以下、情報処理装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
(実施の形態1)
本実施の形態において、2以上の設問に対する構成員のアンケート結果と組織が改善された際の1以上の施策等情報とを用いた2以上の正例情報が格納されており、2以上の設問に対する構成員のアンケート結果を受け付け、1以上の施策等情報を有する提案情報を取得し、出力する情報処理装置を具備する情報システムについて説明する。なお、施策等情報とは、改善項目または施策に関する情報である。
また、本実施の形態において、組織の属性値も加味し、提案情報を取得し、出力する情報処理装置を具備する情報システムについて説明する。
また、本実施の形態において、アンケートの自由記述欄に入力された自然言語文をも用いて、提案情報を取得し、出力する情報処理装置を具備する情報システムについて説明する。
さらに、本実施の形態において、スコアの変化に関する情報を用いて、組織のスコアが向上する提案情報を取得し、出力する情報処理装置を具備する情報システムについて説明する。
図1は、本実施の形態における情報システムAの概念図である。情報システムAは、情報処理装置1、および1または2以上の端末装置2を備える。情報処理装置1は、ここではいわゆるサーバ装置である。情報処理装置1は、例えば、クラウドサーバやASPサーバであるが、そのタイプや設置場所は問わない。端末装置2は、スマートフォンやタブレット端末や携帯電話等の携帯端末、いわゆるパソコン等であり、そのタイプは問わない。端末装置2は、情報システムの運営者が使用する端末でも良く、一般ユーザが使用する端末でも良い。
図2は、本実施の形態における情報システムAのブロック図である。
情報システムAを構成する情報処理装置1は、格納部11、受付部12、処理部13、および出力部14を備える。
格納部11は、項目情報格納部111、組織回答情報格納部112、組織情報格納部113、学習情報格納部114、および提案情報格納部115を備える。
処理部13は、学習部131、提案情報取得部132、項目スコア取得部133、および総合スコア取得部134を備える。
提案情報取得部132は、解析手段1321、適用情報取得手段1322、および提案情報取得手段1323を備える。
端末装置2は、端末格納部21、端末受付部22、端末処理部23、端末送信部24、端末受信部25、および端末出力部26を備える。
情報処理装置1を構成する格納部11には、各種の情報が格納される。各種の情報とは、例えば、後述する組織回答情報、後述する組織情報、後述する学習情報、後述する提案情報である。
各種の情報とは、例えば、個別スコア表である。なお、個別スコア表は、エンゲージメントスコア表などと言っても良い。個別スコア表は、ここでは、満足度情報と期待度情報とを与えた場合に、項目スコアが決定される情報である。個別スコア表は、ここでは、例えば、満足度情報の軸と期待度情報の軸とを有する表であり、表の各セルに個別スコアが記載され、満足度情報と期待度情報とが決定した場合に、項目スコアが決定される表である。かかる個別スコア表は、満足度情報が示す満足度が大きいほど、大きい項目スコアが取得され、期待度情報が示す期待度が小さいほど、大きい項目スコアが取得される表であることは好適である。
なお、満足度情報と期待度情報とをパラメータとする演算式により項目スコアが決定されても良い。なお、かかる演算式は、例えば、満足度情報をパラメータとする増加関数であることは好適である。また、かかる演算式は、例えば、期待度情報をパラメータとする減少関数である。
また、満足度情報と期待度情報と項目スコアとのセットを複数、機械学習により学習させ、取得した学習情報を用いて、項目スコアが決定されても良い。かかる場合、満足度情報と期待度情報とを学習情報に適用し、機械学習により、項目スコアが取得される。なお、ここでの機械学習は、例えば、SVR、深層学習、決定木、ランダムフォレスト等が利用可能である。ただし、機械学習のアルゴリズムは問わない。
また、各種の情報とは、例えば、1または2以上の組織属性値セットである。組織属性値セットは、1または2以上の組織属性値の集合である。組織属性値セットは、組織属性値セットごとに学習情報が構成される場合、格納部11に格納される情報である。組織属性値セットは、例えば、「業種1」「業種2」・・・「業種n」である。組織属性値セットは、例えば、「人事部,20歳代」「人事部,30歳以上」「経理部,20歳代」「経理部,30歳以上」である。
項目情報格納部111には、2以上の項目情報が格納される。項目情報は、組織の項目に関する情報である。項目は、組織に関する質問であっても良い。また、項目は、組織に関する質問に対応付いていても良い。2以上の項目には、例えば、組織の総合的な事項に関する総合的項目と組織の個別的な項目である個別項目とがある。なお、総合的項目は、通常、抽象度の高い質問に対する項目である。また、個別項目は、通常、抽象度がより低い質問(より具体的な質問)に対する項目である。また、項目情報格納部111の2以上の項目情報は、例えば、4つの総合的項目の項目情報と64の個別項目の項目情報とを有する。また、項目は、例えば、2以上のうちのいずれかの対象に対応する。対象は、ファクターと言っても良い。また、対象は、組織に関わる事項と言っても良い。また、項目情報は、例えば、項目を識別する項目識別子、質問情報を有する。また、項目識別子は、例えば、ID、項目名等である。項目識別子は、質問情報そのものでも良い。質問情報は、質問を示す情報である。なお、質問とは、通常、アンケートの質問である。なお、事項は、対象や項目と言っても良い。
組織回答情報格納部112には、2以上の各組織の組織回答情報が格納される。組織回答情報は、組織の構成員に対する設問の回答を示す情報である。設問は、問題や項目と言っても良い。設問は、通常、アンケートを構成する設問である。
また、組織回答情報格納部112に格納されている組織回答情報は、ある施策を施す前の時点のアンケートに基づく組織回答情報であり、施策の実施により後に改善された組織における組織回答情報である。
組織回答情報には、正例情報が対応付いていることは好適である。正例情報とは、改善した組織において施された改善項目または施策に関する情報である。正例情報は、例えば、2以上の各組織が改善された際の1以上の改善項目または1以上の施策に関する情報である。正例情報は、組織回答情報と、1以上の改善項目または1以上の施策に関する情報とを用いて取得される情報である。
正例情報は、改善項目を識別する改善項目識別情報でも良いし、施策を識別する施策識別情報でも良い。改善項目識別情報は、例えば、改善項目の名前、改善項目の内容を示す情報、改善項目のIDである。施策識別情報は、例えば、施策の名前、施策の内容を示す情報、施策のIDである。改善項目は、例えば、「IT環境の充実度」、「研修制度の充実度」、「給与の妥当性」である。施策は、例えば、「ITネットワークの高速化を図る」、「社内での研修を定期的に実施する」、「給与を業界標準程度には引き上げる」、「副業制度を設ける」である。
なお、正例情報は、組織回答情報と、1以上の改善項目または1以上の施策に関する情報とを含む情報でも良い。正例情報は、1以上の組織属性値を含んでも良い。正例情報は、組織回答情報が有する自然言語文を解析して取得された解析結果をも含むことは好適である。正例情報は、改善または施策を講じる前後のスコアの変化に関するスコア変化情報をも用いて取得される情報でも良い。スコア変化情報は、組織の改善前のスコアと改善後のスコアの変化に関する情報である。スコア変化情報は、例えば、組織の改善前の総合スコアと、改善後の総合スコアとの差(上昇した総合スコアの値)である。スコア変化情報は、例えば、組織の改善前の総合スコアをパラメータとする減少関数であり、改善後の総合スコアをパラメータとする増加関数により算出された値である。
また、組織回答情報は、通常、組織を識別する組織識別子に対応付いている。組織識別子は、組織名、組織を識別するID等である。また、組織回答情報は、例えば、組織の1以上の属性値である組織属性値に対応付いている。組織属性値は、例えば、組織の業種を示す業種識別子(例えば、銀行、アパレル、メーカーなど)、組織の規模を分類する規模識別子(例えば、大企業、中小企業、零細企業、個人事業など)、組織の経営状況に基づく組織のカテゴリー(例えば、黒字企業、赤字企業など)を示す情報、本社の地域を示す地域識別子、組織内の部門を識別する部門識別子(例えば、人事、経理、研究所、技術部門、営業部門、製造部門等)、上場しているか否かを示す上場識別子、組織のステージを示すステージ識別子(例えば、創成期、拡大期、多角化期、再生期など)、事業モデルを示す事業モデル識別子(例えば、複数の種類の事業を行うイノベーター、一つ等の少ない種類の事業を行いかつ人に依存する事業であるプロフェッショナル、一つ等の少ない種類の事業を行いかつ仕組みに依存する事業であるオペレーター等)等である。なお、業種は、金融、メーカー、商社、サービス等の大きな分類でも良いし、銀行、証券、電気メーカー、食品メーカー、機械メーカー等の小さな分類でも良い。業種の分け方等は問わないことは言うまでもない。
一の組織回答情報は、一の組織の2以上の構成員の回答の情報の集合である。一の組織回答情報は、2以上の各構成員に対応する2以上の構成員回答情報を有する。構成員回答情報は、構成員が項目に対する質問に回答した結果を含む情報である。構成員回答情報は、2以上の項目回答情報を有する。構成員回答情報は、通常、項目の数分の項目回答情報を有する。項目回答情報は、項目識別子と回答情報とを有する。回答情報は、質問に対する回答に関する情報である。回答情報は、例えば、満足度情報を有する。満足度情報とは、項目に対する構成員の満足の度合いに関する回答を示す情報である。満足度情報は、例えば、項目に対する満足度を特定する情報である。満足度情報は、2以上のクラスに分類される。満足度情報は、例えば、1から5のいずれかの自然数を採り得る。ただし、満足度情報は、例えば、A、B、Cといった、ランクや順序を有する評価値でも良いし、1から100までのいずれかの自然数等でも良い。また、回答情報は、例えば、満足度情報と期待度情報とを有する。期待度情報は、項目に対する構成員の期待の度合いに関する回答を示す情報である。期待度情報は、例えば、項目に対する期待度を特定する情報である。期待度情報は、2以上のクラスに分類される。期待度情報は、例えば、1から5のいずれかの自然数を採り得る。ただし、期待度情報は、例えば、A、B、Cといった、ランクや順序を有する評価値でも良いし、1から100までのいずれかの自然数等でも良い。なお、項目や質問等の内容は問わない。また、構成員とは、例えば、企業の従業員、学校の職員、役所の職員等であるが、企業の役員等も含んでいても良い。構成員は、アルバイトでも良い。
なお、総合的項目は、例えば、会社に満足している度合いを示す会社満足度、仕事に満足している度合いを示す仕事満足度、上司に満足している度合いを示す上司満足度、職場に満足している度合いを示す職場満足度等である。また、個別項目は、例えば、自社の事業優位性、戦略目標の発信と伝達、全体的な連帯感、評価・給与の妥当性等である。
組織情報格納部113には、2以上の組織情報が格納される。組織情報は、組織に関する情報である。組織情報は、組織識別子と1以上の組織属性値とを有する。組織情報は、組織識別子と、組織属性値と、組織に対する総合的なスコアである総合スコアとを有しても良い。ここでの総合スコアは、組織属性値に依存しない絶対的な総合スコアでも良い。
学習情報格納部114には、学習情報が格納される。学習情報は、2以上の正例情報を用いて取得された情報である。学習情報は、例えば、組織回答情報格納部112に格納されている組織回答情報と正例情報との複数の組を用いて取得された情報である。
学習情報格納部114には、1以上の組織属性値に対応付けられた2以上の学習情報が格納されていても良い。
学習情報は、1または2以上の負例情報をも用いて取得された情報でも良い。負例情報は、組織が改善されなかった場合の改善項目または施策に関する情報である。負例情報は、例えば、組織回答情報と、当該組織回答情報の元になるアンケートを実施した組織で実施したが改善されなかった改善項目または施策に関する情報である。
学習情報は、例えば、機械学習のアルゴリズムにより構築された学習器である。学習情報は、例えば、後述する学習部131が取得した学習器である。なお、ここでの機械学習は、例えば、SVR、SVM,深層学習、決定木、ランダムフォレスト等が利用可能である。ただし、機械学習のアルゴリズムは問わない。
学習情報は、例えば、対応表である。学習情報は、例えば、後述する学習部131が取得した対応表である。対応表は、2以上の対応情報を有する。対応情報は、組織回答情報を用いて構成されたベクトルと、1以上の改善項目または1以上の施策に関する情報である施策等情報(提案情報と言っても良い)とを有する。ここでのベクトルは、組織回答情報だけではなく、組織回答情報と、1以上の組織属性値と自然言語文を解析して取得された解析結果とのうちの1種類以上の情報とを用いて構成されたベクトルでも良い。提案情報は、例えば、1以上の改善項目識別情報または1以上の施策識別情報である。
提案情報格納部115には、1以上の提案情報が格納される。提案情報格納部115に格納されている1以上の各提案情報は、提案の候補となる情報である。提案情報は、通常、提案識別子に対応付いている。提案識別子は、提案情報を識別する情報であり、例えば、ID、改善項目識別情報、施策識別情報である。提案情報は、例えば、組織が行うべき施策に関する情報、組織が改善すべき項目を説明する情報である。
受付部12は、各種の情報や指示を受け付ける。各種の情報や指示とは、例えば、受付情報である。受付情報は、組織の改善の項目または施策等を提案する対象を特定する情報である。受付情報は、組織の構成員に対する設問の回答を示す組織回答情報を含む。受付情報は、組織回答情報と1以上の組織属性値とを有することは好適である。組織回答情報は、自然言語文を含むことは好適である。自然言語文は、例えば、アンケートの自由記述欄に記載された文である。なお、文は、文を構成する一部の情報(例えば、1または2以上の単語の集合)でも良い。また、受付部12が受け付ける受付情報が有する組織回答情報と1以上の組織属性値とは、別の手段により受け付けられても良い。例えば、組織回答情報は組織識別子と共に受信され、当該組織識別子と対になっている1以上の組織属性値が組織情報格納部113から読み出される等しても良い。
各種の情報や指示とは、例えば、学習指示である。学習指示とは、学習情報を構成するための指示である。
ここで受け付けとは、例えば、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された情報の受信、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けであるが、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付けなどを含む概念であり、広く解することは好適である。なお、受信とは、通常、端末装置2からの受信である。
処理部13は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、学習部131、提案情報取得部132、項目スコア取得部133、総合スコア取得部134等が行う処理である。
学習部131は、2以上の正例情報を用いて、学習情報を取得し、学習情報格納部114に蓄積する。ここで、学習情報は、例えば、学習器または対応表である。以下、学習部131が学習器を取得する場合と、学習部131が対応表を取得する場合の例を説明する。
(1)学習部131が学習器を取得する場合
学習部131は、例えば、改善前の組織の組織回答情報と、改善のために行われた1以上の改善項目または1以上の施策に関する正例情報とを有する2以上の学習対象情報を学習し、機械学習のアルゴリズムにより、学習器を構成する。なお、学習対象情報は、1以上の組織属性値を有しても良い。また、改善前の組織の組織回答情報と正例情報とを有する2以上の学習対象情報は、例えば、組織回答情報格納部112に格納されている。
学習部131は、例えば、改善前の組織の組織回答情報を用いてベクトルを構成する。学習部131は、例えば、組織回答情報から取得した2以上の各項目に対する項目スコアを要素とするベクトルを構成する。つまり、後述する項目スコア取得部133が組織回答情報格納部112の組織回答情報から、各項目の項目スコアを算出し、例えば、(項目1の項目スコア,項目2の項目スコア,・・・,項目nの項目スコア)というベクトルを構成する。なお、ベクトルとは、要素(値)の集合であり、そのデータ構造等は問わない。また、組織回答情報を用いた項目スコアの算出方法は、後述する項目スコア取得部133が行う処理と同様である。また、項目スコア取得部133が項目スコアを算出しても良い。
学習部131は、例えば、改善前の組織の組織回答情報と1以上の組織属性値とを用いてベクトルを構成しても良い。学習部131は、例えば、組織回答情報から取得した2以上の各項目に対する各項目スコアを要素とし、1以上の各組織属性値に対応する要素を取得し、取得した要素の集合であるベクトルを構成しても良い。学習部131は、例えば、(項目1の項目スコア,項目2の項目スコア,・・・,項目nの項目スコア,1以上の組織属性値が「業種1」を示す情報を含むか否か, 1以上の組織属性値が「業種2」を示す情報を含むか否か,・・・,1以上の組織属性値が「業種n」を示す情報を含むか否か,・・・,1以上の組織属性値が「上場していること」を示す情報を含むか否か,・・・)というベクトルを構成する。
学習部131は、例えば、スコア変化情報を要素とするベクトルを構成する。かかる場合、ベクトルは、例えば、(項目1の項目スコア,項目2の項目スコア,・・・,項目nの項目スコア,スコア変化情報)、または(項目1の項目スコア,項目2の項目スコア,・・・,項目nの項目スコア,1以上の組織属性値が「業種1」を示す情報を含むか否か, 1以上の組織属性値が「業種2」を示す情報を含むか否か,・・・,1以上の組織属性値が「業種n」を示す情報を含むか否か,・・・,1以上の組織属性値が「上場していること」を示す情報を含むか否か,・・・,スコア変化情報)である。
学習部131は、例えば、正例情報をも用いてクトルを構成する。かかる場合、ベクトルは、例えば、(項目1の項目スコア,項目2の項目スコア,・・・,項目nの項目スコア,施策1を実施したか否か,施策2を実施したか否か,・・・,施策nを実施したか否か)、(項目1の項目スコア,項目2の項目スコア,・・・,項目nの項目スコア,1以上の組織属性値が「業種1」を示す情報を含むか否か, 1以上の組織属性値が「業種2」を示す情報を含むか否か,・・・,1以上の組織属性値が「業種n」を示す情報を含むか否か,・・・,1以上の組織属性値が「上場していること」を示す情報を含むか否か,・・・,施策1を実施したか否か,施策2を実施したか否か,・・・,施策nを実施したか否か)、または(項目1の項目スコア,項目2の項目スコア,・・・,項目nの項目スコア,スコア変化情報,施策1を実施したか否か,施策2を実施したか否か,・・・,施策nを実施したか否か)である。
次に、学習部131は、例えば、構成したベクトルを正例として、機械学習のアルゴリズムにより学習し、学習器を構成する。
また、学習部131は、例えば、スコア変化情報を用いずに構成したベクトルと、スコア変化情報とを、例えば、SVRの機械学習のアルゴリズムにより学習させ、学習器を構成する。
なお、学習部131は、改善が上手くいかなかった1以上の負例情報をも用いて、学習器を構成することは好適である。負例情報を用いて構成されるベクトルの構造は、正例情報に対応するベクトルと同じである。
なお、負例情報は、例えば、組織が改善されなかった1以上の改善項目または1以上の施策に関する情報である。負例情報は、例えば、改善前の組織の組織回答情報に対応付いている。なお、負例情報は、改善前の組織の組織回答情報を有しても良い。学習部131は、例えば、負例情報に対応する1以上の組織回答情報から1以上のベクトルを構成する。かかるベクトルは負例情報に対応するベクトルである。そして、学習部131は、例えば、、正例情報に対応するベクトルと負例情報に対応するベクトルとを、機械学習のアルゴリズムにより学習し、学習器を構成する。
なお、学習部131は、例えば、スコア変化情報を用いずに構成した負例に対応するベクトルと、スコア変化情報とを、例えば、SVRの機械学習のアルゴリズムにより学習させ、学習器を構成しても良い。
(2)学習部131が対応表を取得する場合
学習部131は、例えば、正例情報に対応付けて格納されている組織回答情報を用いてベクトルを構成する。なお、かかる組織回答情報は、改善前の組織の組織回答情報である。次に、学習部131は、ベクトルと、当該ベクトルを構成する元になった組織回答情報と対になる正例情報とを対に有する対応情報を構成する。
学習部131は、かかる対応情報の構成処理を、正例情報に対応付けて格納されている組織回答情報の数だけ行い、2以上の対応情報を有する対応表を構成する。
提案情報取得部132は、受付情報に対応する情報であり、1以上の改善項目または1以上の施策に関する情報である提案情報を、学習情報を用いて取得する。
提案情報取得部132は、例えば、受付部12が受け付けた組織回答情報と1以上の組織属性値とを有する受付情報に対応する情報であり、1以上の改善項目または1以上の施策に関する情報である提案情報を、学習情報を用いて取得する。
提案情報取得部132は、例えば、受付情報が有する1以上の組織属性値に対応する学習情報を用いて、提案情報を取得する。
提案情報取得部132は、例えば、スコア変化情報をも用いて、受付情報に対応する情報であり、1以上の改善項目または1以上の施策に関する情報である提案情報を取得する。
ここで提案情報とは、例えば、1以上の改善項目を特定する情報または1以上の施策を特定する情報である。出力される提案情報の候補は、例えば、提案情報格納部115に格納されている。
以下、学習情報が学習器の場合と、学習情報が対応表の場合の2つの場合について、提案情報取得部132の処理を説明する。
(1)学習情報が学習器の場合の提案情報取得部132の処理
(1-1)スコア変化情報を用いず、組織属性値ごとの学習器が存在しない場合
提案情報取得部132は、受付部12が受け付けた受付情報が有する組織回答情報、または受付部12が受け付けた受付情報が有する組織回答情報と1以上の組織属性値を用いて、ベクトルを構成する。なお、ベクトルを構成する処理は、学習部131が行うベクトル構成の処理と同様であるので、詳細な説明を省略する。
次に、提案情報取得部132は、提案情報格納部115の1以上の各提案情報を「実施する/実施しない」の各組み合わせから、ベクトルを構成する。つまり、例えば、1以上の施策を特定する提案情報が提案情報格納部115に格納されている場合、提案情報取得部132は、各施策を「実施する/実施しない」を識別する情報を要素とするベクトルを、その組み合わせ分、構成する。つまり、例えば、提案情報格納部115に、(施策A,施策B,施策C)の3つの施策を特定する提案情報が存在する場合、提案情報取得部132は、(施策A,施策B,施策C)の各施策を「実施する/実施しない」とするベクトル「(1,0,0), (0,1,0),(0,0,1),(1,1,0),(1,0,1),(0,1,1),(1,1,1)の7通りのベクトル」を構成する。
次に、提案情報取得部132は、組織回答情報または組織回答情報と1以上の組織属性値を用いて取得したベクトルと、提案情報を用いて取得したベクトルを合成したベクトルを構成する。
つまり、提案情報取得部132は、例えば、以下のような合成ベクトルを取得する。つまり、合成ベクトルは、例えば、(項目1の項目スコア,項目2の項目スコア,・・・,項目nの項目スコア,施策1を実施するか否か,施策2を実施するか否か,・・・,施策nを実施するか否か)、(項目1の項目スコア,項目2の項目スコア,・・・,項目nの項目スコア,1以上の組織属性値が「業種1」を示す情報を含むか否か, 1以上の組織属性値が「業種2」を示す情報を含むか否か,・・・,1以上の組織属性値が「業種n」を示す情報を含むか否か,・・・,1以上の組織属性値が「上場していること」を示す情報を含むか否か,・・・,施策1を実施するか否か,施策2を実施するか否か,・・・,施策nを実施するか否か)、または(項目1の項目スコア,項目2の項目スコア,・・・,項目nの項目スコア,スコア変化情報,施策1を実施するか否か,施策2を実施するか否か,・・・,施策nを実施するか否か)である。なお、合成ベクトルは、適用情報である。
次に、提案情報取得部132は、合成ベクトルを学習情報格納部114の学習器に適用し、機械学習のアルゴリズムにより、適用結果を取得する。適用結果は、例えば、正例(施策の実施により改善されるか)か負例(施策の実施により改善されないか)かを示す情報である。なお、例えば、提案情報格納部115に、(施策A,施策B,施策C)の3つの施策を特定する提案情報が存在する場合、提案情報取得部132は、7つの合成した各ベクトルを学習器に適用し、7つの合成した各ベクトルが正例か負例かを判断する。また、ここでの機械学習のアルゴリズムは、二値の分類問題を解く機械学習のアルゴリズムであり、例えば、SVM、深層学習、決定木等である。
そして、提案情報取得部132は、正例に対応する合成ベクトルから、改善されると予測できた1以上の施策の組み合わせである提案情報を取得する。例えば、提案情報格納部115に、(施策A,施策B,施策C)の3つの施策を特定する提案情報が存在する場合であり、提案情報から取得されたベクトル「(1,0,0),(1,0,1),(1,1,1)」を含む合成ベクトルに対して、正例であると判断された場合、提案情報取得部132は、3つの提案情報「施策A」「施策A,施策C」「施策A,施策B,施策C」を取得する。
(1-2)スコア変化情報を用いず、組織属性値ごとの学習器が存在する場合
提案情報取得部132は、受付部12が受け付けた受付情報が有する組織回答情報、または受付部12が受け付けた受付情報が有する組織回答情報と1以上の組織属性値を用いて、(1-1)で述べたように、1または2以上の合成ベクトル(適用情報)を構成する。
次に、提案情報取得部132は、受付部12が受け付けた受付情報が有する1以上の組織属性値に対応する学習器を学習情報格納部114から選択する。
次に、提案情報取得部132は、1以上の各合成ベクトルを選択した学習器に適用し、正例か負例かを判断する。
そして、提案情報取得部132は、正例に対応する合成ベクトルから、改善されると予測できた1以上の施策の組み合わせである提案情報を取得する。
(1-3)スコア変化情報を用い、組織属性値ごとの学習器が存在しない場合
提案情報取得部132は、上記と同様、組織回答情報または組織回答情報と1以上の組織属性値、および提案情報を用いて、1または2以上の合成ベクトルを構成する。
次に、提案情報取得部132は、1以上の各合成ベクトルを学習情報格納部114の学習器に適用し、機械学習のアルゴリズムにより、適用結果を取得する。ここでの適用結果は、スコアである。なお、ここでの機械学習のアルゴリズムは、スコアを取得するための機械学習のアルゴリズムであり、例えば、SVRである。なお、スコアは、例えば、スコア変化情報である。
そして、提案情報取得部132は、取得したスコアが閾値以上または閾値より大きい場合、当該スコアに対応する合成ベクトルに含まれるベクトルであり、提案情報から取得されたベクトルから取得される施策の情報を提案情報として取得する。
例えば、提案情報格納部115に、(施策A,施策B,施策C)の3つの施策を特定する提案情報が存在する場合であり、提案情報から取得されたベクトル「(1,0,0),(1,0,1),(1,1,1)」を含む合成ベクトルを用いて取得されたスコアが閾値以上または閾値より大きい、と判断された場合、提案情報取得部132は、3つの提案情報「施策A」「施策A,施策C」「施策A,施策B,施策C」を取得する。
(1-4)スコア変化情報を用い、組織属性値ごとの学習器が存在する場合
提案情報取得部132は、上記と同様、組織回答情報または組織回答情報と1以上の組織属性値、および提案情報を用いて、1または2以上の合成ベクトルを構成する。
次に、提案情報取得部132は、1以上の組織属性値に対応する学習器を学習情報格納部114から選択する。
次に、提案情報取得部132は、1以上の各合成ベクトルを選択した学習器に適用し、機械学習のアルゴリズムにより、スコアを取得する。
そして、提案情報取得部132は、取得したスコアが閾値以上または閾値より大きい場合、当該スコアに対応する合成ベクトルに含まれるベクトルであり、提案情報から取得されたベクトルから取得される施策の情報を提案情報として取得する。
(2)学習情報が対応表の場合の提案情報取得部132の処理
(2-1)スコア変化情報を用いず、組織属性値ごとに対応表が存在しない場合
提案情報取得部132は、受付部12が受け付けた受付情報が有する組織回答情報、または受付部12が受け付けた受付情報が有する組織回答情報と1以上の組織属性値を用いて、ベクトルを構成する。
次に、提案情報取得部132は、取得したベクトルに対して予め決められた条件を満たすベクトルと対になる1または2以上の提案情報を対応表から取得する。なお、予め決められた条件は、例えば、距離が最も近い、または距離が閾値以内または閾値未満である。
(2-2)スコア変化情報を用いず、組織属性値ごとに対応表が存在する場合
提案情報取得部132は、受付部12が受け付けた受付情報が有する組織回答情報、または受付部12が受け付けた受付情報が有する組織回答情報と1以上の組織属性値を用いて、ベクトルを構成する。
次に、提案情報取得部132は、受付情報が有する1以上の組織属性値に対応する対応表を学習情報格納部114から選択する。
次に、提案情報取得部132は、取得したベクトルに対して予め決められた条件を満たすベクトルと対になる1以上の提案情報を、選択した対応表から取得する。
(2-3)スコア変化情報を用い、組織属性値ごとに対応表が存在しない場合
提案情報取得部132は、受付部12が受け付けた受付情報が有する組織回答情報、または受付部12が受け付けた受付情報が有する組織回答情報と1以上の組織属性値を用いて、ベクトルを構成する。
次に、提案情報取得部132は、取得したベクトルに対して予め決められた条件(通常、距離に関する条件であり、例えば、距離が閾値以内または閾値より小さいこと)を満たすベクトルと対になる1または2以上の提案情報であり、スコア変化情報が予め決められた条件を満たす情報に対応する1以上の提案情報を対応表から取得する。なお、スコア変化情報が満たす予め決められた条件とは、例えば、最も大きな改善を示すスコア変化情報であること、スコア変化情報が閾値以上または閾値より大きいことである。
(2-4)スコア変化情報を用い、組織属性値ごとに対応表が存在する場合
提案情報取得部132は、受付部12が受け付けた受付情報が有する組織回答情報、または受付部12が受け付けた受付情報が有する組織回答情報と1以上の組織属性値を用いて、ベクトルを構成する。
次に、提案情報取得部132は、受付情報が有する1以上の組織属性値に対応する対応表を学習情報格納部114から選択する。
次に、提案情報取得部132は、取得したベクトルに対して予め決められた条件(通常、距離に関する条件であり、例えば、距離が閾値以内または閾値より小さいこと)を満たすベクトルと対になる1または2以上の提案情報であり、スコア変化情報が予め決められた条件を満たす情報に対応する1以上の提案情報を、選択した対応表から取得する。
解析手段1321は、受付部12が受け付けた組織回答情報が有する自然言語文を解析し、解析結果を取得する。解析手段1321は、例えば、組織回答情報が有する自然言語文に対して形態素解析を行い、取得した形態素の集合から、解析結果を取得する。解析結果は、例えば、予め登録された用語である登録用語の出現回数、予め登録された用語が出現するか否か、予め登録された2以上の連続する用語群の出現回数、予め登録された2以上の連続する用語群が出現するか否か等である。
解析手段1321は、例えば、組織回答情報が有する自然言語文から、予め登録された用語である登録用語の出現回数を取得する。そして、解析手段1321は、登録用語の出現回数を要素とするベクトルを構成する。かかるベクトルは、例えば、(予め決められた用語1の出現回数,予め決められた用語2の出現回数,・・・,予め決められた用語nの出現回数)、(予め決められた用語1が出現するか否か,予め決められた用語2が出現するか否か,・・・,予め決められた用語nが出現するか否か)、(予め決められた2-gram(1)の出現回数,予め決められた2-gram(2)の出現回数,・・・,予め決められた2-gram(n)の出現回数)等である。また、かかるベクトルの各要素は、上記の合成ベクトルの要素となることは好適である。また、予め決められた用語、予め決められた2-gram等の情報は、格納部11に格納されている、とする。
適用情報取得手段1322は、組織回答情報に含まれる情報であり、自然言語文以外の情報、および解析結果を用いて、学習情報に適用する適用情報を取得する。適用情報取得手段1322は、組織回答情報、組織回答情報と1以上の属性値、組織回答情報と自然言語文、または組織回答情報と1以上の属性値と自然言語文からベクトルを構成する。なお、かかるベクトルは適用情報を構成する。また、適用情報は、上述した合成ベクトルでも良い。
適用情報取得手段1322は、受付部12が受け付けた受付情報を用いて、ベクトルである適用情報を取得する。
なお、適用情報取得手段1322が取得するベクトルである適用情報は、例えば、(項目1の項目スコア,項目2の項目スコア,・・・,項目nの項目スコア,予め決められた用語1の出現回数,予め決められた用語2の出現回数,・・・,予め決められた用語nの出現回数,施策1を実施するか否か,施策2を実施するか否か,・・・,施策nを実施するか否か)、(項目1の項目スコア,項目2の項目スコア,・・・,項目nの項目スコア,予め決められた用語1の出現回数,予め決められた用語2の出現回数,・・・,予め決められた用語nの出現回数,1以上の組織属性値が「業種1」を示す情報を含むか否か, 1以上の組織属性値が「業種2」を示す情報を含むか否か,・・・,1以上の組織属性値が「業種n」を示す情報を含むか否か,・・・,1以上の組織属性値が「上場していること」を示す情報を含むか否か,・・・,施策1を実施するか否か,施策2を実施するか否か,・・・,施策nを実施するか否か)、または(項目1の項目スコア,項目2の項目スコア,・・・,項目nの項目スコア,予め決められた用語1の出現回数,予め決められた用語2の出現回数,・・・,予め決められた用語nの出現回数,スコア変化情報,施策1を実施するか否か,施策2を実施するか否か,・・・,施策nを実施するか否か)である。
提案情報取得手段1323は、適用情報取得手段1322が取得した適用情報(合成ベクトル)を学習情報に適用し、提案情報を取得する。適用情報を学習情報に適用し、提案情報を取得する処理の詳細については上述したので、再度の説明を省略する。
提案情報取得手段1323は、適用情報を学習情報に適用し、機械学習のアルゴリズムにより提案情報を取得する。かかる処理例は、上述した(1-1)~(1-4)である。
提案情報取得手段1323は、例えば、適用情報に最も近似するベクトルと対になる1以上の正例情報を対応表から取得し、1以上の正例情報を用いて提案情報を取得する。かかる処理例は、上述した(2-1)~(2-4)である。
項目スコア取得部133は、組織の組織回答情報に含まれる2以上の各項目の回答情報に含まれる満足度情報を統計処理し、項目スコアを組織ごと及び項目ごとに取得する。項目スコア取得部133は、例えば、項目ごとに、満足度情報の平均値(中央値などでも良い)を算出し、かかる平均値を項目スコアとして、項目識別子と対に、図示しないバッファまたは格納部11に蓄積しても良い。項目スコア取得部133は、例えば、項目ごとに、2以上の満足度情報をパラメータとする増加関数により、項目スコアを取得し、項目識別子と対に、図示しないバッファまたは格納部11に蓄積しても良い。また、項目スコア取得部133は、例えば、項目ごとに、構成員の属性値に応じて、異なる重み付けをして、満足度情報の加重平均値を算出し、かかる加重平均値を項目スコアとして、項目識別子と対に、図示しないバッファまたは格納部11に蓄積しても良い。なお、構成員の属性値は、例えば、役職、勤続年数、性別等である。例えば、項目スコア取得部133は、勤続年数が長い従業員の満足度情報を、短い従業員の満足度情報と比較して、重みを重くして、加重平均を算出しても良い。
項目スコア取得部133は、少なくとも一部の項目に対して、満足度情報と期待度情報とを用いて、項目スコアを取得する。なお、満足度情報と期待度情報とを用いて項目スコアを取得する対象の項目は、例えば、個別項目である。
項目スコア取得部133は、例えば、満足度情報が高ければ高いスコアになり、期待度情報が低ければ高いスコアになるように、項目スコアを取得することは好適である。
項目スコア取得部133は、例えば、2以上の各組織について、2以上の各項目について、回答情報が有する満足度情報の統計値(例えば、平均値または中間値)と回答情報が有する期待度情報の統計値(例えば、平均値または中間値)とを算出し、2つの統計値を用いて、項目ごとに項目スコアを取得する。
項目スコア取得部133は、例えば、個別スコア表に、満足度情報と期待度情報とを適用し、項目ごとに、項目スコアを取得しても良い。また、項目スコア取得部133は、例えば、個別スコア表に、満足度情報の統計処理結果と期待度情報の統計処理結果とを適用し、項目ごとに、項目スコアを取得しても良い。項目スコア取得部133は、例えば、個別スコア表に、満足度情報の平均値と期待度情報の平均値とを適用し、項目ごとに、項目スコアを取得しても良い。項目スコア取得部133は、例えば、個別スコア表に、満足度情報の加重平均値と期待度情報の加重平均値とを適用し、項目ごとに、項目スコアを取得しても良い。なお、加重平均値は、構成員の属性値に基づく、加重平均値である。
項目スコア取得部133は、例えば、満足度情報の統計値(例えば、平均値または中央値)をパラメータとする増加関数であり、期待度情報の平均値をパラメータとする減少関数を用いて、項目ごとに、項目スコアを算出しても良い。
上記では、項目スコア取得部133が、いわゆる絶対的な項目スコアを算出する処理を説明した。絶対的な項目スコアは、業種等の組織識別子に依存しない項目スコアであり、通常、一の組織の組織識別子に対応する回答情報のみから取得される。
ただし、項目スコア取得部133は、いわゆる相対的な項目スコアを算出しても良い。つまり、項目スコア取得部133は、例えば、組織属性値に応じた項目スコアを取得する。かかる場合、項目スコア取得部133は、例えば、当該組織の各項目の絶対的な項目スコアを算出する。そして、項目スコア取得部133は、例えば、当該組織の組織属性値と同一の組織属性値(例えば、同一の業種)と対になる1以上の組織識別子に対応する回答情報から取得された1以上の項目スコアを用いて相対的な項目スコアを算出する。
項目スコア取得部133は、例えば、当該組織の絶対的な項目スコアの偏差値を、当該組織と同一の組織属性値と対になる1以上の組織識別子で識別される組織の項目スコアを用いて算出する。なお、複数の絶対的な項目スコアを用いて、一の絶対的な項目スコアの偏差値である相対的な項目スコアを算出技術は周知技術である。
また、項目スコア取得部133は、例えば、当該組織の組織属性値と同一の組織属性値と対になる1以上の組織識別子に対応する回答情報から取得された2以上の絶対的な項目スコアの平均値を算出し、当該平均値と、当該組織の絶対的な項目スコアとの差を用いて、相対的な項目スコアとして取得する等しても良い。なお、かかる相対的な項目スコアは、項目スコアの平均値と当該組織の絶対的な項目スコアとの差そのものでも良いし、当該差をパラメータとして演算式に代入して算出される値でも良い。
つまり、同一の組織属性値に対応する複数の組織の絶対的な項目スコアを用いて、一の組織の相対的な項目スコアの算出方法は種々考えられる。同一の組織属性値とは、1または2以上の組織属性値が同一であることである。項目スコア取得部133は、例えば、各項目について、同一業種の複数企業の中における、着目する企業の相対的な項目スコアを算出しても良いし、同一業種および同様の規模の範疇に入る複数企業の中における、着目する企業の相対的な項目スコアを算出しても良い。
総合スコア取得部134は、2以上の各組織回答情報に対して、2以上の項目スコアを用いて、総合スコアを取得する。総合スコアは、各組織に対する総合的なスコアである。総合スコア取得部134は、通常、2以上の各項目スコアが良好なスコアほど、高い総合スコアを取得する。
総合スコア取得部134は、組織識別子により識別される組織のスコアであり、当該組織識別子と対になる1または2以上の組織属性値に応じた当該組織のスコアである属性値加味総合スコアを、複数の組織回答情報を用いて取得しても良い。
つまり、総合スコア取得部134は、例えば、1または2以上の組織属性値を用いて構成される条件に合致する複数の組織の中における、一の組織の相対的な総合スコアである属性値加味総合スコアを取得しても良い。例えば、総合スコア取得部134は、例えば、業種識別子が「メーカー」であり、かつ部門識別子が「研究所または技術部門」である複数の組織の中における、特定の組織(例えば、A社)の研究所または技術部門に属する従業員の回答情報から、メーカーであるA社の「研究所+技術部門」の属性値加味総合スコアを取得しても良い。かかる場合、条件は「(業種識別子=メーカー) AND (部門識別子=研究所 OR 技術部門)」である。 総合スコア取得部134は、例えば、2以上の絶対的な項目スコアを用いて、絶対的な総合スコアを取得する。
また、総合スコア取得部134は、例えば、2以上の相対的な項目スコアを用いて、相対的な総合スコアである属性値加味総合スコアを取得する。
総合スコア取得部134は、以下のようにスコア調整機能を用いて、総合スコアを取得することは好適である。スコア調整機能は、満足度情報と期待度情報との相関の度合いに関する相関情報を用いてスコアを調整する機能である。なお、ここで、スコア調整機能は、満足度情報と期待度情報との相関が大きいほど、高い総合スコアとなるようにすることは好適である。
総合スコア取得部134は、例えば、組織ごとに、2以上の項目スコアを用いて、各組織に対する仮の総合的なスコアである仮総合スコアを取得し、2以上の各項目の満足度情報と期待度情報との相関の度合いに関する相関情報を取得し、当該相関情報を用いて、相関の度合いが大きいほど、スコアが大きくなるように、仮総合スコアから総合スコアを取得する。なお、相関情報は、2以上の項目の満足度情報の集合と期待度情報の集合との相関値であっても良いし、2以上の各項目の満足度情報と2以上の各項目の期待度情報との差異が閾値以下の項目数をパラメータとする増加関数とする演算式により算出される値でも良いし、2以上の各項目の満足度情報と2以上の各項目の期待度情報との差異が閾値以下であり、満足度情報の方が小さい項目数をパラメータとする減少関数とする演算式により算出される値でも良い。つまり、相関情報を取得するアルゴリズムは問わない。
総合スコア取得部134は、総合的項目に対する項目スコアと個別項目に対する項目スコアとの両方を用いて、総合スコアを取得することは好適である。また、総合スコア取得部134は、総合的項目に対する項目スコアと個別項目に対する項目スコアとの両方を用いて、かつ総合的項目に対する項目スコアを個別項目に対する項目スコアと比較して、重みを大きくして、総合スコアを取得することは好適である。なお、かかる場合も、絶対的な項目スコアを用いれば、総合スコア取得部134は、絶対的な総合スコアを取得できる。また、相対的な項目スコアを用いれば、総合スコア取得部134は、属性値加味総合スコアを取得できる。
総合スコア取得部134は、例えば、「総合スコア=α×総合的項目に対する項目スコアの統計的スコア+β×個別項目に対する項目スコアの統計的スコア」により、総合スコアを算出しても良い。なお、ここで、(α>β)であることは好適である。つまり、総合スコア取得部134は、総合的項目に対する項目スコアを個別項目に対する項目スコアと比較して、重みを大きくして、総合スコアを取得することは好適である。また、例えば、「α=0.7,β=0.3」である。なお、総合的項目に対する項目スコアの統計的スコアは、例えば、総合的項目に対する項目スコアの平均値、または加重平均等である。個別項目に対する項目スコアの統計的スコアは、例えば、個別項目に対する項目スコアの平均値、または加重平均等である。
また、総合スコア取得部134は、例えば、「仮総合スコア=α×総合的項目に対する項目スコアの統計的スコア+β×個別項目に対する項目スコアの統計的スコア」により、仮総合スコアを算出し、さらに上記のスコア調整機能により、スコア調整を行い、総合スコアを算出しても良い。さらに、総合スコア取得部134は、例えば、複数の組織の総合スコアを用いて、各組織の総合スコアの偏差値を算出し、かかる偏差値を、最終的な総合スコアとしても良い。
総合スコア取得部134は、組織識別子と対になる総合スコアと組織属性値とを取得し、当該総合スコアと組織属性値とを用いて、組織属性値に応じた組織のスコアである属性値加味総合スコアを取得する。なお、属性値加味総合スコアは、組織属性値に依存する相対的な総合スコアである、と考えても良い。また、属性値加味総合スコアは、相対的なエンゲージメントスコアと言っても良い。なお、かかる場合の組織属性値は、1または2以上の組織属性値である。
総合スコア取得部134は、例えば、組織識別子により識別される組織のスコアであり、組織識別子と対になる組織属性値に応じた組織のスコアである属性値加味総合スコアを、複数の組織回答情報を用いて取得する。
総合スコア取得部134は、組織識別子と対になる総合スコアと組織属性値とを取得し、総合スコアと組織属性値とを用いて属性値加味総合スコアを取得する。ここでの総合スコアは、絶対的な総合スコアであり、属性値加味総合スコアは相対的な総合スコアである。
総合スコア取得部134は、項目スコア取得部133が取得した2以上の相対的な項目スコアを用いて、属性値加味総合スコアを取得する。総合スコア取得部134は、通常、相対的な項目スコアが大きいほど、大きな属性値加味総合スコアを取得する。総合スコア取得部134は、例えば、項目スコア取得部133が取得した2以上の相対的な項目スコアをパラメータとする増加関数(例えば、平均値、加重平均、和など)により、属性値加味総合スコアを取得する。例えば、格納部11に、2以上の相対的な項目スコアの集合と、属性値加味総合スコアとの対応表が格納されており、総合スコア取得部134は、当該対応表を参照し、項目スコア取得部133が取得した2以上の相対的な項目スコアに対応する属性値加味総合スコアを当該対応表から取得する。
出力部14は、各種の情報を出力する。各種の情報は、例えば、提案情報取得部132が取得した提案情報である。ここで、出力とは、記録媒体への蓄積でも良いし、端末装置2等の外部装置への送信でも良いし、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、音出力、他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念である。出力部14は、例えば、提案情報を端末装置2に送信する。
端末装置2を構成する端末格納部21には、各種の情報が格納される。各種の情報とは、例えば、ユーザの組織を識別する組織識別子である。各種の情報は、例えば、受付情報、端末受信部25が受信した情報である。なお、組織識別子は、ユーザを識別する情報と考えても良い。
端末受付部22は、各種の指示や情報等を受け付ける。各種の指示や情報等とは、例えば、受付情報、学習指示である。ここで、受け付けとは、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された情報の受信、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念である。
各種の指示や情報等の入力手段は、タッチパネルやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。端末受付部22は、タッチパネルやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
端末処理部23は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、端末受信部25が受信した情報を表示されるデータに構成する処理である。各種の処理とは、例えば、端末受付部22が受け付けた指示等を送信する指示等に構成する処理である。
端末送信部24は、各種の指示や情報等を情報処理装置1に送信する。各種の指示や情報等とは、例えば、端末処理部23が構成した指示、端末受付部22が受け付けた指示や情報等である。
端末受信部25は、各種の情報を情報処理装置1から受信する。各種の情報とは、例えば、提案情報である。
端末出力部26は、各種の情報を取得する。各種の情報とは、例えば、端末受付部22が受け付けた情報、端末受信部25が受信した情報、端末処理部23が構成した情報である。各種の情報とは、例えば、提案情報である。
格納部11、項目情報格納部111、組織回答情報格納部112、組織情報格納部113、学習情報格納部114、提案情報格納部115、および端末格納部21は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
格納部11等に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよい。
受付部12、端末受信部25は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。
処理部13、学習部131、提案情報取得部132、解析手段1321、適用情報取得手段1322、提案情報取得手段1323、および端末処理部23は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。処理部13等の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
出力部14、端末送信部24は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。
端末出力部26は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。端末出力部26は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
次に、情報システムAの動作について説明する。まず、情報処理装置1の動作例について、図3のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS301)受付部12は、学習指示を受け付けたか否かを判断する。学習指示を受け付けた場合はステップS302に行き、学習指示を受け付けなかった場合はステップS303に行く。
(ステップS302)学習部131は、学習処理を行う。学習処理は、学習情報を取得する処理である。学習処理の例について、図4から図6のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS303)受付部12は、受付情報を受け付けたか否かを判断する。受付情報を受け付けた場合はステップS304に行き、受付情報を受け付けなかった場合はステップS301に戻る。
(ステップS304)提案情報取得部132は、適用情報取得処理を行う。適用情報取得処理は、適用情報取得を処理する処理である。適用情報取得処理の例について、図7のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS305)提案情報取得部132は、ステップS304で取得した適用情報を用いて、提案情報を取得する。かかる提案情報取得処理の例について、図8、9のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS306)出力部14は、ステップS305で取得された提案情報を出力する。ステップS301に戻る。
なお、図3のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
次に、ステップS302の第一の学習処理の例(学習1)について、図4のフローチャートを用いて説明する。学習1は、組織属性値によらない学習情報を構成する処理の例である。
(ステップS401)学習部131は、カウンタiに1を代入する。
(ステップS402)学習部131は、i番目の学習対象の組織回答情報等が組織回答情報格納部112に格納されているか否かを判断する。i番目の学習対象の組織回答情報等が存在すればステップS403に行き、存在しなければステップS410に行く。なお、組織回答情報等とは、例えば、(1)施策により改善された組織の組織回答情報と正例情報(行った施策等の情報)、(2)施策により改善された組織の組織回答情報と行った施策等の情報とスコア変化情報、(3)施策により改善された組織の組織回答情報と正例情報(行った施策等の情報)、および施策により改善されなかった組織の組織回答情報と負例情報(行った施策等の情報)のいずれかである。
(ステップS403)学習部131は、i番目の学習対象の組織回答情報等を組織回答情報格納部112から読み出す。次に、項目スコア取得部133、総合スコア取得部134は、i番目の学習対象の組織回答情報等を用いてスコアを算出する。スコア算出処理の例について、図5のフローチャートを用いて説明する。ここでのスコアは、1または2以上の項目スコアと総合スコアである。
(ステップS404)学習部131は、学習させるためのベクトルに、組織属性値の情報を含めるか否かを判断する。組織属性値の情報を含める場合はステップS405に行き、組織属性値の情報を含めない場合はステップS406に行く。
なお、組織属性値の情報を含めるか否かは、予め決められている、とする。
(ステップS405)学習部131は、i番目の学習対象の組織回答情報等に対応する1以上の組織属性値を取得する。なお、1以上の組織属性値が格納されている領域は問わない。学習部131は、例えば、i番目の学習対象の組織回答情報に対応する1以上の組織属性値を組織回答情報格納部112から読み出しても良いし、i番目の学習対象の組織回答情報に対応する組織識別子を組織回答情報格納部112から取得し、当該組織識別子と対になる1以上の組織属性値を組織情報格納部113から取得しても良い。
(ステップS406)学習部131は、学習部131は、ステップS403で取得されたスコアを用いてベクトルを構成する。学習部131は、例えば、組織回答情報から取得された各項目スコアを要素とするベクトルを構成する。また、学習部131は、例えば、組織回答情報から取得された各項目スコアと、総合スコアを要素とするベクトルを構成する。また、学習部131は、例えば、各項目スコアまたは各項目スコアと総合スコア、および1以上の組織属性値を用いてベクトルを構成する。つまり、かかる場合、1以上の組織属性値から取得される情報は、ベクトルの要素となる。例えば、1以上の組織属性値から構成されるベクトルは、例えば、(・・・,1以上の組織属性値が「業種1」を示す情報を含むか否か, 1以上の組織属性値が「業種2」を示す情報を含むか否か,・・・,1以上の組織属性値が「業種n」を示す情報を含むか否か,・・・,1以上の組織属性値が「上場していること」を示す情報を含むか否か,・・・)である。なお、例えば、1以上の組織属性値が「業種1」を示す情報を含む場合は当該要素は「1」、「業種1」を示す情報を含まない場合は当該要素は「0」である。
(ステップS407)学習部131は、i番目の学習対象の組織回答情報と対になる施策等情報を取得する。そして、学習部131は、例えば、施策等情報からベクトルを構成する。かかるベクトルは、例えば、(施策1を実施したか否か,施策2を実施したか否か,・・・,施策nを実施したか否か)、(改善項目1を採用したか否か,改善項目2を採用したか否か,・・・,改善項目nを採用したか否か)である。また、ここで施策等情報とは、例えば、実施された施策の施策識別情報、実施された改善項目の改善項目識別情報である。ここで、学習部131は、例えば、施策等情報を取得するだけでも良い。
(ステップS408)学習部131は、例えば、ステップS406で構成したベクトルと、ステップS407で取得したベクトルとを合成し、図示しないバッファに一時蓄積する。また、学習部131は、例えば、ステップS406で構成したベクトルと施策等情報との組である対応情報を取得し、図示しないバッファに一時蓄積する。
(ステップS409)学習部131は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS402に戻る。
(ステップS410)学習部131は、ステップS408で一時蓄積した合成ベクトルを用いて、学習情報を構成する。学習部131は、例えば、2以上の合成ベクトルを機械学習のアルゴリズムにより学習し、学習器を構成する。また、学習部131は、例えば、2以上の各組を対応情報とする対応表を構成する。
(ステップS411)学習部131は、ステップS410で構成した学習情報を学習情報格納部114に蓄積する。なお、学習部131は、学習対象の2以上の組織回答情報等に対応する1以上の組織属性値に対応付けて、ステップS410で構成した学習情報を学習情報格納部114に蓄積しても良い。
次に、ステップS403のスコア算出処理の例について、図5のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS501)項目スコア取得部133は、カウンタiに1を代入する。
(ステップS502)項目スコア取得部133は、スコア算出対象の組織回答情報の中に、i番目の個別項目の項目識別子が存在するか否かを判断する。i番目の個別項目の項目識別子が存在する場合はステップS503に行き、存在しない場合はステップS509に行く。
(ステップS503)項目スコア取得部133は、スコア算出対象の組織回答情報の中の、i番目の個別項目の項目識別子と対になる、すべての構成員の満足度情報を取得する。
(ステップS504)項目スコア取得部133は、ステップS503で取得した満足度情報を統計処理し、統計満足度情報を算出する。なお、ここで、項目スコア取得部133は、例えば、ステップS503で取得した満足度情報の平均値である統計満足度情報を算出する。そして、項目スコア取得部133は、i番目の個別項目の項目識別子と対に、算出した統計満足度情報を格納部11または図示しないバッファに蓄積する。
(ステップS505)項目スコア取得部133は、スコア算出対象の組織回答情報の中の、i番目の個別項目の項目識別子と対になる、すべての構成員の期待度情報を取得する。
(ステップS506)項目スコア取得部133は、ステップS505で取得した期待度情報を統計処理し、統計期待度情報を算出する。なお、ここで、項目スコア取得部133は、例えば、ステップS503で取得した期待度情報の平均値である統計期待度情報を算出する。そして、項目スコア取得部133は、i番目の個別項目の項目識別子と対に、算出した統計期待度情報を格納部11または図示しないバッファに蓄積する。
(ステップS507)項目スコア取得部133は、統計満足度情報と統計期待度情報とを用いて、組織回答情報に対応するi番目の個別項目の項目スコアを取得する。なお、項目スコア取得部133は、例えば、統計満足度情報と統計期待度情報とを、格納部11の個別スコア表に適用し、i番目の個別項目の項目スコアを取得する。そして、項目スコア取得部133は、i番目の個別項目の項目識別子と対に、取得した項目スコアを格納部11または図示しないバッファに蓄積する。
(ステップS508)項目スコア取得部133は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS502に戻る。
(ステップS509)項目スコア取得部133は、カウンタjに1を代入する。
(ステップS510)項目スコア取得部133は、スコア算出対象の組織回答情報の中に、j番目の総合的項目の項目識別子が存在するか否かを判断する。j番目の総合的項目の項目識別子が存在する場合はステップS511に行き、存在しない場合はステップS514に行く。
(ステップS511)項目スコア取得部133は、スコア算出対象の組織回答情報の中の、j番目の総合的項目の項目識別子と対になる、すべての構成員の満足度情報を取得する。
(ステップS512)項目スコア取得部133は、ステップS511で取得した満足度情報を統計処理し、統計満足度情報を算出する。なお、ここで、項目スコア取得部133は、例えば、ステップS511で取得した満足度情報の平均値である統計満足度情報を算出する。そして、項目スコア取得部133は、j番目の総合的項目の項目識別子と対に、算出した統計満足度情報を格納部11または図示しないバッファに蓄積する。
(ステップS513)項目スコア取得部133は、カウンタjを1、インクリメントする。ステップS510に戻る。
(ステップS514)総合スコア取得部134は、個別項目のすべての項目スコアを、格納部11または図示しないバッファから取得する。なお、個別項目の項目スコアは、ステップS507で取得されたスコアである。
(ステップS515)総合スコア取得部134は、ステップS514で取得したすべての項目スコアから、個別項目の総合的なスコアを取得する。例えば、総合スコア取得部134は、ステップS514で取得したすべての項目スコアの平均値を算出し、当該平均値を個別項目の総合的なスコアとして取得する。
(ステップS516)総合スコア取得部134は、総合的項目のすべての項目の統計満足度情報を、格納部11または図示しないバッファから取得する。
(ステップS517)総合スコア取得部134は、ステップS516で取得したすべての項目の統計満足度情報を統計処理し、総合的項目の統計満足度情報を算出する。総合スコア取得部134は、例えば、ステップS516で取得したすべての項目の統計満足度情報の平均値を算出し、総合的項目の統計満足度情報として取得する。
(ステップS518)総合スコア取得部134は、ステップS515で取得した個別項目の総合的なスコアと、ステップS517で取得した総合的項目の統計満足度情報とから、仮総合スコアを算出する。なお、総合スコア取得部134は、例えば、演算式「仮総合スコア=α×総合的項目の統計満足度情報+β×個別項目の総合的なスコア」により、仮総合スコアを算出する。なお、α、βは、重み付けのためのパラメータである。
(ステップS519)総合スコア取得部134は、すべての個別項目の満足度情報の集合と、すべての個別項目の期待度情報の集合とから、満足度情報の集合と期待度情報の集合と相関に関する相関情報を取得する。
(ステップS520)総合スコア取得部134は、ステップS519で取得した相関情報を用いて、ステップS518で取得した仮総合スコアを調整し、総合スコアを取得する。上位処理にリターンする。なお、総合スコア取得部134は、相関情報が示す相関の度合いが大きいほど、高い総合スコアとなるように、総合スコアを取得する。
なお、図5のフローチャートにおいて、仮総合スコアを総合スコアとするなど、他のアルゴリズムで総合スコアを算出しても良いことは言うまでもない。
次に、ステップS302の第二の学習処理の例(学習2)について、図6のフローチャートを用いて説明する。学習2は、組織属性値に応じた学習情報を構成する処理の例である。
(ステップS601)学習部131は、カウンタiに1を代入する。
(ステップS602)学習部131は、i番目の組織属性値セットが存在するか否かを判断する。i番目の組織属性値セットが存在する場合はステップS603に行き、i番目の組織属性値セットが存在しない場合は上位処理にリターンする。なお、2以上の各組織属性値セットごとに、学習情報が構成される、とする。また、2以上の各組織属性値セットは、予め決められており、例えば、2以上の各組織属性値セットを特定する情報は、格納部11に格納されている、とする。
(ステップS603)学習部131は、i番目の組織属性値セットを格納部11から取得する。
(ステップS604)学習部131は、ステップS603で取得したi番目の組織属性値セットと対になる2以上の組織回答情報等を、組織回答情報格納部112から取得する。なお、かかる場合、組織回答情報格納部112の組織回答情報は、1以上の組織属性値に対応付いているとする。
(ステップS605)学習部131は、ステップS604で取得した2以上の組織回答情報等に対して、図4を用いて説明した学習1の処理を行う。なお、例えば、学習1の処理の結果、取得された学習情報は、i番目の組織属性値セットに対応付けて、学習情報格納部114に蓄積される、とする。
(ステップS606)学習部131は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS602に戻る。
次に、ステップS304の適用情報取得処理について、図7のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS701)提案情報取得部132は、受け付けられた受付情報が有する組織回答情報を取得する。
(ステップS702)項目スコア取得部133、総合スコア取得部134は、ステップS701で取得した組織回答情報を用いて、スコア算出処理を行う。スコア算出処理について、図5のフローチャートを用いて説明した。
(ステップS703)提案情報取得部132は、適用情報を取得するために、組織属性値を使用するか否かを判断する。組織属性値を使用する場合はステップS704に行き、組織属性値を使用しない場合はステップS705に行く。
(ステップS704)提案情報取得部132は、受付情報が有する1以上の組織属性値を取得する。
(ステップS705)提案情報取得部132は、組織回答情報、または組織回答情報と1以上の組織属性値とからベクトルを構成する。上位処理にリターンする。なお、かかるベクトルの構成処理は、図4のステップS406における処理と同様である。また、構成したベクトルは、適用情報または適用情報の一部である。
次に、ステップS305の第一の提案情報取得処理の例(提案情報取得処理1)について、図8のフローチャートを用いて説明する。提案情報取得処理1は、機械学習のアルゴリズムにより、提案情報を取得する処理の例である。
(ステップS801)提案情報取得部132は、提案情報取得処理において組織属性値を使用するか否かを判断する。組織属性値を使用する場合はステップS802に行き、組織属性値を使用しない場合はステップS803に行く。
(ステップS802)提案情報取得部132は、受け付けられた受付情報が有する1以上の組織属性値に対応する学習器を学習情報格納部114から取得する。ステップS804に行く。
(ステップS803)提案情報取得部132は、学習器を学習情報格納部114から取得する。
(ステップS804)提案情報取得部132は、カウンタiに1を代入する。
(ステップS805)提案情報取得部132は、実行の候補となるi番目の提案情報のセットが格納部11に存在するか否かを判断する。i番目の提案情報セットが存在する場合はステップS806に行き、i番目の提案情報セットが存在しない場合はステップS811に行く。
(ステップS806)提案情報取得部132は、i番目の提案情報セットに対応するベクトルを構成する。提案情報格納部115に、(施策A,施策B,施策C)の3つの提案情報が存在する場合、i番目の提案情報セットは(施策A,-,-)、(―,施策B,―)、(-,-,施策C)、(施策A,施策B,-)、(施策A,-,施策C)、(-,施策B,施策C)、(施策A,施策B,施策C)の7通りのうちのいずれかである。また、i番目の提案情報セットに対応するベクトルは、「(1,0,0), (0,1,0),(0,0,1),(1,1,0),(1,0,1),(0,1,1),(1,1,1)」の7通りのうちのいずれかのベクトルである。
(ステップS807)提案情報取得部132は、ステップS304で構成された適用情報の一部のベクトル、およびステップS806で取得したベクトルを合成し、ベクトルである適用情報を構成する。
(ステップS808)提案情報取得部132は、取得した学習器に、ステップS807で構成した適用情報を適用し、機械学習のアルゴリズムにより、適用結果を取得する。適用結果は、例えば、「正例であるか負例であるか」または、予測される「スコア変化情報」である。
(ステップS809)提案情報取得部132は、図示しないバッファに、i番目の提案情報セットに対応付けて、適用結果を一時蓄積する。
(ステップS810)提案情報取得部132は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS805に戻る。
(ステップS811)提案情報取得部132は、適用結果を用いて、1以上の提案情報セットを図示しないバッファから選択する。そして、提案情報取得部132は、1以上の提案情報セットを用いて、提案情報を取得する。
なお、例えば、提案情報取得部132は、正例であることを示す適用結果と対になる1以上の提案情報セットを取得しても良いし、予め決められた条件を満たすほど良好な値である「スコア変化情報」と対になる1以上の提案情報セットを取得しても良い。また、予め決められた条件は、例えば、適用結果であるスコア(スコア変化情報)が閾値以上または閾値より大きいことである。
次に、ステップS305の第二の提案情報取得処理の例(提案情報取得処理2)について、図9のフローチャートを用いて説明する。提案情報取得処理2は、対応表を用いて提案情報を取得する処理の例である。
(ステップS901)提案情報取得部132は、提案情報取得処理において組織属性値を使用するか否かを判断する。組織属性値を使用する場合はステップS902に行き、組織属性値を使用しない場合はステップS903に行く。
(ステップS902)提案情報取得部132は、1以上の組織属性値に対応する対応表を学習情報格納部114から取得する。ステップS904に行く。
(ステップS903)提案情報取得部132は、対応表を学習情報格納部114から取得する。
(ステップS904)提案情報取得部132は、提案情報を取得する際にスコア変化情報を使用するか否かを判断する。スコア変化情報を使用しない場合はステップS905に行き、スコア変化情報を使用する場合はステップS910に行く。
(ステップS905)提案情報取得部132は、カウンタiに1を代入する。
(ステップS906)提案情報取得部132は、取得した対応表の中に、i番目の対応情報が存在するか否かを判断する。i番目の対応情報が存在する場合はステップS907に行き、i番目の対応情報が存在しない場合はステップS909に行く。
(ステップS907)提案情報取得部132は、i番目の対応情報が有するベクトルと、ベクトルである適用情報との距離を算出し、当該距離をi番目の対応情報に対応付けて一時蓄積する。
(ステップS908)提案情報取得部132は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS805に戻る。
(ステップS909)提案情報取得部132は、予め決められた条件を満たすほど近い距離と対になる1または2以上の対応情報が有する施策等情報を取得し、当該施策等情報を用いて提案情報を構成する。上位処理にリターンする。なお、取得された施策等情報は、提案情報そのものでも良い。
(ステップS910)提案情報取得部132は、カウンタiに1を代入する。
(ステップS911)提案情報取得部132は、取得した対応表の中に、i番目の対応情報が存在するか否かを判断する。i番目の対応情報が存在する場合はステップS912に行き、i番目の対応情報が存在しない場合はステップS914に行く。
(ステップS912)提案情報取得部132は、i番目の対応情報が有するベクトルと、ベクトルである適用情報との距離を算出し、当該距離をi番目の対応情報に対応付けて一時蓄積する。
(ステップS913)提案情報取得部132は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS805に戻る。
(ステップS914)提案情報取得部132は、距離とスコア変化情報とが予め決められた条件を満たす1以上の対応情報を決定する。
(ステップS915)提案情報取得部132は、1以上の各対応情報が有する施策等情報を取得し、当該施策等情報を用いて提案情報を構成する。上位処理にリターンする。なお、取得された施策等情報は、提案情報そのものでも良い。
次に、端末装置2の動作について説明する。端末装置2の端末受付部22は、各種の指示や情報等を受け付ける。次に、端末処理部23は、端末受付部22が受け付けた指示等を送信する指示等に構成する。端末送信部24は、端末処理部23が構成した指示等を情報処理装置1に送信する。そして、端末受信部25は、指示等の送信に応じて、情報処理装置1から情報を受信する。次に、端末処理部23は、端末受信部25が受信した情報を出力されるデータに構成する。次に、端末出力部26は、端末処理部23により構成された情報を出力する。
以下、本実施の形態における情報システムAの具体的な動作について説明する。
情報システムAの概念図は図1である。
今、項目情報格納部111には、図10に示す項目情報管理表が格納されている、とする。項目情報管理表は、組織(ここでは、企業)の構成員(ここでは、従業員)に対するアンケートの項目を示す多数の項目情報を管理する表である。項目情報は、ここでは、「設問No」「種類」「ファクター」「項目」「質問:期待度」「質問:満足度」を有する。「設問No」は設問を識別するIDであり、項目識別子の一例である。「種類」は項目の種類を示す情報であり、ここでは、総合的項目または個別項目のいずれかを採り得る。「ファクター」は項目の中位概念であり、対象と言っても良い。「項目」は項目の内容を示す情報である。なお、「項目」を項目識別子である、と考えても良い。「質問:期待度」は期待度情報を取得するための質問である。「質問:満足度」は満足度情報を取得するための質問である。
また、組織回答情報格納部112には、例えば、図11に示すような構造を有する組織回答情報が格納されている。また、組織回答情報1101には、実施した施策等を特定する正例情報「施策A」「施策B」が対応付いている。また、組織回答情報1101には、実施した「施策A」「施策B」が上手く行き、向上した総合スコア「30」(スコア変更情報=30)が対応付いている。つまり、この組織回答情報に対応する組織において、実施した「施策A」「施策B」が上手く行き、組織の総合スコアが30も向上した(スコア変更情報=30)のである。
なお、組織回答情報格納部112には、2以上の組織回答情報が格納されている。各組織回答情報には、正例情報とスコア変更情報とが対応付いている、とする。
また、図11は、組織識別子「A社」で識別される組織の組織回答情報である。また、1101は、組織識別子「A社」で識別される組織の一の従業員の構成員回答情報である。組織識別子「A社」で識別される組織の組織回答情報は、2以上の従業員の構成員回答情報を含む。構成員回答情報は、「項目識別子」「期待度情報」「満足度情報」を有するレコードを多数(ここでは、63以上)有する。なお、項目識別子が1~4の項目のレコードは、総合的項目のレコードであり、期待度情報を有さない。そして、1101の構成員回答情報を構成する期待度情報、満足度情報は、従業委員が、図10に示す項目情報管理表の「質問:期待度」「質問:満足度」に対して行った回答から取得された情報である。そして、かかる回答は、ここでは、1から5までの自然数のいずれかによる回答である。また、ここでは、「質問:期待度」に対する期待度情報が1である場合、期待度が最も低く、5である場合、期待度が最も高い。また、「質問:満足度」に対する満足度情報が1である場合、満足度が最も低く、5である場合、満足度が最も高い。また、組織識別子「A社」で識別される組織の業種である組織属性値は「メーカー」である、とする。なお、業種は、組織属性の一例である。また、組織回答情報格納部112には、組織属性値「メーカー」に対応する組織の組織回答情報が、複数格納されている、とする。
また、格納部11には、図12に示す個別スコア表が格納されている。個別スコア表は、「期待度情報」「満足度情報」「スコア」を有する2以上のレコードを管理している。「期待度情報」は、例えば、期待度情報の平均値である。「期待度情報」は、例えば、期待度情報の平均値の範囲を示す情報でも良い。「期待度情報」の属性値である「期待度の値1」「期待度の値2」・・・「期待度の値N」は、具体的な値または範囲の情報である。また、「満足度情報」は、例えば、満足度情報の平均値である。「満足度情報」は、例えば、満足度情報の平均値の範囲を示す情報でも良い。「満足度情報」の属性値である「満足度の値1」「満足度の値2」・・・「満足度の値N」は、具体的な値または範囲の情報である。「スコア」は、ここでは、項目スコアを示す情報である。「スコア」の属性値である「スコア1」「スコア2」・・・「スコアN」は、具体的な値である。
また、組織情報格納部113には、図13に示す組織情報管理表が格納されている。組織情報管理表は、組織情報を管理する表である。組織情報管理表は、「ID」「組織識別子」「組織属性値」「絶対的な総合スコア」等を有するレコードを2以上有する。「組織属性値」は、ここでは「業種識別子」「規模識別子」「地域識別子」「経営状況識別子」等を有する。「業種識別子」は、業種を識別する情報であり、ここでは、例えば、メーカー、商社、銀行等である。「規模識別子」は、組織の規模を識別する情報であり、例えば、大企業、中小企業、零細企業、個人事業等である。「地域識別子」は、組織(企業等)の本社の所在地を識別する情報であり、例えば、都道府県のいずれかである。「経営状況識別子」は、経営の状況を識別する情報であり、例えば、黒字または赤字等である。「絶対的な総合スコア」は、施策を講じる前(改善前)の総合スコアである。
さらに、提案情報格納部115には、(施策A,施策B,施策C)の3つの施策を特定する提案情報が存在する、とする。
かかる状況において、以下の2つの具体例について説明する。具体例1は、学習器を使用する場合である。具体例2は、対応表を使用する場合である。
(具体例1)
具体例1において、学習情報格納部114には、学習部131が構成した学習器が格納されている、とする。つまり、ここでは、例えば、学習部131は、組織回答情報格納部112に格納されている組織回答情報と正例情報とスコア変更情報とを有する情報を、多数、用いて、機械学習のアルゴリズムにより学習器を取得し、学習情報格納部114に蓄積した、とする。なお、この学習器は、例えば、組織回答情報と正例情報とスコア変更情報とを有する情報から構成されたベクトルを、多数、機械学習のアルゴリズムに適用し、取得された学習器である、とする。また、機械学習のアルゴリズムに適用したベクトルは、例えば、構造(項目1の項目スコア,項目2の項目スコア,・・・,項目nの項目スコア,1以上の組織属性値が「業種1」を示す情報を含むか否か, 1以上の組織属性値が「業種2」を示す情報を含むか否か,・・・,1以上の組織属性値が「業種n」を示す情報を含むか否か,・・・,1以上の組織属性値が「上場していること」を示す情報を含むか否か,・・・,施策Aを実施したか否か,施策Bを実施したか否か,施策Cを実施したか否か,スコア変更情報)を有する。また、この機械学習のアルゴリズムは、例えば、SVRである。
かかる状況において、受付部12は、組織回答情報を含む受付情報を受け付け、とする。
次に、提案情報取得部132は、受け付けられた受付情報が有する組織回答情報を取得する。
次に、項目スコア取得部133、総合スコア取得部134は、取得した組織回答情報を用いて、上述したスコア算出処理を行う。そして、各項目スコア、および総合スコア(例えば「41」)が取得された、とする。
次に、提案情報取得部132は、各項目スコアから、(項目1の項目スコア,項目2の項目スコア,・・・,項目nの項目スコア)の構造を有するベクトルを構成する。
次に、提案情報取得部132は、実行の候補となる7つの提案情報のセットを取得する。7つの提案情報セットは(施策A,-,-)、(―,施策B,―)、(-,-,施策C)、(施策A,施策B,-)、(施策A,-,施策C)、(-,施策B,施策C)、(施策A,施策B,施策C)である。提案情報取得部132は、各提案情報のセットからベクトルは、「(1,0,0), (0,1,0),(0,0,1),(1,1,0),(1,0,1),(0,1,1),(1,1,1)」を取得する。
次に、提案情報取得部132は、(項目1の項目スコア,項目2の項目スコア,・・・,項目nの項目スコア)の構造を有するベクトルと、7つの各提案情報セットから構成されたベクトルとを合成し、7つの合成ベクトルを取得する。
次に、提案情報取得部132は、7つの各合成ベクトルを、順に、学習器に適用し、機械学習のアルゴリズム(例えば、SVR)によりスコアを取得する。なお、ここでのスコアは、スコア変更情報である。つまり、提案情報取得部132は、7つのスコアを取得する。
次に、提案情報取得部132は、最も大きなスコア(例えば、35)に対応するベクトル(例えば、「(1,0,1)」)を取得する。次に、提案情報取得部132は、取得したベクトルに対応する提案情報のセット(施策A,-,施策C)を取得する。
次に、提案情報取得部132は、ここで、出力する提案情報を構成する総合スコア「41」、スコア変更情報「35」、施策等情報「施策A,施策C」を取得する。次に、提案情報取得部132は、取得した情報を用いて、提案情報「現在の総合スコア「41」,「施策A,施策C」を実施すれば、総合スコアは「76」になります。」を構成する。
次に、出力部14は、取得された提案情報を、受け付けられた組織回答情報に対応する組織識別子(例えば「C01」)に対応付けて、格納部11に蓄積する。
また、端末装置2に、組織識別子(例えば「C01」)を有する出力指示が入力された、とする。すると、端末装置2の端末受付部22が出力指示を受け付ける。また、端末処理部23は、端末受付部22が受け付けた出力指示から送信する出力指示(「C01」を有する)を構成する。端末送信部24は、端末処理部23が構成した指示等を情報処理装置1に送信する。
次に、情報処理装置1の受付部12は、出力指示(「C01」を有する)を受信する。次に、処理部13は、組織識別子「C01」と対になる提案情報「現在の総合スコア「41」,「施策A,施策C」を実施すれば、総合スコアは「76」になります。」を格納部11から読み出す。そして、出力部14は、提案情報「現在の総合スコア「41」,「施策A,施策C」を実施すれば、総合スコアは「76」になります。」を端末装置2に送信する。
次に、端末装置2の端末受信部25は、出力指示の送信に応じて、情報処理装置1から提案情報を受信する。次に、端末処理部23は、端末受信部25が受信した提案情報を出力されるデータに構成する。次に、端末出力部26は、端末処理部23により構成された提案情報を出力する。かかる出力例は、図14である。
(具体例2)
具体例1において、学習情報格納部114には、学習部131が構成した対応表が格納されている、とする。対応表は、「ID」「対応情報」を有する。「対応情報」は、「ベクトル」「正例情報」を有する。「ベクトル」の構造は、例えば、(項目1の項目スコア,項目2の項目スコア,・・・,項目nの項目スコア,1以上の組織属性値が「業種1」を示す情報を含むか否か, 1以上の組織属性値が「業種2」を示す情報を含むか否か,・・・,1以上の組織属性値が「業種n」を示す情報を含むか否か,・・・,1以上の組織属性値が「上場していること」を示す情報を含むか否か,・・・)である。つまり、学習部131は、施策を施す前の組織回答情報と、1以上の組織属性値とから、上述した方法によりベクトルを構成する。また、学習部131は、施策を講じたことにより組織が改善された(例えば、閾値以上の総合スコアの伸びがあった)場合に、講じた1以上の施策を特定する正例情報を、組織回答情報格納部112から取得する。そして、学習部131は、組織回答情報格納部112の組織回答情報ごとに、構成したベクトルと正例情報とを有する対応情報を構成し、対応表に追記する。かかる処理により、学習情報格納部114の対応表が構成された。なお、ここでは、正例情報は、1以上の施策識別情報の集合である。
かかる状況において、受付部12は、組織回答情報を含む受付情報を受け付け、とする。
次に、提案情報取得部132は、受け付けられた受付情報が有する組織回答情報を取得する。
次に、項目スコア取得部133、総合スコア取得部134は、取得した組織回答情報を用いて、上述したスコア算出処理を行う。そして、各項目スコア、および総合スコア(例えば「41」)が取得された、とする。
次に、提案情報取得部132は、各項目スコアから、(項目1の項目スコア,項目2の項目スコア,・・・,項目nの項目スコア)の構造を有するベクトルを構成する。
次に、提案情報取得部132は、(項目1の項目スコア,項目2の項目スコア,・・・,項目nの項目スコア)の構造を有するベクトルと、1以上の組織属性値とを用いてベクトル(適用情報)を構成する。かかるベクトルの構造は、(項目1の項目スコア,項目2の項目スコア,・・・,項目nの項目スコア,1以上の組織属性値が「業種1」を示す情報を含むか否か, 1以上の組織属性値が「業種2」を示す情報を含むか否か,・・・,1以上の組織属性値が「業種n」を示す情報を含むか否か,・・・,1以上の組織属性値が「上場していること」を示す情報を含むか否か,・・・)である。
次に、提案情報取得部132は、構成した適用情報と、図15の各対応情報のベクトルとの距離を算出する。そして、提案情報取得部132は、距離が最短のベクトルと対になる正例情報(例えば、「施策A,施策C」)を取得した、とする。
次に、提案情報取得部132は、ここで、出力する提案情報を構成する総合スコア「41」、スコア変更情報「35」、施策等情報「施策A,施策C」を取得する。次に、提案情報取得部132は、取得した情報を用いて、提案情報「現在の総合スコア「41」,「施策A,施策C」を実施すれば、総合スコアは「76」になります。」を構成する。
次に、出力部14は、取得された提案情報を、受け付けられた組織回答情報に対応する組織識別子(例えば「C01」)に対応付けて、格納部11に蓄積する。
また、端末装置2に、組織識別子(例えば「C01」)を有する出力指示が入力された、とする。すると、端末装置2の端末受付部22が出力指示を受け付ける。また、端末処理部23は、端末受付部22が受け付けた出力指示から送信する出力指示(「C01」を有する)を構成する。端末送信部24は、端末処理部23が構成した指示等を情報処理装置1に送信する。
次に、情報処理装置1の受付部12は、出力指示(「C01」を有する)を受信する。次に、処理部13は、組織識別子「C01」と対になる提案情報「現在の総合スコア「41」,「施策A,施策C」を実施すれば、総合スコアは「76」になります。」を格納部11から読み出す。そして、出力部14は、提案情報「現在の総合スコア「41」,「施策A,施策C」を実施すれば、総合スコアは「76」になります。」を端末装置2に送信する。
次に、端末装置2の端末受信部25は、出力指示の送信に応じて、情報処理装置1から提案情報を受信する。次に、端末処理部23は、端末受信部25が受信した提案情報を出力されるデータに構成する。次に、端末出力部26は、端末処理部23により構成された提案情報を出力する。かかる出力例は、図14である。
以上、本実施の形態によれば、組織回答情報を用いて、組織の改善のための適切な提案を行える。
また、本実施の形態によれば、組織回答情報を用いて、組織属性値に応じた、組織の改善のためのより適切な提案を行える。
また、本実施の形態によれば、構成員が記載した自然言語文をも用いて、組織の改善のためのより適切な提案を行える。
さらに、本実施の形態によれば、組織回答情報と組織のスコアの変化情報とを用いて、組織の改善のためのより適切な提案を行える。
なお、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD-ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態における情報処理装置1を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、例えば、組織の構成員に対する設問の回答を示す2以上の各組織回答情報が、各組織を識別する組織識別子に対応付けられて格納される組織回答情報格納部と、前記2以上の各組織が改善された際の1以上の改善項目または1以上の施策に関する2以上の正例情報を用いて取得された学習情報が格納される学習情報格納部とにアクセス可能なコンピュータを、組織の構成員に対する設問の回答を示す組織回答情報を含む受付情報を受け付ける受付部と、前記受付情報に対応する情報であり、1以上の改善項目または1以上の施策に関する情報である提案情報を、前記学習情報を用いて取得する提案情報取得部と、前記提案情報を出力する出力部とをして機能させるためのプログラムである。
また、図16は、本明細書で述べたプログラムを実行して、上述した種々の実施の形態の情報処理装置1等を実現するコンピュータの外観を示す。上述の実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムで実現され得る。図16は、このコンピュータシステム300の概観図であり、図17は、システム300のブロック図である。なお、図16、図17は、エンゲージメントシステムを実現するコンピュータの外観等を示す図である。
図16において、コンピュータシステム300は、CD-ROMドライブを含むコンピュータ301と、キーボード302と、マウス303と、モニタ304とを含む。
図17において、コンピュータ301は、CD-ROMドライブ3012に加えて、MPU3013と、CD-ROMドライブ3012等に接続されたバス3014と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM3015と、MPU3013に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM3016と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するためのハードディスク3017とを含む。ここでは、図示しないが、コンピュータ301は、さらに、LANへの接続を提供するネットワークカードを含んでも良い。
コンピュータシステム300に、上述した実施の形態の情報処理装置1等の機能を実行させるプログラムは、CD-ROM3101に記憶されて、CD-ROMドライブ3012に挿入され、さらにハードディスク3017に転送されても良い。これに代えて、プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ301に送信され、ハードディスク3017に記憶されても良い。プログラムは実行の際にRAM3016にロードされる。プログラムは、CD-ROM3101またはネットワークから直接、ロードされても良い。
プログラムは、コンピュータ301に、上述した実施の形態の情報処理装置1等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティープログラム等は、必ずしも含まなくても良い。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいれば良い。コンピュータシステム300がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信するステップや、情報を受信するステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段は、物理的に一の媒体で実現されても良いことは言うまでもない。
また、上記各実施の形態において、各処理は、単一の装置によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。つまり、情報処理装置1は、スタンドアロンで動作しても良い。情報処理装置1がスタンドアロンで動作する場合、受付部12は、ユーザ等から指示や情報等を受け付ける。また、出力部14は、情報等を表示、音出力、表示装置へ送信したりする。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。