JP7154182B2 - 飛しょう体 - Google Patents

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Description

本発明は、アンテナを保護するレドームを備える飛しょう体に関する。
目標に向けて電波誘導によって飛しょうする飛しょう体は、機体と、機体の内部に搭載されるアンテナと、機体の先端に設置されてアンテナを保護するレドームとを備える。レドームは、レドーム本体と、レドーム本体と機体とを連結するレドームリングとを備える。
レドーム本体は、アンテナが送受信する電波を透過させる必要がある。また、レドーム本体は、飛しょう時の空力加熱で1000℃程度まで加熱されるため、耐熱性および耐熱衝撃性が必要となる。そのため、レドーム本体の材料は、低熱膨張率の誘電体材料であるセラミックを用いることが一般的である。セラミックの熱膨張係数は、0から5×10-6/℃である。
一方、機体の材料は、鉄、アルミニウムなどの高剛性の金属材料を用いることが一般的である。金属材料の熱膨張係数は、10×10-6/℃から30×10-6/℃である。
レドーム本体と機体とを直接接合した場合は、飛しょう時にレドーム本体と機体との熱膨張率の差異による熱応力が両者の接合部に発生し、脆性材料であるセラミックを用いたレドーム本体の破壊が生じることがある。そのため、高剛性で熱膨張率が比較的低いレドームリングでレドーム本体と機体とを連結し、レドーム本体に作用する熱応力を緩和させることが一般的に行われている。
レドームリングには、繊維強化プラスチック(Fiber-Reinforced Plastic:FRP)、インバーなどの低熱膨張金属を用いることが一般的である。繊維強化プラスチックの熱膨張係数は、4×10-6/℃から10×10-6/℃である。低熱膨張金属の熱膨張係数は、1×10-6/℃から5×10-6/℃である。
従来、レドーム本体とレドームリングとの固定方法には、特許文献1に記載されているように接着剤が用いられる。接着剤には、エポキシ系接着剤が用いられることが一般的である。エポキシ系接着剤の耐熱温度は、350℃程度である。ただし、飛しょう時に空力荷重が発生する環境下で、エポキシ系接着剤の接着強度を維持可能な温度は、200℃程度となる。
実開平5-71699号公報
空力加熱で飛しょう体の表面温度が高くなるほど、レドーム本体とレドームリングとを固定する接着剤の温度も高くなる。飛しょう体の表面温度は最大1000℃以上に加熱されるため、接着剤の接着強度を維持可能な温度を超えてしまい、レドーム本体とレドームリングとの固定強度が低下する。そのため、接着剤を用いる場合は、飛しょう速度を下げたり、飛しょう時間を短くしたりして空力加熱の総量を減少させる必要がある。その結果、飛しょう体の性能の向上が妨げられるという問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、レドーム本体とレドームリングとの接合部の耐熱性を高めることができる飛しょう体を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる飛しょう体は、円筒状の機体と、機体の先端に設置されるレドーム本体と、機体の外周面とレドーム本体の外周面とに接合されて、機体とレドーム本体とを連結するレドームリングと、レドーム本体とレドームリングとをろう付けした接合部と、機体とレドーム本体との間に設けられるスペーサと、を備える。本発明にかかる飛しょう体は、飛しょう体の軸方向に沿ったスペーサの熱膨張量をΔLt、レドームリングの軸方向に沿った熱膨張量をΔLr、機体の軸方向に沿った熱膨張量をΔLm、飛しょう体の半径方向に沿った機体の熱膨張量をΔRm、レドーム本体の半径方向に沿った熱膨張量をΔRc、軸方向に対するスペーサの傾斜角度をθとしたときに、tanθ=(ΔLm+ΔLt-ΔLr)/(ΔRm-ΔRc)の式が成立する。
本発明によれば、レドーム本体とレドームリングとの接合部の耐熱性を高めることができる飛しょう体を得られるという効果を奏する。
本発明の実施の形態1にかかる飛しょう体を示す断面図 図1に示されたX部の拡大断面図 実施の形態1にかかる飛しょう体の各種寸法を説明するための説明図 実施の形態1にかかる飛しょう体の各種寸法を説明するための説明図 実施の形態1にかかる飛しょう体の飛しょう時間と接合部の温度との関係を示すグラフ 本発明の実施の形態2にかかる飛しょう体を示す構成図 図6に示されたY部の拡大図 実施の形態2にかかる飛しょう体を軸方向に沿って見た説明図 図8に示されたZ部の拡大図 本発明の実施の形態3にかかる飛しょう体を示す説明図であって、レドームリングとその周辺を示す構成図 実施の形態3の変形例1にかかる飛しょう体を示す説明図であって、レドームリングとその周辺を示す構成図 図11に示されたXII-XII線に沿った断面図 実施の形態3の変形例2にかかる飛しょう体を示す説明図であって、レドームリングとその周辺を示す構成図
以下に、本発明の実施の形態にかかる飛しょう体を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる飛しょう体1を示す断面図である。飛しょう体1は、目標に向けて電波誘導によって飛しょうする。飛しょう体1は、機体2と、アンテナ3と、飛しょう体用レドーム4と、断熱材5とを備える。以下の説明では、飛しょう体用レドーム4を単にレドーム4と称する。図1には、飛しょう体1が飛しょうする際に生じる空力加熱A、飛しょう方向に沿った空力荷重B、飛しょう方向と垂直な方向の空力荷重Cをそれぞれ示している。
機体2は、後述するレドーム本体6よりも熱膨張係数の高い金属製部材である。機体2は、円筒状に形成されている。以下、機体2の中心軸Oに沿った方向を単に軸方向とし、機体2の半径方向を単に半径方向と称する。機体2の材料は、本実施の形態では熱膨張係数が10×10-6/℃から30×10-6/℃の鉄、アルミニウムなどが用いられている。機体2の先端は、開口している。
アンテナ3は、機体2の内部に設けられ、目標を検知する装置である。アンテナ3の耐熱温度は、例えば、150℃である。
レドーム4は、機体2の先端の開口を塞いでおり、アンテナ3を保護する部材である。図2は、図1に示されたX部の拡大断面図である。レドーム4は、レドーム本体6と、レドームリング7と、スペーサ8とを備える。
レドーム本体6は、機体2の先端に設置され、飛しょう体1の先端の外殻を構成する中空部材である。レドーム本体6の外形形状は、機体2から離れるほど先細りとなる流線形状に形成されている。レドーム本体6のうち末端は、機体2に向けて開口している。レドーム本体6の材料は、本実施の形態では誘電率が低く電波を透過可能なセラミックが用いられている。セラミックは、熱膨張係数が0から5×10-6/℃以下であり、耐熱性および耐熱衝撃性に優れる。レドーム本体6は、レドームリング7およびスペーサ8を介して、機体2に固定されている。
レドームリング7は、機体2の外周面とレドーム本体6の外周面とに接合されて、機体2とレドーム本体6とを連結する部材である。レドームリング7の機体2への固定方法は、特に制限されないが、本実施の形態ではねじ9でレドームリング7を機体2に固定している。以下、レドームリング7と機体2とをねじ9で固定した部分を締結部10と称する。レドームリング7は、ろう付けでレドーム本体6の外周面に接合されている。以下、レドーム本体6とレドームリング7とをろう付けした部分を接合部11と称する。レドームリング7の材料は、本実施の形態では熱膨張係数が1×10-6/℃から5×10-6/℃の低熱膨張金属が用いられている。低熱膨張金属は、例えば、インバーである。レドームリング7の板厚である半径方向に沿った寸法は、レドームリング7によって連結される部分でのレドーム本体6および機体2の板厚である半径方向に沿った寸法よりも小さい。すなわち、本実施の形態では薄板のレドームリング7が用いられている。なお、レドームリング7の材料は、高剛性で熱膨張係数が4×10-6/℃から10×10-6/℃のFRPなどが用いられてもよい。
スペーサ8は、機体2とレドーム本体6との間に挟まれて設置された部材である。スペーサ8は、レドームリング7よりも半径方向内側に配置されている。スペーサ8は、機体2よりも熱伝導率が低い材料で形成されている。スペーサ8の材料は、樹脂または合金が用いられている。スペーサ8の材料に用いられる樹脂は、例えば、融点が100℃程度のアクリル、融点が150℃程度のポリカーボネートである。スペーサ8の材料に用いられる合金は、例えば、すず合金の中で融点が250℃程度のすず合金、亜鉛合金の中で融点が200℃から300℃の亜鉛合金である。
機体2の先端には、軸方向に垂直な面に対して傾斜する機体側突合せ面21が形成されている。レドーム本体6の末端には、軸方向に垂直な面に対して傾斜する本体側突合せ面41が形成されている。スペーサ8には、機体側突合せ面21に接する第一接触面81と、本体側突合せ面41に接する第二接触面82とが形成されている。第一接触面81と第二接触面82とは、軸方向に垂直な面に対して傾斜している。第一接触面81と第二接触面82と機体側突合せ面21と本体側突合せ面41は、互いに平行である。
断熱材5は、レドームリング7の外周面と機体2の外周面とを覆って飛しょう体1の温度上昇を抑える部材である。断熱材5は、公知の断熱材の中から適宜選択すればよい。断熱材5は、接着剤などでレドームリング7の外周面および機体2の外周面に固定されている。
ここで、図3および図4を参照して、飛しょう体1の各種寸法について説明する。図3および図4は、実施の形態1にかかる飛しょう体1の各種寸法を説明するための説明図である。レドーム本体6の半径をR、スペーサ8の軸方向に沿った寸法をM、ねじ9の中心から機体2の先端までの軸方向に沿った寸法をL、スペーサ8の傾斜角度、すなわち半径方向に沿った直線12とスペーサ8との成す角度をθとする。スペーサ8の傾斜角度θとは、第一接触面81、第二接触面82、機体側突合せ面21および本体側突合せ面41の軸方向に垂直な面に対する傾斜角度である。また、レドーム本体6の半径方向の熱膨張量をΔRc、機体2の半径方向の熱膨張量をΔRm、レドームリング7の軸方向の熱膨張量をΔLr、機体2の軸方向の熱膨張量をΔLm、スペーサ8の軸方向の熱膨張量をΔLtとする。また、レドーム本体6の熱膨張率をαc、機体2の熱膨張率をαm、スペーサ8の熱膨張率をαt、レドームリング7の熱膨張率をαr、常温からの温度変化をΔTとする。レドーム本体6の半径方向の熱膨張量ΔRcは、下記式(1)で求められる。
ΔRc=R・αc・ΔT・・・(1)
機体2の半径方向の熱膨張量ΔRmは、下記式(2)で求められる。
ΔRm=R・αm・Δt・・・(2)
レドームリング7の軸方向の熱膨張量ΔLrは、下記式(3)で求められる。
ΔLr=(L+t)・αt・ΔT・・・(3)
機体2の軸方向の熱膨張量ΔLmは、下記式(4)で求められる。
ΔLm=L・αm・ΔT・・・(4)
スペーサ8の軸方向の熱膨張量ΔLtは、下記式(5)で求められる。
ΔLt=t・αt・ΔT・・・(5)
下記式(6)を満たす場合は、常温からの温度変化ΔTによる各部材の熱膨張が相殺される。すなわち、部材間の反りおよび隙間が生じない。
tanθ=(ΔLm+ΔLt-ΔLr)/(ΔRm-ΔRc)・・・(6)
上記式(6)で、機体2の軸方向の熱膨張量ΔLmおよびレドームリング7の軸方向の熱膨張量ΔLrから求められる最適値にスペーサ8の軸方向に沿った寸法tおよびスペーサ8の軸方向の熱膨張量ΔLtを設定することで、レドームリング7と機体2との熱膨張率の差異によるスペーサ8の浮きおよび反りが生じにくくなる。
上記式(6)で、スペーサ8の軸方向に沿った寸法tおよびスペーサ8の軸方向の熱膨張量ΔLtを調整することで、スペーサ8の傾斜角度θを自由に設定することができる。例えば、レドームリング7、スペーサ8および機体2の熱膨張率に応じた角度でスペーサ8を傾斜させることで、レドームリング7と機体2との熱膨張率の差異によるスペーサ8の浮きおよび反りが生じにくくなる。また、空力荷重B,Cのうち飛しょう方向と垂直な方向の空力荷重Cが大きい場合、機体2とレドーム本体6との中心軸を合わせたい場合などには、スペーサ8の傾斜角度θを大きくすることで、飛しょう体1の耐荷重性を高めることおよび芯ずれを低減することが可能となる。
空力荷重B,Cのうち飛しょう方向と垂直な方向の空力荷重Cが小さい場合は、飛しょう方向と垂直な方向に傾斜しない平板のスペーサ8を使用できる。すなわち、上記式(6)でスペーサ8が平板となるθ=0°とした場合に、下記式(7)を満たせばよい。
ΔLm+ΔLt-ΔLr=0・・・(7)
次に、実施の形態1にかかる飛しょう体1の作用効果について説明する。
図5は、実施の形態1にかかる飛しょう体1の飛しょう時間と接合部11の温度との関係を示すグラフである。温度T0は、飛しょう体1の初期温度である。温度T1は、接着剤の耐熱温度である。温度T2は、銀ろうの耐熱温度である。図5では、断熱材5による断熱効果が低い場合が線13で示され、断熱効果が高い場合が線14で示されている。なお、図5では、説明容易化のために、線13、線14を模式的に直線で示している。実際は飛しょう速度、飛しょう高度などの条件が時系列で変化するため曲線となる。
図1に示すように、飛しょう体1では、飛しょう時の空力加熱Aにより、レドーム本体6および断熱材5から接合部11へと熱が伝わる。図5の線13および線14に示すように、接合部11の温度は、飛しょう時間の増加に伴って上昇し続ける。
レドーム本体6とレドームリング7とを接着剤で接合すると、断熱材5による断熱効果が低い場合には飛しょう時間を時間t1以下とし、断熱材5による断熱効果が高い場合には飛しょう時間を時間t2以下とする必要がある。これに対して、本実施の形態では、レドーム本体6とレドームリング7とをろう付けで接合することで、銀ろうの耐熱温度が接着剤の耐熱温度よりも高いため、飛しょう時間を時間t3以上に延ばすことができる。つまり、接着剤を用いる場合に比べて、レドーム本体6とレドームリング7との接合部11の耐熱性を高めることができ、飛しょう速度の向上および飛しょう時間の向上を図ることができる。なお、ろう付けは、銀ろう以外でもよい。
図1に示すように、飛しょう体1の飛しょう時には、レドーム本体6に空力荷重B,Cが加わる。このとき、本実施の形態では、レドーム本体6がレドームリング7およびスペーサ8を介して機体2に固定されているため、レドーム本体6に加わった空力荷重B,Cはレドームリング7とスペーサ8とに分散して伝達された後、機体2へ伝達される。すなわち、本実施の形態では、レドーム本体6から機体2への荷重伝達経路として、レドームリング7を経由する経路とスペーサ8を経由する経路の二つが設けられる。これにより、飛しょう体1の耐荷重性を高めることができる。なお、スペーサ8を用いて飛しょう体1の耐荷重性を高められる場合には、レドーム本体6とレドームリング7とを接着剤で接合してもよい。
また、レドーム本体6に加わった空力荷重B,Cは、レドームリング7とスペーサ8とに分散して伝達されることで、レドーム本体6からレドームリング7に加わる空力荷重B,Cを低減することができる。このため、レドームリング7を薄板にすることが可能になる。そして、レドームリング7を薄板にすることで、レドーム本体6とレドームリング7との熱膨張率の差異による接合部11周りの熱応力を緩和することができるとともに、レドーム本体6と機体2との熱膨張率の差異による熱応力を緩和することができる。
なお、レドーム本体6、レドームリング7、スペーサ8および機体2は、図1に示す位置関係に限定されるものではなく、本願の作用効果を奏せる範囲で適宜変更してよい。
実施の形態2.
実施の形態2にかかる飛しょう体1について説明する。図6は、本発明の実施の形態2にかかる飛しょう体1を示す構成図である。図7は、図6に示されたY部の拡大図である。実施の形態2では、前記した実施の形態1と重複する部分については、同一符号を付して説明を省略する。
本実施の形態にかかる飛しょう体1のレドームリング7は、レドーム本体6の外周面にろう付けで固定される第1固定部71と、機体2の外周面にねじ9で固定される第2固定部72とを有する。接合部11と締結部10は、飛しょう体1の周方向に沿って千鳥状にずれて配置されている。第1固定部71の形状は、特に制限されないが、本実施の形態ではレドーム本体6の先端に向けて突出する台形状に形成されている。第2固定部72の形状は、特に制限されないが、本実施の形態では第1固定部71とは逆向きに突出する台形状に形成されている。
レドームリング7には、機体2よりも熱膨張係数の低いレドーム本体6に固定される第1固定部71と、レドーム本体6よりも熱膨張係数の高い機体2に固定される第2固定部72とによりフレクシャ構造が形成される。このフレクシャ構造により、第1固定部71と第2固定部72とは、飛しょう体1に空力加熱Aが加わったときに、飛しょう体1の半径方向に相対的に変位可能となる。フレクシャ構造は、レドームリング7の全周に亘って形成されている。
図8は、実施の形態2にかかる飛しょう体1を軸方向に沿って見た説明図である。図9は、図8に示されたZ部の拡大図である。飛しょう体1に空力加熱Aが加わると、レドーム本体6および機体2は半径方向に熱膨張する。このとき、レドーム本体6の熱膨張係数の方が機体2の熱膨張係数よりも小さいため、第1固定部71は第2固定部72に対して相対的に矢印D方向に変位する。本実施の形態では、レドームリング7は薄板のため、半径方向の剛性が低く、半径方向よりも周方向の剛性が高い。また、レドームリング7のフレクシャ構造は、全周に亘って配置される。このため、レドーム本体6は、半径方向でレドームリング7に低剛性に支持される。これにより、レドーム本体6と機体2とを高剛性に連結しながら、レドーム本体6と機体2との半径方向の熱膨張率の差異によるレドーム本体6および接合部11周りの熱応力を緩和することができる。なお、図6に示すレドームリング7の形状は、本実施の形態では波形状に形成されているが、フレクシャ構造となれば特に限定されない。
実施の形態3.
実施の形態3にかかる飛しょう体1について説明する。図10は、本発明の実施の形態3にかかる飛しょう体1を示す説明図であって、レドームリング7とその周辺を示す構成図である。実施の形態3では、前記した実施の形態1と重複する部分については、同一符号を付して説明を省略する。
本実施の形態にかかる飛しょう体1のレドームリング7は、レドーム本体6の外周面にろう付けで固定される第1固定部71と、機体2の外周面にねじ9で固定される第2固定部72とを有する。第1固定部71には、軸方向に沿って延びる複数のスリット73が形成されている。複数のスリット73は、半径方向に沿って互いに間隔を空けて配置されている。スリット73の形状は、本実施の形態では矩形状であるが、長円状、楕円形状などでもよい。
本実施の形態では、レドームリング7とレドーム本体6との熱膨張率の差異による接合部11周りの熱応力を低減するため、レドームリング7の材料に熱膨張係数が低い低熱膨張金属を用いるとともに、レドームリング7の板厚を薄くしている。しかし、飛しょう体1が特に高温に曝される場合には、レドームリング7を極端に薄くしなければ熱応力を許容範囲内にできない設計となる。このような設計を行うと、レドームリング7の製造限界を下回る可能性またはレドームリング7に必要な剛性を満たさなくなる可能性がある。この点、本実施の形態では、レドームリング7の第1固定部71にはスリット73が形成されるため、レドームリング7の板厚を十分に確保しながら、レドーム本体6とレドームリング7との熱膨張率の差異による接合部11周りの熱応力を緩和することができる。
なお、接合部11を図11および図12に示す波形状に形成してもよい。図11は、実施の形態3の変形例1にかかる飛しょう体1を示す説明図であって、レドームリング7とその周辺を示す構成図である。図12は、図11に示されたXII-XII線に沿った断面図である。図12に示すレドームリング7の第1固定部71は、波形状に形成されている。すなわち、第1固定部71は、レドーム本体6の外周面に当接する複数の当接部74と、レドーム本体6の外周面から離間する複数の離間部75とを有する。飛しょう体1には、レドーム本体6とレドームリング7の当接部74とをろう付けした接合部11が形成されている。本変形例でも、レドームリング7の板厚を十分に確保しながら、レドーム本体6とレドームリング7との熱膨張率の差異による接合部11周りの熱応力を緩和することができる。
また、スリット73の代わりに接合部11を図13に示す縞状に配置してもよい。図13は、実施の形態3の変形例2にかかる飛しょう体1を示す説明図であって、レドームリング7とその周辺を示す構成図である。図13に示す接合部11は、縞状に配置されている。各接合部11は、軸方向に沿って直線状に延びている。複数の接合部11は、半径方向に沿って互いに間隔を空けて配置されている。なお、複数の接合部11は、格子状、点群状などに配置されてもよい。本変形例でも、レドームリング7の板厚を十分に確保しながら、レドーム本体6とレドームリング7との熱膨張率の差異による接合部11周りの熱応力を緩和することができる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 飛しょう体、2 機体、3 アンテナ、4 レドーム、5 断熱材、6 レドーム本体、7 レドームリング、8 スペーサ、9 ねじ、10 締結部、11 接合部、12 直線、13,14 線、21 機体側突合せ面、41 本体側突合せ面、71 第1固定部、72 第2固定部、73 スリット、74 当接部、75 離間部、81 第一接触面、82 第二接触面、A 空力加熱、B,C 空力荷重、O 中心軸。

Claims (7)

  1. 円筒状の機体と、
    前記機体の先端に設置されるレドーム本体と、
    前記機体の外周面と前記レドーム本体の外周面とに接合されて、前記機体と前記レドーム本体とを連結するレドームリングと、
    前記レドーム本体と前記レドームリングとをろう付けした接合部と、
    前記機体と前記レドーム本体との間に設けられるスペーサと、を備え
    飛しょう体の軸方向に沿った前記スペーサの熱膨張量をΔLt、前記レドームリングの前記軸方向に沿った熱膨張量をΔLr、前記機体の前記軸方向に沿った熱膨張量をΔLm、前記飛しょう体の半径方向に沿った前記機体の熱膨張量をΔRm、前記レドーム本体の前記半径方向に沿った熱膨張量をΔRc、前記軸方向に対する前記スペーサの傾斜角度をθとしたときに、tanθ=(ΔLm+ΔLt-ΔLr)/(ΔRm-ΔRc)の式が成立することを特徴とする飛しょう体。
  2. 前記レドームリングの板厚は、前記レドームリングによって連結される部分での前記レドーム本体の板厚および前記機体の板厚よりも薄いことを特徴とする請求項1に記載の飛しょう体。
  3. 前記スペーサのうち前記機体に接する第一接触面と、前記レドーム本体に接する第二接触面とが、前記軸方向に垂直な面に対して傾斜していることを特徴とする請求項1または2に記載の飛しょう体。
  4. 前記機体と前記レドームリングとを締結した締結部をさらに備え、
    前記接合部と前記締結部は、前記飛しょう体の周方向に沿って千鳥状にずれて配置されていることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の飛しょう体。
  5. 前記レドームリングのうち前記接合部に対応する部位には、スリットが設けられることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の飛しょう体。
  6. 前記レドームリングのうち前記接合部に対応する部位は、波形状に形成されていることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の飛しょう体。
  7. 前記接合部は、縞状、格子状または点群状に配置されていることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の飛しょう体。
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