JP7175430B2 - 移動制御装置及び移動制御方法 - Google Patents

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Description

本開示技術は、移動制御装置及び移動制御方法に関する。
従来の移動制御装置には、複数の自律的に移動する移動体それぞれが互いに協調して、予め定められた領域全体に亘って作業を遂行させるものがある。移動体が行う作業は、清掃作業、又は、防衛、防犯、若しくは、防災等のための監視作業が代表的なものである。
従来技術の一例として、非特許文献1は、通信範囲が設定されている移動体間のロバストな通信ネットワークを維持しつつ、全領域内へ移動体を分散させて配置する移動制御技術について述べている。
具体的には、非特許文献1に係る移動制御装置は、作業を遂行するための3つの仮想力を想定し、その合力方向に各移動体を移動制御している。この仮想力は、ネットワークグラフの連結性を維持するための力、ネットワークグラフのロバスト性を向上させるための力、及び、領域への展開度合を向上させるための力、である。ここで、ネットワークグラフとは、複数の移動体から構成される通信ネットワークを、各移動体を頂点とし、移動体同士の通信路を辺として抽象化するグラフ理論に基づくデータ構造である。
複数の移動体が協調して予め与えられた作業を遂行するためには、移動体同士の通信を保証することが重要である一方で、全領域内へ移動体を分散させて配置すること、すなわち展開度合を向上させることが重要である。ネットワークグラフのロバスト性を向上させることは、言い換えればできるだけ移動体同士を近くに配置することである。すなわち、ネットワークグラフのロバスト性を向上させることと、領域への展開度合を向上させることは、矛盾した逆向きの方向である。従来技術においては、領域への展開度合を向上させるための力を考慮してはいるものの、他の2つの仮想力と合わせた合力の方向が領域への展開度合を向上させているとは限らない、という課題があった。
本開示技術は、上記の問題を解決するためのもので、ネットワークグラフが連結であるという制約の下で、全領域内の移動体の展開度合を向上させるように移動が可能な移動制御装置及び移動制御方法を提供することを目的としている。
本開示技術に係る移動制御装置は、複数の自律的に移動する移動体が協調して作業を遂行するように移動体の各々移動させるための移動制御情報を出力する移動制御装置であって、第1移動体の位置を示す第1移動体位置情報を取得する第1移動体位置取得部と、通信ネットワークに接続された第1移動体から他移動体位置情報を取得する他移動体位置取得部と、第1移動体位置情報と他移動体位置情報とに基づいて、第1移動体の移動量及び移動方向を示す作業遂行ベクトルu1’を算出する作業遂行ベクトル算出部と、を備え、全領域を分けて移動体のそれぞれに割当領域を決定し、割当領域にある各点qに対して重要度を表す関数をφ(q)とし、xiをi番目(i=1、2、…、N)の移動体の位置とし、h()を各点qとxiとの距離関数とし、Lを移動体群の重心全領域の重心との二乗距離し、k1及びk2をそれぞれ設計により決定される係数とすると、作業遂行ベクトルu1’は、

Figure 0007175430000001

与えられ、λ2を代数的連結度とし、εを閾値とし、nを、正規化された代数的連結度の勾配ベクトルとし、合成ベクトルuは、

Figure 0007175430000002

で与えられ、移動制御情報は、合成ベクトルuである、というものである
本開示技術に係る移動制御装置は、全領域を分けて移動体ごとに割当領域を決定し、割当領域の重心を決定し、各移動体と割当領域の重心との距離を決定し、移動体ごとに割当領域の重心との距離を減少させる方向を算出している。すべての移動体が割り当てられた割当領域の重心へ移動することは、全領域内の移動体の展開度合を向上させるように移動することになる。つまり、移動体と割当領域の重心との距離を減少させることは、全領域内の移動体の展開度合を向上させることになる。本開示技術において、作業遂行ベクトルは、この移動体と割当領域の重心との距離を減少させる方向に基づいて算出している。
本開示技術に係る移動制御装置は、移動体の通信ネットワーク(以降、単に「ネットワーク」と称されることもある)が連結であれば作業遂行ベクトルの方向に移動体を制御しているため、全領域内の移動体の展開度合を向上させている。また、移動体が通信範囲を出てしまう場合でもネットワークの連結度が不変若しくは増加する方向のうち、割当領域の重心との距離が減少するものを選択しているため、全領域内の移動体の展開度合を向上させいる。よって、本開示技術は、ネットワークグラフが連結であるという制約の下で、全領域内の移動体の展開度合を向上させるように移動が可能となる移動制御装置を実現する。
実施の形態1に係る移動体協調システムの要部の構成の一例を示す構成図 実施の形態1に係る移動体の要部の構成の一例を示すブロック図 実施の形態1に係る移動制御装置の要部の構成の一例を示すブロック図 遂行ベクトル部の与え方によって移動体の配置が変化することを示す説明図 実施の形態1に係る移動制御装置が備える移動制御計画部の移動方向を示す説明図 代数的連結度の勾配ベクトルを正規化したベクトルへの作業遂行ベクトルの射影の係数を示す説明図 実施の形態1に係る移動制御装置の要部のハードウェア構成の一例を示す図 実施の形態1に係る移動制御装置の処理の一例を説明するフローチャート
本開示技術の実施の形態の説明は、以下に示す図面に沿って行われる。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る移動体協調システム1の要部の構成の一例を示す構成図である。移動体協調システム1は、複数の移動体10を備える。移動体10は、自律的に移動するドローン等の飛行体、又は、自律的に移動する自走式のロボット等である。
移動体協調システム1は、一例として、複数の移動体10として5個の移動体10A,10B,10C,10D,10Eを備えたものである。移動体協調システム1が備える移動体10の個数は、5個に限定されるものではなく、2個以上であれば何個でもよい。
5個の移動体10A,10B,10C,10D,10Eは、各移動体10A,10B,10C,10D,10Eが自律的に移動し、予め定められた作業用の領域(以下、「全領域Q」)の作業を行う。ここで作業とは、防衛、防災、若しくは、セキュリティ等の監視作業、又は、清掃等の作業であり、これを協調して遂行する。
図2は、実施の形態1に係る移動体10の要部の構成の一例を示すブロック図である。移動体10は、駆動装置11、位置取得装置12、通信装置13、及び移動制御装置100を備える。
移動制御装置100は、移動体10を移動させるための移動制御情報を出力する。移動制御装置100は、以降の詳細な説明により明らかにされる。
駆動装置11は、移動制御装置100が出力する移動制御情報を取得する。駆動装置11は、移動制御装置100から取得した移動制御情報に基づいて、不図示のモータ及びアクチュエータ等を駆動させ、不図示の車輪又はプロペラ等を回転させるとともに操舵することにより、移動体10を移動させる。
位置取得装置12は、移動体10の位置を示す位置情報を生成して出力する。具体的には、例えば、位置取得装置12は、Global Navigation Satellite System(以下「GNSS」)等の航法システムを用いて移動体10の位置を特定し、特定した位置を位置情報として出力する。位置取得装置12が用いる航法システムは、GNSSに限定されるものではなく、ジャイロセンサ及び速度センサ等を用いた慣性航法システム等であってもよい。
通信装置13は、移動体10間において情報を送受信する。具体的には、通信装置13は、無線LAN、Bluetooth(登録商標)、又は赤外線通信等の無線通信方法により、移動体10間において情報を送受信する。
図1は、5個の移動体10A,10B,10C,10D,10Eのそれぞれが相互に情報を直接送受信可能な通信範囲として、通信範囲C10A,C10B,C10C,C10D,C10Eを示している。例えば、移動体10Aが備える通信装置13は、移動体10Aが備える通信装置13が情報を送受信可能な通信範囲である通信範囲C10Aに存在する移動体10B,10Eとの間において情報を送受信する。
また、移動体10Aは、マルチホップ通信によって、通信ネットワークに接続されている他の移動体である10C,10Dとも情報を送受信する。具体的には、例えば、移動体10Aが備える通信装置13は、移動体10Bが送信する位置情報と、移動体10Eが送信する位置情報に加えて、マルチホップ通信によって移動体10D、移動体10Cの位置情報を受信する。以降、第1移動体以外の通信ネットワークに接続されている移動体は、総称して「他移動体」と呼ぶ。
図3は、実施の形態1に係る移動制御装置100の要部の構成の一例を示すブロック図である。移動制御装置100は、第1移動体位置取得部110、他移動体位置取得部120、第1移動体位置出力部130、作業遂行ベクトル算出部140、代数的連結度算出部150、及び移動制御計画部160を備える。
第1移動体位置取得部110は、移動体10である第1移動体の位置を示す第1移動体位置情報を取得する。具体的には、例えば、移動体10Aが第1移動体である場合、移動体10Aが備える移動制御装置100における第1移動体位置取得部110は、移動体10Aの位置を示す第1移動体位置情報を取得する。より具体的には、例えば、移動体10Aに搭載された移動制御装置100が備える第1移動体位置取得部110は、移動体10Aに搭載された位置取得装置12が出力する位置情報を取得することにより、移動体10Aの位置を示す第1移動体位置情報を取得する。
他移動体位置取得部120は、ネットワークに接続している他移動体から、要すればマルチホップ通信を用いて他移動体情報を取得する。具体的には、例えば、移動体10Aが備える移動制御装置100における他移動体位置取得部120は、通信装置13が情報を送受信可能な通信範囲に存在する移動体10B及び移動体10Eからその位置情報を取得する。加えて、他移動体位置取得部120は、10C,10Dからはマルチホップ通信を用いてその位置情報を取得する。
第1移動体位置出力部130は、第1移動体情報を出力する。また、マルチホップ通信を採用している場合、第1移動体位置出力部130は、取得した他移動体の位置情報もあわせて出力する。
作業遂行ベクトル算出部140は、第1移動体位置情報、他移動体位置情報に基づいて、第1移動体が作業を遂行するための第1移動体の移動量及び移動方向を示す作業遂行ベクトルu1を算出する。作業遂行ベクトルu1は、移動体ごとに算出するが、ここでは代表して第1移動体で説明する。領域への移動体の展開とともに作業を行うが、展開は、移動体位置を変数とした評価関数Jを最小化する問題として定式化できる。この評価関数Jは一般には以下の数式1により表される。
Figure 0007175430000003
ここで、Qは全領域、V={1,2,3、…N}は移動体のインデックス集合、Nは移動体の総数、xiはi番目の移動体の位置、φ(q)は領域中の点qの重要度を表す関数、h()は点qとxiとの間の距離関数である。また、移動制御装置100は全領域Qを分けて移動体ごとに割当領域を決定する。
移動制御装置100が決定する割当領域は、全領域に配置された複数の前記移動体の位置を母点として、全領域上の他の点がどの前記移動体に近いかによって領域分けされたボロノイ図などが考えられる。ボロノイ図を得るための領域分割はボロノイ分割と呼ばれる。割当領域は、移動体が移動することに伴い、その都度動的に変化させてもよいし、移動体の初期値などによって固定してもよい。さらに、全領域Qの分割は、ボロノイ分割に限定せず、あらかじめ全領域Qを任意に分割して、領域の境界を固定してもよい。
数式1で与えられた評価関数Jは、距離関数hが二乗距離(q-xのノルムの二乗)のときには以下のように解釈できる。簡単にいえば、評価関数Jは、各移動体と割当領域の重心との距離によって決まるものである。すべての移動体が割り当てられた割当領域の重心に配置されると、評価関数Jは局所的に最小値をとる。よって、評価関数Jは、全領域内の移動体の展開度合を表したものである。評価関数Jはその値が小さくなるほど、全領域内の移動体の展開度合は向上する。
移動制御装置100が決定する割当領域の重心は、割当領域上の各点に対して重付けをして計算することが考えられる。評価関数Jに現れるφ(q)は領域中の点qの重要度を表す関数であり、これを乗ずることが重付けをして計算することに該当する。この重付けは、割当領域上の各点が作業を実施する点であるか否かで異なった重みとし、さらに前記各点が作業を実施する点である場合、作業を既に行ったかまだ行っていないかによっても異なった重みとすることができる。一例として、作業を行うべき箇所は重みを1とする。もともと作業が不要な箇所の重みは0とする。また作業が完了した箇所の重みは0とする。別の例として、2度清掃が必要とする作業の場合、未清掃の箇所の重みは2、1度清掃した箇所の重みは1、2度清掃を完了した箇所の重みは0とする。
従来技術における作業遂行ベクトルu1は、最急降下法により求めるものが開示されている。第1移動体に関していえば、作業遂行ベクトルu1は評価関数Jをx1で偏微分して傾きを求め、定数倍するものである。
本開示技術においては、以下の要素も考慮に入れて作業遂行ベクトルu1’を求める。すなわち、本開示技術は、移動体群の重心と全領域Qの重心との距離を考慮に入れて、この二乗距離を新たな評価関数の要素Lとおく。実施の形態1に係る作業遂行ベクトルu1は、評価関数Jをx1で偏微分し定数k1倍したものに、評価関数の要素Lをx1で偏微分し定数k2倍したものを加えて得たベクトルである。言い換えれば、実施の形態1に係る開示技術は、J’=k1×J+k2×Lの線形結合で与えられるあらたな評価関数J’を考慮していることと等価である。なお、全領域Qの重心は、上記の割当領域の重心を求めたときと同じように、全領域Q内の各点に重付けをして求めることが考えられる。また、移動体群の重心を求める場合も、移動体ごとに重付けをしてもよい。例えば、移動体の個性に着目して、作業効率が高い移動体の重みを重くする、などとしてもよい。
新たな評価関数J’を用いることの効果は、図4A,4Bを用いて説明していく。まず、全領域Qは移動体10-1と移動体10-2とに分けて割り当てられる。割当領域は、全領域Qをボロノイ分割することによって与えられる。今回の場合、移動体が2個しかないので、ボロノイ分割は、移動体間の二等分線で分割することと等価となる。
従来の評価関数Jを用いた方法では、図4Aのような配置になった後は、移動体は移動しない。理由は、以下の説明で明らかにされる。移動体10-1は、自機位置が割当領域の重心と一致しており作業遂行ベクトルu1の大きさがゼロとなり動かない。また、移動体10-2は、作業遂行ベクトルu1によって移動すると、移動体10-1と通信が途絶し、ネットワークグラフが非連結になるため、この方向には移動できない。よって、移動体10-1も移動体10-2も、これ以上は動かない。図4Aのような配置で各移動体が止まってしまうことは、移動体の本来の目的である清掃作業若しくは監視作業の観点からは、好ましくない。
他方、作業遂行ベクトルu1’をu1’=-k1×∂J/∂x-k2×∂L/∂xとすれば、図4Bのように、移動体群の重心と領域の重心との距離を縮めることができる。
図4Bの配置は、図4Aよりも移動体を分散して展開している配置であるため、実は評価関数Jの値を比較しても図4Bの方が小さくなる場合がある。このような現象が起きてしまう理由は、最急降下法による限界からである。通信範囲内という制約条件付きの最小化問題において、最急降下法はローカルミニマムに解の候補が止まってしまうことがある。図4A配置のようなローカルミニマムに解の候補が止まらないようにするため、Lの勾配を作業遂行ベクトルu1に加えることは有効である。
よって、以降は、評価関数Jに基づいた作業遂行ベクトルu1を前提に説明がなされるが、評価関数Jは評価関数J’に、作業遂行ベクトルu1は作業遂行ベクトルu1’と置き換えてもよい。
移動体群の重心は、マルチホップ通信を行わない場合でも、平均合意推定器を使うことにより、第1移動体位置情報及び、第1移動体の通信範囲内に存在する移動体の位置情報(以下、「局所情報」という)のみから求めることができる。平均合意推定器とは、全移動体にわたる平均値を局所情報から推定するものであり、移動体群の重心は移動体位置の平均値そのものである。
上記において評価関数Jは、全領域Qへ移動体を分散させて配置すること、すなわち展開度合を向上させること、を目的としたものである。しかし、評価関数Jはこれに限定するものではない。移動体位置を変数とした別の評価関数Jにより作業の程度が評価できて、その評価関数Jを基に作業遂行ベクトルu1を計算できるものであれば、他のものでもよい。
代数的連結度算出部150は、第1移動体情報、他移動体位置情報に基づいて、ネットワークの連結度合いを示す指標である代数的連結度と、代数的連結度の勾配ベクトルとを算出し、出力する。なお、代数的連結度算出部150は、マルチホップ通信を行わない場合でも、局所情報のみから代数的連結度と、その勾配ベクトルを算出可能である。
移動制御計画部160は、作業遂行ベクトル、代数的連結度、代数的連結度の勾配ベクトルに基づいて、代数的連結度の勾配ベクトルを正規化したベクトルを算出し、この正規化したベクトルへの作業遂行ベクトルの射影を算出する。移動制御計画部160は、前記射影を定数倍したものと、作業遂行ベクトルとを合成して得た合成ベクトルに基づいて、第1移動体の移動制御内容を決定する。そして、移動制御計画部160は、決定した移動制御内容を移動制御情報として出力する。第1移動体は以下の数式2に示す合成ベクトルuに基づいて移動する。
Figure 0007175430000004
ここでu1は作業遂行ベクトル、nは正規化された代数的連結度の勾配ベクトル、λ2は代数的連結度である。<a,b>はベクトルaとbの内積を意味する。
図5A及び図5Bは、実施の形態1に係る移動制御装置が備える移動制御計画部の移動方向を示す説明図である。数式2の意味は、図5A及び図5Bによって明らかになる。
数式2は、以下のように説明できる。λ2が閾値εより大きい場合、あるいはu1によってλ2を増加可能な場合、u1を制御入力とする。u1は例えば最急降下ベクトルであるから、これを制御入力とすることで評価関数Jを減少させられる。一方、λ2が閾値以下かつ、u1を入力することでλ2が減少する場合には、λ2が変化しない方向に移動するよう、u1のnへの射影である<u1,n>nを基に「nに直交する方向へのu1の射影」であるu1-<u1,n>nを制御入力とする。なお、代数的連結度λ2が0より大きければネットワークグラフは連結であり、移動体同士の通信は保証される。
言い換えれば、移動制御装置100は、移動体が作業遂行ベクトルu1の方向に移動してもまだネットワークが連結である場合、当該作業遂行ベクトルu1の方向に移動体を制御する。また、移動制御装置100は、移動体が作業遂行ベクトルu1の方向に移動したらネットワークが連結でなくなってしまう場合、ネットワークの連結度が不変若しくは増加する方向のうち、移動体と割当領域の重心との距離が減少するものを選択して制御する。
以降の説明は、上記制御則によって移動体がどのように制御されるのかを明らかにする。今、制御周期が十分に短く、かつ、初期状態でλ2>εと仮定する。このとき、まずu1が制御入力となり評価関数Jを減少させる方向へ第1移動体が図5Aのように移動する。そしてλ2=εとなった瞬間から制御入力がu1-<u1,n>nに切り替わり、λ2=εを保ったまま、評価関数Jを減少させる方向へ図5Bのように移動する。したがって、上記仮定が満たされていれば、上記の合成ベクトルに基づいて移動することで通信ネットワークを維持しつつ評価関数Jを最小化できる。
このような移動方式は、評価関数Jを、λ2≧εという制約のもとで最小化する問題を解いていることに他ならない。よって、移動制御装置100は、この制御方式を採用することで、ネットワークの連結性を保ちつつ評価関数Jを減少させることができる。
移動制御装置100は、制御周期が大きくネットワークが非連結となってしまう場合、数式2に工夫をし、段階的に制御入力を切り替えればよい。以下は、ほんの一例である。
Figure 0007175430000005
ここで、αは以下の数式4などが考えられる。
Figure 0007175430000006
図6は、αの例を示している。
移動制御装置100は、以上のような方法をとることにより、ネットワークの連結性を保つという制約の下で、移動体の目的である作業の実施をすることができる。
図7A及び図7Bは、実施の形態1に係る移動制御装置100の要部のハードウェア構成の一例を示す図である。図7Aに示すように、移動制御装置100はコンピュータにより構成されており、当該コンピュータはプロセッサ501及びメモリ502を有している。メモリ502には、当該コンピュータを、第1移動体位置取得部110、他移動体位置取得部120、第1移動体位置出力部130、作業遂行ベクトル算出部140、及び移動制御計画部160として機能させるためのプログラムが記憶されている。メモリ502に記憶されているプログラムをプロセッサ501が読み出して遂行することにより、第1移動体位置取得部110、他移動体位置取得部120、第1移動体位置出力部130、作業遂行ベクトル算出部140、代数的連結度算出部150、及び移動制御計画部160が実現される。
また、図7Bに示すように、移動制御装置100は処理回路503により構成されても良い。この場合、第1移動体位置取得部110、他移動体位置取得部120、第1移動体位置出力部130、作業遂行ベクトル算出部140、代数的連結度算出部150、及び移動制御計画部160の機能が処理回路503により実現されても良い。さらに、移動制御装置100はプロセッサ501、メモリ502及び処理回路503により構成されても良い。この場合、第1移動体位置取得部110、他移動体位置取得部120、第1移動体位置出力部130、作業遂行ベクトル算出部140、代数的連結度算出部150、及び移動制御計画部160のうちの一部の機能がプロセッサ501及びメモリ502により実現されて、残余の機能が処理回路503により実現されるものであっても良い。
プロセッサ501は、例えば、CPU、GPU、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、又はDSPを用いたものである。
メモリ502は、例えば、半導体メモリ又は磁気ディスクを用いたものである。より具体的には、メモリ502は、RAM、ROM、フラッシュメモリ、EPROM、EEPROM、SSD、又はHDDなどを用いたものである。
処理回路503は、例えば、ASIC、PLD、FPGA、SoC、又はシステムLSIを用いたものである。
図8は、実施の形態1に係る移動制御装置100の処理の一例を説明するフローチャートである。移動制御装置100は、当該フローチャートの処理を繰り返して遂行する。まず、ステップST601にて、第1移動体位置取得部110は、第1移動体位置情報を取得する。次に、ステップST602にて、他移動体位置取得部120は、他移動体位置情報を取得する。次に、ステップST603にて、第1移動体位置出力部130は、第1移動体情報を出力する。次に、ステップST604にて、作業遂行ベクトル算出部140は、作業遂行ベクトルを出力する。次に、ステップST605にて、代数的連結度算出部150は、代数的連結度とその勾配ベクトルを出力する。次に、ステップST606にて、移動制御計画部160は、移動制御情報を出力する。
移動制御装置100は、ステップST606の後、当該フローチャートの処理を終了し、ステップST601に戻って当該フローチャートの処理を繰り返して遂行する。
以上のように、移動制御装置100は、複数の自律的に移動する移動体10が協調して作業を遂行する移動体協調システム1における各移動体10に搭載される移動制御装置100であって、移動体10である第1移動体の位置を示す第1移動体位置情報を取得する第1移動体位置取得部110と、第1移動体が所属するネットワークに存在する、第1移動体以外の他移動体から位置情報を取得する他移動体位置取得部120と、第1移動体位置出力部130と、作業遂行ベクトル算出部140と、代数的連結度算出部150と、移動制御計画部160と、を備えた。
このように構成することにより、移動制御装置100は、ネットワークの連結性を保つという制約の下で作業を実施することができる。
なお、本開示は、本開示の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
本開示技術に係る移動制御装置は、移動体協調システムに適用することができる。
1 移動体協調システム、10、10-1、10-2、10A~10E 移動体、11 駆動装置、12 位置取得装置、13 通信装置、100 移動制御装置、110 第1移動体位置取得部、120 他移動体位置取得部、130 第1移動体位置出力部、140 作業遂行ベクトル算出部、150 代数的連結度算出部、160 移動制御計画部、501 プロセッサ、502 メモリ、503 処理回路、Q 領域。

Claims (5)

  1. 複数の自律的に移動する移動体が協調して作業を遂行するように前記動体の各々移動させるための移動制御情報を出力する移動制御装置であって、
    第1移動体の位置を示す第1移動体位置情報を取得する第1移動体位置取得部と、
    通信ネットワークに接続された前記第1移動体から他移動体位置情報を取得する他移動体位置取得部と、
    前記第1移動体位置情報と前記他移動体位置情報とに基づいて、前記第1移動体の移動量及び移動方向を示す作業遂行ベクトルu1’を算出する作業遂行ベクトル算出部と、を備え、
    全領域を分けて前記移動体のそれぞれに割当領域を決定し、
    前記割当領域にある各点qに対して重要度を表す関数をφ(q)とし、
    xiをi番目(i=1、2、…、N)の前記動体の位置とし、
    h()を前記各点qとxiとの距離関数とし、
    Lを移動体群の重心と前記全領域の重心との二乗距離し、
    k1及びk2をそれぞれ設計により決定される係数とすると、
    前記作業遂行ベクトルu1’は

    Figure 0007175430000007

    与えられ、
    λ2を代数的連結度とし、
    εを閾値とし、
    nを、正規化された前記代数的連結度の勾配ベクトルと
    合成ベクトルuは、

    Figure 0007175430000008

    で与えられ、
    前記移動制御情報は、前記合成ベクトルuである、
    移動制御装置。
  2. 前記割当領域は、前記全領域に配置された複数の前記移動体の位置を母点として、前記全領域Qにおける他の点がどの前記移動体に近いかによって領域分けされたボロノイ図であることを特徴とする請求項1に記載の移動制御装置。
  3. 前記割当領域は、前記移動体が移動すると動的に変化する前記ボロノイ図であることを特徴とする請求項2に記載の移動制御装置。
  4. 前記φ(q)は、前記各点が作業を実施する点であるか否かで異なった重みであり、前記各点が作業を実施する点である場合、作業を既に行ったかまだ行っていないかによっても異なった重みである、
    請求項1に記載の移動制御装置。
  5. 複数の自律的に移動する移動体が協調して作業を遂行するように前記移動体の各々移動させるための移動制御情報を出力する移動制御装置の移動制御方法であって、
    第1移動体位置取得部が、第1移動体の位置を示す第1移動体位置情報を取得し、
    他移動体位置取得部が、通信ネットワークに接続された前記第1移動体から他移動体位置情報を取得し、
    作業遂行ベクトル算出部が、前記第1移動体位置情報と前記他移動体位置情報とに基づいて、前記第1移動体の移動量及び移動方向を示す作業遂行ベクトルu1’を算出し、
    全領域を分けて前記移動体のそれぞれに割当領域を決定し、
    前記割当領域にある各点qに対して重要度を表す関数をφ(q)とし、
    xiをi番目(i=1、2、…、N)の前記移動体位置とし、
    h()を前記各点qとxiとの間の距離関数とし、
    Lを移動体群の重心と前記全領域の重心との二乗距離し、
    k1及びk2をそれぞれ設計により決定される係数とすると、
    前記作業遂行ベクトルu1’は、

    Figure 0007175430000009

    で与えられ、
    λ2代数的連結度とし、
    εを閾値とし、
    nを、正規化された前記代数的連結度の勾配ベクトルとし、
    合成ベクトルuは、

    Figure 0007175430000010

    で与えられ、
    前記移動制御情報は、前記合成ベクトルuである、
    移動制御方法。
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