JP5096445B2 - 移動体通信端末試験装置及び試験結果表示方法 - Google Patents

移動体通信端末試験装置及び試験結果表示方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えば被測定物或いは被測定信号を測定し、その測定データを表示する技術に関する。特に、本発明は、隣接チャネル漏洩電力比を測定し、複数の測定項目に対して測定結果の良否を容易に判断可能に、測定結果を表示する技術に関する。
移動体通信端末に対する試験項目として、隣接チャネル漏洩電力比(ACLR:Adjacent Channel Leakage power Ratio)の測定がある。
移動体通信システムでは、周波数帯域を複数の帯域に分けて使用している。ここでは、この個々の帯域を帯域チャネルと呼ぶ。例えば、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)通信方式の帯域チャネルの帯域幅(以降は「チャネル幅」と呼ぶ)は5MHzである。
送信側の機器(例えば、移動体通信端末)は、信号を使用する一つの帯域チャネルのチャネル幅に収まるようにして送信しているが、実際には一つのチャネル内に収まらず隣接する帯域チャネルに信号が漏洩してしまうことがある。この送信信号の電力と漏洩電力との比を表したものが隣接チャネル漏洩電力比(ACLR)である。
漏洩した信号のレベルが大きくなると、隣接する帯域チャネルの通信に影響をおよぼすため、移動体通信システムでは、隣接チャネル漏洩電力比が所定の値以下となるように規格で規定されている。
特許文献1には、隣接チャネル漏洩電力比を測定しグラフとして表示する測定装置(スペクトラムアナライザ)が公開されている。
特開平5−17572号公報
次世代の移動体通信規格であるLTE(Long Term Evolution)では、複数のチャネル幅(1.4MHz、3MHz、5MHz、10MHz、15MHz、又は、20MHz)が規格で規定されており、それぞれのチャネル幅で隣接チャネル漏洩電力比を測定する必要がある。
また、LTEに対する隣接チャネル漏洩電力比の測定では、隣接するチャネルがLTEのチャネルである場合と符号分割多重方式(W−CDMA又はTD−SCDMA:Time Division−Synchronous Code Division Multiple Access)の場合との双方を想定して、それぞれに対し隣接チャネル漏洩電力比を測定する必要がある。
さらに、LTEでは、帯域チャネルのうち実際に通信で使用されるチャネル(以降は「送信チャネル」と呼ぶ)のチャネル幅(以降は「送信チャネル幅」と呼ぶ)のうち、一部の帯域幅を割り当てて通信に使用することが可能である。この割り当てられた帯域幅(以降は「割当帯域幅」と呼ぶ)は、移動体通信システムが動的に変更することが可能である。
上述したLTEの規格に沿って隣接チャネル漏洩電力比を測定する方法について、「3GPP TS 36.521−1 V8.2.1 (2009−06)」で定義されている。
これにより、LTEにおける隣接チャネル漏洩電力比の測定は、測定項目が多岐にわたり、従来(例えば、特許文献1)のように個々の測定結果をそのまま表示する表示方法では、試験者が各測定結果を遂次読出しながら確認する必要があるため、測定結果の良否を容易に判断することができなかった。
本発明は上記の問題を解決するものであり、LTEにおける隣接チャネル漏洩電力比の測定に関し、隣接チャネルの通信方式がLTEの場合の測定値と符号分割多重方式の場合の測定値とを同時に表示し、測定条件(送信チャネル幅)が変わった場合においても統一されたフォーマットで測定結果を表示することで、測定結果の良否を容易に判断可能とする移動体通信端末試験装置及び試験結果表示方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、試験対象の移動体通信端末から受けた試験信号を波形データとして出力する信号受信部(14)と、前記波形データを基に、前記試験信号のレベルと、前記移動体通信端末の送信帯域チャネルに隣接する隣接チャネルの測定帯域におけるレベルとの比である漏洩電力比を求める信号解析部(15)と、LTE通信方式及び符号分割多重方式の双方の通信方式に対応して、前記信号受信部及び前記信号解析部に、前記送信帯域チャネルと前記送信帯域チャネルの帯域幅、及び、前記隣接チャネルと前記測定帯域を含む試験条件を送信する制御部(11)と、表示部(18)と、前記信号解析部による解析結果を前記表示部に表示させる表示制御部(17)とを備えた移動体通信端末試験装置であって、前記信号解析部は、前記LTE通信方式に沿った、前記送信帯域チャネルの帯域幅と同じ帯域幅で前記送信帯域チャネルの両サイドに隣接する2つのLTE隣接チャネルへの前記試験信号の漏洩によるLTE漏洩電力比を求める手段と、前記符号分割多重方式に沿った、測定帯域で前記送信帯域チャネルに対して両サイドに隣接する2つの第1隣接チャネルにおける第1の漏洩電力比と、前記第1隣接チャネルに対し、前記送信帯域チャネルとは逆側に隣接する2つの第2隣接チャネルにおける第2の漏洩電力比とを求める手段とを備え、前記表示制御部は、前記表示部に横軸を周波数、縦軸をレベルの相対値とする座標を表示する座標表示制御手段(170)と、前記座標上に前記送信帯域チャネルの帯域幅を横幅とし前記試験信号のレベルを前記縦軸の所定位置とするように前記座標の前記横軸上の中央に第1の棒グラフを表示させる送信チャネル表示制御手段(172)と、前記LTE通信方式に沿った測定帯域を横幅として、前記縦軸の所定位置に対する前記2つのLTE漏洩電力比それぞれに対応する縦軸方向の高さを持つ2つの第2の棒グラフを、前記第1の棒グラフの両サイドに表示させるLTE測定値表示制御手段(1711)と、前記符号分割多重方式に沿った測定帯域を横幅として、前記縦軸の所定位置に対する前記2つの第1の漏洩電力比それぞれに対応する縦軸方向の高さを持つ2つの第3の棒グラフと、前記符号分割多重方式に沿った測定帯域を横幅として、前記2つの第2の漏洩電力比それぞれに対応する縦軸方向の高さを持つ2つの第4の棒グラフとを、前記第1の棒グラフの両サイドに表示させるCDMA測定値表示制御手段(1712)とからなる測定値表示制御手段(171)とを備えることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の移動体通信端末試験装置であって、前記表示制御部は、前記送信帯域チャネルの帯域幅が5MHz以上のとき、前記座標表示制御手段と、前記送信チャネル表示制御手段と、前記LTE測定値表示制御手段と、前記CDMA測定値表示制御手段とを動作させ、前記第2の棒グラフと、前記第3の棒グラフ及び前記第4の棒グラフとを識別して視認可能に表示させ、前記送信帯域チャネルの帯域幅が5MHz未満のとき、前記座標表示制御手段と、前記送信チャネル表示制御手段と、前記LTE測定値表示制御手段とを動作させ、前記CDMA測定値表示制御手段は動作させないことを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の移動体通信端末試験装置であって、前記制御部が、更に、前記送信帯域チャネルの帯域幅に含まれる前記移動体通信端末に割り当てられた割当帯域の帯域幅を前記信号受信部及び前記信号解析部に送信し、前記送信チャネル表示制御手段が、前記第1の棒グラフを、前記割当帯域の帯域幅を横幅とした割当帯域棒グラフと、前記送信帯域チャネル内の前記割当帯域以外の帯域の帯域幅を横幅とした非割当帯域棒グラフとにわけて、それぞれを識別可能に表示させることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の移動体通信端末試験装置であって、前記LTE漏洩電力比と、前記第1の漏洩電力比と、前記第2の漏洩電力比との規格値を記憶する規格値記憶部(16)と、前記表示制御部は、前記縦軸の所定位置に対する前記LTE漏洩電力比の前記規格値に対応する縦軸方向の高さに、前記LTE通信方式に沿った測定帯域を棒状の横幅とするLTE規格線を前記第2の棒グラフに対応する位置に表示させるLTE規格線表示制御手段(1731)と、前記縦軸の所定位置に対する前記第1の漏洩電力比の前記規格値に対応する縦軸方向の高さに、前記符号分割多重方式に沿った測定帯域を棒状の横幅とする第1の規格線を前記第3の棒グラフに対応する位置に表示させ、前記縦軸の所定位置に対する前記第2の漏洩電力比の前記規格値に対応する縦軸方向の高さに、前記符号分割多重方式に沿った測定帯域を棒状の横幅とする第2の規格線を前記第4の棒グラフに対応する位置に表示させるCDMA規格線表示制御手段(1732)とを備えた規格線表示制御手段(173)とを更に備えることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、試験結果表示方法であって、試験対象の移動体通信端末から受けた試験信号を波形データとして出力する波形データ出力ステップと、前記波形データを基に、前記移動体通信端末の送信帯域チャネルにおける信号のレベルを求める送信帯域チャネル出力解析ステップと、前記波形データを基に、LTE通信方式に沿った、前記送信帯域チャネルと同じ帯域幅であって、前記送信帯域チャネルの両サイドに隣接する2つのLTE隣接チャネルへの前記試験信号の漏洩によるLTE漏洩電力比を求めるLTE漏洩電力比解析ステップと、前記波形データを基に、符号分割多重方式に沿った測定帯域で、前記送信帯域チャネルに対して両サイドに隣接する2つの第1隣接チャネルにおける第1の漏洩電力比と、前記第1隣接チャネルに対し、前記送信帯域チャネルとは逆側に隣接する2つの第2隣接チャネルにおける第2の漏洩電力比とを求めるCDMA漏洩電力比解析ステップと、前記表示部に横軸を周波数、縦軸をレベルの相対値とする座標を表示する座標表示ステップと、前記座標上に前記送信帯域チャネルの帯域幅を横幅とし前記試験信号のレベルを前記縦軸の所定位置とするように前記座標の前記横軸上の中央に第1の棒グラフを表示させる送信帯域チャネル出力表示ステップと、前記LTE通信方式に沿った測定帯域を横幅として、前記縦軸の所定位置に対する2つのLTE漏洩電力比それぞれに対応する縦軸方向の高さを持つ2つの第2の棒グラフを、前記第1の棒グラフの両サイドに表示させるLTE測定値表示ステップと、前記符号分割多重方式に沿った測定帯域を横幅として、前記縦軸の所定位置に対する前記2つの第1の漏洩電力比それぞれに対応する縦軸方向の高さを持つ2つの第3の棒グラフと、前記2つの第2の漏洩電力比それぞれに対応する縦軸方向の高さを持つ2つの第4の棒グラフとを、前記第1の棒グラフの両サイドに表示させるCDMA測定値表示ステップとを備えることを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の試験結果表示方法であって、前記送信帯域チャネル出力表示ステップにおいて、前記第1の棒グラフを、前記送信帯域チャネルの帯域幅に含まれる前記移動体通信端末に割り当てられた割当帯域の帯域幅を横軸とし前記試験信号のレベルを前記縦軸の所定位置とした割当帯域棒グラフと、前記送信帯域チャネル内の前記割当帯域以外の帯域の帯域幅を横軸とし前記試験信号のレベルを前記縦軸の所定位置とした非割当帯域棒グラフとにわけて、それぞれを識別可能に表示させることを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項5又は請求項6に記載の試験結果表示方法であって、前記LTE測定値表示ステップにおいて、更に、あらかじめ記憶された前記送信帯域チャネルの帯域幅に対応する前記LTE漏洩電力比のLTE規格値を読出し、前記LTE通信方式に沿った測定帯域を横幅として、前記縦軸の所定位置に対する、前記LTE通信方式における前記LTE規格値に対応する縦軸方向の高さに2つのLTE規格線を、前記座標上の前記横軸における前記2つのLTE隣接チャネルに対応する位置に表示させ、
前記CDMA測定値表示ステップにおいて、更に、あらかじめ記憶された前記送信帯域チャネルの帯域幅に対応する前記第1の漏洩電力比の第1の規格値と前記第2の漏洩電力比の第2の規格値とを読出し、前記第1の規格値を基に、前記符号分割多重方式に沿った測定帯域を横幅として、前記縦軸の所定位置に対する、前記符号分割多重方式における前記第1の規格値に対応する縦軸方向の高さに2つの第1の規格線を、前記座標上の前記横軸における前記2つの第1隣接チャネルに対応する位置に表示させ、前記第2の規格値を基に、前記符号分割多重方式に沿った測定帯域を横幅として、前記縦軸の所定位置に対する、前記符号分割多重方式における前記第2の規格値に対応する縦軸方向の高さに2つの第2の規格線を、前記座標上の前記横軸における前記2つの第2隣接チャネルに対応する位置に表示させることを特徴とする。
本発明に係る移動体通信端末試験装置によれば、試験者は、LTEに沿った測定結果と符号分割多重方式に沿った測定結果とを同時に確認可能となり、かつ、測定条件の異なる複数の測定結果を、複雑な形状を持つ波形を読み取ることなく、統一されたフォーマットで参照することが可能となるため、測定結果の良否を容易に判断することが可能となる。
また試験者は、隣接チャネル漏洩電力比の測定値と規格値とを同一画面上で確認することが可能となる。また、異なる通信方式、又は、異なるチャネルの測定結果を同時に表示した場合においても、隣接チャネル漏洩電力比の測定値を示す棒グラフそれぞれに対して、対応する規格線を識別可能に参照することが可能となる。
以上により、試験者は多岐にわたる試験項目に対する結果の確認作業を、従来の方式を用いた場合よりも簡素化することが可能となる。
移動体通信端末試験装置の機能ブロック図である。 表示制御部の機能ブロック図である。 移動体通信端末試験装置の処理を示すフローチャートである。 隣接チャネル漏洩電力比の測定に関する規格値の一覧である。 送信チャネル幅が10MHzの場合の表示例である。 送信チャネル幅が3MHzの場合の表示例である。 送信チャネル幅が5MHzの場合の表示例である。 送信チャネル幅が15MHzの場合の表示例である。 送信チャネル幅が20MHzの場合の表示例である。 送信チャネル幅が5MHzの場合において、TD−SCDMA方式の測定結果を同時に表示した場合の表示例である。 隣接チャネル漏洩電力比を測定する各帯域チャネルについて説明するための図である。
まず、本発明について説明するにあたり、隣接チャネル漏洩電力比を測定し結果を表示する帯域チャネルそれぞれを、図11を参照しながら以下の通り定義する。図11は、本発明における隣接チャネル漏洩電力比の測定結果の表示例である(表示の具体的な説明については後述する)。
図11におけるCH1は、LTEに沿ったチャネル幅を持つ送信チャネルに該当する。この送信チャネルCH1と同じ帯域幅(LTEに沿ったチャネル幅)を持ち、送信チャネルの両サイドに隣接した2つの帯域チャネルCH2a及びCH2bは、通信方式がLTEの場合の隣接チャネル(以下「LTE隣接チャネル」と呼ぶ)である。
また、符号分割多重方式に沿ったチャネル幅を持ち、送信チャネルの両サイドに隣接した2つの帯域チャネルCH3a及びCH3bを、通信方式が符号分割多重方式の場合の第1の隣接チャネル(又は「第1隣接チャネル」)と呼ぶ。さらに、符号分割多重方式に沿った帯域幅を持ち、第1隣接チャネルに対して送信チャネルと逆側に隣接した2つの帯域チャネルCH4a及びCH4bを、通信方式が符号分割多重方式の場合の第2の隣接チャネル(又は「第2隣接チャネル」)と呼ぶ。
また、LTEでは、送信チャネル内の一部の帯域を移動体通信端末に割当てることが可能である。このように送信チャネル内において移動体通信端末に割当てられた帯域CH1aを「割当帯域」と呼び、送信チャネル内において割当帯域以外の帯域CH1bを「非割当帯域」と呼ぶ。
本発明に係る移動体通信端末試験装置は、LTE通信方式に対応した移動体通信端末からの試験信号を基に、LTE隣接チャネル、第1隣接チャネル及び第2隣接チャネルそれぞれに対する隣接チャネル漏洩電力比を求める。
上記を踏まえ、本発明に係る移動体通信端末試験装置の構成について図1及び図2を参照しながら説明する。
(構成)
本発明に係る移動体通信端末試験装置1は、移動体通信端末2の隣接チャネル漏洩電力比を測定する移動体通信端末試験装置である。移動体通信端末試験装置1は、操作部10と、制御部11と、移動体通信端末2が試験信号を送信するための制御情報を移動体通信端末2に送信する信号送信部12と、方向性結合器13と、移動体通信端末2から返送された信号を受信する信号受信部14と、信号受信部14が受信した信号の波形データを解析する信号解析部15と、規格値記憶部16、表示部18と、該解析の結果を可視化して表示部18に表示させる表示制御部17とで構成される。以下に各部の詳細について説明する。
操作部10は、試験者が測定の条件や試験の実行を指示するためのインタフェースである。試験者は、操作部10から、LTEにおける隣接チャネル漏洩電力比に関する測定の条件として、移動体通信端末2が送信する信号の送信チャネル幅(1.4MHz、3MHz、5MHz、10MHz、15MHz、又は、20MHz)や、送信チャネル内において移動体通信端末2に割り当てる割当帯域幅を設定する。
制御部11は、図4に示した規格値に従い、操作部10で指定された送信チャネル幅を基に、隣接チャネル漏洩電力比の測定対象となる隣接チャネル、つまり、LTE隣接チャネル、第1隣接チャネル、及び、第2隣接チャネルを特定する。図4は、3GPPで定められた隣接チャネル漏洩電力比の測定に関する規格値の一覧である。
具体的には、送信チャネル幅と同じチャネル幅を持ち、送信チャネル(図11のCH1)の両サイドに隣接した2つの帯域チャネル(図11のCH2a及びCH2b)をLTE隣接チャネルとして特定する。例えば、送信チャネル幅が10MHzの場合、図4に示した規格値に従い、2つのLTE隣接チャネルの中心周波数は送信チャネルの中心周波数に対して+10.0MHzもしくは−10.0MHzとなり、チャネル幅は送信チャネルと等しくなる。
また、制御部11は、符号分割多重方式に沿ったチャネル幅を持ち、送信チャネルの両サイドに隣接した2つの帯域チャネル(図11のCH3a及びCH3b)を第1隣接チャネルとして特定し、符号分割多重方式に沿ったチャネル幅を持ち、第1隣接チャネルに対して送信チャネルと逆側に隣接した2つの帯域チャネル(図11のCH4a及びCH4b)を第2隣接チャネルとして特定する。
符号分割多重方式としては、W−CDMA又はTD−SCDMAを選択することが可能であり、図4に示すように、通信方式ごとに第1隣接チャネル及び第2隣接チャネルに対して、上述したLTE隣接チャネルと同様に規格値が定められている。なお、図4の中心周波数オフセットにおけるBWUTRAは符号分割多重方式に沿った送信チャネル幅を示しており、W−CDMAの場合はBWUTRA=5MHzであり、TD−SCDMAの場合はBWUTRA=1.6MHzである。従って、例えば符号分割多重方式としてW−CDMAが選択された場合、送信チャネル幅が10MHzのとき、図4に示した規格値に従い、第1隣接チャネルの中心周波数オフセットは5.0+BWUTRA/2=7.5MHzとなり、第2隣接チャネルの中心周波数オフセットは5.0+3*BWUTRA/2=12.5MHzとなる。なお、第1隣接チャネル及び第2隣接チャネルのチャネル幅は、符号分割多重方式に沿った送信チャネル幅BWUTRAとなる。
次に制御部11は、該測定条件を基に、LTE隣接チャネル、第1隣接チャネル、及び、第2隣接チャネルそれぞれに対する隣接チャネル漏洩電力比の全てを求めるために、移動体通信端末からの試験信号を受信する帯域幅(以下「受信帯域幅」と呼ぶ)を求める。具体的には、以下の計算式で求められる帯域幅のうち、広い帯域幅を基に受信帯域幅を特定する。
<計算式1>
(帯域幅1)=(送信チャネル幅)+(LTE隣接チャネルの帯域幅)×2
=(送信チャネル幅)×3
<計算式2>
(帯域幅2)=(送信チャネル幅)+(第1隣接チャネルの帯域幅)×2
+(第2隣接チャネルの帯域幅)×2
=(送信チャネル幅)+(W−CDMAのチャネル幅BWUTRA)×4
例えば、送信チャネル幅が15MHzの場合、(帯域幅1=45MHz)>(帯域幅2=35MHz)となる。このとき、制御部11は、受信帯域幅を45MHz(帯域幅1)とする。また、送信チャネル幅が5MHzの場合は、(帯域幅1=15MHz)<(帯域幅2=25MHz)となる。このとき、制御部11は、受信帯域幅を25MHz(帯域幅2)とする。なお、送信チャネルが1.4MHz又は3MHzの場合、制御部11は、帯域幅2の計算は行わず、帯域幅1の計算結果を受信帯域幅とする。
制御部11は、操作部10で指定された送信チャネル幅及び割当帯域幅と、特定したLTE隣接チャネルの中心周波数及びチャネル幅(以下、これらを総じて「LTE隣接チャネル情報」と呼ぶ)と、第1隣接チャネルの周波数オフセット及びチャネル幅(以下、これらを総じて「第1隣接チャネル情報」と呼ぶ)と、第2隣接チャネルの周波数オフセット及びチャネル幅(以下、これらを総じて「第2隣接チャネル情報」と呼ぶ)と、受信帯域幅とを測定条件として設定値記憶部110に記憶する。
制御部11は、信号送信部12、信号受信部14、信号解析部15、規格値記憶部16、及び、表示制御部17に該測定条件を送信するとともに、各部の動作を制御する。信号送信部12、信号受信部14、信号解析部15、規格値記憶部16、及び、表示制御部17については後述する。
信号送信部12は、移動体通信端末2が試験信号を送信するための制御情報を移動体通信端末2に送信する送信手段121と、送信手段121の動作を制御する送信制御手段120とで構成される。
送信制御手段120は、制御部11からの指示を受け、操作部10で指定された測定条件、つまり、送信チャネル及び割当帯域幅に従い、移動体通信端末2が試験信号を送信するための制御情報(例えば、ダウンリンク制御情報)を作成し、該制御情報を移動体通信端末2に送信するように、送信手段121に指示する。
送信手段121は、送信制御手段120の指示を受け、該制御情報を送信信号(搬送波)に乗せて、後述する方向性結合器13を介して移動体通信端末2に送信する。移動体通信端末2は、送信手段121から受信した送信信号に含まれる該制御情報に基づいて、該制御情報で指定された送信チャネル及び割当帯域幅に従って、試験信号を移動体通信端末試験装置1に送信する。
方向性結合器13は、送信手段121からの試験信号を移動体通信端末2に伝送する。また、方向性結合器13は、移動体通信端末2から送信された試験信号を受信手段140に伝送する。
信号受信部14は、移動体通信端末2から返送される試験信号を受信する受信手段140と、受信した試験信号をディジタル信号のデータ(以下「波形データ」と呼ぶ)に変換するA/D変換器141と、波形データを記憶する波形メモリ142とで構成される。
受信手段140は、制御部11から測定条件として送信チャネル及び割当帯域幅と受信帯域幅とを受け、受信周波数を制御する。これにより、受信手段140の受信周波数が、移動体通信端末2から出力される試験信号の搬送周波数と等しくなるように制御される。
A/D変換器141は、受信手段140が受信した受信帯域幅に含まれる試験信号をディジタル信号に変換し、その波形データを波形メモリ142へ出力する。
波形メモリ142は、A/D変換器141から出力される移動体通信端末2からの試験信号の波形データを記憶する。なお、この波形メモリ142は、例えばデータの書き込みとデータの読出しとが独立に行なえる構造のものである。
波形メモリ142に記憶された波形データは、信号解析部15によって読出され解析される。信号解析部15は、波形データを解析し隣接チャネル漏洩電力比を測定するACLR測定手段150と、解析結果を記憶する解析結果メモリ151とで構成される。
ACLR測定手段150は、制御部11から測定条件(送信チャネル幅、LTE隣接チャネル情報、第1隣接チャネル情報、第2隣接チャネル情報、及び、割当帯域幅)を受信し、該測定条件を基に波形メモリ142に記憶された波形データを解析し、送信チャネルにおける出力レベルを求めたうえで、隣接チャネル漏洩電力比を求める。
まず、ACLR測定手段150は、波形データをFFTにより周波数情報に変換し、レベルを送信チャネルの範囲(送信チャネル幅)で周波数軸に対して積分し、送信チャネルにおける電力値E0を算出する。
次に、ACLR測定手段150は、制御部11から受信した測定条件(送信チャネル幅、LTE隣接チャネル情報、第1隣接チャネル情報、及び、第2隣接チャネル情報)を基に、図4に示された規格値に従い隣接チャネル漏洩電力比の測定対象となる帯域チャネル(隣接チャネル)ごとに、漏洩電力比を求めるためのあらかじめ規格で決められた帯域(以下「測定帯域」と呼び、測定帯域の帯域幅を「測定帯域幅」と呼ぶ)を特定する。図4は、3GPPで定められた隣接チャネル漏洩電力比の測定に関する規格値の一覧である。以下、図4を参照しながら具体的に例をあげて説明する。
例えば、送信チャネル幅が10MHzの場合、2つのLTE隣接チャネルの中心周波数は送信チャネルの中心周波数に対して+10.0MHzもしくは−10.0MHzであり、それぞれの測定帯域幅は9.0MHzとなる。よって、測定帯域は送信チャネルの中心周波数+10.0MHzもしくは送信チャネルの中心周波数−10.0MHzを中心に帯域幅9.0MHzの帯域となる。
符号分割多重方式としては、W−CDMA又はTD−SCDMAを選択することが可能であり、図4に示すように、通信方式ごとに第1隣接チャネル及び第2隣接チャネルに対して、上述したLTE隣接チャネルと同様に規格値が定められている。例えば、符号分割多重方式としてW−CDMAが選択された場合、送信チャネル幅が10MHzのとき、第1隣接チャネルの中心周波数オフセットは5.0+BWUTRA/2=7.5MHzであり、測定帯域幅は3.84MHzとなる。よって第1隣接チャネルの測定帯域は、送信チャネルの中心周波数+7.5MHzもしくは送信チャネルの中心周波数−7.5MHzを中心に帯域幅3.84MHzの帯域となる。同様に第2隣接チャネルの測定帯域は、送信チャネルの中心周波数+12.5MHzもしくは送信チャネルの中心周波数−12.5MHzを中心に帯域幅3.84MHzの帯域となる。なお以降は、符号分割多重方式としてW−CDMAが選択されたものとして説明する。
次にACLR測定手段150は、LTE隣接チャネル、第1隣接チャネル、及び、第2隣接チャネルそれぞれに対し、各測定帯域における電力値E1を算出する。電力値の算出方法はE0の場合と同様に、波形データで示された電力値を測定帯域の範囲(測定帯域幅)で周波数軸に対して積分することで算出する。
ACLR測定手段150は、LTE隣接チャネル、第1隣接チャネル、及び、第2隣接チャネルそれぞれに対し、算出したE0及びE1を基に漏洩電力比を算出する。漏洩電力比は、送信チャネルの電力値E0を0dBとし、E0に対するE1の相対値として算出する。なお、漏洩電力比の算出方法については良く知られており、特許文献1にも記載されているため、具体的な説明は省略する。
なお、送信チャネル幅が1.4MHz及び3MHzの場合、隣接チャネルが符号分割多重方式の場合の隣接チャネル漏洩電力比を測定する必要が無いことが、3GPPの規格で定められている(図4参照)。そのため、ACLR測定手段150は、送信チャネル幅が1.4MHz及び3MHzの場合、第1隣接チャネル、及び、第2隣接チャネルに対する漏洩電力比の算出は行わない。
解析結果メモリ151は、ACLR測定手段150による解析結果の記憶領域である。ACLR測定手段150は、LTE隣接チャネル、第1隣接チャネル、及び、第2隣接チャネルそれぞれに対して算出した漏洩電力比を解析結果メモリ151に記憶させる。なお以降では、LTE隣接チャネルへの漏洩電力比を「LTE漏洩電力比」、第1隣接チャネルへの漏洩電力比を「第1の漏洩電力比」、第2隣接チャネルへの漏洩電力比を「第2の漏洩電力比」と呼ぶ。
規格値記憶部16は、LTEに沿った送信チャネル幅ごとに、LTE漏洩電力比、第1の漏洩電力比、及び、第2の漏洩電力比の規格値が記憶されている。規格値記憶部16は、制御部11から測定条件として送信チャネル幅を受信し、該送信チャネル幅に対応したLTE漏洩電力比、第1の漏洩電力比、及び、第2の漏洩電力比の規格値を、表示制御部17に出力する(表示制御部17については後述する)。
表示部18は、解析結果メモリ151に記憶された解析結果を基に可視化されたグラフを表示する表示手段である。表示部18に表示されるグラフは、後述する表示制御部17により生成される。
表示制御部17の詳細な構成について図2及び図5を参照しながら説明する。図2は、表示制御部17の機能ブロック図である。図5は、送信チャネル幅が10MHzの場合の、隣接チャネル漏洩電力比の表示例である。
表示制御部17は、グラフを表示するための座標系を生成する座標表示制御手段170と、隣接チャネル漏洩電力比の基準となる送信チャネルにおける出力を棒グラフとして表示させる送信チャネル表示制御手段172と、隣接チャネル漏洩電力比の測定値を棒グラフとして表示させる測定値表示制御手段171と、隣接チャネル漏洩電力比の規格値を規格線として表示させる規格線表示制御手段173とで構成される。
座標表示制御手段170は、送信チャネル表示制御手段172、測定値表示制御手段171、及び、規格線表示制御手段173が生成したグラフを表示するための、横軸を周波数とし縦軸を電力の相対値とした座標系を生成する(測定値表示制御手段171、送信チャネル表示制御手段172、及び、規格線表示制御手段173については後述する)。
座標表示制御手段170は、制御部11から測定条件として受信帯域幅を受信し、LTE漏洩電力比、第1の漏洩電力比、及び、第2の漏洩電力比の全てが表示域に表示されるように、受信帯域幅を基に横軸上の表示範囲を決定する。
例えば、送信チャネル幅が15MHzの場合、受信帯域幅は45MHzとなる。このとき、座標表示制御手段170は、横軸の中心を送信チャネルの中心周波数0MHzとしたうえで、横軸の表示範囲が45MHzとなるように、−22.5MHzから22.5MHzの範囲で表示可能に座標系を作成する(図8参照)。図8は、送信チャネル幅が15MHzの場合の、隣接チャネル漏洩電力比の表示例である。また、送信チャネル幅が5MHzの場合は、受信帯域幅は25MHzとなる。このとき、座標表示制御手段170は、横軸の中心を送信チャネルの中心周波数0MHzとしたうえで、横軸の表示範囲が25MHzとなるように、−12.5MHzから12.5MHzの範囲で表示可能に座標系を作成する(図7参照)。図7は、送信チャネル幅が5MHzの場合の、隣接チャネル漏洩電力比の表示例である。
座標表示制御手段170は、縦軸の表示範囲として、例えば上端を0dBとしたうえで、LTE漏洩電力比、第1の漏洩電力比、及び、第2の漏洩電力比と、各漏洩電力比の規格値との双方を比較可能な範囲で下端を決定する。例えば、解析結果メモリ151に記憶されたLTE漏洩電力比、第1の漏洩電力比、及び、第2の漏洩電力比を基に縦軸の下端を決定しても良いし、LTE漏洩電力比、第1の漏洩電力比、及び、第2の漏洩電力比の規格値を基に縦軸の下端を固定値として決定しても良い。以降では、縦軸の下端を−100dBの固定値とするものとして説明する。
送信チャネル表示制御手段172は、図5に示すように、隣接チャネル漏洩電力比の基準となる送信チャネルにおける出力を、第1の棒グラフIMG1として出力する。このとき送信チャネル表示制御手段172は、制御部11から測定条件として受信した送信チャネル幅を基に、第1の棒グラフIMG1を、横軸上の送信チャネルに対応する位置に、横幅を送信チャネル幅BW1とし、縦軸の位置を0dBとして表示部18に表示させる。
割当帯域表示制御手段1721は、制御部11から測定条件として割当帯域幅を受信し、図5に示すように第1の棒グラフを、割当帯域の帯域幅BW1aを横幅とし、縦軸の位置を0dBとした割当帯域棒グラフIMG10と、非割当帯域の帯域幅(例えば図5のBW1−BW1a)を横幅とし、縦軸の位置を0dBとした非割当帯域棒グラフIMG11とをそれぞれ対応する位置に分けて前記座標系上に表示させる。このとき割当帯域表示制御手段1721は、割当帯域棒グラフと非割当帯域棒グラフとを、例えば色を変えて表示する等により、それぞれを識別可能に前記座標系上に表示させる。
測定値表示制御手段171は、解析結果メモリ151に記憶されたLTE漏洩電力比、第1の漏洩電力比、及び、第2の漏洩電力比それぞれの測定値を、制御部11から測定条件として受信したLTE隣接チャネル、第1隣接チャネル、及び、第2隣接チャネルを基に、座標系上に棒グラフとして表示させる表示制御手段である。測定値表示制御手段171は、LTE漏洩電力比を第2の棒グラフとして表示させるLTE測定値表示制御手段1711と、第1の漏洩電力比を第3の棒グラフとし、第2の漏洩電力比を第4の棒グラフとして表示させるCDMA測定値表示制御手段1712とで構成される。
LTE測定値表示制御手段1711は、解析結果メモリ151から2つのLTE漏洩電力比を読出し、図5に示すように、LTE漏洩電力比の測定帯域幅BW2a及びBW2bを横幅とし、縦軸の上端を0dBとしたうえで2つのLTE漏洩電力比それぞれの位置を縦軸方向の高さとして、2つの第2の棒グラフIMG20a及びIMG20bを座標系の横軸上の図4に示されたLTE隣接チャネルの中心周波数に対応する位置に表示させる。これにより、第2の棒グラフIMG20a及びIMG20bは、第1の棒グラフの両サイドに対応する位置に表示される。
CDMA測定値表示制御手段1712は、解析結果メモリ151から2つの第1の漏洩電力比を読出し、図5に示すように、第1の漏洩電力比の測定帯域幅BW3a及びBW3bを横幅とし、縦軸の上端を0dBとしたうえで2つの第1の漏洩電力比それぞれの位置を縦軸の位置として、2つの第3の棒グラフIMG30a及びIMG30bを座標系の横軸上の図4に示された第1隣接チャネルの中心周波数オフセットに対応する位置に表示させる。これにより、第3の棒グラフIMG30a及びIMG30bは、第1の棒グラフの両サイドに対応する位置に表示される。
また、CDMA測定値表示制御手段1712は、解析結果メモリ151から2つの第2の漏洩電力比を読出し、図5に示すように、第1の漏洩電力比の測定帯域幅BW4a及びBW4bを横幅とし、縦軸の上端を0dBとしたうえで2つの第2の漏洩電力比それぞれの位置を縦軸の位置として、2つの第4の棒グラフIMG40a及びIMG40bを座標系の横軸上の、図4に示された第2隣接チャネルの中心周波数オフセットに対応する位置に表示させる。これにより、第4の棒グラフIMG40a及びIMG40bは、第3の棒グラフIMG30a及びIMG30bに対して第1の棒グラフと逆側の両サイドに対応する位置に表示される。
さらに、CDMA測定値表示制御手段1712は、第3の棒グラフIMG30a及びIMG30bと、第4の棒グラフIMG40a及びIMG40bとを、第2の棒グラフIMG20a及びIMG20bの上に重ねて表示させる。このときLTE漏洩電力比は、第1の漏洩電力比及び第2の漏洩電力比のいずれよりも高くなるため、第2の棒グラフIMG20a及びIMG20bが表示される縦軸の範囲内に、第3の棒グラフIMG30a及びIMG30bと、第4の棒グラフIMG40a及びIMG40bとが表示される。これにより、第2の棒グラフIMG20a及びIMG20bと、第3の棒グラフIMG30a及びIMG30bと、第4の棒グラフIMG40a及びIMG40bとを、それぞれ識別可能に表示させることが可能となる。なお、第2の棒グラフIMG20a及びIMG20bと、第3の棒グラフIMG30a及びIMG30b並びに第4の棒グラフIMG40a及びIMG40bとは、色を変えて表示している。
なお、CDMA測定値表示制御手段1712は、送信チャネルが1.4MHz又は3MHzの場合、3GPPの規格に従い、図6に示すように、第3の棒グラフIMG30a及びIMG30bと、第4の棒グラフIMG40a及びIMG40bの表示に係る処理を省略し表示させない。なお図6は、送信チャネル幅が3MHzの場合の表示例であるが、送信チャネル幅1.4MHzの場合も、横軸の表示範囲が異なる(−2.1MHz〜2.1MHzとなる)点を除き同様の態様で表示される。
規格線表示制御手段173は、規格値記憶部16に記憶されたLTE漏洩電力比、第1の漏洩電力比、及び、第2の漏洩電力比それぞれに対応する規格値を座標系上に規格線として表示させる表示制御手段である。規格線表示制御手段173は、LTE漏洩電力比の規格値をLTE規格線として表示させるLTE規格線表示制御手段1731と、第1の漏洩電力比の規格値を第1の規格線とし、第2の漏洩電力比の規格値を第2の規格線として表示させるCDMA規格線表示制御手段1732とで構成される。
LTE規格線表示制御手段1731は、規格値記憶部16から2つのLTE漏洩電力比に対応する規格値を読出し、図7に示すように、LTE漏洩電力比の測定帯域幅BW2a及びBW2bを横幅としたうえで測定帯域に対応する位置を横軸の位置とし、縦軸の上端を0dBとしたうえで2つのLTE漏洩電力比の規格値それぞれの位置を縦軸方向の高さとして、2つのLTE規格線IMG21a及びIMG21bを座標系上に表示させる。
CDMA規格線表示制御手段1732は、規格値記憶部16から2つの第1の漏洩電力比に対応する規格値を読出し、図7に示すように、第1の漏洩電力比の測定帯域幅BW3a及びBW3bを横幅としたうえで測定帯域に対応する位置を横軸の位置とし、縦軸の上端を0dBとしたうえで2つの第1の漏洩電力比の規格値それぞれの位置を縦軸方向の高さとして、2つの第1の規格線IMG31a及びIMG31bを座標系上に表示させる。
また、CDMA規格線表示制御手段1732は、規格値記憶部16から2つの第2の漏洩電力比に対応する規格値を読出し、図7に示すように、第2の漏洩電力比の測定帯域幅BW4a及びBW4bを横幅としたうえで測定帯域に対応する位置を横軸の位置とし、縦軸の上端を0dBとしたうえで2つの第2の漏洩電力比の規格値それぞれの位置を縦軸方向の高さとして、2つの第2の規格線IMG41a及びIMG41bを座標系上に表示させる。
なお、CDMA規格線表示制御手段1732は、送信チャネルが1.4MHz又は3MHzの場合、3GPPの規格に従い、図6に示すように、第1の規格線IMG31a及びIMG31bと、第2の規格線IMG41a及びIMG41bの表示に係る処理を省略し表示させない。
LTE規格線表示制御手段1731及びCDMA規格線表示制御手段1732は、規格線それぞれに対応する漏洩電力比を示す棒グラフに対応する横幅(測定帯域幅に対応する横幅)とし、測定帯域に対応する位置を横軸の位置として表示させる。このとき、規格線の横幅を、対応する漏洩電力比を示す棒グラフと同じ横幅(測定帯域幅)としても良いし、対応する漏洩電力比を示す棒グラフの横幅に対して一定の比率の横幅として良い。これにより、規格線(LTE規格線、第1の規格線、又は、第2の規格線)それぞれが対応する漏洩電力比を示す棒グラフ(第2の棒グラフ、第3の棒グラフ、又は、第4の棒グラフ)を判別可能に表示させることが可能となる。
なお、図8及び図9には、送信チャネル幅が15MHz(図8)及び20MHz(図9)の場合の表示例が示されている。送信チャネル幅が15MHzの場合(図8参照)、規格値(図4参照)に従い、BW1=15MHz、LTE漏洩電力比の測定帯域幅BW2a及びBW2b=13.5MHz、第1の漏洩電力比の測定帯域幅BW3a及びBW3b=3.84MHz、第2の漏洩電力比の測定帯域幅BW4a及びBW4b=3.84MHzとなる。また、送信チャネル幅が20MHzの場合(図9参照)、BW1=20MHz、LTE漏洩電力比の測定帯域幅BW2a及びBW2b=18MHz、第1の漏洩電力比の測定帯域幅BW3a及びBW3b=3.84MHz、第2の漏洩電力比の測定帯域幅BW4a及びBW4b=3.84MHzとなる。
また、上記は符号分割多重方式としてW−CDMAの場合を例に説明したが、TD−SCDMAの場合の隣接チャネル漏洩電力比を測定し表示させることも可能である。図10は、送信チャネル幅が5MHzの場合において、TD−SCDMAの測定結果を同時に表示した場合の表示例である。通信方式がTD−SCDMAの場合、第1の漏洩電力比の測定帯域幅BW3a及びBW3bと、第2の漏洩電力比の測定帯域幅BW4a及びBW4bは、規格値(図4参照)に従い1.28MHzとなる。
(処理)
次に、移動体通信端末試験装置1における、隣接チャネル漏洩電力比の測定結果の表示に係る処理について、図3を参照しながら具体的に説明する。図3は、移動体通信端末試験装置1の処理を示すフローチャートである。
(ステップS1)
まず、制御部11は、試験者が指定した送信チャネル幅及び割当帯域幅を操作部10から受けて、LTE隣接チャネル情報、第1隣接チャネル情報、及び、第2隣接チャネル情報を特定し、受信帯域幅を特定する。制御部11は、送信チャネル幅及び割当帯域幅と、LTE隣接チャネル情報と、第1隣接チャネル情報と、第2隣接チャネル情報と、受信帯域幅とを、測定条件として設定値記憶部110に記憶させる。設定値記憶部110に記憶された測定条件は、制御部11により、信号送信部12、信号受信部14、信号解析部15、規格値記憶部16、及び、表示制御部17に、各部が動作するタイミングにあわせて送信される。
(ステップS2)
次に、制御部11は、信号送信部12に、該測定条件に従い移動体通信端末2が試験信号を送信するための制御情報を作成し、移動体通信端末2への該制御情報を含む信号の送信を指示する。信号送信部12は、制御部11からの指示に従い送信信号を送信し、移動体通信端末2は、信号送信部12からの送信信号に含まれる制御情報を基に、測定条件として指定された送信チャネル幅及び割当帯域幅に従い試験信号を信号受信部14に送信する。信号受信部14は、移動体通信端末2からの試験信号を受信し、受信帯域幅に含まれる該試験信号を波形データとして波形メモリ142に記憶する。このステップS1及びS2が波形データ出力ステップに相当する。
(ステップS3)
次に制御部11は、ACLR測定手段150に測定条件を送信し隣接チャネル漏洩電力比の測定を指示する。まずACLR測定手段150は、波形メモリ142から波形データを読出し、該測定条件に従い、送信チャネルにおける電力値E0を求める。このステップS3が帯域チャネル出力解析ステップに相当する。
(ステップS4)
次にACLR測定手段150は、LTE隣接チャネルの電力値E1を求め、電力値E0と求めた電力値E1とからLTE漏洩電力比を求める。ACLR測定手段150は、求めたLTE漏洩電力比を解析結果メモリ151に記憶させる。このステップS4がLTE漏洩電力値解析ステップに相当する。
(ステップS5)
次にACLR測定手段150は、制御部11から測定条件として受信した送信チャネル幅が1.4MHz又は3MHzか否かを判定する。
(ステップS6)
送信チャネル幅が1.4MHz又は3MHzのいずれにも該当しない(5MHz以上)場合(ステップS5、No)、ACLR測定手段150は、波形メモリ142から読込んだ波形データを基に第1隣接チャネルの電力値E1aと第2隣接チャネルの電力値E1bとを求め、電力値E0と求めた電力値E1aとから第1の漏洩電力比を求め、電力値E0と求めた電力値E1bとから第2の漏洩電力比を求める。ACLR測定手段150は、測定した第1の漏洩電力比及び第2の漏洩電力比を、LTE漏洩電力比とあわせて解析結果メモリ151に記憶させる。このステップS6がCDMA漏洩電力値解析ステップに相当する。
なお送信チャネル幅が1.4MHz及び3MHz(5MHz未満)の場合(ステップS5、Yes)、ACLR測定手段150は、第1の漏洩電力比及び第2の漏洩電力比の測定に係る処理を省略する。
(ステップS7)
次に、表示制御部17が、制御部11から受信した受信帯域幅を基に、座標表示制御手段170に表示部18に座標系を表示させるように指示する。座標表示制御手段170は、表示制御部17からの指示を受け、座標系を作成し表示部18に表示させる。このステップS7が座標表示ステップに相当する。
(ステップS8)
次に、表示制御部17は、送信チャネル表示制御手段172に、第1の棒グラフを座標系上に表示させるように指示する。送信チャネル表示制御手段172は、表示制御部17からの指示を受け、制御部11から測定条件として受信した送信チャネル幅及び割当帯域幅を基に、第1の棒グラフを座標系上に表示させる。このステップS8が帯域チャネル出力表示ステップに相当する。
このとき送信チャネル表示制御手段172は、送信チャネル幅及び割当帯域幅を基に、割当帯域表示制御手段1721を動作させ、第1の棒グラフを割当帯域棒グラフと非割当帯域棒グラフとに分けて表示させても良い。
(ステップS9)
次に、表示制御部17は、測定値表示制御手段171に、第2の棒グラフを座標系上に表示させるように指示する。測定値表示制御手段171は、表示制御部17からの指示を受け、解析結果メモリ151に記憶されたLTE漏洩電力比を読出し、制御部11から測定条件として受信したLTE隣接チャネル情報を基に、LTE測定値表示制御手段1711を動作させ第2の棒グラフを座標系上に表示させる。このステップS9がLTE測定値表示ステップに相当する。
なお、このとき表示制御部17が、規格線表示制御手段173に、座標系上へのLTE規格線の表示を指示するようにしても良い。このとき規格線表示制御手段173は、表示制御部17からの指示を受け、規格値記憶部16に記憶されたLTE規格値を読出し、制御部11から測定条件として受信したLTE隣接チャネル情報を基に、LTE規格線表示制御手段1731を動作させLTE規格線を座標系上に表示させる。
(ステップS10)
次に表示制御部17は、制御部11から測定条件として受信した送信チャネル幅が1.4MHz又は3MHzか否かを判定する。
(ステップS11)
送信チャネル幅が1.4MHz又は3MHzのいずれにも該当しない(5MHz以上)場合(ステップS10、No)、表示制御部17は、測定値表示制御手段171に、座標系上に第3の棒グラフ及び第4の棒グラフを表示させるように指示する。測定値表示制御手段171は、表示制御部17からの指示を受け、解析結果メモリ151に記憶された第1の漏洩電力比を読出し、制御部11から測定条件として受信した第1隣接チャネル情報を基に、CDMA測定値表示制御手段1712を動作させ第3の棒グラフを前記座標系上に表示させる。あわせて測定値表示制御手段171は、解析結果メモリ151に記憶された第2の漏洩電力比を読出し、制御部11から測定条件として受信した第2隣接チャネル情報を基に、CDMA測定値表示制御手段1712を動作させ第4の棒グラフを前記座標系上に表示させる。このステップS11がCDMA測定値表示ステップに相当する。
なお、このとき表示制御部17が、規格線表示制御手段173に、座標系上への第1の規格線及び第2の規格線の表示を指示するようにしても良い。このとき規格線表示制御手段173は、表示制御部17からの指示を受け、規格値記憶部16に記憶された第1の規格値を読出し、制御部11から測定条件として受信した第1隣接チャネル情報を基に、CDMA規格線表示制御手段1732を動作させ第1の規格線を座標系上に表示させる。あわせて規格線表示制御手段173は、規格値記憶部16に記憶された第2の規格値を読出し、制御部11から測定条件として受信した第2隣接チャネル情報を基に、CDMA規格線表示制御手段1732を動作させ第2の規格線を座標系上に表示させる。
なお送信チャネル幅が1.4MHz又は3MHz(5MHz未満)の場合(ステップS10、Yes)、表示制御部17は、第3の棒グラフ及び第4の棒グラフの表示に係る処理と、第1の規格線及び第2の規格線の表示に係る処理とを省略する。以上により、隣接チャネル漏洩電力比の測定結果の表示に係る処理は終了する。
なお、ステップS8と、ステップS9と、ステップS10及びS11とはそれぞれが独立した処理であり、必ずしも上述した順に実行する必要は無い。また、ステップS7、S8、S9、S11は、各々のステップで表示データを準備し、表示制御部17が各表示データをまとめて一度に表示部18に表示させるようにしても良い。
なお、本発明の実施形態では、移動体通信端末試験装置1が信号送信部12を備える構成として説明したが、この信号送信部12を省略した試験装置であっても良い。
上述した本発明によれば、試験者は、LTEに沿った測定結果と符号分割多重方式に沿った測定結果とを同時に確認可能となり、かつ、測定条件の異なる複数の測定結果を、複雑な形状を持つ波形を読み取ることなく、統一されたフォーマットで参照することが可能となるため、測定結果の良否を容易に判断することが可能となる。
また、試験者は、隣接チャネル漏洩電力比の測定値と規格値とを同一画面上で確認することが可能となる。これにより、異なる通信方式、又は、異なるチャネルの測定結果を同時に表示した場合においても、隣接チャネル漏洩電力比の測定値を示す棒グラフそれぞれに対して、対応する規格線を識別可能に参照することが可能となる。
以上により、試験者は多岐にわたる試験項目に対する結果の確認作業を、従来の方式を用いた場合よりも簡素化することが可能となる。
1 移動体通信端末試験装置 2 移動体通信端末
10 操作部 11 制御部 110 設定値記憶部
12 信号送信部 120 送信制御手段 121 送信手段
13 方向性結合器 14 信号受信部 140 受信手段
141 A/D変換器 142 波形メモリ
15 信号解析部 150 ACLR測定手段 151 解析結果メモリ
16 規格値記憶部
17 表示制御部 170 座標表示制御手段 171 測定値表示制御手段
1711 LTE測定値表示制御手段 1712 CDMA測定値表示制御手段
172 送信チャネル表示制御手段 1721 割当帯域表示制御手段
173 規格線表示制御手段
1731 LTE規格線表示制御手段 1732 CDMA規格線表示制御手段
18 表示部

Claims (7)

  1. 試験対象の移動体通信端末から受けた試験信号を波形データとして出力する信号受信部(14)と、
    前記波形データを基に、前記試験信号のレベルと、前記移動体通信端末の送信帯域チャネルに隣接する隣接チャネルの測定帯域におけるレベルとの比である漏洩電力比を求める信号解析部(15)と、
    LTE通信方式及び符号分割多重方式の双方の通信方式に対応して、前記信号受信部及び前記信号解析部に、前記送信帯域チャネルと前記送信帯域チャネルの帯域幅、及び、前記隣接チャネルと前記測定帯域を含む試験条件を送信する制御部(11)と、
    表示部(18)と、
    前記信号解析部による解析結果を前記表示部に表示させる表示制御部(17)とを備えた移動体通信端末試験装置であって、
    前記信号解析部は、前記LTE通信方式に沿った、前記送信帯域チャネルの帯域幅と同じ帯域幅で前記送信帯域チャネルの両サイドに隣接する2つのLTE隣接チャネルへの前記試験信号の漏洩によるLTE漏洩電力比を求める手段と、前記符号分割多重方式に沿った、測定帯域で前記送信帯域チャネルに対して両サイドに隣接する2つの第1隣接チャネルにおける第1の漏洩電力比と、前記第1隣接チャネルに対し、前記送信帯域チャネルとは逆側に隣接する2つの第2隣接チャネルにおける第2の漏洩電力比とを求める手段とを備え、
    前記表示制御部は、前記表示部に横軸を周波数、縦軸をレベルの相対値とする座標を表示する座標表示制御手段(170)と、前記座標上に前記送信帯域チャネルの帯域幅を横幅とし前記試験信号のレベルを前記縦軸の所定位置とするように前記座標の前記横軸上の中央に第1の棒グラフを表示させる送信チャネル表示制御手段(172)と、前記LTE通信方式に沿った測定帯域を横幅として、前記縦軸の所定位置に対する前記2つのLTE漏洩電力比それぞれに対応する縦軸方向の高さを持つ2つの第2の棒グラフを、前記第1の棒グラフの両サイドに表示させるLTE測定値表示制御手段(1711)と、前記符号分割多重方式に沿った測定帯域を横幅として、前記縦軸の所定位置に対する前記2つの第1の漏洩電力比それぞれに対応する縦軸方向の高さを持つ2つの第3の棒グラフと、前記符号分割多重方式に沿った測定帯域を横幅として、前記2つの第2の漏洩電力比それぞれに対応する縦軸方向の高さを持つ2つの第4の棒グラフとを、前記第1の棒グラフの両サイドに表示させるCDMA測定値表示制御手段(1712)とからなる測定値表示制御手段(171)とを備えることを特徴とする移動体通信端末試験装置。
  2. 前記表示制御部は、前記送信帯域チャネルの帯域幅が5MHz以上のとき、前記座標表示制御手段と、前記送信チャネル表示制御手段と、前記LTE測定値表示制御手段と、前記CDMA測定値表示制御手段とを動作させ、前記第2の棒グラフと、前記第3の棒グラフ及び前記第4の棒グラフとを識別して視認可能に表示させ、
    前記送信帯域チャネルの帯域幅が5MHz未満のとき、前記座標表示制御手段と、前記送信チャネル表示制御手段と、前記LTE測定値表示制御手段とを動作させ、前記CDMA測定値表示制御手段は動作させないことを特徴とする請求項1に記載の移動体通信端末試験装置。
  3. 前記制御部が、更に、前記送信帯域チャネルの帯域幅に含まれる前記移動体通信端末に割り当てられた割当帯域の帯域幅を前記信号受信部及び前記信号解析部に送信し、
    前記送信チャネル表示制御手段が、前記第1の棒グラフを、前記割当帯域の帯域幅を横幅とした割当帯域棒グラフと、前記送信帯域チャネル内の前記割当帯域以外の帯域の帯域幅を横幅とした非割当帯域棒グラフとにわけて、それぞれを識別可能に表示させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の移動体通信端末試験装置。
  4. 前記LTE漏洩電力比と、前記第1の漏洩電力比と、前記第2の漏洩電力比との規格値を記憶する規格値記憶部(16)と、
    前記表示制御部は、前記縦軸の所定位置に対する前記LTE漏洩電力比の前記規格値に対応する縦軸方向の高さに、前記LTE通信方式に沿った測定帯域を棒状の横幅とするLTE規格線を前記第2の棒グラフに対応する位置に表示させるLTE規格線表示制御手段(1731)と、前記縦軸の所定位置に対する前記第1の漏洩電力比の前記規格値に対応する縦軸方向の高さに、前記符号分割多重方式に沿った測定帯域を棒状の横幅とする第1の規格線を前記第3の棒グラフに対応する位置に表示させ、前記縦軸の所定位置に対する前記第2の漏洩電力比の前記規格値に対応する縦軸方向の高さに、前記符号分割多重方式に沿った測定帯域を棒状の横幅とする第2の規格線を前記第4の棒グラフに対応する位置に表示させるCDMA規格線表示制御手段(1732)とを備えた規格線表示制御手段(173)とを更に備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の移動体通信端末試験装置。
  5. 試験対象の移動体通信端末から受けた試験信号を波形データとして出力する波形データ出力ステップと、
    前記波形データを基に、前記移動体通信端末の送信帯域チャネルにおける信号のレベルを求める送信帯域チャネル出力解析ステップと、
    前記波形データを基に、LTE通信方式に沿った、前記送信帯域チャネルと同じ帯域幅であって、前記送信帯域チャネルの両サイドに隣接する2つのLTE隣接チャネルへの前記試験信号の漏洩によるLTE漏洩電力比を求めるLTE漏洩電力比解析ステップと、
    前記波形データを基に、符号分割多重方式に沿った測定帯域で、前記送信帯域チャネルに対して両サイドに隣接する2つの第1隣接チャネルにおける第1の漏洩電力比と、前記第1隣接チャネルに対し、前記送信帯域チャネルとは逆側に隣接する2つの第2隣接チャネルにおける第2の漏洩電力比とを求めるCDMA漏洩電力比解析ステップと、
    前記表示部に横軸を周波数、縦軸をレベルの相対値とする座標を表示する座標表示ステップと、
    前記座標上に前記送信帯域チャネルの帯域幅を横幅とし前記試験信号のレベルを前記縦軸の所定位置とするように前記座標の前記横軸上の中央に第1の棒グラフを表示させる送信帯域チャネル出力表示ステップと、
    前記LTE通信方式に沿った測定帯域を横幅として、前記縦軸の所定位置に対する2つのLTE漏洩電力比それぞれに対応する縦軸方向の高さを持つ2つの第2の棒グラフを、前記第1の棒グラフの両サイドに表示させるLTE測定値表示ステップと、
    前記符号分割多重方式に沿った測定帯域を横幅として、前記縦軸の所定位置に対する前記2つの第1の漏洩電力比それぞれに対応する縦軸方向の高さを持つ2つの第3の棒グラフと、前記2つの第2の漏洩電力比それぞれに対応する縦軸方向の高さを持つ2つの第4の棒グラフとを、前記第1の棒グラフの両サイドに表示させるCDMA測定値表示ステップとを備えることを特徴とする試験結果表示方法。
  6. 前記送信帯域チャネル出力表示ステップにおいて、前記第1の棒グラフを、前記送信帯域チャネルの帯域幅に含まれる前記移動体通信端末に割り当てられた割当帯域の帯域幅を横軸とし前記試験信号のレベルを前記縦軸の所定位置とした割当帯域棒グラフと、前記送信帯域チャネル内の前記割当帯域以外の帯域の帯域幅を横軸とし前記試験信号のレベルを前記縦軸の所定位置とした非割当帯域棒グラフとにわけて、それぞれを識別可能に表示させることを特徴とする請求項5に記載の試験結果表示方法。
  7. 前記LTE測定値表示ステップにおいて、更に、あらかじめ記憶された前記送信帯域チャネルの帯域幅に対応する前記LTE漏洩電力比のLTE規格値を読出し、前記LTE通信方式に沿った測定帯域を横幅として、前記縦軸の所定位置に対する、前記LTE通信方式における前記LTE規格値に対応する縦軸方向の高さに2つのLTE規格線を、前記座標上の前記横軸における前記2つのLTE隣接チャネルに対応する位置に表示させ、
    前記CDMA測定値表示ステップにおいて、更に、あらかじめ記憶された前記送信帯域チャネルの帯域幅に対応する前記第1の漏洩電力比の第1の規格値と前記第2の漏洩電力比の第2の規格値とを読出し、前記第1の規格値を基に、前記符号分割多重方式に沿った測定帯域を横幅として、前記縦軸の所定位置に対する、前記符号分割多重方式における前記第1の規格値に対応する縦軸方向の高さに2つの第1の規格線を、前記座標上の前記横軸における前記2つの第1隣接チャネルに対応する位置に表示させ、前記第2の規格値を基に、前記符号分割多重方式に沿った測定帯域を横幅として、前記縦軸の所定位置に対する、前記符号分割多重方式における前記第2の規格値に対応する縦軸方向の高さに2つの第2の規格線を、前記座標上の前記横軸における前記2つの第2隣接チャネルに対応する位置に表示させることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の試験結果表示方法。
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