JP7185606B2 - 燃料ポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、燃料ポンプ、特にハウジング内に、モータ部と、そのモータ部で駆動されるポンプ部とが設けられ、モータ部が、ハウジングに固定されたステータコアと、ステータコアに付設されたコイルと、それらステータコア及びコイルと協働して回転力を生じさせる磁石付きのロータと、そのロータと共に回転するモータ軸とを備え、ポンプ部が、ハウジングに固定されるポンプケースと、そのポンプケース内のインペラ収容室に回転摺動可能に収容されるインペラと、ポンプケースに固定される筒状の軸受とを備え、モータ軸の一端部が、軸受を介してポンプケースに回転自在に嵌合、支持されると共にインペラに相対回転不能に挿入される燃料ポンプに関する。
上記燃料ポンプは、例えば特許文献1に開示されるように従来公知であり、このものでは、ロータが、磁石とモータ軸間に介在して磁石をモータ軸に結合する合成樹脂製の中間部材を有していて、その中間部材と軸受との相対向面間に金属製のワッシャが所定の挟持力(例えばロータの自重、ステータコアが磁石を軸受側に吸引する力に由来)で挟持される構造となっている。
特開2018-197500号公報
ところで、特許文献1の燃料ポンプでは、中間部材とワッシャ相互の接触部の外径が、軸受とワッシャ相互の接触部の外径よりも大きいこともあって、ロータの回転中、ワッシャと中間部材間で働く摩擦トルクの方が、ワッシャと軸受間で働く摩擦トルクよりも大きくなり易い。この場合、金属製のワッシャは、合成樹脂製の中間部材と共回りし易くなる一方で、金属製の軸受に対しては摺動回転し易くなるため、その摺動回転に伴い軸受が削れて金属摩耗片が発生する可能性があり、その金属摩耗片が燃料ポンプの可動部に侵入することで悪影響(例えば、可動部の機械効率低下や偏摩耗)を及ぼす虞れがある。そして、軸受が金属粉を焼結して形成される場合には、上記金属摩耗片が生じ易くなる傾向がある。
本発明は、上記に鑑み提案されたもので、上記問題を簡単な構造で解決可能な燃料ポンプを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、ハウジング内に、モータ部と、そのモータ部で駆動されるポンプ部とが設けられ、前記モータ部は、前記ハウジングに固定されたステータコアと、前記ステータコアに付設されたコイルと、それらステータコア及びコイルと協働して回転力を生じさせる磁石付きのロータと、そのロータと共に回転するモータ軸とを備え、前記ポンプ部は、前記ハウジングに固定されるポンプケースと、そのポンプケース内のインペラ収容室に回転摺動可能に収容されるインペラと、前記ポンプケースに固定される筒状の軸受とを備えていて、前記モータ軸の一端部が、前記軸受を介して前記ポンプケースに回転自在に嵌合、支持されると共に前記インペラに相対回転不能に挿入されており、前記ロータは、前記磁石と前記モータ軸間に介在して該磁石を該モータ軸に結合する合成樹脂製の中間部材を有していて、該中間部材と前記軸受との相対向面間に金属製のワッシャが挟持される燃料ポンプにおいて、前記軸受は、金属粉を焼結して形成され、前記ワッシャと前記中間部材間の摩擦係数をμ1とし、前記ワッシャと前記軸受間の摩擦係数をμ2とし、前記ワッシャと前記中間部材相互の接触部の外径をD1とし、前記ワッシャと前記軸受相互の接触部の外径をD2としたときに、 D1/D2<μ2/μ1の関係を満たすように前記ワッシャ、前記中間部材及び前記軸受が構成され、前記中間部材の、前記軸受側の先端部は、前記ワッシャと接触する先端面から軸方向で所定範囲に亘り外径一定の円筒状に形成されていて、該円筒状の先端部が所定量摩耗するまでは前記ワッシャと前記中間部材相互の接触部の外径が一定であることを第1の特徴としている。
第1の特徴によれば、ワッシャと中間部材間の摩擦係数をμ1とし、ワッシャと軸受間の摩擦係数をμ2とし、ワッシャと中間部材相互の接触部の外径をD1とし、ワッシャと軸受相互の接触部の外径をD2としたときに、 D1/D2<μ2/μ1の関係を満たすようにワッシャ、中間部材及び軸受が構成されるので、ロータの回転中、ワッシャと中間部材間で働く摩擦トルクを、ワッシャと軸受間で働く摩擦トルクよりも小さくできる。これにより、軸受が金属粉を焼結して形成されても、金属製であるワッシャは、軸受上に保持されて、合成樹脂製である中間部材がワッシャに対し摺動回転するため、その摺動回転に因る金属摩耗片は殆ど発生せず、その結果、金属摩耗片が燃料ポンプの可動部に悪影響を及ぼすのを効果的に防止可能となる。
た、中間部材の、軸受側の先端部は、ワッシャと接触する先端面から軸方向で所定範囲に亘り外径一定の円筒状に形成されるので、中間部材の、軸受側の先端部が、金属製ワッシャに対する摺動回転で摩耗しても、ワッシャと中間部材相互の接触部の外径を長期間(即ち少なくとも上記所定範囲が摩耗するまでは)一定に保つことができる。これにより、上記したD1/D2<μ2/μ1の関係が長期に亘り保たれるから、第1の特徴による上記効果を長期間、発揮し続けることができる。
本発明の一実施形態に係る燃料ポンプを示す全体縦断面図 (A)は、ポンプケース本体の底面図(図1の2A-2A線拡大断面図)、(B)は、ポンプカバーの上面図(図1の2B-2B線拡大断面図) インペラの上面図 図1の4矢視部拡大断面図 比較例を示す、図4に対応した拡大断面図
本発明の実施形態を添付図面に基づいて以下に説明する。
先ず、図1~図4を参照して、一実施形態について説明する。燃料ポンプPUは、車両(例えば自動車、自動二輪車等)に搭載のエンジンの燃料供給系に設けられて燃料をエンジンの燃料噴射装置に圧送するために使用されるものであって、例えば車載の燃料タンク(図示せず)内に、図1に示すような起立姿勢で設置、固定される。
燃料ポンプPUの一例を説明するに、それは、上下両端が開放した略円筒状に形成された金属製のハウジング10と、このハウジング10の開放上端を閉塞する合成樹脂製のカバー部材11と、ハウジング10の下部内周に嵌装されるポンプ部20と、そのポンプ部20の上側に隣接配置されると共にハウジング10の中間部の内周に嵌装されるモータ部30とを備えている。次にポンプ部20およびモータ部30について、順に具体的に説明する。
ポンプ部20としては、従来周知のカスケードポンプが採用され、それは、例えばハウジング10の下方側の開放端を閉じるようにハウジング10の下端部内周に嵌合、固定されるポンプケース21と、ポンプケース21内に回転摺動可能に収納されると共に後述するモータ軸31に連動回転する円板状のインペラ24とを備える。そのインペラ24の中心孔24h1には、モータ軸31の、回り止め用面取り31cを施された下端部が相対回転不能且つ抜差可能に挿入される。而して、モータ軸31の回転軸線Xは、インペラ24の回転軸線と一致する。
尚、ポンプ部20は、カスケードポンプに限定されず、それ以外のポンプを使用してもよい。
ポンプケース21は、例えば円盤状のポンプケース本体22と、ポンプケース本体22の下面に隣接する円盤状のポンプカバー23とで分割構成されており、その両者22,23の対向面間に、インペラ24を回転摺動可能に収容したインペラ収容室25が画成される。
ポンプケース21は、例えばハウジング10下部の下向き内周段部10sと、ハウジング10の開放下端を上向きにカシメ加工して形成された係止爪部10aとの間で、軸方向に挟圧、固定されており、その挟圧力でポンプケース本体22とポンプカバー23との接合面間が油密にシールされる。尚、その接合面間には、シール性を高めるために必要に応じて環状シールを介装してもよい。
インペラ24は、これの外周部寄りの径方向中間部位に、周方向に並ぶ多数の放射状の羽根24bを一体に有しており、相隣なる羽根24b間に放射状の羽根溝gが形成される。各羽根24bは、例えばインペラ24の径方向外方側から見てインペラ24の回転方向前側に拡開するV字状に形成され、従って、各羽根溝gは、インペラ24の両側面に開口する傾斜溝となる。即ち、その溝gの開口方向は、インペラ24の回転方向aに向かってインペラ24の外側方側に傾斜した向きとなる。
尚、インペラ24の羽根24bは、図示例ではインペラ24の外周部寄りの径方向中間部位に設けたが、インペラ24の外周部に設けてもよい。またインペラ24の羽根24bは、図示例ではインペラ24の回転方向aに対し傾斜させたものを示したが、その回転方向aに対し直交させた羽根を用いてもよい。
ポンプカバー23及びポンプケース本体22の相対向面には、インペラ収容室25側に開口する溝状の第1,第2ポンプ流路P1,P2が凹設される。第1,第2ポンプ流路P1,P2は、インペラ24の羽根24bの配列方向に沿ってC字状に各々形成されていて、インペラ24を挟んで相対向している。
そして、ポンプカバー23は、第1ポンプ流路P1の上流端に開口し且つ外部燃料(即ち燃料タンク内の燃料)を吸入可能な燃料吸入口23iと、第1ポンプ流路P1の途中に開口して第1ポンプ流路P1内の燃料中の気泡を外部(即ち燃料ポンプPU外)に排出するための脱気孔26とを備える。またポンプケース本体22は、第2ポンプ流路P2の下流端に一端が開口し且つ他端がハウジング10内のモータ部30側に連通する燃料吐出口22oを備える。
そして、後述するように第1,第2ポンプ流路P1,P2は、回転するインペラ24の羽根24bと協働して、燃料吸入口23iからの吸入燃料を燃料吐出口22o側に押し込むように加圧するための流路であり、その加圧燃料を燃料吐出口22oからハウジング10内のモータ部30内に導入する。
ポンプケース本体22の中心孔には金属製の第1軸受51が嵌着(例えば圧入)される。その第1軸受51は、金属粉(例えば洋白粉)を圧粉成形したものを焼結して円筒状に形成される。そして、第1軸受51には、モータ軸31の下端部が抜差可能に嵌合、支持される。また、モータ軸31の上端部は、カバー部材11の内壁中央部に第2軸受52を介して回転自在に嵌合、支持される。
更にポンプケース本体22及びポンプカバー23の相対向面の中央部には、インペラ24を挟んで相対向する中央凹部22a,23aがそれぞれ形成される。それら中央凹部22a,23aは、インペラ24を貫通する連通孔24h2を通して相互間が連通し、またモータ軸31の下端部や第1軸受51の下端部とも連通する。
次にモータ部30の一例について説明する。モータ部30としては、従来周知のブラシレスモータが採用され、それは、例えばハウジング10に外周部が固定(例えば圧入)された金属製のステータコア32と、そのステータコア32に固定されてステータコア32の少なくとも両端部を被覆する合成樹脂製のインシュレータ33と、そのインシュレータ3を介してステータコア32に巻回されたコイル34と、それらステータコア32及びコイル34と協働して回転力を生じさせる磁石35付きのロータ36と、そのロータ36と共に回転する前記モータ軸31とを備える。
ロータ36は、磁石35とモータ軸31間に介在して磁石35をモータ軸31に一体的に結合する合成樹脂製の円筒状の中間部材37を備える。この中間部材37としては、耐摩耗性に優れた合成樹脂材、例えばポリアセタール(POM)樹脂が選定される。
磁石35は、周方向で交互に並ぶN極・S極を有していて、中間部材37にこれの外周部を取り囲むように装着される。また中間部材37の内周部はモータ軸31の外周に固定される。そして、磁石35及びモータ軸31を中間部材37に固定する手段としては、例えば、圧入、接着等が採用可能である。また磁石35とモータ軸31とを金型内に挿入し、磁石35とモータ軸31間に合成樹脂材を注入するインサート成形により中間部材37を成形し、その中間部材37で磁石35とモータ軸31間を連結してもよい。
また中間部材37と第1軸受51との相対向面間には金属(例えばステンレス)製のワッシャ40が所定の挟持力(本実施形態では磁石35付きロータ36及びモータ軸31の総重量、並びにステータコア32が磁石35を第1軸受51側に吸引する力に相当するスラスト力)で挟持される。
ところでワッシャ40と中間部材37間の摩擦係数をμ1とし、ワッシャ40と軸受51間の摩擦係数をμ2とし、ワッシャ40と中間部材37相互の接触部の外径をD1とし、ワッシャ40と軸受51相互の接触部の外径をD2としたときに、本実施形態では、
D1/D2<μ2/μ1 の関係を満たすようにワッシャ40、中間部材37及び軸受51が構成(より具体的には各部品40,37,51の材料・形状・サイズ、表面粗さ等が選定)される。
しかも中間部材37の、軸受51側の先端部37aは、ワッシャ40と接触する先端面から軸方向で所定範囲に亘り外径一定の円筒状に形成される。その円筒状の先端部37aは、中間部材37の中間胴部の外径よりも小径に形成されており、該先端部37aが所定量摩耗するまでは、ワッシャ40と中間部材37相互の接触部の外径D1が一定に保たれる。
また上部のインシュレータ33からは、コイル34に通じる接続端子38が上方に延出している。そして、この接続端子38は、中間部がカバー部材11の貫通孔に圧入され、且つ上端部がカバー部材11の上方に突出して外部配線に着脱可能に接続できるようになっている。
またカバー部材11の上面には、モータ部30内の加圧燃料をエンジンの前記燃料噴射装置側に外部配管を介して吐出可能な燃料出口筒11oが上向きに突設される。この吐出口11o内には、モータ部30内から外部配管側への一方向のみの燃料流動を許容する逆止弁41が設けられる。
カバー部材11は、これの下端がハウジング10上部の上向き内周段部10s′に係合するまでハウジング10の上部内周に油密に嵌合、固定(例えば圧入)される。そして、ハウジング10の開放上端を下向きにカシメ加工して形成された係止爪部10a′が、カバー部材11の外周段部に係合することで、カバー部材11のハウジング10からの離脱が阻止される。
次に前記実施形態の作用を説明する。
燃料ポンプPUのモータ部30に通電してモータ軸31を回転させると、ポンプ部20では、モータ軸31に連動してインペラ24が回転駆動される。すると、インペラ24の各羽根24bが燃料に及ぼす回転方向押圧力や遠心力により、第1,第2ポンプ流路P1,P2内では燃料が渦流を発生させながら下流側に流動すると共に徐々に加圧される。それに伴い、燃料吸入口23iに負圧が生じて、燃料タンク内の燃料が燃料吸入口23iから第1,第2ポンプ流路P1,P2の上流部に連続的に吸入され、これまたインペラ24により加圧される。
かくして、モータ部30でポンプ部20のインペラ24を回転駆動すれば、燃料タンク内の燃料が燃料吸入口23iからポンプケース21内に吸入され、第1,第2ポンプ流路P1,P2を流れる間に徐々に加圧される。そして、その加圧燃料は、燃料吐出口22oよりモータ部30内へ吐出され、そこから更に逆止弁41を経て燃料出口筒11oより外部配管、延いてはエンジンの燃料噴射装置に圧送される。
ところでモータ部30が作動してロータ36(従ってモータ軸31)が回転する際に、ワッシャ40と中間部材37間で働く摩擦トルクをT1とし、またワッシャ40と軸受51間で働く摩擦トルクをT2とした場合に、 T1<T2……………(1)
であれば、中間部材37がワッシャ40に対しては摺動回転する一方で、ワッシャ40が軸受51に対しては摺動回転せずに保持される。
ここでワッシャ40と中間部材37間の摩擦係数をμ1とし、ワッシャ40と軸受51間の摩擦係数をμ2とし、ワッシャ40と中間部材37相互の接触部の外径をD1とし、ワッシャ40と軸受51相互の接触部の外径をD2とし、ワッシャ40に作用する中間部材37及び軸受51間の挟持力(スラスト)をFとしたときに、摩擦トルクT1,T2は、次の関係式で表されることがよく知られている。
T1=μ1×F×(D1)/2……………(2)
T2=μ2×F×(D2)/2……………(3)
従って、式(1)を満たして、ワッシャ40を軸受51上で摺動回転させずに保持するための条件式は、式(2)及び式(3)を式(1)に入れて整理して得られた、次の式(4)の通りとなる。
D1/D2<μ2/μ1…………(4)
そして、本実施形態の燃料ポンプPUにおいては、前述の如く、上記式(4)を満たすようにワッシャ40、中間部材37及び軸受51が構成されている。
このため、ロータ36の回転中、ワッシャ40と中間部材37間で働く摩擦トルクT1を、ワッシャ40と軸受51間で働く摩擦トルクT2よりも小さくできる。これにより、軸受51が金属粉を焼結して形成されても、金属製であるワッシャ40は、軸受51上に摺動回転しないで保持されて、合成樹脂製である中間部材37がワッシャ40に対し摺動回転するため、その摺動回転に因る金属摩耗片は殆ど発生しない。その結果、金属摩耗片が燃料ポンプPUの可動部に悪影響を及ぼすのを効果的に防止可能となる。
しかも中間部材37の、軸受51側の先端部37aは、ワッシャ40と接触する先端面から軸方向で所定範囲に亘り外径一定の円筒状に形成され、しかもその円筒状の先端部37aは、中間部材37の中間胴部の外径よりも小径に形成される。これにより、中間部材37の、軸受51側の先端部37aが、金属製ワッシャ40に対する摺動回転で摩耗しても、ワッシャ40と中間部材37相互の接触部の外径D1を長期間(即ち少なくとも上記所定範囲が摩耗するまでは)一定に保つことができる。
その結果、上記式(4)の D1/D2<μ2/μ1の関係が長期間に亘り維持されるから、この関係に基づく前記効果を長期間、有効に発揮可能となる。
尚、図5には、本実施形態に対する比較例が示されており、この比較例は、中間部材37の先端部37a′の外径だけが本実施形態のそれよりも大きく設定される。従って、比較例は、特許文献1と同様、D1がD2よりもかなり大きくなっている。
ここで本実施形態におけるμ1,μ2の実際値の一例(例えばμ1=0.165 ,μ2=0.182 )をμ2/μ1の式に適用すれば、μ2/μ1=1.1 となる。この場合、比較例では、D1/D2>1.1 となって、式(4)を満たさないので、軸受51上でワッシャ40が摺動回転してしまい、その摺動部から金属摩耗片が発生し易くなる。
これに対し、本実施形態では、D1/D2<1.1 となって、式(4)を満たすので、軸受51上でワッシャ40が摺動回転しないようにすることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
例えば、前記実施形態では、燃料ポンプPUを車載エンジン用の燃料噴射装置への燃料圧送に使用し且つ車載の燃料タンク内に配備したものを示したが、本発明の燃料ポンプを、車両に非搭載のエンジン用燃料噴射装置への燃料圧送に使用してもよく、また燃料タンク外に配備してもよい。
また前記実施形態では、燃料ポンプPUを起立姿勢で使用するものを示したが、本発明では、燃料ポンプPUを他の姿勢(例えば傾斜姿勢、横向き姿勢)で使用してもよい。
また、前記実施形態では、中間部材37の、軸受51側の先端部37aが、ワッシャ40と接触する先端面から軸方向で所定範囲に亘り外径一定の円筒状に形成されるもの示したが、その先端部37aの外周面を先細りのテーパ面に形成してもよい。但し、この場合、テーパ面とすることで先端部37aの摩耗に伴いD1が最大限増大した場合でも、前記式(4)の関係を満たすようなテーパ形状に先端部37aを形成することが望ましい。
PU・・・・・・燃料ポンプ
D1・・・・・・ワッシャと中間部材相互の接触部の外径
D2・・・・・・ワッシャと軸受相互の接触部の外径
μ1・・・・・・ワッシャと中間部材間の摩擦係数
μ2・・・・・・ワッシャと軸受間の摩擦係数
10・・・・・・ハウジング
20・・・・・・ポンプ部
21・・・・・・ポンプケース
24・・・・・・インペラ
25・・・・・・インペラ収容室
30・・・・・・モータ部
31・・・・・・モータ軸
32・・・・・・ステータコア
34・・・・・・コイル
35・・・・・・磁石
36・・・・・・ロータ
37・・・・・・中間部材
37a・・・・・中間部材の円筒状の先端部
40・・・・・・ワッシャ
51・・・・・・軸受としての第1軸受

Claims (1)

  1. ハウジング(10)内に、モータ部(30)と、そのモータ部(30)で駆動されるポンプ部(20)とが設けられ、
    前記モータ部(30)は、前記ハウジング(10)に固定されたステータコア(32)と、前記ステータコア(32)に付設されたコイル(34)と、それらステータコア(32)及びコイル(34)と協働して回転力を生じさせる磁石(35)付きのロータ(36)と、そのロータ(36)と共に回転するモータ軸(31)とを備え、
    前記ポンプ部(20)は、前記ハウジング(10)に固定されるポンプケース(21)と、そのポンプケース(21)内のインペラ収容室(25)に回転摺動可能に収容されるインペラ(24)と、前記ポンプケース(21)に固定される筒状の軸受(51)とを備えていて、前記モータ軸(31)の一端部が、前記軸受(51)を介して前記ポンプケース(21)に回転自在に嵌合、支持されると共に前記インペラ(24)に相対回転不能に挿入されており、
    前記ロータ(36)は、前記磁石(35)と前記モータ軸(31)間に介在して該磁石(35)を該モータ軸(31)に結合する合成樹脂製の中間部材(37)を有していて、該中間部材(37)と前記軸受(51)との相対向面間に金属製のワッシャ(40)が挟持される燃料ポンプにおいて、
    前記軸受(51)は、金属粉を焼結して形成され、
    前記ワッシャ(40)と前記中間部材(37)間の摩擦係数をμ1とし、前記ワッシャ(40)と前記軸受(51)間の摩擦係数をμ2とし、前記ワッシャ(40)と前記中間部材(37)相互の接触部の外径をD1とし、前記ワッシャ(40)と前記軸受(51)相互の接触部の外径をD2としたときに、
    D1/D2<μ2/μ1の関係を満たすように前記ワッシャ(40)、前記中間部材(37)及び前記軸受(51)が構成され
    前記中間部材(37)の、前記軸受(51)側の先端部(37a)は、前記ワッシャ(40)と接触する先端面から軸方向で所定範囲に亘り外径一定の円筒状に形成されていて、該円筒状の先端部(37a)が所定量摩耗するまでは前記ワッシャ(40)と前記中間部材(37)相互の接触部の外径(D1)が一定であることを特徴とする燃料ポンプ。
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