1)基本構成
以下、本発明にかかる遊技機1の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明における画像とは、特に明示した場合を除き、静止画像および動画像の両方を含むものとする。
まず、遊技機1の基本構成について図1等を参照して簡単に説明する。遊技機1は遊技板(遊技盤)90を備える。遊技板90は、ほぼ正方形の合板により成形されており、発射装置908(発射ハンドル)の操作によって発射された遊技球を遊技領域902に案内する通路を構成するガイドレール903が略円弧形状となるように設けられている。遊技領域902には、始動領域904、大入賞領域906、アウト口907などが設けられている。遊技板90の後方には表示装置91が固定されている。当該表示装置91の表示領域911は、遊技板90に形成された開口901より視認される。表示領域911の形状は適宜変更可能である。
また、遊技領域902には、流下する遊技球が衝突することにより遊技球の流下態様に変化を与える障害物としての遊技釘が複数設けられている。遊技領域902を流下する遊技球は、遊技釘に衝突したときの条件に応じて様々な態様に変化する。
このような遊技機1では、発射装置908を操作することにより遊技領域902に向けて遊技球を発射する。遊技領域902を流下する遊技球が、大入賞領域906等の入賞領域に入賞すると、所定の数の賞球が払出装置により払い出される。本実施形態では始動領域904も入賞領域とされている。
大当たりの抽選は、図示されない制御基板に設けられた当否抽選手段が始動領域904への遊技球の進入を契機として実行する。具体的には、始動領域904への遊技球の入賞を契機として乱数源から数値(以下、当否抽選情報と称することもある)が取得され、当該数値が予め定められた大当たりの数値と同じである場合には大当たりとなり、異なる場合にははずれとなる。本実施形態では、始動領域904として、第一始動領域904a(いわゆる特図1の始動領域)および第二始動領域904b(いわゆる特図2の始動領域)の二つが設けられている。
本実施形態では、表示装置91の表示領域911に表示される装飾図柄80(図2参照)の組み合わせによって当否抽選結果が報知される。それぞれが複数種の装飾図柄80を含む装飾図柄群80g(本実施形態では左装飾図柄群80gL、中装飾図柄群80gC、右装飾図柄群80gRの三つ)が変動表示され、各装飾図柄群80gから一の装飾図柄80(計三つの装飾図柄80)が選択されて当該変動が停止することで当否抽選結果が報知される。本実施形態では、大当たりとなる場合には三つの装飾図柄80が同じ種類となる組み合わせ(当たり組み合わせ)が表示される。はずれとなる場合にはそれ以外の組み合わせ(はずれ組み合わせ)が表示される。
装飾図柄80(装飾図柄群80g)の変動が開始されてから、当否抽選結果に応じた態様で停止するまでに実行される演出を変動中演出(以下、単に変動、回転と称することもある)とする。本実施形態では、上記当否抽選情報が取得された順に対応する変動中演出が開始されることとなるが、ある当否抽選情報が新たに取得されたときに、それより前に取得された当否抽選情報に基づく変動中演出が開始されている際には、新たに取得された当否抽選情報は保留情報(以下、単に保留と称することもある)として図示されない制御基板に設けられた記憶手段に記憶される(保留情報は当否抽選情報の下位概念であるといえる)。保留情報の最大の記憶数(最大保留数)は適宜設定することができる。本実施形態における記憶手段が記憶できる最大保留数は、第一始動領域904aに遊技球が進入することを契機として取得された保留(いわゆる特図1保留)、第二始動領域904bに遊技球が進入することを契機として取得された保留(いわゆる特図2保留)のそれぞれについて四つずつである。なお、特図1保留と特図2保留の両方が記憶手段に記憶されている場合には、特図2保留に対応する当否抽選結果が優先して報知される(特図2優先消化である)
本実施形態では、対応する変動中演出が開始される時点で、取得された当否抽選情報が大当たりとなるものか否かが判断されることとなるが、当否抽選情報(保留情報)が取得されたときに当否抽選を行い、当否抽選結果自体を記憶させておく構成としてもよい。また、取得された当否抽選情報は、変動中演出の具体的な内容を決定するための数値としても利用される。本実施形態では、対応する変動中演出が開始されているものの、当該変動中演出が終了していない当否抽選情報は変動中情報として記憶手段に記憶された状態にある。
本実施形態では、記憶手段に記憶されている当否抽選情報の存在を示す保留図柄70が表示領域911に表示される(図2参照)。保留図柄70は、保留情報の存在を示す変動前保留図柄71と、変動中情報の存在を示す変動中保留図柄72に区分けされる。なお、変動中情報は、既に当否抽選が実行されたものであって厳密には「保留」ではないが、一般的に「当該変動保留」等と称されることが多いため、変動中情報の存在を示すものを変動中保留図柄72と称することとする。本実施形態では、遊技状態に応じ、特図1および特図2の保留の一方に対応する保留図柄70のみが表示されるようにしている。したがって、変動中保留図柄72は一つ、変動前保留図柄71は最大四つ表示されることになる。保留図柄70を表示する専用の表示手段が設けられていてもよい。
なお、遊技球を貯留する下皿や上皿など、周知の構成要素は説明を省略する。
2)スペック(遊技状態)
本実施形態では、当否抽選結果が大当たりとなることを目指して遊技者が遊技する遊技状態として、基本状態および当該基本状態よりも遊技者にとって有利な有利状態が設けられている(図3(a)参照)。基本状態よりも有利状態の方が、当否抽選結果が大当たりとなる確率(大当たり確率)が高い。各状態の当否抽選確率は適宜設定することができる。本実施形態では、基本状態の大当たり確率(低確率)は約1/199であり、有利状態の大当たり確率(高確率)は約1/49である。
基本状態は、第一始動領域904aを狙って遊技球を発射すべき状態である。すなわち基本状態は、第一始動領域904aに遊技球が進入することを契機とした当否抽選(以下、第一当否抽選と称することもある)に当選することで大当たりの獲得を目指す状態である。本実施形態では、表示領域911の左側を遊技球が流下するように「左打ち」を行うべき状態である。有利状態は、第二始動領域904bを狙って遊技球を発射すべき状態である。すなわち有利状態は、第二始動領域904bに遊技球が進入することを契機とした当否抽選(以下、第二当否抽選と称することもある)に当選することで大当たりの獲得を目指す状態である。本実施形態では、表示領域911の右側を遊技球が流下するように「右打ち」を行うべき状態である。基本状態にて「右打ち」を行うことや、有利状態で「左打ち」を行うことは、遊技者にとって不利となる(損をする)。遊技者が現在の遊技状態に適した遊技を行っていない場合には、現在の遊技状態に適した遊技をすべき旨の指示が出される(左打ちしてください、右打ちしてくださいといった指示が出される)。
遊技領域902の右側(右打ちしたときに遊技球が進入する可能性がある位置)には普通始動領域905が設けられている。当該普通始動領域905に遊技球が進入することを契機として普通抽選が実行される。普通抽選に当選した場合には第二始動領域904bが開放される。第二始動領域904bは常態においては閉鎖された(遊技球が進入不能な)領域であり、普通抽選に当選した場合には開放される。有利状態は、基本状態に比して、当該普通抽選に当選する確率が高い。したがって、有利状態にて、継続的に右打ちしていれば第二始動領域904bが頻繁に開放し、比較的容易に第二始動領域904bに遊技球が進入する。本実施形態では第二始動領域904bに遊技球が進入することを契機として所定数の賞球が払い出されることになるため、有利状態(右打ち)においては、基本状態(左打ち)に比していわゆる持ち球の減りが遅い(発射した遊技球数あたりの賞球数が多い)。すなわち、有利状態はいわゆる「高ベース」状態であり、基本状態はいわゆる「低ベース」状態である。また、本実施形態では、変動中演出に要する時間(いわゆる変動時間)の平均も有利状態の方が基本状態に比して短くなるように設定されている。そのため、有利状態では基本状態に比してテンポよく遊技が進行する(ある当否抽選結果の報知から次の当否抽選結果の報知に至るまでの時間が短い)。
本実施形態では、有利状態として、通常有利状態と特別有利状態が設けられている(図3(a)参照)。いずれの状態も、規定回数連続して当否抽選結果がはずれとなることで終了し、基本状態に移行する。通常有利状態は、70回連続して当否抽選結果がはずれとなることを契機として終了する(規定回数=70とされた)ものである。特別有利状態は、1000回連続して当否抽選結果がはずれとなることを契機として終了する(規定回数=1000とされた)ものである。上述した通り、有利状態での大当たり確率は1/49であるから、通常有利状態に移行した場合に70回連続してはずれとなる前に(通常有利状態が終了するよりも前に)、次の大当たりに当選する確率(いわゆる継続(連荘)確率)は約76%である。一方、特別有利状態に移行した場合に1000回連続してはずれとなる前に(特別有利状態が終了するよりも前に)、次の大当たりに当選する確率(いわゆる継続(連荘)確率)は約99.999999%である。すなわち、約48/49のはずれが1000回連続しなければ特別有利状態が終了しないことになるが、このような事象が起こることはほぼ無く、特別有利状態は、その状態が終了して基本状態に移行する前に次回の大当たりに当選すること(連荘すること)が実質的に約束された状態(特別状態)であるといえる。なお、継続(連荘)確率が99%超である状態(大当たりに当選せずに特別有利状態が終了することが1%未満である状態)を、「次回の大当たりに当選することが実質的に約束された状態」と規定することとする。
大当たり遊技は、常態において閉鎖されている大入賞領域906が所定の終了条件成立まで開放されるラウンド遊技(単位遊技)を一または複数回繰り返すものである。終了条件は、大入賞領域906が開放されてから所定時間経過すること、および、大入賞領域906が開放されてから所定個数の遊技球が入賞すること、のいずれか一方が発生したときに成立するものとする。ただし、継続的に大入賞領域906を狙って遊技球を発射していれば(本実施形態では右打ちしていれば)、所定時間経過する前(タイムアップする前)に所定個数の遊技球が大入賞領域906に入賞するように設定されている。当該所定個数は「カウント(数)」等と称されるものであり、本実施形態ではカウント=10とされている。つまり、遊技者が継続的に大入賞領域906を狙って遊技球を発射していれば、一回のラウンド遊技にて10個の遊技球が大入賞領域906に入賞する。本実施形態では、大入賞領域906に一の遊技球が入賞したときに払い出される賞球数=10とされている。したがって、遊技者が継続的に大入賞領域906を狙って遊技球を発射していれば、一回のラウンド遊技にて10×15=100個の賞球が払い出されることになる。なお、上記カウント数や賞球数の値は適宜変更可能である。
本実施形態にて当選しうる大当たりの種類は、大きく、基本大当たりと有利大当たりに区分けされる。基本大当たりは、大当たり遊技終了後の遊技状態が基本状態に移行するものである。有利大当たりは、大当たり遊技終了後の遊技状態が有利状態に移行するものである。ただし、有利大当たり遊技終了後の遊技状態が有利状態に移行する条件は、大当たり遊技中に開放される特別領域10に遊技球が進入することとされている。特別領域10は、一般的に「V(領域)」と称される領域である(すなわち、本実施形態にかかる遊技機1はいわゆるV確変機である)。本実施形態では、大入賞領域906内に特別領域10が設けられている(図4参照)。また、特別領域10に重なる位置または近傍には、「V」の文字(以下、付随文字11と称する)が付されており(図1、図4参照)、当該付随文字11により特別領域10の位置を把握できる(特別領域10は「V」と称される領域であるということを遊技者が把握できる)。特別領域10は、常態において閉鎖されており、特別領域10が閉鎖した状態にあるときは大入賞領域906に遊技球が進入しても特別領域10に遊技球が進入することはない(図4(a)参照)。一方、特別領域10が開放された状態にあるときに大入賞領域906に遊技球が進入したときには、ほぼもれなく特別領域10に遊技球が進入する(図4(b)参照)。本実施形態では、有利大当たりに当選したときの大当たり遊技(有利大当たり遊技)においては、大入賞領域906が開放される1ラウンド目にて特別領域10が比較的長時間開放される(図4(b)に示すような状態となる)。特別領域10が開放されるラウンド(遊技)はVラウンド等と称されるが、本実施形態では1ラウンド目がVラウンドとされているということである。1ラウンド遊技にて大入賞領域906を狙って継続的に遊技球を発射していれば、ほぼ100%の確率で特別領域10に遊技球が進入することになるから、有利大当たりに当選したときにはほぼ確実にその大当たり遊技終了後に有利状態に移行することになる。なお、基本大当たりに当選したときの大当たり遊技(基本大当たり遊技)では、特別領域10は開放されない(または遊技球の進入が不可能な程度に開放時間が極めて短いものとされる)から、特別領域10に遊技球が進入することは(不正行為等が無い限り)起こらない。よって、基本大当たり遊技終了後の遊技状態は基本状態となる。
有利大当たりは、通常有利大当たりと特別有利大当たりに区分けされる。通常有利大当たりは、大当たり遊技終了後の遊技状態が通常有利状態となるものである。特別有利大当たりは、大当たり遊技終了後の遊技状態が特別有利状態となるものである。よって、通常有利大当たりよりも、特別有利大当たりの方が、大当たり遊技の遊技状態に関していえば、遊技者にとって有利な大当たりであるといえる。
第一当否抽選(特図1抽選)で大当たりとなった場合の大当たり振り分けは、基本大当たり50%、通常有利大当たり50%である。第二当否抽選(特図2抽選)で大当たりとなった場合の大当たり振り分けは、通常有利大当たり95%、特別有利大当たり5%である(図3(b)参照)。各大当たり遊技のラウンド数(単位遊技数)は適宜設定することができる。本実施形態では、第一当否抽選(特図1抽選)で大当たりとなった場合の基本大当たりは5ラウンド(5R基本大当たり)、通常有利大当たりは10ラウンド(10R通常有利大当たり)とされている。また、第二当否抽選(特図2抽選)で大当たりとなった場合には、いずれの大当たりも10ラウンド(10R通常有利大当たり、10R特別有利大当たり)とされている(図3(b)参照)。
通常、遊技者は基本状態にて遊技を開始する。基本状態にて基本大当たりに当選した場合には、大当たり遊技終了後は再び基本状態に移行する。基本状態にて通常有利大当たりに当選した場合には、当該大当たり遊技終了後は通常有利状態に移行する。通常有利状態で通常有利大当たりに当選した場合には、その大当たり遊技終了後は再び通常有利状態に移行する。通常有利状態で特別有利大当たりに当選した場合には、その大当たり遊技終了後は特別有利状態に移行する。特別有利状態で通常有利大当たりに当選した場合には、その大当たり遊技終了後は通常有利状態に移行する。特別有利状態で特別有利大当たりに当選した場合には、その大当たり遊技終了後は再び特別有利状態に移行する。通常有利状態や特別有利状態で規定回数連続してはずれとなることをもって基本状態に移行する(いわゆる連荘状態が終了する)ことになるが、上述した通り、特別有利状態にて1000回連続してはずれとなる事象が生じることは実質的に起こり得ない事象であるため、一旦有利状態に移行した場合には、事実上、通常有利状態にて70回連続してはずれとならない限り、連荘状態が継続するという遊技性(スペック)である。
なお、本実施形態では、通常有利状態は「○○ラッシュ」と名付けられ、特別有利状態は「超○○ラッシュ」と名付けられている。つまり、「超」の有無により、いずれの有利状態に移行したのかを遊技者が区別できるものとされている。各有利状態の冒頭(大当たり遊技のエンディングを含む)においてはいずれの有利状態に移行するのかが遊技者に対し示される。また、各有利状態においては継続的に遊技状態を示す名称が表示される。
3)特別画像
上述した通り、特別有利大当たりに当選した場合(特別有利大当たり中に特別領域10に遊技球を進入させることが条件である)には、基本状態に移行する前に当否抽選結果が大当たりとなることが実質的に約束された特別有利状態に移行する。本実施形態では、特別有利状態に移行することが決まった場合、特別画像20が表示領域に表示される。特別画像20は「V」の文字を含む画像である。本発明の技術分野において、「V」の文字は「当たり」(大当たり)という意味を持つものとして慣用されているため、当該「V」の文字を含む特別画像20を表示することにより、次回の大当たりが約束されていることを遊技者に示す。本実施形態では、特別有利大当たりに当選した場合には「Vストック」(大当たりがストックされたことを示す)という文字を含む画像(ストック画像21)が表示される(図5(a)参照)。
本実施形態では、当該特別画像20(少なくとも「V」の文字)は、特別有利状態に移行した後も表示され続ける(図5(c)参照)。なお、メインの表示装置91とは別の表示装置を備える構成とし、当該別の表示装置に特別画像20が表示されるものとしてもよい。特別有利状態においては、当否抽選結果が大当たりとなるまで高速で変動が「消化」されていく。本実施形態では、特別有利状態での当否抽選結果がはずれとなる場合の変動中演出に要する時間(変動時間)は、全ての遊技状態を含めて最短の変動時間とされる。すなわち、当否抽選結果が大当たりとなる変動中演出(当たり変動)の開始まで当該最短の変動時間ではずれが報知されていく。この際も特別画像20が表示された状態にある。
そして、当たり変動において放出演出が実行される。放出演出は、特別有利状態にて表示され続けていた特別画像20が放出され、大当たりが獲得できたことを示す演出である。すなわち、特別有利状態に移行したために獲得が約束されていた(ストックされていた)大当たりが「放出」されたことを示す演出である。放出演出は、特別画像20(「V」の文字)を含む画像が表示領域に表示されるものであればよい。本実施形態では、表示領域の外縁近傍に表示されていた「V」の文字が表示領域の中央に移動してくるような表示(図6(a)参照)がなされた上で、当該「V」の文字に「放出」付加されて「V放出」の文字を含む画像(放出画像22)が表示される(図6(b)参照)ことが放出演出として実行される。これにより、遊技者は、ストックされていた大当たりが放出されたことを把握する。なお、当該放出画像22とともに、装飾図柄80の大当たり組み合わせが表示される。本実施形態では、特別画像20は、当たり変動の終了まで表示され続ける。すなわち、放出演出は、当たり変動の終了時点を含む期間中に実行される演出である。
当たり変動終了後は大当たり遊技が実行される。本実施形態では、特別有利状態(有利状態)にて当選した大当たりは、有利大当たり(通常有利大当たりまたは特別有利大当たり)となるため、1ラウンド目がVラウンドとされた大当たり遊技が実行されることになる。当該Vラウンドは、特別領域10を狙って遊技球を発射しなければならないことを示す画像が表示領域に表示される。本実施形態では、上記放出演出にて表示された特別画像20(「V」の文字)をそのまま用いて特別領域10を狙って遊技球を発射すべき状況であることが示される。上述した通り、本実施形態における放出演出は「V放出」の文字(文字列)を含む放出画像22が表示される演出であるところ、少なくとも当該放出画像22のうちの「V」の文字(すなわち特別画像20)については、放出演出終了後(当たり変動終了後)もそのまま表示され続け、当該「V」に隣接するようにして「(を)狙え」の文字が新たに表示される(図6(c)参照)。見方によっては、「放出」の文字が「(を)狙え」の文字に置換されるような変化が生じるともいえる。このように、「Vを狙え」の文字を含む画像(指示画像23)がVラウンド(1ラウンド目)開始前またはVラウンド開始と同時に表示され、その表示は特別領域10への遊技球の進入が検出されるまで続く。このような指示画像23を見た遊技者は、遊技者は、Vの付随文字11が付された特別領域10を狙って遊技球を発射すべき状況であることを把握することができる。なお、本実施形態では、特別画像20である「V」の文字と付随文字11である「V」の文字はフォントが同一のものとされる(図6(b)(c)参照)。これにより、遊技者は狙うべき対象が特別領域10であるということを容易に把握することができる。
以上説明した通り、本実施形態にかかる遊技機1は、実質的に次回の大当たり(有利大当たり)が約束されているときには特別画像20を用いてそれを示すことがなされ、かつ、特別有利状態における当たり変動では特別画像20(「V」の文字)を用いてそれが放出されたことを示す放出演出が実行される。そして、当該放出演出に引き続いて実行される大当たり遊技(有利大当たり遊技)の1ラウンド目であるVラウンドにおいては特別領域10を狙って遊技球を発射すべき状況であることが示されるところ、放出演出にて表示された特別画像20をそのまま表示し続けた上で、特別領域10を狙って発射すべき状況であることが示される。このように、大当たりを示す「V」と、特別領域10を示す「V」とが共通することを利用して、大当たりの放出(大当たりの当選)から特別領域10を狙うべき状況となるまでを一連の演出であるかのように見せる(当たり変動と大当たり遊技(Vラウンド)を一続きに見せる)ことで、遊技の進行を分かりやすくしたものである。
特に、本実施形態では、有利大当たり遊技の1ラウンド目(一回目の単位遊技)をVラウンド(特別領域10が開放されるラウンド)としているため、円滑な流れで当たり変動にて表示された特別画像20(放出画像22)をそのまま指示画像23に利用することができるともいえる。なお、2ラウンド目移行をVラウンドとした構成としてもよいが、当該2ラウンド目以降のVラウンドまで特別画像20を表示し続ける必要があるため、Vラウンド以前のラウンドをVラウンドと遊技者が勘違いしてしまうおそれがある。
以下、上記特別画像20に関する事項を改良、具体化、変形等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の具体例を用いて説明する技術を複数組み合わせて適用した構成としてもよい。
〇具体例1-1
上記実施形態にかかる遊技機1は、いわゆるV確変機であることを説明したが、小当たり経由により大当たりを獲得することができる構成(いわゆる二種の遊技性を備えた構成)に、上記実施形態にて説明した技術事項を適用することもできる。当該二種の遊技性自体は公知であるため簡単に説明する。当否抽選の当たりの態様として、大当たりおよび小当たりが設定されたものとする。大当たりに当選した場合(いわゆる直当たり)となった場合には、上記実施形態にて説明したような大当たり遊技が実行される。一方、小当たりとなった場合には小当たり遊技が実行される。小当たり遊技においてはV領域が開放される。当該小当たり遊技にてV領域に遊技球が進入した場合には大当たり遊技が実行される。つまり、小当たり遊技にてV領域に遊技球が進入することを条件として大当たりを獲得することができるというものである。小当たり経由で獲得された大当たり遊技は、1ラウンド目の単位遊技(一回目の単位遊技)が小当たり遊技に相当するものである。例えば、小当たり遊技で獲得された10ラウンド大当たりは、1ラウンド目が小当たり遊技であり、当該1ラウンド目にV領域に遊技球が進入することを条件として、当該1ラウンド目以降に2~10ラウンド目が実行されることとなる。また、小当たり当選時には比較的長くV領域が開放され、V領域を狙って継続的に遊技球を発射していればほぼ確実にV領域に遊技球が進入するものとする(小当たりに当選した場合にはほぼ確実に大当たり獲得に繋がるものとする)。
このような二種の遊技性を有することを前提とし、小当たり当選時に開放される上記V領域を上記実施形態にて説明した特別領域10として取り扱う。例えば、有利状態は、大当たり確率約1/319であり、小当たり確率約1/19であるとし、当該有利状態の一種として継続回数が1000回である特別有利状態(特別状態)が設定されているものとする。小当たり確率は大当たり確率に比して高いため、特別有利状態は実質的には小当たり当選を目指して(小当たり経由の大当たり獲得を目指して)遊技する遊技状態といえるところ、約1/19の小当たりにも当選することなく1000回連続してはずれとなることは事実上起こり得ないため、特別有利状態に移行することは事実上次回の大当たりの獲得が約束されているものといえる。特別有利状態に移行した場合には、次回の大当たりが約束されていることを示す特別画像20(「V」の文字を含む画像)が表示される。特別有利状態にて小当たりに当選した場合には約束されていた(ストックされていた)当たりが放出されたことを、特別画像20を用いて示す放出演出が実行される。その後の小当たり遊技にて、V領域(特別領域10)を狙って遊技球を発射すべきである状況であることが、特別画像20を用いて示されるようにする。
このように、小当たり当選(小当たり経由による大当たり獲得)が事実上約束されている遊技状態が設定された構成とする場合であれば、小当たりに当選した直後に小当たり遊技が実行される(小当たり経由で獲得される大当たり遊技の1ラウンド目の単位遊技が小当たり遊技に相当する)から、放出演出として表示された特別画像20をそのまま用いてV領域(特別領域10)を狙って遊技球を発射すべき状況であることを遊技者に対して示すことができる。
〇具体例1-2
上記実施形態における特別有利状態は大当たり確率に対して継続回数が十分に長いため、実質的に次回の大当たりが約束されている構成であることを説明したが、このような継続回数が設定されておらず、次回大当たり獲得まで継続するものであってもよい(次回大当たり獲得まで継続する遊技状態が特別状態とされた構成としてもよい)。すなわち、特別有利状態は次回大当たり獲得まで継続するため、遊技者が遊技を継続さえすれば当該大当たりの獲得が約束されている構成に対し、上記実施形態にて説明した技術事項を適用した構成としてもよい。
〇具体例1-3
いわゆる保留内連荘が発生する場合に、上記実施形態にて説明したような流れで遊技が進行するものとする。例えば、ある大当たり遊技の開始時点で記憶手段に記憶されている当否抽選情報(第二当否抽選情報)のうちのいずれかが、対応する当否抽選結果が大当たりであるものとする。すなわち、大当たり遊技の開始時点にて記憶されている保留のいずれかが「当たり保留」であるとする(説明のため図7においては当たり保留をハッチングで示すが、このように当たり保留を他の保留と区別できるようにする必要はない)。この場合、大当たり遊技終了後に再度大当たりに当選することは事実上約束されているため、それを示すために特別画像20(「V」の文字)が表示されることがある構成とする(保留内連荘が発生するケースの全てで特別画像20が表示される構成としてもよいし、保留内連荘が発生する場合であっても特別画像20が表示されないことがある構成としてもよい)(図7(a)(b)参照)。そして、「当たり保留」に対応する当たり変動(当たり保留が変動中保留図柄72となった変動)にて特別画像20を用いた放出演出が実行され(図7(c)参照)、その後の大当たり遊技(Vラウンド)にて当該特別画像20をそのまま用いて特別領域10を狙って遊技球を発射すべき状況であることが示されるものとする(図7(d)参照)。このようにすることで、特別画像20を用いた保留内連荘、すなわち大当たりのストックの示唆から、当たり変動での当該ストックの放出、特別領域10を狙うことの指示までの流れを円滑なものとすることができる。
なお、本例のような構成は、上記実施形態にて説明したような特別有利状態が設けられていないスペックに対しても適用可能である。すなわち、「次回の大当たりが事実上約束されている」遊技状態が設けられていないものであっても保留内連荘が発生しうることがある(移行する遊技状態自体は「次回の大当たりが事実上約束されている」ものではなくても、保留内連荘が発生する場合には「次回の大当たりが事実上約束されている」といえる)から、本例のような構成を適用することができる。すなわち、保留内連荘が発生する状態を特別状態として、上記実施形態にて説明したような構成が適用されたものとする。
〇具体例1-4
放出演出を含む当たり変動にて報知された有利大当たり(以下、放出演出を経た有利大当たりと称する)と、そうでない有利大当たり(以下、放出演出を経ない有利大当たりと称する)とでは、有利大当たりのVラウンドにて特別領域10を狙って遊技球を発射すべき状況であることを示す画像の態様が異なるものとする。放出演出を経た有利大当たりについては上記実施形態にて説明した通りである。すなわち、放出演出にて表示される特別画像20をそのまま用いて特別領域10を狙って遊技球を発射すべき状況であることを遊技者に対して示す指示画像23が表示される(図6(c)参照)。放出演出を経ない有利大当たりについては、上記指示画像23とは異なる態様の画像(図8(b)参照)が表示される。その具体的態様は特別領域10を狙って遊技球を発射すべき状況であることを遊技者が把握できる態様であればどのようなものであってもよい。
放出演出を経た有利大当たりは、特別有利状態という遊技者にとって最も有利な遊技状態に移行した結果として付与される特別なものである。よって、上記実施形態にて説明した指示画像23(放出演出にて表示された特別画像20を用いた画像)を、通常の有利大当たり(放出演出を経ない有利大当たり)時と異ならせる(図6(c)のような態様の指示画像23を、放出演出を経た場合における専用の画像とする)ことで、特別有利状態に移行したことが特別な事象であったことが遊技者に強調されるようにする。
4)特定演出
本実施形態にかかる遊技機1は、変動中演出が実行されている最中に発生しうる演出として、特定演出(図9、図10参照)を実行することが可能である。以下、当該特定演出について詳細に説明する。なお、本実施形態における特定演出は、基本状態中に発生しうるものであるが、有利状態中に発生しうるものとしてもよい。
本実施形態における特定演出は、いわゆる先読み演出の一種として発生することがあるものである。先読み演出それ自体は周知であるため詳細な説明を省略するが、ある当否抽選結果(以下、「対象当否抽選結果」と称することもある)が大当たりとなる蓋然性(いわゆる(大当たり)信頼度)が高まったことを、当該対象当否抽選結果に対応する変動中演出(以下、「対象変動中演出」と称することもある)よりも前に終了する一または二以上の変動中演出(以下、先の変動中演出と称することもある)を用いて示唆するものである。以下の説明においては、先の変動中演出のうち、特定演出(後述する事前段階)が開始される変動中演出(すなわち「先の変動中演出」のうち最先のもの)を基準変動中演出と称することもある。また、二以上の先の変動中演出を利用する特定演出とする場合には、基準変動中演出と対象変動中演出との間で一または二以上の先の変動中演出が実行されることになるが、当該基準変動中演出と対象変動中演出との間で実行される先の変動中演出を中間変動中演出と称することもある。特定演出は当該先読み演出の一種であることから、特定演出が発生しなかった場合よりも、特定演出が発生した場合の方が、対象当否抽選結果の大当たり信頼度は高いということになる。なお、特定演出を説明するための図面においては、対象当否抽選結果に対応する保留図柄70(対象保留)に「T」を付す。
本実施形態における特定演出は、大まかに、事前段階、中間段階、事後段階に分けられる。事前段階においては、表示領域911に表示されていた特定画像30が表示領域911外まで移動したかのような表示(以下、事前表示と称する)がなされる。本実施形態における特定画像30は、所定のキャラクタを表した画像であり、特定演出が実行されていない最中(常態)においては、装飾図柄80の背景の一部として継続的に表示され続ける(図9(a)参照)。特定演出を説明するための図面においては、当該背景のうち特定画像30を表す部分のみを図示するとともに、特定演出を説明するための図面以外の図面においては特定画像30の図示を省略する。また、特定のステージ(モード)が設定されている場合においてのみ、背景の一部として特定画像30が表示されるようにしてもよい。この場合には、特定画像30が表示されるステージにて特定演出が発生しうることになる。
特定演出が開始される基準変動中演出にて、上記特定画像30が表示領域911の外縁に向かって移動して、最終的には表示領域911外まで移動したために見えなくなったかのような事前表示がなされる(図9(b)参照)。すなわち、特定画像30が表すキャラクタが表示領域911外まで「出かけた」ような事前表示がなされる。これが事前段階であり、特定演出が開始されたことを遊技者に示すための演出であるといえる。
上記事前段階の後、詳細を後述する事後段階が発生するまでの状態(事前段階終了後から事後段階開始までの期間)が中間段階である。中間段階においては、特定画像30が表示領域911外まで移動したこと、および、特定画像30が将来的に戻ってくることを示唆する途中画像32が表示される。本実施形態における中間段階では「買物中」という途中画像32が表示される(図9(c)、図10(a)(b)参照)。つまり、事前段階でキャラクタが「買物」に出かけたこと、および、当該キャラクタが、「買物中」であっていずれ戻ってくることを示唆する表示がなされる。よって、当該途中画像32を見た遊技者は、当該キャラクタが将来的に戻ってくる(「買物」から戻ってくる)のではないかと感じ取ることができる。途中画像32は、特定画像30が表示領域911外まで移動して(見えなくなって)から後述する事後段階にて再度表示されるまで継続的に表示され続ける。すなわち、事前段階が発生する基準変動中演出の途中時点後(図9(c)参照)から、事後段階が発生する対象変動中演出の途中時点前(図10(b)参照)まで表示され続ける。中間変動中演出が生じる特定演出(二以上の先の変動中演出を用いる特定演出)となる場合には、中間変動中演出中も途中画像32が表示され続ける(図10(a)参照)ということになる。なお、中間変動中演出が生じない特定演出(先の変動中演出が基準変動中演出の一つのみであり、基準変動中演出の次が対象変動中演出である特定演出)も発生しうる。この場合も、事前段階が発生する基準変動中演出の途中から、事後段階が発生する対象変動中演出の途中まで途中画像32が表示され続ける。
このような途中画像32は、事後段階が開始される(後述する事後表示がなされる)タイミングを何等示唆するものではない。換言すれば、事後段階が開始されるのは対象変動中演出中であるから、途中画像32は対象変動中演出を示唆するものではないともいえる。なお、ここでいう「途中画像32が対象変動中演出を示唆するものではない」とは、あくまで途中画像32それ自体による示唆であって、例えば対象変動中演出に対応する保留図柄70について公知の保留変化演出が発生する(保留図柄70の変化により対象当否抽選結果の大当たり信頼度が高まったことが示唆される)ことで、対象変動中演出(に対応する保留図柄70)がある程度遊技者に予測できるような状況となることは除かれるものとする。したがって、本実施形態では、特定演出の内容によらず、途中画像32の態様は一定(毎回同じ)である。特定演出に利用される先の変動中演出の数がいくつであっても途中画像32の態様は一定である。
中間段階の後、再び特定画像30が表示領域911に表示された状態となる(図10(c)参照)。つまり、事前段階を経て、表示領域911外まで移動して見えなくなった状態にあった特定画像30が表示領域911内に戻ってきたかのような事後表示がなされる。このような事後表示がなされることが事後段階である。本実施形態であれば、「出かけて」いた(「買物中」であった)キャラクタが戻ってきたかのように遊技者は感じることになる。
事後段階では、このような事後表示がなされた上で、特定画像30とともに信頼度画像34が表示される(図10(d)参照)。本実施形態のように特定画像30が所定のキャラクタを表すものとされるのであれば、当該キャラクタが信頼度画像34を持ってきた(買ってきた)かのように見える演出形態となる。当該信頼度画像34として表示されうる候補として複数種の候補画像が設けられている。事後段階においては、当該候補画像のうちのいずれかが表示される。本実施形態では、「普通」の文字を含む第一候補画像、「好機」の文字を含む第二候補画像、「激熱」の文字を含む第三候補画像のうちのいずれかが一つが信頼度画像34として表示される(第二候補画像が信頼度画像34として表示されたケースについては図10(d)参照。それ以外の候補画像が信頼度画像34として表示されるケースは図10には図示せず)。第一候補画像が表示された場合よりも第二候補画像が表示された場合の方が、第二候補画像が表示された場合よりも第三候補画像が表示された場合の方が、対象当否抽選結果の大当たり信頼度は高い。
このように、本実施形態における特定演出は、特定画像30が表示領域911外まで移動したかのような事前表示がなされた上で、最終的には表示領域911内に戻ってきたかのような事後表示がなされた上で信頼度画像34が表示されるものであるところ、当該特定画像30が戻ってくるタイミングが明確には分からない(すなわち対象変動中演出が分からない)面白みのある演出(先読み演出)である。
また、事前段階の後、事後段階の前の期間中である中間段階においては、将来的に特定画像30が戻ってくることを示唆する途中画像32が表示されるため、(特定演出に接したことがない遊技者であっても)事前段階にて表示されなくなった特定画像30が再び表示されるであろうことを感じ取ることができる。
以下、上記特定演出に関する事項を改良、具体化、変形等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の具体例を用いて説明する技術を複数組み合わせて適用した構成としてもよい。
〇具体例2-1
特定演出にて表示される信頼度画像34は、対象変動中演出にて発生する事象(対象演出)を予告するものとしてもよい。例えば、変動中演出を構成する演出として発生しうるものとして擬似連続演出が設けられている場合において、「継続」の信頼度画像34が表示された場合にはその表示の直後擬似連続演出が発生するといった構成とする。信頼度画像34により発生が予告される対象演出は、発生することが遊技者にとって有利なもの(対象当否抽選結果の大当たり信頼度が高まったことを示唆するもの)であればよい。例えば、リーチ成立、所定のスーパーリーチ演出、チャンス画像の表示等種々考えられる。このように発生する対象演出を示唆する信頼度画像34も、発生する対象演出を介して間接的に対象当否抽選結果の大当たり信頼度を示唆しているといえる。
本例のような構成とした場合、対象変動中演出にて信頼度画像34が表示されるタイミング、すなわち対象変動中演出にて特定画像30が戻ってくる(事後表示がなされる)タイミングが重要になる。信頼度画像34が表示された時点で既に発生する可能性が無くなっている対象演出は信頼度画像34により予告されることは無くなるからである。例えば、対象演出として「リーチ成立」が設定されている構成とした場合、対象変動中演出にてリーチ成立まで事後表示がなされてなければ(リーチ成立後に事後表示がなされれば)、信頼度画像34が「リーチ成立」を予告するものとなる可能性は無くなる。このような構成とすることで、遊技者は、信頼度画像34により予告される演出の内容を、現在の対象変動中演出の進行状況と照らし合わせながら予測して楽しむことができる。
〇具体例2-2
上記実施形態における特定演出は、先読み演出の一種として発生すること、すなわち、事前表示が先の変動中演出(基準変動中演出)にて実行され、事後表示が対象変動中演出にて実行されることを説明したが、ある変動中演出にて開始され、当該変動中演出中に終了する特定演出(開始から終了までが一の変動中演出に収まる特定演出)が発生しうるようにしてもよい(図11参照)(以下、先読み演出との対比として、開始から終了までが一の変動中演出に収まるものを当該変動演出と称する)。
また、特定演出が、先読み演出および当該変動演出のいずれとしても発生することがある設定とすれば、ある変動中演出にて事前表示がなされて特定演出の開始が示された場合、当該特定演出がそれ以降の変動中演出を対象変動中演出とする先読み演出として発生したものなのか、当該ある変動中演出を対象変動中演出とする当該変動演出として発生したものなのかが事前表示がなされた事前段階では判別できないため、その後の展開が予測しにくい演出形態となる。ある変動にて途中画像32が表示され、当該途中画像32が表示された状態のままで、次の変動が開始された場合、その特定演出は先読み演出として発生したものであることが判明することになる。
〇具体例2-3
上記実施形態における特定画像30は所定のキャラクタを表したものであることを説明したが、これはあくまで一例であり、特定画像30が表す対象はどのようなものとしてもよい。ただし、特定画像30は、事前表示および事後表示のいずれにおいても同じ対象を表していると遊技者が認識できる態様は保たれるものとする。
また、上記実施形態では、特定画像30は常態において表示される(装飾図柄80の背景の一部である)ことを説明したが、特定演出の発生時に表示されるものとしてもよい。すなわち、特定演出が開始される際にそれまで表示されていなかった特定画像30が新たに表示され、当該特定画像30が表示領域911外まで移動したかのような表示がなされることが事前表示とされたものとしてもよい。
〇具体例2-4
上記実施形態では、事前表示がなされた後、事後表示がなされるまでの期間中(中間段階)にて途中画像32が表示されることを説明したが、このような途中画像32が表示されないものとしてもよい。途中画像32は、将来的に特定画像30が戻ってくることを遊技者に対して示唆するものであるところ、このような途中画像32が表示されなくても、表示領域911外まで特定画像30が出て行ったことを見た遊技者は、当該特定画像30が戻ってくることを感じ取るであろうと考えるのであれば、途中画像32が表示されない構成としてもよい。すなわち、将来的に事後表示がなされることを明確に示したいのであれば上記実施形態のように途中画像32が表示されるようにすればよい。
〇具体例2-5
上記実施形態における特定演出は、表示領域911外まで移動した特定画像30はもれなく将来的に戻ってくる、すなわち事前表示の発生はもれなく事後表示の発生を伴うものであることを説明したが、事前表示が発生しても事後表示が発生するとは限られない構成としてもよい。つまり、特定演出が、信頼度画像34が表示される結果に至らない(途中終了する)場合もある(例えば、図12(a)→(b)→(c-2)のように進行する可能性もある)構成としてもよい。特定演出が途中終了したことを遊技者に示す手法は種々考えられる。例えば、途中画像32を消去する(図12(c-2)参照)ことで特定演出が途中終了したことを遊技者に示すことが考えられる(裏を返せば、途中画像32が表示されている間は、特定画像30が戻ってくる可能性がある設定とするということである)。
本例のようにする場合、信頼度画像34が表示される結果に至る場合(図12(c-1)(d)参照)の方が、信頼度画像34が表示される結果に至らない(途中終了する)場合(図12(c-2)参照)よりも、遊技者にとって有利である(対象当否抽選結果が大当たりとなることに期待がもてる)設定とすることが好ましい。このようにすることで、遊技者は、まずは途中終了せずに特定画像30が戻ってくる(事後表示がなされる)ことを願い、特定画像30が戻ってきた際にはより信頼度の高い信頼度画像34が表示されることに期待する、という流れの演出形態となる。
〇具体例2-6
途中画像32の態様により、特定画像30が戻ってくる(事後表示が発生する)タイミングが示唆されるものとする。事後表示がなされる変動中演出が対象変動中演出となることから、途中画像32の態様により対象変動中演出が示唆されるということがいえる。
例えば、第一途中画像321が表示された場合よりも、(第一途中画像321とは態様が異なる)第二途中画像322が表示された場合の方が、事後表示がなされるタイミングが遅くなりやすいという設定とすることができる。途中画像32の態様の違いを設定する手法はどのようなものであってもよい。例えば、途中画像32の「買物中」の文字が、第一途中画像321は「白」(図13(a)参照)で、第二途中画像322は「赤」(図13(b)参照)で表されたものとすることが考えられる。「事後表示がなされるタイミングが遅い」とは、基準変動中演出と対象変動中演出との間に実行される中間変動中演出の数が多くなる(換言すれば、特定演出に利用される先の変動中演出の数が多くなるともいえる)ことをいうものとする。すなわち、事前表示がなされた基準変動中演出から、事後表示がなされる対象変動中演出まで、より多くの変動中演出が実行される場合ほど「事後表示がなされるタイミングが遅い」ということとする。このようにすることで、途中画像32の態様に遊技者が注目するであろう演出形態となる。
本例のようにする場合、特定演出に利用される先の変動中演出の数が多いほど、対象当否抽選結果の大当たり信頼度が高い設定とするとよい。なお、対象当否抽選結果の大当たり信頼度が高くなるということは、事後段階にて表示される信頼度画像34が高信頼度のものとなりやすいということでもある。特定演出は先読み演出の一種であり、先の変動中演出の数が多いということはいわゆる先読み回数が多いということになるところ、当該先読み回数が多いほど信頼度が高くなるという設定とする。このようにした場合、第一途中画像321が表示された場合よりも、第二途中画像322が表示された場合の方が、対象当否抽選結果の大当たり信頼度が高いという設定となる(図13参照)。
〇具体例2-7
事後段階においては、事前段階にて表示されていなかった新たな画像(以下、付加画像36と称する)が表示されるものとする。例えば、事後段階において戻ってきた特定画像30が表すキャラクタが「カバン」(当該カバンが付加画像36である)を持っており(図14(a)参照)、当該カバンから信頼度画像34が出てくる(図14(b)参照)ような演出形態とする。そして、当該付加画像36の態様として複数種の態様が設定されており、当該付加画像36の態様により、その後表示される信頼度画像34がより高信頼度のものとなる蓋然性が示唆されるものとする。
例えば、付加画像36が、「白」のカバンを表す第一態様とされることもあれば、「赤」のカバンを表す第二態様とされることもある設定とし、第一態様が表示された場合よりも、第二態様が表示された場合の方が、その後表示される信頼度画像34が高信頼度のものとなる蓋然性が高い(例えば、上記実施形態に即して言えば、付加画像36が第一態様とされた場合よりも、第二態様とされた場合の方が、最も高信頼度の信頼度画像34である「激熱」が表示される蓋然性が高い)設定とする(図12(a)参照)。本例のようにすることで、事後段階にて新たに表示される付加画像36の態様にも遊技者が注目するであろう面白みのある演出形態とすることができる。
5)画像演出
変動中演出を構成する演出として、画像演出が発生することがある。なお、本実施形態では、画像演出は、基本状態での変動中演出を構成するものとして発生しうる。ただし、有利状態での変動中演出を構成するものとしてや、大当たり遊技中に発生しうるようにしてもよい。
本実施形態における画像演出は、第一段階(図15(a)参照)、第二段階(図15(b)参照)、第三段階(図15(c)参照)の順で進行するものである。第一段階では、表示領域911に複数の演出画像が表示される。例えば、演出画像として第一演出画像41および第二演出画像42の二つが表示されるとする。各演出画像は、互いに異なるキャラクタを表すものとされる。本実施形態では、第一演出画像41はキャラクタAを、第二演出画像42はキャラクタBを表したものとされる(図15(a)参照)。
第一段階の後、第二段階に移行する。第二段階では、複数の演出画像のうちのいずれかを対象演出画像と、その他の演出画像を非対象演出画像とする。対象演出画像はアクティブな状態にある演出画像をいい、非対象演出画像はアクティブな状態にはない(パッシブな状態にある)演出画像をいう。その状態の違いを表すため、第一段階にあるときと比較して、非対象演出画像に対する対象演出画像の相対的な大きさが大きくなるように変化させる。本実施形態では、第一段階から第二段階にかけて、非対象演出画像についてはその大きさは維持されるものの、対象演出画像についてはその大きさが大きくなるように変化させられる。本実施形態とは異なり、第一段階から第二段階にかけて、非対象演出画像についてはその大きさが小さくなるように変化させられ、対象演出画像についてはその大きさが維持されるものとしてもよい。また、第一段階から第二段階にかけて、非対象演出画像についてはその大きさが小さくなるように変化させられ、対象演出画像についてはその大きさが大きくなるように変化させられるものとしてもよい。第一段階から第二段階に移行することで、対象演出画像が非対象演出画像よりも強調された状態(目立つ状態)となったことと遊技者は捉える。
本実施形態における第二段階では、第一演出画像41を対象演出画像と(相対的に大きく表示)し、第二演出画像42を非対象演出画像と(相対的に小さく表示)する。その上で、対象演出画像である第一演出画像41に対応づけた演出要素を出力する。なお、以下の説明においては、第一演出画像41に対応づけた演出要素を第一演出要素411と、第二演出画像42に対応づけた演出要素を第二演出要素421と称することもある。本実施形態では、第一演出画像41が表すキャラクタAのセリフを表す文字を第一演出要素411として表示領域911に表示する(図15(b)参照)。第二演出画像42よりも第一演出画像41が強調された状態とされる変化(第一演出画像41を「アクティブ」な状態として示す(第二演出画像42を「パッシブ」な状態として示す)変化)が生じた上で当該第一演出要素411が表示されるのであるから、遊技者は当該第一演出要素411が表す文字を第一演出画像41が表すキャラクタAがしゃべっているかのように見える演出形態となる。また、第二演出画像42(キャラクタB)が消去されるわけではないから、キャラクタAがキャラクタBに話しかけている状態を表すものであることは容易に理解できる。
ここで、本実施形態では、第一演出要素411(キャラクタAのセリフを表す文字)は、その少なくとも一部が(第一演出画像41に対し相対的に小さくなった)第二演出画像42(非対象演出画像)に重なるように表示される(図15(b)参照)。第一演出要素411は第一演出画像41(対象演出画像)に対応づけたものと表示されるものであり、第二演出画像42は相対的に小さくされて目立たない状態となったのであるから、当該第二演出画像42に重ねて第一演出要素411を表示しても、当該第一演出要素411が第一演出画像41に対応づけられたものであること(キャラクタAから発せられたセリフであること)を遊技者が理解できる。また、第一演出要素411を第二演出画像42に重ねて表示することができるため、第一演出要素411を表示するためのスペースの確保が容易である。
第二段階後、第三段階に移行する。第三段階では、第二段階では非対象演出画像であった演出画像を対象演出画像と、第二段階では対象演出画像であった演出画像を非対象演出画像とする。本実施形態では、第二演出画像42を対象演出画像と、第一演出画像41を非対象演出画像とし、第一演出画像41よりも第二演出画像42の方が強調された状態とする。第二段階においては、第一演出画像41の方が第二演出画像42よりも大きな状態にあったのであるから、第三段階ではその大きさの関係を逆転させるということである。すなわち、第二段階から第三段階に移行することに伴って、第一演出画像41の大きさを小さくしつつ、第二演出画像42の大きさを大きくする。また、第三段階における第一演出画像41と第二演出画像42の大小関係は、第一段階にあるときよりも第一演出画像41に対する第二演出画像42の相対的な大きさが大きいものとされる(図15(c)参照)。このような第三段階に移行することで、第二段階とは異なり、第二演出画像42が「アクティブ」な状態となったこと(第一演出画像41が「パッシブ」な状態となったこと)が遊技者に把握される。
その上で、対象演出画像である第二演出画像42に対応づけた第二演出要素421を出力する。具体的には、第二演出画像42が表すキャラクタであるキャラクタBのセリフを表す文字を第二演出要素421として表示領域911に表示する(図15(c)参照)。第一演出画像41よりも第二演出画像42が強調された状態とされる変化(第二演出画像42を「アクティブ」な状態として示す(第一演出画像41を「パッシブ」な状態として示す)変化)が生じた上で当該第二演出要素421が表示されるのであるから、当該第二演出要素421が表す文字を第二演出画像42が表すキャラクタAがしゃべっているかのように遊技者には見える演出形態となる。
第二段階と同様に、第三段階においても、第二演出要素421(キャラクタBのセリフを表す文字)は、その少なくとも一部が相対的に小さく表示された第一演出画像41(非対象演出画像)に重なるように表示される(図15(c)参照)。第二演出要素421は第二演出画像42(対象演出画像)に対応づけたものと表示されるものであり、第一演出画像41は相対的に小さく表示されて目立たない状態となったのであるから、当該第一演出画像41に重ねて第二演出要素421を表示しても、当該第二演出要素421が第二演出画像42に対応づけられたものであること(キャラクタBから発せられたセリフであること)を遊技者が理解できる。また、第二演出要素421を第一演出画像41に重ねて表示することができるため、第二演出要素421を表示するためのスペースの確保が容易である。
このような第一段階~第三段階を含む画像演出とすることで、第一演出画像41が表すキャラクタAと第二演出画像42が表すキャラクタBが演出要素により表されるセリフをしゃべっているかのように見える演出形態となる。特に、本実施形態のように、対象演出画像が第一演出画像41である第二段階と、対象演出画像が第二演出画像42である第三段階を経ることで、キャラクタAとキャラクタBが「会話」しているように見える演出形態とすることもできる。
なお、本実施形態における画像演出は第二段階および第三段階を含むものであるが、第三段階を含まない構成としてもよい。例えば、キャラクタAがキャラクタBに対して一方的に話しかけているように見せる演出形態とするのであれば、第二段階にて終了する演出としてもよい。また、第三段階以降にも演出が継続するものとしてもよい。例えば、第三段階の後再び第一演出画像41が対象演出画像とされる第四段階、第四段階の後再び第二演出画像42が対象演出画像とされる第五段階、が実行されるといったようにしてもよい。このようにすることで、キャラクタAとキャラクタBの会話が「往復」していることを表す演出形態とすることができる。
以上説明したように、本実施形態における画像演出は、第一段階にて複数の演出画像が表示されるものの、第二段階や第三段階においては、表示された演出要素が対象演出画像(相対的に大きく表示された演出画像)に対応づけられたものであることが分かりやすい演出形態となる。
特に、本実施形態では、第一段階を基準として、対象演出画像が非対象演出画像に比して相対的に大きく表示された状態(第二段階、第三段階)に変化することになるから、いずれの演出画像が対象演出画像であるのかがより分かりやすい。
以下、上記画像演出に関する事項を改良、具体化、変形等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の具体例を用いて説明する技術を複数組み合わせて適用した構成としてもよい。
〇具体例3-1
上記実施形態では、対象演出画像が非対象演出画像に対して相対的に大きく表示されることで、対象演出画像が目立つ状態とされるものであることを説明したが、当該対象演出画像の目立つ状態を強調するような変化が加えられるものとしてもよい。例えば、第二段階や第三段階において、対象演出画像はカラー表示される一方、非対象演出画像はモノクロ表示されるといった構成としてもよい(図16参照。なお、図16においては、カラー表示された状態を実線で、モノクロ表示された状態を点線で示す)。また、第二段階や第三段階において、対象演出画像を構成する線が、非対象演出画像を構成する線に比して太くされるといった構成としてもよい(図17参照)。また、図示しないが、第二段階や第三段階において、非対象演出画像を対象演出画像に比して薄く表示する(例;非対象演出画像を通じて背景が透けて見えるような表示態様とする)といった構成としてもよい。
〇具体例3-2
上記実施形態における演出要素は、表示領域911に表示される(表示装置91に出力される)ものである(すなわち画像である)ことを説明したが、演出を構成する要素であればそれ以外のものであってもよい。例えば、スピーカ93(図1参照)から出力される演出音が演出要素とされたものとしてもよい。上記実施形態のように対象演出画像が表すキャラクタがしゃべっているかのように見える演出形態とするのであれば、各キャラクタのセリフを表す音がスピーカ93から出力されるようにする(図18参照)。
図示しないが、上記実施形態にて説明したように、セリフを表す文字が表示されるとともに、当該セリフを表す音がスピーカ93から出力されるようにしてもよい。すなわち、出力される演出要素が「画像+音」である構成としてもよい。
〇具体例3-3
上記実施形態では、各演出画像は互いに異なるキャラクタを表したものであることを説明したが、各演出画像はそれ以外のものを表したものとしてもよい。例えば、各演出画像は互いに異なるアイテム(道具)を表したものとする。第二段階や第三段階においては、いずれかのアイテムを表した演出画像が対象演出画像とされた(それ以外の演出画像が非対象演出画像とされた)上で、当該アイテムを紹介する文言が演出要素として表示されるようにする(図19参照)。
〇具体例3-4
上記実施形態における画像演出は、演出画像として第一演出画像41および第二演出画像42の二つが表示されるものであることを説明したが、三つ以上の演出画像が表示されるものとしてもよい。演出要素が出力される際には、当該三つ以上の演出画像のうちのいずれか一つが対象演出画像とされた上で、それ以外の演出画像が非対象演出画像とされるようにすればよい(図20参照)。
また、三つ以上の演出画像が表示されるのであれば、画像演出は、全ての演出画像が一度は対象演出画像とされるようにするとよい。例えば、三つの演出画像(第一演出画像41~第三演出画像43)が表示される画像演出とするのであれば、第一段階の後、第一演出画像41が対象演出画像とされる(第二演出画像42、第三演出画像43が非対象演出画像とされる)段階(図20(b)参照)の他に、図示しないが第二演出画像42が対象演出画像とされる(第一演出画像41、第三演出画像43が非対象演出画像とされる)段階や第三演出画像43が対象演出画像とされる(第一演出画像41、第二演出画像42が非対象演出画像とされる)段階を含むものとすることが好ましい。
〇具体例3-5
画像演出が実行される際、表示領域911の全体が演出画像の数分に分割され(分割された各領域を単位領域とする)、各単位領域911a、911bに演出画像が表示されるようにする。上記実施形態のように、演出画像として第一演出画像41および第二演出画像42の二つが表示されるのであれば、表示領域911全体を二つの単位領域911a、911bに分割した上で、当該二つの単位領域911a、911bのそれぞれに第一演出画像41および第二演出画像42を表示する(図21(a)参照)。
第一段階から第二段階に移行することに伴って、第一段階にあるときよりも、対象演出画像とされる第一演出画像41を非対象演出画像である第二演出画像42よりも大きくしつつ、当該第一演出画像41が表示される単位領域911aを、第二演出画像42が表示される単位領域911bよりも大きくする(図21(b)参照)。第二段階から第三段階に移行する際には、第二段階とは逆の大小関係とする。すなわち、第二段階から第三段階に移行することに伴って、第一段階にあるときよりも、対象演出画像とされる第二演出画像42が非対象演出画像である第一演出画像41よりも大きく表示されつつ、当該第二演出画像42が表示される単位領域911bを、第一演出画像41が表示される単位領域911aよりも大きくする(図21(c)参照)。第一段階から第二段階へ移行する際や、第二段階から第三段階から移行する際には、単位領域911a、911b同士を区分けしている区切画像912を、非対象演出画像側の方に変位させることで、対象演出画像が表示される単位領域911a、911bを大きくすることができる。
本例のようにすることで、インパクトのある演出形態とすることができる。また、このように表示領域911の全体が二以上の単位領域に占められている(いずれの単位領域にも属しない領域が存在しない)ようにすると、対象演出画像に対応する演出要素を表示する領域が存在しなくなってしまう(演出要素を表示する領域の確保が困難になる)ようにも思われる。しかし、上記実施形態にて説明したように、当該演出要素はその少なくとも一部を非対象演出画像に重ねて表示することができる(非対象演出画像が表示されている単位領域に表示できる)(図21(b)(c)参照)から、演出要素を表示する領域は容易に確保できる。
なお、本例では、区切画像912を変位させるとともに、対象演出画像とされる演出画像が大きくなるものであるが、演出画像の大きさの変化が生じないものとしてもよい。つまり、対象演出画像とされる演出画像が表示される単位領域が大きくなるような変化は生じるものの、演出画像それ自体の大きさは変化しないものとしてもよい。
6)分割操作演出
変動中演出を構成する演出として、分割操作演出が発生することがある。なお、本実施形態では、分割操作演出は、基本状態での変動中演出を構成するものとして発生しうる。ただし、有利状態での変動中演出を構成するものとしてや、大当たり遊技中に発生しうるようにしてもよい。
本実施形態における分割操作演出は、一または複数種のリーチ演出(以下、特定リーチ演出と称することもある)の一部を構成するものとして発生しうる。特定リーチ演出は、遊技者に有利な有利結末(図23(c-1)、図25(e-2)参照)または当該有利結末に至らない場合の結末である不利結末(図23(c-2)、図25(e-1)参照)に至るものである。有利結末に至るのは、特定リーチ演出が発生する変動中演出(対象変動中演出)に対応する当否抽選結果(対象当否抽選結果)が大当たりである場合である。不利結末に至るのは、対象当否抽選結果がはずれである場合である。ただし、対象当否抽選結果が大当たりとなる場合に、不利結末に至った後、それが覆されるいわゆる逆転パターンが発生しうる設定としてもよい。いずれにしても、対象当否抽選結果がはずれである場合は、もれなく不利結末に至ることになる。なお、詳細を後述するように、特定リーチ演出は、操作演出(通常操作演出、特定操作演出)を経て結末に至る場合があるところ、当該操作演出が発生した場合には、当該操作演出の結末として上記有利結末および不利結末が設定されていると捉えることもできる。
特定リーチ演出の基本的態様はどのようなものであってもよい。本実施形態における特定リーチ演出は、遊技者側のキャラクタである味方キャラクタ(図面においては「味」の文字を付して示す)と、それに対峙する敵キャラクタ(図面においては「敵」の文字を付して示す)が戦い(図22(a)等参照)、味方キャラクタが勝利することが有利結末として、味方キャラクタが勝利できない(敗北する)ことが不利結末として設定されたものである。
特定リーチ演出が開始されてから、結末に至る前の所定時点(途中時点)は規定タイミングとされている(図22(b)参照)。なお、このような規定タイミングが複数個所設定されたものとしてもよい。特定リーチ演出が発生した場合、当該規定タイミングにて分割演出が発生することがある。なお、特定リーチ演出にて分割演出が発生することはいわゆるチャンスアップ(有利結末に至る蓋然性が高まったことの示唆)の一種であるところ、当該分割演出は特定リーチ演出にて必ず発生するというものではない(分割演出の発生確率≠100%である)。特定リーチ演出が発生した場合における分割演出の発生確率は10%未満とされることが好ましい。
分割演出は、表示領域911がX個(Xは2以上の自然数である)の分割領域911dに分割される演出である(図22(d-2)参照)。本実施形態では、X=4とされる。すなわち、分割演出が発生した場合、四つの分割領域911dが生じることになる。本実施形態では、各分割領域911dは、分割線画像Lにより互いに区画された状態にある。表示領域911の幅方向略中央から上下方向に延びる分割線画像Lと、上下方向略中央から幅方向に延びる分割線画像Lが交差して表示されることで四つの分割領域911dが形成される。以下の説明においては、表示領域911の左上に形成されるものを左上分割領域、右上に形成されるものを右上分割領域、左下に形成されるものを左下分割領域、右下に形成されるものを右下分割領域と称することもある。
規定タイミングで分割演出が発生しなかった場合、このような分割領域911dが生じることはない(図22(c-1)参照)。つまり、特定リーチ演出は、規定タイミングにて分割演出が発生するかどうかが大きな分岐点とされたものである。以下、特定リーチ演出の、分割演出が発生しないパターンを通常パターンと、分割演出が発生するパターンを分割パターンと称することもある。
特定リーチ演出は、規定タイミングで分割演出が発生しない通常パターン(図22(c-1)参照)となる場合、規定タイミングの前後で演出の連続性が保たれたまま進行する。すなわち、リーチ演出としての映像がそのまま継続的に表示領域911に表示されるだけであり、一般的な演出と何も変わらない。特定リーチ演出に初めて接した遊技者であれば、規定タイミングにて分割演出が発生する可能性があったことを知る由もない。
一方、規定タイミングにて分割演出が発生する分割パターンとなる場合、当該分割演出の発生を示す演出(分割開始演出)が発生する。本実施形態では、所定のキャラクタが登場し、表示領域911を分割するアクションを行う。例えば、当該所定のキャラクタが、上述した分割線画像Lを描くようなアクションを行う(図22(c-2)参照)。分割開始演出の発生直前には、一時的に特定リーチ演出の映像が停止する。そして、分割開始演出が実行されて分割領域911dが形成された後は、各分割領域911dにて演出が進行する。すなわち、各分割領域911dにて停止していた映像が再開される。つまり、特定リーチ演出の途中で表示領域911が分割される分割演出が発生した場合、分割領域911dのそれぞれにて同じ映像が表示されて演出が進行することになる(図22(d-2)参照)。なお、本実施形態では、リーチ状態を構築する装飾図柄80も各分割領域911dに表示される。したがって、分割領域911dの数分のリーチ演出が進行しているようにも見える。ただし、このような装飾図柄80についての分割は生じない(分割演出が発生しても一のリーチのみが成立した状態が維持される)ものとしてもよい。
本実施形態における特定リーチ演出では、通常パターンおよび分割パターンのいずれであるかにかかわらず、結末に至る直前で遊技者に対し、操作手段50の操作が促される操作演出が発生する。本実施形態では、操作手段50の一種である押ボタン(第一操作手段51)(図1参照)の操作が促される(以下、特に明示することなく単に操作手段50というときは、第一操作手段51のことをいうものとする)。当該操作演出の態様は、通常パターンと分割パターンとで異なる。通常パターンである場合には通常操作演出が、分割パターンである場合には分割操作演出が発生する。
通常操作演出は、操作手段50の操作機会が遊技者に対し1回付与される演出である(図23(a)参照)。本実施形態では、単発操作の機会が1回付与される。表示領域911には、操作対象となる操作手段50(演出ボタン)を表した操作画像55が一つ表示される。また、要求される操作態様を表す態様画像56が表示される。本実施形態では、演出ボタンの単発操作が要求されるため、「押せ」の文字を含む画像が態様画像56として表示される。また、操作が有効となる操作有効時間の経過を示す時間画像57が表示される。本実施形態では、時間経過とともに減少するメータの画像が時間画像57として表示される。
通常操作演出は、操作有効時間内に操作手段50(演出ボタン)の操作(単発操作)が検出されること(図23(b)参照)を契機として結末に至る。当該結末は、特定リーチ演出の結末(有利結末、不利結末)でもある。対象当否抽選結果が大当たりである場合(特定リーチ演出(通常操作演出)が有利結末に至ることが予め内部的に決まっている場合)には、遊技者に付与される1回の操作機会に応じた操作手段50の操作を契機として有利結末に至る(図23(c-1)参照)一方、対象当否抽選結果がはずれである場合(特定リーチ演出(通常操作演出)が不利結末に至ることが予め内部的に決まっている場合)には、1回の操作機会に応じた操作手段50の操作を契機として不利結末に至る(図23(c-2)参照)。したがって、操作有効時間内における操作手段50の操作を契機として対象当否抽選結果が判明することになる。本実施形態では、有利結末となる場合には味方キャラクタが敵キャラクタを撃破した映像が表示された上で大当たりであることが報知され、不利結末となる場合には敵キャラクタを撃破することができなかった映像が表示された上ではずれであることが報知される。なお、操作有効時間内に操作手段50の操作が検出されなかった場合には、操作有効時間の終了を契機として結末に至る。
分割操作演出は、操作手段50の操作が遊技者に対し最大でX回付与される演出である。すなわち、操作機会が最大で分割領域911dの数分付与される演出である。本実施形態ではX=4であるため、単発操作の機会が最大で4回付与される。分割領域911dのそれぞれには、上述した操作画像55、態様画像56、時間画像57が一つずつ表示される(図24(a)参照)。つまり、通常操作演出にて表示領域911に表示された画像が、分割領域911dのそれぞれに表示される。上記通常操作演出に相当する演出が全ての分割領域911dにて発生したかのように見える演出形態であるともいえる。これを見た遊技者は「4回の操作機会がある」ということを容易に把握することができる。
分割操作演出を構成する、操作機会毎の演出を単位操作演出とする。すなわち、左上分割領域、右上分割領域、左下分割領域、右下分割領域のそれぞれで実行される操作演出を単位操作演出とする。本実施形態では、左上分割領域(1回目の単位操作演出)(図24(b)(c-1)(c-2)参照)→右上分割領域(2回目の単位操作演出)(図24(d)(e-1)(e-2)参照)→左下分割領域(3回目の単位操作演出)(図25(a)(b-1)(b-2)参照)→右下分割領域(4回目の単位操作演出)(図24(c)(d-1)(d-2)参照)の順で単位操作演出が実行される。なお、詳細を後述するように、ある単位操作演出が成功結果に至った場合には、そこで分割操作演出が終了する(それ以降の単位操作演出は実行されない)。単位操作演出は、操作手段50の操作(単発操作)がなされる度に成功結果または失敗結果に至る。ただし、当該結果を表す画像はあくまで対応する分割領域911d(単位操作演出が実行された分割領域911d)に表示される。なお、成功結果および失敗結果の具体的態様はどのようなものであってもよい。成功結果が遊技者にとって有利なものであり、失敗結果が遊技者にとって不利なものであることが把握できるような態様であればよい。本実施形態では、味方キャラクタが敵キャラクタを撃破した映像が表示されることが成功結果とされている。つまり、通常操作演出が有利結末に至った場合と同じ態様の映像が対応する分割領域911dに表示される。一方、本実施形態では、分割領域911dに表示される画像がカラーからモノクロになることが失敗結果とされている(図面においては、モノクロ表示された状態を点線で示す)。
なお、分割操作演出における操作有効時間は、分割操作演出全体で一続きの操作有効時間が設定されるものとしてもよいし、単位操作演出それぞれにおいて操作有効時間が設定されるものとしてもよい。いずれの構成にするかに応じて、時間画像57が制御される。本実施形態では、前者のような構成とされている。そのため、ある単位操作演出が終了した後、次の単位操作演出に移行する際には、ある単位操作演出が終了した時点での操作有効時間の残り時間が引き継がれるように時間画像57が制御される。結果が示されていない単位操作演出が二以上存在する状態においては、当該単位操作演出が実行されている二以上の分割領域911dにて表示される時間画像57は、同じ態様で変化する(本実施形態のように残時間をメータで示すのであれば、メータの残りが同じとなる)ようにされる。
対象当否抽選結果がはずれである場合(特定リーチ演出(分割操作演出)が不利結末に至ることが予め内部的に決まっている場合)には、4回の単位操作演出の全てが失敗結果に至る(図25(d-1)参照)。つまり、遊技者には、付与された4回の操作機会のいずれもが失敗となったかのように見える演出形態となる。4回の単位操作演出の全てが失敗結果に至った後は、分割領域911dが無くなって(分割線画像Lが消去されて)、表示領域911全体を用いて当否抽選結果がはずれとなったこと(不利結末に至ったこと)が報知される(図25(e-1)参照)。当該はずれを報知する画像自体は、通常操作演出を経て不利結末に至った場合と同様である。なお、操作有効時間中に4回の単発操作がなされなかった場合には、それ以降の単位操作演出は実行されず、操作有効時間の終了を契機として強制的に不利結末に移行するように設定されている。
対象当否抽選結果が大当たりである場合(特定リーチ演出(分割操作演出)が有利結末に至ることが予め内部的に決まっている場合)には、最大で4回発生する単位操作演出の少なくとも一つが成功結果に至る(図24(c-2)、図24(e-2)、図25(b-2)、図25(d-2)のいずれかの成功結果に至る)。すなわち、最大で4回付与される操作機会のうちのいずれかに応じた操作手段50の操作を契機として有利結末(図25(e-2)参照)に移行する。ここで、「最大で4回」としたのは、1回目~3回目の単位操作演出が成功結果に至った場合(図24(c-2)、図24(e-2)、図25(b-2)のいずれかとなった場合)には、それ以降は単位操作演出が発生せずに分割操作演出(特定リーチ演出)が有利結末(図25(e-2)参照)に至るからである。つまり、遊技者にとってみれば4回のチャンスのうちの1回でもものにできれば大当たりであるという演出形態であるから、1回目~3回目の単位操作演出が成功結果に至った場合にはそれ以上単位操作演出を実行する必要がないとして、有利結末に移行させる。
本実施形態では、対象当否抽選結果が大当たりである対象変動中演出にて分割操作演出を発生させる場合、1回目~4回目の単位操作演出のうち、(操作有効時間中に操作されたとすれば)成功結果に至ることになるもの(以下、このような成功結果に至ることになる単位操作演出を、成功単位操作演出と称する)を予め抽選により決定しておく。本実施形態では、単位操作演出の実行順が遅いものほど成功単位操作演出とされる確率が高い設定とされている(図26参照)。よって、分割操作演出においては、演出が進行するほど(後半になるほど)、単位操作演出が成功結果となることに期待がもてることになる。なお、各単位操作演出の結果が判明する前の状態において、いずれの単位操作演出が成功単位操作演出とされているのか遊技者には分からない。
ある単位操作演出が成功結果に至った後は、分割領域911dが無くなって(分割線画像Lが消去されて)、表示領域911全体を用いて当否抽選結果が大当たりとなったこと(有利結末に至ったこと)が報知される(図25(e-2)参照)。当該大当たりを報知する画像自体は、通常操作演出を経て有利結末に至った場合と同様である。なお、操作有効時間中に成功単位操作演出とされた単位操作演出での単発操作が検出されるまで至らなかった場合には、操作有効時間の終了を契機として強制的に有利結末に移行するように設定されている。
特定リーチ演出は、通常パターンとなった場合(通常操作演出が発生した場合)よりも、分割パターンとなった場合(分割操作演出が発生した場合)の方が、有利結末となる蓋然性(対象当否抽選結果の大当たり信頼度)が高い。上記の通り、分割操作演出は、最大で4回の操作機会が付与されるものであり、遊技者にとってみれば有利結末に至る可能性がある機会(好機)が、通常(1回)よりも多いものであるといえるから、それに合わせて通常パターンよりも分割パターンが高信頼度となる設定としている。
なお、本実施形態における特定リーチ演出は、結末の直前にて通常操作演出および分割操作演出のいずれかが発生する(通常パターンおよび分割パターンのいずれかとなる)ものであるが、結末の直前にて操作演出が発生しないパターン(操作無パターン)も発生するようにしてもよい。このようにするのであれば、有利結末となる蓋然性(対象当否抽選結果の大当たり信頼度)は、「操作無パターン<通常パターン<分割パターン」の順で高くなるようにするとよい。つまり、操作機会が0回(操作無パターン)である場合よりも操作機会が1回(通常パターン)である場合の方が高信頼度であり、操作機会が1回(通常パターン)である場合よりも操作機会が最大4回(分割パターン)である場合の方が高信頼度であるものとすればよい。
このように、本実施形態にかかる遊技機1は、表示領域911がX個の分割領域911dに分割された結果、最大でX回の操作機会が付与されることになるという分割操作演出を実行することができる。つまり、分割領域911dの数と、操作機会の数がリンクした面白みのある演出を実行することができる。
また、本実施形態のように、分割操作演出が発生することがチャンスアップとされた設定(通常操作演出となった場合よりも大当たり信頼度が高い設定)とすることで、分割演出の発生を遊技者が願うという遊技性が実現される。また、分割操作演出は、通常操作演出と比較して有利結末に移行させる契機となる操作機会(チャンスの数)が多くなることは明らかであるから、チャンスアップ演出であることが分かりやすい。
以下、上記分割操作演出に関する事項を改良、具体化、変形等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の具体例を用いて説明する技術を複数組み合わせて適用した構成としてもよい。
〇具体例4-1
上記実施形態における分割演出(分割操作演出)は、表示領域911が4つの分割領域911dに分割されるものであること(X=4であること)を説明したが、分割演出が発生した場合における当該Xの値が一定ではない(不定である)設定としてもよい。
例えば、分割演出として、分割領域911dが2つ(X=2)となる第一分割演出(第一分割操作演出)(図27(a)参照)と、分割領域911dが4つ(X=4)となる第二分割演出(第二分割操作演出)(図27(b)参照)が発生しうるものとする。第一分割演出が発生した場合の分割操作演出(第一分割操作演出)は操作機会が最大で2回付与されるものとなり、第二分割演出が発生した場合の分割操作演出(第二分割操作演出)は操作機会が最大で4回付与されるものとなる。
本例のようにする場合、分割領域911dの数、すなわちXの値により分割操作演出が有利結末に至る蓋然性が示唆されるようにするとよい。上記の例でいえば、第一分割演出(第一分割操作演出)が発生した場合と、第二分割演出(第二分割操作演出)が発生した場合とでは、有利結末に至る蓋然性が異なるものとする。このようにすることで、分割演出が発生した場合には、遊技者はその結果生じる分割領域911dの数に注目することになる。
上記実施形態にて説明した通り、分割領域911dの数は、分割操作演出にて遊技者に付与される最大の操作機会の数と一致するものであり、当該操作機会の数は有利結末に至る可能性があるチャンスの数と捉えられるから、分割領域911dの数(Xの値)が多いほど有利結末に至る蓋然性が高い設定とすることが好ましい。上記の例でいえば、第一分割演出(第一分割操作演出)(図27(a)参照)が発生したよりも、第二分割演出(第二分割操作演出)(図27(b)参照)が発生した場合の方が、有利結末に至る蓋然性が高い設定とすることが好ましい。このようにすることで、分割演出が発生した場合には、分割領域911dの数が多くなることを遊技者が願う演出形態となる。
〇具体例4-2
分割操作演出にて、異なる操作手段50の操作機会が付与されることがある構成とする。操作手段50として、第一操作手段51と当該第一操作手段51とは異なる第二操作手段52(図1参照)を備えたものであるとする。なお、「異なる操作手段」とは、本実施形態のように物理的に離れた操作手段50同士の関係のことをいうのみならず、物理的に同じ操作手段であるもののその操作態様が異なる関係にあるものも「異なる操作手段」に含まれるものとする。例えば、第一操作態様とそれとは異なる第二操作態様で操作可能な一つの操作手段を備えた構成において、当該操作手段を第一操作態様で操作することと、第二操作態様で操作することとは、異なる操作手段の操作に該当するものとする。また、遊技者の身体の一部(手等)を検出するセンサを設け、当該センサに遊技者の身体の一部が検出されることが「操作手段の操作」に相当するものとされた構成としてもよい。
一の分割操作演出が含む最大で4つの単位操作演出のうち、一部は第一操作手段51の操作が促される単位操作演出(以下、第一単位操作演出と称する)とされ、他の一部は第二操作手段52の操作が促される単位操作演出(以下、第二単位操作演出と称する)とされる場合(図28参照。当該図28には、1回目の単位操作演出が第一単位操作演出、2~4回目の単位操作演出が第二単位操作演出とされる例を示す)があるものとする。複数の操作手段50を備えた構成とする場合であっても、一般的な操作演出は一つの操作手段50の操作が促されるだけである(その他の操作手段50は用いられないのが通常である)。上記実施形態の分割操作演出は、最大でX回の操作機会が付与されるものであることを特徴とするものであるから、それを利用し、当該操作機会毎に操作要求される操作手段50の種類が異なり得るものとする。このようにすることで、複数の操作手段50を備えたことを利用して分割操作演出を変化に富む面白みのある演出とすることができる。
複数種の操作手段50のうちのいずれかを特定操作手段(チャンスアップの操作手段)とし、当該特定操作手段の操作機会が付与される数が多いほど有利結末に至る蓋然性が高くなる設定とするとよい。上記のように第一操作手段51と第二操作手段52を備えた構成とし、第二操作手段52を「チャンスアップの操作手段」(第一操作手段51を「通常の操作手段」)とするのであれば、第二操作手段52の操作機会が多くなるほど有利結末に至る蓋然性が高いものとする(図29参照)。なお、分割操作演出では、その開始時点にて各分割領域911dに操作が促される操作手段50の種類が操作画像55により示される(操作対象が第一操作手段51となる分割領域911d(第一単位操作演出に対応する分割領域911d)には第一操作画像551が、第二操作手段52となる分割領域911d(第二単位操作演出に対応する分割領域911d)には第二操作画像552が表示される)から、第二操作手段52を表した第二操作画像552の数が多いほど有利結末に至る蓋然性が高いともいえる。このようにすることで、分割操作演出が発生した場合、第二操作手段52(特定操作手段)の数が多くなることを遊技者が願う演出形態となる。また、このように、第二操作手段52を「チャンスアップの操作手段」とするのであれば、第二単位操作演出が実行された後、第一単位操作演出が実行されることがない(操作手段50の「格下げ」が起こらない)ようにすることが好ましい。
さらに、このような構成とする場合、第一単位操作演出よりも、第二単位操作演出の方が、成功結果となる(成功単位操作演出となる)蓋然性が高いものとするとよい。対象当否抽選結果が大当たりであり、分割操作演出が有利結末に至ることが内部的に決まっている場合には、いずれかの単位操作演出が成功結果となるところ、当該成功結果となる確率は第一単位操作演出よりも第二単位操作演出の方が高いものとする。上述した通り、単位操作演出の実行順が遅いものほど成功単位操作演出とされる確率が高い設定(図26参照)とするのであれば、単位操作演出の実行順が同じもの同士を比較した場合に、成功結果となる確率は第一単位操作演出よりも第二単位操作演出の方が高いものとすればよい(図30参照。当該図30には、4回目の単位操作演出同士を比較したものを示す)。このようにすることで、遊技者は、第一単位操作演出よりも第二単位操作演出の方が、成功結果となることに期待して操作する(第一操作手段51よりも第二操作手段52の操作の方が「力が入る」)という演出形態となる。
〇具体例4-3
上記実施形態にて説明した分割操作演出は、有利結末に至ることが予め決定されている場合、1回目~4回目の単位操作演出のいずれかが成功結果に至る。1回目~3回目の単位操作演出のいずれかが成功結果に至った場合、その後の単位操作演出は実行されないから、操作機会が「余る」(最大でX回付与される操作機会の全てを消費しない)ことになる。かかる状況となってしまうと、遊技者は、有利結末に至ったことの嬉しさはあるものの、操作機会が余ったことについて勿体なさを感じてしまう可能性がある。このような「勿体なさ」を低減するため、操作機会が余った場合(余剰パターン)(図31(a)参照)の方が、余らなかった場合(充足パターン)(図31(b)参照)に比して、その後得られる遊技者の利益の期待値が大きくなる設定とする。
例えば、上記実施形態にかかる遊技機1のように、大当たりとして、基本大当たりおよび有利大当たりが設定されている構成とする。有利大当たりは、大当たり遊技終了後の遊技状態が有利状態に移行するという点で基本大当たりよりも遊技者にとって有利である。すなわち、基本大当たりとなった場合よりも、有利大当たりとなった場合の方が、遊技者が得る利益(出玉)の期待値が大きい。分割操作演出が有利結末に至ることによって報知される大当たりは、充足パターンとなった場合よりも、余剰パターンとなった場合の方が、遊技者にとって有利大当たりとなる蓋然性(ある大当たりとそれよりも有利な大当たりとがある場合、有利な大当たりとなる蓋然性)が高いものとする。このようにすることで、余剰パターンとなった場合には、報知された大当たりが有利大当たりとなることに期待がもてるのであるから、遊技者が勿体なさを感じてしまうおそれを低減することができる。なお、余剰パターンとなった場合には、有利大当たりであることが確定する設定としてもよい。このようにした場合には、余剰パターンとなることはむしろ遊技者にとって喜ばしいことになるから、遊技者が勿体なさを感じてしまうことはほとんどないと考えられる。
余剰パターン同士に差を設定してもよい。具体的には、余った操作機会の数が多いほど、その後得られる利益の期待値が大きい設定とする。例えば、1回目の単位操作演出が成功結果となる場合には3回の操作機会が余り(余剰パターン「3」)(図32(a)参照)、2回目の単位操作演出が成功結果となる場合には2回の操作機会が余り(余剰パターン「2」)(図32(b)参照)、3回目の単位操作演出が成功結果となる場合には1回の操作機会が余る(余剰パターン「1」)(図32(c)参照)ことになるところ、余剰パターン「1」となった場合(図32(c)参照)よりも余剰パターン「2」(図32(b)参照)となった場合の方が、余剰パターン「2」(図32(b)参照)となった場合よりも余剰パターン「3」となった場合(図32(a)参照)の方が、報知される大当たりが有利大当たりである蓋然性が高いものとする。最も早いタイミングでの成功結果である余剰パターン「3」となった場合(図32(a)参照)には、有利大当たりとなることが確定する設定としてもよい。なお、余剰パターン「1」(図32(c)参照)は、4回目の単位操作演出が成功結果となる充足パターン(図32(d)参照)となった場合よりも有利大当たりである蓋然性が高いものとする。このようにすれば、操作機会が余るほど遊技者にとって有利であるため、分割操作演出が発生した場合にはできるだけ早いタイミング(実行される順が早い単位操作演出)で成功結果となることに遊技者が期待する演出形態となる。
〇具体例4-4
上記実施形態における操作演出にて要求される操作態様は単発操作であることを説明したが、操作手段50を連続的に操作する連続操作(操作手段50が押ボタンである場合には「連打」)や、操作手段50が操作された状態を維持する維持操作(操作手段50が押ボタンである場合には「長押し」)が要求されるものであってもよい。この場合、「1回の操作機会」とは、通常操作演出であれば結末が判明するまでの操作機会を、分割操作演出であれば各単位操作演出の結果が判明するまでの操作機会をいうものとする。つまり、つまり、連続操作や維持操作とする場合であっても、通常操作演出は1回の操作機会が付与されるものとなり、分割操作演出はX回の操作機会が付与されるものとなる。
7)選択演出
変動中演出を構成する演出として、選択演出(図33、図34参照)が発生することがある。なお、本実施形態では、選択演出は、基本状態での変動中演出を構成するものとして発生しうる。ただし、有利状態での変動中演出を構成するものとしてや、大当たり遊技中に発生しうるようにしてもよい。
選択演出では、表示領域911に複数の選択肢画像62が表示される。本実施形態では、四つの選択肢画像62(第一選択肢画像621~第四選択肢画像624)が表示される(図33、図34参照)。具体的には、表示領域911が四つの領域に分割され、各領域に選択肢画像62が表示される。本実施形態では略方形状である表示領域911の対角線に沿う線状の画像(以下、線状画像Sと称する)が表示領域911に表示され、当該線状画像Sにより分割された各領域(各領域は三角形状を呈する)に選択肢画像62が表示される。以下の説明においては、当該略三角形状の各領域について、表示領域911の上縁側の領域を上領域、右縁側の領域を右領域、下縁側の領域をした領域、左縁側の領域を左領域と称する。
各選択肢画像62は、選択されたときにおける対象当否抽選結果(選択演出を含む変動中演出(対象変動中演出)に対応する当否抽選結果)の大当たり信頼度を示唆するものである。本実施形態では、「激熱」の文字を含む第一選択肢画像621、「大好機」の文字を含む第二選択肢画像622、「好機」の文字を含む第三選択肢画像623、「?」の文字を含む第四選択肢画像624の四つが表示される(図33、図34参照)。また、本実施形態では、第一選択肢画像621は上領域に、第二選択肢画像622は右領域に、第三選択肢画像623は下領域に、第四選択肢画像624は左領域に表示される。
後述するように、最終的にはいずれかの選択肢画像62が選択されることになるが、選択される選択肢画像62は対象当否抽選結果を踏まえて予め(内部的に)決定されている。選択されたときの大当たり信頼度は、高いものから順に、第一選択肢画像621、第二選択肢画像622、第三選択肢画像623、第四選択肢画像624となる(第一選択肢画像621が最も高い)。なお、これとは別の種類の選択肢画像62が表示されることがある構成としてもよい。
各選択肢画像62には、対応する色(以下、規定色)が設定されている。各選択肢画像62は当該規定色を呈する部分を含む。本実施形態では、上記文字の背景である背景画像が規定色を呈するものとされている。当該規定色は、対象当否抽選結果の大当たり信頼度(の高低)を示唆するものであるといえる。本実施形態では、第一選択肢画像621の規定色は「金」であり、第二選択肢画像622の規定色は「赤」であり、第三選択肢画像623の規定色は「緑」であり、第四選択肢画像624の規定色は「青」である。なお、各選択肢画像62の規定色は、他の選択肢画像62の規定色と区別することができ、遊技者が各選択肢画像62に対応づけられたものとしておおよそ認識できるようなものであればよい(各選択肢画像62で色の系統を異ならせればよい)。また、図面においては、各選択肢画像62の規定色は「□」内の文字で示す(当該文字は実際に表示されるものではない)。
選択演出においては、一つの選択肢画像62が他の選択肢画像62に比して強調された強調状態とされることがある。当該強調状態を作り出す手法は種々考えられる。本実施形態では、カーソルCが一つの選択肢画像62に合わせられることにより当該一つの選択肢画像62が強調状態とされる(図33、図34参照)。それ以外の手法としては、一つの選択肢画像62の明度を他の選択肢画像62よりも高めることで当該一つの選択肢画像62が強調状態とされるようにすることが考えられる。また、一つの選択肢画像62をカラー表示とし、他の選択肢画像62をモノクロ表示とすることで当該一つの選択肢画像62が強調状態とされるようにすることが考えられる(上記規定色は、強調状態とされることによって認識される)。なお、以下の説明においては、強調状態ではない状態を非強調状態と称することもある。
選択演出が実行される期間は、大まかに、いずれの選択肢画像62が選択されるか分からない選択前期間と、選択肢画像62が選択された後の選択後期間に区分けされる。選択前期間においては、強調状態とされる一つの選択肢画像62が高速で切り替わっていく(言い換えれば、非強調状態とされる三つの選択肢画像62が高速で切り替わっていく)選択前演出が実行される(図33参照)。いわば、「ルーレット」のような状態とされる。本実施形態では、カーソルCが各選択肢画像62間を高速で移動していくことになる。これにより、最終的に一つの選択肢画像62が選択されるであろうことを遊技者が予測する。選択後期間においては、一つの選択肢画像62が強調状態とされ(それ以外の三つの選択肢画像62は非強調状態とされ)、当該一つの選択肢画像62が最終的に選択されたことが遊技者に示される選択後演出が実行される(図34参照)。つまり、選択前期間にて示された「ルーレット」が、選択後期間に移行することで停止することになる。本実施形態では、選択対象である選択肢画像62に合った状態でカーソルCが自動的に停止する。すなわち、遊技者の選択によらず、自動的に一つの選択肢画像62が選択される。
このような選択演出において、本実施形態では、複数の発光部64の発光/非発光が制御される。なお、当該発光部64は、表示装置91(画像を形成する発光)ではない。複数の発光部64は、表示領域911の周囲(正面視で、表示領域911の中央側を内側とした場合における外側)に設けられている。なお、一の発光部64は、ユニット化(単位化)されたひとまとまりのものをいい、一の発光部64が複数の発光素子(LED等)を有するものとしてもよい(必ずしも一の発光素子毎に区分けされる要素を一の発光部64としなければならないわけではない)。本実施形態では、表示領域911の上側に第一発光部641が、表示領域911の右側に第二発光部642が、表示領域911の下側に第三発光部643が、表示領域911の左側に第四発光部644が設けられている(図1、図33、図34参照)。
このような発光部64は、後述するように選択演出にて用いられるものであるが、選択演出専用に設けられたものではなく、遊技領域902の装飾等のために設けられたもの(本来的な機能(用途)が異なるもの)である(図1参照)。本実施形態では、表示領域911の上側に設けられた第一発光部641は、遊技機1のタイトルの少なくとも一部を含む装飾文字(当該文字については図示せず)を発光させる(当該装飾文字を発光素子から出射された光で照らす)ものである。また、表示領域911の右側および左側に設けられた第二発光部642および第四発光部644は、遊技板90の後方に設けられたものであり、当該遊技板90(遊技球が流下する遊技領域902における表示領域911の右側および左側)を装飾するためのものである。具体的には、遊技板90の少なくとも一部は光透過性を有する材料で形成されており、第二発光部642や第四発光部644から出射された光は、当該光透過性を有する部分を通じて視認されることになる。また、表示領域911の下側に設けられた第三発光部643は、可動役物に設けられた発光部である。具体的には、当該可動役物は原位置と演出位置との間を往復動作するものであり、常態において原位置に位置するところ、当該原位置に位置する可動役物の発光部が第三発光部643として用いられる(すなわち、選択演出実行時には可動役物は原位置に位置する)。また、本実施形態では、当該第三発光部643の少なくとも一部も遊技板90の光透過性を有する部分を通じて視認される。
図面においては、これら発光部64の形状等を簡略化して描く(特に、図33、図34においては、表示領域911と発光部64のおおよその位置関係が把握可能となるように図1よりも簡略化している)。また、これら発光部64の具体的な構造等はどのようなものであってもよい(周知である)から説明を省略する。また、正面視で表示領域911の周囲に位置するものであれば、その他の発光部64を選択演出に用いることもできる。例えば、各種入賞領域に付随して設けられる発光部(入賞を示すランプ)を用いることもできる。
選択演出においては、各発光部64は、複数の選択肢画像62のいずれかに対応づけられる。第一発光部641は第一選択肢画像621に、第二発光部642は第二選択肢画像622に、第三発光部643は第三選択肢画像623に、第四発光部644は第四選択肢画像624にそれぞれ対応付けられている(以下の説明においては、ある選択肢画像62に対応づけられた発光部64を対応発光部と称することもある)。選択肢画像62同士を区切るものとして表示領域911に表示される線状画像Sをそのまま表示領域911の外側まで延長させた仮想線Vを想定すると、対応発光部は、当該対応発光部に対応する選択肢画像62の外縁である線状画像Sを延長させた二本の仮想線V(本実施形態では表示領域911の外側に向かうにつれて幅広になる仮想線V)の内側(二本の仮想線Vの間)に設けられているということになる(図33(a)参照)。なお、「ある発光部が仮想線Vの内側に設けられている」とは、発光部64(発光領域)の全体が内側に位置する必要はない(一部が仮想線Vの外側にはみ出ていてもよい)。対象の発光部64における発光領域の全体のうち、二本の仮想線Vの内側に存在する領域が当該二本の仮想線Vの外側に存在する領域よりも大きいことをいうものとする。また、各発光部64(第一発光部641~第四発光部644)として、分離した二以上の発光部64が設けられたものとしてもよい。例えば、第一発光部641として分離した二以上の発光部64が設けられたものとするのであれば、表示領域911の上側に延びる二本の仮想線Vの内側に当該二以上の発光部64が位置するようにされる。このようにすることで、各発光部64は、いずれの選択肢画像62に対応づけられたものであるのかを容易に把握することができる。
選択演出にて、複数の選択肢画像62のいずれかが強調状態にあるとき、当該強調状態にある選択肢画像62の対応発光部が発光状態とされる。また、本実施形態では、選択演出にて、非強調状態にある選択肢画像62の対応発光部は非発光状態とされる(なお、図面においては、発光状態にある発光部64にはその発光色を表す文字を付す。当該文字が付されていない発光部64は非発光状態にあるものとする)。したがって、選択前演出が実行されている最中(「ルーレット」の状態にある最中)は、複数の発光部64のうちのいずれか一つが発光している状態が高速で切り替えられていくことになる(図33参照)。選択後演出が実行されている最中は、選択された一つの選択肢画像62の対応発光部が発光状態となる(図34参照)。
各発光部64は、対応する選択肢画像62の規定色に応じた発光色で発光する。選択前演出では、規定色が金色である第一選択肢画像621が強調状態にあるときには対応発光部である第一発光部641は金色で発光し(図33(a)参照)、規定色が赤色である第二選択肢画像622が強調状態にあるときには対応発光部である第二発光部642は赤色で発光し(図33(b)参照)、規定色が緑色である第三選択肢画像623が強調状態にあるときには対応発光部である第三発光部643は緑色で発光し(図示せず)、規定色が青色である第四選択肢画像624が強調状態にあるときには対応発光部である第四発光部644は青色で発光する(図示せず)。このように各発光部64が規定色に応じた発光色で発光した状態が高速で切り替わっていく。選択後演出では、選択された選択肢画像62の対応発光部が当該選択肢画像62の規定色に応じた発光色で発光する(図34参照)。なお、各発光部64の発光色は、他の発光部64の発光色と区別することができ、遊技者が当該色で発光していると捉えられるようなものであればよい。例えば、第一発光部641を「黄色」で発光させることは、その他の発光部64が選択演出では同系色で発光しないことから事実上「金色」で発光しているように遊技者には見える。
なお、上述したように、各発光部64は選択演出専用に設けられたものではない。選択演出においては、各発光部64は上記のように規定色に対応する発光色で発光することになるが、選択演出が実行されていない最中にて各発光部64は規定色に対応する発光色以外の発光色(異なる発光態様)で発光することもある。第一発光部641はタイトル文字を強調するための発光態様で、第二発光部642および第四発光部644は遊技板90の装飾としてふさわしい発光態様で、第三発光部643は可動役物の動作(位置)に適した発光態様で発光することもある。つまり、各発光部64は、本来的な機能は別にあるものである(本来的には選択演出に用いるために設けられたものではない)し、各発光部64同士を比較しても本来的な機能が異なるものであるところ、本実施形態ではこれらの発光部64が表示領域911の周囲に設けられていることに着目し、選択演出への適用を図ったものである。
このように、本実施形態における選択演出では、強調状態にある選択肢画像62が対応発光部の発光によりさらに強調されるから、いずれの選択肢画像62が強調されているのか分かりやすい(特に、選択後期間にて、いずれの選択肢画像62が選択されたのかが分かりやすい)。
以下、上記選択演出に関する事項を改良、具体化、変形等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の具体例を用いて説明する技術を複数組み合わせて適用した構成としてもよい。
〇具体例5-1
上記実施形態における選択演出は、自動的に一つの選択肢画像62が選択されるものであることを説明したが、遊技者自らが好みの選択肢を選択することが可能な選択演出に適用してもよい。このような選択演出においても、一つの選択肢画像62が他の選択肢画像62に比して強調される強調状態とされるから、上記実施形態にて説明した技術思想を適用することが可能である。
〇具体例5-2
上記実施形態における選択演出では、強調状態とされている選択肢画像62に対応する発光部64(対応発光部)は発光状態とされ、非強調状態とされている選択肢画像62に対応する発光部64(非対応発光部)は非発光状態とされることを説明したが、対応発光部64としての発光態様が選択肢画像62の規定色に応じたものであることを維持しつつ、対応発光部である状況と非対応発光部である状況とで発光態様が異なるものであればよい。図示しないが、例えば、対応発光部として発光する場合の方が、非対応発光部として発光する場合よりも明度(光度)が高いものとしてもよい。
また、例えば、対応発光部である場合は選択肢画像62の規定色に応じた発光色(対応発光色)で発光する一方、非対応発光部である場合は対応発光部である場合と異なる発光色(非対応発光色)で発光するものとしてもよい。この場合、非対応発光色は、各発光部64の対応発光色のいずれとも異なる色とすることが好ましい。上記実施形態に即していえば、第一発光部641の対応発光色は「金」、第二発光部642の対応発光色は「赤」、第三発光部643の対応発光色は「緑」、第四発光部644の対応発光色は「青」であるのであるから、各発光部64の非対応発光色を「白」にするといった構成とする(図35参照)ことが考えられる。
〇具体例5-3
上記実施形態における選択演出では、選択前演出(強調状態とされている選択肢画像62が高速で切り替わっていく状態)および選択後演出のいずれにおいても強調状態とされている選択肢画像62に対応する対応発光部が規定色に応じた発光色で発光することを説明したが、選択前演出(図36(a)参照)ではこのような制御がなされず、選択後状態においてこのような制御がなされる(図36(b)参照)ようにしてもよい。つまり、「ある一つの選択肢画像62が選択されたこと」を特に強調したいのであれば、選択前と選択後の違いをより明確にするために選択後状態に限って選択された選択肢画像62(強調状態とされた選択肢画像62)に対応する対応発光部が規定色に応じた発光色で発光するようにすればよい。なお、選択前演出では、発光部64の全てが非発光状態とされる構成(図36(a)参照)としたり、発光部64の全てが規定色に応じた発光色とは異なる発光色で発光した状態とされる(例えば全ての発光部64が「白」で発光した状態とされる)構成(図示せず)としたりすることが考えられる。
〇具体例5-4
上記実施形態にて説明した、選択肢画像62同士を区切る線状画像Sの態様(表示領域911の分割態様)はあくまで一例である。選択肢画像62の数と同数の分割された領域が形成されるようにすればよい。線状画像Sの態様に応じて、それを表示領域911の外側に向かって延長してなる仮想線Vの態様も決まることになるから、各選択肢画像62に対応する発光部64がどれになるのかも自ずと決まることになる。
〇具体例5-5
上記実施形態では、ユニット化されたものを一の発光部64としていることを説明したが、一つの発光ユニットが有する複数の発光素子(例えばLED)の一部と他の一部が、別の発光部64として機能するものとしてもよい。例えば、複数の発光素子を有する一つの発光ユニットが第一演出画像41と第二演出画像42を区切る線状画像Sを延長した仮想線Vと交差するように設けられる構成とした場合、仮想線Vの一方側に位置する発光素子については第一発光部641として利用し、仮想線Vの他方側に位置する発光素子については第二発光部642として利用する、といった構成とする(図37(a)参照)。
また、一つの発光ユニットが備える全ての発光素子が発光部64として利用されるわけではない構成としてもよい。例えば、図37(a)と同様の発光ユニットを備えるもの(図37(b)参照)において、一部の発光素子については発光部64として利用する(図37(b)では、二つの発光素子を第二発光部642として利用する例を示す)ものの、その他の発光素子については発光部64として利用しない(選択演出に利用しない)ようにしてもよい(図37(b)には、上記発光ユニット(が有する発光素子)とは別に第一発光部641が設けられていることを示す)。
8)以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
上記実施形態にて説明した事項は、ぱちんこ遊技機特有の構成を利用した点を除いて、回胴式遊技機等その他の遊技機にも適用することが可能である。
上記実施形態では、当否抽選結果の態様として大当たりおよびはずれが設定され、大当たりとなることで大当たりが獲得される(大当たり遊技が実行される)ものであるが、いわゆる小当たり経由により大当たりが獲得できるものとしてもよい。このように小当たり経由で大当たりが獲得できる遊技性(いわゆる「二種遊技機」の遊技性)を備えたもの自体は周知であるため詳細な説明を省略するが、例えば小当たりに当選した場合、(遊技機の故障や遊技者が指示通り遊技を行わない等のイレギュラーな事象が発生した場合を除き)それが大当たりの獲得に繋がるという設定(実質的に小当たり当選と大当たり当選が同一視できる設定)である設定とするのであれば、上記実施形態にて説明した大当たりの確率等は、大当たりに当選する確率(いわゆる直当たりの確率)と、小当たりに当選する確率とを合算したものとすればよい。これとは逆に大当たりの獲得が不可能または困難な小当たり(大当たりの獲得に結び付かない小当たり)に当選することは、大当たりの当選ではないものとされるようにすればよい。すなわち、当たりの態様(大当たり、小当たり)によらず、実質的な大当たりの獲得確率(実質大当たり確率)が、上記実施形態にて説明した大当たり確率とされた構成とすればよく、当否抽選についての低確率や高確率とは当該実質大当たり確率の高低をいうものとすればよい。
上記実施形態から得られる具体的手段(遊技機)を以下に列挙する。
○手段1-1
表示領域を有する表示装置と、当否抽選結果が当たりとなることを目指して遊技者が遊技する遊技状態として、基本状態および当該基本状態よりも遊技者にとって有利な有利状態を設定することが可能な遊技状態設定手段と、当否抽選結果が当たりとなったときに当たり遊技を実行する当たり遊技実行手段と、前記当たり遊技にて開放されることがある特別領域と、を備え、前記有利状態であって前記基本状態に移行する前に当否抽選結果が当たりとなることが実質的に約束されている特別状態では、当否抽選結果が当たりとなったときに約束されていた当たりが得られたことを示す特別画像が前記表示領域に表示される放出演出が実行されることがあり、前記放出演出を経て発生する前記当たり遊技にて前記特別領域を狙って遊技球を発射すべき状況となったときには、当該放出演出にて前記表示領域に表示された前記特別画像をそのまま用いて前記特別領域を狙って遊技球を発射すべき状況であることを遊技者に対して示すことを特徴とする遊技機。
上記遊技機によれば、放出演出にて示される特別画像をそのまま用いて特別領域を狙って遊技球を発射すべき状況であることが示されるため、遊技の進行が円滑で分かりやすいものとなる。
○手段1-2
前記当たり遊技は、複数の単位遊技が順に実行されていくものであり、一回目の前記単位遊技にて前記特別領域が開放されることを特徴とする手段1-1に記載の遊技機。
このようにすることで、放出演出が実行された後比較的すぐに特別領域が開放されることになる(一または二以上の単位遊技が実行された後、特別領域が開放されるというわけではない)ため、放出演出にて表示される特別画像を、特別領域を狙って遊技球を発射すべき状況であることを示すために用いることが容易になる。
○手段1-3
前記特別画像は、前記特別領域に付された文字と同じ文字を含むものであることを特徴とする手段1-1または手段1-2に記載の遊技機。
このようにすることで、特別画像が特別領域を示していることが分かりやすいものとなる。
○手段2-1
表示装置の表示領域に表示される装飾図柄が変動を開始した後、当否抽選結果に応じた態様で停止するまでの変動中演出が実行されている最中に特定演出が発生しうる遊技機であって、前記特定演出は、表示装置の表示領域内に表示されていた特定画像が当該表示領域外まで移動したかのような事前表示がなされる事前段階と、前記事前段階の後、前記特定画像が前記表示領域内に戻ってきたかのような事後表示がなされた上で、当該特定画像とともに当否抽選結果が当たりとなる蓋然性である信頼度を示唆する信頼度画像が表示される事後段階と、を含むことを特徴とする遊技機。
上記遊技機は、表示領域外まで移動した特定画像が戻ってきた際に信頼度示唆がなされるという面白みのある演出(特定演出)を実行することが可能である。
○手段2-2
前記事前段階の後、前記事後段階の前の中間段階においては、将来的に前記特定画像が戻ってくることを示唆する途中画像が表示されることを特徴とする手段2-1に記載の遊技機。
このようにすることで、表示領域外まで移動した特定画像が将来的に戻ってくるであろうことを遊技者が感じ取ることができる。
○手段2-3
前記途中画像は、前記事後表示がなされるタイミングを示唆するものではないことを特徴とする手段2-2に記載の遊技機。
このようにすることで、特定演出を、その後の進行が予測しにくい(事後表示がなされるタイミングが予測しにくい)演出形態とすることができる。
○手段2-4
前記信頼度画像により信頼度が示唆される当否抽選結果に対応する前記変動中演出である対象変動中演出にて前記事後段階が発生し、前記対象変動中演出よりも先に報知される当否抽選結果に対応する前記変動中演出である基準変動中演出にて前記事前段階が発生することを特徴とする手段2-1から手段2-3のいずれかに記載の遊技機。
このように、いわゆる先読み演出の一種として特定演出を用いることができる。
○手段2-5
前記基準変動中演出と前記対象変動中演出との間に一または二以上の前記変動中演出である中間変動中演出が実行される場合、当該中間変動中演出が実行されている最中に前記途中画像が表示されることを特徴とする手段2-2を引用する手段2-4、または手段2-3を引用する手段2-4に記載の遊技機。
このようにすることで、中間変動中演出が実行されている最中も、特定演出(先読み演出)が継続中であることが分かりやすくなる。
○手段3-1
表示装置の表示領域に複数の演出画像を表示する第一段階と、前記第一段階の後、複数の前記演出画像のうちのいずれかを対象演出画像と、その他の前記演出画像を非対象演出画像とし、前記第一段階にあるときよりも当該非対象演出画像に対する当該対象演出画像の相対的な大きさが大きくなるよう変化させた上で、当該対象演出画像に対応づけた演出要素を出力する第二段階と、を含む画像演出を実行可能であることを特徴とする遊技機。
上記遊技機によれば、複数の演出画像が表示されるものの、出力された演出要素が対象演出画像に対応づけられたものであることが分かりやすい画像演出とすることができる。
○手段3-2
前記画像演出は、前記第二段階の後、前記第二段階では前記非対象演出画像であったものを前記対象演出画像と、前記第二段階では前記対象演出画像であったものを前記非対象演出画像とし、前記第一段階にあるときよりも当該非対象演出画像に対する当該対象演出画像の相対的な大きさが大きくなるよう変化させた上で、当該対象演出画像に対応づけた演出要素を出力する第三段階を含むことを特徴とする手段3-1に記載の遊技機。
このように、非対象演出画像であったものを対象演出画像した上で演出要素が出力されるようにすれば、当該演出要素が対象演出画像となったものに対応づけられたものであることが分かりやすい。
○手段3-3
前記画像演出は、前記表示領域に表示される区切画像により区切られた単位領域のそれぞれに前記演出画像が表示されるものであり、前記区切画像を変位させることにより前記第一段階にあるときよりも前記非対象演出画像に対する前記対象演出画像の相対的な大きさが大きくなるよう変化させることを特徴とする手段3-1または手段3-2に記載の遊技機。
このように、表示領域を複数の単位領域に分ける区切画像を変位させることで、いずれの演出画像が対象演出画像であるのかが示される画像演出とすることもできる。
○手段3-4
複数の前記演出画像のそれぞれは、互いに異なるキャラクタを表したものであり、前記演出要素として、前記対象演出画像が表すキャラクタから発せられたセリフを表す音がスピーカから出力されることを特徴とする手段3-1から手段3-3のいずれかに記載の遊技機。
このように、対象演出画像が表すキャラクタが発しているセリフが、音として出力される構成とすることもできる。
○手段4-1
表示領域を有する表示装置と、遊技者が操作可能な操作手段と、遊技者に対し前記操作手段の操作を促す画像が前記表示領域に表示される操作演出、および、前記表示領域がX個(Xは2以上の自然数である)の分割領域に分割される分割演出を実行する演出実行手段と、を備え、前記操作演出として、当該操作演出の開始前の規定タイミングにて前記分割演出が発生して、演出に反映される前記操作手段の操作機会が遊技者に対し最大でX回付与される分割操作演出が発生することを特徴とする遊技機。
上記遊技機の分割操作演出は、表示領域がX個の分割領域に分割される分割演出が発生することに伴って、操作機会が最大でX回付与されることになるという面白みのあるものである。
○手段4-2
前記操作演出として、前記規定タイミングにて前記分割演出が発生せず、演出に反映される前記操作手段の操作機会が遊技者に対し1回付与される通常操作演出が発生することを特徴とする手段4-1に記載の遊技機。
このようにすることで、規定タイミングにて分割演出が発生するかどうかに遊技者が注目するであろう遊技性が実現される。
○手段4-3
前記通常操作演出においては、前記操作手段を表す操作画像が一つ表示され、前記分割操作演出においては、X個の前記分割領域のそれぞれに前記操作画像が一つずつ表示されることを特徴とする手段4-2に記載の遊技機。
このようにすることで、分割操作演出は、最大でX回の操作機会が付与されるであろうことを事前に遊技者は感じ取ることができる(分割操作演出が分かりやすいものとなる)。
○手段4-4
前記操作演出の結末として、遊技者に有利な有利結末と、当該有利結末に至らなかった場合の結末である不利結末が設定されており、前記有利結末に至ることが内部的に予め決まっている前記操作演出が発生する場合、前記通常操作演出では、1回の操作機会に応じた前記操作手段の操作を契機として前記有利結末に移行する一方、前記分割操作演出では、最大でX回の操作機会のいずれかに応じた前記操作手段の操作を契機として前記有利結末に移行することを特徴とする手段4-2または手段4-3に記載の遊技機。
このようにすることで、分割操作演出は、有利結末に至るための「チャンス」の回数である操作機会がX回付与される(通常操作演出に比して当該「チャンス」の回数が多い)という演出形態となる。
○手段4-5
前記分割操作演出の結末として、遊技者に有利な有利結末と、当該有利結末に至らなかった場合の結末である不利結末が設定されており、前記分割操作演出が発生する場合におけるXの値は不定であり、当該Xの値により当該分割操作演出が前記有利結末に至る蓋然性が示唆されることを特徴とする手段4-1から手段4-4のいずれかに記載の遊技機。
このようにすることで、分割操作演出にて与えられる操作機会の数(分割領域の数)に遊技者が注目することになる演出形態となる。
○手段4-6
前記操作手段として、第一操作手段および当該第一操作手段とは異なる第二操作手段が設けられており、前記分割操作演出にて、ある操作機会においては前記第一操作手段の操作が促されるものの、当該ある操作機会とは別の操作機会においては前記第二操作手段の操作が促される場合があることを特徴とする手段4-1から手段4-5のいずれか一項に記載の遊技機。
分割操作演出は、X回の操作機会が付与されるものであるから、操作機会毎に異なる操作手段の操作が促されることがある演出形態とすることもできる。
○手段5-1
表示領域を有する表示装置と、前記表示領域に表示される複数の選択肢画像のいずれかが最終的に選択される選択演出を実行する演出実行手段と、前記表示領域の周囲に設けられた複数の発光部と、を備え、複数の前記選択肢画像のそれぞれには、複数の前記発光部のうちのいずれかが対応発光部として対応づけられており、前記選択演出にて、複数の前記選択肢画像のうちのいずれかが、他の前記選択肢画像に比して強調された強調状態にあるとき、当該強調状態にある前記選択肢画像の前記対応発光部が発光状態とされることを特徴とする遊技機。
上記遊技機の選択演出は、強調状態にある選択肢画像が、対応発光部の発光によってさらに強調される分かりやすいものとなる。
○手段5-2
複数の前記選択肢画像のそれぞれには規定色が設定されており、前記対応発光部は、前記強調状態にある前記選択肢画像の規定色に応じた発光色で発光することを特徴とする手段5-1に記載の遊技機。
このようにすることで、強調状態にある選択肢画像の規定色と、対応発光部の発光色がリンクするから、選択演出がより分かりやすくなる。
○手段5-3
前記選択演出にて、複数の前記選択肢画像を区切る線状画像が表示され、前記対応発光部は、当該対応発光部に対応する前記選択肢画像と他の前記選択肢画像とを区切る前記線状画像を前記表示領域の外側に向かって延長させた仮想線の内側に設けられていることを特徴とする手段5-1または手段5-2に記載の遊技機。
このようにすることで、各選択肢画像と対応発光部の対応関係が分かりやすいものとなる。
○手段5-4
手前に遊技球が流下する遊技領域が形成される遊技板を備え、複数の前記発光部の少なくとも一部は、前記遊技板の後方に、当該遊技板を通じてその発光が視認可能となるように配置されたものであることを特徴とする手段5-1から手段5-3のいずれかに記載の遊技機。
このように、遊技板(遊技領域)を装飾する発光部を、選択演出を分かりやすくするための要素として利用することができる。