JP7169848B2 - 空気調和機 - Google Patents
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Description
冷媒の漏えい量を検出する技術として、例えば、特許文献1には、冷凍装置において、液溜に冷媒を回収して、液溜内の冷媒質量をレベルセンサ、圧力センサ、および温度センサによる検出値に基づいて算出測定し、冷媒回路からの冷媒の漏れ出しを検出する技術が記載されている。
本発明の目的は、冷媒の漏えいを適切に把握できる空気調和機を提供することにある。
図1の室外機1は、屋外に設置され、少なくとも一台の図示しない室内機が接続されて、後述する冷凍サイクルにより、冷媒と外気との間で熱交換を行う。
室外機1は、室外熱交換器21(図2参照)と制御部11と圧縮機12と受液器13とガス阻止弁14と液阻止弁15とガス接続配管16と液接続配管17とを備えている。また、室外機1は、防振架台3に載置されて基礎に据え付けられている。また、本実施形態では、質量検出装置34は、防振架台3に具備されている。
受液器13は、冷凍サイクルの冷媒量の変動を吸収する液冷媒の貯留タンクである。
ガス接続配管16は、図示しない室内機と接続し、暖房運転時には、高温高圧の冷媒ガスが通流し、冷房運転時には、低温低圧の冷媒ガスが通流する。ガス阻止弁14は、ガス接続配管16のガス冷媒の通流を遮断する電磁弁である。
液接続配管17は、図示しない室内機と接続し、暖房運転時には、低温高圧の液冷媒が通流し、冷房運転時には、低温高圧の液冷媒が通流する。液阻止弁15は、液接続配管17の液冷媒の通流を遮断する電磁弁である。
ちなみに、ガス接続配管16も液接続配管17も、たわむことにより質量検出装置34による室外機1の質量検出に支障を生じないようになっている。なお、ガス接続配管16と室外機1の接続部分、および、室外機1と液接続配管17の接続部分にフレキシブルな配管を用いるようにしてもよい。
実施形態の空気調和機100は、後述するポンプダウン運転により空気調和機100に充填されている略全ての冷媒を受液器13に回収して、質量検出装置34により室外機1全体の質量を測定し、この質量の時間変化量を、冷媒の漏えいによる冷媒量の減少量としている。なお、質量検出装置34を用いて検出(算出)される冷媒量や冷媒量の減少量の単位は、例えばkgである。
以下、室外機1の質量計測の詳細を説明する。
なお、図2では、室内熱交換器と膨張弁を備えた室内機2をひとつ図示しているが、実施形態の空気調和機100は、複数の室内機2が、室外機1に接続する構成であってもよい。
アキュムレータ19は、圧縮機12に液状の冷媒が吸入されるのを防止するために、気液二相の冷媒の気液分離を行う。
室外熱交換器21は、空気調和機100の冷房運転時には冷媒の凝縮器として作用し、暖房運転時には冷媒の蒸発器として作用して、冷媒と外気との間で熱の授受を行う熱交換器である。
膨張弁20は、空気調和機100の暖房運転時に、冷媒の蒸発器となる室外熱交換器21に流入する高圧冷媒を減圧して冷媒が気化しやすい状態にするとともに、冷媒流量を調整する電磁弁である。膨張弁20の弁開度は、制御部11により制御される。
ガス阻止弁14と液阻止弁15とガス接続配管16と液接続配管17とは、図1と同様であるため、ここでは説明しない。
このため、制御部11(図1参照)は、ガス阻止弁14を開き、液阻止弁15を閉じて、冷凍サイクルの冷房運転を行う。
制御部11は、ガス接続配管16の圧力が所定値(略真空)になるまで冷房運転を行い、ガス接続配管16の圧力が所定値になると、冷凍サイクルの冷房運転を終了し、ガス阻止弁14を閉じて、室外機1のポンプダウン運転を終了する。
以上の室外機1のポンプダウン運転により、空気調和機100に充填されている冷媒を、受液器13に回収することができる。
防振架台3は、室外機1が設置される上部架台31と、屋上等の設置面上に設ける下部架台32と、から構成され、上部架台31と下部架台32との間に、質量検出装置34と防振装置33とが設けられている。この構成により、室外機1の振動エネルギーが防振装置33で吸収され、室外機1の振動が他に伝わることを抑止している。
質量検出装置34が、防振架台3の一辺に設置された防振装置33の間に設けられている。
このため、室外機1の重心位置の変化を少なくするため、充填されている冷媒の全量を、受液器13に回収できるように、受液器13は、室内機の台数や管長に依存する最大冷媒量を貯留できる容量をもつことが望ましい。詳しくは、室外熱交換器21や室外熱交換器21から受液器13までの管路に液冷媒が貯留しないようにして、重心位置の変化を小さくする。
なお、受液器13に全冷媒を回収できないとしても、本実施形態では、冷媒が回収された室外機1の全体の質量を検出するので、受液器13の液面レベルに基づいて冷媒量を検出する場合よりも、より適切に冷媒量を検出できる。このため、冷媒の漏えいを適切に把握できる。
制御部11は、図2で説明した室外機1の運転を制御する冷凍サイクル制御部115と、質量検出装置34(図1、図3参照)の検出値に基づいて冷媒の漏えいを判定する冷媒漏えい処理部110と、を有している。
制御部11は、マイクロコントローラと専用または汎用の電気回路とから構成され、マイクロコントローラの内蔵ブログラムにより、冷凍サイクルの運転制御や、冷媒の漏えい判定処理が行われる。
センサ入力部111は、質量検出装置34の検出値の入力部である。
また、図4に示されるように、センサ入力部111には、室外機1への積雪・着雪(積雪という)や室外熱交換器21への着霜・着氷(着霜という)の有無を検出する積雪・着霜検出手段35を接続するようにしてもよい。そして、室外機1の積雪や室外熱交換器21の着霜を検出した時には、冷媒量による冷媒の漏えい判定を行わないようにする。これにより、冷媒の漏えい判定の精度を向上することができる。
なお、積雪・着霜検出手段35は、室外機1への積雪のみを検出するものや、室外熱交換器21への着霜のみを検出ものとしてもよい。
冷媒量取得部112は、センサ入力部111に入力された質量検出装置34の検出値に基づいて、冷媒量対応テーブル1141を参照して、検出値に対応する冷媒の冷媒量を取得する。そして、取得した冷媒量を冷媒量履歴情報1142に記憶する。
冷媒量対応テーブル1141には、室外機1に貯留する冷媒の冷媒量と質量検出装置34の検出値の対応関係が記憶されているものとする。また、冷媒充填量1144の初期設定は、実施形態の空気調和機100の据付け時に設定されているものとする。
実施形態の空気調和機100は、以下のフローにより冷媒の漏えい判定処理を行う。
そして、ステップS53で、冷媒漏えい処理部110は、ポンプダウン運転が終了するまで待機し、ポンプダウンが終了すると、ステップS54に進む(S53のYes)。
そして、ステップS56で、冷媒量取得部112は、冷媒量対応テーブル1141を参照して、ステップS55で取得した質量検出装置34の検出値に対応する冷媒量(kg)を取得する。
冷媒量取得部112は、ステップS57で、ステップS56で取得した冷媒量を、冷媒量履歴情報1142に記憶する。
そして、ステップS59で、漏えい判定部113は、ステップS58で算出した冷媒量の変化量が所定値以上の減少であるか否かを判定することで、冷媒の漏えいを判定する。漏えい判定部113は、変化量が所定値以上の減少であれば、空気調和機1(冷凍サイクル)から冷媒の漏えいが生じていると判定し(S59のYes)、ステップS60に進む。変化量が増加あるいは、所定値より小さければ、冷媒の漏えいが生じていないと判定して(S59のNo)、ステップS51に戻る。
ステップS61で、漏えい判定部113は、冷媒充填量1144の値からステップS56で取得した冷媒量を減じて、冷媒補充量を算出し、冷媒補充量1143に記憶する。そして、ステップS51に戻る。
図6は、冷媒漏えい処理部110に通信部116を設けた、室外機1の制御部11(図1参照)の構成を示す図である。通信部116は、例えば、セルラー回線による無線通信装置である。他の部分は、図4と同様であり、説明は省略する。
11 制御部
110 冷媒漏えい処理部(冷媒漏えい検出装置)
111 センサ入力部
112 冷媒量取得部
113 漏えい判定部
114 記憶部
115 冷凍サイクル制御部
116 通信部
12 圧縮機
13 受液器
14 ガス阻止弁
15 液阻止弁
16 ガス接続配管
17 液接続配管
18 四方弁
19 アキュムレータ
20 膨張弁
21 室外熱交換器
3 防振架台
31 上部架台
32 下部架台
33 防振装置
34 質量検出装置
35 積雪・着霜検出手段(着霜検出手段)
2 室内機
100 空気調和機
Claims (3)
- 冷媒が通流して空調対象空間を空調する室内機と、
前記室内機との間で前記冷媒を循環して、前記冷媒と外気との熱交換を行う室外機と、
前記室外機の質量を検出する質量検出装置と、
前記室外機をポンプダウン運転して前記室外機に前記冷媒を回収する制御部と、
前記室外機が載置される防振架台と、を備え、
前記防振架台は、上部架台と、下部架台と、を有するとともに、前記上部架台と前記下部架台との間に設けられる防振装置を有し、
前記質量検出装置は、前記防振架台において、前記上部架台と前記下部架台との間に設けられ、
前記室外機の荷重が、前記上部架台を介して、前記防振装置に作用するとともに、前記質量検出装置にも作用することを特徴とする空気調和機。 - 冷媒が通流して空調対象空間を空調する室内機と、
前記室内機との間で前記冷媒を循環して、前記冷媒と外気との熱交換を行う室外機と、
前記室外機の質量を検出する質量検出装置と、
前記室外機をポンプダウン運転して前記室外機に前記冷媒を回収する制御部と、
前記室外機が載置される防振架台と、を備え、
前記防振架台は、上部架台と、下部架台と、を有するとともに、前記上部架台と前記下部架台との間に設けられる防振装置を有し、
前記防振装置は、前記質量検出装置の機能を兼ね備えており、
前記防振装置に作用する荷重に基づいて、前記室外機の質量が算出されることを特徴とする空気調和機。 - 前記制御部は、
前記冷媒を前記室外機に回収した後に前記質量検出装置によって検出した冷媒回収後の前記室外機の質量を、過去に検出した前記冷媒回収後の前記室外機の質量と比較して、前記冷媒の質量の変化量を算出し、冷媒の漏えいを判定すること
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の空気調和機。
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