<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の斜視図、図2はパチンコ機10の主要な構成を分解して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域PA内の構成を省略している。
パチンコ機10は、図1に示すように、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体12と、を有する。外枠11は木製の板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技ホールに設置される。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、遊技ホールの島設備に外枠11が備え付けられた構成としてもよい。
遊技機本体12は図2に示すように、内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15と、を備えている。遊技機本体12のうち内枠13が外枠11に回動可能に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、前扉枠14が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
なお、遊技機本体12には、その回動先端部に施錠装置が設けられており、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能に施錠状態とする機能を有しているとともに、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠状態とする機能を有している。これらの各施錠状態は、パチンコ機10前面にて露出させて設けられたシリンダ錠17に解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、それぞれ解除される。
次に、遊技機本体12の前面側の構成について説明する。
内枠13は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース21を主体に構成されている。樹脂ベース21の中央部には略楕円形状の窓孔23が形成されている。樹脂ベース21には遊技盤24が着脱可能に取り付けられている。遊技盤24は合板よりなり、遊技盤24の前面に形成された遊技領域PAが樹脂ベース21の窓孔23を通じて内枠13の前面側に露出した状態となっている。
ここで、遊技盤24の構成を図3に基づいて説明する。図3は遊技盤24の正面図である。
遊技盤24には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部25と外レール部26とが取り付けられており、これら内レール部25と外レール部26とにより誘導手段としての誘導レールが構成されている。樹脂ベース21において窓孔23の下方に取り付けられた遊技球発射機構27(図2参照)から発射された遊技球は誘導レールにより遊技領域PAの上部に案内されるようになっている。
ちなみに、遊技球発射機構27は、誘導レールに向けて延びる発射レール27aと、後述する上皿55aに貯留されている遊技球を発射レール27a上に供給する球送り装置27bと、発射レール27a上に供給された遊技球を誘導レールに向けて発射させる電動アクチュエータであるソレノイド27cと、を備えている。前扉枠14に設けられた発射操作装置(又は操作ハンドル)28が回動操作されることによりソレノイド27cが駆動制御され、遊技球が発射される。
遊技盤24には、前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34、スルーゲート35、可変表示ユニット36、特図ユニット37及び普図ユニット38等がそれぞれ設けられている。一般入賞口31は合計で4個設けられており、それ以外はそれぞれ1個ずつ設けられている。
スルーゲート35への入球が発生したとしても遊技球の払い出しは実行されない。一方、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34への入球が発生すると、所定数の遊技球の払い出しが実行される。当該賞球個数について具体的には、第1作動口33への1個の遊技球の入球が発生した場合又は第2作動口34への1個の遊技球の入球が発生した場合には、1個の賞球の払い出しが実行され、一般入賞口31への1個の遊技球の入球が発生した場合には、10個の賞球の払い出しが実行され、特電入賞装置32への1個の遊技球の入球が発生した場合には、15個の賞球の払い出しが実行される。
なお、上記賞球個数は任意であり、例えば、第2作動口34の方が第1作動口33よりも賞球個数が少ない構成としてもよく、第2作動口34の方が第1作動口33よりも賞球個数が多い構成としてもよい。
その他に、遊技盤24の最下部にはアウト口24aが設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口24aを通って遊技領域PAから排出される。また、遊技盤24には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘24bが植設されているとともに、風車等の各種部材が配設されている。
ここで、入球とは所定の開口部を遊技球が通過することを意味し、開口部を通過した後に遊技領域PAから排出される態様だけではなく、開口部を通過した後に遊技領域PAから排出されることなく遊技領域PAの流下を継続する態様も含まれる。但し、以下の説明では、アウト口24aへの遊技球の入球と明確に区別するために、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びスルーゲート35への遊技球の入球を、入賞とも表現する。
第1作動口33及び第2作動口34は、作動口装置としてユニット化されて遊技盤24に設置されている。第1作動口33及び第2作動口34は共に上向きに開放されている。また、第1作動口33が上方となるようにして両作動口33,34は鉛直方向に並んでいる。第2作動口34には、左右一対の可動片よりなるガイド片としての普電役物34aが設けられている。普電役物34aの閉鎖状態では遊技球が第2作動口34に入賞できず、普電役物34aが開放状態となることで第2作動口34への入賞が可能となる。
第2作動口34よりも遊技球の流下方向の上流側に、スルーゲート35が設けられている。スルーゲート35は縦方向に貫通した図示しない貫通孔を有しており、スルーゲート35に入賞した遊技球は入賞後に遊技領域PAを流下する。これにより、スルーゲート35に入賞した遊技球が第2作動口34へ入賞することが可能となっている。
スルーゲート35への入賞に基づき第2作動口34の普電役物34aが閉鎖状態から開放状態に切り換えられる。具体的には、スルーゲート35への入賞をトリガとして内部抽選が行われるとともに、遊技領域PAにおいて遊技球が通過しない領域である右下の隅部に設けられた普図ユニット38の普図表示部38aにて絵柄の変動表示が行われる。そして、内部抽選の結果が電役開放当選であり当該結果に対応した停止結果が表示されて普図表示部38aの変動表示が終了された場合に普電開放状態へ移行する。普電開放状態では、普電役物34aが所定の態様で開放状態となる。
なお、普図表示部38aは、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、普図表示部38aにて変動表示される絵柄としては、複数種の文字が変動表示される構成、複数種の記号が変動表示される構成、複数種のキャラクタが変動表示される構成又は複数種の色が切り換え表示される構成などが考えられる。
普図ユニット38において、普図表示部38aに隣接した位置には、普図保留表示部38bが設けられている。遊技球がスルーゲート35に入賞した個数は最大4個まで保留され、普図保留表示部38bの点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
第1作動口33又は第2作動口34への入賞をトリガとして当たり抽選が行われる。そして、当該抽選結果は特図ユニット37及び可変表示ユニット36の図柄表示装置41における表示演出を通じて明示される。
特図ユニット37について詳細には、特図ユニット37には特図表示部37aが設けられている。特図表示部37aの表示領域は図柄表示装置41の表示面41aよりも狭い。特図表示部37aでは、第1作動口33への入賞又は第2作動口34への入賞をトリガとして当たり抽選が行われることで絵柄の変動表示又は所定の表示が行われる。そして、抽選結果に対応した結果が表示される。なお、特図表示部37aは、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、特図表示部37aにて表示される絵柄としては、複数種の文字が表示される構成、複数種の記号が表示される構成、複数種のキャラクタが表示される構成又は複数種の色が表示される構成などが考えられる。
特図ユニット37において、特図表示部37aに隣接した位置には、特図保留表示部37bが設けられている。遊技球が第1作動口33又は第2作動口34に入賞した個数は最大4個まで保留され、特図保留表示部37bの点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
図柄表示装置41について詳細には、図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、液晶表示装置に限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTといった表示画面を有する他の表示装置であってもよく、ドットマトリクス表示器であってもよい。
図柄表示装置41では、第1作動口33への入賞又は第2作動口34への入賞に基づき特図表示部37aにて絵柄の変動表示又は所定の表示が行われる場合にそれに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示が行われる。例えば、図柄表示装置41の表示面41aには、複数の表示領域として上段・中段・下段の3つの図柄列が設定され、各図柄列において「1」~「9」の数字が付された主図柄が昇順又は降順で配列された状態でスクロール表示される。このスクロール表示においては、最初に全図柄列におけるスクロール表示が開始され、上図柄列→下図柄列→中図柄列の順にスクロール表示から待機表示に切り換えられ、最終的に各図柄列にて所定の図柄を静止表示した状態で終了される。そして、遊技結果が大当たり結果となる遊技回では、図柄表示装置41の表示面41aにおいて予め設定されている有効ライン上に所定の図柄の組み合わせが停止表示される。具体的には、後述する最有利大当たり結果となる場合には同一の奇数図柄の組み合わせが停止表示され、後述する低確大当たり結果となる場合には同一の偶数図柄の組み合わせが停止表示され、後述する低入賞高確大当たり結果となる場合には同一の図柄の組み合わせではないものの低入賞高確大当たり結果ではない場合には停止表示されない図柄の組み合わせが停止表示される。
なお、図柄表示装置41では、第1作動口33又は第2作動口34への入賞をトリガとした表示演出だけではなく、当たり当選となった後に移行する開閉実行モード中の表示演出などが行われる。また、いずれかの作動口33,34への入賞に基づいて、特図表示部37a及び図柄表示装置41にて表示が開始され、所定の結果を表示して終了されるまでが遊技回の1回に相当する。また、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。また、図柄表示装置41にて変動表示される絵柄は上記のような図柄に限定されることはなく、例えば絵柄として数字のみが変動表示される構成としてもよい。
第1作動口33への入賞又は第2作動口34への入賞に基づく当たり抽選にて大当たり当選となった場合には、特電入賞装置32への入賞が可能となる開閉実行モードへ移行する。特電入賞装置32は、遊技盤24の背面側へと通じる図示しない大入賞口を備えているとともに、当該大入賞口を開閉する開閉扉32aを備えている。開閉扉32aは、閉鎖状態及び開放状態のいずれかに配置される。具体的には、開閉扉32aは、通常は遊技球が入賞できない閉鎖状態になっており、内部抽選において開閉実行モードへの移行に当選した場合に遊技球が入賞可能な開放状態に切り換えられるようになっている。ちなみに、開閉実行モードとは、当たり結果となった場合に移行することとなるモードである。なお、閉鎖状態では入賞が不可ではないが開放状態よりも入賞が発生しづらい状態となる構成としてもよい。
図4は、遊技領域PAを流下した遊技球の排出に関する構成を説明するための説明図である。
既に説明したとおり、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びアウト口24aのいずれかに入球した遊技球は遊技領域PAから排出される。換言すれば、遊技球発射機構27から発射されて遊技領域PAに流入した遊技球は一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びアウト口24aのいずれかに入球することにより遊技領域PAから排出されることとなる。一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びアウト口24aのいずれかに入球した遊技球は遊技盤24の背面側に導かれる。
遊技盤24の背面には、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びアウト口24aのそれぞれに対応させて排出通路部42~48が形成されている。排出通路部42~48に流入した遊技球はその流入した排出通路部42~48を流下することにより、遊技盤24の背面側において遊技盤24の下端部に導かれ図示しない排出球回収部にて回収される。そして、排出球回収部にて回収された遊技球は、遊技ホールにおいてパチンコ機10が設置された島設備の球循環装置に排出される。
各排出通路部42~48には遊技球を検知するための各種検知センサ42a~48aが設けられている。これら排出通路部42~48及び検知センサ42a~48aについて以下に説明する。一般入賞口31は既に説明したとおり4個設けられているため、それら4個のそれぞれに対応させて排出通路部42~44が存在している。この場合、最も左の一般入賞口31に対応する第1排出通路部42及びその右隣りの一般入賞口31に対応する第2排出通路部43のそれぞれに対しては1個ずつ検知センサ42a,43aが設けられている。具体的には、第1排出通路部42の途中位置に検知範囲が存在するようにして第1入賞口検知センサ42aが設けられているとともに、第2排出通路部43の途中位置に検知範囲が存在するように第2入賞口検知センサ43aが設けられている。最も左の一般入賞口31に入球した遊技球は第1排出通路部42を通過する途中で第1入賞口検知センサ42aにて検知され、その右隣りの一般入賞口31に入球した遊技球は第2排出通路部43を通過する途中で第2入賞口検知センサ43aにて検知される。また、右側2個の一般入賞口31に対しては途中位置で合流するように形成された第3排出通路部44が設けられている。当該第3排出通路部44は、2個の一般入賞口31のそれぞれに対応する入口側領域を有しているとともに、それら入口側領域が途中で合流することで1個の出口側領域を有している。第3排出通路部44における出口側領域の途中位置に検知範囲が存在するように第3入賞口検知センサ44aが設けられている。右側2個のいずれかの一般入賞口31に入球した遊技球は第3排出通路部44を通過する途中で第3入賞口検知センサ44aにて検知される。
特電入賞装置32に対応させて第4排出通路部45が存在している。第4排出通路部45の途中位置に検知範囲が存在するようにして特電検知センサ45aが設けられており、特電入賞装置32に入球した遊技球は第4排出通路部45を通過する途中で特電検知センサ45aにて検知される。第1作動口33に対応させて第5排出通路部46が存在している。第5排出通路部46の途中位置に検知範囲が存在するようにして第1作動口検知センサ46aが設けられており、第1作動口33に入球した遊技球は第5排出通路部46を通過する途中で第1作動口検知センサ46aにて検知される。第2作動口34に対応させて第6排出通路部47が存在している。第6排出通路部47の途中位置に検知範囲が存在するようにして第2作動口検知センサ47aが設けられており、第2作動口34に入球した遊技球は第6排出通路部47を通過する途中で第2作動口検知センサ47aにて検知される。アウト口24aに対応させて第7排出通路部48が存在している。第7排出通路部48の途中位置に検知範囲が存在するようにしてアウト口検知センサ48aが設けられており、アウト口24aに入球した遊技球は第7排出通路部48を通過する途中でアウト口検知センサ48aにて検知される。
なお、各種検知センサ42a~48aのうちいずれか1個の検知センサ42a~48aにて検知対象となった遊技球は他の検知センサ42a~48aの検知対象となることはない。また、スルーゲート35に対してもゲート検知センサ49aが設けられており、遊技領域PAを流下する途中でスルーゲート35を通過する遊技球はゲート検知センサ49aにて検知される。
各種検知センサ42a~49aとしては、いずれも電磁誘導型の近接センサが用いられているが、遊技球を個別に検知できるのであれば使用するセンサは任意である。また、各種検知センサ42a~49aは後述する主制御装置60と電気的に接続されており、各種検知センサ42a~49aの検知結果は主制御装置60に出力される。具体的には、各種検知センサ42a~49aは、遊技球を検知していない状況ではLOWレベル信号を出力し、遊技球を検知している状況ではHIレベル信号を出力する。なお、これに限定されることはなくHI及びLOWの関係が逆であってもよい。
図2に示すように、上記構成の遊技盤24が樹脂ベース21に取り付けられてなる内枠13の前面側全体を覆うようにして前扉枠14が設けられている。前扉枠14には、図1に示すように、遊技領域PAのほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部51が形成されている。窓部51は、略楕円形状をなし、窓パネル52が嵌め込まれている。窓パネル52は、ガラスによって無色透明に形成されているが、これに限定されることはなく合成樹脂によって無色透明に形成されていてもよく、パチンコ機10前方から窓パネル52を通じて遊技領域PAを視認可能であれば有色透明に形成されていてもよい。
窓部51の上方には表示発光部53が設けられている。また、遊技状態に応じた効果音などが出力される左右一対のスピーカ部54が設けられている。また、窓部51の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部55と下側膨出部56とが上下に並設されている。上側膨出部55内側には上方に開口した上皿55aが設けられており、下側膨出部56内側には同じく上方に開口した下皿56aが設けられている。上皿55aは、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構27側へ導くための機能を有する。また、下皿56aは、上皿55a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。
次に、遊技機本体12の背面側の構成について説明する。
図2に示すように、内枠13(具体的には、遊技盤24)の背面には、遊技の主たる制御を司る主制御装置60が搭載されている。図5は主制御装置60の正面図である。
主制御装置60は、図5に示すように、主制御基板61が基板ボックス60aに収容されてなる。主制御基板61の一方の板面である素子搭載面には、MPU62が搭載されている。基板ボックス60aは当該基板ボックス60aの外部から当該基板ボックス60a内に収容されたMPU62を目視することが可能となるように透明に形成されている。なお、基板ボックス60aは無色透明に形成されているが、基板ボックス60aの外部から当該基板ボックス60a内に収容されたMPU62を目視することが可能であれば有色透明に形成されていてもよい。主制御装置60は基板ボックス60aにおいて主制御基板61の素子搭載面と対向する対向壁部60bがパチンコ機10後方を向くようにして樹脂ベース21の背面に搭載されている。したがって、遊技機本体12を外枠11に対してパチンコ機10前方に開放させて樹脂ベース21の背面を露出させることにより、基板ボックス60aの対向壁部60bを目視することが可能となるとともに当該対向壁部60bを通じてMPU62を目視することが可能となる。
基板ボックス60aは複数のケース体60cを前後に組合せることにより形成されているが、これら複数のケース体60cには、これらケース体60cの分離を阻止するとともにこれらケース体60cの分離に際してその痕跡を残すための結合部60eが設けられている。結合部60eは、略直方体形状の基板ボックス60aにおける一辺に複数並設されている。これにより、一部の結合部60eを利用してケース体60cの分離を阻止している状態において当該一部の結合部60eを破壊してケース体60cを分離したとしても、その後に別の結合部60eを結合状態とすることでケース体60cの分離を再度阻止することが可能となる。また、ケース体60cの分離に際して結合部60eが破壊されてその痕跡が残ることにより、結合部60eを目視確認することでケース体60cの分離が不正に行われているか否かを把握することが可能となる。また、基板ボックス60aにおいて結合部60eが並設された一辺とは逆の一辺にはケース体60c間の境界を跨ぐようにして封印シール60fが貼り付けられている。封印シール60fはその引き剥がしに際して粘着層がケース体60cに残る。これにより、ケース体60cの分離に際して封印シール60fが剥がされた場合にはその痕跡を残すことが可能となる。
上記構成の主制御装置60において主制御基板61には、パチンコ機10の設定状態を「設定1」から「設定6」の範囲で変更する契機を生じさせるために遊技ホールの管理者が所有する設定キーが挿入されてON操作される設定キー挿入部68aと、設定キー挿入部68aに対するON操作後においてパチンコ機10の設定状態を順次変更させるために操作される更新ボタン68bと、主制御装置60のMPU62に設けられた後述する主側RAM65のデータをクリアするために操作されるリセットボタン68cと、遊技履歴の管理結果を報知するための第1~第3報知用表示装置69a~69cと、が設けられている。また、主制御基板61に搭載されたMPU62には、遊技履歴の管理結果又は主側ROM64に記憶された情報(プログラム及びデータ)を外部装置にて読み取るために当該外部装置の接続端子を接続するための読み取り用端子68dが設けられている。なお、パチンコ機10の設定状態は「設定1」~「設定6」の6段階に限定されることはなく複数段階であれば任意である。
これら設定キー挿入部68a、更新ボタン68b、リセットボタン68c、読み取り用端子68d(すなわちMPU62)及び第1~第3報知用表示装置69a~69cはいずれも主制御基板61の素子搭載面に設けられている。また、主制御基板61の素子搭載面は既に説明したとおり基板ボックス60aの対向壁部60bと対向しているが、設定キー挿入部68a、更新ボタン68b、リセットボタン68c及び読み取り用端子68dは対向壁部60bにより覆われていない。つまり、対向壁部60bには設定キー挿入部68a、更新ボタン68b、リセットボタン68c及び読み取り用端子68dのそれぞれと対向する領域が個別の開口部とされている。これにより、基板ボックス60aの開放を要することなく、設定キー挿入部68aに設定キーを挿入することが可能であり、更新ボタン68bを押圧操作することが可能であり、リセットボタン68cを押圧操作することが可能であり、読み取り用端子68dに外部装置の接続端子を接続することが可能である。
設定キー挿入部68aに設定キーを挿入して所定方向に回転操作することにより設定キー挿入部68aがON操作された状態となる。その状態でパチンコ機10への動作電力の供給を開始させることで(すなわち主制御装置60のMPU62への動作電力の供給を開始させることで)、パチンコ機10の設定状態を変更することが可能な変更可能状態となる。そして、この状態において更新ボタン68bを1回押圧操作する度にパチンコ機10の設定状態が「設定1」~「設定6」の範囲において昇順で1段階ずつ変更される。なお、「設定6」の状態で更新ボタン68bが操作された場合には「設定1」に更新される。また、設定キー挿入部68aに挿入している設定キーをON操作の位置から所定方向とは反対方向に回転操作して初期位置に復帰させることにより設定キー挿入部68aがOFF操作された状態となる。設定キー挿入部68aがOFF操作された状態となることで上記変更可能状態が終了し、その時点における設定値の状態で遊技を行うことが可能な状態となる。つまり、変更可能状態が終了した後に更新ボタン68bを操作しても設定値を変更することはできない。
設定キー挿入部68aに対するON操作はパチンコ機10への動作電力の供給開始時(すなわち主制御装置60のMPU62への動作電力の供給開始時)のみ有効とされる。したがって、主制御装置60のMPU62において動作電力の供給開始時の処理が終了した後に設定キー挿入部68aに対するON操作を行ったとしても設定値を変更することはできない。
パチンコ機10の設定状態は当該パチンコ機10における単位時間当たりの有利度を定めるものであり、「設定n」(nは「1」~「6」の整数)のnが大きい値ほど(すなわち設定値が高いほど)有利度が高くなる。詳細は後述するが大当たり結果の当選確率を決定する当否抽選モードとして相対的に当選確率が低くなる低確率モードと相対的に当選確率が高くなる高確率モードとが存在しており、設定値が高いほど低確率モードにおける大当たり結果の当選確率が高くなるように設定されている。一方、いずれの設定値であっても高確率モードにおける大当たり結果の当選確率は一定となっている。
リセットボタン68cは上記のとおり主側RAM65のデータをクリアするために操作されるが、当該データのクリアを発生させるためにはリセットボタン68cを押圧操作した状態でパチンコ機10への動作電力の供給を開始させる必要がある(すなわち主制御装置60のMPU62への動作電力の供給を開始させる必要がある)。リセットボタン68cに対するON操作はパチンコ機10への動作電力の供給開始時(すなわち主制御装置60のMPU62への動作電力の供給開始時)のみ有効とされる。したがって、主制御装置60のMPU62において動作電力の供給開始時の処理が終了した後にリセットボタン68cを押圧操作したとしても主側RAM65のデータのクリアを行うことはできない。
読み取り用端子68dは既に説明したとおり遊技履歴の管理結果又は主側ROM64に記憶された情報(プログラム及びデータ)を外部装置にて読み取るために当該外部装置の接続端子が接続されるが、外部装置への外部出力を行うためには読み取り用端子68dに外部装置の接続端子を接続した状態でパチンコ機10への動作電力の供給を開始させる必要がある(すなわち主制御装置60のMPU62への動作電力の供給を開始させる必要がある)。読み取り用端子68dに対する外部装置の接続はパチンコ機10への動作電力の供給開始時(すなわち主制御装置60のMPU62への動作電力の供給開始時)のみ有効とされる。したがって、主制御装置60のMPU62において動作電力の供給開始時の処理が終了した後に読み取り用端子68dに外部装置を接続したとしても当該外部装置への外部出力は行われない。
第1~第3報知用表示装置69a~69cはいずれも、LEDによる表示用セグメントが7個配列されたセグメント表示器であるが、これに限定されることはなく多色発光タイプの単一の発光体であってもよく、液晶表示装置であってもよく、有機ELディスプレイであってもよい。第1~第3報知用表示装置69a~69cはいずれもその表示面が主制御基板61の素子搭載面が向く方向を向くようにして設置されているとともに、基板ボックス60aの対向壁部60bにより覆われている。この場合に、基板ボックス60aが透明に形成されていることにより、基板ボックス60aの外部から当該基板ボックス60a内に収容された第1~第3報知用表示装置69a~69cの表示面を目視することが可能となる。また、既に説明したとおり主制御装置60は基板ボックス60aにおいて主制御基板61の素子搭載面と対向する対向壁部60bがパチンコ機10後方を向くようにして樹脂ベース21の背面に搭載されているため、遊技機本体12を外枠11に対してパチンコ機10前方に開放させて樹脂ベース21の背面をパチンコ機10前方に露出させた場合には、対向壁部60bを通じて第1~第3報知用表示装置69a~69cの表示面を目視することが可能となる。
第1報知用表示装置69aの表示面においては「0」~「9」の数字だけではなく、アルファベット文字を含めた各種文字が表示される。一方、第2報知用表示装置69b及び第3報知用表示装置69cにおいては「0」~「9」の数字が表示される。第1~第3報知用表示装置69a~69cを利用して遊技履歴の管理結果が報知されるが、この報知内容については後に詳細に説明する。また、パチンコ機10の設定状態を変更することが可能な変更可能状態においては現状の設定値に対応する値が第3報知用表示装置69cにて表示される。なお、当該設定値に対応する値が第1報知用表示装置69aにて表示される構成としてもよく、第2報知用表示装置69bにて表示される構成としてもよい。また、変更可能状態となる前における設定値が第1~第3報知用表示装置69a~69cのうちの一の報知用表示装置にて表示されるとともに現状の設定値が第1~第3報知用表示装置69a~69cのうちの他の一の報知用表示装置にて表示される構成としてもよい。
図2に示すように、主制御装置60を含めて内枠13の背面側を覆うようにして裏パックユニット15が設置されている。裏パックユニット15は、透明性を有する合成樹脂により形成された裏パック72を備えており、当該裏パック72に払出機構部73及び制御装置集合ユニット74が取り付けられている。
払出機構部73は、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク75と、当該タンク75に貯留された遊技球を払い出すための払出装置76と、を備えている。払出装置76より払い出された遊技球は、当該払出装置76の下流側に設けられた払出通路を通じて、上皿55a又は下皿56aに排出される。なお、払出機構部73には、例えば交流24ボルトの主電源が供給されるとともに、電源のON操作及びOFF操作を行うための電源スイッチを有する裏パック基板が搭載されている。
制御装置集合ユニット74は、払出装置76を制御する機能を有する払出制御装置77と、各種制御装置等で要する所定の電力が生成されて出力されるとともに遊技者による発射操作装置28の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる電源・発射制御装置78と、を備えている。これら払出制御装置77と電源・発射制御装置78とは、払出制御装置77がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
<パチンコ機10の電気的構成>
図6は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61と、電源を監視する停電監視基板67と、を具備している。主制御基板61には、MPU62が搭載されている。MPU62には、制御部及び演算部を含む演算処理装置である主側CPU63の他に、主側ROM64、主側RAM65及び管理用IC66が内蔵されている。なお、MPU62には、上記素子以外に、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵されている。
主側ROM64は、NOR型フラッシュメモリ及びNAND型フラッシュメモリなどの記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)であり、読み出し専用として利用される。主側ROM64は、主側CPU63により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶している。
主側RAM65は、SRAM及びDRAMなどの記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)であり、読み書き両用として利用される。主側RAM65は、ランダムアクセスが可能であるとともに、同一のデータ容量で比較した場合に主側ROM64よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。主側RAM65は、主側ROM64内に記憶されている制御プログラムの実行に対して各種のデータなどを一時的に記憶する。
管理用IC66は、主側CPU63から供給された情報に基づいて遊技履歴を管理する管理装置である。詳細は後述するが、管理用IC66にて一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びアウト口24aへの遊技球の入球履歴が把握されるとともに、その把握された入球履歴に応じて一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34への入球頻度が把握される。また、管理用IC66にて後述する開閉実行モード及び高頻度サポートモードの発生頻度が把握される。
MPU62には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU62の入力側には主制御装置60に設けられた停電監視基板67及び払出制御装置77が接続されている。停電監視基板67には動作電力を供給する機能を有する電源・発射制御装置78が接続されており、MPU62には停電監視基板67を介して動作電力が供給される。
MPU62の入力側には、各入球検知センサ42a~49aといった各種センサが接続されている。各入球検知センサ42a~49aには、既に説明したとおり、第1入賞口検知センサ42a、第2入賞口検知センサ43a、第3入賞口検知センサ44a、特電検知センサ45a、第1作動口検知センサ46a、第2作動口検知センサ47a、アウト口検知センサ48a及びゲート検知センサ49aが含まれる。これら入球検知センサ42a~49aの検知結果に基づいて、主側CPU63にて各入球部への入球判定が行われる。また、主側CPU63では第1作動口33への入賞に基づいて各種抽選が実行されるとともに第2作動口34への入賞に基づいて各種抽選が実行される。
MPU62の入力側には、主制御基板61に設けられた設定キー挿入部68a、更新ボタン68b及びリセットボタン68cが設けられている。設定キー挿入部68aには図示しないセンサが設けられており、当該センサにより当該設定キー挿入部68aがON操作の位置及びOFF操作の位置のいずれに配置されているのかが検知される。そして、主側CPU63はそのセンサからの検知結果に基づいて設定キー挿入部68aがON操作の位置及びOFF操作の位置のいずれに配置されているのかを特定する。更新ボタン68bには図示しないセンサが設けられており、当該センサにより更新ボタン68bが押圧操作されているか否かが検知される。そして、主側CPU63はそのセンサからの検知結果に基づいて更新ボタン68bが押圧操作されているか否かを特定する。リセットボタン68cには図示しないセンサが設けられており、当該センサによりリセットボタン68cが押圧操作されているか否かが検知される。そして、主側CPU63はそのセンサからの検知結果に基づいてリセットボタン68cが押圧操作されているか否かを特定する。
MPU62の出力側には、停電監視基板67、払出制御装置77及び音声発光制御装置81が接続されている。払出制御装置77には、例えば、上記入球部のうち入球の発生が遊技球の払い出しに対応する賞球対応入球部に遊技球が入球したことに基づいて賞球コマンドが出力される。音声発光制御装置81には、変動用コマンド、種別コマンド及びオープニングコマンドなどの各種コマンドが出力される。
MPU62の出力側には、特電入賞装置32の開閉扉32aを開閉動作させる特電用の駆動部32b、第2作動口34の普電役物34aを開閉動作させる普電用の駆動部34b、特図ユニット37及び普図ユニット38が接続されている。ちなみに、特図ユニット37には、特図表示部37a及び特図保留表示部37bが設けられているが、これらの全てがMPU62の出力側に接続されている。同様に、普図ユニット38には、普図表示部38a及び普図保留表示部38bが設けられているが、これらの全てがMPU62の出力側に接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU62は各種駆動部及び各種表示部の駆動制御を実行する。
つまり、開閉実行モードにおいては特電入賞装置32が開閉されるように、主側CPU63において特電用の駆動部32bの駆動制御が実行される。また、普電役物34aの開放状態当選となった場合には、普電役物34aが開閉されるように、主側CPU63において普電用の駆動部34bの駆動制御が実行される。また、各遊技回に際しては、主側CPU63において特図表示部37aの表示制御が実行される。また、普電役物34aを開放状態とするか否かの抽選結果を明示する場合に、主側CPU63において普図表示部38aの表示制御が実行される。また、第1作動口33若しくは第2作動口34への入賞が発生した場合、又は特図表示部37aにおいて変動表示が開始される場合に、主側CPU63において特図保留表示部37bの表示制御が実行され、スルーゲート35への入賞が発生した場合、又は普図表示部38aにおいて変動表示が開始される場合に、主側CPU63において普図保留表示部38bの表示制御が実行される。
MPU62の出力側には第1~第3報知用表示装置69a~69cが接続されている。また、管理用IC66における遊技履歴の管理結果が第1~第3報知用表示装置69a~69cにおける表示を通じて報知される。また、パチンコ機10の設定状態の変更に際しては第3報知用表示装置69cにて現状の設定値が表示される。この場合、第1報知用表示装置69a及び第2報知用表示装置69bは管理用IC66により表示制御され主側CPU63により表示制御されないのに対して、第3報知用表示装置69cは主側CPU63により表示制御されるとともに管理用IC66により表示制御される。第3報知用表示装置69cの表示は管理用IC66による表示制御よりも主側CPU63による表示制御が優先される。
但し、これに限定されることはなく第3報知用表示装置69cについても管理用IC66により表示制御され主側CPU63により表示制御されない構成としてもよい。この場合、パチンコ機10の設定状態の変更に際して第3報知用表示装置69cにて現状の設定値を表示する場合には主側CPU63から管理用IC66に設定値の表示指示が行われる構成とするとよい。
MPU62には読み取り用端子68dが設けられている。読み取り用端子68dには図示しないセンサが設けられており、当該センサにより読み取り用端子68dに外部装置の接続端子が接続されているか否かが検知される。そして、主側CPU63はそのセンサからの検知結果に基づいて読み取り用端子68dに外部装置の接続端子が接続されているか否かを特定する。また、読み取り用端子68dに外部装置が接続されている場合、管理用IC66における遊技履歴の管理結果又は主側ROM64に記憶された情報(プログラム及びデータ)が当該外部装置に外部出力される。
停電監視基板67は、主制御基板61と電源・発射制御装置78とを中継し、電源・発射制御装置78から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。払出制御装置77は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置76により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源・発射制御装置78は、例えば、遊技ホール等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板61や払出制御装置77等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を供給する。ちなみに、電源・発射制御装置78にはバックアップ用コンデンサなどの電断時用電源部が設けられており、パチンコ機10の電源がOFF状態の場合であっても当該電断時用電源部から主制御装置60の主側RAM65及び払出制御装置77に記憶保持用の電力が供給される。また、電源・発射制御装置78は遊技球発射機構27の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構27は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、払出機構部73には既に説明したとおり電源スイッチが設けられており、電源スイッチがON操作されることによりパチンコ機10への動作電力の供給が開始され、電源スイッチがOFF操作されることによりパチンコ機10への動作電力の供給が停止される。
音声発光制御装置81は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に設けられた表示発光部53及びスピーカ部54を駆動制御するとともに、表示制御装置82を制御するものである。表示制御装置82は、音声発光制御装置81から受信したコマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。
<主側CPU63にて各種抽選を行うための電気的構成>
次に、主側CPU63にて各種抽選を行うための電気的な構成について図7を用いて説明する。
主側CPU63は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、特図表示部37aの表示の設定、図柄表示装置41の図柄表示の設定、普図表示部38aの表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図7に示すように、当たり発生の抽選に使用する当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置41が外れ変動する際のリーチ発生抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、特図表示部37a及び図柄表示装置41における表示継続時間を決定する変動種別カウンタCSと、を用いることとしている。さらに、第2作動口34の普電役物34aを普電開放状態とするか否かの抽選に使用する普電役物開放カウンタC4を用いることとしている。なお、上記各カウンタC1~C3,CINI,CS,C4は、主側RAM65の各種カウンタエリア65bに設けられている。
各カウンタC1~C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後に「0」に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新される。当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3に対応した情報は、第1作動口33又は第2作動口34への入賞が発生した場合に、主側RAM65に取得情報記憶手段として設けられた保留格納エリア65aに格納される。
保留格納エリア65aは、保留用エリアREと、実行エリアAEとを備えている。保留用エリアREは、第1保留エリアRE1、第2保留エリアRE2、第3保留エリアRE3及び第4保留エリアRE4を備えており、第1作動口33又は第2作動口34への入賞履歴に合わせて、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報の組合せが保留情報として、いずれかの保留エリアRE1~RE4に格納される。
この場合、第1保留エリアRE1~第4保留エリアRE4には、第1作動口33又は第2作動口34への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1保留エリアRE1→第2保留エリアRE2→第3保留エリアRE3→第4保留エリアRE4の順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つの保留エリアRE1~RE4が設けられていることにより、第1作動口33又は第2作動口34への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。
なお、保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
実行エリアAEは、特図表示部37aの変動表示を開始する際に、保留用エリアREの第1保留エリアRE1に格納された各数値情報を移動させるためのエリアであり、1遊技回の開始に際しては実行エリアAEに記憶されている各種数値情報に基づいて、当否判定などが行われる。
上記各カウンタについて詳細に説明する。
まず、普電役物開放カウンタC4について説明する。普電役物開放カウンタC4は、例えば、0~250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。普電役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入賞したタイミングで主側RAM65の普電保留エリア65cに格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された普電役物開放カウンタC4の値によって普電役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。
本パチンコ機10では、普電役物34aによるサポートの態様が相互に異なるように複数種類のサポートモードが設定されている。詳細には、サポートモードには、遊技領域PAに同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、第2作動口34の普電役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとが設定されている。
高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、普電役物開放カウンタC4を用いた普電開放抽選における普電開放状態当選となる確率は同一(例えば、共に4/5)となっているが、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、普電開放状態当選となった際に普電役物34aが開放状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の開放時間が長く設定されている。この場合、高頻度サポートモードにおいて普電開放状態当選となり普電役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されている。さらにまた、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の普電開放抽選が行われてから次の普電開放抽選が行われる上で最低限確保される確保時間(すなわち、普図表示部38aにおける1回の表示継続時間)が短く設定されている。
上記のとおり、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2作動口34への入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、第2作動口34よりも第1作動口33への入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、第1作動口33よりも第2作動口34への入賞が発生する確率が高くなる。そして、第2作動口34への入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに普電開放状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えば普電開放抽選における普電開放状態当選となる確率を高くする構成としてもよい。また、1回の普電開放抽選が行われてから次の普電開放抽選が行われる上で確保される確保時間(例えば、スルーゲート35への入賞に基づき普図表示部38aにて実行される変動表示の時間)が複数種類用意されている構成においては、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、短い確保時間が選択され易い又は平均の確保時間が短くなるように設定されていてもよい。さらには、開放回数を多くする、開放時間を長くする、1回の普電開放抽選が行われてから次の普電開放抽選が行われる上で確保される確保時間を短くする、係る確保時間の平均時間を短くする及び当選確率を高くするのうち、いずれか1条件又は任意の組合せの条件を適用することで、低頻度サポートモードに対する高頻度サポートモードの有利性を高めてもよい。
ここで、既に説明したとおりパチンコ機10には「設定1」~「設定6」の設定状態が存在しているが、低頻度サポートモードにおける普電役物34aの開放頻度及び開放態様はいずれの設定値であっても同一であるとともに、高頻度サポートモードにおける普電役物34aの開放頻度及び開放態様もいずれの設定値であっても同一となっている。但し、これに限定されることはなく、低頻度サポートモード及び高頻度サポートモードの少なくとも一方について普電役物34aの開放頻度及び開放態様の少なくとも一方がパチンコ機10の設定状態に応じて変動する構成としてもよい。例えば設定値が高いほど、低頻度サポートモードにおいて普電役物34aの開放頻度が高くなる構成としてもよく、低頻度サポートモードにおいて普電役物34aが1回開放状態となる場合における第2作動口34への遊技球の入球確率が高くなる構成としてもよい。また、設定値が高いほど、高頻度サポートモードにおいて普電役物34aの開放頻度が高くなる構成としてもよく、高頻度サポートモードにおいて普電役物34aが1回開放状態となる場合における第2作動口34への遊技球の入球確率が高くなる構成としてもよい。
次に、当たり乱数カウンタC1について説明する。当たり乱数カウンタC1は、例えば0~599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。特に当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0~599)。当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が第1作動口33又は第2作動口34に入賞したタイミングで主側RAM65の保留格納エリア65aに格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、主側ROM64に当否テーブルとして記憶されている。図8は主側ROM64に記憶されている各種テーブルを説明するための説明図である。当否テーブルとして、低確率モード用の低確当否テーブル64a~64fと、高確率モード用の高確当否テーブル64gとが記憶されている。
低確当否テーブル64a~64fは、「設定1」~「設定6」の設定状態に1対1で対応させて設けられている。つまり、パチンコ機10の設定状態が「設定1」である場合に参照される設定1用の低確当否テーブル64aと、パチンコ機10の設定状態が「設定2」である場合に参照される設定2用の低確当否テーブル64bと、パチンコ機10の設定状態が「設定3」である場合に参照される設定3用の低確当否テーブル64cと、パチンコ機10の設定状態が「設定4」である場合に参照される設定4用の低確当否テーブル64dと、パチンコ機10の設定状態が「設定5」である場合に参照される設定5用の低確当否テーブル64eと、パチンコ機10の設定状態が「設定6」である場合に参照される設定6用の低確当否テーブル64fと、が存在している。
これら低確当否テーブル64a~64fは高い設定値ほど大当たり結果の当選確率が高くなるように設定されている。具体的には、設定1用の低確当否テーブル64aが参照された場合には約1/320で大当たり結果となり、設定2用の低確当否テーブル64bが参照された場合には約1/310で大当たり結果となり、設定3用の低確当否テーブル64cが参照された場合には約1/300で大当たり結果となり、設定4用の低確当否テーブル64dが参照された場合には約1/290で大当たり結果となり、設定5用の低確当否テーブル64eが参照された場合には約1/280で大当たり結果となり、設定6用の低確当否テーブル64fが参照された場合には約1/270で大当たり結果となる。これにより、パチンコ機10の設定状態が高い設定値である方が低確率モードにおいて大当たり結果が発生し易くなり、遊技者にとって有利となる。
一方、高確当否テーブル64gは、「設定1」~「設定6」のいずれの設定状態であっても共通となるように1種類のみ設けられている。高確当否テーブル64gは「設定1」~「設定6」のいずれの設定状態であっても低確当否テーブル64a~64fよりも大当たり結果の当選確率が高くなるように設定されている。具体的には、高確当否テーブル64gが参照された場合には約1/30で大当たり結果となる。これにより、パチンコ機10の設定状態に関係なく高確率モードを低確率モードよりも有利な状態とすることが可能となる。また、最も低い設定状態である「設定1」であっても高確率モードとなることで最も高い設定状態である「設定6」の低確率モードよりも大当たり結果となる確率を高くすることが可能となる。また、高確率モードについてはパチンコ機10の設定状態による有利又は不利が生じないようにすることが可能となるとともに、高確当否テーブル64gを主側ROM64にて予め記憶するための記憶容量を抑えることが可能となる。
大当たり種別カウンタC2は、0~29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が第1作動口33又は第2作動口34に入賞したタイミングで保留格納エリア65aに格納される。
本パチンコ機10では、複数の大当たり結果が設定されている。これら複数の大当たり結果は、(1)開閉実行モードにおける特電入賞装置32の開閉制御の態様、(2)開閉実行モード終了後の当否抽選手段における抽選モード、(3)開閉実行モード終了後の第2作動口34の普電役物34aにおけるサポートモード、という3つの条件に差異を設けることにより、複数の大当たり結果が設定されている。
開閉実行モードにおける特電入賞装置32の開閉制御の態様としては、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における特電入賞装置32への入賞の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとが設定されている。具体的には、高頻度入賞モード及び低頻度入賞モードのいずれであっても、予め定められた回数のラウンド遊技を上限として実行される。
ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、及び予め定められた上限個数の遊技球が特電入賞装置32に入賞することのいずれか一方の条件が満たされるまで継続する遊技のことである。また、大当たり結果が契機となった開閉実行モードにおけるラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり結果の種類がいずれであっても固定ラウンド回数で同一となっている。具体的には、いずれの大当たり結果となった場合であっても、ラウンド遊技の上限回数は15ラウンドに設定されている。
また、本パチンコ機10では、特電入賞装置32の1回の開放態様が、特電入賞装置32が開放されてから閉鎖されるまでの開放継続時間を相違させて、複数種類設定されている。詳細には、開放継続時間が長時間である29secに設定された長時間態様と、開放継続時間が上記長時間よりも短い短時間である0.06secに設定された短時間態様と、が設定されている。
本パチンコ機10では、発射操作装置28が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構27が駆動制御される。また、ラウンド遊技は終了条件の上限個数が9個に設定されている。そうすると、上記開放態様のうち長時間態様では、遊技球の発射周期と1回のラウンド遊技との積よりも長い時間の開放継続時間が設定されていることとなる。一方、短時間態様では、遊技球の発射周期と1回のラウンド遊技との積よりも短い時間、より詳細には、遊技球の発射周期よりも短い時間の開放継続時間が設定されている。したがって、長時間態様で1回の開放が行われた場合には、特電入賞装置32に対して、1回のラウンド遊技における上限個数分の入賞が発生することが期待され、短時間態様で1回の開放が行われた場合には、特電入賞装置32への入賞が発生しないこと又は入賞が発生するとしても1個程度となることが期待される。
高頻度入賞モードでは、各ラウンド遊技において長時間態様による特電入賞装置32の開放が1回行われる。一方、低頻度入賞モードでは、各ラウンド遊技において短時間態様による特電入賞装置32の開放が1回行われる。
なお、高頻度入賞モード及び低頻度入賞モードにおける特電入賞装置32の開閉回数、ラウンド遊技の回数、1回の開放に対する開放継続時間及び1回のラウンド遊技における上限個数は、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における特電入賞装置32への入賞の発生頻度が高くなるのであれば、上記の値に限定されることはなく任意である。
大当たり種別カウンタC2に対する大当たり結果の振分先は、図8に示すように主側ROM64に振分テーブル64hとして記憶されている。そして、振分テーブル64hにおいては大当たり結果となった場合における大当たり結果の振分先として、低確大当たり結果と、低入賞高確大当たり結果と、最有利大当たり結果とが設定されている。
低確大当たり結果は、開閉実行モードが高頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが低確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。但し、この高頻度サポートモードは、移行後において遊技回数が終了基準回数(具体的には、100回)に達した場合に低頻度サポートモードに移行する。
低入賞高確大当たり結果は、開閉実行モードが低頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。これら高確率モード及び高頻度サポートモードは、当否抽選における抽選結果が大当たり状態当選となり、それによる大当たり状態に移行するまで継続する。
最有利大当たり結果は、開閉実行モードが高頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。これら高確率モード及び高頻度サポートモードは、当否抽選における抽選結果が大当たり状態当選となり、それによる大当たり状態に移行するまで継続する。
なお、上記各遊技状態との関係で通常遊技状態とは、開閉実行モードではなく、さらに当否抽選モードが低確率モードであり、サポートモードが低頻度サポートモードである状態をいう。また、遊技結果として、低入賞高確大当たり結果が設定されていない構成としてもよい。また、低入賞高確大当たり結果における開閉実行モードでは、ラウンド遊技の回数が低確大当たり結果及び最有利大当たり結果の場合よりも少ない回数である構成としてもよい。
振分テーブル64hでは、「0~29」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~9」が低確大当たり結果に対応しており、「10~14」が低入賞高確大当たり結果に対応しており、「15~29」が最有利大当たり結果に対応している。
振分テーブル64hは、「設定1」~「設定6」のいずれの設定状態であっても共通となるように1種類のみ設けられている。これにより、大当たり結果の振分態様についてパチンコ機10の設定状態による有利又は不利が生じないようにすることが可能となるとともに、振分テーブル64hを主側ROM64にて予め記憶するための記憶容量を抑えることが可能となる。
なお、パチンコ機10の設定状態に応じて大当たり結果の振分態様が相違する構成としてもよい。例えば、高い設定値ほど最有利大当たり結果に振り分けられる確率を高くする構成としてもよく、高い設定値ほど最有利大当たり結果又は低入賞高確大当たり結果に振り分けられる確率を高くする構成としてもよい。この場合、高い設定値ほど大当たり結果となった後に高確率モードとなる確率を高くすることが可能となる。また、高い設定値ほど低入賞高確大当たり結果に振り分けられる確率を低くする構成としてもよく、高い設定値では低入賞高確大当たり結果に振り分けられないのに対して低い設定値では低入賞高確大当たり結果に振り分けられ得る構成としてもよい。この場合、高い設定値ほど高頻度入賞モードの開閉実行モードが発生する確率を高くすることが可能となる。
次に、リーチ乱数カウンタC3について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0~238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。本パチンコ機10には、図柄表示装置41における表示演出の一種として期待演出が設定されている。期待演出とは、図柄の変動表示を行うことが可能な図柄表示装置41を備え、所定の大当たり結果となる遊技回では最終的な停止結果が付与対応結果となる遊技機において、図柄表示装置41における図柄の変動表示が開始されてから停止結果が導出表示される前段階で、前記付与対応結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。なお、付与対応結果について具体的には、いずれかの有効ライン上に同一の数字が付された図柄の組合せが停止表示される。
期待演出には、リーチ表示と、リーチ表示が発生する前段階などにおいてリーチ表示の発生や付与対応結果の発生を期待させるための予告表示との2種類が設定されている。
リーチ表示には、図柄表示装置41の表示面41aに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、リーチ図柄の組合せを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態が含まれる。また、上記のようにリーチ図柄の組合せを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組合せを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。
予告表示には、図柄表示装置41の表示面41aにおいて図柄の変動表示が開始されてから、全ての図柄列にて図柄が変動表示されている状況において、又は一部の図柄列であって複数の図柄列にて図柄が変動表示されている状況において、図柄列上の図柄とは別にキャラクタを表示させる態様が含まれる。また、背景画面をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものや、図柄列上の図柄をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものも含まれる。かかる予告表示は、リーチ表示が行われる場合及びリーチ表示が行われない場合のいずれの遊技回においても発生し得るが、リーチ表示が行われる場合の方がリーチ表示が行われない場合よりも高確率で発生するように設定されている。
リーチ表示は、最終的に同一の図柄の組合せが停止表示される遊技回では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なく実行される。また、同一の図柄の組合せが停止表示されない大当たり結果に対応した遊技回では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なく実行されない。また、外れ結果に対応した遊技回では、主側ROM64に記憶されたリーチ用テーブルを参照して所定のタイミングで取得したリーチ乱数カウンタC3がリーチ表示の発生に対応している場合に実行される。
一方、予告表示を行うか否かの決定は、主制御装置60において行うのではなく、音声発光制御装置81において行われる。この場合、音声発光制御装置81は、いずれかの大当たり結果に対応した遊技回の方が、外れ結果に対応した遊技回に比べ、予告表示が発生し易いこと、及び出現率の低い予告表示が発生し易いことの少なくとも一方の条件を満たすように、予告表示用の抽選処理を実行する。ちなみに、この抽選結果は、図柄表示装置41にて遊技回用の演出が実行される場合に反映される。
ここで、外れ結果となる遊技回においてリーチ表示の発生となる確率は「設定1」~「設定6」のいずれの設定状態であっても同一である。これにより、外れ結果となる遊技回においてリーチ表示が発生する確率に関してパチンコ機10の設定状態による有利又は不利が生じないようにすることが可能となる。但し、これに限定されることはなく、高い設定値ほど外れ結果となる遊技回においてリーチ表示が発生する確率が高くなる構成としてもよい。
次に、変動種別カウンタCSについて説明する。変動種別カウンタCSは、例えば0~198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、特図表示部37aにおける表示継続時間と、図柄表示装置41における図柄の表示継続時間とを主側CPU63において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは、後述するタイマ割込み処理が1回実行される毎に1回更新され、次回のタイマ割込み処理が実行されるまでの残余時間内でも繰り返し更新される。そして、特図表示部37aにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。
<主側CPU63の処理構成について>
次に、主側CPU63にて遊技を進行させるために実行される各処理を説明する。かかる主側CPU63の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では4msec周期で)起動されるタイマ割込み処理とがある。
<メイン処理>
まず、図9のフローチャートを参照しながらメイン処理を説明する。
まず電源投入ウェイト処理を実行する(ステップS101)。当該電源投入ウェイト処理では、例えばメイン処理が起動されてからウェイト用の所定時間(具体的には1sec)が経過するまで次の処理に進行することなく待機する。かかる電源投入ウェイト処理の実行期間において図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了することとなる。その後、主側RAM65のアクセスを許可する(ステップS102)。
その後、設定キー挿入部68aがON操作されているか否かを判定する(ステップS103)。設定キー挿入部68aがON操作されていない場合(ステップS103:NO)、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する(ステップS104)。リセットボタン68cが押圧操作されている場合(ステップS104:YES)、主側RAM65においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリアを除いて、主側RAM65の各エリアを「0」クリアする(ステップS105)。つまり、設定キー挿入部68aのON操作を伴わずにリセットボタン68cを押圧操作しながらパチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合には設定値の情報についてはパチンコ機10への動作電力の供給が停止される前の状態に維持したまま主側RAM65のクリア処理が実行される。これにより、設定値の変更を要することなく主側RAM65の他のエリアを初期化させることが可能となる。
リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップS104:NO)、停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS106)。停電フラグは主側RAM65に設けられており、主側CPU63への動作電力の供給が停止される場合において予め定められた停電時処理が正常に実行された場合には当該停電フラグに「1」がセットされることとなる。停電フラグに「1」がセットされている場合には、チェックサムの算出結果が電源遮断時に保存したチェックサムと一致するか否かすなわち記憶保持されたデータの有効性を判定する(ステップS107)。ステップS105の処理を実行した場合、又はステップS107にて肯定判定をした場合、主側RAM65を確認することでパチンコ機10の設定値が正常か否かを判定する(ステップS108)。具体的には、設定値が「設定1」~「設定6」のいずれかである場合に正常であると判定し、「0」又は7以上である場合に異常であると判定する。
ステップS106~ステップS108のいずれかで否定判定をした場合には動作禁止処理を実行する。動作禁止処理では、ホール管理者等にエラーの発生を報知するためのエラー報知処理を実行した後に(ステップS109)、無限ループとなる。当該動作禁止処理は、後述する全部クリア処理(ステップS117)が実行されることにより解除される。
ステップS106~ステップS108の全てにおいて肯定判定をした場合には電源投入設定処理を実行する(ステップS110)。電源投入設定処理では、停電フラグの初期化といった主側RAM65の所定のエリアを初期値に設定するとともに、現状の遊技状態に対応したコマンドを音声発光制御装置81に送信する。また、ステップS110の処理を実行した後は、管理用IC66に各種情報を認識させるための認識用処理(ステップS111)、及びMPU62の読み取り用端子68dに接続された外部装置に各種データを出力するためのデータ出力用処理を実行する(ステップS112)。これら認識用処理及びデータ出力用処理の詳細については後に説明する。
なお、主側CPU63はタイマ割込み処理を定期的に実行する構成であるが、メイン処理が開始された段階においてはタイマ割込み処理の発生が禁止されている。このタイマ割込み処理の発生が禁止された状態はステップS112の処理が完了してステップS113の処理が実行される前のタイミングで解除され、タイマ割込み処理の実行が許可される。これにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合にはステップS112のデータ出力用処理が終了して、ステップS113の処理が開始される前の段階までタイマ割込み処理は実行されない。よって、当該状況となるまでは主側CPU63にて遊技を進行させるための処理が開始されないこととなる。
その後、ステップS113~ステップS116の残余処理に進む。つまり、主側CPU63はタイマ割込み処理を定期的に実行する構成であるが、1のタイマ割込み処理と次のタイマ割込み処理との間に残余時間が生じることとなる。この残余時間は各タイマ割込み処理の処理完了時間に応じて変動することとなるが、かかる不規則な時間を利用してステップS113~ステップS116の残余処理を繰り返し実行する。この点、当該ステップS113~ステップS116の残余処理は非定期的に実行される非定期処理であると言える。
残余処理では、まずステップS113にて、タイマ割込み処理の発生を禁止するために割込み禁止の設定を行う。続くステップS114では、乱数初期値カウンタCINIの更新を行う乱数初期値更新処理を実行するとともに、ステップS115にて変動種別カウンタCSの更新を行う変動用カウンタ更新処理を実行する。これらの更新処理では、主側RAM65の対応するカウンタから現状の数値情報を読み出し、その読み出した数値情報を1加算する処理を実行した後に、読み出し元のカウンタに上書きする処理を実行する。この場合、カウンタ値が最大値を超えた際にそれぞれ「0」にクリアする。その後、ステップS116にて、タイマ割込み処理の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換える割込み許可の設定を行う。ステップS116の処理を実行した場合、ステップS113に戻り、ステップS113~ステップS116の処理を繰り返す。
一方、設定キー挿入部68aがON操作されている場合(ステップS103:YES)、主側RAM65においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリアも含めて、主側RAM65の全てのエリアを「0」クリアする(ステップS117)。つまり、パチンコ機10の設定状態を変更するための操作が行われている場合にはリセットボタン68cが押圧操作されていなくても主側RAM65の全てのエリアが「0」クリアされる。なお、これに限定されることはなく、パチンコ機10の設定状態を変更するための操作が行われている場合であってもリセットボタン68cが押圧操作されていない場合には主側RAM65の全部クリア処理が実行されずに、パチンコ機10の設定状態を変更するための操作が行われているとともにリセットボタン68cが押圧操作されている場合に全部クリア処理が実行される構成としてもよい。
その後、ステップS118にて設定値更新処理を実行し、ステップS119にて設定値更新信号の出力処理を実行した後に、ステップS110の処理に移行する。以下、設定値更新処理について説明する。なお、設定値更新信号の出力処理については後に詳細に説明する。図10は設定値更新処理を示すフローチャートである。
まず主側RAM65に設けられた設定値カウンタに「1」をセットする(ステップS201)。設定値カウンタはパチンコ機10の設定状態がいずれの設定値であるのかを主側CPU63にて特定するためのカウンタである。設定値カウンタに「1」がセットされることにより、設定値更新処理が実行される場合にはそれまでの設定値に関係なく設定値が「設定1」となる。
その後、設定値の表示開始処理を実行する(ステップS202)。設定値の表示開始処理では、「設定1」に対応する「1」の数字が表示されるように第3報知用表示装置69cを表示制御する。遊技ホールの管理者は設定値の変更に際しては第3報知用表示装置69cを確認することでパチンコ機10の現状の設定状態を把握することが可能となる。
その後、設定キー挿入部68aがOFF操作されていないことを条件として(ステップS203:NO)、更新ボタン68bが1回押圧操作されたか否かを判定する(ステップS204)。具体的には更新ボタン68bの押圧操作を検知するセンサからの信号がLOWレベルからHIレベルに切り換わったか否かを判定する。ステップS204にて否定判定をした場合、ステップS203の処理に戻り、設定キー挿入部68aがOFF操作されているか否かを判定する。
更新ボタン68bが1回押圧操作されている場合(ステップS204:YES)、主側RAM65の設定値カウンタの値を1加算する(ステップS205)。また、1加算後における設定値カウンタの値が6を超えた場合(ステップS206:YES)、設定値カウンタに「1」をセットする(ステップS207)。これにより、更新ボタン68bが1回押圧操作される度に1段階上の設定値に更新され、「設定6」の状況で更新ボタン68bが1回押圧操作された場合には「設定1」に戻ることになる。
ステップS206にて否定判定をした場合、又はステップS207の処理を実行した場合、設定値の表示更新処理を実行する(ステップS208)。設定値の表示更新処理では、主側RAM65の設定値カウンタの値に対応する数字が表示されるように第3報知用表示装置69cを表示制御する。遊技ホールの管理者は第3報知用表示装置69cを確認することで更新ボタン68bを押圧操作した後のパチンコ機10の設定状態を把握することが可能となる。
ステップS208の処理を実行した後はステップS203に戻り、設定キー挿入部68aがOFF操作されているか否かを判定する。OFF操作されていない場合(ステップS203:NO)、ステップS204以降の処理を再度実行する。OFF操作されている場合(ステップS203:YES)、設定値の表示終了処理を実行する(ステップS209)。設定値の表示終了処理では、第3報知用表示装置69cにおける設定値の表示を終了させる。
<タイマ割込み処理>
次に、図11のフローチャートを参照しながらタイマ割込み処理を説明する。タイマ割込み処理は定期的(例えば4ミリ秒周期)に実行される。
まず停電情報記憶処理を実行する(ステップS301)。停電情報記憶処理では、停電監視基板67から電源遮断の発生に対応した停電信号を受信しているか否かを監視し、停電の発生を特定した場合には停電時処理を実行した後に無限ループとなる。停電時処理では、主側RAM65の停電フラグに「1」をセットするとともに、チェックサムを算出しその算出したチェックサムを保存する。
その後、抽選用乱数更新処理を実行する(ステップS302)。抽選用乱数更新処理では、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び普電役物開放カウンタC4の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び普電役物開放カウンタC4から現状の数値情報を順次読み出し、それら読み出した数値情報をそれぞれ1加算する処理を実行した後に、読み出し元のカウンタに上書きする処理を実行する。この場合、カウンタ値が最大値を超えた際にそれぞれ「0」にクリアする。その後、ステップS303ではステップS114と同様に乱数初期値更新処理を実行するとともに、ステップS304にてステップS115と同様に変動用カウンタ更新処理を実行する。
その後、不正用の監視対象として設定されている所定の事象が発生しているか否かを監視する不正検知処理を実行する(ステップS305)。当該不正検知処理では、複数種類の事象の発生を監視し、所定の事象が発生していることを確認することで、主側RAM65に設けられた遊技停止用フラグに「1」をセットする。続くステップS306では、上記遊技停止用フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、遊技の進行を停止している状態であるか否かを判定する。ステップS306にて否定判定をした場合に、ステップS307以降の処理を実行する。
ステップS307では、ポート出力処理を実行する。ポート出力処理では、前回のタイマ割込み処理において出力情報の設定が行われている場合に、その出力情報に対応した出力を各種駆動部32b,34bに行うための処理を実行する。例えば、特電入賞装置32を開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には特電用の駆動部32bへの駆動信号の出力を開始させ、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止させる。また、第2作動口34の普電役物34aを開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には普電用の駆動部34bへの駆動信号の出力を開始させ、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止させる。
その後、読み込み処理を実行する(ステップS308)。読み込み処理では、停電信号及び入賞信号以外の信号の読み込みを実行し、その読み込んだ情報を今後の処理にて利用するために記憶する。
その後、入球検知処理を実行する(ステップS309)。当該入球検知処理では、各入球検知センサ42a~49aから受信している信号を読み込み、その読み込み結果に基づいて、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びスルーゲート35への入球の有無を特定する。なお、入球検知処理の詳細については後に説明する。
その後、主側RAM65に設けられている複数種類のタイマカウンタの数値情報をまとめて更新するためのタイマ更新処理を実行する(ステップS310)。この場合、記憶されている数値情報が減算されて更新されるタイマカウンタを集約して扱う構成であるが、減算式のタイマカウンタの更新及び加算式のタイマカウンタの更新の両方を集約して行う構成としてもよい。
その後、遊技球の発射制御を行うための発射制御処理を実行する(ステップS311)。発射操作装置28への発射操作が継続されている状況では、所定の発射周期である0.6secに1個の遊技球が発射される。続くステップS312では、入力状態監視処理として、ステップS308の読み込み処理にて読み込んだ情報に基づいて、各入球検知センサ42a~49aの断線確認や、遊技機本体12や前扉枠14の開放確認を行う。
その後、遊技回の実行制御及び開閉実行モードの実行制御を行うための特図特電制御処理を実行する(ステップS313)。特図特電制御処理については後に詳細に説明する。
その後、普図普電制御処理を実行する(ステップS314)。普図普電制御処理では、スルーゲート35への入賞が発生している場合に普図側の保留情報を取得するための処理を実行するとともに、普図側の保留情報が記憶されている場合にその保留情報について開放判定を行い、さらにその開放判定を契機として普図用の演出を行うための処理を実行する。また、開放判定の結果に基づいて、第2作動口34の普電役物34aを開閉させる処理を実行する。この場合、サポートモードが低頻度サポートモードであればそれに対応する処理が実行され、サポートモードが高頻度サポートモードであればそれに対応する処理が実行される。また、開閉実行モードである場合にはその直前のサポートモードが高頻度サポートモードであったとしても低頻度サポートモードとなる。
続くステップS315では、直前のステップS313及びステップS314の処理結果に基づいて、特図表示部37aに係る保留情報の増減個数を特図保留表示部37bに反映させるための出力情報の設定を行うとともに、普図表示部38aに係る保留情報の増減個数を普図保留表示部38bに反映させるための出力情報の設定を行う。また、ステップS315では、直前のステップS313及びステップS314の処理結果に基づいて、特図表示部37aの表示内容を更新させるための出力情報の設定を行うとともに、普図表示部38aの表示内容を更新させるための出力情報の設定を行う。
その後、払出制御装置77から受信したコマンド及び信号の内容を確認し、その確認結果に対応した処理を行うための払出状態受信処理を実行する(ステップS316)。また、賞球コマンドを出力対象として設定するための払出出力処理を実行する(ステップS317)。また、今回のタイマ割込み処理にて実行された各種処理の処理結果に応じた外部信号の出力の開始及び終了を制御するための外部情報設定処理を実行する(ステップS318)。その後、遊技領域PAにおける遊技球の入球結果に対応する情報を管理用IC66に出力するための管理用出力処理を実行する(ステップS319)。管理用出力処理の詳細については後に説明する。
次に、ステップS313の特図特電制御処理について、図12のフローチャートを参照しながら説明する。
まず保留情報の取得処理を実行する(ステップS401)。保留情報の取得処理では、第1作動口33又は第2作動口34への入賞が発生しているか否かを判定し、入賞が発生している場合には保留格納エリア65aにおける保留数が上限値(本実施の形態では「4」)未満であるか否かを判定する。保留数が上限値未満である場合には、保留数を1加算するとともに、前回のステップS302にて更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報を、保留用エリアREの空き保留エリアRE1~RE4のうち最初の保留エリアに格納する。なお、第1作動口33及び第2作動口34への入賞が同時に発生している場合には、保留情報の取得処理を1回実行する範囲内において、上記保留情報を取得するための処理を複数回実行する。また、保留情報の新たな取得が行われた場合にはそれに対応する取得時コマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81は当該コマンドを受信した場合、図柄表示装置41における保留情報の個数を示す画像の表示を保留情報の増加に対応する表示内容に更新させる。
その後、主側RAM65に設けられた特図特電カウンタの情報を読み出すとともに(ステップS402)、主側ROM64に設けられた特図特電アドレステーブルを読み出す(ステップS403)。そして、特図特電アドレステーブルから特図特電カウンタの情報に対応した開始アドレスを取得し(ステップS404)、ステップS406~ステップS412の処理のうちその取得した開始アドレスが示す処理にジャンプする(ステップS405)。特図特電カウンタは、ステップS406~ステップS412の各種処理のうちいずれを実行すべきであるかを主側CPU63にて把握するためのカウンタであり、特図特電アドレステーブルは、特図特電カウンタの数値情報に対応させて、ステップS406~ステップS412の処理を実行するためのプログラムの開始アドレスが設定されている。
ステップS406では特図変動開始処理を実行する。図13は特図変動開始処理を示すフローチャートである。
特図変動開始処理では保留用エリアREに格納されている保留情報の個数が1以上であることを条件として(ステップS501:YES)、データ設定処理を実行する(ステップS502)。データ設定処理では、まず保留数を1減算するとともに、保留用エリアREの第1保留エリアRE1に格納されたデータを実行エリアAEに移動する。その後、保留用エリアREの各保留エリアRE1~RE4に格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1保留エリアRE1~第4保留エリアRE4に格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であり、詳細には、第2保留エリアRE2→第1保留エリアRE1、第3保留エリアRE3→第2保留エリアRE2、第4保留エリアRE4→第3保留エリアRE3といった具合に各エリア内のデータをシフトさせた後に第4保留エリアRE4を「0」クリアする。この際、保留エリアのデータのシフトが行われたことを認識させるためのシフト時コマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81は当該コマンドを受信した場合、図柄表示装置41における保留情報の個数を示す画像の表示を保留情報の減少に対応する表示内容に更新させる。
データ設定処理を実行した後は当否テーブルを主側ROM64から読み出す(ステップS503)。具体的には、まず主側RAM65の当否抽選モードを示す情報を読み出すことにより現状の当否抽選モードを把握する。高確率モードである場合には主側ROM64から高確当否テーブル64gを読み出す。一方、低確率モードである場合には主側RAM65の設定値カウンタの値を読み出すことによりパチンコ機10の設定状態を把握する。そして、その把握した設定値に対応する低確当否テーブル64a~64fを主側ROM64から読み出す。
その後、ステップS503にて読み出した当否テーブル64a~64gを参照して当否判定処理を実行する(ステップS504)。当否判定処理では、実行エリアAEに格納された情報のうち当否判定用の情報、すなわち当たり乱数カウンタC1に係る数値情報が、ステップS503にて読み出した当否テーブル64a~64gに設定された大当たり数値情報と一致しているか否かを判定する。
当否判定処理の結果が大当たり当選結果である場合には(ステップS505:YES)、振分判定処理を実行する(ステップS506)。振分判定処理では、実行エリアAEに格納された情報のうち振分判定用の情報、すなわち大当たり種別カウンタC2に係る数値情報を読み出す。そして、主側ROM64に設けられた振分テーブル64hを参照して、上記読み出した大当たり種別カウンタC2に係る数値情報がいずれの大当たり結果に対応しているのかを特定する。具体的には、低確大当たり結果、低入賞高確大当たり結果及び最有利大当たり結果のうちいずれの大当たり結果に対応しているのかを特定する。
その後、大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する(ステップS507)。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回において特図表示部37aに最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、主側ROM64に予め記憶されている大当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報を主側RAM65に書き込む。この大当たり結果用の停止結果テーブルには、特図表示部37aに停止表示される絵柄の態様の情報が、大当たり結果の種類毎に相違させて設定されている。
その後、振分判定結果に対応したフラグセット処理を実行する(ステップS508)。具体的には、主側RAM65には各大当たり結果の種類に対応したフラグが設けられており、ステップS508では、それら各大当たり結果の種類に対応したフラグのうち、ステップS506の振分判定処理の結果に対応したフラグに「1」をセットする。
一方、ステップS505にて大当たり当選結果ではないと判定した場合には、外れ結果用の停止結果設定処理を実行する(ステップS509)。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回において特図表示部37aに最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、主側ROM64に予め記憶されている外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報を主側RAM65に書き込む。この場合に選択される絵柄の態様の情報は、大当たり結果の場合に選択される絵柄の態様の情報とは異なっている。
ステップS508及びステップS509のいずれかの処理を実行した後は、遊技回の継続期間の把握処理を実行する(ステップS510)。かかる処理では、変動種別カウンタCSの数値情報を取得する。また、今回の遊技回において図柄表示装置41にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回が低確大当たり結果又は最有利大当たり結果である場合には、リーチ表示が発生すると判定する。また、いずれの大当たり結果でもなく、さらに実行エリアAEに格納されているリーチ乱数カウンタC3に係る数値情報がリーチ発生に対応した数値情報である場合には、リーチ表示が発生すると判定する。
リーチ表示が発生すると判定した場合には、主側ROM64に記憶されているリーチ発生用継続期間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの数値情報に対応した遊技回の継続期間を取得する。一方、リーチ表示が発生しないと判定した場合には、主側ROM64に記憶されているリーチ非発生用継続期間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの数値情報に対応した遊技回の継続期間を取得する。ちなみに、リーチ非発生用継続期間テーブルを参照して取得され得る遊技回の継続期間は、リーチ発生用継続期間テーブルを参照して取得され得る遊技回の継続期間と異なっている。
なお、リーチ非発生時における遊技回の継続期間は、保留用エリアREに格納されている保留情報の数が多いほど遊技回の継続期間が短くなるように設定されている。また、サポートモードが高頻度サポートモードである状況においては低頻度サポートモードである状況よりも、保留情報の数が同一である場合で比較して、短い遊技回の継続期間が選択されるようにリーチ非発生用継続期間テーブルが設定されている。但し、これに限定されることはなく、保留情報の数やサポートモードに応じて遊技回の継続期間が変動しない構成としてもよく、上記の関係とは逆であってもよい。さらには、リーチ発生時における遊技回の継続期間に対して、上記構成を適用してもよい。また、各種大当たり結果の場合、外れリーチ時の場合及びリーチ非発生の外れ結果の場合のそれぞれに対して個別に継続期間テーブルが設定されていてもよい。この場合、各遊技結果に応じた遊技回の継続期間の振分が行われることとなる。
その後、ステップS510にて取得した遊技回の継続期間の情報を、主側RAM65に設けられた特図特電タイマカウンタにセットする(ステップS511)。特図特電タイマカウンタにセットされた数値情報の更新は、タイマ更新処理(ステップS310)にて実行される。ちなみに、遊技回用の演出として、特図表示部37aにおける絵柄の変動表示と図柄表示装置41における図柄の変動表示とが行われるが、これらの各変動表示が終了される場合にはその遊技回の停止結果が表示された状態(図柄表示装置41では有効ライン上に所定の図柄の組合せが待機された状態)で最終停止期間(例えば0.5sec)に亘って最終停止表示される。この場合に、ステップS510にて取得される遊技回の継続期間は1遊技回分のトータル時間となっている。
その後、変動用コマンド及び種別コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップS512)。変動用コマンドには、遊技回の継続期間の情報が含まれる。ここで、上記のとおりリーチ非発生用継続期間テーブルを参照して取得される遊技回の継続期間は、リーチ発生用継続期間テーブルを参照して取得される遊技回の継続期間と異なっているため、変動用コマンドにリーチ発生の有無の情報が含まれていなかったとしても、音声発光制御装置81では遊技回の継続期間の情報からリーチ発生の有無を特定することは可能である。この点、変動用コマンドには、リーチ発生の有無を示す情報が含まれているとも言える。なお、変動用コマンドにリーチ発生の有無を直接示す情報が含まれていてもよい。また、種別コマンドには、遊技結果の情報が含まれる。
音声発光制御装置81は変動用コマンド及び種別コマンドを主側CPU63から受信した場合、表示発光部53、スピーカ部54及び図柄表示装置41において遊技回用の演出が実行されるようにする。この場合、当該遊技回用の演出は変動用コマンド及び種別コマンドの内容に対応する態様で行われる。また、図柄表示装置41では遊技回用の演出として図柄の変動表示が行われ、当該遊技回用の演出が終了する場合には当否判定処理及び振分判定処理の結果に対応する図柄の組み合わせが停止表示される。
その後、特図表示部37aにおける絵柄の変動表示を開始させる(ステップS513)。そして、特図特電カウンタを1加算する(ステップS514)。この場合、特図変動開始処理が実行される場合における特図特電カウンタの数値情報は「0」であるため特図特電カウンタの数値情報は「1」となる。その後、主側RAM65に設けられた第11出力フラグに「1」をセットする(ステップS515)。第11出力フラグは、遊技回が開始されたことを示す情報出力を管理用IC66に対して実行すべきことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
特図特電制御処理(図52)の説明に戻り、ステップS407では特図変動中処理を実行する。特図変動中処理では、遊技回の継続時間中であって最終停止表示前のタイミングであるか否かを判定し、最終停止表示前であれば特図表示部37aにおける絵柄の表示態様を規則的に変化させるための処理を実行する。最終停止表示させるタイミングとなった場合には、特図特電カウンタの数値情報を1加算することで、当該カウンタの数値情報を特図変動中処理に対応したものから特図確定中処理に対応したものに更新する。なお、本実施形態においては主側CPU63から音声発光制御装置81に最終停止コマンドは送信されない。
ステップS408では特図確定中処理を実行する。特図確定中処理では、特図表示部37aにおける絵柄の表示態様を今回の遊技回の抽選結果に対応した表示態様とする。また、特図確定中処理では、最終停止期間が経過したか否かを判定し、当該期間が経過している場合には開閉実行モードへの移行が発生するか否かの判定を行う。開閉実行モードへの移行が発生しない場合には特図特電カウンタの数値情報を「0」クリアする。開閉実行モードへの移行が発生する場合には特図特電カウンタの数値情報を1加算することで、当該カウンタの数値情報を特図確定中処理に対応したものから特電開始処理に対応したものに更新する。
ステップS409では特電開始処理を実行する。特電開始処理では今回の開閉実行モードにおけるオープニング期間を開始させるための処理を未だ実行していない場合、オープニング期間のセット処理を実行する。また、オープニングコマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81はオープニングコマンドを受信することにより、表示発光部53、スピーカ部54及び図柄表示装置41にてオープニング演出が実行されるようにする。オープニング期間が経過している場合、最初のラウンド遊技を開始させるための開始用処理を実行する。当該開始用処理では、特電入賞装置32を開放状態とするとともにラウンド遊技の終了条件を設定する。この終了条件の設定に際しては、今回の最初のラウンド遊技において特電入賞装置32を開放状態に継続させる場合の上限継続時間をセットするとともに、今回の最初のラウンド遊技において特電入賞装置32に入賞可能な遊技球の上限個数を主側RAM65に設けられた入賞個数カウンタにセットする。
ステップS410では特電開放中処理を実行する。特電開放中処理ではラウンド遊技の終了条件が成立したか否かを判定する。終了条件が成立している場合には特電入賞装置32を閉鎖状態とする。そして、今回終了したラウンド遊技が最後の実行回のラウンド遊技でなければ特図特電カウンタの数値情報を1加算することで当該カウンタの数値情報を特電開放中処理に対応したものから特電閉鎖中処理に対応したものに更新し、今回終了したラウンド遊技が最後の実行回のラウンド遊技であれば特図特電カウンタの数値情報を2加算することで当該カウンタの数値情報を特電開放中処理に対応したものから特電終了処理に対応したものに更新する。
ステップS411では特電閉鎖中処理を実行する。特電閉鎖中処理では、ラウンド遊技間のインターバル期間が経過したか否かを判定する。インターバル期間は前回のラウンド遊技が終了する場合に設定される。インターバル期間が経過した場合には、特電入賞装置32を開放状態とするとともにラウンド遊技の終了条件を設定する。そして、特図特電カウンタの数値情報を1減算することで、当該カウンタの数値情報を特電閉鎖中処理に対応したものから特電開放中処理に対応したものに更新する。
ステップS412では特電終了処理を実行する。特電終了処理では、今回の開閉実行モードにおけるエンディング期間を開始させるための処理を未だ実行していない場合、エンディング期間(例えば5sec)をセットするとともに、エンディングコマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81はエンディングコマンドを受信することにより、表示発光部53、スピーカ部54及び図柄表示装置41にてエンディング演出が実行されるようにする。エンディング期間が経過した場合には、開閉実行モードの終了後における当否抽選モード及びサポートモードのそれぞれを、今回の開閉実行モードの開始契機となった大当たり結果に対応するモードに設定する。
次に、主側CPU63にて、各入球検知センサ42a~49aの検知結果に基づき、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びスルーゲート35への遊技球の入球の有無を特定するための構成について説明する。図14は主側CPU63に入球検知センサ42a~49aの検知結果が入力されるようにする構成を説明するための説明図である。
主側CPU63には入力ポート63aが設けられている。入力ポート63aは、8種類の信号を同時に扱うことができるように8ビットのパラレルインターフェースとして構成されている。そして、各信号の電圧に応じて「0」又は「1」の情報が格納されるエリアが、各端子に1対1で対応させて設けられている。つまり、当該エリアとして、第0ビットD0~第7ビットD7を備えている。また、入力ポート63aには8種類を超える信号が入力されることとなるが、同時に入力される対象を8種類に制限するために、入力ポート63aへの入力対象となる信号群はドライバICによる切換制御を通じて切り換えられる。
タイマ割込み処理(図11)の入球検知処理(ステップS309)では、入力ポート63aへの入力対象となる信号群が各入球検知センサ42a~49aからの信号群に設定される。かかる設定がなされた状況では、第0ビットD0は第1入賞口検知センサ42aからの検知信号に対応した情報が格納され、第1ビットD1は第2入賞口検知センサ43aからの検知信号に対応した情報が格納され、第2ビットD2は第3入賞口検知センサ44aからの検知信号に対応した情報が格納され、第3ビットD3は特電検知センサ45aからの検知信号に対応した情報が格納され、第4ビットD4は第1作動口検知センサ46aからの検知信号に対応した情報が格納され、第5ビットD5は第2作動口検知センサ47aからの検知信号に対応した情報が格納され、第6ビットD6はアウト口検知センサ48aからの検知信号に対応した情報が格納され、第7ビットD7はゲート検知センサ49aからの検知信号に対応した情報が格納される。
上記各入球検知センサ42a~49aは、遊技球の通過を検知していない場合には検知信号として非検知中であることを示すLOWレベル信号を出力し、遊技球の通過を検知している場合には検知信号として検知中であることを示すHIレベル信号を出力する。そして、入力ポート63aではLOWレベル信号を受信している場合に該当するビットに対して「0」の情報を格納し、HIレベル信号を受信している場合に該当するビットに対して「1」の情報を格納する。つまり、入球検知センサ42a~49aにおいて遊技球の通過が検知されていない状況では該当するビットに対して非検知中を示す情報に対応した「0」の情報が格納され、遊技球の通過が検知されている状況では該当するビットに対して検知中を示す情報に対応した「1」の情報が格納される。
図15はタイマ割込み処理(図11)のステップS309にて実行される入球検知処理を示すフローチャートである。
第0ビットD0に「0」の情報が格納されている状況から「1」の情報が格納されている状況に切り換わったことを確認した場合、第1入賞口検知センサ42aにて1個の遊技球が検知されたと判定する(ステップS601:YES)。この場合、主側RAM65に設けられた第1出力フラグに「1」をセットするとともに(ステップS602)、主側RAM65に設けられた10個賞球用カウンタの値を1加算する(ステップS603)。第1出力フラグは、第1入賞口検知センサ42aにて1個の遊技球が検知されたことを示す情報出力を管理用IC66に対して実行すべきことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。10個賞球用カウンタは、10個の遊技球の払い出しを実行すべき回数を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。10個賞球用カウンタの値が1以上である場合、タイマ割込み処理(図11)におけるステップS317の払出出力処理にて10個賞球コマンドを払出制御装置77に出力するとともに、10個賞球コマンドを1回出力した場合には10個賞球用カウンタの値を1減算する。払出制御装置77は10個賞球コマンドを受信した場合、10個の遊技球が払い出されるように払出装置76を駆動制御する。
第1ビットD1に「0」の情報が格納されている状況から「1」の情報が格納されている状況に切り換わったことを確認した場合、第2入賞口検知センサ43aにて1個の遊技球が検知されたと判定する(ステップS604:YES)。この場合、主側RAM65に設けられた第2出力フラグに「1」をセットするとともに(ステップS605)、主側RAM65に設けられた10個賞球用カウンタの値を1加算する(ステップS606)。第2出力フラグは、第2入賞口検知センサ43aにて1個の遊技球が検知されたことを示す情報出力を管理用IC66に対して実行すべきことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
第2ビットD2に「0」の情報が格納されている状況から「1」の情報が格納されている状況に切り換わったことを確認した場合、第3入賞口検知センサ44aにて1個の遊技球が検知されたと判定する(ステップS607:YES)。この場合、主側RAM65に設けられた第3出力フラグに「1」をセットするとともに(ステップS608)、主側RAM65に設けられた10個賞球用カウンタの値を1加算する(ステップS609)。第3出力フラグは、第3入賞口検知センサ44aにて1個の遊技球が検知されたことを示す情報出力を管理用IC66に対して実行すべきことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
第3ビットD3に「0」の情報が格納されている状況から「1」の情報が格納されている状況に切り換わったことを確認した場合、特電検知センサ45aにて1個の遊技球が検知されたと判定する(ステップS610:YES)。この場合、主側RAM65に設けられた特電入賞フラグに「1」をセットするとともに(ステップS611)、主側RAM65に設けられた第4出力フラグに「1」をセットし(ステップS612)、さらに主側RAM65に設けられた15個賞球用カウンタの値を1加算する(ステップS613)。特電入賞フラグは開閉実行モードのラウンド遊技において特電入賞装置32に1個の遊技球が入球したことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。タイマ割込み処理(図11)の特図特電制御処理(ステップS313)では特電入賞フラグに「1」がセットされていることを確認することで、特電入賞装置32への1個の遊技球の入球が発生したことを特定し、ラウンド遊技における特電入賞装置32への残りの入球可能個数を1減算する。かかる入球可能個数を1減算する処理を実行した場合に特電入賞フラグを「0」クリアする。第4出力フラグは、特電検知センサ45aにて1個の遊技球が検知されたことを示す情報出力を管理用IC66に対して実行すべきことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。15個賞球用カウンタは、15個の遊技球の払い出しを実行すべき回数を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。15個賞球用カウンタの値が1以上である場合、タイマ割込み処理(図11)におけるステップS317の払出出力処理にて15個賞球コマンドを払出制御装置77に出力するとともに、15個賞球コマンドを1回出力した場合には15個賞球用カウンタの値を1減算する。払出制御装置77は15個賞球コマンドを受信した場合、15個の遊技球が払い出されるように払出装置76を駆動制御する。
第4ビットD4に「0」の情報が格納されている状況から「1」の情報が格納されている状況に切り換わったことを確認した場合、第1作動口検知センサ46aにて1個の遊技球が検知されたと判定する(ステップS614:YES)。この場合、主側RAM65に設けられた第1作動入賞フラグに「1」をセットするとともに(ステップS615)、主側RAM65に設けられた第5出力フラグに「1」をセットし(ステップS616)、さらに主側RAM65に設けられた1個賞球用カウンタの値を1加算する(ステップS617)。第1作動入賞フラグは第1作動口33に1個の遊技球が入球したことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。タイマ割込み処理(図11)の特図特電制御処理(ステップS313)では第1作動入賞フラグに「1」がセットされていることを確認することで、保留格納エリア65aの保留用エリアREに格納されている保留情報の個数が上限数である4個未満であることを条件として、保留情報を新たに格納する処理を実行する。特電特電制御処理(ステップS313)にて第1作動入賞フラグに「1」がセットされていることを確認し、その確認に対応する処理を実行した場合に第1作動入賞フラグを「0」クリアする。第5出力フラグは、第1作動口検知センサ46aにて1個の遊技球が検知されたことを示す情報出力を管理用IC66に対して実行すべきことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。1個賞球用カウンタは、1個の遊技球の払い出しを実行すべき回数を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。1個賞球用カウンタの値が1以上である場合、タイマ割込み処理(図11)におけるステップS317の払出出力処理にて1個賞球コマンドを払出制御装置77に出力するとともに、1個賞球コマンドを1回出力した場合には1個賞球用カウンタの値を1減算する。払出制御装置77は1個賞球コマンドを受信した場合、1個の遊技球が払い出されるように払出装置76を駆動制御する。
第5ビットD5に「0」の情報が格納されている状況から「1」の情報が格納されている状況に切り換わったことを確認した場合、第2作動口検知センサ47aにて1個の遊技球が検知されたと判定する(ステップS618:YES)。この場合、主側RAM65に設けられた第2作動入賞フラグに「1」をセットするとともに(ステップS619)、主側RAM65に設けられた第6出力フラグに「1」をセットし(ステップS620)、さらに主側RAM65に設けられた1個賞球用カウンタの値を1加算する(ステップS621)。第2作動入賞フラグは第2作動口34に1個の遊技球が入球したことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。タイマ割込み処理(図11)の特図特電制御処理(ステップS313)では第2作動入賞フラグに「1」がセットされていることを確認することで、保留格納エリア65aの保留用エリアREに格納されている保留情報の個数が上限数である4個未満であることを条件として、保留情報を新たに格納する処理を実行する。特電特電制御処理(ステップS313)にて第2作動入賞フラグに「1」がセットされていることを確認し、その確認に対応する処理を実行した場合に第2作動入賞フラグを「0」クリアする。第6出力フラグは、第2作動口検知センサ47aにて1個の遊技球が検知されたことを示す情報出力を管理用IC66に対して実行すべきことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
第6ビットD6に「0」の情報が格納されている状況から「1」の情報が格納されている状況に切り換わったことを確認した場合、アウト口検知センサ48aにて1個の遊技球が検知されたと判定する(ステップS622:YES)。この場合、主側RAM65に設けられた第7出力フラグに「1」をセットする(ステップS623)。第7出力フラグは、アウト口検知センサ48aにて1個の遊技球が検知されたことを示す情報出力を管理用IC66に対して実行すべきことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
第7ビットD7に「0」の情報が格納されている状況から「1」の情報が格納されている状況に切り換わったことを確認した場合、ゲート検知センサ49aにて1個の遊技球が検知されたと判定する(ステップS624:YES)。この場合、主側RAM65に設けられたゲート入賞フラグに「1」をセットする(ステップS625)。ゲート入賞フラグはスルーゲート35に1個の遊技球が入球したことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。タイマ割込み処理(図11)の普図普電制御処理(ステップS314)ではゲート入賞フラグに「1」がセットされていることを確認することで、普電保留エリア65cに格納されている普図側の保留情報の個数が上限数である4個未満であることを条件として、現状の普電役物開放カウンタC4の数値情報を普図側の保留情報として普電保留エリア65cに格納する処理を実行する。普図普電制御処理(ステップS314)にてゲート入賞フラグに「1」がセットされていることを確認し、その確認に対応する処理を実行した場合にゲート入賞フラグを「0」クリアする。
なお、タイマ割込み処理(図11)は既に説明したとおり4msec周期で起動されるため、1個の入球検知センサ42a~49aにて1個の遊技球の検知が開始された場合、当該入球検知センサ42a~49aにてその1個の遊技球の検知を継続している状況において当該入球検知センサ42a~49aにて1個の遊技球が検知されたことの特定が主側CPU63にて行われる。したがって、第1~第7出力フラグはそれぞれ1個ずつ設けられていれば十分である。
次に、払出制御装置77にて実行される処理内容について説明する。まず払出制御装置77及び当該払出制御装置77との間で通信を行う各種装置の電気的構成について、図16のブロック図を参照しながら説明する。
払出制御装置77はMPU91を備えている。MPU91には、制御部及び演算部を含む演算処理装置である払出側CPU92の他に、払出側ROM93、払出側RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵されている。
払出側ROM93は、NOR型フラッシュメモリ及びNAND型フラッシュメモリなどの記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)であり、読み出し専用として利用される。払出側ROM93は、払出側CPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶している。
払出側RAM94は、SRAM及びDRAMなどの記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)であり、読み書き両用として利用される。払出側RAM94は、ランダムアクセスが可能であるとともに、同一のデータ容量で比較した場合に払出側ROM93よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。払出側RAM94は、払出側ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行に対して各種のデータなどを一時的に記憶する。
払出側CPU92は、主側CPU63と双方向通信を行うことが可能となっている。払出側CPU92は主側CPU63から賞球コマンドを受信することにより、その賞球コマンドに対応する個数の遊技球が払い出されるように払出装置76を駆動制御する。また、払出側CPU92は、遊技球の払い出しを正常に行うことが可能な状態であるか否かを監視し、正常に行うことが可能ではない状態であると特定した場合には払出側RAM94に未払出の賞球個数情報が記憶されている状況であっても払出装置76を停止させる。また、払出側CPU92は、このように正常に払い出しを行うことが可能ではない状態であることを示す払出制限コマンドを主側CPU63に送信する。主側CPU63は当該払出制限コマンドを受信した場合、遊技球の払い出しを正常に行うことが可能ではない状態であることを示す報知が図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて実行されるように音声発光制御装置81に報知用コマンドを送信する。遊技球の払い出しを正常に行うことが可能ではない状態として、下皿56aが遊技球で満タンとなる満タン状態と、タンク75に遊技球が補充されていない球無状態と、払出装置76が正常に動作しない払出異常状態と、遊技機本体12が外枠11から開放された本体開放状態と、前扉枠14が内枠13から開放された前扉開放状態と、が存在している。
払出装置76から下皿56aへと通じる遊技球通路の途中位置には図示しない満タン検知センサが設けられており、当該満タン検知センサの検知結果は払出側CPU92に入力される。払出側CPU92は、満タン検知センサにおいて遊技球が継続して検知された場合に満タン状態であると特定し、満タン検知センサにて遊技球が継続して検知される状態が解除された場合に満タン状態が解除されたと特定する。
タンク75から払出装置76へと通じる遊技球通路の途中位置に図示しない球無検知センサが設けられており、当該球無検知センサの検知結果は払出側CPU92に入力される。払出側CPU92は、球無検知センサにおいて遊技球が継続して検知されない場合に球無状態であると特定し、球無検知センサにて遊技球が継続して検知されない状態が解除された場合に球無状態が解除されたと特定する。
払出装置76には当該払出装置76から払い出される遊技球を検知するための図示しない払出検知センサが設けられており、当該払出検知センサの検知結果は払出側CPU92に入力される。払出側CPU92は、払出検知センサにて遊技球が検知された場合に払出装置76から1個の遊技球が払い出されたと特定する。また、払出側CPU92は、遊技球が払い出されるように払出装置76を駆動制御しているにも関わらず払出検知センサにて遊技球が継続して検知されない場合に払出異常状態であると特定し、払出検知センサにて遊技球が継続して検知されない状態が解除された場合に払出異常状態が解除されたと特定する。
内枠13の前面部には前扉開放センサ95が設けられており(図2参照)、当該前扉開放センサ95の検知結果は払出側CPU92に入力される。この場合、内枠13に対して前扉枠14が閉鎖状態である場合に前扉開放センサ95は閉鎖検知信号を払出側CPU92に送信し、内枠13に対して前扉枠14が開放状態である場合に前扉開放センサ95は開放検知信号を払出側CPU92に送信する。払出側CPU92は、前扉開放センサ95から閉鎖検知信号を受信している場合に前扉枠14が閉鎖状態であると特定し、前扉開放センサ95から開放検知信号を受信している場合に前扉枠14が開放状態であると特定する。また、払出側CPU92は、前扉枠14が閉鎖状態から開放状態となったと特定したタイミングで主側CPU63に前扉開放コマンドを送信し、前扉枠14が開放状態から閉鎖状態となったと特定したタイミングで主側CPU63に前扉閉鎖コマンドを送信する。主側CPU63は、前扉開放コマンドを受信した場合に前扉枠14が開放状態となったと特定し、前扉閉鎖コマンドを受信した場合に前扉枠14が閉鎖状態となったと特定する。
裏パックユニット15の前面部には本体開放センサ96が設けられており(図2参照)、当該本体開放センサ96の検知結果は払出側CPU92に入力される。この場合、外枠11に対して遊技機本体12が閉鎖状態である場合に本体開放センサ96は閉鎖検知信号を払出側CPU92に送信し、外枠11に対して遊技機本体12が開放状態である場合に本体開放センサ96は開放検知信号を払出側CPU92に送信する。払出側CPU92は、本体開放センサ96から閉鎖検知信号を受信している場合に遊技機本体12が閉鎖状態であると特定し、本体開放センサ96から開放検知信号を受信している場合に遊技機本体12が開放状態であると特定する。また、払出側CPU92は、遊技機本体12が閉鎖状態から開放状態となったと特定したタイミングで主側CPU63に本体開放コマンドを送信し、遊技機本体12が開放状態から閉鎖状態となったと特定したタイミングで主側CPU63に本体閉鎖コマンドを送信する。主側CPU63は、本体開放コマンドを受信した場合に遊技機本体12が開放状態となったと特定し、本体閉鎖コマンドを受信した場合に遊技機本体12が閉鎖状態となったと特定する。
図17のフローチャートを参照しながら、払出側CPU92にて実行されるタイマ割込み処理について説明する。タイマ割込み処理は、予め定められた周期(例えば2msec)で繰り返し起動されるものである。
まず満タン用処理を実行する(ステップS701)。満タン用処理では、既に説明したとおり満タン検知センサの検知結果に基づいて満タン状態であるか否かを特定し、満タン状態である場合には遊技球の払い出しを停止させるための処理を実行するとともに、満タン状態であることを示すコマンドを主側CPU63に送信する。また、満タン状態が解除された場合には遊技球の払い出しを可能とさせるための処理を実行するとともに、満タン状態が解除されたことを示すコマンドを主側CPU63に送信する。
その後、球無用処理を実行する(ステップS702)。球無用処理では、既に説明したとおり球無検知センサの検知結果に基づいて球無状態であるか否かを特定し、球無状態である場合には遊技球の払い出しを停止させるための処理を実行するとともに、球無状態であることを示すコマンドを主側CPU63に送信する。また、球無状態が解除された場合には遊技球の払い出しを可能とさせるための処理を実行するとともに、球無状態が解除されたことを示すコマンドを主側CPU63に送信する。
その後、払出異常監視処理を実行する(ステップS703)。払出異常監視処理では、既に説明したとおり払出検知センサの検知結果に基づいて払出異常状態であるか否かを特定し、払出異常状態である場合には遊技球の払い出しを停止させる処理を実行するとともに、払出異常状態であることを示すコマンドを主側CPU63に送信する。また、払出異常状態が解除された場合には遊技球の払い出しを可能とさせる処理を実行するとともに、払出異常状態が解除されたことを示すコマンドを主側CPU63に送信する。
その後、前扉開放監視処理を実行する(ステップS704)。前扉開放監視処理では、既に説明したとおり前扉開放センサ95の検知結果に基づいて前扉枠14が開放状態であるか否かを特定し、前扉枠14が開放状態である場合には遊技球の払い出しを停止させる処理を実行するとともに、前扉開放コマンドを主側CPU63に送信する。また、前扉枠14が閉鎖された場合には遊技球の払い出しを可能とさせる処理を実行するとともに、前扉閉鎖コマンドを主側CPU63に送信する。
その後、本体開放監視処理を実行する(ステップS705)。本体開放監視処理では、既に説明したとおり本体開放センサ96の検知結果に基づいて遊技機本体12が開放状態であるか否かを特定し、遊技機本体12が開放状態である場合には遊技球の払い出しを停止させる処理を実行するとともに、本体開放コマンドを主側CPU63に送信する。また、遊技機本体12が閉鎖された場合には遊技球の払い出しを可能とさせる処理を実行するとともに、本体閉鎖コマンドを主側CPU63に送信する。
その後、コマンド読込処理を実行する(ステップS706)。当該コマンド読込処理では、主側CPU63が送信した賞球コマンドを読み込む処理を実行し、その賞球コマンドを払出側RAM94に格納する。そして、その受信した賞球コマンドに対応する個数を払出側RAM94における未払出の賞球個数情報に加算するための賞球設定処理を実行した後に(ステップS707)、払出装置76による遊技球の払い出しの実行制御を行うための払出制御処理を実行する(ステップS708)。払出制御処理では、払出側RAM94に記憶されている未払出の賞球個数情報が1以上の値である場合に払出装置76の駆動制御を行い、払出検知センサにて1個の遊技球を検知した場合に賞球個数情報の値を1減算する。そして、賞球個数情報の値が「0」となった場合には払出装置76の駆動制御を停止する。その後、今回のタイマ割込み処理にて実行された各種処理の処理結果に応じた外部信号の出力の開始及び終了を制御するための外部情報設定処理を実行する(ステップS709)。
次に、遊技ホールに設けられたホールコンピュータHCにパチンコ機10から情報を外部出力するための構成について説明する。
図2に示すように、裏パックユニット15には外部端子板97が設けられている。外部端子板97には多数の外部端子が設けられており、一部の外部端子であって複数の外部端子が主側CPU63と電気的に接続されているとともに、一部の外部端子であって複数の外部端子が払出側CPU92と電気的に接続されている。このように主側CPU63及び払出側CPU92のそれぞれが外部端子板97と電気的に接続されていることにより、図16に示すように、主側CPU63及び払出側CPU92はホールコンピュータHCに情報を外部出力することが可能である。
外部端子板97の1個の外部端子は前扉開放センサ95と電気的に接続されているとともに、外部端子板97の1個の外部端子は本体開放センサ96と電気的に接続されている。この電気的な接続の構成について詳細には、前扉開放センサ95から払出側CPU92に向けた信号経路の途中位置には信号中継基板98が設けられている。当該信号中継基板98には、前扉開放センサ95から払出側CPU92に向けた信号経路SL1から分岐させて分岐経路SL2が設けられている。そして、当該分岐経路SL2は外部端子板97における前扉開放用の外部端子に接続されている。したがって、前扉開放センサ95における検知結果に対応した電気信号は、払出側CPU92に入力されるだけでなく、外部端子板97における前扉開放用の外部端子にも入力される。これにより、払出側CPU92による制御を介することなく、前扉枠14が開放状態であるか否かを示す信号をホールコンピュータHCに外部出力することが可能となる。
本体開放センサ96について詳細には、信号中継基板98には、本体開放センサ96から払出側CPU92に向けた信号経路SL3から分岐させて分岐経路SL4が設けられている。そして、当該分岐経路SL4は外部端子板97における本体開放用の外部端子に接続されている。したがって、本体開放センサ96における検知結果に対応した電気信号は、払出側CPU92に入力されるだけでなく、外部端子板97における本体開放用の外部端子にも入力される。これにより、払出側CPU92による制御を介することなく、遊技機本体12が開放状態であるか否かを示す信号をホールコンピュータHCに外部出力することが可能となる。
次に、主側CPU63及び払出側CPU92からホールコンピュータHCに外部出力される情報の内容について説明する。まず主側CPU63からホールコンピュータHCに外部出力される情報の内容について説明する。
主側CPU63はタイマ割込み処理(図11)における外部情報設定処理(ステップS318)にて、外部端子板97において主側CPU63に割り当てられている各外部端子への情報の出力設定を行う。主側CPU63から外部端子板97に出力される情報として、開閉実行モード中であることを示す情報と、サポートモードが高頻度サポートモード中であることを示す情報と、一の遊技回が終了したことを示す情報と、所定個数(例えば100個)の遊技球がアウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかを通じて遊技領域PAから排出されたことを示す情報と、第1作動口33に遊技球が入球したことを示す情報と、第2作動口34に遊技球が入球したことを示す情報と、が含まれている。
払出側CPU92はタイマ割込み処理(図17)における外部情報設定処理(ステップS709)にて、外部端子板97において払出側CPU92に割り当てられている各外部端子への情報の出力設定を行う。払出側CPU92から外部端子板97に出力される情報として、10個の遊技球の払い出しが行われたことを示す情報が含まれている。
ホールコンピュータHCでは外部端子板97を通じてパチンコ機10から受信する各種情報に応じて、当該パチンコ機10における遊技球の払い出しの実行態様などを把握することが可能である。例えば、
・パチンコ機10の遊技領域PAから100個の遊技球が排出されるまでに発生した遊技球の払出個数の割合である出玉率
・開閉実行モード及び高頻度サポートモードではない通常遊技状態における出玉率(以下、この出玉率を「B」とする)
・開閉実行モードにおける出玉率
・高頻度サポートモードにおける出玉率
・パチンコ機10の遊技領域PAから100個の遊技球が排出されるまでに実行された遊技回の回数(以下、この割合を「S」とする)
・B-S×「第1作動口33及び第2作動口34への入賞に対する賞球個数」
・パチンコ機10の遊技領域PAから100個の遊技球が排出されるまでに発生した第1作動口33への遊技球の入球個数(以下、この割合を「S1」とする)
・パチンコ機10の遊技領域PAから100個の遊技球が排出されるまでに発生した第2作動口34への遊技球の入球個数(以下、この割合を「S2」とする)
・B-(S1×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+S2×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)
・単位遊技回当たりにおける開閉実行モードの発生確率
・単位遊技回当たりにおける高頻度サポートモードの発生確率
などが算出される。これにより、ホールコンピュータHCにおいてパチンコ機10の遊技領域PAにおける遊技球の入球態様を管理することが可能となる。なお、賞球個数とは対応する入球部に1個の遊技球が入球した場合に払い出される遊技球の個数のことである。
<遊技球の入賞態様を管理するための構成>
次に、管理用IC66を利用して遊技履歴を管理するための構成について説明する。まず図18のブロック図を参照しながら、管理用IC66の電気的構成について説明する。
既に説明したとおり主制御装置60のMPU62は、主側CPU63、主側ROM64、主側RAM65、及び管理用IC66を備えている。また、MPU62は、これら以外にもI/F101を備えているとともに、既に説明した読み取り用端子68dを備えている。
I/F101は、MPU62の外部の機器との間で信号を送受信するためのインターフェースである。I/F101は、内部バス103を介して主側CPU63と電気的に接続されている。I/F101の入力ポートを通じて各入球検知センサ42a~49aなどのセンサからの検知結果、及び払出側CPU92からのコマンドなどがMPU62に入力され、その入力された検知結果及びコマンドの内容に基づいて既に説明したとおり主側CPU63にて各種処理が実行される。また、主側CPU63にて各種処理が実行された結果、特電用の駆動部32bなどの機器へ信号出力が行われる場合には当該信号出力はI/F101の出力ポートを通じて行われるとともに、主側CPU63にて各種処理が実行された結果、払出側CPU92及び音声発光制御装置81へコマンド出力が行われる場合には当該コマンド出力はI/F101の出力ポートを通じて行われる。
管理用IC66は、管理側I/F111と、管理側CPU112と、管理側ROM113と、管理側RAM114と、RTC115と、対応関係用メモリ116と、履歴用メモリ117と、演算結果用メモリ131と、を備えている。これら各装置は管理用IC66に設けられた内部バス66aを通じて双方向通信可能に接続されている。
管理側I/F111は、MPU62に内蔵された単方向通信用の信号経路群118を介して主側CPU63から各種信号を受信するとともに、MPU62に内蔵された単方向通信用の信号経路群119を介して読み取り用端子68dに各種信号を送信するためのインターフェースである。主側CPU63からの各種信号は管理側I/F111の入力ポートに入力され、読み取り用端子68dへの各種信号は管理側I/F111の出力ポートから出力される。なお、主側CPU63はMPU62に内蔵された双方向通信用の信号経路群120を介して読み取り用端子68dと電気的に接続されている。
管理側CPU112は、制御部及び演算部を含む演算処理装置である。管理側ROM113は、NOR型フラッシュメモリ及びNAND型フラッシュメモリなどの記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)であり、読み出し専用として利用される。管理側ROM113は、管理側CPU112により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶している。管理側RAM114は、SRAM及びDRAMなどの記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)であり、読み書き両用として利用される。管理側RAM114は、ランダムアクセスが可能であるとともに、同一のデータ容量で比較した場合に管理側ROM113よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。管理側RAM114は管理側ROM113内に記憶されている制御プログラムの実行に対して各種のデータなどを一時的に記憶する。
RTC115はリアルタイムクロックであり、年月日情報及び時刻情報を常時計測し、管理側CPU112からの指示に従い、その計測している年月日情報及び時刻情報(以下、日時情報ともいう)を出力することが可能な構成である。なお、RTC115にはバックアップ電源が設けられており、パチンコ機10の電源遮断中においても年月日情報及び時刻情報を計測することが可能となっている。
対応関係用メモリ116は、SRAM及びDRAMなどの記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)であり、読み書き両用として利用される。対応関係用メモリ116は、管理側I/F111の入力ポート121に設けられた各バッファ122a~122pとそれらバッファ122a~122pに入力される信号の種類との対応関係の情報を記憶しておくために利用される。対応関係用メモリ116の内容の詳細については後に説明する。
履歴用メモリ117は、NOR型フラッシュメモリ及びNAND型フラッシュメモリなどの記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)であり、読み書き両用として利用される。履歴用メモリ117は、管理側I/F111を通じて主側CPU63から受信した遊技履歴に関する情報を記憶しておくために利用される。履歴用メモリ117の内容の詳細については後に説明する。
演算結果用メモリ131は、NOR型フラッシュメモリ及びNAND型フラッシュメモリなどの記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)であり、読み書き両用として利用される。演算結果用メモリ131は、履歴用メモリ117に格納されている履歴情報を利用して管理側CPU112にて演算された各種パラメータを順次記憶するために利用される。演算結果用メモリ131に記憶された各種パラメータの内容は、第1~第3報知用表示装置69a~69cにて順次表示されるとともに、読み取り用端子68dに接続された外部装置に出力される。
次に、管理側I/F111に設けられた入力ポート121の構成について説明する。図19は管理側I/F111の入力ポート121の構成を説明するための説明図である。
入力ポート121には複数のバッファ122a~122pが設けられている。具体的には第1~第16バッファ122a~122pが設けられている。第1~第16バッファ122a~122pのそれぞれには信号経路118a~118pを通じて1種類の信号を入力可能となっており、第1~第16バッファ122a~122pのそれぞれは入力対象となっている信号がLOWレベルである場合に第1データとして「0」の情報が格納され、入力対象となっている信号がHIレベルである場合に第2データとして「1」の情報が格納される。なお、これらLOW及びHIと第1データ及び第2データとの関係が逆であってもよい。
第1バッファ122aには第1入賞口検知センサ42aの検知結果に対応する第1信号が入力される。この場合、主側CPU63は第1入賞口検知センサ42aにて新たな遊技球が検知されていない状況ではLOWレベルの第1信号を出力し、第1入賞口検知センサ42aにて1個の遊技球が検知された場合に特定期間に亘ってHIレベルの第1信号を出力する。この特定期間は、第1バッファ122aにHIレベルの第1信号が入力されていることを管理側CPU112にて特定するのに十分な期間となっている。
第2バッファ122bには第2入賞口検知センサ43aの検知結果に対応する第2信号が入力される。この場合、主側CPU63は第2入賞口検知センサ43aにて新たな遊技球が検知されていない状況ではLOWレベルの第2信号を出力し、第2入賞口検知センサ43aにて1個の遊技球が検知された場合に特定期間に亘ってHIレベルの第2信号を出力する。この特定期間は、第2バッファ122bにHIレベルの第2信号が入力されていることを管理側CPU112にて特定するのに十分な期間となっている。
第3バッファ122cには第3入賞口検知センサ44aの検知結果に対応する第3信号が入力される。この場合、主側CPU63は第3入賞口検知センサ44aにて新たな遊技球が検知されていない状況ではLOWレベルの第3信号を出力し、第3入賞口検知センサ44aにて1個の遊技球が検知された場合に特定期間に亘ってHIレベルの第3信号を出力する。この特定期間は、第3バッファ122cにHIレベルの第3信号が入力されていることを管理側CPU112にて特定するのに十分な期間となっている。
第4バッファ122dには特電検知センサ45aの検知結果に対応する第4信号が入力される。この場合、主側CPU63は特電検知センサ45aにて新たな遊技球が検知されていない状況ではLOWレベルの第4信号を出力し、特電検知センサ45aにて1個の遊技球が検知された場合に特定期間に亘ってHIレベルの第4信号を出力する。この特定期間は、第4バッファ122dにHIレベルの第4信号が入力されていることを管理側CPU112にて特定するのに十分な期間となっている。
第5バッファ122eには第1作動口検知センサ46aの検知結果に対応する第5信号が入力される。この場合、主側CPU63は第1作動口検知センサ46aにて新たな遊技球が検知されていない状況ではLOWレベルの第5信号を出力し、第1作動口検知センサ46aにて1個の遊技球が検知された場合に特定期間に亘ってHIレベルの第5信号を出力する。この特定期間は、第5バッファ122eにHIレベルの第5信号が入力されていることを管理側CPU112にて特定するのに十分な期間となっている。
第6バッファ122fには第2作動口検知センサ47aの検知結果に対応する第6信号が入力される。この場合、主側CPU63は第2作動口検知センサ47aにて新たな遊技球が検知されていない状況ではLOWレベルの第6信号を出力し、第2作動口検知センサ47aにて1個の遊技球が検知された場合に特定期間に亘ってHIレベルの第6信号を出力する。この特定期間は、第6バッファ122fにHIレベルの第6信号が入力されていることを管理側CPU112にて特定するのに十分な期間となっている。
第7バッファ122gにはアウト口検知センサ48aの検知結果に対応する第7信号が入力される。この場合、主側CPU63はアウト口検知センサ48aにて新たな遊技球が検知されていない状況ではLOWレベルの第7信号を出力し、アウト口検知センサ48aにて1個の遊技球が検知された場合に特定期間に亘ってHIレベルの第7信号を出力する。この特定期間は、第7バッファ122gにHIレベルの第7信号が入力されていることを管理側CPU112にて特定するのに十分な期間となっている。
第8バッファ122hには開閉実行モードの期間中であるか否かに対応する第8信号が入力される。この場合、主側CPU63は開閉実行モードではない状況ではLOWレベルの第8信号を継続して出力し、開閉実行モードである状況ではHIレベルの第8信号を継続して出力する。
第9バッファ122iには高頻度サポートモードの期間中であるか否かに対応する第9信号が入力される。この場合、主側CPU63は高頻度サポートモードではない状況ではLOWレベルの第9信号を継続して出力し、高頻度サポートモードである状況ではHIレベルの第9信号を継続して出力する。
第10バッファ122jには前扉枠14が開放されている期間中であるか否かに対応する第10信号が入力される。この場合、主側CPU63は前扉枠14が閉鎖状態である状況ではLOWレベルの第10信号を継続して出力し、前扉枠14が開放状態である状況ではHIレベルの第10信号を継続して出力する。
第11バッファ122kには遊技回が開始されたか否かに対応する第11信号が入力される。この場合、主側CPU63は遊技回が開始される前まではLOWレベルの第11信号を継続して出力し、遊技回が開始された場合に特定期間に亘ってHIレベルの第11信号を出力する。この特定期間は、第11バッファ122kにHIレベルの第11信号が入力されていることを管理側CPU112にて特定するのに十分な期間となっている。
第15バッファ122oには主側CPU63にてパチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたことを管理側CPU112に認識させるための設定値更新信号が入力される。この場合、主側CPU63はパチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われていない状況ではLOWレベルの設定値更新信号を出力し、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合にHIレベルの設定値更新信号が特定期間に亘って維持されるパルス信号をその新たに設定された設定値に対応する数分出力する。この特定期間は、第15バッファ122oにHIレベルの設定値更新信号が入力されていることを管理側CPU112にて特定するのに十分な期間となっている。
第16バッファ122pには履歴用メモリ117に格納された履歴情報及び演算結果用メモリ131に記憶された各種パラメータを読み取り用端子68dに出力する契機を管理側CPU112に認識させるための出力指示信号が入力される。この場合、主側CPU63は履歴情報を出力する必要がない状況ではLOWレベルの出力指示信号を出力し、履歴情報を出力する必要がある場合に特定期間に亘ってHIレベルの出力指示信号を出力する。この特定期間は、第16バッファ122pにHIレベルの出力指示信号が入力されていることを管理側CPU112にて特定するのに十分な期間となっている。
第12バッファ122l、第13バッファ122m及び第14バッファ122nは、主側CPU63からの信号を入力可能ではあるものの、本パチンコ機10では通常の信号が入力されないブランクとなっている。このように管理側I/F111の入力ポート121として本パチンコ機10において主側CPU63から管理用IC66に出力される信号の種類よりも多くの数のバッファ122a~122pが設けられていることにより、管理用IC66を本パチンコ機10とは異なる機種にも流用することが可能となる。これにより、管理用IC66の汎用性を高めることが可能となる。ちなみに、主側CPU63と第1~第16バッファ122a~122pのそれぞれとの間には第1~第16バッファ122a~122pに1対1で対応するように信号経路118a~118pが形成されているが、これに限定されることはなく、ブランク対象となるバッファ122l~122nとの間には信号経路118l~118nが形成されていない構成としてもよい。
第15バッファ122oに設定値更新信号が入力されること及び第16バッファ122pに出力指示信号が入力されることは管理用IC66の設計段階において決定されており、主側CPU63からの指示を受けることなく、管理側CPU112は第15バッファ122oに設定値更新信号が入力されることび第16バッファ122pに出力指示信号が入力されることを特定可能となっている。一方、第1~第14バッファ122a~122nにどのような種類の信号が入力されるのかは管理用IC66の設計段階において決定されておらず、これら信号の種類は主側CPU63からの指示を受けることで管理側CPU112にて特定される。管理側CPU112におけるこれら信号の種類の特定は、詳細は後述するが、MPU62への動作電力の供給開始に伴い主側CPU63及び管理側CPU112において制御が開始された場合に主側CPU63から管理側CPU112に種類識別コマンドが送信されることにより行われる。この場合、種類識別コマンドにより提供された各種信号の種類の情報は対応関係用メモリ116に記憶され、動作電力が供給されている状況において各種信号の種類を管理側CPU112にて特定する場合には対応関係用メモリ116に記憶された情報が参照される。
図20は対応関係用メモリ116の構成を説明するための説明図である。対応関係用メモリ116には、管理側I/F111の入力ポート121に設けられた第1~第14バッファ122a~122nに1対1で対応させて第1~第14対応関係エリア123a~123nが設けられている。
第1対応関係エリア123aには第1バッファ122aに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、一般入賞口31であることを示す情報が格納される。また、第1対応関係エリア123aには一般入賞口31であることを示す情報とともに一般入賞口31に1個の遊技球が入球した場合に払い出される遊技球の個数の情報(10個)も格納される。第2対応関係エリア123bには第2バッファ122bに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、一般入賞口31であることを示す情報が格納される。また、第2対応関係エリア123bには一般入賞口31であることを示す情報とともに一般入賞口31に1個の遊技球が入球した場合に払い出される遊技球の個数の情報(10個)も格納される。第3対応関係エリア123cには第3バッファ122cに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、一般入賞口31であることを示す情報が格納される。また、第3対応関係エリア123cには一般入賞口31であることを示す情報とともに一般入賞口31に1個の遊技球が入球した場合に払い出される遊技球の個数の情報(10個)も格納される。
第4対応関係エリア123dには第4バッファ122dに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、特電入賞装置32であることを示す情報が格納される。また、第4対応関係エリア123dには特電入賞装置32であることを示す情報とともに特電入賞装置32に1個の遊技球が入球した場合に払い出される遊技球の個数の情報(15個)も格納される。第5対応関係エリア123eには第5バッファ122eに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、第1作動口33であることを示す情報が格納される。また、第5対応関係エリア123eには第1作動口33であることを示す情報とともに第1作動口33に1個の遊技球が入球した場合に払い出される遊技球の個数の情報(1個)も格納される。第6対応関係エリア123fには第6バッファ122fに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、第2作動口34であることを示す情報が格納される。また、第6対応関係エリア123fには第2作動口34であることを示す情報とともに第2作動口34に1個の遊技球が入球した場合に払い出される遊技球の個数の情報(1個)も格納される。第7対応関係エリア123gには第7バッファ122gに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、アウト口24aであることを示す情報が格納される。
第8対応関係エリア123hには第8バッファ122hに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、開閉実行モードであることを示す情報が格納される。第9対応関係エリア123iには第9バッファ122iに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、高頻度サポートモードであることを示す情報が格納される。第10対応関係エリア123jには第10バッファ122jに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、前扉枠14であることを示す情報が格納される。第11対応関係エリア123kには第11バッファ122kに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、遊技回の開始であることを示す情報が格納される。
第12対応関係エリア123lには第12バッファ122lに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、いずれにも対応しないブランクであることを示す情報が格納される。第13対応関係エリア123mには第13バッファ122mに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、いずれにも対応しないブランクであることを示す情報が格納される。第14対応関係エリア123nには第14バッファ122nに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、いずれにも対応しないブランクであることを示す情報が格納される。
上記のように第1~第14バッファ122a~122nにどのような種類の信号が入力されるのかが、主側CPU63からの指示を受けることで管理側CPU112にて特定される構成とすることで、管理用IC66を本パチンコ機10とは異なる機種にも流用することが可能となる。これにより、管理用IC66の汎用性を高めることが可能となる。
また、第1~第14バッファ122a~122nに履歴情報の記憶に対応する信号出力を行う度にその信号の種類を認識させるための情報を出力するのではなく、事前に信号の種類を認識させるための情報を出力するとともにその出力された情報に基づき第1~第14バッファ122a~122nに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報が対応関係用メモリ116に格納される構成である。これにより、第1~第14バッファ122a~122nに履歴情報の記憶に対応する信号出力を行う度にその信号の種類を認識させるための情報が出力される構成に比べ、都度の信号出力に際して主側CPU63から管理側CPU112に出力される情報量を抑えることが可能となる。
また、第1~第14バッファ122a~122nに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報の出力は、動作電力の供給開始時に行われる。これにより、本パチンコ機10にて遊技が開始される状況においては、第1~第14バッファ122a~122nに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定することが可能となる。
また、第15バッファ122oに設定値更新信号が入力されることの情報設定及び第16バッファ122pに出力指示信号が入力されることの情報設定が管理用IC66の設計段階において行われている。これにより、本パチンコ機10に限らず管理用IC66を利用する他の機種のパチンコ機であっても確実に使用する設定値更新信号及び出力指示信号については、第15バッファ122o及び第16バッファ122pに入力される信号の種類を特定するための処理を省略することが可能となる。よって、かかる信号の種類を特定するための処理の処理負荷を抑えることが可能となる。
次に、管理用IC66の履歴用メモリ117について説明する。図21は履歴用メモリ117の構成を説明するための説明図である。
履歴用メモリ117には、履歴情報を順次記憶するための履歴用エリア124が設けられている。履歴用エリア124には、複数のポインタ情報が連番で設定されているとともに、各ポインタ情報に1対1で対応させて履歴情報格納エリア125が設定されている。履歴情報格納エリア125には、RTC情報と対応関係情報との組合せを格納可能となっている。この場合、各履歴情報格納エリア125は2バイトのデータ容量となっており、RTC情報を格納するためのエリアとして1バイトのデータ容量が割り当てられており、対応関係情報を格納するためのエリアとして1バイトのデータ容量が割り当てられている。第1~第14バッファ122a~122n(本パチンコ機10の場合は実際には第1~第11バッファ122a~122k)に入力されている信号に応じて対応関係情報を格納する必要が生じた場合には、まず現状の書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125のRTC情報を格納するためのエリアに、現状のRTC115において計測されている日時情報を格納する。その後、今回の情報格納契機となったバッファ122a~122nに対応する対応関係情報を対応関係用メモリ116における当該バッファ122a~122nに対応する対応関係エリア123a~123nから読み出し、その読み出した対応関係情報を現状の書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125の対応関係情報を格納するためのエリアに格納する。
履歴情報格納エリア125に格納される対応関係情報について具体的には、第1~第7バッファ122a~122gは既に説明したとおり入球検知センサ42a~48aの検知結果に対応する信号が入力されるため、対応関係用メモリ116における第1~第7対応関係エリア123a~123gには入球検知センサ42a~48aの種類に対応する情報が格納されている。より詳細には、入球検知センサ42a~48aのそれぞれに対応する入球部の種類に対応する情報が、第1~第7対応関係エリア123a~123gに格納されている。本パチンコ機10では既に説明したとおり第1~第3入賞口検知センサ42a~44aはいずれも一般入賞口31に入球した遊技球を検知するものであるため、これら第1~第3入賞口検知センサ42a~44aに対応する第1~第3対応関係エリア123a~123cにはいずれも一般入賞口31であることを示す情報が格納されている。また、第4対応関係エリア123dには特電入賞装置32であることを示す情報が格納されており、第5対応関係エリア123eには第1作動口33であることを示す情報が格納されており、第6対応関係エリア123fには第2作動口34であることを示す情報が格納されており、第7対応関係エリア123gにはアウト口24aであることを示す情報が格納されている。今回の情報格納契機となったバッファ122a~122nが第1~第7バッファ122a~122gのいずれかである場合には、そのバッファ122a~122gに対応する入球部の種類の情報が第1~第7対応関係エリア123a~123gのいずれかから読み出され、その読み出された入球部の種類の情報が履歴情報格納エリア125の対応関係情報を格納するためのエリアにそのまま格納される。
一方、第8バッファ122hは開閉実行モード中であるか否かを示す信号が入力され、第9バッファ122iは高頻度サポートモード中であるか否かを示す信号が入力され、第10バッファ122jは前扉枠14が開放中であるか否かを示す信号が入力され、第11バッファ122kは遊技回が開始されたか否かを示す信号が入力される。したがって、第8対応関係エリア123hには開閉実行モードであることを示す情報が格納され、第9対応関係エリア123iには高頻度サポートモードであることを示す情報が格納され、第10対応関係エリア123jには前扉枠14であることを示す情報が格納され、第11対応関係エリア123kには遊技回であることを示す情報が格納される。
主側CPU63は既に説明したとおり開閉実行モードではない状況ではLOWレベルの第8信号を継続して出力し、開閉実行モードである状況ではHIレベルの第8信号を継続して出力するため、管理側CPU112は第8信号がLOWレベルからHIレベルに変化した場合に開閉実行モードが開始されたと特定し、第8信号がHIレベルからLOWレベルに変化した場合に開閉実行モードが終了したと特定することが可能となる。そして、第8信号がLOWレベルからHIレベルに変化した場合、及びHIレベルからLOWレベルに変化した場合のいずれにおいても、管理側CPU112は履歴情報格納エリア125への対応関係情報の格納契機が発生したと特定する。つまり、第8信号がLOWレベルからHIレベルに変化した場合には、第8対応関係エリア123hから読み出した開閉実行モードであることを示す情報だけではなく開始情報も一緒に、履歴情報格納エリア125の対応関係情報を格納するためのエリアに格納する。また、第8信号がHIレベルからLOWレベルに変化した場合には、第8対応関係エリア123hから読み出した開閉実行モードであることを示す情報だけではなく終了情報も一緒に、履歴情報格納エリア125の対応関係情報を格納するためのエリアに格納する。
主側CPU63は既に説明したとおり高頻度サポートモードではない状況ではLOWレベルの第9信号を継続して出力し、高頻度サポートモードである状況ではHIレベルの第9信号を継続して出力するため、管理側CPU112は第9信号がLOWレベルからHIレベルに変化した場合に高頻度サポートモードが開始されたと特定し、第9信号がHIレベルからLOWレベルに変化した場合に高頻度サポートモードが終了したと特定することが可能となる。そして、第9信号がLOWレベルからHIレベルに変化した場合、及びHIレベルからLOWレベルに変化した場合のいずれにおいても、管理側CPU112は履歴情報格納エリア125への対応関係情報の格納契機が発生したと特定する。つまり、第9信号がLOWレベルからHIレベルに変化した場合には、第9対応関係エリア123iから読み出した高頻度サポートモードであることを示す情報だけではなく開始情報も一緒に、履歴情報格納エリア125の対応関係情報を格納するためのエリアに格納する。また、第9信号がHIレベルからLOWレベルに変化した場合には、第9対応関係エリア123iから読み出した高頻度サポートモードであることを示す情報だけではなく終了情報も一緒に、履歴情報格納エリア125の対応関係情報を格納するためのエリアに格納する。
主側CPU63は既に説明したとおり前扉枠14が閉鎖状態である状況ではLOWレベルの第10信号を継続して出力し、前扉枠14が開放状態である状況ではHIレベルの第10信号を継続して出力するため、管理側CPU112は第10信号がLOWレベルからHIレベルに変化した場合に前扉枠14が開放されたと特定し、第10信号がHIレベルからLOWレベルに変化した場合にが前扉枠14が閉鎖されたと特定することが可能となる。そして、第10信号がLOWレベルからHIレベルに変化した場合、及びHIレベルからLOWレベルに変化した場合のいずれにおいても、管理側CPU112は履歴情報格納エリア125への対応関係情報の格納契機が発生したと特定する。つまり、第10信号がLOWレベルからHIレベルに変化した場合には、第10対応関係エリア123jから読み出した前扉枠14であることを示す情報だけではなく開放開始情報も一緒に、履歴情報格納エリア125の対応関係情報を格納するためのエリアに格納する。また、第10信号がHIレベルからLOWレベルに変化した場合には、第10対応関係エリア123jから読み出した前扉枠14であることを示す情報だけではなく開放終了情報も一緒に、履歴情報格納エリア125の対応関係情報を格納するためのエリアに格納する。
主側CPU63は既に説明したとおり遊技回の開始タイミングとなるまではLOWレベルの第11信号を継続して出力し、遊技回の開始タイミングとなった場合に特定期間に亘ってHIレベルの第11信号を出力する。したがって、管理側CPU112は第11信号がLOWレベルからHIレベルに変化した場合に遊技回が開始されたと特定する。つまり、第11信号がLOWレベルからHIレベルに変化した場合には、第11対応関係エリア123kから読み出した遊技回であることを示す情報を、履歴情報格納エリア125の対応関係情報を格納するためのエリアに格納する。
履歴情報格納エリア125は、仮に開店から閉店まで本パチンコ機10における遊技球の発射が継続される営業日が10日間連続したとしてもその間に発生した各履歴情報を全て記憶しておくことを可能とする数分設けられている。例えば1日に履歴情報が60000回発生するとした場合、600000個以上の履歴情報格納エリア125が設けられている。これにより、少なくとも10日間は全ての履歴情報を履歴用メモリ117において記憶保持することが可能である。
履歴用メモリ117には履歴用エリア124とは別にポインタ用エリア126が設けられている。ポインタ用エリア126には、履歴用メモリ117において現状の書き込み対象となっているポインタ情報を管理側CPU112にて特定するための情報が格納されている。具体的には、パチンコ機10の出荷段階ではポインタ用エリア126には「0」のポインタ情報を書き込み対象に指定する情報が設定されている。そして、1個の履歴情報が履歴情報格納エリア125に新たに格納される度に、書き込み対象となるポインタ情報の値が1加算されるようにポインタ用エリア126の情報が更新される。最後の順番のポインタ情報が書き込み対象となり当該最後の順番のポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に履歴情報が格納された場合には、「0」のポインタ情報が書き込み対象となるようにポインタ用エリア126の情報が更新される。これにより、格納可能な履歴情報の個数を超えて履歴情報の格納契機が発生した場合には、古い履歴情報が格納されている履歴情報格納エリア125から順に新しい履歴情報に上書きされていくこととなる。
また、外部装置による履歴用メモリ117からの履歴情報の読み取りが発生した場合には、履歴情報格納エリア125が全て「0」クリアされるとともに、「0」のポインタ情報が書き込み対象となるようにポインタ用エリア126の情報が更新される。これにより、一旦読み取り対象となった履歴情報が再度読み取り対象となってしまうことを阻止することが可能となる。
次に、管理用IC66を利用して遊技履歴を管理するための具体的な処理構成について説明する。まず管理側I/F111の入力ポート121に設けられた第1~第14バッファ122a~122nと信号の種類との対応関係の情報を対応関係用メモリ116に格納するための処理構成について説明する。図22は主側CPU63にて実行される認識用処理を示すフローチャートである。なお、認識用処理はメイン処理(図9)におけるステップS111にて実行される。
まず主側RAM65に設けられた認識用出力カウンタに「14」をセットする(ステップS801)。認識用出力カウンタは、管理側I/F111における入力ポート121の第1~第14バッファ122a~122nがいずれの種類の信号に対応しているのかを管理側CPU112に認識させるための情報出力の残りの必要回数を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。既に説明したとおり第1~第14バッファ122a~122nの14個が信号の種類の認識対象となるため、認識用出力カウンタには「14」をセットする。
その後、識別開始コマンドの出力処理を実行する(ステップS802)。主側CPU63は、第1~第14バッファ122a~122nがいずれの種類の信号に対応しているのかを管理側CPU112に認識させるために当該管理側CPU112に各種コマンドを出力する。このコマンド出力に際しては第1~第8バッファ122a~122hに入力される第1~第8信号が利用される。つまり、履歴情報の格納契機を管理側CPU112に指示するために利用される第1~第8信号(すなわち第1~第8信号経路118a~118h)を利用して、第1~第14バッファ122a~122nがいずれの種類の信号に対応しているのかを管理側CPU112に認識させるためのコマンド出力が行われる。これにより、当該コマンド出力を行うための信号経路を、第1~第16バッファ122a~122pに信号出力するための信号経路118a~118pとは別に設ける構成に比べて、信号経路の数を減らすことが可能となり構成を簡素化させることが可能となる。識別開始コマンドは8ビットのデータ容量となっており各ビットのデータがそれぞれ第1~第8信号として第1~第8バッファ122a~122hに入力される。また、識別開始コマンドの出力処理では、新たなコマンドを送信したことを管理側CPU112に認識させるために、識別開始コマンドの出力を開始するタイミングで第9信号の出力状態をHIレベルに切り換える。また、識別開始コマンドの出力期間及び第9信号の出力状態をHIレベルに維持する期間は、これら識別開始コマンド及び第9信号の出力状態を管理側CPU112にて認識するのに十分な期間に設定されている。識別開始コマンドを受信することにより、管理側CPU112は第1~第14バッファ122a~122nと信号の種類との対応関係の情報を対応関係用メモリ116に格納するための処理を開始すべきことを特定する。
その後、主側RAM65の認識用出力カウンタの現状の値に対応する種類識別コマンドを主側ROM64から読み出す(ステップS803)。この場合、第1バッファ122aが最初に信号種類の設定対象となり、その後は第nバッファの次に第n+1バッファが信号種類の設定対象となるように、第1~第14バッファ122a~122nに対応する信号種類の認識設定が行われる。したがって、認識用出力カウンタが「14」~「12」であれば一般入賞口31であること及びその賞球個数を示す種類識別コマンドを読み出し、認識用出力カウンタが「11」であれば特電入賞装置32であること及びその賞球個数を示す種類識別コマンドを読み出し、認識用出力カウンタが「10」であれば第1作動口33であること及びその賞球個数を示す種類識別コマンドを読み出し、認識用出力カウンタが「9」であれば第2作動口34であること及びその賞球個数を示す種類識別コマンドを読み出し、認識用出力カウンタが「8」であればアウト口24aであることを示す種類識別コマンドを読み出し、認識用出力カウンタが「7」であれば開閉実行モードであることを示す種類識別コマンドを読み出し、認識用出力カウンタが「6」であれば高頻度サポートモードであることを示す種類識別コマンドを読み出し、認識用出力カウンタが「5」であれば前扉枠14であることを示す種類識別コマンドを読み出し、認識用出力カウンタが「4」であれば遊技回であることを示す種類識別コマンドを読み出し、認識用出力カウンタが「3」~「1」であればブランクであることを示す種類識別コマンドを読み出す。
その後、読み出した種類識別コマンドの出力処理を実行する(ステップS804)。種類識別コマンドは、識別開始コマンドと同様に8ビットのデータ容量となっており、各ビットのデータがそれぞれ第1~第8信号として第1~第8バッファ122a~122hに入力される。また、識別種類コマンドの出力処理では、新たなコマンドを送信したことを管理側CPU112に認識させるために、識別種類コマンドの出力を開始するタイミングで第9信号の出力状態をHIレベルに切り換える。また、識別種類コマンドの出力期間及び第9信号の出力状態をHIレベルに維持する期間は、これら識別種類コマンド及び第9信号の出力状態を管理側CPU112にて認識するのに十分な期間に設定されている。識別種類コマンドを受信することにより、管理側CPU112は第1~第14バッファ122a~122nのうち今回の設定対象となっているバッファに対応する対応関係エリア123a~123nに、その識別種類コマンドに対応する情報を格納する。
その後、主側RAM65の認識用出力カウンタの値を1減算し(ステップS805)、その1減算後における認識用出力カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS806)。認識用出力カウンタの値が1以上である場合には(ステップS806:NO)、1減算後における認識用出力カウンタの値に対応する種類識別コマンドを出力するための処理を実行する(ステップS803及びステップS804)。
一方、認識用出力カウンタの値が「0」である場合には(ステップS806:YES)、識別終了コマンドの出力処理を実行する(ステップS807)。識別終了コマンドは8ビットのデータ容量となっており、各ビットのデータがそれぞれ第1~第8信号として第1~第8バッファ122a~122hに入力される。また、識別終了コマンドの出力処理では、新たなコマンドを送信したことを管理側CPU112に認識させるために、識別終了コマンドの出力を開始するタイミングで第9信号の出力状態をHIレベルに切り換える。また、識別終了コマンドの出力期間及び第9信号の出力状態をHIレベルに維持する期間は、これら識別終了コマンド及び第9信号の出力状態を管理側CPU112にて認識するのに十分な期間に設定されている。識別終了コマンドを受信することにより、管理側CPU112は第1~第14バッファ122a~122nと信号の種類との対応関係の情報を対応関係用メモリ116に格納するための処理が完了したことを特定する。
次に、管理側CPU112にて実行される管理処理について、図23のフローチャートを参照しながら説明する。管理処理は、管理側CPU112への動作電力の供給が開始された場合に開始される。なお、管理側CPU112の処理速度は主側CPU63の処理速度よりも速い構成であり、主側CPU63において1回のタイマ割込み処理(図11)が開始されてから次回のタイマ割込み処理(図11)が開始されるまでに、管理処理におけるステップS908以降の処理の組合せが16回以上実行される。
まず主側CPU63から識別開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS901)。識別開始コマンドを受信していない場合(ステップS901:NO)、設定更新認識用処理を実行した後に(ステップS902)、ステップS901に戻る。設定更新認識用処理では、詳細は後述するが主側CPU63にてパチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合にそれに対応する処理を実行する。
主側CPU63から識別開始コマンドを受信した場合(ステップS901:YES)、管理側RAM114に設けられた設定対象カウンタの値を「0」クリアする(ステップS903)。設定対象カウンタは、信号の種類の設定対象となっているバッファ122a~122nの種類を管理側CPU112にて特定するためのカウンタである。第1バッファ122aが最初に信号種類の設定対象となり、その後は第nバッファの次に第n+1バッファが信号種類の設定対象となる。
その後、主側CPU63から種類識別コマンドを受信していることを条件として(ステップS904:YES)、対応関係設定処理を実行する(ステップS905)。対応関係設定処理では、対応関係用メモリ116の第1~第14対応関係エリア123a~123nのうち、管理側RAM114の設定対象カウンタにおける現状の値に対応する対応関係エリアに、今回受信した種類識別コマンドに設定されている信号種類の情報を格納する。その後、管理側RAM114の設定対象カウンタの値を1加算する(ステップS906)。
ステップS904にて否定判定をした場合、又はステップS906の処理を実行した場合、主側CPU63から識別終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS907)。識別終了コマンドを受信していない場合(ステップS907:NO)、ステップS904に戻り、主側CPU63から種類識別コマンドを新たに受信することを条件として(ステップS904:YES)、ステップS905及びステップS906の処理を再度実行する。
主側CPU63から識別終了コマンドを受信している場合(ステップS907:YES)、ステップS908~ステップS910の処理を繰り返し実行する。ステップS908では詳細は後述するが、主側CPU63から受信した信号の種類に対応する履歴情報を履歴用メモリ117に格納するための履歴設定処理を実行する。ステップS909では、詳細は後述するが、履歴用メモリ117に格納された履歴情報を利用して各種パラメータを演算するとともにその演算結果を第1~第3報知用表示装置69a~69cにて報知するための表示出力処理を実行する。ステップS910では、詳細は後述するが、履歴用メモリ117に格納された履歴情報及び演算結果用メモリ131に記憶された各種パラメータを読み取り用端子68dに出力するための外部出力用処理を実行する。
図24は第1~第14バッファ122a~122nとこれらバッファ122a~122nに入力される信号の種類との対応関係の情報が対応関係用メモリ116に格納される様子を示すタイムチャートである。図24(a)は第1~第8信号(すなわち第1~第8信号経路118a~118h)を利用して主側CPU63から管理側CPU112にコマンドが出力されている期間を示し、図24(b)は第9信号の出力状態がHIレベルとなっている期間を示し、図24(c)は第1~第14バッファ122a~122nとこれらバッファ122a~122nに入力される信号の種類との対応関係を識別するための処理が実行される識別状態の実行期間を示し、図24(d)は管理側CPU112にて対応関係設定処理(ステップS905)が実行されるタイミングを示す。
主側CPU63及び管理側CPU112への動作電力の供給が開始されることで、t1のタイミングで図24(a)に示すように第1~第8信号を利用した識別開始コマンドの出力が開始される。また、当該t1のタイミングで図24(b)に示すように第9信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更される。その後、識別開始コマンドの出力が継続されている状況であるt2のタイミングで、図24(b)に示すように第9信号の出力状態がHIレベルからLOWレベルに変更される。管理側CPU112は第9信号の出力状態がHIレベルからLOWレベルに変更されたことを確認することで主側CPU63からコマンドが送信されていることを特定し、第1~第8バッファ122a~122hの情報を確認することで主側CPU63から受信しているコマンドの内容を把握する。この場合、識別開始コマンドを受信しているため、管理側CPU112は管理処理(図23)のステップS901にて肯定判定をすることで識別状態となる。その後、t3のタイミングで図24(a)に示すように識別開始コマンドの出力が停止される。
その後、t4のタイミングで図24(a)に示すように第1~第8信号を利用した1個目の種類識別コマンドの出力が開始される。また、当該t4のタイミングで図24(b)に示すように第9信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更される。その後、種類識別コマンドの出力が継続されている状況であるt5のタイミングで、図24(b)に示すように第9信号の出力状態がHIレベルからLOWレベルに変更される。管理側CPU112は第9信号の出力状態がHIレベルからLOWレベルに変更されたことを確認することで主側CPU63からコマンドが送信されたことを特定し、第1~第8バッファ122a~122hの情報を確認することで主側CPU63から受信しているコマンドの内容を把握する。この場合、1個目の種類識別コマンドを受信しているため、管理側CPU112はt5のタイミングで図24(d)に示すように対応関係設定処理を実行する。当該対応関係設定処理では、対応関係用メモリ116の第1対応関係エリア123aに一般入賞口31であることを示す情報及びその賞球個数の情報を格納する。その後、t6のタイミングで図24(a)に示すように種類識別コマンドの出力が停止される。
その後、t7のタイミング~t9のタイミング、t10のタイミング~t12のタイミング、t13のタイミング~t15のタイミング、及びt16のタイミング~t18のタイミングのそれぞれにおいて、t4のタイミング~t6のタイミングと同様に、主側CPU63から出力された種類識別コマンドに対応する対応関係設定処理が管理側CPU112にて実行される。この場合、t16のタイミング~t18のタイミングにおいて14個目の種類識別コマンドに対応する対応関係設定処理が完了する。
その後、t19のタイミングで図24(a)に示すように第1~第8信号を利用した識別終了コマンドの出力が開始される。また、当該t19のタイミングで図24(b)に示すように第9信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更される。その後、識別終了コマンドの出力が継続されている状況であるt20のタイミングで、図24(b)に示すように第9信号の出力状態がHIレベルからLOWレベルに変更される。管理側CPU112は第9信号の出力状態がHIレベルからLOWレベルに変更されたことを確認することで主側CPU63からコマンドが送信されたことを特定し、第1~第8バッファ122a~122hの情報を確認することで主側CPU63から受信しているコマンドの内容を把握する。この場合、識別終了コマンドを受信しているため、t20のタイミングで図24(c)に示すように管理側CPU112の識別状態が終了する。その後、t21のタイミングで図24(a)に示すように識別終了コマンドの出力が停止される。
上記のように第9信号を利用してコマンドが出力されている状況であるか否かを管理側CPU112に認識させる構成であることにより、履歴情報の格納契機を管理側CPU112に指示するために利用される第1~第8信号(すなわち第1~第8信号経路)を利用してコマンド出力が行われる構成であってもコマンドが出力されている状況であることを管理側CPU112に明確に認識させることが可能となる。
次に、履歴情報を履歴用メモリ117に格納させるための処理構成について説明する。図25は主側CPU63にて実行される管理用出力処理を示すフローチャートである。なお、管理用出力処理はタイマ割込み処理(図11)におけるステップS319にて実行される。
まず主側RAM65に設けられた管理対象カウンタに「11」をセットする(ステップS1001)。管理対象カウンタは、今回の管理用出力処理において管理側CPU112への信号出力状態を変更すべきか否かの特定対象となっていない管理対象が存在しているか否かを主側CPU63にて特定するとともに、いずれの管理対象について管理側CPU112への信号出力状態を変更すべきか否かを主側CPU63にて特定するためのカウンタである。1回の管理用出力処理にて、管理側CPU112への信号出力状態を変更すべきか否かを主側CPU63にて特定する対象となる管理対象は、7個の入球検知センサ42a~48a、開閉実行モードの実行の有無、高頻度サポートモードの実行の有無、前扉枠14の開閉の有無、及び遊技回の開始の有無の合計11個である。したがって、最初に管理対象カウンタに「11」をセットする。
その後、現状の管理対象カウンタの値に対応する管理対象についての管理側CPU112への信号の出力状態がHIレベルであるか否かを判定する(ステップS1002)。HIレベルではない場合(ステップS1002:NO)、管理対象カウンタの値が5以上であるか否かを判定することで、管理対象カウンタの値に対応する管理対象が7個の入球検知センサ42a~48aのいずれかであるかを特定する(ステップS1003)。
ステップS1003にて肯定判定をした場合、管理対象カウンタの値に対応する主側RAM65の出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS1004)。具体的には、管理対象カウンタの値が「11」であり第1入賞口検知センサ42aに対応している場合には第1出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「10」であり第2入賞口検知センサ43aに対応している場合には第2出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「9」であり第3入賞口検知センサ44aに対応している場合には第3出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「8」であり特電検知センサ45aに対応している場合には第4出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「7」であり第1作動口検知センサ46aに対応している場合には第5出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「6」であり第2作動口検知センサ47aに対応している場合には第6出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「5」でありアウト口24aに対応している場合には第7出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。なお、これら第1~第7出力フラグには既に説明したとおり、入球検知処理(図15)にて「1」がセットされる。
管理対象カウンタの値に対応する出力フラグに「1」がセットされている場合(ステップS1004:YES)、第1~第7信号のうち管理対象カウンタの値に対応する信号の出力状態をHIレベルに設定する(ステップS1005)。その後、管理対象カウンタの値に対応する出力フラグを「0」クリアする(ステップS1006)。
ステップS1003にて否定判定をした場合、管理対象カウンタの値に対応する信号の出力状態をHIレベルに切り換える契機が発生したか否かを判定する(ステップS1007)。具体的には、管理対象カウンタの値が「4」である場合には開閉実行モードへの移行が発生したか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「3」である場合には高頻度サポートモードへの移行が発生したか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「2」である場合には前扉枠14が開放状態となったか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「1」である場合には第11出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで遊技回が開始されたか否かを判定する。ステップS1007にて肯定判定をした場合には、管理対象カウンタの値に対応する信号の出力状態をHIレベルに設定する(ステップS1008)。なお、管理対象カウンタの値が「1」である場合にステップS1008の処理を実行した場合、第11出力フラグを「0」クリアする。
ステップS1002にて肯定判定をした場合、管理対象カウンタの値に対応する信号の出力状態をLOWレベルに切り換える契機が発生したか否かを判定する(ステップS1009)。具体的には管理対象カウンタの値が5以上又は「1」であり現状の管理対象がいずれかの入球検知センサ42a~48a又は遊技回の開始である場合には、第1~第7信号及び第11信号のうち管理対象カウンタの値に対応する信号の出力状態をLOWレベルからHIレベルに切り換えてからHI出力継続期間(具体的には10msec)が経過したか否かを判定する。このHI出力継続期間は管理側CPU112において管理処理(図23)の履歴設定処理(ステップS908)の最長処理間隔よりも長い期間に設定されており、LOWレベルからHIレベルに切り換わった信号の出力状態を管理側CPU112にて確実に特定することが可能な期間となっている。また、管理対象カウンタの値が「4」であり現状の管理対象が開閉実行モードである場合には開閉実行モードが終了したか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「3」であり現状の管理対象が高頻度サポートモードである場合には高頻度サポートモードが終了したか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「2」であり現状の管理対象が前扉枠14である場合には前扉枠14が閉鎖状態であるか否かを判定する。管理対象カウンタの値に対応する信号の出力状態をLOWレベルに切り換える契機が発生している場合(ステップS1009:YES)、管理対象カウンタの値に対応する信号の出力状態をLOWレベルに設定する(ステップS1010)。
ステップS1004にて否定判定をした場合、ステップS1006の処理を実行した場合、ステップS1007にて否定判定をした場合、ステップS1008の処理を実行した場合、ステップS1009にて否定判定をした場合、又はステップS1010の処理を実行した場合、主側RAM65の管理対象カウンタの値を1減算する(ステップS1011)。そして、その1減算後における管理対象カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS1012)。管理対象カウンタの値が1以上である場合には(ステップS1012:NO)、新たな管理対象カウンタの値に対応する管理対象について、ステップS1002以降の処理を実行する。
次に、管理側CPU112にて実行される履歴設定処理について図26のフローチャートを参照しながら説明する。履歴設定処理は、管理処理(図23)のステップS908にて実行される。
まず管理側RAM114に設けられた確認対象カウンタに、第1~第14バッファ122a~122nのうち管理側CPU112において確認対象となるバッファの数をセットする(ステップS1101)。具体的には、対応関係用メモリ116における第1~第14対応関係エリア123a~123nのうちブランクであることを示す情報以外の情報が格納されている対応関係エリアの数を特定し、その特定した数の情報を確認対象カウンタにセットする。本パチンコ機10では既に説明したとおり第1~第11対応関係エリア123a~123kにブランクであることを示す情報以外の情報が格納されているため、ステップS1101では確認対象カウンタに「11」をセットする。
その後、第1~第14バッファ122a~122nのうち現状の確認対象カウンタの値に対応するバッファに格納されている数値情報が、「0」から「1」に変更されたか否かを確認することで、当該バッファへの主側CPU63からの入力信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに切り換えられたか否かを判定する(ステップS1102)。なお、確認対象カウンタの値が「n」である場合には第nバッファ122a~122nが数値情報の確認対象となる。例えば、確認対象カウンタの値が「11」であれば第11バッファ122kが数値情報の確認対象となり、確認対象カウンタの値が「5」であれば第5バッファ122eが数値情報の確認対象となる。
ステップS1102にて肯定判定をした場合には、RTC115から年月日情報及び時刻情報であるRTC情報を読み出す(ステップS1103)。そして、履歴用メモリ117への書き込み処理を実行する(ステップS1104)。当該書き込み処理では、履歴用メモリ117のポインタ用エリア126を参照することで現状の書き込み対象となっている履歴用エリア124のポインタ情報を特定し、その書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴用エリア124の履歴情報格納エリア125に、ステップS1103にて読み出したRTC情報を書き込む。また、現状の確認対象カウンタの値に対応する対応関係エリア123a~123nから対応関係情報を読み出し、その対応関係情報を上記書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に書き込む。また、対応関係情報が、開閉実行モードであることを示す情報、高頻度サポートモードであることを示す情報、及び前扉枠14であることを示す情報のうちいずれかである場合には、上記書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に対応関係情報だけではなく開始情報を書き込む。なお、確認対象カウンタの値が「n」である場合には第n対応関係エリア123a~123nが対応関係情報の読み出し対象となる。例えば、確認対象カウンタの値が「11」であれば第11対応関係エリア123kが対応関係情報の読み出し対象となり、確認対象カウンタの値が「5」であれば第5対応関係エリア123eが対応関係情報の読み出し対象となる。
上記のように書き込み処理が実行されることにより、確認対象カウンタの値がアウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及び遊技回のいずれかである場合には、書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に、RTC情報と、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及び遊技回のいずれかであることを示す対応関係情報と、の組合せが履歴情報として記憶された状態となる。また、確認対象カウンタの値が開閉実行モード、高頻度サポートモード及び前扉枠14のいずれかである場合には、書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に、RTC情報と、開閉実行モード、高頻度サポートモード及び前扉枠14のうちいずれかであることを示す対応関係情報と、開始情報と、の組合せが履歴情報として記憶された状態となる。
その後、対象ポインタの更新処理を実行する(ステップS1105)。当該更新処理では、履歴用メモリ117のポインタ用エリア126に格納されている数値情報を読み出し1加算する。その1加算後におけるポインタ情報が履歴用エリア124におけるポインタ情報の最大値を超えたか否かを判定する。最大値を超えていない場合には1加算後におけるポインタ情報を新たな書き込み対象のポインタ情報としてポインタ用エリア126に上書きする。最大値を超えている場合には書き込み対象のポインタ情報が最初のポインタ情報となるようにポインタ用エリア126を「0」クリアする。
ステップS1102にて否定判定をした場合、又はステップS1105の処理を実行した場合、現状の確認対象カウンタの値に対応する対応関係エリア123a~123nに、信号出力がLOWレベルに切り換えられたか否かを確認すべき対象となる対応関係情報が格納されているか否かを判定する(ステップS1106)。具体的には、現状の確認対象カウンタの値が「8」~「10」である場合には対応する対応関係エリア123h~123jに、開閉実行モードであることを示す情報、高頻度サポートモードであることを示す情報、及び前扉枠14であることを示す情報のいずれかが格納されているため、ステップS1106にて肯定判定をする。
ステップS1106にて肯定判定をした場合、第1~第14バッファ122a~122nのうち現状の確認対象カウンタの値に対応するバッファに格納されている数値情報が「1」から「0」に変更されたか否かを確認することで、当該バッファへの主側CPU63からの入力信号の出力状態がHIレベルからLOWレベルに切り換えられたか否かを判定する(ステップS1107)。ステップS1107にて肯定判定をした場合には、ステップS1103と同様にRTC情報を読み出し(ステップS1108)、さらに履歴用メモリ117への書き込み処理を実行する(ステップS1109)。当該書き込み処理では、書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴用エリア124の履歴情報格納エリア125に、ステップS1108にて読み出したRTC情報を書き込む。また、現状の確認対象カウンタの値に対応する対応関係エリア123a~123nから対応関係情報を読み出し、その対応関係情報を上記書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に書き込む。また、上記書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に対応関係情報だけではなく終了情報を書き込む。このように書き込み処理が実行されることにより、確認対象カウンタの値が開閉実行モード、高頻度サポートモード及び前扉枠14のいずれかである場合には、書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に、RTC情報と、開閉実行モード、高頻度サポートモード及び前扉枠14のうちいずれかであることを示す対応関係情報と、終了情報と、の組合せが履歴情報として記憶された状態となる。その後、ステップS1105と同様に対象ポインタの更新処理を実行する(ステップS1110)。
ステップS1106にて否定判定をした場合、ステップS1107にて否定判定をした場合、又はステップS1110の処理を実行した場合、管理側RAM114の確認対象カウンタの値を1減算する(ステップS1111)。そして、その1減算後における確認対象カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS1112)。確認対象カウンタの値が1以上である場合には(ステップS1112:NO)、新たな確認対象カウンタの値に対応する確認対象について、ステップS1102以降の処理を実行する。
次に、履歴用メモリ117に履歴情報が格納されていく様子について、図27のタイムチャートを参照しながら説明する。図27(a)は第1~第7,第11バッファ122a~122g,122kのいずれかにHIレベルの信号が入力されている期間を示し、図27(b)は第8バッファ122hにHIレベルの信号が入力されている期間を示し、図27(c)は第9バッファ122iにHIレベルの信号が入力されている期間を示し、図27(d)は第10バッファ122jにHIレベルの信号が入力されている期間を示し、図27(e)は履歴用メモリ117への履歴情報の書き込みタイミングを示す。
t1のタイミングで、図27(a)に示すように第1~第7,第11バッファ122a~122g,122kのいずれかに入力されている信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに切り換えられる。したがって、当該t1のタイミングで図27(e)に示すように履歴用メモリ117に履歴情報が書き込まれる。その後、t2のタイミングで、図27(a)に示すようにt1のタイミングでHIレベルに切り換えられた信号がLOWレベルに切り換えられる。しかしながら、当該信号は第1~第7,第11バッファ122a~122g,122kのいずれかに入力されている信号であり、LOWレベルの切り換えが履歴情報の格納対象となっていないため、当該t2のタイミングでは図27(e)に示すように履歴情報の書き込みは実行されない。
その後、t3のタイミング、t5のタイミング、t6のタイミング、t9のタイミング、t10のタイミング、t13のタイミング及びt14のタイミングのそれぞれにおいて、図27(a)に示すように、第1~第7,第11バッファ122a~122g,122kのいずれかに入力されている信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに切り換えられる。したがって、これら各タイミングにおいて図27(e)に示すように履歴情報が書き込まれる。
図27(b)に示すようにt4のタイミング~t7のタイミングに亘って、第8バッファ122hに入力されている信号の出力状態がHIレベルとなる。この第8バッファ122hは開閉実行モードの発生の有無に対応している。したがって、図27(e)に示すように第8バッファ122hに入力されている信号の出力状態がHIレベルに切り換わるタイミングであるt4のタイミング、及び当該信号の出力状態がLOWレベルに切り換わるタイミングであるt7のタイミングのそれぞれにおいて、履歴情報が書き込まれる。この場合、t4のタイミングで書き込まれる履歴情報には開始情報が含まれ、t7のタイミングで書き込まれる履歴情報には終了情報が含まれる。これにより、履歴用メモリ117の履歴情報を確認することで開閉実行モードの実行期間を把握することが可能となる。
また、履歴用メモリ117には履歴情報が時間の経過の順に従って書き込まれる。したがって、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかへの入球が発生したことを示す履歴情報が開閉実行モード中のものか否かを区別することが可能となる。また、履歴情報にはRTC情報が含まれるため、当該RTC情報を対比することによっても、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかへの入球が発生したことを示す履歴情報が開閉実行モード中のものか否かを区別することが可能となる。
図27(c)に示すようにt8のタイミング~t11のタイミングに亘って、第9バッファ122iに入力されている信号の出力状態がHIレベルとなる。この第9バッファ122iは高頻度サポートモードの発生の有無に対応している。したがって、図27(e)に示すように第9バッファ122iに入力されている信号の出力状態がHIレベルに切り換わるタイミングであるt8のタイミング、及び当該信号の出力状態がLOWレベルに切り換わるタイミングであるt11のタイミングのそれぞれにおいて、履歴情報が書き込まれる。この場合、t8のタイミングで書き込まれる履歴情報には開始情報が含まれ、t11のタイミングで書き込まれる履歴情報には終了情報が含まれる。これにより、履歴用メモリ117の履歴情報を確認することで高頻度サポートモードの実行期間を把握することが可能となる。
また、履歴用メモリ117には履歴情報が時間の経過の順に従って書き込まれる。したがって、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかへの入球が発生したことを示す履歴情報が高頻度サポートモード中のものか否かを区別することが可能となる。また、履歴情報にはRTC情報が含まれるため、当該RTC情報を対比することによっても、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかへの入球が発生したことを示す履歴情報が高頻度サポートモード中のものか否かを区別することが可能となる。
図27(d)に示すようにt12のタイミング~t15のタイミングに亘って、第10バッファ122jに入力されている信号の出力状態がHIレベルとなる。この第10バッファ122jは前扉枠14の開放の有無に対応している。したがって、図27(e)に示すように第10バッファ122jに入力されている信号の出力状態がHIレベルに切り換わるタイミングであるt12のタイミング、及び当該信号の出力状態がLOWレベルに切り換わるタイミングであるt15のタイミングのそれぞれにおいて、履歴情報が書き込まれる。この場合、t12のタイミングで書き込まれる履歴情報には開始情報が含まれ、t15のタイミングで書き込まれる履歴情報には終了情報が含まれる。これにより、履歴用メモリ117の履歴情報を確認することで前扉枠14が開放状態となっている期間を把握することが可能となる。
また、履歴用メモリ117には履歴情報が時間の経過の順に従って書き込まれる。したがって、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかへの入球が発生したことを示す履歴情報が前扉枠14の開放中のものか否かを区別することが可能となる。また、履歴情報にはRTC情報が含まれるため、当該RTC情報を対比することによっても、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかへの入球が発生したことを示す履歴情報が前扉枠14の開放中のものか否かを区別することが可能となる。
次に、主側CPU63にてパチンコ機10の設定状態の設定が行われた場合に実行される設定値更新信号の出力処理について説明する。図28は主側CPU63にて実行される設定値更新信号の出力処理を示すフローチャートである。なお、設定値更新信号の出力処理はメイン処理(図9)におけるステップS119にて実行される。
主側RAM65に設けられたパルス個数カウンタに今回設定されたパチンコ機10の設定値に対応する値を設定する(ステップS1201)。具体的には、主側RAM65の設定値カウンタの値をパルス個数カウンタに設定する。その後、管理側CPU112に向けた設定値更新信号がHIレベルとなっているか否かを判定する(ステップS1202)。既に説明したとおり、設定値更新信号は管理用IC66における入力ポート121の第15バッファ122oに入力されている。ここで、設定値更新信号の出力処理は、メイン処理(図9)において入力ポート121の第1~第14バッファ122a~122nに入力される信号の種類を管理側CPU112に特定させるための処理である認識用処理よりも前のタイミングで実行される。これに対して、第15バッファ122oに設定値更新信号が入力されることはパチンコ機10の設計段階において管理用IC66に設定されているため、認識用処理よりも前に設定値更新信号の出力処理が実行されたとしても、管理側CPU112において第15バッファ122oに入力されている信号が設定値更新信号であることを特定することが可能となる。
ステップS1202にて否定判定をした場合、主側RAM65に設けられたLOWレベルカウンタの値を1減算し(ステップS1203)、その1減算後におけるLOWレベルカウンタの値が「0」となっているか否かを判定する(ステップS1204)。LOWレベルカウンタは設定値更新信号がHIレベルとなるパルスを複数出力する間において当該設定値更新信号をLOWレベルに所定期間に亘って維持したか否かを主側CPU63にて特定するためのカウンタである。LOWレベルカウンタの値が「0」となっている場合(ステップS1204:YES)、設定値更新信号をHIレベルに設定するタイミングとなっていることを意味するため、設定値更新信号をHIレベルに設定する(ステップS1205)。
その後、主側RAM65に設けられたHIレベルカウンタに「20」を設定する(ステップS1206)。HIレベルカウンタは設定値更新信号をHIレベルに維持する期間を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。HIレベルカウンタに設定された値は約10マイクロ秒周期で1減算されるため、1パルスの出力に際して設定値更新信号は200マイクロ秒に亘ってHIレベルに維持される。このHIレベルの維持期間は管理側CPU112において設定値更新信号がLOWレベルからHIレベルに変更されたことを特定するのに十分な期間となっている。
設定値更新信号がHIレベルである場合(ステップS1202:YES)、主側RAM65のHIレベルカウンタの値を1減算し(ステップS1207)、その1減算後におけるHIレベルカウンタの値が「0」となっているか否かを判定する(ステップS1208)。HIレベルカウンタの値が「0」となっている場合(ステップS1208:YES)、設定値更新信号をLOWレベルに設定するタイミングとなっていることを意味するため、設定値更新信号をLOWレベルに設定する(ステップS1209)。
その後、主側RAM65のパルス個数カウンタの値を1減算し(ステップS1210)、その1減算後におけるパルス個数カウンタの値が「0」となっているか否かを判定する(ステップS1211)。パルス個数カウンタの値が「0」となっていない場合(ステップS1211:NO)、今回設定されたパチンコ機10の設定値に対応する数分の設定値更新信号によるパルス信号の出力が完了していないことを意味するため、主側RAM65のLOWレベルカウンタに「20」を設定する(ステップS1212)。LOWレベルカウンタに設定された値は約10マイクロ秒周期で1減算されるため、設定値更新信号による複数のパルス出力間において200マイクロ秒に亘ってLOWレベルに維持される。このLOWレベルの維持期間は管理側CPU112において設定値更新信号がHIレベルからLOWレベルに変更されたことを特定するのに十分な期間となっている。
パルス個数カウンタの値が「0」となっている場合(ステップS1211:YES)、今回設定されたパチンコ機10の設定値に対応する数分の設定値更新信号によるパルス信号の出力が完了したことを意味するため、設定値識別終了コマンドの出力処理を実行する(ステップS1213)。設定値識別終了コマンドは、今回設定されたパチンコ機10の設定値を管理側CPU112に認識させるための設定値更新信号の出力が完了したことを管理側CPU112に認識させるためのコマンドである。設定値識別終了コマンドの出力に際しては識別開始コマンド、種類識別コマンド及び識別終了コマンドと同様に第1~第8バッファ122a~122hに入力される第1~第8信号が利用される。但し、設定値識別終了コマンドの信号パターンは識別開始コマンド、種類識別コマンド及び識別終了コマンドとは異なっている。
上記のとおり設定値更新信号の出力処理では、今回の動作電力の供給開始時に設定されたパチンコ機10の設定値の値に対応する数分の設定値更新信号によるパルス信号を管理用IC66に出力する。管理側CPU112は設定更新認識用処理を実行することにより、当該設定値更新信号によるパルス信号の数を把握して、それに基づき今回設定されたパチンコ機10の設定値を把握する。
図29は管理側CPU112にて実行される設定更新認識用処理を示すフローチャートである。なお、設定更新認識用処理は、管理処理(図23)のステップS902にて実行される。
入力ポート121の第15バッファ122oに入力されている設定値更新信号がLOWレベルからHIレベルに切り換わったか否かを判定する(ステップS1301)。ステップS1301にて肯定判定をした場合、管理側RAM114に設けられた設定値把握カウンタの値を「1」に設定する(ステップS1302)。設定値把握カウンタはパチンコ機10の設定値を管理側CPU112にて特定するためのカウンタであり、例えば設定値把握カウンタの値が「1」であれば「設定1」であることを意味し、設定値把握カウンタの値が「6」であれば「設定6」であることを意味する。
その後、入力ポート121の第15バッファ122oに入力されている設定値更新信号が再度LOWレベルからHIレベルに切り換わったか否かを判定する(ステップS1303)。ステップS1303にて肯定判定をした場合、管理側RAM114の設定値把握カウンタの値を1加算する(ステップS1304)。これにより、管理側CPU112において特定しているパチンコ機10の設定値が1段階上昇することとなる。
ステップS1303にて否定判定をした場合、又はステップS1304の処理を実行した場合、入力ポート121の第1~第8バッファ122a~122hに入力されている第1~第8信号の入力状態に基づいて、主側CPU63から設定値識別終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1305)。ステップS1305にて否定判定をした場合、ステップS1303の処理に戻る。
ステップS1305にて肯定判定をした場合、RTC115から年月日情報及び時刻情報であるRTC情報を読み出す(ステップS1306)。そして、履歴用メモリ117への書き込み処理を実行する(ステップS1307)。当該書き込み処理では、履歴用メモリ117のポインタ用エリア126を参照することで現状の書き込み対象となっている履歴用エリア124のポインタ情報を特定し、その書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴用エリア124の履歴情報格納エリア125に、ステップS1306にて読み出したRTC情報を書き込む。また、設定値であることを識別するための情報及び設定値把握カウンタの値の情報の両方を上記書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に書き込む。これにより、パチンコ機10の設定状態が新たに設定されたことを示す情報と、当該設定が行われた日時に対応するRTC情報と、当該設定が行われた場合の設定値の情報と、の組合せが履歴情報として記憶された状態となる。
その後、対象ポインタの更新処理を実行する(ステップS1308)。当該更新処理では、履歴用メモリ117のポインタ用エリア126に格納されている数値情報を読み出し1加算する。その1加算後におけるポインタ情報が履歴用エリア124におけるポインタ情報の最大値を超えたか否かを判定する。最大値を超えていない場合には1加算後におけるポインタ情報を新たな書き込み対象のポインタ情報としてポインタ用エリア126に上書きする。最大値を超えている場合には書き込み対象のポインタ情報が最初のポインタ情報となるようにポインタ用エリア126を「0」クリアする。
上記のように設定更新認識用処理が実行されることにより、パチンコ機10の設定状態が新たに設定された場合には、当該設定が行われたこと、当該設定が行われた日時、及び当該設定が行われた場合の設定値の組合せが履歴情報として履歴用エリア124に格納される。これにより、読み取り用端子68dに接続した外部装置を利用して履歴用メモリ117に格納された情報を読み出して解析することにより、パチンコ機10の設定状態が新たに設定された日時及び当該設定が行われた場合の設定値の内容を把握することが可能となる。
ここで、パチンコ機10の設定状態が新たに設定されたとしても履歴用メモリ117に記憶されている情報はそのまま維持される。これにより、パチンコ機10の設定状態が新たに設定されたとしても履歴用メモリ117の履歴情報が消去されないようにすることが可能となるとともに後述する各種パラメータはパチンコ機10の設定状態の変更タイミングの前後を跨いで存在する履歴情報を利用して算出される。この場合に、上記のとおりパチンコ機10の設定状態が新たに設定された日時は履歴用メモリ117に記憶されるため、読み取り用端子68dに外部装置を接続して履歴用メモリ117に格納された情報を読み取ることで、パチンコ機10の設定状態が新たに設定されたタイミング以後であって当該設定状態が維持されている期間における各種パラメータを演算することが可能となる。
次に、管理側CPU112にて実行される表示出力処理について、図30のフローチャートを参照しながら説明する。なお、表示出力処理は、管理処理(図23)のステップS909にて実行される。
まず演算タイミングであるか否かを判定する(ステップS1401)。管理側CPU112への動作電力の供給が開始されてから51秒が経過した場合、又は前回ステップS1401にて肯定判定をしてから51秒が経過した場合、ステップS1401にて肯定判定をする。ステップS1401にて肯定判定をした場合、通常時の各種入球個数を演算する(ステップS1402)。具体的には、まず履歴用メモリ117の履歴用エリア124においてアウト口24aであることを示す対応関係情報が格納されている履歴情報格納エリア125の数をカウントすることで、アウト口24aへの入球個数を演算する。また、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において一般入賞口31であることを示す対応関係情報が格納されている履歴情報格納エリア125の数をカウントすることで、一般入賞口31への入球個数を演算する。また、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において特電入賞装置32であることを示す対応関係情報が格納されている履歴情報格納エリア125の数をカウントすることで、特電入賞装置32への入球個数を演算する。また、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において第1作動口33であることを示す対応関係情報が格納されている履歴情報格納エリア125の数をカウントすることで、第1作動口33への入球個数を演算する。また、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において第2作動口34であることを示す対応関係情報が格納されている履歴情報格納エリア125の数をカウントすることで、第2作動口34への入球個数を演算する。
その後、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において前扉枠14であることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125と、前扉枠14であることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されている履歴情報格納エリア125との間の期間に存在している履歴情報格納エリア125を参照することで、前扉枠14が開放状態である状況で発生したアウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のそれぞれへの入球個数を演算する(ステップS1403)。履歴用メモリ117の履歴用エリア124において前扉枠14であることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125と、前扉枠14であることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されている履歴情報格納エリア125との間の期間は、これら履歴情報格納エリア125に格納されているRTC情報から算出される。また、連番となるポインタ情報の全体において、前扉枠14であることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125と、前扉枠14であることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されている履歴情報格納エリア125との区間が複数存在している場合にはその区間の合計分の各入球個数を演算する。また、前扉枠14であることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125が存在しているものの、当該履歴情報格納エリア125よりも後の時間に対応するRTC情報が格納されている履歴情報格納エリア125に前扉枠14であることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されていない場合、前扉枠14であることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125よりも後の時間に対応するRTC情報が格納されている履歴情報格納エリア125の履歴情報はいずれも前扉枠14が開放状態におけるものとして扱う。
その後、ステップS1402及びステップS1403の演算結果を利用して各種パラメータを演算する(ステップS1404)。具体的には、まずステップS1402で算出した各入球個数から、ステップS1403にて算出した前扉枠14が開放中に発生した各入球個数を減算する。そして、その減算後における各入球個数を利用して以下の第1~第8パラメータを演算する。なお、ステップS1402にて算出したアウト口24aの入球個数に対するステップS1403にて算出したアウト口24aの入球個数の差を入球個数K1とし、ステップS1402にて算出した一般入賞口31の入球個数に対するステップS1403にて算出した一般入賞口31の入球個数の差を入球個数K2とし、ステップS1402にて算出した特電入賞装置32の入球個数に対するステップS1403にて算出した特電入賞装置32の入球個数の差を入球個数K3とし、ステップS1402にて算出した第1作動口33の入球個数に対するステップS1403にて算出した第1作動口33の入球個数の差を入球個数K4とし、ステップS1402にて算出した第2作動口34の入球個数に対するステップS1403にて算出した第2作動口34の入球個数の差を入球個数K5とする。
・第1パラメータ:遊遊技球の合計払出個数(K2×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K3×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K4×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K5×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K1+K2+K3+K4+K5)の割合(以下、この割合を「D1」とする)
・第2パラメータ:一般入賞口31への遊技球の合計入球個数K2/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K1+K2+K3+K4+K5)の割合
・第3パラメータ:特電入賞装置32への遊技球の合計入球個数K3/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K1+K2+K3+K4+K5)の割合
・第4パラメータ:第1作動口33への遊技球の合計入球個数K4/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K1+K2+K3+K4+K5)の割合(以下、この割合を「D2」とする)
・第5パラメータ:第2作動口34への遊技球の合計入球個数K5/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K1+K2+K3+K4+K5)の割合(以下、この割合を「D3」とする)
・第6パラメータ:D1-(D2×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+D3×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)
・第7パラメータ:(K3×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K5×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/遊技球の合計払出個数(K2×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K3×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K4×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K5×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)の割合
・第8パラメータ:K3×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」/遊技球の合計払出個数(K2×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K3×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K4×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K5×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)の割合
ステップS1404では演算結果である上記第1~第8パラメータを演算結果用メモリ131における通常時用記憶エリアに記憶させる。当該通常時用記憶エリアに記憶された上記第1~第8パラメータは次回のステップS1404が実行されるまで記憶保持される。つまり、次回のステップS1404が実行されて上記第1~第8パラメータが演算された場合、その新たに演算された上記第1~第8パラメータが通常時用記憶エリアに記憶されることで、それまで通常時用記憶エリアに記憶されていた前回の第1~第8パラメータの演算結果が上書きされる。
その後、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において開閉実行モードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125と、開閉実行モードであることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されている履歴情報格納エリア125との間の期間に存在している履歴情報格納エリア125を参照することで、開閉実行モードである状況で発生したアウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のそれぞれへの入球個数を演算する(ステップS1405)。履歴用メモリ117の履歴用エリア124において開閉実行モードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125と、開閉実行モードであることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されている履歴情報格納エリア125との間の期間は、これら履歴情報格納エリア125に格納されているRTC情報から算出される。また、連番となるポインタ情報の全体において、開閉実行モードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125と、開閉実行モードであることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されている履歴情報格納エリア125との区間が複数存在している場合にはその区間の合計分の各入球個数を演算する。また、開閉実行モードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125が存在しているものの、当該履歴情報格納エリア125よりも後の時間に対応するRTC情報が格納されている履歴情報格納エリア125に開閉実行モードであることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されていない場合、開閉実行モードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125よりも後の時間に対応するRTC情報が格納されている履歴情報格納エリア125の履歴情報はいずれも開閉実行モードにおけるものとして扱う。
その後、ステップS1405にて特定した開閉実行モードである期間のうち、前扉枠14が開放状態である状況で発生したアウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のそれぞれへの入球個数を演算する(ステップS1406)。これら入球個数の演算の方法は、ステップS1405にて特定した開閉実行モードである期間を前提とする点を除き、ステップS1403の場合と同様である。
その後、ステップS1405及びステップS1406の演算結果を利用して各種パラメータを演算する(ステップS1407)。具体的には、まずステップS1405にて算出した各入球個数から、ステップS1406にて算出した前扉枠14が開放中に発生した各入球個数を減算する。そして、その減算後における各入球個数を利用して以下の第11~第18パラメータを演算する。なお、ステップS1405にて算出したアウト口24aの入球個数に対するステップS1406にて算出したアウト口24aの入球個数の差を入球個数K11とし、ステップS1405にて算出した一般入賞口31の入球個数に対するステップS1406にて算出した一般入賞口31の入球個数の差を入球個数K12とし、ステップS1405にて算出した特電入賞装置32の入球個数に対するステップS1406にて算出した特電入賞装置32の入球個数の差を入球個数K13とし、ステップS1405にて算出した第1作動口33の入球個数に対するステップS1406にて算出した第1作動口33の入球個数の差を入球個数K14とし、ステップS1405にて算出した第2作動口34の入球個数に対するステップS1406にて算出した第2作動口34の入球個数の差を入球個数K15とする。
・第11パラメータ:遊技球の合計払出個数(K12×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K13×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K14×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K15×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K11+K12+K13+K14+K15)の割合(以下、この割合を「D11」とする)
・第12パラメータ:一般入賞口31への遊技球の合計入球個数K12/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K11+K12+K13+K14+K15)の割合
・第13パラメータ:特電入賞装置32への遊技球の合計入球個数K13/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K11+K12+K13+K14+K15)の割合
・第14パラメータ:第1作動口33への遊技球の合計入球個数K14/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K11+K12+K13+K14+K15)の割合(以下、この割合を「D12」とする)
・第15パラメータ:第2作動口34への遊技球の合計入球個数K15/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K11+K12+K13+K14+K15)の割合(以下、この割合を「D13」とする)
・第16パラメータ:D11-(D12×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+D13×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)
・第17パラメータ:(K13×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K15×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/遊技球の合計払出個数(K12×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K13×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K14×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K15×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)の割合
・第18パラメータ:K13×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」/遊技球の合計払出個数(K12×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K13×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K14×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K15×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)の割合
ステップS1407では演算結果である上記第11~第18パラメータを演算結果用メモリ131における開閉実行モード時用記憶エリアに記憶させる。当該開閉実行モード時用記憶エリアに記憶された上記第11~第18パラメータは次回のステップS1407が実行されるまで記憶保持される。つまり、次回のステップS1407が実行されて上記第11~第18パラメータが演算された場合、その新たに演算された上記第11~第18パラメータが開閉実行モード時用記憶エリアに記憶されることで、それまで開閉実行モード時用記憶エリアに記憶されていた前回の第11~第18パラメータの演算結果が上書きされる。
その後、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において高頻度サポートモードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125と、高頻度サポートモードであることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されている履歴情報格納エリア125との間の期間に存在している履歴情報格納エリア125を参照することで、高頻度サポートモードである状況で発生したアウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のそれぞれへの入球個数を演算する(ステップS1408)。履歴用メモリ117の履歴用エリア124において高頻度サポートモードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125と、高頻度サポートモードであることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されている履歴情報格納エリア125との間の期間は、これら履歴情報格納エリア125に格納されているRTC情報から算出される。また、連番となるポインタ情報の全体において、高頻度サポートモードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125と、高頻度サポートモードであることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されている履歴情報格納エリア125との区間が複数存在している場合にはその区間の合計分の各入球個数を演算する。また、高頻度サポートモードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125が存在しているものの、当該履歴情報格納エリア125よりも後の時間に対応するRTC情報が格納されている履歴情報格納エリア125に高頻度サポートモードであることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されていない場合、高頻度サポートモードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125よりも後の時間に対応するRTC情報が格納されている履歴情報格納エリア125の履歴情報はいずれも高頻度サポートモードにおけるものとして扱う。
その後、ステップS1408にて特定した高頻度サポートモードである期間のうち、前扉枠14が開放状態である状況で発生したアウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のそれぞれへの入球個数を演算する(ステップS1409)。これら入球個数の演算の方法は、ステップS1408にて特定した高頻度サポートモードである期間を前提とする点を除き、ステップS1403の場合と同様である。
その後、ステップS1408及びステップS1409の演算結果を利用して各種パラメータを演算する(ステップS1410)。具体的には、まずステップS1408にて算出した各入球個数から、ステップS1409にて算出した前扉枠14が開放中に発生した各入球個数を減算する。そして、その減算後における各入球個数を利用して以下の第21~第26パラメータを演算する。なお、ステップS1408にて算出したアウト口24aの入球個数に対するステップS1409にて算出したアウト口24aの入球個数の差を入球個数K21とし、ステップS1408にて算出した一般入賞口31の入球個数に対するステップS1409にて算出した一般入賞口31の入球個数の差を入球個数K22とし、ステップS1408にて算出した特電入賞装置32の入球個数に対するステップS1409にて算出した特電入賞装置32の入球個数の差を入球個数K23とし、ステップS1408にて算出した第1作動口33の入球個数に対するステップS1409にて算出した第1作動口33の入球個数の差を入球個数K24とし、ステップS1408にて算出した第2作動口34の入球個数に対するステップS1409にて算出した第2作動口34の入球個数の差を入球個数K25とする。
・第21パラメータ:遊技球の合計払出個数(K22×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K23×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K24×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K25×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K21+K22+K23+K24+K25)の割合(以下、この割合を「D11」とする)
・第22パラメータ:一般入賞口31への遊技球の合計入球個数K22/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K21+K22+K23+K24+K25)の割合
・第23パラメータ:特電入賞装置32への遊技球の合計入球個数K23/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K21+K22+K23+K24+K25)の割合
・第24パラメータ:第1作動口33への遊技球の合計入球個数K24/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K21+K22+K23+K24+K25)の割合(以下、この割合を「D22」とする)
・第25パラメータ:第2作動口34への遊技球の合計入球個数K25/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K21+K22+K23+K24+K25)の割合(以下、この割合を「D23」とする)
・第26パラメータ:D21-(D22×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+D23×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)
ステップS1410では演算結果である上記第21~第26パラメータを演算結果用メモリ131における高頻度サポートモード時用記憶エリアに記憶させる。当該高頻度サポートモード時用記憶エリアに記憶された上記第21~第26パラメータは次回のステップS1410が実行されるまで記憶保持される。つまり、次回のステップS1410が実行されて上記第21~第26パラメータが演算された場合、その新たに演算された上記第21~第26パラメータが高頻度サポートモード時用記憶エリアに記憶されることで、それまで高頻度サポートモード時用記憶エリアに記憶されていた前回の第21~第26パラメータの演算結果が上書きされる。
その後、開閉実行モードの発生頻度を演算して記憶する(ステップS1411)。具体的には、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において開閉実行モードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125の数をカウントすることで、開閉実行モードの発生回数を演算する。また、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において遊技回の開始であることを示す対応関係情報が格納されている履歴情報格納エリア125の数をカウントすることで、遊技回の発生回数を演算する。そして、単位遊技回当たりの開閉実行モードの発生回数を演算する。なお、開閉実行モードの発生回数を発生回数K31とし、遊技回の発生回数を発生回数K32とする。
・第31パラメータ:K31/K32
ステップS1411では演算結果である上記第31パラメータを演算結果用メモリ131における開閉実行モード頻度用記憶エリアに記憶させる。当該開閉実行モード頻度用記憶エリアに記憶された上記第31パラメータは次回のステップS1411が実行されるまで記憶保持される。つまり、次回のステップS1411が実行されて上記第31パラメータが演算された場合、その新たに演算された上記第31パラメータが開閉実行モード頻度用記憶エリアに記憶されることで、それまで開閉実行モード頻度用記憶エリアに記憶されていた前回の第31パラメータの演算結果が上書きされる。
その後、高頻度サポートモードの発生頻度を演算して記憶する(ステップS1412)。具体的には、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において高頻度サポートモードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125の数をカウントすることで、高頻度サポートモードの発生回数を演算する。また、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において遊技回の開始であることを示す対応関係情報が格納されている履歴情報格納エリア125の数をカウントすることで、遊技回の発生回数を演算する。そして、単位遊技回当たりの高頻度サポートモードの発生回数、及び開閉実行モードの発生回数に対する高頻度サポートモードの発生回数の割合を演算する。なお、高頻度サポートモードの発生回数を発生回数K41とし、遊技回の発生回数を発生回数K42とし、ステップS1411にて演算された開閉実行モードの発生回数を発生回数K43とする。
・第41パラメータ:K41/K42
・第42パラメータ:K41/K43
ステップS1412では演算結果である上記第41~第42パラメータを演算結果用メモリ131における高頻度サポートモード頻度用記憶エリアに記憶させる。当該高頻度サポートモード頻度用記憶エリアに記憶された上記第41~第42パラメータは次回のステップS1412が実行されるまで記憶保持される。つまり、次回のステップS1412が実行されて上記第41~第42パラメータが演算された場合、その新たに演算された上記第41~第42パラメータが高頻度サポートモード頻度用記憶エリアに記憶されることで、それまで高頻度サポートモード頻度用記憶エリアに記憶されていた前回の第41~第42パラメータの演算結果が上書きされる。
ステップS1401にて否定判定をした場合、又はステップS1412の処理を実行した場合、表示用処理を実行する(ステップS1413)。図31は表示用処理を示すフローチャートである。
まず管理側RAM114に設けられた更新タイミングカウンタの値を1減算する(ステップS1501)。更新タイミングカウンタは第1~第3報知用表示装置69a~69cにおける遊技履歴の管理結果の表示内容を更新するタイミングであることを管理側CPU112にて特定するためのカウンタである。管理側CPU112は第1~第3報知用表示装置69a~69cを表示制御することにより、上記第1~第8パラメータ、上記第11~第18パラメータ、上記第21~第26パラメータ、上記第31パラメータ及び上記第41~第42パラメータの演算結果を報知する。この場合、第1報知用表示装置69aでは報知対象となっているパラメータの種類に対応する情報が表示される。また、報知対象となっているパラメータを100倍した値のうち、10の位に対応する数字が第2報知用表示装置69bにて表示され、1の位に対応する数字が第3報知用表示装置69cにて表示される。そして、第1~第3報知用表示装置69a~69cにおいては、上記第1~第8パラメータ、上記第11~第18パラメータ、上記第21~第26パラメータ、上記第31パラメータ及び上記第41~第42パラメータの演算結果に対応する表示が予め定められた順序に従って順次切り換えられ、最後の順番の表示対象である第42パラメータの演算結果が表示された後は最初の順番の表示対象である第1パラメータの演算結果が表示される。この場合、一のパラメータの演算結果が継続して表示される期間は2秒となっている。
ここで、管理側CPU112における上記各種パラメータの演算周期は51秒となっている。これに対して、各種パラメータの数は25個となっているとともに、一のパラメータの演算結果が継続して表示される期間は2秒となっている。したがって、管理側CPU112にて演算された各種パラメータは少なくとも1回は第1~第3報知用表示装置69a~69cにおける表示対象となる。
ステップS1501の処理を実行した場合、1減算後における更新タイミングカウンタの値が「0」となっているか否かを判定することで第1~第3報知用表示装置69a~69cの表示内容を更新するタイミングとなったか否かを判定する(ステップS1502)。ステップS1502にて肯定判定をした場合、管理側RAM114に設けられている表示対象カウンタの値を1加算する(ステップS1503)。そして、1加算後における表示対象カウンタの値が最大値である「24」を超えた場合(ステップS1504:YES)、表示対象カウンタの値を「0」クリアする(ステップS1505)。
表示対象カウンタは第1~第3報知用表示装置69a~69cにおける表示対象となっているパラメータの種類を管理側CPU112にて特定するためのカウンタである。上記第1~第8パラメータ、上記第11~第18パラメータ、上記第21~第26パラメータ、上記第31パラメータ及び上記第41~第42パラメータと、「0」~「24」の表示対象カウンタの取り得る値とは1対1で対応している。例えば表示対象カウンタの値が「0」である場合、最初の表示対象である第1パラメータが第1~第3報知用表示装置69a~69cの表示対象となり、表示対象カウンタの値が「24」である場合、最後の表示対象である第42パラメータが第1~第3報知用表示装置69a~69cの表示対象となる。
ステップS1504にて否定判定をした場合、又はステップS1505の処理を実行した場合、表示対象カウンタの値に対応するパラメータの種類に対応する情報が表示されるように第1報知用表示装置69aを表示制御する(ステップS1506)。また、表示対象カウンタの値に対応するパラメータを演算結果用メモリ131から読み出すとともに、その読み出したパラメータを100倍し、10の位に対応する数字が第2報知用表示装置69bにて表示され、1の位に対応する数字が第3報知用表示装置69cにて表示されるようにする(ステップS1507)。ステップS1506及びステップS1507により第1~第3報知用表示装置69a~69cにて表示された内容は次回の更新タイミングとなるまで、又は管理側CPU112への動作電力の供給が停止されるまで継続される。その後、管理側RAM114の更新タイミングカウンタに次回の更新タイミングに対応する値として2秒に対応する値を設定する(ステップS1508)。
上記のように表示用処理が実行されることにより、管理側CPU112に動作電力の供給が開始されている場合、第1~第3報知用表示装置69a~69cにて遊技履歴の管理結果が表示される。当該遊技履歴の管理結果の表示は遊技が継続されているか否かに関係なく行われるとともに、遊技機本体12が外枠11に対して開放操作されて主制御装置60がパチンコ機10の前方から視認可能となっているか否かに関係なく行われる。このように遊技の状況やパチンコ機10の状態に関係なく第1~第3報知用表示装置69a~69cの表示制御が実行されるようにすることにより、第1~第3報知用表示装置69a~69cを表示制御するための処理構成を簡素化することが可能となる。
第1~第3報知用表示装置69a~69cにおける遊技履歴の管理結果の表示は管理側CPU112への動作電力の供給が開始された後であって主側CPU63から識別終了コマンドを受信した後に開始される。この場合、演算結果用メモリ131に記憶されている情報は履歴用メモリ117に記憶されている情報と同様に、パチンコ機10への動作電力の供給が停止されている場合であっても記憶保持されるため、管理側CPU112への動作電力の供給が開始された場合には当該管理側CPU112への動作電力の供給が停止される前に算出された遊技履歴の管理結果が表示される。
主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合にパチンコ機10の設定状態の設定が行われる場合、変更途中の設定値に対応する情報が第3報知用表示装置69cにて表示されることとなるが、当該設定値に対応する情報の表示は主側CPU63から識別終了コマンドが送信される前に行われるのに対して、第1~第3報知用表示装置69a~69cにおける遊技履歴の管理結果の表示は主側CPU63から識別終了コマンドが送信された後に開始される。これにより、第3報知用表示装置69cが設定値に対応する情報の表示と遊技履歴の管理結果の表示とを行うための表示装置として兼用されている構成であっても、これらの表示の表示期間が重複してしまわないようにすることが可能となる。
また、設定値に対応する情報の表示が行われる場合には第1報知用表示装置69a及び第2報知用表示装置69bが非表示とされる。これに対して、遊技履歴の管理結果の表示が行われている場合、第1報知用表示装置69a及び第2報知用表示装置69bが非表示とならない。これにより、第3報知用表示装置69cにおいて設定値に対応する情報の表示及び遊技履歴の管理結果の表示のうちいずれが行われているのかを識別することが可能となる。
次に、MPU62の読み取り用端子68dに電気的に接続された外部装置に、履歴用メモリ117に記憶された履歴情報及び演算結果用メモリ131に記憶された各種パラメータを出力するための処理構成について説明する。図32(a)は主側CPU63にて実行されるデータ出力用処理を示すフローチャートである。なお、データ出力用処理はメイン処理(図9)におけるステップS112にて実行される。
データ出力用処理では、まず読み取り用端子68dに外部装置が電気的に接続されていることを示す接続信号を、読み取り用端子68dから受信しているか否かを判定する(ステップS1601)。ステップS1601にて否定判定をした場合にはそのまま本データ出力用処理を終了する。この場合、データ出力用処理が実行されるようにするためには主側CPU63への動作電力の供給が再度開始されるようにする必要がある。これにより、履歴情報及び各種パラメータの外部出力が行われるようにするためには、読み取り用端子68dに外部装置を電気的に接続した状態で主側CPU63への動作電力の供給が開始されるようにする必要がある。主側CPU63への動作電力の供給の停止操作及び開始操作を行うための電源スイッチは裏パックユニット15の背面に搭載された払出機構部73に設けられているため、これら停止操作及び開始操作を行うためには外枠11に対して遊技機本体12を開放させて裏パックユニット15の背面を露出させる必要がある。このような事情において、履歴情報及び各種パラメータの外部出力が行われるようにするためには読み取り用端子68dに外部装置を電気的に接続した状態で主側CPU63への動作電力の供給が開始されるようにする必要がある構成とすることで、履歴情報及び各種パラメータを読み取る操作を遊技ホールの管理者以外が行おうとしても、それを行いづらくさせることが可能となる。
ステップS1601にて肯定判定をした場合、読み取り用端子68dから制御情報確認用の信号を受信しているか否かを判定することで、読み取り用端子68dへの外部装置の今回の接続が主側ROM64の制御情報(プログラム及びデータ)の確認に対応しているか否かを判定する(ステップS1602)。外部装置は制御情報の確認と、履歴情報及び各種パラメータの確認との両方を行うことが可能な構成であり、外部装置に対する手動操作により制御情報の確認が選択されている場合には外部装置から制御情報確認用の信号が送信され、外部装置に対する手動操作により履歴情報及び各種パラメータの確認が選択されている場合には外部装置から履歴確認用の信号が送信される。なお、これに限定されることはなく、制御情報確認用の外部装置と履歴確認用の外部装置とが別である構成としてもよい。この場合、読み取り用端子68dに制御情報確認用の外部装置が電気的に接続されている場合には当該外部装置から制御情報確認用の信号が送信され、読み取り用端子68dに履歴確認用の外部装置が電気的に接続されている場合には当該外部装置から履歴確認用の信号が送信される。
ステップS1602にて肯定判定をした場合には、制御情報確認用の出力処理を実行する(ステップS1603)。当該出力処理では、主側ROM64から制御情報としてプログラム及びデータを読み出し、その読み出した制御情報を読み取り用端子68dに出力する。これにより、当該読み取り用端子68dに電気的に接続されている外部装置において制御情報を読み取ることが可能となり、制御情報が正規のものであるか否か又は正常なものであるか否かの確認を行うことが可能となる。
ステップS1602にて否定判定をした場合には、管理側CPU112に出力指示信号を送信する(ステップS1604)。具体的には、出力指示信号の出力状態をLOWレベルからHIレベルに切り換える。このHIレベルの出力状態は特定期間に亘って継続される。この特定期間は、第16バッファ122pにHIレベルの出力指示信号が入力されていることを管理側CPU112にて特定するのに十分な期間となっている。出力指示信号の出力状態がHIレベルに切り換えられることにより、管理側CPU112において履歴情報を出力するための処理が実行される。
具体的には、図32(b)のフローチャートに示すように管理側CPU112は入力ポート121の第16バッファ122pに入力されている出力指示信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに切り換わった場合(ステップS1701:YES)、履歴用メモリ117に記憶されている履歴情報及び演算結果用メモリ131に記憶されている各種パラメータを読み出し、その読み出した履歴情報及び各種パラメータを読み取り用端子68dに出力する(ステップS1702)。これにより、当該読み取り用端子68dに電気的に接続されている外部装置において履歴情報及び各種パラメータを読み取ることが可能となり、遊技履歴の管理結果の情報を解析することが可能となる。また、管理側CPU112は履歴情報を読み取り用端子68dに出力した場合、履歴用メモリ117を「0」クリアする(ステップS1703)。履歴用メモリ117の履歴情報は外部装置にて履歴情報の読み取りが行われた場合にのみ消去される。
データ出力用処理(図32(a))の説明に戻り、ステップS1603の処理を実行した場合、又はステップS1604の処理を実行した場合、読み取り用端子68dへの外部装置の電気的な接続が継続されているか否かを判定する(ステップS1605)。継続されている場合には(ステップS1605:YES)、そのままステップS1605にて待機する。これにより、読み取り用端子68dに対する外部装置の接続が解除されるまでは、データ出力用処理よりも後の実行順序に設定されている処理が実行されないようにすることが可能となる。読み取り用端子68dへの外部装置の接続が解除された場合(ステップS1605:NO)、本データ出力用処理を終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかに遊技球が入球した場合に遊技球が払い出されるため、遊技者はこれら入球部のいずれかに遊技球が入球することを期待しながら遊技を行うこととなる。当該構成において、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34(以下、履歴対象入球部ともいう)のいずれかへの遊技球の入球が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が管理用IC66の履歴用メモリ117にて記憶されることとなる。これにより、各履歴対象入球部への遊技球の入球個数又は入球頻度を管理するための情報をパチンコ機10にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで各履歴対象入球部への遊技球の入球態様の管理を適切に行うことが可能となる。また、履歴情報がパチンコ機10自身にて記憶保持されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することが可能となる。
遊技領域PAから遊技球を排出させる全ての入球部が、履歴情報の記憶処理の実行対象となるとともに履歴情報を利用した管理の対象となる。これにより、任意の履歴対象入球部についての入球頻度を、履歴情報を利用して管理することが可能となる。また、遊技領域PAから排出される遊技球の個数に対する各履歴対象入球部への遊技球の入球個数の割合を、履歴情報を利用して管理することが可能となる。
履歴情報には当該履歴情報を記憶させる契機となった履歴対象入球部に遊技球が入球したタイミングに対応する情報であるRTC情報が含まれている。これにより、履歴情報を利用することで、履歴対象入球部への遊技球の入球履歴を詳細に把握することが可能となる。
履歴用メモリ117には、履歴対象入球部に遊技球が入球したことに対応する履歴情報だけではなく、開閉実行モード中であるか否かを示す履歴情報、高頻度サポートモード中であるか否かを示す履歴情報、及び前扉枠14が開放中であるか否かを示す履歴情報が記憶される。これにより、これら各状況であるか否かを区別して、履歴対象入球部への遊技球の入球態様を管理することが可能となる。
履歴用メモリ117に格納された履歴情報を、パチンコ機10外部の装置である外部装置に出力することが可能である。これにより、外部装置にて履歴情報を読み取り、その読み取った履歴情報を利用して履歴対象入球部への遊技球の入球態様を分析することが可能となる。
MPU62には読み取り用端子68dが設けられており、当該読み取り用端子68dに電気的に接続された外部装置により主側ROM64からプログラムを読み出すことが可能である。これにより、プログラムが正常なものであるか否かを確認することが可能となる。当該構成において、プログラムを外部出力するための読み取り用端子68dを利用して、履歴用メモリ117に記憶された履歴情報が外部出力される。これにより、構成が複雑化してしまうことを阻止しながら、履歴情報を外部出力することが可能となる。
読み取り用端子68dから出力すべき情報がプログラム及び履歴情報のうちいずれであるかを特定し、その特定結果に対応する側の情報が読み取り用端子68dを通じて外部出力される。これにより、プログラムを外部出力するための読み取り用端子68dを利用して履歴情報が外部出力される構成において、外部出力の対象となる情報がプログラム及び履歴情報のうちいずれであるのかがパチンコ機10側にて特定され、その特定された情報が外部出力される。よって、読み取り用端子68dが兼用される構成であっても必要な情報のみを読み出すことが可能となる。
読み取り用端子68dに電気的に接続された外部装置から受信する情報に基づき、当該読み取り用端子68dから出力すべき情報がプログラム及び履歴情報のうちいずれの情報であるのかが特定される。これにより、外部出力の対象となる情報の選択に関する構成が複雑化してしまわないようにすることが可能となる。
プログラムを予め記憶する主側ROM64を有するMPU62が、管理用IC66及び読み取り用端子68dを有する。これにより、読み取り用端子68dに対する信号経路をMPU62内に集約することが可能となる。よって、読み取り用端子68dへの信号経路に対する不正なアクセスを行いづらくさせながら、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づき遊技球が払い出されるようにするための処理を実行する主側CPU63とは別に管理側CPU112が設けられており、当該管理側CPU112にて履歴用メモリ117に履歴情報が記憶されるようにするための処理が実行される。これにより、主側CPU63の処理負荷が極端に増加してしまわないようにしながら、各履歴対象入球部への遊技球の入球態様を管理することが可能となる。
主側CPU63と管理側CPU112とがMPU62として同一のチップに設けられている。これにより、これら主側CPU63と管理側CPU112との間の通信経路への不正なアクセスを阻止することが可能となる。
主側CPU63は各入球検知センサ42a~48aの検知結果に対応する情報を、入球検知センサ42a~48aのそれぞれに対応する信号経路を利用して、管理用IC66の入力ポート121の各バッファ122a~122gに送信する。これにより、主側CPU63から送信される情報の種類と各バッファ122a~122g(すなわち各信号経路)とが対応することとなり、管理側CPU112にて各情報の種類を区別するための構成を簡素化することが可能となる。
主側CPU63は開閉実行モード中であるか否かに対応する情報、高頻度サポートモード中であるか否かに対応する情報、前扉枠14が開放中であるか否かに対応する情報、及び遊技回が開始されたことに対応する情報を、これら各状況のそれぞれに対応する信号経路を利用して、管理用IC66の入力ポート121の各バッファ122h~122kに送信する。これにより、これら各状況に対応する情報の種類と各バッファ122h~122k(すなわち各信号経路)とが対応することとなり、管理側CPU112にて各情報の種類を区別するための構成を簡素化することが可能となる。
主側CPU63は、各バッファ122a~122k(すなわち各信号経路118a~118k)がいずれの種類の情報に対応しているのかを示す対応関係情報を管理側CPU112に送信する。これにより、当該対応関係情報を管理用IC66において予め記憶しておく必要が生じない。よって、管理用IC66の汎用性を高めることが可能となる。
主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合に当該主側CPU63から管理用IC66に対応関係情報が送信される。これにより、履歴対象入球部への遊技球の入球が発生し得る状況においては、主側CPU63から送信される情報と履歴対象入球部との対応関係を管理用IC66にて特定可能となるようにすることが可能となる。
履歴対象入球部への遊技球の入球の有無を示す情報を送信するための信号経路118a~118gを利用して、対応関係情報が主側CPU63から管理用IC66に送信される。これにより、対応関係情報を送信するための専用の信号経路を設ける構成に比べて通信に関する構成を簡素化することが可能となる。
管理用IC66には対応関係用メモリ116が設けられており、主側CPU63から管理用IC66に送信された対応関係情報は対応関係用メモリ116にて記憶される。これにより、送信対象の情報に対応する履歴対象入球部を管理用IC66にて特定可能とする情報を、主側CPU63から各入球検知センサ42a~48aの検知結果の情報を送信する度に提供する必要がなくなる。よって、主側CPU63から送信される各入球検知センサ42a~48aの検知結果の情報の情報量を抑えることが可能となる。
主側CPU63から管理用IC66に出力されている出力指示信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに切り換わることにより、管理用IC66から読み取り用端子68dへの情報出力が行われる。この場合に、第16バッファ122pに対応する信号経路が出力指示信号に対応していることは、主側CPU63からの対応関係情報を受信しなくても管理側CPU112にて特定可能となっている。これにより、対応関係情報の送信に関する構成が極端に複雑化してしまわないようにすることが可能となる。
管理用IC66には、主側CPU63からの情報を受信することが可能なバッファ122a~122pとして、主側CPU63から管理用IC66に送信する必要がある情報の種類数よりも多い数のバッファが設けられている。これにより、パチンコ機10の機種に応じて当該情報の種類数が増減する場合であってもバッファ122a~122pに関する構成を変更することなく対応することが可能となる。よって、管理用IC66の汎用性を高めることが可能となる。
管理用IC66から履歴情報が読み取り用端子68dに送信される場合、当該履歴情報に対応する履歴対象入球部の種類を示す対応関係情報が各履歴情報に含まれている。これにより、読み取った履歴情報を利用して、各履歴対象入球部への遊技球の入球態様を特定することが可能となる。
管理用IC66において、履歴用メモリ117に記憶された履歴情報を利用することにより、所定の期間における遊技領域PAの遊技球の入球態様に対応する各種パラメータ(第1~第8パラメータ、第11~第18パラメータ、第21~第26パラメータ、第31パラメータ、第41~第42パラメータ)が演算される。そして、これら演算された結果の各種パラメータが第1~第3報知用表示装置69a~69cにて順次表示される。これにより、履歴情報を利用して演算した結果である各種パラメータをパチンコ機10にて報知することが可能となる。
前扉枠14が開放中である状況に対応する履歴情報を除外した状態で各種パラメータが演算される。これにより、前扉枠14が閉鎖状態である正常な状況における各種パラメータを導き出すことが可能となる。また、開閉実行モードである状況及び高頻度サポートモードである状況のそれぞれに対応した各種パラメータが演算される。これにより、各状況に応じた遊技球の入球態様を遊技ホールの管理者などが把握することが可能となる。
履歴用メモリ117の履歴情報が外部装置に出力された場合、履歴用メモリ117のクリア処理が実行されることにより当該履歴用メモリ117が初期化される。これにより、履歴用メモリ117の記憶容量を超えてしまうほどの履歴情報が履歴用メモリ117への記憶対象となってしまい、本来なら記憶保持されるべき履歴情報が上書きによって消去されてしまうという事象を発生しづらくさせることが可能となる。
第1作動口33や第2作動口34への遊技球の入球が発生した場合にそれに対応する外部出力が外部端子板97を通じて行われる構成において、履歴情報が履歴用メモリ117に記憶される。これにより、外部端子板97を通じて外部出力される情報を利用することで第1作動口33や第2作動口34への遊技球の入球個数及び入球頻度を簡易的に把握しながら、履歴用メモリ117に記憶された履歴情報を利用することで履歴対象入球部への遊技球の入球個数及び入球頻度を正確に把握することが可能となる。
低確率モードにおいて大当たり結果となる確率が「設定1」~「設定6」のパチンコ機10の設定状態に応じて変動する。これにより、単一のパチンコ機10であっても低確率モードにおいて大当たり結果となる確率について有利又は不利となる状況を生じさせることが可能となる。よって、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
低確率モードにおいて大当たり結果となる確率については「設定1」~「設定6」のパチンコ機10の設定状態に応じて変動する一方、高確率モードにおいて大当たり結果となる確率についてはパチンコ機10の設定状態に応じて変動しない。これにより、大当たり結果となる確率に対するパチンコ機10の設定状態の影響を低確率モードにおける状況に制限することが可能となる。また、高確率モードにおいて参照される高確当否テーブル64gをパチンコ機10の設定状態のいずれであっても共通のものとすることが可能となるため、主側ROM64において当否テーブル64a~64gを予め記憶するための記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。
低確率モードにおいて大当たり結果となる確率については「設定1」~「設定6」のパチンコ機10の設定状態に応じて変動する一方、大当たり結果の種類の振分態様はパチンコ機10の設定状態に応じて変動しない。これにより、パチンコ機10の設定状態の影響を低確率モードにおける状況に制限することが可能となる。また、大当たり結果の種類を振り分ける場合に参照される振分テーブル64hをパチンコ機10の設定状態のいずれであっても共通のものとすることが可能となるため、主側ROM64において振分テーブル64hを予め記憶するための記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。
パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたとしても履歴用メモリ117に記憶されている履歴情報が消去されずに記憶保持される。これにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたとしてもそれまでの履歴情報を履歴用メモリ117に継続して記憶させておくことが可能となり、長期間に亘って履歴用メモリ117に累積された履歴情報を利用して遊技履歴の管理結果を特定することが可能となる。
パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたとしても履歴用メモリ117に記憶されている履歴情報が消去されずに記憶保持されている構成において、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合にはそれに対応する履歴情報が履歴用メモリ117に記憶される。これにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われる前の履歴情報と行われた後の履歴情報とを区別することが可能となる。
パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われることで履歴用メモリ117にそれに対応する履歴情報が記憶される場合、その設定値に対応する情報が当該履歴情報に含まれる。これにより、履歴情報を参照することにより過去に設定された設定値の内容を特定することが可能となる。
なお、演算タイミングとなることで各種パラメータを演算する場合、履歴用メモリ117においてパチンコ機10の設定状態の新たな設定に対応する履歴情報を基準として、それよりも後に記憶された履歴情報を利用して各種パラメータを演算する構成としてもよい。この場合、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた後のタイミングにおける遊技履歴の管理結果を各種パラメータとして導出することが可能となる。
また、演算タイミングとなることで各種パラメータを演算する場合、履歴用メモリ117においてパチンコ機10の設定状態の新たな設定に対応する履歴情報であって設定値の変更に対応する履歴情報を基準として、それよりも後に記憶された履歴情報を利用して各種パラメータを演算する構成としてもよい。この場合、パチンコ機10の設定状態が変更された後のタイミングにおける遊技履歴の管理結果を各種パラメータとして導出することが可能となる。
また、主制御装置60の基板ボックス60aに読み取り用端子68dを露出させるための開口部が設けられている構成としたが、当該開口部が設けられておらず読み取り用端子69dが対向壁部60bにより覆われている構成としてもよい。この場合、読み取り用端子68dに外部装置を接続するためには基板ボックス60aを開放させる必要が生じる。
<第2の実施形態>
本実施形態ではパチンコ機10の設定状態に対応する当否テーブルの内容が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図33は本実施形態における主側ROM64に記憶されている各種テーブルを説明するための説明図である。
図33に示すように主側ROM64には設定1用エリア161と、設定2用エリア162と、設定3用エリア163と、設定4用エリア164と、設定5用エリア165と、設定6用エリア166と、が設けられている。設定1用エリア161には、パチンコ機10の設定状態が「設定1」であって当否抽選モードが低確率モードである場合に参照される設定1用の低確当否テーブル161aと、パチンコ機10の設定状態が「設定1」であって当否抽選モードが高確率モードである場合に参照される設定1用の高確当否テーブル161bと、が記憶されている。設定2用エリア162には、パチンコ機10の設定状態が「設定2」であって当否抽選モードが低確率モードである場合に参照される設定2用の低確当否テーブル162aと、パチンコ機10の設定状態が「設定2」であって当否抽選モードが高確率モードである場合に参照される設定2用の高確当否テーブル162bと、が記憶されている。設定3用エリア163には、パチンコ機10の設定状態が「設定3」であって当否抽選モードが低確率モードである場合に参照される設定3用の低確当否テーブル163aと、パチンコ機10の設定状態が「設定3」であって当否抽選モードが高確率モードである場合に参照される設定3用の高確当否テーブル163bと、が記憶されている。
設定4用エリア164には、パチンコ機10の設定状態が「設定4」であって当否抽選モードが低確率モードである場合に参照される設定4用の低確当否テーブル164aと、パチンコ機10の設定状態が「設定4」であって当否抽選モードが高確率モードである場合に参照される設定4用の高確当否テーブル164bと、が記憶されている。設定5用エリア165には、パチンコ機10の設定状態が「設定5」であって当否抽選モードが低確率モードである場合に参照される設定5用の低確当否テーブル165aと、パチンコ機10の設定状態が「設定5」であって当否抽選モードが高確率モードである場合に参照される設定5用の高確当否テーブル165bと、が記憶されている。設定6用エリア166には、パチンコ機10の設定状態が「設定6」であって当否抽選モードが低確率モードである場合に参照される設定6用の低確当否テーブル166aと、パチンコ機10の設定状態が「設定6」であって当否抽選モードが高確率モードである場合に参照される設定6用の高確当否テーブル166bと、が記憶されている。
低確当否テーブル161a~166aのそれぞれに設定されている大当たり結果の当選確率は相互に異なっている。具体的には、設定1用の低確当否テーブル161aが参照された場合には約1/320で大当たり結果となり、設定2用の低確当否テーブル162aが参照された場合には約1/310で大当たり結果となり、設定3用の低確当否テーブル163aが参照された場合には約1/300で大当たり結果となり、設定4用の低確当否テーブル164aが参照された場合には約1/290で大当たり結果となり、設定5用の低確当否テーブル165aが参照された場合には約1/280で大当たり結果となり、設定6用の低確当否テーブル166aが参照された場合には約1/270で大当たり結果となる。これにより、パチンコ機10の設定状態が高い設定値である方が低確率モードにおいて大当たり結果が発生し易くなり、遊技者にとって有利となる。
高確当否テーブル161b~166bのそれぞれに設定されている大当たり結果の当選確率は相互に異なっている。具体的には、設定1用の高確当否テーブル161bが参照された場合には約1/45で大当たり結果となり、設定2用の高確当否テーブル162bが参照された場合には約1/40で大当たり結果となり、設定3用の高確当否テーブル163bが参照された場合には約1/35で大当たり結果となり、設定4用の高確当否テーブル164bが参照された場合には約1/30で大当たり結果となり、設定5用の高確当否テーブル165bが参照された場合には約1/25で大当たり結果となり、設定6用の高確当否テーブル166bが参照された場合には約1/20で大当たり結果となる。これにより、パチンコ機10の設定状態が高い設定値である方が高確率モードにおいて大当たり結果が発生し易くなり、遊技者にとって有利となる。
つまり、上記第1の実施形態では低確率モードにおける大当たり結果の当選確率はパチンコ機10の設定状態が高い設定値であるほど高くなる一方、高確率モードにおける大当たり結果の当選確率は「設定1」~「設定6」のいずれの設定状態であっても共通となる構成としたが、本実施形態では低確率モードにおける大当たり結果の当選確率及び高確率モードにおける大当たり結果の当選確率の両方が、パチンコ機10の設定状態が高い設定値であるほど高くなる構成となっている。これにより、高い設定値が設定されていることに対する遊技者の有利度を高めることが可能となる。
また、最も高い設定状態である「設定6」の場合における低確率モードの大当たり結果の当選確率であっても、最も低い設定状態である「設定1」の場合における高確率モードの大当たり結果の当選確率よりも低く設定されている。これにより、パチンコ機10の設定状態が「設定1」である場合の遊技者の有利度が極端に低くなってしまわないようにすることが可能となるとともに、パチンコ機10の設定状態が「設定6」である場合の遊技者の有利度が極端に高くなってしまわないようにすることが可能となる。
一方、振分テーブル64hは上記第1の実施形態と同様に、「設定1」~「設定6」のいずれの設定状態であっても共通となるように1種類のみ設けられている。これにより、大当たり結果の振分態様についてパチンコ機10の設定状態による有利又は不利が生じないようにすることが可能となるとともに、振分テーブル64hを主側ROM64にて予め記憶するための記憶容量を抑えることが可能となる。
なお、低確率モードにおける大当たり結果の当選確率についてはパチンコ機10の設定状態が高い設定値である方が高くなる一方、高確率モードにおける大当たり結果の当選確率についてはパチンコ機10の設定状態が高い設定値である方が低くなる構成としてもよい。この場合、低確率モードにおいてはパチンコ機10の設定状態が高い設定値ほど遊技者にとって有利となり、高確率モードにおいてはパチンコ機10の設定状態が低い設定値ほど遊技者にとって有利となるようにすることが可能となる。
また、高確率モードにおける大当たり結果の当選確率についてはパチンコ機10の設定状態が高い設定値である方が高くなる一方、低確率モードにおける大当たり結果の当選確率については「設定1」~「設定6」の設定状態において一定である構成としてもよい。この場合、高確率モードにおいてはパチンコ機10の設定状態が高い設定値ほど遊技者にとって有利となり、低確率モードにおいてはパチンコ機10の設定状態による有利又は不利が生じないようにすることが可能となる。
<第3の実施形態>
本実施形態ではパチンコ機10の設定状態が新たに設定された場合における遊技履歴の管理結果の扱いが上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
管理用IC66には情報を記憶するためのメモリとして上記第1の実施形態における各メモリに加えて別保存用メモリ171が設けられている。図34は別保存用メモリ171を説明するための説明図である。別保存用メモリ171は、NOR型フラッシュメモリ及びNAND型フラッシュメモリなどの記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)であり、読み書き両用として利用される。
別保存用メモリ171には第1別保存エリア172、第2別保存エリア173、第3別保存エリア174、第4別保存エリア175及び第5別保存エリア176が設けられている。これら第1~第5別保存エリア172~176にはパチンコ機10の設定状態が新たに設定された場合に算出された遊技履歴の管理結果の情報、より具体的には上記第1の実施形態で説明した各種パラメータ(第1~第8パラメータ、第11~第18パラメータ、第21~第26パラメータ、第31パラメータ、第41~第42パラメータ)が順次記憶される。この場合、パチンコ機10の設定状態が新たに設定された場合、まず第1別保存エリア172に各種パラメータが記憶され、その後はパチンコ機10の設定状態が新たに設定される毎に第n別保存エリア172~176→第n+1別保存エリア172~176となるように記憶対象となるエリアが切り換えられる。そして、第5別保存エリア176に各種パラメータが記憶された後にパチンコ機10の設定状態が新たに設定された場合には第1別保存エリア172に各種パラメータが再度記憶される。この際、既に第1別保存エリア172に記憶されていた各種パラメータは消去される。これにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が5回実行されるまでにおける各種パラメータが別保存用メモリ171に記憶されることとなり、5回を超える分については最も古い各種パラメータを消去することで記憶される。
第1~第5別保存エリア172~176に記憶された各種パラメータは、読み取り用端子68dに外部装置を接続することにより当該外部装置にて読み取ることが可能である。これにより、パチンコ機10において設定状態の新たな設定が行われる前における遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。
次に、管理側CPU112にて実行される本実施形態における設定更新認識用処理について図35のフローチャートを参照しながら説明する。
入力ポート121の第15バッファ122oに入力されている設定値更新信号がLOWレベルからHIレベルに切り換わった場合(ステップS1801:YES)、管理側RAM114の設定値把握カウンタの値を「1」に設定する(ステップS1802)。設定値把握カウンタはパチンコ機10の設定値を管理側CPU112にて特定するためのカウンタであり、例えば設定値把握カウンタの値が「1」であれば「設定1」であることを意味し、設定値把握カウンタの値が「6」であれば「設定6」であることを意味する。
その後、入力ポート121の第15バッファ122oに入力されている設定値更新信号が再度LOWレベルからHIレベルに切り換わったか否かを判定する(ステップS1803)。ステップS1803にて肯定判定をした場合、管理側RAM114の設定値把握カウンタの値を1加算する(ステップS1804)。これにより、管理側CPU112において特定しているパチンコ機10の設定値が1段階上昇することとなる。
ステップS1803にて否定判定をした場合、又はステップS1804の処理を実行した場合、入力ポート121の第1~第8バッファ122a~122hに入力されている第1~第8信号の入力状態に基づいて、主側CPU63から設定値識別終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1805)。ステップS1805にて否定判定をした場合、ステップS1803の処理に戻る。
ステップS1805にて肯定判定をした場合、繰り返し変更の監視処理を実行する(ステップS1806)。繰り返し変更の監視処理では詳細は後述するが、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し発生した場合にそれを報知するための処理を実行する。パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われる度に各種パラメータが別保存用メモリ171に記憶される構成においては、所定期間に亘って遊技が行われた場合における遊技履歴の管理結果を意図的に消去させるべくパチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われることが想定される。これに対して、繰り返し変更の監視処理が実行されることで、このような行為が行われた場合にはそれに対応する報知が実行されることとなる。
その後、各種演算処理を実行する(ステップS1807)。各種演算処理では上記第1の実施形態における表示出力処理(図30)のステップS1402~ステップS1412の処理を実行する。これにより、その時点における履歴用メモリ117に記憶された履歴情報を利用して各種パラメータ(第1~第8パラメータ、第11~第18パラメータ、第21~第26パラメータ、第31パラメータ及び第41~第42パラメータ)が算出される。
その後、ステップS1807にて算出した各種パラメータを別保存用メモリ171の第1~第5別保存エリア172~176のうち今回の記憶対象となっているエリアに記憶させる(ステップS1808)。別保存用メモリ171には第1~第5別保存エリア172~176のうち記憶対象となるエリアを管理側CPU112にて特定可能とするためのポインタ情報エリアが設定されている。当該ポインタ情報エリアの情報は、第1~第5別保存エリア172~176のうち記憶対象となっているエリアに各種パラメータが記憶された場合に次の順番のエリアに記憶対象が変更されるように更新される。ステップS1808の処理が実行されることにより、今回のパチンコ機10の設定状態の新たな設定に対してその時点における各種パラメータが別保存用メモリ171に記憶されることとなる。
その後、履歴用メモリ117を「0」クリアする(ステップS1809)。つまり、本実施形態では読み取り用端子68dに接続された外部装置にて履歴情報の読み取りが行われた場合だけではなく、パチンコ機10の設定状態が新たに設定された場合にも、履歴用メモリ117の履歴情報が消去される。
その後、RTC115から年月日情報及び時刻情報であるRTC情報を読み出す(ステップS1810)。そして、履歴用メモリ117への書き込み処理を実行する(ステップS1811)。当該書き込み処理では、履歴用メモリ117のポインタ用エリア126を参照することで現状の書き込み対象となっている履歴用エリア124のポインタ情報を特定し、その書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴用エリア124の履歴情報格納エリア125に、ステップS1810にて読み出したRTC情報を書き込む。また、設定値であることを識別するための情報及び設定値把握カウンタの値の情報の両方を上記書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に書き込む。これにより、パチンコ機10の設定状態が新たに設定されたことを示す情報と、当該設定が行われた日時に対応するRTC情報と、当該設定が行われた場合の設定値の情報と、の組合せが履歴情報として記憶された状態となる。
その後、対象ポインタの更新処理を実行する(ステップS1812)。当該更新処理では、履歴用メモリ117のポインタ用エリア126に格納されている数値情報を読み出し1加算する。その1加算後におけるポインタ情報が履歴用エリア124におけるポインタ情報の最大値を超えたか否かを判定する。最大値を超えていない場合には1加算後におけるポインタ情報を新たな書き込み対象のポインタ情報としてポインタ用エリア126に上書きする。最大値を超えている場合には書き込み対象のポインタ情報が最初のポインタ情報となるようにポインタ用エリア126を「0」クリアする。
次に、ステップS1806にて実行される繰り返し変更の監視処理について、図36のフローチャートを参照しながら説明する。
まずパチンコ機10の設定状態が前回設定されてから実行された遊技回の回数が基準回数(具体的には100回)以内であるか否かを判定する(ステップS1901)。具体的には、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において遊技回の開始であることを示す対応関係情報が格納されている履歴情報格納エリア125の数をカウントすることで、パチンコ機10の設定状態が前回設定されてから実行された遊技回の回数を把握し、さらにその把握した遊技回の回数が基準回数(具体的には100回)以内であるか否かを判定する。
ステップS1901にて肯定判定をした場合、別保存用メモリ171に設けられた繰り返し変更カウンタの値を1加算する(ステップS1902)。別保存用メモリ171は既に説明したとおり記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリであるため、繰り返し変更カウンタの値についても記憶保持に外部からの電力供給が不要となっている。
その後、1加算後における繰り返し変更カウンタの値が報知基準値である「5」を超えているか否かを判定する(ステップS1903)。報知基準値は別保存用メモリ171に設けられた第1~第5別保存エリア172~176の数に対応している。したがって、ステップS1903では、基準回数を超える遊技回の実行を間に挟むことなくパチンコ機10の設定状態の新たな設定が繰り返された回数が第1~第5別保存エリア172~176の数を超えたか否かを判定している。
ステップS1903にて肯定判定をした場合、繰り返し変更の表示処理を実行する(ステップS1904)。繰り返し変更の表示処理では第1~第3報知用表示装置69a~69cの表示内容を、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間において報知基準値を超える回数繰り返されたことに対応する繰り返し変更の表示内容とする。当該繰り返し変更の表示内容は、第1~第3報知用表示装置69a~69cの全てにおいて「E」を表示する表示内容となっており、この表示内容は他の状況においては発生しない。また、第1~第3報知用表示装置69a~69cにおいて繰り返し変更の表示内容が表示された状態は、別保存用メモリ171に設けられた繰り返し変更フラグが「0」クリアされるまで継続される。繰り返し変更フラグは第1~第3報知用表示装置69a~69cにおいて繰り返し変更の表示内容を表示させるべき状況であることを管理側CPU112にて特定するためのフラグである。また、繰り返し変更フラグに「1」がセットされており第1~第3報知用表示装置69a~69cにて繰り返し変更の表示内容が表示されている場合、上記第1の実施形態における表示用処理(図31)は実行されない。その後、別保存用メモリ171の繰り返し変更フラグに「1」をセットする(ステップS1905)。
ステップS1901にて否定判定をした場合、別保存用メモリ171の繰り返し変更カウンタの値を「0」クリアする(ステップS1906)。その後、別保存用メモリ171の繰り返し変更フラグに「1」がセットされていることを条件として(ステップS1907:YES)、第1~第3報知用表示装置69a~69cにおける繰り返し変更の表示内容の表示を終了させ(ステップS1908)、繰り返し変更フラグを「0」クリアする(ステップS1909)。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合には履歴用メモリ117に記憶されている履歴情報が消去される。これにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた後に実行された遊技による履歴情報を履歴用メモリ117に残すことが可能となる。
パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合にはその時点における履歴用メモリ117の履歴情報を利用して遊技履歴の管理結果として各種パラメータが算出される。これにより、パチンコ機10において設定状態の新たな設定が行われる前の状況における遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。また、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合に履歴用メモリ117の履歴情報が消去されるとしても、当該消去対象となる履歴情報による遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。
パチンコ機10において設定状態の新たな設定が行われた場合にその時点における履歴用メモリ117の履歴情報を利用して各種パラメータが算出される構成において、この算出された各種パラメータは別保存用メモリ171に記憶される。これにより、パチンコ機10において設定状態の新たな設定が行われたとしても、その後の任意のタイミングで当該設定が行われる前の状況における遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。
別保存用メモリ171に複数の別保存エリア172~176が設けられていることにより、複数回分の設定状態の設定タイミングに対応する各種パラメータを記憶することが可能となる。これにより、設定状態の新たな設定が行われたタイミングを基準として、複数の期間における遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。また、遊技が行われない状況下においてパチンコ機10の設定状態の新たな設定が繰り返されたとしても、実質的に遊技が行われている状況の履歴情報を利用して算出された各種パラメータが別保存用メモリ171に残っている可能性を高めることが可能となる。
第1~第5別保存エリア172~176に記憶された各種パラメータは、読み取り用端子68dに外部装置を接続することにより当該外部装置にて読み取ることが可能である。これにより、パチンコ機10において設定状態の新たな設定が行われる前における遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。
パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われる度に各種パラメータが別保存用メモリ171に記憶される構成においては、所定期間に亘って遊技が行われた場合における遊技履歴の管理結果を意図的に消去させるべくパチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われることが想定される。これに対して、繰り返し変更の監視処理が実行されることで、このような行為が行われた場合にはそれに対応する報知が実行されることとなる。これにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われたことを管理者などに報知することが可能となる。
パチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われたことの報知は第1~第3報知用表示装置69a~69cにて行われる。これにより、遊技履歴の管理結果を報知するための第1~第3報知用表示装置69a~69cを利用して、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われたことの報知を行うことが可能となる。
パチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われたことの報知を行うべき状況においては、第1~第3報知用表示装置69a~69cでは繰り返し変更の表示内容が表示され続け、通常時の遊技履歴の管理結果の報知は第1~第3報知用表示装置69a~69cにて行われない。これにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われたことの報知を強調することが可能となる。
なお、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから実行された遊技回の回数が基準回数以内である状況で当該新たな設定が行われる事象が報知基準値を超えて連続した場合にそれに対応する報知が実行される構成としたが、これに限定されることはなく、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから遊技領域PAから排出された遊技球の総排出個数が基準個数以内である状況で当該新たな設定が行われる事象が報知基準値を超えて連続した場合にそれに対応する報知が実行される構成としてもよい。また、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから所定の入球部(例えばアウト口24a、一般入賞口31、第1作動口33及び第2作動口34のいずれか又は所定の組合せ)に入球した遊技球の総排出個数が基準個数以内である状況で当該新たな設定が行われる事象が報知基準値を超えて連続した場合にそれに対応する報知が実行される構成としてもよい。また、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから履歴用メモリ117に新たに記憶された履歴情報の合計個数が基準個数以内である状況で当該新たな設定が行われる事象が報知基準値を超えて連続した場合にそれに対応する報知が実行される構成としてもよい。
また、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が監視基準期間(例えば600秒)内に報知基準値を超えて実行された場合に、それに対応する報知が実行される構成としてもよい。
また、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから実行された遊技回の回数が基準回数以内である状況で当該新たな設定が行われる事象が報知基準値を超えて連続した場合にそれに対応する報知が実行される構成としたが、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから実行された遊技回の回数が基準回数以内である状況で設定値が変更された事象が報知基準値を超えて連続した場合にそれに対応する報知が実行される構成としてもよい。
また、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから実行された遊技回の回数が基準回数以内である状況で当該新たな設定が行われる事象が報知基準値を超えて連続した場合にそれに対応する報知が実行される構成としたが、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから実行された遊技回の回数が基準回数以内である状況で当該新たな設定を契機とした各種パラメータが演算される事象が報知基準値を超えて連続した場合にそれに対応する報知が実行される構成としてもよい。
また、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから実行された遊技回の回数が基準回数以内である状況で当該新たな設定が行われる事象が報知基準値を超えて連続した場合にそれに対応する報知が実行される構成としたが、それに加えて又は代えて、遊技の進行が所定期間(例えば1時間)に亘って制限される構成としてもよい。
<第4の実施形態>
本実施形態では繰り返し変更の監視処理が主側CPU63にて実行される点で上記第3の実施形態と相違している。以下、上記第3の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第3の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図37は主側CPU63にて実行される繰り返し変更の監視処理を示すフローチャートである。なお、繰り返し変更の監視処理はメイン処理(図9)において設定値更新処理(ステップS118)が実行された場合に実行される。つまり、パチンコ機10の設定状態が新たに設定された場合に繰り返し変更の監視処理が実行される。但し、これに限定されることはなく設定値が変更された場合に繰り返し変更の監視処理が実行される構成としてもよい。
まずパチンコ機10の設定状態が前回設定されてから実行された遊技回の回数が基準回数(具体的には100回)以内であるか否かを判定する(ステップS2001)。主側RAM65にはパチンコ機10の設定状態が新たに設定されてから実行された遊技回の回数を計測するための遊技回数カウンタが設けられており、主側CPU63は遊技回が新たに実行される度に遊技回数カウンタの値を1加算する。当該遊技回数カウンタは主側RAM65のクリア処理(ステップS105、ステップS117)が実行される場合であっても「0」クリアの対象から除外されている。
ステップS2001にて肯定判定をした場合、主側RAM65に設けられた繰り返し変更カウンタの値を1加算する(ステップS2002)。当該繰り返し変更カウンタは主側RAM65のクリア処理(ステップS105、ステップS117)が実行される場合であっても「0」クリアの対象から除外されている。
その後、1加算後における繰り返し変更カウンタの値が報知基準値である「5」を超えているか否かを判定する(ステップS2003)。報知基準値は別保存用メモリ171に設けられた第1~第5別保存エリア172~176の数に対応している。したがって、ステップS2003では、基準回数を超える遊技回の実行を間に挟むことなくパチンコ機10の設定状態の新たな設定が繰り返された回数が第1~第5別保存エリア172~176の数を超えたか否かを判定している。
ステップS2003にて肯定判定をした場合、主側RAM65に設けられた繰り返し変更フラグに「1」をセットする(ステップS2004)。繰り返し変更フラグは繰り返し変更の報知を行うべき状況であることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。当該繰り返し変更フラグは主側RAM65のクリア処理(ステップS105、ステップS117)が実行される場合であっても「0」クリアの対象から除外されている。
ステップS2001にて否定判定をした場合、主側RAM65の繰り返し変更カウンタの値を「0」クリアする(ステップS2005)。その後、主側RAM65の繰り返し変更フラグに「1」がセットされていることを条件として(ステップS2006:YES)、繰り返し変更フラグを「0」クリアする(ステップS2007)。
繰り返し変更の監視処理では、主側RAM65の繰り返し変更フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2008:YES)、繰り返し変更の報知コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップS2009)。音声発光制御装置81は繰り返し変更の報知コマンドを受信した場合、図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54において繰り返し変更の報知が行われるようにする。当該繰り返し変更の報知は音声発光制御装置81への動作電力の供給が停止されるまで継続される。
上記構成によれば、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われたことの報知を主側CPU63による制御に基づき行うことが可能となる。また、当該報知が図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて行われるため、外枠11に対して遊技機本体12を前方に開放させなくても、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われたことを管理者に認識させることが可能となる。
なお、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われた場合には繰り返し変更の報知コマンドが主側CPU63から音声発光制御装置81に送信される構成に加えて又は代えて、それに対応する外部出力が行われる構成としてもよい。
また、主側CPU63において本実施形態における繰り返し変更の監視処理が実行されるとともに、管理側CPU112において上記第3の実施形態における繰り返し変更の監視処理が実行される構成としてもよい。これにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われるか否かの監視を厳重に行うことが可能となる。
<第5の実施形態>
本実施形態では管理側CPU112における設定更新認識用処理の処理構成が上記第3の実施形態と相違している。以下、上記第3の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第3の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図38は管理側CPU112にて実行される本実施形態における設定更新認識用処理を示すフローチャートである。
入力ポート121の第15バッファ122oに入力されている設定値更新信号がLOWレベルからHIレベルに切り換わった場合(ステップS2101:YES)、管理側RAM114の設定値把握カウンタの値を「1」に設定する(ステップS2102)。設定値把握カウンタはパチンコ機10の設定値を管理側CPU112にて特定するためのカウンタであり、例えば設定値把握カウンタの値が「1」であれば「設定1」であることを意味し、設定値把握カウンタの値が「6」であれば「設定6」であることを意味する。
その後、入力ポート121の第15バッファ122oに入力されている設定値更新信号が再度LOWレベルからHIレベルに切り換わったか否かを判定する(ステップS2103)。ステップS2103にて肯定判定をした場合、管理側RAM114の設定値把握カウンタの値を1加算する(ステップS2104)。これにより、管理側CPU112において特定しているパチンコ機10の設定値が1段階上昇することとなる。
ステップS2103にて否定判定をした場合、又はステップS2104の処理を実行した場合、入力ポート121の第1~第8バッファ122a~122hに入力されている第1~第8信号の入力状態に基づいて、主側CPU63から設定値識別終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS2105)。ステップS2105にて否定判定をした場合、ステップS2103の処理に戻る。
ステップS2105にて肯定判定をした場合、履歴用メモリ117に所定数以上の所定の履歴情報が存在しているか否かを判定する(ステップS2106)。具体的には、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において遊技回の開始であることを示す対応関係情報が格納されている履歴情報格納エリア125の数をカウントすることで、パチンコ機10の設定状態が前回設定されてから実行された遊技回の回数を把握し、さらにその把握した遊技回の回数が基準回数(具体的には100回)を超えているか否かを判定する。但し、これに限定されることはなく、遊技領域PAから遊技球が排出されたことを示す対応関係情報が格納されている履歴情報格納エリア125の数が基準数(具体的には1000個)を超えているか否かをステップS2106にて判定する構成としてもよい。また、所定の入球部(例えばアウト口24a、一般入賞口31、第1作動口33及び第2作動口34のいずれか又は所定の組合せ)に遊技球が入球したことを示す対応関係情報が格納されている履歴情報格納エリア125の数が基準数(具体的には1000個)を超えているか否かをステップS2106にて判定する構成としてもよい。また、履歴用メモリ117に記憶されている履歴情報の総数基準数(具体的には1000個)を超えているか否かをステップS2106にて判定する構成としてもよい。
なお、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから実行された遊技回の回数が基準回数以内である状況で当該新たな設定が行われる事象が報知基準値を超えて連続した場合にそれに対応する報知が実行される構成としたが、これに限定されることはなく、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから遊技領域PAから排出された遊技球の総排出個数が基準個数以内である状況で当該新たな設定が行われる事象が報知基準値を超えて連続した場合にそれに対応する報知が実行される構成としてもよい。また、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから所定の入球部(例えばアウト口24a、一般入賞口31、第1作動口33及び第2作動口34のいずれか又は所定の組合せ)に入球した遊技球の総排出個数が基準個数以内である状況で当該新たな設定が行われる事象が報知基準値を超えて連続した場合にそれに対応する報知が実行される構成としてもよい。また、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから履歴用メモリ117に新たに記憶された履歴情報の合計個数が基準個数以内である状況で当該新たな設定が行われる事象が報知基準値を超えて連続した場合にそれに対応する報知が実行される構成としてもよい。
ステップS2106にて肯定判定をした場合、各種演算処理を実行する(ステップS2107)。各種演算処理では上記第1の実施形態における表示出力処理(図30)のステップS1402~ステップS1412の処理を実行する。これにより、その時点における履歴用メモリ117に記憶された履歴情報を利用して各種パラメータ(第1~第8パラメータ、第11~第18パラメータ、第21~第26パラメータ、第31パラメータ及び第41~第42パラメータ)が算出される。
その後、ステップS2107にて算出した各種パラメータを別保存用メモリ171の第1~第5別保存エリア172~176のうち今回の記憶対象となっているエリアに記憶させる(ステップS2108)。別保存用メモリ171には第1~第5別保存エリア172~176のうち記憶対象となるエリアを管理側CPU112にて特定可能とするためのポインタ情報エリアが設定されている。当該ポインタ情報エリアの情報は、第1~第5別保存エリア172~176のうち記憶対象となっているエリアに各種パラメータが記憶された場合に次の順番のエリアに記憶対象が変更されるように更新される。ステップS2108の処理が実行されることにより、今回のパチンコ機10の設定状態の新たな設定に対してその時点における各種パラメータが別保存用エリア171に記憶されることとなる。
ステップS2106にて否定判定をした場合、又はステップS2108の処理を実行した場合、履歴用メモリ117を「0」クリアする(ステップS2109)。つまり、本実施形態では読み取り用端子68dに接続された外部装置にて履歴情報の読み取りが行われた場合だけではなく、パチンコ機10の設定状態が新たに設定された場合にも、履歴用メモリ117の履歴情報が消去される。
その後、RTC115から年月日情報及び時刻情報であるRTC情報を読み出す(ステップS2110)。そして、履歴用メモリ117への書き込み処理を実行する(ステップS2111)。当該書き込み処理では、履歴用メモリ117のポインタ用エリア126を参照することで現状の書き込み対象となっている履歴用エリア124のポインタ情報を特定し、その書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴用エリア124の履歴情報格納エリア125に、ステップS2110にて読み出したRTC情報を書き込む。また、設定値であることを識別するための情報及び設定値把握カウンタの値の情報の両方を上記書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に書き込む。これにより、パチンコ機10の設定状態が新たに設定されたことを示す情報と、当該設定が行われた日時に対応するRTC情報と、当該設定が行われた場合の設定値の情報と、の組合せが履歴情報として記憶された状態となる。
その後、対象ポインタの更新処理を実行する(ステップS2112)。当該更新処理では、履歴用メモリ117のポインタ用エリア126に格納されている数値情報を読み出し1加算する。その1加算後におけるポインタ情報が履歴用エリア124におけるポインタ情報の最大値を超えたか否かを判定する。最大値を超えていない場合には1加算後におけるポインタ情報を新たな書き込み対象のポインタ情報としてポインタ用エリア126に上書きする。最大値を超えている場合には書き込み対象のポインタ情報が最初のポインタ情報となるようにポインタ用エリア126を「0」クリアする。
上記構成によれば、パチンコ機10の設定状態が新たに設定された場合、履歴用メモリ117に所定数以上の履歴情報が記憶されていることを条件として、当該履歴用メモリ117に記憶された履歴情報を利用して各種パラメータが算出されるとともに当該各種パラメータが別保存用メモリ171に記憶される。これにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われたとしても、別保存用メモリ171には実質的に遊技が行われた結果としての遊技履歴の管理結果の情報が格納されるようにすることが可能となる。
なお、ステップS2109の処理がステップS2107及びステップS2108の処理が実行されたことを条件として実行される構成としてもよい。つまり、履歴用メモリ117に所定数以上の履歴情報が記憶されていることを条件として、履歴用メモリ117に記憶された履歴情報が消去される。これにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われたとしても、履歴用メモリ117の履歴情報が消去されてしまわないようにすることが可能となる。
<第6の実施形態>
本実施形態では履歴用メモリ117の構成が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図39は本実施形態における履歴用メモリ117の構成を説明するための説明図である。
履歴用メモリ117には、合計用エリア141と、第1状態用エリア142と、第2状態用エリア143と、第3状態用エリア144と、が設けられている。これら各エリア141~144のそれぞれには、第1~第14カウンタ141a~141n,142a~142n,143a~143n,144a~144nが設けられている。各エリア141~144の第1カウンタ141a~144aには第1バッファ122aに入力される第1信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141~144の第2カウンタ141b~144bには第2バッファ122bに入力される第2信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141~144の第3カウンタ141c~144cには第3バッファ122cに入力される第3信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141~144の第4カウンタ141d~144dには第4バッファ122dに入力される第4信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141~144の第5カウンタ141e~144eには第5バッファ122eに入力される第5信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141~144の第6カウンタ141f~144fには第6バッファ122fに入力される第6信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141~144の第7カウンタ141g~144gには第7バッファ122gに入力される第7信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141~144の第8カウンタ141h~144hには第8バッファ122hに入力される第8信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141~144の第9カウンタ141i~144iには第9バッファ122iに入力される第9信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141~144の第10カウンタ141j~144jには第10バッファ122jに入力される第10信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141~144の第11カウンタ141k~144kには第11バッファ122kに入力される第11信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141~144の第12カウンタ141l~144lには第12バッファ122lに入力される第12信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141~144の第13カウンタ141m~144mには第13バッファ122mに入力される第13信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141~144の第14カウンタ141n~144nには第14バッファ122nに入力される第14信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。
図40は管理側CPU112にて実行される本実施形態における履歴設定処理を示すフローチャートである。
まず管理側RAM114の確認対象カウンタに、第1~第14バッファ122a~122nのうち管理側CPU112において確認対象となるバッファの数をセットする(ステップS2201)。具体的には、対応関係用メモリ116における第1~第14対応関係エリア123a~123nのうちブランクであることを示す情報以外の情報が格納されている対応関係エリアの数を特定し、その特定した数の情報を確認対象カウンタにセットする。本パチンコ機10では第1~第11対応関係エリア123a~123kにブランクであることを示す情報以外の情報が格納されているため、ステップS2201では確認対象カウンタに「11」をセットする。
その後、現状の確認対象カウンタに対応するバッファ122a~122nが状態情報の信号が入力されるバッファであるか否かを判定する(ステップS2202)。具体的には、現状の確認対象カウンタの値に対応する対応関係エリア123a~123nに、対応関係情報として、開閉実行モードであることを示す情報、高頻度サポートモードであることを示す情報、及び前扉枠14であることを示す情報のいずれかが格納されているか否かを判定する。
ステップS2202にて肯定判定をした場合、状態情報の設定処理を実行する(ステップS2203)。当該設定処理では、開閉実行モード中か否かを示す第8信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに切り換わった場合には開閉実行モード中であることを示す第1状態の情報を管理側RAM114に記憶し、当該第8信号の出力状態がHIレベルからLOWレベルに切り換わった場合には第1状態の情報を管理側RAM114から消去する。また、高頻度サポートモード中か否かを示す第9信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに切り換わった場合には高頻度サポートモード中であることを示す第2状態の情報を管理側RAM114に記憶し、当該第9信号の出力状態がHIレベルからLOWレベルに切り換わった場合には第2状態の情報を管理側RAM114から消去する。また、前扉枠14が開放中か否かを示す第10信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに切り換わった場合には前扉枠14が開放中であることを示す第3状態の情報を管理側RAM114に記憶し、当該第10信号の出力状態がHIレベルからLOWレベルに切り換わった場合には第3状態の情報を管理側RAM114から消去する。
ステップS2202にて否定判定をした場合、又はステップS2203の処理を実行した場合、第1~第14バッファ122a~122nのうち現状の確認対象カウンタの値に対応するバッファに格納されている数値情報が、「0」から「1」に変更されたか否かを確認することで、当該バッファへの主側CPU63からの入力信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに切り換えられたか否かを判定する(ステップS2204)。なお、現状の確認対象カウンタの値が第8バッファ122hに対応する値である状況において第8バッファ122hに格納されている数値情報が「0」から「1」に変更された場合、ステップS2203にて第1状態の情報が管理側RAM114に記憶されるとともに、ステップS2204にて肯定判定をする。また、現状の確認対象カウンタの値が第9バッファ122iに対応する値である状況において第9バッファ122iに格納されている数値情報が「0」から「1」に変更された場合、ステップS2203にて第2状態の情報が管理側RAM114に記憶されるとともに、ステップS2204にて肯定判定をする。また、現状の確認対象カウンタの値が第10バッファ122jに対応する値である状況において第10バッファ122jに格納されている数値情報が「0」から「1」に変更された場合、ステップS2203にて第3状態の情報が管理側RAM114に記憶されるとともに、ステップS2204にて肯定判定をする。
ステップS2204にて肯定判定をした場合、対応する合計用のカウンタの加算処理を実行する(ステップS2205)。当該加算処理では、履歴用メモリ117の合計用エリア141における合計用の第1~第14カウンタ141a~141nのうち現状の確認対象カウンタの値に対応するカウンタの値を1加算する。例えば、確認対象カウンタの値が「11」であれば合計用の第11カウンタ141kが加算対象となり、確認対象カウンタの値が「5」であれば合計用の第5カウンタ141eが加算対象となり、確認対象カウンタの値が「1」であれば合計用の第1カウンタ141aが加算対象となる。
その後、管理側RAM114の状態情報を参照することで第1状態であるか否か、すなわち開閉実行モード中であるか否かを判定する(ステップS2206)。第1状態である場合には(ステップS2206:YES)、対応する第1状態用のカウンタの加算処理を実行する(ステップS2207)。当該加算処理では、履歴用メモリ117の第1状態用エリア142における第1状態用の第1~第14カウンタ142a~142nのうち現状の確認対象カウンタの値に対応するカウンタの値を1加算する。例えば、確認対象カウンタの値が「11」であれば第1状態用の第11カウンタ142kが加算対象となり、確認対象カウンタの値が「5」であれば第1状態用の第5カウンタ142eが加算対象となり、確認対象カウンタの値が「1」であれば第1状態用の第1カウンタ142aが加算対象となる。
その後、管理側RAM114の状態情報を参照することで第2状態であるか否か、すなわち高頻度サポートモード中であるか否かを判定する(ステップS2208)。第2状態である場合には(ステップS2208:YES)、対応する第2状態用のカウンタの加算処理を実行する(ステップS2209)。当該加算処理では、履歴用メモリ117の第2状態用エリア143における第2状態用の第1~第14カウンタ143a~143nのうち現状の確認対象カウンタの値に対応するカウンタの値を1加算する。例えば、確認対象カウンタの値が「11」であれば第2状態用の第11カウンタ143kが加算対象となり、確認対象カウンタの値が「5」であれば第2状態用の第5カウンタ143eが加算対象となり、確認対象カウンタの値が「1」であれば第2状態用の第1カウンタ143aが加算対象となる。
その後、管理側RAM114の状態情報を参照することで第3状態であるか否か、すなわち前扉枠14が開放中であるか否かを判定する(ステップS2210)。第3状態である場合には(ステップS2210:YES)、対応する第3状態用のカウンタの加算処理を実行する(ステップS2211)。当該加算処理では、履歴用メモリ117の第3状態用エリア144における第3状態用の第1~第14カウンタ144a~144nのうち現状の確認対象カウンタの値に対応するカウンタの値を1加算する。例えば、確認対象カウンタの値が「11」であれば第3状態用の第11カウンタ144kが加算対象となり、確認対象カウンタの値が「5」であれば第3状態用の第5カウンタ144eが加算対象となり、確認対象カウンタの値が「1」であれば第3状態用の第1カウンタ144aが加算対象となる。
ステップS2204にて否定判定をした場合、ステップS2210にて否定判定をした場合、又はステップS2211の処理を実行した場合、管理側RAM114の確認対象カウンタの値を1減算する(ステップS2212)。そして、その1減算後における確認対象カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS2213)。確認対象カウンタの値が1以上である場合には(ステップS2213:NO)、新たな確認対象カウンタの値に対応する確認対象について、ステップS2202以降の処理を実行する。
上記のように履歴設定処理が実行されることにより、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34への遊技球の入球回数、開閉実行モードの発生回数、高頻度サポートモードの発生回数、及び遊技回の発生回数が、上記第1の実施形態のような履歴情報として記憶されるのではなく回数情報として記憶される。これにより、各履歴情報を個別に記憶していく構成に比べて、履歴用メモリ117において必要な記憶容量を抑えることが可能となる。
このように履歴情報ではなく回数情報として記憶される構成であることにより、各種パラメータの演算に際して履歴情報から回数情報を導出する処理を実行する必要が生じない。これにより、各種パラメータを演算するための処理負荷を軽減することが可能となる。
次に、管理側CPU112にて実行される本実施形態における設定更新認識用処理について、図41のフローチャートを参照しながら説明する。
入力ポート121の第15バッファ122oに入力されている設定値更新信号がLOWレベルからHIレベルに切り換わった場合(ステップS2301:YES)、管理側RAM114の設定値把握カウンタの値を「1」に設定する(ステップS2302)。設定値把握カウンタはパチンコ機10の設定値を管理側CPU112にて特定するためのカウンタであり、例えば設定値把握カウンタの値が「1」であれば「設定1」であることを意味し、設定値把握カウンタの値が「6」であれば「設定6」であることを意味する。
その後、入力ポート121の第15バッファ122oに入力されている設定値更新信号が再度LOWレベルからHIレベルに切り換わったか否かを判定する(ステップS2303)。ステップS2303にて肯定判定をした場合、管理側RAM114の設定値把握カウンタの値を1加算する(ステップS2304)。これにより、管理側CPU112において特定しているパチンコ機10の設定値が1段階上昇することとなる。
ステップS2303にて否定判定をした場合、又はステップS2304の処理を実行した場合、入力ポート121の第1~第8バッファ122a~122hに入力されている第1~第8信号の入力状態に基づいて、主側CPU63から設定値識別終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS2305)。ステップS2305にて否定判定をした場合、ステップS2303の処理に戻る。
ステップS2305にて肯定判定をした場合、履歴用メモリ117における合計用エリア141において遊技回の実行回数を計測している合計用の第11カウンタ141k、履歴用メモリ117における合計用エリア141において開閉実行モードの発生回数を計測している合計用の第8カウンタ141h、及び履歴用メモリ117における合計用エリア141において高頻度サポートモードの発生回数を計測している合計用の第9カウンタ141iのそれぞれを「0」クリアする(ステップS2306~ステップS2308)。これにより、遊技回の実行回数、開閉実行モードの発生回数及び高頻度サポートモードの発生回数の各回数情報はパチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたことを契機として「0」クリアされる。したがって、単位遊技回当たりの開閉実行モードの発生回数を示す第31パラメータ、単位遊技回当たりの高頻度サポートモードの発生回数を示す第41パラメータ、及び開閉実行モードの発生回数に対する高頻度サポートモードの発生回数の割合を示す第42パラメータの演算結果は、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた後の遊技内容に対応したものとなる。パチンコ機10の設定値が変更された場合には大当たり結果の当選確率が変更される構成において、上記のように第31パラメータ、第41パラメータ及び第42パラメータの演算結果がパチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた後の遊技内容に対応したものとなるようにすることで、現状の設定値を基準としてそれら第31パラメータ、第41パラメータ及び第42パラメータの演算結果が適切であるか否かを判断することが可能となる。
その一方、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたとしても、履歴用メモリ117において合計用の第8カウンタ141h、合計用の第9カウンタ141i及び第11カウンタ141k以外のカウンタは「0」クリアされない。これにより、各履歴対象入球部への遊技球の入球個数又は入球頻度の管理については、パチンコ機10の設定状態の新たな設定に影響されることなく長期の遊技履歴に基づいて行うことが可能となる。
上記構成によれば、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34への遊技球の入球回数、開閉実行モードの発生回数、高頻度サポートモードの発生回数、及び遊技回の発生回数が、上記第1の実施形態のような履歴情報として記憶されるのではなく回数情報として記憶される。これにより、各履歴情報を個別に記憶していく構成に比べて、履歴用メモリ117において必要な記憶容量を抑えることが可能となる。
また、このように履歴情報ではなく回数情報として記憶される構成であることにより、各種パラメータの演算に際して履歴情報から回数情報を導出する処理を実行する必要が生じない。これにより、各種パラメータを演算するための処理負荷を軽減することが可能となる。
遊技回の実行回数、開閉実行モードの発生回数及び高頻度サポートモードの発生回数の各回数情報はパチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたことを契機として「0」クリアされる。したがって、単位遊技回当たりの開閉実行モードの発生回数を示す第31パラメータ、単位遊技回当たりの高頻度サポートモードの発生回数を示す第41パラメータ、及び開閉実行モードの発生回数に対する高頻度サポートモードの発生回数の割合を示す第42パラメータの演算結果は、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた後の遊技内容に対応したものとなる。パチンコ機10の設定値が変更された場合には大当たり結果の当選確率が変更される構成において、上記のように第31パラメータ、第41パラメータ及び第42パラメータの演算結果がパチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた後の遊技内容に対応したものとなるようにすることで、現状の設定値を基準としてそれら第31パラメータ、第41パラメータ及び第42パラメータの演算結果が適切であるか否かを判断することが可能となる。
その一方、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたとしても、履歴用メモリ117において合計用の第8カウンタ141h、合計用の第9カウンタ141i及び第11カウンタ141k以外のカウンタは「0」クリアされない。これにより、各履歴対象入球部への遊技球の入球個数又は入球頻度の管理については、パチンコ機10の設定状態の新たな設定に影響されることなく長期の遊技履歴に基づいて行うことが可能となる。
なお、本実施形態のような履歴用メモリ117の構成を上記第1~第5の実施形態や本実施形態以降に記載されている実施形態に対して適用してもよい。例えば上記第1の実施形態に適用した場合、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたとしても履歴用メモリ117の情報はそのまま維持される。また、第3の実施形態に適用した場合、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合には履歴用メモリ117の全体が「0」クリアされる。
また、パチンコ機10の設定値が変更された場合に設定更新認識用処理(図41)においてステップS2306~ステップS2308の処理が実行される構成としてもよい。これにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたとしてもその前後で設定値が変更されない場合には遊技回の実行回数の情報、開閉実行モードの発生回数の情報及び高頻度サポートモードの発生回数の情報が「0」クリアされることはなく、パチンコ機10の設定値が変更された場合に遊技回の実行回数の情報、開閉実行モードの発生回数の情報及び高頻度サポートモードの発生回数の情報が「0」クリアされるようにすることが可能となる。
また、設定更新認識用処理(図41)においてステップS2306~ステップS2308の処理が実行される前に履歴用メモリ117の各カウンタ141~144を利用して各種パラメータが演算されるとともにその演算された各種パラメータが演算結果用メモリ131に記憶される構成としてもよい。
<第7の実施形態>
本実施形態では履歴用メモリ117の構成が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図42は本実施形態における履歴用メモリ117の構成を説明するための説明図である。
履歴用メモリ117として、パチンコ機10の設定状態である「設定1」~「設定6」のそれぞれに対応する履歴用メモリ181~186が設けられている。具体的には、「設定1」に対応させて設定1用の履歴用メモリ181が設けられており、「設定2」に対応させて設定2用の履歴用メモリ182が設けられており、「設定3」に対応させて設定3用の履歴用メモリ183が設けられており、「設定4」に対応させて設定4用の履歴用メモリ184が設けられており、「設定5」に対応させて設定5用の履歴用メモリ185が設けられており、「設定6」に対応させて設定6用の履歴用メモリ186が設けられている。
設定1~6用の履歴用メモリ181~186のそれぞれには、上記第1の実施形態における履歴用メモリ117の履歴用エリア124及びポインタ用エリア126の組わせが設けられている。これにより、「設定1」~「設定6」のパチンコ機10の設定状態のそれぞれに対応させて履歴情報を記憶していくことが可能となる。この場合、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合には、その新たな設定が行われた設定値に対応する履歴用メモリ181~186が履歴情報の記憶対象とされるため、パチンコ機10の設定状態の新たな設定に際して履歴情報の消去を行わなくても設定値ごとに区別して履歴情報を記憶することが可能となる。また、現状設定されているパチンコ機10の設定状態に対応する履歴情報を利用して各種パラメータが算出されるため、各設定値に対応する各種パラメータを適切に導出することが可能となる。
なお、設定1~6用の履歴用メモリ181~186のそれぞれに、上記第6の実施形態における合計用エリア141、第1状態用エリア142、第2状態用エリア143及び第3状態用エリア144の組合せが設定されている構成としてもよい。
次に、管理側CPU112にて実行される本実施形態における設定更新認識用処理について、図43のフローチャートを参照しながら説明する。
入力ポート121の第15バッファ122oに入力されている設定値更新信号がLOWレベルからHIレベルに切り換わった場合(ステップS2401:YES)、演算結果用メモリ131に設けられた設定値把握カウンタの値を「1」に設定する(ステップS2402)。設定値把握カウンタはパチンコ機10の設定値を管理側CPU112にて特定するためのカウンタであり、例えば設定値把握カウンタの値が「1」であれば「設定1」であることを意味し、設定値把握カウンタの値が「6」であれば「設定6」であることを意味する。また、本実施形態では記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリである演算結果用メモリ131に設定値把握カウンタが設けられているため管理用IC66への動作電力の供給が停止されたとしても設定値把握カウンタに記憶された値は記憶保持される。
その後、入力ポート121の第15バッファ122oに入力されている設定値更新信号が再度LOWレベルからHIレベルに切り換わったか否かを判定する(ステップS2403)。ステップS2403にて肯定判定をした場合、演算結果用メモリ131の設定値把握カウンタの値を1加算する(ステップS2404)。これにより、管理側CPU112において特定しているパチンコ機10の設定値が1段階上昇することとなる。
ステップS2403にて否定判定をした場合、又はステップS2404の処理を実行した場合、入力ポート121の第1~第8バッファ122a~122hに入力されている第1~第8信号の入力状態に基づいて、主側CPU63から設定値識別終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS2405)。ステップS2405にて否定判定をした場合、ステップS2403の処理に戻る。
ステップS2405にて肯定判定をした場合、演算結果用メモリ131の設定値把握カウンタの値に対応する履歴用メモリ181~186を履歴情報の記憶対象及び各種パラメータの演算時における参照対象として設定する(ステップS2406)。具体的には、設定値把握カウンタの値が「1」であれば「設定1」に設定されたことを意味するため、設定1用の履歴用メモリ181を履歴情報の記憶対象及び各種パラメータの演算時における参照対象として設定する。また、設定値把握カウンタの値が「2」であれば「設定2」に設定されたことを意味するため、設定2用の履歴用メモリ182を履歴情報の記憶対象及び各種パラメータの演算時における参照対象として設定する。また、設定値把握カウンタの値が「3」であれば「設定3」に設定されたことを意味するため、設定3用の履歴用メモリ183を履歴情報の記憶対象及び各種パラメータの演算時における参照対象として設定する。また、設定値把握カウンタの値が「4」であれば「設定4」に設定されたことを意味するため、設定4用の履歴用メモリ184を履歴情報の記憶対象及び各種パラメータの演算時における参照対象として設定する。また、設定値把握カウンタの値が「5」であれば「設定5」に設定されたことを意味するため、設定5用の履歴用メモリ185を履歴情報の記憶対象及び各種パラメータの演算時における参照対象として設定する。また、設定値把握カウンタの値が「6」であれば「設定6」に設定されたことを意味するため、設定6用の履歴用メモリ186を履歴情報の記憶対象及び各種パラメータの演算時における参照対象として設定する。
その後、RTC115から年月日情報及び時刻情報であるRTC情報を読み出す(ステップS2407)。そして、履歴用メモリ117への書き込み処理を実行する(ステップS2408)。当該書き込み処理では、設定1~6用の履歴用メモリ181~186のうちステップS2406にて履歴情報の記憶対象として設定された履歴用メモリ181~186を選択する。そして、その記憶対象となっている履歴用メモリ181~186においてポインタ用エリア126を参照することで現状の書き込み対象となっている履歴用エリア124のポインタ情報を特定し、その書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴用エリア124の履歴情報格納エリア125に、ステップS2407にて読み出したRTC情報を書き込む。また、設定値であることを識別するための情報を上記書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に書き込む。これにより、パチンコ機10の設定状態が新たに設定されたことを示す情報と、当該設定が行われた日時に対応するRTC情報と、の組合せが履歴情報として記憶された状態となる。
その後、対象ポインタの更新処理を実行する(ステップS2409)。当該更新処理では、設定1~6用の履歴用メモリ181~186のうちステップS2406にて履歴情報の記憶対象として設定された履歴用メモリ181~186を選択し、その履歴用メモリ181~186のポインタ用エリア126に格納されている数値情報を読み出し1加算する。その1加算後におけるポインタ情報が履歴用エリア124におけるポインタ情報の最大値を超えたか否かを判定する。最大値を超えていない場合には1加算後におけるポインタ情報を新たな書き込み対象のポインタ情報としてポインタ用エリア126に上書きする。最大値を超えている場合には書き込み対象のポインタ情報が最初のポインタ情報となるようにポインタ用エリア126を「0」クリアする。
上記構成によれば、履歴用メモリ117として、「設定1」~「設定6」のそれぞれに対応するように設定1~6用の履歴用メモリ181~186が設けられている。これにより、「設定1」~「設定6」のパチンコ機10の設定状態のそれぞれに対応させて遊技履歴を記憶していくことが可能となる。この場合、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合には、その新たな設定が行われた設定値に対応する履歴用メモリ181~186が履歴情報の記憶対象とされるため、パチンコ機10の設定状態の新たな設定に際して履歴情報の消去を行わなくても設定値ごとに区別して履歴情報を記憶することが可能となる。また、現状設定されているパチンコ機10の設定状態に対応する履歴情報を利用して各種パラメータが算出されるため、各設定値に対応する各種パラメータを適切に導出することが可能となる。
なお、履歴用メモリ117として、設定1~6用の履歴用メモリ181~186の6個のメモリが設けられている構成に限定されることはなく、1個のメモリに対して、設定1用の履歴用メモリ181に対応するエリアと、設定2用の履歴用メモリ182に対応するエリアと、設定3用の履歴用メモリ183に対応するエリアと、設定4用の履歴用メモリ184に対応するエリアと、設定5用の履歴用メモリ185に対応するエリアと、設定6用の履歴用メモリ186に対応するエリアとが設定されている構成としてもよい。
<第8の実施形態>
本実施形態では履歴用メモリ117の構成が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図44は本実施形態における履歴用メモリ117の構成を説明するための説明図である。
履歴用メモリ117として、第1履歴用メモリ191と第2履歴用メモリ192とが設けられている。第1履歴用メモリ191及び第2履歴用メモリ192のそれぞれには、上記第1の実施形態における履歴用メモリ117の履歴用エリア124及びポインタ用エリア126の組わせが設けられている。この場合、第1履歴用メモリ191及び第2履歴用メモリ192のうち一方の履歴用メモリ191,192を利用して履歴情報の記憶を行っている状況においてパチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合には、その後に所定数以上の履歴情報が他方の履歴用メモリ191,192に記憶されるまでは上記一方の履歴用メモリ191,192の履歴情報を消去することなく残すことが可能となるとともに、上記他方の履歴用メモリ191,192に所定数以上の履歴情報が記憶されるまでは両方の履歴用メモリ191,192において履歴情報を新たに記憶しておくことが可能となる。
次に、管理側CPU112にて実行される本実施形態における設定更新認識用処理について、図45のフローチャートを参照しながら説明する。
入力ポート121の第15バッファ122oに入力されている設定値更新信号がLOWレベルからHIレベルに切り換わった場合(ステップS2501:YES)、管理側RAM114に設けられた設定値把握カウンタの値を「1」に設定する(ステップS2502)。設定値把握カウンタはパチンコ機10の設定値を管理側CPU112にて特定するためのカウンタであり、例えば設定値把握カウンタの値が「1」であれば「設定1」であることを意味し、設定値把握カウンタの値が「6」であれば「設定6」であることを意味する。
その後、入力ポート121の第15バッファ122oに入力されている設定値更新信号が再度LOWレベルからHIレベルに切り換わったか否かを判定する(ステップS2503)。ステップS2503にて肯定判定をした場合、管理側RAM114の設定値把握カウンタの値を1加算する(ステップS2504)。これにより、管理側CPU112において特定しているパチンコ機10の設定値が1段階上昇することとなる。
ステップS2503にて否定判定をした場合、又はステップS2504の処理を実行した場合、入力ポート121の第1~第8バッファ122a~122hに入力されている第1~第8信号の入力状態に基づいて、主側CPU63から設定値識別終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS2505)。ステップS2505にて否定判定をした場合、ステップS2503の処理に戻る。
ステップS2505にて肯定判定をした場合、演算結果用メモリ131に設けられた設定変更発生フラグに「1」をセットする(ステップS2506)。設定変更発生フラグは、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた後において、第1履歴用メモリ191及び第2履歴用メモリ192のうちそれまで履歴情報の記憶対象と設定されていた履歴用メモリ191,192だけではなくもう一方の履歴用メモリ191,192も履歴情報の記憶対象とする状況であるか否かを管理側CPU112にて特定するためのフラグである。また、記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリである演算結果用メモリ131に設定変更発生フラグが設けられているため管理用IC66への動作電力の供給が停止されたとしても設定変更発生フラグに記憶された値は記憶保持される。
その後、RTC115から年月日情報及び時刻情報であるRTC情報を読み出す(ステップS2507)。そして、各履歴用メモリ191,192への書き込み処理を実行する(ステップS2508)。当該書き込み処理では、まず第1履歴用メモリ191のポインタ用エリア126を参照することで現状の書き込み対象となっている履歴用エリア124のポインタ情報を特定し、その書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴用エリア124の履歴情報格納エリア125に、ステップS2507にて読み出したRTC情報を書き込む。また、設定値であることを識別するための情報及び設定値把握カウンタの値の情報の両方を上記書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に書き込む。これにより、パチンコ機10の設定状態が新たに設定されたことを示す情報と、当該設定が行われた日時に対応するRTC情報と、当該設定が行われた場合の設定値の情報と、の組合せが履歴情報として第1履歴用メモリ191に記憶された状態となる。また、当該書き込み処理では、第2履歴用メモリ192のポインタ用エリア126を参照することで現状の書き込み対象となっている履歴用エリア124のポインタ情報を特定し、その書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴用エリア124の履歴情報格納エリア125に、ステップS2507にて読み出したRTC情報を書き込む。また、設定値であることを識別するための情報及び設定値把握カウンタの値の情報の両方を上記書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に書き込む。これにより、パチンコ機10の設定状態が新たに設定されたことを示す情報と、当該設定が行われた日時に対応するRTC情報と、当該設定が行われた場合の設定値の情報と、の組合せが履歴情報として第2履歴用メモリ192に記憶された状態となる。
その後、各対象ポインタの更新処理を実行する(ステップS2509)。当該更新処理では、まず第1履歴用メモリ191のポインタ用エリア126に格納されている数値情報を読み出し1加算する。その1加算後におけるポインタ情報が履歴用エリア124におけるポインタ情報の最大値を超えたか否かを判定する。最大値を超えていない場合には1加算後におけるポインタ情報を新たな書き込み対象のポインタ情報としてポインタ用エリア126に上書きする。最大値を超えている場合には書き込み対象のポインタ情報が最初のポインタ情報となるようにポインタ用エリア126を「0」クリアする。また、当該更新処理では、第2履歴用メモリ192のポインタ用エリア126に格納されている数値情報を読み出し1加算する。その1加算後におけるポインタ情報が履歴用エリア124におけるポインタ情報の最大値を超えたか否かを判定する。最大値を超えていない場合には1加算後におけるポインタ情報を新たな書き込み対象のポインタ情報としてポインタ用エリア126に上書きする。最大値を超えている場合には書き込み対象のポインタ情報が最初のポインタ情報となるようにポインタ用エリア126を「0」クリアする。
次に、管理側CPU112にて実行される本実施形態における履歴設定処理について、図46のフローチャートを参照しながら説明する。
演算結果用メモリ131の設定変更発生フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2601:NO)、第1履歴用メモリ191及び第2履歴用メモリ192のうち記憶対象となっている側にのみ履歴情報を記憶させるべき状況であることを意味する。この場合、まず現状の記憶対象となっている履歴用メモリ191,192を把握する(ステップS2602)。演算結果用メモリ131には記憶対象フラグが設けられており、記憶対象フラグの値が「0」である場合には第1履歴用メモリ191が記憶対象となり、記憶対象フラグの値が「1」である場合には第2履歴用メモリ192が記憶対象となる。なお、記憶対象フラグは記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリである演算結果用メモリ131に設けられているため、管理用IC66への動作電力の供給が停止されたとしても記憶対象フラグの値は記憶保持される。
その後、記憶対象となっている履歴用メモリ191,192に対して履歴設定の実行処理を実行する(ステップS2603)。具体的には、記憶対象となっている一方の履歴用メモリ191,192に対して上記第1の実施形態における履歴設定処理(図26)のステップS1101~ステップS1112の処理を実行する。これにより、記憶対象となっている一方の履歴用メモリ191,192に履歴情報が記憶される。
一方、演算結果用メモリ131の設定変更発生フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2601:YES)、第1履歴用メモリ191及び第2履歴用メモリ192のうち記憶対象となっている側だけではなく他方にも履歴情報を記憶させるべき状況であることを意味する。この場合、両方の履歴用メモリ191,192に対して履歴設定の実行処理を実行する(ステップS2604)。具体的には、まず第1履歴用メモリ191に対して上記第1の実施形態における履歴設定処理(図26)のステップS1101~ステップS1112の処理を実行する。これにより、第1履歴用メモリ191に履歴情報が記憶される。その後に、第2履歴用メモリ192に対して上記第1の実施形態における履歴設定処理(図26)のステップS1101~ステップS1112の処理を実行する。これにより、第2履歴用メモリ192に履歴情報が記憶される。
ステップS2603の処理を実行した場合、又はステップS2604の処理を実行した場合、演算結果用メモリ131の設定変更発生フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2605)。ステップS2605にて肯定判定をした場合、非記憶対象の履歴用メモリ191,192において所定数以上の球排出履歴が存在しているか否かを判定する(ステップS2606)。具体的には、演算結果用メモリ131の記憶対象フラグの値が「0」である場合には第1履歴用メモリ191が記憶対象となっているため、第2履歴用メモリ192に遊技領域PAから遊技球が排出されたことを示す履歴情報が所定数(具体的には「1000」)以上記憶されているか否かを判定する。また、演算結果用メモリ131の記憶対象フラグの値が「1」である場合には第2履歴用メモリ192が記憶対象となっているため、第1履歴用メモリ191に遊技領域PAから遊技球が排出されたことを示す履歴情報が所定数(具体的には「1000」)以上記憶されているか否かを判定する。なお、遊技領域PAから遊技球が排出されたことを示す履歴情報が所定数(具体的には「1000」)以上記憶されているか否かを判定するのではなく、遊技回が実行されたことを示す履歴情報が所定数(具体的には「100」)以上記憶されているか否かを判定する構成としてもよい。
ステップS2606にて肯定判定をした場合、記憶対象の変更処理を実行する(ステップS2607)。記憶対象の変更処理では、演算結果用メモリ131の記憶対象フラグの値を2値の間で現状の値とは異なる値に設定することで第1履歴用メモリ191及び第2履歴用メモリ192のうち記憶対象となる側を変更する。具体的には、記憶対象フラグの値が「0」であれば記憶対象フラグに「1」をセットすることで記憶対象を第1履歴用メモリ191から第2履歴用メモリ192に変更する。また、記憶対象フラグの値が「1」であれば記憶対象フラグを「0」クリアすることで記憶対象を第2履歴用メモリ192から第1履歴用メモリ191に変更する。これにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた後において実行された遊技による履歴情報のみが記憶された履歴用メモリ191,192が記憶対象として設定される。そして、この新たに記憶対象となった履歴用メモリ191,192の履歴情報を利用して各種パラメータが算出されることにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた後において実行された遊技による各種パラメータを導出することが可能となる。
その後、第1履歴用メモリ191及び第2履歴用メモリ192のうちそれまで記憶対象となっていた側のクリア処理を実行する(ステップS2608)。具体的には、記憶対象フラグの値が「0」であれば第2履歴用メモリ192を「0」クリアし、記憶対象フラグの値が「1」であれば第1履歴用メモリ191を「0」クリアする。その後、演算結果用メモリ131の設定変更発生フラグを「0」クリアする(ステップS2609)。
次に、管理側CPU112にて実行される本実施形態における表示出力処理について、図47のフローチャートを参照しながら説明する。
演算タイミングである場合(ステップS2701:YES)、第1履歴用メモリ191及び第2履歴用メモリ192のうち記憶対象となっている側を把握する(ステップS2702)。具体的には、演算結果用メモリ131の記憶対象フラグの値が「0」であれば第1履歴用メモリ191を記憶対象として把握し、記憶対象フラグの値が「1」であれば第2履歴用メモリ192を記憶対象として把握する。その後、ステップS2702にて把握した記憶対象の履歴用メモリ191,192に記憶された履歴情報を利用して上記第1の実施形態における表示出力処理(図30)のステップS1402~ステップS1412を実行することで、各種パラメータ(第1~第8パラメータ、第11~第18パラメータ、第21~第26パラメータ、第31パラメータ、第41~第42パラメータ)を算出するとともに、その算出した各種パラメータを演算結果用メモリ131に記憶させる(ステップS2703)。この場合、演算結果用メモリ131の設定変更発生フラグに「1」がセットされていることにより第1履歴用メモリ191及び第2履歴用メモリ192の両方に対して履歴情報が記憶される状況であったとしても、記憶対象となっている一方の履歴用メモリ191,192を利用して各種パラメータが算出される。
ステップS2701にて否定判定をした場合、又はステップS2703の処理を実行した場合、表示用処理を実行する(ステップS2704)。表示用処理の処理内容は上記第1の実施形態における表示用処理(図31)と同一である。
上記構成によれば、履歴用メモリ117として第1履歴用メモリ191と第2履歴用メモリ192とが設けられており、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合にはそれまで記憶対象となっていた履歴用メモリ191,192がそのまま記憶対象とされながら、記憶対象となっていない側の履歴用メモリ191,192にも履歴情報が記憶される。そして、記憶対象となっていない側の履歴用メモリ191,192に遊技領域PAから遊技球が排出されたことに対応する履歴情報が所定数以上記憶された場合に、その記憶対象となっていない側の履歴用メモリ191,192がそのまま記憶対象とされ、それまで記憶対象となっていた側の履歴用メモリ191,192は「0」クリアされる。これにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合にはその新たに設定された設定値において行われた遊技の履歴情報のみを利用して各種パラメータを算出することが可能となる。
その一方、上記構成によれば、各種パラメータの算出を適切に行わせないようにすべくパチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われたとしても、記憶対象となる履歴用メモリ191,192は変更されることなく維持される。これにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われたとしても、それまでの遊技履歴の管理結果を適切に導出することが可能となる。
なお、履歴用メモリ117として、第1履歴用メモリ191及び第2履歴用メモリ192の2個のメモリが設けられている構成に限定されることはなく、1個のメモリに対して第1履歴用メモリ191に対応する第1履歴用エリアと第2履歴用メモリ192に対応する第2履歴用エリアとが設定されている構成としてもよい。
また、1個の履歴用メモリ117のみが設けられた構成としてもよい。この場合、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから遊技領域PAからの遊技球の総排出個数が所定個数以上となった場合にパチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたタイミングよりも前の履歴情報が消去され、当該設定が行われたタイミング以降の履歴情報は消去されることなく記憶保持される構成としてもよい。これにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから所定数以上の履歴情報が貯まったタイミングで、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたタイミングよりも前の履歴情報が消去されるようにすることが可能となる。また、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたタイミングでそれに対応する履歴情報が履歴用メモリ117に記憶されるようにすることで、履歴用メモリ117において上記設定状態の新たな設定が行われたタイミングよりも前の履歴情報と後の履歴情報とを区別することが可能となる。
また、履歴情報を消去するタイミングは、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから遊技領域PAからの遊技球の総排出個数が所定個数以上となった場合に限定されることはなく、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから実行された遊技回の回数が所定回数以上となった場合としてもよい。
また、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたとしてもその前後で設定値が変更されていない場合には上記のような記憶対象の履歴用メモリ191,192の変更及び履歴情報の消去は行われないようにし、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合であってその前後で設定値が変更された場合に上記のような記憶対象の履歴用メモリ191,192の変更及び履歴情報の消去が行われる構成としてもよい。
<第9の実施形態>
本実施形態では、管理側I/F111における入力ポート121の第1~第16バッファ122a~122pのうち、入力される信号の種類が管理用IC66の設計段階において決定されているバッファの種類が上記第1の実施形態と相違している。また、入力される信号の種類を管理側CPU112に特定させるために主側CPU63にて実行される処理構成が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図48は本実施形態における管理側I/F111の入力ポート121の構成を説明するための説明図である。
第1~第7バッファ122a~122g及び第16バッファ122pには、上記第1の実施形態と同一の種類の信号が入力される。詳細には、第1バッファ122aには第1入賞口検知センサ42aの検知結果に対応する第1信号が入力され、第2バッファ122bには第2入賞口検知センサ43aの検知結果に対応する第2信号が入力され、第3バッファ122cには第3入賞口検知センサ44aの検知結果に対応する第3信号が入力され、第4バッファ122dには特電検知センサ45aの検知結果に対応する第4信号が入力され、第5バッファ122eには第1作動口検知センサ46aの検知結果に対応する第5信号が入力され、第6バッファ122fには第2作動口検知センサ47aの検知結果に対応する第6信号が入力され、第7バッファ122gにはアウト口検知センサ48aの検知結果に対応する第7信号が入力され、第16バッファ122pには出力指示信号が入力される。
一方、上記第1の実施形態では開閉実行モードに対応する信号が第8信号として第8バッファ122hに入力され、高頻度サポートモードに対応する信号が第9信号として第9バッファ122iに入力され、前扉枠14に対応する信号が第10信号として第10バッファ122jに入力され、遊技回の開始に対応する信号が第11信号として第11バッファ122kに入力され、設定値更新信号が第15バッファ122oに入力される構成としたが、本実施形態ではこれら信号の入力対象となるバッファが異なっている。具体的には遊技回の開始に対応する信号は遊技回信号として第11バッファ122kに入力され、設定値更新信号は第12バッファ122lに入力され、開閉実行モードに対応する信号は開閉実行モード中信号として第13バッファ122mに入力され、高頻度サポートモードに対応する信号は高頻度サポートモード中信号として第14バッファ122nに入力され、前扉枠14に対応する信号は扉開放中信号として第15バッファ122oに入力される。
第11バッファ122kに遊技回信号が入力されること、第12バッファ122lに設定値更新信号が入力されること、第13バッファ122mに開閉実行モード中信号が入力されること、第14バッファ122nに高頻度サポートモード中信号が入力されること、第15バッファ122oに扉開放中信号が入力されること、及び第16バッファ122pに出力指示信号が入力されることは管理用IC66の設計段階において決定されており、主側CPU63からの指示を受けることなく、管理側CPU112はこれら第11~第16バッファ122k~122pにそれぞれに対応する上記各信号が入力されることを特定可能となっている。一方、第1~第10バッファ122a~122jにどのような種類の信号が入力されるのかは管理用IC66の設計段階において決定されておらず、これら信号の種類は主側CPU63からの指示を受けることで管理側CPU112にて特定される。この信号の種類を特定するための処理は、上記第1の実施形態と同様に、主側CPU63及び管理側CPU112に動作電力の供給が開始された場合に実行される。
図49は主側CPU63にて実行される本実施形態の認識用処理を示すフローチャートである。なお、認識用処理は上記第1の実施形態と同様にメイン処理(図9)におけるステップS111にて実行される。
まず主側RAM65の認識用出力カウンタに、信号の種類の認識対象となる第1~第10バッファ122a~122jの数である「10」をセットする(ステップS2801)。その後、識別開始信号の出力処理を実行する(ステップS2802)。当該出力処理では、第1バッファ122aに入力される第1信号、第13バッファ122mに入力される開閉実行モード中信号、第14バッファ122nに入力される高頻度サポートモード中信号のそれぞれの出力状態をHIレベルに設定することで、識別開始信号の出力を開始する。これら信号をHIレベルに維持する期間は、これら信号の出力状態を管理側CPU112にて認識するのに十分な期間に設定されている。
その後、主側RAM65の認識用出力カウンタの現状の値に対応する出力回数の情報を主側ROM64から読み出し、その読み出した出力回数の情報を主側RAM65に設けられた出力回数カウンタにセットする(ステップS2803)。出力回数カウンタは、種類識別用信号の出力回数を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。
本実施形態では、第1バッファ122a~第10バッファ122jに入力される信号の種類を管理側CPU112に認識させる場合、その信号の種類に対応する入球部に対して設定されている賞球個数と同一回数、種類識別用信号を出力する。管理側CPU112は第1バッファ122a~第10バッファ122jのそれぞれについて種類識別用信号を受信した回数に対応する情報を、対応関係用メモリ116の第1~第10対応関係エリア123a~123jに格納する。つまり、第1バッファ122a~第10バッファ122jに入力される信号の種類が、その信号の種類に対応する入球部に対して設定されている賞球個数として把握される。
ステップS2803では、認識用出力カウンタの値が「10」、「9」及び「8」のいずれかである場合、一般入賞口31の賞球個数に対応する「10」を出力回数カウンタにセットする。また、認識用出力カウンタの値が「7」である場合、特電入賞装置32の賞球個数に対応する「15」を出力回数カウンタにセットする。また、認識用出力カウンタの値が「6」である場合、第1作動口33の賞球個数に対応する「1」を出力回数カウンタにセットする。また、認識用出力カウンタの値が「5」である場合、第2作動口34の賞球個数に対応する「1」を出力回数カウンタにセットする。また、認識用出力カウンタの値が「4」である場合、アウト口24aに対応しているものの当該アウト口24aに遊技球が入球したとしても遊技球の払い出しは実行されないため、出力回数カウンタに「0」をセットする。また、認識用出力カウンタの値が「3」~「1」のいずれかである場合、対応する入球部が存在しておらずブランクであるため、出力回数カウンタに「0」をセットする。
その後、開始契機信号の出力処理を実行する(ステップS2804)。当該出力処理では、第1バッファ122aに入力される第1信号の出力状態をHIレベルに設定することで、開始契機信号の出力を開始する。第1信号をHIレベルに維持する期間は、第1信号の出力状態を管理側CPU112にて認識するのに十分な期間に設定されている。
その後、主側RAM65の出力回数カウンタの値が「0」ではないことを条件として(ステップS2805:YES)、すなわちステップS2803にて1以上の値が出力回数カウンタにセットされたことを条件として、ステップS2806に進む。ステップS2806では、種類識別用信号の出力処理を実行する。当該出力処理では、第2バッファ122bに入力される第2信号の出力状態をHIレベルに設定することで、種類識別信号の出力を開始する。第2信号をHIレベルに維持する期間は、第2信号の出力状態を管理側CPU112にて認識するのに十分な期間に設定されている。
その後、主側RAM65の出力回数カウンタの値を1減算し(ステップS2807)、その1減算後における出力回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS2808)。出力回数カウンタの値が1以上である場合には(ステップS2808:NO)、ステップS2806に戻る。
ステップS2805にて肯定判定をした場合、又はステップS2808にて肯定判定をした場合、終了契機信号の出力処理を実行する(ステップS2809)。当該出力処理では、第3バッファ122cに入力される第3信号の出力状態をHIレベルに設定することで、終了契機信号の出力を開始する。第3信号をHIレベルに維持する期間は、第3信号の出力状態を管理側CPU112にて認識するのに十分な期間に設定されている。
その後、主側RAM65の認識用出力カウンタの値を1減算し(ステップS2810)、その1減算後における認識用出力カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS2811)。認識用出力カウンタの値が1以上である場合には(ステップS2811:NO)、ステップS2803に戻り、1減算後における認識用出力カウンタの値に対応する信号の種類を認識させるための処理を実行する。
一方、認識用出力カウンタの値が「0」である場合には(ステップS2811:YES)、識別終了信号の出力処理を実行する(ステップS2812)。当該出力処理では、第3バッファ122cに入力される第3信号、第13バッファ122mに入力される開閉実行モード中信号、第14バッファ122nに入力される高頻度サポートモード中信号のそれぞれの出力状態をHIレベルに設定することで、識別終了信号の出力を開始する。これら信号をHIレベルに維持する期間は、これら信号の出力状態を管理側CPU112にて認識するのに十分な期間に設定されている。
次に、管理側CPU112にて実行される本実施形態における管理処理について、図50のフローチャートを参照しながら説明する。管理処理は、上記第1の実施形態と同様に管理側CPU112への動作電力の供給が開始された場合に開始される。
まず主側CPU63からの識別開始信号の受信を終了したか否かを判定する(ステップS2901)。識別開始信号を受信していない場合、ステップS2902にて設定更新認識用処理を実行した後にステップS2901の処理を再度実行する。設定更新認識用処理の処理内容は上記第1の実施形態と同一である。
主側CPU63からの識別開始信号の受信が終了した場合(ステップS2901:YES)、管理側RAM114の設定対象カウンタの値を「0」クリアする(ステップS2903)。その後、主側CPU63から開始契機信号を受信していることを条件として(ステップS2904:YES)、ステップS2905に進む。ステップS2905では、主側CPU63から種類識別用信号を受信しているか否かを判定する。種類識別用信号を受信している場合(ステップS2905:YES)、管理側RAM114に設けられた受信回数カウンタの値を1加算する(ステップS2906)。受信回数カウンタは、主側CPU63から種類識別用信号を受信した回数を管理側CPU112にて特定するためのカウンタである。なお、受信回数カウンタの値はステップS2904にて肯定判定をした場合に「0」クリアされる。
ステップS2905にて否定判定をした場合、又はステップS2906の処理を実行した場合、主側CPU63から終了契機信号を受信しているか否かを判定する(ステップS2907)。終了契機信号を受信していない場合(ステップS2907:NO)、ステップS2905に戻り、終了契機信号を受信している場合(ステップS2907:YES)、対応関係設定処理を実行する(ステップS2908)。対応関係設定処理では、対応関係用メモリ116の第1~第10対応関係エリア123a~123jのうち、管理側RAM114の設定対象カウンタにおける現状の値に対応する対応関係エリアに、受信回数カウンタにセットされている値を格納する。この場合、第1対応関係エリア123a、第2対応関係エリア123b及び第3対応関係エリア123cには一般入賞口31の賞球個数に対応する「10」がセットされ、第4対応関係エリア123dには特電入賞装置32の賞球個数に対応する「15」がセットされ、第5対応関係エリア123eには第1作動口33の賞球個数に対応する「1」がセットされ、第6対応関係エリア123fには第2作動口34の賞球個数に対応する「1」がセットされる。また、第7~第12対応関係エリア123g~123lには「0」がセットされる。その後、管理側RAM114の設定対象カウンタの値を1加算する(ステップS2909)。
ステップS2904にて否定判定をした場合、又はステップS2909の処理を実行した場合、主側CPU63からの識別終了信号の受信が終了したか否かを判定する(ステップS2910)。識別終了信号の受信が終了していない場合(ステップS2910:NO)、ステップS2904に戻り、主側CPU63から開始契機信号を受信することを条件として(ステップS2904:YES)、ステップS2905以降の処理を実行する。主側CPU63からの識別終了信号の受信が終了している場合(ステップS2910:YES)、ステップS2911の履歴設定処理、ステップS2912の表示出力処理及びステップS2913の外部出力用処理を繰り返し実行する。
図51は第1~第10バッファ122a~122jとこれらバッファ122a~122jに入力される信号の種類との対応関係の情報が対応関係用メモリ116に格納される様子を示すタイムチャートである。図51(a)は第1信号の出力状態がHIレベルとなっている期間を示し、図51(b)は第2信号の出力状態がHIレベルとなっている期間を示し、図51(c)は第3信号の出力状態がHIレベルとなっている期間を示し、図51(d)は開閉実行モード中信号の出力状態がHIレベルとなっている期間を示し、図51(e)は高頻度サポートモード中信号の出力状態がHIレベルとなっている期間を示し、図51(f)は第1~第10バッファ122a~122jとこれらバッファ122a~122jに入力される信号の種類との対応関係を識別するための処理が実行される識別状態の実行期間を示し、図51(g)は管理側RAM114の受信回数カウンタの値が1加算されるタイミングを示し、図51(h)は管理側CPU112にて対応関係設定処理(ステップS2908)が実行されるタイミングを示す。
主側CPU63及び管理側CPU112への動作電力の供給が開始されることで、t1のタイミングで、図51(a)、図51(d)及び図51(e)に示すように、第1信号、開閉実行モード中信号及び高頻度サポートモード中信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更される。これにより、主側CPU63から管理側CPU112への識別開始信号の出力が開始される。その後、t2のタイミングで、第1信号、開閉実行モード中信号及び高頻度サポートモード中信号の出力状態がHIレベルからLOWベルに変更される。これにより、主側CPU63から管理側CPU112への識別開始信号の出力が停止される。当該t2のタイミングで、管理側CPU112は管理処理(図50)のステップS2901にて肯定判定をすることで、図51(f)に示すように識別状態となる。
その後、t3のタイミング~t4のタイミングに亘って図51(a)に示すように第1信号の出力状態がHIレベルに維持される。これにより、管理側CPU112に開始契機信号が出力された状態となる。そして、t5のタイミング~t7のタイミングに亘って図51(b)に示すように第2信号の出力状態がHIレベルに維持される。これにより、管理側CPU112に種類識別用信号が1回出力された状態となる。この場合、t6のタイミングで、図51(g)に示すように管理側RAM114の受信回数カウンタの値が1加算される。
その後、t8のタイミング~t10のタイミングに亘って図51(c)に示すように第3信号の出力状態がHIレベルに維持される。これにより、管理側CPU112に終了契機信号が出力された状態となる。この場合、t9のタイミングで、図51(h)に示すように管理側CPU112にて対応関係設定処理が実行される。当該対応関係設定処理が実行されるタイミングでは受信回数カウンタの値が「1」となっているため、対応関係用メモリ116における今回の設定対象の対応関係エリア123a~123jに対応関係情報として「1」の情報を格納する。
その後、t11のタイミング~t12のタイミングに亘って図51(a)に示すように第1信号の出力状態がHIレベルに維持される。これにより、管理側CPU112に開始契機信号が出力された状態となる。そして、t13のタイミング~t15のタイミング、t16のタイミング~t18のタイミング、t19のタイミング~t21のタイミング、及びt22のタイミング~t24のタイミングのそれぞれに亘って図51(b)に示すように第2信号の出力状態がHIレベルに維持される。これにより、管理側CPU112に種類識別用信号がそれぞれ1回出力された状態となる。この場合、t14のタイミング、t17のタイミング、t20のタイミング、t23のタイミングのそれぞれで、図51(g)に示すように管理側RAM114の受信回数カウンタの値が1加算される。
その後、t25のタイミング~t27のタイミングに亘って図51(c)に示すように第3信号の出力状態がHIレベルに維持される。これにより、管理側CPU112に終了契機信号が出力された状態となる。この場合、t26のタイミングで、図51(h)に示すように管理側CPU112にて対応関係設定処理が実行される。当該対応関係設定処理が実行されるタイミングでは受信回数カウンタの値が「10」となっているため、対応関係用メモリ116における今回の設定対象の対応関係エリア123a~123jに対応関係情報として「10」の情報を格納する。
その後、t28のタイミングで、図51(c)、図51(d)及び図51(e)に示すように、第3信号、開閉実行モード中信号及び高頻度サポートモード中信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更される。これにより、主側CPU63から管理側CPU112への識別終了信号の出力が開始される。その後、t29のタイミングで、第3信号、開閉実行モード中信号及び高頻度サポートモード中信号の出力状態がHIレベルからLOWベルに変更される。これにより、主側CPU63から管理側CPU112への識別終了信号の出力が停止される。当該t29のタイミングで、管理側CPU112は管理処理(図50)のステップS2910にて肯定判定をすることで、図51(f)に示すように識別状態が解除される。
なお、本実施形態では対応関係情報として賞球個数の情報が格納されるため、履歴用メモリ117に格納される履歴情報にはその履歴情報の格納契機となった入球部に対応する賞球個数の情報が対応関係情報として含まれる。当該構成においては、賞球個数が同一である入球部が複数種類存在している場合、履歴情報においてそれら入球部を区別することができない。具体的には、第1作動口33と第2作動口34とは賞球個数がいずれも1個であるため、履歴情報において第1作動口33と第2作動口34とを区別することができない。このような事情において第1作動口33と第2作動口34との賞球個数を異ならせてもよい。これにより、本実施形態のような履歴情報が格納される構成であっても、履歴情報において第1作動口33と第2作動口34とを区別することが可能となる。
以上詳述した本実施形態によれば、設定値更新信号及び出力指示信号だけではなく、遊技回が開始されたか否かに対応する情報、開閉実行モード中であるか否かに対応する情報、高頻度サポートモード中であるか否かに対応する情報、及び前扉枠14が開放中であるか否かに対応する情報についても、これら情報に対応する信号経路であることを主側CPU63からの対応関係情報を受信しなくても管理側CPU112にて特定可能となっている。この場合、各入球検知センサ42a~48aの検知結果に対応する情報のみが、各情報と各信号経路118a~118jとの対応関係を主側CPU63から管理側CPU112に認識させる必要がある情報となる。そして、対応関係情報を管理側CPU112に認識させる場合、各入球検知センサ42a~48aに対応する賞球個数と同一の数のパルス信号が第2信号を利用して主側CPU63から管理側CPU112に出力される。これにより、対応関係情報の送信に関する構成を簡素化することが可能となる。
<第10の実施形態>
本実施形態では、各入球結果の情報を管理用IC66に提供するための構成が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図52は各入球検知センサ42a~48aの検知結果が主側CPU63及び管理用IC66に入力されるようにするための信号経路の構成を説明するための説明図である。
第1入賞口検知センサ42aの検知結果は第1信号経路SL11を通じて主側CPU63に入力される。また、第2入賞口検知センサ43aの検知結果は第2信号経路SL12を通じて主側CPU63に入力される。また、第3入賞口検知センサ44aの検知結果は第3信号経路SL13を通じて主側CPU63に入力される。また、特電検知センサ45aの検知結果は第4信号経路SL14を通じて主側CPU63に入力される。また、第1作動口検知センサ46aの検知結果は第5信号経路SL15を通じて主側CPU63に入力される。また、第2作動口検知センサ47aの検知結果は第6信号経路SL16を通じて主側CPU63に入力される。また、アウト口検知センサ48aの検知結果は第7信号経路SL17を通じて主側CPU63に入力される。
第1信号経路SL11の途中位置から分岐させるようにして第1分岐経路SL21が形成されており、当該第1分岐経路SL21は管理用IC66と電気的に接続されている。また、第2信号経路SL12の途中位置から分岐させるようにして第2分岐経路SL22が形成されており、当該第2分岐経路SL22は管理用IC66と電気的に接続されている。また、第3信号経路SL13の途中位置から分岐させるようにして第3分岐経路SL23が形成されており、当該第3分岐経路SL23は管理用IC66と電気的に接続されている。また、第4信号経路SL14の途中位置から分岐させるようにして第4分岐経路SL24が形成されており、当該第4分岐経路SL24は管理用IC66と電気的に接続されている。また、第5信号経路SL15の途中位置から分岐させるようにして第5分岐経路SL25が形成されており、当該第5分岐経路SL25は管理用IC66と電気的に接続されている。また、第6信号経路SL16の途中位置から分岐させるようにして第6分岐経路SL26が形成されており、当該第6分岐経路SL26は管理用IC66と電気的に接続されている。また、第7信号経路SL17の途中位置から分岐させるようにして第7分岐経路SL27が形成されており、当該第7分岐経路SL27は管理用IC66と電気的に接続されている。
上記構成であることにより、各入球検知センサ42a~48aの検知結果は主側CPU63による処理を介在させることなく管理用IC66に入力される。これにより、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34の各入球結果を管理側CPU112に認識させるための処理を主側CPU63にて実行する必要がなくなるため、主側CPU63の処理負荷の軽減を図ることが可能となる。
また、各信号経路SL11~SL17からの各分岐経路SL21~SL27の分岐箇所はMPU62内に存在している。これにより、当該分岐箇所及び各分岐経路SL21~SL27に対する外部からのアクセスを行いづらくさせることが可能となり、管理用IC66にのみ異常な入球結果を入力させる不正行為を阻止することが可能となる。
<他の実施形態>
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能である。例えば以下のように変更してもよい。ちなみに、以下の別形態の構成を、上記実施形態の構成に対して、個別に適用してもよく、組合せて適用してもよい。
(1)開閉実行モードの発生頻度を示すパラメータとして、単位遊技回当たりの開閉実行モードの発生回数を演算する構成としたが、これに加えて又は代えて、開閉実行モードの発生回数を遊技領域PAからの遊技球の総排出個数で除算した結果を演算する構成としてもよい。また、これに加えて又は代えて、第1作動口33への入球個数と第2作動口34への入球個数との合計個数で開閉実行モードの発生回数を除算した結果を演算する構成としてもよい。
(2)高頻度サポートモードの発生頻度を示すパラメータとして、単位遊技回当たりの高頻度サポートモードの発生回数及び開閉実行モードの発生回数に対する高頻度サポートモードの発生回数の割合を演算する構成としたが、これに加えて又は代えて、高頻度サポートモードの発生回数を遊技領域PAからの遊技球の総排出個数で除算した結果を演算する構成としてもよい。また、これに加えて又は代えて、第1作動口33への入球個数と第2作動口34への入球個数との合計個数で高頻度サポートモードの発生回数を除算した結果を演算する構成としてもよい。
(3)開閉実行モードの発生契機となる遊技結果として大当たり結果だけではなく小当たり結果が存在している構成としてもよい。小当たり結果となった場合には開閉実行モードが発生するものの開閉実行モードの前後で当否抽選モード及びサポートモードが変更されない。また、小当たり結果となった開閉実行モードでは低頻度入賞モードとなる構成としてもよい。この場合、大当たり結果が発生した場合には大当たり結果の発生に対応する履歴情報が履歴用メモリ117に記憶され、小当たり結果が発生した場合には小当たり結果の発生に対応する履歴情報が履歴用メモリ117に記憶される構成としてもよい。また、当該構成において、履歴用メモリ117に記憶された履歴情報を利用することにより大当たり結果の発生頻度を示すパラメータと小当たり結果の発生頻度を示すパラメータとが演算される構成としてもよい。
(4)いずれの種類の大当たり結果が発生した場合であっても開閉実行モードの発生に対応する履歴情報が履歴用メモリ117に記憶される構成に代えて、大当たり結果の種類に対応する履歴情報が履歴用メモリ117に記憶される構成としてもよい。この場合、大当たり結果の各種類のそれぞれについて発生頻度を示すパラメータが演算される構成としてもよい。
(5)定期的に各種パラメータ(第1~第8パラメータ、第11~第18パラメータ、第21~第26パラメータ、第31パラメータ及び第41~第42パラメータ)が演算される構成としたが、これに限定されることはなく、例えば遊技領域PAからの遊技球の総排出個数が演算契機個数(例えば10000個)となった場合に各種パラメータが演算される構成としてもよく、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合に各種パラメータが演算される構成としてもよく、遊技回の実行回数が演算契機回数(例えば1000回)となった場合に各種パラメータが演算される構成としてもよい。この場合、各種パラメータが演算されたタイミングで履歴用メモリ117が「0」クリアされる構成としてもよい。
(6)各種パラメータの演算タイミングとなる度に、第1~第8パラメータ、第11~第18パラメータ、第21~第26パラメータ、第31パラメータ及び第41~第42パラメータの全てが演算される構成としたが、これに限定されることはなく、1回の演算タイミングでは上記各種パラメータのうちの一部のみが演算対象となり、演算タイミングとなる度に演算対象のパラメータグループが順次変更される構成としてもよい。例えば、一の演算タイミングでは第1~第8パラメータが演算され、次の演算タイミングでは第11~第18パラメータが演算され、次の演算タイミングでは第21~第26パラメータが演算され、次の演算タイミングでは第31パラメータ及び第41~第42パラメータが演算され、その後は演算タイミングとなる度に上記順序による演算対象の変更が繰り返される構成としてもよい。これにより、一の演算タイミングとなった場合にパラメータを演算するための処理負荷を軽減することが可能となる。
(7)遊技が行われている状況であることを条件として履歴用メモリ117の履歴情報を利用した各種パラメータの演算が実行される構成としてもよい。例えば遊技領域PAに遊技球が供給されていることを条件として各種パラメータの演算が実行される構成としてもよい。これにより、遊技が行われていないにも関わらず各種パラメータの演算が無駄に繰り返されてしまわないようにすることが可能となる。
(8)主側CPU63とは別に管理用IC66が設けられている構成に限定されることはなく、管理用IC66の機能が主側CPU63にて果たされる構成としてもよい。この場合、対応関係情報は主側ROM64に予め記憶されることとなる。また、主側RAM65とは別に履歴用メモリ117、演算結果用メモリ131及び別保存用メモリ171が設けられている構成としてもよく、主側RAM65において履歴用メモリ117、演算結果用メモリ131及び別保存用メモリ171の機能が果たされる構成としてもよい。主側RAM65において履歴用メモリ117、演算結果用メモリ131及び別保存用メモリ171の機能が果たされる構成においては主側RAM65のクリア処理(ステップS105、ステップS117)が実行された場合に、履歴用メモリ117、演算結果用メモリ131及び別保存用メモリ171のそれぞれに対応するエリアの一部又は全部が「0」クリアされる構成としてもよく、履歴用メモリ117、演算結果用メモリ131及び別保存用メモリ171のそれぞれに対応するエリアは「0」クリアの対象から除外され、上記各実施形態における対応するクリア条件が成立した場合に「0」クリアされる構成としてもよい。また、主側RAM65において履歴用メモリ117、演算結果用メモリ131及び別保存用メモリ171のそれぞれに対応するエリアとそれ以外のエリアとでクリア処理を実行させるための手動操作内容が異なる構成としてもよい。また、管理用IC66の機能が音声発光制御装置81にて果たされる構成としてもよい。
(9)パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合には履歴用メモリ117における履歴情報は消去されることなく記憶保持される一方、演算結果用メモリ131に記憶されている各種パラメータが消去される構成としてもよい。これにより、設定状態の新たな設定が行われた後に、当該設定が行われる前に演算された各種パラメータの報知が行われないようにすることが可能となる。
(10)上記第3~第5の実施形態において、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたとしても(すなわち主側CPU63にて設定値更新処理が実行されたとしても)、当該設定の前後で設定値が変更されなかった場合には履歴用メモリ117のクリア処理が実行されない構成としてもよい。これにより、設定値が変更されていないにも関わらず履歴用メモリ117の履歴情報が消去されてしまわないようにすることが可能となる。
本構成において、主側RAM65における設定値を記憶するためのエリアは全部クリア処理(ステップS117)が実行されたとしても「0」クリアの対象外とする構成とすることで、設定値更新処理(ステップS118)の前後で設定値が変更されたか否かを主側CPU63にて特定することが可能となる。この場合、主側CPU63にて設定値が変更されていないことを特定した場合には管理側CPU112にて設定更新認識用処理が実行されないように当該管理側CPU112に信号出力を行い、主側CPU63にて設定値が変更されたことを特定した場合には管理側CPU112にて設定更新認識用処理が実行されるように当該管理側CPU112に信号出力を行う構成としてもよい。
また、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたことを示す信号を主側CPU63から受信した場合には管理側CPU112にて履歴用メモリ117に記憶された履歴情報を参照することで設定値が変更されたか否かを特定する構成としてもよい。この場合、管理側CPU112にて設定値が変更されていないことを特定した場合には履歴用メモリ117のクリア処理を実行しないようにし、管理側CPU112にて設定値が変更されたことを特定した場合には履歴用メモリ117のクリア処理を実行するようにすることが可能となる。
(11)上記第3~第5の実施形態において、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたとしても(すなわち主側CPU63にて設定値更新処理が実行されたとしても)、当該設定の前後で設定値が変更されなかった場合には当該設定状態の新たな設定を契機とした各種パラメータの演算処理が実行されない構成としてもよい。これにより、設定値が変更されていないにも関わらず、設定状態の新たな設定を契機として各種パラメータが演算されてしまわないようにすることが可能となる。
本構成において、主側RAM65における設定値を記憶するためのエリアは全部クリア処理(ステップS117)が実行されたとしても「0」クリアの対象外とする構成とすることで、設定値更新処理(ステップS118)の前後で設定値が変更されたか否かを主側CPU63にて特定することが可能となる。この場合、主側CPU63にて設定値が変更されていないことを特定した場合には管理側CPU112にて設定更新認識用処理が実行されないように当該管理側CPU112に信号出力を行い、主側CPU63にて設定値が変更されたことを特定した場合には管理側CPU112にて設定更新認識用処理が実行されるように当該管理側CPU112に信号出力を行う構成としてもよい。
また、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたことを示す信号を主側CPU63から受信した場合には管理側CPU112にて履歴用メモリ117に記憶された履歴情報を参照することで設定値が変更されたか否かを特定する構成としてもよい。この場合、管理側CPU112にて設定値が変更されていないことを特定した場合には今回の設定状態の新たな設定を契機とした各種パラメータの演算を実行しないようにし、管理側CPU112にて設定値が変更されたことを特定した場合には今回の設定状態の新たな設定を契機とした各種パラメータの演算を実行するようにすることが可能となる。
(12)第3~第5の実施形態において、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合にはその時点で各種演算処理(ステップS1807)にて各種パラメータが演算されるのではなく、その時点で演算結果用メモリ131に記憶されている各種パラメータを別保存用メモリ171の第1~第5別保存エリア172~176のうち記憶対象となっているエリアに記憶させるとともに、演算結果用メモリ131に記憶されている情報を「0」クリアする構成としてもよい。この場合、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた状況下において各種パラメータを演算する必要がないため、別保存用メモリ171への各種パラメータの記憶を早期に完了させることが可能となる。
(13)第3~第5の実施形態において、別保存用メモリ171の第1~第5別保存エリア172~176に記憶された各種パラメータの内容が、所定の表示開始操作が行われることにより第1~第3報知用表示装置69a~69c又は他の表示装置にて表示される構成としてもよい。所定の表示開始操作は、専用の操作部が操作されることとしてもよく、他の操作を行うための操作部に対して予め定められた専用の操作が行われることとしてもよい。これにより、別保存用メモリ171に記憶された各種パラメータを簡易的に確認することが可能となる。
(14)アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34の全てが履歴情報(又は入球履歴)の格納対象となる構成としたが、これに限定されることはなく、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のうちの一部のみが履歴情報の格納対象となっている構成としてもよい。例えば、一般入賞口31、特電入賞装置32及び第2作動口34のみが履歴情報の格納対象となっている構成としてもよく、一般入賞口31のみが履歴情報の格納対象となっている構成としていもよい。この場合であっても、履歴情報の格納対象となっている入球部について所定の期間における遊技球の入球態様を把握することが可能となる。
(15)第1入賞口検知センサ42a、第2入賞口検知センサ43a及び第3入賞口検知センサ44aのそれぞれに対応させて、遊技球の入球結果に対応する情報を送信するための信号経路118a~118cが設定されている構成としたが、これに限定されることはなく、同一種類の入球部についての入球結果に対応する情報は、同一種類の入球部が複数存在しているとともにそれに合わせて入球検知センサが複数存在している構成であっても、1種類の情報として送信される構成としてもよい。これにより、主側CPU63から管理用IC66に送信される情報の種類数を抑えることが可能となる。
(16)主側CPU63から管理用IC66に送信される情報の種類と各バッファ122a~122oとの対応関係を示す対応関係情報が、主側CPU63から管理用IC66に送信される構成としたが、これに限定されることはなく、対応関係情報が管理用IC66において予め記憶されている構成としてもよい。この場合、対応関係情報を管理用IC66に認識させるための処理を実行する必要がなくなるため、主側CPU63の処理負荷を軽減することが可能となる。
(17)主側CPU63から管理用IC66に送信される情報の種類と各バッファ122a~122oとの対応関係を示す対応関係情報の主側CPU63から管理用IC66への送信が、主側CPU63への動作電力の供給開始時に行われる構成としたが、これに限定されることはなく、例えば主側CPU63と管理用IC66とを双方向通信可能とし、管理用IC66から対応関係情報の送信を要求する信号を受信した場合に主側CPU63から管理用IC66に対応関係情報が送信される構成としてもよい。この場合、対応関係用メモリ116を不揮発性メモリとして設けるとともに読み書き両用として利用する構成とし、パチンコ機10の出荷後において主側CPU63から管理用IC66に提供された対応関係情報は主側CPU63への動作電力の供給が停止されたとしても対応関係用メモリ116に記憶保持される構成とする。これにより、対応関係情報が送信される頻度を少なくすることが可能となる。
(18)主側CPU63から管理用IC66に送信される情報の種類と各バッファ122a~122oとの対応関係を示す対応関係情報の主側CPU63から管理用IC66への送信が、各入球検知センサ42a~48aの検知結果の情報を送信するための信号経路118a~118gを利用して行われる構成としたが、これに限定されることはなく、対応関係情報を主側CPU63から管理用IC66に送信するための専用の信号経路が設けられている構成としてもよい。これにより、管理用IC66は、いずれの種類の情報を主側CPU63から受信しているのかを、その情報を受信するバッファ122a~122oの種類によって把握することが可能となる。
(19)主側CPU63から管理用IC66には情報が送信される一方、管理用IC66から主側CPU63に情報が送信されない構成としたが、これに限定されることはなく、管理用IC66から主側CPU63に情報が送信される構成としてもよい。例えば、履歴情報に基づいて管理側CPU112にて算出された各種パラメータが主側CPU63に送信される構成としてもよい。この場合、主側CPU63はその受信した各種パラメータの内容に対応する報知が行われるようにするために報知手段の報知制御を直接的に実行する構成としてもよく、主側CPU63がその受信した各種パラメータの内容に対応するコマンドを音声発光制御装置81に送信することで、図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54を利用して各種パラメータの内容に対応する報知が実行されるようにする構成としてもよい。
(20)主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合に、履歴用メモリ117に記憶された履歴情報に基づいて主側CPU63又は管理側CPU112にて各種パラメータが算出され、その算出した各種パラメータの内容が図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54などを利用して報知される構成としてもよい。この場合、遊技ホールの営業開始時に直前の営業日における遊技領域PAの遊技球の入球態様が正常であったか否かを確認することが可能となる。
(21)履歴用メモリ117に記憶された履歴情報に基づいて算出された各種パラメータが異常な結果である場合、禁止解除操作が行われるまでそのパチンコ機10にて遊技を開始することができない構成としてもよい。遊技を開始することができないようにする構成としては、例えば遊技球の発射が禁止される構成としてもよく、各入球検知センサ42a~49aが無効化される構成としてもよく、第1作動口33又は第2作動口34への入賞が発生したとしても当否判定処理が実行されない構成としてもよい。また、禁止解除操作としては、リセットボタン68cが押圧操作された状態でパチンコ機10の電源を再投入する操作としてもよく、遊技機本体12を外枠11に対して開放させた場合に操作可能となる操作手段の操作としてもよい。これにより、遊技領域PAの遊技球の入球態様が異常な態様である状況でそのまま遊技が行われてしまうことを阻止することが可能となる。また、開閉実行モードの発生頻度が異常な態様である状況でそのまま遊技が行われてしまうことを阻止することが可能となる。
(22)入球検知センサ42a~48aの検知結果に対応する履歴情報が履歴用メモリ117に記憶されるものの、その履歴情報を利用した各種パラメータの演算は主側CPU63及び管理側CPU112のいずれにおいても実行されない構成としてもよい。この場合、読み取り用端子68dに電気的に接続された外部装置にて履歴情報が読み取られ、当該読み取り作業の作業者によってその読み取った履歴情報を利用した各種パラメータの演算が実行される構成としてもよく、外部装置においてその読み取った履歴情報を利用した各種パラメータの演算が実行される構成としてもよい。この場合、主側CPU63及び管理側CPU112の処理負荷を軽減することが可能となる。
(23)管理用IC66には主側CPU63とは別電源が設けられており、主側CPU63への動作電力の供給が停止されたとしても、管理用IC66において履歴情報を利用した各種パラメータの演算や、履歴情報又は各種パラメータの情報出力を行うことが可能な構成としてもよい。これにより、主側CPU63への動作電力の供給が停止されている状況であっても、履歴情報や各種パラメータを外部装置にて読み取ることが可能となる。
(24)主側ROM64からプログラムを読み取るために利用される読み取り用端子68dが、履歴情報又は各種パラメータを外部装置にて読み取るために利用される端子として兼用される構成としたが、これに限定されることはなく、履歴情報又は各種パラメータを外部装置にて読み取るために利用される端子が、主側ROM64からプログラムを読み取るための読み取り用端子68dとは別に設けられている構成としてもよい。この場合、履歴情報又は各種パラメータを読み取るために利用される端子は、MPU62に設けられていてもよく、主制御基板61におけるMPU62とは別の位置に設けられている構成としてもよい。
(25)対応関係用メモリ116、履歴用メモリ117及び演算結果用メモリ131がフラッシュメモリなどの不揮発性記憶手段として設けられている構成に限定されることはなく、例えばこれらメモリ116,117,131のいずれかが情報の記憶保持に電力の供給を要する揮発性記憶手段として設けられており、そのメモリに対してバックアップ電力が供給されることで、主側CPU63への動作電力の供給が停止されたとしても情報が記憶保持される構成としてもよい。この場合、そのメモリに対して専用のバックアップ電力装置が設けられている構成としてもよく、主側RAM65にバックアップ電力を供給する電源・発射制御装置78からそのメモリにバックアップ電力が供給される構成としてもよい。
(26)管理用IC66が汎用CPUとして管理側CPU112を備え、管理側ROM113に記憶されたプログラム及びデータに基づき履歴情報の記憶処理や各種パラメータの演算処理を実行する構成に限定されることはなく、これら機能を有するように回路設計されたハード回路が管理用IC66に形成されている構成としてもよい。当該構成について具体的には、例えば上記第1の実施形態であれば当該ハード回路は、主側CPU63からいずれかの検知センサ42a~48aにて遊技球を検知したことを示す信号を受信した場合、その信号を受信したバッファに対応する対応関係情報が対応関係用メモリ116から履歴用メモリ117に記憶されるようにするとともに、その時点におけるRTC115の情報が履歴用メモリ117に記憶されるようにする。また、例えば上記第6の実施形態であれば当該ハード回路は、主側CPU63からいずれかの検知センサ42a~48aにて遊技球を検知したことを示す信号を受信した場合、その信号を受信したバッファに対応するカウンタの値が1加算されるようにする。また、当該ハード回路は、上記第1の実施形態などにおける演算契機が発生した場合にはその時点における履歴情報を利用して各種パラメータを演算する。また、当該ハード回路は、読み取り用端子68dへの外部出力契機が発生した場合には、演算結果である各種パラメータを外部出力するとともに履歴情報を外部出力する。
(27)主側CPU63と管理用IC66とが別チップとして設けられている構成としてもよく、別基板として設けられている構成としてもよく、別の制御装置として設けられている構成としてもよい。
(28)アウト口24aへの遊技球の入球に関してはその入球個数が計測される一方、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34といった遊技球の賞球の払い出しや当否判定処理の契機となる特典契機入球部への入球に関してはRTC情報を含む履歴情報が格納される構成としてもよい。これにより、特典契機入球部への遊技球の入球履歴を抽出可能としながら、遊技球の総排出個数に対する各特典契機入球部への遊技球の入球頻度を算出することが可能となる。
(29)履歴情報を記憶させる契機となる所定事象として上記各実施形態におけるもの以外のものが含まれている構成としてもよい。例えば、下皿56aが満タン状態となったこと、満タン状態が開始されたタイミング及び満タン状態が解除されたタイミングの少なくともいずれかが履歴情報として記憶される構成としてもよく、タンク75が球無状態となったこと、球無状態が開始されたタイミング及び球無状態が解除されたタイミングの少なくともいずれかが履歴情報として記憶される構成としてもよく、払出装置76が異常状態となったこと、払出装置76の異常状態が開始されたタイミング及び払出装置76の異常状態が解除されたタイミングの少なくともいずれかが履歴情報として記憶される構成としてもよい。この場合、これら事象の発生頻度を把握することが可能となる。
(30)上記第1の実施形態では管理側I/F111における入力ポート121の第16バッファ122pが出力指示信号に対応していることが管理用IC66の設計段階において予め設定されている構成としたが、これに限定されることはなく、第16バッファ122pが出力指示信号に対応していることも、主側CPU63から種類識別コマンドが送信されることにより、管理用IC66にて認識される構成としてもよい。また、上記第1の実施形態では管理側I/F111における入力ポート121の第15バッファ122oが設定値更新信号に対応していることが管理用IC66の設計段階において予め設定されている構成としたが、これに限定されることはなく、第15バッファ122oが設定値更新信号に対応していることも、主側CPU63から種類識別コマンドが送信されることにより、管理用IC66にて認識される構成としてもよい。この場合、各バッファ122a~122pとそれらバッファ122a~122pに入力される信号の種類との対応関係を管理用IC66に事前に設定しておく必要がなくなる。
(31)管理用IC66は正常に動作している場合には主側CPU63に正常動作信号を送信する構成としてもよい。この場合、管理用IC66が正常に動作しているか否かを主側CPU63にて監視することが可能となる。
(32)設定値更新処理(図10)にて更新途中の設定値を表示する表示装置は第3報知用表示装置69cに限定されることはなく、図柄表示装置41であってもよく、専用の表示装置であってもよい。
(33)設定値更新処理(図10)にて設定値を更新させるために操作される操作部は更新ボタン68bに限定されることはなく、リセットボタン68cであってもよい。また、設定キー挿入部68aに設定キーを挿入して回動操作をした場合における回動操作位置として「設定1」~「設定6」のそれぞれに対応する位置が設定されており、設定キー挿入部68aの回動操作位置に対応する設定値が設定される構成としてもよい。また、設定キー挿入部68aをON位置よりもさらに回動操作することが可能な構成とし、ON位置を超えた回動操作が行われる度に更新途中の設定値が次の順番の設定値に更新される構成としてもよい。
(34)主制御装置60から送信されるコマンドに基づいて、音声発光制御装置81により表示制御装置82が制御される構成に代えて、主制御装置60から送信されるコマンドに基づいて、表示制御装置82が音声発光制御装置81を制御する構成としてもよい。また、音声発光制御装置81と表示制御装置82とが別々に設けられた構成に代えて、両制御装置が一の制御装置として設けられた構成としてもよく、それら両制御装置のうち一方の機能が主制御装置60に集約されていてもよく、それら両制御装置の両機能が主制御装置60に集約されていてもよい。また、主制御装置60から音声発光制御装置81に送信されるコマンドの構成や、音声発光制御装置81から表示制御装置82に送信されるコマンドの構成も任意である。
(35)上記各実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組合せが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも、本発明を適用できる。
スロットマシンや、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機に本発明を適用する場合、例えばスタートレバーの操作に基づき1ゲームを開始する場合に実行された役の抽選処理の結果を履歴情報として記憶し、その履歴情報を利用して各役の実際の当選確率を演算する構成としてもよく、ボーナスゲームといった特別遊技状態への移行が発生した場合にそれを履歴情報として記憶し、その履歴情報を利用して特別遊技状態への実際の移行確率を演算する構成としてもよく、消化された総ゲーム数に対する特別遊技状態の滞在ゲーム数の割合を演算する構成としてもよい。そして、それら履歴情報や各種パラメータを外部装置にて読み取り可能としたり、各種パラメータの演算結果に対応する報知が遊技機自身にて行われる構成としてもよい。また、「設定1」~「設定6」といったように複数段階の設定状態が存在する構成とし、当該設定状態に応じて役の抽選処理における当選確率を変動させる構成としてもよい。この場合、設定状態の設定が新たに設定された場合又は設定値が変更された場合における履歴情報の扱い、各種パラメータの演算、繰り返し変更の扱いに関して上記各実施形態における構成を適用してもよい。
(36)上記第1~第10の実施形態の特徴的な構成を任意の組合せで相互に適用してもよい。例えば、上記第1の実施形態の特徴的な構成と、上記第6の実施形態の特徴的な構成と、上記第10の実施形態の特徴的な構成とを組合せてもよく、上記第2の実施形態の特徴的な構成と、上記第4の実施形態の特徴的な構成と、上記第8の実施形態の特徴的な構成とを組合せてもよい。また、上記第1~10の実施形態の特徴的な構成を所定の組合せで適用した構成に対して、上記別形態の構成を任意の組合せで適用してもよい。
<上記各実施形態から抽出される発明群について>
以下、上述した各実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記各実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
特徴A1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)と、
遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報を履歴記憶手段(履歴用メモリ117)に記憶させる履歴記憶実行手段(管理側CPU112における履歴設定処理を実行する機能)と、
前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われたことを少なくとも一の条件として、前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報の少なくとも一部を消去する情報消去手段(第3の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1809の処理を実行する機能、第5の実施形態では管理側CPU112におけるステップS2109の処理を実行する機能、第6の実施形態では管理側CPU112におけるステップS2306~ステップS2308の処理を実行する機能、第8の実施形態では管理側CPU112におけるステップS2608の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。また、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴情報記憶手段にて記憶される。これにより、所定事象の発生回数又は発生頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことが可能となる。また、履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。
この場合に、使用対象となる設定値の設定が新たに行われたことを少なくとも一の条件として履歴記憶手段に記憶されている履歴情報の少なくとも一部が消去される。これにより、使用対象となる設定値の新たな設定が行われた後の状況における所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことができるように履歴記憶手段の内容を調整することが可能となる。
特徴A2.遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球手段(第1作動口33、第2作動口34)と、
当該入球手段に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主側CPU63におけるステップS401の処理を実行する機能)と、
前記特別情報が付与情報に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
前記付与判定において前記特別情報が前記付与情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて、遊技者に特典(開閉実行モード)を付与する特典付与手段(主側CPU63におけるステップS409~ステップS412の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記設定値に応じて前記付与判定において前記付与対応結果となる確率が変動することを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A2によれば、所謂パチンコ機において設定値に応じて付与対応結果となる確率を変動させることが可能となる。この場合に、上記特徴A1の構成を備えていることにより、付与対応結果となる確率が変更された後の状況における所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことができるように履歴記憶手段の内容を調整することが可能となる。
特徴A3.前記情報消去手段は、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われたことを少なくとも一の条件として、前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報を全て消去することを特徴とする特徴A1又はA2に記載の遊技機。
特徴A3によれば、使用対象となる設定値の設定が新たに行われたことを契機として履歴情報記憶手段に記憶されている履歴情報が全て消去されることにより、使用対象となる設定値の設定が新たに行われたタイミングを基準として所定事象の発生頻度の特定を行うことが可能となる。
特徴A4.前記情報消去手段は、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われたことを少なくとも一の条件として、前記履歴記憶手段に記憶されている一部の前記履歴情報を消去し、前記履歴記憶手段に記憶されている一部の前記履歴情報を残すことを特徴とする特徴A1又はA2に記載の遊技機。
特徴A4によれば、使用対象となる設定値の設定が新たに行われた場合、その後の所定事象の発生頻度の管理に不要な履歴情報を消去し、その後の所定事象の発生頻度の管理に必要な履歴情報を残すことが可能となる。これにより、使用対象となる設定値の設定が新たに行われた後における所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことが可能となる。
特徴A5.前記履歴記憶手段に記憶される前記履歴情報には、当該履歴情報に対応する前記所定事象の発生確率が前記設定値に応じて変動する第1履歴情報(開閉実行モードが発生したことを示す履歴情報)と前記設定値に応じて変動しない第2履歴情報(遊技領域PAから遊技球が排出されたことを示す履歴情報)とが含まれており、
前記情報消去手段は、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われたことを少なくとも一の条件として、前記履歴記憶手段に記憶されている前記第1履歴情報を消去し、前記履歴記憶手段に記憶されている前記第2履歴情報を残すことを特徴とする特徴A4に記載の遊技機。
特徴A5によれば、使用対象となる設定値の設定が新たに行われた場合、発生確率が設定値に応じて変動する所定事象に対応する第1履歴情報は消去され、発生確率が設定値に応じて変動しない所定事象に対応する第2履歴情報は消去されない。これにより、使用対象となる設定値の設定が新たに行われる前の第1履歴情報が当該設定値の設定が新たに行われた後に引き継がれると当該第1履歴情報に対応する所定事象の発生頻度の特定を行う上で好ましくない第1履歴情報については当該設定値の設定が新たに行われたことを契機として消去することが可能となる。その一方、第2履歴情報については使用対象となる設定値の設定が新たに行われたとしても消去しないことにより、第2履歴情報に対応する所定事象の発生頻度を特定する場合に参照される第2履歴情報の数を多く確保することが可能となるため、第2履歴情報に対応する所定事象の発生頻度の特定を精度良く行うことが可能となる。
特徴A6.遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球手段(第1作動口33、第2作動口34)と、
当該入球手段に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主側CPU63におけるステップS401の処理を実行する機能)と、
前記特別情報が付与情報に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
前記付与判定において前記特別情報が前記付与情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて、遊技者に特典(開閉実行モード)を付与する特典付与手段(主側CPU63におけるステップS409~ステップS412の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記設定値に応じて前記付与判定において前記付与対応結果となる確率が変動する構成であり、
前記第1履歴情報には前記特典が付与されたことに対応する情報が含まれ、
前記第2履歴情報には前記遊技領域から所定の態様で遊技球が排出されたことに対応する情報が含まれることを特徴とする特徴A5に記載の遊技機。
特徴A6によれば、特典の付与確率は設定値に応じて変動することとなるため、第1履歴情報については使用対象となる設定値の設定が新たに行われたことを契機として消去することで、新たに設定された設定値の状況下における特典の付与頻度を特定することが可能となる。その一方、遊技領域から遊技球が排出される頻度は設定値に応じて変動しないため、第2履歴情報については使用対象となる設定値の設定が新たに行われたとしても消去しないことにより、遊技領域から所定の態様で遊技球が排出される頻度の特定を精度良く行うことが可能となる。
特徴A7.前記情報消去手段は、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われた場合、前記履歴記憶手段に所定の前記履歴情報が所定量以上記憶されている場合に前記履歴情報の少なくとも一部を消去することを特徴とする特徴A1乃至A6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A7によれば、履歴記憶手段に所定の履歴情報が所定量以上記憶されていない場合には使用対象となる設定値の新たな設定が行われたとしても履歴情報は消去されない。これにより、遊技が行われない状況下において設定値の新たな設定が繰り返されたとしても、それに対して履歴記憶手段の履歴情報の消去が繰り返されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴A8.前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われたことを少なくとも一の条件として、前記履歴記憶手段に記憶されれている前記履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報を導出する情報導出手段(第3の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1807の処理を実行する機能、第5の実施形態では管理側CPU112におけるステップS2107の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A8によれば、上記特徴A1の構成を備え、使用対象となる設定値の新たな設定が行われたことを少なくとも一の条件として履歴記憶手段に記憶されている履歴情報の少なくとも一部が消去される構成において、使用対象となる設定値の新たな設定が行われたことを契機として、履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が導出される。これにより、設定値が変更されることを契機として履歴情報の少なくとも一部が消去されるとしても、設定値が変更される前の状況における所定事象の発生頻度などの遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。
特徴A9.前記情報導出手段により導出された前記態様情報を記憶する態様情報記憶手段(別保存用メモリ171)を備えていることを特徴とする特徴A8に記載の遊技機。
特徴A9によれば、使用対象となる設定値の新たな設定が行われたことを契機として履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が導出された場合、その態様情報は態様情報記憶手段に記憶される。これにより、設定値が変更されたとしても、その後の任意のタイミングで設定値が変更される前の状況における遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。
特徴A10.前記態様情報記憶手段は、前記態様情報を複数記憶することが可能であることを特徴とする特徴A9に記載の遊技機。
特徴A10によれば、態様情報記憶手段において態様情報を複数記憶することが可能であるため、設定値の新たな設定が行われたタイミングを基準として、複数の期間における遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。また、遊技が行われない状況下において設定値の新たな設定が繰り返されたとしても、実質的に遊技が行われている状況の履歴情報を利用して導出された態様情報が態様情報記憶手段に残っている可能性を高めることが可能となる。
特徴A11.前記態様情報記憶手段は、前記態様情報を所定数記憶することが可能であり、
本遊技機は、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が所定条件下で前記所定数を超える回数発生した場合に特別処理を実行する手段(第3の実施形態では管理側CPU112における繰り返し変更の監視処理を実行する機能、第4の実施形態では主側CPU63における繰り返し変更の監視処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A9又はA10に記載の遊技機。
特徴A11によれば、実質的に遊技が行われている状況の履歴情報を利用して導出された態様情報が態様情報記憶手段に残らないようにすべく遊技が行われない状況下において設定値の新たな設定が繰り返された場合には、それに対して特別処理が実行される。これにより、当該行為に対処することが可能となる。
特徴A12.前記情報導出手段は、前記履歴記憶手段に所定の前記履歴情報が所定量以上記憶されている場合に前記態様情報を導出することを特徴とする特徴A8乃至A11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A12によれば、履歴記憶手段に所定の履歴情報が所定量以上記憶されている場合に態様情報が導出されるため、態様情報が無駄に導出されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴A13.前記情報消去手段は、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われてから前記履歴記憶手段に所定の前記履歴情報が特定量以上記憶されるまでは前記履歴情報の消去を行うことなく、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われてから前記履歴記憶手段に所定の前記履歴情報が特定量以上記憶された場合に当該設定値の設定が行われる前に前記履歴記憶手段に記憶されていた前記履歴情報の消去を行うことを特徴とする特徴A1乃至A12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A13によれば、特定量の所定の履歴情報が履歴情報記憶手段に新たに記憶されるまでは、使用対象となる設定値の新たな設定が行われたとしても当該設定が行われる前に記憶されていた履歴情報は消去されない。これにより、設定値の新たな設定が行われたとしても所定の期間における遊技履歴の管理結果を特定することが可能となる。
特徴A14.前記履歴記憶手段は、第1履歴記憶手段(第1履歴用メモリ191)と、第2履歴記憶手段(第2履歴用メモリ192)と、を備えており、
前記履歴記憶実行手段は、
前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われてから解除条件が成立するまでの所定期間において前記所定事象が発生した場合、それに対応する前記履歴情報を前記第1履歴記憶手段及び前記第2履歴記憶手段の両方に記憶させる手段(管理側CPU112におけるステップS2604の処理を実行する機能)と、
前記所定期間ではない期間において前記所定事象が発生した場合、前記第1履歴記憶手段及び前記第2履歴記憶手段のうち記憶対象に設定されている側に、それに対応する前記履歴情報を記憶させる手段(管理側CPU112におけるステップS2603の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記情報消去手段は、前記解除条件が成立した場合、前記第1履歴記憶手段及び前記第2履歴記憶手段のうちそれまで前記記憶対象に設定されていた側に記憶されている前記履歴情報を消去することを特徴とする特徴A1乃至A13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A14によれば、特定量の履歴情報が履歴情報記憶手段に新たに記憶されるまでは、使用対象となる設定値の新たな設定が行われたとしても当該設定が行われる前に記憶されていた履歴情報は消去されない。これにより、設定値の新たな設定が行われたとしても所定の期間における遊技履歴の管理結果を特定することが可能となる。また、当該効果を履歴情報の記憶対象となる履歴記憶手段を第1履歴記憶手段及び第2履歴記憶手段の間で適宜変更するだけで生じさせることが可能となる。
特徴A15.前記第1履歴記憶手段及び前記第2履歴記憶手段のうち前記記憶対象に設定されている側に記憶されている前記履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報を導出する情報導出手段(管理側CPU112におけるステップS2703の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A14に記載の遊技機。
特徴A15によれば、設定値の新たな設定が行われることで第1履歴記憶手段及び第2履歴記憶手段の両方に履歴情報が記憶される状況であったとしても、履歴情報を利用した態様情報の導出を適切に行うことが可能となる。
なお、特徴A1~A15の構成に対して、特徴A1~A15、特徴B1~B7、特徴C1~C5、特徴D1~D10、特徴E1~E6、特徴F1~F3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴B群>
特徴B1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)と、
遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報を履歴記憶手段(履歴用メモリ117)に記憶させる履歴記憶実行手段(管理側CPU112における履歴設定処理を実行する機能)と、
を備え、
前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われる前に前記履歴記憶手段に記憶されていた所定の前記履歴情報が、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われた後においても前記履歴記憶手段に記憶保持されることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。また、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴情報記憶手段にて記憶される。これにより、所定事象の発生回数又は発生頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことが可能となる。また、履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。
この場合に、使用対象となる設定値の設定が新たに行われたとしても履歴記憶手段に記憶されている履歴情報が消去されずに記憶保持される。これにより、使用対象となる設定値の設定が行われたとしてもそれまでの履歴情報を履歴記憶手段に継続して記憶させていくことが可能となり、長期間に亘って履歴記憶手段に累積された履歴情報を利用して遊技履歴の管理結果を特定することが可能となる。
特徴B2.前記履歴記憶実行手段は、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われた場合、それに対応する前記履歴情報を前記履歴記憶手段に記憶させる設定時の記憶実行手段(第1の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1307の処理を実行する機能、第7の実施形態では管理側CPU112におけるステップS2408の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B2によれば、使用対象となる設定値の設定が新たに行われたとしても履歴情報が消去されずに記憶保持される構成において、使用対象となる設定値の設定が新たに行われたことに対応する履歴情報が履歴記憶手段に記憶される。これにより、使用対象となる設定値の設定が新たに行われる前の履歴情報と行われた後の履歴情報とを区別することが可能となる。
特徴B3.前記設定時の記憶実行手段は、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われた場合、その設定された設定値に対応する情報を前記履歴情報として前記履歴記憶手段に記憶させることを特徴とする特徴B2に記載の遊技機。
特徴B3によれば、履歴情報を参照することにより過去に設定された設定値の内容を特定することが可能となる。
特徴B4.前記履歴記憶手段は、前記設定手段により設定され得る複数種類の設定値のそれぞれに対応させて複数の対応履歴記憶手段(設定1~6用の履歴用メモリ181~186)を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B4によれば、設定値のそれぞれに対応させて対応履歴記憶手段が設けられているため、設定値ごとに区別して履歴情報を記憶していくことが可能となる。
特徴B5.前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われた場合、その設定が行われた設定値に対応する前記対応履歴記憶手段をその後の前記履歴情報の記憶対象とする手段(管理側CPU112におけるステップS2406の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B4に記載の遊技機。
特徴B5によれば、使用対象となる設定値の設定が新たに行われた場合にはその設定値に対応する対応履歴記憶手段がその後の履歴情報の記憶対象とされるため、設定値ごとに区別して履歴情報を記憶していくことが可能となる。
特徴B6.前記記憶対象となっている前記対応履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報を導出する情報導出手段(管理側CPU112における表示出力処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B5に記載の遊技機。
特徴B6によれば、設定値ごとに区別して履歴情報が記憶される構成において、現状設定されている設定値に対応する態様情報を導出することが可能となる。
特徴B7.遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球手段(第1作動口33、第2作動口34)と、
当該入球手段に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主側CPU63におけるステップS401の処理を実行する機能)と、
前記特別情報が付与情報に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
前記付与判定において前記特別情報が前記付与情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて、遊技者に特典(開閉実行モード)を付与する特典付与手段(主側CPU63におけるステップS409~ステップS412の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記設定値に応じて前記付与判定において前記付与対応結果となる確率が変動することを特徴とする特徴B1乃至B6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B7によれば、所謂パチンコ機において設定値に応じて付与対応結果となる確率を変動させることが可能となる。
なお、特徴B1~B7の構成に対して、特徴A1~A15、特徴B1~B7、特徴C1~C5、特徴D1~D10、特徴E1~E6、特徴F1~F3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴C群>
特徴C1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)と、
遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報を履歴記憶手段(履歴用メモリ117)に記憶させる履歴記憶実行手段(管理側CPU112における履歴設定処理を実行する機能)と、
前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われてから少なくとも前記履歴記憶手段に所定の前記履歴情報が特定量以上記憶されるまでは前記履歴情報の消去を行わない設定後対応手段(管理側CPU112におけるステップS2506及びステップS2605~ステップS2609の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。また、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴情報記憶手段にて記憶される。これにより、所定事象の発生回数又は発生頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことが可能となる。また、履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。
この場合に、特定量の所定の履歴情報が履歴情報記憶手段に新たに記憶されるまでは、使用対象となる設定値の新たな設定が行われたとしても当該設定が行われる前に記憶されていた履歴情報は消去されない。これにより、設定値の新たな設定が行われたとしても所定の期間における遊技履歴の管理結果を特定することが可能となる。
特徴C2.前記設定後対応手段は、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われてから前記履歴記憶手段に所定の前記履歴情報が前記特定量以上記憶された場合に当該設定値の設定が行われる前に前記履歴記憶手段に記憶されていた前記履歴情報の消去を行うことを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
特徴C2によれば、設定値の新たな設定が行われてから所定の期間における遊技履歴の管理結果の特定を行うことを可能とする特定量の履歴情報が履歴記憶手段に記憶された場合には、設定値の新たな設定が行われる前に履歴情報記憶手段に記憶されていた履歴情報が消去される。これにより、無駄な履歴情報が履歴情報記憶手段に記憶され続けてしまわないようにすることが可能となる。
特徴C3.前記履歴記憶手段は、第1履歴記憶手段(第1履歴用メモリ191)と、第2履歴記憶手段(第2履歴用メモリ192)と、を備えており、
前記履歴記憶実行手段は、
前記所定事象が発生した場合、前記第1履歴記憶手段及び前記第2履歴記憶手段のうち記憶対象に設定されている側に、それに対応する前記履歴情報を記憶させる手段(管理側CPU112におけるステップS2603の処理を実行する機能)と、
前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われてから、前記第1履歴記憶手段及び前記第2履歴記憶手段のうち前記記憶対象に設定されていない側に所定の前記履歴情報が前記特定量以上記憶されるまで、前記所定事象が発生したことに対して、それに対応する前記履歴情報を前記第1履歴記憶手段及び前記第2履歴記憶手段の両方に記憶させる手段(管理側CPU112におけるステップS2604の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記設定後対応手段は、
前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われた後において前記第1履歴記憶手段及び前記第2履歴記憶手段のうち前記記憶対象に設定されていない側に所定の前記履歴情報が前記特定量以上記憶された場合、前記第1履歴記憶手段及び前記第2履歴記憶手段の間において前記記憶対象を変更する手段(管理側CPU112におけるステップS2607の処理を実行する機能)と、
前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われた後において前記第1履歴記憶手段及び前記第2履歴記憶手段のうち前記記憶対象に設定されていない側に所定の前記履歴情報が前記特定量以上記憶された場合、前記第1履歴記憶手段及び前記第2履歴記憶手段のうちそれまで前記記憶対象に設定されていた側の前記履歴情報を消去する手段(管理側CPU112におけるステップS2608の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴C1又はC2に記載の遊技機。
特徴C3によれば、特定量の履歴情報が履歴情報記憶手段に新たに記憶されるまでは、使用対象となる設定値の新たな設定が行われたとしても当該設定が行われる前に記憶されていた履歴情報は消去されない。これにより、設定値の新たな設定が行われたとしても所定の期間における遊技履歴の管理結果を特定することが可能となる。また、当該効果を履歴情報の記憶対象となる履歴記憶手段を第1履歴記憶手段及び第2履歴記憶手段の間で適宜変更するだけで生じさせることが可能となる。
特徴C4.前記第1履歴記憶手段及び前記第2履歴記憶手段のうち前記記憶対象に設定されている側に記憶されている前記履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報を導出する情報導出手段(管理側CPU112におけるステップS2703の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C3に記載の遊技機。
特徴C4によれば、設定値の新たな設定が行われることで第1履歴記憶手段及び第2履歴記憶手段の両方に履歴情報が記憶される状況であったとしても、履歴情報を利用した態様情報の導出を適切に行うことが可能となる。
特徴C5.遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球手段(第1作動口33、第2作動口34)と、
当該入球手段に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主側CPU63におけるステップS401の処理を実行する機能)と、
前記特別情報が付与情報に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
前記付与判定において前記特別情報が前記付与情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて、遊技者に特典(開閉実行モード)を付与する特典付与手段(主側CPU63におけるステップS409~ステップS412の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記設定値に応じて前記付与判定において前記付与対応結果となる確率が変動することを特徴とする特徴C1乃至C4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C5によれば、所謂パチンコ機において設定値に応じて付与対応結果となる確率を変動させることが可能となる。
なお、特徴C1~C5の構成に対して、特徴A1~A15、特徴B1~B7、特徴C1~C5、特徴D1~D10、特徴E1~E6、特徴F1~F3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴D群>
特徴D1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)と、
当該設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が特別状況において実行されたことを少なくとも一の条件として特別処理を実行する特別実行手段(第3の実施形態では管理側CPU112における繰り返し変更の監視処理を実行する機能、第4の実施形態では主側CPU63における繰り返し変更の監視処理を実行する機能、第5の実施形態では管理側CPU112におけるステップS2106にて否定判定をする機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴D1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。この場合に、使用対象となる設定値の新たな設定が特別状況において実行されたことを少なくとも一の条件として特別処理が実行される。これにより、好ましくない状況下において設定値の新たな設定が行われた場合にそれに対処することが可能となる。
特徴D2.前記特別実行手段は、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が前記特別状況において特定回数以上実行されたことを少なくとも一の条件として前記特別処理を実行することを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
特徴D2によれば、特別状況において使用対象となる設定値の新たな設定が実行されたとしてもその実行回数が特定回数未満である場合には特別処理が実行されない。これにより、正規の作業者が特別状況において設定値の新たな設定を特定回数未満実行した場合にまで特別処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴D3.前記特別実行手段は、前記特別状況として、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われてから遊技が行われていない状況又は前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われてから所定基準以上の遊技が行われていない状況において、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が実行されたことを少なくとも一の条件として前記特別処理を実行することを特徴とする特徴D1又はD2に記載の遊技機。
特徴D3によれば、遊技が行われていない状況又は実質的に遊技が行われていない状況において使用対象となる設定値の新たな設定が行われた場合には特別処理が実行されるため、当該行為が行われた場合にはそれに対処することが可能となる。
特徴D4.前記特別実行手段は、前記特別処理として報知用処理を実行することを特徴とする特徴D1乃至D3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D4によれば、使用対象となる設定値の新たな設定が特別状況において実行されたことを少なくとも一の条件として報知用処理が実行される。これにより、好ましくない状況下において設定値の新たな設定が行われた場合にそれに対処するように促すことが可能となる。
特徴D5.遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報を履歴記憶手段(履歴用メモリ117)に記憶させる履歴記憶実行手段(管理側CPU112における履歴設定処理を実行する機能)と、
前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われたことを少なくとも一の条件として、前記履歴記憶手段に記憶されれている前記履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報を導出する情報導出手段(第3の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1807の処理を実行する機能、第5の実施形態では管理側CPU112におけるステップS2107の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴D1乃至D4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D5によれば、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴情報記憶手段にて記憶される。これにより、所定事象の発生回数又は発生頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことが可能となる。また、履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。
この場合に、使用対象となる設定値の新たな設定が行われたことを契機として、履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が導出される。これにより、設定値が変更される前の状況における所定事象の発生頻度などの遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。
特徴D6.前記特別実行手段は、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が前記特別状況において実行されたことを少なくとも一の条件として、前記特別処理として、前記情報導出手段による前記態様情報の導出を行わせないものであることを特徴とする特徴D5に記載の遊技機。
特徴D6によれば、使用対象となる設定値の新たな設定が行われたとしても当該設定が好ましくない状況において行われた場合には態様情報が導出されない。これにより、態様情報が無駄に導出されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴D7.前記情報導出手段により導出された前記態様情報を記憶する態様情報記憶手段(別保存用メモリ171)を備えていることを特徴とする特徴D5又はD6に記載の遊技機。
特徴D7によれば、使用対象となる設定値の新たな設定が行われたことを契機として履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が導出された場合、その態様情報は態様情報記憶手段に記憶される。これにより、設定値が変更されたとしても、その後の任意のタイミングで設定値が変更される前の状況における遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。
特徴D8.前記態様情報記憶手段は、前記態様情報を複数記憶することが可能であることを特徴とする特徴D7に記載の遊技機。
特徴D8によれば、態様情報記憶手段において態様情報を複数記憶することが可能であるため、設定値の新たな設定が行われたタイミングを基準として、複数の期間における遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。また、遊技が行われない状況下において設定値の新たな設定が繰り返されたとしても、実質的に遊技が行われている状況の履歴情報を利用して導出された態様情報が態様情報記憶手段に残っている可能性を高めることが可能となる。
特徴D9.前記態様情報記憶手段は、前記態様情報を所定数記憶することが可能であり、
前記特別実行手段は、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が前記特別状況において前記所定数を超える回数発生した場合に前記特別処理を実行するものであることを特徴とする特徴D7又はD8に記載の遊技機。
特徴D9によれば、実質的に遊技が行われている状況の履歴情報を利用して導出された態様情報が態様情報記憶手段に残らないようにすべく遊技が行われない状況下において設定値の新たな設定が繰り返された場合には、それに対して特別処理が実行される。これにより、当該行為に対処することが可能となる。
特徴D10.遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球手段(第1作動口33、第2作動口34)と、
当該入球手段に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主側CPU63におけるステップS401の処理を実行する機能)と、
前記特別情報が付与情報に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
前記付与判定において前記特別情報が前記付与情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて、遊技者に特典(開閉実行モード)を付与する特典付与手段(主側CPU63におけるステップS409~ステップS412の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記設定値に応じて前記付与判定において前記付与対応結果となる確率が変動することを特徴とする特徴D1乃至D9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D10によれば、所謂パチンコ機において設定値に応じて付与対応結果となる確率を変動させることが可能となる。
なお、特徴D1~D10の構成に対して、特徴A1~A15、特徴B1~B7、特徴C1~C5、特徴D1~D10、特徴E1~E6、特徴F1~F3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴E群>
特徴E1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)と、
遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報を履歴記憶手段(履歴用メモリ117)に記憶させる履歴記憶実行手段(管理側CPU112における履歴設定処理を実行する機能)と、
前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われたことを少なくとも一の条件として、前記履歴記憶手段に記憶されれている前記履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報を導出する情報導出手段(第3の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1807の処理を実行する機能、第5の実施形態では管理側CPU112におけるステップS2107の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴E1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。また、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴情報記憶手段にて記憶される。これにより、所定事象の発生回数又は発生頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことが可能となる。また、履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。
この場合に、使用対象となる設定値の新たな設定が行われたことを契機として、履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が導出される。これにより、設定値が変更される前の状況における所定事象の発生頻度などの遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。
特徴E2.前記情報導出手段により導出された前記態様情報を記憶する態様情報記憶手段(別保存用メモリ171)を備えていることを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
特徴E2によれば、使用対象となる設定値の新たな設定が行われたことを契機として履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が導出された場合、その態様情報は態様情報記憶手段に記憶される。これにより、設定値が変更されたとしても、その後の任意のタイミングで設定値が変更される前の状況における遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。
特徴E3.前記態様情報記憶手段は、前記態様情報を複数記憶することが可能であることを特徴とする特徴E2に記載の遊技機。
特徴E3によれば、態様情報記憶手段において態様情報を複数記憶することが可能であるため、設定値の新たな設定が行われたタイミングを基準として、複数の期間における遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。また、遊技が行われない状況下において設定値の新たな設定が繰り返されたとしても、実質的に遊技が行われている状況の履歴情報を利用して導出された態様情報が態様情報記憶手段に残っている可能性を高めることが可能となる。
特徴E4.前記態様情報記憶手段は、前記態様情報を所定数記憶することが可能であり、
本遊技機は、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が所定条件下で前記所定数を超える回数発生した場合に特別処理を実行する手段(第3の実施形態では管理側CPU112における繰り返し変更の監視処理を実行する機能、第4の実施形態では主側CPU63における繰り返し変更の監視処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E2又はE3に記載の遊技機。
特徴E4によれば、実質的に遊技が行われている状況の履歴情報を利用して導出された態様情報が態様情報記憶手段に残らないようにすべく遊技が行われない状況下において設定値の新たな設定が繰り返された場合には、それに対して特別処理が実行される。これにより、当該行為に対処することが可能となる。
特徴E5.前記情報導出手段は、前記履歴記憶手段に所定の前記履歴情報が所定量以上記憶されている場合に前記態様情報を導出することを特徴とする特徴E1乃至E4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E5によれば、履歴記憶手段に所定量以上の所定の履歴情報が記憶されている場合に態様情報が導出されるため、態様情報が無駄に導出されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴E6.遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球手段(第1作動口33、第2作動口34)と、
当該入球手段に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主側CPU63におけるステップS401の処理を実行する機能)と、
前記特別情報が付与情報に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
前記付与判定において前記特別情報が前記付与情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて、遊技者に特典(開閉実行モード)を付与する特典付与手段(主側CPU63におけるステップS409~ステップS412の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記設定値に応じて前記付与判定において前記付与対応結果となる確率が変動することを特徴とする特徴E1乃至E5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E6によれば、所謂パチンコ機において設定値に応じて付与対応結果となる確率を変動させることが可能となる。
なお、特徴E1~E6の構成に対して、特徴A1~A15、特徴B1~B7、特徴C1~C5、特徴D1~D10、特徴E1~E6、特徴F1~F3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴A群、上記特徴B群、上記特徴C群、上記特徴D群及び上記特徴E群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ遊技機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ遊技機では、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ遊技機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技機の管理が好適に行われる必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴F群>
特徴F1.遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球手段(第1作動口33、第2作動口34)と、
当該入球手段に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主側CPU63におけるステップS401の処理を実行する機能)と、
前記特別情報が付与情報に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
前記付与判定において前記特別情報が前記付与情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて、遊技者に特典(開閉実行モード)を付与する特典付与手段(主側CPU63におけるステップS409~ステップS412の処理を実行する機能)と、
遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)と、
を備え、
前記付与判定手段は、前記付与判定のモードとして、前記付与対応結果となる確率が相対的に高低となるように高確率モードと低確率モードとを有しており、
前記設定値に応じて少なくとも前記低確率モードにおいて前記付与対応結果となる確率が変動することを特徴とする遊技機。
特徴F1によれば、所謂パチンコ機において設定値に応じて少なくとも低確率モードにて付与対応結果となる確率を変動させることが可能となる。これにより、単一の遊技機であっても低確率モードにおいて付与対応結果となる確率について有利又は不利となる状況を生じさせることが可能となる。よって、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴F2.前記高確率モードにおいて前記付与対応結果となる確率は前記設定値に応じて変動しないことを特徴とする特徴F1に記載の遊技機。
特徴F2によれば、低確率モードにて付与対応結果となる確率については設定値に応じて変動させる一方、高確率モードにて付与対応結果となる確率については設定値に応じて変動させないようにすることにより、設定値の影響を低確率モードにおける状況に制限することが可能となる。
特徴F3.前記特典は複数種類存在しており、
前記特典の選択態様は前記設定値に応じて変動しないことを特徴とする特徴F1又はF2に記載の遊技機。
特徴F3によれば、低確率モードにて付与対応結果となる確率については設定値に応じて変動させる一方、特典の選択態様は設定値に応じて変動させないようにすることにより、設定値の影響を低確率モードにおける状況に制限することが可能となる。
なお、特徴F1~F3の構成に対して、特徴A1~A15、特徴B1~B7、特徴C1~C5、特徴D1~D10、特徴E1~E6、特徴F1~F3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴F群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ遊技機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ遊技機では、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ遊技機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
以下に、以上の各特徴を適用し得る又は各特徴に適用される遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示装置を備え、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示が開始され、停止操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより前記複数の絵柄の可変表示が停止され、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。