JP7154816B2 - 極細短繊維および前記極細短繊維が樹脂組成物中に分散してなる複合体 - Google Patents

極細短繊維および前記極細短繊維が樹脂組成物中に分散してなる複合体 Download PDF

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Description

本発明は、不溶化処理を施してなる有機樹脂で構成されている極細短繊維、および前記極細短繊維が樹脂組成物中に分散してなる複合体に関する。
従来、細く、短い極細短繊維はフィルタ材料や、ファンデーションなどの化粧品への添加、樹脂組成物への添加など、広い用途で使われている。特に、機械的強度が向上した樹脂組成物を提供するため、樹脂組成物に極細短繊維を添加して複合体を製造することが行われている。
このような極細短繊維として、例えば、特開2009-114560号公報(特許文献1)には、静電紡糸法により製造された、平均繊維径1000nm以下、かつ、平均繊維長が20μm以下であり、繊維長のCV値が55%以下であることを特徴とする樹脂製極細短繊維が開示されている。なお、特許文献1には実施例として、アスペクト比が200の樹脂製極細短繊維が開示されており、またこれらの樹脂製極細短繊維をフィルムへ添加することで、フィルムの性能を向上できることが開示されている。また、本願出願人は、静電紡糸法により平均繊維径が3μm以下と細い繊維が製造できる知見を得ている。
特許文献1と静電紡糸法におけるこれまでの知見に基づき、本願出願人は平均繊維径3μm以下、かつアスペクト比が200以下の樹脂製極細短繊維を用いて、樹脂組成物と樹脂製極細短繊維の複合体の調製を試みたところ、次の問題が発生しうるものであった。例えば樹脂組成物と樹脂製極細短繊維を構成する樹脂が同じ溶媒に可溶な場合、該溶媒に溶かした樹脂組成物に樹脂製極細短繊維を添加することで複合体を製造しようとすると、樹脂製極細短繊維も該溶媒に溶けてしまうことがあった。そのため、樹脂組成物に樹脂製極細短繊維が分散してなる複合体を実現できない、あるいは樹脂製極細短繊維の一部が溶けることで樹脂製極細短繊維の形状が崩れ、機械的強度が向上した複合体を提供できないという問題があった。
特開2009-114560号公報
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、従来技術では実現できない複合体を実現可能であると共に機械的強度に優れた複合体を提供し得る極細短繊維、及び該極細短繊維が樹脂組成物に分散してなる機械的強度に優れた複合体の提供を目的とする。
本発明の請求項1に係る発明は「平均繊維径が3μm以下、かつ、アスペクト比が200以下であり、不溶化処理を施してなるポリアクリロニトリル樹脂、ポリベンゾイミダゾール樹脂のうちいずれかの有機樹脂で構成されており、以下の<不溶化試験>に測定対象物を供した結果、重量変化率が5%以下であることを特徴とする、極細短繊維(フィブリル化された繊維を除く)。
<不溶化試験>
(1)極細短繊維を3g用意し、極細短繊維を構成する有機樹脂を完全に溶解可能な、300gの試験溶媒を用意する。ここで、極細短繊維を構成する有機樹脂がポリアクリルニトリルの場合、試験溶媒はN,N-ジメチルホルムアミドとする。極細短繊維を構成する有機樹脂がポリベンゾイミダゾールの場合、試験溶媒はN,N-ジメチルアセトアミドとする。そして、前記極細短繊維を前記試験溶媒に入れ、混合液を作製する。
(2)前記混合液に攪拌子を入れ、以下の条件で混合液を攪拌する。
混合液の温度:25℃
攪拌子の回転数:100rpm
時間:30分
(3)(2)の処理を施した後の混合液を濾過する。濾別した極細短繊維を乾燥させて試験溶媒を除去し、その後本処理を施した極細短繊維の重量を測定する。
(4)以下の式により、(3)の処理を施した後の極細短繊維の重量変化率を求める。
[重量変化率]
t=|(3-m)/3|×100
t:重量変化率(%)
m:(3)の処理を施した後の、極細短繊維の重量(g)」である。



本発明の請求項2に係る発明は「請求項1に記載の極細短繊維が樹脂組成物中に分散してなることを特徴とする、複合体。」である。
本発明の請求項1に係る極細短繊維は、平均繊維径が3μm以下、かつ、アスペクト比が200以下と平均繊維径、平均繊維長がともに小さいものであるため、樹脂組成物に添加して複合体を調製するのに適したものである。
また、本発明に係る極細短繊維は不溶化処理を施してなる有機樹脂で構成されている。そのため、樹脂組成物と不溶化処理前の極細短繊維を構成する有機樹脂をともに可溶な溶媒を用いて複合体を作製する場合であっても、本発明に係る極細短繊維は不溶化処理を施してなる有機樹脂で構成されているため、前記溶媒に不溶である。つまり、前記極細短繊維が前記溶媒に溶けること、また前記極細短繊維の形状が崩れることを防止できるため、極細短繊維が樹脂組成物に分散してなる複合体を実現できる。
そのため、本発明に係る極細短繊維によって、従来技術では実現できない複合体を実現できる。
本発明の請求項2に係る複合体は、本発明に係る極細短繊維が樹脂組成物中に分散してなるため、機械的強度に優れる複合体である。
本発明の不溶化処理を施してなる有機樹脂で構成された極細短繊維は、フィルムなどの樹脂組成物に添加して補強するフィラーとして使用する際に、極細短繊維同士が凝集しにくいように、平均繊維径が3μm以下、かつ、アスペクト比が200以下である。
上記極細短繊維の平均繊維径は3μm以下であればよいが、平均繊維径が小さければ小さいほど、樹脂組成物中での分散性に優れるため、2μm以下がより好ましく、1μm以下が更に好ましい。平均繊維径の下限は適宜選択できるが、極細短繊維の強度に優れるように、0.05μm以上が適当である。
なお、本発明における「平均繊維径」は、50本の極細短繊維における各繊維径の算術平均値をいい、「繊維径」は、極細短繊維を撮影した5000倍の電子顕微鏡写真をもとに測定した、極細短繊維の長軸方向に対して直交する方向における円の直径をいう。極細短繊維の断面が円形でない異形断面の場合は、異形断面の断面積を計測し、その断面積を有する円の直径を繊維径とみなす。
上記極細短繊維のアスペクト比は、極細短繊維が樹脂組成物中で凝集しにくく、分散性に優れるように200以下である。極細短繊維のアスペクト比が小さくなるほど、より極細短繊維が樹脂組成物中で凝集しにくく分散性に優れることから、アスペクト比は150以下がより好ましく、120以下が更に好ましい。アスペクト比の下限については、極細短繊維が樹脂組成物中に分散してなる複合体の機械的強度が優れるように、5以上が適当である。
なお、本発明における「アスペクト比」は、極細短繊維の平均繊維長(μm)を平均繊維径(μm)で除した値である。
上記極細短繊維の平均繊維長は、前記アスペクト比を満たす限り、特に限定するものではない。本発明における「平均繊維長」は、50本の極細短繊維における各繊維長の算術平均値をいい、「繊維長」は、極細短繊維を撮影した50~5000倍の電子顕微鏡写真をもとに測定した、極細短繊維の長軸方向における長さをいう。
上記極細短繊維の繊維長のCV値は特に限定するものではないが、CV値が小さければ小さいほど、繊維長が揃っていることを意味し、繊維長が揃っていることによって樹脂組成物中で極細短繊維が凝集しにくく、分散性に優れるため、0.5以下が好ましく、0.4以下がより好ましく、0.3以下が更に好ましく、理想としては0である。この繊維長のCV値は、繊維長の標準偏差を平均繊維長で除した値、つまり、(繊維長の標準偏差/平均繊維長)である。なお、「繊維長の標準偏差」は平均繊維長測定時に選択した50本の極細短繊維の各繊維長から算出した値である。
本発明の極細短繊維を構成する有機樹脂の種類は、後述の不溶化処理を施すことができる有機樹脂であれば特に限定されるものではなく、例えば、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、マレイン酸系共重合体樹脂(スチレン‐無水マレイン酸共重合体、メチルビニルエーテル‐無水マレイン酸共重合体など)、アクリル系樹脂、ポリベンゾイミダゾール樹脂、ポリエーテル系樹脂(ポリエーテルエーテルケトン、ポリアセタール、変性ポリフェニレンエーテル、芳香族ポリエーテルケトンなど)、ポリスルホン系樹脂、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリ乳酸、全芳香族ポリエステル樹脂など)、ニトリル基を有する樹脂(例えば、ポリアクリロニトリルなど)、フッ素系樹脂(ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ペルフルオロアルコキシアルカンなど)、セルロース系樹脂、熱可塑性ポリイミド系樹脂、ポリエーテル系樹脂(フェノール系樹脂、メラミン系樹脂、ユリア系樹脂、エポキシ系樹脂)、ポリエステル系樹脂(不飽和ポリエステル樹脂など)、ウレタン系樹脂、熱硬化性ポリイミド系樹脂などが挙げられる。なお、極細短繊維を構成する有機樹脂は1種類である必要はなく、2種類以上含有して構成していてもよい。
前記極細短繊維を構成する有機樹脂は、直鎖状ポリマーまたは分岐状ポリマーのいずれからなるものでも構わず、またポリマーがブロック共重合体やランダム共重合体でも構わず、またポリマーの立体構造や結晶性の有無がいかなるものでも、特に限定されるものではない。そして、これらの極細短繊維は例示以外の有機樹脂を含んでいてもよい。前記極細短繊維を構成する有機樹脂の分子量は、使用する樹脂によって適切な分子量が異なるため、特に限定するものではなく、適宜選択できる。
本発明において、「不溶化処理を施してなる有機樹脂」とは、不溶化処理前の有機樹脂を「可溶」な溶媒に対して、不溶化処理後の有機樹脂を「不溶」になるように処理を施した有機樹脂である。
本発明において有機樹脂が溶媒に「可溶」あるいは「不溶」であるかは、以下の<不溶
化試験>に測定対象物を供することで判断できる。
<不溶化試験>
(1)極細短繊維を用意し、測定対象となる極細短繊維を構成する有機樹脂が判明している場合は、前記有機樹脂を完全に溶かすことのできることが知られている溶媒を選択し、試験溶媒とする。測定対象となる極細短繊維を構成する有機樹脂が判明していない場合は、極細短繊維をIR、DSC、NMR、MS、ラマン分光、元素分析、燃焼試験など公知の分析方法へ供することで極細短繊維を構成する有機樹脂を特定する。そして、前記有機樹脂を完全に溶かすことのできることが知られている溶媒を選択し、試験溶媒とする。
(2)前記極細短繊維を3g用意し、前記有機樹脂を完全に溶解可能な、300gの試験溶媒を用意する。そして、前記極細短繊維を前記試験溶媒に入れ、混合液を作製する。
(3)前記混合液に攪拌子を入れ、以下の条件で混合液を攪拌する。
混合液の温度:25℃
攪拌子の回転数:100rpm
時間:30分
(4)(3)の処理を施した後の混合液を濾過する。濾別した極細短繊維を乾燥させて試験溶媒を除去し、その後本処理を施した極細短繊維の重量を測定する。
(5)以下の式により、(4)の処理を施した後の極細短繊維の重量変化率を求める。
[重量変化率]
t=|(3-m)/3|×100
t:重量変化率(%)
m:(4)の処理を施した後の、極細短繊維の重量(g)
重量変化率が5%以下であるとき、測定対象となった極細短繊維は、前記試験溶媒に「不溶」であり、不溶化処理を施してなる有機樹脂で構成された極細短繊維であると判断する。また、重量変化率が5%を超えるとき、測定対象となった極細短繊維は、前記試験溶媒に「可溶」であると判断する。なお、極細短繊維が前記試験溶媒に完全に溶解した場合、又は混合液を濾別した際に極細短繊維が残らなかった場合、極細短繊維の重量変化率は100%とする。
なお、不溶化試験に使用できる試験溶媒の例としては、極細短繊維を構成する有機樹脂の種類がポリアクリロニトリル樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテル系樹脂、フッ素系樹脂、熱可塑性ポリイミド系樹脂、ポリベンゾイミダゾール系樹脂の場合はN,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、メチルエチルケトンを用いることができ、極細短繊維を構成する有機樹脂の種類がポリビニルアルコール系樹脂、マレイン酸系共重合体樹脂の場合は水、アルコール、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミドを用いることができる。
本発明の極細短繊維を構成するすべての有機樹脂は、樹脂組成物と不溶化処理前の極細短繊維を構成する有機樹脂をともに可溶な溶媒を用いて複合体を作製した場合であっても、極細短繊維が樹脂組成物に分散してなる複合体が実現できるように、不溶化処理を施してなる有機樹脂である必要がある。
本発明において「不溶化処理を施してなる有機樹脂」を調製する方法として、不溶化処理前の有機樹脂を上述した「可溶」な溶媒に対して、不溶化処理後の有機樹脂を上述した「不溶」になるように、不溶化処理前の有機樹脂に熱処理などの処理を施す方法を採用できる。具体的には適宜選択できるものであるが、熱処理、電子線照射、ガンマ線照射、有機樹脂を架橋する架橋剤の添加などを挙げることができ、製造上簡便である熱処理が好適である。熱処理における処理温度は適宜調整するが、120~450℃で熱処理できる。具体的には、ポリアクリロニトリル樹脂の場合は210~270℃、ポリビニルアルコール系樹脂の場合は120~210℃、ポリベンゾイミダゾール系樹脂の場合は350~450℃で熱処理することにより不溶化できる。
本発明に係る極細短繊維を構成する有機樹脂が、不溶化処理に供することで不溶化される理由は、不溶化処理へ供することで架橋による構造変化、官能基の置換などが起こり、溶媒に対する溶解性が変化していると考えられる。
なお、本発明の極細短繊維は、上述の有機樹脂のみから構成されていてもよいが、極細短繊維を溶媒に入れた際に添加物が溶媒に溶け極細短繊維の形状が崩れることで、前記極細短繊維が樹脂組成物中に分散してなる複合体に意図しない強度低下が発生しない範囲で、従来公知の添加物を添加して各種特性を付与してもよい。添加物の具体例としては、例えば、酸化防止剤、安定剤、無機粒子、顔料、染料などが挙げられる。
上述の通り、本発明の極細短繊維は樹脂組成物中に分散してなり、樹脂組成物を補強するのに適したものである。そのため、樹脂組成物と極細短繊維の複合体は極細短繊維によって補強され、機械的強度に優れるものである。
本発明の極細短繊維は、例えば、次のようにして製造することができる。
まず、不溶化処理前の極細短繊維を構成する有機樹脂と、前記有機樹脂を溶解できる溶媒を用意する。この溶媒は前記有機樹脂の種類によって異なるため特に限定するものではなく、適宜選択できる。
次いで、溶媒に前記有機樹脂を溶解することで紡糸液を作製する。紡糸液における前記有機樹脂の固形分濃度は、有機樹脂が溶解できる濃度であればよく、また、使用する有機樹脂によって最適な値が異なるため特に限定するものではなく、適宜調整できる。また、紡糸液の粘度についても使用する有機樹脂によって最適な値が異なるため、適宜調整できる。本発明における「粘度」とは、粘度測定装置(Thermo Scientific製)を用い、シェアレート100s-1の時の値をいう。
次に、前記紡糸液を紡糸して繊維を形成し、この繊維を集積することで繊維集合体を形成する。この紡糸方法として、従来公知の紡糸方法を採用することができる。例えば、湿式紡糸法、乾式紡糸法、フラッシュ紡糸法、遠心紡糸法、静電紡糸法、特開2009-287138号公報に開示されているような、ガスの剪断作用により紡糸する方法、あるいは特開2011-32593号公報に開示されているような、電界の作用に加えてガスの剪断力を作用させて紡糸する方法などによって紡糸し、紡糸した繊維を直接ドラムやネット上に集積して、繊維集合体を形成することが出来る。これらの中でも静電紡糸法によれば、繊維径の小さい繊維を紡糸しやすいため好適である。
なお、静電紡糸法により紡糸する場合、紡糸液の導電性が不十分であると、紡糸性に劣り、繊維化するのが困難な場合があるため、このような場合には、紡糸液に塩を適量添加して、導電性を調節することもできる。
その後、形成した繊維集合体を不溶化処理へ供する。不溶化処理の方法については、熱処理、電子線照射、ガンマ線照射、架橋剤添加などを挙げることができ、製造上簡便である熱処理が好適である。熱処理における処理温度は適宜調整するが、上述の処理温度で熱処理することが好ましい。
さらに、繊維集合体を粉砕することで、アスペクト比が200以下である極細短繊維を得ることができる。粉砕方法としては、特に限定するものではないが、例えば石臼やピンミルを使用する方法が挙げられる。また、不溶化処理前の繊維集合体を粉砕して極細短繊維を得て、得られた繊維を不溶化処理へ供し本発明に係る極細短繊維を製造しても良い。得られた極細短繊維は、フィルムなどの樹脂組成物に添加するフィラーやファンデーションなどの化粧品に添加するフィラー、フィルタ材料などに広く用いることができる。
本発明の複合体は常法により製造することができる。例えば、樹脂組成物を溶解させた溶解液に、極細短繊維を添加し、極細短繊維分散液を調製した後、極細短繊維分散液を塗工し、乾燥して分散媒を除去し、複合体を製造することができる。
本発明における樹脂組成物を構成する樹脂の種類は特に限定されるものではなく、適宜選択できる。特に、樹脂組成物と不溶化処理前の極細短繊維を構成する有機樹脂が同じ樹脂を採用してなる複合体であると、複合体中で樹脂組成物と極細短繊維の界面が分離しにくいことから、例えば強度と伸度に優れるなど、機械的強度に優れた複合体を提供でき好ましい。さらに、複合体中における樹脂組成物及び極細短繊維の含有量、その比率は用途によって異なるため、特に限定するものではなく、適宜調整できる。
複合体の形態は用途によって異なり、特に限定するものではないが、例えば、シート状や、直方体、円柱、角柱、角錐などであることが出来る。
以下、具体例によって本発明を説明するが、本発明はこれら具体例に限定されるものではない。
(繊維集合体aの作製方法)
ポリアクリロニトリル(重量平均分子量37万、以下PAN)を、N,N-ジメチルホルムアミドに溶解して、濃度が13.0wt%の紡糸溶液を作製した。この紡糸溶液の粘度は、1000mPa・s(23℃)であった。
次に、前記紡糸溶液を用い、次の静電紡糸条件で紡糸して、ステンレスドラム捕集体に集積させることでシート状の繊維集合体a(平均繊維径:0.30μm)を作製した。
<紡糸条件>
・電極:金属製ノズル(内径:0.33mm)
・捕集体:アースしたステンレスドラム
・ノズルからの吐出量:1g/時間
・ノズル先端とステンレスドラム捕集体との距離:9cm
・紡糸容器内の温湿度:25℃/18%RH
・ノズルへの印加電圧:20kV
(実施例1)
繊維集合体aに対し常圧下で、265℃で2分間の熱処理を行った。
次に、熱処理を行った繊維集合体aを、その重量に対して3倍量の水中へ混合して、混合液を作製した。そして、混合液を粉砕装置(マスコロイダー(登録商標)、増幸産業株式会社製)へ供し、熱処理を行った繊維集合体aを次の粉砕条件で粉砕した。
<粉砕条件>
・クリアランス:-200μm
・回転数:1500rpm
・処理時間:30秒
その後、粉砕物を濾別し、110℃で30分乾燥させることで水を除去して、極細短繊維Aを作製した。
(比較例1)
熱処理の条件を常圧下、170℃、30分間に変更したことを除いては、実施例1と同様の方法で極細短繊維Bを作製した。
(比較例2)
熱処理の条件を常圧下、200℃、30分間に変更したことを除いては、実施例1と同様の方法で極細短繊維Cを作製した。
(比較例3)
繊維集合体aに対し熱処理を行わなかったことを除いては、実施例1と同様の方法で極細短繊維Dを作製した。
(繊維集合体bの作製方法)
ポリビニルアルコール(重量平均分子量4.5万、以下PVA)と架橋剤(メチルビニルエーテル‐無水マレイン酸共重合体)を4:1の質量比で水に溶解して、濃度が12.5wt%の紡糸溶液を作製した。この紡糸溶液の粘度は、500mPa・s(23℃)であった。
次に、前記紡糸溶液を用い、次の静電紡糸条件で紡糸して、ステンレスドラム捕集体に集積させることでシート状の繊維集合体b(平均繊維径:0.20μm)を作製した。
<紡糸条件>
・電極:金属製ノズル(内径:0.33mm)
・捕集体:アースしたステンレスドラム
・ノズルからの吐出量:1g/時間
・ノズル先端とステンレスドラム捕集体との距離:10cm
・紡糸容器内の温湿度:25℃/40%RH
・ノズルへの印加電圧:20kV
(実施例2)
繊維集合体bに対し常圧下で、160℃で3分間の熱処理を行った。
次に、熱処理を行った繊維集合体bを、その重量に対して3倍量のN,N-ジメチルホルムアミド中へ混合して、混合液を作製した。そして、混合液を粉砕装置(マスコロイダー(登録商標)、増幸産業株式会社製)へ供し、熱処理を行った繊維集合体bを実施例1と同様の方法で粉砕し、粉砕物を濾別して160℃で60分乾燥させることでN,N-ジメチルホルムアミドを除去して、極細短繊維Eを作製した。
(比較例4)
繊維集合体bに対し熱処理を行わなかったことを除いては、実施例2と同様の方法で極細短繊維Fを作製した。
(繊維集合体cの作製方法)
ポリベンゾイミダゾール(重量平均分子量26万、以下PBI)をN,N-ジメチルアセトアミドに溶解して、濃度が18.0wt%の紡糸溶液を作製した。この紡糸溶液の粘度は、7000mPa・s(23℃)であった。
次に、前記紡糸溶液を用い、次の静電紡糸条件で紡糸して、ステンレスドラム捕集体に集積させることでシート状の繊維集合体c(平均繊維径:0.25μm)を作製した。
<紡糸条件>
・電極:金属製ノズル(内径:0.33mm)
・捕集体:アースしたステンレスドラム
・ノズルからの吐出量:1g/時間
・ノズル先端とステンレスドラム捕集体との距離:8cm
・紡糸容器内の温湿度:25℃/40%RH
・ノズルへの印加電圧:15kV
(実施例3)
繊維集合体cに対し常圧下で、400℃で30分間の熱処理を行った。
次に、熱処理を行った繊維集合体cを実施例1と同様の方法で粉砕し、粉砕物を濾別して110℃で60分乾燥させることで水を除去して、極細短繊維Gを作製した。
作製した実施例1~3、比較例1~4の極細短繊維の平均繊維径、平均繊維長、アスペクト比、繊維長のCV値を測定し、表1にまとめた。
Figure 0007154816000001
作製した実施例1~3、比較例1~4の極細短繊維を、上述の<不溶化試験>により評価した。なお、実施例1と比較例1~3はN,N-ジメチルホルムアミド、実施例2と比較例4は水、実施例3はN,N-ジメチルアセトアミドを不溶化試験の試験溶媒として使用した。また、混合液を濾過し取り出した後、濾別した極細短繊維を乾燥させる条件は、実施例1、3及び比較例1~3は160℃、60分とし、実施例2及び比較例4は110℃、60分とした。
以下の不溶化試験の評価基準により、極細短繊維が不溶化したか否かを評価した。
[不溶化試験の評価基準]
○:極細短繊維の重量変化率が5%以下であったため、不溶化していた。
×:極細短繊維の重量変化率が5%より大きかったため、もしくは極細短繊維が試験溶媒に完全に溶解したため、不溶化していなかった。
実施例1~3、比較例1~4の不溶化処理方法、不溶化試験の結果をまとめたものを、表2に示す。
Figure 0007154816000002
実施例1~3と比較例1~4の比較から、平均繊維径が3μm以下、かつ、アスペクト比が200以下であり、不溶化処理を施してなる有機樹脂で構成されている極細短繊維を作製できた。
<複合フィルム又はフィルムの作製>
(実施例4)
樹脂組成物としてPANを採用し極細短繊維Aが分散してなる複合フィルムとしたときの、固形分重量比がPAN:極細短繊維A=95:5となるように、PAN溶液(溶媒:N,N-ジメチルホルムアミド、固形分濃度:10.0wt%、シグマ・アルドリッチ社製)と極細短繊維Aを混合し、2000rpmの回転数で10分間攪拌して混合液を作製した。作製した混合液をバーコーターでガラス上にコーティングし、180℃で30分間乾燥させてN,N-ジメチルホルムアミドを除去した後、ガラスから剥離することで厚さ100μmの複合フィルムを作製した。
(比較例5)
極細短繊維Aの代わりに極細短繊維Bを用いたことを除いては、実施例4と同様にして厚さ100μmの複合フィルムを作製した。
(比較例6)
極細短繊維Aの代わりに極細短繊維Cを用いたことを除いては、実施例4と同様にして厚さ100μmの複合フィルムを作製した。
(比較例7)
PAN溶液(溶媒:N,N-ジメチルホルムアミド、固形分濃度:10.0wt%、シグマ・アルドリッチ社製)をバーコーターでガラス上にコーティングし、180℃で30分間乾燥させてN,N-ジメチルホルムアミドを除去した後、ガラスから剥離することで厚さ100μmのフィルムを作製した。
(実施例5)
樹脂組成物としてPBIを採用し極細短繊維Eが分散してなる複合フィルムとしたときの、固形分重量比がPBI:極細短繊維E=70:30となるように、PBI溶液(溶媒:N,N-ジメチルアセトアミド、固形分濃度:20.0wt%)と極細短繊維Eを混合し、2000rpmの回転数で10分間攪拌して混合液を作製した。作製した混合液をバーコーターでガラス上にコーティングし、180℃で30分間乾燥させてN,N-ジメチルアセトアミドを除去した後、ガラスから剥離し、400℃で30分間熱処理(不溶化処理)を施すことで厚さ100μmの複合フィルムを作製した。
(実施例6)
樹脂組成物としてPBIを採用し極細短繊維Eが分散してなる複合フィルムとしたときの、固形分重量比がPBI:極細短繊維E=80:20となるように、変更したことを除いては、実施例5と同様にして厚さ100μmの複合フィルムを作製した。
(実施例7)
樹脂組成物としてPBIを採用し極細短繊維Eが分散してなる複合フィルムとしたときの、固形分重量比がPBI:極細短繊維E=90:10となるように、変更したことを除いては、実施例5と同様にして厚さ100μmの複合フィルムを作製した。
(比較例8)
PBI溶液(溶媒:N,N-ジメチルアセトアミド、固形分濃度:20.0wt%)をバーコーターでガラス上にコーティングし、180℃で30分間乾燥させてN,N-ジメチルアセトアミドを除去した後、ガラスから剥離し、400℃で30分間熱処理(不溶化処理)を施すことで厚さ100μmのフィルムを作製した。
<引張試験>
(1)複合フィルム又はフィルムから長方形の試料(幅:5mm、長さ:70mm)を採取した。なお、複合フィルム又はフィルムの縦方向(バーコーターによる塗布方向)の強度と伸度を測定する場合には、複合フィルム又はフィルムの横方向(バーコーターによる塗布方向と直交する方向)の長さが5mm、縦方向の長さが70mmの試料(縦試料)を採取し、複合フィルム又はフィルムの横方向の強度と伸度を測定する場合には、縦方向の長さが5mm、横方向の長さが70mmの試料(横試料)を採取した。
(2)その後、定速伸長型引張試験機(オリエンテック製、品番:UCT-100)を用いて、次の測定条件により、試料が破断するまでに測定された最大荷重と破断した時のチャック間距離を測定した。
[測定条件]
チャック間距離:50mm
引張り速度:50mm/分
そして、縦試料と横試料それぞれ5枚ずつを上記測定に供し、これら5枚ずつの縦試料と横試料それぞれの最大荷重の算術平均値を強度(N/μm厚)とした。
また、これら5枚ずつの縦試料と横試料それぞれが破断した時の、チャック間距離の算術平均値を以下の式に代入し、縦試料及び横試料それぞれの伸度(%)を求めた。
[伸度]
s={(x-x)/x}×100
s:伸度(%)
:チャック間距離(50mm)
:引張試験において試料が破断した時のチャック間距離(5枚の試料の算術平均値)(mm)
実施例4~7、比較例5~6の複合フィルムと比較例7~8のフィルムの物性を、以下の表3に示す。
Figure 0007154816000003
実施例4の複合フィルムと、比較例5~6の複合フィルムを比較した結果、実施例4の複合フィルムは比較例5~6の複合フィルムに比べて強度と伸度が向上していた。この理由として、不溶化処理を施してなる有機樹脂で構成されている極細短繊維は、複合フィルムの製造過程で溶媒に溶けず、フィルムを効果的に補強するためだと考えられた。
また、実施例4の複合フィルムと、極細短繊維を含有しない比較例7のフィルムを比較した結果、さらに、実施例5~7の複合フィルムと、極細短繊維を含有しない比較例8のフィルムを比較した結果から、極細短繊維が樹脂組成物中に分散してなることで強度と伸度が向上した複合体を提供できることがわかった。
以上から、本発明の構成を有する極細短繊維は、強度や伸度といった機械的強度に優れる複合体を実現できるものであった。そして、本発明の極細短繊維が樹脂組成物に分散してなる複合体は、強度や伸度といった機械的強度に優れていることがわかった。
本発明の極細短繊維は、例えばフィルムなどの樹脂組成物に添加するフィラーやファンデーションなどの化粧品に添加するフィラー、フィルタ材料などに好適に用いることができる。また、本発明の複合体は、引張強度や伸度といった機械的強度に優れているため、様々な産業用途に好適に用いることができる。

Claims (2)

  1. 平均繊維径が3μm以下、かつ、アスペクト比が200以下であり、不溶化処理を施してなるポリアクリロニトリル樹脂、ポリベンゾイミダゾール樹脂のうちいずれかの有機樹脂で構成されており、以下の<不溶化試験>に測定対象物を供した結果、重量変化率が5%以下であることを特徴とする、極細短繊維(フィブリル化された繊維を除く)。
    <不溶化試験>
    (1)極細短繊維を3g用意し、極細短繊維を構成する有機樹脂を完全に溶解可能な、300gの試験溶媒を用意する。ここで、極細短繊維を構成する有機樹脂がポリアクリルニトリルの場合、試験溶媒はN,N-ジメチルホルムアミドとする。極細短繊維を構成する有機樹脂がポリベンゾイミダゾールの場合、試験溶媒はN,N-ジメチルアセトアミドとする。そして、前記極細短繊維を前記試験溶媒に入れ、混合液を作製する。
    (2)前記混合液に攪拌子を入れ、以下の条件で混合液を攪拌する。
    混合液の温度:25℃
    攪拌子の回転数:100rpm
    時間:30分
    (3)(2)の処理を施した後の混合液を濾過する。濾別した極細短繊維を乾燥させて試験溶媒を除去し、その後本処理を施した極細短繊維の重量を測定する。
    (4)以下の式により、(3)の処理を施した後の極細短繊維の重量変化率を求める。
    [重量変化率]
    t=|(3-m)/3|×100
    t:重量変化率(%)
    m:(3)の処理を施した後の、極細短繊維の重量(g)
  2. 請求項1に記載の極細短繊維が樹脂組成物中に分散してなることを特徴とする、複合体。
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