JP7164165B2 - 衣服評価装置、衣服評価方法及びプログラム - Google Patents

衣服評価装置、衣服評価方法及びプログラム Download PDF

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本発明は、衣服の適応性を評価する衣服評価装置、衣服評価方法及びプログラムに関する。
特許文献1には、人体に近い硬さ分布及び変化量分布を有するよう人体模型の骨格部を性質の異なる複数の弾性部材で取り囲み、その弾性部材の表面に圧力センサを取り付けることで、衣服圧の測定値を人体に近い測定値とする衣服圧測定装置が開示されている。
特開2013-32610号公報
上述の衣服圧測定装置では、駆動装置を用いて人体模型を水平方向に移動させることにより人間が歩行する際の衣服圧を推定できるものの、衣服を着た人間自身の動作によって衣服の適応性を直接評価することは難しい。
本発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、衣服を着用した者の動作に応じて衣服の動き易さを評価する衣服評価装置、衣服評価方法及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明のある態様によれば、衣服の着用者が測定台の上で行う立ち上がり動作に応じて前記衣服の適応性を評価する衣服評価装置は、前記着用者が立ち上がり動作を行っている間に前記測定台に加わる荷重を時系列に示す荷重データを取得する取得手段を含む。そして衣服評価装置は、前記着用者の前記荷重データに基づいて前記衣服についての動き易さを判定する判定手段と、前記判定手段が判定した結果を用いて前記動き易さに関する情報を生成する生成手段と、を含むことを特徴とする。
この態様によれば、着用者が立ち上がり動作を行っている間の荷重の変化を利用して衣服の動き易さの判定が行われるので、人間自身の動作に応じて衣服そのものの動き易さを直接評価することができる。
図1は、本発明の実施形態における衣服評価装置の外観を示す図である。 図2は、衣服評価装置の構成例を示すブロック図である。 図3は、処理部の機能構成の一例を示すブロック図である。 図4は、測定台に乗る着用者の動作の一例を示す図である。 図5は、着用者の動作に伴う測定台への荷重変動を時系列に示した図である。 図6は、衣服についての動き易さの判定結果の表示例を示す図である。 図7は、衣服評価装置の制御方法の一例を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態における衣服評価装置1の外観を示す図である。
衣服評価装置1は、適応性を評価する対象の衣服(被服)を着用した人(以下、着用者という。)の動作を測定し、測定した着用者の動作に応じて衣服の適応性を評価する装置である。
本実施形態では、衣服評価装置1は、主にズボンなどの下半身の衣服についての動き易さを評価する。ここにいう動き易さとは、衣服が着用者の人体運動に対して示す衣服の機能性のことであり、衣服の人体運動に対する動作適応性ということもできる。
衣服評価装置1は、測定部10と処理部20とを備える。衣服評価装置1には、処理部20の動作を制御する端末30が接続されている。さらに、処理部20に対して無線又は有線で接続される端末30が衣服評価装置1に備えられてもよい。
測定部10は、着用者が乗る水平な測定台11を有し、着用者によって測定台11に加えられる荷重の変化を測定する。さらに測定部10は、着用者の体重を測定する。
処理部20は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)などの記憶装置と、CPU(Central Processing Unit)と、入出力インターフェースと、これらを相互に接続するバスと、により構成される。処理部20は、記憶装置に格納されている制御プログラムを読み出してCPUに実行させることにより、入出力インターフェースを介して衣服評価装置1の動作を制御する。
処理部20は、測定部10に対してケーブル25により接続されている。処理部20は、測定部10によって測定された着用者の荷重の変化に基づいて衣服の動き易さを評価し、評価した結果を表示する。処理部20は、例えば、携帯電話機、スマートフォン又はサーバーなどによって構成されてもよい。
端末30は、処理部20の動作を測定場所又は遠隔で制御可能であり、処理部20での評価結果をグラフ化したり、コンピュータグラフィクスやアニメーションなどを用いて可視化したりする。
なお、処理部20については、測定部10に支柱を取り付け、この支柱の上部に取り付けてもよいし、無線を介して接続してもよい。また、測定部10と処理部20とを一体化してもよいし、処理部20と端末30とを一体化してもよい。
図2は、本実施形態における衣服評価装置1の構成を示すブロック図である。
測定部10は、荷重を検出する荷重センサ12と、荷重算出回路13と、を備える。
荷重センサ12は、矩形の測定台11の四隅に配置されている。荷重センサ12は、例えば、ロードセルを含んで構成される。ロードセルは、入力された荷重に応じて変形する起歪体と、起歪体に貼り付けられた歪ゲージと、を含み、歪ゲージは、起歪体の変形に応じた値を示す電気信号(検出信号)を出力する。
荷重センサ12については、測定台11において荷重が加わる位置により測定される荷重がばらつくことを抑制するために、複数の荷重センサ12を測定部10に内蔵するのが好ましい。本実施形態では四つの荷重センサ12が内蔵されている。荷重センサ12の各々は、測定台11のうち荷重センサ12が設置された部位において垂直に作用する荷重に応じた検出信号を生成する。
荷重センサ12は、荷重算出回路13に接続されている。着用者が測定部10の測定台11に乗ると、その測定台11に加わる荷重は各荷重センサ12によって検出される。各荷重センサ12は、荷重に応じた検出信号を荷重算出回路13へ出力する。
荷重算出回路13は、各荷重センサ12から出力される検出信号に基づいて測定台11に加わる荷重を算出する。荷重算出回路13は、算出した荷重を時系列に示す荷重データを生成して処理部20に出力する。
処理部20は、複数の操作スイッチ21と、表示画面22と、出力ポート23と、CPU24と、を備える。
操作スイッチ21は、衣服評価装置1のオン/オフや、着用者情報、測定開始の指示などを入力するスイッチである。ここにいう着用者情報としては、例えば、着用者の衣服の種類、着用者の年齢、性別、体重及び身長などが挙げられる。
表示画面22には、着用者又は測定者の操作に応じて入力された指令、情報又は評価結果などが表示される。
出力ポート23は、図1に示したように、端末30に対して衣服の評価結果を送信することが可能となっている。
CPU24は、衣服評価装置1を統括的に制御する制御装置である。CPU24には、操作スイッチ21と表示画面22と出力ポート23とが接続される。また、CPU24は、ケーブル25を介して測定部10内の荷重算出回路13と接続される。
図3は、本実施形態におけるCPU24の機能構成を示すブロック図である。
CPU24は、データ取得部241と、衣服判定部242と、判定情報生成部243と、を備える。
データ取得部241は、着用者の荷重データを取得する取得手段を構成する。本実施形態のデータ取得部241は、荷重算出回路13から出力される荷重データを取得するとともに、操作スイッチ21を介して入力される着用者情報を取得する。
衣服判定部242は、着用者の荷重データに基づいて衣服の動き易さを判定する判定手段を構成する。本実施形態の衣服判定部242は、動作指標演算部242Aと動き易さ判断部242Bとを備えている。
動作指標演算部242Aは、着用者の荷重データに基づいて、着用者の動作に関する動作指標を演算する演算手段を構成する。動作指標としては、例えば、着用者が測定台11の上で行う立ち上がり動作の素早さに関する素早さ指標と、当該動作の力強さに関する力強さ指標と、素早さ指標と力強さ指標との双方を加味した総合評価指標とが挙げられる。このように、着用する衣服の動き易さの影響が現れやすい動作指標が用いられる。
動き易さ判断部242Bは、動作指標が所定の閾値を超えるか否かを判断する判断手段を構成する。動き易さ判断部242Bは、動作指標が所定の閾値を上回る場合には、着用者の衣服について動き易いと判定し、動作指標が所定の閾値以下である場合には、着用者の衣服について動き難いと判定する。
ここにいう所定の閾値は、特定の衣服を着用したときの着用者の動作に基づいてあらかじめ定められる。評価対象が新製品のスーツである場合は、特定の衣服とは、例えば、既存のスーツや、標準的なスーツ、同じタイプのスーツなどのことである。なお、動き易さ判断部242Bは、動き易さの程度ごとに所定の閾値を設定してもよい。これにより、動き易さについて段階的な判定を行うことができる。
本実施形態では所定の閾値が着用者情報に応じて変更される。例えば、着用者の動作が素早いほど素早さ指標の数値が大きくなる場合においては、動き易さ判断部242Bは、着用者の年齢が高くなるほど所定の閾値を大きくする。これにより、着用者の年齢、性別又は年齢などに起因する動作の傾向を考慮したうえで、衣服の動き易さを判定することができる。また、衣服の目的又は対象等が考慮されて閾値が設定されてもよい。例えば、高齢層向け衣服は、若年層向けの衣服と比較して高い閾値が設定されてもよい。
判定情報生成部243は、衣服判定部242の判定結果を用いて衣服の動き易さに関する情報を生成する生成手段を構成する。本実施形態の判定情報生成部243は、動き易い衣服であるか否かの判定結果、又は動き易さの評価値などを示す判定情報を生成する。
動き易さの評価値は、例えば、着用者の動作指標と所定の閾値との差分に応じて算出される。あるいは、判定情報生成部243は、動作指標の数値と評価値との関係を示す変換マップをあらかじめ記憶し、その変換マップを用いて算出してもよい。
本実施形態では一つのCPU24においてデータ取得部241、衣服判定部242、及び判定情報生成部243の各機能を実行したが、複数のCPUを用いて各機能を実行してもよい。
次に、衣服評価装置1による衣服の動き易さに関する判定手法について図4及び図5を参照して説明する。
図4は、衣服についての動き易さの判定を行う際の着用者Aの動作を示す図である。
まず、衣服評価装置1に隣接して椅子40が配置される。そして着用者Aは、図4(a)に示すように、測定部10の測定台11に足を乗せた状態で椅子40に座る。
続いて、着用者Aは、図4(b)に示すように、椅子40に座った状態から測定台11の上に立ち上がる。そして着用者Aは、図4(c)に示すように、体のふらつきがなくなり、安定するまで待つ。
このように、着用者Aが立ち上がり動作を行っている間、荷重算出回路13は、荷重センサ12からの検出信号に基づいて着用者Aの立ち上がり動作に伴う荷重の変動を求め、その荷重変動をCPU24に出力する。このように荷重算出回路13は、着用者Aが座った状態から立ち上がる動作を測定する。
図5は、図4に示した着用者Aの動作に伴う測定台11での荷重変動を時系列に示した図である。図5においては、理解を容易にするために、図4で示した測定時の着用者Aの動作が示されている。
着用者Aが椅子40に座って測定台11に足を乗せた状態から立ち上がり動作を開始した時点(着用者Aが椅子40に座った状態)のポイントPで荷重が小さくなり、その後、ポイントMaxで荷重が最大値Fとなる。これは、着用者Aの全体重が測定台11に加わり、かつ、着用者Aが椅子40から立ち上がるために着用者Aの踏ん張る力が測定台11に加わるためである。
そしてポイントMaxで荷重が最大値Fに達した後、着用者Aの荷重は、着用者Aの実際の体重Wtよりも減少し、ポイントMinで最小値となる。これは、着用者Aが立ち上がるために踏ん張った際の反作用の働きによって、着用者Aの膝が伸びきったタイミングで測定台11に加わる荷重が小さくなるからである。その後、実際の体重Wtまで戻り上下しつつ、振幅が減衰し、実際の体重Wtに収束していく。
このような荷重の変動を利用して衣服評価装置1は、衣服の動き易さに相関性を有する素早さ指標及び力強さ指標を算出する。そして衣服評価装置1は、これらの動作指標を用いることにより、着用者Aが着用している衣服についての動き易さを判定することが可能となる。
なお、本実施形態では着用者Aが椅子40に座って立ち上がる動作に伴う荷重変動を利用して衣服の機能性を判定したが、これに限定されず、例えば着用者Aは、椅子40に座らずに、しゃがんだ状態から立ち上がり動作を行ってもよい。この場合は、着用者Aが高齢者や筋力の弱い者にとっては身体的な負担が大きくなり過ぎる。それゆえ、本実施形態のように椅子40を用いることで着用者Aの負担を軽くすることができる。
次に、衣服についての動き易さの判定に用いられる、素早さ指標、力強さ指標、及び総合評価指標の演算手法について詳細に説明する。
(1)力強さ指標
CPU24は、荷重算出回路13から出力される荷重データを取得すると、図5に示したように荷重の最大値Fを求め、その荷重の最大値Fと着用者Aの体重Wtとに基づいて力強さ指標を演算する。
例えば、CPU24は、力強さ指標として、荷重の最大値Fと実際の体重Wtとの差又は比を算出してもよい。あるいは、CPU24は、荷重が最大値Fに到達した後の最小値と最大値Fとの差分ΔFを求め、その差分ΔFと体重Wtとの差又は比を力強さ指標として算出してもよい。
または、CPU24は、荷重が最大値Fに到達した後の最小値と、過去に取得した荷重データの最小値とを比較して力強さ指標を算出してもよく、例えば、今回求められた最小値が過去の最小値に対して大きくなるにつれて、力強さ指標の数値を増加させる。あるいは、CPU24は、求めた荷重が最大値Fと、過去に取得した荷重データの最大値とを比較して、同様に力強さ指標を算出してもよい。
本実施形態では、CPU24が荷重の最大値Fを実際の体重Wtで除した最大値体重比(F/Wt)を力強さ指標として算出する。なお、CPU24は、力強さ指標の数値が所定の範囲に収まるよう最大値体重比(F/Wt)に特定の変換係数を乗算してもよい。
本実施形態の力強さ指標については、着用者Aの衣服が動き易いものである場合は、着用者Aが椅子40から測定台11へ体重を移動させるための踏ん張る動作によって大きな力が測定台11に加わるため、最大値体重比(F/Wt)は大きくなる。これに対して衣服が動き難いものである場合は、衣服の圧力及び抵抗などによって力強く踏ん張る動作が阻害され、測定台11に加わる力が抑制されて最大値体重比(F/Wt)が小さくなる。
したがって、着用者Aの衣服が動き易いものであるほど、力強さ指標の数値が増加し、衣服が動き難いものであるほど、力強さ指標の数値は減少する。
また、着用者情報を用いて力強さ指標の算出に用いられるパラメータが選択されてもよい。例えば、高齢者等の筋力が弱い着用者Aである場合には、力強さ指標の算出に用いられるパラメータとして最大値体重比(F/Wt)が選択されてもよい。その理由は、着用者Aの筋力が弱い場合には、荷重が最小値となるポイントMinが特定しにくくなるためである。また、例えば、着用者Aの衣服の種類がスポーツウェアの場合には、力強さ指標の算出に用いられるパラメータとして差分体重比(ΔF/Wt)が選択されてもよい。その理由は、差分体重比(ΔF/Wt)には、踏ん張る力(荷重の最大値F)と、膝の伸び切り度合い(荷重の最小値)との双方が反映されるためである。
ここで、荷重が最大値FとなるポイントMaxは、椅子40から着用者Aの臀部が離れたときに相当する。このポイントMaxについても、実際の測定において特定しにくくなることもある。本実施形態では、荷重が体重Wtに対して20%以下になったポイントPを検出した後、荷重が体重Wtに対して105%以上になった複数のポイントのうち最大値FをポイントMaxとする。
また、椅子40に腰掛けた状態からの立ち上がり動作では、動作開始初期に荷重が軽くなり、その後、荷重が最大値Fとなる。これは、着用者Aが椅子40から立ち上がろうとすると、はじめに着用者Aの臀部に体重が移動するためであり、これをトリガーにしてポイントMaxを検出する。
着用者Aの立ち上がり動作の特徴を利用するにあたり、上述のように荷重の最大値Fを求めることで、ポイントMaxを確実に特定することが可能となる。
なお、ポイントPは、着用者Aが椅子40に座った状態で荷重が低下するポイントであるが、体重Wtに対して25%や30%などの任意の値以下のポイントでもよい。また、力強さ指標としては、単位時間あたりの荷重変化量を実際の体重Wtにより除した最大増加率体重比(RFD/Wt)を用いてもよい。
(2)素早さ指標
CPU24は、荷重算出回路13から荷重データを取得すると、図5に示したようにポイントPからポイントMaxまでの期間SP1を求め、その期間SP1を用いて素早さ指標を演算する。
例えば、CPU24は、ポイントPからポイントMinまでの期間SP2を求め、その期間SP2に含まれる期間SP1の逆数又は期間SP2の逆数を素早さ指標として算出してもよい。あるいは、CPU24は、素早さ指標として、期間SP1と期間SP2との差の逆数、又は期間SP2に対する期間SP1の比の逆数を算出してもよい。
本実施形態では、CPU24が期間SP1の逆数を素早さ指標として算出する。なお、CPU24は、素早さ指標の数値が所定の範囲に収まるよう期間SP1の逆数に特定の変換係数を乗算してもよい。
本実施形態の素早さ指標については、着用者Aの衣服が動き易いものである場合は、着用者Aは速やかに椅子40から立ち上がることができるため、期間SP1は短くなる。これに対して衣服が動き難いものである場合は、衣服の抵抗により着用者Aは椅子40から立ち上がるのに時間を要するため、期間SP1は長くなる。
したがって、着用者Aの衣服が動き易いものであるほど、素早さ指標の数値は増加し、衣服が動き難いものであるほど、素早さ指標の数値は減少する。なお、期間SP1の逆数ではなく期間SP1自体が素早さ指標として用いられてもよく、この場合は、着用者Aの衣服が動き易いものであるほど、素早さ指標の数値は減少する。
(3)総合評価指標
CPU24は、上述のように算出した力強さ指標と素早さ指標とに基づいて、衣服の動き易さの評価値を示す総合評価指標を演算する。
CPU24は、例えば、衣服の動き易さに対する力強さ指標及び素早さ指標の各々の寄与度に応じて、力強さ指標及び素早さ指標のうち少なくとも一方に重み付けをする。
本実施形態のCPU24は、次式(1)のように、力強さ指標としての最大値体重比(F/Wt)と、素早さ指標としての期間SP1の逆数(1/SP1)と、係数a、b及びcとを用いて、総合評価指標Itを算出する。
(数1)
It = a×(F/Wt)+b×(1/SP1)+c ・・・式(1)
式(1)から分かるように、力強さ指標(F/Wt)が増加するほど、総合評価指標Itが増加し、かつ、素早さ指標(SP1)が減少するほど、総合評価指標Itが増加する。
式(1)中の係数a及びbは、力強さ指標及び素早さ指標が衣服の動き易さに寄与する度合いに応じて定められた重付け係数である。本実施形態では、係数a、b及びcは、特定の人又は多数の人によって測定された集団データに基づいて総合評価指標Itの数値が0から100までの範囲内に収まるようあらかじめ定められている。
また、係数a、b及びcは、下半身の衣服の種類ごとに設定されてもよい。例えば、衣服の種類としては、スーツのズボン、レザーパンツ及びジーンズなどが挙げられる。これにより、衣服の種類ごとに精度よく動き易さを評価することができる。
そしてCPU24は、総合評価指標Itが所定の閾値を上回るか否かを判断する。CPU24は、総合評価指標Itが所定の閾値を上回る場合には、着用者の衣服は動き易いと判定し、総合評価指標Itが所定の閾値以下である場合には、着用者の衣服は動き難いと判定する。
さらにCPU24は、判定した結果を示す判定情報を生成する。例えば、判定情報には、衣服の動き易さの良否、総合評価指標Itの数値、素早さ指標の数値、及び力強さ指標の数値などが含まれる。CPU24は、生成した判定情報を表示画面22に表示させる。
次に、本実施形態における判定結果の表示手法について図6を参照して説明する。
図6は、表示画面22の一例を示す図である。表示画面22には、着用者Aの衣服についての動き易さの総合得点として総合評価指標Itの数値が示され、CPU24による判定結果が示されている。さらに従来品の得点として判定に用いた所定の閾値が示されている。この例では、判定結果が、○(良い)、△(普通)、×(悪い)の三段階で示される。
次に、衣服評価装置1の動作について図7を参照して説明する。
図7は、本実施形態における衣服評価方法の処理手順例を示すフローチャートである。処理部20のCPU24は、この衣服評価方法が記述されたプログラムを実行する。
ステップS1においてCPU24は、着用者Aが立ち上がり動作をしている間に測定台11に加わる荷重を時系列に示す荷重データを取得する。
ステップS2においてCPU24は、着用者Aの荷重データに基づき衣服についての動き易さを判定する。本実施形態のCPU24は、着用者Aの荷重データに基づいて着用者Aの立ち上がり動作の素早さに関する指標及び力強さに関する指標のうち少なくとも一方の指標を演算する。そしてCPU24は、演算した指標が所定の閾値を超える場合には、衣服について動き易いと判断する。
ステップS3においてCPU24は、ステップ2で判定された結果を用いて動き易さに関する判定情報を生成する。その後、CPU24は、衣服評価方法についての一連の処理を終了する。
次に、本実施形態における作用効果について詳細に説明する。
本実施形態によれば、衣服評価装置1は、衣服の着用者Aが測定台11の上で行う立ち上がり動作に応じて衣服の適応性を評価するCPU24を備える。CPU24は、着用者Aが立ち上がり動作をしている間に測定台11に加わる荷重を時系列に示す荷重データを取得し、着用者Aの荷重データに基づき衣服についての動き易さを判定する。さらにCPU24は、判定した結果を用いて衣服の動き易さに関する判定情報を生成する。
発明者らは、衣服についての動き易さが着用者Aの立ち上がり動作と相関を有することを知見した。このため、本実施形態では、CPU24が、着用者Aが立ち上がり動作を行っている間に測定台11に加わる荷重の変化を求めることにより、衣服の動き易さ(適応性)に起因する立ち上がり動作の変動を検出することが可能となる。このように、立ち上がり動作の変動を検出することで、着用者Aが着用している衣服についての動き易さを判定することができる。
さらに、CPU24が判定結果を用いて判定情報を生成することにより、衣服の着用者又は販売員は、衣服についての動き易さを容易に把握することが可能となる。
このように、本実施形態によれば、着用者Aが立ち上がり動作を行っている間の荷重の変化を利用して衣服の動き易さの判定が行われるので、着用者A自身の動作に応じて衣服そのものの動き易さを直接的に評価することができる。そのため、例えば、衣服圧センサを用いて衣服の動き易さを間接的に評価する場合に比べて、複雑な演算処理を実行することなく、衣服全体の動き易さを、総合的かつ的確に評価することができる。
また、本実施形態によれば、CPU24は、着用者Aの荷重データに基づいて着用者Aの立ち上がり動作の素早さに関する指標と力強さに関する指標のうち少なくとも一方の指標を演算し、演算した指標が所定の閾値を超えるか否かを判断する。そしてCPU24は、演算した指標が所定の閾値を超える場合には、衣服について動き易いと判断する。
衣服の動き易さは、着用者Aの立ち上がり動作において、特に素早さ及び力強さとの相関性が高い。このため、着用者Aの荷重データに基づいて素早さに関する指標と力強さに関する指標とのうち少なくとも一方の指標を求めることにより、衣服の動き易さを精度よく判定することが可能となる。
また、本実施形態によれば、図5で述べたように、CPU24は、着用者Aの荷重データの最大値Fと着用者Aの体重Wtとに基づいて力強さ関する指標を演算する。このように、着用者の体重Wtを基準に用いることにより、立ち上がり動作の力強さを精度よく評価することができる。
また、本実施形態によれば、CPU24は、力強さに関する指標の数値が増加するほど、判定情報に示される動き易さの評価値として総合評価指標Itの数値を増加させる。これにより、着用者Aの立ち上がり動作の力強さに応じて衣服の適応性を的確に着用者Aに認識させることが可能となる。
また、本実施形態によれば、図5に示したように、CPU24は、着用者Aが椅子40に座った状態で荷重が低下した時点(ポイントP)から着用者Aが立ち上がる際に荷重が最大値Fになる時点(ポイントMax)までの期間SP1を求める。そしてCPU24は、期間SP1を用いて素早さに関する指標を演算する。
衣服の動き易さは、着用者Aが椅子40に座った状態から着用者Aが立ち上がり動作を行っている間に測定台11に加わる荷重が最大となるまでの時間の長さに影響を与えやすい。このため、素早さに関する指標として期間SP1を用いることにより、素早さに関する指標と衣服の動き易さとの間の相関性が向上するので、動き易さの判定を精度よく行うことが可能になる。
また、本実施形態によれば、CPU24は、期間SP1が短くなるほど、判定情報に示される総合評価指標Itの数値を増加させる。これにより、着用者Aの立ち上がり動作の素早さに応じて衣服の適応性を的確に着用者に認識させることが可能となる。
また、本実施形態によれば、上式(1)のように、CPU24は、各指標の動き易さに対する寄与度に応じて、演算した指標に重付けをする。これにより、総合評価指標Itの数値には各指標の寄与度が反映されることになるので、衣服についての動き易さをより的確に評価することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上述の実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上述の実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
例えば、上記実施形態では着用者の立ち上がり動作に応じて下半身の衣服についての動き易さを評価したが、下半身の衣服に限られるものではない。例えば、上半身の衣服であっても、着用者の立ち上がり動作についての素早さ指標及び力強さ指標と、衣服の動き易さとの間に相関性が高い上半身の衣服については、動き易さを評価してもよい。
また、上記実施形態では測定部10と処理部20とが衣服評価装置1に備えられていたが、衣服評価装置1は処理部20のみを備えるものであってもよい。
また、上記実施形態では衣服についての動き易さの評価値として総合評価指標Itを用いたが、素早さ指標又は力強さ指標の数値を動き易さの評価値として用いてもよい。
1 衣服評価装置
10 測定部
20 処理部
24 CPU(衣服評価装置)
241 データ取得部(取得手段)
242 衣服判定部(判定手段)
242A 動作指標演算部(演算手段)
242B 動き易さ判断部(判断手段)
243 判定情報生成部(生成手段)
S1~S3(取得ステップ、判定ステップ、生成ステップ)

Claims (9)

  1. 衣服の着用者が測定台の上で行う立ち上がり動作に応じて前記衣服の適応性を評価する衣服評価装置であって、
    前記着用者が立ち上がり動作を行っている間に前記測定台に加わる荷重を時系列に示す荷重データを取得する取得手段と、
    前記着用者の前記荷重データに基づいて、前記衣服についての動き易さを判定する判定手段と、
    前記判定手段が判定した結果を用いて前記動き易さに関する情報を生成する生成手段と、
    を含むことを特徴とする衣服評価装置。
  2. 請求項1に記載の衣服評価装置であって、
    前記判定手段は、
    前記荷重データに基づいて、前記着用者の立ち上がり動作の素早さに関する指標及び力強さに関する指標のうち少なくとも一方の指標を演算する演算手段と、
    前記少なくとも一方の指標が所定の閾値を超える場合には、前記衣服について動き易いと判断する判断手段と、を含む、
    衣服評価装置。
  3. 請求項2に記載の衣服評価装置であって、
    前記演算手段は、前記荷重データの最大値と前記着用者の体重とに基づいて前記力強さ関する指標を演算する、
    衣服評価装置。
  4. 請求項3に記載の衣服評価装置であって、
    前記生成手段は、前記力強さに関する指標の数値が増加するほど、前記情報に示される動き易さの評価値を増加させる、
    衣服評価装置。
  5. 請求項2から請求項4までのいずれか1項に記載の衣服評価装置であって、
    前記演算手段は、前記荷重データのうち、前記着用者が椅子に座った状態から立ち上がり動作を開始した時点から、当該着用者が立ち上がる際に前記荷重が最大値になる時点までの期間を用いて、前記素早さに関する指標を演算する、
    衣服評価装置。
  6. 請求項5に記載の衣服評価装置であって、
    前記生成手段は、前記期間が短くなるほど、前記情報に示される動き易さの評価値を増加させる、
    衣服評価装置。
  7. 請求項2から請求項6までのいずれか1項に記載の衣服評価装置であって、
    前記判定手段は、前記素早さ及び前記力強さに関する指標が前記動き易さに寄与する度合いに応じて、前記少なくとも一方の指標に重付けをする、
    衣服評価装置。
  8. 衣服の着用者が測定台の上で行う立ち上がり動作に応じて前記衣服の適応性を評価する衣服評価方法であって、
    前記着用者が立ち上がる動作を行っている間に前記測定台に加わる荷重を時系列に示す荷重データを取得する取得ステップと、
    前記着用者の前記荷重データに基づいて、前記衣服についての動き易さを判定する判定ステップと、
    前記判定ステップでの判定結果を用いて前記動き易さに関する情報を生成する生成ステップと、
    を含むことを特徴とする衣服評価方法。
  9. 衣服の着用者が測定台の上で行う立ち上がり動作に応じて前記衣服の適応性を評価するコンピュータに、
    前記着用者が立ち上がる動作を行っている間に前記測定台に加わる荷重を時系列に示す荷重データを取得する取得ステップと、
    前記着用者の前記荷重データに基づいて、前記衣服についての動き易さを判定する判定ステップと、
    前記判定ステップでの判定結果を用いて前記動き易さに関する情報を生成する生成ステップと、
    を実行させるためのプログラム。
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