JP7196512B2 - 電力供給回路及び電子機器 - Google Patents
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Description
直列に接続された複数の直流電源回路のうち一部である第一の電源回路と、
前記複数の直流電源回路の一部であり、前記第一の電源回路よりも後段に位置する第二の電源回路と、
前記第二の電源回路に対して並列に設けられ、ツェナーダイオード及びトランジスタを含む起動部であって、前記第二の電源回路の出力側における異常を前記第一の電源回路に伝え、前記第一の電源回路の出力に基づいて保護動作を起動させる起動部と、
を備え、
前記ツェナーダイオードは、カソードが前記第二の電源回路の出力端に接続され、
前記トランジスタは、前記ツェナーダイオードのアノード電圧に応じて前記第一の電源回路の出力端と接地面との間の電流が制限されるように接続されている
ことを特徴とする電力供給回路である。
図1は、本実施形態の電力供給回路20を有する電子機器1の機能構成を示すブロック図である。
第一電源回路21として降圧回路211が設けられ、第二電源回路22として、小幅(小電位差)な降圧のためのLDO221(Low Dropout)が設けられている。伝達部26としては、ダイオード261が用いられている。ダイオード261は、アノードが降圧回路211の出力端(LDO221の入力側)に接続され、カソードがLDO221の出力端に接続されている。ダイオード261は、その動作電圧がLDO221の降下電圧よりも大きいものが用いられる。これにより、LDO221から機能動作部30に対して正常に電力が出力されている場合には、ダイオード261には電流が流れず、動作しない。なお、LDO221の出力電圧は、出力電流に依存するが、LDO221の入出力電圧差と降下電圧との関係を適切に定めておくことで、機能動作部30の負荷が急激に増大するように動作して、一時的な電圧低下が生じた場合に、一時的にダイオード261から電力供給が可能になる。これにより、正常な動作範囲内での大電流によるLDO221の電圧低下も適宜な範囲に抑制される。
ここでは、第二電源回路22として昇圧回路222が設けられている。第一電源回路21は、特には限られないが、例えば、昇圧回路である。
図3(a)に示すように、伝達部26は、図2(b)に示した伝達部26におけるダイオード261の代わりにキャパシタ264が並列に設けられている。短絡によりVoutが低下すると、これに応じてキャパシタ264に降圧回路211から大電流が流れ、一時的に降圧回路211の出力端の電圧が低下する。これにより保護回路25が作動して、降圧回路211への電力供給が遮断される。
図4(a)~図4(c)に示すように、電力供給回路に含まれる電源回路の数は、2個に限られない。
出力側に異常が生じた直流電源回路がUVLO251を有するLDO221である場合、前段側の保護回路25ではなく、UVLO251を動作させることで電力供給回路20の異常動作を停止させることとしてもよい。UVLO251は、入力電圧に応じて動作するので、同様に、LDO221の出力側の異常を入力側に伝達することで、動作させる。電圧低下は、上記の構成のほか、直列に抵抗を設けることで非常に容易に生じさせることができる。このインピーダンス素子は、過大な電流が流れる場合にのみUVLO251が動作する程度の小さい抵抗値でよいので、非常に小型サイズのものを用いることができ、場所をとらない。
例えば、上記実施の形態では、LDOにおける小さな電圧低下に対応してダイオードを設ける場合を示したが、LDO以外の降圧回路でもよく、当該降圧回路における電圧低下が大きい場合には、例えば、複数のダイオードを直列につなぐなどにより、全体として、通常の電圧低下以上の動作電圧を得てもよい。
その他、上記実施の形態で示した構成や保護回路の起動方法などの具体的な細部は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
<請求項1>
直列に接続された複数の直流電源回路と、
前記直流電源回路のうちいずれかの出力側における異常を、当該出力側で異常が生じている直流電源回路よりも上流側に伝えることで、前記直流電源回路のうちいずれかの保護動作を起動させる起動部と、
を備えることを特徴とする電力供給回路。
<請求項2>
前記保護動作は、前記複数の直流電源回路のうち一部の第一の電源回路の出力に基づいて起動され、
前記起動部は、前記第一の電源回路よりも後段に位置する第二の電源回路の出力側における異常を前記第一の電源回路に伝える
ことを特徴とする請求項1記載の電力供給回路。
<請求項3>
前記第一の電源回路には、前記複数の直流電源回路のうち最前段のものが含まれることを特徴とする請求項2記載の電力供給回路。
<請求項4>
前記第二の電源回路には、前記複数の直流電源回路のうち最後段のものが含まれることを特徴とする請求項2又は3記載の電力供給回路。
<請求項5>
前記起動部は、前記第二の電源回路に対して並列に設けられていることを特徴とする請求項2~4のいずれか一項に記載の電力供給回路。
<請求項6>
前記起動部はダイオードであり、当該ダイオードのアノードが前記第一の電源回路の出力端に接続され、カソードが前記第二の電源回路の出力端に接続されていることを特徴とする請求項5記載の電力供給回路。
<請求項7>
前記起動部は、ツェナーダイオードとトランジスタとで構成され、
前記ツェナーダイオードは、カソードが前記第二の電源回路の出力端に接続され、
前記トランジスタは、前記ツェナーダイオードのアノード電圧に応じて前記第一の電源回路の出力端と接地面との間の電流が制限されるように接続されている
ことを特徴とする請求項5記載の電力供給回路。
<請求項8>
前記ツェナーダイオードのアノードと前記トランジスタのベースとが接続され、
前記トランジスタのコレクタと前記第一の電源回路の出力端とが接続され、
当該トランジスタのエミッタが接地されている
ことを特徴とする請求項7記載の電力供給回路。
<請求項9>
前記直流電源回路には、低電圧誤動作防止機能に係る回路を有するLDOが含まれ、
前記起動部はインピーダンス素子であり、
前記インピーダンス素子は、前記LDOの入力側に前記複数の直流電源回路と直列に接続され、前記LDOの入出力電流が異常に増大した場合に前記LDOへの入力電圧を低下させて、前記低電圧誤動作防止機能に係る回路を起動させる
ことを特徴とする請求項1記載の電力供給回路。
<請求項10>
前記インピーダンス素子は、抵抗素子であることを特徴とする請求項9記載の電力供給回路。
<請求項11>
請求項1~10のいずれか一項に記載の電力供給回路を備える電子機器。
10 電力供給アダプタ
20、20a、20b 電力供給回路
21 第一電源回路
211、212 降圧回路
22 第二電源回路
221、223 LDO
222 昇圧回路
25 保護回路
251 UVLO
26 伝達部
261、267、268 ダイオード
262 ツェナーダイオード
263 トランジスタ
264 キャパシタ
265 抵抗素子
30 機能動作部
Vin 入力電圧
Vout 出力電圧
Claims (5)
- 直列に接続された複数の直流電源回路のうち一部である第一の電源回路と、
前記複数の直流電源回路の一部であり、前記第一の電源回路よりも後段に位置する第二の電源回路と、
前記第二の電源回路に対して並列に設けられ、ツェナーダイオード及びトランジスタを含む起動部であって、前記第二の電源回路の出力側における異常を前記第一の電源回路に伝え、前記第一の電源回路の出力に基づいて保護動作を起動させる起動部と、
を備え、
前記ツェナーダイオードは、カソードが前記第二の電源回路の出力端に接続され、
前記トランジスタは、前記ツェナーダイオードのアノード電圧に応じて前記第一の電源回路の出力端と接地面との間の電流が制限されるように接続されている
ことを特徴とする電力供給回路。 - 前記ツェナーダイオードのアノードと前記トランジスタのベースとが接続され、
前記トランジスタのコレクタと前記第一の電源回路の出力端とが接続され、
当該トランジスタのエミッタが接地されている
ことを特徴とする請求項1記載の電力供給回路。 - 前記第一の電源回路には、前記複数の直流電源回路のうち最前段のものが含まれる
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電力供給回路。 - 前記第二の電源回路には、前記複数の直流電源回路のうち最後段のものが含まれる
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の電力供給回路。 - 請求項1~4のいずれか一項に記載の電力供給回路を備える
ことを特徴とする電子機器。
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