JP7199239B2 - リニア圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、リニアモータを用いてピストンを往復駆動するリニア圧縮機に関する。
機器組込み型空気圧縮機は、圧縮空気を動力源として使用する機器や高圧力の空気を使用する機器に用いられているものであり、小型・軽量であり、かつ低騒音であることが要求される。
例えば、国際公開第2014/051016号パンフレット(特許文献1)の要約書には、「消音器搭載と装置の小型化という、相反する技術課題を解決する」圧縮機として、「コンプレッサの円筒状ケーシングの一部を構成すると共に、コンプレッサの吸気口を形成する小孔を備えた第1の蓋部、円筒状部、第一の蓋部と共に小室を形成する第2に蓋部を備え、第2の蓋部に該小室内に空気を吸入する吸入ノズルを備えることを特徴とするコンプレッサ」が開示されている。また特許文献1の第5頁及び図2には、円筒状ケーシングがクランク部分を収容するクランクケースで構成され、クランクケースの外側に配置したモータの回転運動を、クランクを介してピストンの往復運動に変換する構成が記載されている。さらに特許文献1の第6頁には、前述の吸気口、小室及び吸入ノズルで膨脹型消音機能を実現することが記載されている。
国際公開第2014/051016号パンフレット
機器組込み型空気圧縮機に対しては、小型、軽量化及び静音化の要求が更に強くなるとともに、長時間連続運転が可能な高信頼性が求められる。中でも長時間連続運転によってモータの発熱による温度上昇が問題となる。この為、モータには冷却用のファンを搭載することが必須であるが、圧縮機を小型化する上で、相反する技術課題となる。特許文献1では、クランクケースの外側に配置したモータの冷却に対する配慮がない。また特許文献1のコンプレッサでは、膨脹型消音機能を実現するために、クランクケースの外側に新たに小室を構成する必要があり、膨脹型消音機能を向上しようとすると小室の容積を大きくする必要があり、コンプレッサが大型化することになる。
本発明は、空気圧縮機の小型化及び静音化に適した技術を提供するものである。
本発明のリニア圧縮機は、
ピストンの往復動により圧縮室内の空気を圧縮する圧縮部と、前記ピストンを駆動するリニアモータと、を備え、
前記リニアモータは、前記ピストンに連結されて往復動する可動子と、前記可動子とともに振動可能な振動ばねと、前記可動子との間で磁気力を作用させて前記可動子を駆動する固定子と、を備えるリニア圧縮機において、
前記リニアモータの前記固定子を一端部側に収容し、他端部に空気の吸込口を有し、前記固定子と前記吸込口との間に前記振動ばねを収容するばね収容空間を構成したケーシングを備え、
前記圧縮室の入口に設けられた吸込弁と前記ばね収容空間と間に中間吸込通路を備え、
前記ばね収容空間における、前記可動子の往復動方向に垂直な空間断面積が、前記中間吸込通路の通路断面積及び前記吸込口に構成される通路断面積よりも大きく、
前記中間吸込通路は、前記ケーシングの外側に配設されて、前記吸込空間と前記ばね収容空間とを連通させることを特徴とする。
また、本発明のリニア圧縮機は、
ピストンの往復動により圧縮室内の空気を圧縮する圧縮部と、前記ピストンを駆動するリニアモータと、を備え、
前記リニアモータは、前記ピストンに連結されて往復動する可動子と、前記可動子とともに振動可能な振動ばねと、前記可動子との間で磁気力を作用させて前記可動子を駆動する固定子と、を備えるリニア圧縮機において、
前記リニアモータの前記固定子を一端部側に収容し、他端部に空気の吸込口を有し、前記固定子と前記吸込口との間に前記振動ばねを収容するばね収容空間を構成したケーシングとを備え、
前記圧縮室の入口に設けられた吸込弁と前記ばね収容空間と間に中間吸込通路を備え、
前記圧縮部及び前記リニアモータにより構成される圧縮機本体を支持する支持体を備え、
前記ばね収容空間における、前記可動子の往復動方向に垂直な空間断面積は、前記中間吸込通路の通路断面積及び前記吸込口に構成される通路断面積よりも大きく、
前記可動子は、平板状に形成されて、往復動方向および平板状の板厚方向が水平方向となる向きに配置され、
前記支持体による前記圧縮機本体の支持部は、前記圧縮機本体の上側または下側に配置されることを特徴とする。
また、本発明のリニア圧縮機は、
ピストンの往復動により圧縮室内の空気を圧縮する圧縮部と、前記ピストンを駆動するリニアモータと、を備え、
前記リニアモータは、前記ピストンに連結されて往復動する可動子と、前記可動子とともに振動可能な振動ばねと、前記可動子との間で磁気力を作用させて前記可動子を駆動する固定子と、を備えるリニア圧縮機において、
前記リニアモータの前記固定子を一端部側に収容し、他端部に空気の吸込口を有し、前記固定子と前記吸込口との間に前記振動ばねを収容するばね収容空間を構成したケーシングを備え、
前記圧縮室の入口に設けられた吸込弁と前記ばね収容空間と間に中間吸込通路を備え、
前記圧縮室を構成するシリンダの、前記リニアモータが設けられる側とは反対側の端部に、前記吸込弁を介して前記圧縮室に連通する吸込空間を有するシリンダヘッドを備え、
前記ばね収容空間における、前記可動子の往復動方向に垂直な空間断面積は、前記中間吸込通路の通路断面積及び前記吸込口に構成される通路断面積よりも大きく、
前記中間吸込通路は、前記ケーシングの外側に配設されて、前記吸込空間と前記ばね収容空間とを連通させることを特徴とする。
本発明によれば、モータケース(ケーシング)とサイレンサとの一体化による圧縮機の小型化及び低背化が達成さるとともに、吸込空気によりリニアモータを冷却することより圧縮機の発熱を低減することができる。これにより本発明は、小型で静粛性が高く、かつ高信頼な空気圧縮機(リニア圧縮機)を提供することができる。
実施例1のリニア圧縮機の構成を示す、X軸に平行な断面図(縦型配置)。 図1Aとは異なる、リニア圧縮機のX軸に平行な断面図(縦型配置)。 図1BのIC-IC断面図(縦型配置)。 横型配置におけるリニア圧縮機の構成を示す、X軸に平行な断面図である。 図1Dとは異なる、(横型配置)リニア圧縮機のX軸に平行な断面図である。 実施例1のリニア圧縮機のリニアモータの構成を概念的に示す断面図。 図1Aのリニア圧縮機のIII-III断面を示す断面図。 図1Aのリニア圧縮機のIV-IV断面を示す断面図。 実施例1のリニア圧縮機の消音特性を示す図。 実施例1のリニア圧縮機の騒音測定結果の一例を示す図。 実施例1のリニア圧縮機の温度変化を示す図。 実施例2のリニア圧縮機の構成を示す横断面図。 実施例3のリニア圧縮機の構成を示す、X軸に平行な断面図。 図9Aとは異なる、リニア圧縮機のX軸に平行な断面図。 図9BのIX-IX断面図。 本発明に係るリニア圧縮機を用いた冷蔵庫の実施例の構成図。 本発明に係るリニア圧縮機を用いた車両用エアサスペンションの実施例の構成図。
以下、図面を用いて、本発明のリニア圧縮機、及びリニア圧縮機を搭載した機器に係る実施例について、説明する。
本発明に係る圧縮機は、往復動型(レシプロ型)圧縮機の中でも、直動式のモータ(リニアモータ)を用いたレシプロ型圧縮機(以下、リニア圧縮機と呼ぶ)であり、レシプロ型空気圧縮機(以下、空気圧縮機と呼ぶ)として用いるのに好適な圧縮機である。
なお本実施例では、X軸、Y軸及びZ軸が各図に示すように定義される。X軸は可動子8の長手方向に沿う方向に定義され、可動子8の移動方向に沿う。Y軸は平板状を成す可動子8の平板面に対して垂直方向に定義され、X軸に直交する。Z軸は、X軸及びY軸に垂直な方向に定義される。したがって、X軸、Y軸及びZ軸は相互に直交する。また、Y軸方向は可動子8の厚み方向であり、Z軸方向は可動子8の幅方向である。また可動子8の移動方向(X軸方向)に基づいて、リニアモータ5の固定子(以下の実施例では電機子7)に対して圧縮部11側を前側と呼び、その反対側(ばね10が配置される側)を後ろ側と呼んで説明する場合がある。
[実施例1]
図1Aは、実施例1のリニア圧縮機の構成を示す、X軸に平行な断面図である(縦型配置)。図1Bは、図1Aとは異なる、リニア圧縮機のX軸に平行な断面図である(縦型配置)。図1Cは、図1BのIC-IC断面図である(縦型配置)。図1Dは、横型配置におけるリニア圧縮機の構成を示す、X軸に平行な断面図である。図1Eは、図1Dとは異なる、(横型配置)リニア圧縮機のX軸に平行な断面図である。図2は、実施例1のリニア圧縮機のリニアモータの構成を概念的に示す断面図である。図3は、図1Aのリニア圧縮機のIII-III断面を示す断面図である。図4は、図1Aのリニア圧縮機のIV-IV断面を示す断面図である。
リニア圧縮機は、リニアモータ5と、シリンダ12およびピストン13を有する圧縮部11と、を含んで構成されている。リニアモータ5は、電機子7のコイル7Bに電流を流すことにより、可動子8を軸方向に往復動させて、圧縮部11のピストン13を可動子8と同じ方向に駆動して往復動させるものである。このために、圧縮部11はリニアモータ5の一端側(前側)に配置されている。また圧縮部11は、ピストン13の往復動により圧縮室12B内の空気を圧縮する装置により構成される。
リニアモータ5は、リニア圧縮機における圧縮部11の駆動源として設けられている。リニアモータ5は、筒状の外殻を構成するケーシング6と、ケーシング6内に配設された電機子7、可動子8、およびばね10(10A,10B)とを含んで構成される。すなわちリニアモータ5は、ピストン13に連結されて往復動する可動子8と、可動子8とともに振動可能なばね10と、可動子8との間で磁気力を作用させて可動子8を駆動する固定子(本実施例では電機子7)と、を含んで構成される。
リニアモータ5のケーシング6は、モータケース6Aとリニアベース6Bとケース端板6Cとにより構成されている。ケーシング6は、リニアモータ5の固定子(電機子7)を一端部側に収容し、他端部に空気の吸込口24を有し、固定子(電機子7)と吸込口24との間にばね10を収容するばね収容空間V2が構成される。
モータケース6Aの内部には、電機子7のほか、可動子8およびばね10が収容されている。モータケース6Aの一端側(圧縮部11が設けられた側、前端側)にはリニアベース6Bが設けられている。またモータケース6Aの他端側(後端側)には、その開口を塞ぐようにケース端板6Cが設けられている。
リニアモータ5のモータケース6A内には、一対の電機子7と、平板状の可動子8とが設けられている。一対の電機子7は、可動子8を挟んで設けられ、モータケース6A内に固定された固定子を構成している。各電機子7は、例えば積層された電磁鋼板により形成され、図2中のX軸方向に離間した複数のコア7Aと、各コア7Aにそれぞれ巻回して設けられた複数のコイル7Bと、これらのコア7Aおよびコイル7Bを予備組立て状態で保持する複数の保持体7Cと、隣接するコア7Aの間で磁気回路を形成するブリッジ7Dと、により構成されている。
一方、可動子8は、一対の電機子7間に挟まれた状態でモータケース6Aの軸方向(X軸方向)に延びた長方形状の平板体(平板状部材)として形成されている。即ち、可動子8は、リニアモータ5の中心軸線に沿ってモータケース6A内を軸方向(X軸方向)に延び、その両側に一対の電機子7が配置されている。可動子8は、磁性材料を用いて平板状に形成されたヨーク8Aと、ヨーク8Aの表面および裏面に平板状に配置された複数の永久磁石8Bとによって構成されている。本実施例では、永久磁石8BはY軸方向の両端面がそれぞれ平坦面で構成され、一方の平坦面(一端面)がヨーク8Aの表面側に、他方の平坦面(他端面)がヨーク8Aの裏面側に配置されている。永久磁石8Bは、図2に示すように四角形の板体として形成され、合計3枚の永久磁石8Bが可動子8の長さ方向(X軸方向)に離間して配設されている。
本実施例では、リニアモータ5及び圧縮部11を含む圧縮機本体は、Y軸が水平方向に沿う向きに配置されている。すなわち可動子8は、平板状に形成されて、往復動方向(X軸方向)および平板状の板厚方向(Y軸方向)が水平方向となる向きに配置される。この場合、平板状の可動子8はその板面(すなわちZ軸)が鉛直方向に沿う向き(縦向き)に配置され、このような配置を縦型配置と呼ぶことにする。なお、図1A及び1Bでは、圧縮機本体が縦型配置された状態を示している。
可動子8は、図1D及び1Eに示すように、板厚方向(Y軸方向)が鉛直方向となる向きに配置されてもよい。この場合、平板状の可動子8はその板面(すなわちZ軸)が水平方向に沿う向き(横向き)に配置され、このような配置を横型配置と呼ぶことにする。
電機子7の各コア7Aは、可動子8と対向する端面が磁極となり、各コイル7Bへの通電によって励磁される。電機子7の各コア7Aと可動子8の各永久磁石8Bとは、各コイル7Bへの通電によって両者間に磁気的な吸引力と反発力とが発生し、これにより、可動子8は、Y軸方向に配置された一対の電機子7間でモータケース6A内を長手方向(X軸方向)に往復動を繰返すように駆動される。
また、電機子7と可動子8との間には、軸受として機能する一対の支持部材9が、複数組設けられている。各組の支持部材9は、可動子8がその長さ方向(X軸方向)に移動可能に支持している。本実施例では、支持部材9はローラにより構成されているが、可動子8を摺動可能に支持する部材で構成してもよい。
ばね10は、リニアモータ5の他端側(後側)に位置して、モータケース6A内に設けられている。ばね10は、一端側が電機子7の他端(後端)側に支持されるばね10Aと、一端側が可動子8の他端(後端)側に設けられた連結具8Cに支持されるばね10Bとの、2組のばねにより構成される。ばね10Aの他端側は連結具8Cに支持され、ばね10Bの他端側はモータケース端板6Cに支持される。ばね10A及びばね10BはX軸方向に伸縮し、ばね10Aの他端側及びばね10Bの一端側が連結具8CとともにX軸方向に移動可能に構成されている。可動子8は基本的にヨーク8Aと永久磁石8Bとによって構成されるが、連結具8Cを可動子8の要素とみなしてもよい。
ばね10は、圧縮コイルばねにより構成され、常時圧縮された状態で設置されている。可動子8がX軸方向で往復動するのに伴って、ばね10はばね10Aとばね10Bとが交互にX軸方向(ばねの軸方向)に伸縮するように、弾性的に撓み変形される。ばね10(10A,10B)は可動子とともに振動可能な共振ばねを構成する。このため、ばね10(10A,10B)は振動ばねと呼ぶ場合もある。
このように、本実施例のリニアモータ5は、ケーシング6と、ケーシング6内に固定して配置された電機子7と、電機子7に対向するようにケーシング6内に移動可能に配置され、平板状に形成された可動子8と、可動子8の長手方向に離間して可動子8に配置された複数の永久磁石8Bと、可動子8が電機子7に対して長手方向に相対移動するように電機子7に配置された複数の磁極と、電機子7と可動子8との間に設けられ、可動子8がその長手方向に移動可能に支持する複数の支持部材9と、を含んで構成されている。
リニア圧縮機4の圧縮部11は、シリンダ12、ピストン13、吸込弁14、シリンダヘッド17および吐出弁16等を含んで構成されている。なお図1では、吸気弁14は見えない位置にあるため、その位置を符号14で示している。吸込弁14は、図4に破線で示すように、吸込孔15Aの位置に設けられている。圧縮部11は、リニアモータ5の可動子8が往復動することにより、ピストン13がX軸方向で前,後に往復動するように駆動され、これにより、圧縮室12B内で空気(外気)を圧縮して圧縮空気(即ち、作動気体)を発生させるものである。
シリンダ12は、その一端側(X軸方向の前側)が吸込弁14の取り付けられたヘッドプレート15により閉塞され、その他端側(X軸方向の後側)がリニアベース6Bに固定された状態で取付けられている。シリンダ12は、例えばアルミニウム材料を用いて円筒状に形成されている。
ピストン13は、シリンダ12内に、X軸方向に摺動可能に挿嵌されている。このピストン13は、シリンダ12内を非圧縮室12Aと圧縮室12Bとに画成する可動隔壁を構成している。ピストン13は連結具13Aによりリニアモータ5の可動子8に連結されている。これにより、ピストン13は、リニアモータ5(モータケース6A)の軸線方向、即ちX軸方向でシリンダ12に対して摺動変位するように設けられ、可動子8の往復動に連動してシリンダ12内を往復動する。換言すると、ピストン13は、リニアモータ5の可動子8の移動方向(X軸)の軸線上に配置されている。
ヘッドプレート15は、シリンダ12の一端を閉塞するようにシリンダ12の一端側に設けられている。図3及び図4に示すように、ヘッドプレート15には、シリンダ12の圧縮室12Bと常時連通する吸込孔15Aと、吸込孔15Aを開閉可能に覆う吸込弁14と、シリンダ12の圧縮室12Bと常時連通する吐出孔15Bと、吐出孔15Bを開閉可能に覆う吐出弁16と、が設けられている。吸込弁14は、圧縮部11の吸込行程で吸込孔15Aを開いて圧縮室12Bを吸込空間18に連通させ、圧縮行程では吸込孔15Aを閉鎖して圧縮室12B内を吸込空間18に対して遮断する。逆に、吐出弁16は、圧縮部11の吸込行程で吐出孔15Bを閉鎖して圧縮室12Bを吐出空間19側に対して遮断し、圧縮行程では吐出孔15Bを開いて圧縮室12B内を吐出空間19に対して連通させる。
シリンダヘッド17は、ヘッドプレート15と一緒にシリンダ12の一端を閉塞するようにシリンダ12の一端側(リニアモータが設けられる側とは反対側の端部側)に配設されている。シリンダヘッド17は、吸込空間18および吐出空間19を有し、吸込空間18および吐出空間19の圧縮室12B側がヘッドプレート15に嵌合される。これにより、吸込空間18は吸込孔15Aと連通し、吐出空間19は吐出弁16が開弁した状態で吐出孔15Bと連通する。またシリンダヘッド17は、吸込空間18に連通するヘッド吸込口17A、および吐出空間19に連通する吐出口17Bを有する。
一方、モータケース6Aの他端側に設けられたモータケース端板6Cには、空気の吸込口24が設けられている。この吸込口24は、圧縮部11の吸込行程において、外部からモータケース6Aの内部空間に空気を吸込ませるものである。吸込口24は、モータケース6Aの外部側において吸込サイレンサ25に接続されている。吸込サイレンサ25は、吸音型サイレンサであり、圧縮部11の吸込み側に吸込口24を介して接続されている。この吸込サイレンサ25は、常時大気と連通し、吸気フィルタの吸音効果により、吸込口24から外部に漏れる騒音を低減させるものである。
また、モータケース6Aの側面(図1の上部側面)には吸込連通孔6Dが開口している。本実施例では、吸込連通孔6Dは、X軸方向において、リニアモータ5の電機子7が配置されている範囲とオーバーラップする位置に、配置されている。すなわち中間吸込通路16は、X軸方向(可動子8の往復動方向)において、固定子(本実施例では電機子7)が配置されている範囲とオーバーラップする位置に接続されている。
吸込連通孔6Dには、中間吸気通路26を接続する配管継手27が設けられている。一方、シリンダヘッド17にはX軸と直交する方向にヘッド吸込口17Aが開口し、ヘッド吸込口17Aに配管継手27が設けられている。吸込連通孔6Dの配管継手27とヘッド吸込口17Aに配管継手27とに中間吸込通路26が接続される。これにより中間吸込通路26は、圧縮室12Bの入口に設けられた吸込弁14とばね収容空間V2と間に設けられる。
中間吸込通路26は、モータケース6Aの吸込連通孔6Dとシリンダヘッド17のヘッド吸込口17Aとをつなぎ、モータケース6Aに吸込まれた空気を吸込空間18に導入する。中間吸込通路26は、シリンダ12をバイパスするように、X軸と直交する方向において、電機子(固定子)7、モータケース6Aおよびシリンダ12の外側に配設され、吸込連通孔6D(ばね収容空間V2)とヘッド吸込口17A(吸込空間18)とを連通する通路部材(配管)により構成される。
図1Cに示すように、固定子を構成する電機子7はその外周面に切り欠き部7SA、7SBが形成されている。本実施例では、切り欠き部7SA、7SBは、周方向に間隔を設けて、2か所に構成されている。隣接する2つの切り欠き部7SA、7SBの間の外周面7SCは、モータケース6Aの内周面に接触している。切り欠き部7SA、7SBが設けられている部位では電機子7とモータケース6Aの内周面との間に隙間V7,V8が形成され、配管継手27は一方の隙間V7側に配設される。すなわち中間吸込通路26は、隙間V7に連通するように接続される。
本実施例のリニア圧縮機の動作について説明する。
まず、リニアモータ5の電機子7のコイル7Bに電流を供給(通電)すると、可動子8の永久磁石8Bは軸方向に推力を受け、可動子8全体がX軸方向に沿って駆動される。このとき、電機子7の各コア7Aと可動子8の各永久磁石8Bとは、各コイル7Bへの通電によって、両者間に磁気的な吸引力と反発力とが発生し、これにより、可動子8はY軸方向に配置された一対の電機子7の間でモータケース6A内をX軸方向に沿って動く。
また、このとき、ばね10では、交互に圧縮されるばね10Aとばね10Bとにより、常に可動子8を中立位置に留める方向にばね力が発生する。このばね力と協調するように各コイル7Bへ交流通電することによって、可動子8はX軸方向に往復動を繰返すように駆動される。
可動子8の往復動に伴う推力は、圧縮部11のシリンダ12内に配置されたピストン13に伝えられる。ピストン13は、シリンダ12内で軸方向(X軸方向)に往復動を繰返し、圧縮運転が行われる。即ち、吸込行程ではシリンダ12内の圧縮室12Bが負圧傾向になり、これに伴って吸気弁14が開弁する。これにより、吸込空間18と圧縮室12Bとはヘッドプレート15に設けられた吸込孔15A(図4参照)を介して連通する。このため、吸込空間18には、中間吸込通路26を通って、モータケース6A内の空気が吸込まれ、更に、外気がモータケース端板6Cの吸込口24からモータケース6A内に流入する。即ち、吸込サイレンサ25を通って吸込まれる外気は、吸込口24を通ってモータケース6A内に吸込まれ、更に中間吸込通路26、吸込空間18、および吸込孔15Aを通って圧縮室12B内に吸込まれる。
一方、圧縮行程では、吸込弁14が閉弁して、シリンダ12内でのピストン13の変位により圧縮室12B内の圧力が上昇する。そして、圧縮室12B内の圧力が吐出弁16の開弁圧力よりも高くなると、吐出弁16が開弁する。これにより、圧縮室12B内で発生した圧縮空気は、シリンダヘッド17内の吐出空間19内に向けて吐出される。その後、吐出口17Bを介して圧縮機外へ吐き出され、リニア圧縮機に接続された機器へと供給される。
本実施例に係るリニア圧縮機の作動時に発生する騒音の伝播について説明する。
作動中の圧縮機の騒音で最も支配的なのは吐出弁16および吸込弁14の弁動作音と、空気がそれぞれの弁を通過する際の流体音である。このうち、吐出側経路は吐出口17Bから圧縮機外の機器へ繋がっているため、吐出弁16に起因する騒音は外部に漏れてきにくいが、吸込側経路は吸込口24に取り付けられた吸込サイレンサ25が外部空間に連通しているため、騒音が外部空間に伝播してくる。すなわち、この吸込弁14に起因する騒音は、空気の吸込経路を空気の流れとは逆に伝播し、吸込空間18から中間吸込通路26を通ってモータケース6Aに伝播する。モータケース6Aに伝播した騒音は、更に吸込口24を通って吸込サイレンサ25に伝わり、外部に伝播する。
このとき、音波の伝達経路は、第1空間V1、第2空間V2および第3空間V3により構成される。
第1空間V1は、中間吸込通路26の通路空間と、固定子である電機子7とモータケース6Aの内周面との間に形成される空間と、により構成される空間である。第1空間V1は、通路断面積Sおよび通路長さLを持つ空間(容積V=S×L)である。電機子7とモータケース6Aの内周面との間に形成される空間のうち、第1空間V1を構成する空間は、中間吸込通路26(配管継手27)が接続される部位から第2空間V2側の部分とする。
ここで、電機子7とモータケース6Aの内周面との間に形成される空間のうち、第1空間V1を構成する空間を、固定子外周側通路空間V7と呼ぶことにする。固定子外周側通路空間V7は、切り欠き部7SAにより電機子7とモータケース6Aの内周面との間に形成される隙間V7によって構成される。電機子7は、隣接する2つの切り欠き部7SA、7SBの間において、外周面7SCがモータケース6Aの内周面に接触しているため、隙間V7は他方の隙間V8とは連通しておらず、固定子外周側通路空間V7の断面積を小さくすることができる。この場合、第1空間V1の通路断面積がSとなるように、固定子外周側通路空間V7の断面積は中間吸込通路26の通路断面積Sと同じ大きさになるように構成されることが望ましい。
第2空間V2は、図1Bにおいて、モータケース6Aの長さLの範囲に構成される空間であり、第2空間V2にはばね10が配置される。このため第2空間V2はばね配置空間を呼ぶ場合もある。第2空間V2は、ケース長さLおよび相当断面積Sを持つ空間(空間容積V)である。ここで、第2空間V2内にはばね10などが配置されるため、第2空間V2の断面積Sはばね10などが占める面積分を除いた大きさになる。そこで第2空間V2の断面積Sは、相当断面積又は実効断面積という呼び方をしている。すなわち相当断面積Sは、第2空間V2を構成するモータケース6Aの断面積からばね10などが占める面積分を除いた実質的な空間の断面積である。以下、この実質的な空間の断面積を単に空間断面積と呼んで説明する。
第3空間V3は、通路断面積Sおよび通路長さLを持つ吸込口24に形成される空間(容積V=S×L)である。
本実施例では、第2空間V2の実質的な容積は、第1空間V1の容積Vおよび第3空間V3の容積Vよりも大きい。この場合、第2空間(ばね収容空間)V2における、可動子8の往復動方向(X軸方向)に垂直な空間断面積Sが、中間吸込通路26の通路断面積S及び吸込口24に構成される通路断面積Sよりも大きい。
そして音波は、第1空間V1から、第1空間V1よりも空間容積および通路断面積の大きい第2空間V2の伝播し、さらに第2空間V2から、第2空間V2よりも空間容積および通路断面積の小さい第3空間V3を通過する。すなわち、このような音波の伝達経路において、音波が第1空間V1から第2空間V2に伝播する際、伝達経路の断面積は大きくなり、音波が第2空間V2から第3空間V3伝播する際、伝達経路の断面積は小さくなる。このような伝達経路にあって、モータケース6A内の第2空間V2は、リアクティブ型の膨張サイレンサの役割を果たし、伝達経路内の各空間の接続部の音響インピーダンスにより騒音が低減し、外部に伝播する騒音を小さくする効果を発揮する。
なお、第1空間V1、第2空間V2および第3空間V3の断面積について、空間断面積と呼んだり、通路断面積と呼んだりする場合がある。ここで通路断面積は吸気通路の断面積を意味しており、空間断面積は通路断面積を含む呼び方として使用する。なお、第1空間V1および第3空間V3の空間断面積は吸気の流れる方向に垂直な断面における面積であり、第2空間V2の空間断面積はX軸に垂直な断面における面積である。
図5は、実施例1のリニア圧縮機の消音特性を示す図である。図5では、本実施例の音波の伝達経路での膨張サイレンサの消音効果を求めた結果を示している。横軸は騒音の周波数、縦軸は消音効果を示している。
本実施例は、0-400Hzまでの周波数帯では消音効果がマイナスの値となっており、消音効果はないが、400-1250Hzまでの周波数帯では最大で約10dBの消音効果が発揮される。1250Hzで一旦消音効果はゼロになるものの、それ以上の周波数帯で再び消音効果が表れる。ただし、図中の点線で示した1580Hz以上の領域については、平面波として音波が伝達する仮定が成り立たなくなり、計算では特性が表せるものの、消音効果は現れない。
図6は、実施例1のリニア圧縮機の騒音測定結果の一例を示す図である。横軸は騒音の周波数、縦軸は音圧レベルを示している。なお図6では、実施例の効果を分かり易くするため、従来構造の音圧レベルも示している。
従来構造は吸込空間18に吸込サイレンサが繋がった構成であり、吸込空間18に吸気サイレンサとの間に膨張型サイレンサ効果を有する拡張部を持たない構造である。従来構造の騒音はオーバーオールで67dBであった。これに対し、本実施例の構成では騒音値は59dBであり、約7dBの騒音低減効果を発揮する。周波数ごとにみると、本実施例の構成では、従来構造に比べ、300-1800Hz帯での騒音が低減しており、概ね図5に示した消音効果に近い特性が現れていることが分かる。
本実施例に係るリニア圧縮機の温度上昇について説明する。
圧縮機では運転中のモータ通電により、電機子7のコイル7Bが発熱するとともに、圧縮部11の圧縮室12Bでは、空気の圧縮に伴う温度上昇によりシリンダ12が発熱する。その他にも、ピストン13の側面や軸受等の摺動部で、摩擦による発熱が発生するが、コイル7Bおよびシリンダ12の発熱が支配的である。この発熱量は、基本的に外気との熱伝達により放熱される。
図7は、実施例1のリニア圧縮機の温度変化を示す図である。図7では、従来の圧縮機と本実施例の圧縮機とにおける、コイル温度とシリンダ温度との運転開始からの変化を示している。横軸は運転開始からの時間経過、縦軸はコイル及びシリンダの温度を示す。
従来構造では、モータケース内部に配置されたモータは外気と直接接しないため、モータ温度は上昇しやすく、コイル温度は他の部品に比べ大きく上昇する。そのため従来構造の圧縮機の場合、モータを冷却するためのファンを搭載し、モータ周辺の熱伝達を促進することでコイル温度を下げる構成が必須であった。しかしながら、本実施例の圧縮機は、吸込サイレンサ25を通って吸込まれた外気が、吸込口24を通ってモータケース6A内に吸込まれ、コイル7Bと熱交換した後、中間吸込通路26、吸込空間18、および吸込孔15Aを通って圧縮室12B内に吸込まれる構成となっているため、コイル7Bの温度上昇を抑制し、温度を低く抑えることができる。このため本実施例の圧縮機は、モータを冷却するための自冷ファンを搭載する必要がない。
以上により、本実施例のリニア圧縮機は、モータケース6Aを吸込配管の膨張サイレンサとして使用することで吸込配管から外部に伝播する騒音を低減でき、更に吸込空気によりリニアモータ5を冷却することより発熱を低減でき、静粛性が高く、小型でかつ高信頼な空気圧縮機を提供することができる。
さらに本実施例では、中間吸込通路26がX軸と直交する方向において電機子(固定子)7、モータケース6A及びシリンダ12の外側に吸気専用の通路として構成されるため、その断面積の設計自由度が高い。このため、中間吸込通路26と第2空間(ばね収容空間)V2との空間断面積の関係を、膨張サイレンサとしての適正な関係にすることが容易である。
本実施例によれば、上述した効果のほか、さらに以下の効果が得られる。
・可動子8が平板状であることにより、円筒形にくらべモータが小型化できる。
・固定子である電機子7の背面側(コアと反対側)をモータケース6Aと接触させることにより、モータの熱をモータケース6Aに伝えて効率よく外気に放熱でき、更に圧縮機本体を小型化できる。この場合、平板状の可動子8の往復動方向をX方向、磁石の磁束の方向をY方向とすると、モータケース6Aと接触するのはY方向となる。
[実施例2]
次に、図8を用いて、本発明の実施例2のリニア圧縮機を説明する。図8は、実施例2のリニア圧縮機の構成を示す横断面図である。なお、上述した実施例1と共通する構成には実施例1と同じ符号を付し、説明を省略する。以下、実施例1と異なる構成について説明する。
本実施例では、実施例1と同様に、可動子8は、平板状に形成されて、往復動方向(X軸方向)および平板状の板厚方向(Y軸方向)が水平方向となる向きに配置(縦型配置)されている。
図8に示すように、実施例1に示した中間吸込通路26に繋がるモータケース6Aの側面(図8の上部側面)に開口する吸込連通孔6Dが、リニアモータ5の後側に位置するばね10の上部に設けられている。すなわち吸込連通孔6Dは、X軸方向において、ばね10の配置されている範囲とオーバーラップするように、配置されている。また、本実施例では、リニア圧縮機は防振効果を有する支持ばね(防振ばね)81により支持される。このために、リニアモータ5及び圧縮部11に鉛直方向下部(重力方向下部)にベース部材80を設け、ベース部材80を支持ばね81により支持する。さらに、中間吸込通路26は鉛直方向において支持ばね81とオーバーラップする範囲に配置されている。すなわち、中間吸込通路26は鉛直方向において支持ばね81の下端と圧縮機本体を構成するリニアモータ5及び圧縮部11の下部との間に配置されている。言い換えれば、中間吸込通路26は支持ばね81の上端と下端との間に配置されている。それ以外の構成は実施例1と同じである。
本実施例では、中間吸込通路26に繋がるモータケース6Aの側面に開口する吸込連通孔6Dが、ばね10の配置されている範囲とオーバーラップする範囲に設けられている。すなわち、中間吸込通路26は、X軸方向(可動子8の往復動方向)において、ばね10が配置されている範囲とオーバーラップする位置に接続されている。
本実施例では、中間吸込通路26が直接、第2空間V2に連通する。すなわち、第1空間V1が中間吸込通路26で構成され、隙間7SAは第1空間V1に含まれない。本実施例では、吸込空気が電機子7の外周側に流れ難くなるため、吸込空気とコイル7Bとの熱交換量が抑えられ、コイル温度が約5℃上昇する。しかしながら、逆に中間吸込通路26を通って吸込空間18に吸込まれる吸込空気温度は低下し、吸込空気の密度が増加するため、圧縮流量が増加し、効率も上昇する。
本実施例では、コイル温度は若干上昇するものの、より高効率で、静粛性が高く、小型な空気圧縮機を提供することができる。なお、モータケース6Aの内側に配置した電機子7が吸込空気により冷却される効果が得られることは、程度の差はあるものの、実施例1と変わりがない。
本実施例では、中間吸込通路26がX軸と直交する方向において電機子(固定子)7、モータケース6A及びシリンダ12の外側に吸気専用の通路として構成されるため、中間吸込通路26の通路断面積の設計自由度が高い。さらに本実施例では、実施例1のように第1空間V1に固定子外周側通路空間V7が含まれないため、第1空間V1が単純な形状になり、膨張サイレンサの設計が容易になる。
本実施例では、支持体81は、鉛直方向において、圧縮機本体を構成するリニアモータ5及び圧縮部11の下側に配置される。中間吸込通路26は、支持体81による圧縮機本体の支持部と同じ側に配置されている。本実施例では、支持体81はコイルばね(支持ばね)で構成しているが、振動絶縁体または防振マウントで構成してもよい。また支持体81は圧縮機本体の上側に配置してもよい。支持体81を圧縮機本体の上側に配置する場合、圧縮機本体は支持体81に吊り下げられた状態で支持されてもよいし、圧縮機本体の下側に配置された支持体81と共に、圧縮機本体の下側と上側の両方から圧縮機本体を支持されるようにしてもよい。
図8に示す構成では、コア7Aの磁極と対向する永久磁石8Bの端面は、鉛直方向に沿うように配置される。すなわち、Z方向が鉛直方向になり、可動子8は縦型配置となる。そして、中間吸込通路26が鉛直方向において支持ばね81とオーバーラップする範囲に配置されていることにより、リニア圧縮機の高さ寸法を小さくすることができ、鉛直方向のサイズアップを抑制する。
なお、支持体81は実施例1に適用することができ、実施例1において本実施例で説明した支持体81と中間吸込通路26との配置関係を採用することができる。なお支持体81は、以下、支持ばねと呼んで説明する。
本実施例では、圧縮機本体が縦向きに配置される構成(縦型配置)について説明したが、支持ばね81の配置を変更することにより、横型に配置にすることもできる。
[実施例3]
次に、図9A,9Bおよび9Cを用いて、本発明に係る実施例3のリニア圧縮機を説明する。図9Aは、実施例3のリニア圧縮機の構成を示す、X軸に平行な断面図である。図9Bは、図9Aとは異なる、リニア圧縮機のX軸に平行な断面図である。図9Cは、図9BのIX-IX断面図である。なお、上述した実施例1及び2と共通する構成には実施例1及び2と同じ符号を付し、説明を省略する。以下実施例と異なる構成について説明する。
本実施例は、図9Aに示すように、実施例1および2に示した中間吸込通路26を圧縮機外に設けず、圧縮機内に設けた例である。
本実施例では、実施例1と同様に、可動子8は、平板状に形成されて、往復動方向(X軸方向)および平板状の板厚方向(Y軸方向)が水平方向となる向きに配置(縦型配置)されている。
中間吸込通路26をモータケース6Aの内部に配置し、第1空間(ばね収容空間)V1とピストン13の背面の吸込空間(非圧縮室12A)とを連通させる吸込通路とする。さらにピストン13には、非圧縮室12Aと圧縮室12Bとを連通させる連通孔13Cと、連通孔13Cを開閉可能に覆う吸込弁14とを設ける。この吸込弁14は、圧縮部11(ピストン13)の吸込行程において連通孔13Cを開放し、非圧縮室12Aと圧縮室12Bとを連通させる。圧縮部11(ピストン13)の圧縮行程では、吸込弁14が連通孔13Cを閉鎖し、圧縮室12Bは非圧縮室12Aに対して遮断される。
可動子8の往復動に伴う推力は、圧縮部11(シリンダ12)内のピストン13に伝えられる。ピストン13は、シリンダ12内で軸方向(X軸方向)に往復動を繰返し、圧縮運転が行われる。即ち、ピストン13の吸込行程では、シリンダ12内の圧縮室12Bが負圧傾向になり、これに伴って吸込弁14が開弁する。これにより、非圧縮室12Aと圧縮室12Bとはピストン13に設けられた連通孔13Cを介して連通する。このため、シリンダ12内の非圧縮室12Aには、外気が吸込サイレンサ25を通ってモータケース6Aの吸込口24からモータケース6A内に流入し、モータケース6Aとリニアモータ5との間の隙間(空間)V7を通って、リニアモータ5の保持体7Cに設けられた連通口7Eから非圧縮室12Aに流入する。非圧縮室12Aに流入した空気は、ピストン13の連通孔13Cを介して圧縮室12B内に吸込まれる。
一方、ピストン13の圧縮行程では、吸込弁14が閉弁してピストン13の連通孔13Cが塞がれた状態で、シリンダ12内でのピストン13の変位(圧縮室12Bが狭まる変位)により圧縮室12B内の圧力が上昇する。そして、圧縮室12B内の圧力が吐出弁16の開弁圧力よりも高くなると、吐出弁16が開弁する。これにより、圧縮室12B内で発生した圧縮空気は、シリンダヘッド17内の吐出空間19内に向けて吐出される。その後、圧縮空気は吐出口17Bを介してリニア圧縮機に接続された機器へと供給される。
本実施例に係るリニア圧縮機の騒音伝播について説明する。
作動中の圧縮機の騒音の中で支配的な吸込弁14に起因する騒音は、空気の吸込経路を空気の流れとは逆に伝播し、ピストン13の連通孔13Cを介して非圧縮室12Aへ伝わり、リニアモータ5の保持体7Cに設けられた連通口7Eからモータケース6Aに伝わる。この騒音は、更に吸込口24を通って吸込サイレンサ25に伝わり、外部に伝播する。
本実施例では、図9Aに示すように、連通口7Eと第2空間V2との間に中間吸込通路26が形成され、第1空間V1は連通口7Eと中間吸込通路26とで構成される。すなわち、リニアモータ5とピストン13の背面の吸込空間(非圧縮室12A)とを連通させる吸込通路は、中間吸込通路26のほかに連通口7Eを含む。
第1空間V1は、通路断面積Sおよび通路長さLを持つ空間(容積V=S×L)である。中間吸込通路26は、X軸と直交する方向において、固定子を構成する電機子7の外周側で、かつモータケース6Aの内側に構成される。連通口7Eの開口面積を中間吸込通路26の通路断面積と同じ大きさにすることが望ましい。このために、連通口7Eの開口面積は、ピストン13の後側に形成される非圧縮室12Aの断面積(X軸に垂直な断面積)よりも小さく形成される。
第2空間V2及び第3空間V3は、実施例1及び2と同様であり、第1空間V1、第2空間V2及び第3空間V3の容積と空間断面積との関係は実施例1及び2と同様に構成される。
本実施例においても、実施例1及び2と同様に、モータケース6A内の第2空間V2がリアクティブ型の膨張サイレンサの役割を果たし、伝達経路内の各空間の接続部の音響インピーダンスにより騒音が低減し、外部に伝播する騒音が小さくなる。
以上により、本実施例のリニア圧縮機は、中間吸込通路26をモータケース6Aの外部に設けることなく、モータケース6Aを吸込配管の膨張サイレンサとして使用することができ、吸込配管からリニア圧縮機の外部に漏れる騒音を低減できる。更に本実施例のリニア圧縮機は、吸込空気によりリニアモータ5を冷却することより発熱を低減できる。また、中間吸込通路26がモータケース6Aの内側に配置されることで、リニア圧縮機のX軸に直交する方向におけるサイズアップを抑制することができる。その結果、本実施例のリニア圧縮機は、静粛性が高く、より一層小型でかつ高信頼な空気圧縮機を提供することができる。
本実施例でも、圧縮機本体を縦型配置として、中間吸込通路26をZ方向において支持ばね81のある側に配置することで、X軸に垂直な方向における寸法の増大を抑制することができる。この場合、Z方向にコイルの結線部を設けるとよい。コイルの結線部のために電機子7とモータケース6Aとの間に空間を設け、この空間を中間吸込通路26として使うことができる。
本実施例では、圧縮機本体が縦向きに配置される構成(縦型配置)について説明したが、支持ばね81の配置を変更することにより、横型に配置にすることもできる。
[実施例4]
図10は、本発明に係るリニア圧縮機を用いた冷蔵庫2001の実施例の構成図である。
冷蔵庫2001は、冷蔵室2002の前面側に左右に分割された観音開きの冷蔵室扉2002aを備え、製氷室2003と、上段冷凍室2004と、下段冷凍室2005と、野菜室2006との前面側に、それぞれ引き出し式の製氷室扉2003a、上段冷凍室扉2004a、下段冷凍室扉2005a、野菜室扉2006aを備えている。
野菜室2006の背面側には、機械室2020が設けられ、機械室2020にリニア圧縮機2024が配置されている。また、製氷室2003、上段冷凍室2004、及び下段冷凍室2005の背面側には、蒸発器室2008が設けられ、蒸発器室2008に蒸発器2007が設けられている。冷蔵庫2001では、圧縮機2024及び蒸発器2007のほか、図示しない放熱器、減圧手段であるキャピラリチューブ及び三方弁等が冷媒配管で接続され、冷凍サイクル2030が形成されている。
本実施例では、冷蔵庫2001の冷凍サイクル2030を構成する圧縮機2024に、上述した各実施例のいずれかのリニア圧縮機を採用する。本実施例の冷蔵庫2001は、上述した実施例のリニア圧縮機を採用することにより、冷凍サイクル2030を構成する圧縮機の大形化を抑制することができる。そして冷蔵室及び冷凍室のために大きなスペースを確保することが可能になり、外形寸法を大きくすることなく大容量の冷蔵庫を提供することが可能になる。
[実施例5]
図11は、本発明に係るリニア圧縮機を用いた車両用エアサスペンション3004の実施例の構成図である。
本実施例では、4輪自動車等の車両に、車両用エアサスペンションを搭載した場合を例に挙げて説明する。
車体3002は、車両3001のボディを構成している。車体3002の下側には、左、右の前輪と左、右の後輪とからなる合計4個の車輪3003が設けられている。エアサスペンション3004は、車体3002と各車輪3003との間にそれぞれ設けられた4個の空気ばね3005と、空気圧縮機(リニア圧縮機)3006と、バルブユニット3008と、コントローラ3011とを備える。そして、エアサスペンション3004は、各空気ばね3005に対して空気圧縮機3006から圧縮空気が給排されることにより、車高調整を行う。
本実施例では、空気圧縮機3006として、上述した各実施例のいずれかのリニア圧縮機を採用する。空気圧縮機3006は、給排管路(配管)3007を通じてバルブユニット3008に接続されている。バルブユニット3008には、各車輪3003に対して設けられた、電磁弁からなる給排バルブ3008aが4個設けられている。バルブユニット3008と各車輪3003の空気ばね3005との間には、分岐管路(配管)3009が設けられている。空気ばね3005は、分岐管路3009、バルブ3008a、及び給排管路3007を介して、空気圧縮機3006に接続される。そして、バルブユニット3008は、コントローラ3011からの信号に応じて給排バルブ3008aを開、閉弁させることにより、各空気ばね3005に対して圧縮空気を給排し、車高調整を行う。
本実施例では、エアサスペンション3004を構成する空気圧縮機3006の大形化を抑制することができる。そして、車両3001における空気圧縮機3006の搭載スペースを小さくすることができ、空気圧縮機3006の配置の自由度が高まる。
本発明に係る実施例によれば、圧縮機の型式として往復動型(レシプロ型)圧縮機の中でも直動式のリニアモータを用いたレシプロ型圧縮機(リニア圧縮機と呼ぶ)とすることで、クランク機構が必要なく、圧縮機(リニア圧縮機)をより小型化、低背化することができる。また本発明に係る実施例は、モータケースを吸込配管の膨張サイレンサとして使用することで吸込配管からの騒音を低減できるとともに、モータケースとサイレンサの一体化により圧縮機の小型化、低背化が達成される。さらに、吸込空気によりリニアモータを冷却することより発熱を低減し、小型で静粛性が高く、かつ高信頼な圧縮機を提供することができる。また本発明に係るリニア圧縮機では、中間吸込通路26の構成に係る冷却効果のほか、実施例1で説明した放熱の効果により、吸込空気の温度上昇を更に低減することができ、中間吸込通路を設けても圧縮機の寸法を大きくせずに小型な圧縮機が可能になる。
なお、本発明は上記した各実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
5…リニアモータ、6…ケーシング、7…電機子(固定子)、8…可動子、10(10A,10B)…ばね、11…圧縮部、12…シリンダ、12A…非圧縮室(吸込空間)、12B…圧縮室、13…ピストン、13C…連通孔、14…吸込弁、17…シリンダヘッド、18…吸込空間、24…吸込口、25…吸音型サイレンサ、26…中間吸込通路、2001…冷蔵庫、2024…圧縮機(リニア圧縮機)、2030…冷凍サイクル、3004…エアサスペンション、3005…空気ばね、3006…空気圧縮機(リニア圧縮機)、V1…第1空間、V2…第2空間(ばね収容空間)、V3…第3空間。

Claims (10)

  1. ピストンの往復動により圧縮室内の空気を圧縮する圧縮部と、前記ピストンを駆動するリニアモータと、を備え、
    前記リニアモータは、前記ピストンに連結されて往復動する可動子と、前記可動子とともに振動可能な振動ばねと、前記可動子との間で磁気力を作用させて前記可動子を駆動する固定子と、を備えるリニア圧縮機において、
    前記リニアモータの前記固定子を一端部側に収容し、他端部に空気の吸込口を有し、前記固定子と前記吸込口との間に前記振動ばねを収容するばね収容空間を構成したケーシングを備え、
    前記圧縮室の入口に設けられた吸込弁と前記ばね収容空間と間に中間吸込通路を備え、
    前記ばね収容空間における、前記可動子の往復動方向に垂直な空間断面積は、前記中間吸込通路の通路断面積及び前記吸込口に構成される通路断面積よりも大きく、
    前記中間吸込通路は、前記固定子の外側に配置されていることを特徴とするリニア圧縮機。
  2. 請求項に記載のリニア圧縮機において、
    前記圧縮部及び前記リニアモータにより構成される圧縮機本体を支持する支持体を備え、
    前記中間吸込通路は、前記支持体の支持部と同じ側に配置されていることを特徴とするリニア圧縮機。
  3. ピストンの往復動により圧縮室内の空気を圧縮する圧縮部と、前記ピストンを駆動するリニアモータと、を備え、
    前記リニアモータは、前記ピストンに連結されて往復動する可動子と、前記可動子とともに振動可能な振動ばねと、前記可動子との間で磁気力を作用させて前記可動子を駆動する固定子と、を備えるリニア圧縮機において、
    前記リニアモータの前記固定子を一端部側に収容し、他端部に空気の吸込口を有し、前記固定子と前記吸込口との間に前記振動ばねを収容するばね収容空間を構成したケーシングとを備え、
    前記圧縮室の入口に設けられた吸込弁と前記ばね収容空間と間に中間吸込通路を備え、
    前記圧縮部及び前記リニアモータにより構成される圧縮機本体を支持する支持体を備え、
    前記ばね収容空間における、前記可動子の往復動方向に垂直な空間断面積は、前記中間吸込通路の通路断面積及び前記吸込口に構成される通路断面積よりも大きく、
    前記可動子は、平板状に形成されて、往復動方向および平板状の板厚方向が水平方向となる向きに配置され、
    前記支持体による前記圧縮機本体の支持部は、前記圧縮機本体の上側または下側に配置されることを特徴とするリニア圧縮機。
  4. ピストンの往復動により圧縮室内の空気を圧縮する圧縮部と、前記ピストンを駆動するリニアモータと、を備え、
    前記リニアモータは、前記ピストンに連結されて往復動する可動子と、前記可動子とともに振動可能な振動ばねと、前記可動子との間で磁気力を作用させて前記可動子を駆動する固定子と、を備えるリニア圧縮機において、
    前記リニアモータの前記固定子を一端部側に収容し、他端部に空気の吸込口を有し、前記固定子と前記吸込口との間に前記振動ばねを収容するばね収容空間を構成したケーシングを備え、
    前記圧縮室の入口に設けられた吸込弁と前記ばね収容空間と間に中間吸込通路を備え、
    前記圧縮室を構成するシリンダの、前記リニアモータが設けられる側とは反対側の端部に、前記吸込弁を介して前記圧縮室に連通する吸込空間を有するシリンダヘッドを備え、
    前記ばね収容空間における、前記可動子の往復動方向に垂直な空間断面積は、前記中間吸込通路の通路断面積及び前記吸込口に構成される通路断面積よりも大きく、
    前記中間吸込通路は、前記ケーシングの外側に配設されて、前記吸込空間と前記ばね収容空間とを連通させることを特徴とするリニア圧縮機。
  5. 請求項に記載のリニア圧縮機において、
    前記中間吸込通路は、前記可動子の往復動方向において、前記固定子が配置されている範囲とオーバーラップする位置に接続されていることを特徴とするリニア圧縮機。
  6. 請求項に記載のリニア圧縮機において、
    前記中間吸込通路は、前記可動子の往復動方向において、前記振動ばねが配置されている範囲とオーバーラップする位置に接続されていることを特徴とするリニア圧縮機。
  7. 請求項に記載のリニア圧縮機において、
    前記中間吸込通路は、前記ケーシングの内側に配置され、前記ばね収容空間と前記ピストンの背面に形成された吸込空間とを連通させ、
    前記ピストンに前記吸込空間と前記圧縮室とを連通させる連通孔を設けるとともに、前記連通孔を前記吸込弁で開閉可能に覆うことを特徴とするリニア圧縮機。
  8. 請求項1、3又は4のいずれか1項に記載のリニア圧縮機において、
    前記吸込口に吸音型サイレンサを設けたことを特徴とするリニア圧縮機。
  9. 空気ばねと、前記空気ばねに対して圧縮空気を給排する空気圧縮機とを備えたエアサスペンションにおいて、
    前記空気圧縮機として、請求項1、3又は4のいずれか1項に記載のリニア圧縮機を備えたことを特徴とするエアサスペンション。
  10. 冷凍サイクルを備えた冷蔵庫において、
    前記冷凍サイクルを構成する圧縮機として、請求項1、3又は4のいずれか1項に記載のリニア圧縮機を備えたことを特徴とする冷蔵庫。
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