JP7167871B2 - 物標検出装置 - Google Patents
物標検出装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7167871B2 JP7167871B2 JP2019125983A JP2019125983A JP7167871B2 JP 7167871 B2 JP7167871 B2 JP 7167871B2 JP 2019125983 A JP2019125983 A JP 2019125983A JP 2019125983 A JP2019125983 A JP 2019125983A JP 7167871 B2 JP7167871 B2 JP 7167871B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- target
- determination
- point
- unit
- detection device
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01S—RADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
- G01S13/00—Systems using the reflection or reradiation of radio waves, e.g. radar systems; Analogous systems using reflection or reradiation of waves whose nature or wavelength is irrelevant or unspecified
- G01S13/86—Combinations of radar systems with non-radar systems, e.g. sonar, direction finder
- G01S13/867—Combination of radar systems with cameras
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01S—RADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
- G01S13/00—Systems using the reflection or reradiation of radio waves, e.g. radar systems; Analogous systems using reflection or reradiation of waves whose nature or wavelength is irrelevant or unspecified
- G01S13/02—Systems using reflection of radio waves, e.g. primary radar systems; Analogous systems
- G01S13/50—Systems of measurement based on relative movement of target
- G01S13/52—Discriminating between fixed and moving objects or between objects moving at different speeds
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01S—RADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
- G01S13/00—Systems using the reflection or reradiation of radio waves, e.g. radar systems; Analogous systems using reflection or reradiation of waves whose nature or wavelength is irrelevant or unspecified
- G01S13/02—Systems using reflection of radio waves, e.g. primary radar systems; Analogous systems
- G01S13/06—Systems determining position data of a target
- G01S13/42—Simultaneous measurement of distance and other co-ordinates
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01S—RADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
- G01S13/00—Systems using the reflection or reradiation of radio waves, e.g. radar systems; Analogous systems using reflection or reradiation of waves whose nature or wavelength is irrelevant or unspecified
- G01S13/66—Radar-tracking systems; Analogous systems
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01S—RADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
- G01S13/00—Systems using the reflection or reradiation of radio waves, e.g. radar systems; Analogous systems using reflection or reradiation of waves whose nature or wavelength is irrelevant or unspecified
- G01S13/66—Radar-tracking systems; Analogous systems
- G01S13/72—Radar-tracking systems; Analogous systems for two-dimensional tracking, e.g. combination of angle and range tracking, track-while-scan radar
- G01S13/723—Radar-tracking systems; Analogous systems for two-dimensional tracking, e.g. combination of angle and range tracking, track-while-scan radar by using numerical data
-
- G—PHYSICS
- G06—COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
- G06V—IMAGE OR VIDEO RECOGNITION OR UNDERSTANDING
- G06V20/00—Scenes; Scene-specific elements
- G06V20/50—Context or environment of the image
- G06V20/56—Context or environment of the image exterior to a vehicle by using sensors mounted on the vehicle
- G06V20/58—Recognition of moving objects or obstacles, e.g. vehicles or pedestrians; Recognition of traffic objects, e.g. traffic signs, traffic lights or roads
-
- G—PHYSICS
- G08—SIGNALLING
- G08G—TRAFFIC CONTROL SYSTEMS
- G08G1/00—Traffic control systems for road vehicles
- G08G1/16—Anti-collision systems
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01S—RADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
- G01S13/00—Systems using the reflection or reradiation of radio waves, e.g. radar systems; Analogous systems using reflection or reradiation of waves whose nature or wavelength is irrelevant or unspecified
- G01S13/88—Radar or analogous systems specially adapted for specific applications
- G01S13/93—Radar or analogous systems specially adapted for specific applications for anti-collision purposes
- G01S13/931—Radar or analogous systems specially adapted for specific applications for anti-collision purposes of land vehicles
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Radar, Positioning & Navigation (AREA)
- Remote Sensing (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
- Multimedia (AREA)
- Theoretical Computer Science (AREA)
- Electromagnetism (AREA)
- Radar Systems Or Details Thereof (AREA)
- Traffic Control Systems (AREA)
Description
本開示は、車両の周囲に存在する物標を検出する技術に関する。
下記特許文献1には、車載レーダ装置において、レーダ波を反射した反射点の分布から物標の奥行きを表す奥行き情報を求め、その奥行き情報に基づいて、車両による乗り越えが可能な物標(以下、低位物標)であるか否かを判定する技術が記載されている。即ち、低位物標であるマンホール等の路面反射物は、車両から見た奥行き方向のサイズが大きくても1mに達しないため奥行きが殆どない物体として検出される。一方、道路上で検出される他の障害物、特にその代表といえる車両では、レーダ波を車両の後端面だけでなく、ガラスを通過して車室内の物体や車体の下に潜り込んで車体の下面等でも反射するため、奥行きのある物体として検出される。
しかしながら、発明者の詳細な検討の結果、特許文献1に記載の従来技術では、以下の課題が見出された。
車載レーダ装置では、周囲が建造物に囲われたトンネルや立体駐車場等の特殊環境では、天井等からの反射波に基づく、静止した反射点が多数検出される。このような反射点は、奥行きを有する物標を表していると認識されるため、車両による乗り越えが不能な物標が存在する場合に検出される反射点と区別がつかない。その結果、物標に関する情報(例えば、物標の高さ)の検出精度を低下させ、ひいては、その情報を利用した制御の信頼性を低下させてしまうという問題があった。
車載レーダ装置では、周囲が建造物に囲われたトンネルや立体駐車場等の特殊環境では、天井等からの反射波に基づく、静止した反射点が多数検出される。このような反射点は、奥行きを有する物標を表していると認識されるため、車両による乗り越えが不能な物標が存在する場合に検出される反射点と区別がつかない。その結果、物標に関する情報(例えば、物標の高さ)の検出精度を低下させ、ひいては、その情報を利用した制御の信頼性を低下させてしまうという問題があった。
本開示の1つの局面は、物標情報の検出精度を低下させる特殊環境を走行中であるか否かを判定する技術を提供することにある。
本開示の一態様は、物標検出装置であって、検出部(70、S110~S140)と、情報生成部(70、S150~S170、S190)と、抽出部(70、S310)と、群生成部(70、S330~S350)と、判定部(70、S360~S420)と、を備える。検出部は、予め設定された測定サイクル毎に、車両の進行方向を中心とする水平方向の角度範囲である判定対象範囲を含むように設定された検出範囲にレーダ波を照射する。また、検出部は、レーダ波を反射した反射点からの反射波の受信信号に基づいて、反射点の位置および相対速度を検出する。情報生成部は、検出部での検出結果に従って、検出範囲内に存在する物標に関する情報である物標情報を生成する。抽出部は、検出部にて検出され、判定対象範囲に位置し、かつ、静止している反射点を判定対象点として抽出する。群生成部は、判定対象点の一つを起点として、起点から連結許容距離以下の間隔で連続的に並ぶ判定対象点を抽出して連結群を生成する。判定部は、あらかじめ設定された判定条件が充足される場合に、情報生成部が生成する物標情報の精度が低下する特殊環境を車両が走行中であると判定する。判定条件として、群生成部にて生成された連結群に属する判定対象点の数に従って設定される判定ポイントがポイント閾値を超えることが含まれる。
このような構成によれば、物標情報の検出精度を低下させる特殊環境を走行中であるか否かを判定できる。その結果、例えば、この判定結果を用いて、信頼性の低い物標情報に基づいて制御が実行されることを抑制できる。
以下、図面を参照しながら、本開示の実施形態を説明する。
[1.構成]
車載システム1は、図1に示すように、レーダ装置10と運転支援ECU100とを備える。ECUは、Electronic Control Unitの略である。この車載システム1は、移動体である四輪自動車等の車両に搭載される。レーダ装置10は、例えば、車両の前端またはルームミラーの近傍等に設置され、車両の直進方向を0°とし、0°を中心とする水平面内での所定角度範囲(例えば、-180°~+180°)が検知範囲となるように配置される。以下では、レーダ装置10が搭載された車両を自車という。また、検知範囲の一部(例えば、-45°~+45°)を判定対象範囲とする。検知範囲および判定対象範囲の大きさは、これらに限定されるものではなく、例えば、これらより狭い範囲に設定されてもよい。
[1.構成]
車載システム1は、図1に示すように、レーダ装置10と運転支援ECU100とを備える。ECUは、Electronic Control Unitの略である。この車載システム1は、移動体である四輪自動車等の車両に搭載される。レーダ装置10は、例えば、車両の前端またはルームミラーの近傍等に設置され、車両の直進方向を0°とし、0°を中心とする水平面内での所定角度範囲(例えば、-180°~+180°)が検知範囲となるように配置される。以下では、レーダ装置10が搭載された車両を自車という。また、検知範囲の一部(例えば、-45°~+45°)を判定対象範囲とする。検知範囲および判定対象範囲の大きさは、これらに限定されるものではなく、例えば、これらより狭い範囲に設定されてもよい。
レーダ装置10は、レーダ波を発射して反射波を受信し、その受信信号Srに基づいて、レーダ波を反射した物標までの距離R、物標との相対速度V、物標の方位θを観測する。レーダ装置10は、これらの観測値(R,V,θ)から、横位置x、縦位置y、横速度Vx、縦速度Vyの推定値を算出し、これら推定値(x,y,Vx,Vy)を運転支援ECU100に入力する。なお、横位置xは、車載システム1を搭載する車両の車幅方向に沿った位置であり、縦位置yは、車両の進行方向に沿った位置である。相対速度Vは、前方に存在する物標が離隔する(すなわち、物標の方が自車両より速い)場合に正値、接近する(すなわち、物標の方が自車両より遅い)場合に負値をとるものとする。
運転支援ECU100は、レーダ装置10から入力される各物標の推定値(x,y,Vx,Vy)に基づいて、運転者による車両の運転を支援するための種々の処理を実行する。運転支援に関する処理には、例えば、接近物があることを運転者に警報を発する処理や、ブレーキシステムやステアリングシステム等を制御することにより、接近物との衝突回避や、自動で車線変更するための車両制御を実行する処理等が含まれてもよい。
レーダ装置10は、送信回路20と、分配器30と、送信アンテナ40と、受信アンテナ50と、受信回路60と、処理ユニット70と、出力ユニット80とを備える。
送信回路20は、送信アンテナ40に送信信号Ssを供給するための回路である。送信回路20は、ミリ波帯の高周波信号を、送信アンテナ40の上流に位置する分配器30に入力する。送信回路20は、具体的には、予め設定された測定サイクルごとに、高周波信号を分配器30に入力する。高周波信号は、周波数が三角波状に増加、減少するFMCW方式で周波数変調される。つまり、レーダ装置10は、FMCWを送受信するFMCWレーダとして動作する。
送信回路20は、送信アンテナ40に送信信号Ssを供給するための回路である。送信回路20は、ミリ波帯の高周波信号を、送信アンテナ40の上流に位置する分配器30に入力する。送信回路20は、具体的には、予め設定された測定サイクルごとに、高周波信号を分配器30に入力する。高周波信号は、周波数が三角波状に増加、減少するFMCW方式で周波数変調される。つまり、レーダ装置10は、FMCWを送受信するFMCWレーダとして動作する。
分配器30は、送信回路20から入力される高周波信号を、送信信号Ssとローカル信号Lとに電力分配する。
送信アンテナ40は、分配器30から供給される送信信号Ssに基づいて、送信信号Ssに対応する周波数のレーダ波を発射する。
送信アンテナ40は、分配器30から供給される送信信号Ssに基づいて、送信信号Ssに対応する周波数のレーダ波を発射する。
受信アンテナ50は、物標にて反射されたレーダ波である反射波を受信するためのアンテナである。この受信アンテナ50は、複数のアンテナ素子51が一列に配置されたリニアアレーアンテナとして構成される。各アンテナ素子51による反射波の受信信号Srは、受信回路60に入力される。
受信回路60は、受信アンテナ50を構成する各アンテナ素子51から入力される受信信号Srを処理して、アンテナ素子51毎のビート信号BTを生成し出力する。具体的に、受信回路60は、アンテナ素子51毎に、当該アンテナ素子51から入力される受信信号Srと分配器30から入力されるローカル信号Lとをミキサ61を用いて混合することにより、アンテナ素子51毎のビート信号BTを生成して出力する。
但し、ビート信号BTを出力するまでの過程には、受信信号Srを増幅する過程、ビート信号BTから不要な信号成分を除去する過程、および、ビート信号BTをデジタルデータに変換する過程が含まれる。このように、受信回路60は、生成したアンテナ素子51毎のビート信号BTをデジタルデータに変換して出力する。出力されたアンテナ素子51毎のビート信号BTは、処理ユニット70に入力される。以下では、アンテナ素子51毎に区別される処理系統を受信チャネルという。
処理ユニット70は、CPU71と、例えば、RAMまたはROM等の半導体メモリ(以下、メモリ72)と、を有するマイクロコンピュータを備える。また、処理ユニット70は、高速フーリエ変換(以下、FFT)処理等を実行するコプロセッサを備えてもよい。処理ユニット70が物標検出装置に相当する。
処理ユニット70は、物標検出処理を少なくとも実行する。物標検出処理では、受信チャネル毎のビート信号BTを解析することにより、レーダ波を反射した反射点の情報に基づいて、検出範囲内に存在する物標を検出し、検出した物標毎の推定値(x,y,Vx,Vy)を算出する。物標検出処理では、レーダ波を反射した反射点の情報に基づいて、自車両が特殊環境を走行中であるか否かについても判定する。特殊環境とは、トンネルや屋内駐車場等のように、通路に沿った側壁や天井によって囲まれた環境をいう。
なお、処理ユニット70が物標検出装置に相当し、運転支援ECU100が後段の処理部に相当する。
[2.処理]
[2-1.物標検出処理]
次に、処理ユニット70が実行する物標検出処理を、図2に示すフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、測定サイクル毎に繰り返し起動する。
[2.処理]
[2-1.物標検出処理]
次に、処理ユニット70が実行する物標検出処理を、図2に示すフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、測定サイクル毎に繰り返し起動する。
S110では、処理ユニット70は、前回の測定サイクルの間に蓄積されたサンプリングデータを、受信チャネル毎、かつ、アップチャープおよびダウンチャープのそれぞれについて周波数解析処理を実行して、パワースペクトラムを算出する。
ここでは、周波数解析処理としてFFT処理を実行する。FFTは、Fast Fourier Transformの略である。FFTによって得られるパワースペクトラムをFFTスペクトラムという。FFTスペクトラムでは、反射波のパワーが周波数ビン毎に表される。周波数ビンは、FFTスペクトラムの単位目盛りとなる周波数範囲であり、FFTの対象となるデータのサンプル数とサンプリング周波数とによって決まる。
アップチャープは、FMCWにおいて、時間とともに周波数が増加する信号であり、ダウンチャープは、FMCWにおいて、時間とともに周波数が減少する信号である。以下では、アップチャープのFFTスペクトラムをUP-FFTスペクトラムおよびダウンチャープのFFTペクトラムをDN-FFTスペクトラムという。
続くS120では、処理ユニット70は、S110にて生成されたUP-FFTスペクトラムおよびDN-FFTスペクトラムから、パワー閾値以上のパワーを有する全てのピークを対象ピークとして抽出する。パワー閾値は、FFTスペクトラムのノイズフロアより高い値に設定される。
続くS130では、処理ユニット70は、S120にて算出されたUP-FFTスペクトラムおよびDN-FFTスペクトラムのそれぞれについて、方位演算を実行する。
方位演算では、各チャネルの同一周波数ビンで検出されるピークの位相が、チャネル毎に異なることを利用して方位展開する。この方位演算により、周波数ビンおよび方位を座標軸とする2次元スペクトラムを生成する。方位演算にはMUSIC等の高分解アルゴリズムを用いてもよい。MUSICは、Multiple Signal Classificationの略である。これに限らず、ビームフォーミング等を用いてもよい。また、方位演算は、少なくとも、先のS120にてFFTスペクトラム上でピークが検出された全ての周波数ビンについて実行する。以下では、アップチャープの2次元スペクトラムをUPスペクトラム、ダウンチャープの2次元スペクトラムをDNスペクトラムという。
方位演算では、各チャネルの同一周波数ビンで検出されるピークの位相が、チャネル毎に異なることを利用して方位展開する。この方位演算により、周波数ビンおよび方位を座標軸とする2次元スペクトラムを生成する。方位演算にはMUSIC等の高分解アルゴリズムを用いてもよい。MUSICは、Multiple Signal Classificationの略である。これに限らず、ビームフォーミング等を用いてもよい。また、方位演算は、少なくとも、先のS120にてFFTスペクトラム上でピークが検出された全ての周波数ビンについて実行する。以下では、アップチャープの2次元スペクトラムをUPスペクトラム、ダウンチャープの2次元スペクトラムをDNスペクトラムという。
続くS140では、処理ユニット70は、S130にて生成されたUPスペクトラムで検出される上りピーク周波数成分と、DNスペクトラムで検出される下りピーク周波数成分との組み合わせを設定するペアマッチ処理を実行する。具体的には、S120で抽出したピーク周波数成分の信号レベルやS130にて算出した到来方向がほぼ一致するもの、すなわち、両者の差が予め設定された一致判定閾値以下であるものを組み合わせる。更に、設定された各組み合わせについて、FMCWレーダにおける公知の手法を用いて距離,相対速度を算出し、その算出距離,算出速度が予め設定された上限距離,上限速度より小さいものを、レーダ波の反射点を表す正式なペアとして登録する。
続くS150では、処理ユニット70は、トラッキングによって物標を認識する履歴追尾/物標認識処理を実行する。トラッキングでは、今回の測定サイクルのS140で登録されたペアを今回ペアとし、前回の測定サイクルのS140で登録されたペアを、前回ペアとする。そして、今回ペア毎に、今回ペアが前回ペアと同一の物標を表すか否かを判定する。
具体的には、前回ペアの情報に基づく今回ペアの予測位置および予測速度と、今回ペアから算出される検出位置および検出速度との差分である位置差分および速度差分を算出する。これら位置差分および速度差分が、予め設定された許容範囲内にあれば、前回ペアと今回ペアとは同一対象物からの反射であると対応づけて履歴接続を実施する。
そして、複数の測定サイクル(例えば5サイクル)に渡って履歴接続が実施された今回ペアを物標であると認識する。なお、今回ペアには履歴接続のある前回ペアの情報、例えば、履歴接続の回数、後述する外挿カウンタ、外挿フラグの他、ペアが表す物標の特徴に関する情報が順次引き継がれる。また、物標と認識される前のペアを候補ペアという。
続くS160では、処理ユニット70は、今サイクル物標と履歴接続のない前サイクル物標があれば、その前サイクル物標についての予測値に基づいて外挿ペアを作成し、その外挿ペアを今サイクル物標に追加する物標外挿処理を実行する。なお、今サイクル物標とは、今回の測定サイクルにおけるS150で認識された物標であり、前サイクル物標とは、前回の測定サイクルにおけるS150で認識された物標である。
なお、各今サイクル物標には、外挿の有無を表す外挿フラグ、連続して外挿された回数を表す外挿カウンタが設定される。そして、今サイクル物標が実際に検出された実ペアである場合には外挿フラグおよび外挿カウンタがゼロクリアされる。また、今サイクル物標が外挿ペアである場合には外挿フラグがセットされると共に、外挿カウンタがインクリメントされる。なお、外挿カウンタのカウント値が予め設定された破棄閾値に達した場合は、その物標をロストしたものとして破棄する。
続くS170では、処理ユニット70は、S150およびS160にて登録された今サイクル物標のそれぞれについて、次サイクルで検出されるべきピーク周波数、検出されるべき方位角度を求める次サイクル物標予測処理を実行する。
続くS180では、処理ユニット70は、S110~S140で取得される今回ペアの情報に基づいて、自車両が特殊環境を走行中であるか否かを判定する環境判定処理を実行する。環境判定処理の詳細については後述する。
続くS190では、処理ユニット70は、S150およびS160にて登録された今サイクル物標のそれぞれについて、位置および速度を表す推定値(x,y,Vx,Vy)を生成する。更に、処理ユニット70は、この推定値を、S180での判定結果を表す特殊環境フラグと共に、運転支援ECU100に送信して、処理を一旦終了する。推定値には、物標の奥行きを表す情報を用いて推定される静止物標の高さ情報が含まれてもよい。
[2-2.環境判定処理]
処理ユニット70が、先のS180にて実行する環境判定処理を、図3のフローチャートを用いて説明する。
処理ユニット70が、先のS180にて実行する環境判定処理を、図3のフローチャートを用いて説明する。
S310では、処理ユニット70は、先のS140で抽出された今回ペアのうち、環境判定に用いる判定対象ペアを抽出する。この判定対象ペアによって特定される反射点が判定対象点に相当する。具体的には、自車両の前方に設定された判定対象範囲内に存在し、パワー閾値以上の電力を有し、且つ、静止条件を満たす今回ペア(すなわち静止していると見なせる反射点)を、判定対象ペアとして抽出する。ここでは、静止条件として、今回ペアの情報から算出される相対速度が自車速の±5km/h以内であることを用いる。
続くS320では、処理ユニット70は、S310にて判定対象ペアが抽出されたか否かを判定し、抽出されていれば処理をS330に移行し、抽出されていなければ処理をS390に移行する。
S330では、処理ユニット70は、S310で抽出された判定対象ペアの中から連結の起点となる起点ペアを選択する。具体的には、自車両の最も近い位置に存在する判定対象ペアを起点ペアとする。但し、後述するS350にて否定判定された後に、本ステップを実行する場合、S340にて生成された連結群に属さない判定対象ペアの中から起点ペアを選択する。また、起点ペアは、自車両から所定距離内に存在する判定対象ペアから選択されてもよい。
続くS340では、処理ユニット70は、起点ペアを含み連結条件を充足する一群の判定対象ペアを抽出する。以下、抽出された一群の判定対象ペアを連結群という。ここでは、連結条件として、図4に示すように、着目点から連結許容距離Lth内かつ自車の進行方向に沿って位置することを用いる。すなわち、まず起点ペアを着目点として連結条件を充足する判定対象ペアを連結群に追加し、その追加された判定対象ペアを新たな着目点として連結条件を満たす判定対象ペアを逐次連結群に追加する。なお、生成される連結群には、いずれの判定対象ペアとも連結条件を充足しない単一の判定対象ペアを構成要素とする連結群も含まれる。
続くS350では、処理ユニット70は、全ての判定対象ペアがいずれかの連結群に属しているか否かを判定し、肯定判定された場合は、処理をS360に移行し、否定判定された場合は、処理をS330に戻す。
S360では、処理ユニット70は、S340にて生成された連結群の中から、速度条件を用いて、環境判定の判定対象となる連結群を抽出する。速度条件として、(1)式を充足することを用いる。
|Vc|≧|Vi|≧|Vc|cosθ (1)
但し、自車両の速度をVc、連結群を代表する判定対象ペアについてレーダ波のレンジ方向における相対速度をVi、水平方向を基準として上下方向へのレーダ波の照射範囲を±θとする。なお、連結群を代表する判定対象ペアの相対速度は、起点ペアの相対速度を用いてもよいし、起点ペアを含む直近複数個の判定対象ペアの相対速度の平均値を用いてもよい。
但し、自車両の速度をVc、連結群を代表する判定対象ペアについてレーダ波のレンジ方向における相対速度をVi、水平方向を基準として上下方向へのレーダ波の照射範囲を±θとする。なお、連結群を代表する判定対象ペアの相対速度は、起点ペアの相対速度を用いてもよいし、起点ペアを含む直近複数個の判定対象ペアの相対速度の平均値を用いてもよい。
つまり、図5に示すように、自車両の正面に位置する静止物標の相対速度V1は(2)式で表され、自車両の前方上方に位置する静止物標の相対速度V2は(3)式で表される。但し、天井からの反射波の到来方向が、正面方向に対して角度φを有する。角度φは、0<φ≦θである。また、(2)(3)式から、(4)式が導かれる。この関係を利用して、S360では、自車両に対して水平方向に位置する物標を除去し、上方に位置する判定対象ペアを構成要素とする連結群を抽出する。
V1=-Vc (2)
V2=-Vc・cosφ (3)
|V2|<|V1|=|Vc| (4)
続くS370では、処理ユニット70は、S110で算出されたFFTスペクトラムがノイズフロア条件を満たすか否か、すなわち、FFTスペクトラムのノイズフロアが、ノイズ閾値を超えているか否かを判定する。処理ユニット70は、ノイズフロアがノイズ閾値を越えていると判定した場合は、処理をS380に移行し、ノイズフロアがノイズ閾値を超えていないと判定した場合は、処理をS390に移行する。
V2=-Vc・cosφ (3)
|V2|<|V1|=|Vc| (4)
続くS370では、処理ユニット70は、S110で算出されたFFTスペクトラムがノイズフロア条件を満たすか否か、すなわち、FFTスペクトラムのノイズフロアが、ノイズ閾値を超えているか否かを判定する。処理ユニット70は、ノイズフロアがノイズ閾値を越えていると判定した場合は、処理をS380に移行し、ノイズフロアがノイズ閾値を超えていないと判定した場合は、処理をS390に移行する。
通常環境で算出されるFFTスペクトラムは、図6中の破線で示すように、ノイズフロアがノイズ閾値より低くなるため、S370にて肯定判定される。一方、特定環境で算出されるFFTスペクトラムは、図6中の実線で示すように、ノイズフロアがノイズ閾値より高くなるため、S370にて否定判定される。つまり、特定環境では様々な方向から到来する多重反射波によってノイズフロアが上昇することを利用して、S370では、特定環境であるか否かを判定する。ノイズ閾値は、所望の精度で上記判定が実現されるように実験結果から設定される。
S380では、処理ユニット70は、S360で抽出された判定対象の連結群のそれぞれにポイントを付与し、その合計値と前回の測定サイクルで算出された判定ポイント(以下、前回値)とを合計することで今回の判定ポイントを算出し、処理をS400に進める。但し、判定ポイントは、0が下限値となるように算出される。また、個々の連結群に付与するポイントは、その連結群に属する判定対象ペアの数である連結数に基づいて設定される。具体的には、例えば、連結数が0(すなわち連結群に属する判定対象ペアの数が1)である場合は、負値のポイント(例えば-10)を付与し、連結数が1以上である場合は、連結数に係数(例えば10)を乗じた正値のポイントを付与する。但し、連結数に乗じる係数は、例えば、連結数が多いほど大きな値をとるように連結数に応じて変化させてもよい。また、判定ポイントの算出には、抽出された全ての連結群を用いてもよいが、連結数の多いものから所定個だけを用いてもよい。
S390では、処理ユニット70は、判定ポイントの前回値に、負値のポイント(例えば-20)を加えることで今回の判定ポイントを算出して、処理をS400に進める。つまり、ノイズフロアがノイズ閾値以下の場合。または連結群が抽出されない場合は、特殊環境のような閉鎖された環境ではない可能性が高いため、判定ポイントを減少させる。
S400では、処理ユニット70は、S380またはS390で算出された判定ポイントとポイント閾値とを比較し、判定ポイントがポイント閾値より大きければ、処理をS410に移行し、判定ポイントがポイント閾値以下であれば、処理をS420に移行する。
S410では、処理ユニット70は、自車両が走行中の環境は特殊環境であることを表すために、特殊環境フラグをオンに設定して、処理を終了する。
S420では、処理ユニット70は、自車両が走行中の環境は特殊環境ではなく通常環境であることを表すために、特殊環境フラグをオフに設定して、処理を終了する。
S420では、処理ユニット70は、自車両が走行中の環境は特殊環境ではなく通常環境であることを表すために、特殊環境フラグをオフに設定して、処理を終了する。
つまり、S400で用いるポイント閾値は、特殊環境であるか否かを所望の精度で識別できるように実験の結果から設定される。
運転支援ECU100は、処理ユニット70から、物標情報と共に特殊環境フラグを受信し、物標情報に基づいて制御対象となる物標を抽出して、危険回避のための警報発生、ブレーキ制御、および操舵制御などを実施する。また、運転支援ECU100は、特殊環境フラグがオン設定されている場合は、制御対象の物標に対する制御が抑制されるように制御の感度を低下させる。
運転支援ECU100は、処理ユニット70から、物標情報と共に特殊環境フラグを受信し、物標情報に基づいて制御対象となる物標を抽出して、危険回避のための警報発生、ブレーキ制御、および操舵制御などを実施する。また、運転支援ECU100は、特殊環境フラグがオン設定されている場合は、制御対象の物標に対する制御が抑制されるように制御の感度を低下させる。
なお、S110~S140が検出部に相当する。S150~S170が情報生成部に相当する。S190が情報生成部および出力部に相当する。S310が抽出部に相当する。S330~S350が群生成部に相当する。S360~S420が判定部に相当する。
[3.測定]
図7に示す典型的な三つの状況1~3において、静止物との距離および判定対象ペアの連結数を測定した結果を、図8~図10に示す。図8~図10では、測定サイクルが50msであり、自車両の速度が一定である場合を示す。
図7に示す典型的な三つの状況1~3において、静止物との距離および判定対象ペアの連結数を測定した結果を、図8~図10に示す。図8~図10では、測定サイクルが50msであり、自車両の速度が一定である場合を示す。
図7に示すように、状況1は、自車両が通常環境を走行し、かつ自車両より速度の遅い前方車両が存在する状況である。状況2は、自車両が通常環境を走行しかつ自車両の前方にマンホール等の路面反射物が存在する状況である。状況3は、自車両が特殊環境を走行し、かつ前方に物標が存在しない状況である。なお、状況3の図では、天井には反射点が連続的に存在することを模式的に示す。
図8が状況1での測定結果であり、検出される連結数は、非ゼロおよびゼロが混在し、物標(すなわち、前方車両)に接近するに従って、大きな値の連結数が検出される可能性が高くなる。これは、物標が、乗り越え不能である場合に検出される連結数の傾向を示す。
図9が状況2での測定結果であり、路面反射物は乗り越え可能な高さを有した物標であり、物標(すなわち、路面反射物)との距離に関わらず検出される連結数はゼロとなる。これは、物標が、乗り越え可能である場合に検出される連結数の傾向を示す。
つまり、自車両が通常環境を走行中の場合は、物標について検出される連結数の傾向から、物標の高さに関する情報が得られることがわかる。
図10が状況3での測定結果であり、検出される連結するは、天井からの反射波等に基づき、非ゼロおよびゼロが混在したものとなる。なお、図10において、距離の計測結果は、予め設定された目標点までの距離である。
図10が状況3での測定結果であり、検出される連結するは、天井からの反射波等に基づき、非ゼロおよびゼロが混在したものとなる。なお、図10において、距離の計測結果は、予め設定された目標点までの距離である。
つまり、自車両が特定環境を走行中かつ前方車両が存在する場合に検出される連結数は、図8および図10に示した連結数の検出結果を合成した傾向を示す。同様に、自車両が特定環境を走行中かつ路面反射物が存在する場合に検出される連結数は、図9および図10に示した連結数の検出結果を合成した傾向を示す。
従って、特定環境下では、乗り越え可能な物標か乗り換え不能な物標かによって、検出される連結数の傾向に明確な差が生じないため、連結数の傾向から両物標を識別することが困難であること、ひいては、物標に関する情報の検出精度が低下することがわかる。
図11は、自車両が特定環境を走行したときに、速度条件とノイズフロア条件とによって抽出された判定対象となる連結群を用いて算出された連結数および判定ポイントの時間変化を示すグラフである。
図11に示すように、非ゼロの連結数が検出されても、速度条件やノイズフロア条件を満たさなければ判定ポイントに反映されることがない。また、これらの条件を満たしたとしても直ちに特定環境を走行中であると判定されるわけではなく、測定サイクルを跨いで累積される判定ポイントがポイント閾値超えた場合に、特定環境を走行中であると判定される。
[4.動作]
通常環境下を自車両が走行する場合、ノイズフロア条件が不充足となる可能性が高く、また、連結数が非ゼロの連結群が検出されたとしても、速度条件が不充足となる可能性が高い。更に、たとえば、道路の上方に位置する看板等からの反射波によって、速度条件を充足し、かつ、連結数が非ゼロの連結群が検出されたとしても、そのような看板等は、単発的にしか検出されない。従って、通常環境下では、判定ポイントの累積が抑制され、ポイント閾値を超えることがないため、特殊環境フラグはオフに設定される。
通常環境下を自車両が走行する場合、ノイズフロア条件が不充足となる可能性が高く、また、連結数が非ゼロの連結群が検出されたとしても、速度条件が不充足となる可能性が高い。更に、たとえば、道路の上方に位置する看板等からの反射波によって、速度条件を充足し、かつ、連結数が非ゼロの連結群が検出されたとしても、そのような看板等は、単発的にしか検出されない。従って、通常環境下では、判定ポイントの累積が抑制され、ポイント閾値を超えることがないため、特殊環境フラグはオフに設定される。
特殊環境下を自車両が走行する場合、天井からの反射波によって、ノイズフロア条件および速度条件をいずれも満たし、かつ連結数が非ゼロとなる連結群が繰り返し検出される。従って、特殊環境下では、判定ポイントの累積が増進され、判定ポイントがポイント閾値を上回った時点で、特殊環境フラグはオンに設定され、その状態が維持される。
特殊環境を抜けて通常環境に戻ると、負値のポイントが累積される割合が高くなるため、判定ポイントが減少し、判定ポイントがポイント閾値を下回った時点で、特殊環境フラグはオフに設定される。
[5.効果]
以上詳述した第1実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(5a)車載システム1においてレーダ装置10は、物標情報と共に、物標情報の検出精度を低下させる特殊環境を自車両が走行中であるか否かを示す特殊環境フラグを、運転支援ECU100に提供する。従って、運転支援ECU100では、特殊環境フラグに応じた制御、すなわち自車両の走行環境に応じた運転支援制御を実行できる。例えば、精度の低い物標情報に基づいて信頼性の低い制御が実行されることを抑制できる。
以上詳述した第1実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(5a)車載システム1においてレーダ装置10は、物標情報と共に、物標情報の検出精度を低下させる特殊環境を自車両が走行中であるか否かを示す特殊環境フラグを、運転支援ECU100に提供する。従って、運転支援ECU100では、特殊環境フラグに応じた制御、すなわち自車両の走行環境に応じた運転支援制御を実行できる。例えば、精度の低い物標情報に基づいて信頼性の低い制御が実行されることを抑制できる。
(5b)車載システム1においてレーダ装置10は、ノイズフロア条件および速度条件を用いて天井からの反射波に基づく連結群を抽出し、連結群の連結数に基づいて設定される判定ポイントの累積値を用いて、自車両が特殊環境下にあるか否かを判定する。従って、通常環境下において特殊環境下にあると誤判定されることを抑制できる。
[6.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
(6a)上記実施形態では、FMCWレーダとして機能するレーダ装置10について説明したが、本開示はこれに限定されるものではない。レーダ装置10は、例えば、レーダ波の周波数が交互に切り替わる2CWレーダとして機能するように構成されてもよいし、レーダ波の周波数が鋸歯状に変化するチャープが短周期で繰り返されるFCMレーダとして機能するように構成されてもよい。さらに、測定サイクル毎に変調方式が切り替わるように構成されてもよい。
(6b)本開示に記載の処理ユニット70およびその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサおよびメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の処理ユニット70およびその手法は、一つ以上の専用ハードウェア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の処理ユニット70およびその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサおよびメモリと一つ以上のハードウェア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されてもよい。処理ユニット70に含まれる各部の機能を実現する手法には、必ずしもソフトウェアが含まれている必要はなく、その全部の機能が、一つあるいは複数のハードウェアを用いて実現されてもよい。
(6c)上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加または置換してもよい。
(6d)上述した処理ユニット70によって実現される物標検出装置の他、当該物標検出装置を構成要素とするシステム、当該物標検出装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム、このプログラムを記録した半導体メモリ等の非遷移的実態的記録媒体、物標検出方法および環境判定方法など、種々の形態で本開示を実現することもできる。
1…車載システム、10…レーダ装置、20…送信回路、30…分配器、40…送信アンテナ、50…受信アンテナ、51…アンテナ素子、60…受信回路、61…ミキサ、70…処理ユニット、71…CPU、72…メモリ、80…出力ユニット、100…運転支援ECU。
Claims (6)
- 予め設定された測定サイクル毎に、車両の進行方向を中心とする水平方向の角度範囲である判定対象範囲を含むように設定された検出範囲にレーダ波を照射し、該レーダ波を反射した反射点からの反射波の受信信号に基づいて、前記反射点の位置および相対速度を検出するように構成された検出部(70、S110~S140)と、
前記検出部での検出結果に従って、前記検出範囲内に存在する物標に関する情報である物標情報を生成するように構成された情報生成部(70、S150~S170、S190)と、
前記検出部にて検出され、前記判定対象範囲に位置し、かつ、静止している前記反射点を判定対象点として抽出するように構成された抽出部(70、S310)と、
前記判定対象点の一つを起点として、前記起点から連結許容距離以下の間隔で連続的に並ぶ前記判定対象点を抽出して連結群を生成するように構成された群生成部(70、S330~S350)と、
あらかじめ設定された判定条件が充足される場合に、前記情報生成部が生成する前記物標情報の精度が低下する特殊環境を前記車両が走行中であると判定するように構成された判定部(70、S360~S420)と、
を備え、
前記判定条件として、前記群生成部にて生成された前記連結群に属する前記判定対象点の数に従って設定される判定ポイントがポイント閾値を超えることが含まれる
物標検出装置。 - 請求項1に記載の物標検出装置であって、
前記判定条件として、前記検出部にて受信される前記受信信号のノイズフロアがノイズ閾値を越えることを含むように構成された
物標検出装置。 - 請求項1または請求項2に記載の物標検出装置であって、
前記判定部は、速度条件を満たす前記連結群を対象として前記判定ポイントを算出し、
前記車両の速度をVc、前記連結群を代表する前記判定対象点について前記レーダ波のレンジ方向における相対速度をVi、水平方向を基準とする上下方向への前記レーダ波の照射範囲を±θとして、
前記速度条件は、|Vc|>|Vi|≧|Vc|・cosθを満たすことを用いる
物標検出装置。 - 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の物標検出装置であって、
前記判定部は、前回の前記測定サイクルで算出された前記判定ポイントと、今回の前記測定サイクルで算出された前記判定ポイントとの合計値を、前記ポイント閾値と比較するように構成された
物標検出装置。 - 請求項4に記載の物標検出装置であって、
前記判定部は、前記群生成部にて複数の前記判定対象点を有する前記連結群が生成されなかった場合、前記判定ポイントを負値に設定するように構成された
物標検出装置。 - 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の物標検出装置であって、
前記情報生成部にて前記物標情報と前記判定部での判定結果とを対応づけて、前記物標情報を利用する後段の処理部(100)に対して出力する出力部(70、S190)を更に備える
物標検出装置。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019125983A JP7167871B2 (ja) | 2019-07-05 | 2019-07-05 | 物標検出装置 |
PCT/JP2020/025526 WO2021006098A1 (ja) | 2019-07-05 | 2020-06-29 | 物標検出装置 |
CN202080049402.4A CN114096875B (zh) | 2019-07-05 | 2020-06-29 | 物标检测装置 |
DE112020003229.9T DE112020003229T5 (de) | 2019-07-05 | 2020-06-29 | Zielerfassungsvorrichtung |
US17/646,790 US12123942B2 (en) | 2019-07-05 | 2022-01-03 | Target detection apparatus |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019125983A JP7167871B2 (ja) | 2019-07-05 | 2019-07-05 | 物標検出装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021012081A JP2021012081A (ja) | 2021-02-04 |
JP7167871B2 true JP7167871B2 (ja) | 2022-11-09 |
Family
ID=74115186
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019125983A Active JP7167871B2 (ja) | 2019-07-05 | 2019-07-05 | 物標検出装置 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7167871B2 (ja) |
CN (1) | CN114096875B (ja) |
DE (1) | DE112020003229T5 (ja) |
WO (1) | WO2021006098A1 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2022014975A (ja) * | 2020-07-08 | 2022-01-21 | トヨタ自動車株式会社 | 車両周辺監視装置 |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6404328B1 (en) | 2000-10-24 | 2002-06-11 | Delphi Technologies, Inc. | Discrimination of detected objects in a vehicle path |
JP2012058018A (ja) | 2010-09-07 | 2012-03-22 | Denso Corp | レーダ装置 |
JP2014211376A (ja) | 2013-04-19 | 2014-11-13 | 富士通テン株式会社 | レーダ装置、及び、信号処理方法 |
JP2015210155A (ja) | 2014-04-25 | 2015-11-24 | 富士通テン株式会社 | レーダ装置、及び、信号処理方法 |
US20160054442A1 (en) | 2014-08-20 | 2016-02-25 | Wistron Neweb Corporation | Pre-warning Method and Vehicle Radar System |
JP2016045767A (ja) | 2014-08-25 | 2016-04-04 | 株式会社豊田中央研究所 | 運動量推定装置及びプログラム |
JP2017215286A (ja) | 2016-06-02 | 2017-12-07 | 株式会社デンソー | 物標検出装置 |
WO2019116548A1 (ja) | 2017-12-15 | 2019-06-20 | 三菱電機株式会社 | レーダ信号処理装置、レーダ装置およびレーダ信号処理方法 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013036978A (ja) * | 2011-07-12 | 2013-02-21 | Denso Corp | 物標検出装置,壁判定方法 |
JP2014159975A (ja) * | 2013-02-19 | 2014-09-04 | Furukawa Electric Co Ltd:The | レーダ装置及びその制御方法 |
JP6248778B2 (ja) | 2014-04-18 | 2017-12-20 | 株式会社デンソー | 物標検出装置 |
JP6958079B2 (ja) * | 2017-08-01 | 2021-11-02 | 株式会社デンソー | 物標判定装置 |
JP7035552B2 (ja) | 2018-01-19 | 2022-03-15 | 株式会社ナカヨ | 構内交換機 |
-
2019
- 2019-07-05 JP JP2019125983A patent/JP7167871B2/ja active Active
-
2020
- 2020-06-29 WO PCT/JP2020/025526 patent/WO2021006098A1/ja active Application Filing
- 2020-06-29 CN CN202080049402.4A patent/CN114096875B/zh active Active
- 2020-06-29 DE DE112020003229.9T patent/DE112020003229T5/de active Pending
Patent Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6404328B1 (en) | 2000-10-24 | 2002-06-11 | Delphi Technologies, Inc. | Discrimination of detected objects in a vehicle path |
JP2012058018A (ja) | 2010-09-07 | 2012-03-22 | Denso Corp | レーダ装置 |
JP2014211376A (ja) | 2013-04-19 | 2014-11-13 | 富士通テン株式会社 | レーダ装置、及び、信号処理方法 |
JP2015210155A (ja) | 2014-04-25 | 2015-11-24 | 富士通テン株式会社 | レーダ装置、及び、信号処理方法 |
US20160054442A1 (en) | 2014-08-20 | 2016-02-25 | Wistron Neweb Corporation | Pre-warning Method and Vehicle Radar System |
JP2016045767A (ja) | 2014-08-25 | 2016-04-04 | 株式会社豊田中央研究所 | 運動量推定装置及びプログラム |
JP2017215286A (ja) | 2016-06-02 | 2017-12-07 | 株式会社デンソー | 物標検出装置 |
WO2019116548A1 (ja) | 2017-12-15 | 2019-06-20 | 三菱電機株式会社 | レーダ信号処理装置、レーダ装置およびレーダ信号処理方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
DE112020003229T5 (de) | 2022-04-14 |
US20220128682A1 (en) | 2022-04-28 |
CN114096875A (zh) | 2022-02-25 |
CN114096875B (zh) | 2024-06-11 |
JP2021012081A (ja) | 2021-02-04 |
WO2021006098A1 (ja) | 2021-01-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10605896B2 (en) | Radar-installation-angle calculating device, radar apparatus, and radar-installation-angle calculating method | |
US11131766B2 (en) | Method for the recognition of an object | |
EP3553552B1 (en) | Method for the recognition of a moving pedestrian | |
US10371810B2 (en) | Radar device | |
US20170102459A1 (en) | Radar apparatus and signal processing method of radar apparatus | |
JP5616693B2 (ja) | 車両用のレーダシステム及びターゲット高さ判定方法 | |
JP6413457B2 (ja) | 降水判定装置 | |
JP7173735B2 (ja) | レーダ装置及び信号処理方法 | |
US10983195B2 (en) | Object detection apparatus | |
JP6993136B2 (ja) | レーダ装置および物標検知方法 | |
JP3675758B2 (ja) | ミリ波レーダ用データ処理装置 | |
JP2014115137A (ja) | レーダ装置、及び、信号処理方法 | |
JP2004198438A (ja) | 車載レーダ装置 | |
US11994577B2 (en) | Object tracking device | |
JP7167871B2 (ja) | 物標検出装置 | |
US12061285B2 (en) | Detecting a parking row with a vehicle radar system | |
JP7115402B2 (ja) | レーダ装置 | |
JP7196744B2 (ja) | レーダ装置 | |
US12123942B2 (en) | Target detection apparatus | |
JP7424548B2 (ja) | 車両用レーダ装置 | |
JP7274271B2 (ja) | レーダ装置および物標判別方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20220106 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220927 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20221010 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 7167871 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |