JP7184125B2 - トラヒック分析装置、方法及びプログラム - Google Patents
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Description
本発明は、日本国特許出願:特願2018-047279号(2018年3月14日出願)の優先権主張に基づくものであり、同出願の全記載内容は引用をもって本書に組み込み記載されているものとする。
本発明は、トラヒック分析装置、方法及びプログラムに関する。
・ 通信利用者の通信品質に対するニーズの高度化、
・ アプリ単位の要件に応じた通信、
・ 刻々と変わるアプリケーションの利用状況等に応じた通信サービスの提供等、
が求められることになる。このため、通信事業者では、通信サービスやトラヒックに関わるアプリケーション状態の変化の把握が課題となる。
・ 制御対象パラメータの増加(通信帯域、伝送遅延の揺らぎ(ジッタ等)など)、
・ 細かな制御周期、
が必要とされる。
・ 5タプル(5-tuple (例えば、送信元/宛先のIP(Internet Protocol)アドレス/ポート、プロトコル)と、
・ トラヒックパターン(例えば、スループット、パケットサイズ、パケット送信間隔(到着間隔)等)などである。
・ 入力情報選択部103で選択された通信トラヒックの時系列データでの状態(アプリケーション状態)の推移を、隠れマルコフモデルによる状態遷移モデルでモデル化し、
・ 前記時系列データにおいて類似する変動パターンに対応する複数の隠れマルコフ状態を一まとめにし、
・ 一まとめとした複数の隠れマルコフ状態を、前記隠れマルコフモデルの1つ上位の層の隠れマルコフモデルの1つの状態で表す階層モデルを作成するようにしてもよい。
図2は、本発明の例示的な実施形態1を説明する図である。実施形態1のトラヒック分析装置100は、通信トラヒックの複数種の時系列データの中から、特徴(状態)を抽出し易い時系列データを検出することで、モデル作成にあたり、余計な時系列データを入力せず、アプリケーション状態の推定精度を向上させる。図2を参照すると、トラヒック分析装置100は、通信トラヒック観測部101と、情報量計算部102、入力情報選択部103と、モデル作成部104を備えている。
通信トラヒック観測部101は、通信トラヒックの時系列データとして、
・ スループット[bps(bit per second)]、
・ 単位時間当たりのパケット到着間隔(平均値)[sec]、
・ 単位時間当たりの平均パケットサイズ(平均値)[bytes]、
・ 単位時間当たりのパケット数等を取得してもよい。あるいは、例えばIoT向けの時系列入力情報(例えば、加速度の時系列情報や無線品質の変化等)の時系列データであってもよい。
情報量計算部102は、通信トラヒック観測部101でモニタされた通信トラヒックのスループット時系列データx={x(1),…,x(N)}、パケットサイズ時系列データy={y(1),…,y(N)}、パケット送信間隔(受信間隔)の時系列データz={z(1),…,z(N)}に関して、情報量を計算する。
(1)
をPの平均情報量 (エントロピー)という。
H(X)=-(1/2)log2(1/2)-(1/2)log2(1/2)=log2(2)=1 (3)
となる。
s0の生起確率p(s0)はp(s0)=c/N、
s1の生起確率p(s1)=1-c/Nとなる。したがって、エントロピーは、
H(X)=-(c/N)log2(c/N)-(1-c/N)log2(1-c/N) (4)
窓iと窓jの時系列データ(「テンプレートベクトル」ともいう)を次式(5)、(6)とする。
図2の入力情報選択部103は、通信トラヒック観測部101で取得された複数の時系列データのうち、情報量計算部102で計算されたサンプルエントロピー(SampEn)の値の最も小さい時系列データを選択するようにしてもよい。
図2のモデル作成部104は、入力情報選択部103で選択された時系列データを分析し、前記時系列データのパターンとその遷移を表現するための確率的な状態遷移モデルを作成し、記憶部105に格納する。作成されたモデルは、入力情報選択部103で選択された通信トラヒックの時系列データに基づき、該通信トラヒックのアプリケーション状態の推移の推測等に用いられる。通信トラヒックに関わるアプリケーションは、該通信トラヒックの送信元であってもよい(あるいは、送信側と連携し該送信側から転送される通信トラヒックの受信に関わるアプリケーションであってもよい)。
図9は、本発明の例示的な実施形態2を説明する図である。図9を参照すると、図2の構成に加えて、入力情報生成部106を備えている。他の構成は、図2の実施形態1と同様であるため、以下では、入力情報生成部106について説明する。
(16)
を計算する。これはローパスフィルタ(平滑フィルタ)である。図11(B)の時系列データ1102は、図11(A)の時系列データ1101に対して移動窓による移動平均を計算した結果の一例を示す図である。なお、図11(A)では、説明の簡単のため、時系列パターンa(振動パターン)の区間の振幅平均を0とし、図11(B)では、式(16)の値を0としている。図11(A)の時刻tk+1における直流レベルの遷移を、図11(B)では、矩形波の立ち上がりエッジとして1次のローパスフィルタの出力波形として模式的に示している。
図12は、本発明の例示的な実施形態3のトラヒック分析装置100の構成を例示する図である。図12を参照すると、トラヒック分析装置100は、図9の実施形態2の構成に加えて、アプリケーション情報観測部107と、原因分析部108を備えている。図12において、入力情報生成部106は、通信トラヒック観測部101で取得した通信トラヒック情報に加えて、アプリケーション情報観測部107からアプリケーション情報を入力することで、アプリケーション状態の分析をアプリケーションレベルで可能としている。
・動画が途切れない、
・高画質等の場合、QoEは「良い」(5段階の4)と評価する。QoEでは、例えば、非常に良い、良い、普通、悪い、非常に悪い等の5段階評価が用いられる。なお、映像の場合、評価対象の映像のMOS(Mean Opinion Score)から基準映像のMOSを差し引いたDMOS(Differential Mean Opinion Score)を用いるようにしてもよい。評価対象の映像のMOSから基準映像のMOSを差し引き、これに5を加えるようにしてもよい(ACR(Absolute Category Rating)-HRR(Hidden Reference Removal))。
θjk={μjk,Σjk}
・・・(22)
初期パラメータΘを設定する(時刻t=0)。
・スループット[bps(bit per second)]、
・単位時間当たりのパケット到着間隔(平均値)[sec]、
・単位時間当たりの平均パケットサイズ(平均値)[bytes]、
・単位時間当たりのパケット数、
等の中から入力情報選択部103で選択された時系列データを利用するようにしてもよい。あるいは、オプションとして、アプリケーション情報観測部107からのアプリケーション情報(例えばIoTからの時系列入力情報(加速度の時系列情報や、無線品質の変化)も、情報量計算部102での計算結果に基づき、モデル作成に利用してもよい。
隠れ状態s1の出力確率は、
・ 番号1(図16(A)の状態#1に対応)を出力する確率=0.1、
・ 番号2(図16(A)の状態#2に対応)を出力する確率=0.9、
隠れ状態s2の出力確率は、
・ 番号1(図16(A)の状態#1に対応)を出力する確率=0.6、
・ 番号2(図16(A)の状態#2に対応)を出力する確率=0.4、
である。
図17は、本発明の例示的な実施形態4の構成を例示する図である。図17は、図2の実施形態1の構成に、アプリケーション状態推定部109、アプリケーション状態判定部110と、アプリケーション特性(例えば通信トラヒックの変動特性)を記憶した記憶部111を備えている。
・ 通信の周期、
・ 通信期間、
・ 非通信期間、
・ 最大スループット
などの特徴量を抽出し、抽出した特徴量を、記憶部111に記憶されたアプリケーションの特性(通信周期、通信期間、非通信期間、最大スループット等)と比較し、比較結果に基づき、アプリケーション状態の判定を行うようにしてもよい。
図20は、本発明の例示的な実施形態5を説明する図である。図20は、図2、図9、図12、図17等のモデル作成部104が扱う階層モデルの変形例を説明する図である。通信トラヒックの時系列データのばたつき等のノイズ除去手段として、モデル作成部104では、HMMとして、状態滞在時間を考慮したHMMを用いている。アプリケーション状態と通信ノイズの特性の相違点として、例えばIoT(Internet of Things)デバイスのカメラからの映像などは、長時間同一の状態(トラヒック特性、スループット)を継続する。カメラで取得した画像を圧縮符号化するエンコーダの符号化レートが所定時間の間一定の場合、カメラからの通信トラヒックのスループットは一定となる。一方、通信ノイズは瞬間的に発生する。
rt=0でなければ、現在の残り持続時間が1つカウントダウンされ、状態はstのまま変わらない。
本発明の例示的な実施形態6について説明する。実施形態1-5等において、モデル作成部104は、リアルタイムでモデルを更新するようにしてもよい。モデル作成部104は、トラヒック源であるアプリケーション状態の特性の変化に追従するため、階層モデルを更新する。階層モデルの更新方法としては、例えばバッチ処理と、オンライン処理とに大別してもよい。このうち、バッチ処理は、図21(A)に模式的に示すように、適当なデータブロック長(入力データの長さ)単位で最新の通信トラヒックの時系列データ2101を分析し、該データブロックの分析結果に基づき階層モデルを更新する。階層HMMモデルの推定は前述の実施形態1と同様である。データブロック長は、固定であっても可変であってもよい。
・ データブロック内の状態の数が1つの場合(同一状態が長期間続く場合)、データブロック長を伸ばし、
・ 状態の数が複数の場合、データブロック長を短くするようにしてもよい。
図22は、本発明の例示的な実施形態7を説明する図である。図22を参照すると、実施形態7では、図17の構成に加え、アプリケーション状態予測部112をさらに備えている。アプリケーション状態予測部112は、アプリケーション状態判定部110で判定されたアプリケーション状態を用いて、将来のアプリケーション状態の遷移パターンを予測する。アプリケーション状態予測部112における予測方法として、図23に模式的に例示するように、点予測、あるいは区間予測を用いてもよい。推定したアプリケーション状態シーケンスに対して、例えば自己相関を計算し、将来発生する状態シーケンスを予測するようにしてもよい。図23において、破線は、将来発生するアプリケーション状態Aの発生シーケンスである。
ステップ1:
初期値x(0)を決める。
yを提案分布q(y|x(t))から生成し、
uを一様分布から発生させ、
uがα(x(t),y)以下のとき、
x(t+1) = y、
他の場合、
x(t+1) = x(t)
・・・(25)
とする。
・・・(26)
ステップ1:
確率変数xをk個のブロックx=(x1,…,xk)に分割し、
ステップ2以降、t=0,1,…に対して、以下を繰りかえす。
各xi (t+1)を条件付き確率
p(xj|x1 (t), xj-1 (t), xj+1 (t),…,xk (t))
・・・(27)
からサンプリングする。
yt=-Σ<i=1,p>y(t-i)+εt
・・・(28)
εtがN(0、Σ)である(ガウス性白色雑音)。
図24は、本発明の例示的な実施形態8を説明する図である。図24を参照すると、実施形態8では、図22の構成に加えて、推定されたアプリケーション状態に応じた通信制御等を行う制御部113をさらに備えている。
図25は、本発明の例示的な実施形態9を説明する図である。図25を参照すると、実施形態9では、図22の構成に加えて、QoE計算部114をさらに備えている。QoE計算部114は、推定したアプリ状態ごとに、どれくらいの通信品質を提供できているかを分析し、アプリケーション品質であるQoE(Quality of Experience)を計算(評価)する(例:Web QoE、動画QoE等)。QoEは、Webページ、動画の配信先のノード(端末、サーバ等)側で測定したQoEを収集し、アプリ状態に関連付けて記憶保持しておき、QoE計算部114は、通信トラヒック(スループット)やアプリケーション状態判定部110で判定されたアプリ状態に対応するQoEを求めるようにしてもよい。
WebアプリQoEでは、例えば、
・ クリックしてから表示完了が早い場合、
QoEは「良い」と判断するようにしてもよい。
遠隔機械制御(ドローン、工作機械、自動車等)のQoEでは、
・ 外部から制御コマンドを入力して、機器にコマンドを到達するまでが早い、または、
・ 遅延が一定の場合、
QoEは「良い」と評価するようにしてもよい。
ファイル転送アプリのQoEでは、例えば、
・ 転送開始から送信完了までが早い、
・ 転送に失敗しない等の場合、
QoEを高く評価するようにしてもよい。
図26は、本発明の例示的な実施形態10の構成を説明する図である。図26を参照すると、実施形態10は、図25の構成に加えて、制御部115を備えている。制御部115は、QoE計算部114で算出(評価)したアプリ品質(QoE)に基づき、通信事業者等が提供するアプリケーションの制御を行う。なお、実施形態10において、図22等のアプリケーション状態予測部112を備え、QoE計算部114は、予測した将来のアプリケーション状態に対応するQoEを計算するようにしてもよい。
図27は、本発明の例示的な実施形態11として、トラヒック分析装置100を、コンピュータ装置60で実現した構成を例示する図である。図27を参照すると、コンピュータ装置60は、プロセッサ(CPU(Central Processing Unit))61、記憶装置(メモリ)62、表示装置63、通信インタフェース64を備える。記憶装置62は、例えばRAM、ROM、EEPROM等の半導体ストレージ、HDD、CD、DVD等を含む構成であってもよい。記憶装置62は、プロセッサ61で実行されるプログラム(命令群、データ等)を格納する。プロセッサ61は、記憶装置62に格納されたプログラムを実行することで、前記各実施形態のトラヒック分析装置100の機能を実現する。通信インタフェース64は、図4(A)、図4(B)のネットワークノード20との通信接続を制御するインタフェースである。通信インタフェース64は、図4(C)において通信ネットワーク50に流れるパケット(例えば端末30とサーバ40間のパケット)を転送するネットワークインタフェースとして機能してもよい。プロセッサ61で実行されるプログラム(ソフトウェア)は、通信トラヒックに関する複数の時系列データの情報量を計算する情報量計算処理と、前記複数の時系列データの情報量に基づき、少なくとも1つの時系列データを選択する入力情報選択処理と含む。また、プロセッサ61で実行されるプログラム(ソフトウェア)は前記実施形態1-10として説明したトラヒック分析装置100の機能を実現する処理ステップを含んでもよい。
通信トラヒックに関する複数の時系列データのそれぞれの情報量を計算する情報量計算部と、
前記複数の時系列データの情報量に基づき、前記複数の時系列データの中から、分析対象とする少なくとも1つの時系列データを選択する入力情報選択部と、
を備えた、ことを特徴とするトラヒック分析装置。
前記通信トラヒックに関する複数の時系列データは、同一通信トラヒックに関する、時間軸を共通とした、複数の属性の時系列データである、ことを特徴とする付記1に記載のトラヒック分析装置。
前記情報量計算部は、前記情報量として、前記通信トラヒックの時系列データの特徴的なパターンの抽出の適合性を示す指標となる情報量を計算する、ことを特徴とする付記1又は2に記載のトラヒック分析装置。
前記情報量計算部は、前記情報量として、前記通信トラヒックの時系列データのサンプルエントロピーを計算する、ことを特徴とする付記1乃至3のいずれかに記載のトラヒック分析装置。
前記入力情報選択部は、前記サンプルエントロピーの大小に基づき、1つ又は複数の時系列データを選択する、ことを特徴とする付記4に記載のトラヒック分析装置。
前記通信トラヒックの時系列データに対して演算処理を施した時系列データを生成し、前記情報量計算部に供給する入力情報生成部をさらに備えた、ことを特徴とする付記1乃至5のいずれかに記載のトラヒック分析装置。
前記通信トラヒックに関わるアプリケーションの情報を取得し、前記入力情報生成部に供給するアプリケーション情報観測部をさらに備えた、ことを特徴とする付記6に記載のトラヒック分析装置。
前記入力情報選択部で選択された時系列データに基づき推定されたアプリケーション状態について、前記状態にあることの原因を分析する原因分析部をさらに備えた、ことを特徴とする付記7に記載のトラヒック分析装置。
前記入力情報選択部で選択された前記通信トラヒックの時系列データに基づき、前記時系列データのパターンとその遷移を表現するための確率的な状態遷移モデルを作成するモデル作成部をさらに備えた、ことを特徴とする付記1乃至8のいずれかに記載のトラヒック分析装置。
前記モデル作成部は、前記入力情報選択部で選択された通信トラヒックの時系列データの状態の推移を、隠れマルコフモデルによる状態遷移モデルでモデル化し、
前記時系列データにおいて類似した変動が繰り返され前記隠れマルコフモデルの複数の隠れ状態でモデル化された時間区間について、前記複数の隠れ状態を一まとめにして、前記隠れマルコフモデルの1つ上位の層の隠れマルコフモデルの1つの隠れ状態でモデル化する、ことを特徴とする付記9に記載のトラヒック分析装置。
前記モデル作成部は、前記入力情報選択部で選択された通信トラヒックの時系列データの状態の推移を連続隠れマルコフモデルでモデル化し、
前記連続隠れマルコフモデルの前記1つ上位の層の隠れマルコフモデルを離散隠れマルコフモデルとし、
前記離散隠れマルコフモデルの隠れ状態の出力確率及び遷移確率によって、一まとめにされた前記連続隠れマルコフモデルの複数の隠れ状態の出力の推移をモデル化した階層モデルを生成する、ことを特徴とする付記10に記載のトラヒック分析装置。
前記入力情報選択部で選択された時系列データに対して、前記モデルに基づき、前記時系列データに対応するアプリケーション状態を推定するアプリケーション状態推定部と、
推定された前記アプリケーション状態と、予め登録されているアプリケーション特性とに基づき、前記時系列データに対応するアプリケーション状態を判別するアプリケーション状態判別部と、
をさらに備えた、ことを特徴とする付記9乃至11のいずれかに記載のトラヒック分析装置。
前記アプリケーション状態判別部は、前記推定された前記アプリケーション状態のシーケンスと、予め登録されたアプリケーション特性のシーケンスの類似度に基づき、アプリケーション状態を判別する、ことを特徴とする付記12に記載のトラヒック分析装置。
前記アプリケーション状態に基づき、アプリケーション品質(QoE)を判別するQoE計算部を備えた、ことを特徴とする付記12又は13に記載のトラヒック分析装置。
前記アプリケーション状態、又は、前記アプリケーション状態に基づき計算したアプリケーション品質(QoE)、又は、将来のアプリケーション状態の予測結果に基づき、ネットワーク制御と通信制御の少なくとも一方を行う制御部をさらに備えた、ことを特徴とする付記12乃至14のいずれかに記載のトラヒック分析装置。
通信トラヒックに関する複数の時系列データのそれぞれの情報量を計算し、
前記複数の時系列データの情報量に基づき、少なくとも1つの時系列データを選択する、ことを特徴とするトラヒック分析方法。
前記通信トラヒックに関する複数の時系列データは、同一通信トラヒックに関する時間軸を共通とした複数の属性の時系列データである、ことを特徴とする付記16に記載のトラヒック分析方法。
前記情報量として、前記通信トラヒックの時系列データの特徴的なパターンの抽出の適合性を示す指標となる情報量を計算する、ことを特徴とする付記16又は17に記載のトラヒック分析方法。
前記情報量として、前記通信トラヒックの時系列データのサンプルエントロピーを計算する、ことを特徴とする付記16乃至18のいずれかに記載のトラヒック分析方法。
前記サンプルエントロピーの大小に基づき、1つ又は複数の時系列データを選択する、ことを特徴とする付記19に記載のトラヒック分析方法。
前記通信トラヒックの時系列データに対して演算処理を施した時系列データを生成し、生成した前記時系列データの前記情報量の計算処理に供給する、ことを特徴とする付記16乃至20のいずれかに記載のトラヒック分析方法。
前記通信トラヒックに関わるアプリケーションの情報を取得する、ことを特徴とする付記21に記載のトラヒック分析方法。
選択された前記時系列データに基づき推定されたアプリケーション状態について、前記状態にあることの原因を分析する、ことを特徴とする付記22に記載のトラヒック分析方法。
選択された前記通信トラヒックの時系列データに基づき、前記時系列データのパターンとその遷移を表現するための確率的な状態遷移モデルを作成する、ことを特徴とする付記16乃至23のいずれかに記載のトラヒック分析方法。
選択された通信トラヒックの時系列データの状態の推移を、隠れマルコフモデルによる状態遷移モデルでモデル化し、
前記時系列データにおいて類似した変動が繰り返され前記隠れマルコフモデルの複数の隠れ状態でモデル化された時間区間について、前記複数の隠れ状態を一まとめにして、前記隠れマルコフモデルの1つ上位の層の隠れマルコフモデルの1つの隠れ状態でモデル化する、ことを特徴とする付記24に記載のトラヒック分析方法。
選択された通信トラヒックの時系列データの状態の推移を連続隠れマルコフモデルでモデル化し、
前記連続隠れマルコフモデルの前記1つ上位の層の隠れマルコフモデルを離散隠れマルコフモデルとし、
前記離散隠れマルコフモデルの隠れ状態の出力確率及び遷移確率によって、一まとめにされた前記連続隠れマルコフモデルの複数の隠れ状態の出力の推移をモデル化した階層モデルを生成する、ことを特徴とする付記25に記載のトラヒック分析方法。
選択された時系列データに対して、前記モデルに基づき、前記時系列データに対応するアプリケーション状態を推定し、
推定された前記アプリケーション状態と、予め登録されているアプリケーション特性とに基づき、前記時系列データに対応するアプリケーション状態を判別する、ことを特徴とする付記24乃至26のいずれかに記載のトラヒック分析方法。
前記推定された前記アプリケーション状態のシーケンスと、予め登録されたアプリケーション特性のシーケンスの類似度に基づき、アプリケーション状態を判別する、ことを特徴とする付記27に記載のトラヒック分析方法。
前記アプリケーション状態に基づき、アプリケーション品質(Quality of Experience: QoE)を判別する、ことを特徴とする付記27又は28に記載のトラヒック分析方法。
前記アプリケーション状態、又は、前記アプリケーション状態に基づき計算したアプリケーション品質(QoE)、又は、将来のアプリケーション状態の予測結果に基づき、ネットワーク制御と通信制御の少なくとも一方を行う、ことを特徴とする付記16乃至29のいずれかに記載のトラヒック分析方法。
通信トラヒックに関する複数の時系列データのそれぞれの情報量を計算する情報量計算処理と、
前記複数の時系列データの情報量に基づき、少なくとも1つの時系列データを選択する入力情報選択処理と、
をコンピュータに実行させるプログラム。
前記通信トラヒックに関する複数の時系列データは、同一通信トラヒックに関する、時間軸を共通とした、複数の属性の時系列データである、付記31に記載のプログラム。
前記情報量計算処理は、前記情報量として、前記通信トラヒックの時系列データの特徴的なパターンの抽出の適合性を示す指標となる情報量を計算する、付記31又は32に記載のプログラム。
前記情報量計算処理は、前記情報量として、前記通信トラヒックの時系列データのサンプルエントロピーを計算する、付記31乃至33のいずれかに記載のプログラム。
前記入力情報選択処理は、前記サンプルエントロピーの大小に基づき、1つ又は複数の時系列データを選択する、付記34に記載のプログラム。
前記通信トラヒックの時系列データに対して演算処理を施した時系列データを生成し、前記情報量計算部に供給する入力情報生成処理を前記コンピュータに実行させる、付記31乃至35のいずれかに記載のプログラム。
前記通信トラヒックに関わるアプリケーションの情報を取得し、前記入力情報生成部に供給するアプリケーション情報観測処理を前記コンピュータに実行させる、付記31乃至36のいずれかに記載のプログラム。
選択された前記時系列データに基づき推定されたアプリケーション状態について、前記状態にあることの原因を分析する原因分析処理を前記コンピュータに実行させる、付記37に記載のプログラム。
前記入力情報選択処理で選択された前記通信トラヒックの時系列データに基づき、前記時系列データのパターンとその遷移を表現するための確率的な状態遷移モデルを作成するモデル作成処理を前記コンピュータに実行させる、付記31乃至38のいずれかに記載のプログラム。
前記モデル作成処理は、前記入力情報選択処理で選択された通信トラヒックの時系列データの状態の推移を、隠れマルコフモデルによる状態遷移モデルでモデル化し、
前記時系列データにおいて類似した変動が繰り返され前記隠れマルコフモデルの複数の隠れ状態でモデル化された時間区間について、前記複数の隠れ状態を一まとめにして、前記隠れマルコフモデルの1つ上位の層の隠れマルコフモデルの1つの隠れ状態でモデル化する、付記39に記載のプログラム。
前記モデル作成処理は、前記入力情報選択部で選択された通信トラヒックの時系列データの状態の推移を連続隠れマルコフモデルでモデル化し、
前記連続隠れマルコフモデルの前記1つ上位の層の隠れマルコフモデルを離散隠れマルコフモデルとし、
前記離散隠れマルコフモデルの隠れ状態の出力確率及び遷移確率によって、一まとめにされた前記連続隠れマルコフモデルの複数の隠れ状態の出力の推移をモデル化した階層モデルを生成する、付記40に記載のプログラム。
前記入力情報選択処理で選択された時系列データに対して、前記モデルに基づき、前記時系列データに対応するアプリケーション状態を推定するアプリケーション状態推定処理と、
推定された前記アプリケーション状態と、予め登録されているアプリケーション特性とに基づき、前記時系列データに対応するアプリケーション状態を判別するアプリケーション状態判別処理を前記コンピュータに実行させる、付記39乃至41のいずれかに記載のプログラム。
前記アプリケーション状態判別処理は、前記推定された前記アプリケーション状態のシーケンスと、予め登録されたアプリケーション特性のシーケンスの類似度に基づき、アプリケーション状態を判別する、付記42に記載のプログラム。
前記アプリケーション状態に基づき、アプリケーション品質(QoE)を判別するQoE計算処理を前記コンピュータに実行させる、付記42又は43に記載のプログラム。
前記アプリケーション状態、又は、前記アプリケーション状態に基づき計算したアプリケーション品質(QoE)、又は、将来のアプリケーション状態の予測結果に基づき、ネットワーク制御と通信制御の少なくとも一方を行う処理を前記コンピュータに実行させる、付記42乃至44のいずれかに記載のプログラム。
20 ネットワークノード
30 端末
40 サーバ
50 通信ネットワーク
60 コンピュータ装置
61 プロセッサ
62 記憶装置
63 表示装置(モニタ)
64 通信インタフェース
100 トラヒック分析装置
101 通信トラヒック観測部
102 情報量計算部
103 入力情報選択部
104 モデル作成部
105 記憶部(階層モデル記憶部)
106 入力情報生成部
107 アプリケーション情報観測部
108 原因分析部
109 アプリケーション状態推定部
110 アプリケーション状態判定部
111 記憶部(アプリケーション特性記憶部)
112 アプリケーション状態予測部
113、115 制御部
114 QoE計算部
201、401 通信トラヒック(スループットの時系列データ)
211-1、211-2、211-3 正規分布
301 HMM
302 階層HMM
303 グループ1
304 グループ2
311、311-1、311-2 隠れ状態
312、312-1、312-2 混合GAUSS分布(混合正規分布)
313 d次元GAUSS分布(正規分布)
314 出力確率
315 観測値
402 状態(HMM層#1の出力)
402-1~402-3 時間区間
403 モデルパラメータ
404 状態(正規化された状態のシーケンス、HMM層#2の出力)
404A 状態#1の時間推移
404B 状態#2の時間推移
421、424 HMM#1状態
422、425 HMM#2状態
423、433 アプリケーション状態のシーケンス
426 アプリケーション状態A
701 通信トラヒック(スループット)
702 推測されたアプリケーション状態
703 アプリケーション特性
1001、1002、1101、1102、2101、2102 時系列データ
Claims (6)
- 通信トラヒックに関する複数の時系列データの情報量を計算する手段と、
前記複数の時系列データの情報量に基づき、少なくとも1つの時系列データを選択する手段と、
前記選択された時系列データに対して、前記時系列データのパターンとその遷移を表現するための確率的な状態遷移モデルを用いて、アプリケーション状態の推移を推定する手段と、
前記状態遷移モデルに基づいて、前記推定されたアプリケーション状態の遷移のシーケンスと、予め登録されたアプリケーションにおける遷移のシーケンスとの類似度を計算する手段と、
を備えるサーバ装置。 - 通信トラヒックに関する複数の時系列データの情報量を計算し、
前記複数の時系列データの情報量に基づき、少なくとも1つの時系列データを選択し、
前記選択された時系列データに対して、前記時系列データのパターンとその遷移を表現するための確率的な状態遷移モデルを用いて、アプリケーション状態の推移を推定し、
前記状態遷移モデルに基づいて、前記推定されたアプリケーション状態の遷移のシーケンスと、予め登録されたアプリケーションにおける遷移のシーケンスとの類似度を計算する、サーバ装置の方法。 - 前記類似度に基づいて、前記通信トラヒックのアプリケーションの種別、状態、動作モードのいずれかを判別する手段をさらに備える、
請求項1に記載のサーバ装置。 - 前記確率的な状態遷移モデルは、隠れマルコフモデルを含む、
請求項1または3に記載のサーバ装置。 - 前記類似度に基づいて、前記通信トラヒックのアプリケーションの種別、状態、動作モードのいずれかを判別する、
請求項2に記載のサーバ装置の方法。 - 前記確率的な状態遷移モデルは、隠れマルコフモデルを含む、
請求項2または5に記載のサーバ装置の方法。
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