JP7153679B2

JP7153679B2 - 移動端末試験装置、移動端末試験システム及び移動端末試験装置の制御方法

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Publication number: JP7153679B2
Application number: JP2020037055A
Authority: JP
Inventors: 直樹井上
Original assignee: Anritsu Corp
Current assignee: Anritsu Corp
Priority date: 2020-03-04
Filing date: 2020-03-04
Publication date: 2022-10-14
Anticipated expiration: 2040-03-04
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Description

本発明は、移動端末試験装置、移動端末試験システム及び移動端末試験装置の制御方法に関する。

従来の移動端末試験装置として、例えば、特許文献１には、ノイズフロアを避けるために低利得モードで取得した一連のレベルデータのうち、オン期間Ｔonに入力されると予想される高い信号レベルと、オン期間Ｔonを挟むオフ期間Ｔoff1、Ｔoff2に入力されると予想される低い信号レベルとの間に設定された所定のしきい値よりレベルが高い期間Ｔｈのレベルデータと、飽和レベルを避けるために高利得モードで取得したレベルデータのうち、期間Ｔｈを除いた期間のレベルデータを、時間軸を合わせて上下に繋ぐことで、実際に入力されたバースト信号のパワーレベル波形を求めるものが提案されている。

特許第５７３９４９９号公報

しかしながら、信号対雑音比（Ｓ／Ｎ比）が低くなる条件では、ノイズフロアが通常よりも高くなることがある。この場合、上述したような従来の移動端末試験装置は、しきい値を一定に定めているため、高利得モードでもノイズフロアの影響を受けて、オフ期間の信号レベルがしきい値を超えてしまうことがあり、移動端末から送信されたバースト信号の波形を正確に求めることができなくなってしまうといった課題があった。

本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、移動端末が送信する送信信号の波形を正確に求めることができる移動端末試験装置、移動端末試験システム及び移動端末試験装置の制御方法を提供することを目的とする。

本発明の移動端末試験装置は、移動端末（２）が送信する送信信号の波形の試験を行う移動端末試験装置（１）であって、前記移動端末の基地局として機能する擬似基地局部（１０）と、前記擬似基地局部を制御する試験制御部（１３）と、を備え、前記試験制御部は、連続する３つの期間について前記送信信号のパワーが順にオフ、オン、オフとなる、第１オフ期間、オン期間及び第２オフ期間を有するように前記移動端末が送信する送信信号のパワーを第１レンジで変化させるように前記擬似基地局部を制御して、前記擬似基地局部に受信された前記送信信号のパワーを測定する第１測定を実行し、前記第１オフ期間、前記オン期間及び前記第２オフ期間を有するように前記移動端末が送信する送信信号のパワーを前記第１レンジよりも低い第２レンジで変化させるように前記擬似基地局部を制御して、前記擬似基地局部に受信された前記送信信号のパワーを測定する第２測定を実行し、前記第２測定で測定された前記第１オフ期間の測定結果の時間平均値と前記オン期間の測定結果の時間平均値との間にあるように第１閾値を決定し、前記第２測定で測定された前記オン期間の測定結果の時間平均値と前記第２オフ期間の測定結果の時間平均値との間にあるように第２閾値を決定し、前記第１オフ期間の開始時から前記オン期間の終了時に向けて前記第２測定の測定結果が前記第１閾値に達するまでの第１測定期間を特定し、前記第２オフ期間の終了時から前記オン期間の開始時に向けて前記第２測定の測定結果が前記第２閾値に達するまでの第２測定期間を特定し、前記第１測定期間及び前記第２測定期間に前記第２測定で測定された測定結果と前記第１測定期間と前記第２測定期間との間の第３測定期間に前記第１測定で測定された測定結果とを試験結果として決定する構成を有している。

この構成により、本発明の移動端末試験装置は、第１測定のレンジよりも低いレンジで送信信号を変化させた第２測定の測定結果に基づいて第１閾値及び第２閾値を決定するため、移動端末が送信する送信信号の波形を正確に求めることができる。

また、本発明の移動端末試験装置において、前記試験制御部は、前記第２測定で測定された前記第１オフ期間の測定結果の時間平均値と前記オン期間の測定結果の時間平均値とを加算して２で除した値を前記第１閾値として決定し、前記第２測定で測定された前記オン期間の測定結果の時間平均値と前記第２オフ期間の測定結果の時間平均値とを加算して２で除した値を前記第２閾値として決定するように構成してもよい。

この構成により、本発明の移動端末試験装置は、第２測定で測定された第１オフ期間の測定結果の時間平均値とオン期間の測定結果の時間平均値とを加算して２で除した値を第１閾値として決定し、第２測定で測定されたオン期間の測定結果の時間平均値と第２オフ期間の測定結果の時間平均値とを加算して２で除した値を第２閾値として決定するため、第１閾値及び第２閾値を最適に決定することができる。

また、本発明の移動端末試験装置は、前記移動端末が送信する送信信号の波形が表示される表示部（１４）を備え、前記試験制御部は、前記第１測定期間及び前記第２測定期間に前記第２測定で測定された測定結果を時系列に並べた情報を前記表示部に表示させ、前記第１測定期間と前記第２測定期間との間の第３測定期間に前記第１測定で測定された測定結果を時系列に並べた情報を前記表示部に表示させるように構成してもよい。

この構成により、本発明の移動端末試験装置は、移動端末が送信する送信信号の波形を視認させることができる。

本発明の移動端末試験装置において、前記第１オフ期間、前記オン期間及び前記第２オフ期間を有する前記送信信号は、所定の規格に規定されたTransmit ON/OFF time maskに準じた信号としてもよい。
本発明の移動端末試験システムは、移動端末（２）が送信する送信信号の波形の試験を行う移動端末試験装置（１）と、前記移動端末試験装置を制御する試験制御装置（４）と、を備え、前記移動端末試験装置は、前記移動端末の基地局として機能する擬似基地局部（１０）を有し、前記試験制御装置は、前記擬似基地局部を制御する試験制御部（１３）を有し、前記試験制御部は、連続する３つの期間について前記送信信号のパワーが順にオフ、オン、オフとなる、第１オフ期間、オン期間及び第２オフ期間を有するように前記移動端末が送信する送信信号のパワーを第１レンジで変化させるように前記擬似基地局部を制御して、前記擬似基地局部に受信された前記送信信号のパワーを測定する第１測定を実行し、前記第１オフ期間、前記オン期間及び前記第２オフ期間を有するように前記移動端末が送信する送信信号のパワーを前記第１レンジよりも低い第２レンジで変化させるように前記擬似基地局部を制御して、前記擬似基地局部に受信された前記送信信号のパワーを測定する第２測定を実行し、前記第２測定で測定された前記第１オフ期間の測定結果の時間平均値と前記オン期間の測定結果の時間平均値との間にあるように第１閾値を決定し、
前記第２測定で測定された前記オン期間の測定結果の時間平均値と前記第２オフ期間の測定結果の時間平均値との間にあるように第２閾値を決定し、前記第１オフ期間の開始時から前記オン期間の終了時に向けて前記第２測定の測定結果が前記第１閾値に達するまでの第１測定期間を特定し、前記第２オフ期間の終了時から前記オン期間の開始時に向けて前記第２測定の測定結果が前記第２閾値に達するまでの第２測定期間を特定し、前記第１測定期間及び前記第２測定期間に前記第２測定で測定された測定結果と前記第１測定期間と前記第２測定期間との間の第３測定期間に前記第１測定で測定された測定結果とを試験結果として決定する構成を有している。

この構成により、本発明の移動端末試験システムは、第１測定のレンジよりも低いレンジで送信信号を変化させた第２測定の測定結果に基づいて第１閾値及び第２閾値を決定するため、移動端末が送信する送信信号の波形を正確に求めることができる。

本発明の移動端末試験装置の制御方法は、移動端末（２）の基地局として機能する擬似基地局部（１０）と、前記擬似基地局部を制御する試験制御部（１３）と、を備え、前記移動端末が送信する送信信号の波形の試験を行う移動端末試験装置（１）の制御方法であって、連続する３つの期間について前記送信信号のパワーが順にオフ、オン、オフとなる、第１オフ期間、オン期間及び第２オフ期間を有するように前記移動端末が送信する送信信号のパワーを第１レンジで変化させるように前記擬似基地局部を制御して、前記擬似基地局部に受信された前記送信信号のパワーを測定する第１測定を実行する第１測定実行ステップと、前記第１オフ期間、前記オン期間及び前記第２オフ期間を有するように前記移動端末が送信する送信信号のパワーを前記第１レンジよりも低い第２レンジで変化させるように前記擬似基地局部を制御して、前記擬似基地局部に受信された前記送信信号のパワーを測定する第２測定を実行する第２測定実行ステップと、前記第２測定で測定された前記第１オフ期間の測定結果の時間平均値と前記オン期間の測定結果の時間平均値との間にあるように第１閾値を決定し、前記第２測定で測定された前記オン期間の測定結果の時間平均値と前記第２オフ期間の測定結果の時間平均値との間にあるように第２閾値を決定する閾値決定ステップと、前記第１オフ期間の開始時から前記オン期間の終了時に向けて前記第２測定の測定結果が前記第１閾値に達するまでの第１測定期間を特定する第１測定期間特定ステップと、前記第２オフ期間の終了時から前記オン期間の開始時に向けて前記第２測定の測定結果が前記第２閾値に達するまでの第２測定期間を特定する第２測定期間特定ステップと、前記第１測定期間及び前記第２測定期間に前記第２測定で測定された測定結果と前記第１測定期間と前記第２測定期間との間の第３測定期間に前記第１測定で測定された測定結果とを試験結果として決定する試験結果決定ステップと、を前記試験制御部に実行させる。

このように、本発明の移動端末試験装置の制御方法は、第１測定のレンジよりも低いレンジで送信信号を変化させた第２測定の測定結果に基づいて第１閾値及び第２閾値を決定するため、移動端末が送信する送信信号の波形を正確に求めることができる。

本発明は、移動端末が送信する送信信号の波形を正確に求めることができる移動端末試験装置、移動端末試験システム及び移動端末試験装置の制御方法を提供することができる。

図１は、本発明の一実施形態に係る移動端末試験装置のブロック図である。図２（ａ）は、本発明の一実施形態に係る移動端末試験装置によるオン／オフタイムマスク試験の測定結果の一例を表す概念図であり、図２（ｂ）は、本発明の一実施形態に係る移動端末試験装置によるオン／オフタイムマスク試験の試験結果の一例を表す概念図である。図３は、本発明の一実施形態に係る移動端末試験装置のオン／オフタイムマスク試験動作を示すフローチャートである。図４は、本発明の一実施形態に係る移動端末試験装置によって表示される試験結果表示画面の表示例を示す図である。図５は、本発明の一実施形態の変形例に係る移動端末試験システムのブロック図である。

以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、本発明の実施の形態においては、５Ｇ（5th Generation）無線方式である５ＧＮＲ（New Radio）の標準仕様に準拠した移動端末の試験を行う移動端末試験装置に本発明に係る移動端末試験装置を適用した例について説明する。

図１に示すように、移動端末試験装置１は、アンテナ３を介して無線で移動端末２と信号を送受信する。また、移動端末試験装置１は、同軸ケーブル等を介して有線で移動端末２と信号を送受信することもできる。

移動端末試験装置１は、移動端末の基地局として機能する擬似基地局部１０と、擬似基地局部１０を制御するためのパラメータを含む試験情報が記憶された試験情報記憶部１１と、移動端末２の試験を実行するためのシナリオを含む情報が記憶されたシナリオ記憶部１２と、シナリオ記憶部１２に記憶された情報に基づいて、擬似基地局部１０を制御する試験制御部１３と、移動端末２の試験の結果等が表示される表示部１４とを含んで構成される。

移動端末試験装置１は、移動端末２と通信を行うための通信回路が設けられた図示しないコンピュータ装置によって構成される。このコンピュータ装置は、それぞれ図示しないＣＰＵ（Central Processing Unit）と、ＲＯＭ（Read Only Memory）と、ＲＡＭ（Random Access Memory）と、ハードディスク装置と、入出力ポートと、タッチパネルとを有する。

このコンピュータ装置のＲＯＭ及びハードディスク装置には、コンピュータ装置を移動端末試験装置１として機能させるためのプログラムが格納されている。すなわち、ＣＰＵがＲＡＭを作業領域としてＲＯＭに格納されたプログラムを実行することにより、当該コンピュータ装置は、移動端末試験装置１として機能する。

擬似基地局部１０は、ＣＰＵ及び通信回路によって構成される。試験情報記憶部１１及びシナリオ記憶部１２は、ＲＡＭ又はハードディスク装置によって構成される。試験制御部１３は、ＣＰＵによって構成される。

表示部１４は、タッチパネルを構成する液晶表示装置によって構成される。タッチパネルは、液晶表示装置とタッチパッドとによって構成される。このタッチパッドを介して、試験制御部１３に対して、試験の選択、試験の実行指示、試験用パラメータの設定、試験結果の表示調整などが行われる。

本実施の形態では、３ＧＰＰＴＳ３８．５２１－１に規定されたTransmit ON/OFF time maskに準じた信号が移動端末２から出力されていることを試験するオン／オフタイムマスク試験を移動端末試験装置１に実行させる例について説明する。５ＧＮＲでは、無線フレームが１０個のサブフレームによって構成され、１個のサブフレームが１以上のスロットによって構成される。

本実施の形態のオン／オフタイムマスク試験において、試験制御部１３は、移動端末２が送信する送信信号の連続する３つのスロットがそれぞれ第１オフ期間、オン期間、第２オフ期間となるように擬似基地局部１０を制御して、擬似基地局部１０に受信された送信信号のパワーを測定するレベル測定を実行する。

試験制御部１３は、移動端末２が送信する送信信号をオン／オフさせるレンジを変えて２回のレベル測定を実行する。レベル測定の前処理として、試験制御部１３は、移動端末２が送信する送信信号のレンジを第１レンジに設定するように擬似基地局部１０を制御する。

例えば、試験制御部１３は、上り信号の送信レベルを指定するInput Levelコマンドを擬似基地局部１０から移動端末２に送信させることによって、移動端末２が送信する送信信号のレンジを第１レンジに設定する。

１回目のレベル測定として、試験制御部１３は、移動端末２が送信する送信信号の連続する３つのスロットがそれぞれオフ、オン、オフとなるように擬似基地局部１０を制御して、擬似基地局部１０に受信された送信信号のパワーを測定し、基準レンジに対する第１レンジの差異に基づき測定結果を補正するレベル測定（以下、「第１測定」という）を実行する。

第１測定を実行した後、試験制御部１３は、移動端末２が送信する送信信号のレンジを第１レンジよりも低い第２レンジに設定するように擬似基地局部１０を制御する。例えば、試験制御部１３は、Input Levelコマンドを移動端末２に送信することによって、移動端末２が送信する送信信号のレンジを第２レンジに変更するように擬似基地局部１０を制御する。

２回目のレベル測定として、試験制御部１３は、１回目のレベル測定と同様に、移動端末２が送信する送信信号の連続する３つのスロットがそれぞれオフ、オン、オフとなるように擬似基地局部１０を制御して、擬似基地局部１０に受信された送信信号のパワーを測定し、基準レンジに対する第２レンジの差異に基づき測定結果を補正するレベル測定（以下、「第２測定」という）を実行する。

第１測定及び第２測定の測定結果は、ＲＡＭ又はハードディスク装置に格納される。図２（ａ）には、第１測定の測定結果２０と第２測定の測定結果２１との一例が示され、図２（ｂ）には、最終的な試験結果２２の一例が示されている。

図２（ａ）に例示するように、第１測定の測定結果２０と第２測定の測定結果２１とは、レンジに応じた補正を行ったとしても、若干の差異が生じる場合がある。このため、試験制御部１３は、第２測定の測定結果に基づき第１閾値ＴＨ１及び第２閾値ＴＨ２を決定する。

試験制御部１３は、第２測定で測定された第１オフ期間ＴｏｆｆＢの測定結果とオン期間Ｔｏｎの測定結果とに基づき第１閾値ＴＨ１を決定する。例えば、試験制御部１３は、第２測定で測定された第１オフ期間ＴｏｆｆＢの測定結果の時間平均値ＰｏｆｆＢとオン期間Ｔｏｎの測定結果の時間平均値Ｐｏｎとを加算して２で除した値を第１閾値ＴＨ１として決定する。

試験制御部１３は、第２測定で測定されたオン期間Ｔｏｎの測定結果と第２オフ期間ＴｏｆｆＡの測定結果とに基づき第２閾値ＴＨ２を決定する。例えば、試験制御部１３は、第２測定で測定されたオン期間Ｔｏｎの測定結果の時間平均値Ｐｏｎと第２オフ期間ＴｏｆｆＡの測定結果の時間平均値ＰｏｆｆＡとを加算して２で除した値を第２閾値ＴＨ２として決定する。

図２（ｂ）に示すように、試験制御部１３は、第１オフ期間ＴｏｆｆＢの開始時からオン期間Ｔｏｎの終了時に向けて第２測定の測定結果が第１閾値ＴＨ１に達するまでの第１測定期間Ｔｒ１を特定する。

試験制御部１３は、第２オフ期間ＴｏｆｆＡの終了時からオン期間Ｔｏｎの開始時に向けて第２測定の測定結果が第２閾値ＴＨ２に達するまでの第２測定期間Ｔｒ２を特定する。

試験制御部１３は、第１測定期間Ｔｒ１及び第２測定期間Ｔｒ２に第２測定で測定された測定結果と、第１測定期間Ｔｒ１と第２測定期間Ｔｒ２との間の第３測定期間Ｔｒｃに第１測定で測定された測定結果とを試験結果とする。

試験情報記憶部１１には、第１測定におけるInput Levelコマンドのパラメータ（すなわち、第１レンジ）、第２測定におけるInput Levelコマンドのパラメータ（すなわち、第２レンジ）、第１測定及び第２測定における測定結果のサンプリング周波数などが試験用パラメータとして予め記憶されている。

第１レンジは、第１測定における最小レベルから最大レベルまでであり、第２レンジは第２測定における最小レベルから最大レベルまでである。第１レンジよりも第２レンジが低いとは、第２測定における最大レベルは第１測定における最大レベルより低く、第２測定における最小レベルは第１測定における最小レベルよりも低いことを意味するものとする。

測定結果のサンプリング周波数は、１スロットの長さよりも十分に短い所定範囲内の適正値に設定されている。これら試験用パラメータは、タッチパネル等によって試験制御部１３を介して変更することができる。

以上のように構成された本発明の実施の形態に係る移動端末試験装置１のオン／オフタイムマスク試験動作について図３を参照して説明する。

まず、試験制御部１３は、移動端末２が送信する送信信号のレンジを第１レンジに設定するように擬似基地局部１０を制御する（ステップＳ１）。次に、試験制御部１３は、第１測定を実行する（ステップＳ２：第１測定実行ステップ）。

次に、試験制御部１３は、移動端末２が送信する送信信号のレンジを第２レンジに設定するように擬似基地局部１０を制御する（ステップＳ３）。次に、試験制御部１３は、第２測定を実行する（ステップＳ４：第２測定実行ステップ）。

次に、試験制御部１３は、第２測定で測定された第１オフ期間ＴｏｆｆＢの測定結果とオン期間Ｔｏｎの測定結果とに基づき第１閾値ＴＨ１を決定する（ステップＳ５：閾値決定ステップ）。

次に、試験制御部１３は、第２測定で測定されたオン期間Ｔｏｎの測定結果と第２オフ期間ＴｏｆｆＡの測定結果とに基づき第２閾値ＴＨ２を決定する（ステップＳ６：閾値決定ステップ）。

次に、試験制御部１３は、第１オフ期間ＴｏｆｆＢの開始時からオン期間Ｔｏｎの終了時に向けて第２測定の測定結果が第１閾値ＴＨ１に達するまでの第１測定期間Ｔｒ１を特定する（ステップＳ７：第１測定期間特定ステップ）。

次に、試験制御部１３は、第２オフ期間ＴｏｆｆＡの終了時からオン期間Ｔｏｎの開始時に向けて第２測定の測定結果が第２閾値ＴＨ２に達するまでの第２測定期間Ｔｒ２を特定する（ステップＳ８：第２測定期間特定ステップ）。

次に、試験制御部１３は、第１測定期間Ｔｒ１及び第２測定期間Ｔｒ２に第２測定で測定された測定結果と、第３測定期間Ｔｒｃに第１測定で測定された測定結果とを試験結果として決定し（ステップＳ９：試験結果決定ステップ）、オン／オフタイムマスク試験動作を終了する。

試験制御部１３は、オン／オフタイムマスク試験の開始が指示された場合、上述したオン／オフタイムマスク試験動作を繰り返し実行し、図４に示すように、オン／オフタイムマスク試験の試験結果を表す試験結果表示画面を表示部１４に表示させる。

試験制御部１３は、第１測定期間Ｔｒ１及び第２測定期間Ｔｒ２に第２測定で測定された測定結果を時系列に並べた情報を試験結果表示画面に表示させ、第３測定期間Ｔｒｃに第１測定で測定された測定結果を時系列に並べた情報を試験結果表示画面に表示させる。

試験結果表示画面には、オン／オフタイムマスク試験動作の実行回数を示す実行回数表示領域３０と、各第１測定期間Ｔｒ１、第２測定期間Ｔｒ２及び第３測定期間Ｔｒｃの測定結果の統計情報が表示される統計情報表示領域とが設けられている。

統計情報表示領域は、第３測定期間Ｔｒｃ（図中、「On Power」）、第１測定期間Ｔｒ１（図中、「Off Power (Before)」）及び第２測定期間Ｔｒ２（図中、「Off Power (After)」）の各測定期間に対して、試験結果の各平均値を示す平均値表示領域３１ａ、３１ｂ、３１ｃと、試験結果の各最大値を示す最大値表示領域３２ａ、３２ｂ、３２ｃと、試験結果の各最小値を示す最小値表示領域３３ａ、３３ｂ、３３ｃとを有する。

また、試験結果表示画面には、タッチパネルなどの操作に応じて時間軸方向に移動させることができるカーソル３５が表示される。カーソル３５の時間軸上の位置は、カーソル位置表示領域３６に表示される。カーソル３５の時間軸に対応する試験結果は、カーソル値表示領域３７に表示される。

以上に説明したように、本実施の形態は、第１測定のレンジよりも低いレンジで送信信号を変化させた第２測定の測定結果に基づいて第１閾値ＴＨ１及び第２閾値ＴＨ２を決定するため、移動端末２が送信する送信信号の波形を正確に求めることができる。

また、本実施の形態は、第２測定で測定された第１オフ期間ＴｏｆｆＢの測定結果とオン期間Ｔｏｎの測定結果とに基づき第１閾値ＴＨ１を決定し、第２測定で測定されたオン期間Ｔｏｎの測定結果と第２オフ期間ＴｏｆｆＡの測定結果とに基づき第２閾値を決定するため、第１閾値ＴＨ１及び第２閾値ＴＨ２を最適に決定することができる。

また、本実施の形態は、第２測定で測定された第１オフ期間ＴｏｆｆＢの測定結果の時間平均値ＰｏｆｆＢとオン期間Ｔｏｎの測定結果の時間平均値Ｐｏｎとを加算して２で除した値を第１閾値ＴＨ１として決定し、時間平均値Ｐｏｎと第２オフ期間ＴｏｆｆＡの測定結果の時間平均値ＰｏｆｆＡとを加算して２で除した値を第２閾値ＴＨ２として決定するため、第１閾値ＴＨ１及び第２閾値ＴＨ２を最適に決定することができる。

また、本実施の形態は、第１測定期間Ｔｒ１及び第２測定期間Ｔｒ２に第１測定で測定された測定結果を時系列に並べた情報を表示部１４に表示させ、第３測定期間Ｔｒｃに第２測定で測定された測定結果を時系列に並べた情報を表示部１４に表示させるため、移動端末２が送信する送信信号の波形を視認させることができる。

なお、本実施の形態における移動端末試験装置１は、ＣＰＵと、ＲＡＭと、ＲＯＭと、フラッシュメモリと、ハードディスク装置と、通信モジュールとを備えた汎用のコンピュータ装置を接続できるように構成してもよい。

この場合、図５に示すように、シナリオ記憶部１２、試験制御部１３及び表示部１４を含む試験制御装置４を汎用のコンピュータ装置によって構成し、シナリオ記憶部１２、試験制御部１３及び表示部１４を除いた移動端末試験装置１と試験制御装置４とによって移動端末試験システムを構成してもよい。

以上、本発明の実施の形態について開示したが、本発明の範囲を逸脱することなく本実施の形態に変更を加えることは容易である。本発明の実施の形態は、このような変更が加えられた等価物が特許請求の範囲に記載された発明に含まれることを前提として開示されている。

１移動端末試験装置
２移動端末
４試験制御装置
１０擬似基地局部
１１試験情報記憶部
１３試験制御部
１４表示部

Claims

移動端末（２）が送信する送信信号の波形の試験を行う移動端末試験装置（１）であって、
前記移動端末の基地局として機能する擬似基地局部（１０）と、
前記擬似基地局部を制御する試験制御部（１３）と、を備え、
前記試験制御部は、
連続する３つの期間について前記送信信号のパワーが順にオフ、オン、オフとなる、第１オフ期間、オン期間及び第２オフ期間を有するように前記移動端末が送信する送信信号のパワーを第１レンジで変化させるように前記擬似基地局部を制御して、前記擬似基地局部に受信された前記送信信号のパワーを測定する第１測定を実行し、
前記第１オフ期間、前記オン期間及び前記第２オフ期間を有するように前記移動端末が送信する送信信号のパワーを前記第１レンジよりも低い第２レンジで変化させるように前記擬似基地局部を制御して、前記擬似基地局部に受信された前記送信信号のパワーを測定する第２測定を実行し、
前記第２測定で測定された前記第１オフ期間の測定結果の時間平均値と前記オン期間の測定結果の時間平均値との間にあるように第１閾値を決定し、
前記第２測定で測定された前記オン期間の測定結果の時間平均値と前記第２オフ期間の測定結果の時間平均値との間にあるように第２閾値を決定し、
前記第１オフ期間の開始時から前記オン期間の終了時に向けて前記第２測定の測定結果が前記第１閾値に達するまでの第１測定期間を特定し、
前記第２オフ期間の終了時から前記オン期間の開始時に向けて前記第２測定の測定結果が前記第２閾値に達するまでの第２測定期間を特定し、
前記第１測定期間及び前記第２測定期間に前記第２測定で測定された測定結果と前記第１測定期間と前記第２測定期間との間の第３測定期間に前記第１測定で測定された測定結果とを試験結果として決定する移動端末試験装置。
前記試験制御部は、
前記第２測定で測定された前記第１オフ期間の測定結果の時間平均値と前記オン期間の測定結果の時間平均値とを加算して２で除した値を前記第１閾値として決定し、
前記第２測定で測定された前記オン期間の測定結果の時間平均値と前記第２オフ期間の測定結果の時間平均値とを加算して２で除した値を前記第２閾値として決定する請求項１に記載の移動端末試験装置。
前記移動端末が送信する送信信号の波形が表示される表示部（１４）を備え、
前記試験制御部は、
前記第１測定期間及び前記第２測定期間に前記第２測定で測定された測定結果を時系列に並べた情報を前記表示部に表示させ、前記第１測定期間と前記第２測定期間との間の第３測定期間に前記第１測定で測定された測定結果を時系列に並べた情報を前記表示部に表示させる請求項１又は請求項２に記載の移動端末試験装置。
前記第１オフ期間、前記オン期間及び前記第２オフ期間を有する前記送信信号は、所定の規格に規定されたTransmit ON/OFF time maskに準じた信号であることを特徴とする請求項１に記載の移動端末試験装置。
移動端末（２）が送信する送信信号の波形の試験を行う移動端末試験装置（１）と、
前記移動端末試験装置を制御する試験制御装置（４）と、を備え、
前記移動端末試験装置は、
前記移動端末の基地局として機能する擬似基地局部（１０）を有し、
前記試験制御装置は、
前記擬似基地局部を制御する試験制御部（１３）を有し、
前記試験制御部は、
連続する３つの期間について前記送信信号のパワーが順にオフ、オン、オフとなる、第１オフ期間、オン期間及び第２オフ期間を有するように前記移動端末が送信する送信信号のパワーを第１レンジで変化させるように前記擬似基地局部を制御して、前記擬似基地局部に受信された前記送信信号のパワーを測定する第１測定を実行し、
前記第１オフ期間、前記オン期間及び前記第２オフ期間を有するように前記移動端末が送信する送信信号のパワーを前記第１レンジよりも低い第２レンジで変化させるように前記擬似基地局部を制御して、前記擬似基地局部に受信された前記送信信号のパワーを測定する第２測定を実行し、
前記第２測定で測定された前記第１オフ期間の測定結果の時間平均値と前記オン期間の測定結果の時間平均値との間にあるように第１閾値を決定し、
前記第２測定で測定された前記オン期間の測定結果の時間平均値と前記第２オフ期間の測定結果の時間平均値との間にあるように第２閾値を決定し、
前記第１オフ期間の開始時から前記オン期間の終了時に向けて前記第２測定の測定結果が前記第１閾値に達するまでの第１測定期間を特定し、
前記第２オフ期間の終了時から前記オン期間の開始時に向けて前記第２測定の測定結果が前記第２閾値に達するまでの第２測定期間を特定し、
前記第１測定期間及び前記第２測定期間に前記第２測定で測定された測定結果と前記第１測定期間と前記第２測定期間との間の第３測定期間に前記第１測定で測定された測定結果とを試験結果として決定する移動端末試験システム。
移動端末（２）の基地局として機能する擬似基地局部（１０）と、
前記擬似基地局部を制御する試験制御部（１３）と、を備え、
前記移動端末が送信する送信信号の波形の試験を行う移動端末試験装置（１）の制御方法であって、
連続する３つの期間について前記送信信号のパワーが順にオフ、オン、オフとなる、第１オフ期間、オン期間及び第２オフ期間を有するように前記移動端末が送信する送信信号のパワーを第１レンジで変化させるように前記擬似基地局部を制御して、前記擬似基地局部に受信された前記送信信号のパワーを測定する第１測定を実行する第１測定実行ステップと、
前記第１オフ期間、前記オン期間及び前記第２オフ期間を有するように前記移動端末が送信する送信信号のパワーを前記第１レンジよりも低い第２レンジで変化させるように前記擬似基地局部を制御して、前記擬似基地局部に受信された前記送信信号のパワーを測定する第２測定を実行する第２測定実行ステップと、
前記第２測定で測定された前記第１オフ期間の測定結果の時間平均値と前記オン期間の測定結果の時間平均値との間にあるように第１閾値を決定し、前記第２測定で測定された前記オン期間の測定結果の時間平均値と前記第２オフ期間の測定結果の時間平均値との間にあるように第２閾値を決定する閾値決定ステップと、
前記第１オフ期間の開始時から前記オン期間の終了時に向けて前記第２測定の測定結果が前記第１閾値に達するまでの第１測定期間を特定する第１測定期間特定ステップと、
前記第２オフ期間の終了時から前記オン期間の開始時に向けて前記第２測定の測定結果が前記第２閾値に達するまでの第２測定期間を特定する第２測定期間特定ステップと、
前記第１測定期間及び前記第２測定期間に前記第２測定で測定された測定結果と前記第１測定期間と前記第２測定期間との間の第３測定期間に前記第１測定で測定された測定結果とを試験結果として決定する試験結果決定ステップと、を前記試験制御部に実行させる移動端末試験装置の制御方法。