JP7155061B2 - 生体情報測定装置、不整脈解析システム、不整脈解析方法、不整脈解析プログラム - Google Patents

生体情報測定装置、不整脈解析システム、不整脈解析方法、不整脈解析プログラム Download PDF

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Description

本発明は、軽症から重症までの様々なレベルの患者の不整脈を高精度に検出できる生体情報測定装置、不整脈解析システム、不整脈解析方法、不整脈解析プログラムに関する。
従来の生体情報測定装置は、単一の判定基準に基づいて、患者の心電図から不整脈の有無を判定し、不整脈があるとアラームを出力する。
特開2018-201813号公報
このため、不整脈の見逃しをなくすため不整脈の検出感度を高めるように判定基準を設定すると、不整脈ではないにもかかわらず不整脈があると判定され易くなり、偽りのアラームを発生させる可能性が高くなる。一方、偽りのアラームの発生の可能性を抑制させるように判定基準を設定すると、不整脈が発生したにもかかわらず不整脈があると判定され難くなり、真の不整脈を見逃す可能性が高くなる。
例えば、生体情報モニタでモニタリングする患者には、軽症から重症までの様々な段階の患者が存在する。従来の生体情報モニタ装置は、それぞれの段階の患者に対して最適な判定基準を設定することが困難である。このため、従来の生体情報モニタ装置の不整脈の検出の信頼性は必ずしも高くない。
そこで、本発明では、軽症から重症までの様々なレベルの患者の不整脈を高精度に検出できる生体情報測定装置、不整脈解析システム、不整脈解析方法、不整脈解析プログラムの提供を目的とする。
上記目的を達成するための、本発明の生体情報測定装置は、リスクレベル判定部と不整脈監視部とを有する。
リスクレベル判定部は、測定部によって測定された心電図波形を解析し致死性不整脈の発生リスクを複数レベルに分けて判定する。不整脈監視部は、リスクレベル判定部によって判定された致死性不整脈の発生リスクのレベルに応じた監視基準で致死性不整脈の有無を監視する。監視基準は所定時間ごとに設定可能である。
上記目的を達成するための、本発明の不整脈解析システムは、測定部によって測定された心電図波形を解析し致死性不整脈の発生リスクを複数レベルに分けて判定するリスクレベル判定部と、リスクレベル判定部によって判定された致死性不整脈の発生リスクのレベルに応じた監視基準で致死性不整脈の有無を監視する不整脈監視部と、を有し、監視基準は所定時間ごとに設定可能である。
上記目的を達成するための、本発明の不整脈解析方法は、致死性不整脈の発生リスクを複数レベルに分けて判定するリスクレベル判定部と、致死性不整脈の発生リスクのレベルに応じた監視基準で致死性不整脈の有無を監視する不整脈監視部と、を有する生体情報測定装置によって実施される不整脈解析方法であって、リスクレベル判定部が、測定部によって測定された心電図波形を解析し致死性不整脈の発生リスクを複数レベルに分けて判定する段階と、不整脈監視部が、リスクレベル判定部によって判定された致死性不整脈の発生リスクのレベルに応じた監視基準で致死性不整脈の有無を監視する段階と、を有し、監視基準は所定時間ごとに設定可能である。
上記目的を達成するための、本発明の不整脈解析プログラムは、コンピュータに、測定部によって測定された心電図波形を解析し致死性不整脈の発生リスクを複数レベルに分けて判定するリスクレベル判定部としての機能と、判定された致死性不整脈の発生リスクのレベルに応じた監視基準で致死性不整脈の有無を監視する不整脈監視部としての機能と、を実現させ、監視基準は所定時間ごとに設定可能である。
本発明の生体情報測定装置、不整脈解析システム、不整脈解析方法、不整脈解析プログラムによれば、不整脈の発生リスクのレベルに応じて不整脈を監視できるので、軽症から重症までの様々なレベルの患者の不整脈を高精度に検出できる。
実施形態1から3の生体情報モニタ装置の概略構成を示すブロック図である。 図1の生体情報モニタ装置のリスクレベル判定部の概略構成を示すブロック図である。 図1の生体情報モニタ装置の不整脈監視部の概略構成を示すブロック図である。 図1の生体情報モニタ装置の実施形態1の動作フローチャートである。 図1の生体情報モニタ装置の実施形態2の動作フローチャートである。 図1の生体情報モニタ装置の実施形態3の動作フローチャートである。 実施形態4の生体情報モニタ装置の概略構成を示すブロック図である。 図7の生体情報モニタ装置の実施形態4の動作フローチャートである。
次に、本発明の生体情報測定装置の一実施形態として、生体情報モニタ装置を例として、[実施形態1]から[実施形態4]に分けて説明する。なお、[実施形態1]から[実施形態3]において、生体情報モニタ装置の構成は同一である。次に、実施形態1から3の生体情報モニタ装置の構成について説明する。
<生体情報モニタ装置の構成>
図1は、実施形態1から3の生体情報モニタ装置の概略構成を示すブロック図である。図1に示す生体情報モニタ装置100は、単独の1つの装置として構成させることもできるが、12誘導心電計、ホルタ心電計、ベッドサイドモニタなどの各種装置に内蔵させることもできる。なお、生体情報モニタ装置は、その主要部をコンピュータによって構成することができる。生体情報モニタ装置100は、軽症から重症までの様々なレベルの患者の不整脈、特に心室細動、心室性頻脈、心室性期外収縮、心房頻脈などの多様な不整脈を、高精度に検出できる。このため、生体情報モニタ装置100によれば、不整脈の中でも致死性の不整脈の検出の信頼性を向上させることができる。
図1に示すように、生体情報モニタ装置100は、測定部110、リスクレベル判定部120、不整脈監視部130、および報知部140を有する。
測定部110は、患者に取り付けた2個以上の電極から1本以上の心電信号を取得して心電図波形を測定する。たとえば、12誘導心電図の波形を測定するときには、患者の両手両足首に合計4個の電極を取り付け、患者の胸部に6個の電極を取り付けて計測する。測定部110は、これらの電極から心電信号を取得して心電図波形を測定する。
リスクレベル判定部120は、測定部110によって測定された心電図波形を解析し不整脈の発生リスクを複数レベルに分けて判定する。リスクレベル判定部120は、独自の解析方法により、心電図波形を解析し不整脈の発生リスクを複数レベルに分ける。
リスクレベル判定部120は、態様1として、判定された不整脈の発生リスクのレベルが一定値以上でなければ、不整脈監視部130の監視モードを通常監視モードに移行させる。また、リスクレベル判定部120は、判定された不整脈の発生リスクのレベルが一定値以上であれば、不整脈監視部130の監視モードを高感度監視モードに移行させる。なお、通常監視モードと高感度監視モードの詳細は後で説明する。したがって、リスクレベル判定部120は、不整脈の発生リスクのレベルが一定値以上でないときには、通常の監視基準で不整脈を監視させることができ、また不整脈の発生リスクのレベルが一定値以上であるときには、通常の監視基準よりも高い監視基準に切り替えて、不整脈を監視させることができる。つまり、リスクレベル判定部120は、2つの監視基準で不整脈を監視させることができる。
リスクレベル判定部120は、態様2として、判定された不整脈の発生リスクのレベルが一定値以上でなければ、不整脈監視部130の監視モードを通常監視モードに移行させる。また、リスクレベル判定部120は、判定された不整脈の発生リスクのレベルが一定値以上であれば、不整脈監視部130の監視モードを、態様1とは異なる、不整脈の発生リスクのレベルに応じた高感度監視モードに移行させる。したがって、リスクレベル判定部120は、不整脈の発生リスクのレベルが一定値以上でないときには、通常の監視基準で不整脈を監視させることができ、また不整脈の発生リスクのレベルが一定値以上であるときには、通常の監視基準よりも高い監視基準、具体的には、不整脈の発生リスクのレベルに応じた複数の監視基準で不整脈を監視させることができる。
リスクレベル判定部120は、態様3として、不整脈監視部130を、不整脈の発生リスクのレベルに応じた基準で不整脈を監視させる。態様3では、態様1および2とは異なり、不整脈監視部130の監視モードを通常監視モードや高感度監視モードに移行させずに、単に不整脈監視部130を不整脈の発生リスクのレベルに応じた複数の監視基準で不整脈を監視させる。したがって、態様3では、不整脈の発生リスクのレベルに応じた多段階の監視基準で不整脈を監視させることができる。
不整脈監視部130は、リスクレベル判定部120によって判定された不整脈の発生リスクのレベルに応じて不整脈の有無を監視する。不整脈監視部130は、リスクレベル判定部120と同様に、独自の解析方法により、心電図波形を解析し不整脈の監視基準(検出感度)を複数段階に設定する。また、不整脈監視部130は、不整脈を検出したときにはアラームを出力する。操作者はアラームにより不整脈が検出されたことを容易に認識できる。
不整脈監視部130は、態様1として、一定の監視基準で不整脈を監視する通常監視モードと、通常監視モードよりも高い監視基準で不整脈を監視する高感度監視モードとを有する。したがって、不整脈監視部130は、不整脈の発生リスクのレベルが一定値以上でないときには、通常の監視基準で不整脈を監視することができ、また不整脈の発生リスクのレベルが一定値以上であるときには、通常の監視基準よりも高い監視基準に切り替えて、不整脈を監視することができる。つまり、不整脈監視部130は、2つの監視基準で不整脈を監視することができる。たとえば、リスクレベル判定部120が5段階の発生リスクのレベルを判定でき、不整脈監視部130は通常の監視基準と通常の監視基準よりも高い監視基準の2段階の監視基準が設定できるとする。また、たとえば、発生リスクのレベルが5段階の内の1から3では通常の監視基準で、発生リスクのレベルが5段階の内の4、5では通常の監視基準よりも高い監視基準が設定されるようになっているとする。この場合、リスクレベル判定部120によって判定された不整脈の発生リスクのレベルが1から3のいずれかであったとすると、リスクレベル判定部120は、判定された不整脈の発生リスクのレベルが1から3のいずれかであったことを不整脈監視部130に伝える。不整脈監視部130はこれを受けて、通常の監視基準で心電図波形を解析する。また、判定された不整脈の発生リスクのレベルが4または5であったときには、通常の監視基準よりも高い監視基準で心電図波形を解析する。つまり、判定された不整脈の発生リスクのレベルが1から3のときには、低い感度で不整脈を検出し、4、5のときには、高い感度で不整脈を検出する。ここでは、レベル分けを5段階としたが、2段階以上の多段階のレベル分けができていればよい。
不整脈監視部130は、態様2として、一定の監視基準で不整脈を監視する通常監視モードと、通常監視モードよりも高い、不整脈の発生リスクのレベルに応じた監視基準で不整脈を監視する高感度監視モードとを有する。したがって、不整脈監視部130は、不整脈の発生リスクのレベルが一定値以上でないときには、通常の監視基準で不整脈を監視することができ、また不整脈の発生リスクのレベルが一定値以上であるときには、通常の監視基準よりも高い監視基準、具体的には、不整脈の発生リスクのレベルに応じた監視基準で多段階に不整脈を監視することができる。たとえば、リスクレベル判定部120が5段階の発生リスクのレベルを判定でき、不整脈監視部130は通常の監視基準と通常の監視基準よりも高い多段階の監視基準が設定できるとする。また、発生リスクのレベルが5段階の内の1から3では通常の監視基準で、発生リスクのレベルが5段階の内の4、5では発生リスクのレベルに応じた監視基準が設定されるようになっているとする。この場合、リスクレベル判定部120によって判定された不整脈の発生リスクのレベルが1から3であったとすると、リスクレベル判定部120は、判定された不整脈の発生リスクのレベルが1から3であったことを不整脈監視部130に伝える。不整脈監視部130はこれを受けて、通常の監視基準で心電図波形を解析する。また、リスクレベル判定部120によって判定された不整脈の発生リスクのレベルが4であったとすると、リスクレベル判定部120は、判定された不整脈の発生リスクのレベルが4であったことを不整脈監視部130に伝える。不整脈監視部130はこれを受けて、発生リスクのレベル4に応じた監視基準(検出感度)で心電図波形を解析する。さらに、リスクレベル判定部120によって判定された不整脈の発生リスクのレベルが5であったとすると、リスクレベル判定部120は、判定された不整脈の発生リスクのレベルが5であったことを不整脈監視部130に伝える。不整脈監視部130はこれを受けて、発生リスクのレベル5に応じた監視基準(検出感度)で心電図波形を解析する。
不整脈監視部130は、態様3として、不整脈の発生リスクのレベルに応じた基準で不整脈を監視する。態様3では、態様1および2とは異なり、不整脈監視部130は、通常監視モード、高感度監視モードを備えず、不整脈の発生リスクのレベルに応じた監視基準で不整脈を監視する。したがって、態様3では、不整脈の発生リスクのレベルに応じた監視基準で多段階に不整脈を監視することができる。たとえば、リスクレベル判定部120が5段階の発生リスクのレベルを判定でき、不整脈監視部130も5段階の監視基準が設定できるとする。リスクレベル判定部120によって判定された不整脈の発生リスクのレベルが1であったとすると、不整脈監視部130は、発生リスクのレベル1に応じた監視基準1で心電図波形を解析する。また、不整脈の発生リスクのレベルが2であったとすると、不整脈監視部130は、発生リスクのレベル2に応じた監視基準2で心電図波形を解析する。同様に、不整脈の発生リスクのレベルが5であったとすると、監視基準5で心電図波形を解析する。つまり、判定された発生リスクのレベルが高くなるにつれて、不整脈の監視基準も高くして検出感度を上げ、不整脈を検出し易くする。なお、発生リスクのレベルがいくつの時には監視基準をいくつにするかは、装置を動作させる前にあらかじめ不整脈監視部130に設定される、または、装置の動作後、任意に設定の変更を可能とする。
報知部140は、不整脈監視部130が不整脈を検出したときに不整脈監視部130から出力させるアラームを報知する。報知部140は、たとえば、液晶や有機ELを用いたディスプレイ、スピーカー、アラームインジケータ、携帯型端末である。アラームは、ディスプレイ表示、スピーカーからのアラーム音、アラームインジケータ点灯、携帯型端末の鳴動や振動などの形で出力される。報知部140からアラームが報知されることによって、操作者は、不整脈が検出されたことを容易に認識できる。
図2は、図1の生体情報モニタ装置100のリスクレベル判定部120の概略構成を示すブロック図である。リスクレベル判定部120は、心電図波形解析部122、リスク判定要素記憶部124、およびリスクレベル演算部126を有する。リスクレベル判定部120によれば不整脈の発生リスクのレベルを複数の段階で判定できる。
心電図波形解析部122は、測定部110によって測定された心電図波形を解析する。心電図波形解析部122は、心電波形図から、たとえば、次のような特徴について解析する。
・QTc間隔(心拍数で補正されたQT間隔、QT間隔はQRS波開始点からT波終了点までの間隔)の延長
・TpTe間隔(T波ピークからT波終了点までの間隔)
・JTpc間隔(心拍数で補正されたJTp間隔、JTp間隔はQRS波終了点からT波ピークまでの間隔)の延長
・QTdispersion(誘導ごとのQT間隔のばらつき。具体的には全誘導の最大
QT間隔と最小QT間隔との差)
・TWA(T波交互現象)の有無
・notchedT波(T波に現れる主ピーク以外のピーク)の有無
・Coved型またはSaddle back型のST上昇
・ST偏位(ST部分の電位の一定電圧以上の上昇または低下)
・QRS幅(QRS波開始点から終了点までの幅)の拡張
・PVC(心室性期外収縮)
・QTVI(QT間隔のばらつきの大きさを示す指標)
なお、心電図波形解析部122は、上記の特徴の全てを解析しているわけではない。これらの内の1つ以上の特徴を解析すれば良い。
リスク判定要素記憶部124は、不整脈の発生リスクを判定させるためのリスク判定要素を記憶する。リスク判定要素記憶部124に記憶させるリスク判定要素は、心電図波形解析部122が解析する心電波形図の特徴と同一であることが好ましい。
リスク判定要素記憶部124は、単にリスク判定要素の種類のみを記憶しているのではなく、全てのリスク判定要素ごとの数値化された発生リスクも記憶している。たとえば、リスク判定要素のQTc間隔については、QTc間隔が450msecを超えると致死性不整脈の発生リスクが高まるので、450msecを超える時間に応じて+1点、+2点、+3点、…、のように数値化された発生リスクを記憶している。数値化された発生リスクについては、TpTe間隔、JTpc間隔、QTdispersion、TWA、notchedT波、Coved型またはSaddle back型のST上昇、ST偏位、QRS幅の拡張、PVC、QTVIについても同様である。
リスクレベル演算部126は、心電図波形解析部122による心電図波形の解析結果とリスク判定要素記憶部124に記憶されているリスク判定要素とを用いて発生リスクのレベルを演算する。
たとえば、心電図波形解析部122が解析した心電波形図の特徴が下記のようであったとする。
・QTc間隔>500msec
・TpTe>110msec
・JTpc<250msec
・QTdispersion>100msec
・TWA有り
・notchedT波有り
・ST偏位>0.2mV
・QRS幅>120msec
・PVC無し
・QTVI>1.10
一方、リスク判定要素記憶部124には、リスク判定要素ごとの数値化された発生リスクが下記のように記憶されていたとする。
・QTc間隔>500msec…+1
・TpTe>110msec…+1
・JTpc<250msec…+0
・QTdispersion>100msec…+1
・TWA有り…+2
・notchedT波有り…+1
・ST偏位>0.2mV…+1
・QRS幅>120msec…+1
・PVC無し…+0
・QTVI>-1.10…+1
リスクレベル演算部126は、上記の心電図波形の解析結果とリスク判定要素ごとの数値化された発生リスクとを用いて、次のようにして発生リスクのレベルを演算する。
上記の全てのリスク判定要素の数値化された発生リスクを合計すると、+1+1+0+1+2+1+1+1+0+1=9である。リスクレベル演算部126は、たとえば、発生リスクの合計値と発生リスクのレベルとの関係が、たとえば次のように設定されている。発生リスク0-0.5→発生リスクのレベル1、発生リスク1.0-2.0→発生リスクのレベル2、発生リスク2.5-3.5→発生リスクのレベル3、発生リスク4.0-5.0→発生リスクのレベル4、発生リスク5.5以上→発生リスクのレベル5。したがって、上記の例の場合、発生リスクの合計が9.0であるので、リスクレベル演算部126は、発生リスクのレベルを5とする。
なお、上記の例では、数値化した発生リスクを用いて発生リスクのレベルを演算したが、下記のような手法で発生リスクのレベルを演算しても良い。
(1)次のいずれかが認められた時、発生リスクのレベルを1にする。
・QTc間隔>450msec
・TpTe>110msec
・JTpc>250msec
・QTdispersion>70msec
・notchedT波
・ST偏位>0.1mV
・QRS幅>120msec
・PVCグレード2以上
・QTVI>-1.10
(2)次のいずれかが認められた時、発生リスクのレベルを2にする。
・TWA
・Coved型ST上昇
・Saddle back型ST上昇
・PVCグレード4a以上
・複数の誘導にわたるST偏位>0.1mV
・QTVI>-0.5
(3)次のいずれかが認められた時、1つにつき発生リスクのレベルを2ずつ上げる。
(ただし発生リスクのレベルは最高5)
・QT間隔>500msec
・JTpc>300msec
・TpTe>150msec
・QTdispersion>100msec
・ST偏位>0.2mV
・QRS幅>150msec
・PVCグレード5
・QTVI>+0.1
図3は、図1の生体情報モニタ装置100の不整脈監視部130の概略構成を示すブロック図である。不整脈監視部130は、心電図波形解析部132、不整脈判定要素記憶部134、および不整脈判定部136を有する。不整脈監視部130によれば、不整脈の監視基準(検出感度)を、不整脈の発生リスクのレベルに応じて複数の段階に設定できる。
心電図波形解析部132は、測定部110によって測定された心電図波形を解析する。心電図波形解析部132は、心電波形図から、たとえば、次のような方法を用いて解析をする。
・VFフィルター法(フーリエ変換による周波数解析を用いて不整脈らしさを判定)
具体的には、VF filter leakage(VFfil)値とノーマル波形との振幅比が以下の条件1.2.のいずれかを満たすときに心室細動と判定する。
条件1:振幅比<1/3 かつ VFfil>=40/64
条件2:振幅比>=1/3 かつ VFfil>=26/64
・Time Delay法(0.5秒遅れデータとオリジナルデータで作るプロットのラ
ンダム性と密度で判定)
具体的には、Time Delayプロット密度“d”が次の条件を満たすときに心室細動と判定する。
d > 0.15
・拡張Time Delay法(0.5秒遅れデータとオリジナルデータで作るプロット
のランダム性と密度で判定)
具体的には、Time Delayプロット密度“d”と拡張Time Delayアルゴリズム値”E”が以下の条件を満たすときに心室細動と判定する。
d>=0.08
E>450
・振幅カウント法(特定の振幅を持つ波形の数をカウントすることで不整脈らしさを判定)
具体的には、波形カウント数Count1(C1)、Count2(C2)、Count3(C3)を用いた判定基準によって判定する。
条件1:C1<250 かつ C2>950 かつ C1*C2/C3<210の時、
非心室細動
条件2:250<=C1<400 かつ C2>600 かつ C1*C2/C3<2
10の時、非心室細動
条件3:C1>=250 かつ C2>950の時、心室細動
条件4:C2>=1100の時、心室細動
・周波数解析法(ウェーブレット変換による周波数解析とTimeDelay変換を用い
て不整脈らしさを判定)
・周波数解析法(フーリエ変換による周波数解析において不整脈らしい成分の強さで判定)
具体的には、R波パワー(10~30Hz相当)とT波パワー(1~12Hz相当)を算出し、T波パワーが大きい時に心室細動とする。
・パワースペクトルとニューラル回路による判定法
具体的には、心拍波形データから4~20Hzの帯域でパワースペクトルを算出し、その分布パターンをニューラル回路網に入力してSR(正常洞調律)、VT(心室性期外収縮および心室頻拍)、VF(心室細動)を判定する。判定では、あらかじめ学習した波形データと比較する。
・相互情報量(MI)とχ2統計量による判定法
具体的には、複数の個所で取得した心電図信号間の相互情報量(MI)とχ2統計量を用いて正常洞調律(SR)、心房頻拍(AT)、心室頻拍(VT)、心室細動(VF)を判別する。
不整脈判定要素記憶部134は、不整脈の発生リスクのレベルに応じて不整脈を監視するための不整脈判定要素を記憶する。不整脈判定要素記憶部134に記憶させる不整脈判定要素は、心電図波形解析部132が採用する判定方法に対応する監視基準(検出感度)も記憶する。
たとえば、拡張Time Delay法の場合には、Time Delayプロット密度“d”と拡張Time Delayアルゴリズム値”E”が以下の条件を満たすときにVFと判定する。
・d >= 0.08
・E > 450
(1)Time Delayプロット密度の閾値を下げて検出感度を上げる。
Figure 0007155061000001
(2)拡張Time Delayアルゴリズム値の閾値を下げて検出感度を上げる。
Figure 0007155061000002
以上の拡張Time Delay法の場合と同様に、心電図波形解析部132は、Time Delay法、VFフィルター法、振幅カウント法、周波数解析法、相互情報量(MI)とχ2統計量による判定法についても、心電図波形解析部132が採用する判定方法に対応する検出感度も記憶する。
不整脈判定部136は、心電図波形解析部132による心電図波形の解析結果と不整脈判定要素記憶部134に記憶されている不整脈判定要素とを用い、不整脈の発生リスクのレベルに応じて不整脈を判定する。
たとえば、拡張Time Delay法の場合には、上記の表1または表2の基準を用い、リスクレベル判定部120から受信したリスクレベルに応じて検出感度を設定し、設定した検出感度に応じて不整脈を監視する。
以上が生体情報モニタ装置100の構成である。次に、生体情報モニタ装置100の動作を実施形態1から3に分けて説明する。
<生体情報モニタ装置の動作>
[実施形態1]
図4は、図1の生体情報モニタ装置の実施形態1の動作フローチャートである。
リスクレベル判定部120および不整脈監視部130は、測定部110によって測定された心電図波形を読み込む(S100)。次に、リスクレベル判定部120は、上記の態様1で説明したように、読み込んだ心電図波形を解析して、致死性不整脈リスクレベル(不整脈の発生リスクのレベル)を判定する(S101)。リスクレベル判定部120は、判定した致死性不整脈リスクレベルは一定値以上(たとえば4以上)であるか否かを判断する(S102)。
リスクレベル判定部120は、致死性不整脈リスクレベルが一定値以上であれば(S102:YES)、不整脈監視部130の監視モードを高感度監視モードに移行させる(S103)。一方、リスクレベル判定部120は、致死性不整脈リスクレベルが一定値以上でなければ(S102:NO)、不整脈監視部130の監視モードを通常度監視モードに移行させる(S104)。不整脈監視部130は、リスクレベルに応じた致死性不整脈判定基準(監視基準)を設定する(S105)。以上のS101からS105の処理は、ここでは1分毎に定期起動されるものとするが、数秒から数分ごとに、もしくは心拍検出時に実施されるものとしてもよい。
不整脈監視部130は、S100のステップで読み込んだ心電図波形を、上記の態様1で説明したように、設定された致死性不整脈判定基準により解析する(S106)。不整脈監視部130は、致死性不整脈を検出したか否かを判断する(S107)。不整脈監視部130は、致死性不整脈を検出したら(S107:YES)、不整脈アラームを出力する(S108)。一方、不整脈監視部130は、致死性不整脈を検出しなければ(S107:NO)、不整脈監視部130は、不整脈アラーム出力中であるかを判断する(S109)。不整脈アラーム出力中であれば(S109:YES)、不整脈監視部130は、不整脈アラームを停止する(S110)。不整脈アラーム出力中でなければ(S109:NO)、S100のステップの処理に戻る。リスクレベル判定部120および不整脈監視部130は、読み込んだ心電図波形の処理が完了したか否かを判断する(S111)。リスクレベル判定部120および不整脈監視部130は、読み込んだ心電図波形の処理が完了していれば(S111:YES)全ての処理を終了する。リスクレベル判定部120および不整脈監視部130は、読み込んだ心電図波形の処理が完了していなければ(S111:NO)、S100のステップの処理に戻る。以上のS106からS111の処理は、ここでは1秒毎に定期起動されるものとするが、数ミリ秒から数秒ごと、もしくは心拍検出時に実施されるものとしてもよい。
以上のように、実施形態1によれば、致死性不整脈リスクレベルを2つのレベルに分け、2つのリスクレベルに応じた検出感度で致死性不整脈の有無を検出するので、軽症から重症までの様々な段階の患者に対して、致死性不整脈の有無を適切に検出できる。
[実施形態2]
図5は、図1の生体情報モニタ装置の実施形態2の動作フローチャートである。
リスクレベル判定部120および不整脈監視部130は、測定部110によって測定された心電図波形を読み込む(S200)。次に、リスクレベル判定部120は、上記の態様2で説明したように、読み込んだ心電図波形を解析して、致死性不整脈リスクレベルを判定する(S201)。リスクレベル判定部120は、判定した致死性不整脈リスクレベルは一定値以上であるか否かを判断する(S202)。
リスクレベル判定部120は、致死性不整脈リスクレベルが一定値以上であれば(S202:YES)、不整脈監視部130の監視モードを高感度監視モードに移行させ、リスクレベルに応じて4段階(5段階ある内の4段階分)の監視基準に設定する(S203)。一方、リスクレベル判定部120は、致死性不整脈リスクレベルが一定値以上でなければ(S202:NO)、不整脈監視部130の監視モードを通常度監視モード(5段階ある内の1段階目)に移行させる(S204)。不整脈監視部130は、リスクレベルに応じた致死性不整脈判定基準を設定する(S205)。以上のS201からS205の処理は、ここでは1分毎に定期起動されるものとするが、数秒から数分ごとに、もしくは心拍検出時に実施されるものとしてもよい。
不整脈監視部130は、S200のステップで読み込んだ心電図波形を、上記の態様2で説明したように、設定された致死性不整脈判定基準により解析する(S206)。不整脈監視部130は、致死性不整脈を検出したか否かを判断する(S207)。不整脈監視部130は、致死性不整脈を検出したら(S207:YES)、不整脈アラームを出力する(S208)。一方、不整脈監視部130は、致死性不整脈を検出しなければ(S207:NO)、不整脈監視部130は、不整脈アラーム出力中であるかを判断する(S209)。不整脈アラーム出力中であれば(S209:YES)、不整脈監視部130は、不整脈アラームを停止する(S210)。不整脈アラーム出力中でなければ(S209:NO)、S200のステップの処理に戻る。リスクレベル判定部120および不整脈監視部130は、読み込んだ心電図波形の処理が完了したか否かを判断する(S211)。リスクレベル判定部120および不整脈監視部130は、読み込んだ心電図波形の処理が完了していれば(S211:YES)全ての処理を終了する。リスクレベル判定部120および不整脈監視部130は、読み込んだ心電図波形の処理が完了していなければ(S211:NO)、S100のステップの処理に戻る。以上のS206からS211の処理は、ここでは1秒毎に定期起動されるものとするが、数ミリ秒から数秒ごと、もしくは心拍検出時に実施されるものとしてもよい。
以上のように、実施形態2によれば、致死性不整脈リスクレベルを5つのレベルに分け、5つのリスクレベルに応じた検出感度で致死性不整脈の有無を検出するので、軽症から重症までの様々な段階の患者に対して、致死性不整脈の有無を高精度に検出できる。
[実施形態3]
図6は、図1の生体情報モニタ装置の実施形態3の動作フローチャートである。
リスクレベル判定部120および不整脈監視部130は、上記の態様3で説明したように、測定部110によって測定された心電図波形を読み込む(S300)。次に、リスクレベル判定部120は、読み込んだ心電図波形を解析して、致死性不整脈リスクレベルを判定する(S301)。
リスクレベル判定部120は、不整脈監視部130に、リスクレベルに応じた監視基準を設定する(S302)。以上のS301からS302の処理は、ここでは1分毎に定期起動されるものとするが、数秒から数分ごとに、もしくは心拍検出時に実施されるものとしてもよい。
不整脈監視部130は、S300のステップで読み込んだ心電図波形を、上記の態様3で説明したように、設定された致死性不整脈判定基準により解析する(S303)。不整脈監視部130は、致死性不整脈を検出したか否かを判断する(S304)。不整脈監視部130は、致死性不整脈を検出したら(S304:YES)、不整脈アラームを出力する(S305)。一方、不整脈監視部130は、致死性不整脈を検出しなければ(S304:NO)、不整脈監視部130は、不整脈アラーム出力中であるかを判断する(S306)。不整脈アラーム出力中であれば(S306:YES)、不整脈監視部130は、不整脈アラームを停止する(S307)。不整脈アラーム出力中でなければ(S306:NO)、S300のステップの処理に戻る。リスクレベル判定部120および不整脈監視部130は、読み込んだ心電図波形の処理が完了したか否かを判断する(S308)。リスクレベル判定部120および不整脈監視部130は、読み込んだ心電図波形の処理が完了していれば(S308:YES)全ての処理を終了する。リスクレベル判定部120および不整脈監視部130は、読み込んだ心電図波形の処理が完了していなければ(S308:NO)、S300のステップの処理に戻る。以上のS303からS308の処理は、ここでは1秒毎に定期起動されるものとするが、数ミリ秒から数秒ごと、もしくは心拍検出時に実施されるものとしてもよい。
以上のように、実施形態3によれば、致死性不整脈リスクレベルを5つのレベルに分け、5つのリスクレベルに応じた検出感度で致死性不整脈の有無を検出するので、軽症から重症までの様々な段階の患者に対して、致死性不整脈の有無を高精度に検出できる。
次に、実施形態4の生体情報モニタ装置の構成について説明する。
[実施形態4]
<生体情報モニタ装置の構成>
図7は、実施形態4の生体情報モニタ装置の概略構成を示すブロック図である。図7に示す生体情報モニタ装置200は、実施形態1から3の図1に示す生体情報モニタ装置100と比較すると、リスクレベル判定部220がリスクスコアを出力できる点と、報知部240がリスクスコアを報知できる点とが異なる。なお、測定部210、リスクレベル判定部220、不整脈監視部230は、図1の生体情報モニタ装置100の測定部110、リスクレベル判定部120、不整脈監視部130に相当し、それぞれ同一の機能を有している。
リスクレベル判定部220は、判定された不整脈の発生リスクのレベルをリスクスコアとして出力する。操作者はリスクスコアにより不整脈の発生リスク認識できる。
報知部240は、不整脈監視部230が不整脈を検出したときに不整脈監視部230から出力されるアラームを報知する。また、報知部240は、リスクレベル判定部220が出力するリスクスコアを報知する。報知部240は、たとえば、液晶や有機ELを用いたディスプレイ、スピーカー、プリンタ、アラームインジケータ、携帯型端末である。アラームは、ディスプレイ表示、スピーカーからのアラーム音、アラームインジケータ点灯、携帯型端末の鳴動や振動などの形で出力される。報知部240からアラームが報知されることによって、操作者は、不整脈が検出されたことを容易に認識できる。リスクレベルは、ディスプレイに表示されるかまたはプリンタで印刷される。
<生体情報モニタ装置の動作>
図8は、図7の生体情報モニタ装置の実施形態4の動作フローチャートである。
リスクレベル判定部220および不整脈監視部230は、測定部210によって測定された心電図波形を読み込む(S400)。次に、リスクレベル判定部220は、読み込んだ心電図波形を解析して、致死性不整脈リスクレベルを判定する(S401)。
リスクレベル判定部220は、判定された不整脈の発生リスクのレベルをリスクスコアとして出力する(S402)。
リスクレベル判定部220は、不整脈監視部130に、リスクレベルに応じた致死性不整脈判定基準を設定する(S403)。以上のS401からS403の処理は、ここでは1分毎に定期起動されるものとするが、数秒から数分ごとに、もしくは心拍検出時に実施されるものとしてもよい。
不整脈監視部230は、S400のステップで読み込んだ心電図波形を、設定された致死性不整脈判定基準により解析する(S404)。不整脈監視部230は、致死性不整脈を検出したか否かを判断する(S405)。不整脈監視部230は、致死性不整脈を検出したら(S405:YES)、不整脈アラームを出力する(S406)。一方、不整脈監視部130は、致死性不整脈を検出しなければ(S405:NO)、不整脈監視部230は、不整脈アラーム出力中であるかを判断する(S407)。不整脈アラーム出力中であれば(S407:YES)、不整脈監視部230は、不整脈アラームを停止する(S408)。不整脈アラーム出力中でなければ(S407:NO)、S400のステップの処理に戻る。リスクレベル判定部220および不整脈監視部230は、読み込んだ心電図波形の処理が完了したか否かを判断する(S409)。リスクレベル判定部220および不整脈監視部230は、読み込んだ心電図波形の処理が完了していれば(S409:YES)全ての処理を終了する。リスクレベル判定部220および不整脈監視部230は、読み込んだ心電図波形の処理が完了していなければ(S409:NO)、S400のステップの処理に戻る。以上のS404からS409の処理は、ここでは1秒毎に定期起動されるものとするが、数ミリ秒から数秒ごとに、もしくは心拍検出時に実施されるものとしてもよい。
以上のように、実施形態4によれば、致死性不整脈リスクレベルをリスクスコアとして出力するので、リスクスコアを見ることができ、また、軽症から重症までの様々な段階の患者に対して、致死性不整脈の有無を高精度に検出できる。
以上のように、上記の実施形態では、致死性不整脈の有無の検出を例示して説明したが、本発明の生体情報モニタ装置は、心室細動、心室性頻脈、心室性期外収縮、心房頻脈などの心室性の致死性不整脈以外の不整脈に対しても適用が可能である。
また、上記の実施形態では、本発明として生体情報処理装置を例示して説明したが、本発明は、生体情報処理装置以外にも、不整脈解析システム、不整脈解析方法、不整脈解析プログラムとして実現させることができる。
以上に記載した実施形態は、本発明の生体情報処理装置、不整脈解析システム、不整脈解析方法、不整脈解析プログラムの技術的範囲を限定するものではない。生体情報処理装置や不整脈解析システムは、心電計やその他、患者から心電図波形を取得するセンサ装置を備えたものであればよい。したがって、特許請求の範囲の記載の範囲内において、当業者が改変を加えたものは、本発明の技術的範囲に含まれることは言うまでもない。
100、200 生体情報モニタ装置、
110、210 測定部、
120、220 リスクレベル判定部、
122、132 心電図波形解析部、
124 リスク判定要素記憶部、
126 リスクレベル演算部、
130、230 不整脈監視部、
134 不整脈判定要素記憶部、
136 不整脈判定部、
140、240 報知部。

Claims (13)

  1. 測定部によって測定された心電図波形を解析し致死性不整脈の発生リスクを複数レベルに分けて判定するリスクレベル判定部と、
    前記リスクレベル判定部によって判定された前記致死性不整脈の前記発生リスクのレベルに応じた監視基準で前記致死性不整脈の有無を監視する不整脈監視部と、を有し、
    前記監視基準は所定時間ごとに設定可能である生体情報測定装置。
  2. 前記不整脈監視部は、一定の監視基準で前記致死性不整脈の有無を監視する通常監視モードと、前記通常監視モードよりも高い監視基準で前記致死性不整脈の有無を監視する高感度監視モードとを有し、
    前記リスクレベル判定部は、判定された前記致死性不整脈の前記発生リスクのレベルが一定値以下であれば前記不整脈監視部の監視モードを前記通常監視モードに移行させ、前記発生リスクのレベルが一定値以上であれば前記不整脈監視部の監視モードを前記高感度監視モードに移行させる、請求項1に記載の生体情報測定装置。
  3. 前記不整脈監視部は、一定の監視基準で前記致死性不整脈の有無を監視する通常監視モードと、前記通常監視モードよりも高い、前記致死性不整脈の前記発生リスクのレベルに応じた監視基準で前記致死性不整脈の有無を監視する高感度監視モードとを有し、
    前記リスクレベル判定部は、判定された前記致死性不整脈の前記発生リスクのレベルが一定値以下であれば前記不整脈監視部の監視モードを前記通常監視モードに移行させ、前記発生リスクのレベルが一定値以上であれば前記不整脈監視部の監視モードを前記高感度監視モードに移行させる、請求項1に記載の生体情報測定装置。
  4. 前記リスクレベル判定部は、前記不整脈監視部を、前記致死性不整脈の前記発生リスクのレベルに応じた監視基準で前記致死性不整脈の有無を監視する高感度監視モードに移行させる、請求項1に記載の生体情報測定装置。
  5. 前記不整脈監視部は、前記致死性不整脈が有ることを検出したときにはアラームを出力する、請求項1から4のいずれかに記載の生体情報測定装置。
  6. 前記リスクレベル判定部は、判定された前記致死性不整脈の前記発生リスクのレベルを出力する、請求項1から5のいずれかに記載の生体情報測定装置。
  7. 前記リスクレベル判定部は、
    前記測定部によって測定された前記心電図波形を解析する心電図波形解析部と、
    前記致死性不整脈の前記発生リスクを判定させるためのリスク判定要素を記憶するリスク判定要素記憶部と、
    前記心電図波形解析部による前記心電図波形の解析結果と前記リスク判定要素記憶部に記憶されているリスク判定要素とを用いて前記発生リスクのレベルを演算するリスクレベル演算部と、
    を有する、請求項1から6のいずれかに記載の生体情報測定装置。
  8. 前記不整脈監視部は、
    前記測定部によって測定された前記心電図波形を解析する心電図波形解析部と、
    前記致死性不整脈の前記発生リスクのレベルに応じて前記致死性不整脈の有無を監視するための不整脈判定要素を記憶する不整脈判定要素記憶部と、
    前記心電図波形解析部による前記心電図波形の解析結果と前記不整脈判定要素記憶部に記憶されている不整脈判定要素とを用いて前記致死性不整脈の前記発生リスクのレベルに応じて前記致死性不整脈の有無を判定する不整脈判定部と、
    を有する、請求項1から6のいずれかに記載の生体情報測定装置。
  9. 前記リスクレベル判定部から出力される、前記致死性不整脈の前記発生リスクのレベルを示すリスクスコア、または前記不整脈監視部から前記致死性不整脈が有ることを検出したときに出力されるアラームを報知する報知部をさらに有する、請求項1から8のいずれかに記載の生体情報測定装置。
  10. 測定部によって測定された心電図波形を解析し致死性不整脈の発生リスクを複数レベルに分けて判定するリスクレベル判定部と、
    前記リスクレベル判定部によって判定された前記致死性不整脈の前記発生リスクのレベルに応じた監視基準で前記致死性不整脈の有無を監視する不整脈監視部と、を有し、
    前記監視基準は所定時間ごとに設定可能である不整脈解析システム。
  11. 致死性不整脈の発生リスクを複数レベルに分けて判定するリスクレベル判定部と、前記致死性不整脈の発生リスクのレベルに応じた監視基準で前記致死性不整脈の有無を監視する不整脈監視部と、を有する生体情報測定装置によって実施される不整脈解析方法であって、
    前記リスクレベル判定部が、測定部によって測定された心電図波形を解析し前記致死性不整脈の発生リスクを複数レベルに分けて判定する段階と、
    前記不整脈監視部が、前記リスクレベル判定部によって判定された前記致死性不整脈の前記発生リスクのレベルに応じた監視基準で前記致死性不整脈の有無を監視する段階と、
    を有し、前記監視基準は所定時間ごとに設定可能である不整脈解析方法。
  12. コンピュータに、
    測定部によって測定された心電図波形を解析し致死性不整脈の発生リスクを複数レベルに分けて判定するリスクレベル判定部としての機能と、
    判定された致死性不整脈の発生リスクのレベルに応じた監視基準で致死性不整脈の有無を監視する不整脈監視部としての機能と、を実現させ、前記監視基準は所定時間ごとに設定可能である不整脈解析プログラム。
  13. 前記リスクレベル判定部は、
    前記測定部によって測定された心電図波形を解析し、心拍数で補正された心電図波形のQT間隔であるQTc間隔が特定の時間を超えたときには、超えた時間に応じて前記致死性不整脈の発生リスクを複数レベルに分ける、請求項1に記載の生体情報測定装置。
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