JP7201891B2 - 外装設計支援装置 - Google Patents
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本発明は、外装設計支援装置に関する。
従来、建築物内へ入射する日射を遮蔽するための日除け等の効果を評価することが可能な日射遮蔽評価システムが知られている(例えば、特許文献1)。
また、外部から建物の各開口部に到達する光量値について、太陽光の到達の程度、光を遮蔽する障害物や開口部での透過や反射の程度を網羅的に考慮した演算処理手段を有する建物内の明るさをシミュレーションするプログラムが知られている(例えば、特許文献2)。
また、建物設備の制御装置が知られている(例えば、特許文献3)。この制御装置は、将来の気象情報と建物設備の制御方法とを関連付けた情報である設備制御情報を保持し、取得した将来の気象情報と保持されている設備制御情報とに基づいて建物設備を制御する。
また、日射熱取得量算出システムが知られている(例えば、特許文献4)。この日射熱取得量算出システムは、建物の設計データに基づいて、各窓部の窓面積と各窓部の日射熱取得率を取得する。そして、日射熱取得量算出システムは、取得された各窓部の窓面積及び日射熱取得率に基づいて、各窓部ごとに日射熱取得量を算出する。
また、光環境の設計に用いるデータ量をBIMデータのデータ量から大幅に低減させ、光環境のシミュレーションを行う場合の処理負荷を軽減する光環境設計支援装置が知られている(例えば、特許文献5)。
開口部を有する外装を設計する際には、開口部から入射する光を想定し、建物内の採光、遮光、通風、遮熱、集熱、透過性、及び外装の作製コスト等を考慮する必要がある。
この場合、建物の空間内に直接射し込む直達光は、建物の空間内の温度を上昇させる要因となるため、直達光の量はなるべく少ない方が好ましい。しかし、直達光の量が少なくなると、建物の空間内の照度が保てなくなる。一方で、間接光は直達光よりも柔らかいと感じられ、かつ空間内の温度上昇が直達光に比べ抑制される。このため、間接光が建物内の空間に多く射し込むと、建物内の空間に居る人にとって適切な光環境が実現される。また、このような光環境を実現するための外装を作成しようとすると、その外装を作成するためのコストが高くなる。
このため、上記のような関係にある各事項を考慮して外装を設計することは難しい。
上記特許文献1~上記特許文献5の技術は、建物内の照度等をコンピュータによって計算するものである。しかし、上記特許文献1~上記特許文献5の技術は、建物の空間内に射し込む直達光、建物の空間内に射し込む間接光又は建物の空間内の照度、及び外装の作成のためのコストを考慮して、適切な光環境を実現する外装を設計するものではない。
本発明は上記事実に鑑みて、適切な光環境を実現する外装の設計候補を自動的に得ることを目的とする。
本発明に係る外装設計支援装置は、開口部を有する外装の設計を支援する外装設計支援装置であって、前記外装を備えた建物内の空間に射し込む直達光に関する指標と、前記空間に射し込む間接光に関する指標又は前記空間の照度に関する指標と、前記外装を作成するためのコストに関する指標と、を含む評価関数の各変数を最適化して、前記外装の設計候補を取得し、前記設計候補を出力する設計情報出力部を含む外装設計支援装置である。本発明に係る外装設計支援装置によれば、適切な光環境を実現する外装の設計候補を自動的に得ることができる。
本発明の前記外装は、開口部を有する内側の外壁を表す内皮と、前記内皮の外側に位置し、かつ開口部を有する外壁を表す外皮とを含んで構成され、前記設計情報出力部は、前記外装としての前記外皮及び前記内皮の設計候補を取得し、前記設計候補を出力するようにすることができる。これにより、適切な光環境を実現する、二重構造の外装の設計候補を自動的に得ることができる。
また、本発明の前記設計情報出力部は、前記直達光に関する指標としての前記直達光の量が少なくなるように、かつ前記間接光に関する指標としての前記間接光の量が多く又は前記空間の照度に関する指標としての前記空間の照度が高くなるように、かつ前記コストに関する指標としての前記外装を作成するための費用が少なくなるように、前記評価関数の各変数を最適化して、前記外装の設計候補を取得するようにすることができる。これにより、直達光の量が少なくなり、かつ間接光の量が多くなり又は空間の照度が高くなり、かつ外装を作成するための費用が少なくなるような、外装の設計候補を自動的に得ることができる。
また、本発明の前記設計情報出力部は、複数の前記設計候補の中から、予め定められた条件を満たす前記設計候補を出力するようにすることができる。これにより、予め設定された条件を満たす外装の設計候補を自動的に得ることができる。
また、本発明の前記設計情報出力部は、前記直達光に関する指標、前記間接光に関する指標又は前記空間の照度に関する指標、及び前記コストに関する指標に対して所定の重み付けがされた前記評価関数の各変数を最適化して、前記設計候補を出力することができる。これにより、優先度の高い指標を考慮して、外装の設計候補を自動的に得ることができる。
本発明によれば、適切な光環境を実現する外装の設計候補を自動的に得ることができる、という効果が得られる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
[第1実施形態]
<本実施形態の外装設計支援装置の構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係る外装設計支援装置100の構成の一例を示すブロック図である。外装設計支援装置100は、機能的には、図1に示されるように、受付部10と、コンピュータ12と、表示部20とを含んだ構成で表すことができる。
外装設計支援装置100は、開口部を有する外装の設計を支援する。具体的には、外装設計支援装置100は、建物の外装の設計候補を自動的に生成する。本実施形態の設計対象の建物の外装は、例えば、図2に示されるような外装Xである。外装Xは開口部を有しており、その開口部から外装Xで囲まれた居住空間内に光が差し込む。
本実施形態の外装Xは、図3に示されるようなアルミ製のシェードSによって構成されている。シェードSには、図3に示されるような模様が形成されており、アルミによって形成されるアルミ部分ALと開口部Oとを含んで構成されている。このため、開口部Oを通して建物A内に光が射し込む。そのため、シェードSによって建物内に到達する日射量が制御される。
外装Xの開口部Oには、ガラス(図示省略)が設置されている。なお、開口部Oにおけるガラスには調光フィルム等の光調整手段が設置されていてもよい。この場合には、調光フィルムの透過率の変化に応じて光の透過度合が変化する。
なお、外装Xのアルミ部分ALは、一重のアルミパネルによって構成されていてもよいし、二重のアルミパネルによって構成されていてもよい。具体的には、一重のアルミパネルにガラスが重ね合わされて設置されていてもよいし、二重のアルミパネルの間に挟み込むようにガラスが設置されていてもよい。なお、外装Xのアルミパネルが二重である場合には、それらの開口部の形状は一致していてもよいし、異なっていてもよい。
本実施形態の外装設計支援装置は、この外装Xの開口部Oの位置及び形状等を最適化することにより、外装Xの設計候補を自動的に生成する。
受付部10は、設計対象の外装の条件に関する情報である設計条件情報を受け付ける。設計条件情報は、外装の大きさ等を設定するものである。
コンピュータ12は、CPU(Central Processing Unit)、各処理ルーチンを実現するためのプログラム等を記憶したROM(Read Only Memory)、データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)、記憶手段としてのメモリ、ネットワークインタフェース等を含んで構成されている。コンピュータ12は、機能的には、図1に示すように、情報記憶部14と、設計情報出力部16とを備えている。
情報記憶部14には、受付部10により受け付けられた設計条件情報が格納される。
設計情報出力部16は、外装を備えた建物内の空間に射し込む直達光に関する指標と、建物内の空間に射し込む間接光に関する指標と、外装を作成するためのコストに関する指標とを含む評価関数の各変数を最適化する。なお、設計情報出力部16は、直達光に関する指標、間接光に関する指標、及びコストに関する指標に対して所定の重み付けがされた評価関数の各変数を最適化する。そして、設計情報出力部16は、評価関数が最適値となるような外装の設計候補を取得し、当該設計候補を出力する。
具体的には、設計情報出力部16は、直達光に関する指標としての、直達光の量が少なくなるように、かつ間接光に関する指標としての、間接光の量が多くなるように、かつコストに関する指標としての、外装を作成するための費用が少なくなるように、評価関数の各変数を最適化して、外装の設計候補を取得する。
例えば、設計情報出力部16は、以下の式(1)に示されるような評価関数f(x)を最大化するような、外装の設計候補x’を決定する。なお、評価関数f(x)が最適化される際には、外装の設計候補のうちの開口部Oの位置及び形状等を表す開口パターンが変化する。そして、評価関数f(x)の値が大きくなるような開口パターンを有する外装の設計候補が特定される。
f(x)=α・A(x)+β・B(x)+γ・C(x) (1)
なお、評価関数f(x)を最適化する際には、例えば、既存の最適化手法を用いることができる。本実施形態においては、最適化手法の一例である遺伝的アルゴリズムを用いる場合を例に説明する。
上記式(1)におけるA(x)は、直達光の少なさを表す関数であり、建物内の空間に射し込む直達光の量が少ないほど大きい値をとる。また、B(x)は、間接光の多さを表す関数であり、建物内の空間に射し込む間接光の量が多いほど大きい値をとる。また、C(x)は、外装を作成するための費用を表す関数であり、外装の作成費用が少ないほど大きい値をとる。α,β,γは、各指標に対する所定の重み付け係数である。α,β,γの各値は、ユーザによって予め設定される。各指標に対して重み付けを行うことにより、優先度の高い指標を考慮して、外装の設計候補を自動的に得ることができる。
なお、上記評価関数f(x)を最適化する際には、パレート最適に関する問題が生じ得る。本実施形態におけるパレート最適とは、例えば、間接光の量を増加させようとすると、直達光の量も増加してしまうような状態をいう。または、本実施形態におけるパレート最適とは、例えば、間接光の量を増加させようとすると、外装を作成するためのコストが増加してしまうような状態をいう。このような問題に対し、本実施形態では、各指標に対して重み付けを行い、どの指標を優先させて外装の設計候補を生成するのかを設定することができる。このため、パレート最適を考慮して、外装の設計候補を自動的に得ることができる。
上記図3に示されるように、本実施形態の外装Xは、アルミ部分ALに開口部Oを形成する必要がある。この開口部Oを形成するためには、レーザによるアルミ部分ALの加工が必要となる。そのため、本実施形態では、レーザによるアルミ部分の加工長の短さをC(x)へ反映させる。例えば、外装の設計候補xのレーザによる加工長が長いほど、C(x)の値が小さくなるような関数C(x)が予め設定される。
設計情報出力部16が、遺伝的アルゴリズムを用いて評価関数f(x)を最大化する際には、その過程において複数の設計候補が生成される。図4に、このときの各設計候補の各々を説明するための説明図を示す。図4に示されるグラフの各軸は、直達光の少なさ、間接光の多さ、及び外装を作成するための費用の少なさを表す。図4に示される3次元グラフ中の1点が1つの設計候補を表す。開口部の形状及び大きさに応じて、1つの設計候補の直達光の量、間接光の量、及び作成のための費用が定まる。
そして、設計情報出力部16は、複数の設計候補の中から、予め定められた条件を満たす設計候補を出力する。例えば、設計情報出力部16は、外装を作成するための費用が予め設定された費用以下である設計候補を出力する。これにより、例えば、予算が定められている場合に、予算の範囲内で作成可能な設計候補が出力される。
また、例えば、設計情報出力部16は、直達光の量が予め設定された値以下である設計候補を出力する。これにより、例えば、設計条件として直達光の量が予め定められている場合に、その設計条件を満たす設計候補が出力される。
また、同様に、例えば、設計情報出力部16は、間接光の量が予め設定された値以上である設計候補を出力する。これにより、例えば、設計条件として間接光の量が予め定められている場合に、その設計条件を満たす設計候補が出力される。
なお、設計情報出力部16は、外装の設計候補のうち、所定の条件を満たす設計候補を設計者に対してレコメンドするようにしてもよい。
表示部20は、設計情報出力部16により出力された設計候補を表示する。表示部20は、例えば、ディスプレイ等によって実現される。ユーザである設計者は、表示部20に表示された設計候補を確認し、例えば、その中から好ましい設計候補を選定する。そして、ユーザによって選択された設計候補が、建設対象の建物の外装となる。
<外装設計支援装置の作用>
次に、図5を参照して、外装設計支援装置100の作用を説明する。外装設計支援装置100のコンピュータ12は、受付部10により設計条件情報を受け付けると、情報記憶部14に格納する。そして、外装設計支援装置100のコンピュータ12は、設計支援処理開始の指示信号を受け付けると、図5に示す設計支援処理ルーチンを実行する。
<設計支援処理ルーチン>
ステップS100において、設計情報出力部16は、情報記憶部14に格納された設計条件情報を取得する。そして、設計情報出力部16は、設計条件情報に応じた外装の設計候補の初期状態を設定する。例えば、設計情報出力部16は、図6(A)に示されるような仮想的な外装の設計候補を、初期状態として設定する。
ステップS102において、設計情報出力部16は、遺伝的アルゴリズムを用いて上記式(1)に示されるような評価関数の各変数を最適化するように、外装の設計候補の開口部の位置及び形状等を計算する。設計情報出力部16による評価関数の最適化処理により、直達光の量がなるべく少なく、かつ間接光の量がなるべく多く、かつ外装を作成するための費用がなるべく少ないような、外装の設計候補の各々が取得される。
例えば、設計情報出力部16による評価関数の最適化の過程においては、図6(B)に示されるような外装の設計候補が仮想的に生成される。図6(B)に示されるように、外装の各開口部の位置及び形状等は、初期状態から変化し、評価関数の値が大きくなるような開口部の位置及び形状等を有する設計候補が生成される。
なお、直達光の量及び間接光の量を計算する際には、図6(C)に示されるように、年間の日射量が考慮される。図6(C)に示されるTは、年間の太陽の軌跡を表している。設計情報出力部16は、図6(C)に示されるように、建設対象の建物Aが建設される予定の地における日射量のシミュレーションを行い、建物Aの内部に射し込む年間の直達光の量及び間接光の量を計算する。そして、設計情報出力部16は、シミュレーションによって得られる、建物Aの内部に射し込む年間の直達光の量及び間接光の量に基づき、上記式(1)の評価関数が最適化されるような外装の設計候補を計算する。
ステップS104において、設計情報出力部16は、上記ステップS102で得られる複数の設計候補の中から、予め定められた条件を満たす設計候補を出力する。例えば、設計情報出力部16は、外装を作成するための費用が予め設定されたている場合には、その費用以下である設計候補を出力する。
以上詳細に説明したように、第1実施形態の外装設計支援装置は、建物内の空間に射し込む直達光に関する指標を表す変数と、空間に射し込む間接光に関する指標を表す変数と、外装を作成するためのコストに関する指標を表す変数とを含む評価関数の各変数を最適化して、開口部を有する外装の設計候補を取得し、当該設計候補を出力する。これにより、適切な光環境を実現する外装の設計候補を自動的に得ることができる。また、外装の作成コストが考慮された外装を自動的に得ることができる。なお、適切な光環境とは、例えば、建物内に射し込む直達光の量がなるべく少なく、かつ建物内の間接光の量がなるべく多い環境をいう。このような環境においては、間接光の量が多いことにより建物内に居るユーザは建物内の環境が柔らかいと感じられ、かつ直達光の量が多い場合に比べ空間内の温度上昇が抑制される。
また、多くの時間を要していた外装設計に関する検討を短時間にすることができる。具体的には、本実施形態の外装設計支援装置により得られる外装の設計候補の中から、最終の外装設計の選択を短時間で行うことができる。
また、最適化手法として遺伝的アルゴリズムを用いることにより、評価関数に応じた設計候補が生成され、最適な外装の設計候補の提案が、適切かつ効率的に行うことができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態においては、設計対象の外装が二重構造である点が第1実施形態と異なる。なお、第2実施形態に係る外装設計支援装置の構成は、第1実施形態と同様の構成となるため、同一符号を付して説明を省略する。
第2実施形態における設計対象の外装は、開口部を有する内側の外壁を表す内皮と、当該内皮の外側に位置し、かつ開口部を有する外壁を表す外皮とを含んで構成されている。
図7に、第2実施形態における設計対象の外装を説明するための説明図を示す。図7に示されるように、第2実施形態における設計対象の外装は、内皮N及び外皮Gを含んで構成される。第2実施形態における内皮N及び外皮Gの各々は、上記図3に示されるような、シェードSによって構成される。
内皮N及び外皮Gの開口部Oを通して建物A内に光が射し込むことにより、内皮Nと外皮Gとの二重構造のシェードSによって建物A内の居住空間に到達する日射量(光量)が制御される。また、図7に示されるように、外皮Gと内皮Nとの間には、中間領域Mが形成される。この中間領域Mに直達光が射し込み、中間領域M内おいて間接光となり、内皮Nによって囲まれた居住空間内に射し込む間接光の量が多くなる。これにより、居住空間内において適切な光環境が実現される。
なお、内皮N及び外皮Gの開口部Oの一部には、例えば、遮蔽物の一例であるガラス等を設置するようにしてもよい。また、内皮N及び外皮Gの開口部Oのガラスに調光フィルム等の光調整手段が貼り付けられているようにしてもよい。この場合には、内皮N及び外皮Gに設置された調光フィルム等の光調整手段が制御されるようにしてもよい。
このような内皮N及び外皮Gによって構成されている外装の開口部を設計する際には、膨大な試行錯誤が必要となる。そこで、第2実施形態においては、内皮N及び外皮Gを含む外装について、上記(1)に示される評価関数を最適化することにより、外装としての外皮及び内皮の設計候補を取得する。
第2実施形態の設計情報出力部16は、上記式(1)に示される評価関数の各変数を最適化して、外装としての外皮及び内皮の設計候補を取得し、当該設計候補を出力する。これにより、適切な光環境を実現する、二重構造の外装の設計候補を自動的に得ることができる。
以上詳細に説明したように、第2実施形態の外装設計支援装置は、開口部を有する内側の外壁を表す内皮と、当該内皮の外側に位置し、かつ開口部を有する外壁を表す外皮とを含んで構成される外装について、直達光の量が少なくなるように、かつ間接光の量が多くなるように、かつ外装を作成するための費用が少なくなるように、評価関数の各変数を最適化して、外装の設計候補を取得する。これにより、適切な光環境を実現する、二重構造の外装の設計候補を自動的に得ることができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
例えば、本実施形態では、建物内の空間に射し込む間接光に関する指標として間接光の量を用いる場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。建物内の空間に射し込む間接光に関する指標に代えて、建物内の空間の照度に関する指標を用いるようにしてもよい。この場合には、例えば、建物内の空間の照度に関する指標としてDLA(年間昼光照度確率)を用いるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、最適化手法の一例としての遺伝的アルゴリズムを用いる場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、遺伝的アルゴリズムとは異なる最適化手法を用いるようにしてもよい。
また、上記実施形態において、例えば、開口部に調光フィルム等の光調整手段が設置されている場合、その光調整手段によって建物内に射し込む光が調整されることが考えられる。この場合、例えば、時間の経過又は天候の変化等に応じてその光調整手段が自動的に呼応し、建物内に射し込む光が調整され、常に最適な光環境が建物内に実現される、というようなことが考えられる。
そのように用いられる外装を設計する際には、多くの試行錯誤が必要され、検討に際して多大な時間を要する。これに対し、本実施形態の外装設計支援装置は、各指標を考慮した評価関数の各変数を最適化して、開口部を有する外装の設計候補を取得し、当該設計候補を出力することにより、ユーザである設計者による最終形の外装の選択が短時間で可能となる。例えば、光調整手段による調光を考慮して、建物内の直達光の量及び間接光の量を計算して、外装の設計候補を自動的に生成することができる。
また、上記では本発明に係るプログラムが記憶部(図示省略)に予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、本発明に係るプログラムは、CD-ROM、DVD-ROM及びマイクロSDカード等の記録媒体に記録されている形態で提供することも可能である。
10 受付部
12 コンピュータ
14 情報記憶部
16 設計情報出力部
20 表示部
100 外装設計支援装置
12 コンピュータ
14 情報記憶部
16 設計情報出力部
20 表示部
100 外装設計支援装置
Claims (5)
- 開口部を有する外装の設計を支援する外装設計支援装置であって、
前記外装を備えた建物内の空間に射し込む直達光に関する指標と、前記空間に射し込む間接光に関する指標又は前記空間の照度に関する指標と、前記外装を作成するためのコストに関する指標と、を含む評価関数の各変数を最適化して、前記外装の設計候補を取得し、前記設計候補を出力する設計情報出力部
を含む外装設計支援装置。 - 前記外装は、開口部を有する内側の外壁を表す内皮と、前記内皮の外側に位置し、かつ開口部を有する外壁を表す外皮とを含んで構成され、
前記設計情報出力部は、前記外装としての前記外皮及び前記内皮の設計候補を取得し、前記設計候補を出力する、
請求項1に記載の外装設計支援装置。 - 前記設計情報出力部は、前記直達光に関する指標としての前記直達光の量が少なくなるように、かつ前記間接光に関する指標としての前記間接光の量が多く又は前記空間の照度に関する指標としての前記空間の照度が高くなるように、かつ前記コストに関する指標としての前記外装を作成するための費用が少なくなるように、前記評価関数の各変数を最適化して、前記外装の設計候補を取得する、
請求項1又は請求項2に記載の外装設計支援装置。 - 前記設計情報出力部は、複数の前記設計候補の中から、予め定められた条件を満たす前記設計候補を出力する、
請求項1~請求項3の何れか1項に記載の外装設計支援装置。 - 前記設計情報出力部は、前記直達光に関する指標、前記間接光に関する指標又は前記空間の照度に関する指標、及び前記コストに関する指標に対して所定の重み付けがされた前記評価関数の各変数を最適化して、前記設計候補を出力する、
請求項1~請求項3の何れか1項に記載の外装設計支援装置。
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JPH11195306A (ja) * | 1998-01-05 | 1999-07-21 | Shimizu Corp | ブラインド |
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- 2019-02-15 JP JP2019026078A patent/JP7201891B2/ja active Active
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