JP7165360B2 - 電磁波加熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、火力やヒータを用いることなく、配管内に配置して、配管を循環する流体自身の素粒子衝突で自己加熱する流体加熱装置に関する。
従来、浴槽内の水を電気的熱源で加熱する装置としては、浴槽と濾過器との間を接続する配管路Aと、該配管路に接続された循環ポンプと、濾過器と浴槽との間を接続する配管路Bと、該配管路に配設されるヒータと、から構成されており、浴槽内の湯水が循環ポンプによって配管路Aを通って濾過器へと圧送され、該濾過器で濾過されたクリーンな湯水が配管路Bを通って浴槽内へと戻される途中ヒータによって所定温度まで加熱するように構成されている。しかしながら、この従来の加熱装置は、ヒータを配管路Bの外周面に取り付けて該配管路Bを加熱することで、該配管路B内を流れる湯水を所定温度まで加熱するため、湯温の立ち上がり速度が遅く、加熱効率が非常に悪いという問題を有する。したがって、ヒータの湯温立ち上がり速度不足を補うため、給湯器を併設等することが考えられるが、加熱システムの構成が複雑化し、かつ、コスト高となる等の問題が生じている。
流体を加熱する発明は種々提案されている。特許文献1には、電磁波発生装置によって配管路に渦流を発生させて配管自体を発熱させる風呂装置を提案している。この発明に係る風呂装置にあっては、浴槽内の湯水を循環させる配管路に電磁波発生装置を配設して、該配管路を電磁波によって発熱させて、該配管路内を流れる湯水を直接加熱するように構成している。特許文献2には、流体の流動を案内する案内路及び、この案内路によって案内された流体が排出される排出口が設けられ、流体を案内路内で加熱する流体の加熱装置を提案し、案内路内に配設され電磁波を吸収し発熱する電磁波吸収部材と、電磁波吸収部材に電磁波を照射する電磁波照射手段と、からなる構成としている。
特許文献1 特開平09-089367号公報特許文献2 特開平11-325490号公報
しかしながら、特許文献1の風呂装置では、浴槽内の湯水を循環させる配管路に電磁波発生装置を配設して、該配管路を電磁波によって発熱させて、該配管路内を流れる湯水を直接加熱するのであるが、電磁コイルを配設した配管部分は熱せられても浴槽に到着するまでに熱が冷めてしまい、効率が悪いという問題がある。また、特許文献2の流体の加熱装置は、そもそもビルや建物の空調のためのものであり、大がかりな設備が必要で、浴槽内の湯水を加熱するような用途には不適であり、小型の装置では実現が難しいうえ、コストもかかるという問題がある。
本発明は、上記問題に鑑み、配管路を流れる流体自身が自己加熱し、ひいては配管パイプを加熱することで配管パイプが通過する浴槽の水を短時間で温水に変え、保守管理が容易な流体加熱装置を提供することにある。
上記問題を解決するために、本発明に係る流体加熱装置は、配管パイプの内部に設置し、流体を通過させて該流体が衝突することにより自己発熱する流体加熱装置であって、円筒の内部に流体の流通路を形成するようにして、円筒の内周面から中心に向かって複数のセラミック体の突起部を突設させ、該突起部は、心棒と頭部とからなるキノコ状で、該突起部の寸法を少なくとも二種類以上の組み合わせとした乱流生成リングを備え、乱流生成リング内を通過させる流体の圧力を1~10MPとし、流速を150m/min以上とすることを特徴とする。
本発明に係る乱流生成リングの構造を示す図である。 本発明に係る乱流生成リングのキノコ状部材を示す概略斜視図である。 流速増幅リングと乱流生成リングとを組み合わせた状態を示す断面図 である。 流速増幅リングの構造を示す図である。 流速増幅リングと流速緩慢リングと乱流生成リングとを組み合わせた 状態を示す断面図である。 流速緩慢リングの構造を示す図である。 パイプ配管内に、一の流速増幅リングと一の流速緩慢リングと複数の乱流生成リングとを組み合わせた流体加熱装置を配置した状態の一例を示す断面 図である。 図7に示す複数の流体加熱装置100を配管パイプ内に配置した配管 システムを示す図である。 本発明に係る複数の流体加熱装置100を図8に示すような配管パイ プ内に配置したシステムについて、実験した結果を示すグラフである。
さらに、本発明に係る流体加熱装置は、上述の乱流生成リングと、上述の流速増幅リングと、円筒の内部に流体の流通路を形成するようにして、該円筒内に複数の翼部を有する固定翼を設け、該固定翼の各翼部を流体の流れ内に位置させ、固定翼は、該円筒の内側に設けられる円柱状の内芯部と、円筒の内周面と内芯部との間に放射状に設けられる複数の翼部とから構成される流速緩慢リングとからなり、流速増幅リングは乱流生成リングの上流に配設し、流速緩慢リングは流速増幅リングと前記乱流生成リングとの間に配設するようにしてもよい。
本発明に係る電磁波発生装置は、一の流速緩慢リングと、一の流速増幅リングと、複数の乱流生成リングとを一組の組み合わせとすると好適である。
なお、流体が不凍液とすると配管の加熱に好適である。
本発明の流体加熱装置を利用すれば、流体自身が自己加熱しながら、配管パイプそのものを加熱することで、熱せられた配管の熱で浴槽の水を短時間で温水に変えることができる。また、通常のボイラによる給湯では、常に過熱状態が求められるためボイラ管理が必要であるが、当該装置は必要時に即時稼働で対応でき、さらに、保守管理も溶液の補充及び簡易補修点検だけであり、コストが低減できるという効果がある。
図1 本発明に係る乱流生成リングの構造を示す図である。
図2 本発明に係る乱流生成リングのキノコ状部材を示す概略斜視図である。
図3 流速増幅リングと乱流生成リングとを組み合わせた状態を示す断面図である。
図4 流速増幅リングの構造を示す図である。
図5 流速増幅リングと流速緩慢リングと乱流生成リングとを組み合わせた状態を示す断面図である。
図6 流速緩慢リングの構造を示す図である。
図7 パイプ配管内に、一の流速増幅リングと一の流速緩慢リングと複数の乱流生成リングとを組み合わせた流体加熱装置を配置した状態の一例を示す断面図である。
図8 図7に示す複数の流体加熱装置100を配管パイプ内に配置した配管システムを示す図である。
図9 本発明に係る複数の流体加熱装置100を図8に示すような配管パイプ内に配置したシステムについて、実験した結果を示すグラフである。
以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に説明する。各図において、同一部分には同一番号を付し、重複する説明は省略する。また、図面は、本発明を理解するために誇張して表現している場合もあり、必ずしも縮尺どおり精緻に表したものではないことに留意されたい。なお、本発明は下記に示される実施例に限られるものではない。
実施例を説明する前に、本発明の要旨を説明する。本発明者は、水の分子のクラスターを微細化する水処理方法(国際公開番号WO/2015/145563)を提案した。この水処理方法は、円筒部の内部に水の流通路を形成するようにして、円筒部の内周面から中心に向かって複数の突起部を突設させたキャビテーション発生リングを、流水パイプの一部に設置し、円筒部内に水を高圧で通過させることで、円筒部内にキャビテーションを生じさせて、水の分子のクラスターを微細化させる水処理方法である。この水処理方法及び水処理装置は、キャビテーションによって生じた導電性を帯びた真空マイクロバブルに対して磁場を作用させ、フレミングの左手の法則に基づく力を発生させて、この力により真空マイクロバブル周辺の水分子のクラスターを微細化するものである。流体が配管パイプ内の突起部等に衝突すると、この衝突した部位の周囲の流体の圧力が、瞬間的に低下した状態となり、流体が沸騰したり、溶存気体の遊離が生じたりし、これにより小さな気泡(真空マイクロバブル)が多数生成されることが知られていることに基づく。
当該水処理方法の応用として、キャビテーション発生リングに近似するリングを配管パイプ内に配置して、水等流体を加圧ポンプで流通させる実験を繰り返したところ、配管パイプが熱くなることを発見した。
本発明者は、種々のリングの考案、試作、実験を繰り返す中、リングの材質にセラミック体を採用した場合において、流体が自己加熱できる本発明の構造を想到した。すなわち、気体・液体の性質を問わず流体自身のエネルギー運動が、自己加熱に至ったものと思われる。すなわち、流体をキャビテーション化する過程で、一定の条件下で、高圧で流通した流体がセラミック体の突起に衝突することや摩擦を生じることで遠赤外線が発生することで流体の自己加熱を引き出し、ひいては流体が流通する配管パイプを加熱すると考えられる。
実施例1を図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明に係る乱流生成リング1の構造を示す図で、(a)は概略正面図で、(b)は(a)のX-X線矢視概略縦断面図である。
図1(a)及び(b)を参照する。本発明に係る乱流生成リング1は、円筒の内部に流体Lの流通路13を形成するようにして、該円筒の内周面10から中心に向かって複数の突起部11a、11b、11c、12a、12b、12cを突設させている。実施例1では、乱流生成リング1は、略同寸同形状とされた複数の突起部11(図例では11a、11b、11c)と、複数の突起部12(図例では12a、12b、12c)を有し、突起部11、12は、心棒110、120と頭部111、121とからなるキノコ形状で、該頭部111、121の寸法を少なくとも二種類以上の組み合わせとしている。
後述するとおり、突起部11の突出寸法が突起部12よりも大としているが、特に限定されるものではない。
図2を参照する。図2(a)は、本発明に係る乱流生成リングのキノコ状部材11を示す概略斜視図である。図2(b)は、本発明に係る乱流生成リングのキノコ状部材12を示す概略斜視図である。
図2(a)に示すとおり、突起部11は、心棒110と頭部111とからなるキノコ形状である。図2(b)に示すとおり、突起部12は、心棒120と頭部121とからなるキノコ形状である。突起部11、12は、心棒110、120の高さ、頭部111、121の寸法を二種類以上の組み合わせとしている。図1及び2において、頭部111、121の形状を略円盤状とし、111と121の二種類の頭部と、心棒110は心棒120よりも高さが高い突起部11、12を例示している。このように、二種類以上の突起部11、12を組み合わせることによって、上記の衝撃波を効率的に発生させることができる。さらに、頭部111、121の形状を略円盤状をすることにより、配管パイプ内を流通する流体Lに乱流を発生させることができる。
なお、突起部11、12のサイズは、互いの突起部11、12が干渉しない程度とすればよい。また、頭部111、121のサイズは、例示的に示しており限定されず、互いの突起部が干渉しない限りにおいて、三種類や四種類等の異なる形や寸法のものを用いることができる。
図3を参照する。図3は、流速増幅リング2と乱流生成リング1とを組み合わせた状態を示す断面図である。当該組み合わせは、上流側に流速増幅リング2を配置し、この下流側に乱流生成リング1を隣接するように配置される。
図4を参照する。図4は、流速増幅リング2の構造を示す図で、(a)は概略正面図で、(b)は概略背面図で、(c)のY-Y線矢視概略縦断面図である。図4(c)を参照すると、流速増幅リング2は、該円筒の内周面20が、入口開口21から出口開口22に向かって先細りになっており、これが円筒の内部に流体Lの流通路23を形成している。図4(a)に示すとおり、実施例1において、流速増幅リング2の正面の入口開口21と円筒外周端との間には周溝24が穿たれているが、必ずしも必要というわけではない。図4(b)に示すとおり、流速増幅リング2の出口開口22と円筒外周端との間の背面25には複数の小さな凹部250を穿設している。この複数の小さな凹部250は、後述するとおり、加速された流体Lが、流速増幅リング2の出口開口22から、乱流生成リング1の入口開口に入り、突起部11,12に衝突して、衝撃波が流速増幅リング2の出口開口22に戻ってきた際、その衝撃波を乱反射させる役割を有する。
図3に示した流速増幅リング2と乱流生成リング1とを組み合わせた構成について説明する。流速増幅リング2と乱流生成リング1とに、流体Lを加圧ポンプによって高圧で通過させると、まず、流体Lは流速増幅リング2の円筒内に、入口開口21から出口開口22に向かって先細りの流通路23を進む過程で、その流速が増幅されることになる。加速された流体Lは、流速増幅リング2の出口開口22から、乱流生成リング1の入口開口に入り、突起部11,12に衝突することになる。そうすると、この衝突した部位の周囲の流体の圧力が、瞬間的に低下した状態となる。流体の圧がごく短時間だけ低くなると、流体Lの中に存在する100μm以下の微小な気泡核を核として流体Lが沸騰したり、溶存気体の遊離が生じたりし、これにより小さな気泡(真空マイクロバブル)が多数生成されることが知られている。これら真空マイクバブルの周囲の流体Lの圧力は飽和水蒸気圧よりも高いので、周囲の流体Lが真空マイクロバブルの中心に向かって殺到し、真空マイクロバブルが消滅する瞬間に、殺到した流体Lが中心で衝突し、これにより、強い衝撃波が発生することになる。
そして、上述したとおり、流体Lをキャビテーション化する過程において、高圧で流通した流体Lが、乱流生成リング1のセラミック体の突起11、12に衝突、又は突起11、12の一部に摩擦を生じることで遠赤外線が発生する。 この遠赤外線が流体の自己加熱を引き出し、ひいては流体が流通する配管パイプを加熱すると考えられる。
なお、本発明に係る流速緩慢リング1の利用材料は、多孔質からなる窒化ケイ素、サイアロン、炭化ケイ素、窒化ホウ素等の非酸化物セラミック体及び多孔質からなるジルコニア、アルミナ、ムライトの単一材料、又は、窒化ホウ素と窒化ケイ素等の非酸化物セラミック体同士の複合材料、或いは、窒化ホウ素等の非酸化物セラミック体とジルコニア、アルミナ、ムライト等の酸化物セラミック体との複合材料から構成されると好適である。これらのセラミック体は、特に高温下における耐熱性、耐食性、耐熱衝撃性に優れている。
また、流速増幅リング2は、上述したセラミック体等の材料のほか、ステンレス鋼等の金属製のもの、合成樹脂からなるもの等としてもよい。
なお、利用材料をセラミック体とすると、配管パイプ内を流通する流体Lがセラミック体突起に衝突すると、その衝撃でセラミック体から放射される遠赤外線が、流通する流体Lの温度を加熱するように働くものと考えられる。
また、本発明に係る流速増幅リング2、乱流生成リング1の円筒の内径は、例えば、10~50mmとしてもよく、円筒の幅寸法(流体Lの流通方向に沿う寸法)は、例えば、5~30mmとしてもよい。また、乱流生成リング1の突起部11、12の突出寸法は、それぞれの突起部11、12が干渉しない寸法とすればよく、例えば、円筒の内径の1/10~1/2程度の寸法としてもよい。
実施例2を図面を参照して詳細に説明する。
図5を参照する。図5は、流速増幅リング2と流速緩慢リング3と乱流生成リング1とを組み合わせた状態を示す断面図である。当該組み合わせは、上流側に流速増幅リング2を配置し、この下流側の乱流生成リング1と流速増幅リング2との間に流速緩慢リング3を挟み込んで配置される。以下、実施例2に係る流速増幅リング2と乱流生成リング1に関しての説明は実施例1と同じであり、実施例2において、実施例1と重複する説明を省略する。
図6は、流速緩慢リング3の構造を示す図で、(a)は概略正面図で、(b)は(a)のZ-Z線矢視概略縦断面図である。
流速緩慢リング3は、円筒の内部に流体Lの流通路33を形成するようにして、該円筒内に複数の翼部31a、31b、31cを有する固定翼31を設け、固定翼31の各翼部31a、31b、31cを流体Lの流れ内に位置させている。すなわち、固定翼31は、円筒の内側に設けられる円柱状の内芯部35と、円筒の内周面30と内芯部35との間に放射状に設けられる複数の翼部31a、31b、31cとから構成される。なお、流体Lは、円筒の内周面30と内芯部35との間に放射状に設けられる複数の翼部31a、31b、31c及び内芯部35の隙間から流通路33を流れる。
図5に示した流速増幅リング2と流速緩慢リング3と乱流生成リング1とを組み合わせた構成について説明する。流速増幅リング2と流速緩慢リング3と乱流生成リング1とに、流体Lを加圧ポンプによって高圧で通過させると、まず、流体Lは流速増幅リング2の円筒内に、入口開口21から出口開口22に向かって先細りの流通路23を進む過程で、その流速が増幅されることになる。加速された流体Lは、流速増幅リング2の出口開口22から、流速緩慢リング3の入口開口に入り、内芯部35の正面350に衝突し、そこで強い衝撃波が発生することになる。すなわち、高圧で流通した流体Lは、流速緩慢リング3のセラミック体の内芯部35の正面350に衝突することで遠赤外線が発生する。この遠赤外線が流体の自己加熱を引き出し、ひいては流体が流通する配管パイプを加熱すると考えられる。
なお、高圧で流通した流体Lが、流速緩慢リング3のセラミック体の内芯部35の正面350に衝突するとき、正面350に穿たれている複数の小さな凹部350において乱反射する。そして乱反射した流体Lは、衝撃波が流速増幅リング2の出口開口22に戻ってきた際、その衝撃波を複数の小さな凹部250でさらに乱反射させる。乱反射した液体Lは、固定翼31の複数の翼部31a、31b、31cに衝突しながら、複数の翼部31a、31b、31cと内芯部35の隙間から流通路33を流れ、流速緩慢リング3の出口開口から乱流生成リング1の入口開口へと流入する。
その後、流体Lは、乱流生成リング1の円筒内に配置した突起11、12を介して、乱流を発生させ、出口開口から流出する。
実施例2の流速増幅リング2と流速緩慢リング3と乱流生成リング1とを組み合わせた構成により、流体Lの流れを、流速増幅から流速緩慢に変化させ、さらに流れそのものを乱流させることが、運動エネルギーのエントロピーを高めることにつながると思われる。
なお、本発明に係る流速緩慢リング3の利用材料は、多孔質からなる窒化ケイ素、サイアロン、炭化ケイ素、窒化ホウ素等の非酸化物セラミック体及び多孔質からなるジルコニア、アルミナ、ムライトの単一材料、又は、窒化ホウ素と窒化ケイ素等の非酸化物セラミック体同士の複合材料、或いは、窒化ホウ素等の非酸化物セラミック体とジルコニア、アルミナ、ムライト等の酸化物セラミック体との複合材料から構成されると好適である。これらのセラミック体は、特に高温下における耐熱性、耐食性、耐熱衝撃性に優れている。なお、利用材料をセラミック体とした場合には、衝撃が与えられた際にセラミック体から放射される遠赤外線が流通する流体Lの温度を加熱ことができると考えられる。
また、本発明に係る流速緩慢リング3の円筒の内径は、実施例1の流速増幅リング2と乱流生成リング1と同様に、例えば、10~50mmとしてもよく、円筒の幅寸法(流体Lの流通方向に沿う寸法)は、例えば、5~30mmとしてもよい。
実施例3を図面を参照して詳細に説明する。
図7を参照する。図7は、パイプ配管内に、一の流速増幅リングと一の流速緩慢リングと複数の乱流生成リングとを組み合わせた流体加熱装置を配置した状態の一例を示す断面図である。
実施例3において、流体加熱装置100は、一の流速増幅リング2と一の流速緩慢リング3と四つの乱流生成リング1とを組み合わせた装置として一例を示している。実施例3では、乱流生成リング1を四つ配置しているが、数量は特に限定するものではない。図7に示すとおり、上記組み合わせの流体加熱装置100は、配管パイプPの一部に設置し、円筒内に流体Lを通過させて流体Lが流速緩慢リング3のセラミック体の内芯部35の正面350に衝突することで遠赤外線が発生し、さらに、流体Lは、最初の乱流生成リング1の円筒内に配置した突起11、12を介して、乱流を発生し出口開口から流出し、さらに第2の乱流生成リング1の円筒内に配置した突起を介して、乱流を発生し、複数の乱流生成リング1を通過することで乱流を増幅させる。
図8は、図7に示す複数の流体加熱装置100を配管パイプ内に配置した配管システムを示す図である。これは、浴槽を有する施設内で、流体加熱装置100を配置することを想定した一例である。このように、図7で示した複数の流体加熱装置100を配置することで、流体自身が自己加熱しながら、配管パイプそのものを加熱することで、浴槽の水を短時間で温水に変えることができる。なお、流体加熱装置100は、配管パイプ内の一部に少なくとも三組連続して配置されるとよい。さらに、配管パイプの流通路内に上述の流体加熱装置のセットが複数配置されるようにすると加熱効率が上がる。
なお、加圧ポンプとしては、流体Lを高圧で配管パイプP内を流通させることができるものであればよく、種々の構成とされたものを用いることができる。また、配管パイプPとしては、高圧の流体Lの流通に耐え得る構成とされたものであればよく、例えば、鉄や銅等の金属製のものや、ポリ塩化ビニル等の合成樹脂からなるもの等を用いてもよい。また、流速増幅リング2内、流速緩慢リング3内、乱流生成リング1内を通過させる流体Lの圧力は、1~10MP程度とすればよく、流体Lの流速は、150m/min以上とすればよい。この流体Lの圧力や流速は、流体Lの加熱に効果的な衝撃波を発生させるために、適宜調整するようにしてもよく、例えば、流体Lの温度等に応じて調整するようにしてもよい。
図9を参照する。図9は、本発明に係る複数の流体加熱装置100を図8に示すような配管パイプ内に配置したシステムについて、実験した結果を示すグラフである。以下、実験の測定結果を説明する。測定は下記条件の下、株式会社エコプラナ 三木工場(兵庫県三木市別所町興治724-361)において実施された。ここで、実験には、実施例3に係る構造の流体加熱装置100を図8のように配管パイプ内に配置したシステムを採用した。なお、液体は市販の不凍液を使用した。なお、2018年9月25日と10月4日は2回実験を行なっているが、表1に記載しているとおり、当該実験は液体を新しく入れ替えたものである。
測定年月日:平成30年9月20日~10月4日
測定場所:株式会社エコプラナ 三木工場(兵庫県三木市別所町興治724-361)
不凍液(グリセリン)10Lを循環式で使用
表1及び図9を参照すると、2018年9月20日~10月4日までの液温の上昇経過はほぼ近似し、9月25日及び10月4日の液体入替え後の実験では液温の上昇が初期段階で早いことがわかる。
上記の結果、本発明に係る流体加熱装置100を使用すると、使用した液体(不凍液)の液温は60分後には約85℃~90℃近辺まで上昇した。特にスタート時から5分後には13℃以上に液温が上昇した。
以上、本発明に係る流体加熱装置における好ましい実施形態を図示して説明してきたが、本発明の技術的範囲を逸脱することなく種々の変更が可能であることは理解されるであろう。
本発明に係る流体加熱装置は、ビジネスホテル等宿泊施設の浴槽、農業用ハウス(暖房及び冷房)、公共施設の冷暖房システム、家庭の床暖房、雪国の消雪施設(ロードヒィテング)、屋根雪対策、温度差発電システム等に広く利用することができる。さらに、流体は液体や気体を使用することで広く利用することが可能になる。
100 流体加熱装置
1 乱流生成リング
10 内壁
11 突起部
110 120 心棒
111 121 頭部
13 流通路
2 流速増幅リング
20 内壁
21 流入口
22 流出口
23 流通路
24 正面溝
25 背面
250 凹部
3 流速緩慢リング
30 内壁
31 固定翼
33 流通路
35 内芯部
350 正面
351 凹部
L 流体
P 配管パイプ

Claims (5)

  1. 配管パイプの内部に設置し、流体を通過させて該流体が衝突することにより自己発熱する流体加熱装置において、
    円筒の内部に前記流体の流通路を形成するようにして、前記円筒の内周面から中心に向かって複数のセラミック体の突起部を突設させ、該突起部は、心棒と頭部とからなるキノコ状で、該突起部の寸法を少なくとも二種類以上の組み合わせとした乱流生成リングを備え、
    前記乱流生成リング内を通過させる流体の圧力を1~10MPとし、流速を150m/min以上とすることを特徴とする流体加熱装置。
  2. 配管パイプの内部に設置し、流体を通過させて該流体が衝突することにより自己発熱する流体加熱装置において、
    円筒の内部に前記流体の流通路を形成するようにして、前記円筒の内周面から中心に向かって複数のセラミック体の突起部を突設させ、該突起部は、心棒と頭部とからなるキノコ状で、該突起部の寸法を少なくとも二種類以上の組み合わせとした乱流生成リングと、
    円筒の内部に流体の流通路を形成するようにして、該円筒の内周面が該流体の該流通路の入口から出口にかけてテーパとなっている流速増幅リングとからなり、
    前記流速増幅リングは前記乱流生成リングの上流に配設し、
    前記乱流生成リング内を通過させる流体の圧力を1~10MPとし、流速を150m/min以上とすることを特徴とする流体加熱装置。
  3. 配管パイプの内部に設置し、流体を通過させて該流体が衝突することにより自己発熱する流体加熱装置において、
    円筒の内部に前記流体の流通路を形成するようにして、前記円筒の内周面から中心に向かって複数のセラミック体の突起部を突設させ、該突起部は、心棒と頭部とからなるキノコ状で、該突起部の寸法を少なくとも二種類以上の組み合わせとした乱流生成リングと、
    円筒の内部に流体の流通路を形成するようにして、該円筒の内周面が該流体の該流通路の入口から出口にかけてテーパとなっている流速増幅リングと、
    円筒の内部に流体の流通路を形成するようにして、該円筒内に複数の翼部を有する固定翼を設け、該固定翼の各翼部を前記流体の流れ内に位置させ、前記固定翼は、該円筒の内側に設けられる円柱状の内芯部と、前記円筒の内周面と前記内芯部との間に放射状に設けられる複数の翼部とから構成される流速緩慢リングとからなり、
    前記流速増幅リングは前記乱流生成リングの上流に配設し、流速緩慢リングは前記流速増幅リングと前記乱流生成リングとの間に配設し、
    前記乱流生成リング内を通過させる流体の圧力を1~10MPとし、流速を150m/min以上とすることを特徴とする流体加熱装置。
  4. 一の前記流速緩慢リングと、一の前記流速増幅リングと、複数の前記乱流生成リングとを一組の組み合わせとする請求項3に記載の流体加熱装置。
  5. 前記流体は不凍液であることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の流体加熱装置。
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