JP7178098B2 - 過渡熱測定方法及びその装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体パッケージの過渡熱測定の方法及びその装置に関し、特に、半導体パッケージを外部冷却しながら測定を行う過渡熱測定の方法及びその装置に関する。
パワーデバイスをはじめとした半導体パッケージの過渡熱測定によって、ヒートスプレッダ(ダイパッド)上に接合された半導体チップを含む該半導体パッケージの熱抵抗等が評価されてきた。ここで、過渡熱測定のいくつかの手法として、JEDEC(Joint Electron Device Engineering Council)のJESD51-1やJESD51-14などが提案されている。例えば、一次元放熱経路を有するパッケージのRthjc測定法では、半導体パッケージのヒートスプレッダを温度調整されたコールドプレート(ヒートシンク)にグリース等を介して接触させ、その上で温度降下曲線を測定するとしている。
例えば、特許文献1では、上記したJEDECによる過渡熱測定に関連した測定方法を開示している。所定の電力投入時間においてコールドプレートの配置を変更して熱抵抗を測定し、2つの異なる冷却条件によって測定される熱抵抗差の発生開始点の熱抵抗をLEDの接合部(ジャンクション)からパッケージ基板の背面までの熱抵抗として検出するのである。熱抵抗差の発生開始点は、熱抵抗を電力投入時間で微分した値を比較することで検出できるとも述べている。
ところで、過渡熱測定において、測定毎にコールドプレートとの接合温度を低下させるために相当の時間を要するため、測定効率の観点からコールドプレートを強制冷却する水冷機構を設けることが考慮できる。ここで、パワーデバイスの水冷機構はいくつか提案されている。
例えば、特許文献2では、冷却フィン付きヒートシンク上にグリースを介在させて半導体パッケージを配置し、冷却フィンの間に水を流通させる水冷機構を含むパワーデバイス装置を開示している。冷却フィン付きヒートシンクのプレートが水冷配管の管内部に連通する管壁窓部を閉塞するように「フタ」を形成し、水冷配管の構造を簡略化させるとしている。
また、特許文献3及び特許文献4では、それぞれ半導体パッケージのヒートスプレッダに対して液体冷媒を直接接触させる水冷機構を有するパワー半導体モジュールが開示されている。これらの水冷機構では、冷媒室に液体冷媒をそれぞれ水平方向や鉛直方向から供給している。
特開2019-015564号公報 特開2007-36214号公報 特開2017-147303号公報 特開平10-22428号公報
半導体パッケージを外部冷却しながら測定を行う過渡熱測定では、上記したように、コールドプレートを強制冷却することが考慮される。一方、冷却性能が高まるとともに、相対的に、測定安定性の確保や、ノイズの影響をより除去することが求められる。
本発明は、以上のような状況に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、簡便でありながら、測定安定性に優れ且つ精度の高い測定を与え得る過渡熱測定の方法及びそのための装置を提供することにある。
本発明による測定方法は、ヒートスプレッダ上に形成された半導体チップを含む半導体パッケージを外部冷却しながら該半導体チップに通電して測定を行う過渡熱測定の方法であって、液体冷媒を流通させる冷却キャビティの内壁面の一部を形成するように前記ヒートスプレッダを前記冷却キャビティ内に露出させて前記半導体パッケージを固定し、前記液体冷媒で前記ヒートスプレッダを冷却しながら前記測定を行うことを特徴とする。
かかる方法によれば、直接、ヒートスプレッダを冷却し、例えば、コールドプレートのような半導体パッケージ以外の構成を排除できて、簡便でありながら、測定安定性に優れ且つ精度の高い測定を与え得るのである。
上記した発明において、前記液体冷媒は前記ヒートスプレッダに向けて噴流として与えられることを特徴としてもよい。また、前記噴流の流速を変化させて前記測定を行うことを特徴としてもよい。また、前記半導体チップに印加された電圧を計測して前記半導体チップの接合部の温度に換算し、前記温度の時間変化曲線から前記半導体パッケージを含む放熱経路の構造関数を得るとともに前記噴流の単位時間あたりの流速を変化させた前後の前記構造関数を比較することで前記放熱経路の外部環境の分岐点を求めることを特徴としてもよい。また、前記噴流は1又は複数のノズルから与えられることを特徴としてもよい。かかる方法によれば、半導体パッケージの装置への着脱をせずとも、簡便に温度制御をできて、簡便でありながら、測定安定性に優れ且つ精度の高い測定を与え得るのである。
また、本発明による装置は、ヒートスプレッダ上に形成された半導体チップを含む半導体パッケージを外部冷却しながら該半導体チップに通電して測定を行う過渡熱測定装置であって、液体冷媒を流通させる冷却キャビティと、前記冷却キャビティの内壁面の一部を形成するように前記ヒートスプレッダを前記冷却キャビティ内に露出させて前記半導体パッケージを固定する窓部と、を含むことを特徴とする。
かかる方法によれば、直接、ヒートスプレッダを冷却し、例えば、コールドプレートのような半導体パッケージ以外の構成を排除できて、簡便でありながら、測定安定性に優れ且つ精度の高い測定を与え得るのである。
上記した発明において、前記窓部を包囲するようにパッキンを与えられて前記ヒートスプレッダを前記パッキンに押圧し固定されることを特徴としてもよい。かかる方法によれば、半導体パッケージの交換が容易であり、簡便でありながら、測定安定性に優れ且つ精度の高い測定を与え得るのである。
上記した発明において、前記ヒートスプレッダに向けて前記液体冷媒の噴流を与える1又は複数のノズルを更に含むことを特徴としてもよい。また、前記冷却キャビティの前記窓部に対向して前記1又は複数のノズルが与えられているとともに、前記窓部の側部に前記液体冷媒を排出する排出口が設けられていることを特徴としてもよい。また、前記液体冷媒を冷却して前記冷却キャビティに供給する冷却手段と、前記液体冷媒の流速を調整する流速調整手段と、を更に備えることを特徴としてもよい。かかる方法によれば、簡便に温度制御をできて、簡便でありながら、測定安定性に優れ且つ精度の高い測定を与え得るのである。
半導体パッケージを取り付けた過渡熱測定をする装置のブロック図である。 半導体パッケージの取付け状態を示す装置の要部の側断面図である。 半導体パッケージを取り付けた装置の要部の上面図である。 時系列の温度プロファイルを示すグラフである。 熱抵抗と熱容量との関係(構造関数)を示すグラフである。 液体冷媒の流速を変えたときの(a)過渡熱抵抗の時間変化を示すグラフ、(b)構造関数を示すグラフである。 冷却キャビティ内の冷却水の流れのシミュレーション結果の図である。 ヒートスプレッダ下面の温度分布のシミュレーション結果の図である。 他の水冷ジャケットを用いたときの冷却キャビティ内の冷却水の流れのシミュレーション結果の図である。 他の水冷ジャケットを用いたときのヒートスプレッダ下面の温度分布のシミュレーション結果の図である 他のノズル配置とした水冷ジャケットの側断面図である。 他の半導体パッケージについての水冷ジャケットの例の側断面図である。
以下、本発明の1つの実施例である過渡熱測定に用いる装置1について、図1乃至図3を用いてその詳細を説明する。
図1に示すように、装置1は、半導体パッケージ30を外部冷却する冷却機構20と、半導体パッケージ30内の半導体チップ31(図2参照)に通電して過渡熱測定する回路10とを含む。ここでは、外部冷却機構20として、液体冷媒による冷却を行う機構を用いる。
回路10は、半導体チップ31に電流を供給して通電させる電源部11と、半導体チップ31に印加された電圧を計測して記録する電圧測定部12と、半導体パッケージ30の電流-電圧特性の温度依存性から予め求めておいた温度パラメータを用いて計測した電圧を半導体チップ31の接合部の温度に変換するなどの演算を行って必要な情報を出力する演算部13と、を含む。
回路10はJEDEC規格のJESD51-14に準拠した過渡熱抵抗測定を行う回路であり、定常状態まで加熱した半導体パッケージ30を冷却し、定常状態となるまで冷却を継続させて、この冷却過程において時系列で計測した温度プロファイルを演算部13によって放熱経路の熱抵抗と熱容量の関係である構造関数に変換するものである。回路10については公知であるため、その詳細については省略する。
冷却機構20は、半導体パッケージ30を取り付ける水冷ジャケット21と冷却機構20内を流通する液体冷媒である冷却水28(図2参照)を冷却して温度調整をする手段としてのチラー2と、冷却水28の流速を調整する手段としての流量調整弁3と、冷却水28の流速を計測する流速計4とを含む。流速計4の代わりに流量計を用いることもできる。また、チラー2が温度調整手段と流速調整手段を兼ねてもよい。これらの温度調整手段と流速調整手段との組み合わせによって冷却能力を調整しつつ水冷ジャケット21に冷却水28を供給することができる。
図2を併せて参照すると、半導体パッケージ30は、半導体パッケージ30の下面以外の部分の外形を形成するモールド樹脂32と、その内部に配置された半導体チップ31と、半導体チップ31の下方に複数の基板などを介して配置されるとともに半導体パッケージ30の下面を形成するヒートスプレッダ33とを含む。半導体チップ31はその上面に発熱源である例えばPN接合などの接合部(ジャンクション)を備える。なお、半導体チップ31と、外部に熱的に接続され得る部材としてのヒートスプレッダ33とは、例えば、第1の半田層(ダイアタッチ)、基板(金属導体層、絶縁層、金属導体層の3層構成)、第2の半田層、の順に上から重ねた積層体を介して機械的に接続されるとともに、熱的に接続されて放熱経路を形成している。あるいは、半導体チップ31とヒートスプレッダ33とが直接半田層で接合された形態のパッケージも対象となる。
ここで、半導体パッケージ30は、ヒートスプレッダ33の下面を水冷ジャケット21の内部に備えられる冷却キャビティ21a内に露出させるように水冷ジャケット21の上部に着脱自在に固定される。固定には、ボルト及びナットにより締結を可能とする図示しないクランプを用いた。このとき、ヒートスプレッダ33は、水冷ジャケット21の上側に向けて冷却キャビティ21aを開口させる窓部22を閉塞している。ヒートスプレッダ33は、窓部22を包囲するようにその外周の上面に備えられるパッキン29に押圧されて冷却キャビティ21aに対して水密性を得る。これによって、冷却キャビティ21aの内側に冷却水28を満たしつつ流通させことができ、ヒートスプレッダ33の下面のうち冷却キャビティ21a内に露出させた部分を冷却水28に接触させて冷却させることができる。つまり、ヒートスプレッダ33は、その下面を冷却キャビティ21aの内壁面の一部を形成するように配置される。なお、パッキン29によって密閉するため、ヒートスプレッダ33の取付けも容易であり、冷却水28に対する熱的な接触についても安定させ得る。
水冷ジャケット21は、冷却水28を冷却キャビティ21a内に流通させるための流入口23を備え、排出させるための排出口24を備える。これによって、流通する冷却水28で連続的にヒートスプレッダ33を冷却させることができる。
特に、ヒートスプレッダ33は冷却水28で直接冷却するから、例えば、コールドプレートのような半導体パッケージ以外の構成を放熱経路から排除できて、簡便でありながら測定安定性に優れるとともに精度の高い測定を可能とする。また、ヒートスプレッダ33をコールドプレートのような固体に接続すると、その熱的な接触を再現性高くするようグリースの塗布状態などを調整する必要がある。これに対して、装置1であれば、冷却水28をヒートスプレッダ33に直接接触させることで、グリースの調整を不要とし、熱的な接触を再現性高く簡便に安定させることができて、測定の精度を高くし得る。
また、流入口23を窓部22に対向するよう下面側に配置して、上面側を閉塞するヒートスプレッダ33に向けて冷却水28の噴流を形成させるノズル23aを備えることが好ましい。これによって、より低温の冷却水28をヒートスプレッダ33に接触させることができ、半導体パッケージ30を効率良く冷却することができる。また、排出口24は上記した噴流を安定させるよう、例えば、窓部22の側部に設けることが好ましい。
特に、図3に示すように、上方から見て、半導体チップ31の位置に重なるように上方に向けたノズル23aを配置して、発熱源である半導体チップ31の位置の裏面に噴流を与えることが好ましい。これによって、ヒートスプレッダ33内の熱の拡散方向に下面に沿った流れを形成させ、位置による熱伝達の偏りを小さくして、冷却の効率を向上させ得る。例えば、半導体チップ31の裏面の位置から放射状に流れを形成させるのである。なお、複数のノズルを設けてもよく、これについては後述する。
次に、このような装置1を用いて、過渡熱の測定試験を実施した結果について説明する。なお、試験には比較例として、コールドプレートを使用した従来の過渡熱測定装置も併せて用いた。
図4に示すように、過渡熱の測定において、装置1を使用した場合(水冷ジャケット21使用)、冷却開始から1秒で定常状態となった。これに対して従来のコールドプレートを使用した装置の場合、定常状態を得るまで450秒を要した。
JEDECの規格に沿った過渡熱測定では、熱的な飽和に十分に長い時間をかけることが得られる構造関数の精度を高くするために必要であるとされている。また、長い時間をかけるほど、例えば想定した一次元の放熱経路以外の熱の授受を無視できなくなるなど、他の要因によるノイズの影響を測定値に与えやすくなる。これらの点においても、少なくともコールドプレートを使用した装置による過渡熱測定よりも、装置1による過渡熱測定が有利である。
図5に示すように、同一の条件での再現性を確認する試験を行った。ここでは、半導体パッケージ30の取付けからやり直して2回ずつ同一条件で測定して得られた時系列の温度プロファイルを熱抵抗(Rth)と熱容量(Cth)との関係である構造関数に変換して示した。装置1を用いた場合、熱抵抗に0.02K/Wの差しかなかった。これは、冷却水28をヒートスプレッダ33に直接接触させることにより、熱的な接触を安定的に得ることができたためと考えられる。これに対し、従来のコールドプレートを使用した装置の場合には0.1K/Wの差が生じた。つまり、コールドプレート及びグリースを用いた装置で測定した熱抵抗には試験毎の差が生じやすかった。これは、グリースによる熱的な接触を安定させることが難しいことに起因するものと考えられる。なお、図のA1,A2,A3は、それぞれ、半導体パッケージ、水冷ジャケット、グリース及びコールドプレートの熱抵抗である。
図6(a)及び(b)に、冷却水28の流速を変えたときの放熱経路の過渡熱抵抗の時間変化の実測データ、及び、同実測データから計算で求めた構造関数をそれぞれ示した。流速は1.26m/s、及び2.51m/sの2通りとした。両者において明確な差ができ、過渡熱抵抗の時間変化及び構造関数の両者に明瞭な分岐点が観察された。すなわち、構造関数において、分岐点の前方(熱抵抗を小とする側)が半導体パッケージ30の接合部からヒートスプレッダ33までの放熱経路(ジャンクション-ケース間)の熱抵抗を示し、分岐点の後方がヒートスプレッダ33よりも放熱経路で下流側にあたる水冷ジャケット21の部分(外部環境)の熱抵抗である。なお、分岐点の熱抵抗をθjcで示している。分岐点の前方では両者の間に殆ど差はなく、分岐点の後方において冷却水28の流速が低いと熱抵抗も大きくなるという明確な差を生じた。つまり、冷却水28の流速を変更するだけで、すなわち冷却水28の単位時間当たりの流量を変えるだけで、必要とする半導体パッケージ30の(接合部からヒートスプレッダ33までの間の)熱抵抗と半導体パッケージ30よりも放熱経路で下流側の熱抵抗とを分離することのできる十分な差を得ることができる。そのため、装置1によれば、上記したような分岐点を有する構造関数を得るために半導体パッケージ30の装置1への着脱を行う必要がない。
一方、従来のようにコールドプレートなどの固体にヒートスプレッダを接続して冷却する場合、外部環境の分岐点を求めるためには、一般的に、グリースのあり、なし、の2つの状態で放熱経路の構造関数を得る。この場合、2回の測定の間に、少なくとも半導体パッケージの取り外し、グリースの塗布又はふき取り、半導体パッケージの取付けの工程を経る必要がある。加えて、グリースの塗布状態の調整を要する場合もあり得る。さらに、上記したように、過渡熱測定において冷却開始から必要とされる定常状態を得るまでの時間も長い。つまり、装置1によれば、従来のコールドプレートを使用した装置に比べて、上記したような構造関数から外部環境の分岐点を求めるために必要な手間や時間を大きく削減できる。
次に、図1乃至図3に各図を併せて参照しながら、水冷ジャケット21内の流れ及び温度分布についてのシミュレーション結果について説明する。
図7に示すように、水冷ジャケット21内の冷却水28の水流ベクトルを熱流体解析シミュレーションによって可視化した。その結果、流入口23から流入し、ノズル23a(図2参照)から上方のヒートスプレッダ33に向けて噴出され、ヒートスプレッダ33の下面に沿って外周側へ向けて移動して外周に沿って下降し、排出口24から排出される冷却水28の水流ベクトルが観察された。
そして、図8に示すように、同シミュレーションにおいて冷却キャビティ21a内に露出したヒートスプレッダ33の下面では、半導体チップ31の直下の位置を中心として、すなわち冷却水28の噴出されたヒートスプレッダ33の下面の位置を中心として、対称に温度分布を形成することが判った。
これに対し、図9に示すように、比較例として水冷ジャケット21’の流入口23’と排出口24’をともに側面に対向するように設けた例では、冷却キャビティ21a’内で冷却水28の滞留する部分が多く、ヒートスプレッダ33の下面の流速も小さかった。
また、図10に示すように、比較例での冷却キャビティ21a’内に露出したヒートスプレッダ33の下面では、半導体チップ31の直下の位置を中心とした温度分布が中央近傍に形成された。一方で、流入口23’側から排出口24’側に向けた温度の傾斜も観察された。
以上のことから、少なくとも水冷ジャケット21と水冷ジャケット21’との比較において、冷却水28の噴流を半導体チップ31の位置の裏面に導く水冷ジャケット21の方が半導体パッケージ30を効率良く冷却することができて好ましいと言える。
なお、図11に示すように、半導体チップ31の位置の裏面に冷却水28の噴流を導くものとして、複数のノズル43aを備える水冷ジャケット41を用いることもできる。この場合、複数のノズル43aは、上方から見て、半導体チップ31の位置を中心として円環状となるように並べてもよい。
また、図12に示すように、複数の半導体チップ31’を備える半導体パッケージ30’については、複数の半導体チップ31’のそれぞれの位置の裏面に向けて冷却水28の噴流を導くように、複数のノズル53aをそれぞれ対応させて配置する水冷ジャケット51を用いてもよい。
以上、本発明による実施例及びこれに基づく変形例を説明したが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではなく、当業者であれば、本発明の主旨又は添付した特許請求の範囲を逸脱することなく、様々な代替実施例及び改変例を見出すことができるであろう。
1 装置
2 チラー
3 流量調整弁
4 流速計
10 回路
11 電源部
12 電圧測定部
13 演算部
20 冷却機構
21、21’、41、51 水冷ジャケット
21a、21a’ 冷却キャビティ
22 窓部
23、23’、43、53 流入口
23a、43a、53a ノズル
24、24’、44、54 排出口
28 冷却水(液体冷媒)
29 パッキン
30、30’ 半導体パッケージ
31、31’ 半導体チップ
32、32’ モールド樹脂
33、33’ ヒートスプレッダ

Claims (8)

  1. ヒートスプレッダ上に形成された半導体チップを含む半導体パッケージを外部冷却しながら該半導体チップに通電して該半導体パッケージを含む放熱経路の構造関数の測定を行うとともに該構造関数における外部環境の分岐点を求めることを含む半導体パッケージの過渡熱測定の方法であって、
    液体冷媒を流通させる冷却キャビティの内壁面の一部を形成するように前記ヒートスプレッダを前記冷却キャビティ内に露出させて前記半導体パッケージを固定し、前記液体冷媒を前記ヒートスプレッダに向けて噴流として所定の一定流速で前記ヒートスプレッダを冷却しながら前記測定を行って、続いて前記所定の一定流速とは異なる一定流速に変更し前記測定を再度行って、それぞれで得られた前記構造関数を比較することで前記分岐点を求めることを特徴とする過渡熱測定方法。
  2. 前記半導体チップに印加された電圧を計測して前記半導体チップの接合部の温度に換算し、
    前記温度の時間変化曲線から前記構造関数を得ることを特徴とする請求項記載の過渡熱測定方法。
  3. 前記噴流は1又は複数のノズルから与えられることを特徴とする請求項1又は2に記載の過渡熱測定方法。
  4. ヒートスプレッダ上に形成された半導体チップを含む半導体パッケージを外部冷却しながら該半導体チップに通電して該半導体パッケージを含む放熱経路の構造関数の測定を行うとともに該構造関数における外部環境の分岐点を求めることを含む半導体パッケージの過渡熱測定装置であって、
    液体冷媒を流通させる冷却キャビティ、前記冷却キャビティの内壁面の一部を形成するように前記ヒートスプレッダを前記冷却キャビティ内に露出させて前記半導体パッケージを固定する窓部、前記液体冷媒を前記ヒートスプレッダに向けて噴流として与えるノズル、を含む水冷ジャケットと、
    前記ノズルへの前記液体冷媒の供給を調整する冷却機構と、
    前記半導体チップに通電し電流を供給するとともに前記構造関数の前記測定を行う演算部を含む回路部と、
    を含み、
    前記演算部は、前記液体冷媒を前記ヒートスプレッダに向けて噴流として所定の一定流速で前記ヒートスプレッダを冷却しながら行った前記測定と、続いて前記所定の一定流速とは異なる一定流速に変更し再度行った前記測定と、のそれぞれで得られた前記構造関数を比較することで前記分岐点を求める処理を行うことを特徴とする過渡熱測定装置。
  5. 前記窓部を包囲するようにパッキンを与えられて前記ヒートスプレッダを前記パッキンに押圧し固定されることを特徴とする請求項記載の過渡熱測定装置。
  6. 前記ノズルは、前記ヒートスプレッダに向けて前記液体冷媒の噴流を与える1又は複数のノズルからなることを特徴とする請求項又はに記載の過渡熱測定装置。
  7. 前記冷却キャビティの前記窓部に対向して前記1又は複数のノズルが与えられているとともに、前記窓部の側部に前記液体冷媒を排出する排出口が設けられていることを特徴とする請求項記載の過渡熱測定装置。
  8. 前記冷却機構は、前記液体冷媒を冷却して前記冷却キャビティに供給する冷却手段と、
    前記液体冷媒の流速を調整する流速調整手段と、
    を更に備えることを特徴とする請求項乃至のうちの1つに記載の過渡熱測定装置。
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