JP7180341B2 - ワークフロー生成システム、ワークフロー生成プログラム、ワークフロー生成方法 - Google Patents

ワークフロー生成システム、ワークフロー生成プログラム、ワークフロー生成方法 Download PDF

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Description

本発明は、通信メッセージを取り込んで、ワークフローモデルを自動的に生成するワークフロー生成システムに関し、特に、ワークフローモデル生成のために取り込んだ通信メッセージをどのように分類するかという、通信メッセージ分類の改良に関する。
ワークフローモデルとは、各端末を操作する複数ユーザーのそれぞれが行うべき作業項目や、それを担当する関係者、各作業項目の実行順序を示す。従来のワークフロー生成システムは、ユーザーによって予め選択されたメッセージの件名や受取人欄、差出人欄から、作業項目や関係者を示す文字列を抽出し、上記のワークフローモデルを自動的に生成する。
ところで、IT化が社会インフラの隅々まで浸透した昨今、事業所の通信拠点に蓄積される通信メッセージの数は膨大な数に及ぶといわれる。多くのメッセージを対象とした先行技術として、特許文献1に記載されたワークフロー生成システムが知られている。
特許文献1に記載されたワークフロー生成システムは、日々の業務で蓄積される送信メールのデータ、受信メールのデータのうち、件名が同一となるものを統合し、1つのスレッドにする。こうしてメールデータをスレッドに統合した後、1のスレッドに帰属することになったメールデータの宛先やメッセージの参照関係を辿ってゆく。あるメールデータが宛先としているユーザー名を宛先とする他のメールデータが検索される。また、あるメールデータのメッセージIDを参照IDとして記述した他のメールデータが検索される。こうして検索されたメールデータを並べ、ワークフローとして表示する。
特開2003-256627号公報 特開2000-40104号公報
特許文献1に記載されたワークフロー生成システムは、メールデータの件名に使用された文字列の同一性や、メッセージIDの参照関係、メールの差出人と、受取人との関係から、スレッドにまとめるべきメールデータを選別している。しかし、そうしたシステムによる選別では足りず、ワークフローを生成する作業については、職場の業務内容について、相応の見識を有する者(以下、ワークフロー管理者と呼ぶ)の関与が必要になる。具体的にいうと、ワークフロー管理者は、スレッドにまとめられた複数のメールデータにより、どのような処理過程(プロセス)が進行しているかを把握して、そのプロセスに、ワークフローを生成する価値があるかどうかを慎重に判断せねばならない。
この際、それらのメールデータにより、どのようなプロセスが進行しているかを把握するには、ワークフロー管理者がスレッドとしてまとめられたメールデータの1つ1つの文面を理解する作業が必要になる。しかしながら、件名の同一性やメッセージIDの参照関係等により機械的にまとめられるメールデータは、膨大な数に及ぶことが多く、そうしたメールデータの文面を理解する作業は、ワークフロー管理者に大きな負担をもたらすという問題がある。
本発明の目的は、ワークフロー管理者に負担をもたらすことなく、職場の業務改善に役立つ、ワークフローを生成することができるワークフロー生成システムを提供することである。
上記課題を解決することができるワークフロー生成システムは、複数端末のユーザー間通信のための複数のメッセージを取り込んで、取り込まれたメッセージに基づき、前記複数端末を操作する複数ユーザーによりなされる業務のワークフローを示すワークフローデータを生成する構成を前提にしていて、前記メッセージの文面が互いに類似する2以上のメッセージからなるグループを生成するグループ化手段と、前記グループに属するメッセージの通信タイミングは、ワークフロー生成の価値が認められる際の所定の交信パターンをなすかどうかを判定して、前記所定の交信パターンをなす場合、当該グループを、ワークフローの生成対象として選定する選定手段と、前記ワークフローの生成対象として選定されたグループに属する複数のメッセージの文面を、前記複数端末を操作するユーザーがなすべきタスクに変換する変換手段と、前記変換により得られたタスクと、タスク間の流れとを表すワークフローデータを生成する生成手段とを含むことを特徴とする。
前記グループに属するメッセージが、前記所定の交信パターンをなすかどうかの判定は、予め定められた期間におけるメッセージの頻度が、所定の閾値を上回ることを要件にしてなされてもよい。
前記所定の交信パターンは、グループに属するメッセージの通信が周期的に繰り返される周期性パターンであり、前記選定手段は、グループにおけるユーザー間のメッセージ通信の時間間隔が、所定の繰り返し周期に等しい場合、グループに属するメッセージが、前記周期性パターンをなすと判定してもよい。
前記所定の交信パターンは、メッセージの通信時点が、現在時点から所定の時間単位だけ遡った期間において集中しているという内容の一時集中パターンであり、グループにおけるメッセージ通信の時間間隔が、所定の下限値を下回っていて、尚且つ、メッセージの通信タイミングが、前記期間に集中している場合、グループに属するメッセージが、前記一時集中パターンをなすと判定してもよい。
前記サーバ装置からのメールの読み込みは、所定のスキャン周期が到来する度になされ、前記選定手段により選定されなかったグループについては、前記所定のスキャン周期において、ワークフロー生成価値がないと判定された旨の判定履歴を付し、前記選定手段により選定されたグループについては、前記所定のスキャン周期においてワークフロー生成価値があると判定された旨の判定履歴を付してもよい。
前記グループ化手段は更に、次のスキャン周期の到来により、新たに取り込まれた場合、新たに取り込まれた複数のメッセージの文面が、これまでのスキャン周期の到来時にグループ化がなされた何れかのメッセージの文面と類似しているか否かの判断を行い、類似している場合、新たに取り込まれた複数のメッセージを、これまでのスキャン周期の到来時に生成されたグループに加え、
前記選定手段は、前記ワークフロー生成価値がないと判定された旨の判定履歴が付され、尚且つ、前記新たなメッセージが加えられたグループを対象として、グループに属する複数メッセージの通信タイミングが、前記所定の交信パターンをなすかどうかの判定を行ってもよい。
前記グループ化手段は更に、新たに取り込まれた複数のメッセージの文面が、これまでのスキャン周期の到来時にグループ化がなされた何れかのメッセージの文面と類似していない場合、新たに取り込まれた複数のメッセージからなる新たなグループを生成し、前記選定手段は、前記新たに取り込まれたメッセージからなるグループを対象として、グループに属する複数メッセージの通信タイミングが、所定の交信パターンをなすかどうかの判定を行ってもよい。
前記変換手段は、複数段のロングショートタームメモリを含む再帰型ニューラルネットワークを構築し、メッセージ文面を構成する個々の単語の単語ベクトルを、時系列に入力される入力語として前記複数段のロングショートタームメモリのそれぞれに格納し、複数段のロングショートタームメモリのうち、先頭段以外のものは、自身が格納した入力語と、前段からの出力とに、学習過程で得られた重み係数を乗じて合計するとのベクトル演算を実行し、複数段のロングショートタームメモリのうち最終段のもののベクトル演算の結果に従い、メッセージ文面の変換結果となる、1のタスクを選んでもよい。
前記ワークフロー生成システムは、サンプルとなるメッセージ文面を表示して、表示にかかるメッセージ文面は、メッセージの発起者がなすべきタスクを含むか、メッセージの受け手がなすべきタスクを含むかの指定を管理者から受け付ける受付手段と、発起者たるユーザがなすべきタスクを含むと指定された場合、表示されたメッセージ文面において、作業報告の目的語を、学習語となるタスクとして抽出し、受け手たるユーザがなすべきタスクを含むと指定された場合、表示されたメッセージ文面において、作業依頼の目的語を、学習語となるタスクとして抽出する抽出手段とを備え、前記学習過程において、前記複数のロングショートタームメモリのそれぞれのベクトル演算部に設定される重み係数は、抽出されたタスクの単語ベクトルを分類するための係数としてもよい。
プログラムの局面で、上記課題を解決する際、ワークフロー生成プログラムは、複数端末のユーザー間通信のための複数のメッセージを取り込んで、取り込まれたメッセージに基づき、前記複数端末を操作する複数ユーザーによりなされる業務のワークフローを示すワークフローデータを生成する処理を、コンピュータに実行させることを前提にしていて、前記メッセージの文面が互いに類似する2以上のメッセージからなるグループを生成するグループ化ステップと、前記グループに属するメッセージの通信タイミングは、ワークフロー生成の価値が認められる際の所定の交信パターンをなすかどうかを判定して、前記所定の交信パターンをなす場合、当該グループを、ワークフローの生成対象として選定する選定ステップと、前記ワークフローの生成対象として選定されたグループに属する複数のメッセージの文面を、前記複数端末を操作するユーザーがなすべきタスクに変換する変換ステップと、前記変換により得られたタスクと、タスク間の流れとを表すワークフローデータを生成する生成ステップとをコンピュータに実行させてもよい。
前記グループに属するメッセージが、前記所定の交信パターンをなすかどうかの判定は、予め定められた期間におけるメッセージの頻度が、所定の閾値を上回ることを要件にしてなされてもよい。
前記所定の交信パターンは、グループに属するメッセージの通信が周期的に繰り返される周期性パターンであり、前記選定ステップは、グループにおけるユーザー間のメッセージ通信の時間間隔が、所定の繰り返し周期に等しい場合、グループに属するメッセージが、前記周期性パターンをなすと判定してもよい。
前記所定の交信パターンは、メッセージの通信時点が、現在時点から所定の時間単位だけ遡った期間において集中しているという内容の一時集中パターンであり、グループにおけるメッセージ通信の時間間隔が、所定の下限値を下回っていて、尚且つ、メッセージの通信タイミングが、前記期間に集中している場合、グループに属するメッセージが、前記一時集中パターンをなすと判定してもよい。
前記メッセージの読み込みは、所定のスキャン周期が到来する度になされ、前記選定ステップにより選定されなかったグループについては、前記所定のスキャン周期において、ワークフロー生成価値がないと判定された旨の判定履歴を付し、前記選定ステップにより選定されたグループについては、前記所定のスキャン周期においてワークフロー生成価値があると判定された旨の判定履歴を付してもよい。
前記グループ化ステップは更に、次のスキャン周期の到来により、新たに取り込まれた場合、新たに取り込まれた複数のメッセージの文面が、これまでのスキャン周期の到来時にグループ化がなされた何れかのメッセージの文面と類似しているか否かの判断を行い、類似している場合、新たに取り込まれた複数のメッセージを、これまでのスキャン周期の到来時に生成されたグループに加え、前記選定ステップは、前記ワークフロー生成価値がないと判定された旨の判定履歴が付され、尚且つ、前記新たなメッセージが加えられたグループを対象として、グループに属する複数メッセージの通信タイミングが、前記所定の交信パターンをなすかどうかの判定を行ってもよい。
前記グループ化ステップは更に、新たに取り込まれた複数のメッセージの文面が、これまでのスキャン周期の到来時にグループ化がなされた何れかのメッセージの文面と類似していない場合、新たに取り込まれた複数のメッセージからなる新たなグループを生成し、前記選定ステップは、前記新たに取り込まれたメッセージからなるグループを対象として、グループに属する複数メッセージの通信タイミングが、所定の交信パターンをなすかどうかの判定を行ってもよい。
前記変換ステップは、複数段のロングショートタームメモリを含む再帰型ニューラルネットワークを構築し、メッセージ文面を構成する個々の単語の単語ベクトルを、時系列に入力される入力語として前記複数段のロングショートタームメモリのそれぞれに格納し、複数段のロングショートタームメモリのうち、先頭段以外のものは、自身が格納した入力語と、前段からの出力とに、学習過程で得られた重み係数を乗じて合計するとのベクトル演算を実行し、複数段のロングショートタームメモリのうち最終段のもののベクトル演算の結果に従い、メッセージ文面の変換結果となる、1のタスクを選んでもよい。
前記ワークフロー生成プログラムは、サンプルとなるメッセージ文面を表示して、表示にかかるメッセージ文面は、メッセージの発起者がなすべきタスクを含むか、メッセージの受け手がなすべきタスクを含むかの指定を管理者から受け付ける受付ステップと、発起者たるユーザがなすべきタスクを含むと指定された場合、表示されたメッセージ文面において、作業報告の目的語を、学習語となるタスクとして抽出し、受け手たるユーザがなすべきタスクを含むと指定された場合、表示されたメッセージ文面において、作業依頼の目的語を、学習語となるタスクとして抽出する抽出ステップとを備え、前記学習過程において、前記複数のロングショートタームメモリのそれぞれのベクトル演算部に設定される重み係数は、抽出されたタスクの単語ベクトルを分類するための係数であってもよい。
ワークフロー生成方法の局面で課題を解決する場合、複数端末のユーザー間通信のための複数のメッセージを取り込んで、取り込まれたメッセージに基づき、前記複数端末を操作する複数ユーザーによりなされる業務のワークフローを示すワークフローデータを生成する構成を前提にしていて、前記メッセージの文面が互いに類似する2以上のメッセージからなるグループを生成するグループ化ステップと、前記グループに属するメッセージの通信タイミングは、ワークフロー生成の価値が認められる際の所定の交信パターンをなすかどうかを判定して、前記所定の交信パターンをなす場合、当該グループを、ワークフローの生成対象として選定する選定ステップと、前記ワークフローの生成対象として選定されたグループに属する複数のメッセージの文面を、前記複数端末を操作するユーザーがなすべきタスクに変換する変換ステップと、前記変換により得られたタスクと、タスク間の流れとを表すワークフローデータを生成する生成ステップとを含んでいてもよい。
本発明のグループ化手段は、文面が類似する複数のメッセージを1つのグループにまとめる。また選定手段は、メッセージの通信タイミングが、ワークフロー生成価値が認められ得る所定の交信パターンに該当するグループをワークフローの生成対象として選定するので、本発明では、職場の業務に関し、相応の見識を有するワークフロー管理者の関与がなくとも、何等かのプロセスを進行させているメッセージからなるグループを選定することができる。
またメッセージの通信タイミングが、所定の交信パターンに該当するかどうかの判断は、メッセージ文面における業務項目の存否に左右されないので、選定手段は、同じ業務をなすと考えられる一連のメッセージからなるグループを、ワークフロー生成対象として選定することができる。
変換手段は、そうして選定されたグループに属するメッセージの文面をタスクに変換するので、メッセージ文面に、業務項目が含まれていなくても、グループに含まれる複数メッセージにより、どのような業務が進行するかをワークフローによって表示することができる。日常的なコミュニケーションをなすような多数のメールデータからも、ワークフローを生成することができるので、職場で進行している業務の見落としを少なくすることができる。
ワークフロー生成システムの構成を示す。 ワークフロー生成サーバー1000の機能的な構成を示すブロック図である。 ワークフロー作成ツール1011の処理手順のメインとなるものを示すフローチャート(メインチャート)である。 図4(a)、(b)は、図4(c)の関係者アドレスリスト101Lに記載されたメールアドレスを、差出人又は受取人とするメールM11~M14、M21~M24を示す。図4(c)は、関係者アドレスリスト101Lの一例を示す。 図4(a)、(b)を対象として、グループ化を行うことで生成される、メールの2つのグループを示す。 グループ選定部104の処理手順を示すフローチャートである。 図7(a)は、直近集中パターンに該当するメールからなるグループの一例を示す。図7(b)~(d)は、稟議書パターン、長期不在パターン、周期性パターンに該当するメールからなるグループの一例を示す。 (a)~(c)単語ベクトル作成フェーズf1、文章学習フェーズf2、タスク判定フェーズf3のそれぞれにおける処理過程を示す。 RNN106の学習・利用による文面変換の処理手順を示すフローチャートである。 学習モードにおいて、ディスプレイデバイス1007Dに表示されるべきGUI画面を示す。 タスクに該当すると指定された単語ベクトルP11、P21、P31、P41、P51を分類するための超平面を示す。 ワークフロー生成部110による処理手順の詳細を示すフローチャートである。 図13(a)、(b)は、図5のグループ1、2を対象として生成された、ワークフローモデルの一例を示す。 ワークフロー閲覧画面の一例を示す。
[1]ワークフロー生成システムの全体構成
以下、図面を参照しながら、ワークフロー生成システムの実施形態を説明する。ワークフロー生成システムの構成を図1に示す。
ワークフロー生成システム1は、企業や官公庁の職場に設置される構内システムであり、図1に示すように、ワークフロー生成サーバー1000、ワークフロー管理サーバー2001、端末3001、3002、3003を構内LAN2000に接続することで構成される。
図1は、ワークフロー生成システム1の構成の他、ワークフロー生成サーバー1000を構成するハードウェア要素を併せて示す。図1に示すように、ワークフロー生成サーバー1000は、ハードウェア要素として、組込メディアであるHDD1001と、HDD1001からのブートストラップを実行させるためのブートROM1002と、HDD1001から読み出されたプログラムを格納するRAM1003と、RAM1003に読み出されたプログラムを構成する命令コードをフェッチし、デコードして、実行するCPU1004と、公衆回線網4000との物理的な接続を規定する外部通信アダプタ1005と、構内LAN2000との物理的な接続を規定するネットワークインターフェイスカード(NIC)1006と、対話的な操作環境をユーザーに提供するGUIデバイス1007(ディスプレイデバイス1007D、キャラクターデバイス1007C、ポインティングデバイス1007Pを有する)と、複数のプロセッサコアを含み、マルチコアによるベクトル演算を実行するベクター演算回路1008とを含む。
HDD1001には、OS1009と、OS1009上で動作する複数のアプリケーション1010とがインストールされている。複数のアプリケーション1010の1つとして、HDD1001には、ワークフロー生成プログラムの具体例であるワークフロー作成ツール1011がインストールされている。ワークフロー生成サーバー1000は、ブートROM1002にインストールされたOSを起動した後、ワークフロー作成ツール1011を起動することで、ワークフローの生成機能を発揮する。
[2]ワークフロー生成サーバー1000の機能構成
ワークフロー作成ツール1011は、複数のプログラムモジュールから構成される。HDD1001から、ワークフロー作成ツール1011を構成するプログラムモジュールをロードすることで、ワークフロー生成サーバー1000は、図2に示すような機能的な構成をなす。具体的にいうと、ワークフロー生成サーバー1000は、図2に示すように、メールスキャン部101、メールストレージ101S、関係者アドレスリスト101L、単語分布算出部102、グルーピング部103、グルーピング情報ストレージ103S、グループ選定部104、文面処理部105(RNN106、文節分解部107A、単語ベクトル生成部107B、学習制御部108、変換制御部109を含む)、ワークフロー生成部110、ワークフローモデルストレージ110S、ワークフロー登録部111により構成される。
(1)メールスキャン部101
メールスキャン部101は、所定のスキャン周期が到来する度に、図1の公衆回線網4000に接続されたメールサーバー4001をアクセスして、メールボックス4001Bに蓄積された複数のメールのうち、関係者アドレスリスト101Lに掲載された複数メールアドレスを、差出人又は受取人とする全てのメールを取り込む。関係者アドレスリスト101Lは、図1に示す端末3001、3002、3003を操作するユーザーであって、事業所内の何等かの直接業務、間接業務に係る関係者のメールアドレスを示す。こうしたメールアドレスを差出人又は受取人とするメールを全て取り込み、メールストレージ101Sに格納することで、直接業務、間接業務に係る全てのメールがメールストレージ101Sに得られ、ワークフロー作成ツール1011による処理に供される。また、メールスキャン部101によるスキャン周期は、職場の就業時間(一般的には、7~8時間)よりも短い時間長に定められる。これにより、職場の就業時間において、メールスキャン部101によるスキャンは少なくとも1回はなされる。
(2)単語分布算出部102
単語分布算出部102は、メールストレージ101Sに蓄積されたメールの文面に使用されている単語が、業務にかかる語の母集合(語彙、ボキャブラリーと呼ばれる)において、どのような分布をなすかを解析して、単語分布を生成する。単語分布の算出にあたって、単語分布算出部102は、メール文面に含まれる各単語の出現頻度(Term Frequency:以下、tf値という)と、各単語の逆文書頻度(Inverse Document Frequency:以下、idf値という)とを算出し、tf値と、idf値との組(tf-idf)を一個のメールの文面の単語分布とする。本実施形態におけるメールの文面は、メールの本文、メールの件名となるテキスト文字列を含む。tf-idfは、これらのテキスト文字列を対象として算出される。
(3)グルーピング部103
グルーピング部103は、単語分布算出部102により算出された各メールの単語分布に基づき、メールのグループ化を行う。
グルーピング部103によるグループ化は、メールストレージ101Sに格納されたメールの全体集合をXとし、この全体集合Xにおいて、以下の1.~5.の過程を繰り返して、互いに素となる部分集合Xcを形成することでなされる。
1. 全体集合Xをランダムにk個に分割し、部分集合を得る。
2.xi=|Xi|ΣxXiXの計算を行い、部分集合の重心(セントロイド)xiを得る。
3.何れかの部分集合に属するメールxと、セントロイドxiとの類似度を算出する。
4.類似度が最小になるよう、2以上の部分集合間で要素となるメールを入れ替える。
5.2.~4.の過程を繰り返して、各部分集合に帰属するメールに変動がなくなるか、又は、反復回数が最大数になった場合、部分集合は互いに素になったとみなす。
3.の類似度としては、tf-idfの内積計算で得られる値(コサイン類似度)を用いる。各メール文面の単語分布として算出されたtf-idfはベクトルなので、内積計算が可能であり、内積計算の計算結果は2つの文面間の類似度を示すことが知られている。そこで、単語分布算出部102は、任意のメールxと、セントロイドxiとの間で、tf-idfの内積計算を実行し、各メールの文面が、どれだけ類似しているかを示す類似度を算出する。
他のメールの一部、全部を引用することで、文面が互いに類似する2以上のメールは、こうしたグループ化により同じ部分集合に分類される。同じ部分集合に分類される2以上のメールは、業務の該否は不明であるものの、複数の関係者間で何等かのプロセスを進行させていると考えられる。文面が類似していて、何等のプロセスを進行させる2以上のメールの集まりをプロセスグループ(以下、グループと省略する)と呼ぶ。グルーピング部103は、各グループに属するメールの情報(グルーピング情報)をグルーピング情報ストレージ103sに書き込み、以降の処理単位として、グルーピング情報に対応するグループをループ選定部104、文面処理部105に供する。
(4)グループ選定部104
グループ選定部104は、グループに含まれるメールの数が、所定の頻度基準を上回っているかどうか、グループに属する各メールの通信タイミングが、数通りの決まったパターンの何れに該当するかの判断を行う。職場の複数の関係者は、日々の業務を進行させるにあたって、身近な意思疎通手段としてメールを用いる。これらの業務の中で、有用であり、ワークフローを生成する価値が認められるものは、複数メールの通信タイミングが、数通りの決まったパターン(この数通りかの決まったパターンを交信パターンという)をなすと考えられる。グループ選定部104は、グルーピング部103のグループ化で形成されたプロセス毎のグループのメールの通信タイミングが、予め定められた数通りの交信パターンの何れをなすかどうかを判定し、ワークフロー生成に値すると認められる場合に、当該グループをワークフローの生成対象として選定する。
(5)文面処理部105
文面処理部105は、単語ベクトル作成フェーズf1、文章学習フェーズf2、タスク判定フェーズf3といった3つのフェーズからなる文面処理を実行する。
単語ベクトル生成フェーズf1は、文書データを対象とした文節分解、単語ベクトルの生成を行う処理フェーズである。
文章学習フェーズf2は、メール文面と、タスク情報とのセットである学習データを生成する処理フェーズである。タスク情報は、同じセットに含まれるメール文面に、タスクが含まれているかどうかを示す。
タスク判定フェーズf3は、グループ選定部104が選定したグループに属するメール文面が、タスクを含むのかどうかの判定を行う処理フェーズである。
単語ベクトル作成フェーズf1、文章学習フェーズf2、タスク判定フェーズf3のそれぞれにおいて、処理対象となるべきデータは、処理対象ストレージ105Sから文節分解部107Aに供給される。処理対象ストレージ105Sが、文節分解部107Aに供給するデータは以下の通りである。単語ベクトル作成フェーズf1で処理対象となるデータは、メールデータベースに蓄積されたメール文面、公衆利用が可能なWebページ等から取得することができる公共文書の文書データである。文章学習フェーズf2で処理対象となるデータは、学習データに含まれるメール文面、タスク判定フェーズf3で処理対象となるデータは、グループ選定部104が選定したグループに属するメール文面である。
単語ベクトル作成フェーズf1において単語ベクトルの作成に用いる公共文書としては、Wikipedia(登録商標)、twitter(登録商標)などのソーシャルメディアで利用可能となる文書を利用することができる。特にWikipedia(登録商標)に掲載された文書は、ビジネスライクなものに限定されており、業務用のメール文面に対して問題なく適用でき、また、サンプル数が多いとの利点が存在する。
(6)RNN106
RNN106は、多段接続されたLSTM(Long Short Term memory)161、162、163・・・160nによって構成され、単語ベクトル作成フェーズf1で作成された単語ベクトル、文章学習フェーズf2で生成された学習データにおける単語ベクトルを保存する。また、文章学習フェーズf2で生成された学習データにおけるタスク情報に従い重み係数W1,2,3,4・・・・nを生成して、当該重み係数に従い、入力語X1,2,3,4・・・・nを出力語に変換する。
入力語X1,2,3,4・・・・nは、グループ選定部104により選定されたグループのメール文面において形態素となる単語に、ベクトル埋込手法を適用することで、得られるM次元ベクトルである。それぞれの単語がM次元の次数を有するので、ベクトル埋込手法により得られる単語ベクトルは、メールの文脈において周囲に位置する単語との関係から定まる独特のニュアンスを単語毎に表現する。
重み係数W1,2,3,4・・・nは、単語ベクトルと同じ次元数の多項式(M次元多項式)の係数であり、M次元空間において、あるタスクを包含するとされる単語ベクトルと、当該タスクを包含しないとされる単語ベクトルとを分離するための平面(超平面)を規定する。
文章学習フェーズf2で得た学習データにおいてタスクを包含するとされたメール文面の単語ベクトルや、単語ベクトル作成フェーズf1において作成された単語ベクトルのうち、同じタスクを包含するとされるものは、重み係数W1,2,3,4・・・nにより一様に分類される。
任意の時点tに対応するLSTM160tの構成を、枠f11に引き出して示す。枠f11に示すようにLSTM160tは、時点tの入力語Xtを格納するメモリ171、ベクトル演算部172を含み、入力語Xtと、直前(時刻t-1)のメモリユニットの出力語Ht-1とに重み係数W1,2,3,4・・・nを乗じて合計し、活性化関数に供するとの演算を実行する。
図2では、RNN106において、LSTM161~160nのそれぞれは、1時点前のLSTMの出力を取り込んだが、これは表記を簡略にしているに過ぎない。RNN106は過去の複数の時点の何れかに対応するLSTMの出力を取り込むことができる。また、未来の複数の時点の何れかに対応するLSTMの出力を取り込むこともできる。
(7)文節分解部107A、単語ベクトル作成部107B
文節分解部107Aは、各フェーズにおいて、処理対象として与えられデータに対して形態素解析を施し、形態素である単語に分解する。
単語ベクトル作成部107Bは、各フェーズで処理対象とされたデータから、生成された単語を、単語ベクトルに変換する処理をRNN106に実行させる。
具体的にいうと、単語ベクトル作成フェーズf1においてメールデータベースや公共文書に含まれる単語を単語ベクトルに変換する。また文書学習フェーズf2において、生成された学習データに含まれるメール文を単語ベクトルに変換して、当該学習データに含まれるタスク情報に従い、RNN106の学習を行う。
(8)学習制御部108
学習制御部108は、文章学習フェーズf2の処理として、処理対象ストレージ105Sに格納されたメール文面のサンプル(以下、文面サンプルと呼ぶ)を表示し、表示されたメール文面のサンプルを対象とした、対話処理を実行する。具体的にいうと、学習制御部108は、文面サンプルが表示された際、表示された文面サンプルがメールの差出人が行うべきタスクを含むか、受取人が行うべきタスクを含むか、何れのタスクも含まないかの指定を受け付ける。このようにして受け付けた、タスク包含の有無に従い、文面サンプルの中から、差出人、受取人の何れかが行うべきタスクを抽出し、その抽出結果を示すタスク情報を生成する。単語の単語ベクトルを求める。こうして求めた単語ベクトルを一様に分類する重み係数を算出して、RNN106を構成する各LSTM161~160nに設定する。
(9)変換制御部109
変換制御部109は、タスク判定フェーズf3においてグループ選定部104により選定されたグループのメール文面を構成する複数の単語のそれぞれを、文面における順序で、LSTM161~160nのそれぞれに設定して、LSTM161~160nによる多段演算を、LSTM161~160nに実行させる。そして、RNN106の最終段である、LSTM160nの出力語の単語ベクトルが、学習制御部108により抽出された複数タスクのうち、どれに対応するかを判定して、当該出力語に対応するタスクを変換結果として出力する。
(10)ワークフロー生成部110
ワークフロー生成部110は、グループ選定部104により1のグループが選定された際、グループに属するメールを文面処理部105に引き渡し、このメールの文面をタスクに変換させる。本明細書における「タスク」は、業務となるプロセスを進行させるにあたって、関係者に割り当てられる作業項目である。タスクは、職場で進行する何等かの作業の作業項目であるから、タスクはその作業項目を包含する作業(ワーク)と関連付けて表される。
その後、ワークフロー生成部110は、かかる変換により得られた個々のタスクが、業務に適合した一連の流れをなすかどうかの判定を行う。例えば、一般の職場にみられる「物品廃棄」という業務は、申請というタスクに、「承認」又は「拒否」とのタスクが後続するという流れをなす。そうしたタスクの流れが認められると、ワークフロー生成部110は、XMLプロセス記述言語(XPDL)を用いて、タスクやタスクの流れ、タスクを担当する関係者を記述したデータ(以下、ワークフローモデルという)を生成して、ワークフローモデルストレージ110Sに蓄積する。
(11)ワークフロー登録部111
ワークフロー登録部111は、構内LAN2000を介して、ワークフローモデルストレージ110Sに蓄積されたワークフローモデルを、図1に示すワークフロー管理サーバー2001に登録する。
以上が、ワークフロー生成サーバ1000の機能的要素の説明である。これら図2に示した機能的要素は、プログラムモジュールであるから、プログラムコードを用いて、所定の処理手順を記述することで作成することができる。具体的にいうと、グループ選定部104は、後述する図6のフローチャートに示す処理手順、学習制御部108及び変換制御部109については、図8のフローチャートに示す処理手順、ワークフロー生成部110については、図12のフローチャートに示す処理手順を記述することで作成することができる。そうした記述に用いることができるプログラムコードとしては、算術演算、論理演算、レジスタ操作、メモリ操作のための命令コード等がある。尚、これらのフローチャートにより、CPU1004になさせるべき処理手順は、以下の動作例で詳細に説明するものとする。
残りのプログラムモジュール(メールスキャン部101、グルーピング部103、文節分解部107A、単語ベクトル生成部107B、ワークフロー登録部111)については、機械翻訳分野、人口知能分野のプログラム開発のためにサードベンダー等から供給されるプログラムライブラリィやOS1009のプログラムライブラリィのAPI(Application Programing Interface)をコールする呼出コードを用いて作成することができる。
またメールストレージ101S、グルーピング情報ストレージ103S、処理対象ストレージ105S、ワークフローモデルストレージ110Sは、HDD1001のファイルシステム構造における一個のサブディレクトリとして実現される。
図1に戻って、ワークフロー生成システムの残りの構成要素(ワークフロー管理サーバー2001)について説明する。
ワークフロー管理サーバー2001は、サーバ1000からワークフローモデルの登録を受け付けて、ワークフローモデルの管理を行う。構内の端末3001、3002、3003からアクセスが要求された場合、ワークフローモデルの一覧表示、ワークフローモデルの詳細表示を含む閲覧画面を生成して、要求を発した端末3001、3002、3003に送信する。こうした閲覧画面が表示されることで、端末3001、3002、3003を操作する関係者は、職場でどのような業務が発生しているかを目視で確認することができる。
[3]ワークフロー生成システムの動作
以上のように構成されたワークフロー生成システムの動作について説明する。
図3は、ワークフロー作成ツール1011の処理手順のメインとなるものを示すフローチャート(メインチャート)である。図3のメインチャートにおける「u」は、本フローチャートでなされる処理が、何回目の処理かを示す変数である。「n」は、メールスキャン部101によるu回目のスキャン時に、グルーピング部103により形成されたグループの総数を示す。「m」は、メールスキャン部101によるu-1回目のスキャン時までに、グルーピング部103により形成されたグループの総数を示す。
(1)メールサーバー4001からのメール取り込み
初めに、変数uを1で初期化し(ステップS101)、u回目のスキャン周期が到来したかどうかの判定待ちとなる(ステップS103)。尚、本動作例では、5時間という時間単位をスキャン周期として設定している。これは、2時間の残業時間を含めた約10時間の就業時間において、2回のスキャンを可能にする時間長である。
u回目のスキャン周期が到来すると(ステップS103でYes)、メールスキャン部101は関係者アドレスリスト101Lの内容に従い、今回のスキャン周期に蓄積したメールをメールストレージ101Sを取り込む(ステップS104)。
図4(c)に示すように、何等かの業務に関係する関係者AAA、BBB、CCC、DDD、EEEといったメールアドレスが、関係者アドレスリスト101Lに記載されている場合、メールスキャン部101は、これら関係者AAA、BBB、CCC、DDD、EEEのメールアドレスを、差出人又は受取人とするメールを、メールサーバー4001からメールストレージ101Sを取り込む。メールスキャン部101による取り込みで、メールストレージ101Sには、図4(a)(b)に示すようなメールM11~M14,M21~M24が格納される。尚、図4(a)、(b)の一例において、メールM11~M41、M21~24は、通信タイミングの順にソートされている。
(2)類似度によるグループ化
単語分布算出部102は、メールストレージ101Sに蓄積されたテキスト文面から単語ベクトルを算出する(ステップS105)。グループ化を行うにあたって、既存のグループの有無により異なる処理を行う。具体的にいうと、既存のグループがあるかどうかを判定し(ステップS106)、既存グループが存在しない場合(ステップS106でNo)、メールサーバー4001から取り込まれたメールを、上記1.~5.のグルーピング手法に従い、グループ1~nの何れかにグループ化する(ステップS107)。
以下、図4(a)、(b)のメールM11~14、M21~24をグループ化するケースについて説明する。
メールM12は、図1に示した端末3001~3003の何れかがメールM11を受信した際、その受信端末において、メールプログラムの返信機能を起動することで作成された返信メールであり、メールM11の文面を引用した引用箇所R11を含む。同様に、メールM13、M14も、メールM11の文面を引用した引用箇所R11を含む。そのため、メールM12~M14の文面は、メールM11の文面と同様の単語分布をなす。メール文面が同様の単語分布を示すことで、これらのメールM11~M14の類似度は高い値になる。よってグルーピング部103は、これらのメールM11~M14を同じグループ(図5のグループ1)にまとめる。
メールM22~M24も同様であり、それぞれ、メールM21~M22からの引用箇所R21~R22を含む。メールM21~M24の文面は、同様の単語分布をなし、類似度は高い値になるので、グルーピング部103は、これらのメールM21~M24を同じグループ(図5のグループ2)にまとめる。こうした処理により、図4(a)(b)のメールM11~M14は、図5のグループ1にまとめられ、メールM21~M24は、図5のグループ2にまとめられる。
(3)交信パターンの合致判定
ステップS109、S110のループでは、グルーピング部103により得られたグループが、予め定められた複数交信パターンの何れに該当するかどうかの判別(ステップS111)を、全てのグループを対象として実行する。尚、以下の説明において、処理対象となるグループを、変数iを用いて特定する。
ステップS111における判別を具体的に表したのが、図6のサブルーチンのフローチャートである。本フローチャートにおける「i」は、グルーピング部103により形成された複数グループのそれぞれを指示する制御変数である。図6のサブルーチンは、グループiに属するメールの通信タイミングを引数として受け付け、これらの通信タイミングが該当するとされた交信パターン(以下、交信パターンPと呼ぶ)と、u回目スキャンの判定履歴とを戻り値として返す。
グループ選定部104は、グループiに属するメール数が、予め定められた頻度基準以上であるかを判定する(ステップS201)。本動作例では、所定の頻度基準となるメール数を「4」としている。グループiに属するメール数が、頻度基準以上であればグループiに属するメールを通信タイミングの順に並べて、メールの通信タイミングの差分(時間間隔)を算出し(ステップS202)、この時間間隔を元に、ステップS203~S206からなる一連の判定ステップを実行する。これらの判定ステップの結果により、グループ選定部104により選定されたグループの交信パターンの類型を定める。
ステップS203は、何れかのメールの通信タイミングと、直前の通信タイミングとの時間間隔が下限値を下回っており、通信タイミングの集中が発生しているか否かの判定である。本動作例では、時間間隔の下限値を0.5h(0.5時間)としている。また、下限値を下回る通信タイミングが2つ以上連続する場合、通信タイミングは「集中している」と判定するものとする。
ステップS204は、グループiに属するメールの通信タイミングが集中している場合、当該集中が、現在時点直近の時間帯に存在するかどうかの判定である。
ステップS205は、グループiに属するメールの通信タイミングが、古い時点に集中していて、尚且つ、現時点付近に単発の通信タイミングが存在するかどうかの判定である。
ステップS206は、グループiに属する通信タイミングが業務周期の末期であるかを判定する。業務周期とは、スキャン周期よりも長期の期間であって、何等かの業務の繰り返し性が発生する周期である。具体的な業務周期としては、4半期(3か月)、半期(6か月)といった会計期間、1週間、1日といった週報、日報の提出期間といったものがある。
以下、図5に示した2つのグループ(グループ1、2)が処理対象になった場合のグループ選定部104の動作について説明する。尚、以下の動作説明において、現在時点は、2018年10月1日のPM3:00であるものとする。
図5のグループ1のメール数は「4」であり、上述した所定基準の具体値「4」に等しいから、ステップS201がYesになり、ステップS202、S203~S206の一連の判定ステップに移行する。
図5のメールM11、M12、M13、M14の通信タイミングは、図7(a)に示すように、それぞれ10月1日のPM2:00、PM2:10、PM2:20、PM2:30であり、これらの時間間隔は何れも10分となる。グループ1に属する、全てのメールの通信タイミングの時間間隔が基準値である0.5hを下回っている。またこれらの通信タイミングは、現在時点である10月1日PM3:00の1時間前の時間帯に存在する。そのため、ステップS203がYes、ステップS204がYesになり、グループiに属するメールの交信パターンPは、直近集中パターンであるとの判定結果を下す(ステップS210)。
図5のメールM11の文面は、会議という単語や申請たる単語を含んではいないが、「結論をだしたいと思います」という意味内容の文や、「以下の場所を押さえました」という内容の文から、何等かの会議をとりまとめようとしていると考えられる。また、メールM12の「行きます。他の案件も相談させてください」という文面や、メールM13の「でますが、もっと早く知らせてください」という文面も同様であり、明示的な記載を含まないものの、会議の開催に賛同し、会議に出席の意思を表明していると思われる。メールM14の「時間とれません。私抜きで進めてください」という文面は、「欠席」との用語を含まないが、会議欠席の意思を表明していると思われる。
以上のように、業務について直接的な単語を含まないものの、メールM11~M14は、会議とりまとめという、共通のプロセスを進行させているので、グループ選定部104により選定され、文面処理部105による文面変換に供される。
グループ2が処理対象になった場合を考える。図5におけるメールM21、M22、M23、M24の通信タイミングは10月1日のAM11:00、PM0:00、PM1:30、PM2:15であり、これらメールM21、M22、M23、M24の通信タイミングの時間間隔は、図7(b)に示すように、1h、1.5h、0.75hとなる。メールの時間間隔が何れも下限値0.5hを上回っている。一方、これらの通信タイミングは、月単位、周単位の業務周期の末期に分散している訳ではない。M21~M24は、メールの通信タイミングが不均等な時間間隔で分散しているので、ステップS203がNo、ステップS206がNoになり、稟議書パターンに該当するとの判定結果が下される(ステップS213)。
メールの通信タイミングが不均等な時間間隔で分散している場合に、上記のような判定を下す理由は以下の通りである。物品購入や廃棄など、稟議を必要とする業務において、申請の適否の判断は、個々の承認者で発生する(図7(b)のM21と、M22との間隔、M22と、M23との間隔を参照)。加えて稟議にあたって、申請の適否判断に要する時間は、承認者毎に異なる。そこで、図7(b)に示すように、通信タイミングの時間間隔が不均等になっている場合、グループ選定部104は、複数承認者による判定を経ている可能性が高いとして、グループiが、稟議書パターンに該当するとの判定結果を下す。
図5のメールM21の文面は、廃棄という単語や申請たる単語を含んではいない。しかし「場所とれないので、機器回収にだしたいと思います」という意味内容の文から、何等か機器の廃棄を申請していると考えられる。また、メールM22の「古い機器を捨てたいといってます」との文面やメールM23の「OKですが、業者は慎重にえらんでください」という文面は、文面に明示的な記載存在しないものの、物品廃棄に賛同の意思を表明していると思われる。メールM24の「だめだよ、他所からの預かり物だって」の文面は、「否認」との用語を含まないが、物品廃棄に否認の意思を表明していると思われる。グループ2に属するメールM21~M24は、直接的な単語を含まないものの、物品廃棄という、共通のプロセスを進行させているので、グループ選定部104により選定される。ステップS210、S211、S212、S213において、交信パターンが選定された後、u回目スキャンの判定履歴を「価値あり」に設定して(ステップS214)、交信パターンP、u回目スキャンの判定履歴をメインチャートにリターンする。
尚、グループiに属するメール数が、所定の頻度基準を下回っている場合、交信パターンを「非該当」に設定して(ステップS215)、u回目スキャンの判定履歴に、「価値なし」を設定した上で(ステップS216)、交信パターンP、u回目スキャンの判定履歴をメインチャートにリターンする。
以上の処理を、全てのグループについて繰り返すことで、各グループの交信パターンを定める。その後、図2のステップS113、S114のループに移行する。図2のステップS113、S114のループは、以下の1)、2)の処理を、グルーピング部103により生成された全てのグループについて繰り返すものである。
1)RNN106の学習・利用による文面変換(ステップS121)、
2)文面変換により得られたタスクを用いた、ワークフローモデルの生成(ステップS122)
ステップS121は文面処理部105による処理である。
(4)文面処理部105による学習モードの処理
図8(a)は、単語ベクトル作成フェーズf1において公共文書や一般のメール文面が、文節分解部107A、単語ベクトル生成部107Bにより処理される過程を示す。
図8(b)は、文章学習フェーズf2において学習データが文節分解部107A、単語ベクトル生成部107Bにより処理される過程を示す。文章学習フェーズf2では、学習制御部108がGUIを介した対話制御を行い、メール文面と、タスク情報とを取得して学習データを作成する。そして、単語ベクトル生成部107Bの変換により得られた単語ベクトルを、上記の学習データにおけるタスク情報に従い分類するための重み係数をRNN106に設定する。
図8(c)は、タスク判定フェーズf3においてグループ選定部104により選定されたグループに含まれるメール文面が、文節分解部107A、単語ベクトル生成部107Bにより処理される過程を示す。単語ベクトル作成フェーズf1では、「きのうはくもり」なるメール文面の単語が単語ベクトルV11に変換され、文章学習フェーズf2において「今日は晴れ」なるメール文面の単語が単語ベクトルV12に変換されたとする。これらのメール文面の単語は意味的に類似しているから、「きのうはくもり」なるメール文面の単語ベクトルV11、「今日は晴れ」なるメール文面の単語ベクトルV12は、タスクを包含しない単語を表すとして、学習制御部108が生成した重み係数の超平面により、M次元空間において同一の象限に分類される。
そうすると、タスク判定フェーズf3において、近い意味のメール文面「明日は晴れ」の単語ベクトルV13が入力された場合、当該単語ベクトルV13は、学習制御部108が生成した重み係数の超平面により同一の象限に分類される。その結果RNN106は、「タスク無し(タスク包含せず)」との認識結果を出力する。
以上のように文面処理部105は、単語ベクトル作成フェーズf1からタスク判定フェーズf3までの過程において、入手が容易な公共文書を土台として、RNN106に保存する単語ベクトルの語彙を増やし、これをもとに文章学習フェーズf2による学習を実行する。文章学習フェーズf2において1の単語ベクトルが、タスクを包含するかどうかというタスク包含の有無が明らかになれば、意味的に近い単語の単語ベクトルについてのタスク包含の有無も明らかになるので、学習データのサンプル数が少ない場合であっても、RNN106の学習効率を高めることができる。
単語ベクトル作成フェーズf1が終了した後の文章学習フェーズf2、タスク判定フェーズf3の処理内容は図9のフローチャートに示すものとなる。図9は、文面処理部105による処理手順の詳細を示すフローチャートである。本フローチャートにおける「v」は、ステップS302、S303のループにより処理対象となる文面サンプルを特定する変数である。
ステップS301では、まず文面処理部105によるフェーズが、タスク判定フェーズf3であるか否かを判定する(ステップS301)。
文章学習フェーズf2であれば(ステップS301でYes)、ステップS302に移行して、処理対象ストレージ105Sに格納された全てのメール文面のサンプルを対象として、ステップS304~ステップS310の処理を繰り返す。具体的にいうと、文面サンプルvと、タスク分類の指定とを含む対話画面を表示して(ステップS304)、文面サンプルvは、差出人、受取人の何れのタスクを含むかの指定をユーザーから受け付ける(ステップS305)。
図10は、ステップS304で表示される対話画面の一例を示す。図10において、メールの文面サンプルvが、ウィンドウw11に表示されており、その右横に、3択の選択入力を受け付けるボタンB11、B12、B13が配置される。
3択の選択入力とは、文面サンプルvが、差出人のタスクを含むか、受取人のタスクを含むか、差出人、受取人の何れのタスクも含まないかの何れかの指定を意味する。指定がなされると(ステップS305でYes)、対話画面の文面サンプルvに含まれるタスクは、差出人が行うべきものかどうかを判定する(ステップS306)。差出人が行うべきタスクを含むと指定された場合(ステップS306でYes)、その文面サンプルvに含まれるタスクの種類は、差出人の作業報告であるとして、文面サンプルの構文において、作業報告の対象となる目的語をタスクとして抽出する(ステップS307)。
差出人が行うべきタスクを含まない場合(ステップS306でNo)、対話画面の文面サンプルvは、受取人が行うべきタスクを含むかどうかを判定する(ステップS308)。受取人が行うべきタスクを含む場合(ステップS308でYes)、その文面サンプルvに含まれるタスクの種類は、受取人への作業依頼であるとし、文面サンプルvの構文のうち、作業依頼の対象となる目的語をタスクとして抽出する(ステップS309)。
かかる処理がなされれば、対象となったメール文面と、抽出結果を示すタスク情報とからなる学習データを作成する。これに合わせて文面サンプルの単語ベクトルを囲む超平面を規定するM次元多項式を算出して、算出されたM次元多項式の係数を、抽出されたタスクの重み係数とする(ステップS310)。
ここで、1の文面サンプルを構成する単語が、図11に示す単語ベクトルP11、P21、P31、P41、P51に変換されたものとする。この場合、学習制御部108は、単語ベクトルP11、P21、P31、P41、P51を囲むような、超平面を規定するM次元多項式を算出する(ステップS310)。図11は、2次元座標系であるから、上記超平面は、単語ベクトルP11、P21、P31、P41、P51を囲む回帰曲線V11の形状となる。
尚、差出人、受取人の何れかのタスクをも含まない場合(ステップS308でNo)、ステップS309をスキップする。以上のステップS304~S310の処理を、文章学習フェーズf2のために処理対象ストレージ105Sに格納された、全ての文面サンプルについて繰り返す。
ステップS302、S303のループを終えた後、学習制御部108は、複数文面サンプルのそれぞれから得られたM次元多項式の係数を、タスクの重み係数として、RNN106のLSTM161~160nに設定して(ステップS311)、本サブルーチンの処理を終える。
(5)文面処理部105による変換モードの処理
一方、文面処理部105がタスク判定フェーズf3に設定されている場合、ステップS301がNoになり、ステップS311に移行する。
この際、グループiに属する全てのメールについて、ステップS312~S313のループを実行する。このループにおいて、グループiのメール文面を構成する単語の単語ベクトルを入力語として、RNN106の各LSTM161~160nに設定し(ステップS314)、LSTM161~160nに多段演算を実行させる(ステップS315)。多段演算によって、最終段であるLSTM160nから出力される出力語の単語ベクトルに対応するタスクを、複数の重み係数に対応する複数タスクの中から1つを選んで、当該タスクをメール文面の変換結果として出力する(ステップS316)。
(6)ワークフロー生成部110によるワークフロー生成
ステップS122における処理は、ワークフロー生成部110による処理であり、図12のサブルーチンに展開することができる。図12は、ワークフロー生成部110による処理手順の詳細を示すフローチャートである。
本フローチャートにおける変数jは、グループiに属する個々のメールの文面を変換することで得られた複数タスクのそれぞれを表す変数である。また、「h」は、1個のグループに対応するタスク総数を示す。
始めに、グループiに対応するワークiは、ワークフローモデルが既に形成されているかどうかを判定する(ステップS402)。形成されていない場合(ステップS402でNo)、j番目のメールから得られたタスクは、グループiの最初のタスクであるとして、変数jを1で初期化する(ステップS403)。
形成されている場合(ステップS402でYes)、グループiに対応する既存のワークフローモデルiのタスク数をPとし(ステップS404)、Pに「1」を加えた値を、変数jに設定する(ステップS405)。
ステップS403、S405の何れかで、変数jを設定した後、メールjを対象とした文面変換で得られたタスク名をノード図形に変換し(ステップS406)、メール差出人を示す文字列を、関係者名としてノード図形近傍に配置する(ステップS407)。ここでのノード図形とは、ベクター形式の矩形図形のデータであり、拡大・縮小や変形等が可能となるものである。かかる、ノード図形に、タスクや関係者を示すテキスト文字列を配置することで、ステップS407では、タスクを表す。
次に、ステップS408において、変数jが2以上であるかを判定する(ステップS408)。変数jが1であるなら(ステップS408でNo)、タスク図形が未生成なので、ステップS409~S411をスキップして、ステップS412に移行する。変数jが2以上であるなら(ステップS408でYes)、既存のタスク図形が存在するので、ステップS409~S411の処理を実行する。具体的にいうと、ノード図形jの変換元になったメールの差出人を受取人とするメール(以下、メールkという)を特定して(ステップS409)、特定されたメールkを変換元とするノード図形kを特定し(ステップS410)、ノード図形kからノード図形jに至るリンク図形を配置して(ステップS411)、ステップS412に移行する。ここでのリンク図形とは、ベクター形式の矢印図形のデータであり、拡大・縮小や変形等が可能となるものである。ノード図形kと、ノード図形jとの間に、リンク図形を配置することで、2つのタスクの流れを表現する。
ステップS412は、ループ継続要件であり、変数jが、グループiに対応するタスク総数hを下回るかどうかを判定する。下回る場合(ステップS412がYes)、変数jをインクリメントした後(ステップS413)、ステップS402まで戻る。以下、ステップS412のループ継続要件を満たす限り、ステップS402~S411の処理を繰り返す。変数jが、タスク総数h以上になると(ステップS412がNo)、本フローチャートの処理を終了し、図3のメインルーチンにリターンする。
図5のグループ1、2を対象として生成された、ワークフローモデルの一例を、図13(a)、(b)に示す。
図13(a)のワークフローモデルM101は、ノード図形N11に示される「申請」を発端として、「会議とりまとめ」たる業務が発生し、現在、「2課 EEE」「2課 FFF」という関係者が、ノード図形N12、N13に示される「出席」の意思を表明していて、「2課GGG」という関係者が、ノード図形N14に示される「欠席」の意思を表明していることを示す。
図13(b)のワークフローモデルM201は、ノード図形N21に示される「申請」を発端として、「物品廃棄」たる業務が発生し、現在、「BBBリーダー」「CCC」という関係者が、ノード図形N22、N23に示す「承認」の意思を表明していて、「DDDマネージャー」という関係者が、ノード図形N24に示される「否認」の意思を表明していることを示す。
図5に示したグループ1、2について、ワークフローモデルM101、M201が生成されると、ワークフロー登録部111は、これらのワークフローモデルをワークフロー管理サーバー2001に登録する。ワークフロー管理サーバー2001は、登録にかかるワークフローモデルをワークフローデータベース2001Bに格納する。そして、登録された複数ワークフローの閲覧画面を作成し、各端末からのアクセス要求に応じて、端末3001~3003に送信する。図14は、端末3001~3003に表示されるワークフロー閲覧画面の一例を示す。
図14のワークフロー閲覧画面は、一覧表示欄C11、詳細表示欄C21を含み、一覧表示欄C11は、ワークフローモデルの表題T101、T102、T103を配してなる。表題T101、T102、T103は、業務名である「会議とりまとめ」、「物品廃棄」、「物品購入」や、業務の対象「101棟102号会議室」、「古い機器」「新しいPC」を明示することで、事業所に、どのような業務が発生しているかを明示する。
詳細表示欄C21は、一覧表示欄において指定された「会議とりまとめ」の業務について、ワークフローモデルM101を表示する。ワークフローモデルM101が表示されることで、該当業務がどの程度進捗しているかという進捗度合を知得することができる。
以上のワークフローモデルの生成を、グループ1~mのそれぞれについて、繰り返した後(図1のステップS112~S114)、変数uをインクリメントして(図3のステップS115)、ステップS102に戻る。
(7)2回目以降のグループ化
以下、1回目のスキャンと同様、ステップS104~S105の処理を実行する。これまでのスキャンにより、グルーピング情報ストレージ103Sに、m個のグループ(グループ1~m)が格納されているものとする。また2回目以降のスキャン周期が到来して、n個のメールが取り込まれたものとする。グループ1~mが存在するので、ステップS106がYesになり、ステップS108に移行する。
ステップS108では、u回目のスキャンにより、メールストレージ101Sに取り込まれたメールを、既存のグループであるグループ1~m、新規グループであるグループm+1~m+nの何れかにグループ化する。
以下、ステップS109~S111の処理を行い、グループに属する各メールが、何れかの交信パターンに該当するかを判別する。
(8)2回目以降のスキャンで、処理対象となるグループ
2回目以降のスキャンにより、交信パターンの該当性が判断されるメールには、図7(c)に示すメールM31~M34、図7(d)に示すメールM41~M44がある。
図7(c)に示すメールM31、M32、M33からなるグループ(グループ3とする)は、時間間隔が0.5hを下回るものの、グループに含まれるメール数が「3」であり、頻度基準である「4」のメール数を満たさない。そのため、図6の交信パターン判定処理の対象になった場合、図6のステップS201がNoになって、グループ3に対応する交信パターンpを「非該当」とし(ステップS215)、u回目の判定履歴を「価値なし」に設定して(ステップS216)、図6のサブルーチンを終了し、図3のメインルーチンにリターンする。
その後、1週間(図7(c)の1Wたる期間)が経過し、新たなスキャン周期が到来したものとする。そして、1週間という期間が経過した後のスキャンによりメールM34が取り込まれたとする。この場合、グループ3のメール数は「4」になり、頻度基準「4」と等しくなるので、図6のステップS201がYesになる。また、メールM31~M33は、通信タイミングの時間間隔が下限0.5hを下回っており、通信タイミングが集中しているので、図6のステップS203がYesとなる。更に集中するタイミングは現在直前の時間帯ではないから、ステップS204がNoになり、ステップS205に移行する。メールM34は、現時点付近に発せられるから、ステップS205がYesになるので、M31~M34からなるグループ3に対応する交信パターンpを「長期不在パターン」とし(ステップS211)、u回目の判定履歴を「価値有り」に設定して(ステップS214)、図6のサブルーチンを終了し、図3のメインルーチンにリターンする。
図7(d)の3つのメールM41、M42、M43(これらが属するグループをグループ4とする)は、3ヶ月(3M)という時間間隔を空けて送信されている。メールM41からメールM43までは、メール数が「3」であり、グループ4のメール数は頻度基準である、「4」のメール数に満たない。そのためステップS201がNoになる。この場合、グループ4に対応する交信パターンpを「非該当」とし(ステップS215)、u回目の判定履歴を「価値なし」に設定して(ステップS216)、図6のサブルーチンを終了し、図3のメインルーチンにリターンする。
メールM43の受信時点から3ヶ月(3M)を経過して、メールスキャン部101がメールM44をメールストレージ101Sに取り込んだとする。メールM44が取り込まれることで、グループ4のメール数は「4」になり、頻度基準を満たすので、ステップS201がYesになりステップS202、S203に供される。グループ4のメールM41~M44は通信タイミングが集中していないので、ステップS203がNoになり、ステップS206に移行する。ステップS206では、これらメールM41~M44の通信タイミングが、業務周期の末期において周期的に送信されているかどうかを判定する。
メールM41~M44は、3ヶ月という業務周期の末期に周期的に送信されているので、ステップS206がYesとなる。この際、M41~M44からなるグループ4に対応する交信パターンpを「周期性パターン」とし(ステップS212)、u回目の判定履歴を「価値有り」に設定して(ステップS214)、図6のサブルーチンを終了し、図3のメインルーチンにリターンする。
スキャン周期によるワークフローの生成の他、何れかの業務周期において、繰り返しなされるような業務を対象として、ワークフローを生成するので、3ヶ月、6ヶ月という長期にわたり進行しているようなプロセスについてワークフローを生成することができる。これにより、経理関連、長期主張といった業務に関し、ワークフローを生成することができる。
(9)長期不在パターン、周期性パターンを対象とした文面変換
図3のメインチャートにリターンした後、ステップS112では、グループm+1~m+nが存在するかどうかの判定を行う。
先ずはじめに、ステップS115、S116からなるループに移行して、グループ1~mのうち、u回目のスキャン周期における判定履歴が「価値無し」と判定されたものを対象として、ステップS121、ステップS122の処理を実行する。
図7(c)に示すメールM31~M34からなるグループ3、図7(d)に示すM41~M44からなるグループ4は、u-1回目までのスキャンにおいて、何れも「価値なし」と判定されたので、ステップS115~S116のループの対象になる。
グループ1~mについて、ステップS121、S122がなされた後、ステップS117、S118のループに移行し、グループm+1~m+nを対象として、ステップS121、ステップS122の処理を実行する。
図3のステップS115~S116では、2回目以降のスキャンにおいて、これまでの処理過程でワークフロー生成対象とされたものを除外するので、一個のグループを対象としたワークフロー生成が重複してなされることはない。
[4]まとめ
以上のように本実施形態によれば、他のメール文面の一部を引用して自身の見解を書き加えたようなメールは、グルーピング部103により引用元となるメール文面との類似度が高く評価され、同じグループにまとめられる。
グループ選定部104は、他のメールの引用部分を含む1のメールの通信タイミングと、引用元となる他のメールの通信タイミングとの時間関係から、各グループが、交信パターンをなすかの判断を行い、所定の交信パターンをなす場合、ワークフローを生成する価値があるとの判断結果を下す。
文面処理部105は、そうして選定されたグループに属するメッセージの文面をタスクに変換するので、メッセージ文面に、業務項目が含まれていなくても、グループに含まれる複数メッセージにより、どのような業務が進行するかをワークフローによって表示することができる。業務項目を含まず、日常的なコミュニケーションをなすような多数のメールデータからも、ワークフローを生成することができるので、職場で進行している業務の見落としを少なくすることができる。
[5]変形例
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが本発明は上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり以下の変形例が考えられる。
(1)ワークフロー作成ツール1010は、ワークフロー生成サーバー1000に予めインストールされた、プリインストールタイプのアプリケーションとして開示したがこれに限らない。ワークフロー作成ツールのみを可搬型記録媒体に記録して、ソフトウェアパッケージとして販売してもよいし、アプリケーション配信サーバにアップロードして、アプリケーション配信サーバによる配信に供してもよい。
(2)メッセージは電子メールであるとして説明を進めたが、これに限らない。受取人や差出人を明示して送受信がなされ、また、他のメッセージの文面を引用した引用箇所を含み得るものであれば、他のメッセージであってもよい。
例えば、ソーシャルネットワークサービスにおいて、ユーザー間通信に用いられるメッセージや、BBSに掲示されるメッセージであってもよい。対話型アプリケーションのチャット機能においてユーザー間通信に用いられるメッセージであってもよい。メールサーバ4001が、送信メールサーバと、受信メールサーバとに分離している場合、職場の関係者を差出人とするメールは、送信メールサーバから取り込み、職場の関係者を受取人とするメールは、受信メールサーバから取り込んでもよい。
(3)ワークフロー生成サーバー1000は、事業所の構内に設置されたコンピュータ機器により構成されるとしたが、クラウドサーバとして構成してもよい。クラウドサーバは、OSと、ワークフロー作成ツール1011とをインストールしており、端末から要求があると、ゲストOSを起動し、かかるゲストOS上でワークフロー作成ツール1011を起動することで、上記実施形態に示した処理を行う。
クラウドサーバのように、社外の機器でワークフロー生成サーバー1000を構成する場合、メールサーバー4001と、ワークフロー生成サーバー1000とを一体のクラウドサーバで構成してもよい。またグルーピング情報ストレージ103Sと、ワークフローモデルストレージ110Sとは一体のストレージにより構成してもよい。上記実施形態に示したワークフロー生成サーバー1000を、画像形成装置と一体になった一体機として構成してもよい。画像形成装置には、プリンター単体の機能を具備するものと、プリンタ、複写機、スキャナ、ファックスの機能を有する多機能複合機のものとがある。
(4)グループ化手段のグループ化では、各メールの文面の類似度から、メールのグループ化を実行したがこれに限らない。word2vecで生成されたベクトルや、char2vec(1単語ではなく、1文字をベクトルにする手法)で生成されたベクトルを算出して、これらのベクトル間距離の短さにより、グループ化を実行してもよい。また、character level CNN(1文字ごとのasciiコードをそのまま入力として用いる伝搬型ニューラルネットワーク)を用いて単語のベクトル化を行い、これらの単語のベクトル間距離の短さにより、メールのグループ化を実行してもよい。character level CNNは、辞書データを持つ必要がなく、また計算時間も早いとのメリットが存在する。
(5)文面サンプルを対象とした学習制御部108による学習は1行ごとのデータでもよいし、文章全体でもよい。
(6)上記実施形態におけるワークフロー生成サーバー1000は、テキスト文字列で記述されたメールの文面を対象として、メールのグループ化を行ったがこれに限らない。メールの添付ファイルを構成する文字列を対象としてグループ化を行ってもよい。ワークフロー生成サーバー1000のグルーピング部103、グループ選定部104、ワークフロー生成部110は、メール本体を構成する画像データや、メールの添付ファイルの画像データを対象として処理を行ってもよい。
(7)2回目以降のスキャンでは、これまでのスキャンでワークフローが生成されなかったグループをワークフロー生成対象としたが、これに限らない。全てのスキャン周期において、グループ選定部104が選定したグループを対象として、ワークフローを生成してもよい。
(8)学習制御部108は、メールの署名の有無を判断して、その判断結果に従い、変換しようとするメール文面が、差出人の作業報告であるか否かの判断を実行してもよい。
図2のLSTM161~160nのそれぞれに、他のLSTMから取り込んだ出力を選択し、削除するためのゲート回路を設けてもよい。LSTM161~160nの何れかにおいて、長期記憶された出力語を元に、出力語への変換のための演算を実行してもよい。これにより、文章のつながりを考慮した、文面変換を行うことができる。
(9)上記実施形態で示した数値例(頻度基準たるメール数、集中の閾値となる下限値、上限値)は、理解の容易化を図るための一例に過ぎない。職場規模に応じて増減させてよいことはいうまでもない。また、実施形態で示した5時間というスキャン周期の具体例も、説明の簡略化のための1例に過ぎない。必要に応じて、スキャン周期を増減させてもよい。
(10)グルーピング部103は、ベクトル内積演算の結果である類似度を用いて、メール文面を構成する単語のグループ化を行ったが、ベクトル間距離を用いて、グループ化を行ってもよい。
(11)図7(c)の稟議書パターンに対応する業務として、物品廃棄を一例として説明を進めたがこれに限らない。複数人の稟議を必要とする業務であれば他のものでもよい。例えば、物品の購入や、会合開催の決定であってもよい。
(12)メールのグループが何れかの交信パターンに該当しないとグループ選定部104が判定した場合、そのグループをユーザーに提示して、かかるグループの通信タイミングを交信パターンとして登録するかどうかの入力を受け付けてもよい。
(13)ワークフロー生成部110によるワークフロー生成は、WorkFlow Management Coalitionの規則に従い、XPDLを用いることが望ましい。しかし、これに限らず、他の規則に従い。他のコンピュータプログラミング言語を用いて生成してもよい。
本発明は、事業所等でなされている様々な作業の可視化を可能にするので、OA機器産業や、企業の業態調査を行う調査業、業務改善を提言するカウンセリング業等、様々な業種の産業分野で利用される可能性がある、
1 ワークフロー生成システム
101L 関係者アドレスリスト
101S メールストレージ
102 単語分布算出部
103 グルーピング部
103S グルーピング情報ストレージ
104 グループ選定部
105 文面処理部
106 RNN
108 学習制御部
109 変換制御部
110 ワークフロー生成部
110S ワークフローモデルストレージ
111 ワークフロー登録部
1000 ワークフロー生成サーバ
1001 HDD
1002 ブートROM
1003 RAM
1004 CPU
1005 外部通信アダプタ
1007 GUIデバイス
1007C キャラクターデバイス
1007D ディスプレイデバイス
1007P ポインティングデバイス
1008 ベクター演算回路
1009 OS
1010 アプリケーション
1011 ワークフロー作成ツール
2000 構内LAN
2001 ワークフロー管理サーバ
3001~3003 端末
4000 公衆ネットワーク
4001 メールサーバ

Claims (19)

  1. 複数ユーザーのユーザー間通信のための複数のメッセージを取り込んで、取り込まれたメッセージに基づき、前記複数ユーザーによりなされる業務のワークフローを示すワークフローデータを生成するワークフロー生成システムであって、
    前記メッセージの文面が互いに類似する2以上のメッセージからなるグループを生成するグループ化手段と、
    前記グループに属するメッセージの通信タイミングが、ワークフロー生成の価値が認められる際の所定の交信パターンをなすかどうかを判定して、前記所定の交信パターンをなす場合、当該グループを、ワークフローの生成対象として選定する選定手段と、
    前記ワークフローの生成対象として選定されたグループに属する複数のメッセージの文面を、前記ユーザーがなすべきタスクに変換する変換手段と、
    前記変換により得られたタスクと、タスク間の流れとを表すワークフローデータを生成する生成手段とを含む
    ことを特徴とするワークフロー生成システム。
  2. 前記グループに属するメッセージが、前記所定の交信パターンをなすかどうかの判定は、予め定められた期間におけるメッセージの頻度が、所定の閾値を上回ることを要件にしてなされる
    ことを特徴とする請求項1に記載のワークフロー生成システム。
  3. 前記所定の交信パターンは、グループに属するメッセージの通信が周期的に繰り返される周期性パターンであり、
    前記選定手段は、グループにおけるユーザー間のメッセージ通信の時間間隔が、所定の繰り返し周期に等しい場合、グループに属するメッセージが、前記周期性パターンをなすと判定する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のワークフロー生成システム。
  4. 前記所定の交信パターンは、メッセージの通信時点が、現在時点から所定の時間単位だけ遡った期間において集中しているという内容の一時集中パターンであり、
    グループにおけるメッセージ通信の時間間隔が、所定の下限値を下回っていて、尚且つ、メッセージの通信タイミングが、前記期間に集中している場合、グループに属するメッセージが、前記一時集中パターンをなすと判定する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のワークフロー生成システム。
  5. 前記メッセージの取り込みは、所定のスキャン周期が到来する度になされ、
    前記選定手段により選定されなかったグループについては、前記所定のスキャン周期において、ワークフロー生成価値がないと判定された旨の判定履歴を付し、
    前記選定手段により選定されたグループについては、前記所定のスキャン周期においてワークフロー生成価値があると判定された旨の判定履歴を付す
    ことを特徴とする請求項1~4の何れかに記載のワークフロー生成システム。
  6. 前記グループ化手段は更に、次のスキャン周期の到来により、新たに取り込まれた場合、新たに取り込まれた複数のメッセージの文面が、これまでのスキャン周期の到来時にグループ化がなされた何れかのメッセージの文面と類似しているか否かの判断を行い、類似している場合、新たに取り込まれた複数のメッセージを、これまでのスキャン周期の到来時に生成されたグループに加え、
    前記選定手段は、前記ワークフロー生成価値がないと判定された旨の判定履歴が付され、尚且つ、前記新たなメッセージが加えられたグループを対象として、グループに属する複数メッセージの通信タイミングが、前記所定の交信パターンをなすかどうかの判定を行う
    ことを特徴とする請求項5に記載のワークフロー生成システム。
  7. 前記グループ化手段は更に、新たに取り込まれた複数のメッセージの文面が、これまでのスキャン周期の到来時にグループ化がなされた何れかのメッセージの文面と類似していない場合、新たに取り込まれた複数のメッセージからなる新たなグループを生成し、
    前記選定手段は、前記新たに取り込まれたメッセージからなるグループを対象として、グループに属する複数メッセージの通信タイミングが、所定の交信パターンをなすかどうかの判定を行う
    ことを特徴とする請求項6に記載のワークフロー生成システム。
  8. 前記変換手段は、複数段のロングショートタームメモリを含む再帰型ニューラルネットワークを構築し、
    メッセージ文面を構成する個々の単語の単語ベクトルを、時系列に入力される入力語として前記複数段のロングショートタームメモリのそれぞれに格納し、
    複数段のロングショートタームメモリのうち、先頭段以外のものは、
    自身が格納した入力語と、前段からの出力とに、学習過程で得られた重み係数を乗じて合計するとのベクトル演算を実行し、
    複数段のロングショートタームメモリのうち最終段のもののベクトル演算の結果に従い、メッセージ文面の変換結果となる、1のタスクを選ぶ
    ことを特徴とする請求項1に記載のワークフロー生成システム。
  9. 前記ワークフロー生成システムは、
    サンプルとなるメッセージ文面を表示して、表示にかかるメッセージ文面は、メッセージの発起者がなすべきタスクを含むか、メッセージの受け手がなすべきタスクを含むかの指定を管理者から受け付ける受付手段と、
    発起者たるユーザがなすべきタスクを含むと指定された場合、表示されたメッセージ文面において、作業報告の目的語を、学習語となるタスクとして抽出し、受け手たるユーザがなすべきタスクを含むと指定された場合、表示されたメッセージ文面において、作業依頼の目的語を、学習語となるタスクとして抽出する抽出手段とを備え、
    前記学習過程において、前記複数のロングショートタームメモリのそれぞれのベクトル演算部に設定される重み係数は、抽出されたタスクの単語ベクトルを分類するための係数である
    ことを特徴とする請求項8に記載のワークフロー生成システム。
  10. 複数端末のユーザー間通信のための複数のメッセージを取り込んで、取り込まれたメッセージに基づき、前記複数端末を操作する複数ユーザーによりなされる業務のワークフローを示すワークフローデータを生成する処理を、コンピュータに実行させるワークフロー生成プログラムであって、
    前記メッセージの文面が互いに類似する2以上のメッセージからなるグループを生成するグループ化ステップと、
    前記グループに属するメッセージの通信タイミングは、ワークフロー生成の価値が認められる際の所定の交信パターンをなすかどうかを判定して、前記所定の交信パターンをなす場合、当該グループを、ワークフローの生成対象として選定する選定ステップと、
    前記ワークフローの生成対象として選定されたグループに属する複数のメッセージの文面を、前記複数端末を操作するユーザーがなすべきタスクに変換する変換ステップと、
    前記変換により得られたタスクと、タスク間の流れとを表すワークフローデータを生成する生成ステップとをコンピュータに実行させる
    ことを特徴とするワークフロー生成プログラム。
  11. 前記グループに属するメッセージが、前記所定の交信パターンをなすかどうかの判定は、予め定められた期間におけるメッセージの頻度が、所定の閾値を上回ることを要件にしてなされる
    ことを特徴とする請求項10に記載のワークフロー生成プログラム。
  12. 前記所定の交信パターンは、グループに属するメッセージの通信が周期的に繰り返される周期性パターンであり、
    前記選定ステップは、グループにおけるユーザー間のメッセージ通信の時間間隔が、所定の繰り返し周期に等しい場合、グループに属するメッセージが、前記周期性パターンをなすと判定する
    ことを特徴とする請求項10又は11に記載のワークフロー生成プログラム。
  13. 前記所定の交信パターンは、メッセージの通信時点が、現在時点から所定の時間単位だけ遡った期間において集中しているという内容の一時集中パターンであり、
    グループにおけるメッセージ通信の時間間隔が、所定の下限値を下回っていて、尚且つ、メッセージの通信タイミングが、前記期間に集中している場合、グループに属するメッセージが、前記一時集中パターンをなすと判定する
    ことを特徴とする請求項10又は11に記載のワークフロー生成プログラム。
  14. 前記メッセージの取り込みは、所定のスキャン周期が到来する度になされ、
    前記選定ステップにより選定されなかったグループについては、前記所定のスキャン周期において、ワークフロー生成価値がないと判定された旨の判定履歴を付し、
    前記選定ステップにより選定されたグループについては、前記所定のスキャン周期においてワークフロー生成価値があると判定された旨の判定履歴を付す
    ことを特徴とする請求項10~13の何れかに記載のワークフロー生成プログラム。
  15. 前記グループ化ステップは更に、次のスキャン周期の到来により、新たに取り込まれた場合、新たに取り込まれた複数のメッセージの文面が、これまでのスキャン周期の到来時にグループ化がなされた何れかのメッセージの文面と類似しているか否かの判断を行い、類似している場合、新たに取り込まれた複数のメッセージを、これまでのスキャン周期の到来時に生成されたグループに加え、
    前記選定ステップは、前記ワークフロー生成価値がないと判定された旨の判定履歴が付され、尚且つ、前記新たなメッセージが加えられたグループを対象として、グループに属する複数メッセージの通信タイミングが、前記所定の交信パターンをなすかどうかの判定を行う
    ことを特徴とする請求項14に記載のワークフロー生成プログラム。
  16. 前記グループ化ステップは更に、新たに取り込まれた複数のメッセージの文面が、これまでのスキャン周期の到来時にグループ化がなされた何れかのメッセージの文面と類似していない場合、新たに取り込まれた複数のメッセージからなる新たなグループを生成し、
    前記選定ステップは、前記新たに取り込まれたメッセージからなるグループを対象として、グループに属する複数メッセージの通信タイミングが、所定の交信パターンをなすかどうかの判定を行う
    ことを特徴とする請求項15に記載のワークフロー生成プログラム。
  17. 前記変換ステップは、複数段のロングショートタームメモリを含む再帰型ニューラルネットワークを構築し、
    メッセージ文面を構成する個々の単語の単語ベクトルを、時系列に入力される入力語として前記複数段のロングショートタームメモリのそれぞれに格納し、
    複数段のロングショートタームメモリのうち、先頭段以外のものは、
    自身が格納した入力語と、前段からの出力とに、学習過程で得られた重み係数を乗じて合計するとのベクトル演算を実行し、
    複数段のロングショートタームメモリのうち最終段のもののベクトル演算の結果に従い、メッセージ文面の変換結果となる、1のタスクを選ぶ
    ことを特徴とする請求項10に記載のワークフロー生成プログラム。
  18. 前記ワークフロー生成プログラムは、
    サンプルとなるメッセージ文面を表示して、表示にかかるメッセージ文面は、メッセージの発起者がなすべきタスクを含むか、メッセージの受け手がなすべきタスクを含むかの指定を管理者から受け付ける受付ステップと、
    発起者たるユーザがなすべきタスクを含むと指定された場合、表示されたメッセージ文面において、作業報告の目的語を、学習語となるタスクとして抽出し、受け手たるユーザがなすべきタスクを含むと指定された場合、表示されたメッセージ文面において、作業依頼の目的語を、学習語となるタスクとして抽出する抽出ステップとを備え、
    前記学習過程において、前記複数のロングショートタームメモリのそれぞれのベクトル演算部に設定される重み係数は、抽出されたタスクの単語ベクトルを分類するための係数である
    ことを特徴とする請求項17に記載のワークフロー生成プログラム。
  19. 複数端末のユーザー間通信のための複数のメッセージを取り込んで、取り込まれたメッセージに基づき、前記複数端末を操作する複数ユーザーによりなされる業務のワークフローを示すワークフローデータを生成するワークフロー生成方法であって、
    前記メッセージの文面が互いに類似する2以上のメッセージからなるグループを生成するグループ化ステップと、
    前記グループに属するメッセージの通信タイミングは、ワークフロー生成の価値が認められる際の所定の交信パターンをなすかどうかを判定して、前記所定の交信パターンをなす場合、当該グループを、ワークフローの生成対象として選定する選定ステップと、
    前記ワークフローの生成対象として選定されたグループに属する複数のメッセージの文面を、前記複数端末を操作するユーザーがなすべきタスクに変換する変換ステップと、
    前記変換により得られたタスクと、タスク間の流れとを表すワークフローデータを生成する生成ステップとを含む
    ことを特徴とするワークフロー生成方法。
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