JP7189954B2 - 炎症関連疾患の予防及び/又は治療におけるBUTYRlBACTER INTESTINIの使用 - Google Patents

炎症関連疾患の予防及び/又は治療におけるBUTYRlBACTER INTESTINIの使用 Download PDF

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Description

CGMCC CGMCC10984
本開示は、微生物の分野、特に、Butyribacter intestiniと、炎症関連疾患の予防及び/又は治療におけるその使用とに関する。
炎症性腸疾患(inflammatory bowel disease,IBD)は、病因が不明な慢性炎症性腸疾患の一種であり、再発の傾向があるため、患者の生活の質に深刻な影響を及ぼす。現代医学では、炎症性腸疾患(IBD)は、遺伝、食事、感染、自己免疫、心理的要因、環境などの要因によって引き起こされると考えられている。炎症性腸疾患は、潰瘍性大腸炎(UC)及びクローン病(CD)を含み、いずれも炎症関連疾患である。
潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis,UC)は、病因が不明な重要なタイプの炎症性腸疾患(inflammatory bowel disease,IBD)であり、慢性腸疾患のタイプに属し、その病変部は、主に結腸粘膜(colonic mucosa)の粘膜下層にある。現在の研究に基づくと、潰瘍性大腸炎の主因は、宿主の遺伝的感受性、腸内細菌叢、及び腸粘膜免疫応答である。潰瘍性大腸炎の臨床的及び病理学的症状は、絶え間ない腹痛、下痢、粘液及び血便、並びに再発性発作である。自国のUC患者の数は、近年、大幅な増加傾向を示している。
現在、潰瘍性大腸炎(UC)の臨床薬は、主に、サリチル酸、副腎グルココルチコイド、及び免疫剤を含む。サリチル酸薬は、炎症応答を緩和する目的を達成するために、プロスタグランジン合成を効果的に阻害し、酸素フリーラジカルを除去することができるが、短期間しか炎症を緩和することができず、UC疾患を治癒させることはできない。潰瘍性大腸炎(UC)の臨床治療では、一般に使用されるサリチル酸の西洋医学は、スルファサラジン(SASP)であり、主に軽度、中等度、及び慢性のUC患者を対象としている。副腎グルココルチコイドは、重度又は発作性のUC患者に適しており、例えば、ベタメタゾンなどがある。シクロスポリンなどの免疫剤は、T細胞IL-2の生成を阻害することにより免疫応答の進行に影響を及ぼし、それにより潰瘍性大腸炎(UC)を防ぐ。
潰瘍性大腸炎(UC)の3種類の既存薬は、UCをある程度緩和することができるが、特定の副作用も引き起こす。サリチル酸には、胃腸反応、頭痛、網状赤血球の増加、精子の減少、アレルギー反応による発疹、肝臓毒性、白血球減少、貧血などの副作用があり、また、そのような薬の抗菌効果による細菌叢障害や薬剤耐性の強化を引き起こし易い。副腎グルココルチコイドは、代謝障害、水の貯留などの副作用を引き起こすことがあり、これは緊急薬としてのみ使用でき、長期間投与することはできない。免疫剤療法は、薬物依存性が高く、治療サイクルが長いため、腎毒性と二次感染を引き起こす可能性があり、補助療法としてのみ使用することができる。
したがって、炎症関連疾患を治療及び/又は予防するための新しい、非毒性且つ非副作用薬を開発する喫緊の必要性が当技術分野に存在する。
本開示の目的は、炎症関連疾患を治療及び/又は予防するための新しい、非毒性且つ非副作用薬を提供することである。
第1の態様においては、実施形態における本開示は、炎症関連疾患を予防及び/又は治療するための組成物又は製剤の製造におけるButyribacter intestiniの使用を提供する。
別の好ましい実施形態では、Butyribacter intestiniは、Butyribacter intestini01-11を含む。
別の好ましい実施形態では、組成物は、食品組成物、ヘルスケア組成物、医薬組成物、飲料組成物、飼料組成物、又はそれらの組合せからなる群から選択される。
別の好ましい実施形態では、組成物は、経口製剤である。
別の好ましい実施形態では、組成物は、液体製剤、固体製剤、又は半固体製剤である。
別の好ましい実施形態では、組成物の剤形は、粉末、散剤、錠剤、糖衣剤、カプセル、顆粒、懸濁液、溶液、シロップ、ドロップ、及び/又は舌下錠剤からなる群から選択される。
別の好ましい実施形態では、食品組成物は、エマルジョン製品、溶液製品、粉末製品、又は懸濁物製品を含む。
別の好ましい実施形態では、食品組成物は、乳製品、粉乳、又はミルクエマルジョンを含む。
別の好ましい実施形態では、液体製剤は、溶液製品又は懸濁液製品からなる群から選択される。
別の好ましい実施形態では、炎症関連疾患は、炎症性腸疾患、関節リウマチ、又はそれらの組合せからなる群から選択される。
別の好ましい実施形態では、炎症関連疾患は、潰瘍性大腸炎、胃炎、一般的な腸炎(general enteritis)、又はそれらの組合せからなる群から選択される。
別の好ましい実施形態では、製剤は、微生物生態学的(microecological)製剤を含む。
第2の態様においては、実施形態における本開示は、以下からなる群から選択される1つ以上における使用のための組成物又は製剤の製造におけるButyribacter intestiniの使用を提供する:
(i)哺乳動物における体重損失を制御すること;
(ii)哺乳動物における疾患活動性指数(DAI)を減少させること;及び
(iii)哺乳動物における腸病変(intestinal lesions)を軽減すること。
別の好ましい実施形態では、哺乳動物における体重損失を制御することは、実験群における哺乳動物の体重損失が、モデル群における哺乳動物と比較して、10%以下、好ましくは5%以下、より好ましくは2%以下であることを意味する。
別の好ましい実施形態では、哺乳動物における腸病変を軽減することは、結腸の長さ(colon length)の短縮を遅らせること及び/又は結腸(colon)の炎症を低減することを含む。
別の好ましい実施形態では、哺乳動物は、ヒト又は非ヒト哺乳動物を含む。
別の好ましい実施形態では、非ヒト哺乳動物は、マウス及びラットなどのげっ歯類、並びにサルなどの霊長類を含む。
第3の態様においては、実施形態における本開示は、
(a)Butyribacter intestiniの安全且つ有効な量、及び
(b)食品として許容される又は薬学的に許容される担体
を含む、炎症関連疾患の予防及び/又は治療における使用のための組成物を提供する。
別の好ましい実施形態では、Butyribacter intestiniは、Butyribacter intestini01-11を含む。
別の好ましい実施形態では、組成物は成長因子、好ましくは乳成長因子を更に含む。
別の好ましい実施形態では、組成物は、食品組成物、ヘルスケア組成物、医薬組成物、飲料組成物、飼料組成物、又はそれらの組合せからなる群から選択される。
別の好ましい実施形態では、組成物は、経口製剤である。
別の好ましい実施形態では、組成物は、液体製剤、固体製剤、又は半固体製剤である。
別の好ましい実施形態では、組成物の剤形は、粉末、散剤、錠剤、糖衣剤、カプセル、顆粒、懸濁液、溶液、シロップ、ドロップ、舌下錠剤、又はそれらの組合せからなる群から選択される。
別の好ましい実施形態では、食品組成物は、エマルジョン製品、溶液製品、粉末製品、又は懸濁物製品を含む。
別の好ましい実施形態では、食品組成物は、乳製品、粉乳、又はミルクエマルジョンを含む。
別の好ましい実施形態では、液体製剤は、溶液製品又は懸濁液製品からなる群から選択される。
別の好ましい実施形態では、組成物は、組成物の総体積又は総重量に基づいて、1×10~1×1015cfu/mL又はcfu/gのButyribacter intestini、好ましくは1×10~1×1010cfu/mL又はcfu/gのButyribacter intestiniを含む。
別の好ましい実施形態では、組成物は、組成物の総重量に基づいて、0.0001wt%~99wt%、好ましくは0.1wt%~90wt%のButyribacter intestiniを含む。
別の好ましい実施形態では、組成物は、単位剤形、即ち、1つの錠剤、1つのカプセル、又は1つのバイアルであり、各単位剤形中の組成物は、0.05g~5g、好ましくは0.1g~1gの質量である。
別の好ましい実施形態では、組成物は、プロバイオティクス及び/又はプレバイオティクスを更に含む。
別の好ましい実施形態では、プロバイオティクスは、乳酸菌、BifidobacteriaLactobacillus acidophilus、又はそれらの組合せからなる群から選択される。
別の好ましい実施形態では、プレバイオティクスは、フルクトオリゴ糖(FOS)、ガラクトオリゴ糖(GOS)、キシロオリゴ糖(XOS)、ラクトスクロース(LACT)、大豆オリゴ糖(SOS)、イヌリン、オリゴ糖、又はそれらの組合せからなる群から選択される。
別の好ましい実施形態では、組成物は、保護剤などのButyribacter intestiniの生存率を維持することができる物質を更に含む。
別の好ましい実施形態では、保護剤などのButyribacter intestiniの生存率を維持することができる物質は、システイン、グルタチオン、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルメチルトルエン、トコフェロール、竹の抗酸化剤、D-イソアスコルビン酸及びそのナトリウム塩、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カルシウム、リン脂質、ビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンE、又はそれらの組合せからなる群から選択される。
別の好ましい実施形態では、保護剤などのButyribacter intestiniの生存率を維持することができる物質は、組成物の総重量(wt%)に基づいて、0.1%~2%、好ましくは0.5%~1.5%、より好ましくは0.5%~1.0%の重量比である。
別の好ましい実施形態では、保護剤などのButyribacter intestiniの生存率を維持することができる物質は、組成物1gに基づいて、1mg~20mg、好ましくは5mg~15mg、より好ましくは5mg~10mgの量である。
第4の態様においては、実施形態における本開示は、
(a)Butyribacter intestiniの安全且つ有効な量、及び
(b)食品として許容される又は薬学的に許容される担体
を含む、炎症性腸疾患の予防及び/又は治療における使用のための組成物を提供する。
別の好ましい実施形態では、炎症関連疾患は、潰瘍性大腸炎、胃炎、一般的な腸炎(general enteritis)、又はそれらの組合せからなる群から選択される。
第5の態様においては、実施形態における本開示は、
(a)Butyribacter intestiniの安全且つ有効な量、及び
(b)食品として許容される又は薬学的に許容される担体
を含む、関節リウマチの予防及び/又は治療における使用のための組成物を提供する。
第6の態様においては、実施形態における本開示は、本開示の第3の態様から第5の態様の組成物を調製するための方法を提供し、前記方法は、(i)Butyribacter intestiniを、(ii)食品として許容される又は薬学的に許容される担体と混合して、第3の態様から第5の態様の組成物を生成する工程を含む。
別の好ましい実施形態では、方法は、成長因子と混合する工程を更に含む。
別の好ましい実施形態では、方法は、保護剤などのButyribacter intestiniの生存率を維持することができる物質と混合する工程を更に含む。
別の好ましい実施形態では、組成物は、Butyribacter intestiniの生存率を維持することができる物質(例えば、保護剤など)を更に含む。
別の好ましい実施形態では、保護剤などのButyribacter intestiniの生存率を維持することができる物質は、システイン、グルタチオン、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルメチルトルエン、トコフェロール、竹の抗酸化剤、D-イソアスコルビン酸及びそのナトリウム塩、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カルシウム、リン脂質、ビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンE、又はそれらの組合せからなる群から選択される。
別の好ましい実施形態では、方法は、プロバイオティクス及び/又はプレバイオティクスと混合する工程を更に含む。
別の好ましい実施形態では、プロバイオティクスは、乳酸菌、BifidobacteriaLactobacillus acidophilus、又はそれらの組合せからなる群から選択される。
別の好ましい実施形態では、プレバイオティクスは、フルクトオリゴ糖(FOS)、ガラクトオリゴ糖(GOS)、キシロオリゴ糖(XOS)、ラクトスクロース(LACT)、大豆オリゴ糖(SOS)、イヌリン、オリゴ糖、及びそれらの組合せからなる群から選択される。
別の好ましい実施形態では、成長因子は、乳成長因子である。
別の好ましい実施形態では、成長因子は、ビタミン、プリン、ピリミジン、又はそれらの組合せからなる群から選択される。
別の好ましい実施形態では、組成物は、経口製剤である。
第7の態様においては、実施形態における本開示は、哺乳動物の腸病変を軽減するための方法を提供し、前記方法は、第3の態様から第5の態様の組成物を被験体に投与することを含む。
別の好ましい実施形態では、組成物は、経口投与される。
別の好ましい実施形態では、投与量は、1日当たり0.01~5g/50kg体重、好ましくは1日当たり0.1~2g/50kg体重である。
別の好ましい実施形態では、被験体は、ヒト又は非ヒト哺乳動物を含む。
別の好ましい実施形態では、非ヒト哺乳動物は、マウス及びラットなどのげっ歯類、及びサルなどの霊長類を含む。
別の好ましい実施形態では、方法は、非治療的又は非診断的である。
第8の態様においては、実施形態における本開示は、哺乳動物における体重損失を制御する及び/又は哺乳動物における疾患活動性指数(DAI)を減少させるための方法を提供し、前記方法は、第3の態様から第5の態様の組成物を被験体に投与することを含む。
別の好ましい実施形態では、組成物は、経口投与される。
別の好ましい実施形態では、投与量は、1日当たり0.01~5g/50kg体重、好ましくは1日当たり0.1~2g/50kg体重である。
別の好ましい実施形態では、被験体は、ヒト又は非ヒト哺乳動物を含む。
別の好ましい実施形態では、非ヒト哺乳動物は、マウス及びラットなどのげっ歯類、及びサルなどの霊長類を含む。
別の好ましい実施形態では、方法は、非治療的又は非診断的である。
第9の態様においては、実施形態における本開示は、炎症関連疾患を予防及び/又は治療するための方法を提供し、前記方法は、第3の態様から第5の態様の組成物を被験体に投与して、炎症関連疾患を予防及び/又は治療することを含む。
別の好ましい実施形態では、組成物は、経口投与される。
別の好ましい実施形態では、投与量は、1日当たり0.01~5g/50kg体重、好ましくは1日当たり0.1~2g/50kg体重である。
別の好ましい実施形態では、被験体は、ヒト又は非ヒト哺乳動物を含む。
別の好ましい実施形態では、非ヒト哺乳動物は、マウス及びラットなどのげっ歯類、及びサルなどの霊長類を含む。
別の好ましい実施形態では、方法は、非治療的又は非診断的である。
前記した本開示の技術的特徴及び以下に具体的に記載される技術的特徴(実施例など)を互いに組み合わせて、本開示の範囲(紙面の都合上再掲せず)内で新しい又は好ましい技術的解決策を形成できることを理解されたい。
図1は、対照群、モデル群、並びにVSL3及びT01-11の各処理群のマウスの体重変化を示す。図1から分かるように、対照群のマウスの体重はゆっくりと増加しており、一方、DSS誘発モデル群のマウスの体重は減少し続けている。7日目に、モデル群のマウスの体重損失は、対照群と比較して最も有意であり、一方、Butyribacter intestini TF01-11及びVSL3の処理は、UCマウスの体重損失を遅らせることができる。7日目に、TF01-11及びVSL3の各処理群のマウスの体重損失は、モデル群と比較して有意に制御された。このことは、2種のプロバイオティック細菌が、UC疾患によって引き起こされる体重損失を制御できることを示す。7日目のTF01-11群のマウスの体重は、VSL3群よりも僅かに高く、Butyribacter intestini TF01-11が、UCマウスの体重損失に関してVSL3よりも僅かに優れた効果を発揮することを示している。 図2は、対照群、モデル群、並びにVSL3及びT01-11の各処理群のマウスのDAI変化を示す。図2から分かるように、対照群のマウスのDAIは、ポジティブな一定且つ低いレベルを維持し、一方、DSS誘発マウスは、一連の病理のためDAIレベルの上昇を示す。モデル群のマウスのDAIは、3日目に対照群に対して有意となり、7日目に最高レベルに達する。プロバイオティック細菌の介入は、DAIの上昇を制御することができる。具体的には、TF01-11群のマウスのDAIは、5日目にモデル群に対して有意なレベルに達し、TF01-11及びVSL3の各処理群のマウスのDAIは、7日目にモデル群に対してある程度制御されている。7日目のTF01-11群のマウスのDAIは、VSL3群よりも僅かに低く、このことは、Butyribacter intestini TF01-11が、UCマウスのDAI上昇の制御に関してVSL3よりも僅かに優れた効果を発揮することを示している。 図3は、対照群、モデル群、並びにVSL#3及びTF01-11の各処理群のマウスの結腸の長さを示す。図3から分かるように、DSSにより誘発された一連の病理のため、モデル群のマウスの結腸長さは、7日目に、対照群よりも有意に短い。プロバイオティック細菌の介入は、結腸長さの短縮を制御することができる。TF01-11及びVSL3の各群のマウスの結腸の長さは、7日目に、モデル群に対して有意なレベルに達する。7日目の結腸長さによれば、Butyribacter intestini TF01-11が、UCマウスの結腸長さの短縮の制御に関してVSL3と同等の効果を発揮することが分かる。
驚くべきことに、本発明者らは、広範且つ徹底的な研究及び実験の後に、酪酸桿菌(Butyribacter intestini)が、炎症関連疾患(例えば、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、胃炎、一般的な腸炎など)及び関節リウマチ)を予防及び/又は治療する効果を示すことを見出した。本開示のButyribacter intestiniを含む活性組成物は、実験被験体に活性組成物を与えることにより、体重損失を制御し、疾患活動性指数(DAI)を減少させ、腸病変を軽減することができ、したがって炎症関連疾患の諸症状(例えば、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、胃炎、一般的な腸炎など)及び関節リウマチ)などを効果的に軽減できることが見出された。これに基づいて、本発明者らは本開示を達成した。
本明細書で使用される「含む(comprising)」という用語は、様々な成分が、本開示の混合物又は組成物中に一緒に適用できることを意味する。したがって、「本質的に~からなる(essentially consisting of・・・」及び「~からなる(consisting of・・・)」という用語は、「含む(comprising)」という用語の範囲に包含される。
本明細書で使用される「成長因子」という用語は、特にビタミン、プリン、ピリミジン、又はそれらの組合せの栄養素を含む乳成長因子を含む。
ここで、ビタミンとしては、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンA、ビタミンA前駆体、ビタミンB、ビタミンD、ビタミンK、葉酸、又はそれらの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
プリンとしては、プリンヌクレオシドの5’-リン酸エステルを含むプリンヌクレオシドが挙げられるが、これらに限定されない。
プリンヌクレオシドの5’-リン酸エステルは、イノシン酸(イノシン-5’-リン酸エステル;IMP)、グアニル酸(グアノシン-5’-リン酸エステル;GMP)、キサンチル酸(キサントシン-5’-リン酸エステル;XMP)、アデニル酸(アデノシン-5’-リン酸エステル;AMP)、又はそれらの組合せからなる群から選択される。
ピリミジンは、ピリミジン構造を含む全ての物質を含む。
本明細書で使用される「哺乳動物の体重損失を制御すること」、「哺乳動物の体重損失を遅らせること」、「哺乳動物の体重減少を制御すること」、及び「哺乳動物の体重減少を遅らせること」という用語は、相互変換可能に用いることができ、実験動物の体重が、炎症の重症度の増加により、潰瘍性大腸炎モデルの構築中に減少することを意味する。体重損失率は、初期の体重に対する減少した体重の割合である。体重がより減少するほど、疾患はより深刻になる。哺乳動物における潰瘍性大腸炎の治療中、本開示のButyribacter intestiniは、実験動物の体重損失を制御し、疾患の症状を緩和することができる。
疾患活動性指数(DAI)
本明細書で使用される「疾患活動性指数」という用語は、患者又は罹患動物における3つの指標(即ち、体重損失率、糞便粘度、及び糞便出血)の包括的スコアを意味する。
Butyribacter intestiniとその適用
本明細書で使用される「酪酸桿菌」、「Butyribacter intestini」、及び「本開示のButyribacter intestini」という用語は、相互変換可能に用いることができる。本開示のButyribacter intestiniの生理学的特徴は、以下の通りである。Butyribacter intestiniのコロニーは、ペプトン酵母エキスグルコース(PYG)培地を含むプレートで、嫌気性条件下、37℃で48時間培養した後、偽根様の不規則な縁部を有するオフホワイト、不透明、且つ滑らかな外観を呈し、約2mmの直径を有する。Butyribacter intestini TF01-11は、グラム染色及び顕微鏡観察によって、グラム陽性細菌と同定される。Butyribacter intestini TF01-11は、桿状で、胞子を生成せず、鞭毛を有し、可動である。この細菌の直径は、約0.5~1.0mmであり、長さは、約2.0~8.0mmである。本開示のButyribacter intestiniは、カタラーゼに対して陰性であり、30~42℃の温度範囲、好ましくは37℃で増殖し、6.0~8.5のpH範囲及び2%NaClに対して耐性である。Butyribacter intestiniは、発酵後に数種の炭水化物、例えば、キシロース、ガラクトース、ラフィノース、グルコース、マルトース、セロビオース、スクロース、デンプン、及びグリコーゲンを生成でき、且つ主に、酢酸と酪酸を生成する。
別の好ましい実施形態では、Butyribacter intestiniは、Butyribacter intestini01-11を含む。
本開示は、炎症関連疾患、例えば、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、胃炎、一般的な腸炎など)及び関節リウマチの予防及び/又は治療におけるButyribacter intestiniの使用を提供する。デキストラン硫酸ナトリウム(DSS)は、被験体におけるモデルを誘発するために使用される。菌株Butyribacter intestini01-11は、(i)被験体の体重損失を制御すること、(ii)疾患活動性指数(DAI)を減少させること、及び(iii)腸病変を軽減することからなる群から選択される1つ以上における使用のためのものである。本開示の好ましい実施形態によれば、C57bl/6マウスを実験マウスとして使用し、デキストラン硫酸ナトリウム(DSS)を使用してモデルを誘発し、これにより潰瘍性大腸炎(UC)マウスモデルを得て、次いでこれをButyribacter intestini01-11で処理する。Butyribacter intestini01-11処理UCマウスモデルは、未処理対照群(即ち、モデル群)と比較して、体重損失の遅延、炎症関連疾患(例えば、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、胃炎、一般的な腸炎など)、関節リウマチ)に関連する指標の低減、例えば、腸病変の軽減(結腸の長さの短縮の遅延、結腸の炎症反応の減少など)、疾患活動性指数(DAI)などの減少を示す。したがって、この株は、炎症関連疾患、例えば、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、胃炎、一般的な腸炎など)及び関節リウマチなどの予防及び/又は治療に有用であり得る。
組成物とその用途
本開示は、組成物も提供する。好ましくは、組成物は、食品組成物、ヘルスケア組成物、医薬組成物、飲料組成物、又は飼料組成物を含む。より好ましくは、組成物は、医薬組成物である。組成物は、Butyribacter intestiniの有効量を含む。好ましい実施形態では、組成物は、乳成長因子などの成長因子を更に含む。好ましい実施形態では、組成物は、乳酸菌、BifidobacteriaLactobacillus acidophilus、又はそれらの組合せからなる群から選択されるプロバイオティクス;及び/又はフルクトオリゴ糖(FOS)、ガラクトオリゴ糖(GOS)、キシロオリゴ糖(XOS)、ラクトスクロース(LACT)、大豆オリゴ糖(SOS)、イヌリン、オリゴ糖、又はそれらの組合せからなる群から選択されるプレバイオティクスを更に含む。好ましい実施形態では、組成物は、Butyribacter intestiniの生存率を維持することができる物質(例えば、保護剤など)を更に含み、この物質は、システイン、グルタチオン、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルメチルトルエン、トコフェロール、竹の抗酸化剤、D-イソアスコルビン酸及びそのナトリウム塩、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カルシウム、リン脂質、ビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンE、又はそれらの組合せからなる群から選択される。Butyribacter intestiniの生存率を維持することができる物質(例えば、保護剤など)は、組成物の総重量に基づいて、0.1%~2%、好ましくは0.5%~1.5%、より好ましくは0.5%~1.0%の重量比である。
好ましい実施形態では、組成物は、液体製剤、固体製剤、又は半固体製剤である。
好ましい実施形態では、液体製剤は、溶液製品又は懸濁液製品からなる群から選択される。
好ましい実施形態では、組成物の剤形は、粉末、散剤、錠剤、糖衣剤、カプセル、顆粒、懸濁液、溶液、シロップ、ドロップ、舌下錠剤、又はそれらの組合せからなる群から選択される。
本開示の組成物は、経口液剤、錠剤、注射剤、口腔内崩壊錠、凍結乾燥粉末、又はカプセルのいずれかの形態で、好ましくは腸溶剤(カプセルなど)の剤形で投与することができる。本開示において、使用される賦形剤、薬学的に許容されるビヒクル、及び担体は、主に、細菌又はその代謝産物に適した性質に応じて選択され、細菌又はその代謝産物が、特別な兆候を示さずに、スムーズに胃を通過し、投与された被験体に吸収されるのに有益である必要な具体的投与手段に応じて選択される。これらの物質は、投与経路に応じて選択することができる。
本開示の組成物は、例えば、組成物自体の安定化、又は容易に分散され得ること、又は適切な味の付与のために、医薬製剤に一般に有用である追加の賦形剤を更に含むことができる。
賦形剤のうち、適切な例としては、イヌリン、フルクトース、デンプン、キシロオリゴ糖、二酸化ケイ素、緩衝剤、及び香味剤が挙げられる。
本開示の医薬製剤は、補助活性成分を更に含むことができる。
ラクトース、マルトデキストリン、グルコース、スクロース、ソルビトール、マンノース、デンプン、アラビアゴム、リン酸カルシウム、アルギン酸塩、ゼラチン、ケイ酸カルシウム、微結晶セルロース、ポリビニルピロリドン(PVP)、セルロース、水、シロップ、メチルセルロース、ヒドロキシ安息香酸メチル、ヒドロキシ安息香酸プロピル、タルク、ステアリン酸マグネシウム、鉱油などはいずれも、本開示の医薬組成物の担体、賦形剤、希釈剤などとして使用することができる。
更に、本開示の医薬組成物は、滑沢剤、湿潤剤、乳化剤、懸濁安定剤、防腐剤、甘味剤、風味剤などを更に含むことができる。本開示の医薬組成物は、医薬組成物の活性成分(即ち、微生物)が胃酸によって破壊されることなく胃をスムーズに通過できるように、様々な周知の方法により腸溶性コーティング製剤として製造することができる。
更に、本開示の微生物は、従来の方法により調製されたカプセルの形態で使用され得る。例えば、本開示の標準的賦形剤及び凍結乾燥微生物を混合して丸剤を得、これをその後ゼラチンカプセルに分配する。更に、本開示の微生物及び薬学的に許容される賦形剤(例えば、液体ガム、セルロース、ケイ酸塩、鉱油など)は、懸濁物又は分散物として混合及び調製することができ、そのような懸濁物又は分散物は、ソフトゼラチンカプセルに充填することができる。
本開示の医薬組成物は、経口使用のための腸溶性コーティング錠剤として調製することができる。本開示における「腸溶性コーティング」という用語は、従来の薬物に許容される全てのコーティングを含む。これらのコーティングは胃酸によって分解されないが、小腸で完全に分解され、その後、本開示の微生物を迅速に放出することができる。本開示の腸溶性コーティングは、胃液合成用のHCl溶液(例えば、pH=1など)中で36℃~38℃で2時間超維持することができ、好ましくは腸液合成用の緩衝液(例えば、pH=7.0など)中に1時間以内維持することができる。
本開示の腸溶性コーティングは、1錠剤当たり約16~30mg、好ましくは1錠剤当たり16~25mg、より好ましくは1錠剤当たり16~20mgの量でコーティングされる。本開示における腸溶性コーティングの厚みは、5~100μm、理想的には20~80μmである。腸溶性コーティングの成分は、公知の従来のポリマーから選択される。
本開示の好ましい腸溶性コーティングは、セルロースアセタートフタラートポリマー又はセルロースアセタートトリメリタートポリマーとメタクリル酸とのコポリマー、例えばメタクリル酸とメチルセルロースヒドロキシプロピルフタラート又はそのエステル誘導体とのコポリマーによって調製され、メタクリル酸の量は、40%超である。
本開示の腸溶性コーティングで使用されるセルロースアセタートフタラートは、約45~90cpの粘度、17~26%のアセチル含量、及び30~40%のフタル酸含量を有する。腸溶性コーティングに使用されるセルロースアセタートトリメリタートは、約5~21cpの粘度、及び17~26%のアセチル含量を有する。Eastman Kodak Companyによって製造されたセルロースアセタートトリメリタートを、本開示における腸溶性コーティング材料として使用することができる。
本開示の腸溶性コーティングに使用されるヒドロキシプロピルメチルセルロースフタラートは、一般に、分子量が20,000~130,000ダルトン(理想的には、80,000~100,000ダルトン)、ヒドロキシプロピル含量が5~10%、メトキシル含量が18~24%であり、フタロイル含量が21~35%である。
本開示の腸溶性コーティングに使用されるヒドロキシプロピルメチルセルロースフタラートは、日本の信越化学工業株式会社によって製造されたHP50である。HP50は、6~10%のヒドロキシプロピル、20~24%のメトキシ、及び21~27%のプロピルを含み、分子量は84,000ダルトンである。別の腸溶性コーティング材料は、HP55であり、5~9%のヒドロキシプロピル、18~22%のメトキシ、及び27~35%のフタル酸を含み、分子量は78,000ダルトンである。
本開示の腸溶性コーティングは、従来の方法によりコアに腸溶コーティング溶液をスプレーすることにより調製される。腸溶性コーティング法のための溶媒は、アルコール(例えば、エタノールなど)、ケトン(例えば、アセトンなど)、ハロゲン化炭化水素化合物(例えば、ジクロロメタンなど)、又はそれらの組合せである。ジ-n-ブチルフタラート及びグリセリルトリアセタートなどの軟化剤は、軟化剤約0.05部(又は約0.3部)、コーティング1部の比率で腸溶性コーティング溶液に添加される。スプレー法は連続的に実施することが好ましく、スプレー材料の量は、コーティングの条件にしたがって制御することができる。スプレー圧は柔軟に調整でき、通常、平均圧力1~1.5Paで理想的な結果となる。
本明細書における「薬学的に有効な量」とは、ヒト及び/又は動物にとって機能的又は活性であり、ヒト及び/又は動物にとって許容可能な量を意味する。例えば、本開示では、1×10~1×1015cfu/ml又はcfu/g(特に、1×10~1×1010cfu/ml又はcfu/g、特に、1×10~1×1010cfu/ml又はcfu/g)のButyribacter intestini及び/又はその代謝産物を含む製剤を調製することができる。
Butyribacter intestiniが医薬組成物の製造に使用される場合、使用されるButyribacter intestini又はその代謝産物の有効投与量は、投与経路及び治療される疾患の重症度に応じて異なり得る。内部投与に適した剤形は、約1×10~1×1015cfu/ml又はcfu/g(特に、1×10~1×1010cfu/ml又はcfu/g、より詳細には1×10~1×1010cfu/ml又はcfu/g)の活性なButyribacter intestini又は発酵により生成されるその活性成分を、固体又は液体の薬学的に許容される担体とよく(closely)混合されて含む。この投与レジメンは、最良の治療応答を得るために調整できる。例えば、数回に分けた用量を毎日投与する、又は治療状態の緊急の必要性に応じて用量を相対的に減らすことができる。
Butyribacter intestini又はその代謝産物は、経口経路などによって投与することができる。Butyribacter intestini又はその代謝産物の性質と必要な具体的投与手段に適している限り、固体担体は、デンプン、ラクトース、リン酸二カルシウム、微結晶セルロース、スクロース、及び白土を含み、液体担体は、培養培地、ポリエチレングリコール、非イオン性界面活性剤、及び食用油(例えば、トウモロコシ油、落花生油、ゴマ油など)を含む。医薬組成物の製造において一般に使用されるアジュバントも有利に含めることができ、例えば、香味剤、顔料、防腐剤、並びにビタミンE、ビタミンC、BHT、及びBHAなどの抗酸化剤を含めることができる。
製造及び投与の容易さの観点から、好ましい医薬組成物は、固体組成物、特に錠剤及び/又は固体充填又は液体充填カプセルである。好ましくは、経口投与である。
本開示の組成物は、1日当たり1回又は数回、個体に投与される。投与の用量単位は、物理的に分離され、ヒト又は他の哺乳動物の全ての個体への適用に適した用量を意味する。各単位は、薬学的に許容される担体及び本開示の微生物の治療有効量を含む。投与量は、患者の体重及び炎症関連疾患(例えば、炎症性腸疾患(例えば、潰瘍性大腸炎、胃炎、一般的な腸炎など)、関節リウマチなど)の重症度、含まれる補助活性成分、及び使用される微生物によって異なる。更に、可能であれば、組成物は、必要に応じて別々に連続的に投与することができる。したがって、投与量は、本開示の範囲を限定しない。また、本開示における「組成物」とは、薬剤だけでなく、機能性食品及び健康補助食品も意味する。好ましい実施形態では、組成物は、飲料、食品、医薬品、動物飼料などを含む。
好ましい実施形態では、本開示は、更に、Butyribacter intestini及び/又はその代謝産物の有効量と、バランスとしての、食品として許容される担体とを含む食品組成物を提供する。食品組成物の剤形は、固体製品、乳製品、溶液製品、粉末製品、又は懸濁物製品から選択される。好ましい実施形態では、食品組成物は、乳成長因子などの成長因子を更に含むことができる。好ましい実施形態では、組成物は、乳酸菌、BifidobacteriaLactobacillus acidophilus、又はそれらの組合せからなる群から選択されるプロバイオティクス;及び/又はフルクトオリゴ糖(FOS)、ガラクトオリゴ糖(GOS)、キシロオリゴ糖(XOS)、ラクトスクロース(LACT)、大豆オリゴ糖(SOS)、イヌリン、オリゴ糖、又はそれらの組合せからなる群から選択されるプレバイオティクスを更に含む。好ましい実施形態では、組成物は、Butyribacter intestiniの生存率を維持することができる物質(例えば、保護剤など)を更に含み、この物質は、システイン、グルタチオン、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルメチルトルエン、トコフェロール、竹の抗酸化剤、D-イソアスコルビン酸及びそのナトリウム塩、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カルシウム、リン脂質、ビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンE、又はそれらの組合せを含む。
好ましい実施形態では、組成物は、以下の組成を有する:
1×10~1×1015cfu/mLのButyribacter intestini及び/又はその代謝産物;及び
食品として又は薬学的に許容される担体及び/又は賦形剤。
別の好ましい実施形態では、組成物は、以下の組成を有する:
1×10~1×1010cfu/mLのButyribacter intestini及び/又はその代謝産物;及び
食品として又は薬学的に許容される担体及び/又は賦形剤。
微生物生態学的製剤
微生物生態学的製剤は、プロバイオティクス及びその代謝産物を含む生物学的製剤、又はプロバイオティクスを供給することができる栄養サプリメント剤であり、腸内の微生物の生態バランスを調整及び維持することができ、ヒトの健康を改善する目的を達成する。微生物生態学的製剤は、主に、プロバイオティクス、プレバイオティクス、及びシンバイオティクスを含む。
本開示では、微生物生態学的製剤は、(a)Butyribacter intestini及び/又はその代謝産物の安全且つ有効な量;及び(b)食品として許容される又は薬学的に許容される担体を含む。好ましい実施形態では、製剤は、好ましくはビタミン、プリン、及び/又はピリミジンを含む乳成長因子などの成長因子を更に含む。好ましい実施形態では、製剤は、乳酸菌、BifidobacteriaLactobacillus acidophilus、又はそれらの組合せからなる群から選択されるプロバイオティクス;及び/又はフルクトオリゴ糖(FOS)、ガラクトオリゴ糖(GOS)、キシロオリゴ糖(XOS)、ラクトスクロース(LACT)、大豆オリゴ糖(SOS)、イヌリン、オリゴ糖、又はそれらの組合せからなる群から選択されるプレバイオティクスを更に含む。好ましい実施形態では、組成物は、Butyribacter intestiniの生存率を維持することができる物質(例えば、保護剤など)を更に含み、この物質は、システイン、グルタチオン、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルメチルトルエン、トコフェロール、竹の抗酸化剤、D-イソアスコルビン酸及びそのナトリウム塩、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カルシウム、リン脂質、ビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンE、又はそれらの組合せからなる群から選択される。
Butyribacter intestiniの培養方法
本開示においては、Butyribacter intestiniは、ペプトン酵母エキスグルコース(PYG)培地(Huankai Microbiology Technology Co., Ltd.より購入)にて、37℃で48時間~78時間培養される。
哺乳動物の腸病変を軽減するための方法
別の好ましい実施形態では、方法は、本開示の医薬組成物、食品組成物、飲料組成物、又はそれらの組合せを摂取することを含む。実験の被験体は、ヒトなどの哺乳動物である。
別の好ましい実施形態では、方法は、本開示の医薬組成物、食品組成物、動物飼料、又はそれらの組合せを摂取することを含む。実験の被験体は、動物、好ましくはマウス又はウサギである。
哺乳動物の体重損失を制御する及び/又は疾患活動性指数(DAI)を減少させるための方法
別の好ましい実施形態では、方法は、本開示の医薬組成物、食品組成物、飲料組成物、又はそれらの組合せを摂取することを含む。実験の被験体は、ヒトなどの哺乳動物である。
別の好ましい実施形態では、方法は、本開示の医薬組成物、食品組成物、動物飼料、又はそれらの組合せを摂取することを含む。実験の被験体は、動物、好ましくはマウス又はウサギである。
炎症関連疾患を予防及び/又は治療するための方法
別の好ましい実施形態では、方法は、本開示の医薬組成物、食品組成物、飲料組成物、又はそれらの組合せを摂取することを含む。実験の被験体は、ヒトなどの哺乳動物である。
別の好ましい実施形態では、方法は、本開示の医薬組成物、食品組成物、動物飼料、又はそれらの組合せを摂取することを含む。実験の被験体は、動物、好ましくはマウス又はウサギである。
本開示の利点としては、主に以下の点が挙げられる。
(a)本開示のButyribacter intestiniは、炎症関連疾患(例えば、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、胃炎、一般的な腸炎など)、関節リウマチなど)に関連する指標を有意に低減することができ、例えば、体重損失を制御する、腸の病変を軽減する(結腸の長さの短縮の遅延、結腸での炎症反応の低減など)、疾患活動性指数(DAI)などを低減することが挙げられる。
(b)本開示のButyribacter intestiniは、UCマウスに対して以下の効力を示す:即ち、DSSにより誘発されるUCマウスの体重損失を効果的に制御すること、マウスの疾患活動性指数(DAI)の上昇を抑制すること、及びマウスの腸病変を軽減すること。
(c)本開示のButyribacter intestiniは、潰瘍性大腸炎に対して有意な緩和効果を有し、具体的には、潰瘍性大腸炎を有するマウスの病理学的表現型において有意な改善を示すことができ、特にマウスの体重損失を制御し、マウスの疾患活動性指数(DAI)を低下させ、UCマウスにおける結腸長さの短縮を制御することができる。
本開示を、特定の実施形態を参照しつつ、以下に更に記載する。これらの例は、本開示を説明するためだけのものであり、本開示の範囲を限定することを意図するものではないことを理解されたい。以下の実施例で具体的に示されていない実験方法の条件は、通常、Sambrookら、Molecular Cloning: A Laboratory Manual(New York: Cold Spring Harbor Laboratory Press, 1989)に記載されている従来の条件、若しくはJournal of Microbiology:An Experimental Handbook(Pearson Education Press、James Cappuccino及びNatalie Sherman編集)に記載されている従来の条件、又は製造業者により提案される条件にしたがう。
特段の断りがない限り、実施例で使用される材料及び剤は、いずれも市販品である。
実施例1 UCマウスに対するButyribacter intestini01-11の処理
この実施例で選択されたマウスモデルは、デキストラン硫酸ナトリウム(DSS、分子量36000~50000、米国のMPBIOから購入)によって誘発された潰瘍性大腸炎マウスモデルとした。これは、0.15%のDSSをC57bl/6マウスに7日間、継続的に給餌することにより構築した。使用したC57bl/6マウスは、Hubei Medical Laboratory Animal Centerから購入した。それらは、8ヶ月齢、体重20g±2gで、特定病原体フリー(SPF)レベルの動物施設に収容された。
合計48頭の実験マウスをランダムに4つの群(即ち、1群12頭のマウス)に分けた:
正常群(即ち、対照群);各マウスに通常の給餌をした。
モデル群(DSSにより誘発);各マウスに1日当たり0.2mlのリン酸緩衝液(PBS)を胃内投与した。
TF01-11処理群(DSSにより誘発);各マウスに1日当たり0.2mlのButyribacter intestini TF01-11(寄託番号CGMCC10984にてBGI SHENZHENから入手)細菌溶液を胃内投与した。
VSL3処理群(DSSにより誘発);各マウスに1日当たり0.2mlのプロバイオティクスVSL3(米国のAlfasigmaから購入、臨床におけるUCの治療的プロバイオティクス)を胃内投与した。
Butyribacter intestini TF01-11処理プロセスは、Butyribacter intestini TF01-11細菌溶液の24時間の培養、遠心分離による細菌細胞の回収、リン酸緩衝液(PBS)による懸濁、細菌濃度の10cfu/mlへの調整、及び1日当たり200μlの、各マウスへの胃内投与を含んだ。
VSL3処理プロセスは、また、リン酸緩衝液(PBS)による懸濁、プロバイオティクス濃度の10cfu/mlへの調整、及び1日当たり200μlのVSL3の、各マウスへの胃内投与を含んだ。
Butyribacter intestini TF01-11及びVSL3は、それぞれDSSモデリング前の最初の3日間に胃内投与された。マウスの飲料水にDSSを添加し、マウスにDSSを含む飲料水を7日間、自由摂取させることでUCモデルを構築した。マウスの体重、食餌、及び水の消費量を毎日記録し、マウスの糞便特性及び便潜血も観察した。1日目、3日目、5日目、及び7日目のマウスの疾患活動性指数(DAI)を、表1のDAIスコアリング基準にしたがって計算した。実験の終了後にマウスを屠殺し、全マウスの血液サンプリングをした。屠殺は、頸部脱臼により行った。結腸組織の回収、撮像、体重測定、及び結腸の長さの測定を行った。結腸組織は、-80℃の冷蔵庫及びパラホルムアルデヒド中で保存した。
Figure 0007189954000001
表中の糞便特性は、具体的には以下のようである。即ち、正常な糞便とは、糞便が有形であることを意味し、軟便とは、糞便が粘性で半有形であるが肛門に付着しないことを意味し、水様下痢は、糞便が水っぽく、肛門に付着することがあることを意味する。表中の便潜血は、具体的には以下のようである。正常な糞便とは、潜血が陰性であることを意味し、目に見える出血とは、糞便が赤色又は茶色の血液を有することを意味し、血液の存在とは、肉眼では見えないが、テトラメチルベンジジンで検出できることを意味する。DAI指数は、体重損失、糞便特性、及び便潜血の積分の合計を意味する。
以下において、DSS誘発UCマウスモデルに対する治療効果を、それぞれ体重損失、DAI、及び結腸の長さの比較により測定した。
1.1 体重変化
処理前後のマウスの体重変化を、以下の表2及び図1に示す。
Figure 0007189954000002
表2の結果は、対照群のマウスの体重がゆっくりと増加しているのに対し、3つのDSS誘発群のマウスの体重が減少し続けていることを示す。3日目に、モデル群のマウスの体重は、対照群と比較して有意に減少し始めた(P<0.05)。7日目に、モデル群と対照群の体重差は、より有意であった(**P<0.01)。Butyribacter intestini TF01-11とVSL3の介入により、UCマウスの体重損失を遅らせることができる。7日目に、TF01-11及びVSL3の各群のマウスの体重損失は、モデル群と比較して有意に制御された(P<0.05)。結果は、Butyribacter intestini TF01-11とVSL3が、UC疾患により引き起こされる体重損失を制御できることを示す。7日目に、TF01-11群のマウスの体重は、VSL3群よりも僅かに重く、これは、Butyribacter intestini TF01-11がUCマウスの体重損失の制御に関してVSL3と同等又は更に優れた効果を達成できることを示す。
1.2 DAI変化
DSS誘発UCマウスのDAI指数は、体重損失、糞便特性、及び便潜血の変化により変化した。処理前後のマウスのDAI指数の変化を、表3及び図2に示す。
Figure 0007189954000003
表3及び図2のデータは、対照群のマウスのDAIは基本的に変化しない一方で、モデル群、TF01-11及びVSL3の各群のマウスのDAIは、DSSの誘発と共に徐々に増加することを示す。3日目に、モデル群のマウスのDAIは、対照群と比較して有意に増加し始めた(P<0.05)。7日目に、モデル群のマウスのDAIは、対照群と比較して最高レベルに達した(**P<0.01)。プロバイオティック細菌の介入は、DAIの増加を制御することができ、TF01-11群のマウスのDAIは、モデル群と比較して、5日目に有意に制御され(P<0.05);TF01-11及びVSL3の各群のマウスのDAIは、モデル群と比較して、7日目に、有意に低下している(P<0.05)。TF01-11群のマウスのDAIは、VSL3群よりも僅かに低く、このことは、Butyribacter intestini TF01-11が、UCマウスの体重損失の制御に関してVSL3と同等又は更に優れた効果を達成できることを示す。
1.3 結腸の長さの変化
潰瘍と炎症が結腸組織の短縮を引き起こすことから、UCモデルマウスの結腸組織は変化することがある。処理後、解剖により測定したマウスの結腸の長さを、表4及び図3に示す。
Figure 0007189954000004
表4及び図3の結果は、モデル群のマウスの結腸組織が、DSS誘発後7日目に有意に短縮されることを示す。これは、対照群と比較しても非常に有意である(**P<0.01)。本開示のプロバイオティック細菌(即ち、Butyribacter intestini TF01-11及びVSL3)の介入は、マウスの結腸短縮を有意に制御することができ、これは、モデル群と比較して非常に有意である(P<0.05)。表4のデータによると、Butyribacter intestini TF01-11は、UCマウスの結腸短縮に関して、VSL3と比較して同等の効果を達成することができることが分かる。
実施例2 Butyribacter intestini TF01-11を含む食品組成物
原材料及びその割合を表5に示した。
Figure 0007189954000005
前記組成に係る割合でミルクと糖を混合し、完全に混合されるまで攪拌し、予熱し、20Mpaの圧力でホモジナイズし、次いで、約90℃で5~10分間滅菌し、40~43℃に冷却した後、保護剤(ビタミンC)を添加し、1~100×10cfu/gのButyribacter intestini TF01-11の植菌を行うことにより、Butyribacter intestini TF01-11を含む食品組成物を得た。
実施例3 Butyribacter intestini TF01-11を含む医薬組成物
原材料及びその割合を表6に示した。
Figure 0007189954000006
各割合のラクトース、イーストパウダー、及びペプトンを精製水と混合して均一にし、60~65℃に予熱し、20Mpaの圧力でホモジナイズし、その後、約90℃で20~30分間滅菌し、36~38℃に冷却し、その後、ビタミンCを添加し、1~50×10cfu/mLの活性なButyribacter intestini TF01-11Cを植菌し、その後、36~38℃でpH6.0まで発酵させ、遠心分離し、含水量3%未満まで凍結乾燥し、Butyribacter intestini TF01-11を含む凍結乾燥製品を得た。Butyribacter intestini TF01-11を含む凍結乾燥製品0.5gを秤量し、等量のマルトデキストリンと保護剤(例えば、ビタミンC、システインなど)と混合し、カプセル状にカプセル化することにより、Butyribacter intestini TF01-11を含む医薬組成物を得た。
実施例4 潰瘍性大腸炎(UC)などの炎症関連疾患を治療するための薬剤の製造
4.1 細菌溶液の調製
Butyribacter intestini TF01-11(1×10cfu/ml)を、ペプトン酵母エキスグルコース(PYG)培地で37℃にて2~3日間、嫌気的に発酵させた。
4.2 成長因子の調製
脱脂乳とカゼインを混合し、遠心分離し、限外濾過して、ビタミン、プリン、及び/又はピリミジンの栄養素を含む乳成長因子の粗抽出物を得た。
4.3 医薬剤形の製造
5容量(ml)の成長因子と1容量(ml)の保護剤(例えば、ビタミンC、システインなど)を100容量(ml)の、Butyribacter intestini TF01-11の発酵後細菌溶液に添加し、均一になるまで十分に攪拌し、その後、デンプン賦形剤(例えば、マルトデキストリンなど)を添加することによって、Butyribacter intestini TF01-11を含む医薬又は医薬剤形を得た。
本明細書中に言及される刊行物はいずれも、各文献が、本出願において参照として引用されているかのように、参照により援用される。本開示の前記教示を読めば、当業者は、様々な変更又は修正を行うことができ、それらの等価物は、添付の請求項に定義される特許請求の範囲に含まれることも理解されたい。

Claims (14)

  1. 潰瘍性大腸炎(UC)を予防及び/又は治療するための薬剤の製造におけるブチリバクテルインテスティーニ(Butyribacter intestini)の使用であって、
    前記ブチリバクテルインテスティーニ(Butyribacter intestini)が、寄託番号CGMCC10984のブチリバクテルインテスティーニ(Butyribacter intestini) TF01-11であることを特徴とする使用。
  2. 前記ブチリバクテルインテスティーニ(Butyribacter intestini)が、以下からなる群から選択される1つ以上の活性を示すことが可能である請求項1に記載の使用:
    (i)哺乳動物における体重損失を制御すること;
    (ii)哺乳動物における疾患活動性指数(DAI)を減少させること;及び
    (iii)哺乳動物における腸病変(intestinal lesions)を軽減すること。
  3. それを必要とする被験体における潰瘍性大腸炎(UC)の予防及び/又は治療のための組成物であって、前記組成物が、
    (a)ブチリバクテルインテスティーニ(Butyribacter intestini)の安全且つ有効な量、及び
    (b)食品として許容される又は薬学的に許容される担体
    を含み、
    前記ブチリバクテルインテスティーニ(Butyribacter intestini)が、寄託番号CGMCC10984のブチリバクテルインテスティーニ(Butyribacter intestini) TF01-11であることを特徴とする組成物。
  4. 前記組成物が、プロバイオティクス及び/又はプレバイオティクスを更に含む請求項3に記載の組成物。
  5. 前記プロバイオティクスが、乳酸菌、ビフィズス菌(Bifidobacteria)、ラクトバチルスアシドフィルス(Lactobacillus acidophilus)、又はそれらの組合せからなる群から選択される請求項4に記載の組成物。
  6. 前記プレバイオティクスが、フルクトオリゴ糖(FOS)、ガラクトオリゴ糖(GOS)、キシロオリゴ糖(XOS)、ラクトスクロース(LACT)、大豆オリゴ糖(SOS)、イヌリン、オリゴ糖、又はそれらの組合せからなる群から選択される請求項4に記載の組成物。
  7. 前記組成物が、前記ブチリバクテルインテスティーニ(Butyribacter intestini)の生存率を維持することができる物質を更に含む請求項3から6のいずれかに記載の組成物。
  8. 前記ブチリバクテルインテスティーニ(Butyribacter intestini)の生存率を維持することができる物質が、システイン、グルタチオン、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルメチルトルエン、トコフェロール、D-イソアスコルビン酸及びそのナトリウム塩、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カルシウム、リン脂質、ビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンE、又はそれらの組合せからなる群から選択される請求項7に記載の組成物。
  9. 前記組成物が、前記組成物の総体積又は総重量に基づいて、1×10~1×1015cfu/mL又はcfu/gの前記ブチリバクテルインテスティーニ(Butyribacter intestini)、好ましくは1×10~1×1010cfu/mL又はcfu/gの前記ブチリバクテルインテスティーニ(Butyribacter intestini)を含む請求項3から8のいずれかに記載の組成物。
  10. 前記組成物が、経口投与される請求項3から9のいずれかに記載の組成物。
  11. 前記被験体が、ヒト又は非ヒト哺乳動物を含む請求項3から10のいずれかに記載の組成物。
  12. 前記組成物が、食品組成物、ヘルスケア組成物、医薬組成物、飲料組成物、飼料組成物、又はそれらの組合せである請求項3から11のいずれかに記載の組成物。
  13. 前記組成物の剤形が、粉末、散剤、錠剤、糖衣剤、カプセル、顆粒、懸濁液、溶液、シロップ、ドロップ、及び舌下錠剤からなる群から選択される請求項3から12のいずれかに記載の組成物。
  14. 潰瘍性大腸炎(UC)を予防及び/又は治療するための薬剤の製造における組成物の使用であって、前記組成物が、
    (a)ブチリバクテルインテスティーニ(Butyribacter intestini)の安全且つ有効な量、及び
    (b)薬学的に許容される担体
    を含み、
    前記ブチリバクテルインテスティーニ(Butyribacter intestini)が、寄託番号CGMCC10984のブチリバクテルインテスティーニ(Butyribacter intestini) TF01-11であることを特徴とする使用。
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