JP7182294B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技において所定の条件が成立した場合に当り判定を行い、この当り判定が当りの判定結果になったことを契機として遊技者に有利な特別遊技状態を生起可能な遊技機に関するものである。
遊技機の代表例の一つとしてのパチンコ機は、パチンコ遊技の基幹に関わる制御処理を主制御CPUで実行し、この主制御CPUからの制御信号に基づいて、演出制御CPUが演出に関する制御処理を実行する。パチンコ機では、パチンコ球が流下する遊技領域を遊技盤の前面側に形成しており、この遊技領域にパチンコ球が入賞可能な始動入賞口等の入賞口が設けられている。例えば、遊技領域を流下するパチンコ球が始動入賞口に入賞すると、この始動入賞口への入賞を契機(所定条件の成立)として、遊技者に有利な大当り遊技状態とするか否かの大当り判定を主制御CPUが実行する。主制御CPUは、大当り判定の判定結果や演出時間(変動時間)等に関する制御信号を演出制御CPUに向けて送信し、この制御信号を受信した演出制御CPUが当該制御信号に基づいて演出内容を決定する。演出制御CPUは、決定した演出内容に基づいて、演出図柄による抽選演出である図柄変動演出や当該図柄変動演出の結果を示唆する演出画像等を液晶表示器(表示手段)に動的表示すると共に、スピーカやランプ装置を制御することで液晶表示器での表示内容に合わせて音や光による演出を実行する。図柄変動演出の結果として複数個の演出図柄が大当りの組み合わせで停止表示されることで、大当り遊技状態となることを遊技者が認識できる。主制御CPUは、大当り判定が当りの判定結果となった場合、演出制御CPUに指示した演出時間(変動時間)の経過後に大当り遊技状態を生起させ、遊技領域に設けられた可変入賞口を開放する。このため遊技者は、大当り遊技状態中にパチンコ球を可変入賞口に入賞させることで、多数の賞球を得ることができる。なお、液晶表示器での図柄変動演出中に始動入賞口への入賞が発生した場合には、その入賞に基づく図柄変動演出の実行が待機(保留)される。この図柄変動演出の待機数(保留数)には上限が定められており、保留数がゼロから上限数までの何れであるかを示す保留表示を液晶表示器で表示するようにしている。また、パチンコ機では、主制御CPUの制御に基づいて遊技結果に関する情報を表示する主表示装置(表示手段)を設け、この主表示装置において大当り判定の判定結果を示す特別図柄や保留数を示す保留表示等を表示するようにしている。すなわち、主制御CPUおよび演出制御CPUの相互で遊技結果に関する情報(大当り判定の判定結果や保留数等)が正常に共有されているかを、主表示装置および液晶表示器での各表示内容の比較により確認可能である(例えば、特許文献1)。
特開2012-205745号公報
近年においてパチンコ機の演出が多様化しており、演出内容によっては液晶表示器での演出図柄や保留表示の表示が制限を受けることもある。この他にもパチンコ機では様々な状況が生じ得るのであるが、例えば大当り判定の判定結果や保留数等の情報については遊技者に対して出来る限り確認し易い内容で表示しておく必要がある。この点に鑑みると、遊技結果に関する情報の表示のしかたについては未だ改善の余地がある。
そこで本発明は、従来の技術に内在する前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、大当り判定の判定結果や保留数等の情報を好適に表示し得る遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願請求項1に係る発明は、
所定の制御処理を実行する第1の制御手段(60a)と、前記第1の制御手段(60a)からの制御信号に基づいて演出に関する制御処理を実行する第2の制御手段(65a)と、始動条件の成立を契機として保留情報を記憶する記憶手段(60c)とを備え、前記第1の制御手段(60a)は、前記記憶手段(60c)の保留情報に基づいて当り判定を実行する当り判定手段(60a)を備え、前記当り判定が当りの判定結果となることを契機として遊技者に有利な特別遊技状態を生起させる遊技機において、
前記当り判定の判定結果を示す特別図柄を表示する特別図柄表示部(Ma,Mb)と、前記記憶手段(60c)による前記保留情報の保留数を示す保留表示を表示する特別図柄用保留表示部(Mc,Md)とを有し、前記第1の制御手段(60a)に表示内容が制御される遊技表示手段(M)と、
前記当り判定の判定結果を示す演出図柄を表示する演出図柄表示部(50)と、前記記憶手段(60c)による前記保留情報の保留数を示す保留表示を表示する演出図柄用保留表示部(51,52)とを有し、前記第2の制御手段(65a)に表示内容が制御される演出表示手段(17a)と、
前記当り判定の判定結果を示す識別図柄を表示する識別図柄表示部(35a,35b)と、前記記憶手段(60c)による前記保留情報の保留数を示す保留表示を表示する識別図柄用保留表示部(35c,35d)とを有し、前記第2の制御手段(65a)に表示内容が制御される識別表示手段(35)と
光量調節操作を検出する操作検出手段(73)と、
前記操作検出手段(73)による検出に基づいて光量を変化させる光量調節手段(60a)とを備え、
前記演出図柄には、前記当り判定がはずれの判定結果である場合に表示可能なはずれ表示が複数設定され、
前記識別図柄には、前記当り判定がはずれの判定結果である場合に表示可能なはずれ表示が少なくとも1つ設定され、
前記第2の制御手段(65a)は、
前記特別図柄の変動および停止表示に同期して前記演出図柄および前記識別図柄を変動および停止表示するよう前記演出表示手段(17a)および前記識別表示手段(35)を制御可能であり、
前記特別図柄の変動停止時に発生した電源断に伴って復電した場合に、前記演出図柄として電源断前と異なるはずれ表示が前記演出図柄表示部に表示され、前記識別図柄として電源断前と同じはずれ表示が前記識別図柄表示部(35a,35b)に表示されるように前記演出表示手段(17a)および前記識別表示手段(35)を制御可能であり、
前記識別図柄表示部(35a,35b)および前記識別図柄用保留表示部(35c,35d)のうち少なくとも何れかの表示態様を、前記特別図柄の変動中に発生した電源断に伴って復電した場合における該特別図柄の表示が再開されるまでの間に特定の態様とし、前記特別図柄の表示再開後に別の態様とするように前記識別表示手段(35)を制御可能であり、
前記光量調節手段(60a)による光量の調節がなされた状態で発生した電源断に伴って復電した場合に、特定の発光手段(35f)が電源断前と異なる光量で発光する一方、発光により前記識別図柄を表示可能な前記識別図柄表示部(35a,35b)は電源断前と同じ光量で発光することを要旨とする。
請求項1に係る発明によれば、演出表示手段で演出図柄および保留表示を表示することに加えて、識別表示手段でも識別図柄および保留表示を表示することにより、遊技表示手段での表示内容(特別図柄および保留表示)に対応する情報を複数の表示手段から識別することができる。このため、演出の実行等によって演出表示手段および識別表示手段の一方からの図柄または保留表示の識別が困難或いは不可能な状態となっても、他方の表示手段で表示される図柄または保留表示から遊技表示手段での表示内容に対応する情報を得ることができる。すなわち、演出の自由度を高めて効果的な演出の採用を可能としつつ、遊技者が遊技に関して必要な情報を確実に得ることのできる構成を実現することができる。ここで、電源断の発生後に復電する場合は、電断発生後であることや電源断前の状態に復帰することを遊技者に対して示す必要がある。このため、特別図柄の変動停止時に電源断が発生した場合の復電時に、演出図柄として電源断前と異なるはずれ表示を演出図柄表示部に表示し、かつ識別図柄として電源断前と同じはずれ表示を識別図柄表示部に表示するよう構成することにより、電源断に伴う復電の状況であることを演出図柄の表示から識別することができ、特別図柄の停止状態に復帰することを識別図柄の表示から識別することができる。
また、特別図柄の変動中に電源断が発生した場合の復電時に、識別図柄表示部または識別図柄用保留表示部を特別図柄の表示再開前の段階で特定の態様とするように構成し、この特定の態様を特別図柄の表示再開後に別の態様とすることにより、電源断後の復電の状況であることを識別表示手段において即時に報知することができ、特定の態様からの態様変化により、電源断前に中断した特別図柄の変動の再開を報知することができる。
また、光量調節手段による光量の調節がなされた状態で発生した電源断に伴って復電した場合に、特定の発光手段を電源断前と異なる光量で発光させることで、電源断後の復電の状況であることを報知することができると共に、識別図柄表示部を電源断前と同じ光量で発光させることで、復電後の光量調整を必要とせずに遊技者にとって適度な光量で識別図柄を表示させることができる。
本発明に係る遊技機によれば、複数種類の表示手段を用いて大当り判定の判定結果や保留数等の情報を好適に表示することができる。
実施例1に係るパチンコ機の正面図である。 (a)は、遊技盤の正面図であり、(b)は、(a)における補助点灯表示器の拡大図である。 制御基板等の主な接続関係を示す回路図である。 各種図柄の停止時の表示態様の種類を示す説明図である。 表示画面における変動演出表示領域、第1・第2保留表示領域、始動開放表示領域、右打ち報知領域および異常報知領域を示している。 主制御CPUのメイン処理を示すフローチャートである。 主制御CPUの通常処理を示すフローチャートである。 主制御CPUのタイマ割込処理を示すフローチャートである。 (a)は、表示画面における発展リーチA中の表示態様と可動体の動作位置との関係を示しており、(b)は、表示画面における発展リーチB演出中の表示態様と可動体の動作位置との関係を示している。 主制御RAMの初期化を伴う電源復旧が行われる場合の、初期化前後の遊技情報表示器、補助点灯表示器および表示画面(画像表示装置)の表示内容を示している。 電源断状態から復電する場合の、復電前後の遊技情報表示器、補助点灯表示器および表示画面(画像表示装置)の表示内容を示している。 (a)は、電入初期表示の表示態様の一例を示しており、(b)は、変動再開表示の表示態様の一例を示しており、(c)は、当り再開表示の表示態様の一例を示している。 (a)は、特図(外れ図柄)停止中に発生した電源断状態から復電する場合の表示画面の表示内容の変化を示しており、(b)は、特図(小当り図柄)停止中に発生した電源断状態から復電する場合の表示画面の表示内容の変化を示しており、(c)は、特図(大当り図柄A,B,a,bの何れか)停止中に発生した電源断状態から復電する場合の表示画面の表示内容の変化を示しており、(d)は、特図(大当り図柄C~E,c~eの何れか)停止中に発生した電源断状態から復電する場合の表示画面の表示内容の変化を示している。 (a)は、特図変動(外れ変動)中に発生した電源断状態から復電する場合の表示画面の表示内容の変化を示しており、(b)は、特図変動(小当り変動)中に発生した電源断状態から復電する場合の表示画面の表示内容の変化を示しており、(c)は、特図変動(第1,2大当り変動の何れか)中に発生した電源断状態から復電する場合の表示画面の表示内容の変化を示しており、(d)は、特図変動(第3~5大当り変動の何れか)中に発生した電源断状態から復電する場合の表示画面の表示内容の変化を示している。 実施例4における復電後の表示画面の表示内容の変化を示している。 実施例5における復電後の表示画面の表示内容の変化を示している。 実施例6における復電後の表示画面の表示内容の変化を示している。
次に、本発明に係る遊技機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。なお、遊技機としては、一般的なパチンコ機を例にして説明する。また、方向や位置関係等を説明する際には、特に断りのない限り、パチンコ機を前側(遊技者側)から見た状態での上、下、左、右を基準とする。
(パチンコ機10の概略構成について)
実施例1に係るパチンコ機10は、図1に示すように縦長の矩形状をなし、図示しない遊技店の設置島に縦置き姿勢で設置される。パチンコ機10は、設置島に固定される外枠(固定枠)11と、この外枠11の開口前面側に扉状に開閉可能に組み付けられた遊技機本体12,13とで構成されている。遊技機本体12,13は、遊技盤20(図2(a)参照)を着脱可能に保持する中枠(本体枠)12と、この中枠12の前面を覆う前枠(装飾枠)13とを備え、前枠13は中枠12に対して扉状に開閉可能に組み付けられている。パチンコ機10における立体的な装飾が施された前面は、遊技機本体12,13の前部を構成する前枠13の前面により構成されている。
前枠13には、機前側から遊技盤20の前面(盤面、遊技領域20a、図2(a)参照)を視認可能とする窓口13aが前後に貫通形成され、この窓口13aを塞ぐように透明なガラスや合成樹脂からなる透視保護板13bが配設されている(図1参照)。また、前枠13の前面下部には、前方に突出して上面が凹んだ形状の上球受け皿14が一体的に組み付けられている。ここで、パチンコ機10は、図示しない球払出装置を駆動することでパチンコ球(賞球、貸球)を上球受け皿14へと払い出すよう構成される。上球受け皿14は、球払出装置によって払い出されたパチンコ球を貯留すると共に、貯留したパチンコ球を図示しない打出し位置へと1個ずつ送り出すように設けられている。そして、遊技盤20の下方位置(中枠12の前面下部)に配設された図示しない球発射装置により、前記打出し位置に送り出されたパチンコ球を打ち出すように構成されている。上球受け皿14がパチンコ球で満杯になると、新たに払い出されたパチンコ球は、上球受け皿14の下側に設けられた下球受け皿15に導かれて貯留される。
図1に示すように、前枠13の右下方位置には、球発射装置を作動する際の操作対象となる操作ハンドル16が設けられている。操作ハンドル16は、左回転方向に付勢された操作レバー16aを備えており、該操作レバー16aを右回転するよう遊技者が回動操作することで球発射装置が作動する。これにより、前記打出し位置から遊技盤20の前面側(遊技領域20a)に向けてパチンコ球が1球ずつ発射される。そして、打ち出されたパチンコ球が遊技領域20aの後述する始動入賞口31a,32aに入賞(始動入賞)して判定条件が成立したことを契機に、特図当り判定(当否判定、当否抽選)が実行され、この特図当り判定の判定結果に応じて遊技者に対する特典(大当り遊技状態や小当り遊技状態、有利遊技状態)を付与するか否かが決定されるようになっている。
パチンコ機10の後面側には、パチンコ遊技に関する統括的な制御を行う主制御CPU60a(第1の制御手段)を備えた主制御基板60(図3参照)が配設されている。また、パチンコ機10の後面側には、演出に関する制御を行う演出制御CPU65a(第2の制御手段)を備えた演出制御基板65(図3参照)と、この演出制御基板65(演出制御CPU65a)で決定した演出内容に応じて画像表示装置17での画像表示を制御する表示制御CPU66a(第2の制御手段)を備えた表示制御基板66(図3参照)とが配設されている。更に、パチンコ機10の後面側には、外部電源(例えば、AC24V)から各部の必要電源電圧(例えば、DC30V)を生成して各制御基板60,65,66や他の電気部品に供給する電源回路(図示せず)を備えた電源基板59(図3参照)が配設されている。各制御基板59,60,65,66は、透明な基板ケースに収容された状態で、パチンコ機10の後面側に配設されている。これらの制御基板59,60,65,66に関しては後述する。
図1に示すように、前枠13の窓口13a(透視保護板13b)を通じて視認可能な範囲(遊技領域20a)の略中央に、演出(表示演出)を実行可能な演出実行部(演出表示手段)としての画像表示装置17の表示画面17aが位置している。なお、画像表示装置17自体は遊技盤20の後面側に取り付けられており、その前面の表示画面17aは、遊技盤20を前後に貫通する装着口を通じて視認可能となっている。表示画面17aでは、演出用の図柄(演出図柄、装飾図柄)である特図演出図柄を変動表示させる図柄変動演出等の表示演出が行われ、この図柄変動演出(特図演出図柄の変動表示)の結果として最終的に停止表示される特図演出図柄によって、特図当り判定(大当り判定、小当り判定)の結果が報知されるようになっている。例えば、特図演出図柄の変動表示の結果、特図演出図柄が大当り表示となる組み合わせで表示画面17aに停止表示されることで、大当り遊技状態となることが報知される。また、特図演出図柄が小当り表示となる組み合わせで停止表示されることで、小当り遊技状態となることが報知され、外れ表示となる組み合わせで停止表示されることで、大当り遊技状態や小当り遊技状態が付与されないことが報知される。なお、特図当り判定の結果を含む情報を表示する表示手段として、表示画面17a(演出表示手段)の他に、遊技情報表示器M(遊技表示手段)と補助点灯表示器35(識別表示手段)とが設けられている。これらの表示手段17a,M,35での表示内容の詳細については後述する。
前枠13は、画像表示装置17での表示演出に合わせた発光演出や音演出を実行可能な演出実行部18,19を備えている。図1に示すように、前枠13の上部および下部には、音声や効果音を出力可能な演出実行部としてのスピーカ(音出力手段)18が配設されている。また、前枠13における上球受け皿14よりも上側の部位は、窓口13aを除いた略全体に装飾が施されており、LEDの光によって前面の色彩を変化させる演出実行部としての枠ランプ(発光手段)19を構成している。
(遊技盤20について)
次に、図2(a)を参照し、前記遊技盤20の構成について説明する。遊技盤20は、光透過性を有するアクリルやポリカーボネート等の合成樹脂材によって所定板厚に形成された略矩形状の平板(遊技領域形成部材)により構成されている。遊技盤20の前面(盤面)には、帯状の案内レール22が略円形に配設されており、その内側にはパチンコ球が流下可能(移動可能)な略円形の遊技領域20aが画成されている。また、遊技領域20aの左側には、案内レール22によって円弧状の発射球通路22aが画成されている。このため、前記球発射装置により発射されたパチンコ球は、案内レール22に沿って発射球通路22aを通過し、遊技領域20a内に導入される。なお、遊技盤20は、ベニヤ材や合成樹脂材等の非光透過性の板部材の表面に装飾シール等を貼付したものであってもよい。
遊技盤20の前面側には、遊技領域20aを流下するパチンコ球が入賞(入球)可能な入賞口31a,32a,33aが形成された第1始動入賞部31、第2始動入賞部32および特別入賞部33が設けられていると共に、多数の遊技釘が設けられている。従って、遊技領域20aに到達したパチンコ球は、遊技釘との接触により流下方向が不規則に変化することとなり、その一部が入賞口31a,32a,33aへと入賞(入球)する。また、遊技盤20の下端部を前後に貫通するようアウト口23が形成されているので、遊技領域20aの最下部まで流下したパチンコ球はアウト口23から遊技領域20a外へと排出される。
(枠状装飾体25)
遊技盤20の略中央に設けられた前記装着口の開口縁には、前記表示画面17aを前側に露出する開口部25aが前後に貫通形成された枠状装飾体25が前側から取り付けられており、この枠状装飾体25が遊技領域20aの略中央に位置して、機前側から見た時に表示画面17aの周囲を装飾するように構成されている。なお、枠状装飾体25の開口部25aの内側には、表示画面17aの前側に重なる位置に動作可能な演出用の可動体80が、機前側から視認可能に配設されている。枠状装飾体25は、遊技盤20の前面より前方に突出して開口部25a側へのパチンコ球の進入を防ぐ庇状部25bと、該庇状部25bの後端から外周方向に延出する薄板状の台板部25cとを備えている。台板部25cのうち枠状装飾体25の右側部に形成されている部分の前面には、パチンコ球が下方に向けて通過(入球)可能なゲート25dが設けられている。ゲート25dには、内部を通過するパチンコ球を検出するゲートセンサSE4(図3参照)が設けられている。ゲート25dをパチンコ球が通過した場合、ゲートセンサSE4によるパチンコ球の検出を契機として、通過検出情報(後述する各種乱数の値)が取得され、この取得された通過検出情報に基づいて、後述する始動用開閉部材32bを開放するか否かの普図当り判定が行われる。枠状装飾体25や可動体80は、内部に設けられたLED(点灯部、発光手段)の発光により装飾演出を行う遊技盤電飾20bとして機能している。
ここで、遊技領域20aは、略中央に枠状装飾体25が存在することによって左右に分岐しており、庇状部25bの左側方を流下するパチンコ球の経路(移動領域)である第1球流下経路21aと、庇状部25bの右側方を流下するパチンコ球の経路(移動領域)である第2球流下経路21bとが形成されている。そして、パチンコ球を第1球流下経路21aへと流下させる場合(左打ちした場合)には、第2球流下経路21bを流下させる場合よりも第1始動入賞部31への入賞可能性が高くなり、パチンコ球を第2球流下経路21bへと流下させる場合(右打ちした場合)には、第1球流下経路21aを流下させる場合よりも第2始動入賞部32や特別入賞部33への入賞可能性(およびゲート25dへの通過可能性)が高くなるように構成されている。
(始動入賞部31,32)
第1始動入賞部31は、第1始動入賞口31aが常にパチンコ球を受け入れ可能に開口するように構成されている。一方で、第2始動入賞部32は、第2始動入賞口32aおよび始動用開閉部材32bを備え、始動用開閉部材32bの開閉によって第2始動入賞口32aをパチンコ球の入賞が可能な開状態および入賞が不可能な閉状態に変化させるように構成されている。また、第2始動入賞部32は、始動用開閉部材32bを開閉作動(駆動)する駆動手段としての始動入賞ソレノイドSL1(図3参照)を備えており、当該始動入賞ソレノイドSL1は、普図当り判定が当りの判定結果となったことを契機として駆動されるようになっている。すなわち、第2始動入賞部32は、第2始動入賞口32aを常には閉状態とし、普図当り判定の判定結果に基づいて開状態とする、開閉型の入賞部(可変入賞部)とされている。
また、第1および第2始動入賞部31,32には、第1および第2始動入賞口31a,32aに入賞(入球)したパチンコ球を検出する始動入賞検出センサSE1,SE2(図3参照)が設けられている。この始動入賞検出センサSE1,SE2によってパチンコ球が検出されると(始動入賞口31a,32aへの入賞が検出されると)、球払出装置(図示せず)による規定賞球数(例えば4個)のパチンコ球(賞球)の払い出しが行われる。また、始動入賞検出センサSE1,SE2によるパチンコ球の検出(判定条件の成立)を契機として、始動入賞情報(後述する各種乱数の値)が取得され、この取得された始動入賞情報に基づいて特図当り判定(大当り判定や小当り判定)が行われる。
(特別入賞部33)
特別入賞部33は、特別入賞口(入球口、可変入球口)33aと、この特別入賞口33aを開閉する特別用開閉部材33bと、この特別用開閉部材33bを開閉駆動する駆動手段としての特別入賞ソレノイドSL2(図3参照)とを備え、始動入賞情報に基づく大当り判定(特図当り判定)が当り(大当り)の判定結果となった場合と、始動入賞情報に基づく小当り判定(特図当り判定)が当り(小当り)の判定結果となった場合とに、特別入賞ソレノイドSL2が駆動制御されて、常には閉状態である特別入賞口33aが開状態に変化する、開閉型の入賞部(可変入賞部)とされている。また、特別入賞部33には、特別入賞口33aに入賞したパチンコ球を検出する特別入賞検出センサSE3(特別入賞検出手段、図3参照)が設けられている。この特別入賞検出センサSE3によってパチンコ球が検出されると、前記球払出装置により規定賞球数(例えば9個)のパチンコ球(賞球)が払い出される。
ここで、大当り遊技状態は、特別用開閉部材33bが開放される規定回数(例えば、3回、6回または9回)のラウンド遊技を含み、1回のラウンド遊技が、特別入賞口33aに規定入賞数(規定個数、例えば9個)のパチンコ球が入賞するか、或いは各ラウンド遊技の開始から規定時間(予め定めた特電開放時間)が経過することに応じて終了するように設定されている。この大当り遊技状態中、各ラウンド遊技の間には、特別用開閉部材33bが所定時間(ラウンド間インターバル時間)だけ閉鎖状態に維持されるラウンド間インターバルが設定される。この大当り遊技状態では、1回目のラウンド遊技の開始前にオープニング演出が所定時間(オープニング時間)に亘って行われ、最終回のラウンド遊技の終了後にはエンディング演出が所定時間(エンディング時間)に亘って行われる。なお、小当り遊技状態では、オープニング演出とエンディング演出との間に特別入賞口33aの短時間開放が複数回(例えば3回)発生するようになっている。
次に、遊技盤20に設けられた表示手段(遊技情報表示器M、画像表示装置17および補助点灯表示器35)について説明する。
(遊技情報表示器Mについて)
図2(a)に示すように、遊技盤20の前面であって遊技領域20aの外側(左下)位置には、遊技に関する各種の情報を表示するための遊技情報表示器M(遊技表示手段)が配設されている。遊技情報表示器Mは、複数の表示部(情報表示部)Ma,Mb,Mc,Md,Me,Mf,Mgを備えると共に、主制御基板60の主制御CPU60aと電気的に接続され(図3参照)、主制御CPU60aによって表示内容(発光態様)が制御されるようになっている。各表示部Ma,Mb,Mc,Md,Me,Mf,Mgは、点灯状態(発光状態)および消灯状態(非発光状態)に変化可能な1個または複数個のLED(点灯部、発光手段)で構成されており、LEDの点灯数、点滅数、点灯色、点灯位置および点滅位置のうち少なくとも何れかの違いに応じて異なる情報を表示可能に構成される。なお、遊技情報表示器Mは、前面が光透過性の有色シートで被覆されており、前側から見て消灯状態のLEDが視認できない(消灯状態のLEDの位置を特定できない)構成となっている。
(特図表示部Ma,Mb)
遊技情報表示器Mには、前記特図当り判定(大当り判定、小当り判定)の結果を示す報知用の特別図柄(以下、特図という)を表示する特図表示部Ma,Mb(特別図柄表示部)が設けられている。第1特図表示部Maは、複数個のLED(実施例では8個)から構成され、第1始動入賞口31aへの入賞(第1始動入賞検出センサSE1による検出)を契機として変動表示を開始した後に最終的に複数種類の特図の内の1つを停止表示するように制御される。また、第2特図表示部Mbは、複数個のLED(実施例では8個)から構成され、第2始動入賞口32aへの入賞(第2始動入賞検出センサSE2による検出)を契機として変動表示を開始した後に最終的に複数種類の特図の内の1つを停止表示するように制御される。なお、以下の記載では、第1特図表示部Maで行われる特図変動表示を「第1特図変動表示」と称し、該第1特図変動表示の結果、第1特図表示部Maに停止表示される特図を特図1或いは特1と称する場合がある。同様に、第2特図表示部Mbで行われる特図変動表示を「第2特図変動表示」と称し、該第2特図変動表示の結果、第2特図表示部Mbに停止表示される特図を特図2或いは特2と称する場合がある。
第1および第2特図表示部Ma,Mbは夫々、LEDの点滅状態によって特図の変動状態を示すと共に、LEDの点灯状態によって特図の停止状態を示し、また、当該LEDの点灯状態において、全点灯・全消灯を除く254種類の点灯態様に応じて、停止した特図の種類を示すように制御される。ここで、第1特図表示部Maにおける特図1を示す点灯態様には、大当り遊技状態が付与されることを示す250種類の点灯態様(大当り図柄)と、小当り遊技状態が付与されることを示す3種類の点灯態様(小当り図柄)と、大当り遊技状態および小当り遊技状態の何れも付与されない(外れである)ことを示す1種類の点灯態様(外れ図柄)とがある(図4参照)。また、第2特図表示部Mbにおける特図2を示す点灯態様も同様に、大当り遊技状態が付与されることを示す250種類の点灯態様(大当り図柄)と、小当り遊技状態が付与されることを示す3種類の点灯態様(小当り図柄)と、外れであることを示す1種類の点灯態様とがある。なお、大当り図柄について、対応する大当りの価値の違い(大当り遊技状態中のラウンド遊技の回数やその後の遊技状態の違い)により、特図1の点灯態様を5種類(図柄A,B,C,D,E)に分類すると共に、特図2の点灯態様を5種類(図柄a,b,c,d,e)に分類できる。図柄A,B,C,D,E,a,b,c,d,eは夫々、50種類の点灯態様で表示され得る。
特図表示部Ma,Mbで行われる特図変動表示の変動時間(特図変動時間)と、停止表示する特図の種類(点灯態様)とは、主制御CPU60aが第1および第2始動入賞検出センサSE1,SE2によるパチンコ球の検出タイミングに合わせて取得する始動入賞情報(各種乱数の値)に基づいて決定される。具体的に、主制御CPU60aは、始動入賞情報を構成する乱数値として、特図当り判定に用いる特図当り判定用乱数の値と、停止表示する特図(大当り図柄や小当り図柄)の種類の決定に用いる特図決定用乱数の値と、特図変動パターンの決定に用いる特図変動パターン振分用乱数の値とを取得して、主制御基板60に備えられる記憶手段としての主制御RAM60cに記憶する。なお、特図変動パターンとは、特図変動表示の変動時間(特図表示部Ma,Mbを構成するLEDの点滅を継続する時間)や、表示画面17aで行われる図柄変動演出(特図演出図柄の変動表示)の大まかな内容等を特定する種別情報のことである。そして、主制御RAM60cに記憶した特図当り判定用乱数の値に応じて特図当り判定(大当り判定)を行い、この特図当り判定が当りの判定結果となった場合には、特図決定用乱数の値に応じて大当り図柄の点灯態様を決定する。また、特図当り判定が外れの判定結果となった場合には、小当り判定を行い、特図決定用乱数の値に応じて外れ図柄か小当り図柄の点灯態様を決定する。
大当り図柄(特図)が決定されることに伴い、大当り遊技状態を構成するラウンド遊技の回数と、大当り遊技状態が終了した後の遊技状態とが決定される。すなわち、特図表示部Ma,Mbで停止表示される大当り図柄の種類によって、大当り遊技状態が終了した後の遊技状態が報知されるようになっている。ここで、主制御CPU60aは、特図当り判定が当りの判定結果となる確率を向上させる確率変動機能と、第2始動入賞口32aへのパチンコ球の入賞し易さ(入賞確率)を向上させる入賞率向上機能とを有しており、確率変動機能が作動する高確状態(確率変動状態、確変状態)および作動しない低確状態の何れかと、入賞率向上機能が作動する高ベース状態(入賞率向上状態、入賞容易状態、変短(時短)状態)および作動しない低ベース状態の何れかとの組み合わせにより、複数種類の遊技状態を発生させ得る。この発生させ得る遊技状態としては、確率変動機能および入賞率向上機能の何れも作動させない低確低ベース状態と、確率変動機能および入賞率向上機能を作動させる高確高ベース状態と、確率変動機能を作動させ、入賞率向上機能を作動させない高確低ベース状態と、確率変動機能を作動させず、入賞率向上機能を作動させる低確高ベース状態とがある。なお、高ベース状態(入賞率向上状態)は、低ベース状態(非入賞率向上状態)よりも普図当り判定の当り確率を高めたり、或いは始動用開閉部材32bの開放時間を長くしたりすることで発生させることができる。
大当り遊技状態のラウンド遊技の回数(規定回数)は、図柄A,aに対応する大当り遊技状態(第1大当り)および図柄B,bに対応する大当り遊技状態(第2大当り)では、3回、図柄C,cに対応する大当り遊技状態(第3大当り)および図柄D,dに対応する大当り遊技状態(第4大当り)では、6回、図柄E,eに対応する大当り遊技状態(第5大当り)では、9回となっている。ここで、前述した高確高ベース状態、高確低ベース状態および低確高ベース状態は、大当り遊技状態の終了を契機として開始される遊技状態であり、低確低ベース状態(通常遊技状態)よりも遊技者に有利な有利遊技状態(特典状態)である。「第1大当り」の終了後の遊技状態は、低確低ベース状態、「第2大当り」の終了後の遊技状態は、50回の図柄変動演出(特図演出図柄の変動表示)が終了するまでを最長期間(上限)とする高確低ベース状態、「第3大当り」の終了後の遊技状態は、50回の図柄変動演出が終了するまでを最長期間(上限)とする低確高ベース状態、「第4大当り」および「第5大当り」の終了後の遊技状態は、50回の図柄変動演出が終了するまでを最長期間(上限)とする高確高ベース状態、と定められている(但し、高確状態や高ベース状態の途中で大当り遊技状態が生起される場合は、高確状態や高ベース状態が最長期間(上限回数)に達しない)。
なお、図柄A,B,a,bに対応する第1・第2大当りでは、特別用開閉部材33bの開放時間(後述する特電開放時間)が極めて短い時間に設定されるため、遊技者がパチンコ球を特別入賞口33aに入賞させることが容易ではない。これに対し、図柄C~E,c~eに対応する第3~第5大当りでの特別用開閉部材33bの開放時間(後述する特電開放時間)は、第1・第2大当りの場合よりも大幅に長い時間に設定されるため、遊技者が特別入賞口33aにパチンコ球を多く入賞させることができる。すなわち、第3~第5大当りは、第1・第2大当りよりも遊技者に有利となる大当り遊技状態である。
(特図保留表示部Mc,Md)
遊技情報表示器Mにおける第1特図保留表示部Mc(特別図柄用保留表示部)は、第1始動入賞口31aへの始動入賞時に取得される始動入賞情報(以下「第1始動入賞情報」という)の保留数を示す保留表示(特図保留表示)を表示するものであり、1個または複数個(実施例では2個)のLEDから構成されている。第2特図保留表示部Mdは、第2始動入賞口32aへの始動入賞時に取得される始動入賞情報(以下「第2始動入賞情報」という)の保留数を示す保留表示(特図保留表示)を表示するものであり、1個または複数個(実施例では2個)のLEDから構成されている。ここで、主制御CPU60aは、第1または第2始動入賞口31a,32aへの始動入賞が発生した際に取得した始動入賞情報(乱数の値)に基づいて特図当り判定を実行し、この特図当り判定の判定結果に基づいて特図変動表示の変動時間や結果として表示する特図を決定して、特図変動表示を実行する。特図変動表示中に始動入賞が発生した場合は、その始動入賞時に取得した始動入賞情報に基づく特図当り判定および特図変動表示を、その時点で行われている特図変動表示の終了後まで待機(保留)する。なお、第1始動入賞情報に基づく特図当り判定および特図変動表示は、予め定められた上限数(実施例では「4」)まで待機(保留)可能であり、第2始動入賞情報に基づく特図当り判定および特図変動表示は、予め定められた上限数(実施例では「4」)まで待機(保留)可能である。すなわち、特図保留表示部Mc,Mdで表示される特図保留表示は、始動入賞情報の記憶数(保留数)を示すものであり、特図変動表示或いは特図当り判定の未実行数(待機数・保留数)を示すものである。第1特図保留表示部Mcに表示される特図保留表示が示す保留数は、第1始動入賞口31aへの始動入賞に応じて1加算されると共に、第1特図変動表示が開始される毎に1減算される。同様に、第2特図保留表示部Mdに表示される特図保留表示が示す保留数は、第2始動入賞口32aへの始動入賞に応じて1加算されると共に、第2特図変動表示が開始される毎に1減算される。なお、特図保留表示部Mc,Mdでは、両方のLEDが消灯する状態によって保留数「0」を示し、一方のLEDが点灯かつ他方のLEDが消灯する状態によって保留数「1」を示し、両方のLEDが点灯する状態によって保留数「2」を示し、一方のLEDが点滅かつ他方のLEDが点灯する状態によって保留数「3」を示し、両方のLEDが点滅する状態によって保留数「4」を示すようになっている。
(普図表示部Me)
遊技情報表示器Mには、前記ゲート25dをパチンコ球が通過したことを契機として行われる普図当り判定の結果を示す報知用の普通図柄(以下、普図という)を表示する普図表示部Meが設けられている。普図表示部Meは、1個または複数個(点灯部、実施例では1個)のLEDから構成され、ゲート25dへのパチンコ球の通過(ゲートセンサSE4による検出)を契機として、LEDの点滅による変動表示(以下「普図変動表示」と称する)を開始した後、LEDの点滅を終了することで、最終的に複数種類の普図の内の1つを停止表示するように制御される。普図を停止表示する場合、普図表示部Meは、LEDの点灯状態で普図の当り図柄を示すことで、始動用開閉部材32bが開放すること(普図当り遊技状態が付与されること)を報知すると共に、LEDの消灯状態で普図の外れ図柄を示すことで、始動用開閉部材32bが開放しないこと(普図当り遊技状態が付与されないこと)を報知する。
普図表示部Meで行われる普図変動表示の変動時間(普図変動時間)と、停止表示する普図の種類(点灯または消灯)とは、主制御CPU60aがゲートセンサSE4によるパチンコ球の検出タイミングに合わせて取得する通過検出情報(各種乱数の値)に基づいて決定される。具体的に、主制御CPU60aは、通過検出情報を構成する乱数値として、始動用開閉部材32bを開放する(普図当り遊技を付与する)か否かの決定(普図当り判定)に用いる普図当り判定用乱数の値と、普図変動パターンの決定に用いる普図変動パターン振分用乱数の値とを取得し、主制御基板60に備えられる記憶手段としての主制御RAM60cに記憶する。なお、普図変動パターンとは、普図変動表示の変動時間(普図表示部Meを構成する点灯部の点滅を継続する時間)を特定する種別情報のことである。普図変動パターンは、普図当り判定の実行毎に、その判定結果(当り・外れ)に関わらず同じ選択肢の中から決定される。
(普図保留表示部Mf)
遊技情報表示器Mの普図保留表示部Mfは、普図変動表示の未実行数(待機数・保留数)を示す保留表示(普図保留表示)を表示する表示部である。なお、主制御CPU60aは、ゲート25dをパチンコ球が通過した際に取得した通過検出情報(乱数の値)を、普図変動表示を開始するまで(普図当り判定で用いるまで)、主制御RAM60cの予め定められた記憶エリアに記憶する。すなわち、普図変動表示の未実行数(待機数・保留数)は、通過検出情報の記憶数(保留数)であり、普図当り判定の未実行数(待機数・保留数)のことである。なお、通過検出情報の保留数には所定の上限数(実施例では「4」)が設定されている。普図保留表示部Mfは、1個または複数個(実施例では各2個)のLEDにより構成され、各LEDの消灯・点灯・点滅を組み合わせた4種類の態様により、保留数が「1」~「4」であることを夫々示すようになっている。普図保留表示部Mfに表示される保留表示が示す保留数は、ゲート25dへのパチンコ球の通過に応じて1加算されると共に、普図変動表示が開始される毎に1減算される。
(状態表示部Mg)
遊技情報表示器Mの状態表示部Mgは、複数種類の遊技状態のうち予め定めた種類の遊技状態であるか否かを特定可能に表示する表示部であり、1個または複数個(実施例では1個)のLEDにより構成されている。ここで、状態表示部Mgは、大当り遊技状態および高ベース状態(変短状態)の期間に点灯するように制御される。すなわち、状態表示部Mgは、大当り遊技状態および高ベース状態(変短状態)の何れかの状態であるか否かを報知するために用いられている。但し、実施例1における状態表示部Mgは、大当り遊技状態のうち、第3~第5大当りと比較して遊技者に不利な第1・第2大当りでは消灯状態とされるようになっている。これに対し、全ての大当り遊技状態で点灯状態としてもよい。
(画像表示装置17について)
画像表示装置17の表示画面17a(演出表示手段)は、表示制御基板66と電気的に接続され(図3参照)、演出制御基板65における演出制御CPU65aの制御に基づいて(演出制御CPU65aからの制御信号に基づく表示制御基板66の制御によって)表示内容が更新される表示手段である。図5に示すように、表示画面17aには、背景画像よりも手前側に表示する各種の対象画像(図柄等の演出情報表示)の表示領域50,51,52,53,54a,54b,55a,55bが、その対象画像の種類の違いに応じて複数設定されている。このような表示領域としては、特図に対応する演出図柄である特図演出図柄を表示対象とする変動演出表示領域50や、図柄変動演出(特図演出図柄の変動表示)の保留数(始動入賞情報の保留数)を示す保留表示を表示対象とする保留表示領域51,52や、普図に対応する演出図柄である普図演出図柄を表示対象とする始動開放表示領域53や、右打ちの遊技形態による遊技を促すための右打ち報知演出を表示対象とする右打ち報知領域54a,54bや、異常状態の発生を報知するための異常報知を表示対象とする異常報知領域55a,55b等がある。
(変動演出表示領域50)
特図演出図柄(演出図柄)を表示する変動演出表示領域50(演出図柄表示部)は、図5に示すように、表示画面17aの中央側に位置するように設定されている。この変動演出表示領域50は、左右方向に3つ並んだ図柄変動エリア50a,50b,50cにより構成されている。各図柄変動エリア50a,50b,50cでは、図柄群の特図演出図柄を配列順に切り替える変動表示が行われ、そのうちの1つの特図演出図柄が最終的に停止表示される。なお、図柄変動エリア50a,50b,50cに表示される各図柄群で特図演出図柄の配列は共通であり、「1」~「8」の数字を表す各特図演出図柄を数字順に並べ、これらの数字を表す各特図演出図柄の間に星形状のブランク図柄(特殊な特図演出図柄)を挿入したものとなっている。特図演出図柄の変動表示は、主制御CPU60aが決定した特図変動パターンにより特定される変動時間に亘って行われ、該変動時間の終了タイミングで全ての図柄変動エリア50a,50b,50cに特図演出図柄が停止表示された状態となり終了する。そして、予め定められた停止時間(変動インターバル時間)の経過後に、次の特図演出図柄の変動表示を開始することが可能となる。
変動演出表示領域50では、特図変動パターン指定コマンド(または特図停止コマンド等)に基づいて決定される特図演出図柄の組み合わせを3つの図柄変動エリア50a,50b,50cに停止表示することで、特図当り判定(大当り判定や小当り判定)の結果が報知される。具体的には、各図柄変動エリア50a,50b,50cに同じ特図演出図柄が停止表示される大当り表示(図4参照)により、特図当り判定が当りの判定結果となった(大当り遊技状態が生起される)ことが報知される。また、左右の図柄変動エリア50a,50cに同じ数字を表す特図演出図柄、中央の図柄変動エリア50bにブランク図柄が停止表示される小当り表示(図4参照)により、小当り判定が当りの判定結果となった(小当り遊技状態が生起される)ことが報知される。この他、図柄変動エリア50a,50b,50cに大当り表示や小当り表示とは異なる組み合わせで特図演出図柄が停止表示される外れ表示(図4参照)により、特図当り判定が外れの判定結果となったことが報知される。
なお、大当り表示となる特図演出図柄の組み合わせの種類を決定する際の抽選確率について、主制御CPU60aにより決定された大当り図柄(特図)が図柄C,D,E,c,d,eの何れかである場合の方が、図柄A,B,a,bの何れかである場合よりも高い確率で、奇数を表す特図演出図柄の3つ揃いとなる組み合わせ(例えば「1」・「1」・「1」等)が決定されるように設定されている。また、奇数を表す特図演出図柄の組み合わせのうち「7」・「7」・「7」の組み合わせは、主制御CPU60aにより決定された大当り図柄(特図)が図柄D,E,d,eの何れかである場合に限って決定され得るように設定されている。すなわち、変動演出表示領域50では複数種類の大当り表示を表示可能であり、どの大当り表示を表示するかによって大当り遊技状態の種類(大当り図柄の種類)を示唆するようになっている。
特図演出図柄の変動表示中、変動演出表示領域50の左右の図柄変動エリア50a,50cに同じ特図演出図柄(リーチ図柄)を停留表示(仮停止表示)した状態で変動表示を継続する、所謂リーチ状態となることがある。このリーチ状態の表示によって、大当り遊技状態や小当り遊技状態が生起されることへの期待感が高められる。
ここで、第1特図表示部Maと画像表示装置17(変動演出表示領域50)とでは、第1特図変動表示とこれに対応する特図演出図柄の変動表示とが同時に(同期して)開始され、特図1と特図演出図柄とが同時に(同期して)停止表示される。同様に、第2特図表示部Mbと画像表示装置17(変動演出表示領域50)とでは、第2特図変動表示とこれに対応する特図演出図柄の変動表示とが同時に(同期して)開始され、特図2と特図演出図柄とが同時に(同期して)停止表示される。すなわち、変動演出表示領域50では、第1および第2特図変動表示の両実行期間に対応する特図演出図柄の変動表示が行われる(共用表示領域として用いられる)。
(保留表示領域51,52)
また、図5に示すように、画像表示装置17の表示画面17aの下縁部には、始動入賞コマンドによって主制御CPU60aから演出制御CPU65aに伝達される始動入賞情報の保留数(特図当り判定或いは特図演出図柄の変動表示の保留数)を示す保留表示(演出保留表示)を表示する第1・第2保留表示領域51,52(演出図柄用保留表示部)が設定されている。第1保留表示領域51には、第1特図保留表示部Mcや特1補助保留表示部35cで示される保留数が、演出保留表示における保留画像(例えば図9に示すような丸形の画像)の数によって示される。また、第2保留表示領域52は、第2特図保留表示部Mdや特2補助保留表示部35dで示される保留数が、演出保留表示における保留画像(例えば図9に示すような星形の画像)の数によって示される。
(始動開放表示領域53)
始動開放表示領域53では、普図変動パターン指定コマンド(または普図停止コマンド等)に基づいて決定される普図演出図柄を停止表示することにより、普図当り判定の結果が報知される。始動開放表示領域53で表示可能な普図演出図柄として「〇」および「-」(図9参照)の2種類があり、これらを交互に表示するよう連続的に切り替えることで普図変動表示中であることを報知する。また、普図変動表示後に「〇」の停止表示を行うことで、普図当り判定における当りの判定結果を示して始動用開閉部材32bの開放を報知すると共に、「-」の停止表示を行うことで、普図当り判定における外れの判定結果を示して始動用開閉部材32bが開放しないことを報知するようになっている。遊技情報表示器M(普図表示部Me)と画像表示装置17(始動開放表示領域53)とでは、普図変動表示とこれに対応する普図演出図柄の変動表示とが同時に(同期して)開始され、かつ同時に(同期して)停止表示される。
(右打ち報知領域54a,54b)
図5に示すように、表示画面17aの上辺に沿う位置には、第1右打ち報知演出を表示対象とする横長の第1右打ち報知領域54aが設けられており、表示画面17aの右上隅には、第2右打ち報知演出を表示対象とする第2右打ち報知領域54bが設けられている。前述のようにパチンコ機10では、左打ちの遊技形態(第1の遊技形態)で遊技を行うことが遊技者にとって有利な低ベース状態(第1の状態)と、右打ちの遊技形態(第2の遊技形態)で遊技を行うことが遊技者にとって有利な大当り遊技状態(第2の状態)および高ベース状態(第2の状態)とが生じ得る。遊技者が遊技を開始する場合は基本的に低ベース状態であり左打ちの遊技形態で遊技を開始することになるため、遊技状態が切り替わって右打ちの遊技形態が有利となった時に、遊技者がパチンコ球の打ち出し位置に迷うことがある。このような状況を防止するため、パチンコ機10では、大当り遊技状態が開始されることに伴う低ベース状態の終了から、大当り遊技状態或いは高ベース状態が終了されることに伴う低ベース状態への復帰までの期間内に、表示画面17a内に設けられた右打ち報知領域54a,54bで右打ちの遊技形態に関する報知(右打ち報知演出)を行うようにしている。ここで、演出制御CPU65aは、複数種類の右打ち報知演出(第1・第2右打ち報知演出)を表示画面17a(第1・第2右打ち報知領域54a,54b)に表示させ得るように構成されている。第1右打ち報知演出は、大当り遊技状態(第1・第2大当りを除く)におけるオープニング演出の期間に対応して、第1右打ち報知領域54aに表示される。一方、第2右打ち報知演出は、大当り遊技状態(第1・第2大当りを除く)における1回目のラウンド遊技の開始時点から最終回目のラウンド遊技の終了時点までの期間と、大当り遊技状態の終了後、高ベース状態での1回目の特図演出図柄の変動表示の開始時点から最終回目の特図演出図柄の変動表示の終了時点までの期間とに対応して、第2右打ち報知領域54bに表示される。
(異常表示領域55a,55bについて)
パチンコ機10は、異常状態の発生を報知するための異常報知を、画像表示装置17の表示画面17a、スピーカ18、枠ランプ19および遊技盤電飾20bにより実行可能に構成されている。ここで、図5に示すように、表示画面17aには、パチンコ機10の異常状態(エラー)を報知する異常報知領域55a,55bとして、低順位異常報知を表示対象とする低順位異常報知領域55aと、高順位異常報知を表示対象とする高順位異常報知領域55bとが設定されている。ここで、パチンコ機10は、主制御CPU60aと電気的に接続された異常検出センサ(異常検出手段)ST(図3参照)を複数備えており、各異常検出センサSTから主制御CPU60aに入力される検出信号に基づいて、主制御CPU60aがパチンコ機10の複数種類の異常状態(第1~第5エラー)を特定可能に構成されている。また、パチンコ機10は、主制御CPU60aが複数のうち何れかの異常検出センサSTからの検出信号に基づいて異常状態であると判定した場合に、その異常状態に対応するエラー指定コマンドを演出制御CPU65aに向けて出力し、このエラー指定コマンドを入力した演出制御CPU65aが当該エラー指定コマンドに対応する異常状態の発生を報知する制御を行うようになっている。すなわち、異常検出センサSTの検出に基づいて異常状態であるか否かを判定する異常判定手段として主制御CPU60aが機能すると共に、主制御CPU60a(異常判定手段)による判定に基づいて異常状態を報知する制御を行う異常報知制御手段として演出制御CPU65aが機能している。第1~第5エラーの各異常状態には、異常報知に関する優先度が定められている。実施例1では、第1エラーの報知優先度が最も高く、第2エラー、第3エラー、第4エラー、第5エラーの順に報知優先度が低くなるように設定されている。そして、第3~第5エラー(低順位エラー)に関する低順位異常報知を低順位異常報知領域55aに表示し、第1および第2エラー(高順位エラー)に関する高順位異常報知を高順位異常報知領域55bに表示するようになっている。
低順位異常報知領域55aは、表示画面17aにおける変動演出表示領域50、保留表示領域51,52および始動開放表示領域53、右打ち報知領域54a,54bの夫々に対して重ならない位置に設定されている。すなわち、低順位異常報知は、表示画面17aの表示態様を大きく変化させないため異常報知の効果は高くはないものの、各表示領域50,51,52,53,54a,54bでの表示の視認性を妨げることなく(視認容易状態で)実行可能である。これに対し、高順位異常報知領域55bは、表示画面17aにおける表示領域の略全体であり、各表示領域50,51,52,53,54a,54bを含む大きな範囲を占めているため、高順位異常報知が実行される際には、各表示領域50,51,52,53,54a,54bが、各々の表示対象を表示しない非表示状態となるか、表示対象が視認し難い遮蔽状態(視認制限状態)となり、高順位異常報知が目立つことになる。このため、異常状態の発生を報知する効果が高く、高順位エラーの発生を確実に遊技者へと伝えることができる。
(補助点灯表示器35について)
次に、前述した遊技情報表示器Mでの表示内容に対応する補助的な情報(補助情報表示)を表示する補助点灯表示器35について説明する。
図2(b)に示す補助点灯表示器35(識別表示手段)は、演出制御基板65の演出制御CPU65aと電気的に接続されており(図3参照)、該演出制御CPU65aによって表示内容(点灯態様)が制御される。補助点灯表示器35には、複数の補助表示部(特1補助図柄表示部35a、特2補助図柄表示部35b、特1補助保留表示部35c、特2補助保留表示部35d、普図補助図柄表示部35e、遊技形態点灯表示部35f)が設けられている。各補助表示部35a,35b,35c,35d,35e,35fは、点灯状態および消灯状態に変化可能な1個または複数個のLED(点灯部、発光手段)からなり、LEDの点灯数、点滅数、点灯色、点灯位置および点滅位置のうち少なくとも何れかの違いに応じて異なる情報(補助情報表示)を表示可能に構成される。なお、補助点灯表示器35は、図2(a)に示すように、枠状装飾体25の右上部に設けられて遊技領域20aの外周(案内レール22)よりも内側に位置し、また遊技領域20a(球流下経路21a,21b)の前端から後端までの範囲に収まるように位置している。すなわち、補助点灯表示器35は、正面視において遊技情報表示器Mよりも表示画面17aに近接し、その前面(表示面)は遊技領域20aと同じ前後位置(遊技情報表示器Mよりもやや前側)にあり、遊技者の視線が届き易い位置に存在している。また、補助点灯表示器35における各LEDは、遊技情報表示器Mの各LEDの配列の仕方とは異なる配列の仕方で設けられており、各表示器35,Mは例えば各LEDの配置間隔が異なっている。これにより、一方の表示器35,Mを他方の表示器35,Mと見間違えることが防止されている。この他、補助点灯表示器35は、前面が光透過性の有色シートで被覆されており、前側から見て消灯状態のLEDが視認できない(消灯状態のLEDの位置を特定できない)構成となっている。
(特1補助図柄表示部35aおよび特2補助図柄表示部35b)
補助点灯表示器35の特1・特2補助図柄表示部35a,35b(識別図柄表示部)は、特図変動パターン指定コマンド等に基づいて決定される特図補助図柄(識別図柄)を停止表示することで特図当り判定(大当り判定や小当り判定)の結果を示す補助表示部である。ここで、特1補助図柄表示部35aは、停止表示する特図補助図柄(特1補助図柄)によって第1始動入賞情報に基づく特図当り判定(大当り判定、小当り判定)の結果を示すもので、複数個のLED(実施例では2個)から構成されている。また、特2補助図柄表示部35bは、停止表示する特図補助図柄(特2補助図柄)によって第2始動入賞情報に基づく特図当り判定(大当り判定、小当り判定)の結果を示すもので、複数個のLED(実施例では2個)から構成されている。すなわち、特1・特2補助図柄表示部35a,35bには、特図(特図1,2)や特図演出図柄と共通の情報を示す情報表示としての特図補助図柄(特1・特2補助図柄)が、特図演出図柄と比較して極めて小さいサイズで表示される。特1補助図柄表示部35aは、変動表示を示す点滅状態を第1特図変動表示の実行期間にわたり維持した後、最終的に特1補助図柄を複数種類の何れかの態様で停止表示することで、特1補助図柄の変動表示を遊技情報表示器M(第1特図表示部Ma)での第1特図変動表示の開始・終了タイミングと同時に(同期して)開始・終了する。特2補助図柄表示部35bは、変動表示を示す点滅状態を第2特図変動表示の実行期間にわたり維持した後、最終的に特2補助図柄を複数種類の何れかの態様で停止表示することで、特2補助図柄の変動表示を遊技情報表示器M(第2特図表示部Mb)での第2特図変動表示の開始・終了タイミングと同時に(同期して)開始・終了する。なお、特1補助図柄および特2補助図柄の変動表示の開始・終了は、画像表示装置17の表示画面17aで実行される特図演出図柄の変動表示とも同じタイミングになっている。
図4に示すように、特1補助図柄表示部35aでは、特図1が大当り図柄を示す点灯態様で表示される場合に、両LEDを点灯状態とすることによる特1補助図柄(大当り表示)が表示され、特図1が小当り図柄を示す点灯態様で表示される場合に、予め定められた一方のLEDを点灯状態とし、他方のLEDを消灯状態とすることによる特1補助図柄(小当り表示)が表示され、特図1が外れ図柄を示す点灯態様で表示される場合に、両LEDを消灯状態とすることによる特1補助図柄(外れ表示)が表示される。また、特2補助図柄表示部35bにおいても同様に、特図2の点灯態様(大当り図柄、小当り図柄および外れ図柄)に対応して、両LEDを点灯状態とすることによる特2補助図柄(大当り表示)と、片方のLEDのみを点灯状態とすることによる特2補助図柄(小当り表示)と、両LEDを消灯状態とすることによる特2補助図柄(外れ表示)とが表示される。なお、特1補助図柄表示部35aおよび特2補助図柄表示部35bは基本的に、変動表示が終了してから次に変動表示が開始されるまでの間、同じ停止態様を維持するように制御される。
(特1補助保留表示部35cおよび特2補助保留表示部35d)
補助点灯表示器35の特1・特2補助保留表示部35c,35d(識別図柄用保留表示部)は、始動入賞コマンドによって主制御CPU60aから演出制御CPU65aに伝達される始動入賞情報の保留数(特図当り判定の保留数或いは特図補助図柄の変動表示の保留数)を示す保留表示(補助保留表示)を表示するもので、何れも複数個(2個)のLEDから構成されている。すなわち、特1・特2補助保留表示部35c,35dには、遊技情報表示器Mの特図保留表示部Mc,Mdに表示される保留表示(特図保留表示)や、表示画面17aの保留表示領域51,52で表示される保留表示(演出保留表示)と共通の情報を示す情報表示としての保留表示(補助保留表示)が、演出保留表示と比較して極めて小さいサイズで表示される。補助保留表示が示す保留数は、特図保留表示や演出保留表示が示す保留数と一致するようになっている。特1補助保留表示部35cでは、保留数の上限数よりも少ない数(2個)のLEDによる点灯・消灯・点滅の組み合わせにより、第1始動入賞情報の保留数を示す補助保留表示(第1補助保留表示)が表示され、特2補助保留表示部35dでは、保留数の上限数よりも少ない数(2個)のLEDによる点灯・消灯・点滅の組み合わせにより、第2始動入賞情報の保留数を示す補助保留表示(第2補助保留表示)が表示される。具体的に、特1・特2補助保留表示部35c,35dでは、両方のLEDが消灯する状態によって保留数「0」を示し、一方のLEDが点灯かつ他方のLEDが消灯する状態によって保留数「1」を示し、両方のLEDが点灯する状態によって保留数「2」を示し、一方のLEDが点滅かつ他方のLEDが点灯する状態によって保留数「3」を示し、両方のLEDが点滅する状態によって保留数「4」を示すようになっている。
(普図補助図柄表示部35e)
補助点灯表示器35には、普図変動パターン指定コマンド(または普図停止コマンド等)に基づいて決定される普図補助図柄を停止表示することで普図当り判定の結果を示す普図補助図柄表示部35eが設けられている。普図補助図柄表示部35eは、1個または複数個(実施例では1個)のLEDから構成されている。すなわち、普図補助図柄表示部35eには、遊技情報表示器Mの普図表示部Meに表示される普図や、表示画面17aの始動開放表示領域53で表示される普図演出図柄と共通の情報を示す情報表示としての普図補助図柄が、普図演出図柄と比較して極めて小さいサイズで表示される。普図補助図柄表示部35eは、普図補助図柄の変動表示を、遊技情報表示器M(普図表示部Me)での普図変動表示の開始・終了タイミングと同時に(同期して)開始・終了する。この場合に、普図補助図柄表示部35eは、普図変動表示の実行期間にわたり変動表示を示す点滅状態を維持した後、最終的に普図補助図柄を複数種類の何れかの態様で停止表示する。ここで、普図補助図柄表示部35eでは、普図が当り図柄を示す点灯態様で表示される場合に、LEDを点灯状態とすることによる普図補助図柄(当り表示)が表示され、普図が外れ図柄を示す点灯態様で表示される場合に、LEDを消灯状態とすることによる普図補助図柄(外れ表示)が表示される。なお、普図補助図柄の変動表示の開始・終了は、画像表示装置17の表示画面17aで実行される普図演出図柄の変動表示とも同じタイミングになっている。
(遊技形態点灯表示部35f)
補助点灯表示器35の遊技形態点灯表示部35fは、発射位置指定コマンド(後述)によって主制御CPU60aから演出制御CPU65aに伝達される情報(発射位置情報)を表示する補助表示部であり、1個または複数個(実施例では1個)のLEDから構成されている。この遊技形態点灯表示部35fは、大当り遊技状態および高ベース状態(変短状態)の期間に点灯して大当り遊技状態および高ベース状態(変短状態)の何れかの状態であることを報知するように制御され、それ以外の場合には消灯状態に維持される。但し、遊技形態点灯表示部35fは、大当り遊技状態のうち、遊技者にとって有利な第3~第5大当りの場合に点灯し、遊技者にとって不利な第1・第2大当りの場合は点灯せず消灯状態とされる。すなわち、遊技形態点灯表示部35fは、第1・第2球流下経路21a,21bのどちらにパチンコ球を導くように遊技すれば遊技者にとって有利であるかを把握可能に表示する。なお、遊技形態点灯表示部35fを全ての種類の大当り遊技状態で点灯状態としてもよい。
(パチンコ機10に備えられる各種基板59,60,65,66等について)
次に、図3、図6~図8等を参照し、パチンコ機10が備える前述した各制御基板59,60,65,66についての具体的な基板構成や制御内容を、電源基板59、主制御基板60、演出制御基板65、表示制御基板66の順に説明する。
(電源基板59について)
電源基板59には、電源のON-OFFを切り替えるための電源スイッチ59aが設けられていると共に、電源回路(図示せず)に供給される電源電圧(以下、監視電源電圧という)の電圧値が閾値電圧に降下したかを監視する電源断監視回路59bが設けられている。ここで、監視電源電圧が閾値電圧に降下するのは、例えば電源スイッチ59aのOFF操作や停電によって機外部からの電力供給が遮断された場合(電源断時)である。
電源基板59には、電源断監視回路59bに接続するリセット信号回路59cが設けられている。ここで、電源断監視回路59bは、監視電源電圧が閾値電圧以下となった場合に、リセット信号回路59cおよび主制御基板60(主制御CPU60a)に対して電源断信号(監視電源電圧が閾値電圧に降下したことを示す信号)を出力する。また、リセット信号回路59cは、機外部からの電力供給の開始時(電源投入時や復電時)および電源断信号の入力時に、主制御基板60(主制御CPU60a)に対してリセット信号を出力し、主制御CPU60aの動作を規制する。また、電源基板59には、コンデンサ等のバックアップ電源59dが設けられている。そして、パチンコ機10への電力供給が停止した場合(電源断信号が出力された場合)には、前記バックアップ電源59dから主制御CPU60aおよび演出制御CPU65aに電力が供給されるようになっている。
(主制御基板60について)
主制御基板60は、特図当り判定等の制御処理を実行する主制御CPU60a、該主制御CPU60aが実行する制御プログラムを記憶する主制御ROM60b、当該主制御CPU60aの処理に必要なデータの書込み・読出しが可能な主制御RAM60c、特図当り判定および普図当り判定に用いるハードウエア乱数を発生させる乱数発生回路60dを備えている。また、主制御基板60は、演出制御CPU65aが制御対象とする複数種類の発光手段についての光量を調節するための光量調節ユニット70(後述)を備えている。
主制御ROM60bには、特図当り判定の実行に応じて決定される複数種類の特図変動パターンと、普図当り判定の実行に応じて決定される複数種類の普図変動パターンとが記憶されている。例えば特図変動パターンとして、特図当り判定が外れの判定結果である場合に主制御CPU60aが決定可能な複数種類の外れ特図変動パターンと、特図当り判定が当りの判定結果である場合に主制御CPU60aが決定可能な複数種類の当り特図変動パターンとが、主制御ROM60bに記憶されている。より具体的には、外れ特図変動パターンとして、特図変動表示の実行期間(変動時間)が8000msであること等を特定する特図変動パターン1と、変動時間が15000msであること等を特定する特図変動パターン2と、変動時間が25000msであること等を特定する特図変動パターン3と、変動表示が35000msであること等を特定する特図変動パターン4とがある。また、当り特図変動パターンとして、変動時間が15000msであること等を特定する特図変動パターン5と、変動時間が25000msであること等を特定する特図変動パターン6と、変動時間が35000msであること等を特定する特図変動パターン7とがある。なお、主制御CPU60aは、決定した特図変動パターンの種類を示す特図変動パターン指定コマンドを演出制御CPU65aに出力可能であり、決定した普図変動パターンの種類を示す普図変動パターン指定コマンドを演出制御CPU65aに出力可能である。なお、特図1および特図2の両変動表示の特図変動パターンは共通(前述の各特図変動パターン1~7)とするが、相違させてもよい。
前記乱数発生回路60dは、図示しないクロック発信器、特図当り判定用乱数カウンタおよび普図当り判定用乱数カウンタを備えたもので、前記クロック発信器からのクロック信号の入力に応じたタイミングで、前記特図当り判定用乱数カウンタが「0」から「65535」までの特図当り判定用乱数の値をカウント(更新)すると共に、前記普図当り判定用乱数カウンタが「0」から「65535」までの普図当り判定用乱数の値をカウント(更新)する。そして、始動入賞検出センサSE1,SE2による検出を示す信号が主制御CPU60aに入力された場合に、当該入力時点で前記特図当り判定用乱数カウンタがカウントする特図当り判定用乱数の値が乱数確認信号として乱数発生回路60dから主制御CPU60aに入力されて主制御RAM60cに始動入賞情報として記憶されると共に、ゲートセンサSE4による検出を示す信号が主制御CPU60aに入力された場合に、当該入力時点で前記普図当り判定用乱数カウンタがカウントする普通図当り判定用乱数の値が乱数確認信号として乱数発生回路60dから主制御CPU60aに入力されて主制御RAM60cに通過検出情報として記憶されるようになっている。なお、主制御基板60は、乱数発生回路60dにおいてハードウエア乱数としての特図当り判定用乱数および普図当り判定用乱数の各値を更新する一方で、主制御CPU60aの制御によってソフトウエア乱数としての特図決定用乱数、特図変動パターン振分用乱数および普図変動パターン振分用乱数等の各値を更新するようになっている。
主制御CPU60aは、第1始動入賞検出センサSE1、第2始動入賞検出センサSE2、特別入賞検出センサSE3、ゲートセンサSE4等の各種の検出センサと電気的に接続され、各検出センサからの検出信号を夫々入力すると共に、該検出信号の入力の有無を夫々判定するよう構成されている。また、主制御CPU60aは、始動入賞ソレノイドSL1や特別入賞ソレノイドSL2等の各種の駆動手段と電気的に接続され、各駆動手段を夫々駆動制御するよう構成されている。更に、主制御CPU60aは、遊技に関する各種の情報を表示する遊技情報表示器Mと電気的に接続され、当該遊技情報表示器Mに備えられる各表示部Ma,Mb,Mc,Md,Me,Mf,Mgの表示内容(発光態様)を夫々制御するよう構成されている。
主制御基板60には、主制御RAM60cを初期化(バックアップした記憶情報を消去)するためのクリアスイッチCLSが設けられている。実施例1では、クリアスイッチCLSをON操作した状態で電源基板59の電源スイッチ59aをON操作(電源投入)した場合に、図示しないクリア回路から主制御基板60の主制御CPU60aにクリア信号が出力されて当該主制御CPU60aが記憶手段としての主制御RAM60cを初期化する処理を行うようになっている。なお、以下の記載では、主制御RAM60cを初期化するための操作(クリアスイッチCLSのON操作と電源スイッチ59aのON操作とを同時に行うこと)を、「クリア操作」と称する場合がある。また、主制御RAM60cの初期化を伴わない電源投入操作(クリアスイッチCLSがOFFの状態で電源スイッチ59aのON操作を行うこと)を、「復旧操作」と称する場合がある。
主制御基板60に備えられる主制御RAM60cには、パチンコ機10の動作中に各種情報を一時的に記憶する常用記憶エリア(作業領域)の他に、バックアップエリアが設けられている。そして、バックアップ電源59dからの電力供給に応じて、主制御RAM60cの常用記憶エリアに記憶されている各種情報の一部または全部がバックアップエリアに記憶(書き込み)され、バックアップエリアに記憶された情報は、機外部からパチンコ機10への電力供給が停止された後の一定期間に亘って保持されるようになっている。主制御CPU60aによるバックアップエリアへの各種情報の記憶(書き込み)は、電源断時(電源断信号の入力時)の電源断処理(図7参照)において実行され、該バックアップエリアに記憶された各種情報の常用記憶エリアへの設定(読み出し)は、パチンコ機10への電力供給開始時におけるデータ復旧処理(図6参照)で実行される。なお、電源断時にバックアップエリアに記憶される情報としては、例えば、遊技状態を特定可能な情報(後述する確変フラグ、変短フラグ、大当りフラグ(低)、大当りフラグ(高)、小当りフラグ等の各値)や、遊技の進行状況を特定可能な情報(後述する遊技時間の計測値や、大当り遊技状態中のラウンド遊技の実行済み回数等)や、始動入賞口31a,32aへの入賞に応じて取得された始動入賞情報(各種乱数の値)や、ゲート25dへのパチンコ球の通過に応じて取得された通過検出情報(各種乱数の値)や、光量レベル(後述)を特定可能な情報や、コマンドの未出力情報等がある。また、異常状態であるか否かを特定可能な情報(エラーフラグの値)についてもバックアップエリアに記憶される。
主制御基板60に設けられる光量調節ユニット70は、図3に示すように、遊技店員等による手動操作(具体的には、発光手段の光量を調節する光量調節操作)の対象となる光量調節ボタン71と、複数種類の光量レベルの何れかを表示する光量レベル表示部72と、光量調節ボタン71の位置を検出(光量調節操作を検出)する光量調節検出センサ73とを備えており、光量調節検出センサ73および光量レベル表示部72が主制御CPU60aと電気的に接続されている。光量調節ユニット70は、パチンコ機10に設けられる複数の発光手段(具体的には、遊技盤20の装飾用のLEDと、補助点灯表示器35のLED)の光量を、レベル1~3の3段階の何れかに変更する操作(光量調節操作)を行うことが可能に構成されている。光量調節ユニット70は、主制御基板60上に配設されて基板ケース(図示省略)内に収容されているが、当該基板ケースに形成された連通口(図示省略)を介して光量調節ボタン71が外側に露出しているため、遊技店員等は基板ケースを開放しなくとも光量調節操作を行うことが可能である。
ここで、主制御CPU60aの通電状態(例えば遊技可能状態)で、遊技店員等によって光量調節ボタン71が押圧されると、その押圧操作(光量調節操作)が光量調節検出センサ73により検出されて検出信号が主制御CPU60aに入力される。主制御CPU60aは、光量調節検出センサ73からの検出信号の入力毎(光量調節ボタン71の押圧毎)に光量レベルを予め定めた順序(「レベル1」、「レベル2」、「レベル3」、「レベル1」・・・の順)に沿って変更して主制御RAM60cに記憶し、記憶した光量レベルを光量レベル表示部72に表示するように制御する。この主制御RAM60cに記憶された光量レベルの値は、パチンコ機10において電源断が発生した場合には、当該主制御RAM60cのバックアップエリアに記憶保持されるようになっている。なお、実施例1では、主制御RAM60cに記憶される光量レベルの初期値(主制御RAM60cが初期化された場合に設定される光量レベル)は「レベル1」(最低値)となっている。これに対し、「レベル2」(中間値)や「レベル3」(最高値)を初期値とすることも当然可能である。
(メイン処理)
主制御CPU60aが行うメイン処理について、図6を参照しながら詳細に説明する。
先ず、主制御CPU60aは、電源基板59の電源スイッチ59aがOFFからONに切り替えられてパチンコ機10の電源が投入された場合や、停電状態から通電が再開された場合に、主制御CPU60aを正常動作させるために必要な初期設定処理を実行する(ステップS101)。この場合に、主制御CPU60aは、後述するタイマ割込処理(図8参照)を定期的に発生させるための設定等を行う。具体的には、割込の発生間隔を計測するためのインターバルタイマ(例えば4ms)を、主制御基板60に備えられるタイマ回路(図示せず)のレジスタに設定すると共に、タイマ割込処理の発生を許可する。但し、主制御CPU60aは、このタイマ割込処理における後述のステップS305からステップS312までの処理の実行については許可しない。また、タイマ割込処理における後述のステップS303の処理(計時処理)について限定的に許可する(遊技時間を計測する処理は許可しない)と共に、後述のステップS304の処理(検出判定処理)について限定的に許可する(不正行為の可能性がある状態を検出するための検出センサ(図示せず)のみ有効とする)。これにより、パチンコ機10は、主制御CPU60aが後述するステップS112の処理(デバイス設定)を実行するまでの間、遊技に関する制御を実行しない遊技停止状態に維持される。そして、初期設定処理を終了すると、主制御CPU60aは、主制御RAM60cをアクセス許可状態に設定する(ステップS102)。
次に、主制御CPU60aは、前記電源スイッチ59aがONに切り替えられるタイミングでクリアスイッチCLSがONされたかを判定する(ステップS103)。このステップS103の判定処理において、主制御CPU60aは、前記クリアスイッチ回路からのクリア信号の入力があるか否かを判定し、クリア信号を入力していると判定した場合(肯定判定の場合)には、ステップS104の処理に移行する(後述)。また主制御CPU60aは、ステップS103の判定処理においてクリア信号を入力していないと判定した場合(否定判定の場合)には、ステップS106の処理に移行して、主制御RAM60cのバックアップエリアに保存されているバックアップデータが正常か否かのデータチェックを行う。具体的には、RAM判定値(チェックサム値)を算出すると共に、算出したRAM判定値を後述する電源断処理(ステップS202、図7参照)で保存されたRAM判定値と比較して、正常値か否かを判定する。そして、このステップS106においてバックアップデータが正常ではないと判定した場合(否定判定の場合)は、ステップS110に移行する。一方、バックアップデータを正常と判定した場合(肯定判定の場合)には、ステップS107の処理に移行する。
主制御CPU60aは、ステップS104の処理において、主制御RAM60c(遊技情報記憶領域)の記憶内容をクリア(消去)する。すなわち、前述したステップS103において肯定判定した場合(クリア信号の入力時)に、主制御CPU60aは、電源断時(電源スイッチ59aのOFF操作時または停電時)に行われた電源断処理(後述するステップS202)で記憶保持したバックアップデータをクリアし、主制御RAM60cに初期値を設定する。すなわち、主制御CPU60aは、当該ステップS104の処理において主制御RAM60cを初期化した上で、パチンコ機10を起動させる。
主制御CPU60aは、ステップS104の処理を終了すると、主制御RAM60cの記憶内容をクリアしたことを示すRAMクリア指定コマンドを設定する(ステップS105)。このRAMクリア指定コマンドが出力され演出制御CPU65aに入力されることにより、クリア操作に応じた報知(RAMクリア報知)が演出制御CPU65aの制御に基づいて実行される。
ステップS106のデータチェックにおいてバックアップデータの異常を判定した場合に、主制御CPU60aは、電源断時(電源スイッチ59aのOFF操作時または停電時)に行われた電源断処理(後述するステップS202)で記憶保持したバックアップデータをクリアし、主制御RAM60cに初期値を設定する(ステップS110)。そして、主制御CPU60aは、以降においてパチンコ機10の電源が遮断されるまで、遊技停止状態を維持し(ステップS111)、後述する通常処理(図7参照)に移行しない。
前述したステップS106において肯定判定した場合(バックアップデータの正常時)、主制御CPU60aは、電源断フラグの値を「0」に設定する(ステップS107)。なお、電源断フラグは、主制御RAM60cにおいて常には「0」の値に設定され、機外部からの電力供給が遮断された場合に、主制御CPU60aの処理(ノンマスカブル割込処理)において「1」に変更される。すなわち、電源断フラグの値が「1」に設定されるのは、電源OFFや停電の発生に応じて電源基板59からの電源断信号が主制御基板60に入力された場合である。このステップS108の処理が終了すると、主制御CPU60aは、ステップS108の処理に移行する。なお、電源断フラグの値は、前述したステップS104およびステップS110においても「0」に設定されるようになっている。
次に、ステップS108において、主制御CPU60aは、主制御RAM60cのバックアップエリアに記憶されている情報に基づいてデータ復旧処理を実行する。このデータ復旧処理において、主制御CPU60aは、電源断時にバックアップした内容を主制御RAM60cの常用記憶エリア(作業領域)に設定して、電源断前の制御状態に復帰する。
主制御CPU60aは、ステップS108の処理を終了すると、電源が復旧したことを示す復旧コマンドを設定する(ステップS109)。また復旧コマンドの設定後には、電源断時の遊技状態を示すコマンド(遊技状態指定コマンド)や、電源断時の特図の停止図柄(特図1および特図2)を示すコマンドや、電源断時に実行中であった特図変動表示についての残り変動時間(未経過時間)や停止図柄(特図1および特図2)を示すコマンドや、電源断時が第1特図変動中、第2特図変動中、特図の非変動中(停止中)の何れであったか等を示すコマンド(特図状態指定コマンド)や、電源断時の普図の停止図柄を示すコマンドや、電源断時に実行中であった普図変動表示についての残り変動時間(未経過時間)や停止図柄(普図)を示すコマンドや、電源断時が普図の変動中および非変動中(停止中)の何れであったか等を示すコマンド(普図状態指定コマンド)や、大当り遊技状態中、小当り遊技状態中、普図当り遊技状態中の電源断の発生タイミングを示すコマンドや、光量レベルの値(3段階の何れか)を示すコマンド(光量レベル指定コマンド)等が順次設定される。以下の説明においては、これらのコマンドを復旧コマンドと合わせて「復電用のコマンド群」と称することがある。なお、実施例1では、後述する発射位置指定コマンドを「復電用のコマンド群」よりも後のタイミング(図8のステップS306)で設定しているが、当該ステップS109で「復電用のコマンド群」の一つとして設定してもよい。
ステップS105またはステップS109の処理の終了後、主制御CPU60aは、デバイス設定等の処理を実行する(ステップS112)。このステップS112において、主制御CPU60aは、電源投入から無効であった検出センサ(入球検出手段)SE1,SE2,SE3を検出可能な状態に設定する。
また、主制御CPU60aは、ステップS112において、タイマ割込処理(図9参照)の発生を許可した時点(前述のステップS101の時点)で一部規制していたタイマ割込処理での制御処理の実行を許可する。これにより、タイマ割込処理における後述のステップS305からステップS312までの処理が実行可能となり、また、後述のステップS303(計時処理)における遊技時間の計測と、後述するステップS304(検出判定処理)における検出センサ(入球検出手段)SE1,SE2,SE3による検出状態の判定とが、実行可能となる。これにより、パチンコ機10(主制御CPU60a)は、主制御CPU60aによるステップS112の処理の終了後、後述する通常処理(図7参照)を前記電源断信号の入力がされない限り繰り返す、遊技に関する制御処理を実行可能な制御状態に移行する(遊技停止状態から遊技可能状態へと変化する)。
(通常処理)
次に、主制御CPU60aが行う通常処理について、図7を参照しながら詳細に説明する。
主制御CPU60aは、通常処理において先ず、主制御RAM60cに設定されている電源断フラグの値が「1」であるかを判定する(ステップS201)。ここで、主制御基板60は、電源基板59からの前記電源断信号を入力する場合(電源断時)に、主制御CPU60aの制御状態に関わらずノンマスカブル割込処理を主制御CPU60aの処理に強制的に割り込ませ、主制御RAM60cに記憶される電源断フラグの値を「0」から「1」に変更するよう構成されている。そして、このステップS201の判定処理において電源断フラグの値を「1」と判定した場合(肯定判定の場合)に、主制御CPU60aは、電源断処理(ステップS202)を実行するようになっている。一方、電源断フラグの値を「0」と判定した場合(否定判定の場合)には、主制御CPU60aは、後述するステップS203の処理に移行する。
電源断処理(ステップS202)において、主制御CPU60aは、タイマ割込処理を禁止に設定する。そして、主制御CPU60aは、復電時に遊技状態等を復旧するために必要な遊技情報を、主制御RAM60cのバックアップエリアに記憶する。そして、主制御CPU60aは、この電源断処理において、機外部からの電力供給の開始時に参照されるRAM判定値(チェックサム値)を算出すると共に、算出したRAM判定値を主制御RAM60cのバックアップエリアに記憶する。
また、主制御CPU60aは、前記電源断処理(ステップS202)において、電源断コマンドを設定すると共に、演出制御CPU65a、表示制御CPU66aへ向けて電源断コマンドを出力する。そして、主制御CPU60aは、当該電源断処理において、主制御RAM60cをアクセス禁止状態に設定する。主制御CPU60aは、前述した一連の電源断処理を終了すると、電圧値が完全に低下しきるまで、処理を行わないループ状態(待機状態)となる。
一方、前述したステップS201の判定処理において電源断フラグの値を「0」と判定した場合(否定判定の場合)に、主制御CPU60aは、後述するタイマ割込処理(図8参照)が、前回のステップS201(または図6のステップS112)の終了後からの期間に発生したか否かを判定する(ステップS203)。そして、主制御CPU60aは、タイマ割込処理が発生したと判定した場合(肯定判定の場合)には、前述したステップS201の処理に移行する。なお、ステップS203の処理においてタイマ割込処理が発生していないと判定すると(否定判定となると)、主制御CPU60aは、タイマ割込処理が発生するまで当該ステップS203の判定処理を繰り返し実行する。
(タイマ割込処理)
次に、主制御CPU60aが行うタイマ割込処理について、図8を参照しながら詳細に説明する。
主制御CPU60aは、タイマ割込処理において先ず、コマンド入出力処理を実行する(ステップS301)。コマンド入出力処理では、他のCPUへの出力用に設定されたコマンドの出力や、入力したコマンドに応じた情報の特定等を実行する。
ステップS302において、主制御CPU60aは、エラー判定処理を実行する。前述のように主制御CPU60aは、5種類の異常状態(第1~第5エラー)の発生を夫々判定可能に構成されている。そして、主制御CPU60aは、各異常状態が発生したか否かを判定し、異常状態が発生したと判定した場合に、その発生した異常状態の種類に対応するエラー判定フラグの値を「1」に設定する。そして、何れかのエラー判定フラグの値が「1」である場合に、主制御CPU60aは、値が「1」になっているエラー判定フラグを特定し、特定したエラー判定フラグに対応するエラー指定コマンドを、演出制御CPU65aへの出力用に設定する。なお、当該主制御CPU60aからのエラー指定コマンドを受信した演出制御CPU65aは、エラー指定コマンドにより特定される異常状態の種類に応じた異常報知を実行制御する。
ステップS303において、主制御CPU60aは、遊技の進行に関する遊技時間(変動時間等)を計測する計時処理を実行する。具体的には、特図変動表示に関する時間として、特図変動パターンによって特定される特図変動時間、特図変動表示の終了後または開始前の停止時間である変動インターバル時間、この変動インターバル時間の計測終了時点で始動入賞情報の保留数が「0」となってからデモ演出を開始するまでの待機時間であるデモ待機時間等が計測される。また同様に、普図変動表示に関する時間も計測される。更に、大当り遊技状態や小当り遊技状態においてオープニング演出が行われる時間であるオープニング時間、大当り遊技状態や小当り遊技状態においてエンディング演出が行われる時間であるエンディング時間、大当り遊技状態における各ラウンド遊技の最大継続時間である特電開放時間、ラウンド間インターバルの時間であるラウンドインターバル時間、小当り遊技状態における開放間の時間(小当り開放インターバル時間)等を計測可能に構成されている。
具体的な計測時間としては、変動インターバル時間が1000msに設定されており、デモ待機時間が15000msに設定されている。また、大当り遊技状態および小当り遊技状態について、オープニング時間が8000ms、エンディング時間が5000ms、ラウンドインターバル時間および小当り開放インターバル時間が1000ms、に夫々設定されている。なお、特電開放時間は、6回または9回のラウンド遊技を含む大当り遊技状態では、25000ms、3回のラウンド遊技を含む大当り遊技状態では、500msに設定されている。また、小当り遊技状態での3回の開放時間は、500msに設定されている。この他にもステップS303では、前述したエラー判定処理(ステップS302)での各エラー判定の際に必要な時間の計測等が行われる。
ステップS304において、主制御CPU60aは、当該主制御CPU60aと電気的に接続されている検出センサ(第1始動入賞検出センサSE1、第2始動入賞検出センサSE2、特別入賞検出センサSE3、ゲートセンサSE4、異常検出センサST、光量調節検出センサ73等)からの検出信号が入力されているか否かを判定するための検出判定処理を実行する。この検出判定処理において、主制御CPU60aは、各種のセンサSE1,SE2,SE3,SE4,ST,73等からの検出信号の入力の有無に応じて、入球検出手段毎に検出状態であるか否かを判定するようになっている。ここで、主制御CPU60aは、複数の入賞検出センサSE1,SE2,SE3のうち何れかの検出状態(検出信号が入力されていること)を判定した場合に、検出状態に対応する入賞検出センサSE1,SE2,SE3の種類に応じた賞球の払い出しを決定する。
ステップS305において、主制御CPU60aは、特図の大当り図柄を決定するために用いられるソフトウエア乱数としての特図決定用乱数の値と、特図変動パターンを決定するために用いられるソフトウエア乱数としての特図変動パターン振分用乱数の値と、普図変動パターンを決定するために用いられるソフトウエア乱数としての普図変動パターン振分用乱数の値とを更新する(ソフトウエア乱数更新処理を実行する)。このソフトウエア乱数更新処理では、特図決定用乱数としての「0」~「100」の全101通りの整数値と、特図変動パターン振分用乱数としての「0」~「250」の全251通りの整数値と、普図変動パターン振分用乱数としての「0」~「250」の全251通りの整数値とを、1回の更新処理につき夫々「1」更新する。すなわち、実施例1では、タイマ割込み処理が1回発生する毎に(4ms毎に)、特図決定用乱数、特図変動パターン振分用乱数、普図変動パターン振分用乱数の各乱数の値が「1」ずつ更新される(なお、更新前の値が最大値の場合は、ランダムな値に決定される初期値へと更新する)ようになっている。なお、特図当り判定用乱数および普図当り判定用乱数の各値を更新するハードウエア乱数更新処理は、乱数発生回路60dにより実行されている。
ステップS306において、主制御CPU60aは、遊技状態を設定・変更するための遊技状態切替処理を実行する。この遊技状態切替処理では、遊技結果に応じて遊技状態を切り替える際に、或いは、復電に伴って遊技状態を復帰させる際に、遊技状態の種類を示す各種フラグの値を変更する処理が行われる。具体的に、主制御CPU60aは、大当り遊技状態(第1・第2大当り)を開始(または復電後に再開)するタイミングでは、主制御RAM60cに記憶される大当りフラグ(低)の値を「0」から「1」に変更し、大当り遊技状態を終了するタイミングでは、大当りフラグ(低)の値を「1」から「0」に変更する。また、大当り遊技状態(第3~第5大当り)を開始(または復電後に再開)するタイミングでは、主制御RAM60cに記憶される大当りフラグ(高)の値を「0」から「1」に変更し、大当り遊技状態を終了するタイミングでは、大当りフラグ(高)の値を「1」から「0」に変更する。また、主制御CPU60aは、小当り遊技状態を開始(または復電後に再開)するタイミングでは、主制御RAM60cに記憶される小当りフラグの値を「0」から「1」に変更し、小当り遊技状態を終了するタイミングでは、小当りフラグの値を「1」から「0」に変更する。また、確変状態(高確状態)を開始(または復電後に再開)する場合、主制御RAM60cに記憶される確変フラグの値を「0」から「1」に変更する。また、確変状態を終了する場合には、確変フラグの値を「1」から「0」に変更する。また、主制御CPU60aは、高ベース状態(変短状態)を開始(または復電後に再開)する場合、主制御RAM60cに記憶される変短フラグの値を「0」から「1」に変更する。また、高ベース状態を終了する場合には、変短フラグの値を「1」から「0」に変更する。
また、主制御CPU60aは、このステップS306において、大当りフラグ(低)の値の変更に合わせて大当り開始コマンド(低)または大当り終了コマンド(低)を、大当りフラグ(高)の値の変更に合わせて大当り開始コマンド(高)または大当り終了コマンド(高)を、小当りフラグの値の変更に合わせて小当り開始コマンドまたは小当り終了コマンドを、演出制御CPU65aへの出力用に設定すると共に、確変フラグの値の変更に合わせて確変開始コマンドまたは確変終了コマンドを、変短フラグの値の変更に合わせて変短開始コマンドまたは変短終了コマンドを、演出制御CPU65aへの出力用に設定する。更に、主制御CPU60aは、小当りフラグの値の変更に伴い、発射位置指定コマンドを演出制御CPU65aへの出力用に設定する。この場合に、小当りフラグの値を「0」から「1」に変更すること(高ベース状態の開始)に伴って、右打ちの遊技形態への変化を示す発射位置指定コマンドを設定し、小当りフラグの値を「1」から「0」に変更すること(低ベース状態の開始)に伴って、左打ちの遊技形態への変化を示す発射位置指定コマンドを設定する。
ステップS307において、主制御CPU60aは、特図に関する特図入力処理を実行する。この特図入力処理において、主制御CPU60aは、前述した検出判定処理(ステップS304)において始動入賞検出センサSE1,SE2からの検出信号の入力があったと判定された場合(すなわち、始動入賞口31a,32aへの始動入賞が発生した場合)に、始動入賞情報(各種乱数値からなる情報)を取得すると共に主制御RAM60cの始動記憶領域に記憶する。なお、主制御RAM60cの始動記憶領域は、第1始動入賞情報を記憶する記憶エリア(始動記憶領域)と、第2始動入賞情報を記憶する記憶エリア(始動記憶領域)とが個別にあり、各記憶エリアが、予め定めた上限数(実施例では、4個)までの始動入賞情報を、時系列に従って、対応する特図変動表示が開始されるまで始動入賞情報として記憶(保留)可能となっている。このため、主制御CPU60aは、第1始動入賞検出センサSE1からの検出信号の入力があったと判定された場合には、第1始動入賞情報の記憶数(保留数)が上限に達しているかを確認し、上限に達していない場合に限り、新たな第1始動入賞情報を記憶すると共に、現在の第1始動入賞情報の記憶数(保留数)を示す数値情報を更新(加算)する。また、主制御CPU60aは、第2始動入賞検出センサSE2からの検出信号の入力があったと判定された場合には、第2始動入賞情報の記憶数(保留数)が上限に達しているかを確認し、上限に達していない場合に限り、新たな第2始動入賞情報を記憶すると共に、現在の第2始動入賞情報の記憶数(保留数)を示す数値情報を更新(加算)する。また、特図入力処理(ステップS307)では、第1または第2始動入賞情報の記憶数(保留数)等が変化するタイミングで、変化後の記憶数(保留数)等を特定するための始動入賞コマンドを、演出制御CPU65aへの出力用に設定する。なお、始動入賞コマンドとしては、第1始動入賞検出センサSE1による検出に応じて出力される場合と、第2始動入賞検出センサSE2による検出に応じて出力される場合とで異なるコマンドが設定される。
なお、図示省略するが、主制御CPU60aは、普図に関する普図入力処理を前述した特図入力処理(ステップS307)と同様に行うよう構成されている。普図入力処理では、前述した検出判定処理(ステップS304)においてゲートセンサSE4からの検出信号の入力があったと判定された場合(すなわち、ゲート25dへのパチンコ球の入球が発生した場合)に、通過検出情報としての各種乱数値(普図当り判定用乱数および普図変動パターン振分用乱数の各値)を取得すると共に主制御RAM60cの記憶領域に記憶する。なお、主制御RAM60cの記憶領域は、ゲートセンサSE4からの検出信号の入力があったと判定された場合に通過検出情報を通過保留情報として予め定めた上限数(実施例では、4個)まで時系列に従って記憶(保留)可能となっている。また、通過検出情報の記憶数(保留数)等が変化するタイミングで、変化後の記憶数(保留数)等を特定するための作動入球コマンドを、演出制御CPU65aへの出力用に設定する。
ステップS308において、主制御CPU60aは、主制御RAM60cに記憶した始動入賞情報に基づいて(各種乱数の値に基づいて)遊技内容を決定して特図変動表示を開始させる特図開始処理を実行する。また、主制御CPU60aは、主制御RAM60cにおける第1・第2始動入賞情報の記憶数(保留数)が「0」の状態では、デモ演出に関するデモ判定処理を実行する。
特図開始処理(ステップS308)では、特図当り判定(大当り判定、小当り判定)や、特図表示部Ma,Mbに停止表示させる特図の決定や、特図変動パターンの決定(特図変動時間決定処理)等が主制御CPU60aにより実行される。具体的に、特図開始処理において、主制御CPU60aは、特図変動表示の変動開始条件が成立したかを判定し、この変動開始条件が成立したと判定した場合に、主制御RAM60cに記憶されている始動入賞情報(複数ある場合は、最も早く記憶された始動入賞情報)を読み出す。そして、主制御CPU60aは、読み出した始動入賞情報が記憶された始動記憶領域における現在の記憶数(保留数)を示す数値情報を更新(減算)する。次に、主制御CPU60aは、主制御ROM60bに記憶されている当否判定テーブルを参照し、読み出した始動入賞情報のうち特図当り判定用乱数の値がその当否判定テーブルの特図当り判定値と一致するか否かを判定する(特図当り判定)。すなわち、主制御CPU60aは、当否判定テーブルにより定められている大当り確率(通常時確率・確変時確率)で特図当り判定を実行する。そして、特図当り判定が外れの判定結果となった場合には、特図変動表示の結果として特図表示部Ma,Mbに停止表示する特図として、外れ図柄または小当り図柄を決定する。一方、特図当り判定が当りの判定結果となった場合には、特図変動表示の結果として特図表示部Ma,Mbに停止表示する大当り図柄を複数種類のうちから決定する。また、主制御CPU60aは、変動パターンテーブルを参照し、特図当り判定の判定結果等に応じて異なる選択肢のうちから特図変動パターンを決定する(特図変動時間決定処理)。そして、主制御CPU60aは、特図変動パターンを示す特図変動パターン指定コマンドと、特図(点灯態様)を示す特図指定コマンドとを、演出制御CPU65aへの出力用に設定する。
デモ判定処理(ステップS308)では、前記デモ待機時間の計測を開始・終了するタイミングであるかを判定する。ここで、デモ待機時間の計測開始タイミングは、第1・第2始動入賞情報の保留数が何れも「0」の状態で、変動インターバル時間の計測を終了した時点となっている。そして、デモ待機時間の計測を開始するタイミングであれば、デモ待機時間を設定し、その計測を開始する。また、デモ待機時間の計測終了タイミングであれば、当該計測を終了すると共に、演出制御CPU65aにデモ演出の開始を指示する制御信号としてのデモコマンドを、演出制御CPU65aへの出力用に設定する。
なお、図示省略するが、主制御CPU60aは、普図に関する普図開始処理を前述した特図開始処理(ステップS308)と同様に行うよう構成されている。普図開始処理では、普図入力処理において主制御RAM60cに記憶された通過検出情報のうち最も早く記憶された通過検出情報を読み出して、読み出した通過検出情報に応じて、普図変動表示の結果として普図表示部Meに停止表示する普図や普図変動パターンを決定し、決定した普図および普図変動パターンに応じて普図変動パターン指定コマンドを設定して、設定した普図変動パターン指定コマンドを普図変動表示の開始タイミングに応じて演出制御CPU65aへ向けて出力するよう構成される。
ステップS309において、主制御CPU60aは、遊技情報表示器Mの表示内容を制御する表示制御処理を実行する。例えば、特図変動時間を計測している期間に対応して、特図表示部Ma,MbのLEDを特図変動表示中であることを示す点滅態様に制御する(点灯および消灯の切替制御を行う)。また、特図変動時間の計測終了時点では、特図変動表示の終了タイミング(特図演出図柄の停止表示のタイミング)であることを示す特図停止コマンドを、演出制御CPU65aへの出力用に設定し、前述の特図開始処理(ステップS308)で決定された特図の態様で特図表示部Ma,Mbを点灯制御する。一方、特図変動時間を計測していない期間(大当り遊技状態中を含む)には、各表示部Ma,Mbの各々において、最も新しい特図変動表示の結果として停止表示した特図を示す態様での点灯制御を維持する。また、主制御CPU60aは、主制御RAM60cの対応する始動記憶領域に記憶された始動入賞情報の記憶数(保留数)が増減するタイミングで、特図保留表示部Mc,Mdでの保留表示(発光態様)を変更制御すると共に、変更した保留表示(発光態様)を次に記憶数が増減するまで維持させる。
また、主制御CPU60aは、このステップS309において、普図変動時間を計測している期間に対応して、普図表示部MeのLEDを普図変動表示中であることを示す点滅態様に制御する(点灯および消灯の切替制御を行う)。また、普図変動時間の計測終了時点では、普図変動表示の終了タイミング(特図演出図柄の停止表示のタイミング)であることを示す普図停止コマンドを、演出制御CPU65aへの出力用に設定し、前述の普図当り判定の判定結果に応じて普図表示部MeのLEDを点灯状態または消灯状態に制御する。一方、普図変動時間を計測していない期間には、普図表示部Meにおいて、最も新しい普図変動表示の結果として停止表示した普図を示す態様(点灯または消灯)を維持するように制御する。また、主制御CPU60aは、主制御RAM60cに記憶された通過検出情報の記憶数(保留数)が増減するタイミングで、普図保留表示部Mfでの保留表示(発光態様)を変更制御すると共に、変更した保留表示(発光態様)を次に記憶数が増減するまで維持させる。
この他、主制御CPU60aは、このステップS309において、主制御RAM60cに記憶される前述した大当りフラグ(高)および変短フラグの何れかが「1」となっている状態に対応して、状態表示部Mgを点灯状態とするように制御する。
ステップS310において、主制御CPU60aは、第2始動入賞口32aの開放制御を実行する。具体的に、主制御CPU60aは、普図当り判定の判定結果が当りとなったことに基づき、始動入賞ソレノイドSL1を駆動して始動用開閉部材32bを開放する(普図当り遊技を付与する)。
ステップS311において、主制御CPU60aは、大当り遊技状態に関する制御を実行する。具体的に、主制御CPU60aは、第3~第5大当りの何れか(大当り遊技状態)を付与する期間(大当りフラグ(高)の値が「1」とされる期間)および第1・第2大当りの何れか(大当り遊技状態)を付与する期間(大当りフラグ(低)の値が「1」とされる期間)において、ラウンド遊技の開始タイミング(オープニング演出の終了時点やラウンドインターバル時間の経過時点)である場合に、特別入賞ソレノイドSL2を消磁状態から励磁状態に切り替える(特別用開閉部材33bを開放する)と共に開放コマンドを設定する。また、特別入賞検出センサSE3による規定入賞数のパチンコ球の検出または特電開放時間の経過を契機としてラウンド遊技の終了を決定し、特別入賞ソレノイドSL2を励磁状態から消磁状態に切り替える(特別用開閉部材33bを閉鎖する)と共に閉鎖コマンドを設定する。なお、特別入賞ソレノイドSL2の消磁状態・励磁状態を切り替えるタイミングがラウンド遊技の開始・終了タイミングと一致しているので、大当り遊技状態での開放コマンドは、ラウンド開始指定コマンドとして機能し、大当り遊技状態での閉鎖コマンドは、ラウンド終了指定コマンドとして機能する。
ステップS312において、主制御CPU60aは、小当り遊技状態に関する制御を実行する。主制御CPU60aは、小当り遊技状態を付与する期間(小当りフラグの値が「1」とされる期間)において、特別入賞ソレノイドSL2の500msにわたる励磁状態を、1000msの小当り開放インターバル時間を挟んで3回発生させるよう制御する。この場合に主制御CPU60aは、大当り遊技状態と同様、特別入賞ソレノイドSL2の消磁状態・励磁状態を切り替えるタイミングで開放コマンド・閉鎖コマンドを設定する。
次に、主制御CPU60aは、ステップS313において、光量調節検出センサ73の検出(前述したステップS304の検出判定処理の結果)に基づき、光量調節ボタン71が押圧されたか否か(すなわち光量レベルが変更されたか否か)を判定する。そして、光量調節ボタン71の位置が変更されたと判定した場合に、その変更後の光量調節ボタン71の押圧(光量調節操作)により変更された光量レベルを示す光量レベル指定コマンドを、演出制御CPU65aへの出力用に設定し、光量レベル表示部72の表示内容(光量レベル)を変更する。そして、主制御CPU60aは、ステップS313の処理の終了後、タイマ割込処理を終了する。
(演出制御基板65および表示制御基板66について)
次に、演出制御基板65および表示制御基板66について説明する。演出制御基板65には、図3に示すように、制御処理を実行する演出制御CPU65a、該演出制御CPU65aが実行する制御プログラムを記憶する演出制御ROM65b、当該演出制御CPU65aの処理に必要なデータの書込み・読出しが可能な演出制御RAM65c等が備えられている。演出制御CPU65aは、演出実行部としての画像表示装置17、スピーカ18、枠ランプ19および可動体80等により実行される演出を統括的にコントロールするように構成されている。すなわち、演出制御CPU65aは、主制御CPU60a(遊技制御手段)からの制御信号に基づいて演出に関する制御処理を実行する演出制御手段として機能する。この演出制御CPU65aは、演出制御RAM65cに記憶される各種乱数の値を演出制御CPU65aが所定の周期毎に更新して、更新後の値を演出制御RAM65cに記憶(設定)するようになっている。また、表示制御基板66には、図3に示すように、制御処理を実行する表示制御CPU66a、該表示制御CPU66aが実行する制御プログラムを記憶する表示制御ROM66b、当該表示制御CPU66aの処理に必要なデータの書込み・読出しが可能な表示制御RAM66c等が備えられている。表示制御CPU66aには、画像表示装置17が接続されている。そして、表示制御ROM66bには、表示画面17aでの表示内容を制御するための表示制御プログラムが記憶されている。この表示制御ROM66bには、各種の演出に関する各種の画像データ(図柄、背景画像、文字やキャラクタなどの画像データ)が記憶されていると共に、異常報知に関する各種の画像データが記憶されている。また、表示制御RAM66cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)される。
演出制御ROM65bには、図柄変動演出(特図演出図柄の変動表示)に関連する具体的な演出内容(演出パターン)が記憶されている。そして、演出制御CPU65aは、主制御基板60により出力された特図変動パターン指定コマンドに基づいて、図柄変動演出に関する演出内容(演出パターン)を複数種類のうちから決定する。演出制御CPU65aは、決定した演出パターンに応じた図柄変動演出・関連演出を画像表示装置17に実行させるよう表示制御基板66へ制御信号(コマンド)を出力すると共に、スピーカ18の音声出力や、枠ランプ19等の発光や、可動体80(駆動源としての演出用モータMT)の動作等をその決定した演出パターンに応じて制御する。
ここで、演出制御ROM65bには、図柄変動演出(特図演出図柄の変動表示)の演出パターンとして、主制御CPU60aによる特図当り判定が外れの判定結果となった場合の特図変動パターン指定コマンドに基づいて演出制御CPU65aが決定可能な複数種類の外れ変動演出パターンと、特図当り判定が当りの判定結果となった場合の特図変動パターン指定コマンドに基づいて演出制御CPU65aが決定可能な複数種類の当り変動演出パターンとが記憶されている。具体的に、演出制御ROM65bには、外れ演出パターンとして、特図変動パターン1に対応する通常はずれ演出パターン、特図変動パターン2に対応する外れノーマルリーチ演出パターン、特図変動パターン3に対応する外れ発展リーチA演出パターンおよび外れ発展リーチB演出パターン、特図変動パターン4に対応する外れ発展リーチC演出パターンが記憶されている。また、演出制御ROM65bには、当り演出パターンとして、特図変動パターン5に対応する当りノーマルリーチ演出パターン、特図変動パターン6に対応する当り発展リーチA演出パターンおよび当り発展リーチB演出パターン、特図変動パターン7に対応する当り発展リーチC演出パターンが記憶されている。これらのうち、通常はずれ演出パターンは、特図演出図柄によるリーチ図柄を形成しない特図演出図柄の変動表示を行うもの(非リーチ演出パターン)であり、それ以外の演出パターンは、リーチ図柄を形成する特図演出図柄の変動表示を特定するもの(リーチ演出パターン)である。リーチ演出パターンのうち当り・外れの各ノーマルリーチ演出パターンは、ノーマルリーチ演出に対応し、当り・外れの各発展リーチA演出パターンは、発展リーチA演出に対応し、当り・外れの各発展リーチB演出パターンは、発展リーチB演出に対応し、当り・外れの各発展リーチC演出パターンは、発展リーチC演出に対応する。なお、演出制御CPU65aによる各演出パターンは、特図変動パターン1~7の決定確率に応じて、通常外れ、ノーマルリーチ、発展リーチA,B、発展リーチCの順に演出への期待感(大当り表示となる確率)が高くなるように設定されている。
また、演出制御ROM65bには、大当り遊技状態中の演出(大当り演出)の具体的な演出内容(演出パターン)が記憶されている。そして、演出制御CPU65aは、主制御基板60により出力された大当り開始コマンド(低・高)や小当り開始コマンド、開放コマンドや閉鎖コマンド等の制御信号(コマンド)に基づいて、大当り演出の演出内容(演出パターン)を複数種類のうちから決定する。演出制御CPU65aは、決定した演出パターンに応じた大当り演出(オープニング演出、ラウンド演出、インターバル演出、エンディング演出)を画像表示装置17に実行させるよう表示制御基板66へ制御信号(コマンド)を出力すると共に、スピーカ18の音声出力や、枠ランプ19等の発光や、可動体80(演出用モータMT)の動作等をその決定した演出パターンに応じて制御する。なお、大当り演出は通常、大当り遊技状態の種類(第1大当り~第5大当り)に応じて異なる種類が決定されるようになっているが、特定の種類の大当り遊技状態中に発生した電源断からの復電時においては例外的に、汎用演出が実行される場合がある(後述する)。
(演出モード)
また、演出制御CPU65aは、複数種類の演出モードを生起可能であり、演出モード毎に、図柄変動演出(特図演出図柄の変動表示)中の演出内容(背景画像を含む)や決定頻度等を異ならせるように構成されている(演出モード毎に演出傾向を変更可能である)。このため、遊技者は、画像表示装置17、スピーカ18、枠ランプ19および可動体80等の演出態様により、どの演出モードであるかを把握することができる。具体的に、実施例1では、演出制御CPU65aが設定可能な演出モードとして、「通常モード」、「変短モード」、「確変モード」および「秘匿モード」がある。そして、演出制御CPU65aは、第3大当り(図柄C,c)の後の低確高ベース状態を「変短モード」とし、第4大当り(図柄D,d)および第5大当り(図柄E,e)の後の高確高ベース状態を「確変モード」とすると共に、第1大当り(図柄A,a)および第2大当り(図柄B,b)の後における50回の図柄変動演出が終了するまでの低ベース状態(低確低ベース状態か高確低ベース状態)を「秘匿モード」として、これらの各モードの終了後に「通常モード」に移行するよう制御する。すなわち、通常モード以外の演出モード(変短モード、確変モード、秘匿モード)は、遊技者の期待感を高めるためのチャンスモードである。
なお、「秘匿モード」として複数種類(秘匿1~3の3種類)があり、低確低ベース状態および高確低ベース状態の何れであるかに応じて異なる確率で決定されるようになっている。具体的に、低確低ベース状態への移行に応じた演出モードの決定確率は「秘匿1」が最も高くなっており、高確低ベース状態への移行に応じた演出モードの決定確率は「秘匿3」が最も高くなっている。すなわち、「秘匿モード」の場合に遊技状態が高確低ベース状態であることへの期待度は、「秘匿3」が最も高く、「秘匿2」、「秘匿1」の順に低くなる。
演出制御RAM65cでは、各演出モード(変短モード、確変モードおよび3種類の秘匿モード)と1対1で対応する複数種類の演出モードフラグの状態(「0」か「1」)が記憶され、値が「1」に設定されている演出モードフラグに対応した演出モードに応じた演出制御を演出制御CPU65aが実行するようになっている。具体的には、第1大当りおよび第2大当りの何れかの終了タイミング(大当り終了コマンドの入力時)には、「秘匿モード」を3種類(秘匿1~3)から抽選により決定し、決定した種類の「秘匿モード」に対応する秘匿モードフラグの値を「0」から「1」に変更する。また、第3大当りの終了タイミング(大当り終了コマンドの入力時)には、「変短モード」に対応する変短モードフラグの値を「0」から「1」に変更する。更に、第4大当りおよび第5大当りの何れかの終了タイミング(大当り終了コマンドの入力時)には、「確変モード」に対応する確変モードフラグの値を「0」から「1」に変更する。
また、演出制御CPU65aは、大当り遊技状態の終了後における主制御CPU60aからの特図変動パターン指定コマンドの入力回数に応じて、その大当り遊技状態の終了後の演出モードでの特図変動表示(図柄変動演出)の合計変動回数を計数し、その合計変動回数に対応する計数値を演出制御RAM65cに記憶させる。そして、上限回数目(実施例では50回目)の特図変動パターン指定コマンドに対応する図柄変動演出の終了に応じて、値が「1」になっている演出モードフラグを「0」に変更し、対応の演出モードを終了させるように制御を行う。
(表示画面17aでの表示対象の非表示化および視認困難化について)
表示画面17aにおける変動演出表示領域50、保留表示領域51,52および始動開放表示領域53は、表示画面17a前方での可動体80の動作に伴って、表示対象(特図演出図柄、演出保留表示、普図演出図柄)を遊技者側から視認し難い遮蔽状態(視認制限状態)となったり、或いは表示画面17aでの所定の表示演出の実行に伴って、表示対象が表示されない非表示状態となったりする場合がある。これらの場合、遊技者は、通常であれば表示領域50,51,52,53の表示を見れば把握できる情報(図柄情報や保留情報)を、当該表示領域50,51,52,53の表示から把握し得ない状態になる。そこで、表示領域50,51,52,53が遮蔽状態や非表示状態となる期間には、当該表示領域50,51,52,53での表示対象と共通の情報を、補助点灯表示器35の補助表示部35a,35b,35c,35d,35eでの表示内容から明確に把握できるようにしている。
なお、表示画面17aの変動演出表示領域50、保留表示領域51,52および始動開放表示領域53が遮蔽状態或いは非表示状態となり得る場合としては、例えば、発展リーチ演出A~Cを含むリーチ演出パターンに基づく特図演出図柄の変動表示の変動時間のうち発展リーチ演出A~Cが行われる期間(発展リーチ演出期間)がある。具体的に説明すると、発展リーチA演出では、図9(a)に示すように、可動体80が表示画面17aの上方から表示画面17aの前方位置まで下降して変動演出表示領域50の前側に重なるため、変動演出表示領域50(での特図演出図柄の変動表示)が遮蔽状態となる。また、発展リーチB演出では、図9(b)に示すように、可動体80が表示画面17aの上方から表示画面17aの前方位置まで下降して保留表示領域51,52および始動開放表示領域53の前側に重なるため、保留表示領域51,52(での保留表示)および始動開放表示領域53(での普図演出図柄の変動表示)が遮蔽状態となる。更に、発展リーチC演出では、表示画面17a全体がブラックアウト状態に変化する(図示省略)ため、変動演出表示領域50(での特図演出図柄の変動表示)と、保留表示領域51,52(での保留表示)と、始動開放表示領域53(での普図演出図柄の変動表示)とが非表示状態となる。これに対し、補助点灯表示器35については、特図演出図柄の変動表示がどのような種類の演出パターンに基づいて行われる場合であっても、その特図演出図柄の変動表示の開始から終了まで、表示対象を容易に確認可能な視認容易状態を維持し、遮蔽状態や非表示状態となることがない。
また、表示画面17aにおける変動演出表示領域50、保留表示領域51,52、始動開放表示領域53は、大当り遊技状態中や小当り遊技状態中やデモ演出中や高順位異常報知中も、非表示状態または遮蔽状態となる。これに対し、補助点灯表示器35は、大当り遊技状態中、小当り遊技状態中、デモ演出中および各異常報知中において視認容易状態を維持するようになっており、補助点灯表示器35の表示内容を確認することで図柄情報や保留情報を把握することができる。
すなわち、変動演出表示領域50が遮蔽状態や非表示状態となる期間には、補助点灯表示器35における特1・特2補助図柄表示部35a,35bの表示内容(特1補助図柄・特2補助図柄)を確認することで、特図当り判定(大当り判定、小当り判定)の判定結果に関する情報(図柄情報)を把握することができる。また、保留表示領域51,52が遮蔽状態や非表示状態となる期間には、補助点灯表示器35における特1・特2補助保留表示部35c,35dの表示内容(特1保留補助表示・特2保留補助表示)を確認することで、第1特図変動表示や第2特図変動表示の保留数に関する情報(保留情報)を把握することができる。更に、始動開放表示領域53が遮蔽状態や非表示状態となる期間には、補助点灯表示器35における普図補助図柄表示部35eの表示内容(普図補助図柄)を確認することで、普図当り判定の判定結果に関する情報(図柄情報)を把握することができる。
(光量調整機能)
演出制御CPU65aは、主制御CPU60aからの光量レベル指定コマンドを受信した場合、当該光量レベル指定コマンドにより特定される光量レベル(レベル1~3の何れか)に基づいて、複数の発光手段についての光量レベルを調節可能に構成されている。具体的には、演出制御CPU65aは、遊技盤電飾20b(枠状装飾体25や可動体80)のLEDの光量レベルと、補助点灯表示器35の複数の補助表示部35a,35b,35c,35d,35e,35fを構成する各LEDの光量レベルとを、光量レベル指定コマンドにより特定される光量レベルに合わせて調節するように制御を行う。すなわち、遊技盤電飾20bおよび補助点灯表示器35におけるLED(発光手段)の光量レベルは「レベル1」が初期値であり、例えば演出制御CPU65aに入力された光量レベル指定コマンドから特定される光量レベルが「レベル2」であれば、演出制御CPU65aは遊技盤電飾20bおよび補助点灯表示器35の光量レベルを初期値の光量よりも1段階高い光量レベルとなるように制御を行う。また、光量レベル指定コマンドから特定される光量レベルが「レベル3」の場合は、遊技盤電飾20bおよび補助点灯表示器35の光量レベルを初期値の光量よりも2段階高い光量レベルとなるようにする。
(初期化を伴う電源復旧時の情報表示について)
次に、主制御RAM60cの初期化時が行われた場合の遊技情報表示器M、補助点灯表示器35および画像表示装置17(表示画面17a)の表示内容について説明する。
(初期化後の遊技情報表示器Mの表示内容)
電源投入時に(電源スイッチ59aがONに切り替えられるタイミングで)クリアスイッチCLSがON操作された場合、主制御CPU60aは、電源断時に主制御RAM60cのバックアップエリアに記憶保持されたバックアップデータを消去し、主制御RAM60cを初期状態とする。このような主制御RAM60cの初期化に伴う電源復旧の場合、主制御CPU60aは、図10に示すように、通電状態となってから初期化の終了まで、遊技情報表示器Mの各表示部Ma,Mb,Mc,Md,Me,Mf,Mgを消灯状態(全消灯状態)に維持する。主制御RAM60cは初期化により、特図として初期図柄、始動入賞情報の保留数として「0」、普図として初期図柄、通過検出情報の保留数として「0」、遊技状態として低ベース状態(左打ちが有利)、の各情報が記憶(設定)されることになる。この場合に、主制御CPU60aは、特図表示部Ma,Mbを外れ図柄に対応する点灯状態とすることで、遊技情報表示器Mの全消灯状態を終了させるように制御を行う。但し、この時点で他の表示部Mc,Md,Me,Mf,Mgは消灯状態が維持される。なお、初期化の終了後、特図保留表示部Mc,Mdの消灯状態は、始動入賞検出センサSE1,SE2による検出に基づいて解消され、普図表示部Meや普図保留表示部Mfの消灯状態は、ゲートセンサSE4による検出に基づいて解消される。すなわち、主制御CPU60aは、第1特図表示部Maに初期図柄として外れ図柄を表示し(点灯状態とし)、第1特図保留表示部Mcに保留数「0」を表示(消灯状態に維持)する。なお、第2特図表示部Mbおよび第2特図保留表示部Mdについても同様である。また、主制御CPU60aは、普図表示部Meに初期図柄として外れ表示を示す普図補助図柄を表示(消灯状態を維持)し、普図保留表示部Mfに保留数「0」を示す普図保留表示を表示(消灯状態を維持)する。更に、状態表示部Mgを低ベース状態に対応する表示とする(消灯状態に維持する)。
(初期化後の補助点灯表示器35の表示内容)
演出制御CPU65aは、電源断状態から通電状態への変化に応じて、補助点灯表示器35の各補助表示部35a,35b,35c,35d,35e,35fを、消灯・点灯を所定間隔で切り替える特別点滅状態(特定の態様)とするように制御を行う。なお、補助点灯表示器35のうち特1・特2補助図柄表示部35a,35bは、LEDの点滅状態によって特図補助図柄の変動状態を示すように構成されているが、特別点滅状態はこのような変動状態を示す点滅状態とは異なる点滅状態(点灯・消灯が切り替わるタイミングや発光色が異なる点滅状態)として設定されている。その後、演出制御CPU65aは、主制御CPU60aからのRAMクリア指定コマンドを入力した場合(主制御RAM60cの初期化の終了後)に、当該主制御RAM60cの初期化を報知するためのクリア報知を、表示画面17a、スピーカ18および枠ランプ19により実行開始し、同時に補助点灯表示器35を全消灯状態とするように制御を行う。これにより、補助点灯表示器35は、特1・特2補助図柄表示部35a,35bの夫々が消灯状態(初期図柄(外れ表示の表示態様))となり、特1・特2補助保留表示部35c,35dの夫々が消灯状態(保留数が「0」であることを示す表示態様)となり、普図補助図柄表示部35eが消灯状態(初期図柄(外れ表示の表示態様))となり、遊技形態点灯表示部35fが消灯状態(左打ちの遊技形態で遊技を行うことが有利な遊技状態であることを示す表示態様)となる。なお、主制御RAM60cの初期化が終了してから演出制御CPU65aにRAMクリア指定コマンドが入力されるまでの期間は、実際には極めて短時間であるため、当該期間を同一時点として以下の説明を行う。すなわち、実施例1では、主制御RAM60cの初期化が終了するのと同時に補助点灯表示器35が特別点滅状態から全消灯状態に変化する。
(初期化後の表示画面17aの表示内容)
演出制御CPU65aは、主制御RAM60cの初期化を伴う電源復旧の場合、電源断状態から通電状態への変化に応じて、電源が復旧した直後(通電開始直後)であることを示す電入初期表示を画像表示装置17の表示画面17aに表示させることで、変動演出表示領域50での特図演出図柄、保留表示領域51,52での演出保留表示、始動開放表示領域53での普図演出図柄を、夫々非表示とする。電入初期表示では例えば、図12(a)に示すように、単色の背景の前側に「しばらくお待ちください」という文字画像と、演出制御CPU65aによる制御プログラムの設定に関するバージョン情報を示す文字画像とが表示される。演出制御CPU65aは、主制御CPU60aからのRAMクリア指定コマンドの入力に応じてクリア報知を実行するようにスピーカ18および枠ランプ19を制御する。この場合に表示画面17aでは、電入初期表示を終了し、初期表示を表示するように制御を行う。この初期表示は、表示画面17aに通常モードの背景画像を表示すると共に、特図演出図柄の初期図柄が背景画像の前側に重なって見えるように表示画面17aの変動演出表示領域50に表示され、普図演出図柄の初期図柄が表示画面17aの始動開放表示領域53に表示される。一方で第1・第2保留表示領域51,52は、何れも保留数が「0」であることを示す表示態様(すなわち、保留画像を表示しない状態)とされる。なお、初期図柄とは、初期化を伴う電源復旧がなされた場合に表示する図柄のことである。実施例1では、特図演出図柄の初期図柄として「3」・「2」・「1」の組み合わせ(外れ表示)が設定されており、普図演出図柄の初期図柄として「-」(外れ表示)が設定されている。これらの初期図柄は後述する復電図柄と同じ態様となっているが、異なる態様としてもよい。
初期表示の開始以降において、演出制御CPU65aは、主制御CPU60aからの始動入賞コマンドの入力を契機として保留表示領域51,52に保留画像の表示を付加し、この保留画像の表示を、主制御CPU60aからの特図変動パターン指定コマンドの入力(始動入賞検出センサSE1,SE2による検出)を契機として保留表示領域51,52から消去する。また当該特図変動パターン指定コマンドの入力時に、変動演出表示領域50で特図演出図柄の変動表示を開始させることにより特図演出図柄の初期図柄の停止表示状態を終了する。また、普図変動パターン指定コマンドの入力(ゲートセンサSE4による検出)を契機として始動開放表示領域53で普図演出図柄の変動表示を開始させることで、普図演出図柄の初期図柄の停止表示状態を終了する。
(復電時(初期化を伴わない電源復旧時)の情報表示について)
次に、電源断状態から復電した場合の遊技情報表示器M、補助点灯表示器35および画像表示装置17(表示画面17a)の表示内容について説明する。
(復電後の遊技情報表示器Mの表示内容)
電源断状態から復電(主制御RAM60cの初期化を伴わずに電源復旧)する場合、主制御CPU60aは、主制御RAM60cの常用記憶エリアの記憶情報(特図、特図変動表示の未経過時間、普図、普図変動表示の未経過時間、始動入賞情報の保留数、通過検出情報の保留数、遊技状態等の情報)がバックアップデータに基づいて復帰する(データ復旧処理)。主制御CPU60aは、通電状態となってからデータ復旧処理が終了するまで遊技情報表示器Mの各表示部Ma,Mb,Mc,Md,Me,Mf,Mgを消灯状態(全消灯状態)に維持し、データ復旧処理が終了するタイミングで全消灯状態を終了して、各表示部Ma,Mb,Mc,Md,Me,Mf,Mgを電源断前の制御状態に基づく表示内容に復帰させる。
すなわち、遊技情報表示器M(表示部Ma,Mb,Mc,Md,Me,Mf,Mg)は、データ復旧処理の終了を契機として、消灯状態であった第1・第2特図表示部Ma,Mbが、電源断前の特図変動表示または特図停止表示の状態となり、消灯状態であった第1・第2特図保留表示部Mc,Mdが、電源断前の保留数を示す保留表示の状態となり、消灯状態であった普図表示部Meが、電源断前の普図変動表示または普図停止表示の状態となり、消灯状態であった普図保留表示部Mfが、電源断前の保留数を示す保留表示の状態となる。また、状態表示部Mgは、電源断前の遊技状態が大当り遊技状態(第3~第5大当りの何れか)または高ベース状態であった場合に点灯状態となり、それ以外の遊技状態であった場合は消灯状態に維持される。遊技情報表示器Mの表示部Ma,Mb,Mc,Md,Me,Mf,Mgは、全消灯状態が終了して以降、復電時に関する表示がなされることはない(このように復電時に関する表示がされることがなくなった状態を以下の説明では「復電態様解消状態」という)。このように、遊技情報表示器Mの表示部Ma,Mb,Mc,Md,Me,Mf,Mgが復電態様解消状態に移行するタイミングは、主制御CPU60aによるデータ復旧処理の終了時(復電に関するコマンドの出力時)である。なお、主制御CPU60aは、データ復旧処理の終了に応じて復旧コマンドを設定し、演出制御CPU65aに向けて出力する。
(復電後の補助点灯表示器35の表示内容)
演出制御CPU65aは、電源断状態から復電する場合、通電状態への変化に応じて、補助点灯表示器35の各補助表示部35a,35b,35c,35d,35e,35fを、消灯・点灯を所定間隔で切り替える特別点滅状態(特定の態様)とするように制御する(初期化の場合と同様)。この補助点灯表示器35の特別点滅状態は、主制御CPU60aからの前述した復電用のコマンド群(復旧コマンドを含む)が演出制御CPU65aに入力されるまでの間、継続される。
演出制御CPU65aは、復電用のコマンド群に基づいて、画像表示装置17や補助点灯表示器35の表示内容を復帰させるための各種情報を取得し、演出制御RAM65cに記憶する。この場合に演出制御CPU65aが取得する情報としては、電断時に停止表示されていた特図の種類や、電断時が特図変動表示中であった場合の当該特図変動表示の残り時間(未経過時間)や、未経過時間の経過後に停止表示する特図の種類や、電断時が普図変動表示中であった場合の当該普図変動表示の残り時間(未経過時間)や、未経過時間の経過後に停止表示する普図の種類や、電源断時の遊技状態(低ベース状態、高ベース状態、低確状態、高確状態、大当り遊技状態、小当り遊技状態)や、高確状態または高ベース状態での特図変動表示の残り回数(または実行済み回数)や、電断時が大当り遊技状態中であった場合の当該大当り遊技状態の種類(第1~第5大当りの何れか)等がある。すなわち、演出制御CPU65aは、復電用のコマンド群に基づき、電源断時の状況の種別として、特図停止中(特図演出図柄停止表示中)、特図変動中(特図演出図柄の変動表示中)、小当り遊技状態中、遊技者に不利な(特別入賞口33aへの入賞を期待し得ない)大当り遊技状態(第1・第2大当り)中、遊技者に有利な(特別入賞口33aへの入賞を期待し得る)大当り遊技状態(第3~第5大当り)中、の何れであるかを特定可能に構成されている。
演出制御CPU65aは、復電用のコマンド群により特定される各種情報に基づいて補助点灯表示器35を制御し、特別点滅状態であった補助点灯表示器35の補助表示部35a,35b,35c,35d,35e(遊技形態点灯表示部35fは除く)を電源断前の表示内容に復帰させ、これにより復電態様解消状態に移行させる。なお、主制御RAM60cのデータ復旧処理が終了してから演出制御CPU65aに復電用のコマンド群が入力されるまでの期間は、実際には極めて短時間であるため、当該期間を同一時点として以下の説明を行う。すなわち、実施例1では、補助点灯表示器35の補助表示部35a,35b,35c,35d,35eが復電態様解消状態に移行するタイミングは、主制御CPU60aによるデータ復旧処理の終了時(復電に関するコマンドの演出制御CPU65aによる入力時)である。この復電態様解消状態への移行により、補助点灯表示器35(補助表示部35a,35b,35c,35d,35e,35f)は、特別点滅状態であった特1・特2補助図柄表示部35a,35bが、電源断前の特1・特2補助図柄の変動表示または停止表示の状態となり、特別点滅状態であった特1・特2補助保留表示部35c,35dが、電源断前の保留数を示す保留表示の状態となり、特別点滅状態であった普図補助図柄表示部35eが、電源断前の普図補助図柄の変動表示または停止表示の状態となる。なお、遊技形態点灯表示部35fについては、演出制御CPU65aが主制御CPU60aからの発射位置指定コマンドに基づいて特別点滅状態から電源断前の表示内容を示す状態に変化する(復電態様解消状態に移行する)ようになっている。
このように、演出制御CPU65aは、遊技情報表示器Mの特図表示部Ma,Mbでの特図変動停止時に発生した電源断状態から復電する場合に、復電用のコマンド群を入力したことに基づいて、補助点灯表示器35の特1・特2補助図柄表示部35a,35bがLEDの消灯状態による特図補助図柄(電源断前と同じ外れ表示)を表示するように制御する。すなわち、特1・特2補助図柄の表示から、復電により特図の停止状態に復帰したことを識別可能に示すよう構成されている。
ここで、演出制御CPU65aは、遊技情報表示器Mの特図表示部Ma,Mbでの特図変動表示中に発生した電源断状態から復電する場合に、補助点灯表示器35の補助表示部35a,35b,35c,35d,35e,35fを、電源断により中断した特図変動表示が再開されるまでの間(主制御CPU60aによるデータ復旧処理が終了するまでの間)において特別点滅状態(特定の態様)とし、特図変動表示の再開後(主制御CPU60aによる復電用のコマンド群の出力後)に消灯状態(別の態様)とするように補助点灯表示器35を制御する。このように、演出制御CPU65aは、通電状態への変化に応じて即時に、電源断後の復電の状況であることを補助表示部35a,35b,35c,35d,35e,35fの特別点滅状態によって報知すると共に、特別点滅状態から消灯状態への態様変化により、電源断前に中断した特別図柄の変動の再開を報知するように構成されている。
また、電源断状態から復電する場合に補助点灯表示器35が特別点滅状態(図柄や保留表示等の情報表示が認識不可能な状態)から電源断前の状態(情報表示が認識可能な状態)に移行するタイミングは、演出制御CPU65aによる復電用のコマンド群の入力時、すなわち、特図表示部Ma,Mbで新たな特図変動表示が開始されるまでの間(主制御CPU60aによる未経過時間の計測が終了するまでの間)となっている。例えば、遊技情報表示器Mの特図表示部Ma,Mbでの特図変動表示中に発生した電源断状態から復電する場合、補助点灯表示器35の特1・特2補助図柄表示部35a,35bは、演出制御CPU65aによる復電用のコマンド群の入力時(新たな特図変動表示が開始されるまでの間)に、特図補助図柄が変動表示中であることを認識不可能な特別点滅状態から、特図補助図柄が変動表示中であることを認識可能な点滅状態に移行する。このことは、補助点灯表示器35の特1・特2補助保留表示部35c,35dでも同様である。
なお、パチンコ機10は前述のように、遊技店員等による光量調節ボタン71の操作(光量調節操作)に基づいて補助点灯表示器35(補助表示部35a,35b,35c,35d,35e,35f)等のLED(発光手段)の光量レベルを調節可能に構成されている。光量調節操作を検出する光量調節検出センサ73は、主制御CPU60aと電気的に接続されている。ここで、光量レベルは、電源断が発生した場合に主制御RAM60cのバックアップエリアに記憶される。そして、復電時の主制御RAM60cのデータ復旧に伴って主制御CPU60aが出力する復電用のコマンド群には、電源断前の光量レベルを示す光量レベル指定コマンドが含まれている。このため、演出制御CPU65aは、光量レベル指定コマンドにより特定される光量レベルに合わせて、補助点灯表示器35等のLED(発光手段)の光量レベルを調節するように制御を行う。
(復電後の表示画面17aの表示内容)
演出制御CPU65aは、復電に伴う通電状態への変化に応じて、電源が復旧した直後(通電開始直後)であることを示す電入初期表示を画像表示装置17の表示画面17aに表示させる。この電入初期表示は、前述した主制御RAM60cの初期化時と同様であり、例えば単色の背景の前側に「しばらくお待ちください」という文字画像とバージョン情報を示す文字画像とを表示するものである(図12(a)参照)。
ここで、パチンコ機10は、演出制御CPU65aの制御により、例えば、特図演出図柄の組み合わせによる当り表示、小当り表示、外れ表示、特図演出図柄の変動表示や、大当り遊技状態・小当り遊技状態に合わせた表示演出等について、複数種類の内から決定することで、表示画面17aでの表示内容をバラエティに富んだものにして遊技の興趣を高めている。しかしながら、演出制御基板65に備えられる記憶手段としての演出制御RAM65cは、電源断が発生した場合に記憶情報がバックアップされないようになっているため、電源断前と同じ表示内容に復帰させることが不可能であり、電源断前との表示内容の違いによって遊技者が不安感や不信感を抱くことが考えられる。これに鑑み、実施例1では、演出制御CPU65aによる復電用のコマンド群の入力後に、電源断時の状況に応じて異なる過程を経て、表示画面17aの変動演出表示領域50を復電態様解消状態(復電に関する表示がされなくなった状態)に移行させるようにしている。
図12に示すように、演出制御CPU65aは、電源断時が特図停止中(特図演出図柄停止表示中)であった場合、復電用のコマンド群の入力を契機として表示画面17aに復電表示を表示させる。復電表示では、表示画面17aに表示される背景画像の前側に重なって見えるように特図演出図柄の復電図柄が変動演出表示領域50に表示され、第1・第2保留表示領域51,52に電源断前と同じ保留数を示す演出保留表示が表示されると共に、始動開放表示領域53に復電図柄として電源断前と同じ普図演出図柄が表示される。なお、復電図柄とは、復電がなされた場合に表示する図柄のことである。実施例1では、特図演出図柄の復電図柄として「3」・「2」・「1」の組み合わせ(電源断前と異なる外れ表示)が設定され、普図演出図柄の復電図柄として「-」(電源断前と同じ外れ表示)が設定されている。これらの復電図柄は前述した初期図柄と同じ態様となっているが、異なる態様としてもよい。また、復電表示における復電図柄の背景画像として、電源断前の遊技状態に対応する演出モードに応じた背景画像を表示するようになっている(但し、「秘匿モード」の場合は、最も期待度の低い「秘匿1」の背景画像を表示する)。
このように、電源断時の状況が特図停止中(特図演出図柄停止表示中)であった場合、演出制御CPU65aへの復電用のコマンド群の入力時に表示画面17aに復電表示が表示され、この復電表示の開始時に、電源断前と同じ保留数を示す演出保留表示が第1・第2保留表示領域51,52に表示される。すなわち、電源断前の保留数に対して増減した保留数(電源断前と異なる保留数)を示す演出保留表示が最初に表示されることがなく、遊技者を混乱させないよう工夫がされている。また、復電表示では、表示画面17aの変動演出表示領域50に電源断前と異なる外れ表示(「3」・「2」・「1」の組み合わせ)を復電図柄として表示するようになっている。すなわち、特図演出図柄による復電図柄の表示から、復電の状態であることを識別可能である。ここで、電源断時の状況が特図停止中(特図演出図柄停止表示中)であった場合、復電表示が開始された後に、表示画面17aが復電態様解消状態に移行するタイミングは、電源断時のより詳細な状況(停止中の特図が外れ図柄の場合と、小当り図柄の場合と、大当り図柄A,B,a,bの何れかの場合と、大当り図柄C~E,c~eの何れかの場合)に応じて異なる。
すなわち、変動演出表示領域50は、表示された復電図柄(特図演出図柄)が表示されなくなるタイミング(復電図柄表示後の特図演出図柄の変動表示の開始タイミング)で復電態様解消状態に移行し、当該タイミングまでの表示内容は電源断時の状況によって異なる。これに対し、表示画面17aの第1・第2保留表示領域51,52や始動開放表示領域53については、演出制御CPU65aによる復電用のコマンド群の入力タイミングで(復電表示の開始により)電源断前の表示内容に復帰し、これにより復電態様解消状態に移行する。従って、表示画面17a全体としては、変動演出表示領域50に表示された復電図柄(特図演出図柄)が表示されなくなるタイミングで復電態様解消状態に移行する。
電源断時に特図表示部Ma,Mbに停止表示されていた特図が外れ図柄であった場合には、図13(a)に示すように、前述した復電表示の表示開始後、演出制御CPU65aへの特図変動パターン指定コマンドの入力を契機として復電表示を終了して特図演出図柄の変動表示を開始するか、またはデモコマンドの入力を契機として復電表示を終了してデモ演出を開始することで、表示画面17aに復電図柄が表示されなくなり、これにより表示画面17aが復電態様解消状態へと移行する。
電源断時に特図表示部Ma,Mbに停止表示されていた特図が小当り図柄であった場合は、図13(b)に示すように、表示画面17aに復電表示を表示した後に主制御CPU60aの制御に基づいて小当り遊技状態が開始される。しかし、例えば小当り演出を演出制御CPU65aの抽選処理で図柄変動演出の内容に合わせて決定する場合等に、電源断の発生によって演出制御CPU65aによる小当り演出の抽選処理の結果が失われることで、復電後の小当り演出が電源断前に行われた演出内容と矛盾する可能性があり、また小当り遊技状態は、特別入賞口33aへの入賞が生じ難い(賞球が得られ難い)遊技状態であるためその発生を報知しても遊技者の利益に繋がることがない。また、小当り遊技状態は短時間で終了するため、次の特図変動表示が開始されるまでの時間も短い。そこで、演出制御CPU65aは、前述した復電表示の表示開始後、小当り遊技状態に関するコマンド(小当り開始コマンド、開放コマンド、閉鎖コマンド、小当り終了コマンド)の入力時には表示画面17aの表示を変更せず復電表示を維持し、小当り遊技状態の終了後に特図変動パターン指定コマンドの入力を契機として特図演出図柄の変動表示を開始するか、またはデモコマンドの入力を契機としてデモ演出を開始することで、表示画面17aに復電図柄が表示されなくなり、これにより表示画面17aが復電態様解消状態へと移行する。
電源断時に特図表示部Ma,Mbに停止表示されていた特図が特図の大当り図柄A,B,a,bの何れかであった場合は、図13(c)に示すように、表示画面17aに復電表示を表示した直後に第1・第2大当り(遊技者に不利な大当り遊技状態)が開始される。しかし、例えば大当り演出を演出制御CPU65aの抽選処理で図柄変動演出の内容に合わせて決定する場合等に、電源断の発生によって演出制御CPU65aによる小当り演出の抽選処理の結果が失われることで、復電後の第1・第2大当りで行う大当り演出が電源断前に行われた演出内容と矛盾する可能性があり、また第1・第2大当りは、特別入賞口33aへの入賞が生じ難い(賞球が得られ難い)大当り遊技状態であるためその発生を報知しても遊技者の利益に繋がることがない。また、第1・第2大当りは短時間で終了するため、次の特図変動表示が開始されるまでの時間も短い。そこで、演出制御CPU65aは、第1・第2大当りに関するコマンド(大当り開始コマンド、開放コマンド、閉鎖コマンド、大当り終了コマンド)の入力時には表示画面17aの表示を変更せず復電表示を維持し、第1・第2大当りの終了後に特図変動パターン指定コマンドの入力を契機として特図演出図柄の変動表示を開始するか、またはデモコマンドの入力を契機としてデモ演出を開始することで、表示画面17aに復電図柄が表示されなくなり、これにより表示画面17aが復電態様解消状態へと移行する。
電源断時に特図表示部Ma,Mbに停止表示されていた特図が特図の大当り図柄C~E,c~eの何れかであった場合は、図13(d)に示すように、表示画面17aに復電表示を表示した直後に主制御CPU60aの制御に基づいて第3~第5大当り(遊技者に有利な大当り遊技状態)が開始される。第3~第5大当りは、特別入賞口33aへの多数の入賞が期待できる(多数の賞球が得られる)大当り遊技状態であるためその発生を報知する必要があるが、例えば大当り演出を演出制御CPU65aの抽選処理で図柄変動演出の内容に合わせて決定する場合等に、電源断の発生によって演出制御CPU65aによる小当り演出の抽選処理の結果が失われることで、復電後の大当り演出が電源断前に行われた演出内容と矛盾する可能性がある。このため、演出制御CPU65aは、第3~第5大当りに関するコマンドのうち、大当り開始コマンドの入力時に表示画面17aでの復電表示を終了し、当該大当り開始コマンド、開放コマンド、閉鎖コマンドの入力に応じて、演出制御RAM65cに汎用演出として記憶されている大当り演出を表示画面17aに表示する。その後、大当り終了コマンドの入力を契機として表示画面17aでの大当り演出を終了することで、再び復電表示を表示する。そして、特図変動パターン指定コマンドの入力を契機として特図演出図柄の変動表示を開始するか、またはデモコマンドの入力を契機としてデモ演出を開始することで、表示画面17aに復電図柄が表示されなくなり、これにより表示画面17aが復電態様解消状態へと移行する。
電源断時が特図変動中(特図演出図柄の変動表示中)であった場合、主制御CPU60aは、主制御RAM60cのデータ復旧の終了後(演出制御CPU65aへの復電用のコマンド群の出力後)、電源断により中断した特図変動表示の残り時間である未経過時間を計測して特図表示部Ma,Mbに特図を変動表示し、当該未経過時間の計測終了に応じて特図表示部Ma,Mbに特図を停止表示すると共に、特図停止コマンドを演出制御CPU65aに向けて出力する。これに対し、演出制御CPU65aは、復電用のコマンド群を入力してから特図停止コマンドを入力するまでの間、変動再開表示を表示画面17aに表示する。この変動再開表示は例えば図12(b)に示すように、「復旧中」の文字画像を単色の背景の前側に表示するものである。そして、特図停止コマンドの入力を契機として、表示画面17aに復電表示を表示させる。
このように、電源断時の状況が特図変動中(特図演出図柄の変動表示中)であった場合、表示画面17aには変動再開表示が表示される。そして、主制御CPU60aからの特図停止コマンドが演出制御CPU65aに入力される(未経過時間が経過する)ことにより、表示画面17aにおける変動再開表示が終了し、復電表示が表示される。但し実施例1では、復電表示の表示開始後に表示画面17aが復電態様解消状態に移行するタイミングを、電源断により中断された特図変動表示(特図演出図柄の変動表示)の種類に応じて、より具体的には、最終的に外れ図柄(外れ表示)となる外れ変動であったか、最終的に小当り図柄(小当り表示)となる小当り変動であったか、最終的に大当り図柄(大当り表示)A,B,a,bの何れかとなる大当り変動であったか、最終的に大当り図柄(大当り表示)C~E,c~eの何れかとなる大当り変動であったかに応じて、異ならせている。
外れ変動中に発生した電源断に伴う復電の場合、電源断により中断した特図変動表示(特図演出図柄の変動表示)の終了後は、始動入賞情報の保留数が「0」でなければ次の特図変動表示(特図演出図柄の変動表示)が開始され、保留数が「0」であり始動入賞が発生しなければデモ演出が開始される。このため、演出制御CPU65aは、図14(a)に示すように、前述した復電表示の表示開始後、演出制御CPU65aへの特図変動パターン指定コマンドの入力を契機として復電表示(復電図柄の表示)を終了して特図演出図柄の変動表示を開始するか、またはデモコマンドの入力を契機として復電表示(復電図柄の表示)を終了してデモ演出を開始することで、表示画面17aを復電態様解消状態へと移行させる。
小当り変動中に発生した電源断に伴う復電の場合は、特図停止コマンドの入力後(復電表示後)、演出制御CPU65aには主制御CPU60aからの小当り開始コマンドが入力され、主制御CPU60aの制御により小当り遊技状態が開始される。しかしながら、前述のように小当り遊技状態は遊技者が多数の賞球の獲得を期待できず、また短時間で終了するため次の特図変動表示が開始されるまでの時間も短い。このため、演出制御CPU65aは、図14(b)に示すように、特図停止コマンドの入力後(復電表示後)、主制御CPU60aからの小当り遊技状態に関するコマンド(小当り開始コマンド、開放コマンド、閉鎖コマンド、小当り終了コマンド)の入力時には表示画面17aの表示内容を変更せずに復電表示を維持し、その後、主制御CPU60aからの特図変動パターン指定コマンドおよびデモコマンドの何れかの入力を契機として復電表示(復電図柄の表示)を終了し、表示画面17aを復電態様解消状態へと移行させる。
最終的に大当り図柄(大当り表示)A,B,a,bの何れかとなる大当り変動中に発生した電源断に伴う復電の場合は、特図停止コマンドの入力後(復電表示後)、演出制御CPU65aには主制御CPU60aからの大当り開始コマンドが入力され、主制御CPU60aの制御により第1・第2大当りが開始される。しかしながら、前述のように第1・第2大当りは遊技者が多数の賞球の獲得を期待できず、また短時間で終了するため次の特図変動表示が開始されるまでの時間も短い。このため、演出制御CPU65aは、図14(c)に示すように、主制御CPU60aからの第1・第2大当りに関するコマンド(大当り開始コマンド、開放コマンド、閉鎖コマンド、大当り終了コマンド)の入力時には表示画面17aの表示内容を変更せずに復電表示を維持し、その後、主制御CPU60aからの特図変動パターン指定コマンドおよびデモコマンドの何れかの入力を契機として復電表示を終了し、表示画面17aを復電態様解消状態へと移行させる。
最終的に大当り図柄(大当り表示)C~E,c~eの何れかとなる大当り変動中に発生した電源断に伴う復電の場合は、特図停止コマンドの入力後(復電表示後)、演出制御CPU65aには主制御CPU60aからの大当り開始コマンドが入力され、主制御CPU60aの制御により第3~第5大当りが開始される。前述のように第1~第5大当りは、特別入賞口33aへの多数の入賞が期待できる(多数の賞球が得られる)大当り遊技状態であるためその発生を報知する必要があるが、大当り演出が電源断前に行われた演出内容と矛盾する可能性がある。このため、演出制御CPU65aは、図14(d)に示すように、第3~第5大当りの大当り開始コマンドの入力を契機として復電表示(復電図柄の表示)を終了し、大当り開始コマンド、開放コマンド、閉鎖コマンドの入力を契機として、演出制御RAM65cに汎用演出として記憶されている大当り演出を表示画面17aに表示させる。その後、主制御CPU60aからの大当り終了コマンドの入力を契機として表示画面17aでの大当り演出を終了することで、再び復電表示を表示する。そして、特図変動パターン指定コマンドの入力を契機として特図演出図柄の変動表示を開始するか、またはデモコマンドの入力を契機としてデモ演出を開始することで、表示画面17aに復電図柄が表示されなくなり、これにより表示画面17aが復電態様解消状態へと移行させる。
小当り遊技状態中に発生した電源断に伴う復電の場合(図示省略)は、小当り図柄の停止中や小当り変動中に発生した電源断に伴う国電の場合と同様である。すなわち、演出制御CPU65aは、電源断時が小当り遊技状態中であった場合、復電用のコマンド群を入力したことに基づいて表示画面17aに復電表示を表示させる。そして、主制御CPU60aからの小当り遊技状態の開放コマンド、閉鎖コマンド、小当り終了コマンドの入力時に、表示画面17aの表示内容を変更せずに復電表示を維持し、その後、主制御CPU60aからの特図変動パターン指定コマンドおよびデモコマンドの何れかの入力を契機として復電表示(復電図柄の表示)を終了して、表示画面17aを復電態様解消状態へと復帰させる。
また、第1大当り中や第2大当り中に発生した電源断に伴う復電の場合(図示省略)は、大当り図柄A,B,a,bの停止中や最終的に大当り図柄A,B,a,bの何れかとなる大当り変動中に発生した電源断に伴う復電の場合と同様である。すなわち、演出制御CPU65aは、電源断時が第1大当り中または第2大当り中の何れかであった場合、復電用のコマンド群を入力したことに基づいて表示画面17aに復電表示を表示させる。そして、主制御CPU60aからの第1大当りや第2大当りの開放コマンド、閉鎖コマンド、大当り終了コマンドの入力時に、表示画面17aの表示内容を変更せずに復電表示を維持し、その後、主制御CPU60aからの特図変動パターン指定コマンドおよびデモコマンドの何れかの入力を契機として復電表示(復電図柄の表示)を終了して、表示画面17aを復電態様解消状態へと移行させる。
更に、第3~第5大当り中に発生した電源断に伴う復電の場合(図示省略)は、大当り図柄C~E,c~eの停止中や最終的に大当り図柄C~E,c~eの何れかとなる大当り変動中に発生した電源断に伴う復電の場合と同様、大当り遊技状態を報知する必要があるが、復電後の大当り演出が電源前の演出内容と矛盾する可能性がある。そこで、演出制御CPU65aは、電源断時が第3大当り中、第4大当り中または第5大当り中の何れかであった場合、先ず、復電用のコマンド群を入力したことに基づいて表示画面17aに当り再開表示を表示させる。この当り再開表示は例えば、図12(c)に示すように、単色の背景の前側に「大当り中」の文字画像を表示するものである。その後、演出制御CPU65aは、主制御CPU60aからの第3~第5大当りの開放コマンドまたは閉鎖コマンドの入力を契機として当り再開表示を終了し、演出制御RAM65cに汎用演出として記憶されている大当り演出を表示画面17aに表示させる。そして、主制御CPU60aからの大当り終了コマンドの入力を契機として表示画面17aでの大当り演出を終了することで、再び復電表示を表示する。そして、特図変動パターン指定コマンドの入力を契機として特図演出図柄の変動表示を開始するか、またはデモコマンドの入力を契機としてデモ演出を開始することで、表示画面17aに復電図柄が表示されなくなり、これにより表示画面17aが復電態様解消状態へと移行させる。
このように、演出制御CPU65aは、画像表示装置17(表示画面17a)による表示内容の復帰以前に補助点灯表示器35の表示内容を復帰させるように構成されている。すなわち、演出制御CPU65aによる表示画面17aおよび補助点灯表示器35の表示制御に関しては、電源断からの復電に伴い、先ず補助点灯表示器35での表示対象の表示(特図補助図柄、補助保留表示、普図補助図柄)が識別可能となり、以後に、表示画面17aでの表示対象の表示(特図演出図柄、演出保留表示および普図演出図柄)が識別可能となる。
(実施例1の作用)
次に、前述した実施例1に係る作用・効果につき説明する。
(特図演出図柄および補助図柄に関する作用・効果)
実施例1のパチンコ機10は、遊技に関する統括的な制御(所定の制御処理)を実行する主制御CPU60a(第1の制御手段)が、始動入賞口31a,32aへの始動入賞(始動条件の成立)を契機として始動入賞情報(各種乱数の値)を取得し、取得した始動入賞情報を主制御RAM60c(記憶手段)に記憶する。また、主制御CPU60aは、始動入賞情報に基づいて特図当り判定(当り判定)を実行し、この特図当り判定が当りの判定結果となることを契機として、遊技者に有利な大当り遊技状態を生起させる。主制御CPU60aは、遊技情報表示器M(遊技表示手段)の表示内容を制御して、特図当り判定の判定結果を示す特図1,特図2(特別図柄)を、特図当り判定の判定結果に基づき決定した特図変動時間(所定の変動時間)に基づいて特図表示部Ma,Mb(特別図柄表示部)に変動表示および停止表示すると共に、始動入賞情報の保留数を示す保留表示を、特図保留表示部Mc,Mdに表示する。
また、演出制御CPU65a(第2の制御手段)が、主制御CPU60aからの各種のコマンド(制御信号)に基づいて、演出に関する制御を実行する。演出制御CPU65aは、表示画面17a(演出表示手段)の表示内容を制御して、特図当り判定の判定結果を示す特図演出図柄(演出図柄)を、特図(特別図柄)の変動表示および停止表示に同期するように変動演出表示領域50(演出図柄表示部)に変動表示および停止表示すると共に、始動入賞情報の保留数を示す演出保留表示(保留表示)を第1・第2保留表示領域51,52(演出図柄用保留表示部)に表示する。また、演出制御CPU65aは、補助点灯表示器35(識別表示手段)の表示内容を制御して、特図当り判定の判定結果を示す特図補助図柄(識別図柄)を、特図(特別図柄)の変動表示および停止表示に同期するように特1・特2補助図柄表示部35a,35b(識別図柄表示部)に変動表示および停止表示すると共に、始動入賞情報の保留数を示す補助保留表示(保留表示)を特1・特2補助保留表示部35c,35d(識別図柄用保留表示部)に表示する。すなわち、特図に対応する特図演出図柄や特図保留表示に対応する演出保留表示を表示画面17aで表示することに加え、特図に対応する特図補助図柄や特図保留表示に対応する補助保留表示を補助点灯表示器35で表示することにより、遊技情報表示器Mでの表示内容(特別図柄および特図保留表示)に対応する情報を表示画面17aの他に補助点灯表示器35からも識別することができる。このため、演出の実行等によって表示画面17a(および補助点灯表示器35のうち一方)の図柄または保留表示が識別困難或いは識別不可能な状態となっても、補助点灯表示器35(他方の表示手段)で表示される図柄または保留表示から遊技情報表示器Mでの表示内容に対応する情報を得ることができる。すなわち、演出の自由度を高めて効果的な演出の採用を可能としつつ、遊技者が遊技に関して必要な情報を確実に得ることのできる構成を実現することができる。
主制御CPU60aは、電源断状態から通電状態への変化に応じて遊技情報表示器Mの各表示部Ma,Mb,Mc,Md,Me,Mf,Mgを消灯状態に維持し、主制御RAM60cのデータ復旧処理の終了に応じて遊技情報表示器Mの各表示部Ma,Mb,Mc,Md,Me,Mf,Mgを電源断前の表示状態に復帰させる。すなわち、主制御CPU60aは、電源断が第1・第2特図表示部Ma,Mbでの特図変動停止時に発生した場合の復電では、各特図表示部Ma,MbのLEDを電源断前と同様の点灯状態(電源断前の特図が停止表示された状態)とし、電源断が第1・第2特図表示部Ma,Mbの何れかでの特図(特図1または特図2)の変動表示中に発生した場合の復電では、その電源断前に決定した特図変動時間の内の未経過時間の計測終了まで、その電源断時に変動状態であった特図表示部Ma,MbのLEDのうち一方を電源断前と同様に点滅状態(特図変動表示の状態)とし、停止表示状態であった他方を電源断前と同様の点灯状態(特図の停止表示状態)とする。
電源断が特図表示部Ma,Mbでの特図変動停止時に発生した場合の復電においては、遊技情報表示器Mが電源断前の表示状態に復帰するものの、電源断後の復電の状況であることが遊技者にとって認識し難い。このため、演出制御CPU65aの制御に基づき、電断発生後であることと、電源断前の状態に復帰することとを、遊技者に対して示す必要がある。これに対し、演出制御CPU65aは、復電用のコマンド群を入力したことに基づいて、表示画面17aの変動演出表示領域50に復電図柄としての「3」・「2」・「1」の組み合わせの特図演出図柄を表示する。この復電図柄は電源断前と異なる外れ表示であるので、遊技者は、電源断に伴う復電の状況であることを識別することができる。一方、演出制御CPU65aは、復電用のコマンド群を入力したことに基づいて、補助点灯表示器35の特1・特2補助図柄表示部35a,35bを消灯状態とすることで、特図補助図柄を電源断前と同じ外れ表示で表示するように制御する。これにより、特別図柄の停止状態への復帰であることを識別することができる。
また、演出制御CPU65aは、特図変動表示中に発生した電源断状態から復電する場合、補助点灯表示器35の補助表示部35a,35b,35c,35d,35e,35fを、通電状態への変化に応じて特別点滅状態(特定の態様)とし、電源断により中断していた特図変動表示の再開タイミング(復電用のコマンド群の入力タイミングと同等)の後に、特別点滅状態(特定の態様)から点滅状態(別の態様)に変化させる。すなわち、補助点灯表示器35の特別点滅状態(特定の態様)によって電源断後の復電の状況であることを即時に報知することができ、特別点滅状態(特定の態様)から点滅状態(別の態様)への態様変化により、電源断前に中断した特別図柄の変動の再開を報知することができる。ここで、補助点灯表示器35のうち特1・特2補助図柄表示部35a,35bの特別点滅状態は、特図補助図柄が認識不可能な状態であり、また点滅状態は、特図補助図柄が変動中であることを認識可能な状態である。また、補助点灯表示器35のうち補助保留表示部35c,35dの特別点滅状態は、始動入賞情報の保留数が認識不可能な状態であり、当該状態から始動入賞情報の保留数が認識可能な補助保留表示の表示状態に移行する。そして、補助点灯表示器35の各補助表示部35a,35b,35c,35d,35e,35fが特別点滅状態から点滅状態に変化するタイミングは、特図表示部Ma,Mbでの新たな特図変動表示が開始されるタイミングよりも前であり、表示画面17aが復電態様解消状態となるタイミングよりも前である。すなわち、補助点灯表示器35、表示画面17a、の順に平常時の表示内容(復電態様解消状態)に復帰させることができ、復電に伴う状態復帰が進行していることを遊技者に認識させ、遊技者の不安感を解消し得る。
大当り遊技状態中に発生した電源断状態から復電する場合に、主制御CPU60aによるデータ復旧処理の終了に応じて電源断前と同じ図柄(大当り図柄)が遊技情報表示器Mの特図表示部Ma,Mbに表示される。その後、演出制御CPU65aが復電用のコマンド群を入力することで、補助点灯表示器35の特1・特2補助図柄表示部35a,35bに電源断前と同じ図柄(大当り表示)が表示される。大当り遊技状態と異なるタイミング(例えば特図変動中や特図変動停止時)で発生した電源断状態から復電する場合も同様に、主制御CPU60aによるデータ復旧処理の終了に応じて電源断前と同じ図柄(大当り図柄)が遊技情報表示器Mの特図表示部Ma,Mbに表示され、演出制御CPU65aが復電用のコマンド群を入力することで、補助点灯表示器35の特1・特2補助図柄表示部35a,35bに電源断前と同じ図柄(大当り表示)が表示される。すなわち、大当り遊技状態中に発生した電源断状態から復電する場合に電源断前と同じ図柄が遊技情報表示器M・補助点灯表示器35に表示される間隔(各表示タイミングの時間的な相互関係)と、大当り遊技状態と異なるタイミングで発生した電源断状態から復電する場合に電源断前と同じ図柄が遊技情報表示器M・補助点灯表示器35に表示される間隔(各表示タイミングの時間的な相互関係)とは共通している。このため、復電により大当り遊技状態に復帰する際、特1・特2補助図柄表示部35a,35bに表示される大当り表示が電源断前と同じであることを確認可能な状態へと速やかに移行させることができる。
次に、実施例2について説明する。実施例2は、所定の特殊な状況が発生した場合において、補助点灯表示器35の複数の補助表示部35a,35b,35c,35d,35eを構成するLED(発光手段)の発光態様(光量レベルまたは発光色)にばらつきを付与する(特定の発光手段だけ異ならせる)ように演出制御CPU65aが制御する構成となっている点が、実施例1と異なっている。なお、実施例1で説明したパチンコ機10と同一の構成に関しては、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
ここで、前記所定の特殊な状況としては、電源断の発生に伴う第1の状況と、異常状態の発生に伴う第2の状況とがある。
先ず、前記第1の状況に関して説明する。遊技者の遊技中、主制御RAM60cには3段階のうち何れかの光量レベル(光量、発光態様)が記憶(設定)されており、演出制御CPU65aが補助点灯表示器35の各補助表示部35a,35b,35c,35d,35eを、主制御CPU60aからの光量レベル指定コマンドに基づく光量レベルの発光(かつ、発光色は全て同色)となるように制御する。遊技中に電源断が発生すると、主制御RAM60cのバックアップエリアにその時点での光量レベルが記憶され、復電の際にはそのバックアップされた光量レベルを示す光量レベル指定コマンドが主制御CPU60aから演出制御CPU65aに入力される。このため演出制御CPU65aは、復電の際、電源断前に設定されていた光量レベルで補助点灯表示器35の発光制御を再開することが可能である。しかしながら、実施例2における演出制御CPU65aは、補助点灯表示器35における遊技形態点灯表示部35f以外の補助表示部35a,35b,35c,35d,35eを構成するLEDを光量レベル指定コマンドに応じた(電源断前の)光量レベルに制御する一方、遊技形態点灯表示部35fを構成するLED(特定の発光手段)だけは初期値の光量レベルである「レベル1」に制御するように構成されている。この場合に、遊技形態点灯表示部35f以外の補助表示部(特1・特2補助図柄表示部35a,35b、特1・特2補助保留表示部35c,35dおよび普図補助図柄表示部35e)は、始動入賞口31a,32aやゲート25dへの入球に関する情報を表示するものであって遊技者から確認し易い状態に維持する必要があり、特に特殊な状況である電源断からの復電時においては、なるべく高い光量レベルとすることが好ましい。バックアップされた光量レベルは初期値と同じかそれよりも高いレベルであるため、バックアップデータに基づく光量レベルとすることが有効である。そして、補助点灯表示器35の一部(遊技形態点灯表示部35f)のLED(特定の発光手段)だけを初期値の光量レベル「レベル1」で発光制御することで、補助点灯表示器35に備えられる複数のLEDの光量レベルが一定でなくなり、その違和感から特殊な状況(電源断からの復電)であることを遊技者に認識させることができる。
すなわち、実施例2のパチンコ機10は、主制御CPU60a(光量調節手段)による光量レベルの調節がなされた状態で発生した電源断に伴って復電した場合において、遊技形態点灯表示部35fを構成するLED(特定の発光手段)が、その特殊状況の発生前(電源断前)と異なる光量レベル(「レベル1」)で発光する一方、図柄や保留情報を表示する特1・特2補助図柄表示部35a,35b、特1・特2補助保留表示部35c,35dおよび普図補助図柄表示部35eは、その電源断前(特殊状況の発生前)と同じ光量レベル(「レベル2」或いは「レベル3」)で発光する。この場合に、主制御CPU60aによる光量レベルの調節がなされた状態で発生した電源断に伴って復電した場合に、遊技形態点灯表示部35fを電源断前と異なる光量で発光させることで、補助点灯表示器35のLEDの光量レベルにばらつきが生じるため、通常とは異なる態様となり、電源断後の復電の状況であることを報知することができる。また、特1・特2補助図柄表示部35a,35bを電源断前と同じ光量で発光させることで、復電後の光量調整を必要とせずに遊技者にとって適度な光量で識別図柄を表示させることができる。
次に、前記第2の状況に関して説明する。遊技中に高順位エラー(異常状態)が発生すると、主制御CPU60aによりエラー判定がなされて対応のエラー指定コマンドが出力され、このエラー指定コマンドを受けた演出制御CPU65aの制御に基づき、表示画面17aの略全体である高順位異常報知領域55bを用いて高順位異常報知が開始される。この場合に、表示画面17aの表示領域50,51,52,53,54a,54b,55a,55bが、表示対象を表示しない非表示状態となるため、通常であれば表示画面17aの表示内容から得られる情報が当該表示画面17aから得られなくなる。ここで、高順位異常報知中、補助点灯表示器35は非表示状態に変化しないため、表示画面17aで非表示となった各種情報を補助点灯表示器35から得ることが可能である。しかしながら、後順位異常報知中がインパクトのある態様で行われるため遊技者が表示画面17aに注目し易く、補助点灯表示器35の存在に気付き難い。そこで、実施例2における演出制御CPU65aは、補助点灯表示器35における遊技形態点灯表示部35fを構成するLED(特定の発光手段)の発光色(発光態様)を変化させ、それ以外の補助表示部35a,35b,35c,35d,35eを構成するLEDの発光色(発光態様)は変化させないように制御する。これにより、高順位エラーの発生時(特殊な状況)において、補助点灯表示器35のLEDの発光態様が一定でなくなり、その違和感のある発光態様から、遊技者に補助点灯表示器35の存在を認識させることができる。また、遊技者によって頻繁に確認され得る(表示が変化し易い)特1・特2補助図柄表示部35a,35b、特1・特2補助保留表示部35c,35dおよび普図補助図柄表示部35eについて発光色(発光態様)を変更しないことで、遊技者による情報の誤認が生じる可能性を低減することができる。
なお、異常状態の発生時には、前述したように枠ランプ19や遊技盤電飾20b(枠状装飾体25や可動体80)に設けられるLEDが異常報知の発光態様に変化する。すなわち、演出制御CPU65aは、エラー指定コマンドの入力を契機として、枠ランプ19や遊技盤電飾20bの発光色(発光態様)を変化させるように制御する。なお、枠ランプ19や遊技盤電飾20bは、高順位異常状態が発生した場合と、低順位異常状態が発生した場合とで異なる発光色による発光状態となるように制御される。
すなわち、実施例2のパチンコ機10は、主制御CPU60a(異常判定手段)によって高順位異常状態(所定の異常状態)の発生が判定された場合に、遊技形態点灯表示部35fのLED(特定の発光手段)が当該高順位異常状態の発生を判定する前と異なる発光色(発光態様)に変化する一方で、図柄や保留情報を表示する特1・特2補助図柄表示部35a,35b、特1・特2補助保留表示部35c,35dおよび普図補助図柄表示部35eの各LEDは、当該高順位異常状態の発生の判定前と同じ発光色(発光態様)を維持する。この場合に、遊技形態点灯表示部35fのLEDの発光態様が異なる態様に変化することで高順位異常状態が発生したことを報知することができる一方、特1・特2補助図柄表示部35a,35bのLEDについては発光態様が変化しないので、高順位異常状態が発生しても特1・特2補助図柄の視認性を維持することができる。
次に、実施例3について説明する。実施例3は、大当り遊技状態中に発生した電源断に伴って復電する場合に、復電により再開した大当り遊技状態の終了まで補助点灯表示器35の各補助表示部35a,35b,35c,35d,35e,35fが特別点滅状態を維持し、当該大当り遊技状態の終了を契機として電源断前の表示内容を表示する点が、実施例1および2と異なっている。なお、実施例1および2で説明したパチンコ機10と同一の構成に関しては、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
実施例3のパチンコ機10は、例えば特図変動中や特図変動停止時のように大当り遊技状態と異なるタイミングで発生した電源断状態から復電する場合、主制御CPU60aによるデータ復旧処理の終了に応じて、主制御CPU60aが遊技情報表示器Mの各表示部Ma,Mb,Mc,Md,Me,Mf,Mgを電源断前の表示状態に復帰させる。主制御CPU60aは、データ復旧処理の終了に応じて復電に関するコマンド群を演出制御CPU65aに向けて出力し、演出制御CPU65aは入力した復電に関するコマンド群に基づいて電源断前の表示内容に関する情報を特定する。そして、この復電に関するコマンド群の入力を契機として、補助点灯表示器35の補助表示部35a,35b,35c,35d,35eを電源断前の表示内容に復帰させ、これにより復電態様解消状態に移行させる。なお、遊技形態点灯表示部35fについては、演出制御CPU65aが主制御CPU60aからの発射位置指定コマンドの入力を契機として、特別点滅状態から電源断前の表示状態に変化する(復電態様解消状態に移行する)。
大当り遊技状態中に発生した電源断状態から復電する場合には、主制御CPU60aによるデータ復旧処理の終了に応じて、主制御CPU60aが遊技情報表示器Mの各表示部Ma,Mb,Mc,Md,Me,Mf,Mgを電源断前の表示状態に復帰させる。主制御CPU60aは、データ復旧処理の終了に応じて復電に関するコマンド群を演出制御CPU65aに向けて出力し、演出制御CPU65aは入力した復電に関するコマンド群に基づいて電源断前の表示内容に関する情報を特定する。ここで、実施例3では、演出制御CPU65aは、復電に関するコマンド群の入力時には補助点灯表示器35の補助表示部35a,35b,35c,35d,35eの表示態様を変化させず、特別点滅状態に維持する。そして、主制御CPU60aからの大当り終了コマンドの入力を契機として、補助点灯表示器35の補助表示部35a,35b,35c,35d,35eを電源断前の表示内容に復帰させ、これにより復電態様解消状態に移行させる。
すなわち、実施例3のパチンコ機10は、大当り遊技状態中に発生した電源断状態から復電する場合に、電源断前と同じ情報表示(図柄または保留表示)が遊技情報表示器Mに表示されてから補助点灯表示器35に表示されるまでの間隔(各表示タイミングの時間的な相互関係)が、大当り遊技状態とは異なるタイミングで発生した電源断状態から復電する場合に、電源断前と同じ情報表示(図柄または保留表示)が遊技情報表示器Mに表示されてから補助点灯表示器35に表示されるまでの間隔(各表示タイミングの時間的な相互関係)と異なる。これにより、復電後の遊技情報表示器M・補助点灯表示器35での前記情報表示の表示タイミングに応じて電源断時の状況(大当り遊技状態中の電源断からの復電であるか否か)を判別することが可能となる。
次に、実施例4について説明する。実施例4は、電源断に伴って復電する場合の表示画面17aでの表示内容が変化するタイミングが、実施例1~3と異なっている。なお、実施例1~3で説明したパチンコ機10と同一の構成に関しては、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
前述した実施例1のパチンコ機10では、特図としての外れ図柄の表示中に発生した電源断から復電する場合(図13(a)参照)と、特図変動表示としての外れ変動の実行中に発生した電源断から復電する場合(図14(a)参照)とにおいて、新たな特図変動パターン指定コマンドの入力タイミング(次変動の開始タイミング)が到来する前に、表示画面17aに復電表示を表示するように構成した。これに対し、実施例4のパチンコ機10は、新たな特図変動パターン指定コマンドの入力(次変動の開始)を契機として表示画面17aに復電表示を表示するように構成されている。
実施例4のパチンコ機10において、演出制御CPU65aは、図15に示すように、特図としての外れ図柄の表示中に発生した電源断から復電する場合(図13(a)参照)に、電源断状態から通電状態への変化に応じて表示画面17aに電入初期表示を表示し、当該電入初期表示を特図変動パターン指定コマンドの入力タイミング(次変動の開始タイミング)で終了し、当該特図変動パターン指定コマンドの入力タイミング(次変動の開始タイミング)から、表示画面17aに復電表示を表示する。従って、電入初期表示を表示画面17aに比較的長く表示させることができ、復電の状況であることを遊技者に確実に知らせることができる。なお、次変動開始時からの復電表示を省略することも可能である。
また、演出制御CPU65aは、外れ変動の実行中に発生した電源断から復電する場合(図14(a)参照)に、電源断状態から通電状態への変化に応じて表示画面17aに電入初期表示を表示し、この電入初期表示を復電用のコマンド群の入力を契機として終了して、表示画面17aに変動再開表示を表示し、その後、当該変動再開表示を特図変動パターン指定コマンドの入力タイミング(次変動の開始タイミング)で終了して、当該特図変動パターン指定コマンドの入力タイミング(次変動の開始タイミング)から、表示画面17aに復電表示を表示する。従って、変動再開表示を表示画面17aに比較的長く表示させることができ、特図変動表示中の状況に復帰したことを遊技者に確実に知らせることができる。なお、次変動開始時からの復電表示を省略することも可能である。
次に、実施例5について説明する。実施例5は、電源断に伴って復電する場合の表示画面17aでの表示内容が、実施例1~4と異なっている。なお、実施例1~4で説明したパチンコ機10と同一の構成に関しては、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
前述した実施例1のパチンコ機10では、特図としての小当り図柄または大当り図柄の停止表示中に発生した電源断から復電した場合(図13(b)~図13(d)参照)と、特図変動表示としての小当り変動または大当り変動の実行中に発生した電源断から復電した場合(図14(b)~図14(d)参照)とにおいて、小当り開始コマンドまたは大当り開始コマンドを入力(小当り遊技状態または大当り遊技状態を開始)した場合に、表示画面17aで復電表示を継続するか汎用演出を表示開始するように構成した。しかしながら、復電後の小当り遊技状態や大当り遊技状態で小当り演出や大当り演出を行っても電源断前の演出内容と矛盾が生じないのであれば、復電表示や汎用演出を行わず、小当り演出や大当り演出を行うこともできる。そこで、実施例5のパチンコ機10は、小当り開始コマンドまたは大当り開始コマンドの入力(小当り遊技状態または大当り遊技状態の開始)を契機として表示画面17aで小当り演出または大当り演出を開始するように構成されている。
実施例5のパチンコ機10において、演出制御CPU65aは、図16に示すように、特図としての小当り図柄または大当り図柄の停止表示中に発生した電源断から復電した場合(図13(b)~図13(d)参照)に、復帰用のコマンド群の入力(主制御RAM60cのデータ復旧)を契機として表示画面17aでの復電表示を開始させ、その後の小当り開始コマンドまたは大当り開始コマンドの入力(小当り遊技状態または大当り遊技状態の開始)を契機として、表示画面17aでの復電表示を終了し、復電用のコマンド群から把握される情報(小当り図柄や大当り図柄)に基づいて決定した小当り演出または大当り演出を開始させる。これにより、表示画面17aが復電態様解消状態に移行する。従って、復電後の表示画面17aの表示内容を、遊技者に違和感や不信感を与えることがない表示内容とすることができる。
また、演出制御CPU65aは、特図変動表示としての小当り変動または大当り変動の実行中に発生した電源断から復電した場合(図14(b)~図14(d)参照)に、復帰用のコマンド群の入力(主制御RAM60cのデータ復旧)を契機として表示画面17aでの変動再開表示を開始させ、その後の小当り開始コマンドまたは大当り開始コマンドの入力(小当り遊技状態または大当り遊技状態の開始)を契機として、表示画面17aでの変動再開表示を終了し、復電用のコマンド群から把握される情報(小当り図柄や大当り図柄)に基づいて決定した小当り演出または大当り演出を開始させる。これにより、表示画面17aが復電態様解消状態に移行する。従って、復電後における小当り遊技状態または大当り遊技状態に対応して表示画面17aに表示される内容を、遊技者に違和感や不信感を与えることがない表示内容とすることができる。
次に、実施例6について説明する。実施例6は、電源断に伴って復電する場合の表示画面17aでの表示内容が、実施例1~5と異なっている。なお、実施例1~5で説明したパチンコ機10と同一の構成に関しては、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
前述した実施例1のパチンコ機10では、特図変動表示としての小当り変動または大当り変動の実行中に発生した電源断から復電した場合(図14(b)~図14(d)参照)に、表示画面17aで表示していた復電表示を終了して次変動(新たな図柄変動演出)の表示を開始することで、表示画面17aが復電態様解消状態に移行するように構成した。これに対し、実施例6のパチンコ機10は、表示画面17aにおいて復電表示を表示することなく表示画面17aが復電態様解消状態に移行するように構成されている。
実施例6のパチンコ機10において、演出制御CPU65aは、図17に示すように、特図変動表示としての小当り変動または大当り変動の実行中に発生した電源断から復電した場合(図14(b)~図14(d)参照)に、電源断状態から通電状態への変化に応じて表示画面17aに電入初期表示を表示し、当該表示画面17aでの電入初期表示を、復帰用のコマンド群の入力や停止コマンドの入力(主制御RAM60cのデータ復旧)があっても変化させず継続する。そして、その後の小当り開始コマンドまたは大当り開始コマンドの入力(小当り遊技状態または大当り遊技状態の開始)を契機として、表示画面17aでの変動再開表示を終了し、復電用のコマンド群から把握される情報(小当り図柄や大当り図柄)に基づいて決定した小当り演出または大当り演出を開始させる。これにより、表示画面17aが復電態様解消状態に移行する。従って、復電後における表示画面17aでの表示内容の複雑化を防止することができる。また、復電後における小当り遊技状態または大当り遊技状態に対応して表示画面17aに表示される内容を、遊技者に違和感や不信感を与えることがない表示内容とすることができる。
(変更例)
本発明は、前述の実施例に限定されず、以下の如く変更することも可能である。
(1) 実施例1~3では、特別図柄(特図)の変動表示中または停止表示中に発生した電源断に伴って復電した場合に、識別表示手段(補助点灯表示器)が電源断前の表示状態に復帰した後に、演出表示手段(表示画面)で復電表示を開始するよう構成したが、識別表示手段の表示内容の復帰と、演出表示手段での復電表示の開始とが同時に(共通の条件で)生じるように制御を行う構成や、識別表示手段の表示内容の復帰よりも先に、演出表示手段での復電表示が開始されるように制御する構成とすることも可能である。
例えば、復電後において記憶手段(主制御RAM)のデータ復旧が終了したことを示す制御信号(復旧コマンド、復電に関するコマンド群)が第1の制御手段(主制御CPU)から出力され、当該制御信号が第2の制御手段(演出制御CPU)に入力されたことを契機として、識別表示手段における識別図柄表示部(特1・特2補助図柄表示部)や識別図柄用保留表示部(特1・特2補助保留表示部)等を電源断前の表示状態とすると同時に、演出表示手段に復電表示(特図演出図柄の復電図柄と、電源断前の保留数を示す演出保留表示と、普図演出図柄の復電図柄と、のうち少なくとも何れかを含む)を表示開始するように構成することが考えられる。
(2) 実施例1~3では、復電によって演出表示手段に復電表示を開始する場合に、第2の制御手段への復電に関するコマンド群の入力を契機として識別図柄用保留表示部が電源断前の保留数を示す演出保留表示を表示する状態に復帰するように構成したが、第2の制御手段への復電に関するコマンド群の入力時には保留「0」を示す表示を維持し、その後に特図変動パターン指定コマンドやデモコマンドや始動入賞コマンドが第2の制御手段に入力されたことを契機として、その時の実際の保留数或いは電源断前の保留数を示す演出保留表示を表示する状態となるように制御する構成としてもよい。
(3) 実施例1~3では、電源断に伴って復電した場合に、第1の制御手段の制御による特別図柄の表示が再開されるまでの間(すなわち復電に関するコマンド群の入力までの間)に、識別表示手段の各補助表示部の表示態様を特定の態様(特別点滅状態)とするように構成したが、少なくとも何れか1つの補助表示部について特定の態様とし、他の補助表示部を特定の態様とは異なる態様とするように構成してもよい。また、消灯状態や点滅状態を特定の態様としてもよい。
(4) 実施例1~3では、電源断に伴って復電した場合に、第2の制御手段(演出制御CPU)が特図変動パターン指定コマンドやデモコマンド等の入力を契機として演出表示手段(表示画面)での表示内容を復電態様解消状態に移行させるよう構成したが、始動入賞コマンドや、普図変動パターン指定コマンドや、作動入球コマンド等の何れかの入力を契機として演出表示手段での表示内容を復電態様解消状態に移行させてもよい。
(5) 実施例1~3では、識別図柄(特図補助図柄)のはずれ表示(外れ表示)を1種類(消灯状態)のみとしたが、複数種類(点灯または点滅状態)としてもよい。この場合、(第2の制御手段がバックアップを行わない前提では、)電源断前の識別図柄を復電時に特定できないため、例えば、復電に関するコマンド群の出入力がなされるタイミングで、復電図柄として予め定めたはずれ表示による識別図柄を表示するように構成する。
(6) 実施例1~3では、光量調節ユニットを主制御基板上に備え、光量調節手段(主制御CPU)が操作検出手段(光量調節検出センサ)の検出に基づいて光量(光量レベル)を調節する制御を行うように構成したが、例えば前枠の上球受け皿の外面等、遊技者が操作可能な位置に光量調節ユニットを備えるようにして、操作検出手段の検出に基づいて光量調節手段としての演出制御CPUが光量(光量レベル)を調節する制御を行うよう構成してもよい。なおこの場合に、光量レベルを演出制御RAM65c等の記憶手段でバックアップするように構成してもよいし、バックアップしないように構成してもよい。
(7) 実施例2では、所定の特殊な状況(電源断や異常状態)が発生した場合に、識別表示手段における特定の発光手段(遊技形態点灯表示部を構成するLED)とそれ以外の発光手段とで発光態様(光量や発光色)を異ならせるように構成した。これに対し、所定の特殊な状況(電源断や異常状態)が発生した場合に、識別図柄表示部と識別図柄用保留表示部とで発光態様(光量や発光色)を異ならせるように構成してもよい。
(8) 実施例1~3では、特図演出図柄等を表示する図柄表示装置の表示画面とは別に、LEDの点灯による補助図柄や補助保留表示の表示を行う補助点灯表示器を設けたが、図柄表示装置の表示画面のうち特図演出図柄等の表示領域を避けた位置に、画像による補助図柄や補助保留表示の表示を行う補助画像表示領域を設定してもよい。また、図柄表示装置とは別に設けられる7セグメント表示器やドットマトリックス表示器、小型の液晶表示器、その他の表示手段を補助点灯表示器とすることもできる。
(9) 実施例1~3では、遊技情報表示器の各表示部を、個別に点灯制御可能な所定数のLEDにより構成したが、7セグメント表示器やドットマトリックス表示器、小型の液晶表示器、その他の表示手段を採用できる。
(10) 実施例1~3では、大当り遊技状態中に電源断が発生し、その後に電源が復旧して大当り遊技状態が再開する場合に、再開した大当り遊技状態中に変動演出表示領域での特図演出図柄が非表示状態となるようにしたが、表示状態(視認容易状態)としてもよい。この場合に特図演出図柄は、予め定められた種類の大当り表示(例えば、遊技者に過度な期待をさせない「4」・「4」・「4」等)とすることが考えられる。なお、大当り表示ではなく、予め定めた種類の外れ表示(例えば「3」・「2」・「1」等)としてもよい。
(11) 実施例1~3では、電源断が発生して復電する場合に、電源断時の状況に関わらず、補助点灯表示器の各補助表示部が復電態様解消状態に移行した後に、画像表示装置の表示画面が復電態様解消状態に移行するように構成したが、電源断時の状況が、特図停止中、特図変動中、小当り遊技状態中、第1または第2大当りの実行期間中、第3~第5大当りの何れかの実行期間中、のうち少なくとも何れかであった場合に、補助点灯表示器および表示画面が同じ契機(同じコマンドの入力等)により同時に復電態様解消状態に移行するように構成してもよい。
(12) 実施例1~3では、特図演出図柄の変動表示の実行期間において補助点灯表示器が常に視認容易状態とされ、非表示状態や遮蔽状態に変化しないようにしたが、例えば発展リーチ演出や、大当り演出や小当り演出等の所定の演出の実行期間に対応して、補助点灯表示器が一時的に非表示状態または遮蔽状態となるようにしてもよい。
(13) 記憶手段(主制御RAM)の初期化や電源断に伴う復電の場合に演出表示手段(表示画面)に表示する電入初期表示、変動再開表示、当り再開表示の表示内容については、実施例1~3で説明した表示態様に限られない。例えば、実施例1~3では、第2の制御手段が復電に伴う通電状態への変化に応じて演出表示手段(表示画面)に表示する電入初期表示を、「しばらくお待ちください」という文字画像とバージョン情報とを表示するものとしたが、これに限られず、例えば、演出表示手段の画面全体を単色として文字画像等を表示しない表示態様(ブラックアウト状態等)としてもよい。
なお、演出表示手段での電入初期表示を画面全体のブラックアウト状態で示す場合は、電入初期表示を表示する前(電源断状態)と後(電入初期表示の表示状態)とで演出表示手段の表示態様自体に変化は生じないこととなるが、他の構成により通電状態であることが把握できる状態での演出表示手段のブラックアウト状態を電入初期表示の表示状態として、電入初期表示が非表示である場合のブラックアウト状態と区別することができる。この場合に、「他の構成により通電状態であることが把握できる状態」とは、例えば、所定の発光手段(遊技情報表示器または補助点灯表示器が有する発光手段や、遊技盤電飾が有する発光手段等)が点灯している状態や、可動体の動作状態等が一例として挙げられる。
(14) 実施例1~3では、演出表示手段(表示画面)に電入初期表示を表示することで、電源断状態から通電状態に変化した(復電した)ことを報知するよう構成したが、演出表示手段の状態と、他の構成の状態との組み合わせにより、電源断状態から通電状態に変化した(復電した)ことを報知するよう構成してもよい。
この場合には例えば、演出表示手段の状態(電入初期表示の表示状態または非表示状態)と、所定の発光手段の状態(点灯状態、消灯状態または点滅状態)との組み合わせによって電源断状態との態様の差を設けることで、電源断状態から通電状態に変化した(復電した)ことを報知してもよいし、演出表示手段の非表示状態(ブラックアウト状態)と、所定の可動体の状態(停止状態または動作状態)との組み合わせによって電源断状態との態様の差を設けることで、電源断状態から通電状態に変化した(復電した)ことを報知してもよい。この他、演出表示手段、所定の発光手段および可動体の各状態の組み合わせにより、電源断状態から通電状態に変化した(復電した)ことを報知してもよい。
17a 表示画面(演出表示手段)
35 補助点灯表示器(識別表示手段)
35a 特1補助図柄表示部(識別図柄表示部)
35b 特2補助図柄表示部(識別図柄表示部)
35c 特1補助保留表示部(識別図柄用保留表示部)
35d 特2補助保留表示部(識別図柄用保留表示部)
50 変動演出表示領域(演出図柄表示部)
51 第1保留表示領域(演出図柄用保留表示部)
52 第2保留表示領域(演出図柄用保留表示部)
60a 主制御CPU(第1の制御手段、当り判定手段、光量調節手段)
60c 主制御RAM(記憶手段)
65a 演出制御CPU(第2の制御手段)
73 光量調節検出センサ(操作検出手段)
M 遊技情報表示器(遊技情報表示手段)

Claims (1)

  1. 所定の制御処理を実行する第1の制御手段と、前記第1の制御手段からの制御信号に基づいて演出に関する制御処理を実行する第2の制御手段と、始動条件の成立を契機として保留情報を記憶する記憶手段とを備え、前記第1の制御手段は、前記記憶手段の保留情報に基づいて当り判定を実行する当り判定手段を備え、前記当り判定が当りの判定結果となることを契機として遊技者に有利な特別遊技状態を生起させる遊技機において、
    前記当り判定の判定結果を示す特別図柄を表示する特別図柄表示部と、前記記憶手段による前記保留情報の保留数を示す保留表示を表示する特別図柄用保留表示部とを有し、前記第1の制御手段に表示内容が制御される遊技表示手段と、
    前記当り判定の判定結果を示す演出図柄を表示する演出図柄表示部と、前記記憶手段による前記保留情報の保留数を示す保留表示を表示する演出図柄用保留表示部とを有し、前記第2の制御手段に表示内容が制御される演出表示手段と、
    前記当り判定の判定結果を示す識別図柄を表示する識別図柄表示部と、前記記憶手段による前記保留情報の保留数を示す保留表示を表示する識別図柄用保留表示部とを有し、前記第2の制御手段に表示内容が制御される識別表示手段と
    光量調節操作を検出する操作検出手段と、
    前記操作検出手段による検出に基づいて光量を変化させる光量調節手段とを備え、
    前記演出図柄には、前記当り判定がはずれの判定結果である場合に表示可能なはずれ表示が複数設定され、
    前記識別図柄には、前記当り判定がはずれの判定結果である場合に表示可能なはずれ表示が少なくとも1つ設定され、
    前記第2の制御手段は、
    前記特別図柄の変動および停止表示に同期して前記演出図柄および前記識別図柄を変動および停止表示するよう前記演出表示手段および前記識別表示手段を制御可能であり、
    前記特別図柄の変動停止時に発生した電源断に伴って復電した場合に、前記演出図柄として電源断前と異なるはずれ表示が前記演出図柄表示部に表示され、前記識別図柄として電源断前と同じはずれ表示が前記識別図柄表示部に表示されるように前記演出表示手段および前記識別表示手段を制御可能であり、
    前記識別図柄表示部および前記識別図柄用保留表示部のうち少なくとも何れかの表示態様を、前記特別図柄の変動中に発生した電源断に伴って復電した場合における該特別図柄の表示が再開されるまでの間に特定の態様とし、前記特別図柄の表示再開後に別の態様とするように前記識別表示手段を制御可能であり、
    前記光量調節手段による光量の調節がなされた状態で発生した電源断に伴って復電した場合に、特定の発光手段が電源断前と異なる光量で発光する一方、発光により前記識別図柄を表示可能な前記識別図柄表示部は電源断前と同じ光量で発光する
    ことを特徴とする遊技機。
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