JP7200755B2 - イメージング装置およびイメージング装置の作動方法 - Google Patents

イメージング装置およびイメージング装置の作動方法 Download PDF

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Description

本発明は、イメージング装置およびイメージング装置の作動方法に関する。
近赤外蛍光イメージングと呼称される手法が、外科手術における血管造影に利用されている。この近赤外蛍光イメージングにおいては、蛍光色素であるインドシアニングリーン(ICG)をインジェクタ等により注入することで患部に投与する。そして、このインドシアニングリーンにその波長が600~850nm(ナノメータ)程度の近赤外光を励起光として照射すると、インドシアニングリーンは750~900nm程度の波長の近赤外蛍光を発する。この蛍光を、近赤外光を検出可能な撮像素子で撮影し、その画像を液晶表示パネル等の表示部に表示する。この近赤外蛍光イメージングによれば、体表から20mm程度までの深さに存在する血管やリンパ管等の観察が可能となる。
例えば特許文献1には、蛍光強度の経時的変化を示すグラフを求めて、そのグラフの傾きやピークまでの時間、面積等の各種の指標に基づいたカラー画像(カラーマップ)を生成する方法が開示されている。そして、特許文献1に記載の方法を用いた場合、カラー画像は、例えば、被検者の血行状態に応じて、色が連続的に変化した画像となる。医師は、このカラー画像を参考にして、血行状態が悪化しているのはどこであるのか、すなわち、血管のどこに外科的な処置を施せばよいのかを判断することができる。
特許第5918532号公報
また、特許文献1に記載の方法を用いた場合、蛍光強度の経時的変化は、カラー画像では画素値の経時的変化として現れるが、医師にとっては、この変化の原因が、血行状態(血流)の変化によるものなのか、または、ハレーションによるものなのかを判断するのが困難であった。
この発明は上記課題を解決するためになされたものであり、蛍光画像の所定領域における各画素の画素値が経時的に変化した場合、その原因を正確に判断することができるイメージング装置およびイメージング装置の作動方法を提供することにある。
本発明の第1の態様は、被検者に投与された蛍光色素を励起させるための励起光を、被検者に向けて出射する励起用光源と、蛍光色素から発生した蛍光を撮影することにより、蛍光画像を取得する撮影部と、蛍光画像を経時的に記憶する画像記憶部と、画像記憶部に記憶された蛍光画像に基づいて、蛍光画像の各画素の画素値を経時的に測定する画素値測定部と、画素値測定部により測定された画素値に基づいて、蛍光画像の全範囲の平均画素値と、蛍光画像内に設定された関心領域の平均画素値と、を算出する平均画素値算出部と、蛍光画像の全範囲の平均画素値の経時的な変化を第1の曲線として作成する第1の曲線作成部と、関心領域の平均画素値の経時的な変化を第2の曲線として作成する第2の曲線作成部と、前記第1の曲線の時間微分値に基づいて前記第2の曲線を補正する曲線補正部と、前記第1の曲線及び補正された第2の曲線を同時に表示する画像表示部と、を備えるイメージング装置に関する。
本発明の第2の態様は、励起用光源が、被検者に投与された蛍光色素を励起させるための励起光を、前記被検者に向けて出射する工程と、撮像部が、前記蛍光色素から発生した蛍光を撮影することにより、蛍光画像を取得する工程と、画像記憶部が前記蛍光画像を経時的に記憶する工程と、画素値測定部が、前記記憶された蛍光画像に基づいて、蛍光画像の各画素の画素値を経時的に測定する工程と、平均画素値算出部が、前記測定された画素値に基づいて、前記蛍光画像の全範囲の平均画素値と、前記蛍光画像内に設定された関心領域の平均画素値と、を算出する工程と、第1の曲線作成部が、前記蛍光画像の全範囲の平均画素値の経時的な変化を第1の曲線として作成する工程と、第2の曲線作成部が、前記関心領域の平均画素値の経時的な変化を第2の曲線として作成する工程と、曲線補正部が前記第1の曲線の時間微分値に基づいて前記第2の曲線を補正する工程と、画像表示部が前記第1の曲線及び補正された前記第2の曲線を同時に表示する工程と、を含むイメージング装置の作動方法に関する。
本発明によれば、蛍光画像の所定領域の各画素の画素値を経時的変化の原因を正確に判断することができる。
図1は、本発明のイメージング装置の実施形態を示す斜視図である。 図2は、図1に示すイメージング装置の側面図である。 図3は、図1に示すイメージング装置の平面図である。 図4は、図1に示すイメージング装置が備える照明・撮影部の斜視図である。 図5は、図4に示す照明・撮影部における撮影部の概要図である。 図6は、図1に示すイメージング装置の主要な制御系を示すブロック図である。 図7は、図1に示すイメージング装置で実行される工程を順に示す図である。 図8は、図7に示す工程を実行することにより得られる画像の一例である。
以下、本発明のイメージング装置およびイメージング方法を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明のイメージング装置の実施形態を示す斜視図である。図2は、図1に示すイメージング装置の側面図である。図3は、図1に示すイメージング装置の平面図である。図4は、図1に示すイメージング装置が備える照明・撮影部の斜視図である。図5は、図4に示す照明・撮影部における撮影部の概要図である。図6は、図1に示すイメージング装置の主要な制御系を示すブロック図である。図7は、図1に示すイメージング装置で実行される工程を順に示す図である。図8は、図7に示す工程を実行することにより得られる画像の一例である。なお、以下では、説明の都合上、図1、図2および図4中の上側を「上(上方)」、下側を「下(下方)」と言う。
図1に示すイメージング装置1は、被検者STの体内に注入された蛍光色素としてのインドシアニングリーン(ICG)に対し励起光を照射し、このインドシアニングリーンから放射される蛍光を撮影するための装置である。イメージング装置1を用いることにより、後述するように、被検者STに外科手術を施す際に、例えば被検者STの血行状態を正確に把握することができる。
イメージング装置1は、4個の車輪13を備えた台車11と、この台車11の上面における台車11の進行方向の前方(図2および図3における左方向)付近に配設されたアーム機構30と、このアーム機構30にサブアーム41を介して配設された照明・撮影部12と、モニタである画像表示部15とを備える。台車11の進行方向の後方には、台車11を移動するときに使用されるハンドル14が付設されている。また、台車11の上面には、このイメージング装置1を遠隔操作するためのリモコンを装着するための凹部16が形成されている。
また、図7に示すように、イメージング装置1は、可視光照射工程と、可視画像取得工程と、可視画像記憶工程と、励起光照射工程と、蛍光画像取得工程と、蛍光画像記憶工程と、画素値測定工程と、平均画素値算出工程と、第1の曲線作成工程と、第2の曲線作成工程と、曲線補正工程と、曲線表示工程とを含むイメージング方法を、この工程順に実行することができる。
上述したアーム機構30は、台車11の進行方向の前方側に配設されている。このアーム機構30は、台車11の進行方向の前方側に立設された支柱36上に配設された支持部37に対して、ヒンジ部33により連結された第1アーム部材31を備える。この第1アーム部材31は、ヒンジ部33の作用により、支柱36および支持部37を介して、台車11に対して揺動可能となっている。なお、上述した画像表示部15は、支柱36に付設されている。
この第1アーム部材31の上端には、第2アーム部材32がヒンジ部34により連結されている。この第2アーム部材32は、ヒンジ部34の作用により、第1アーム部材31に対して揺動可能となっている。このため、第1アーム部材31と第2アーム部材32とは、図2において符合Cを付した仮想線で示すように、第1アーム部材31と第2アーム部材32とが第1アーム部材31と第2アーム部材32との連結部であるヒンジ部34を中心として所定の角度開いた撮影姿勢と、図1から図3において符合Aを付した実線で示すように、第1アーム部材31と第2アーム部材32とが近接する待機姿勢とをとることが可能となっている。
第2アーム部材32の下端には、支持部43がヒンジ部35により連結されている。この支持部43は、ヒンジ部35の作用により、第2アーム部材32に対して揺動可能となっている。この支持部43には、回転軸42が支持されている。そして、照明・撮影部12を支持したサブアーム41は、第2アーム部材32の先端に配設された回転軸42を中心に回動する。このため、照明・撮影部12は、このサブアーム41の回動により、図1から図3において符合Aを付した実線で、あるいは、図2において符合Cを付した仮想線で示すように、撮影姿勢または待機姿勢をとるためのアーム機構30に対して台車11の進行方向の前方側の位置と、図2および図3において符合Bを付した仮想線で示すように、台車11を移動させる時の姿勢であるアーム機構30に対して台車11の進行方向の後方側の位置との間を移動する。
図4に示すように、照明・撮影部12は、可視光および近赤外光を撮影可能な複数の撮像素子を備えたカメラである撮影部21と、この撮影部21の外周部に配設された可視光源22と、可視光源22の外周部に配設された励起用光源23とを備える。
可視光源22は、例えば白色光等のような可視光を照射する。これにより、被検者STに向けて可視光を照射する可視光照射工程を行うことができる。
励起用光源23は、蛍光色素を励起させるための励起光を照射する。これにより、蛍光色素が投与された被検者STに向けて、当該蛍光色素を励起させるための励起光を照射する励起光照射工程を行うことができる。蛍光色素がインドシアニングリーンの場合、当該インドシアニングリーンを励起させるための励起光としては、例えば、波長が810nmの近赤外光を用いるのが好ましい。810nmの近赤外光を照射されたインドシアニングリーンからは、ピークが845nm程度の近赤外光が蛍光として放射される。
なお、この実施形態においては、可視光源22および励起用光源23と、撮影部21とを一体化した照明・撮影部12を使用しているが、可視光源22および励起用光源23と、撮影部21とを、個別に配設してもよい。
図5に示すように、撮影部21は、焦点合わせのために往復移動する可動レンズ54と、波長選択フィルタ53と、可視光用撮像素子51と、蛍光用撮像素子52とを備える。可視光用撮像素子51と蛍光用撮像素子52とは、CMOSやCCDから構成される。撮影部21に対して、その光軸に沿って同軸で入射した可視光および蛍光は、焦点合わせ機構を構成する可動レンズ54を通過した後、波長選択フィルタ53に到達する。
同軸上の可視光および蛍光のうち、蛍光は、波長選択フィルタ53を通過して蛍光用撮像素子52に入射する。これにより、蛍光色素から発生した蛍光を撮影して、被検者STの蛍光画像を取得する蛍光画像取得工程を行うことができる。
また、同軸上に入射した可視光および蛍光のうち、可視光は、波長選択フィルタ53により反射され、可視光用撮像素子51に入射する。これにより、蛍光画像に対応する範囲において可視画像をリアルタイムに撮影して、被検者STの可視画像を取得する可視画像取得工程を行うことができる。そして、画像表示部15には、可視画像と蛍光画像とが合成された合成画像が表示される。
また、照明・撮影部12では、可動レンズ54を含む焦点合わせ機構の作用により、可視光は可視光用撮像素子51に対して焦点合わせされ、蛍光は蛍光用撮像素子52に対して焦点合わせされる。
可視画像取得工程および蛍光画像取得工程の実行順番は、図7に示す工程では可視画像取得工程、蛍光画像取得工程の順に行われるが、これに限定されず、例えば、光画像取得工程、可視画像取得工程の順に、すなわち、順序が逆転して行われてもよいし、可視画像取得工程と蛍光画像取得工程とが並行して、すなわち、同期して行われてもよい。
図6に示すように、イメージング装置1は、論理演算を実行するCPU、装置の制御に必要な動作プログラムが格納されたROM、制御時にデータ等が一時的にストアされるRAM等から構成され、装置全体を制御する制御部60を備える。この制御部60は、可視画像と蛍光画像とに対して各種の画像処理を実行する画像処理部61を備える。この画像処理部61は、蛍光画像の所定領域の各画素の画素値を経時的に測定する画素値測定部66を備える。
ここで、「蛍光画像の所定領域」とは、一般的にROI(Region of Interest:関心領域)と呼ばれる領域のことである。イメージング装置1では、入力部62を操作することにより、ROIの位置や大きさ(範囲)等を任意に設定、変更することができる。なお、ROIは、蛍光画像の全画面範囲であってもよいし、蛍光画像の一部であってもよい。前者、すなわち、ROIを蛍光画像の全画面範囲とした場合には、例えば、被検者STの症例によっては血行状態の見落としを防止することができる。後者、すなわち、ROIを蛍光画像の一部とした場合には、例えば、画像処理部61での画像処理速度の向上を図ることができる。
蛍光色素は、被検者STに投与されると、ROI内ではそのまま留まらず流されていったり、またはその反対に、ROI内の一部でほとんど留まっていたりする。蛍光画像の所定領域、すなわち、ROIの各画素の画素値は、ROI内での蛍光色素の濃度に相関して変化する値である。画素値測定部66は、画像記憶部63に記憶された蛍光画像に基づいて、ROIの各画素の画素値を経時的に測定する画素値測定工程を行うことができる。
また、イメージング装置1は、撮影部21により撮影された画像を経時的に記憶する画像記憶部63を備える。画像記憶部63は、制御部60に接続されている。この画像記憶部63は、蛍光画像を経時的に記憶する蛍光画像記憶部64と、可視画像を経時的に記憶する可視画像記憶部65とから構成される。なお、画像記憶部63は、蛍光画像記憶部64および可視画像記憶部65を備える代わりに、合成画像を経時的に記憶する合成画像記憶部を備えていてもよい。
可視画像記憶工程は、可視画像を経時的に記憶する工程であり、可視画像記憶部65により行われる。
蛍光画像記憶工程は、蛍光画像を経時的に記憶する工程であり、蛍光画像記憶部64により行われる。そして、画素値測定部66は、画像記憶部63に記憶された蛍光画像に基づいて、上述したように蛍光画像のROIの各画素の画素値を経時的に測定することができる(画素値測定工程)。
また、制御部60は、オペレータにより各種の情報が入力される入力部62と接続されている。また、この制御部60は、上述した画像表示部15と接続されている。これにより、画像表示部15は、合成画像等を表示することができる。なお、入力部62は、このイメージング装置1を遠隔操作するためのリモコンに配設されていてもよく、画像表示部15がタッチパネル式のものである場合にはこの画像表示部15の画面に配設されてもよく、台車11に配設されてもよい。
また、制御部60は、撮影部21、可視光源22および励起用光源23を備えた照明・撮影部12と接続されている。これにより、照明・撮影部12は、上述した可視光照射工程、可視画像取得工程、励起光照射工程および蛍光画像取得工程を行うことができる。
前述したように、ROIの各画素の画素値は、血行状態の変化とともに、経時的に変化する。しかしながら、この画素値の経時的変化の原因は、血行状態の変化の他に、ハレーションによる場合もある。医師にとっては、画素値の経時的変化の原因が、血行状態の変化によるものなのか、または、ハレーションによるものなのかを判断するのが困難である。
そこで、イメージング装置1は、ROIにおける各画素の画素値が経時的に変化した場合、その原因を正確に判断可能に構成されている。以下、この構成および作用について説明する。以下、この構成および作用について説明する。
図6に示すように、制御部60は、平均画素値算出部72と、第1の曲線作成部73と、第2の曲線作成部74と、曲線補正部75とを備える。
平均画素値算出部72は、画像処理部61に内蔵されている。この平均画素値算出部72は、画素値測定部66により測定された画素値に基づいて、蛍光画像の全範囲の平均画素値と、蛍光画像内に設定されたROIの平均画素値と、を算出する。
ここで、蛍光画像の全範囲の平均画素値を算出する方法としては、特に限定されず、例えば、所定時間ごとに(図8に示すグラフを得る際には24秒ごと)、すなわち、等時間間隔で、蛍光画像の全範囲にある画素の画素値の合計を、その画素数で除する方法を採用することができる。
同様に、ROIの平均画素値を算出する方法としては、特に限定されず、例えば、蛍光画像の全範囲の平均画素値を算出するときと同じ所定時間ごとに、ROI内にある画素の画素値の合計を、その画素数で除する方法を取ることができる。
このように、イメージング装置1では、画素値測定部66により測定された画素値に基づいて、蛍光画像の全範囲の平均画素値と、蛍光画像内に設定されたROIの平均画素値と、を算出する平均画素値算出工程が行われる。これにより、蛍光画像の全範囲の平均画素値の経時的な変化と、ROIの平均画素値の経時的な変化とが得られる。
そして、第1の曲線作成部73は、蛍光画像の全範囲の平均画素値の経時的な変化を第1の曲線CL1として作成する。また、第2の曲線作成部74は、ROIの平均画素値の経時的な変化を第2の曲線CL2として作成する。各曲線を作成する方法としては、特に限定されず、例えば、TIC(Time Intensity Curve)解析を用いる方法が挙げれる。
図8に示すグラフでは、横軸が経過時間を示し、左側の縦軸がROIの平均画素値を示し、右側の縦軸が蛍光画像の全範囲の平均画素値を示す。
このように、イメージング装置1では、平均画素値算出工程に続いて、蛍光画像の全範囲の平均画素値の経時的な変化を第1の曲線CL1として作成する第1の曲線作成工程と、ROIの平均画素値の経時的な変化を第2の曲線CL2として作成する第2の曲線作成工程とが行われる。
曲線補正部75は、第1の曲線CL1の時間微分値に基づいて第2の曲線CL2を補正する。ここで、「補正」とは、時間微分値が所定の値よりも大きいときに、時間微分値に対応する時刻において、ROIの平均画素値に時間微分値に基づく所定の値を乗じて、第2の曲線CL2を補正することを言う。
例えば、図8の時刻(経過時間):254(秒)、300(秒)において、第2の曲線CL2(つまり、ROIの平均画素値)が大きく変化しているが、同時に、第1の曲線CL1(つまり、蛍光画像の全範囲の平均画素値)も大きく変化している(つまり、時間微分値が大きい)のが分かる。このように、第2の曲線CL2のみならず、第1の曲線CL1が大きく変化するのは、蛍光画像全体にハレーションが発生し、その影響が支配的であることを意味している。そこで、図8の時刻(経過時間):254(秒)、300(秒)において、第1の曲線CL1の時間微分値(つまり、変化量)を求め、この値と所定の係数とを、同時刻の第2の曲線CL2の値に乗じる。このように、第2の曲線CL2の値を補正すると、第2の曲線CL2におけるハレーションの影響が除去又は軽減されるため、補正後の第2の曲線CL2は、ほぼ血行状態の変化を示すものとなる。
このように、曲線補正部75では、第1の曲線CL1の時間微分値に基づいて第2の曲線CL2を補正する曲線補正工程が行われる。これにより、ほぼ血行状態の変化を示す、補正後の第2の曲線CL2が得られる。なお、本実施形態の曲線補正工程(曲線補正部75)は必ずしも必要な工程ではなく、省略してもよい。
図8に示すように、画像表示部15には、第1の曲線CL1及び第2の曲線CL2を同時が表示される。これにより、第1の曲線CL1及び第2の曲線CL2を同時に表示する曲線表示工程が行われる。なお、図8においては、第2の曲線作成工程で作成された第2の曲線CL2を示しているが、曲線補正工程(曲線補正部75)で補正された補正後の第2の曲線CL2を表示するように構成することもできる。
上述のように、第2の曲線CL2の変化は、本来、血行の変化を示すものであるが、蛍光画像全体にハレーションが発生すると、その影響が第2の曲線CL2にも及ぶため、本実施形態においては、画像表示部15に、第1の曲線CL1及び第2の曲線CL2を同時に表示している。つまり、図8の時刻(経過時間):254(秒)、300(秒)のように、第2の曲線CL2のみならず、第1の曲線CL1が大きく変化した場合に、第2の曲線CL2の変化の原因が、ハレーションによるものであると判断できるようになっている。そして、このように、第2の曲線CL2にハレーションの影響が重畳されている場合、医師の判断によって、ROIの再測定が行われる。
以上のように、本実施形態の構成によれば、第2の曲線CL2(つまり、ROIの平均画素値)の変化が、血行の変化によるものであるのか、又はハレーションによるものであるのかを、容易かつ正確に判断することができる。従って、医師は、被検者STに対して安全かつ正確に適切な手術等を施すことができる。
以上、本発明のイメージング装置およびイメージング方法を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。また、イメージング装置構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
また、前記実施形態においては、蛍光色素を含む材料としてインドシアニングリーンを使用し、このインドシアニングリーンに対して600nm~850nm程度の近赤外光を励起光として照射することにより、インドシアニングリーンからおおよそ810nmをピークとする近赤外領域の蛍光を発光させる場合について説明したが、近赤外線以外の光を使用してもよい。
また、被検者の症例によっては、蛍光色素として、インドシアニングリーンを使用する代わりに、例えば5-アミノレブリン酸(5-ALA/5-Aminolevulinic Acid)を使用してもよい。
[態様]
上述した複数の例示的な実施形態は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
(第1項)一態様に係るイメージング装置(1)は、
被検者に投与された蛍光色素を励起させるための励起光を、前記被検者に向けて照射する励起用光源(23)と、
前記蛍光色素から発生した蛍光を撮影することにより、蛍光画像を取得する撮影部(21)と、
前記蛍光画像を経時的に記憶する画像記憶部(63)と、
前記画像記憶部に記憶された前記蛍光画像に基づいて、前記蛍光画像の各画素の画素値を経時的に測定する画素値測定部(66)と、
前記画素値測定部により測定された画素値に基づいて、前記蛍光画像の全範囲の平均画素値と、前記蛍光画像内に設定された関心領域の平均画素値と、を算出する平均画素値算出部(72)と、
前記蛍光画像の全範囲の平均画素値の経時的な変化を第1の曲線として作成する第1の曲線作成部(73)と、
前記関心領域の平均画素値の経時的な変化を第2の曲線として作成する第2の曲線作成部(74)と、
前記第1の曲線及び前記第2の曲線を同時に表示する画像表示部(15)と、を備える。
第1項に記載のイメージング装置によれば、第2の曲線の変化が、血行状態の変化によるものであるのか、又はハレーションによるものであるのかを、容易かつ正確に判断することができる。
(第2項)第1項に記載のイメージング装置(1)において、
前記第1の曲線の時間微分値に基づいて前記第2の曲線を補正する曲線補正部(75)を備えることができる。
第2項に記載のイメージング装置によれば、第2の曲線においてハレーションの影響が除去又は軽減される。
(第3項)第2項に記載のイメージング装置(1)において、
前記曲線補正部(75)は、前記時間微分値が所定の値よりも大きいときに、該時間微分値に対応する時刻において、前記関心領域の平均画素値に前記時間微分値に基づく所定の値を乗じて、前記第2の曲線を補正することができる。
第3項に記載のイメージング装置によれば、第2の曲線において、ハレーションの影響のみがより正確に除去又は軽減される。
(第4項)一態様に係るイメージング方法は、
被検者に投与された蛍光色素を励起させるための励起光を、前記被検者に向けて照射する工程と、
前記蛍光色素から発生した蛍光を撮影することにより、蛍光画像を取得する工程と、
前記蛍光画像を経時的に記憶する工程と、
前記記憶された蛍光画像に基づいて、蛍光画像の各画素の画素値を経時的に測定する工程と、
前記測定された画素値に基づいて、前記蛍光画像の全範囲の平均画素値と、前記蛍光画像内に設定された関心領域の平均画素値と、を算出する工程と、
前記蛍光画像の全範囲の平均画素値の経時的な変化を第1の曲線として作成する工程と、
前記関心領域の平均画素値の経時的な変化を第2の曲線として作成する工程と、
前記第1の曲線及び前記第2の曲線を同時に表示する工程と、
を含むことができる。
第4項に記載のイメージング方法によれば、第2の曲線の変化が、血行状態の変化によるものであるのか、又はハレーションによるものであるのかを、容易かつ正確に判断することができる。
(第5項)第4項に記載のイメージング方法において、
前記第1の曲線の時間微分値に基づいて前記第2の曲線を補正する工程をさらに含むことができる。
第5項に記載のイメージング方法によれば、第2の曲線においてハレーションの影響が除去又は軽減される。
(第6項)第5項に記載のイメージング方法において、
前記第2の曲線を補正する工程は、前記時間微分値が所定の値よりも大きいときに、該時間微分値に対応する時刻において、前記関心領域の平均画素値に前記時間微分値に基づく所定の値を乗じて、前記第2の曲線を補正することができる。
第6項に記載のイメージング方法によれば、第2の曲線において、ハレーションの影響のみがより正確に除去又は軽減される。
1 イメージング装置
11 台車
12 照明・撮影部
13 車輪
14 ハンドル
15 画像表示部
16 凹部
21 撮影部
22 可視光源
23 励起用光源
30 アーム機構
31 第1アーム部材
32 第2アーム部材
33 ヒンジ部
34 ヒンジ部
35 ヒンジ部
36 支柱
37 支持部
41 サブアーム
42 回転軸
43 支持部
51 可視光用撮像素子
52 蛍光用撮像素子
53 波長選択フィルタ
54 可動レンズ
60 制御部
61 画像処理部
62 入力部
63 画像記憶部
64 蛍光画像記憶部
65 可視画像記憶部
66 画素値測定部
72 平均画素値算出部
73 第1の曲線作成部
74 第2の曲線作成部
75 曲線補正部
CL1 第1の曲線
CL2 第2の曲線
ST 被検者

Claims (4)

  1. 被検者に投与された蛍光色素を励起させるための励起光を、前記被検者に向けて出射する励起用光源と、
    前記蛍光色素から発生した蛍光を撮影することにより、蛍光画像を取得する撮影部と、
    前記蛍光画像を経時的に記憶する画像記憶部と、
    前記画像記憶部に記憶された前記蛍光画像に基づいて、前記蛍光画像の各画素の画素値を経時的に測定する画素値測定部と、
    前記画素値測定部により測定された画素値に基づいて、前記蛍光画像の全範囲の平均画素値と、前記蛍光画像内に設定された関心領域の平均画素値と、を算出する平均画素値算出部と、
    前記蛍光画像の全範囲の平均画素値の経時的な変化を第1の曲線として作成する第1の曲線作成部と、
    前記関心領域の平均画素値の経時的な変化を第2の曲線として作成する第2の曲線作成部と、
    前記第1の曲線の時間微分値に基づいて前記第2の曲線を補正する曲線補正部と、
    前記第1の曲線及び補正された前記第2の曲線を同時に表示する画像表示部と、
    を備えるイメージング装置。
  2. 前記曲線補正部は、前記時間微分値が所定の値よりも大きいときに、該時間微分値に対応する時刻において、前記関心領域の平均画素値に前記時間微分値に基づく所定の値を乗じて、前記第2の曲線を補正する請求項に記載のイメージング装置。
  3. 励起用光源が、被検者に投与された蛍光色素を励起させるための励起光を、前記被検者に向けて出射する工程と、
    撮像部が、前記蛍光色素から発生した蛍光を撮影することにより、蛍光画像を取得する工程と、
    画像記憶部が前記蛍光画像を経時的に記憶する工程と、
    画素値測定部が、前記記憶された蛍光画像に基づいて、蛍光画像の各画素の画素値を経時的に測定する工程と、
    平均画素値算出部が、前記測定された画素値に基づいて、前記蛍光画像の全範囲の平均画素値と、前記蛍光画像内に設定された関心領域の平均画素値と、を算出する工程と、
    第1の曲線作成部が、前記蛍光画像の全範囲の平均画素値の経時的な変化を第1の曲線として作成する工程と、
    第2の曲線作成部が、前記関心領域の平均画素値の経時的な変化を第2の曲線として作成する工程と、
    曲線補正部が前記第1の曲線の時間微分値に基づいて前記第2の曲線を補正する工程と、
    画像表示部が前記第1の曲線及び補正された前記第2の曲線を同時に表示する工程と、
    を含むイメージング装置の作動方法。
  4. 前記第2の曲線を補正する工程は、前記時間微分値が所定の値よりも大きいときに、該時間微分値に対応する時刻において、前記関心領域の平均画素値に前記時間微分値に基づく所定の値を乗じて、前記第2の曲線を補正する請求項に記載のイメージング装置の作動方法。
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