JP7177971B1 - 物性測定方法、物性測定システム、及び物性測定用素子 - Google Patents

物性測定方法、物性測定システム、及び物性測定用素子 Download PDF

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Abstract

物性測定方法では、固体である測定対象の材料(4)と、測定対象の材料(4)における厚さ方向の両側のうちの一方の側のみに配置される絶縁層(31)と、測定対象の材料(4)及び絶縁層(31)を厚さ方向において挟む一対の電極(32,33)と、を備える物性測定用素子(3)において、一対の電極(32,33)間に周期的に変化し、かつ、周期的に極性が反転する電圧を印加する。また、物性測定方法では、電圧の印加により物性測定用素子(3)を流れる電流に基づいて、測定対象の材料(4)の物性を測定する。測定対象の材料(4)の物性を測定するステップでは、測定対象の材料(4)に含まれるイオンの極性を測定する。

Description

本開示は、測定対象の材料についての物性を測定する物性測定方法、物性測定システム、及び物性測定用素子に関する。
特許文献1には、第1の電極と、第2の電極とを具備する測定容器に液体が封入された状態で、第1の電極と第2の電極との間に三角波電圧信号を印加し、印加に伴って液体を流れる電流信号を検出することで、液体の不純物イオンを測定する方法が開示されている。
非特許文献1には、緑色のTADF(Thermally Activated Delayed Fluorescence:熱活性化遅延蛍光)ドーパント粉末を含むキシレン溶液をテストセルに封入し、このテストセルに三角波電圧を印加して電流を測定することにより、TADFドーパント粉末に含まれる不純物イオンの量を測定する方法が開示されている。
非特許文献2には、トリス(8-ヒドロキシキノレート)アルミニウム(Alq)又はトリス(7-プロピル-8-ヒドロキシキノリナト)アルミニウム(Al7p)からなる電子オンリーデバイスを作製し、変位電流測定(DCM:Displacement Current Measurement)により分極電荷がカソードからの電子注入に与える影響を評価する手法が開示されている。
国際公開第2019/167186号
Inoue M, Oyabu N, Kaneko Y, Kim J-Y, Yang J-H. Correlation between ion impurity in thermally activated delayed fluorescence organic light-emitting diode materials and device lifetime. J. Soc Inf Disp. 2020; 28(11); 905-910. Tanaka Y, Makino T, Ishii H. Influence of Polarity of Polarization Charge Induced by Spontaneous Orientation of Polar Molecules on Electron Injection in Organic Semiconductor Devices. IEICE Transactions on Electronics, issue 2, pp. 172-175. February 2019
上記特許文献1、及び非特許文献1,2に開示の技術では、いずれも固体である測定対象の材料に含まれるイオンの極性を測定することができないという課題がある。
そこで、本開示は、固体である測定対象の材料に含まれるイオンの極性を測定することのできる物性測定方法、物性測定システム、及び物性測定用素子を提供する。
上記の目的を達成するために、本開示の一態様に係る物性測定方法は、固体である測定対象の材料と、前記測定対象の材料における厚さ方向の両側のうちの一方の側のみに配置される絶縁層と、前記測定対象の材料及び前記絶縁層を前記厚さ方向において挟む一対の電極と、を備える物性測定用素子において、前記一対の電極間に周期的に変化し、かつ、周期的に極性が反転する電圧を印加し、前記電圧の印加により前記物性測定用素子を流れる電流に基づいて、前記測定対象の材料の物性を測定する。前記測定対象の材料の物性を測定するステップでは、前記測定対象の材料に含まれるイオンの極性を測定する。
また、上記の目的を達成するために、本開示の一態様に係る物性測定システムは、電圧印加部と、測定部と、を備える。前記電圧印加部は、固体である測定対象の材料と、前記測定対象の材料における厚さ方向の両側のうちの一方の側のみに配置される絶縁層と、前記測定対象の材料及び前記絶縁層を前記厚さ方向において挟む一対の電極と、を備える物性測定用素子において、前記一対の電極間に周期的に変化し、かつ、周期的に極性が反転する電圧を印加する。前記測定部は、前記電圧の印加により前記物性測定用素子を流れる電流に基づいて、前記測定対象の材料の物性を測定する。前記測定部は、前記測定対象の材料に含まれるイオンの極性を測定する。
また、上記の目的を達成するために、本開示の一態様に係る前記物性測定用素子は、前記物性測定システムで用いられる。
本開示に係る物性測定方法等は、固体である測定対象の材料に含まれるイオンの極性を測定することができる、という利点がある。
図1は、実施の形態に係る物性測定システムの構成を示す概要図である。 図2は、実施の形態に係る物性測定用素子を示す概要図である。 図3は、比較例に係る物性測定用素子を示す概要図である。 図4は、比較例に係る物性測定用素子に三角波電圧を印加した場合に流れる変位電流を測定して得られる電圧(時間)対電流プロットのグラフの一例を示す図である。 図5は、実施の形態に係る物性測定方法の一例を示すフローチャートである。 図6は、実施の形態に係る物性測定方法による、昇華精製後の測定対象の材料についての測定結果の一例を示す図である。 図7は、実施の形態に係る物性測定方法による、未精製の測定対象の材料についての測定結果の一例を示す図である。 図8は、実施の形態に係る物性測定方法によるイオン量の測定の温度依存性を示す図である。 図9は、実施の形態に係る物性測定方法による、昇華精製前後の測定対象の材料についての測定結果の比較例を示す図である。
以下、実施の形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的又は具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態などは、一例であり、請求の範囲を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、各図は、必ずしも厳密に図示されたものではない。各図において、実質的に同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略または簡略化する。
図1は、実施の形態に係る物性測定システム100の構成を示す概要図である。実施の形態に係る物性測定方法及び物性測定システム100は、固体である測定対象の材料4に含まれるイオン(不純物イオン)の極性を測定する。具体的には、実施の形態に係る物性測定方法及び物性測定システム100では、薄膜である測定対象の材料4を含む物性測定用素子3について、物性測定用素子3が有する一対の電極32,33(後述する)に電圧を印加することにより、測定対象の材料4に含まれる不純物イオンを測定する。
物性測定システム100は、図1に示すように、電圧印加部1と、測定部2と、を備えている。
電圧印加部1は、物性測定用素子3の有する一対の電極32,33間に接続されており、一対の電極32,33間に周期的に変化し、かつ、周期的に極性が反転する電圧を印加する。実施の形態では、電圧印加部1は、ファンクションジェネレータであって、周期的に変化し、かつ、周期的に極性が反転する電圧として三角波電圧を生成し、生成した三角波電圧を一対の電極32,33間に印加する。三角波電圧は、一例として周波数が0.001Hz、振幅が±10Vである。
なお、三角波電圧の周波数及び振幅はいずれも一例であり、これに限定されない。ただし、三角波電圧の周波数は、比較的低い周波数であるのが好ましい。というのも、三角波電圧の周波数が高くなると、測定対象の材料4に含まれるイオンが絶縁層31(後述する)に到達する前に電圧の極性が反転するため、測定対象であるイオンに起因する電流が測定できなくなるからである。
測定部2は、電圧印加部1による電圧の印加により物性測定用素子3を流れる電流に基づいて、測定対象の材料4の物性を測定する。実施の形態では、測定対象の材料4の物性は、測定対象の材料4に含まれるイオンの極性を少なくとも含む。また、実施の形態では、測定対象の材料4の物性は、測定対象の材料4に含まれるイオンのイオン量を含む。
実施の形態では、測定部2は、I-Vコンバータ21と、電圧計22と、を備えている。I-Vコンバータ21は、物性測定用素子3の一対の電極32,33と直列に接続されており、物性測定用素子3に流れる電流を電圧に変換する。電圧計22は、I-Vコンバータ21により変換された電圧を計測する。つまり、測定部2は、I-Vコンバータ21により変換された電圧を電圧計22で計測することにより、物性測定用素子3に流れる電流を計測する。
そして、詳しくは後述するが、測定部2は、物性測定用素子3に流れる電流を測定することにより、測定対象の材料4に含まれるイオンの極性及びイオン量を測定する。
図2は、実施の形態に係る物性測定用素子3を示す概要図である。図2の(a)は、物性測定用素子3の平面図であって、図2の(b)は、物性測定用素子3の断面図である。物性測定用素子3は、図2に示すように、絶縁層31と、一対の電極32,33と、ガラス基板34と、測定対象の材料4と、で構成されている。実施の形態では、物性測定用素子3は、平面視で数cm角の正方形状である。
絶縁層31は、SiN(シリコンナイトライド)絶縁膜である。なお、絶縁層31を構成する材料は特に限定されない。例えば、絶縁層31は、ポリイミド絶縁膜であってもよい。絶縁層31は、一対の電極32,33のうちの一方(ここでは、下方)の電極33の一面(ここでは、上面)に形成されている。また、絶縁層31の他方(ここでは上方)の電極32側の一面(つまり、上面)には、測定対象の材料4が配置されている。
一対の電極32,33のうち、一方(ここでは、上方)の電極32はAl(アルミニウム)電極である。また、一対の電極32,33のうち、他方(ここでは、下方)の電極33は、ITO(Indium Tin Oxide:酸化インジウムスズ)電極であって、透明電極である。なお、一対の電極32,33を構成する材料は、特に限定されない。
一対の電極32,33のうちの一方(ここでは、上方)の電極32は、測定対象の材料4の一面(ここでは、上面)に配置されている。また、一対の電極32,33のうちの他方(ここでは、下方)の電極33は、ガラス基板34の一面(ここでは、上面)に形成されている。一対の電極32,33のうち、電極32及び電極33の一部は外部に露出しており、露出した部位に電圧印加部1及び測定部2が電線を介して電気的に接続可能となっている。
上述のように、絶縁層31は、測定対象の材料4における厚さ方向(ここでは、上下方向)の両側のうちの一方の側(ここでは、下側)のみに配置されている。また、一対の電極32,33は、測定対象の材料4及び絶縁層31を厚さ方向において挟むように配置されている。したがって、測定対象の材料4の厚さ方向のうちの一方の側の面(ここでは、下面)は、絶縁層31に接しており、他方の側の面(ここでは、上面)は、絶縁層を介さずに電極32に接している。
なお、実施の形態では、物性測定用素子3の横方向(ここでは、左右方向)において、電極32の寸法、測定対象の材料4の寸法、絶縁層31の寸法、及び電極33の寸法はこの順に大きくなっているが、横方向の寸法を限定する趣旨ではない。また、実施の形態では、物性測定用素子3の縦方向(ここでは、紙面奥行き方向)において、測定対象の材料4の寸法は、電極32及び絶縁層31の寸法よりも小さくなっているが、縦方向の寸法を限定する趣旨ではない。
測定対象の材料4は、例えば有機太陽電池の材料として用いられるP3HT(Poly(3-hexylthiophene))、又は有機EL(electroluminescence)のHTL(Hole Transport Layer:正孔輸送層)に用いられる材料等の有機材料である。実施の形態では、測定対象の材料4は、有機ELのHTLに用いられる材料であるα-NPDである。なお、測定対象の材料4は、例えば有機ELのETL(Electron Transport Layer:電子輸送層)に用いられる材料であってもよい。また、測定対象の材料4は、例えば有機材料であってもよいし、無機材料であってもよい。
また、実施の形態では、測定対象の材料4は、固体であって、特には薄膜である。実施の形態では、測定対象の材料4の厚さは数十nmであるが、数百nmであってもよい。なお、測定対象の材料4は、固体であればよく、薄膜でなくてもよい。
ここで、実施の形態に係る物性測定用素子3と、比較例に係る物性測定用素子300との特性の違いについて、図3及び図4を用いて説明する。まず、比較例に係る物性測定用素子300の構成について、図3を用いて説明する。図3は、比較例に係る物性測定用素子300を示す概要図である。図3の(a)は、比較例に係る物性測定用素子300の平面図であって、図3の(b)は、比較例に係る物性測定用素子300の断面図である。
図3に示すように、比較例に係る物性測定用素子300は、シール材301と、一対の絶縁膜302,303と、一対の電極304,305と、一対のガラス基板306,307と、試料40と、で構成されている。試料40は、液晶に測定対象の材料を混ぜることで作製される。
一対の電極304,305は、いずれもITO電極であって、透明電極である。一対の電極304,305のうちの一方(ここでは、上方)の電極304は、一対のガラス基板306,307のうちの一方(ここでは、上方)のガラス基板306の一面(ここでは、下面)に形成されている。また、一対の電極304,305のうちの他方(ここでは、下方)の電極305は、一対のガラス基板306,307のうちの他方(ここでは、下方)のガラス基板307の一面(ここでは、上面)に形成されている。
一対の絶縁膜302,303は、いずれもSiN(シリコンナイトライド)絶縁膜である。一対の絶縁膜302,303のうちの一方(ここでは、上方)の絶縁膜302は、一対の電極304,305のうちの一方(ここでは、上方)の電極304の一面(ここでは、下面)に形成されている。また、一対の絶縁膜302,303のうちの他方(ここでは、下方)の絶縁膜303は、一対の電極304,305のうちの他方(ここでは、下方)の電極305の一面(ここでは、上面)に形成されている。一対の絶縁膜302,303は、試料40が封入される空間を挟んで対向して配置されている。
シール材301は、上記空間を覆うように、一対の絶縁膜302,303、一対の電極304,305、及び一対のガラス基板306,307の間に塗布される。つまり、一対の絶縁膜302,303、一対の電極304,305、一対のガラス基板306,307、及びシール材301により上記空間が形成される。なお、一対の電極304,305の各々の一部は外部に露出しており、露出した部位に電圧印加部1及び測定部2が電線を介して電気的に接続可能となっている。
測定対象の材料は、例えば有機ELのHTLに用いられる材料である。また、比較例では、液晶に混ぜる測定対象の材料は、顆粒、粉末、又は液体である。
上述のように、比較例に係る物性測定用素子300は、固体である測定対象の材料4を備える代わりに、液晶に測定対象の材料を混ぜて構成される試料40を備えている点で、実施の形態に係る物性測定用素子3と相違する。また、比較例に係る物性測定用素子300は、試料40の厚さ方向(ここでは、上下方向)の両側のいずれにも絶縁膜302,303が配置されている点で、実施の形態に係る物性測定用素子3と相違する。
図4は、比較例に係る物性測定用素子300に三角波電圧を印加した場合に流れる変位電流を測定して得られる電圧V(時間)対電流Iプロットのグラフ(V-I曲線)の一例を示す図である。ここでは、物性測定用素子300の試料40には、イオンとしてアニオンが含まれていることとする。
図4において、V軸に対する傾きの逆数は、試料40の抵抗値を表している。また、図4において、平行四辺形状のグラフのI軸方向の縦幅は、試料40のキャパシタンスを表している。図4において、平行四辺形状のグラフから突出するピークの面積は、試料40に含まれるアニオンのイオン量を表している。ピークは、第1象限のみならず第3象限にも現れている。
図4に示すように、比較例に係る物性測定用素子300を用いた場合、測定対象の材料物性として、測定対象の材料に含まれるアニオン(イオン)の物性が変位電流の測定結果に現れる。
ここで、図4の第1象限に示すように、比較例に係る物性測定用素子300に印加する電圧が負電圧から正電圧に切り替わる期間においては、変位電流のピークが生じる。この変位電流のピークは、一対の電極304,305のうちの当該期間において正極となる一方の電極304側に配置された、一対の絶縁膜302,303のうちの一方の絶縁膜302の表面にアニオンが移動することで観測される。
また、図4の第3象限に示すように、比較例に係る物性測定用素子300に印加する電圧が正電圧から負電圧に切り替わる期間においても、変位電流のピークが生じる。この変位電流のピークは、一対の電極304,305のうちの当該期間において正極となる他方の電極305側に配置された、一対の絶縁膜302,303のうちの他方の絶縁膜303の表面にアニオンが移動することで観測される。
ところで、これらの変位電流のピークは、測定対象の材料に含まれるイオンがカチオンである場合にも、同様に観測される。つまり、測定対象の材料に含まれるイオンの極性に関わらず、これらの変位電流のピークが観測される。したがって、比較例に係る物性測定用素子300を用いた測定においては、測定対象の材料に含まれるイオンがアニオンであるかカチオンであるかを、つまりイオンの極性を測定することができない。
一方、実施の形態に係る物性測定用素子3を用いた場合、測定対象の材料4に含まれるイオンの極性を測定することが可能である。以下、この点について、<方法>及び<利点>にて詳細に説明する。
<方法>
以下、実施の形態に係る物性測定システム100の動作、つまり物性測定方法について図5を用いて説明する。図5は、実施の形態に係る物性測定方法の一例を示すフローチャートである。
まず、物性測定用素子3を作製する(ステップS1)。すなわち、ガラス基板34の一面(ここでは、上面)に、電極33、絶縁層31、測定対象の材料4の薄膜、及び電極32の順に積層した素子を作製する。
次に、物性測定用素子3を加熱する(ステップS2)。ここでは、物性測定用素子3の周囲温度が摂氏40~80度程度になるまで、物性測定用素子3を加熱する。そして、物性測定用素子3を加熱しながら、又は物性測定用素子3が高温の環境に置かれた状態で、電圧印加部1により物性測定用素子3の一対の電極32,33間に電圧(ここでは、三角波電圧)を印加する(ステップS3)。つまり、実施の形態では、一対の電極32,33間に電圧を印加するステップS3は、常温よりも高い温度(ここでは、摂氏40~80度程度)下で行われる。
このように物性測定用素子3を加熱することにより、測定対象の材料4に含まれるイオンの移動度を向上することができると考えられる。そして、測定対象の材料4についてのイオン量を測定するステップS5(後述する)において、物性測定用素子3を加熱しない場合と比較して、測定対象の材料4に含まれるイオンのイオン量の測定精度を更に向上することができる。
次に、測定部2により物性測定用素子3の一対の電極32,33間に流れる電流を測定し、測定した電流に基づいて測定対象の材料4に含まれるイオンの極性を測定する(ステップS4)。また、測定した電流に基づいて、測定対象の材料4に含まれるイオンのイオン量を測定する(ステップS5)。
ここで、測定対象の材料4に含まれるイオンの極性、及びイオン量の測定の具体例について、図6及び図7を用いて説明する。図6は、実施の形態に係る物性測定方法による、昇華精製後の測定対象の材料4についての測定結果の一例を示す図である。図7は、実施の形態に係る物性測定方法による、未精製の測定対象の材料4についての測定結果の一例を示す図である。つまり、図6は、昇華精製により不純物を取り除いた測定対象の材料4についての測定結果であり、図7は、不純物を取り除いていない測定対象の材料4についての測定結果である。
図6及び図7に示す測定結果は、縦軸が一対の電極32,33及び物性測定用素子3に流れる電流(単位は「A」)を、横軸が一対の電極32,33間に印加される電圧(単位は「V」)を表している。また、図6及び図7において、一点鎖線は常温(ここでは、摂氏25度)下での測定結果、破線は物性測定用素子3を摂氏40度まで加熱した際の測定結果、点線は物性測定用素子3を摂氏60度まで加熱した際の測定結果、及び実線は物性測定用素子3を摂氏80度まで加熱した際の測定結果を表している。
図6に示すように、昇華精製後の測定対象の材料4についての測定結果では、第1象限及び第3象限のいずれにおいても、平行四辺形状のグラフから僅かに突出するピークが生じているが、これらに有意な差が見られない。一方、図7に示すように、未精製の測定対象の材料4についての測定結果では、特に第3象限において平行四辺形状のグラフから突出するピークが顕著に出現している(図7における矩形上の枠内を参照)。このピークは、物性測定用素子3の温度が高くなるにつれて、より顕著となっている。
したがって、このピークを含む領域の面積を算出することにより、測定対象の材料4に含まれるイオン(不純物イオン)のイオン量を測定することが可能である。また、このピークは、第3象限、つまり物性測定用素子3に印加する電圧が正電圧から負電圧に切り替わる期間において顕著に出現している。すなわち、一対の電極32,33のうちの当該期間において負極となる電極33側に配置された絶縁層31の表面にイオンが移動することで、このピークが観測される。したがって、測定対象の材料4に含まれるイオン(不純物イオン)がカチオンであることを測定することが可能である。
なお、第1象限においてピークが出現していないのは、電極32側に絶縁層が配置されていないからである。すなわち、第1象限、つまり物性測定用素子3に印加する電圧が負電圧から正電圧に切り替わる期間においては、一対の電極32,33のうちの電極32が負極となるが、電極32側に絶縁層が配置されていないため、測定対象の材料4に含まれるイオンが検出されない。このため、第1象限においては、ピークが観測されない。
また、上述のように、上記ピークは、物性測定用素子3の温度が高くなるにつれて、より顕著となっている。図8は、実施の形態に係る物性測定方法によるイオン量の測定の温度依存性を示す図である。図8において、縦軸は、測定されたイオン(不純物イオン)のイオン量(単位は「pC」)を、横軸は物性測定用素子3の温度(単位は摂氏温度)を表している。図8に示すように、物性測定用素子3の温度が摂氏40度、摂氏60度、及び摂氏80度と高くなるにつれて、測定されたイオンのイオン量が顕著に増大している。つまり、物性測定用素子3の温度を上昇させることで、測定対象の材料4に含まれるイオンのイオン量を測定しやすくなる。
図9は、実施の形態に係る物性測定方法による、昇華精製前後の測定対象の材料4についての測定結果の比較例を示す図である。図9に示す測定結果は、縦軸が一対の電極32,33及び物性測定用素子3に流れる電流(単位は「A」)を、横軸が一対の電極32,33間に印加される電圧(単位は「V」)を表している。また、図9において、破線は未精製の測定対象の材料4についての測定結果を、実線は昇華精製後の測定対象の材料4についての測定結果を表している。また、図9に示す測定結果は、物性測定用素子3の温度を摂氏80度まで加熱した際の測定結果である。図9に示すように、実施の形態に係る物性測定方法を用いることで、測定対象の材料4に含まれるイオン(不純物イオン)に起因するピークを第1象限又は第3象限(ここでは、第3象限)において観測することが可能である。
ところで、仮に測定対象の材料4に含まれるイオンがアニオンである場合は、第3象限ではなく、第1象限において平行四辺形状のグラフから突出するピークが顕著に出現することになる。すなわち、物性測定用素子3に印加する電圧が負電圧から正電圧に切り替わる期間においては、一対の電極32,33のうちの電極33が負極となる。このため、当該期間においては、電極33側に配置された絶縁層31の表面にイオンが移動することで、ピークが観測される。したがって、この場合、測定対象の材料4に含まれるイオン(不純物イオン)がアニオンであることを測定することが可能である。
<利点>
以下、実施の形態に係る物性測定方法及び物性測定システム100の利点について説明する。まず、実施の形態に係る物性測定方法及び物性測定システム100のように、測定対象の材料4に含まれるイオンの極性、及びイオン量を測定するに至った技術的背景について説明する。
従来、有機材料中に不純物が含まれている場合、有機材料を用いて製造された有機ELディスプレイ等のデバイスの性能及び耐久性に悪影響を及ぼすことが知られている。不純物としては、例えば有機や無機の不純物イオン等が考えられる。したがって、有機ELディスプレイ等のデバイスを作製するに当たっては、デバイスの作製に用いられる有機材料に不純物イオンが含まれるか否かを測定することが重要となる。特に、有機ELディスプレイ等のデバイスにおいては、有機材料が薄膜の状態、つまり固体の状態で用いられるため、固体である有機材料に不純物イオンが含まれるか否かを測定することが重要である。
これに対して、測定対象の材料4についての電荷量を測定する電気的分析手法により、測定対象の材料4に不純物イオンが含まれるか否かを検出する手法が知られており、例えば特許文献1及び非特許文献1に開示されている。
特許文献1には、背景技術でも述べたように、第1の電極と、第2の電極とを具備する測定容器に液体が封入された状態で、第1の電極と第2の電極との間に三角波電圧信号を印加し、印加に伴って液体を流れる電流信号を検出することで、液体の不純物イオンを測定する方法が開示されている。また、非特許文献1には、背景技術でも述べたように、緑色のTADFドーパント粉末を含むキシレン溶液をテストセルに封入し、このテストセルに三角波電圧を印加して電流を測定することにより、TADFドーパント粉末に含まれる不純物イオンの量を測定する方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1及び非特許文献1に開示の技術では、いずれも測定容器又はテストセルの構造上、測定対象の材料を液体又は溶媒に混合した状態で測定を行う必要がある。このため、特許文献1及び非特許文献1に開示の技術では、測定対象の材料が固体である場合、測定容器又はテストセルに測定対象の材料を封入できないため、測定を行うことができない、という問題がある。また、特許文献1及び非特許文献1に開示の技術では、そもそも測定対象の材料に含まれるイオンの極性を測定することができない、という問題がある。
これに対して、本願の発明者は、固体である測定対象の材料4と、測定対象の材料4における厚さ方向の両側のうちの一方の側のみに配置される絶縁層31と、測定対象の材料4及び絶縁層31を厚さ方向において挟む一対の電極32,33と、を備える物性測定用素子3において、一対の電極32,33間に周期的に変化し、かつ、周期的に極性が反転する電圧(ここでは、三角波電圧)を印加することで、固体である測定対象の材料4に含まれるイオンを検出可能であることを見い出した。そして、本願の発明者は、物性測定用素子3において、絶縁層31を上記一方の側のみに配置することで、印加電圧に伴って物性測定用素子3を流れる電流のピークの出現位置が、測定対象の材料4に含まれるイオンの極性を示すことを見い出した。
したがって、実施の形態に係る物性測定方法及び物性測定システム100では、特許文献1及び非特許文献1に開示の技術ではなし得なかった、固体である測定対象の材料4に含まれるイオンの極性及びイオン量の測定が可能である。具体的には、実施の形態に係る物性測定方法及び物性測定システム100では、測定対象の材料4に含まれるごく微量(例えば、数pC)のイオン(不純物イオン)の極性及びイオン量を測定することが可能である。
ところで、非特許文献2には、背景技術でも述べたように、トリス(8-ヒドロキシキノレート)アルミニウム(Alq)又はトリス(7-プロピル-8-ヒドロキシキノリナト)アルミニウム(Al7p)からなる電子オンリーデバイスを作製し、変位電流測定により分極電荷がカソードからの電子注入に与える影響を評価する手法が開示されている。この電子オンリーデバイスは、一対の電極の間に、有機材料層及び絶縁層を配置した構造を有しており、本願に開示の物性測定用素子3に近しい構造となっている。
しかしながら、非特許文献2に開示の電子オンリーデバイスは、上述のように分極電荷がカソードからの電子注入に与える影響を評価することを目的としており、本願に開示の物性測定方法のように、測定対象の材料4に含まれるイオンを検出することを目的としていない。また、非特許文献2に開示の電子オンリーデバイスの絶縁層は、シリコン基板(電極)から注入される電荷(正孔)をブロックするため、つまり電荷の注入を制御する目的で用いられており、物性測定用素子3の絶縁層31のように測定対象の材料4に含まれるイオンを測定する目的で用いられていない。また、非特許文献2の変位電流測定においては、印加する電圧の周波数が20mHzであり、本願に開示の物性測定方法において印加する電圧の周波数(1mHz)と比較して非常に高い周波数である。さらに、非特許文献2の変位電流測定においては、極性が周期的に反転しない交流電圧を電子オンリーデバイスに印加しており、本願に開示の物性測定方法において印加する電圧のように周期的に極性が反転する電圧を印加していない。
すなわち、非特許文献2には、本願に開示の物性測定用素子3に近しい構造を有する電子オンリーデバイスが開示されているが、非特許文献2における電子オンリーデバイスを用いた測定の目的は、本願に開示の物性測定方法の目的とは全く異なっている。また、非特許文献2における電子オンリーデバイスに印加する電圧の条件も、本願に開示の物性測定方法とは全く異なっている。したがって、非特許文献2に触れた当業者が、本願に開示の物性測定方法に容易に想到し得ないことは、言うまでもない。
上述のように、実施の形態に係る物性測定方法及び物性測定システム100は、特許文献1、非特許文献1、及び非特許文献2に開示の技術ではなし得なかった、固体である測定対象の材料4に含まれるイオンの極性を測定することができる、という利点がある。また、実施の形態に係る物性測定方法及び物性測定システム100では、更に、固体である測定対象の材料4に含まれるイオンのイオン量を測定することができる、という利点がある。
(変形例)
以上、本開示に係る物性測定方法及び物性測定システム100について、実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、実施の形態に限定されるものではない。本開示の主旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を実施の形態に施した形態、又は実施の形態における一部の構成要素を組み合わせて構築される別の形態も、本開示の範囲内に含まれる。
上記実施の形態では、物性測定用素子3の一対の電極32,33間に電圧を印加するステップS3は、常温よりも高い温度下で行われているが、これに限られない。例えば、上記ステップS3は、常温下で行われてもよい。
上記実施の形態では、物性測定方法及び物性測定システム100は、測定対象の材料4に含まれるイオンの極性、及びイオン量の両方を測定しているが、これに限られない。例えば、物性測定方法及び物性測定システム100は、測定対象の材料4に含まれるイオンの極性のみを測定してもよい。
上記実施の形態では、物性測定用素子3の絶縁層31は、一対の電極32,33のうちのガラス基板34側の電極33と測定対象の材料4との間に配置されているが、これに限られない。例えば、絶縁層31は、一対の電極32,33のうちのガラス基板34が配置されていない側の電極32と測定対象の材料4との間に配置されていてもよい。
(まとめ)
以上述べたように、本開示に係る物性測定方法は、固体である測定対象の材料4と、測定対象の材料4における厚さ方向の両側のうちの一方の側のみに配置される絶縁層31と、測定対象の材料4及び絶縁層31を厚さ方向において挟む一対の電極32,33と、を備える物性測定用素子3において、一対の電極32,33間に周期的に変化し、かつ、周期的に極性が反転する電圧を印加し(ステップS3)、電圧の印加により物性測定用素子3を流れる電流に基づいて、測定対象の材料4の物性を測定する。そして、測定対象の材料4の物性を測定するステップでは、測定対象の材料4に含まれるイオンの極性を測定する(ステップS4)。
これによれば、固体である測定対象の材料4に含まれるイオンの極性を測定することができる、という利点がある。
また、本開示に係る物性測定方法では、測定対象の材料の物性を測定するステップでは、測定対象の材料4に含まれるイオンのイオン量を更に測定する。
これによれば、固体である測定対象の材料4に含まれるイオンのイオン量を測定することができる、という利点がある。
また、本開示に係る物性測定方法では、一対の電極32,33間に電圧を印加するステップS3は、常温よりも高い温度下で行われる(ステップS3)。
これによれば、測定対象の材料4に含まれるイオンの移動度を向上することができ、結果として測定対象の材料4に含まれるイオンのイオン量の測定精度を更に向上することができる、という利点がある。
また、本開示に係る物性測定システム100は、電圧印加部1と、測定部2と、を備える。電圧印加部1は、固体である測定対象の材料4と、測定対象の材料4における厚さ方向の両側のうちの一方の側のみに配置される絶縁層31と、測定対象の材料4及び絶縁層31を厚さ方向において挟む一対の電極32,33と、を備える物性測定用素子3において、一対の電極32,33間に周期的に変化し、かつ、周期的に極性が反転する電圧を印加する。測定部2は、電圧の印加により物性測定用素子3を流れる電流に基づいて、測定対象の材料4の物性を測定する。測定部2は、測定対象の材料4に含まれるイオンの極性を測定する。
これによれば、固体である測定対象の材料4に含まれるイオンの極性を測定することができる、という利点がある。
また、本開示に係る物性測定システム100では、測定部2は、測定対象の材料4に含まれるイオンのイオン量を更に測定する。
これによれば、固体である測定対象の材料4に含まれるイオンのイオン量を測定することができる、という利点がある。
また、本開示に係る物性測定用素子3は、物性測定システム100で用いられる。
これによれば、物性測定用素子3を用いることで、固体である測定対象の材料4に含まれるイオンの極性を測定することができる、という利点がある。
本開示は、例えば測定対象の材料についての物性を測定する方法及びシステムに適用することが可能である。
1 電圧印加部
2 測定部
21 I-Vコンバータ
22 電圧計
3 物性測定用素子
31 絶縁層
32,33 電極
34 ガラス基板
4 測定対象の材料
40 試料
100 物性測定システム
300 比較例に係る物性測定用素子
301 シール材
302,303 絶縁膜
304,305 電極
306,307 ガラス基板

Claims (6)

  1. 固体である測定対象の材料と、前記測定対象の材料における厚さ方向の両側のうちの一方の側のみに配置される絶縁層と、前記測定対象の材料及び前記絶縁層を前記厚さ方向において挟む一対の電極と、を備える物性測定用素子において、前記一対の電極間に周期的に変化し、かつ、周期的に極性が反転する電圧を印加し、
    前記電圧の印加により前記物性測定用素子を流れる電流に基づいて、前記測定対象の材料の物性を測定し、
    前記測定対象の材料の物性を測定するステップでは、前記測定対象の材料に含まれるイオンの極性を測定する、
    物性測定方法。
  2. 前記測定対象の材料の物性を測定するステップでは、前記測定対象の材料に含まれる前記イオンのイオン量を更に測定する、
    請求項1に記載の物性測定方法。
  3. 前記一対の電極間に前記電圧を印加するステップは、常温よりも高い温度下で行われる、
    請求項1又は2に記載の物性測定方法。
  4. 固体である測定対象の材料と、前記測定対象の材料における厚さ方向の両側のうちの一方の側のみに配置される絶縁層と、前記測定対象の材料及び前記絶縁層を前記厚さ方向において挟む一対の電極と、を備える物性測定用素子において、前記一対の電極間に周期的に変化し、かつ、周期的に極性が反転する電圧を印加する電圧印加部と、
    前記電圧の印加により前記物性測定用素子を流れる電流に基づいて、前記測定対象の材料の物性を測定する測定部と、を備え、
    前記測定部は、前記測定対象の材料に含まれるイオンの極性を測定する、
    物性測定システム。
  5. 前記測定部は、前記測定対象の材料に含まれる前記イオンのイオン量を更に測定する、
    請求項4に記載の物性測定システム。
  6. 請求項4又は5に記載の前記物性測定システムで用いられる、
    物性測定用素子。
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