても良い。この場合も、飾り特図始動記憶表示の表示サイズが大きいときの飾り特図始動記憶表示の相対的な動作量と、飾り特図始動記憶表示の表示サイズが小さいときの飾り特図始動記憶表示の相対的な動作量と、が同一であるという条件を満たせば、統一感のある保留表示演出を実行することが可能となる。
また、保留表示演出は、飾り特図始動記憶表示の全体が周期的な動きをする演出に限定されず、飾り特図始動記憶表示の一部が周期的な動きをする演出であっても良い。すなわち、保留表示演出は、飾り特図始動記憶表示の全体の表示態様(表示位置、表示サイズ、形状、色、模様、透明度など、あるいはこれらの組み合わせ)が周期的に変化する演出であっても良いし、飾り特図始動記憶表示の一部の表示態様(表示位置、表示サイズ、形状、色、模様、透明度など、あるいはこれらの組み合わせ)が周期的に変化する演出であっても良い。
以上のことから、所定条件の成立に基づきゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行可能な遊技機において、所定条件の成立に基づいてゲームの実行権利となる始動記憶を記憶可能な始動記憶手段(遊技制御装置100)と、遊技の演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、演出制御手段に制御されて遊技に関する表示を行う表示手段(表示装置41)と、を備え、演出制御手段は、ゲームに対応して識別図柄(飾り識別情報810)を変動表示する飾りゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)を表示手段に表示可能であるとともに、仮停止表示中の識別図柄が動作する識別図柄演出(仮停止図柄演出)を実行可能であり、始動記憶に対応する始動記憶表示(飾り特図始動記憶表示)を表示手段に表示可能であるとともに、始動記憶表示が動作する始動記憶演出(保留表示演出)を実行可能であり、識別図柄演出における識別図柄の動作量(単位時間あたりの動作量)は、当該識別図柄の表示態様が第1表示態様である場合(例えば表示サイズ切替前)と第2表示態様である場合(例えば表示サイズ切替後)とで異なり、始動記憶演出における始動記憶表示の動作量(単位時間あたりの動作量)は、当該始動記憶表示の表示態様が第3表示態様である場合(例えば表示サイズ切替前)と第4表示態様である場合(例えば表示サイズ切替後)とで同一である(図72、図73参照)。
すなわち、識別図柄演出における識別図柄の動作量は当該識別図柄の表示態様が第1表示態様と第2表示態様との間で切り替わると変化するのに対し、始動記憶演出における始動記憶表示の動作量は当該始動記憶表示の表示態様が第3表示態様と第4表示態様との間で切り替わっても変化しない。したがって、飾りゲームと始動記憶表示を表示するだけでなく、当該飾りゲームで変動表示される識別図柄が動作する演出と当該始動記憶表示が動作する演出とを実行可能であり、さらに、共に動作する演出であっても、識別図柄と始動記憶表示とで表示態様の切替に伴う動作量の変化の有無が異なるので、遊技の興趣を高めることができる。
なお、識別図柄演出における識別図柄の動作量は、第1表示態様である場合の方が大きくても良いし、第2表示態様である場合の方が大きくても良い。また、識別図柄演出における識別図柄の動作量は、第1表示態様である場合と第2表示態様である場合とで同一でも良い。また、第1表示態様である場合の動作量及び/又は第2表示態様である場合の動作量は「0」であっても良い。
また、始動記憶演出における始動記憶表示の動作量は、第3表示態様である場合と第4表示態様である場合とで異なっても良い。また、第3表示態様である場合の動作量及び/又は第4表示態様である場合の動作量は「0」であっても良い。
また、第1表示態様は、表示サイズ切替前の表示態様ではなく、表示サイズ切替後の表示態様であっても良い。
また、第2表示態様は、表示サイズ切替後の表示態様ではなく、表示サイズ切替前の表示態様であっても良い。
また、第3表示態様は、表示サイズ切替前の表示態様ではなく、表示サイズ切替後の表示態様であっても良い。
また、第4表示態様は、表示サイズ切替後の表示態様ではなく、表示サイズ切替前の表示態様であっても良い。
そして、第1表示態様の識別図柄(リーチ発展前の飾り識別情報810)と、第2表示態様の識別図柄(リーチ発展後の飾り識別情報810)と、では表示サイズが異なり、識別図柄演出(仮停止図柄演出)における前記動作量は、識別図柄の表示サイズに対する相対的な識別図柄の動作量であるように構成しても良い。すなわち、識別図柄の表示サイズに対する相対的な識別図柄の動作量は、当該識別図柄の表示態様が第1表示態様である場合と第2表示態様である場合とで異なるように構成しても良い(図72(b),(c)参照)。
このように構成することで、識別図柄の表示サイズが切り替わると表示サイズに対する相対的な動作量が変化することとなるので、表示サイズに比例しない動作量で識別図柄演出を実行することが可能となる。したがって、遊技者の誤認を抑制することが可能となるとともに、飾り識別情報810が小さくても当該飾り識別情報810を目立たせることが可能となるので、遊技の興趣を高めることができる。
なお、識別図柄の表示サイズに対する相対的な識別図柄の動作量は、第1表示態様である場合の方が大きくても良いし、第2表示態様である場合の方が大きくても良い。また、識別図柄の表示サイズに対する相対的な識別図柄の動作量は、第1表示態様である場合と第2表示態様である場合とで同一でも良い。
また、第1表示態様の識別図柄が表示される期間は、リーチ発展前に限定されない。
また、第2表示態様の識別図柄が表示される期間は、リーチ発展後に限定されない。
また、識別図柄の表示サイズが変化する(切り替わる)タイミングは、リーチ発展時に限定されない。
また、表示サイズは、第1表示態様の識別図柄の方が大きくても良いし、第2表示態様の識別図柄の方が大きくても良い。
また、第1表示態様の識別図柄と第2表示態様の識別図柄とで、表示サイズは同一でも良い。すなわち、第1表示態様の識別図柄と第2表示態様の識別図柄とは、表示サイズが異なるものであっても良いし、表示サイズ以外の表示態様が異なるものであっても良い。
また、識別図柄演出(仮停止図柄演出)における前記動作量は、識別図柄の表示サイズに対する相対的な識別図柄の動作量に限定されない。すなわち、識別図柄演出(仮停止図柄演出)における前記動作量は、相対的な動作量であっても良いし、絶対的な動作量であっても良い。
また、第3表示態様の始動記憶表示(待機中保留83a)と、第4表示態様の始動記憶表示(実行中保留84a)と、では表示サイズが異なり、始動記憶演出(保留表示演出)における前記動作量は、始動記憶表示の表示サイズに対する相対的な始動記憶表示の動作量であるように構成しても良い。すなわち、始動記憶表示の表示サイズに対する相対的な始動記憶表示の動作量(例えば動作量=始動記憶表示内の所定点P(回転軸上にない点)の移動距離)は、当該始動記憶表示の表示態様が第3表示態様である場合と第4表示態様である場合とで同一であるように構成しても良い(図73(b),(c)参照)。
このように構成することで、始動記憶表示の表示サイズが切り替わっても表示サイズに対する相対的な動作量が変化しないこととなるので、表示サイズに比例する動作量で始動記憶演出を実行することが可能となる。したがって、第3表示態様の始動記憶表示と第4表示態様の始動記憶表示とが同時に表示されている状態において統一感のある始動記憶演出を実行することが可能となるので、遊技の興趣を高めることができる。
なお、始動記憶表示の表示サイズに対する相対的な始動記憶表示の動作量は、第3表示態様である場合と第4表示態様である場合とで異なっても良い。
また、第3表示態様の始動記憶表示は、待機中保留83aに限定されない。すなわち、第3表示態様の始動記憶表示は、実行中保留84aであっても良い。
また、第4表示態様の始動記憶表示は、実行中保留84aに限定されない。すなわち、第4表示態様の始動記憶表示は、待機中保留83aであっても良い。
また、始動記憶表示の表示サイズが変化する(切り替わる)タイミングは、当該始動記憶表示に対応するゲームの開始時に限定されない。
また、表示サイズは、第3表示態様の始動記憶表示の方が大きくても良いし、第4表示態様の始動記憶表示の方が大きくても良い。
また、第3表示態様の始動記憶表示と第4表示態様の始動記憶表示とで、表示サイズは同一でも良い。すなわち、第3表示態様の始動記憶表示と第4表示態様の始動記憶表示とは、表示サイズが異なるものであっても良いし、表示サイズ以外の表示態様が異なるものであっても良い。
また、始動記憶演出(保留表示演出)における前記動作量は、始動記憶表示の表示サイズに対する相対的な始動記憶表示の動作量に限定されない。すなわち、始動記憶演出(保留表示演出)における前記動作量は、相対的な動作量であっても良いし、絶対的な動作量であっても良い。
また、始動記憶演出(保留表示演出)は、始動記憶表示(飾り特図始動記憶表示)が回転する演出であり、始動記憶演出における前記動作量は、始動記憶表示の回転角度であるように構成しても良い。すなわち、始動記憶表示の回転角度は、当該始動記憶表示の表示態様が第3表示態様である場合と第4表示態様である場合とで同一であるように構成しても良い(図73(c)参照)。
このように構成することで、始動記憶表示の表示サイズが切り替わっても当該始動記憶表示の回転角度が変化しないこととなるので、表示サイズにかかわらず一定の角速度で始動記憶演出を実行することが可能となる。したがって、第3表示態様の始動記憶表示と第4表示態様の始動記憶表示とが同時に表示されている状態において統一感のある始動記憶演出を実行することが可能となるので、遊技の興趣を高めることができる。
なお、始動記憶表示の回転角度(単位時間あたりの回転角度)は、当該始動記憶表示の表示態様が第3表示態様である場合と第4表示態様である場合とで異なっても良い。
また、演出制御手段(演出制御装置300)は、始動記憶表示(飾り特図始動記憶表示)を特定の表示態様で表示することによって、当該始動記憶表示に対応するゲームに関する情報を報知可能であり、始動記憶演出(保留表示演出)における始動記憶表示の動作量は、当該始動記憶表示の表示態様が特定の表示態様に変化する前と後とで同一であるように構成しても良い。
具体的には、演出制御手段は、始動記憶表示の表示態様(例えば色)を特定の表示態様に変化させることによって、当該始動記憶表示に対応するゲームの結果関連情報を示唆する演出(保留変化演出)を実行可能である。そして、始動記憶表示の表示態様が、特定の表示態様に変化している場合と変化していない場合とで、始動記憶演出(保留表示演出)における始動記憶表示の動作量(始動記憶演出における前記動作量)を同一にすることが可能である。
このように構成することで、始動記憶演出の実行中に始動記憶表示を用いて先読み結果を示唆する保留変化演出が行われても、統一感のある始動記憶演出を継続することが可能となるので、遊技の興趣を高めることができる。
なお、始動記憶演出(保留表示演出)における始動記憶表示の動作量は、当該始動記憶表示の表示態様が特定の表示態様に変化する前と後とで異なっても良い。
また、識別図柄演出(仮停止図柄演出)は、仮停止表示中の識別図柄(飾り識別情報810)の一部又は全体が動作する演出である。
したがって、仮停止表示中の識別図柄の一部又は全体が動作する識別図柄演出を実行可能であるので、遊技の興趣を高めることができる。
また、始動記憶演出(保留表示演出)は、始動記憶表示(飾り特図始動記憶表示)の一部又は全体が動作する演出である。
したがって、始動記憶表示の一部又は全体が動作する始動記憶演出を実行可能であるので、遊技の興趣を高めることができる。
また、識別図柄(飾り識別情報810)の表示態様は、リーチ演出が発展したことに基づいて、第1表示態様から第2表示態様に切り替わるように構成しても良い。
このように構成することで、リーチ演出が発展したことに基づいて、識別図柄演出における前記動作量が変化することとなるので、遊技の興趣を高めることができる。
なお、第1表示態様から第2表示態様に切り替わる契機は、リーチ演出の発展に限定されない。
また、識別図柄(飾り識別情報810)の表示態様は、第2表示態様から第1表示態様に切り替わっても良い。
また、始動記憶表示(飾り特図始動記憶表示)の表示態様は、当該始動記憶表示に対応するゲームが開始したことに基づいて、第3表示態様から第4表示態様に切り替わるように構成しても良い。
このように構成することで、当該始動記憶表示に対応するゲームが開始しても、始動記憶演出における前記動作量は変化しないこととなるので、遊技の興趣を高めることができる。
なお、始動記憶表示の表示態様が第3表示態様から第4表示態様に切り替わる契機は、当該始動記憶表示に対応するゲームの開始に限定されない。
また、始動記憶表示(飾り特図始動記憶表示)の表示態様は、第4表示態様から第3表示態様に切り替わっても良い。
また、第1表示態様の識別図柄と、第2表示態様の識別図柄と、は同時に表示されることがなく、第3表示態様の始動記憶表示と、第4表示態様の始動記憶表示と、は同時に表示されることがあるように構成しても良い。
このように構成することで、同時に表示されることがない第1表示態様の識別図柄と第2表示態様の識別図柄とで動作量(識別図柄演出における前記動作量)が異なり、同時に表示されることがある第3表示態様の始動記憶表示と第4表示態様の始動記憶表示とで動作量(始動記憶演出における前記動作量)が同一となるようにすることができる。したがって、第3表示態様の始動記憶表示と第4表示態様の始動記憶表示とが同時に表示されている状態において統一感のある始動記憶演出を実行することが可能となるので、遊技の興趣を高めることができる。
なお、第1表示態様の識別図柄と、第2表示態様の識別図柄と、は同時に表示されることがあっても良い。
また、第3表示態様の始動記憶表示と、第4表示態様の始動記憶表示と、は同時に表示されることがなくても良い。
また、所定条件の成立に基づきゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行し、当該ゲームの結果に応じて遊技者に有利な状態を発生可能な遊技機において、所定条件の成立に基づいてゲームの実行権利となる始動記憶を記憶可能な始動記憶手段(遊技制御装置100)と、遊技の演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、演出制御手段に制御されて遊技に関する表示を行う表示手段(表示装置41)と、を備え、演出制御手段は、ゲームに対応して識別図柄(飾り識別情報810)を変動表示する飾りゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)を表示手段に表示可能であるとともに、仮停止表示中の識別図柄が周期的に動作する識別図柄演出(仮停止図柄演出)を実行可能であり、始動記憶に対応する始動記憶表示(飾り特図始動記憶表示)を表示手段に表示可能であるとともに、始動記憶表示が周期的に動作する始動記憶演出(保留表示演出)を実行可能であり、識別図柄演出における識別図柄の動作周期(例えば第2周期Y2)は、当該識別図柄の表示態様が第1表示態様である場合と第2表示態様である場合とで異なり(図67(a),(b)参照)、始動記憶演出における始動記憶表示の動作周期は、当該始動記憶表示の表示態様が第3表示態様である場合と第4表示態様である場合とで同一であるように構成しても良い。
このように構成することで、識別図柄演出における識別図柄の動作周期は当該識別図柄の表示態様が第1表示態様と第2表示態様との間で切り替わると変化するのに対し、始動記憶演出における始動記憶表示の動作周期は当該始動記憶表示の表示態様が第3表示態様と第4表示態様との間で切り替わっても変化しない。したがって、飾りゲームと始動記憶表示を表示するだけでなく、当該飾りゲームで変動表示される識別図柄が周期的に動作する演出と当該始動記憶表示が周期的に動作する演出とを実行可能であり、さらに、共に動作する演出であっても、識別図柄と始動記憶表示とで表示態様の切替に伴う動作周期の変化の有無が異なるので、遊技の興趣を高めることができる。
なお、識別図柄演出における識別図柄の動作周期は、第1表示態様である場合の方が長くても良いし、第2表示態様である場合の方が長くても良い。また、識別図柄演出における識別図柄の動作周期は、第1表示態様である場合と第2表示態様である場合とで同一でも良い。また、第1表示態様である場合の動作周期及び/又は第2表示態様である場合の動作周期は無限大であっても良い。すなわち、第1表示態様である場合の動作量及び/又は第2表示態様である場合の動作量は「0」であっても良い。
また、始動記憶演出における始動記憶表示の動作周期は、第3表示態様である場合と第4表示態様である場合とで異なっても良い。また、第3表示態様である場合の動作周期及び/又は第4表示態様である場合の動作周期は無限大であっても良い。すなわち、第3表示態様である場合の動作量及び/又は第4表示態様である場合の動作量は「0」であっても良い。
また、所定条件の成立に基づきゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行し、当該ゲームの結果に応じて遊技者に有利な状態を発生可能な遊技機において、所定条件の成立に基づいてゲームの実行権利となる始動記憶を記憶可能な始動記憶手段(遊技制御装置100)と、遊技の演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、演出制御手段に制御されて遊技に関する表示を行う表示手段(表示装置41)と、を備え、演出制御手段は、ゲームに対応して識別図柄(飾り識別情報810)を変動表示する飾りゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)を表示手段に表示可能であるとともに、仮停止表示中の識別図柄の表示態様が変化する識別図柄演出(仮停止図柄演出)を実行可能であり、始動記憶に対応する始動記憶表示(飾り特図始動記憶表示)を表示手段に表示可能であるとともに、始動記憶表示の表示態様が変化する始動記憶演出(保留表示演出)を実行可能であり、識別図柄演出における識別図柄の表示態様の変化量(単位時間あたりの変化量)は、当該識別図柄の表示サイズが第1サイズである場合(例えば表示サイズ切替前)と第2サイズである場合(例えば表示サイズ切替後)とで異なり、始動記憶演出における始動記憶表示の表示態様の変化量(単位時間あたりの変化量)は、当該始動記憶表示の表示サイズが第3サイズである場合(例えば表示サイズ切替前)と第4サイズである場合(例えば表示サイズ切替後)とで同一である(図72、図73参照)。
すなわち、識別図柄演出における識別図柄の表示態様の変化量は当該識別図柄の表示サイズが第1サイズと第2サイズとの間で切り替わると変化するのに対し、始動記憶演出における始動記憶表示の表示態様の変化量は当該始動記憶表示の表示サイズが第3サイズと第4サイズとの間で切り替わっても変化しない。したがって、飾りゲームと始動記憶表示を表示するだけでなく、当該飾りゲームで変動表示される識別図柄の表示態様が変化する演出と当該始動記憶表示の表示態様が変化する演出とを実行可能であり、さらに、共に表示態様が変化する演出であっても、識別図柄と始動記憶表示とで表示サイズの切替に伴う表示態様の変化量の変化の有無が異なるので、遊技の興趣を高めることができる。
なお、識別図柄の表示態様の変化量は、識別図柄の表示位置の変化量(具体的には、飾り識別情報810の単位時間あたりの移動距離(図72参照))に限定されない。
また、始動記憶表示の表示態様の変化量は、始動記憶表示の表示位置の変化量(具体的には、飾り特図始動記憶表示の単位時間あたりの移動距離(図73(b)参照)、飾り特図始動記憶表示の単位時間あたりの回転角度(図73(c)参照)、飾り特図始動記憶表示内の所定点Pの単位時間あたりの移動距離(図73(c)参照))に限定されない。
すなわち、表示態様の変化量は、表示位置の変化量、表示サイズの変化量、形状の変化量、色の変化量、模様の変化量、透明度の変化量などであっても良いし、あるいはこれらの組み合わせであっても良い。例えば、表示態様の変化量が色の変化量である場合には、単位時間あたりに白色から灰色を経て黒色に変化する場合の方が、単位時間あたりに白色から灰色に変化する(黒色には変化しない)場合よりも変化量が大きい。
また、識別図柄演出における識別図柄の表示態様の変化量は、第1サイズである場合の方が大きくても良いし、第2サイズである場合の方が大きくても良い。また、識別図柄演出における識別図柄の表示態様の変化量は、第1サイズである場合と第2サイズである場合とで同一でも良い。また、第1サイズである場合の変化量及び/又は第2サイズである場合の変化量は「0」であっても良い。
また、始動記憶演出における始動記憶表示の表示態様の変化量は、第3サイズである場合と第4サイズである場合とで異なっても良い。また、第3サイズである場合の変化量及び/又は第4サイズである場合の変化量は「0」であっても良い。
また、第1サイズは、表示サイズ切替前の表示態様ではなく、表示サイズ切替後の表示態様であっても良い。
また、第2サイズは、表示サイズ切替後の表示態様ではなく、表示サイズ切替前の表示態様であっても良い。
また、第3サイズは、表示サイズ切替前の表示態様ではなく、表示サイズ切替後の表示態様であっても良い。
また、第4サイズは、表示サイズ切替後の表示態様ではなく、表示サイズ切替前の表示態様であっても良い。
また、所定条件の成立に基づきゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行可能な遊技機において、所定条件の成立に基づいてゲームの実行権利となる始動記憶を記憶可能な始動記憶手段(遊技制御装置100)と、遊技の演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、演出制御手段に制御されて遊技に関する表示を行う表示手段(表示装置41)と、を備え、演出制御手段は、始動記憶に対応する第1始動記憶表示(飾り特図始動記憶表示)及び第2始動記憶表示(始動記憶数表示部85に表示される数字)を表示手段に表示可能であるとともに、第1始動記憶表示が動作する始動記憶演出(保留表示演出)を実行可能であり、始動記憶演出における第1始動記憶表示の動作量(単位時間あたりの動作量)は、当該第1始動記憶表示の表示態様が第1表示態様である場合(例えば表示サイズ切替前)と第2表示態様である場合(例えば表示サイズ切替後)とで同一である(図73参照)。
したがって、第1始動記憶表示及び第2始動記憶表示を表示するだけでなく、当該第1始動記憶表示が動作する演出を実行可能であるので、遊技の興趣を高めることができる。
なお、始動記憶演出における始動記憶表示の動作量は、第1表示態様である場合と第2表示態様である場合とで異なっても良い。また、第1表示態様である場合の動作量及び/又は第2表示態様である場合の動作量は「0」であっても良い。
また、第1表示態様は、表示サイズ切替前の表示態様ではなく、表示サイズ切替後の表示態様であっても良い。
また、第2表示態様は、表示サイズ切替後の表示態様ではなく、表示サイズ切替前の表示態様であっても良い。
また、第1始動記憶表示は、飾り特図始動記憶表示に限定されず、第2始動記憶表示は、始動記憶数表示部85に表示される数字(始動記憶数を表す数字)に限定されない。例えば、飾り特図始動記憶表示のうち、待機中保留83aを第1始動記憶表示とし、実行中保留84aを第2始動記憶表示としても良く、この場合、保留変化演出が実行されていない状態の待機中保留83aを第1表示態様の第1始動記憶表示とし、保留変化演出が実行されている状態の待機中保留83aを第2表示態様の第1始動記憶表示としても良い。すなわち、通常の表示態様(結果関連情報を示唆しない表示態様)を第1表示態様とし、特定の表示態様(結果関連情報を示唆可能な表示態様)を第2表示態様としても良い。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。また、本発明をスロットマシンに適用することも可能である。このスロットマシンとしてはメダルを使用するスロットマシンに限られるものではなく、例えば、遊技球を使用するスロットマシンなどの全てのスロットマシンが含まれる。また、上述の各変形例の構成は適宜組み合わせて適用することが可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。