JP7156581B1 - 切削工具 - Google Patents

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B23QDETAILS, COMPONENTS, OR ACCESSORIES FOR MACHINE TOOLS, e.g. ARRANGEMENTS FOR COPYING OR CONTROLLING; MACHINE TOOLS IN GENERAL CHARACTERISED BY THE CONSTRUCTION OF PARTICULAR DETAILS OR COMPONENTS; COMBINATIONS OR ASSOCIATIONS OF METAL-WORKING MACHINES, NOT DIRECTED TO A PARTICULAR RESULT
    • B23Q17/00Arrangements for observing, indicating or measuring on machine tools

Abstract

切削工具は、回転軸に沿って第1の端部から第2の端部まで延びるシャフト部と、シャフト部の長手方向の一部を取り囲むように配置されるセンサ部と、を備える。この切削工具は、シャフト部の回転軸まわりに回転することによって、被加工物を切削する切削工具である。センサ部は、センサモジュールと、センサモジュールを収容するケースと、を含む。センサモジュールは、シャフト部の物理量を検知するセンサと、センサに電気的に接続される基板と、基板に電気的に接続され、センサが検知した上記物理量の情報を含む信号を外部へと送信する無線通信部と、を含む。ケースは、センサモジュールを保持する保持部を含む。

Description

本開示は、切削工具に関するものである。
切削工具による加工中に、センサによって切削工具の物理量を測定することにより、切削工具の状態を把握する技術が知られている(たとえば、米国特許出願公開第2015/0261207号(特許文献1)、特開2018-54611号公報(特許文献2)、特開2009-285804号公報(特許文献3)、国際公開第2017/002762号(特許文献4)、特許第5988066号(特許文献5)、実用新案登録第3170029号(特許文献6)、特開2015-77658号公報(特許文献7)、国際公開第2015/056495号(特許文献8)、欧州特許出願公開第3292929号(特許文献9)および欧州特許出願公開第3292930号(特許文献10)参照)。
米国特許出願公開第2015/0261207号 特開2018-54611号公報 特開2009-285804号公報 国際公開第2017/002762号 特開2016-221665号公報 実用新案登録第3170029号 特開2015-77658号公報 国際公開第2015/056495号 欧州特許出願公開第3292929号 欧州特許出願公開第3292930号
本開示に従った切削工具は、回転軸に沿って第1の端部から第2の端部まで延びるシャフト部と、シャフト部の長手方向の一部を取り囲むように配置されるセンサ部と、を備える。この切削工具は、シャフト部の回転軸まわりに回転することによって、被加工物を切削する切削工具である。センサ部は、センサモジュールと、センサモジュールを収容するケースと、を含む。センサモジュールは、シャフト部の物理量を検知するセンサと、センサに電気的に接続される基板と、基板に電気的に接続され、センサが検知した上記物理量の情報を含む信号を外部へと送信する無線通信部と、を含む。ケースは、センサモジュールを保持する保持部を含む。
図1は、切削工具の構造を示す概略斜視図である。 図2は、シャフト部の構造を示す概略斜視図である。 図3は、図2とは異なる視点から見たシャフト部の構造を示す概略斜視図である。 図4は、第1の端部側から回転軸方向に見たシャフト部の構造を示す概略平面図である。 図5は、第2の端部側から回転軸方向に見たシャフト部の構造を示す概略平面図である。 図6は、軸方向に垂直な方向に見たシャフト部の構造を示す概略平面図である。 図7は、図5の線分VII-VIIに沿う断面を示す概略断面図である。 図8は、ケースに基板モジュールが収容された状態を示す概略断面図である。 図9は、ひずみセンサ部品の構造を示す概略斜視図である。 図10は、基板モジュールの構造を示す概略平面図である。 図11は、図10の線分XI-XIに沿う断面を示す概略断面図である。 図12は、ケースに基板モジュールが収容された状態を示す概略平面図である。 図13は、ケース本体の構造を示す概略斜視図である。 図14は、第1固定部材の構造を示す概略斜視図である。 図15は、第2固定部材の構造を示す概略斜視図である。 図16は、蓋(上壁部)の構造を示す概略斜視図である。 図17は、保持部の構造を示す概略斜視図である。 図18は、変形例の基板を採用した場合の基板モジュールの構造を示す概略平面図である。 図19は、図18の線分XIX-XIXに沿う断面を示す概略断面図である。
[本開示が解決しようとする課題]
センサ部を採用することにより切削工具の回転のバランスが悪化すると、切削工具の加工精度や耐久性が低下する恐れがある。センサ部の採用による回転のバランスの悪化を抑制することが可能な切削工具を提供することが、本開示の目的の1つである。
[本開示の効果]
本開示の切削工具によれば、センサ部の採用による回転のバランスの悪化を抑制することができる。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。本開示の切削工具は、回転軸に沿って第1の端部から第2の端部まで延びるシャフト部と、シャフト部の長手方向の一部を取り囲むように配置されるセンサ部と、を備える。この切削工具は、シャフト部の回転軸まわりに回転することによって、被加工物を切削する切削工具である。センサ部は、センサモジュールと、センサモジュールを収容するケースと、を含む。センサモジュールは、シャフト部の物理量を検知するセンサと、センサに電気的に接続される基板と、基板に電気的に接続され、センサが検知した上記物理量の情報を含む信号を外部へと送信する無線通信部と、を含む。ケースは、センサモジュールを保持する保持部を含む。
本開示の切削工具においては、センサがシャフト部の物理量を検知し、当該物理量の情報を含む信号が無線通信部によって外部へと送信される。センサおよび無線通信部を含むセンサモジュールは、ケースに含まれる保持部によって適切な位置に保持される。そのため、本開示の切削工具によれば、センサモジュールおよびケースを含むセンサ部の採用による回転のバランスの悪化を抑制することができる。
上記切削工具において、第1の端部は、被加工物を切削する刃が配置される側の端部であってもよい。ケースは、シャフト部の外周面を取り囲む筒状の側壁部と、シャフト部の第1の端部側の側壁部の開口を閉じる底壁部と、シャフト部の第2の端部側の側壁部の開口を閉じる上壁部と、を含んでいてもよい。このような構造のケースは、センサモジュールを収容するケースとして好適である。
上記切削工具において、保持部は、底壁部または上壁部に配置されてもよい。このような構成により、保持部によってセンサモジュールを適切な位置に保持することが容易となる。
上記切削工具において、底壁部は金属製であってもよい。上壁部および側壁部の少なくとも一部は樹脂製であってもよい。被加工物を切削する刃が配置される側の端部である第1の端部側に位置する底壁部には、被加工物の切り屑が衝突しやすい。底壁部が金属製であることにより、切り屑の衝突に対する十分な耐久性を確保することが容易となる。一方、上壁部および側壁部の少なくとも一部が樹脂製であることにより、無線通信部からの信号の外部への送信が容易となる。
上記切削工具において、センサモジュールは、センサに電力を供給する二次電池と、二次電池に接続され、側壁部において外部に露出する充電ポートと、をさらに含んでいてもよい。この構成により、センサへの給電をケースの内部に配置される二次電池から行うことができる。また、充電ポートを側壁部において外部に露出するように配置することにより、切り屑が充電ポートに衝突することを抑制することができる。
上記切削工具において、保持部は、少なくとも一対の壁部を含んでいてもよい。保持部は、センサモジュールの少なくとも一部をこの少なくとも一対の壁部で挟むことによって保持してもよい。この構成により、センサモジュールを保持部によって保持することが容易となる。
上記切削工具において、センサ部は、ケースをシャフト部に対して固定する環状の固定部材をさらに含んでいてもよい。センサ部により取り囲まれるシャフト部の外周面は、第1平坦部を有していてもよい。固定部材の内周面は、第1平坦部とシャフト部の径方向において対向する第2平坦部を有していてもよい。第1平坦部と第2平坦部とが接触することによりセンサ部がシャフト部に対して相対的に回転することが規制されていてもよい。この構成により、センサ部がシャフト部に対して相対的に回転することを規制しつつ、センサ部をシャフト部に設置することが容易となる。
上記切削工具において、回転軸に沿う方向に見て、センサ部により取り囲まれるシャフト部の外周面は、第1平坦部を含む多角形形状を有していてもよい。固定部材の内周面は、多角形形状に対応する部分を有し、多角形形状に対応する部分が第2平坦部であってもよい。この構成により、センサ部がシャフト部に対して相対的に回転することを規制しつつ、センサ部をシャフト部に設置することが一層容易となる。
上記切削工具において、ケースは、シャフト部の外周面を取り囲む筒状の側壁部と、シャフト部の第1の端部側の側壁部の開口を閉じる底壁部と、シャフト部の第2の端部側の側壁部の開口を閉じる上壁部と、を含んでいてもよい。固定部材は、底壁部または上壁部に対して固定されていてもよい。この構成により、センサ部がシャフト部に対して相対的に回転することを規制しつつ、センサ部をシャフト部に設置することが一層容易となる。
上記切削工具において、固定部材には、回転軸に沿う方向に貫通するねじ孔が形成されていてもよい。固定部材は、ねじによって底壁部または上壁部に対して固定されていてもよい。ねじは、ねじ孔を貫通し、底壁部または上壁部に進入していてもよい。この構成により、センサ部をシャフト部に設置することが一層容易となる。
上記切削工具において、シャフト部の外周面には、シャフト部の周方向に延びる溝が形成されていてもよい。固定部材の一部がこの溝にはめ込まれていてもよい。この構成により、回転軸方向におけるセンサ部のシャフト部に対する位置決めが容易となる。
上記切削工具において、回転軸に沿う方向に見て、回転軸を通る直線が、基板の表面のうち無線通信部が搭載される部分に対する垂線となるように、センサモジュールは配置されていてもよい。この構成により、比較的質量の大きい無線通信部に加わる、切削工具の回転による遠心力が、基板の表面に沿う方向に加わることを抑制することができる。その結果、無線通信部の電気的接続等に異常が生じることを抑制することができる。
上記切削工具において、センサモジュールは、基板上に搭載されるADコンバータ、スイッチ、コネクタ、可変抵抗および電池ホルダからなる群から選択される少なくとも1つの部品をさらに含んでいてもよい。回転軸に沿う方向に見て、回転軸を通る直線が、基板の表面のうち上記少なくとも1つの部品が搭載される部分に対する垂線となるように、センサモジュールは配置されていてもよい。この構成により、比較的質量の大きいこれらの部品に加わる、切削工具の回転による遠心力が、基板の表面に沿う方向に加わることを抑制することができる。その結果、これらの部品の電気的接続等に異常が生じることを抑制することができる。
[本願発明の実施形態の詳細]
次に、本開示にかかる切削工具の実施の形態を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
(切削工具の構造の概要)
図1は、切削工具の構造を示す概略斜視図である。まず、図1を参照して、切削工具の構造の概略を説明する。本実施の形態における切削工具1は、シャフト部10と、センサ部20とを備える。シャフト部10は、回転軸Aに沿って第1の端部10Aから第2の端部10Bまで延びている。センサ部20は、シャフト部10の長手方向の一部を取り囲むように配置されている。シャフト部10には、第1の端部10Aおよび外周面において開口する凹部13が周方向に等間隔に複数(ここでは4つ)形成されている。凹部13を規定する壁面には、切削チップ91が取り付けられている。回転軸A周りに切削工具1を回転させ、切削チップ91を被加工物(図示しない)に接触させることにより、被加工物を加工することができる。すなわち、切削工具1は、シャフト部10の回転軸Aまわりに回転することによって、被加工物を切削する切削工具である。
(シャフト部の構造)
次に、切削工具の各部分の詳細を説明する。図2は、第2の端部10B側から見たシャフト部の構造を示す概略斜視図である。図3は、第1の端部10A側から見たから見たシャフト部の構造を示す概略斜視図である。図4は、第1の端部側から回転軸方向に見たシャフト部の構造を示す概略平面図である。図5は、第2の端部側から回転軸方向に見たシャフト部の構造を示す概略平面図である。図6は、軸方向に垂直な方向に見たシャフト部の構造を示す概略平面図である。図7は、図5の線分VII-VIIに沿う断面を示す概略断面図である。図2~図7を参照して、シャフト部10の構造について説明する。
図2および図3を参照して、シャフト部10は、本体部11と、第1領域としての拡径部12とを含む。本体部11は、円筒状の形状を有する。回転軸Aは、本体部11の中心軸に一致する。拡径部12は、本体部11よりも径が大きい部分である。本体部11の長手方向における拡径部12の位置は特に限定されるものではないが、本実施の形態においては、本体部11の長手方向において中央部分に配置される。拡径部12は、シャフト部10の、センサ部20に取り囲まれる領域に配置される。
図2~図4を参照して、上記の通り、シャフト部10の凹部13を規定する壁面には、切削チップ91が取り付けられている。切削チップ91は、切削チップ91に形成されたねじ孔にねじ92が挿入され、締め付けられることでシャフト部10に対して固定されている。
図2~図6を参照して、拡径部12は、八角柱状の形状を有する。図4および図5を参照して、拡径部12は、回転軸Aに沿う方向に見て、八角形状の形状を有する。より具体的には、拡径部12は、回転軸Aに垂直な断面において、正方形の4つの角部のそれぞれから同一の形状の4つの直角二等辺三角形を除去した八角形の形状を有している。この八角形の重心を回転軸Aが通過している。この八角形の形状は、回転軸Aに沿う方向において同一である。本体部11の中心軸と拡径部12の中心軸とは一致する。ここで、拡径部12の中心軸とは、上記八角形の重心を通る直線を意味する。
図4および図5を参照して、回転軸Aに沿う方向に見て、上記八角形は、交互に配置される長辺に対応する外周面12Aと長辺よりも短い短辺に対応する外周面12Bとによって構成されている。周方向において隣り合う上記八角形の各辺に対応する拡径部12の外周面12A,12Bの各面の、回転軸Aを通る垂線L,L同士がなす角θは互いに等しい。具体的には、角θは45°である。なお、上記八角形の形状は上記形状に限定されるものではなく、回転軸Aに沿う方向に見て、外周面12Aおよび外周面12Bの長さは同じであってもよい。
図2~図6を参照して、各外周面12Bには、回転軸Aに沿う方向に延びる第1凹部16が形成されている。第1凹部16を規定する底面16Aは平面である。第1凹部16は、垂線Lと交差する位置に配置される。第1凹部16は、外周面12Bを回転軸Aに沿う方向に貫通している。拡径部12の外周面12A,12Bには、拡径部12の周方向に延びる第2凹部15が形成されている。第2凹部15は、第1凹部16に重なるように形成されている。第2凹部15は、第1凹部16と交差(直交)する。第2凹部15は、拡径部12の外周面12A,12Bの全周にわたって形成されている。すなわち、第2凹部15は環状に形成されている。
図6および図7を参照して、第2凹部15の深さdは、第1凹部16の深さdよりも大きい。本体部11の第1の端部10A側の拡径部12との境界部には、他の部分に比べて径の小さい第1小径部11Aが形成されている。本体部11の第2の端部10B側の拡径部12との境界部には、他の部分に比べて径の小さい第2小径部11Bが形成されている。シャフト部10には、シャフト部10を回転軸Aに沿う方向に貫通する貫通孔10Cが形成されている。貫通孔10Cは、回転軸Aを含むように延びる。
(センサ部の構造)
次に、図8~図17を参照して、センサ部20の構造について説明する。図8を参照して、センサ部20は、センサモジュール80と、センサモジュール80を収容するケース21と、ケース21の内部に充填された樹脂製の充填材93とを含んでいる。ケース21は、シャフト部10の外周面を取り囲む筒状の側壁部23と、シャフト部10の第1の端部10A側の側壁部23の開口を閉じる底壁部24と、シャフト部10の第2の端部10B側の側壁部23の開口を閉じる上壁部22と、を含んでいる。センサモジュール80は、複数の第1センサとしての複数のひずみセンサ31と、ひずみセンサ31に電気的に接続される基板49と、基板49に電気的に接続された無線通信部51(図10、図11参照)と、ひずみセンサ31に電力を供給する二次電池98と、二次電池98に接続され、ケース21の外周面において外部に露出する充電ポート99とを含む。二次電池98と基板49(基板49上の回路パターン)とは、配線98Bにより電気的に接続されている。二次電池98と充電ポート99とは、配線98Aにより電気的に接続されている。ひずみセンサ31は、シャフト部10の第1の物理量としてのひずみを検知する。無線通信部51は、ひずみセンサ31が検知したひずみの情報を含む信号を外部へと送信する。
図9を参照して、ひずみセンサ31は、ひずみセンサ部品30を構成する。ひずみセンサ部品30は、ひずみセンサ31と、ひずみセンサ31に接続され、先端にコネクタ33を有する配線32とを含んでいる。配線32は、帯状の形状を有している。ひずみセンサ31は、配線32の一方の端部近傍に配置されている。配線32の他方の端部に、コネクタ33が配置されている。
図10および図11を参照して、基板49は、基板モジュール40を構成する。基板49は、樹脂などの絶縁体からなる基板本体と、基板本体の表面に形成される銅などの導電体製の回路パターン(図示しない)とを含む。基板モジュール40は、基板49と、無線通信部51と、第2センサとしての加速度センサ52と、ソケット53と、ADコンバータ54とを含んでいる。無線通信部51、加速度センサ52、ソケット53およびADコンバータ54は、基板49の一方の主面上に配置され、基板49(基板49の回路パターン)と電気的に接続されている。加速度センサ52は、シャフト部10の第2の物理量としての加速度を検知する。加速度センサ52は、基板49上に複数配置されている。無線通信部51は、基板49を介して加速度センサ52に電気的に接続されている。無線通信部51は、加速度センサ52が検知したシャフト部10の加速度の情報を含む信号を外部へと送信する。
基板49は、リジッド基板である。基板49は、帯状の形状を有している。基板49は、第1区域41、第2区域42、第3区域43、第4区域44、第5区域45、第6区域46、第7区域47および第8区域48を含んでいる。第1区域41~第8区域48は、基板49の長手方向においてこの順で配置されている。第1区域41には、無線通信部51および加速度センサ52が搭載されている。第2区域42には、ソケット53が搭載されている。第3区域43には、加速度センサ52が搭載されている。第4区域44には、ソケット53が搭載されている。第5区域45には、加速度センサ52およびADコンバータ54が搭載されている。第6区域46には、ソケット53が搭載されている。第7区域47には、加速度センサ52が搭載されている。第8区域48には、ソケット53が搭載されている。
隣り合う第1区域41~第8区域48の間には、他の部分に比べて厚みが小さい折り曲げ可能領域49Aが形成されている。折り曲げ可能領域49Aは、基板49の幅方向(長手方向に垂直な方向)の両端を繋ぐ溝である。第1区域41は、無線通信部51が搭載される第2領域である。第5区域45は、ADコンバータ54が搭載される第3領域である。折り曲げ可能領域49Aは、第2領域および第3領域に比べて厚みが小さい第4領域である。基板49の長手方向における第1区域41、第3区域43、第5区域45および第7区域47の長さは、拡径部12を回転軸Aに沿う方向に見た上記八角形の長辺である外周面12Aの長さを一定の比αで拡張した長さとなっている。基板49の長手方向における第2区域42、第4区域44、第6区域46および第8区域48の長さは、拡径部12を回転軸Aに沿う方向に見た上記八角形の短辺である外周面12Bの長さを上記一定の比αで拡張した長さとなっている。
次に、ケース21について説明する。図8および図13~図17を参照して、ケース21は、ケース本体61と、第1固定部材63と、第2固定部材65と、蓋22と、保持部81とを含む。ケース本体61は、図13に示すように、中央に貫通孔61Aを有する円盤状の底壁部24と、底壁部24の外周から立ち上がり、円筒状の形状を有する側壁部23とを含む。底壁部24には、底壁部24を厚み方向に貫通するねじ孔62が周方向に複数個(ここでは8個)等間隔に形成されている。ケース本体61を構成する材料は、たとえば金属である。採用可能な金属としては、アルミニウム合金、鉄合金(ステンレス鋼などの鋼)などを挙げることができる。第1固定部材63と第2固定部材65とは、ケース21をシャフト部10に対して固定する環状の固定部材67を構成する。
図14を参照して、第1固定部材63は、2つに分割された円環平板状の形状を有する。第1固定部材63には、上記ケース本体61の底壁部24のねじ孔62に対応するように、ねじ孔64が周方向に複数個(ここでは2つに分割された第1固定部材63において合計8個)等間隔に形成されている。第1固定部材63の内周面63Aは、シャフト部10の第1小径部11Aに対応する形状を有する。2つの第1固定部材63を組み合わせて環状にした状態で、内周面63Aの直径は、第1小径部11Aの直径と同一またはわずかに大きい。第1固定部材63を構成する材料は、たとえば金属である。採用可能な金属としては、アルミニウム合金、鉄合金(ステンレス鋼などの鋼)などを挙げることができる。
図15を参照して、第2固定部材65は、平板円弧状の形状を有する部品である。本実施の形態においては、ケース21は、2つの第2固定部材65を含む。各第2固定部材65の内周面65Aは、拡径部12の外周面の平面形状の一部に対応する形状、すなわち八角形の一部に対応する形状を有している。第2固定部材65には、上記ケース本体61の底壁部24のねじ孔62および第1固定部材63のねじ孔64に対応するように、ねじ孔66が複数個(ここでは各第2固定部材65について2つずつ)形成されている。第2固定部材65を構成する材料は、たとえば樹脂である。
図16を参照して、蓋(上壁部)22は、中央に貫通孔22Aを有する円盤状の形状を有する。蓋22を構成する材料は、たとえば樹脂である。
図17および図8を参照して、保持部81は、平板環状の形状を有する底壁部82と、底壁部82の外周から立ち上がる環状の外周壁84と、底壁部82の内周から立ち上がる環状の内周壁83と、内周壁83の内周側に接続される電池保持部85とを含んでいる。内周壁83は、外周壁84に沿って延びている。内周壁83と外周壁84との間隔は全周にわたって略一定である。軸方向に見て、内周壁83と外周壁84との間の隙間は、拡径部12を回転軸Aに沿う方向に見た上記八角形を一定の割合で拡大した八角形状の形状を有している。軸方向に見て、内周壁83と外周壁84との間の隙間は、基板49の長手方向における第1区域41、第3区域43、第5区域45および第7区域47の長さに対応する長さの長辺と、第2区域42、第4区域44、第6区域46および第8区域48に対応する長さの短辺とが交互に配置された八角形状の形状を有している。内周壁83と外周壁84との間の間隔は、基板モジュール40の厚みと同じか、または基板モジュール40の厚みよりわずかに大きい。保持部81は、外周壁84がケース本体61の側壁部23の内周に沿うようにケース本体61の内部に配置することが可能な形状を有している。
次に、シャフト部10に対するひずみセンサ部品30、基板モジュール40およびケース21の設置について説明する。ひずみセンサ部品30は、ひずみセンサ31が第2凹部15を跨ぎ、かつひずみセンサ31が第1凹部16内に収容されるように配置される(図2、図4、図8等参照)。ひずみセンサ部品30は、4つの外周面12Bのそれぞれに設置される。その結果、回転軸Aに沿う方向に見て、ひずみセンサ31が、八角形の各辺に対応する拡径部12の外周面のうち、回転軸Aを通る垂線Lが互いに90°をなす拡径部12の外周面12B(短辺に対応する外周面)の全てに配置される。
ケース21は、シャフト部10に対してひずみセンサ部品30が設置された状態で設置することができる。具体的には、まず、外周壁84がケース本体61の側壁部23の内周に沿うように保持部81がケース本体61の内部に配置される。この状態で、ケース本体61の底壁部24の貫通孔61Aをシャフト部10の本体部11が貫通するように、ケース本体61が配置される。第1固定部材63は、底壁部24上に配置された状態で、内周面63Aが本体部11の第1小径部11Aの底壁に接触するように、第1小径部11Aにはめ込まれる。つまり、固定部材67を構成する第1固定部材63は、シャフト部10の外周面に周方向に延びるように形成された溝である第1小径部11Aにはめ込まれる。これにより、回転軸Aに沿う方向においてセンサ部20がシャフト部10に対して位置決めされる。
第2固定部材65は、第1固定部材63上に配置された状態で、内周面65Aが拡径部12の外周面12A,12Bに接触するように配置される。そして、第2固定部材65のねじ孔66、第1固定部材63のねじ孔64を貫通し、底壁部24のねじ孔62にまで到達するねじ69によって、ケース本体61、第1固定部材63および第2固定部材65が互いに固定される。このとき、第1固定部材63の内径が第1小径部11Aの外径に対応しているため、ケース本体61の中心軸と回転軸Aとが一致する。また、第2固定部材65の内周面65Aが拡径部12の外周面の平面形状の一部に対応する形状(八角形の一部に対応する形状)を有しているため、ケース本体61がシャフト部10に対して相対的に周方向に回転することが阻害される。つまり、固定部材67を構成する第2固定部材65の内周面65Aは、第1平坦部としての拡径部12の外周面12A,12Bに対向する第2平坦部(8角形の辺に対応する領域)を含んでいる。そして、第1平坦部である外周面12A,12Bと第2平坦部である内周面65Aの平坦領域とが接触することによりセンサ部20がシャフト部10に対して相対的に回転することが規制されている。
図8および図12を参照して、基板モジュール40は、基板49において無線通信部51、加速度センサ52、ソケット53およびADコンバータ54等が搭載される側の主面が拡径部12の外周面12A,12Bに向かい合うように、保持部81の内周壁83と外周壁84との間に差し込まれることにより、保持部81に保持される。つまり、保持部81は、一対の壁部である内周壁83および外周壁84でセンサモジュール80を挟むことによって保持している。このとき、第1区域41、第3区域43、第5区域45および第7区域47が外周面12Aに向かい合うように配置され、第2区域42、第4区域44、第6区域46および第8区域48が外周面12Bに向かい合うように配置される。また、基板49は、回転軸Aに沿う方向の両端を繋ぐ溝(幅方向の両端を繋ぐ溝)である折り曲げ可能領域49Aにおいて屈曲する。
その結果、回転軸Aに沿う方向に見て、基板49は、拡径部12の外周面12A,12Bとの間に間隔をおいて外周面12A,12Bを取り囲むように配置される。ソケット53は、外周面12Bに向かい合う基板49の主面上に配置される。そして、ひずみセンサ31に接続された配線32の端部に位置するコネクタ33が、ソケット53に接続される。これにより、基板49とひずみセンサ31とが電気的に接続される。図8に示すように、配線32は、アーチ状に反った状態となっている。すなわち、配線32は、ひずみセンサ31とソケット53とを、たるみをもって接続する。二次電池98は、保持部81の電池保持部85により保持される。
図12を参照して、回転軸Aに沿う方向に見て、回転軸Aを通る直線が、基板49の表面のうち無線通信部51およびADコンバータ54が搭載される部分に対する垂線Lとなるように、センサモジュール80は配置されている。また、回転軸Aを通る直線が、基板49の表面のうちソケット53(コネクタ)が搭載される部分に対する垂線Lとなるように、センサモジュール80は配置されている。これにより、比較的質量の大きいこれらの部品に加わる、切削工具1の回転による遠心力が、基板49の表面に沿う方向に加わることを抑制される。その結果、これらの部品の電気的接続等に異常が生じることを抑制することができる。
加速度センサ52は、基板49の第1区域41、第3区域43、第5区域45および第7区域47上に配置されている。そのため、上記のように基板モジュール40が保持部81に保持されることにより、回転軸Aに沿う方向に見て、加速度センサ52が、八角形の各辺に対応する拡径部12の外周面のうち、回転軸Aを通る垂線Lが互いに90°をなす拡径部12の外周面12A(長辺に対応する外周面)に向かい合う位置に配置される。
図10および図8を参照して、回転軸Aに沿う方向において、加速度センサ52とひずみセンサ31とは同じ位置に配置されている。このようにすることにより、センサの設置に必要な軸方向の長さを小さくすることができる。その結果、センサ部20を小さくすることができる。ここで、「回転軸Aに沿う方向において、加速度センサ52とひずみセンサ31とは同じ位置に配置されている」状態とは、図8および図10を参照して、回転軸Aに沿う方向における加速度センサ52の測定範囲a(具体的には加速度を検知するための電気抵抗配線が配置されている範囲)とひずみセンサ31の測定範囲b(具体的にはひずみを検知するための電気抵抗配線が配置されている範囲)とが少なくとも一部において重複することを意味する。回転軸Aに沿う方向における加速度センサ52とひずみセンサ31との位置関係は、加速度およびひずみの検知の容易性等を考慮して変更してもよい。たとえば、回転軸Aに沿う方向において、ひずみセンサ31は、加速度センサ52よりも第1の端部10Aから遠い位置(切削チップ91から遠い側;図8において上側)に配置されてもよい。切削加工によって生じるシャフト部10のひずみは、切削チップからより離れることで大きくなる。切削加工によって生じるシャフト部10の加速度は、切削チップにより近い位置で大きくなる。そのため、このような配置を採用することにより、ひずみセンサ31および加速度センサ52によるひずみおよび加速度の検知の感度が向上する。一方、回転軸Aに沿う方向において、ひずみセンサ31は、加速度センサ52よりも第1の端部10Aに近い位置(切削チップ91から近い側;図8において下側)に配置されてもよい。シャフト部10が長い場合、上記配置ではひずみセンサ31が配置される位置におけるシャフト部10のひずみが、大きくなりすぎる場合がある。このような場合、ひずみセンサ31を、加速度センサ52よりも第1の端部10Aに近い位置に配置することで、ひずみセンサ31が配置される位置におけるひずみの大きさを、ひずみセンサ31が検知しやすい範囲とすることができる。
また、図8および図12を参照して、本実施の形態においては、ひずみセンサ31には温度センサが含まれている。つまり、本実施の形態においては、ひずみセンサ31として、ひずみセンサ31と温度センサとが一体となったセンサが採用されている。温度センサは、必ずしもひずみセンサ31と一体である必要はなく、別体であってもよい。この場合、図8を参照して、回転軸Aに沿う方向において、温度センサはひずみセンサ31と同じ位置に配置される。より具体的には、図8および図12を参照して、温度センサは、拡径部12の外周面12A,12Bのうち、回転軸Aに沿う方向においてひずみセンサ31の測定範囲bに対応する環状の領域(拡径部12の外周面12A,12Bのうち幅が測定範囲bに一致する帯状の領域)の中の任意の位置に配置される。温度センサは、本開示の切削工具において必須ではないが、これを採用することにより、ひずみセンサ31が設置される位置または拡径部12の外周面12A,12Bのうち、ひずみセンサ31の測定範囲bに対応する領域の温度を検知することができる。温度センサによって検知された温度に基づいて、ひずみセンサ31が設置される位置または拡径部12の外周面12A,12Bのうち、ひずみセンサ31の測定範囲bに対応する領域における熱ひずみを算出することができる。熱ひずみは、温度変化と線膨張係数との積である。ひずみセンサ31によって検知されたひずみを熱ひずみに基づいて補正することにより、切削によって生じたひずみをより正確に把握することができる。
図8を参照して、上記のようにケース本体61内にセンサモジュール80が収容された状態で、ケース本体61の内部に樹脂製の充填材93が充填される。これにより、センサモジュール80がケース本体61に対して固定される。このとき、センサモジュール80が保持部81により保持されていることにより、流動可能状態(固化前)の充填材93の流入によってセンサモジュール80が意図しない位置に移動することが抑制される。そして、蓋(上壁部)22が、側壁部23の端面および拡径部12の端面上に載置された状態で、たとえばねじなどによって拡径部12に対して固定される。このようにして、ケース21は、センサモジュール80を内部に収容した状態で、シャフト部10に対して固定される。
(切削工具の動作)
切削工具1の動作時においては、切削工具1は、回転軸Aまわりに回転する。そして、被加工物に切削チップ91が接触することにより、被加工物が加工される。このとき、シャフト部10のひずみおよび加速度が、それぞれひずみセンサ31および加速度センサ52により検知される。アナログ信号であるひずみおよび加速度の情報は、ADコンバータ54においてデジタル信号に変換された後、無線通信部51により外部へと送信される。ここで、ケース21の蓋(上壁部)22が樹脂製であるため、無線通信部51は、蓋(上壁部)22を通して外部へと信号を送信することができる。この信号は、外部において受信され、分析されることにより、回転軸に垂直な面内におけるシャフト部10の状態が把握される。
(本実施の形態の効果)
本実施の形態の切削工具1においては、ひずみセンサ31(温度センサを含む)および加速度センサ52が、シャフト部10のひずみ、温度および加速度を検知し、これらの情報を含む信号が無線通信部51によって外部へと送信される。センサ(ひずみセンサ31および加速度センサ52)および無線通信部51を含むセンサモジュール80は、ケース21に含まれる保持部81によって適切な位置に保持されている。そのため、本実施の形態の切削工具1は、センサモジュール80およびケース21を含むセンサ部20の採用による回転のバランスの悪化が抑制された切削工具1となっている。
また、本実施の形態においては、ケース21は、シャフト部10の外周面を取り囲む筒状の側壁部23と、シャフト部10の第1の端部10A側の側壁部23の開口を閉じる底壁部24と、シャフト部10の第2の端部10B側の側壁部の開口を閉じる上壁部22と、を含んでいる。保持部81は、底壁部24に配置されている。その結果、保持部81によってセンサモジュール80を適切な位置に保持することが容易となっている。
また、本実施の形態においては、底壁部24は金属製である。上壁部22は樹脂製である。底壁部24が金属製であることにより、切り屑の衝突に対する十分な耐久性を確保することが容易となっている。上壁部22が樹脂製であることにより、無線通信部51からの信号の外部への送信が容易となっている。
また、本実施の形態においては、センサモジュール80は、センサ(ひずみセンサ31および加速度センサ52)に電力を供給する二次電池98と、二次電池98に接続され、側壁部23において外部に露出する充電ポート99とを含んでいる。これにより、センサへの給電をケース21の内部に配置される二次電池98から行うことができる。また、充電ポート99を側壁部23において外部に露出するように配置することにより、切り屑が充電ポート99に衝突することが抑制されている。
また、本実施の形態においては、保持部81は、一対の壁部である内周壁83および外周壁84を含んでいる。保持部81は、センサモジュール80の一部を内周壁83および外周壁84で挟むことによって保持している。その結果、センサモジュール80を保持部81によって保持することが容易となっている。
また、本実施の形態においては、固定部材67は、底壁部24に対して固定されている。その結果、センサ部20がシャフト部10に対して相対的に回転することを規制しつつ、センサ部20をシャフト部10に設置することが一層容易となっている。
また、本実施の形態においては、固定部材67には、回転軸Aに沿う方向に貫通するねじ孔64,66が形成されている。固定部材67は、ねじ69によって底壁部24に対して固定されていている。ねじ69は、ねじ孔64,66を貫通し、底壁部24に進入している。その結果、センサ部20をシャフト部10に設置することが一層容易となっている。
(基板の変形例)
リジッド基板である上記実施の形態の基板49に代えて、以下のような変形例の基板49を採用してもよい。図18および図19を参照して、本変形例の基板49は、フレキシブル基板である本体部49Bと、第2領域および第3領域としての第1区域41および第5区域45に少なくとも配置され、本体部49Bよりもヤング率の大きい補強板72と、を含んでいる。本変形例では、補強板72は、第1区域41、第3区域43、第5区域45および第7区域47に配置されている。このように、フレキシブル基板である本体部49Bを採用し、必要な部分のみ補強板72によって補強する構造とすることにより、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
(他の変形例)
上記実施の形態では、ひずみセンサ31および加速度センサ52の2種類のセンサが、それぞれ第1センサおよび第2センサとして採用される場合を説明した。しかし、たとえば第2センサとしての加速度センサ52が省略されてもよい。またひずみセンサ31が省略され、加速度センサ52のみが採用されてもよい。すなわち、第1センサは加速度センサであってもよい。さらに、ひずみおよび加速度以外の他の物理量を検出するセンサが、ひずみセンサ31および加速度センサ52の一方または両方に代えて採用されてもよいし、これらに加えて採用されてもよい。
上記実施の形態では、本開示の切削工具の一例としてエンドミルについて説明したが、本開示の切削工具はこれに限られない。本開示の切削工具は、たとえばドリル、フライスカッター、ボーリング、リーマ、タップ等であってもよい。
上記実施の形態では、シャフト部10の、センサ部20に取り囲まれる領域に配置される拡径部12が、回転軸Aに沿う方向に見て八角形である場合について説明した。しかし、拡径部の平面形状は4n角形(nは2以上の自然数)であればよく、たとえば十二角形、十六角形、二十角形であってもよい。
上記実施の形態では、ひずみセンサ31が、八角形の各辺に対応する拡径部12の外周面12A,12Bの各面のうち、回転軸Aを通る垂線が互いに90°をなす拡径部12の外周面12Bの全て(4面)上に配置される場合について説明したが、ひずみセンサは、少なくとも2面上に配置されればよい。より一般化して説明すると、4n角形の各辺に対応する第1領域(拡径部)の外周面の各面のうち、第1の外周面と、第1の外周面との関係で回転軸を通る垂線が互いに90°をなす第2の外周面の合計2つの外周面、またはこれに加えて第1の外周面との関係で回転軸を通る垂線が180°をなす第3の外周面の合計3つの外周面を一組の外周面として、当該一組の外周面のそれぞれにひずみセンサは配置される。回転軸を通る垂線が互いに90°をなす第1の外周面および第2の外周面にひずみセンサを設置することにより、回転軸に垂直な平面内に作用する荷重の大きさと方向とに関する情報を得ることができる。さらに、第3の外周面にもひずみセンサを設置することにより、回転軸に平行な荷重の影響を除去し、回転軸に垂直な平面内に作用する荷重の大きさと方向とに関する情報を、より正確に得ることができる。上記一組の外周面は、複数存在していてもよい。たとえば、上記一組の外周面が2つ存在する場合、2つの外周面または3つの外周面を含む各一組の外周面のそれぞれにひずみセンサは配置される。すなわち、最大6つの外周面にひずみセンサは配置される。2つの一組の外周面の間には、角度の制限はない。
上記実施の形態では、第1固定部材63と第2固定部材65とが別体である場合について説明した。しかし、第1固定部材63と第2固定部材65とは一体であってもよい。この場合、第1固定部材63と第2固定部材65とは一体の金属製の部材であってもよい。
上記実施の形態では、ケース21の内部が樹脂製の充填材93によって充填される場合について説明した。しかし、充填材93は必須の構成ではなく、たとえば保持部81によりセンサモジュール80が十分強固に保持される場合には省略してもよい。
また、上記実施の形態では、保持部81および固定部材67が底壁24に対して固定される場合について説明したが、保持部81および固定部材67の一方または両方が上壁部22に対して固定されてもよい。
また、上記実施の形態では、側壁部23が金属製であり、上壁部22が樹脂製である場合について説明した。しかし、上壁部22が金属製であり、側壁部23の少なくとも一部が樹脂製であってもよい。
また、センサモジュール80は、基板49上に搭載されるスイッチ、可変抵抗および電池ホルダのうち少なくとも1つの部品をさらに含んでいてもよい。この場合、回転軸Aに沿う方向に見て、回転軸Aを通る直線が、基板49の表面のうち上記部品が搭載される部分に対する垂線Lまたは垂線Lとなるように、センサモジュール80は配置されることが好ましい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、どのような面からも制限的なものではないと理解されるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく、請求の範囲によって規定され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 切削工具、10 シャフト部、10A 第1の端部、10B 第2の端部、10C 貫通孔、11 本体部、11A 第1小径部、11B 第2小径部、12 拡径部、12A 外周面、12B 外周面、13 凹部、15 第2凹部、16 第1凹部、16A 底面、20 センサ部、21 ケース、22 蓋、22A 貫通孔、23 側壁部、24 底壁部、30 センサ部品、31 ひずみセンサ、32 配線、33 コネクタ、40 基板モジュール、41 第1区域、42 第2区域、43 第3区域、44 第4区域、45 第5区域、46 第6区域、47 第7区域、48 第8区域、49 基板、49A 折り曲げ可能領域、49B 本体部、51 無線通信部、52 加速度センサ、53 ソケット、54 ADコンバータ、61 ケース本体、61A 貫通孔、62 ねじ孔、63 第1固定部材、63A 内周面、64 ねじ孔、65 第2固定部材、65A 内周面、66 ねじ孔、67 固定部材、72 補強板、80 センサモジュール、81 保持部、82 底壁部、83 内周壁、84 外周壁、85 電池保持部、91 切削チップ、92 ねじ、93 充填材、98 二次電池、98A 配線、98B 配線、99…充電ポート、A 回転軸、L,L 垂線、θ 角度、d,d 深さ、a,b 測定範囲。

Claims (12)

  1. 回転軸に沿って第1の端部から第2の端部まで延びるシャフト部と、
    前記シャフト部の長手方向の一部を取り囲むように配置されるセンサ部と、を備え、
    前記シャフト部の前記回転軸まわりに回転することによって、被加工物を切削する切削工具であって、
    前記センサ部は、
    前記シャフト部の物理量を検知するセンサと、前記センサに電気的に接続される基板と、前記基板に電気的に接続され、前記センサが検知した前記物理量の情報を含む信号を外部へと送信する無線通信部と、を含むセンサモジュールと、
    前記センサモジュールを収容するケースと、を含み、
    前記ケースは、前記センサモジュールを保持する保持部を含み、
    前記センサ部は、前記ケースを前記シャフト部に対して固定する環状の固定部材をさらに含み、
    前記センサ部により取り囲まれる前記シャフト部の外周面は、第1平坦部を有し、
    前記固定部材の内周面は、前記第1平坦部と前記シャフト部の径方向において対向する第2平坦部を有し、
    前記第1平坦部と前記第2平坦部とが接触することにより前記センサ部が前記シャフト部に対して相対的に回転することが規制される 、切削工具。
  2. 前記第1の端部は、前記被加工物を切削する刃が配置される側の端部であり、
    前記ケースは、
    前記シャフト部の外周面を取り囲む筒状の側壁部と、
    前記シャフト部の前記第1の端部側の前記側壁部の開口を閉じる底壁部と、
    前記シャフト部の前記第2の端部側の前記側壁部の開口を閉じる上壁部と、を含む、請求項1に記載の切削工具。
  3. 前記保持部は、前記底壁部または前記上壁部に配置される、請求項2に記載の切削工具。
  4. 前記底壁部は金属製であり、
    前記上壁部および前記側壁部の少なくとも一部は樹脂製である、請求項2または請求項3に記載の切削工具。
  5. 前記センサモジュールは、前記センサに電力を供給する二次電池と、
    前記二次電池に接続され、前記側壁部において外部に露出する充電ポートと、をさらに含む、請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の切削工具。
  6. 前記保持部は、少なくとも一対の壁部を含み、
    前記保持部は、前記センサモジュールの少なくとも一部を前記少なくとも一対の壁部で挟むことによって保持する、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の切削工具。
  7. 前記回転軸に沿う方向に見て、
    前記センサ部により取り囲まれる前記シャフト部の外周面は、前記第1平坦部を含む多角形形状を有し、
    前記固定部材の内周面は、前記多角形形状に対応する部分を有し、前記多角形形状に対応する部分が前記第2平坦部である、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の切削工具。
  8. 前記ケースは、
    前記シャフト部の外周面を取り囲む筒状の側壁部と、
    前記シャフト部の前記第1の端部側の前記側壁部の開口を閉じる底壁部と、
    前記シャフト部の前記第2の端部側の前記側壁部の開口を閉じる上壁部と、を含み、
    前記固定部材は、前記底壁部または前記上壁部に対して固定される、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の切削工具。
  9. 前記固定部材には、前記回転軸に沿う方向に貫通するねじ孔が形成されており、
    前記固定部材は、ねじによって前記底壁部または前記上壁部に対して固定されており、
    前記ねじは、前記ねじ孔を貫通し、前記底壁部または前記上壁部に進入している、請求項に記載の切削工具。
  10. 前記シャフト部の外周面には、前記シャフト部の周方向に延びる溝が形成されており、
    前記固定部材の一部が前記溝にはめ込まれている、請求項から請求項のいずれか1項に記載の切削工具。
  11. 前記回転軸に沿う方向に見て、前記回転軸を通る直線が、前記基板の表面のうち前記無線通信部が搭載される部分に対する垂線となるように、前記センサモジュールは配置される、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の切削工具。
  12. 前記センサモジュールは、前記基板上に搭載されるADコンバータ、スイッチ、コネクタ、可変抵抗および電池ホルダからなる群から選択される少なくとも1つの部品をさらに含み、
    前記回転軸に沿う方向に見て、前記回転軸を通る直線が、前記基板の表面のうち前記少なくとも1つの部品が搭載される部分に対する垂線となるように、前記センサモジュールは配置される、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の切削工具。
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