JP7157914B1 - 散薬秤量装置 - Google Patents
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Description
また、筐体部材2は、側壁部分の一部に内外を連通する開口部2aを有する。そして、秤量部材12は、表示部26が形成された部分が開口部2aよりも外側に配され、天秤台25が形成された部分が開口部2aよりも内側となる筐体部材2の内部に配される。筐体部材2は、一部が天秤台25の周囲に位置しており、風防としても機能する。
なお、表示部26は、タッチパネルであり、表示装置と入力装置を兼ねている。また、外部の機器との情報の送受信は、有線通信での送受信と、無線LAN等の無線通信での送受信の一方又は双方が可能であればよい。すなわち、通信部は、無線通信用のデバイスを備えたものであってもよい。
具体的には、散薬(薬剤)を秤量する際、天秤台25上に秤量容器14を載置した状態で、秤量容器14に散薬を入れて秤量する。このとき、予め設定された秤量容器14の重量を差し引いた値を散薬の秤量値とする。また、測定した秤量値(散薬の重量の値)は、デジタルデータとして秤量部材12の制御装置に入力される。
なお、ここでいう「秤量容器14の重量」とは、秤量容器14の付属物(RFIDタグ等)の重量を含む。
すなわち、自動散薬配分装置1の秤量部材12で秤量が完了した後、情報記憶手段に記憶されたIDに関する情報が、秤量した薬剤に関する情報、処方に関する情報と関連付けられ、これらの情報が秤量部材12から分包機側に送信される。そして、秤量容器14から分包機に薬剤が投入される際、秤量容器14上の薬剤(又は秤量容器14から投入された薬剤)と、分包機側が分包しようとする薬剤とが同じであるか否かを判別(照合)する判別動作を実行する。この判別動作は、秤量容器14の情報記憶手段に記憶された秤量容器14のIDと、分包機側に送信された秤量容器14のIDを照合する動作であり、秤量容器14の情報記憶手段を分包機側の情報読取手段に近づけることで実行される動作であってもよい。
さらにまた、秤量容器14は、電子ペーパー等の表示内容を電気的に書き換え可能な表示媒体を設けてもよい。この表示媒体には、秤量した薬剤を特定する情報(薬剤の名称等)、処方に関する情報、秤量した薬剤を投入する分包機や、その分包機の散薬の投入場所を特定する情報(分包機のホッパー情報)等が表示される。
そして、容器本体30は、図5で示されるように、内部に散薬(薬剤)を収容可能な収容空間32(薬剤収容部)を有する。
可動蓋部31bは、蓋本体部31aに対して揺動可能に設けられている。そして、この可動蓋部31bが姿勢変更することで、薬剤容器13の開状態と閉状態とが切り替わる。すなわち、薬剤容器13が閉状態であるとき、摘み部等の可動蓋部31bの一部を押圧することで、可動蓋部31bが閉じた状態から開いた状態となり、さらに開いた状態が維持される。
薬剤容器13には、特定の散薬が収容(充填)されており、この情報記録部材40には、収容された散薬の名称、有効期限、収容量等に関する各種情報が記録されている。なお、「散薬」とは、錠剤等の固形の薬剤をすり潰す等して粉末状にした薬剤を含むものとする。
本実施形態の自動散薬配分装置1は、容器載置台部20に載置された薬剤容器13の情報記録部材40に記憶された有効期限に関する情報を読み取り、これから排出させる薬剤(散薬)が有効期限内であるか否かの判別動作を行う。この判別動作は、有効期限に関する情報と、現在の日付(自動散薬配分装置1の使用日の日付)を比較し、有効期限内であるか否かを判別する動作である。そして、有効期限が切れていると判別された場合には、使用者にその旨を報知(通知)する報知動作を実行しても良い。
この報知動作は、上記した本体部10にディスプレイ等の表示装置や、スピーカ等の音出力装置を設け、メッセージを表示する動作、警告音や音声を発生させる動作であってもよい。また、秤量部材12の表示部26にメッセージを表示する動作でもよく、秤量部材12が警告音や音声を発生させる動作であってもよい。このことは、以下の説明における他の報知動作においても同様である。
この本体部10の制御装置もまた、上記した秤量部材12の制御装置と同様に、CPU、主記憶装置、補助記憶装置、I/Оポート等によって演算部、記憶部、通信部が形成されたものであり、外部の機器(部材)と有線通信及び/又は無線通信によって情報の送受信が可能となっている。そして、本体部10の制御装置と、秤量部材12の制御装置とは、信号の送受信が可能であり、本体部10と秤量部材12の間での情報のやり取りが可能となっている。
また、振動台43の両端には、加振手段45が傾斜姿勢で取り付けられている。本実施形態では、加振手段45として圧電素子を採用している。
すなわち、容器載置台部20は、薬剤容器13を振動台43に載置し、振動台43を振動させることで、薬剤容器13から散薬を排出させ、取り出すことが可能となっている。つまり、容器載置台部20は、薬剤容器設置部と薬剤排出手段を有するものであり、振動台43が、薬剤容器設置部としての機能と薬剤排出手段としての機能を兼ねている。
そして、本実施形態では、薬剤容器13から散薬を排出させるとき、薬剤容器13の重量を測定することで排出した散薬の量を取得し、排出した散薬の量が排出予定量となったことを条件として散薬の排出動作を完了させる。
そして、振動台43が振動を開始すると、薬剤容器13が振動台43と同一周波数で振動し、収容空間32に収容されていた散薬が薬剤排出部33から排出される。
散薬が排出中であることは、薬剤容器13の重量が低下することによって確認される。
すなわち、本実施形態では、散薬の排出中においても、薬剤容器13の現在の重量(現重量g)が台側重量測定手段によって監視され続けている。そして薬剤容器13の原重量Gと現重量gとを比較し、散薬の排出量H(H=G-g)を常時演算する。
そして散薬の総排出量Hが所望の重量となったところで、振動台43の振動を停止する。すなわち、現重量gが原重量Gから排出予定量(処方に基づく目標量)を引いた値に一致した際に、散薬の排出を停止する。
連結部50aは、移動機構部51の一部に固定される部分であり、外形が略直方体状となっている。
受皿部50bは、連結部50aの一部から外部に突出するように設けられた板状の部分である。受皿部50bの上側には、縁部分に沿って延在する突起状の隆起部52が設けられている。このことから、受皿部50bの上側部分には、隆起部52の内側となる位置に、周囲よりも窪んだ凹部が形成されている。
なお、本実施形態では、受皿部50bの平面視形状は、略長方形状であって突出端側の角部分が丸みを帯びた形状となっている。
なお、変換機構部は、このようなラックアンドピニオンに限らず、図7(b)で示すように、モータ55によって走行するベルト機構57としてもよい。モータ55の回転運動を直線運動に変換できればよい。
付言すると、このベルト機構57は、2つのプーリ57aと、2つのプーリ57aに懸架されたベルト部材57bを有しており、一方のプーリ57aがモータ55の出力軸と共に回転する。また、ベルト部材57bの一部に薬剤受部材50の連結部50aが固定されており、ベルト部材57bの走行に応じて薬剤受部材50が直線移動する。
ここで、「落下遮断位置」とは、薬剤容器13を容器載置台部20に載置したとき、薬剤排出部33(図5参照)の下方となる位置であり、薬剤容器13から排出された散薬の受け止めが可能となる位置である。
ここで、図2で示されるように、受皿部50bの突出長さは、薬剤容器13の短手方向の長さ(幅方向の長さ)よりも長い。そして、受皿部50bが落下遮断位置に配された状態では、図10で示すように、受皿部50bは、薬剤容器13の短手方向における片側端部よりも外側(図10では左端よりも左側)に離れた位置から、他方側端部よりも逆側(図10では右端よりも右側)に離れた位置までの間で延びている。
さらに、受皿部50bは、薬剤排出部33を基準として、薬剤容器13の長手方向で薬剤排出部33よりも外側(図10では上側)となる位置から、薬剤排出部33よりも内側(図10では下側)となる位置までの間に配される。
つまり、受皿部50bは、薬剤排出部33から下方に離れた位置であり、薬剤排出部33の真下となる位置を含んで平面的に広がる領域に配される。
なお、ここでいう「測定値が安定しない状態となる」とは、測定値が前後して定まらない状態とする。対して、「測定値が安定した状態となる」とは、測定値が前後せずに一定に定まった状態とする。
具体的に説明すると、薬剤容器13を容器載置台部20に載置し、薬剤容器13を開状態(蓋が開いた状態)とする。このとき、容器載置台部20の重量測定手段(台側重量測定手段)によって薬剤容器13の重量が測定されたことで(測定される薬剤容器13の重量が0gではなくなったことで)、薬剤容器13が載置された状態であると判別する。そして、薬剤容器13が載置された後、台側重量測定手段の測定値が安定した状態となることで、図8(b)で示されるように、受皿部50bが落下遮断位置から退避位置に自動で移動する。そして、図8(c)で示されるように、薬剤容器13から秤量容器14への散薬の排出動作が実行される。この散薬の排出動作は、上記したように、散薬の排出量が排出予定量となるまで実行される。
したがって、上記した第一移動動作は、秤量容器14に散薬が載せられていない状態であり、且つ、薬剤容器13が容器載置台部20に載置された状態で、台側重量測定手段の測定値が安定した状態に移行したことを条件として、実行される動作でもよい。
ここで、本実施形態では、薬剤容器13を容器載置台部20に載置したとき、薬剤容器13の一部が片持ち状に張り出すように載置される。そして、受皿部50bが退避位置に配された状態では、薬剤容器13の張り出し部分の下方側であって、薬剤排出部33よりも容器載置台部20に近接した位置に受皿部50bの全体が配される。
つまり、第二移動動作は、秤量容器14に散薬が載せられた状態で秤量部材12の測定値が安定(秤量値が0g以上で安定)した状態となり、且つ、薬剤容器13が容器載置台部20に載置された状態で台側重量測定手段の測定値が安定した状態となったことを条件として実行される動作である。
また、本実施形態では、散薬の排出動作が完了し、且つ、秤量部材12の測定値(秤量容器14に散薬が載せられた状態での測定値)が安定したことを条件として、筐体部材2が自動でロック解除状態となる。
そして、容器載置台部20に薬剤容器13が載置されていない状態で、容器載置台部20の重量測定手段の測定値が安定した状態となったことを条件として、受皿部50bを落下遮断位置から退避位置に移動させる第三移動動作が実行される。このことにより、散薬が載せられた秤量容器14を秤量部材12の上から移動させるとき、受皿部50bが邪魔になることがない。
なお、このとき、容器載置台部20の重量測定手段によって規定値よりも低い重量の値が測定された(予め設定した薬剤容器13そのものの重量よりも低い値が測定された)ことで、容器載置台部20に薬剤容器13が載置されていない状態であると判別する。
すなわち、散薬が載せられた秤量容器14を秤量部材12の上から移動させた後、そのまま秤量部材12に何も載せずに時間が経過すると、秤量部材12の測定値が安定しない状態から安定した状態に移行する。また、散薬が載せられた秤量容器14を秤量部材12の上から移動させた後、空の秤量容器14を秤量部材12の上に載置して時間が経過した場合も、秤量部材12の測定値が安定しない状態から安定した状態に移行する。そして、このように秤量部材12の測定値が安定したことを条件として、第四移動動作が実行される。
また、上記の例では、散薬の排出動作が完了し、且つ、秤量部材12の測定値が安定したことを条件として、筐体部材2が自動でロック解除状態となる例について説明した。しかしながら、秤量部材12の測定値によらず、散薬の排出動作が完了したことを条件として、筐体部材2が自動でロック解除状態となる構成としてもよい。
また、上記した散薬の排出動作は、筐体部材2の蓋部3が閉状態であることを条件の一つとして実行される動作としたが、必ずしもこれに限るものではない。例えば、連続で異なる薬剤容器13を順次載置して秤量を進める場合のように、作業速度が求められる場合には、設定によって蓋部3が閉状態でも排出動作が実行されるようにしてもよい。つまり、使用者の操作によって蓋部3が閉状態であるときに排出動作が実行される第1のモードと、蓋部3の状態に関わらず排出動作が実行可能となる第2のモードを切り替え可能とし、第2のモードでは、上記条件が解除されるようにしてもよい。
すなわち、自動散薬配分装置1は、図示しない駆動部材によって可動蓋部31bを揺動させ、薬剤容器13の蓋の開閉動作を行うものとしてもよい。薬剤容器13の蓋の開閉動作は、薬剤容器13を容器載置台部20に載置した状態で行ってもよい。また、薬剤容器13の蓋を開く動作は、薬剤容器13を容器載置台部20に載置する直前に行ってもよい。
垂下壁部61bは、本体板部61aの外縁に沿って延びており、開口部65が形成されている部分で断続しつつ環状に延びる部分となっている。
軸孔部66は、本体板部61aの中心となる位置に形成され、開口形状が略円形であり、本体板部61aを厚さ方向に貫通する貫通孔である。
なお、本実施形態では、小収容部71を4つ設けているが、秤量容器本体部62は、複数の小収容部71を有していればよく、例えば、小収容部71は、2つ設けてもよく、5つ設けてもよい。
また、垂下壁部61bの内側面は、小収容部71の外側部分であり、回転の径方向で最も外側に位置する部分と接触する。詳細には、開口部65が一つの小収容部71と重なった状態(図11の状態)としたとき、垂下壁部61bの内側面は、他の複数の小収容部71の外側部分と接触した状態となる。
また、この複数種の薬剤を収容可能な秤量容器60によると、連続して薬剤を秤量する作業を容易化できる。詳細に説明すると、上記した秤量容器14で複数種類の薬剤の秤量を行う場合、秤量容器14を電子天秤上に載置し、風袋引きを行った後、秤量容器14に薬剤を投入する。そして、散薬が載置された秤量容器14を電子天秤上から移動させた後、新たな秤量容器14を電子天秤上に載置し、再度風袋引きを行い、秤量容器14に薬剤を投入するといった作業を繰り返す。つまり、秤量容器14を載置する毎に風袋引きを行う必要が生じる。
すなわち、秤量容器本体部62、秤量容器蓋部61のそれぞれに互いに係合する係合部と被係合部を設け、相対回転可能に係合する構造とすればよい。同様に、秤量容器本体部62と秤量容器土台部63もまた、それぞれに互いに係合する係合部と被係合部を設け、相対回転可能に係合する構造とすればよい。
そして、散薬は、流動性の低い固まり難いものや、流動性の高い固まり易いもの等がある。このため、例えば、固まり易い散薬を極少量だけ排出する際、散薬が固まって落ちる等してしまうと、散薬を排出予定量よりも多く排出してしまうおそれがある。
具体的に説明すると、上記した薬剤容器13の情報記録部材40に収容する散薬の散薬特性に関する情報を記憶させておく。本実施形態では、それぞれの散薬の安息角を予め測定等により取得し、この安息角に係る情報を記憶させておく。
なお、「安息角」は、それぞれの散薬を同じ堆積形状となるように堆積させた状態での安息角である。
続いて、取得した安息角が所定角度θ1以上か否かを判別する判別動作を実施する。そして、判別動作の結果、安息角が所定角度θ1以上であった場合、第一排出動作を実行し、安息角が所定角度θ1未満であった場合、第二排出動作を実行する。
第一排出動作は、第二排出動作よりも振動台43の振動を大きくした状態で薬剤容器13を振動させる動作である。
そして、第一排出動作は、第二排出動作よりも高い振動レベルで振動台43を振動させる動作とする。例えば、第二排出動作を振動レベル5で振動台43を振動させる動作とし、第一排出動作を振動レベル8で振動台43を振動させる動作とする、といった具合である。第一排出動作、第二排出動作の振動レベルは、所定角度θ1の大きさによって適宜変更可能である。
例えば、散薬の安息角を10度未満である場合、10度以上30度未満である場合、30度以上40度未満である場合、50度以上である場合、といった具合に複数段階に区分しておく。このとき、各区分に属する角度が小さいものから順に、例えば区分1、区分2、・・・、とする。そして、これから排出する散薬の安息角がどの区分となるかを判別する判別動作を実施する。そして、この判別動作の結果、区分1である場合は、振動レベル2で振動台43を振動させ、区分2である場合は、振動レベル4で振動台43を振動させる、といった具合に、判別された区分に応じてそれぞれ異なる(振動が異なる)散薬の排出動作を実行する。このとき、各区分に属する角度が大きくなるにつれ、対応する排出動作の振動量が大きくなるものとする。すなわち、区分2は、区分1よりも振動量が大きく、区分3は、区分2よりも振動量が大きい、といった具合である。
具体的には、例えば、第一排出動作は、排出開始時から所定時間の間だけ振動レベル8で振動台43を振動させ、その後に振動レベル5で振動台43を振動させる動作としてもよい。このとき、第二排出動作は、排出開始時から完了時まで振動レベル5で振動台43を振動させる動作としてもよい。
そこで、本実施形態の自動散薬配分装置1は、薬剤容器の蓋の形状に応じて散薬の排出動作を変更することで、散薬の正確な排出を可能としている。
以下、このことについて具体的に説明する。また、以下の例では、微少量の排出動作に適した蓋(以下、Aタイプの蓋とも称す)を有する薬剤容器と、多量の散薬を速く排出させる排出動作に適した蓋(以下、Bタイプの蓋とも称す)を有する薬剤容器のいずれかを載置して使用する例について説明する。
このとき、薬剤容器は、自身の情報記録部材40に自身の空重量(内部に薬剤容器を収容していない状態の重量)に関する情報を記憶可能なものとしてもよい。そして、情報記録部材40にこれらの情報を記憶させる登録動作は、散薬の充填時に使用する外部機器等を用いて行ってもよく、蓋の種類に関する情報は、空重量に関する情報と共に記憶してもよい。
また、蓋の種類に関する情報を記憶させるとき、ディスプレイ等の表示装置に蓋の種類の項目を表示させ、複数の項目から一つの項目を選択することで、情報記録部材40に蓋に関する情報が記憶されるものとしてもよい。
すなわち、Bタイプの蓋である場合、通常通り振動台43を振動させたのでは、散薬を過剰に排出させてしまう可能性がある。そこで、Aタイプの蓋を有する薬剤容器から散薬を排出させる場合よりも振動台43の振動を小さくして、散薬の過剰な排出を防止する。
この場合、3以上の薬剤容器の種類(蓋の形状)毎に、異なる散薬の排出動作を実行してもよい。例えば、薬剤容器の種類毎に排出動作の際の振動台43の振動の大きさを異なるものとしてもよい。
この場合、予め、それぞれの蓋の形状と、その蓋が微少量の排出動作に適したものであるのか、又は、多量の散薬を速く排出させる排出動作に適したものであるのかを示す情報を関連付けて記憶させておく。そして、上記と同様に情報記録部材40から情報を読み取り、蓋の形状を特定することで、2つの散薬の排出動作のうちのいずれを実行するのかを決定する。
ここで、通常、散薬の排出動作を実行する場合には、散薬の過剰な排出を防止するため、最大振動よりも小さな振動量で排出動作を実行する。これに対し、排出予定量が散薬の収容量を上回った場合には、薬剤容器13の内部の散薬を全て排出させるため、最大振動で散薬の排出動作を実行しても散薬が過剰に排出されない。このように、最大振動で散薬の排出動作を実行することで、排出動作の完了までの時間を短縮できる。
すなわち、薬剤容器13の情報記録部材40に、薬剤容器13自身の空の状態の重量を予め記憶しておく。そして、薬剤容器13を容器載置台部20の上に載置したとき、載置した薬剤容器13の総重量、すなわち、内部の散薬の重量を含む重量を取得する。その後に、取得した総重量から記憶された空の状態の重量を減算し、散薬の収容量を算出する。
すなわち、内部の散薬を全て排出するまでの時間を短縮することで、散薬の排出を開始してから報知動作の実行までの時間を短縮できる。
仕切り板110は、図14(b)で示されるように、帯状の板を折り曲げて成形されており、2つの接壁部110a,110bと、大傾斜部110cと、小傾斜部110dと、水平部110eを有する。そして、中央に位置する水平部110eの両脇に大傾斜部110cと小傾斜部110dが形成され、さらにその両脇に接壁部110a,110bが形成されている。つまり、薬剤容器80を容器載置台部81に保持させた(載置させた)際、水平部110eは、水平姿勢となる部分であり、接壁部110a,110bは、垂直姿勢となる部分である。水平部110eには、小孔(開口)が多数設けられており、それぞれの小孔は、水平部110eを厚さ方向(上下方向)に貫通する。
支持台131及び振動部材132は、共に側面形状が「L」型の部材であり、水平部と垂直壁部を有している。支持台131の水平部と振動部材132の水平部の間は、実質的に非接触であり、加振手段に通電することで、振動部材16が振動する
振動部材132は、水平部である振動側水平部132aと、垂直壁部(縦壁)である振動側垂直壁部132bとを有する。振動側垂直壁部132bには、上部と下部に係合部が設けられている。この係合部は、薬剤容器80の背面壁92に設けられた係合部と対となる係合部である。すなわち、薬剤容器80の係合部と互いに係合する部分である。
薬剤容器80から薬剤を排出する際には、振動側垂直壁部132bに薬剤容器80を固定し、薬剤排出部97を開状態とする。そして、薬剤容器80を振動させる。このとき、薬剤容器80内の散薬は、散薬通過路140の散薬が排出によって少なくなると、水平部110eの上側の空間である貯留空間から散薬が散薬通過路に移動する。そして、散薬通過路の散薬は、薬剤排出部97に向かって進み、整流部材111のコイルの線の隙間を通過し、薬剤排出部97から排出される。
このような自動散薬配分装置によると、複数個所で散薬の排出が可能となり、複数種類の薬剤や多量の薬剤を排出するとき、調剤作業全体の効率化(作業時間の短縮)を図ることができる。
ここで、蓋部材401は、乾燥剤等を収容可能な蓋内収容部404を有している。本実施形態の蓋内収容部404は、調湿剤を配置する空間となっている。そして、小蓋部403を揺動させることで蓋内収容部404の開閉が可能となる。すなわち、蓋内収容部404は、蓋本体部402と小蓋部403の間に形成される空間である。詳細には、蓋部材401を閉状態とし、小蓋部403を閉状態としたとき、小蓋部403の大部分の上方に位置する空間である。
Claims (5)
- 薬剤容器設置部と、排出遮断部材を有し、
前記薬剤容器設置部に薬剤容器を設置し、薬剤容器から秤量容器載置部に載置した秤量容器に自動で散薬を排出するものであり、
薬剤容器は、散薬排出部から散薬を排出するものであり、
前記排出遮断部材の少なくとも一部を前記散薬排出部と秤量容器の間に位置させることで、薬剤容器から秤量容器への散薬の落下を遮断するものであり、
前記排出遮断部材を移動させる遮断部材移動機構を有し、
前記排出遮断部材は、散薬を排出する際に前記散薬排出部の下方となる落下遮断位置と、前記落下遮断位置から離れた位置である退避位置の間で移動するものであり、
前記薬剤容器設置部に設置した薬剤容器の重量を測定可能な第一重量測定手段を有し、
秤量容器上の薬剤の重量を測定可能な第二重量測定手段をさらに有し、
薬剤容器から秤量容器に散薬を排出させる動作が実行された後、前記排出遮断部材が前記落下遮断位置に位置した状態で薬剤容器が前記薬剤容器設置部から取り外され、その後に薬剤容器が前記薬剤容器設置部に載置されていない状態で、前記第一重量測定手段によって測定された測定値が安定状態となり、且つ、前記第二重量測定手段によって測定された測定値が安定状態となったことを条件として、前記排出遮断部材が前記落下遮断位置から前記退避位置に移動する、散薬秤量装置。 - 前記薬剤容器設置部に薬剤容器が設置され、前記第一重量測定手段によって重量を測定する動作が実行された後、前記第一重量測定手段によって測定された測定値が安定状態となったことを条件として、前記排出遮断部材が前記落下遮断位置から前記退避位置に移動する、請求項1に記載の散薬秤量装置。
- 薬剤容器から秤量容器に散薬を排出する動作が開始された後、前記第一重量測定手段によって測定された測定値が安定状態となり、且つ、前記第二重量測定手段によって測定された測定値が安定状態となったことを条件として、前記排出遮断部材が前記退避位置から前記落下遮断位置に移動する、請求項1又は2に記載の散薬秤量装置。
- 開閉可能な蓋部を有するケース部材を有し、
前記蓋部が閉状態となったことを条件の一つとして、前記薬剤容器から散薬を排出させる動作を開始する、請求項1乃至3のいずれかに記載の散薬秤量装置。 - 開閉可能な蓋部を有するケース部材を有し、
前記蓋部が閉状態であるとき、開状態への移行を規制するロック状態とすることが可能なものであり、
秤量容器に対して所定量の散薬を排出した後に、前記第二重量測定手段によって測定された測定値が安定状態となったことを条件として、前記ロック状態が解除される、請求項1乃至4のいずれかに記載の散薬秤量装置。
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