JP7184867B2 - 製鉄又は製鋼プラントの運転する方法 - Google Patents

製鉄又は製鋼プラントの運転する方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7184867B2
JP7184867B2 JP2020500114A JP2020500114A JP7184867B2 JP 7184867 B2 JP7184867 B2 JP 7184867B2 JP 2020500114 A JP2020500114 A JP 2020500114A JP 2020500114 A JP2020500114 A JP 2020500114A JP 7184867 B2 JP7184867 B2 JP 7184867B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
iron
oxygen
generated
hydrogen
injected
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020500114A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020525655A (ja
Inventor
フィリップ・ブロステイン
マイク・グラント
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
LAir Liquide SA pour lEtude et lExploitation des Procedes Georges Claude
Original Assignee
LAir Liquide SA pour lEtude et lExploitation des Procedes Georges Claude
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=59313178&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP7184867(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by LAir Liquide SA pour lEtude et lExploitation des Procedes Georges Claude filed Critical LAir Liquide SA pour lEtude et lExploitation des Procedes Georges Claude
Publication of JP2020525655A publication Critical patent/JP2020525655A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7184867B2 publication Critical patent/JP7184867B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21BMANUFACTURE OF IRON OR STEEL
    • C21B5/00Making pig-iron in the blast furnace
    • C21B5/06Making pig-iron in the blast furnace using top gas in the blast furnace process
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F27FURNACES; KILNS; OVENS; RETORTS
    • F27BFURNACES, KILNS, OVENS, OR RETORTS IN GENERAL; OPEN SINTERING OR LIKE APPARATUS
    • F27B1/00Shaft or like vertical or substantially vertical furnaces
    • F27B1/10Details, accessories, or equipment peculiar to furnaces of these types
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F27FURNACES; KILNS; OVENS; RETORTS
    • F27BFURNACES, KILNS, OVENS, OR RETORTS IN GENERAL; OPEN SINTERING OR LIKE APPARATUS
    • F27B1/00Shaft or like vertical or substantially vertical furnaces
    • F27B1/10Details, accessories, or equipment peculiar to furnaces of these types
    • F27B1/16Arrangements of tuyeres
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F27FURNACES; KILNS; OVENS; RETORTS
    • F27DDETAILS OR ACCESSORIES OF FURNACES, KILNS, OVENS, OR RETORTS, IN SO FAR AS THEY ARE OF KINDS OCCURRING IN MORE THAN ONE KIND OF FURNACE
    • F27D7/00Forming, maintaining, or circulating atmospheres in heating chambers
    • F27D7/02Supplying steam, vapour, gases, or liquids
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21BMANUFACTURE OF IRON OR STEEL
    • C21B2100/00Handling of exhaust gases produced during the manufacture of iron or steel
    • C21B2100/40Gas purification of exhaust gases to be recirculated or used in other metallurgical processes

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Waste-Gas Treatment And Other Accessory Devices For Furnaces (AREA)
  • Manufacture Of Iron (AREA)
  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
  • Carbon Steel Or Casting Steel Manufacturing (AREA)
  • Blast Furnaces (AREA)

Description

本発明は、鉄鉱石から鉄が製造される製鉄又は製鋼プラントにおける鉄又は鋼の製造に関する。
現在、鉄鉱石から鉄を製造するための2つの方法がある。
・鉄鉱石及びコークスが装填され、且つその中に石炭などの可燃性物質も燃料及び還元剤として注入され得る溶鉱炉(BF)中での鉄鉱石からの溶鉄の製造;及び
・鉄鉱石の酸化鉄が溶融することなく固体状態で還元される、いわゆる直接還元プロセスにおける海綿鉄又は直接還元鉄(DRI)の製造。
溶鉱炉からの液体又は凝固鉄(「銑鉄」として既知である)は、高濃度の炭素を含有する。製鋼において銑鉄が使用される場合、それは、例えば、変換器、特に当技術分野で塩基性酸素転炉(BOF)としても既知であるLinz-Donawitz変換器(略してL-D変換器)において部分的に脱炭酸化され、且つ精製されなければならない。
直接還元プロセス中、特別な処置がない場合、DRIは、炭素をわずかに含有するか又は全く含有しない。DRIから鋼を製造するためにDRIを溶鉱炉又は電気アーク炉(EAF)中で溶融し、且つ必要とされる組成を有する鋼を得るために溶融体に添加剤を添加する。
溶鉱炉中での鉄の製造は、依然として鉄鉱石から鉄を製造するための最も重要な方法であり、溶鉱炉において製造された鉄は、依然として製鋼のための主要な鉄の供給源である。
鉄鋼業は、世界のCO排出の有意な割合を占めている。
これらの排出、したがって鉄鋼業の「カーボンフットプリント」を削減するために有意な努力が行われてきた。
例えば、鉄鉱石還元炉において還元として水素を注入することが提案されている。
例えば、国際公開第A-2011/116141号パンフレットにおいて、2段階還元プロセス:
3Fe+H→2Fe+HO、及び
Fe+4H→3Fe+4H
において水素を使用して鉄鉱石から海綿鉄を製造することが提案されている。
国際公開第2011/116141号パンフレットによると、約1:1~5:1のH:O比及び約2800℃未満の温度で運転される別個の酸水素炎発生器を使用して、鉄鉱石直接還元炉に熱が供給される。前記直接還元炉は、副産物として蒸気を発生させ、いずれのCO排出も生じないものとして記載されている。
国際公開第2011/116141号パンフレットには、前記直接還元炉の構造又は運転に関するさらなる詳細が提供されておらず、提案された技術は、これまで工業的に利用されていない。
コークス加えて、相補的な還元剤として、単独で又は他の還元ガスと組み合わせて水素を溶鉱炉に注入するという多くの提案が同様にあった。
溶鉱炉における水素注入を伴う種々の上記技術による工業的製鉄又は製鋼設備における種々の試みにより、溶鉱炉の一定の溶融速度における有意なコークス若しくは他の炭化水素燃料消費を達成すること、又は一定のコークス/炭化水素装填における有意な製造増加を達成することのいずれもできなかった。この理由のため、溶鉱炉中への水素の注入による工業的成功は、これまでのところ果たされていない。
ここで、上記にもかかわらず、且つ特定の条件下において、工業用炉中で鉄鉱石から溶鉄を製造するプロセスにおいて、注入された水素が有効な還元剤となることが可能であることが見出された。より具体的には、本発明によると、特定の条件下で炉に鉄鉱石及びコークスが装填され、炉からのオフガスが脱炭酸化され、脱炭酸化されたオフガスの少なくとも有意な部分が炉にリサイクルされて戻されるプロセスにおいて、注入された水素が有効な鉄鉱石還元剤となることが可能であることが見出された。
本発明は、より具体的には、鉄鉱石還元、溶融及びオフガス発生を含むプロセスによって鉄鉱石が液体溶銑に変換される1つ以上の炉からなる製鉄炉の組合せを含む製鉄又は製鋼プラントを運転する方法に関する。前記製鉄又は製鋼プラントは、任意選択的に、製鉄炉の組合せの下流に変換器も含む。
この種類の方法は、European Commissionによって資金供給されたEuropean ULCOS(Ultra Low CO Steelmaking)研究プロジェクト中に開発され、且つ一般に「トップガスリサイクリング溶鉱炉」又は「TGRBF」と呼ばれる。
TGRBFにおいて、COの実質的に全ては、トップガスとしても知られる溶鉱炉ガス(BFG)から除去され、脱炭酸化された残りの溶鉱炉ガスの実質的全ては、溶鉱炉にリサイクル及び再注入される。
この様式では、コークス消費及びCO排出が削減される。
さらに、TGRBFにおいて、従来の(非TGRBF)噴射空気又は酸素濃度の高い噴射空気の代わりに、燃焼のための酸化剤として酸素が使用される。
TGRBF概念の有効性は、パイロット規模の溶鉱炉で証明されている。
ULCOSプロジェクトによると、脱炭酸化されたBFGのリサイクルによってプロセスからのCO排出の約25%を回避できることが明示された。
CO排出50%削減の目標を達成するために、TGRBFの(BFG)から除去されたCOは、隔離及び再利用又は(例えば、地下に)貯蔵されなければならない。COに関するわずかな需要及び利用可能なCOの圧倒的過剰を考慮すると、貯蔵は、現在実行可能な主要な選択肢である。しかしながら、その貯蔵場所へのCOの輸送及び貯蔵自体が専門的且つ社会的な理由のために有意な費用を必要とし得るのみならず、COの有意な量の貯蔵が地質学的に適切であり、且つ法的に許可される場所は、不十分である。
したがって、炉の生産性及び生産物の品質を維持しながら、鉄鉱石からの製鉄中にCO排出のさらなる削減を達成するための他の方法を見出す必要が残っている。
それに対して、本発明は、鉄鉱石還元、溶融及びオフガス発生を含むプロセスによって鉄鉱石が液体溶銑に変換される1つ以上の炉からなる製鉄炉の組合せ(又はIFS)を含む製鉄又は製鋼プラントを運転する方法を提供する。
オフガスは、当技術分野において、炉又は炉の組合せが溶鉱炉である場合、「トップガス」(TG)又は「溶鉱炉ガス」(BFG)としても参照される。
製鉄又は製鋼プラントは、任意選択的に、変換器、特にIFSによって発生された鉄を鋼に変換するための変換器も含む。プラントは、鋼再加熱炉、EAFなどの他の製鉄又は製鋼装置も含み得る。
本発明に従い、
(a)IFSに鉄鉱石及びコークスが装填される。
(b)酸化ガスがIFSに注入される。酸化ガスは、当技術分野において、炉又は炉の組合せが溶鉱炉である場合、「噴射」としても参照される。
(c)発生されたオフガスがIFSの下流で脱炭酸化される。それにより、CO濃度の高い廃ガス流及び脱炭酸化されたオフガス流が得られる。本発明によれば、脱炭酸化されたオフガス流は、10体積%以下のCOを含有する。発生されたオフガス流の脱炭酸化は、好ましくは、脱炭酸化されたオフガス流が3体積%以下のCOを含有するように実行される。
(d)脱炭酸化されたオフガス流の少なくとも一部が還元ガスリサイクル流としてIFSに注入して戻される。本発明によれば、脱炭酸化されたオフガス流の少なくとも50%は、そのようにしてIFSに注入して戻される。
加えて、本発明に従い、
(e)水分解によって水素及び酸素が発生され、
(f)そのようにして発生された水素の少なくとも一部が製鉄炉の組合せに注入される。
(g)発生された酸素の少なくとも一部も酸化ガスとして製鉄炉の組合せ及び/又は存在する場合には変換器に注入される。
好ましくは、製鉄炉の組合せに注入される発生された水素の全部又は一部は、そのようにして得られるリサイクルされた還元ガス及び発生された水素のガス混合物が製鉄炉の組合せに注入される前に還元ガスリサイクル流と混合される。
本発明により、コークス及び他の炭化水素ベースの燃料への依存は、製造される溶銑1トンあたりのCO排出と同様に減少する。
「IFS中への注入」は、IFSを構成する1つ以上の炉中への注入を意味することが理解されるであろう。
したがって、本発明による方法は、水素注入によるIFSの運転の最適化のために非炭素ベースの水素供給源を使用し、それによりIFSのCO排出が削減される。加えて、同じ非炭素ベースの水素供給源は、酸素も発生させ、これは、同様に、IFS及び/又は変換器などのプラントにおける他の製鉄装置の運転を最適化するために使用される。発生された水素及び発生された酸素を組み合わせて使用することにより、IFS中への水素注入に関連する費用が有意に削減される。加えて、水素供給源として水分解を使用することにより、廃棄生産物の発生がなくなり、それにより再び廃棄物処理の費用が削減される。
羽口を使用して還元流をIFSに注入することができる。溶鉱炉に関して、前記還元流は、より具体的には、炉床羽口を介して且つ任意選択的にシャフト羽口も介して注入され得る。
上記の通り、IFSは、1つ以上の溶鉱炉を含み得るか、又は1つ以上の溶鉱炉からなり得る。そのような場合、溶鉱炉に注入される酸化ガスの少なくとも一部又は全ては、噴射の形態、好ましくは熱噴射の形態で注入される。
ステップ(b)においてIFSに注入される酸化ガスの一部のみが、発生された酸素からなる場合、すなわちIFSに注入される酸化ガスが、部分的に、ステップ(e)において発生された酸素からなり、且つ部分的に、異なる供給源からの酸素含有ガスからなり、それにより前記酸素含有ガスが特に空気、酸素又は酸素濃度の高い空気であり得る場合、ステップ(e)において発生された酸素は、
・前記酸素含有ガスとは別個に、
・前記酸素含有ガスと混合されて、又は
・酸素含有ガスとは部分的に別個に且つ前記酸素含有ガスと部分的に混合されて
IFSに注入され得る。
したがって、1つ以上の溶鉱炉の場合、ステップ(b)において溶鉱炉に注入される噴射、好ましくは熱噴射は、ステップ(e)で発生される酸素の少なくとも一部又はさらに全部を有利に含み得る。
同様に、プラントが変換器を含む場合、金属溶融体を脱炭酸化するための変換器に注入される酸化ガスは、有用には、ステップ(e)において発生される酸素の少なくとも一部又は全部からなる。
ステップ(b)においてIFSに注入される酸化ガスは、好ましくは、Nなどの不活性ガスを実質的に含まない。酸化ガスは、有利には、20体積%未満、より好ましくは10体積%未満、なおより好ましくは最大で5体積%のNを含有する。加えて、酸化ガスは、有利には、少なくとも70体積%、より好ましくは少なくとも80体積%、なおより好ましくは少なくとも90体積%及び100体積%のOを含有する。
水分解中、通常、酸素及び水素の別個の流れが発生される。したがって、それぞれ本発明による方法のステップ(g)における溶鉱炉及び/又は変換器への発生された酸素の少なくとも一部の注入前に、ステップ(f)における少なくとも一部の発生された水素と還元ガスリサイクル流とを混合する前の、発生された水素からの発生された酸素の分離のためのステップ(e)後に追加的な分離ステップが必要とされない。加えて、酸素及び水素流は、一般に高純度の流れであり、典型的に少なくとも80体積%、好ましくは少なくとも90体積%、より好ましくは少なくとも95体積%及び最大で100体積%のO及びHをそれぞれ含有する。
ステップ(e)における水素及び酸素発生のために適切な水分解方法としては、生物学的及び/又は電解水分解が含まれる。
生物学的水分解の周知の形態は、光分解性生物学的(又は光生物学的)水分解であり、それにより緑藻類(green microalgae)又は藍藻類(cyanobacteria)などの微生物が日光を利用して水を酸素及び水素イオンに分離する。現在、技術が十分に確立されており、且つ大量の水素及び酸素の生産のために適切であるため、電解水分解法が好ましい。
当技術分野で既知であるように、電解水分解を促進するために電解質が有利に水に添加される。そのような電解質の例は、ナトリウム及びリチウムカチオン、硫酸、水酸化カリウム及び水酸化ナトリウムである。
ステップ(e)中の水素及び酸素発生のため、当技術分野で既知である水電解の異なる種類が使用され得る。これらとしては、
・アルカリ水溶液中で水電解が実行されるアルカリ水電解、
・気圧より高い圧力、典型的に超高圧水電解に関して5~75MPa、好ましくは30~72MPa、高圧水電解(超高圧水電解ではない)に関して10~25MPaで水電解が実行される超高圧水電解を含む高圧水電気分解。高圧電気分解の重要な利点は、水電解を操作するために必要とされる追加的なエネルギーが、同一の圧力まで周囲圧力水分解によって発生された水素及び/又は酸素を加圧するために必要とされるエネルギーより低いことである。水素又は酸素が発生される圧力が、ガスが使用される圧力より高い場合、例えば、発生されたガスをエキスパンダーで所望の圧力まで脱圧することが常に可能である。
・水電解が周囲温度より高い温度、典型的に50℃~1100℃、好ましくは75℃~1000℃、より好ましくは100℃~850℃において実行される高温水電解。高温水電解は、一般に周囲温度水電解よりエネルギー効率が良い。加えて、水素及び/又は酸素が溶鉱炉に注入される場合、又は酸素が変換器に注入される場合などの鉄又は鋼産業における適用に関してよくあるように、水素又は酸素が周囲温度より高い温度で使用されるか、又は好ましくは使用される適用に関してガスを所望の温度にするためにエネルギーが必要とされないか又はわずかに必要とされる。
・General Electricによって最初に導入され、且つそれによって固体ポリマー電解質がプロトンの伝導、水素及び酸素の分離並びに電極の電気絶縁に対して確実であるポリマー-電解質-膜水電解。
前記水電解技術の組み合わせも可能である。
したがって、ステップ(e)において、水電解が周囲圧力で実行され得るのに対して、周囲圧力より実質的に高い圧力、例えば5~75MPa、特に30~72MPa又は10~25MPaの圧力で水素及び/又は酸素を発生させるために高圧水電解が使用され得る。
ステップ(e)において、水電解が周囲温度で実行され得るのに対して、50℃~1100℃、好ましくは75℃~1000℃、より好ましくは100℃~850℃の温度において水素及び/又は酸素を発生させる高温水分解も有利に使用され得る。
ステップ(e)における水分解のために使用される電気は、好ましくは、低いカーボンフットプリントで、より好ましくはCO排出を生じることなく得られる。COを発生させない発電の例としては、水力発電、太陽光発電、風力発電及び潮汐発電が含まれるが、地熱エネルギー回収及び核エネルギーも含まれる。
この方法は、有利には、
(h)IFSの上流において、700℃~1300℃、好ましくは850℃~1000℃、より好ましくは880℃~920℃の温度まで熱風炉中で還元ガスリサイクル流又は発生された水素と還元ガスリサイクル流との混合物を加熱するステップ
も含む。
その場合、この方法は、好ましくは、
(i)(i)廃ガス流の少なくとも一部と、(ii)発生された水素の第2の部分とを含有する、2.8~7.0MJ/Nm、好ましくは5.5~6.0MJ/Nmの発熱量を有する低発熱量ガス燃料であって、熱風炉を加熱するために使用される低発熱量ガス燃料を製造するステップ
も含む。
CO濃度の高い廃ガスの少なくとも一部は、隔離及び/又はさらなるプロセスでの使用のために捕捉され得る。製鉄又は製鋼プラントは、隔離又はさらなる使用前に、本発明による方法のステップ(c)において分離されたCOを貯蔵するための1つ以上の貯蔵所を含み得る。
発生された水素及び/又は発生された水素とトップガスリサイクル流との混合物は、典型的に、炉床羽口を介して且つ任意選択的にシャフト羽口も介して溶鉱炉に注入される。
IFSに注入される酸化ガスは、典型的に、高酸素酸化ガス、すなわち空気の酸素含有量より高い酸素含有量を有する酸化ガス、好ましくは上記で定義される高酸素酸化ガスである。それにもかかわらず、熱風炉を加熱するための低発熱量気体燃料を燃焼するために空気が使用され得る。
脱炭酸化されたオフガス流又は脱炭酸化された溶鉱炉ガス流の80~90体積%は、好ましくは、そのように熱風炉中で加熱され、且つIFSに注入される。
ステップ(c)におけるオフガス、溶鉱炉ガスのそれぞれの脱炭酸化のために、VPSA(減圧スイング吸着)、PSA(圧力スイング吸着)又は化学吸収ユニット、例えばアミンの使用によるものが使用され得る。
ステップ(e)において発生された水素は、好ましくは、少なくとも70体積%、好ましくは少なくとも80体積%、より好ましくは少なくとも90体積%、最大で100体積%についてH分子からなる。ステップ(e)の水素発生プロセスは、出発材料として炭化水素に依存しないため、これは、容易に達成可能である。
好ましい実施形態によれば、IFS及び/又は変換器に注入される酸素の全ては、ステップ(e)で発生された酸素からなる。IFSに注入される酸素の全てが、ステップ(e)において発生された酸素からなる実施形態は、特に有用である。
しかしながら、他の供給源から、特に空気分離ユニットからの酸素もIFS及び/又は(存在する場合)変換器に注入され得る。例えば、低温蒸留を使用するASU、圧力スイング吸着(PSA)又は減圧スイング吸着(VSA)により、発生された酸素をIFS及び/又は変換器に注入し得る。製鉄又は製鋼プラントは、酸素がプラントで使用されるまで酸素を貯蔵するための1つ以上の貯蔵所を含み得る。
本方法のステップ(e)において発生された酸素の一部は、例えば、存在する場合、電気アーク炉(EAF)及び/若しくは連続鋼鋳造機において又は酸素を必要とするプラント中の他の設備/プロセスにおいて、酸化ガスとしてなど、製鉄又は製鋼プラントの他の設置で有利に使用され得る。代わりに又はそれと組み合わせて、溶鉱炉又は変換器に注入されなかった発生された酸素の一部を販売し、追加的な収入を得ることができる。
水分解により、2:1の水素対酸素比で水素及び酸素が発生される。
本発明の好ましい実施形態によると、オフガスリサイクル流中に存在する水素以外のIFSに注入される全ての水素は、ステップ(e)における水分解によって発生された水素である。同様に、ステップ(g)においてIFS及び/又は変換器に注入される好ましくは全ての酸素は、ステップ(e)における水分解によって発生された酸素である。好ましくは、IFSに注入されるステップ(e)において発生された全ての水素は、製鉄炉の組合せに注入される前にオフガスリサイクル流と混合される。
換言すると、これらの場合、ステップ(e)の水分解は、IFS、変換器、IFS及び変換器のそれぞれの全酸素需要量を満たすことができる。
有用な実施形態によると、(i)ステップ(e)において発生され、且つIFSに注入される水素(すなわちオフガスリサイクル流に存在するいずれの水素も除く)と、(ii)ステップ(e)において発生され、且つステップ(g)においてIFS及び/又は変換器に注入される酸素(すなわち酸化ガスとしてIFSに注入され得る噴射空気などの空気中に存在するいずれかの酸素など、他の供給源からの酸素を除く)との間の比率は、実質的に2に等しく、すなわち1.50~2.50、好ましくは1.75~2.25、より好ましくは1.85~2.15である。
特定の有利な実施形態によると、IFSに注入される全ての酸素は、ステップ(e)における水分解によって発生された酸素であり、及び(i)ステップ(e)において発生され、且つIFSに注入される水素と、(ii)ステップ(e)において発生され、且つステップ(g)においてIFSに注入される酸素との間の比率は、実質的に2に等しく、すなわち1.5~2.5、好ましくは1.75~2.25、より好ましくは1.85~2.15である。
そのような場合、ステップ(e)の水分解以外の外部酸素又は水素供給源に対する前記ガス注入に関する依存を実質的に回避することができる。それにもかかわらず、製鉄又は製鋼プラントには、例えば、水素バックアップとしてプラント中で使用するための水素又は金属(溶銑)に関する需要がより高い場合など、製鉄又は製鋼プロセスの特定の段階におけるより高い水素需要に適合するための水素を貯蔵するための1つ以上の貯蔵所が含まれ得る。
(i)IFSに注入される発生された水素と、IFS及び/又は変換器に注入される発生された酸素との間の比率が実質的に2に等しくない場合、プラントの他の設備又はプロセスにおいて、(発生された酸素又は発生された水素であり得る)発生されたガスのいずれかの過剰量を使用することにより、実質的に2に等しい発生された全水素対発生された酸素消費の比率に到着することがなお可能であり得る。したがって、発生された水素の少なくとも一部及び/又は発生された酸素の少なくとも一部が、IFS、それぞれIFS及び/又は変換器以外の製鉄又は製鋼プラントのプロセス又は設備において使用(消費)される本発明の実施形態において、(i)プラントで使用されるステップ(e)において発生された水素と、(ii)プラントで使用されるステップ(c)において発生された酸素との間の比率は、なお有用に実質的に2に等しく、すなわち1.5~2.5、好ましくは1.75~2.25、より好ましくは1.85~2.15であり得る。
IFSが1つ以上の非TGRBFからなる従来技術の製鋼プラント(1つのみの溶鉱炉が概略的に示されており、且つ対応する記述において1つのみの非TGRBFが参照される)を概略的に示す。 IFSが1つ以上のTGRBFからなる製鋼プラントに適用される、本発明による方法の実施形態(1つのみのTGRBFが示され、且つ対応する記述においても1つのみのTGRBFが参照される)を概略的に示す。
本発明及びその利点は、図1及び図2を参照することにより、以下の例でさらに明確にされる。図1は、IFSが1つ以上の非TGRBFからなる従来技術の製鋼プラント(1つのみの溶鉱炉が概略的に示されており、且つ対応する記述において1つのみの非TGRBFが参照される)を概略的に示し、図2は、IFSが1つ以上のTGRBFからなる製鋼プラントに適用される、本発明による方法の実施形態(1つのみのTGRBFが示され、且つ対応する記述においても1つのみのTGRBFが参照される)を概略的に示す。同一又は同様の特徴を示すために2桁の同一の参照番号が使用される。
図1は、トップガス脱炭酸化又はリサイクルのない従来技術による従来溶鉱炉1を示す。上部から溶鉱炉1にコークス及び鉄鉱石2を装填し、これらは、溶鉱炉1を下降する。
炉床羽口1bを介して溶鉱炉1に注入される前に空気28を熱風炉20において予熱する。炉床羽口1bを介して又は熱風炉20の上流において、実質的に純粋な酸素22を噴射空気28に添加することができる。
微粉炭(又は別の有機可燃性物質)23も典型的に炉床羽口1bによって溶鉱炉1に注入される。
空気28並びに添加される場合には実質的に純粋な酸素22及び微粉炭(又は別の有機燃料)23は、溶鉱炉内部で組み合わされて、(固体装填2において存在するコークスとの接触において)燃焼及び還元ガス1dによって熱を発生させる。還元ガス1dは、溶鉱炉1内部を上昇し、且つ鉱石に含まれる酸化鉄を金属鉄に還元する。この金属鉄は、溶鉱炉1の底部に降下し続け、そこで酸化物不純物を含有するスラグと一緒に除去(タップ)1aされる。
溶鉱炉ガス(BFG)としてよく知られているオフガス3は、溶鉱炉1を出て、粉塵の大粒子が除去される初期の粉塵除去ユニット4まで移動する。それは、微細粉塵粒子を除去して「クリーンガス」6を生じる第2の粉塵除去システム5に続く。クリーンガス6は、それが燃料として使用される熱風炉20にクリーンガス6の一部を分配送付することができ、且つクリーンガス6の部分8を様々な用途のための製鋼プラントの他の位置8aに送付することができるBFG分配システム7aに入る前に任意選択的に脱水される。1つ以上の他の位置8aへのBFGの流れは、制御バルブシステム8bによって制御される。
水素、CO又は水素及びCOの混合物も追加的還元ガスとして炉床羽口1bを介して溶鉱炉1に注入され得る(単一羽口が図に概略的に示されているが、実際には、溶鉱炉は、複数の羽口を含む)。
既知の溶鉱炉運転のカーボンフットプリントを制限するために、水素、CO又は水素及びCOの混合物は、生物燃料部分燃焼又は改質などの環境上好ましい供給源から入手可能である。
上記の通り、溶鉱炉によるCO排出を制限するために、水素は、好ましい追加的な還元ガスであるように思われ得る。残念ながら、実質的に純粋な水素ガスの費用は、通常、この種類の工業的用途のために抑制的である。
溶鉱炉中への水素(及びCO)注入に関するさらなる技術的問題は、溶鉱炉プロセスの熱力学、すなわち溶鉱炉における水素(及びCO)使用の効率が50%を超えることが少ないという事実に関する。したがって、溶鉱炉に注入される水素の50%は、反応に関与せず、溶鉱炉の上部から出る。この事実は、従来の溶鉱炉において水素の使用を制限する。
表1は、その水素が、コークス速度定数を保持しながら、石炭と置き換えるために使用される場合、粉末石炭注入(PCI)と一緒に標準溶鉱炉に130、261及び362Nm水素/トン溶銑(thm)を注入する従来の溶鉱炉の運転中のプロセスシミュレーションに基づく理論的な比較を示す。石炭注入(PCI)速度定数を保持しながら、130及び197Nmの水素がコークスと置き換えられる場合も表1に示される。
Figure 0007184867000001
Figure 0007184867000002
Figure 0007184867000003
表3は、図2において例示されるように、水分解プロセスからの酸素が製鋼プラントにおいて使用される場合、溶鉱炉及びL-D変換器において外部酸素の必要性が減少することを示す。
表3に示されるように、水分解プロセスからの酸素を溶鉱炉及びL-D変換器のために使用する場合、製鋼プラントの酸素必要条件を満たすための典型的に空気分離プラントからの外部酸素に対する必要性は、大幅に減少するか又は存在しない。
表3に例示される実施形態のほとんどに関して、追加的な水素に関する溶鉱炉の全必要条件を満たすための水分解の使用は、溶鉱炉及び変換器(追加的な)酸素必要条件を満たすために不十分な酸素の発生をもたらす。したがって、前記必要条件を満たすために、ASUなどのさらなる酸素供給源から追加的な酸素が得られなければならない。しかしながら、前記さらなる酸素供給源から得られる酸素の量は、劇的に少ない。
しかしながら、溶鉱炉及び/又は(存在する場合)変換器の全必要条件を満たすための水分解の使用により、溶鉱炉(及び適応可能である場合には変換器)の追加的な酸素必要条件の過剰量での酸素の発生がもたらされる場合、余剰の発生された酸素は、製鉄又は製鋼プラントの他のプロセス/設備において有利に使用され得、且つ/又は販売されて収入を得ることができる。したがって、本発明は、より低い総原価の非炭素ベース還元剤のIFS中への注入による、製鉄炉の組合せ(IFS)を含む製鉄又は製鋼プラントからのCO排出を削減するための方法を提供する。それにより、ASU、VSA、VPSA又は製鉄若しくは製鋼プラントの酸素必要条件を完了する他のいずれかの方法によって生じる外部酸素の量も大いに減少される。これにより、酸素製造からの間接的なCO排出量も回避又は削減される。上記の低カーボンフットプリント電気を使用することにより、製鉄又は製鋼プラントのカーボンフットプリントをさらに削減することができる。
以下に、出願当初の特許請求の範囲に記載の事項を、そのまま、付記しておく。
[1] 鉄鉱石還元、溶融及びオフガス(3)発生を含むプロセスによって鉄鉱石が液体溶銑に変換される1つ以上の炉からなる製鉄炉の組合せ(1)を含む製鉄又は製鋼プラントを運転する方法であって、前記製鉄又は製鋼プラントは、任意選択的に、前記製鉄炉の組合せ(1)の下流に変換器を含み、前記方法は、
a.前記製鉄炉の組合せ(1)に鉄鉱石及びコークスを装填するステップ、
b.前記製鉄炉の組合せ(1)に酸化ガスを注入するステップ、
c.CO 濃度の高い廃ガス流(8)及び10体積%以下のCO 、好ましくは3体積%以下のCO を含有する脱炭酸化されたオフガス流(9)を得るために、前記オフガス(3)を前記製鉄炉の組合せ(1)の下流で脱炭酸化するステップ、
d.前記脱炭酸化されたオフガス流(9)の少なくとも50%を還元ガスリサイクル流として前記製鉄炉の組合せ(1)に注入して戻すステップ
を含む、方法において、
e.水分解によって水素及び酸素を発生させるステップと、
f.ステップ(e)において発生された前記水素の少なくとも一部を前記製鉄炉の組合せ(1)に注入するステップと、
g.前記発生された酸素の少なくとも一部を酸化ガスとして前記製鉄炉の組合せ(1)及び/又は変換器に注入するステップと
を含むことを特徴とする方法。
[2] 前記製鉄炉の組合せ(1)に注入される、ステップ(e)において発生された前記水素の少なくとも一部は、そのようにして得られるガス混合物が前記製鉄炉の組合せ(1)に注入される前に前記還元ガスリサイクル流と混合される、[1]に記載の方法。
[3] h.前記ガスリサイクル流又はステップ(e)において発生された水素と前記ガスリサイクル流との前記混合物は、前記製鉄炉の組合せ(1)の上流において、700℃~1300℃、好ましくは850℃~1000℃、より好ましくは880℃~920℃の温度まで好ましくは熱風炉(20)中で加熱される、[1]又は[2]に記載の方法。
[4] (i)前記廃ガス流(8)の少なくとも一部(25)と、(ii)ステップ(e)において発生された前記水素の第2の部分とを含有する、2.8~7.0MJ/Nm 、好ましくは5.5~6.0MJ/Nm の発熱量を有する低発熱量ガス燃料であって、前記ガスリサイクル流を加熱するために使用される前記熱風炉を加熱するために使用される低発熱量ガス燃料が製造される、[3]に記載の方法。
[5] (i)ステップ(e)において発生され、且つ前記製鉄炉の組合せ(1)に注入される前記水素と、
(ii)ステップ(e)において発生され、且つステップ(g)において前記製鉄炉の組合せ(1)及び/又は前記変換器に注入される前記酸素と
の間の比率は、1.50~2.50、好ましくは1.75~2.25、より好ましくは1.85~2.15である、[1]~[4]のいずれか一項に記載の方法。
[6] (i)ステップ(e)において発生され、且つ前記製鉄炉の組合せ(1)に注入される前記水素と、
(ii)ステップ(e)において発生され、且つステップ(g)において前記製鉄炉の組合せ(1)に注入される前記酸素と
の間の比率は、1.75~2.25、好ましくは1.85~2.15である、[1]~[5]のいずれか一項に記載の方法。
[7] 微粉炭及び/又は別の有機可燃性物質は、羽口(1b)によって前記溶鉱炉(1)に注入される、[1]~[6]のいずれか一項に記載の方法。
[8] 前記製鉄炉の組合せ(1)に注入される前記発生された水素の全て又は一部は、羽口を介して前記製鉄炉の組合せ(1)に注入される、[1]~[7]のいずれか一項に記載の方法。
[9] ステップ(e)において発生された前記酸素の全て又は一部は、前記製鉄炉の組合せ(1)に酸化ガスとして注入される混合物を得るために、ステップ(e)において発生されない酸素含有ガスと混合される、[1]~[8]のいずれか一項に記載の方法。
[10] ステップ(b)において前記製鉄炉の組合せ(1)に注入される前記酸化ガスは、ステップ(e)において発生された酸素からなる、[1]~[8]のいずれか一項に記載の方法。
[11] ステップ(e)において、水素及び酸素は、生物学的及び/又は電解水分解、好ましくは電解水分解によって発生される、[1]~[10]のいずれか一項に記載の方法。
[12] ステップ(e)において、水素及び酸素は、大気圧より高い圧力及び/又は周囲温度より高い温度における電解水分解によって発生される、[11]に記載の方法。
[13] 前記還元ガスは、羽口を介して前記製鉄炉の組合せに注入される、[1]~[12]のいずれか一項に記載の方法。
[14] 前記製鉄炉の組合せ(1)は、1つ以上の溶鉱炉を含み、好ましくは1つ以上の溶鉱炉からなる、[1]~[13]のいずれか一項に記載の方法。
[15] ステップ(e)において発生された前記水素は、少なくとも70体積%、好ましくは少なくとも80体積%、より好ましくは少なくとも90体積%についてH 分子からなる、[1]~[14]のいずれか一項に記載の方法。

Claims (15)

  1. 鉄鉱石還元、溶融及びオフガス(3)発生を含むプロセスによって鉄鉱石が液体溶銑に変換される1つ以上の炉からなる製鉄炉の組合せ(1)を含む製鉄又は製鋼プラントを運転する方法であって、前記製鉄又は製鋼プラントは、任意選択的に、前記製鉄炉の組合せ(1)の下流に変換器を含み、前記方法は、
    a.前記製鉄炉の組合せ(1)に鉄鉱石及びコークスを装填するステップ、
    b.前記製鉄炉の組合せ(1)に酸化ガスを注入するステップ、
    c.CO濃度の高い廃ガス流(8)及び10体積%以下のCO、好ましくは3体積%以下のCOを含有する脱炭酸化されたオフガス流(9)を得るために、前記オフガス(3)を前記製鉄炉の組合せ(1)の下流で脱炭酸化するステップ、
    d.前記脱炭酸化されたオフガス流(9)の少なくとも50%を還元ガスリサイクル流として前記製鉄炉の組合せ(1)に注入して戻すステップ
    を含む、方法において、
    e.水分解によって水素及び酸素を発生させるステップと、
    f.ステップ(e)において発生された前記水素の少なくとも一部を前記製鉄炉の組合せ(1)に注入するステップと、
    g.前記発生された酸素の少なくとも一部を酸化ガスとして前記製鉄炉の組合せ(1)及び/又は変換器に注入するステップと
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 前記製鉄炉の組合せ(1)に注入される、ステップ(e)において発生された前記水素の少なくとも一部は、前記還元ガスリサイクル流と混合され、得られたガス混合物が前記製鉄炉の組合せ(1)に注入される、請求項1に記載の方法。
  3. h.前記還元ガスリサイクル流又はステップ(e)において発生された水素と、前記還元ガスリサイクル流とのガス混合物は、前記製鉄炉の組合せ(1)の上流において、700℃~1300℃、好ましくは850℃~1000℃、より好ましくは880℃~920℃の温度まで、好ましくは熱風炉(20)中で加熱される、請求項1又は2に記載の方法。
  4. (i)前記廃ガス流(8)の少なくとも一部(25)と、(ii)ステップ(e)において発生された前記水素の第2の部分とを含有する、2.8~7.0MJ/Nm、好ましくは5.5~6.0MJ/Nmの発熱量を有する低発熱量ガス燃料(27)であって、前記還元ガスリサイクル流を加熱するために使用される前記熱風炉を加熱するために低発熱量ガス燃料(27)使用される、請求項3に記載の方法。
  5. (i)ステップ(e)において発生され、且つ前記製鉄炉の組合せ(1)に注入される前記水素と、
    (ii)ステップ(e)において発生され、且つステップ(g)において前記製鉄炉の組合せ(1)及び/又は前記変換器に注入される前記酸素と、
    の間の比率は、1.50~2.50、好ましくは1.75~2.25、より好ましくは1.85~2.15である、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
  6. (i)ステップ(e)において発生され、且つ前記製鉄炉の組合せ(1)に注入される前記水素と、
    (ii)ステップ(e)において発生され、且つステップ(g)において前記製鉄炉の組合せ(1)に注入される前記酸素と、
    の間の比率は、1.75~2.25、好ましくは1.85~2.15である、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 微粉炭及び/又は別の有機可燃性物質は、羽口(1b)によって前記製鉄炉の組合せ(1)に注入される、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記製鉄炉の組合せ(1)に注入される前記発生された水素の全て又は一部は、羽口を介して前記製鉄炉の組合せ(1)に注入される、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
  9. ステップ(e)において発生された前記酸素の全て又は一部は、前記製鉄炉の組合せ(1)に酸化ガスとして注入される混合物を得るために、ステップ(e)において発生されない酸素含有ガスと混合される、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
  10. ステップ(b)において前記製鉄炉の組合せ(1)に注入される前記酸化ガスは、ステップ(e)において発生された酸素からなる、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
  11. ステップ(e)において、水素及び酸素は、生物学的及び/又は電解水分解、好ましくは電解水分解によって発生される、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
  12. ステップ(e)において、水素及び酸素は、大気圧より高い圧力及び/又は周囲温度より高い温度における電解水分解によって発生される、請求項11に記載の方法。
  13. 前記還元ガスリサイクル流は、羽口を介して前記製鉄炉の組合せに注入される、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記製鉄炉の組合せ(1)は、1つ以上の溶鉱炉を含み、好ましくは1つ以上の溶鉱炉からなる、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
  15. ステップ(e)において発生された前記水素は、少なくとも70体積%、好ましくは少なくとも80体積%、より好ましくは少なくとも90体積%についてH分子からなる、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法。
JP2020500114A 2017-07-03 2018-07-02 製鉄又は製鋼プラントの運転する方法 Active JP7184867B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP17305860.3A EP3425070B1 (en) 2017-07-03 2017-07-03 Method for operating an iron-or steelmaking-plant
EP17305860.3 2017-07-03
PCT/EP2018/067820 WO2019007908A1 (en) 2017-07-03 2018-07-02 METHOD OF OPERATING AN STEEL INSTALLATION

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020525655A JP2020525655A (ja) 2020-08-27
JP7184867B2 true JP7184867B2 (ja) 2022-12-06

Family

ID=59313178

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020500114A Active JP7184867B2 (ja) 2017-07-03 2018-07-02 製鉄又は製鋼プラントの運転する方法

Country Status (11)

Country Link
US (1) US11377700B2 (ja)
EP (2) EP3425070B1 (ja)
JP (1) JP7184867B2 (ja)
CN (1) CN110997947A (ja)
BR (1) BR112020000041B1 (ja)
CA (1) CA3068613A1 (ja)
ES (2) ES2910082T3 (ja)
HU (2) HUE057873T2 (ja)
PL (2) PL3425070T3 (ja)
RU (1) RU2770105C2 (ja)
WO (1) WO2019007908A1 (ja)

Families Citing this family (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
PL3425070T3 (pl) 2017-07-03 2022-05-23 L'air Liquide, Société Anonyme pour l'Étude et l'Exploitation des Procédés Georges Claude Sposób eksploatacji zakładu wytwarzającego żelazo lub stal
IT201900002089A1 (it) * 2019-02-13 2020-08-13 Danieli Off Mecc Impianto di riduzione diretta e relativo processo
LU101227B1 (en) * 2019-05-21 2020-11-23 Wurth Paul Sa Method for Operating a Blast Furnace
US20220403477A1 (en) * 2019-11-29 2022-12-22 Nippon Steel Corporation Blast furnace operation method
CN111575427B (zh) * 2020-04-23 2021-09-14 钢铁研究总院 一种近零排放的氢冶金工艺
KR102427593B1 (ko) * 2020-05-29 2022-08-02 서울대학교산학협력단 수전해수소를 이용한 제철소 부생가스 고질화 시스템 및 그 방법
EP3940114A1 (en) 2020-07-17 2022-01-19 Novazera Limited Electrochemical-assisted carbon capture process
CN112899427B (zh) * 2021-01-15 2022-02-11 东北大学 一种使用电能加热的氢气竖炉炼铁系统及方法
JP2022130260A (ja) * 2021-02-25 2022-09-06 均 石井 金属の製造コスト削減方法。
DE102021125784A1 (de) * 2021-10-05 2022-04-21 Thyssenkrupp Steel Europe Ag Verfahren zum Betreiben eines Stahlwerks
WO2023111654A1 (en) * 2021-12-16 2023-06-22 Arcelormittal Ironmaking method and associated plant
WO2023111653A1 (en) * 2021-12-16 2023-06-22 Arcelormittal Steelmaking method and associated network of plants
CA3241281A1 (en) * 2021-12-16 2023-06-22 Arcelormittal Steelmaking method and associated network of plants
CN115198043A (zh) * 2022-06-13 2022-10-18 中冶赛迪工程技术股份有限公司 基于高炉-炼钢炉流程耦合碳循环的低碳冶炼系统及方法
CN115522003B (zh) * 2022-08-18 2023-04-21 昌黎县兴国精密机件有限公司 一种基于能质转换的富氢高炉炼铁系统及其生产控制方法
CN115505658A (zh) * 2022-09-01 2022-12-23 中冶南方工程技术有限公司 一种高炉低碳冶炼系统及方法
CN115341057A (zh) * 2022-09-01 2022-11-15 中冶南方工程技术有限公司 一种高炉富氢冶炼系统及方法
CN115449573B (zh) * 2022-09-09 2023-09-29 云南曲靖钢铁集团呈钢钢铁有限公司 一种节能环保型高炉及高炉炼铁工艺
CN116200559A (zh) * 2023-03-04 2023-06-02 新疆八一钢铁股份有限公司 一种富氢碳循环氧气高炉实现碳中和的方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011116141A2 (en) 2010-03-18 2011-09-22 Sun Hydrogen, Inc. Clean steel production process using carbon-free renewable energy source
JP2017503922A (ja) 2013-12-20 2017-02-02 レール・リキード−ソシエテ・アノニム・プール・レテュード・エ・レクスプロワタシオン・デ・プロセデ・ジョルジュ・クロード 炉頂ガス循環高炉設備を操業する方法

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB1438999A (en) * 1972-11-25 1976-06-09 Nippon Kokan Kk Blast furnace operating methods
US5234490A (en) * 1991-11-29 1993-08-10 Armco Inc. Operating a blast furnace using dried top gas
FR2898134B1 (fr) 2006-03-03 2008-04-11 Air Liquide Procede d'integration d'un haut-fourneau et d'une unite de separation de gaz de l'air
JP5510199B2 (ja) 2010-08-31 2014-06-04 Jfeスチール株式会社 水素および酸素の製造・使用方法
FR2969175B1 (fr) * 2010-12-21 2013-01-04 Air Liquide Procede d'operation d'une installation de haut fourneau avec recyclage de gaz de gueulard
US9863013B2 (en) * 2011-02-22 2018-01-09 Linde Aktiengesellschaft Apparatus and method for heating a blast furnace stove
TW201239098A (en) * 2011-03-18 2012-10-01 Sun Hydrogen Inc Clean steel production process using carbon-free renewable energy source
EP2584052A1 (en) 2011-10-19 2013-04-24 Paul Wurth S.A. Method of operating regenerative heaters in blast furnace plant
CN102876824B (zh) * 2012-09-12 2014-07-23 首钢总公司 利用高炉煤气实现高风温的方法
DE102013113913A1 (de) 2013-12-12 2015-06-18 Thyssenkrupp Ag Anlagenverbund zur Stahlerzeugung und Verfahren zum Betreiben des Anlagenverbundes
DE102013113921A1 (de) 2013-12-12 2015-06-18 Thyssenkrupp Ag Anlagenverbund zur Stahlerzeugung und Verfahren zum Betreiben des Anlagenverbundes
DE102013113958A1 (de) 2013-12-12 2015-06-18 Thyssenkrupp Ag Anlagenverbund zur Stahlerzeugung und Verfahren zum Betreiben des Anlagenverbundes
JP6258039B2 (ja) 2014-01-07 2018-01-10 新日鐵住金株式会社 高炉の操業方法
CN106103746B (zh) 2014-03-26 2018-07-31 杰富意钢铁株式会社 氧气高炉的操作方法
DE102015014234A1 (de) 2015-11-04 2017-05-04 Helmut Aaslepp Umweltfreundliches Hochofenverfahren zur Roheisenerzeugung mit Nutzung erneuerbarer Energien
PL3425070T3 (pl) 2017-07-03 2022-05-23 L'air Liquide, Société Anonyme pour l'Étude et l'Exploitation des Procédés Georges Claude Sposób eksploatacji zakładu wytwarzającego żelazo lub stal

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011116141A2 (en) 2010-03-18 2011-09-22 Sun Hydrogen, Inc. Clean steel production process using carbon-free renewable energy source
JP2017503922A (ja) 2013-12-20 2017-02-02 レール・リキード−ソシエテ・アノニム・プール・レテュード・エ・レクスプロワタシオン・デ・プロセデ・ジョルジュ・クロード 炉頂ガス循環高炉設備を操業する方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP3649264A1 (en) 2020-05-13
ES2910082T3 (es) 2022-05-11
CN110997947A (zh) 2020-04-10
JP2020525655A (ja) 2020-08-27
PL3649264T3 (pl) 2022-04-04
US20200149124A1 (en) 2020-05-14
RU2020103336A (ru) 2021-07-27
RU2770105C2 (ru) 2022-04-14
EP3649264B1 (en) 2021-12-15
BR112020000041A2 (pt) 2020-07-21
HUE057873T2 (hu) 2022-06-28
US11377700B2 (en) 2022-07-05
HUE057762T2 (hu) 2022-06-28
ES2907755T3 (es) 2022-04-26
EP3425070A1 (en) 2019-01-09
RU2020103336A3 (ja) 2021-10-11
CA3068613A1 (en) 2019-01-10
BR112020000041B1 (pt) 2023-01-10
WO2019007908A1 (en) 2019-01-10
EP3425070B1 (en) 2022-01-19
PL3425070T3 (pl) 2022-05-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7184867B2 (ja) 製鉄又は製鋼プラントの運転する方法
US20220235426A1 (en) Method and system for producing steel or molten-iron-containing materials with reduced emissions
CA3139620C (en) Direct reduction process utilizing hydrogen
EP1641945B1 (en) Method and apparatus for improved use of primary energy sources in integrated steel plants
EP2886666B1 (en) Method for operating a top gas recycling blast furnace installation
JP2004309067A (ja) 高炉ガスの利用方法
TW202219278A (zh) 用於生產鐵製品的冶煉設備及其操作方法
CN115516116A (zh) 用于生产渗碳海绵铁的方法
JP7028373B1 (ja) 製鉄設備および還元鉄の製造方法
KR101948991B1 (ko) 제철공정-고체 산화물 전기분해전지-고체산화물 연료전지 복합시스템
WO2024135697A1 (ja) 還元鉄の製造方法
US20240084410A1 (en) Bleed-off gas recovery in a direct reduction process
JP2021172861A (ja) 還元鉄の製造方法
KR20220158450A (ko) 수소 기반 용철 제조 방법 및 그 장치
CN117858967A (zh) 用于生产铁产品的冶金设备的运行方法
CN117737324A (zh) 一种副产煤气制取高温富氢煤气高炉炼铁工艺及系统
CN113969329A (zh) 降低二氧化碳排放的金属还原冶炼方法及系统
CN115652011A (zh) 一种熔融还原炉煤气富化及循环利用的装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20200130

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20200131

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210616

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220627

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220628

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220916

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20221025

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20221124

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7184867

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150